JP2014009549A - 自動水栓 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】センサによる信号検知によって吐水及び止水を制御する自動水栓1において、吐水管10に設けられた吐水口20と、センサによる信号の送受信のために信号を通過させるための信号通過面33aと、の信号通過面33aを塞ぐためのセンサカバー30と、を備え、信号通過面33aから外部へ水滴Wを誘導する水滴誘導手段(19,26a,26b)が設けられている。
【選択図】図5
Description
このような自動水栓では、水滴がセンサ側へ浸入するのを防ぐために、カバー部材が設けられている。このカバー部材は、赤外線やマイクロ波を透過させる信号透過性を有する。このカバー部材に水滴が付着すると、水滴により信号が所定方向以外へ反射されたり、信号が減衰したりして、所定の検知性能を発揮できなくなるおそれがある。
このように構成された本発明では、信号通過面を塞ぐカバー部材に水滴が付着しても、水滴誘導手段により、信号通過面から信号の通過に影響のない外部へ水滴が積極的に誘導されるので、水滴に起因したセンサの検知性能への影響を抑制することができる。
このように構成された本発明では、カバー部材の周辺から外部へ延びるように溝を形成することにより、毛細管現象により溝へ積極的に水滴を引き込んで、水滴を外部へ誘導することができる。
このように構成された本発明によれば、溝の底面を水平面に対して傾斜させることにより、重力に従って水滴が溝内で移動し易くなるので、水滴の外部への誘導を促進することができる。
このように構成された本発明によれば、カバー部材付近に付着した水滴を筒状部材の拡径部と接触させることにより、表面張力によって水滴を積極的に筒状部材側へ引き込み、水滴を外部へ誘導することができる。
このように構成された本発明によれば、吐水中には筒状部材内で水流が上流から下流へ移動している状態となっており、これにより筒状部材内部に発生した負圧がスリットを通して筒状部材内部へ空気を引き込む力を生じさせる。これにより、本発明では、この空気引き込み力によって、吐水口に隣接して設けられたカバー部材からスリットへ向けて水滴を積極的に誘導することができる。
このように構成された本発明によれば、水流通過部材から放出される水流がスリットからカバー部材側へ逆流することを防止することができる。
そこで、本発明では、カバー部材に拡大部を設けることにより、カバー部材表面における水滴の移動距離を長くし、水滴の移動速度を大きくして、水滴が境界領域を乗り越え易くしている。また、本発明では、水滴が境界領域を乗り越えられなくても、水滴を拡大部上の信号通過面の外部まで移動させることができるので、水滴に起因したセンサの検知性能への影響を抑制することができる。
なお、ここでいう鉛直方向下側とは、重力によって水滴が移動する方向をいう。
本実施形態の自動水栓は、マイクロ波センサによる検出信号に基づいて、制御部が使用者の存在の有無を検知し、使用者が存在するときに吐水し、使用者が存在しないときに止水するように、止水弁の開閉動作を制御するように構成されている。
アンテナ取付部材35は、板金加工により形成された断面略L字状の金属部品であり、信号(電波)反射性を有する。アンテナ取付部材35は、上片35aと、上片35aの前端から下方へ折れ曲がり上下方向に延びる平面状の下片35bとを有する。上片35aには、上方へ起立する取付片35cが設けられており、取付片35cの切欠き35dに、同軸ケーブル32が嵌め込まれる。アンテナ取付部材35の上片35aが吐水管10の上壁12の内面にネジ留めされることにより、アンテナ33は吐水管10内に固定される。
アンテナ33は、下方へ向けて送信波を放射するように指向性が設定されている。アンテナ33から放射された送信波及び使用者からの反射波は、アンテナ取付部材35の下片35bと吐水管10の内面(すなわち、前壁14の内面と、両側の側壁13の内面)によって形成された信号通路を導波管として伝播する。
センサカバー30は、信号(電波)透過性の材料で形成されており、電子部品であるアンテナ33へ水滴が浸入することを防止するものである。センサカバー30は、信号通過孔16に下カバー部材15の上側から嵌めこまれ、シール部材18により水密的に覆われる。信号通過孔16に嵌め込まれたセンサカバー30は、下カバー部材15の表面からわずかに下方へ突出する。また、センサカバー30の周囲には、信号通過孔16との間にわずかな隙間が形成される。
シール部材18は、信号(電波)透過性の材料で平面状に形成された部材であり、吐水用孔17と同様な開口部18aを有する。
この吐水継手23は、下カバー部材15との間にセンサカバー30及びシール部材18を挟み込んだ状態で、下カバー部材15にネジ留めされる。
本実施形態の吐水キャップ25は、細かい気泡を含んだ水流を吐水する泡沫キャップである。なお、吐水キャップ25は、整流キャップ等の他の機能を有するものであってもよい。
水流通過部材27は、通水管21から圧送されてきた水流に、通路28を介して取り込んだ空気の泡を含ませて放出するように構成されている。水流通過部材27から放出された水流は、筒状部材26の下端部からシンクへ向けて吐水される。
水滴がセンサカバー30の表面に付着すると、マイクロ波である送受信波は、水滴により減衰し易くなり、自動水栓1は所定の検知性能を発揮できなくなるおそれがある。
このため、本実施形態では、センサカバー30に付着した水滴を信号通過孔16又は信号通過面33aの範囲外へ積極的に誘導するための水滴誘導手段が設けられている。
センサカバー30と下カバー部材15は異なる部材であるので、これらの境界領域を水滴は乗り越え難く、境界領域に水滴が留まり易い。特に、異なる材料で形成されたセンサカバー30(例えば樹脂製)と下カバー部材15(例えば金属製)との境界領域に水滴は留まり易くなる。
