JP2014005567A - 噴霧用液体芳香剤組成物 - Google Patents

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Abstract

【課題】湿度の低い環境下においても、繊維製品等の付着対象物に持続的な強い香りを付与できる噴霧用液体芳香剤組成物、それを含むスプレー式芳香剤物品、及び繊維製品の処理方法の提供。
【解決手段】下記(a)成分、(b)成分及び水を含有する噴霧用液体芳香剤組成物。(a)成分:下記一般式(a1)で表されるケイ酸エステル
Figure 2014005567

〔式中、Xは−OH、−R1a、−OR2a又は−OR3aであり、YはX又は−OSi(X)3であり、R1aは炭素数1以上、22以下の炭化水素基、R2aは炭素数6以上、22以下の香料として用いられるアルコールからヒドロキシ基を1つ除いた残基、R3aは炭素数1以上、5以下の炭化水素基、nは0以上、5以下の数である。複数個のX及びYはそれぞれ同一でも異なっていてもよいが、一分子中に−OR2aを少なくとも1つ有する。〕(b)成分:潮解性無機塩
【選択図】なし

Description

本発明は、噴霧用液体芳香剤組成物、それを含むスプレー式芳香剤物品、及び繊維製品の処理方法に関する。
従来から、自分の香りを周りにアピールする為に、身体に適用する香水が用いられてきた。近年、身体に適用する香水のみならず、着用したり使用する繊維製品から、自分が気に入った香りを香らせ、自らを周囲にアピールする行動が増えてきている。それに伴い、トイレタリーメーカー各社から、繊維製品に種々の香りを付与し、香りの持続性に優れる柔軟剤組成物が販売されている。また、居住空間にも香りを香らせる置型の芳香剤や、スプレーで噴霧する芳香剤の市場も大きくなってきている。
特許文献1には、香料として用いられるアルコールから誘導されたケイ酸エステルが香りの持続効果を有することが記載されている。特許文献2には、ケイ酸エステルと非イオン界面活性剤を含有し、香りの持続性に優れ、繊維製品に噴霧するのに適した、繊維製品処理剤組成物が開示されている。特許文献3には、特定量のエタノール、フレグランス、水及び潮解性物質を含有し、香りの持続性に優れた組成物が開示されている。
特開2010−209494号公報 特開2010−133073号公報 特開2008−1700号公報
特許文献1に記載のケイ酸エステルを含む組成物を、繊維製品に付着させることで、繊維製品から香るほのかな香りが長期間持続することが知られている。繊維製品に付着したケイ酸エステルは大気中の水分又は繊維製品が有する水分によって、徐々に加水分解することで、香料として用いられるアルコールが生成し、香りが生じる。しかしながら、冬季などの湿度の低い条件下ではケイ酸エステルの加水分解が起こりにくくなることから、より強い香りの発生が望まれていた。
本発明の課題は、湿度の低い環境下においても、繊維製品等の付着対象物に持続的な強い香りを付与できる噴霧用液体芳香剤組成物、それを含むスプレー式芳香剤物品、及び繊維製品の処理方法を提供することにある。
本発明者は、噴霧用液体芳香剤組成物中に潮解性無機塩を配合することで、ケイ酸エステルの加水分解を適度に促進することができ、繊維製品等の付着対象物に持続的な強い香りを付与できることを見出し、本発明を完成させた。
すなわち、本発明は、以下の[1]〜[3]に関する。
[1]下記(a)成分、(b)成分及び水を含有する噴霧用液体芳香剤組成物。
(a)成分:下記一般式(a1)で表されるケイ酸エステル
Figure 2014005567
〔式中、Xは−OH、−R1a、−OR2a又は−OR3aであり、YはX又は−OSi(X)3であり、R1aは炭素数1以上、22以下の炭化水素基、R2aは炭素数6以上、22以下の香料として用いられるアルコールからヒドロキシ基を1つ除いた残基、R3aは炭素数1以上、5以下の炭化水素基、nは0以上、5以下の数である。複数個のX及びYはそれぞれ同一でも異なっていてもよいが、一分子中に−OR2aを少なくとも1つ有する。〕
(b)成分:潮解性無機塩
