JP2014009247A - 押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物および積層体 - Google Patents

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聡 近藤
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Abstract

【課題】
薄膜高速加工時の基材接着性に優れ、かつラミネート成形品の耳高を抑制した押出ラミネート用エチレン系重合体組成物を提供する。
【解決手段】
長鎖分岐を有し、密度が920〜935kg/m、メルトフローレート(MFR)が50g/10分を超え120g/10分以下であるエチレンと炭素数3から6のα−オレフィンを共重合してなるエチレン系重合体(A)50〜80重量%と、密度が860〜910kg/m、MFRが1〜50g/10分のエチレン・α−オレフィン共重合体(B)3〜30重量%、および密度が915〜930kg/m、MFRが0.5〜10g/10分の高圧法低密度ポリエチレン(C)5〜40重量%((A),(B),(C)の合計は100重量%)を含み、下記要件(i)〜(iii)を満たす押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物。
(i)160℃で測定された溶融張力10〜100mN
(ii)MFRが4〜40g/10分
(iii)流動の活性化エネルギーが35kJ/mol未満
【選択図】 なし

Description

本発明は、押出ラミネート加工性に優れ、基材との接着性に優れた押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物およびこれよりなる層を少なくとも一層有する積層体に関するものである。
ポリエチレン系の樹脂を押出ラミネート加工することで得られる積層体は、クラフト包装、軟包装、印画紙支持体、テープ、各種容器など幅広い用途分野で用いられている。また、自動充填包装における充填速度の高速化がますます強く要請されるようになり、ヒートシール性、ホットタック性に優れた材料の薄膜化が求められている。
従来から押出ラミネート成形に最も多く用いられてきた分岐状低密度ポリエチレン(LDPE)は、成形速度が速くラミネート厚みが薄い場合には、溶融フィルムが破断しやすく、このような条件下では基材接着不良が発生しやすいため、品質の安定した製品を得ることが困難であった。また、LDPEは流動の活性化エネルギー(以下、Eaと記す)が大きく、溶融粘度の温度依存性が大きいため、押出ラミネート成形において、成形温度を変更すると、コート幅が変化してしまうため安定した成形が困難となってしまう。
一方、直鎖状低密度ポリエチレン(LLDPE)は、ヒートシール性、ホットタック性に優れているものの、成形加工性に劣り押出ラミネート加工による積層体を得ることが困難であった。そのため、LLDPEとLDPEの混合物を押出ラミネート加工し、積層体を得る方法が報告されている(例えば、特許文献1〜4参照)。これらの組成物はEaが低く溶融粘度の温度依存性が小さいものの、これらの方法では、基材との接着性が不十分であった。
押出ラミネート成形機は、Tダイの溶融樹脂押出口に形成されたリップの開口部の内側に板状のインナーディッケルが設置されており、さらに前記インナーディッケルよりもリップ開口部側にロッド棒が設置されていることが多い。Tダイを用いた押出ラミネート成形においては、Tダイから押し出された溶融樹脂膜は、Tダイ出口から冷却ロールまでのエアギャップ間で引き伸ばされる際に、膜の幅が狭くなるネックインが発生する。そのため、溶融樹脂膜は、その端部は他の部分よりも厚くなる。この現象は耳高と呼ばれ、巻きズレ、シワの原因となる。
耳高を改良するために、上記のインナーディッケルとロッド棒の間隔を広げる操作を行うことがある。しかし、従来の樹脂組成物では、ロッド棒位置を広くすると樹脂が延伸切れを起こす、いわゆる耳切れが発生してしまい耳高が調整できないという問題があった。また、耳切れを抑制するためには、樹脂組成物の粘度を低下する方法があるが、その場合にはダイ開口幅とコート幅の差(ネックイン)が大きくなってしまうため、加工性を維持しながら耳高、耳切れを両立することができなかった。
特開平9−278953 特開平11−181173 特開2000−234039 特開2006−321986
本発明は、上記のような近年の要請に応えるためになされたものであり、薄膜加工性、基材との接着性に優れ、さらに耳切れが発生しにくい押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物およびこれよりなる層を少なくとも一層有する積層体を提供するものである。
本発明は、上記の課題に対して鋭意検討した結果見出されたものである。すなわち、本発明は、長鎖分岐を有し、JIS K6922−1(1998年)により測定した密度(以下、密度と記す)が920kg/m以上935kg/m以下、JIS K6922−1(1998年)により測定したメルトフローレート(以下、MFRと記す)が50g/10分を超え120g/10分以下であるエチレンと炭素数3から6のα−オレフィンを共重合してなるエチレン系重合体(A)50〜80重量%と、密度が860kg/m以上910kg/m以下、MFRが1g/10分以上50g/10分以下のエチレン・α−オレフィン共重合体(B)3〜30重量%、および密度が915kg/m以上930kg/m以下、MFRが0.5g/10分以上10g/10分以下の高圧法低密度ポリエチレン(C)5〜40重量%((A),(B),(C)の合計は100重量%)を含み、下記要件(i)〜(iii)を満たす押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物に関するものである。
(i)160℃で測定された溶融張力10〜100mN
(ii)MFRが4g/10分以上40g/10分以下
(iii)流動の活性化エネルギーが35kJ/mol未満
以下、本発明について詳細に説明する。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成するエチレン系重合体(A)は、エチレンから導かれる繰り返し単位と炭素数3から6のα−オレフィンから導かれる繰り返し単位からなるエチレン系重合体である。ここで、炭素数3から6のα−オレフィンから導かれる繰り返し単位とは、単量体である炭素数3から6のα−オレフィンから誘導され、エチレン系重合体に含有される単位であり、炭素数3から6のα−オレフィンとしては、例えばプロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン等が挙げられる。これら炭素数3から6のα−オレフィンの少なくとも2種類を併用してもよい。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成するエチレン系重合体(A)は、密度が920kg/m以上935kg/m以下のものである。ここで、密度が920kg/m未満の場合、押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物の耐熱性が劣るため好ましくない。一方、935kg/mを超える場合、該エチレン系重合体は融解温度が高くなり低温シール性が劣るものとなるとともに、積層体のカールが大きくなるため好ましくない。