また、この溝19の底面19aは、信号通過孔16側よりも吐水用孔17側の方が下側に位置するように傾斜が設けられている。
なお、本実施形態では、溝19が、信号通過孔16から吐水用孔17へ向けて形成されているが、これに限らず、水滴を信号通過孔16から外部へ誘導するために、信号通過孔16から前壁14や側壁13へ向けて形成してもよい。
このように、溝19を設けることにより、水滴Wを信号通過孔16から効率的に素早く外部へ誘導することができる。
本実施形態では、図5に示すように、吐水キャップ25の筒状部材26は、下カバー部材15の表面から下方に突出する部位に、径方向外側に拡大された拡径部26aが設けられている。この拡径部26aは、その基端部と下カバー部材15の表面との間が距離Lだけ離間している。
本実施形態では、図3及び図5に示すように、筒状部材26には、径方向に貫通するようにスリット26bが周方向に複数設けられている。このスリット26bは、水流通過部材27の下端(吐水端)よりも上流側(上方)に設けられている。また、スリット26bは、拡径部26aの上流側(上方)で、下カバー部材15の表面、特に溝19と面するように設けられている。
したがって、水流誘導手段としてのスリット26bによって形成される空気の流れによって、センサカバー30から筒状部材26のスリット26bへ向けて水滴Wが誘導される。これにより、水滴Wは、スリット26bを通って、通路28内を上方又は下方へ移動し、最終的に吐水口20から外部へ吐水される。
第1実施形態では、吐水管が断面矩形状に形成されていたが、本実施形態では、吐水管はその下面が湾曲状に形成された断面略半円状であり、より薄型化されている。
なお、本実施形態では、第1実施形態と異なる構造について主に説明し、共通する要素についての重複する説明は省略する。
図9に示すように、吐水管110の先端部の下側には、吐水口120と、この吐水口120から離間して、センサカバー130とが設けられている。
また、前壁114には、信号通過孔116の開口部を傾斜面に沿って下側(すなわち吐水用孔117側)に拡張するように段部114bが形成されている。
本実施形態では、センサカバー130は、その表面が吐水管110の傾斜した前壁114と略面一となるように取り付けられているので、センサカバー130の表面も水平方向に対して傾斜面となっている。
図11に示すように、センサカバー130に付着した水滴Wは、重力の作用によりセンサカバー130の表面を伝って移動する。このとき、本実施形態では、センサカバー130に拡大部130bが設けられているので、水滴Wの移動距離が長くなり、水滴Wの移動速度を大きくすることができる。これにより、水滴Wはセンサカバー130と吐水管本体111との境界領域を乗り越え易くなるので、水滴Wのセンサカバー130の外部への誘導を促進することができる。
また第2実施形態においても、第1実施形態と同様に、センサカバーと吐水口との間に誘導用の溝を設けてもよいし、さらに、誘導用のスリットや拡径部を設けてもよい。
また、上記実施形態では、マイクロ波センサを用いた例を示したが、これに限らず、赤外線センサ等を用いてもよい。
11 吐水管本体、 12 上壁、
13 側壁、 14 前壁、
15 下カバー部材、 16 信号通過孔、
17 吐水用孔、 19 溝、
19a 底面、 20 吐水口、
25 吐水キャップ、 26 筒状部材、
26a 拡径部、 26b スリット、
27 水流通過部材、 30 センサカバー、
33 アンテナ、 33a 信号通過面、
101 自動水栓、 110 吐水管、
111 吐水管本体、112 下壁、
114 前壁、 114b 段部、
115 上カバー部材、116 信号通過孔、
117 吐水用孔、 120 吐水口、
125 吐水キャップ、126 筒状部材、
127 水流通過部材、130 センサカバー、
130a カバー本体、130b 拡大部、
133 アンテナ、 133a 信号通過面、
W 水滴
Claims (7)
- センサによる信号検知によって吐水及び止水を制御する自動水栓において、
吐水管に設けられた吐水口と、
前記センサによる信号の送受信のために信号を通過させるための信号通過面と、
この信号通過面を塞ぐためのカバー部材と、を備え、
前記信号通過面から外部へ水滴を誘導する水滴誘導手段が設けられていることを特徴とする自動水栓。 - 前記水滴誘導手段は、前記自動水栓の表面において前記カバー部材から延びる溝であることを特徴とする請求項1に記載の自動水栓。
- 前記溝の底面が、前記信号通過面から外部へ水滴を重力の作用によって誘導するように、水平方向に対して傾斜していることを特徴とする請求項2に記載の自動水栓。
- 前記吐水口は、前記吐水管の外面から突出するように延びる筒状部材を有し、
前記水滴誘導手段は、前記吐水口と前記信号通過面との間にある水滴と接触するように前記吐水口の筒状部材の吐水端部付近に設けられた拡径部であることを特徴とする請求項1に記載の自動水栓。 - 前記吐水口は、前記吐水管の外面から突出するように延びる筒状部材を有し、
前記水滴誘導手段は、前記吐水口の筒状部材の側壁を貫通するスリットであることを特徴とする請求項1に記載の自動水栓。 - 前記筒状部材は、吐水される水流を通過させる水流通過部材を内部に有し、
前記スリットが、前記水流通過部材の先端よりも上流側に位置することを特徴とする請求項5に記載の自動水栓。 - 前記カバー部材は、前記自動水栓の斜面又は鉛直面に沿うように取り付けられており、
前記カバー部材には、前記斜面又は鉛直面に沿って、前記信号通過面よりも鉛直方向下側に向けて拡大された拡大部が設けられ、
前記水滴誘導手段は、前記カバー部材の拡大部であることを特徴とする請求項1に記載の自動水栓。
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