[2] 前記[1]の噴霧用液体芳香剤組成物をスプレー容器に充填してなる、スプレー式芳香剤物品。
[3] 前記[1]の噴霧用液体芳香剤組成物を、繊維製品の質量に対して100質量%以下となる量を噴霧し付着させる、繊維製品の処理方法。
本発明によれば、湿度の低い環境下においても、繊維製品等の付着対象物に持続的な強い香りを付与できる噴霧用液体芳香剤組成物、それを含むスプレー式芳香剤物品、及び繊維製品の処理方法が提供される。
本発明の噴霧用液体芳香剤組成物は、下記(a)成分、(b)成分及び水を含有する。
(a)成分:下記一般式(a1)で表されるケイ酸エステル
Figure 2014005567
〔式中、Xは−OH、−R1a、−OR2a又は−OR3aであり、YはX又は−OSi(X)3であり、R1aは炭素数1以上、22以下の炭化水素基、R2aは炭素数6以上、22以下の香料として用いられるアルコールからヒドロキシ基を1つ除いた残基、R3a炭素数1以上、5以下の炭化水素基、nは0以上、5以下の数である。複数個のX及びYはそれぞれ同一でも異なっていてもよいが、一分子中に−OR2aを少なくとも1つ有する。〕
(b)成分:潮解性無機塩
本発明における香りは、一般式(a1)の化合物が加水分解することで生成する、香料として用いられるアルコール(R2aOH)に主に由来する。
以下、本発明の各成分について詳細に説明する。
[(a)成分]
本発明の(a)成分は、下記一般式(a1)で表されるケイ酸エステルである。なお、一般式(a1)で表されるケイ酸エステルは、1種又は2種以上が用いられる。
Figure 2014005567
〔式中、Xは−OH、−R1a、−OR2a又は−OR3aであり、YはX又は−OSi(X)3であり、R1aは炭素数1以上、22以下の炭化水素基、R2aは炭素数6以上、22以下の香料として用いられるアルコールからヒドロキシ基を1つ除いた残基、R3aは炭素数1以上、5以下の炭化水素基、nは0以上、5以下の数である。複数個のX及びYはそれぞれ同一でも異なっていてもよいが、一分子中に−OR2aを少なくとも1つ有する。〕
1aは炭素数1以上、22以下の炭化水素基を示す。
1aは、炭素数1以上である。そして、R1aは、製造の容易性の観点から、22以下であり、18以下がより好ましい。また、R1aは、製造の容易性の観点から、直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより好ましい。また、製造の容易性の観点から、R1aは、炭素数1以上、22以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基が好ましく、炭素数1以上、18以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基がより好ましい。
nが0の場合には、R1aは、原料となるシラン化合物の入手性の点から、炭素数1以上の炭化水素基が好ましく、より好ましくは2以上である。そしてnが0の場合のR1aは、組成物への配合の容易性の観点から、炭素数8以下の炭化水素基がより好ましく、炭素数3以下の炭化水素基が更に好ましい。また、nが0の場合のR1aは、炭素数1以上、3以下のアルキル基又は、ベンジル基が更に好ましく、メチル基又はエチル基が特に好ましい。
nが1以上、5以下の場合には、R1aは、組成物への配合の容易性の観点から、メチル基、エチル基又はベンジル基がより好ましく、メチル基又はエチル基が更に好ましい。
なお、分子内にR1aが複数存在する場合には、各々のR1aは同一であっても異なっていてもよい。
2aは、炭素数6以上、22以下の香料として用いられるアルコールからヒドロキシ基を1つ除いた残基である。具体的な香料として用いられるアルコールとしては、「香料と調香の基礎知識」(産業図書株式会社、中島基貴編著、2005年4月20日第4刷)に記載される、脂肪族アルコール、テルペン又はセスキテルペンアルコール、脂環式アルコール、芳香族アルコール及び合成サンダル(サンダルウッド様の香りを有する合成された香料として用いられるアルコール)から選ばれる1種以上の化合物が挙げられる。
