JP2014009771A - 動力伝達装置 - Google Patents

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武 大槻
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Abstract

【課題】無段変速機の出力軸と車軸側との接続の解除を可能にし、更に装置全体の小型化を図る。
【解決手段】無段変速機のセカンダリシャフト44と、車軸やデファレンシャルギヤなどを介して駆動輪に連結されたカウンタドライブギヤ81と、の間にドグクラッチ60を設ける。これにより、セカンダリシャフト44(CVT)とカウンタドライブギヤ81(駆動輪)とを遮断することができ、さらに、油圧式摩擦クラッチを設けるものに比して装置全体の小型化を図ることができる。
【選択図】図3

Description

本発明は、動力伝達装置に関する。
従来、この種の動力伝達装置としては、車両に搭載され、エンジンからの動力を無段階に変速して出力軸に出力するベルト式無段変速部と、ベルト式無段変速部の出力側である動力伝達軸と駆動輪に連結された出力軸との間に設けられた油圧式摩擦クラッチと、を備えるものが提案されている(例えば、特許文献1参照)。この装置では、こうした構成とすることにより、この経路で伝達可能なトルクを調節することができる。
特開2011−122671号公報
上述の動力伝達装置では、動力伝達軸と出力軸との間に油圧式摩擦クラッチを設けることによって動力伝達軸と出力軸との接続の解除を可能としているが、油圧式摩擦クラッチであることから、必要なトルクの伝達を可能とするために、その体格が大きくなってしまい、ひいては、装置全体の体格が大きくなってしまうという課題があった。特に、油圧式摩擦クラッチをベルト式無段変速部の出力側に設けているため、大きなトルクの伝達を可能とするために、その体格が非常に大きくなってしまう。
本発明の動力伝達装置は、無段変速機の出力軸と車軸側との接続の解除を可能にし、更に装置全体の小型化を図ることを主目的とする。
本発明の動力伝達装置は、上述の主目的を達成するために以下の手段を採った。
本発明の動力伝達装置は、
車両に搭載され、原動機からの動力を車軸に伝達する動力伝達装置であって、
前記原動機からの動力を無段階に変速して出力軸に出力する無段変速機と、
前記出力軸と前記車軸側との接続および該接続の解除が可能なドグクラッチと、
を備えることを要旨とする。
この本発明の動力伝達装置では、原動機からの動力を無段階に変速して出力軸に出力する無段変速機と、出力軸と車軸側との接続および接続の解除が可能なドグクラッチと、を備える。これにより、無段変速機の出力軸と車軸側の接続を解除することができ、さらに、油圧式摩擦クラッチを備えるものに比して装置全体の小型化を図ることができる。ここで、「無段変速機」には、ベルト式の無段変速機やチェーン式の無段変速機など変速比を無段階に変更できる変速機が含まれる。
こうした本発明の動力伝達装置において、前記ドグクラッチは、前記出力軸と前記車軸側とのうち一方に連結された固定側嵌合部材と、前記出力軸と前記車軸側とのうち他方に連結されて軸方向に移動可能で且つ前記固定側嵌合部材と嵌合可能な移動側嵌合部材と、を備え、前記固定側嵌合部材と前記移動側嵌合部材との嵌合による前記出力軸と前記車軸側との接続と、前記固定側嵌合部材と前記移動側嵌合部材との嵌合の解除による前記出力軸と前記車軸側との接続の解除と、のうち一方を、弾性力を用いて行ない、他方を、油圧を用いて行なうドグクラッチである、ものとすることもできる。