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成するエチレン系重合体(A)は、MFRが50g/10分を超え120g/10分以下、好ましくは50g/10分を超え100g/10分以下、さらに好ましくは50g/10分を超え80g/10分以下のものである。MFRが50g/10分以下であっても、基材接着性に優れた樹脂組成物を得ることができるが、50g/10分を超えると、押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物とした際の押出機の押出負荷が小さく、生産性が高く、ロッド棒位置を広げた際に耳切れが生じにくい。一方、120g/10分を超える場合、ネックインが大きく、押出ラミネート成形性に劣るため好ましくない。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成するエチレン系重合体(A)は、構造中に長鎖分岐が存在するものである。構造中に長鎖分岐が存在することで、押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物のラミネート加工性が向上する。さらに本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成するエチレン系重合体(A)は、炭素数6以上の長鎖分岐を炭素数1000個あたり0.01〜0.2個有することが望ましい。なお、長鎖分岐数とは、13C−NMR測定で検出されるヘキシル基以上(炭素数6以上)の分岐の数である。炭素数6以上の長鎖分岐がこの範囲にあると、ラミネート加工時のネックインと高速延展性のバランスに優れるため好ましい。
さらに本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成するエチレン系重合体(A)は、下記要件(iv)〜(vi)を満たすマクロモノマーとエチレン又はエチレン及び炭素数3から6のα−オレフィンを重合することにより得られるエチレン系重合体であることが望ましく、マクロモノマーの合成と同時に、エチレン又はエチレン及び炭素数3から6のα−オレフィンを重合してもよい。
(iv)エチレンを単独重合又はエチレンと炭素数3から6のα−オレフィンを共重合して得られ、末端にビニル基を有する
(v)数平均分子量(Mn)が2,000g/mol以上
(vi)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量の比Mw/Mnが2〜5
マクロモノマーは、好ましくは炭素数3から6のα−オレフィンに由来する分岐以外の分岐のうち、メチル分岐、エチル分岐、プロピル分岐、ブチル分岐、ペンチル分岐等の短鎖分岐が、主鎖メチレン炭素1,000個当たり0.01個未満であると共に、長鎖分岐(すなわち、13C−NMR測定で検出されるヘキシル基以上の分岐)が、主鎖メチレン炭素1,000個当たり0.01個未満である、末端にビニル基を有する直鎖状エチレン重合体または直鎖状エチレン共重合体である。
炭素数3から6のα−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン等のα−オレフィン、ブタジエンもしくは1,4−ヘキサジエン等のジエンを例示することができる。また、これらのオレフィンを2種類以上混合して用いることもできる。
マクロモノマーのその直鎖状ポリエチレン換算の数平均分子量(Mn)は、2,000g/mol以上が好ましく、さらに好ましくは5,000g/mol以上であり、最も好ましくは10,000g/mol以上である。直鎖状ポリエチレン換算の重量平均分子量(Mw)は、4,000g/mol以上であり、好ましくは10,000g/mol以上であり、さらに好ましくは15,000g/molより大きい。また、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は、2.0以上5.0以下であり、好ましくは2.0以上4.0以下であり、さらに好ましくは2.0以上3.5以下である。マクロモノマー1mol当たりの末端ビニル量は、0.1mol以上1mol以下であり、好ましくは0.5mol以上1mol以下であり、さらに好ましくは0.8mol以上1mol以下である。
ここで、本発明でいう末端ビニル数は、例えばフーリエ変換赤外分光光度計(FT−IR)を用いて、エチレン系重合体を熱プレスした後、氷冷して調製したフィルムを試料とし、4000cm−1〜400cm−1の範囲で測定した結果により、下式を用い算出することができる。
1,000炭素原子当たりの末端ビニル数(個/1000C)=a×A/L/d
(式中、aは吸光光度係数、Aは末端ビニルに帰属される909cm−1の吸光度、Lはフィルムの厚み、dは密度を示す。)aの吸光光度係数は、H−NMR測定より、1,000炭素原子当たりの末端ビニル数を確認したサンプルを用いて作成した検量線から求めることができる。H−NMR測定は、核磁気共鳴測定装置(日本電子社製、商品名GSX400)を用い、重水素化ベンゼンとo−ジクロロベンゼンの混合溶媒中、130℃において実施した。1,000炭素原子当たりの末端ビニル数は、メチレンに帰属されるピークと末端ビニルに帰属されるピークの積分比から算出した。各ピークは、テトラメチルシランを基準(0ppm)として、化学シフトが1.3ppmのピークをメチレン、4.8−5.0ppmのピークを末端ビニルと帰属した。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成するエチレン系重合体(A)は、重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)が2.0〜5.0の範囲にあることが望ましい。なお、Mw/Mnは、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって標準ポリエチレン換算値である重量平均分子量と数平均分子量を測定することにより算出することが可能である。Mw/Mnがこの範囲にある場合、樹脂中の低分子量成分の含有比率が少ないため、低分子量成分の滲出に由来するラミネート成形時のロール汚染やラミネート成形品の表面のべたつきおよびヒートシール不良などの弊害が抑制され、同時に押出負荷が必要以上に高くなってラミネート加工時の押出量が制限されることもないため好ましい。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成するエチレン系重合体(A)は、如何なる方法により得られたものであってもよく、例えば後述する本願実施例の製造条件そのもの、あるいは条件因子の微調整によって任意に作り分けることが可能である。
エチレンとα−オレフィンの共重合に用いる触媒は特に限定されるものではなく、チーグラー触媒、フィリップス触媒、メタロセン触媒などが使用できるが、好ましくはメタロセン触媒により重合されたものである。
メタロセン触媒の主成分であるメタロセン化合物としては、例えば、シクロペンタジエニル基、置換基を有するシクロペンタジエニル基(置換シクロペンタジエニル基)、インデニル基、置換インデニル基から選ばれる1種類の基と、フルオレニル基、置換フルオレニル基から選ばれる1種類の基が、架橋基により架橋された配位子を有する周期表第4族の遷移金属化合物を挙げることができ、その代表例としてジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(3−メチル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(4−フェニル−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド等のジクロル体および上記メタロセン化合物のジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体、架橋ビスインデニルジルコニウム錯体等を例示することができる。