炭素数6の香料として用いられるアルコールとしては、トランス−2−ヘキセノール、シス−3−ヘキセノール等が挙げられる。
炭素数7の香料として用いられるアルコールとしては、ベンジルアルコール等が挙げられる。
炭素数8の香料として用いられるアルコールとしては、3−オクタノール、1−オクテン−3−オール、2−フェニルエチルアルコール、1−フェニルエチルアルコール、4−メトキシベンジルアルコール、3−ヒドロキシ−5−メトキシトルエン等が挙げられる。
炭素数9の香料として用いられるアルコールとしては、2,4−ジメチル−2−ヘプタノール、トランス−2−シス−6−ノナジエノール、2,4−ジメチル−3−シクロヘキセン−1−メタノール、4−イソプロピルシクロヘキサノール、3−フェニル−2−プロペン−1−オール、3−フェニルプロピルアルコール等が挙げられる。
炭素数10の香料として用いられるアルコールとしては、9−デセノール、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−オール、3,7−ジメチル−トランス−2,6−オクタジエン−1−オール、3,7−ジメチル−シス−2,6−オクタジエン−1−オール、3,7−ジメチル−6−オクテン−1−オール、2−メチル−6−メチレン−7−オクテン−2−オール、2−イソプロペニル−5−メチル−4−ヘキセン−1−オール、3,7−ジメチルオクタノール、3,7−ジメチルオクタン−3−オール、2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール、3,7−ジメチル−4,6−オクタジエン−3−オール、p−メンタン−8−オール、1−p−メンテン−4−オール、p−メンタン−3−オール、1,7,7−トリメチル−ビシクロ[1,2,2−]ヘプタン−2−オール、p−メンス−8−エン−3−オール、4−イソプロピルシクロヘキサンメタノール、p−t−ブチルシクロヘキサノール、o−t−ブチルシクロヘキサノール、1−フェニル−2−メチル−2−プロパノール、2−プロピル−5−メチルフェノール、2−メチル−5−イソプロピルフェノール、2−メトキシ−4−アリールフェノール、2−メトキシ−4−(1−プロペニル)−フェノール等が挙げられる。
炭素数11の香料として用いられるアルコールとしては、4−メチル−3−デセン−5−オール、10−ウンデセノール、6,6−ジメチル−ビシクロ−[3,1,1]−2−ヘプテン−2−エタノール、1−(4−イソプロピルシクロヘキシル)−エタノール、4−フェニル−2−メチル−2−ブタノール、5−プロペニル−2−エトキシフェノール等が挙げられる。
炭素数12の香料として用いられるアルコールとしては、2,2−ジメチル−3−(3−メチルフェニル)−プロパノール、1−フェニル−3−メチル−3−ペンタノール、3−メチル−5−フェニル−1−ペンタノール、3,7−ジメチル−7−メトキシオクタン−2−オール等が挙げられる。
炭素数13の香料として用いられるアルコールとしては、2,5,5−トリメチル−1,2,3,4,4α,5,6,7−オクタヒドロ−2−ネフタレノール、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−ブタン−1−オール等が挙げられる。
炭素数14の香料として用いられるアルコールとしては、1−(2−t−ブチルシクロヘキシルオキシ)−2−ブタノール、α,β−2,2,6−ペンタメチルシクロヘキシルプロパノール、3−メチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−ペンタン−2−オール、2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、3−メチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−4−ペンテン−2−オール等が挙げられる。