このドグクラッチが固定側嵌合部材と移動側嵌合部材とを備える態様の本発明の動力伝達装置において、前記ドグクラッチは、弾性力によって前記移動側嵌合部材を軸方向のうち前記固定側嵌合部材と前記移動側嵌合部材とが離れる方向に付勢する弾性付勢手段と、油圧によって前記移動側嵌合部材に軸方向のうち前記固定側嵌合部材と前記移動側嵌合部材とが嵌合する方向に前記弾性付勢手段による付勢力より大きな付勢力を付勢可能な油圧付勢手段と、を備えるドグクラッチである、ものとすることもできる。この場合、油圧によって移動側嵌合部材に弾性付勢手段による付勢力より大きな付勢力を付勢するときには、無段変速機の出力軸と車軸側とが接続され、油圧によって移動側嵌合部材に弾性付勢手段による付勢力より大きな付勢力を付勢しないときには、無段変速機の出力軸と車軸側との接続が解除される。この結果、例えば、車両の制動時に無段変速機の変速比を減速側に比較的大きな目標変速比にするものにおいて、車両が急制動したことによって車両が停止する(車速が値0になる)までに無段変速機の変速比を目標変速比にすることができないときに、車両の停止後に、油圧によって移動側嵌合部材に弾性付勢手段による付勢力より大きな付勢力を付勢せずに無段変速機の出力軸と車軸側との接続を解除することにより、無段変速機の変速比を目標変速比にすることができる。また、車両の被牽引時には、油圧によって移動側嵌合部材に弾性付勢手段による付勢力より大きな付勢力を付勢せずに無段変速機の出力軸と車軸側との接続を解除することにより、無段変速機の要素(プーリなど)が回転するのを回避することができる。
また、ドグクラッチが固定側嵌合部材と移動側嵌合部材とを備える態様の本発明の動力伝達装置において、前記ドグクラッチは、弾性力によって前記移動側嵌合部材を軸方向のうち前記固定側嵌合部材と前記移動側嵌合部材とが嵌合する方向に付勢する弾性付勢手段と、油圧によって前記移動側嵌合部材に軸方向のうち前記固定側嵌合部材と前記移動側嵌合部材とが離れる方向に前記弾性付勢手段による付勢力より大きな付勢力を付勢可能な油圧付勢手段と、を備えるドグクラッチである、ものとすることもできる。この場合、油圧によって移動側嵌合部材に弾性付勢手段による付勢力より大きな付勢力を付勢しないときには、無段変速機の出力軸と車軸側とが接続され、油圧によって移動側嵌合部材に弾性付勢手段による付勢力より大きな付勢力を付勢するときには、無段変速機の出力軸と車軸側との接続が解除される。この結果、例えば、車両の制動時に無段変速機の変速比を減速側に比較的大きな目標変速比にするものにおいて、車両が急制動したことによって車両の停止(車速が値0になる)までに無段変速機の変速比を目標変速比にすることができないときに、車両の停止後に、油圧によって移動側嵌合部材に弾性付勢手段による付勢力より大きな付勢力を付勢して無段変速機の出力軸と車軸側との接続を解除することにより、無段変速機の変速比を目標変速比にすることができる。
これらのドグクラッチが固定側嵌合部材と移動側嵌合部材とに加えて更に弾性付勢手段と油圧付勢手段とを備える態様の本発明の動力伝達装置において、前記固定側嵌合部材は、前記車軸側のギヤと一体に回転すると共に内周側にスプラインが形成されてなり、前記移動側嵌合部材は、前記出力軸の外周側に配置されて該出力軸と一体に回転し且つ外周側にスプラインが形成された移動側スプライン部と、前記出力軸の内部に配置されると共に前記移動側スプライン部に連結されたピストンと、を有する部材であり、前記弾性付勢手段は、弾性力によって前記ピストンを付勢する手段であり、前記油圧付勢手段は、油圧によって前記ピストンを付勢可能な手段である、ものとすることもできる。
本発明の一実施例に係る動力伝達装置を搭載した車両である自動車10の概略構成図である。 実施例の動力伝達装置20の概略構成図である。 ドグクラッチ60の概略構成図である。 図3のドグクラッチ60の一部をA−A面から見たA−A視図である。 変形例のドグクラッチ160の概略構成図である。 変形例のドグクラッチ260の概略構成図である。
次に、本発明を実施するための形態を実施例を用いて説明する。
図1は、本発明の一実施例に係る動力伝達装置20を搭載した車両である自動車10の概略構成図であり、図2は、実施例の動力伝達装置20の概略構成図であり、図3は、ドグクラッチ60の概略構成図であり、図4は、図3のドグクラッチ60の一部をA−A面から見たA−A視図である。