さらに、メタロセン触媒としては下記のものが例示できる。
成分(a)と下記一般式(1)
AlR (1)
(式中、Rは各々独立して水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基である。)
で表される有機アルミニウム化合物(以下、「成分(b)」と称する)からなる触媒、さらに水を含んでなる触媒、
成分(a)と下記一般式(2)
Figure 2014009247
および/または下記一般式(3)
Figure 2014009247
(式中、Rは各々独立して水素原子または炭素数1〜20の炭化水素基であり、pは2〜50の整数である。)
で表されるアルミノキサン(以下、「成分(c)」と称する)からなる触媒、さらに成分(b)を含んでなる触媒、
成分(a)と下記一般式(4)
[R y−1H][MAr] (4)
(式中、[R y−1H]はカチオンであり、Mは周期表の第15族または第16族から選ばれる元素であり、Rは炭素数1〜30の炭化水素基であり、Rは各々独立して水素原子または炭素数1〜30の炭化水素基であり、yはMが第15族元素の時y=3であり、Mが第16族元素の時y=2であり、[MAr]はアニオンであり、Mはホウ素、アルミニウムまたはガリウムであり、Arは各々独立して炭素数6〜20のハロゲン置換アリール基である。)
で表されるプロトン酸塩(以下、「成分(d)」と称する)、下記一般式(5)
[C][MAr] (5)
(式中、Cはカルボニウムカチオンまたはトロピリウムカチオンであり、Mはホウ素、アルミニウムまたはガリウムであり、Arは各々独立して炭素数6〜20のハロゲン置換アリール基である。)
で表されるルイス酸塩(以下、「成分(e)」と称する)または下記一般式(6)
[M ][MAr] (6)
(式中、Mは周期表の第1族、第8族、第9族、第10族または第11族の金属の陽イオンであり、Lはルイス塩基またはシクロペンタジエニル基であり、zは0≦z≦2であり、M2はホウ素、アルミニウムまたはガリウムであり、Arは各々独立して炭素数6〜20のハロゲン置換アリール基である。)
で表される金属塩(以下、「成分(f)」と称する)から選ばれる少なくとも1種類の塩からなる触媒、さらに成分(b)および/または成分(c)を含んでなる触媒、
成分(a)と下記一般式(7)
Ar (7)
(式中、Mはホウ素、アルミニウムまたはガリウムであり、Arは各々独立して炭素数6〜20のハロゲン置換アリール基である。)
で表されるルイス酸(以下、「成分(g)」と称する)からなる触媒、さらに成分(b)および/または成分(c)を含んでなる触媒、
成分(a)と成分(g)と成分(d)、成分(e)、成分(f)から選ばれる少なくとも1種類の塩からなる触媒、さらに成分(b)および/または成分(c)を含んでなる触媒、
成分(a)と粘土鉱物(以下、「成分(h)」と称する)からなる触媒、さらに成分(b)を含んでなる触媒、
特開平7−224106号公報、特開平09−59310号公報、特開平10−231312号公報、特開平10−231313号公報等に例示される成分(a)と有機化合物で処理された粘土鉱物(以下、「成分(i)」と称する)からなる触媒、さらに成分(b)を含んでなる触媒が挙げられる。また、成分(a)とジエチル亜鉛、フッ化フェノール、水、シリカ、およびトリメチルジシラザン(((CHSi)NH)を接触させて得られる担体を含んでなる触媒、さらに成分(b)を含んでなる触媒が挙げられる。
マクロモノマーの合成と同時に、エチレン又はエチレンおよび炭素数3〜6のオレフィンを重合する場合に用いるメタロセン化合物として、マクロモノマーを合成する非架橋型ビス(インデニル)ジルコニウム錯体、非架橋型ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム錯体、架橋型ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウム錯体、もしくは架橋型(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウム錯体(以下、成分(j)と記す。)と、マクロモノマーとエチレンを共重合する、またはマクロモノマーとエチレンと炭素数3〜6のオレフィンを共重合する架橋型(シクロペンタジエニル)(フルオレニル)ジルコニウム錯体もしくは架橋型(インデニル)(フルオレニル)ジルコニウム錯体(以下、成分(k)と記す。)を用いたメタロセン触媒の存在下に、エチレンを重合する、またはエチレンと炭素数3〜6のα−オレフィンを共重合する方法を用いることができる。
成分(j)の具体例としては、例えばビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、1,1,3,3−テトラメチルジシロキサン−1,3−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、1,1−ジメチル−1−シラエタン−1,2−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、プロパン−1,3−ジイル−ビス(シクロペンタジエニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(インデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−メチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(4,7−ジメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチルインデニル)ジルコニウムジクロライド等のジクロライドおよび上記遷移金属化合物のジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体を例示することができる。
成分(k)の具体例としては、例えばジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2−トリメチルシリル−1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジメチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、イソプロピリデン(1−シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルシランジイル(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジメチルシランジイル(1−シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2−フェニル−1−インデニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド、ジフェニルメチレン(2−フェニル−1−インデニル)(2,7−ジ−t−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロリド等のジクロライドおよび上記遷移金属化合物のジメチル体、ジエチル体、ジヒドロ体、ジフェニル体、ジベンジル体を例示することができる。また上記遷移金属化合物のジルコニウム原子をチタン原子またはハフニウム原子に置換した化合物も例示することもできる。