炭素数15の香料として用いられるアルコールとしては、3,7,11−トリメチル−1,6,10−ドデカトリエン−3−オール、3,7,11−トリメチル−2,6,10−ドデカトリエン−12−オール、(−)−α−ビサボロール、セドロール、パチュリアルコール、ベチベロール、1−(2,2,6−トリメチルシクロヘキシル)−3−ヘキサノール、サンタロール、3,3−ジメチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−4−ペンテン−2−オール等が挙げられる。
炭素数16の香料として用いられるアルコールとしては、イソボニルシクロヘキサノール等が挙げられる。
炭素数17以上、22以下の香料として用いられるアルコールとしては、2−メトキシ−1−(フェニルメトキシ)−4−(2−プロペニル)ベンゼン、1−(4−ヒドロキシ−3−メトキシフェニル)−4−デセン−3−オン、3,7,11,15−テトラメチル−2−ヘキサデセン−1−オール、3,7,11,15−テトラメチル−1−ヘキサデセン−3−オール、3,7,11,15−テトラメチル−1,6,10,14−ヘキサデカテトラエン−3−オール等が挙げられる。
繊維製品を保管した後の香りの強さを高める等、持続的な強い香りを発現させる観点から、R2aの由来となる、香料として用いられるアルコール(R2aOH)は、炭素数10以上の香料として用いられるアルコールが好ましい。そして、湿度が低く、且つ温度も低い(約15℃以下)環境下においても、持続的な強い香りを発現させる観点から、香料として用いられるアルコールは、炭素数14以下の香料として用いられるアルコールが好ましく、より好ましくは炭素数12以下の香料として用いられるアルコールである。また、香料として用いられるアルコールは、湿度が低く、且つ温度も低い(約15℃以下)環境下においても、持続的な強い香りを発現させる観点から、炭素数10以上、14以下の香料として用いられるアルコールが好ましく、炭素数10以上、12以下の香料として用いられるアルコールがより好ましい。
より具体的には、炭素数10以上、11以下の脂肪族アルコール、炭素数10のテルペンアルコール、炭素数10以上、12以下の脂環式アルコール、炭素数10以上、12以下の芳香族アルコール及び炭素数13以上、14以下の合成サンダルから選ばれる香料として用いられるアルコールが好ましく、また、本発明において、持続的な強い香りを発現させる観点から、炭素数10のテルペンアルコール、炭素数10以上、12以下の芳香族アルコール並びに炭素数13以上、14以下の合成サンダルから選ばれる1種又は2種以上の香料として用いられるアルコールがより好ましく、炭素数10のテルペンアルコールが更に好ましい。
炭素数10以上、11以下の脂肪族アルコールとしては、9−デセノール、4−メチル−3−デセン−5−オール又は10−ウンデセノール等が挙げられる。
炭素数10のテルペンアルコールとしては、3,7−ジメチル−1,6−オクタジエン−3−オール、3,7−ジメチル−トランス−2,6−オクタジエン−1−オール、3,7−ジメチル−シス−2,6−オクタジエン−1−オール、3,7−ジメチル−6−オクテン−1−オール、2−メチル−6−メチレン−7−オクテン−2−オール、2−イソプロペニル−5−メチル−4−ヘキセン−1−オール、3,7−ジメチルオクタノール、3,7−ジメチルオクタン−3−オール、2,6−ジメチル−7−オクテン−2−オール、3,7−ジメチル−4,6−オクタジエン−3−オール、p−メンタン−8−オール、1−p−メンテン−4−オール、p−メンタン−3−オール、1,7,7−トリメチル−ビシクロ[1,2,2−]ヘプタン−2−オール又はp−メンス−8−エン−3−オール等が挙げられる。
炭素数10以上、12以下の脂環式アルコールとしては、4−イソプロピルシクロヘキサンメタノール、1−(4−イソプロピルシクロヘキシル)エタノール、p−t−ブチルシクロヘキサノール又はo−t−ブチルシクロヘキサノール等が挙げられる。
炭素数10以上、12以下の芳香族アルコールとしては、1−フェニル−2−メチル−2−プロパノール、2−プロピル−5−メチルフェノール、2−メチル−5−イソプロピルフェノール、2−メトキシ−4−アリールフェノール、2−メトキシ−4−(1−プロペニル)−フェノール、4−フェニル−2−メチル−2−ブタノール、5−プロペニル−2−エトキシフェノール、1−フェニル−3−メチル−3−ペンタノール又は3−メチル−5−フェニル−1−ペンタノール等が挙げられる。