実施例の自動車10は、図1に示すように、ガソリンや軽油といった炭化水素系の燃料と空気との混合気の爆発燃焼により動力を出力する内燃機関であるエンジン12と、エンジン12を運転制御するエンジン用電子制御ユニット(以下、「エンジンECU」という)14と、図示しない電子制御式油圧ブレーキユニットを制御するブレーキ用電子制御ユニット(以下、「ブレーキECU」という)16と、トルクコンバータ23やベルト式無段変速機(以下、「CVT」という)40、ドグクラッチ60(図3参照)、これらに作動油(作動流体)を給排する油圧回路50等を有しエンジン12のクランクシャフトに接続されると共にエンジン12からの動力を左右の駆動輪DWに伝達する動力伝達装置20と、動力伝達装置20を制御する変速用電子制御ユニット(以下、「変速用ECU」という)21とを備える。なお、CVT40は、ベルト式に代えて、チェーン式であってもよい。
図1に示すように、エンジンECU14には、アクセルペダル91の踏み込み量(操作量)を検出するアクセルペダルポジションセンサ92からのアクセル開度Accや車速センサ99からの車速V、クランクシャフトの回転数を検出する図示しない回転数センサといった各種センサ等からの信号、ブレーキECU16や変速用ECU21からの信号等が入力され、エンジンECU14は、これらの信号に基づいて何れも図示しない電子制御式スロットルバルブや燃料噴射弁、点火プラグ等を制御する。ブレーキECU16には、ブレーキペダル93が踏み込まれたときにマスタシリンダ圧センサ94により検出されるマスタシリンダ圧や車速センサ99からの車速V、図示しない各種センサ等からの信号、エンジンECU14や変速用ECU21からの信号等が入力され、ブレーキECU16は、これらの信号に基づいて図示しないブレーキアクチュエータ(油圧アクチュエータ)等を制御する。
変速用ECU21には、複数のシフトポジションの中から所望のシフトポジションを選択するためのシフトレバー95の操作位置を検出するシフトポジションセンサ96からのシフトポジションSPや車速センサ99からの車速V、図示しない各種センサ等からの信号、エンジンECU14やブレーキECU16からの信号等が入力され、変速用ECU21は、これらの信号に基づいてトルクコンバータ23やCVT40等を制御する。ここで、実施例の自動車10では、シフトレバー95のシフトポジションSPとして、駐車時に選択される駐車レンジに対応したPポジション、後進走行用のリバースレンジに対応したRポジション、中立のニュートラルレンジに対応したNポジション、通常の前進走行用のドライブレンジ(Dレンジ)に対応したDポジションが用意されている。
なお、エンジンECU14、ブレーキECU16および変速用ECU21は、何れも図示しないCPUを中心とするマイクロプロセッサとして構成されており、CPUの他に処理プログラムを記憶するROM、データを一時的に記憶するRAM、入出力ポートおよび通信ポート(何れも図示せず)等を備える。そして、エンジンECU14、ブレーキECU16および変速用ECU21は、バスライン等を介して相互に接続されており、これらのECU間では制御に必要なデータのやり取りが随時実行される。
動力伝達装置20は、図2に示すように、クランクシャフトが駆動輪DWに接続された左右の車軸89と略平行をなすように横置きに配置されたエンジン12に接続されるトランスアクスルとして構成されており、一体に結合されるコンバータハウジング22a、トランスアクスルケース22bおよびリヤカバー22cからなるケース22や、当該ケース22の内部に収容されるトルクコンバータ23、オイルポンプ30、前後進切替機構35、CVT40、油圧回路50、ドグクラッチ60、ギヤ機構80、差動機構(デファレンシャルギヤ)90等を備える。