また、成分(j)に対する成分(k)の量は、特に制限はなく、0.0001〜100倍モルであることが好ましく、特に好ましくは0.001〜10倍モルである。
そして、成分(j)と成分(k)を用いたメタロセン触媒としては、例えば成分(j)と成分(k)と有機アルミニウム化合物(以下、成分(l)と記す。)からなる触媒;成分(j)と成分(k)とアルミノオキサン(以下、成分(m)と記す。)からなる触媒;さらに成分(l)を含んでなる触媒;成分(j)と成分(k)とプロトン酸塩(以下、成分(ん)と記す。)、ルイス酸塩(以下、成分(o)と記す。)または金属塩(以下、成分(p)と記す。)から選ばれる少なくとも1種類の塩からなる触媒;さらに成分(l)を含んでなる触媒;、成分(j)と成分(k)と成分(m)と無機酸化物(以下、成分(q)と記す。)からなる触媒;成分(j)と成分(k)と成分(q)と成分(n)、成分(o)、成分(p)から選ばれる少なくとも1種類の塩からなる触媒;さらに成分(l)を含んでなる触媒;成分(j)と成分(k)と粘土鉱物(以下、成分(r)と記す。)と成分(l)からなる触媒;成分(j)と成分(k)と有機化合物で処理された粘土鉱物(以下、成分(s)と記す。)からなる触媒を例示することができ、好ましくは成分(j)と成分(k)と成分(s)からなる触媒を用いることができる。
ここで、成分(r)および成分(s)として用いることが可能な粘土鉱物としては、微結晶状のケイ酸塩を主成分とする微粒子を挙げることができ、粘土鉱物の大部分は、その構造上の特色として層状構造を成しており、層の中に種々の大きさの負電荷を有することが挙げられる。この点で、シリカやアルミナのような三次元構造を持つ金属酸化物と大きく異なる。これらの粘土鉱物は、一般に層電荷の大きさで、パイロフィライト、カオリナイト、ディッカイトおよびタルク群(化学式当たりの負電荷がおよそ0)、スメクタイト群(化学式当たりの負電荷がおよそ0.25から0.6)、バーミキュライト群(化学式当たりの負電荷がおよそ0.6から0.9)、雲母群(化学式当たりの負電荷がおよそ1)、脆雲母群(化学式当たりの負電荷がおよそ2)に分類されている。ここで示した各群には、それぞれ種々の粘土鉱物が含まれるが、スメクタイト群に属する粘土鉱物としては、モンモリロナイト、バイデライト、サポナイト、ヘクトライト等が挙げられる。また、上記粘土鉱物は複数混合して用いることもできる。
成分(s)における有機化合物処理とは、粘土鉱物層間に有機イオンを導入し、イオン複合体を形成することをいう。有機化合物処理で用いられる有機化合物としては、N,N−ジメチル−n−オクタデシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−エイコシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチル−n−ドコシルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルオレイルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルベヘニルアミン塩酸塩、N−メチル−ビス(n−オクタデシル)アミン塩酸塩、N−メチル−ビス(n−エイコシル)アミン塩酸塩、N−メチル−ジオレイルアミン塩酸塩、N−メチル−ジベヘニルアミン塩酸塩、N,N−ジメチルアニリン塩酸塩を例示することができる。
成分(j)と成分(k)と成分(s)からなる触媒は、有機溶媒中、成分(j)と成分(k)と成分(s)を接触させることによって得ることが可能であり、成分(j)と成分(s)の接触生成物に成分(k)を添加する方法;成分(k)と成分(s)の接触生成物に成分(j)を添加する方法;成分(j)と成分(k)の接触生成物に成分(s)を添加する方法;成分(s)に成分(j)と成分(k)の接触生成物を添加する方法を例示することができる。
接触溶媒としては、ブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、オクタン、ノナン、デカン、シクロペンタンもしくはシクロヘキサン等の脂肪族炭化水素類、ベンゼン、トルエンもしくはキシレン等の芳香族炭化水素類、エチルエーテルもしくはn−ブチルエーテル等のエーテル類;塩化メチレンもしくはクロロホルム等のハロゲン化炭化水素類、1,4−ジオキサン、アセトニトリルまたはテトラヒドロフランを例示することができる。
接触温度については、0〜200℃の間で選択して処理を行うことが好ましい。
各成分の使用量は、成分(s)1gあたり成分(j)が、0.0001〜100mmol、好ましくは0.001〜10mmolである。
このようにして調製された成分(j)と成分(k)と成分(s)の接触生成物は、洗浄せずに用いても良く、また洗浄した後に用いても良い。また、成分(j)または成分(k)がジハロゲン体の時、さらに成分(l)を添加することが好ましい。また、成分(s)、重合溶媒およびオレフィン中の不純物を除去することを目的に成分(l)を添加することができる。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成するエチレン系重合体(A)を製造する際には、重合温度−100〜120℃で行うことが好ましく、特に生産性を考慮すると20〜120℃が好ましく、さらには60〜120℃の範囲で行うことが好ましい。また、重合時間は10秒〜20時間の範囲が好ましく、重合圧力は常圧〜300MPaの範囲で行うことが好ましい。重合性単量体としては、エチレン単独又はエチレンと炭素数3から6のα−オレフィンであり、エチレンと炭素数3から6のα−オレフィンである場合、エチレンと炭素数3から6のα−オレフィンの供給割合として、エチレン/炭素数3から6のα−オレフィン(モル比)が、1〜200、好ましくは3〜100、さらに好ましくは5〜50の供給割合を用いることができる。また、重合時に水素などを用いて分子量の調節を行うことも可能である。重合はバッチ式、半連続式、連続式のいずれの方法でも行うことが可能であり、重合条件を変えて2段階以上に分けて行うことも可能である。また、エチレン系重合体は、重合終了後に従来既知の方法により重合溶媒から分離回収され、乾燥して得ることができる。
重合はスラリー状態、溶液状態または気相状態で実施することができ、特に、重合をスラリー状態で行う場合にはパウダー粒子形状の整ったエチレン系重合体を効率よく、安定的に生産することができる。また、重合に用いる溶媒は一般に用いられる有機溶媒であればいずれでもよく、具体的には例えばベンゼン、トルエン、キシレン、プロパン、イソブタン、ペンタン、ヘキサン、ヘプタン、シクロヘキサン、ガソリン等が挙げられ、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン等のオレフィン自身を溶媒として用いることもできる。
本発明のエチレン系重合体(A)の長鎖分岐数は、マクロモノマーの末端ビニル数を増加させることによって増加できる。マクロモノマーの末端ビニル数は、マクロモノマー合成用のメタロセン化合物の選択により制御することができる。例えば、非架橋型メタロセン化合物を架橋型メタロセン化合物に変更することによって増加させることができる。