炭素数13以上、14以下の合成サンダルとしては、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール、2−メチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−ブタン−1−オール、3−メチル−5−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−ペンタン−2−オール又は2−エチル−4−(2,2,3−トリメチル−3−シクロペンテン−1−イル)−2−ブテン−1−オール等が挙げられる。
3aは、炭素数1以上、5以下の炭化水素基を示すが、ケイ酸エステルの製造の容易性の観点から、炭素数1以上、3以下のアルキル基が好ましく、炭素数1又は2のアルキル基がより好ましい。
具体的な例としては、メチル基、エチル基、n−プロピル基、i−プロピル基、n−ブチル基、i−ブチル基、t−ブチル基、n−ペンチル基等が挙げられる。これらの中でも、メチル基、エチル基が好ましい。なお、分子内にR3aが複数存在する場合には、各々のR3aは同一であっても異なっていてもよい。
一般式(a)において、持続的な強い香りを発現させる観点から、噴霧用液体芳香剤組成物中に含まれる(a)成分中の−OR2aの数が、Xの合計の数(但しYに含まれるXを含む)に対して、好ましくは1/5以上、より好ましくは1/2以上であり、残りのXが−OR3aである化合物が好適であり、全てのXが−OR2aである化合物がより好ましい。
一般式(a1)において、nは0以上、5以下の数であり、持続的な強い香りを発現させる観点から、0以上、3以下の数が好ましく、0の数がより好ましい。
一般式(a1)において、nが0のケイ酸エステル〔以下、(a11)成分という〕の場合には、持続的な強い香りを発現させる観点から、4個のXのうち好ましくは2個以上、4個以下、より好ましくは3又は4個が−OR2aであり、残りが−OR3aである化合物が好適である。
nが0の場合の好ましい化合物〔(a11)成分〕としては、下記式(a11−1)又は(a11−2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014005567
〔式中、R2a及びR3aは前記と同じ意味を示す。〕
nが1以上、5以下の場合の好ましい化合物〔(a12)成分〕としては、下記式(a12−1)又は(a12−2)で表される化合物が挙げられる。
Figure 2014005567
〔式中、Tは−OR2a又は−OR3aであり、R2a及びR3aは前記と同じ意味を示す。mは1以上、5以下の数を示す。〕
香りの持続性の観点から、mとしては、4以下が好ましく、2以下がより好ましく、持続的な強い香りを発現させる観点から、mは1が更に好ましい。
一般式(a1)で表される化合物は、特開2010−133073号公報の段落0029〜0041などに記載されている方法で入手することができる。
上記一般式(a1)において、nが0のケイ酸エステル〔(a11)成分〕とnが1以上、5以下のケイ酸エステル〔(a12)成分〕を併用して用いることもできる。噴霧用液体芳香剤組成物中の(a11)成分と(a12)成分の割合は、(a11)成分の加水分解安定性の向上の点で、質量比〔(a11)成分/(a12)成分〕で、200以下が好ましく、110以下がより好ましく、100以下が更に好ましい。香りの強さの点で、当該質量比は1以上が好ましく、2以上が好ましく、3以上が更に好ましい。また当該質量比は1以上、200以下が好ましく、2以上、110以下がより好ましく、3以上、100以下が更に好ましい。
[(b)成分]