トルクコンバータ23は、ロックアップクラッチ付きの流体式トルクコンバータとして構成されており、コンバータハウジング22aの内部に収容される。図2に示すように、トルクコンバータ23は、エンジン12のクランクシャフトに接続されるポンプインペラ24や、CVT40のインプットシャフト41に固定されるタービンランナ25、ポンプインペラ24およびタービンランナ25の内側に配置されてタービンランナ25からポンプインペラ24への作動油(ATF)の流れを整流するステータ26、ステータ26の回転方向を一方向に制限するワンウェイクラッチ27、ダンパ機構28を有するロックアップクラッチ29等を含む。このトルクコンバータ23は、ポンプインペラ24とタービンランナ25との回転速度差が大きいときにはステータ26の作用によりトルク増幅機として機能し、両者の回転速度差が小さくなると流体継手として機能する。ロックアップクラッチ29は、ポンプインペラ24とタービンランナ25とを直結するロックアップと当該ロックアップの解除とを実行可能なものである。そして、自動車10の発進後、所定のロックアップオン条件が成立すると、ロックアップクラッチ29によりポンプインペラ24とタービンランナ25とがロック(直結)され、エンジン12からの動力がインプットシャフト41に機械的かつ直接的に伝達されるようになる。この際、インプットシャフト41に伝達されるトルクの変動は、ダンパ機構28により吸収される。
オイルポンプ30は、トルクコンバータ23と前後進切替機構35の間に配置されるポンプボディ31およびポンプカバー32とからなるポンプアッセンブリ33と、外歯ギヤ34とを含む、いわゆるギヤポンプとして構成されている。ポンプボディ31およびポンプカバー32は、コンバータハウジング22aやトランスアクスルケース22bに固定される。また、外歯ギヤ34は、ハブを介してポンプインペラ24に接続され、ポンプボディ31に形成された図示しない内歯と共にクレセントを形成する。これにより、エンジン12からの動力により外歯ギヤ34が回転すれば、オイルポンプ30により図示しないオイルパンに貯留されている作動油が吸引されると共に吸引された作動油が昇圧されることになるので、トルクコンバータ23や前後進切替機構35、CVT40、ドグクラッチ60等により要求される油圧を発生させたり、CVT40、ワンウェイクラッチ27、前後進切替機構35等の所定部位や各種軸受といった潤滑対象に潤滑媒体としての作動油を供給したりすることが可能となる。
前後進切替機構35は、トランスアクスルケース22bの内部に収容され、ダブルピニオン式の遊星歯車機構36と、油圧式のブレーキB1およびクラッチC1とを含む。遊星歯車機構36は、CVT40のインプットシャフト41に固定されるサンギヤと、リングギヤと、サンギヤと噛合するピニオンギヤおよびリングギヤと噛合するピニオンギヤを支持すると共にCVT40のプライマリシャフト42に連結されるキャリヤとを有する。ブレーキB1は、遊星歯車機構36のリングギヤをトランスアクスルケース22bに対して固定すると共に回転自在にすることができるものであり、クラッチC1は、遊星歯車機構36のキャリアをインプットシャフト41(サンギヤ)に対して固定すると共に回転自在にすることができるものである。これにより、ブレーキB1をオフすると共にクラッチC1をオンすることによりトルクコンバータ23からインプットシャフト41に伝達された動力をそのままCVT40のプライマリシャフト42に伝達して自動車10を前進させることが可能となる。また、ブレーキB1をオンすると共にクラッチC1をオフすることによりインプットシャフト41の回転を逆方向に変換してCVT40のプライマリシャフト42に伝達し、自動車10を後進させることが可能となる。更に、ブレーキB1をオフすると共にクラッチC1をオフすることによりインプットシャフト41とプライマリシャフト42との接続を解除することも可能となる。