本発明のエチレン系重合体(A)のMw/Mnは、マクロモノマーのMnを減少させることによって増加できる。マクロモノマーのMnは、マクロモノマー合成用のメタロセン化合物の選択により制御することができる。例えば、非架橋型メタロセン化合物を架橋型メタロセン化合物に変更することによって減少させることができる。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、メタロセン触媒により重合されたエチレン単独重合体、エチレン・α−オレフィン共重合体である。α−オレフィンとしては、プロピレン、1−ブテン、1−ヘキセン、1−オクテン、4−メチル−1−ペンテン、3−メチル−1−ブテン等が例示される。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、密度が860kg/m以上910kg/m以下、好ましくは870kg/m以上900kg/m以下のものである。密度が860kg/m未満の場合は、本発明のポリエチレン系樹脂組成物のブロッキングが起こりやすく好ましくない。また密度が910kg/mより大きい場合は、本発明のポリエチレン系樹脂組成物を成形してなる積層体の接着性が低下する恐れがある。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成するエチレン・α−オレフィン共重合体(B)は、MFRが1g/10分以上50g/10分以下、好ましくは1g/10分以上40g/10分以下、さらに好ましくは1g/10分以上30g/10分以下のものである。ここで、MFRが1g/10分未満である場合、樹脂組成物のラミネート加工時の押出負荷が大きくなり生産性が低下するため好ましくない。一方、50g/10分を超える場合、ラミネート加工時のネックインが大きくなる恐れがある。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成する高圧法低密度ポリエチレン(C)は、従来公知の高圧ラジカル重合法により得ることができ、本発明の範囲において適宜選択される。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成する高圧法低密度ポリエチレン(C)は、密度が915kg/m以上930kg/m以下のものである。この範囲にあるとき、本発明のポリエチレン系樹脂組成物を押出ラミネート加工した場合に成膜安定性が得られるため好ましい。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を構成する高圧法低密度ポリエチレン(C)は、MFRが0.5g/10分以上10g/10分以下のものである。ここで、MFRが0.5g/10分未満である場合、樹脂組成物のラミネート加工時の押出負荷が大きくなり生産性が低下すると共に、高速延展性に劣るため好ましくない。一方、10g/10分を超える場合、ラミネート加工時のネックインが大きくなる恐れがある。
本発明のポリエチレン系樹脂組成物は、エチレン系重合体(A)50〜80重量%、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)3〜30重量%、好ましくは5〜20重量%、および高圧法低密度ポリエチレン(C)5〜40重量%、好ましくは10〜30重量%((A),(B),(C)の合計は100重量%)を含むものである。エチレン系重合体(A)の配合量が50重量%未満では、ラミネート加工時の安定した成膜性が得られず、一方80重量%を超える場合は、基材との接着性が低下する恐れがある。エチレン・α−オレフィン共重合体(B)の配合量が3重量%未満では、基材との接着性向上に効果がなく、一方配合量が30重量%を超える場合はフィルムのべたつきがある。また、高圧法低密度ポリエチレン(C)の配合量が5重量%未満では、ラミネート加工時のネックインが大きくなる恐れがあり、一方配合量が40重量%を超える場合は高速延展性に劣るため、薄膜成形加工が困難になる恐れがある。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物は、160℃で測定された溶融張力が10〜100mNであり、好ましくは20〜100mNである。溶融張力が10mN未満の場合、ラミネート加工時のネックインが大きくなり好ましくない。一方溶融張力が100mNを超える場合はラミネート加工時の高速延展性が劣る場合があり、経済的に好ましくない。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物は、流動の活性化エネルギー(Ea)が35kJ/mol未満である。Eaが35kJ/mol以上の場合、溶融粘度の温度依存性が大きく、成形加工温度の厳密な調節が必要となり、ひいては成形可能範囲が狭くなるという問題が生じる。
なお、本発明でいうEaは、例えば160℃〜230℃の動的粘弾性測定によって得られるシフトファクターをアレニウス式に代入して求めることができる。
さらに本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物は、MFRが4g/10分以上40g/10分以下であり、好ましくは6g/10分以上30g/10分以下であり、さらに好ましくは7g/10分以上25g/10分以下である。MFRが4g/10分未満の場合、ラミネート加工時の高速延展性が劣る場合があり、経済的に好ましくない。一方MFRが40g/10分を超える場合はラミネート加工時のネックインが大きくなるため好ましくない。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物には、本発明の要旨を逸脱しない範囲において、必要に応じて、安定剤、滑剤、難燃剤、分散剤、充填剤、発泡剤、発泡核剤、架橋剤、紫外線防止剤、酸化防止剤、着色剤などを含有させることができる。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物は、通常の樹脂組成物を製造する方法を用いることができ、例えば溶融混合方法として、単軸押出機や二軸押出機を用いた押出混練、バンバリーミキサーやロール混練など公知の方法を挙げることができ、該方法で溶融混練することにより得ることができる。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物は、公知の押出ラミネート成形機により、Tダイより押出されたポリエチレン系樹脂組成物からなる溶融フィルムを直接基材に貼り合せることにより積層体とすることができ、本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物からなる層を少なくとも1層以上有する。
押出ラミネート成形法は、シングルラミネート、タンデムラミネート、共押出ラミネート、サンドイッチラミネートのいずれでもよく、特に制限を受けない。また、押出ラミネート加工を行う際、基材とポリエチレン系樹脂組成物層との接着性が良好な積層体を得るため、250〜350℃の温度でダイより押出すことが好ましい。また、ポリエチレン系樹脂組成物の溶融フィルムが少なくとも基材と接する面は、空気もしくはオゾンガスにより酸化されていてもよい。空気による酸化反応を進行させる場合、270℃以上の温度でダイより押出すことが好ましく、また、オゾンガスによる酸化反応を進行させる場合は、250℃以上で押出すことが好ましい。なお、オゾンガスの処理量としては、ダイより押出されたフィルム1m当たり0.5mg以上であることが好ましい。また、基材との接着性を高めるため、基材の接着面に対してアンカーコート剤処理、コロナ放電処理、フレーム処理、プラズマ処理などの公知の表面処理を施してもよい。