本発明の(b)成分は、潮解性無機塩である。本発明において潮解性無機塩とは、該無機塩の20℃での飽和水溶液の水蒸気分圧が、それと接触する20℃、相対湿度45%の大気の水蒸気分圧(7.9mmHg)よりも低い性質を有する無機金属塩を言う。また、潮解性無機塩は、該無機塩の20℃での飽和水溶液における水蒸気分圧が、7mmHg以下となる性質を有するものが好ましい。ここで、水蒸気分圧は、水銀マノメーターを用い、大気(20℃、相対湿度45%)を基準として、直接測定された値とする。香りの持続性の点で、当該水蒸気分圧は、6mmHg以下が好ましく、5mmHg以下がより好ましく、3mmHg以下が更に好ましい。当該水蒸気分圧は、特に制限されないが、0.1mmHg以上である。
潮解性無機塩は、湿度の低い条件下での持続的な強い香りの発現の観点から、リチウム、カルシウム、マグネシウム及び亜鉛から選ばれる1種又は2種以上の金属の塩であることが好ましい。
また、潮解性無機塩は、湿度の低い条件下での持続的な強い香りの発現の観点から、ハロゲン化塩及びリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上の塩が好ましい。
これらの中でもより好ましくは、リチウム、マグネシウム及び亜鉛から選ばれる1種又は2種以上の金属の、ハロゲン化塩及びリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上の塩である。
好ましい潮解性無機塩としては、例えば、カルシウム塩、リチウム塩、マグネシウム塩、亜鉛塩が挙げられる。カルシウム塩としては、塩化カルシウム(飽和水溶液の20℃における水蒸気分圧:6.15mmHg)〔以下( )内の数値は前記水蒸気分圧を示す。〕、硝酸カルシウム等が挙げられる。リチウム塩としては、塩化リチウム(1.96mmHg)等が挙げられる。マグネシウム塩としては、塩化マグネシウム(5.80mmHg)等が挙げられる。亜鉛塩としては、塩化亜鉛(1.85mmHg)等が挙げられる。
潮解性無機塩は、湿度が低く、且つ温度も低い条件下での香りの強さの観点から、塩化カルシウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム及び塩化亜鉛から選ばれる1種又は2種以上の塩が好ましく、より好ましくは塩化リチウム及び塩化亜鉛から選ばれる1種又は2種以上の塩であり、特に好ましくは塩化亜鉛である。
[噴霧用液体芳香剤組成物]
本発明の噴霧用液体芳香剤組成物中の(a)成分、(b)成分の含有量は、使用形態、繊維製品の種類、香らせる香りの強さの程度などによって適宜調整することができる。
(a)成分の組成物中の含有量は、香りの持続性の観点から、0.0001質量%以上が好ましく、0.0003質量%以上がより好ましく、0.0005質量%以上が更に好ましい。そして、当該(a)成分の含有量は、香りが強すぎない観点から0.1質量%以下が好ましく、0.03質量%以下がより好ましく、0.01質量%以下が更に好ましい。また、当該(a)成分の含有量は、香りの持続性、香りが強すぎない観点から、0.0001質量%以上、0.1質量%以下が好ましく、0.0003質量%以上、0.03質量%以下がより好ましく、0.0005質量%以上、0.01質量%以下が更に好ましい。
本発明の噴霧用液体芳香剤組成物において、(b)成分は、(a)成分と併用することで、適用後、繊維上で水分を保持するために、湿度の低い環境下においても、(a)成分の加水分解を促進し、持続的な香りを発現させることができる。持続的な強い香りを発現させる観点から、(b)成分の組成物中の含有量は、(a)成分に対する(b)成分の質量比〔(b)成分/(a)成分〕で、0.2以上が好ましく、0.3以上がより好ましく、1以上が更に好ましく、10以上がより更に好ましく、20以上が特に好ましく、100以上が最も好ましい。また、(b)成分の含有量が多すぎると(a)成分の分解によって生じる香料として用いられるアルコールを繊維上に保持しすぎる為、(a)成分に対する(b)成分の質量比〔(b)成分/(a)成分〕で、5000以下が好ましく、3000以下がより好ましく、1000以下が更に好ましく、特に好ましくは800以下である。当該(b)成分の含有量は、(a)成分に対する(b)成分の質量比〔(b)成分/(a)成分〕で、0.2以上、5000以下が好ましく、0.3以上、3000以下がより好ましく、1以上、1000以下が更に好ましく、10以上、800以下がより更に好ましく、20以上、800以下が特に好ましく、100以上、800以下が最も好ましい。