CVT40は、駆動側回転軸としてのプライマリシャフト42に設けられたプライマリプーリ43と、プライマリシャフト42と平行に配置された従動側回転軸としてのセカンダリシャフト44に設けられたセカンダリプーリ45と、プライマリプーリ43の溝とセカンダリプーリ45の溝とに掛け渡されたベルト46と、プライマリプーリ43の溝幅を変更するための油圧式アクチュエータとしてのプライマリシリンダ47と、セカンダリプーリ45の溝幅を変更するための油圧式アクチュエータとしてのセカンダリシリンダ48とを備える。プライマリプーリ43は、プライマリシャフト42と一体に形成された固定シーブ43aと、プライマリシャフト42にボールスプラインを介して軸方向に摺動自在に支持される可動シーブ43bとにより構成されており、セカンダリプーリ45は、セカンダリシャフト44と一体に形成された固定シーブ45aと、セカンダリシャフト44にボールスプラインを介して軸方向に摺動自在に支持されると共に圧縮ばねであるリターンスプリング49により軸方向に付勢される可動シーブ45bとにより構成されている。また、プライマリシリンダ47は、プライマリプーリ43の可動シーブ43bの背後に形成されており、セカンダリシリンダ48は、セカンダリプーリ45の可動シーブ45bの背後に形成されている。プライマリシリンダ47とセカンダリシリンダ48とには、プライマリプーリ43とセカンダリプーリ45との溝幅を変化させるべく油圧回路50から作動油が供給され、それにより、エンジン12からトルクコンバータ23および前後進切替機構35を介してプライマリシャフト42に入力された動力を無段階に変速してセカンダリシャフト44に出力することができる。
ギヤ機構80は、軸受け87によってトランスアクスルケース22bに対して回転自在に支持されると共にブッシュ88(図3参照)によってセカンダリシャフト44に対して相対回転自在に支持されたカウンタドライブギヤ81と、セカンダリシャフト44と平行に配置されたカウンタシャフト82に取り付けられてカウンタドライブギヤ81と噛合するカウンタドリブンギヤ83と、同じくカウンタシャフト82に取り付けられたデファレンシャルピニオンギヤ(ファイナルドライブギヤ)84と、デファレンシャルピニオンギヤ84に噛合すると共に駆動輪DWに車軸89を介して連結された差動機構(デファレンシャルギヤ)90に連結されたデファレンシャルリングギヤ(ファイナルドリブンギヤ)85と、を備える。なお、セカンダリシャフト44には、ブッシュ88に対応する位置に、内周側と外周側とを連通する連通孔44aが形成されている。したがって、セカンダリシャフト44の内部(図3の、ピストン64の右側で圧縮ばね65が配置されている空間)に供給された潤滑油がセカンダリシャフト44の回転に遠心力によって連通孔44aを介してブッシュ88に供給されることにより、ブッシュ88の潤滑が行なわれる。
ドグクラッチ60は、図3や図4に示すように、カウンタドライブギヤ81の一部として構成されて内周側にスプライン61aが形成されたカウンタ側嵌合部61と、セカンダリシャフト44の外周側に形成されたスプライン44bと嵌合するスプライン62aが内周側に形成されると共にカウンタ側嵌合部61のスプライン61aと嵌合可能なスプライン62bが外周側に形成された嵌合部材62と、セカンダリシャフト44の内部に配置されると共に連結部63を介して嵌合部材62に連結されたピストン64と、弾性力によってピストン64をセカンダリシャフト44の軸方向のうち嵌合部材62がカウンタ側嵌合部61から離れる方向(図3の左側)に付勢する圧縮ばね65と、油圧によってピストン64をセカンダリシャフト44の軸方向のうち嵌合部材62がカウンタ側嵌合部61に近づく方向(図3の右側)に付勢するために油路52を介して油圧回路50に接続された油室54と、を備える。ここで、上述のセカンダリシャフト44は、外周側に嵌合部材62のスプライン62aの軸方向の移動範囲に亘ってスプライン44bが形成されていると共に、連結部63の軸方向の移動範囲に亘ってセカンダリシャフト44の内周側と外周側とを連通する連通孔44cが形成されている。