積層体を構成する基材としては、合成高分子重合体フィルムおよびシート、織布、不織布、金属箔、紙類、セロファン等が挙げられる。例えば、ポリエチレンテレフタレート、ポリアミド、ポリビニルアルコール、ポリカーボネート、ポリエチレン、ポリプロピレン等の合成高分子重合体からなるフィルムおよびシート等が挙げられる。さらに、これらの高分子重合体フィルムおよびシートは、さらにアルミニウム蒸着、アルミナ蒸着、二酸化珪素蒸着されたものでもよい。また、これらの高分子重合体フィルムおよびシートは、さらにウレタン系インキ等を用いて印刷されたものでもよい。金属箔としては、アルミニウム箔、銅箔などが例示でき、また、紙類としてはクラフト紙、伸張紙、上質紙、グラシン紙、カップ原紙や印画紙原紙等の板紙などが挙げられる。なかでも、本発明のポリエチレン系樹脂組成物はアルミニウムに対する接着性に優れることから、積層体を構成する基材としては、アルミニウム箔、アルミニウム蒸着フィルムが好ましい。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物よりなる積層体は、スナック菓子、インスタントラーメン等の乾燥食品、スープ、味噌、漬物、ソース、飲料等の水物飲食品包装、薬、輸液バッグ等の医薬品包装、シャンプー、化粧品、おむつのバックシートなどのトイレタリー用品、印画紙支持体、紙製容器および蓋、紙皿、離型紙および離型テープ、易解離性フィルム、紙製セミレトルトパックなど広範囲にわたりフィルム、容器、テープ、支持体として用いることができる。
本発明の押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物は、薄膜加工性、基材との接着性に優れ、さらに耳切れが発生しにくい。
以下、実施例および比較例により本発明を説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
(1)密度
JIS K6922−1(1998年)に準拠し、測定した。
(2)メルトフローレート
JIS K6922−1(1998年)に準拠し、測定した。
(3)長鎖分岐数
長鎖分岐数は、Varian製 VNMRS−400型核磁気共鳴装置を用いて、13C−NMRによってヘキシル基以上の長鎖分岐の数を測定した。溶媒はテトラクロロエタン−dである。主鎖メチレン炭素1,000個当たりの個数として、「マクロモレキュールズ(Macromolecules)」第31巻、25号、8677〜8683ページ(1998年)に記載の下記式(8)から求めた。
長鎖分岐数=IAα/(3×IAtot) (8)
[式中、IAαはヘキシル基以上の長鎖分岐のα−炭素ピーク(化学シフト:34.6ppm)の積分強度であり、IAtotは主鎖メチレン炭素のピーク(30.0ppm)の積分強度である。]
(4)分子量および分子量分布の測定
直鎖状エチレン系重合体の数平均分子量(Mn)、およびエチレン系重合体の重量平均分子量(Mw)、数平均分子量(Mn)および重量平均分子量と数平均分子量の比(Mw/Mn)は、ゲル・パーミエーション・クロマトグラフィー(GPC)によって測定した。GPC装置としては東ソー(株)製 HLC−8121GPC/HTを用い、カラムとしては東ソー(株)製 TSKgel GMHhr−H(20)HTを用い、カラム温度を140℃に設定し、溶離液として1,2,4−トリクロロベンゼンを用いて測定した。測定試料は1.0mg/mlの濃度で調製し、0.3ml注入して測定した。分子量の検量線は、分子量既知のポリスチレン試料を用いて校正されている。なお、MwおよびMnは直鎖状ポリエチレン換算の値として求めた。
(5)溶融張力の測定
ポリエチレン系樹脂組成物の溶融張力は、バレル直径9.55mmの毛管粘度計(東洋精機製作所、商品名:キャピログラフ)に、長さが8mm,直径が2.095mm、流入角が90°のオリフィスを装着し測定した。溶融張力は、温度を160℃に設定し、ピストン降下速度を10mm/分、延伸比を47に設定し、引き取りに必要な荷重(mN)を測定した。最大延伸比が47未満の場合、破断しない最高の延伸比での引き取りに必要な荷重(mN)を溶融張力とした。
(6)流動の活性化エネルギー(Ea)
ポリエチレン系樹脂組成物に、耐熱安定剤(チバスペシャリティケミカルズ社製、イルガノックス1010TM;1,500ppm、イルガフォス168TM;1,500ppm)を添加したものを、インターナルミキサー(東洋精機製作所製、商品名ラボプラストミル)を用いて、窒素気流下、190℃、回転数30rpmで30分間混練したもの測定用試料として調整した。
Eaは、円板−円板レオメーター(アントンパール社製、商品名MCR−300)を用い、150℃、170℃、190℃の各温度で角速度0.1〜100rad/sの範囲のせん断貯蔵弾性率G’、せん断損失弾性率G”を求め、基準温度150℃での横軸のシフトファクターを求め、以下のアレニウス型の式により計算した。
粘度(η)=Aexp(Ea/RT)
式中、Rは気体定数である。なお、縦軸の移動は行っていない。
(7)ネックイン
ポリエチレン系樹脂組成物を、90mmφのスクリューを有する押出ラミネーター((株)ムサシノキカイ製)へ供給し、インナーディッケルのダイ中央部の先端とロッド棒の間隔(以下ロッド棒位置と記す)を40mmとして開口幅を600mmとしたTダイより320℃の温度で押出し、基材の引取り速度を200m/分として、坪量50g/mのクラフト紙基材上に10μmの厚さになるよう押出ラミネートした際の、Tダイ開口幅と樹脂組成物のコート幅との差をネックインとして計測した。
(8)耐耳切れ性
ポリエチレン系樹脂組成物を、90mmφのスクリューを有する押出ラミネーター((株)ムサシノキカイ製)へ供給し、インナーディッケルのダイ中央部の先端とロッド棒の間隔を40mmとして開口幅を600mmとしたTダイより320℃の温度で押出し、基材の引取り速度を200m/分として、厚み25μmのPET基材上に10μmの厚さになるよう押出ラミネートした。インナーディッケルのダイ中央部の先端とロッド棒の間隔を40mm、45mm、50mm、55mm、60mm、65mm、70mmとして同様にラミネート成形を行い、樹脂フィルム端部が破断したロッド棒位置を耳切れ発生のロッド棒位置とした。
(9)アルミニウム接着性(Al接着性)
押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物を90mmφのスクリューを有する押出ラミネーター((株)ムサシノキカイ製)の押出機へ供給し、315℃の温度で開口幅600mmのTダイより押出し、基材の引取速度を150m/分として、基材である厚み20μmのアルミニウム箔(住軽アルミ箔(株)製)と厚み50μmのLLDPE製フィルム(東洋紡績(株)製リックス)の間にポリエチレン系樹脂組成物が15μmの厚さになるようにサンドウィッチラミネートして積層体を得た。得られた積層体を幅15mmに切断し、アルミニウム面と樹脂組成物の面の剥離強度を、引張試験機(エーアンドディ社製テンシロン)を用いて引張速度300mm/分で測定した。
合成例1
[変性ヘクトライトの調製]
水3リットルに工業用アルコール(日本アルコール販売社製(商品名)エキネンF−3)3リットル、37%濃塩酸190gおよびN−メチルジオレイルアミン(ライオン株式会社製(商品名)ア−ミンM2O)531g(1mol)を添加し、45℃に加熱することにより塩酸塩溶液を調製した。この溶液に、ヘクトライト(Rockwood Additives社製(商品名)ラポナイトRD)を1kg分散させた後、60℃に昇温させてその温度を保持したまま1時間攪拌した。
このスラリーを濾別後、60℃の水6リットルで2回洗浄し、乾燥機内にて85℃、12時間乾燥させることにより1.4kgの変性ヘクトライトを得た。この変性ヘクトライトは、ジェットミル粉砕することにより、メジアン径を15μmとした。
[エチレン系重合体製造用触媒の調製]
前記変性ヘクトライト500gをヘキサン1.7リットルに懸濁させ、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2−メチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド8.25g(20.0mmol)と20%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液2.8リットル(2mol)の混合液を滴下し、60℃で3時間攪拌した。その後、静置した状態で室温まで温度を下げ上澄み液を抜き出し、ヘキサン4リットルで2回洗浄した後、ヘキサンを加えて全体を5リットルとした。
次いで、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド1.21g(2.22mmol)と20%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液0.28リットル(200mmol)の混合液を滴下し、室温で6時間撹拌した。静置して上澄み液を抜き出し、ヘキサン4リットルにて2回洗浄した後、ヘキサンを加えて全量を5リットルとして触媒懸濁液を得た(固形分濃度:100g/リットル)。
[エチレン系重合体(A1)の製造]
内容積540リットルの重合器にヘキサンを145kg/時、エチレンを33kg/時、ブテン−1を4.9kg/時、水素を35NL/時およびポリマー生産量が30kg/時になるように前記[エチレン系重合体製造用触媒の調製]で調製した触媒を連続的に供給し、全圧を3.0MPa、重合器内の温度を60℃に保ちながら、連続的に重合反応を行った。重合器から連続的にスラリーを抜き出し、未反応のガスを除去した後、溶媒分離および乾燥の工程を経て、エチレン系重合体(A1)のパウダーを得た。これを180℃に設定した50mm径の短軸押出機を使用して溶融混練し、造粒することによりペレットを得た。
得られた、エチレン系重合体(A1)のペレットは、密度が926kg/m、MFRが55g/10分、長鎖分岐数が1000炭素原子当たり0.08個、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが3.7であった。
合成例2
[エチレン系重合体製造用触媒の調製]
合成例1[変性ヘクトライトの調製]で調製した変性ヘクトライト500gをヘキサン1.7リットルに懸濁させ、ジメチルシランジイル(シクロペンタジエニル)(2,4,7−トリメチル−インデニル)ジルコニウムジクロライド8.81g(20.0mmol)と20%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液2.8リットル(2mol)の混合液を滴下し、60℃で3時間攪拌した。その後、静置した状態で室温まで温度を下げ上澄み液を抜き出し、ヘキサン4リットルで2回洗浄した後、ヘキサンを加えて全体を5リットルとした。
次いで、ジフェニルメチレン(シクロペンタジエニル)(9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド0.58g(1.1mmol)と20%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液0.28リットル(200mmol)の混合液を滴下し、室温で6時間撹拌した。静置して上澄み液を抜き出し、ヘキサン4リットルにて2回洗浄した後、ヘキサンを加えて全量を5リットルとして触媒懸濁液を得た(固形分濃度:100g/リットル)。
[エチレン系重合体(A2)の製造]
ブテン−1を4.9kg/時から5.3kg/時に、触媒を前記[エチレン系重合体製造用触媒の調製]にて調製したエチレン系重合体製造用触媒に変更した以外は、合成例1と同様に行い、エチレン系重合体(A2)を得た。得られた、エチレン系重合体(A2)のペレットは、密度が922kg/m、MFRが75g/10分、長鎖分岐数は1000炭素原子当たり0.09個、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnは4.0であった。
合成例3
[エチレン系重合体製造用触媒の調製]
合成例1[変性ヘクトライトの調製]で調製した変性ヘクトライト500gをヘキサン1.7リットルに懸濁させ、ビス(インデニル)ジルコニウムジクロライド7.85g(20.0mmol)と20%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液2.8リットル(2mol)の混合液を滴下し、60℃で3時間攪拌した。その後、静置した状態で室温まで温度を下げ上澄み液を抜き出し、ヘキサン4リットルで2回洗浄した後、ヘキサンを加えて全体を5リットルとした。
次いで、イソプロピリデン(シクロペンタジエニル)(2,7−ジ−tert−ブチル−9−フルオレニル)ジルコニウムジクロライド1.21g(2.22mmol)と20%トリイソブチルアルミニウムのヘキサン溶液0.28リットル(200mmol)の混合液を滴下し、室温で6時間撹拌した。静置して上澄み液を抜き出し、ヘキサン4リットルにて2回洗浄した後、ヘキサンを加えて全量を5リットルとして触媒懸濁液を得た(固形分濃度:100g/リットル)。
[エチレン系重合体(A3)の製造]
触媒を前記[エチレン系重合体製造用触媒の調製]にて調製したエチレン系重合体製造用触媒に変更した以外は、合成例1と同様に行い、エチレン系重合体(A3)を得た。得られた、エチレン系共重合体(A3)のペレットは、密度が927kg/m、MFRが60g/10分、長鎖分岐数は1000炭素原子当たり0.11個、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnは3.8であった。
合成例4
[エチレン系重合体(A4)の製造]
水素を35NL/時から20NL/時に変えた以外は、合成例1と同様に行い、エチレン系共重合体(A4)を得た。得られた、エチレン系重合体(A4)のペレットは、密度が925kg/m、MFRが24g/10分、長鎖分岐数は1000炭素原子当たり0.08個、重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnは3.8であった。
合成例1〜4におけるエチレン系重合体(A1〜A4)の特性を表1に示す。また、表1には下記実施例および比較例で用いたエチレン・α−オレフィン共重合体および高圧法低密度ポリエチレン(B1〜B3、C1〜C3)の特性も示す。
Figure 2014009247
実施例1