ピストン64は、外周側にOリング64aが設けられており、シールしながら軸方向に移動(摺動)可能となっている。したがって、嵌合部材62と連結部63とピストン64とが、セカンダリシャフト44と一体に回転すると共にセカンダリシャフト44の軸方向(図3の左右方向)に移動できるようになっている。圧縮ばね65は、セカンダリシャフト44の内部のうちピストン64よりカウンタドライブギヤ81側(図3の右側)に配置されており、ピストン64をセカンダリプーリ45側(図3の左側)に付勢している。なお、この圧縮ばね65は、セカンダリシャフト44の右方向の端部近傍に取り付けられたスナップリング66によってセカンダリシャフト44の図3中右側から外れないよう保持されている。油室54は、セカンダリシャフト44の内部のうちピストン64よりセカンダリプーリ45側に配置されており、油圧回路50から油路52を介して油室54に作動油を供給することにより、ピストン64に、圧縮ばね65によるセカンダリプーリ45側(図3の左側)への付勢力より大きなカウンタドライブギヤ81側(図3の右側)への勢力を付与できるように構成されている。このドグクラッチ60は、油圧によってピストン64に作用する付勢力(以下、油圧付勢力という)が圧縮ばね65の弾性力によってピストン64に作用する付勢力(以下、弾性付勢力という)より大きいときには、ピストン64が図3の右側に移動することにより、セカンダリシャフト44とカウンタドライブギヤ81(駆動輪DW)とが接続される(図3の一点鎖線の上側参照)。一方、油圧付勢力が弾性付勢力より小さいときには、ピストン64が図3の左側に移動することにより、セカンダリシャフト44とカウンタドライブギヤ81との接続が解除される(図3の一点鎖線の下側参照)。
こうして構成された実施例の動力伝達装置20では、CVT40のセカンダリシャフト44とカウンタドライブギヤ81との間にドグクラッチ60を設けることにより、セカンダリシャフト44(CVT40)とカウンタドライブギヤ81(駆動輪DW)との接続を解除することができ、さらに、油圧式摩擦クラッチを設けるものに比して装置全体の小型化を図ることができる。しかも、油圧付勢力が弾性付勢力より大きいときにはセカンダリシャフト44とカウンタドライブギヤ81(駆動輪DW)とが接続され、油圧付勢力が弾性付勢力より小さいときにはセカンダリシャフト44とカウンタドライブギヤ81との接続が解除されるようドグクラッチ60を構成するから、例えば、車両の制動時にCVT40の変速比を減速側に比較的大きな目標変速比にするものにおいて、車両が急制動したことによって車両が停止する(車速が値0になる)までにCVT40の変速比を目標変速比にすることができないときに、車両の停止後に、油圧付勢力を弾性付勢力より小さくして(例えば油圧付勢力を略値0として)セカンダリシャフト44とカウンタドライブギヤ81との接続を解除することにより、CVT40の変速比を目標変速比にすることができる。また、車両の被牽引時などには、エンジン12が運転停止中でオイルポンプ30が作動油を圧送できず、油圧付勢力が弾性付勢力より小さいためにセカンダリシャフト44とカウンタドライブギヤ81との接続が解除されることにより、CVT40のプライマリプーリ43やセカンダリプーリ45,前進後進切替機構35のキャリアなどが回転するのを回避することができる。しかも、車両の被牽引時にCVT40や前進後進切替機構35の要素が回転しないようにするために、油圧を用いてセカンダリシャフト44とカウンタドライブギヤ81との接続を解除する必要がない即ち電動オイルポンプなどを設ける必要がないから、装置の大型化や複雑化を抑制することができる。
以上説明した実施例の動力伝達装置20によれば、CVT40のセカンダリシャフト44とカウンタドライブギヤ81との間にドグクラッチ60を設けることにより、セカンダリシャフト44(CVT40)とカウンタドライブギヤ81(駆動輪DW)との接続を解除することができ、さらに、油圧式摩擦クラッチを設けるものに比して装置全体の小型化を図ることができる。
実施例の動力伝達装置20では、ドグクラッチ60は、図3に示したように、圧縮ばね65をピストン64の右側に配置すると共に油圧回路50に油路52を介して接続された油室54をピストン65の左側に配置して、弾性力によってピストン64を嵌合部材62がカウンタ側嵌合部61から離れる方向(図3の左側)に付勢すると共に油圧によってピストン64を嵌合部材62がカウンタ側嵌合部61に近づく方向(図3の右側)に付勢可能なものとしたが、図5の変形例のドグクラッチ160の概略構成図に示すように、引っ張りばね165と油圧回路50に油路152を介して接続された油室154とを共にピストン65の右側に配置して、弾性力によってピストン64を嵌合部材62がカウンタ側嵌合部61に近づく方向(図5の右側)に付勢すると共に油圧によってピストン64を嵌合部材62がカウンタ側嵌合部61から離れる方向(図5の左側)に付勢可能なものとしてもよい。また、図6の変形例のドグクラッチ260の構成概略図に示すように、圧縮ばね265をピストン64の左側に配置すると共に油圧回路50に油路252を介して接続された油室254をピストン65の右側に配置して、弾性力によってピストン64を嵌合部材62がカウンタ側嵌合部61に近づく方向(図6の右側)に付勢すると共に油圧によってピストン64を嵌合部材62がカウンタ側嵌合部61から離れる方向(図6の左側)に付勢可能なものとしてもよい。なお、これらの場合、エンジン12が運転停止中でオイルポンプ30が作動油を圧送できないときには、油圧付勢力が弾性付勢力より小さいためにセカンダリシャフト44とカウンタドライブギヤ81とが接続される。したがって、車両の被牽引時などには、CVT40のプライマリプーリ43やセカンダリプーリ45,前進後進切替機構35のキャリアなどが回転することになる。
実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係について説明する。実施例では、CVT40が「無段変速機」に相当し、ドグクラッチ60が「ドグクラッチ」に相当する。
なお、実施例の主要な要素と課題を解決するための手段の欄に記載した発明の主要な要素との対応関係は、実施例が課題を解決するための手段の欄に記載した発明を実施するための形態を具体的に説明するための一例であることから、課題を解決するための手段の欄に記載した発明の要素を限定するものではない。即ち、課題を解決するための手段の欄に記載した発明についての解釈はその欄の記載に基づいて行なわれるべきものであり、実施例は課題を解決するための手段の欄に記載した発明の具体的な一例に過ぎないものである。
以上、本発明を実施するための形態について実施例を用いて説明したが、本発明はこうした実施例に何等限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、種々なる形態で実施し得ることは勿論である。
本発明は、動力伝達装置の製造産業などに利用可能である。
10 自動車、12 エンジン、14 エンジン用電子制御ユニット(エンジンECU)、16 ブレーキ用電子制御ユニット(ブレーキECU)、20 動力伝達装置、21 変速用電子制御ユニット(変速用ECU)、22 ケース、22a コンバータハウジング、22b トランスアクスルケース、22c リヤカバー、23 トルクコンバータ、24 ポンプインペラ、25 タービンランナ、26 ステータ、27 ワンウェイクラッチ、28 ダンパ機構、29 ロックアップクラッチ、30 オイルポンプ、31 ポンプボディ、32 ポンプカバー、33 ポンプアッセンブリ、34 外歯ギヤ、35 前後進切替機構、36 遊星歯車機構、40 無段変速機(CVT)、41 インプットシャフト、42 プライマリシャフト、43 