エチレン系重合体(A)として、合成例1に示したエチレン系重合体(A1)、エチレン・α−オレフィン共重合体(B)として、密度870kg/m、MFR1.0g/10分のエチレン・α−オレフィン共重合体(ダウ(株)製 商品名 AFFINITY EG8100G)(B1)、高圧法低密度ポリエチレン(C)として、密度919kg/m、MFR1.6g/10分である高圧ラジカル重合法で得られた低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 360)(C1)を、重量比で60:10:30としてタンブラーミキサーにて予備混合した後、シリンダー温度160℃に調整した単軸押出機((株)プラコー製、型式 PDA−50)で溶融混練、造粒し、ポリエチレン系樹脂組成物のペレットを得、密度、MFR、溶融張力を測定した。得られたペレットを、90mmφのスクリューを有する単軸押出ラミネーター((株)ムサシノキカイ製)へ供給し、320℃の温度でTダイより押出し、引き取り速度200m/分で坪量50g/mのクラフト紙上に10μmの厚さになるよう押出ラミネート成形を行い、ネックインおよび耐耳切れ性を評価した。また、基材を厚み20μmのアルミニウム箔(住軽アルミ箔(株)製)と厚み50μmのLLDPE製フィルム(東洋紡績(株)製リックス)の間にポリエチレン系樹脂組成物が15μmの厚さになるように、引取速度150m/分でサンドウィッチラミネートして積層体を得、アルミニウム箔との接着性を評価した。これらの評価結果を表2に示す。
Figure 2014009247
実施例2
A1、B1、C1の配合比を重量比で60:20:20とした以外は実施例1と同様の手法にして評価を行った。結果を表2に記す。
実施例3
A1、B1、C1の配合比を重量比で75:5:20とした以外は実施例1と同様の手法にして評価を行った。結果を表2に記す。
実施例4
エチレン系重合体(A)としてA2を用いた以外は実施例1と同様の手法にして評価を行った。結果を表2に記す。
実施例5
エチレン系重合体(A)としてA3を用いた以外は実施例1と同様の手法にして評価を行った。結果を表2に記す。
実施例6
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)として、 密度900kg/m、MFR6g/10分であるエチレン・α−オレフィン共重合体(ダウ(株)製 商品名 AFFINITY PL1280G)B2を用いた以外は実施例1と同様の手法にして評価を行った。結果を表2に記す。
実施例7
高圧法低密度ポリエチレン(C)として、密度924kg/m、MFR3g/10分である低密度ポリエチレン(東ソー(株)製 商品名ペトロセン 205)C2を用いた以外は実施例1と同様の手法にして評価を行った。結果を表2に記す。
比較例1
A1を85重量%、B1を5重量%、C1を10重量%に変更した以外は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表3に示すが、ネックインが大きかった。
Figure 2014009247
比較例2
A1を45重量%、B1を10重量%、C1を45重量%に変更した以外は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表3に示すが、ドローダウン性に劣り、積層体を得ることができなかった。
比較例3
エチレン系共重合体(A)としてA4を使用した以外は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表3に示すが、端部切れロッド棒位置が小さく、耐耳切れ性が悪かった。
比較例4
エチレン・α−オレフィン共重合体(B)として、密度920kg/m、MFR2.0g/10分のエチレン・α−オレフィン共重合体(東ソー(株)製、商品名ZF230)B2を使用した以外は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表3に示すが、アルミニウム箔との接着性に劣っていた。
比較例5
A1を55重量%、B1を35重量%、C1を10重量%に変更した以外は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表3に示すが、ドローダウン性に劣り、積層体を得ることができなかった。
比較例6
A1を70重量%、C1を30重量%に変更した以外は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表3に示すが、アルミニウム箔との接着性に劣っていた。
比較例7
A1を90重量%、B1を10重量%に変更した以外は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表3に示すが、安定してラミネート成形を行うことができず、積層体を得ることができなかった。
比較例8
高圧法低密度ポリエチレン(C)として、密度919kg/m、MFR8g/10分の低密度ポリエチレン(東ソー(株)製、商品名ペトロセン203)C3のみを用いた以外は実施例1と同様にして評価を行った。結果を表3に示すが、アルミニウム箔との接着性に劣っていた。

Claims (5)

  1. 長鎖分岐を有し、JIS K6922−1(1998年)により測定した密度(以下、密度と記す)が920kg/m以上935kg/m以下、JIS K6922−1(1998年)により測定したメルトフローレート(以下、MFRと記す)が50g/10分を超え120g/10分以下であるエチレンと炭素数3から6のα−オレフィンを共重合してなるエチレン系重合体(A)50〜80重量%と、密度が860kg/m以上910kg/m以下、MFRが1g/10分以上50g/10分以下のエチレン・α−オレフィン共重合体(B)3〜30重量%、および密度が915kg/m以上930kg/m以下、MFRが0.5g/10分以上10g/10分以下の高圧法低密度ポリエチレン(C)5〜40重量%((A),(B),(C)の合計は100重量%)を含み、下記要件(i)〜(iii)を満たす押出ラミネート用ポリエチレン系樹脂組成物。
    (i)160℃で測定された溶融張力10〜100mN
    (ii)MFRが4g/10分以上40g/10分以下
    (iii)流動の活性化エネルギーが35kJ/mol未満
  2. エチレン系重合体(A)が、下記要件(e)を満たすことを特徴とする、請求項1に記載のエチレン系重合体組成物。
    (e)炭素数6以上の長鎖分岐を、炭素数1000個あたり0.01〜0.2個有する
  3. エチレン系重合体(A)が、下記要件(f)を満たすことを特徴とする、請求項1又は2に記載のエチレン系重合体組成物。
    (f)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量(Mn)の比Mw/Mnが2〜5
  4. エチレン系重合体(A)が、下記要件(iv)〜(vi)を満たすマクロモノマーとエチレン又はエチレン及び炭素数3から6のα−オレフィンを重合することにより得られるエチレン系重合体であること特徴とする、請求項1〜3のいずれかに記載のエチレン系重合体組成物。
    (iv)エチレンを単独重合又はエチレンと炭素数3から6のα−オレフィンを共重合して得られ、末端にビニル基を有する
    (v)数平均分子量(Mn)が2,000g/mol以上
    (vi)重量平均分子量(Mw)と数平均分子量の比Mw/Mnが2〜5
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載のエチレン系重合体組成物よりなる層を少なくとも1層有することを特徴とする積層体。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2016175960A (ja) * 2015-03-18 2016-10-06 東ソー株式会社 超高分子量ポリエチレン系重合体製造用触媒及びそれを用いてなる超高分子量ポリエチレン系重合体の製造方法

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