プライマリプーリ、43a 固定シーブ、43b 可動シーブ、44 セカンダリシャフト、44a 連通孔、44b スプライン、44c 連通孔、45 セカンダリプーリ、45a 固定シーブ、45b 可動シーブ、46 ベルト、47 プライマリシリンダ、48 セカンダリシリンダ、49 リターンスプリング、50 油圧回路、52 油路、54 油室、60 ドグクラッチ、61 カウンタ側嵌合部、61a スプライン、62 嵌合部材、62a,62b スプライン、63 連結部、64 ピストン、64a Oリング、65 圧縮ばね、66 スナップリング、80 ギヤ機構、81 カウンタドライブギヤ、82 カウンタシャフト、83 カウンタドリブンギヤ、84 デファレンシャルピニオンギヤ、87 軸受け、88 ブッシュ、89 車軸、91 アクセルペダル、92 アクセルペダルポジションセンサ、93 ブレーキペダル、94 マスタシリンダ圧センサ、95 シフトレバー、96 シフトポジションセンサ、99 車速センサ、150 油圧回路、160 ドグクラッチ、165 引っ張りばね、250 油圧回路、260 ドグクラッチ、265 圧縮ばね、B1 ブレーキ、C1 クラッチ。

Claims (5)

  1. 車両に搭載され、原動機からの動力を車軸に伝達する動力伝達装置であって、
    前記原動機からの動力を無段階に変速して出力軸に出力する無段変速機と、
    前記出力軸と前記車軸側との接続および該接続の解除が可能なドグクラッチと、
    を備える動力伝達装置。
  2. 請求項1記載の動力伝達装置であって、
    前記ドグクラッチは、前記出力軸と前記車軸側とのうち一方に連結された固定側嵌合部材と、前記出力軸と前記車軸側とのうち他方に連結されて軸方向に移動可能で且つ前記固定側嵌合部材と嵌合可能な移動側嵌合部材と、を備え、前記固定側嵌合部材と前記移動側嵌合部材との嵌合による前記出力軸と前記車軸側との接続と、前記固定側嵌合部材と前記移動側嵌合部材との嵌合の解除による前記出力軸と前記車軸側との接続の解除と、のうち一方を、弾性力を用いて行ない、他方を、油圧を用いて行なうドグクラッチである、
    動力伝達装置。
  3. 請求項2記載の動力伝達装置であって、
    前記ドグクラッチは、弾性力によって前記移動側嵌合部材を軸方向のうち前記固定側嵌合部材と前記移動側嵌合部材とが離れる方向に付勢する弾性付勢手段と、油圧によって前記移動側嵌合部材に軸方向のうち前記固定側嵌合部材と前記移動側嵌合部材とが嵌合する方向に前記弾性付勢手段による付勢力より大きな付勢力を付勢可能な油圧付勢手段と、を備えるドグクラッチである、
    動力伝達装置。
  4. 請求項2記載の動力伝達装置であって、
    前記ドグクラッチは、弾性力によって前記移動側嵌合部材を軸方向のうち前記固定側嵌合部材と前記移動側嵌合部材とが嵌合する方向に付勢する弾性付勢手段と、油圧によって前記移動側嵌合部材に軸方向のうち前記固定側嵌合部材と前記移動側嵌合部材とが離れる方向に前記弾性付勢手段による付勢力より大きな付勢力を付勢可能な油圧付勢手段と、を備えるドグクラッチである、
    動力伝達装置。
  5. 請求項3または4記載の動力伝達装置であって、
    前記固定側嵌合部材は、前記車軸側のギヤと一体に回転すると共に内周側にスプラインが形成されてなり、
    前記移動側嵌合部材は、前記出力軸の外周側に配置されて該出力軸と一体に回転し且つ外周側にスプラインが形成された移動側スプライン部と、前記出力軸の内部に配置されると共に前記移動側スプライン部に連結されたピストンと、を有する部材であり、
    前記弾性付勢手段は、弾性力によって前記ピストンを付勢する手段であり、
    前記油圧付勢手段は、油圧によって前記ピストンを付勢可能な手段である、
    動力伝達装置。
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