本発明の噴霧用液体芳香剤組成物において、(a)成分及び(b)成分以外の残部は水とすることができる。使用する水は、蒸留水やイオン交換水等からイオン成分を除去したものが好ましい。組成物中の水の含有量は、噴霧用液体芳香剤組成物の調製のし易さの点から、75質量%以上が好ましく、80質量%以上がより好ましい。そして水の含有量は、99.9質量%以下が好ましく、99.8質量%以下がより好ましい。また、水の含有量は、75質量%以上、99.9質量%以下が好ましく、80質量%以上、99.8質量%以下が更に好ましい。
また必要に応じて、本発明の効果を損なわない範囲で、更に、界面活性剤、抗菌剤、溶剤、硫酸ナトリウム等の潮解性無機塩以外の塩、pH調整剤、酸化防止剤、キレート剤、防腐剤、香料、染料、顔料、紫外線吸収剤等の他の成分を噴霧用液体芳香剤組成物に添加することができる。
溶剤(以下、「(c)成分」ともいう)としては、炭素数2以上、4以下の1価アルコール(例えば、エタノール等)、2価以上、6価以下で炭素数が2以上、12以下の多価アルコール(例えば、エチレングリコール、プロピレングリコール、グリセリン、ソルビトール等)、又は前記アルコールのアルキル(炭素数1以上、6以下)のエーテル誘導体が挙げられる。これらの中では、保存安定性の点から、エタノール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールが好ましい。
(c)成分の組成物中の含有量は、香り立ちを良くする点で0.05質量%以上が好ましく、3質量%以上がより好ましく、4質量%以上が更に好ましい。経済性の点から当該含有量は、10質量%以下が好ましく、9質量%以下がより好ましく、8質量%以下が更に好ましい。また、当該含有量は、0.05質量%以上、10質量%以下が好ましく、3質量%以上、9質量%以下がより好ましく、4質量%以上、8質量%以下が更に好ましい。
(c)成分としてエタノールを含有する場合には、(c)成分の組成物中の含有量は、3質量%以上が好ましく、4質量%以上がより好ましい。当該含有量は、9質量%以下が好ましく、8質量%以下がより好ましい。当該含有量は、3質量%以上、9質量%以下が好ましく、4質量%以上、8質量%以下がより好ましい。
(c)成分として、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコールを含有する場合には、(c)成分の組成物中の含有量は、香りの持続性の点から0.1質量%以上が好ましく、0.2質量%以上がより好ましい。経済性の点から当該含有量は、2質量%以下が好ましく、1質量%以下がより好ましい。当該含有量は、0.1質量%以上、2質量%以下が好ましく、0.2質量%以上、1質量%以下がより好ましい。
界面活性剤(以下、「(d)成分」ともいう)としては、特に制限はなく、非イオン性界面活性剤、陽イオン性界面活性剤、陰イオン性界面活性剤、及び両性界面活性剤の中から選ばれる1種以上が挙げられる。これらの中では、噴霧用液体芳香剤組成物の安定性を高める観点や持続的な強い香りを発現させる観点から、非イオン性界面活性剤が好ましく、下記一般式(d1)で表される化合物がより好ましい。
1d−Z−[(EO)s/(PO)t]−R2d (d1)
〔式(d1)中、R1dは、炭素数10以上、22以下の脂肪族炭化水素基であり、配合の容易性の点から、好ましくは炭素数12以上、16以下の炭化水素基、より好ましくは炭素数12以上、16以下のアルキル基又はアルケニル基であり、R2dは、水素原子、又は炭素数1以上、3以下のアルキル基であり、Zは−O−又は−COO−のいずれかであり、EOは、オキシエチレン基であり、POはオキシプロピレン基であり、(EO)と(PO)はランダム付加でもブロック付加でもいずれでもよく、(EO)と(PO)の付加順序は問わない。s及びtは平均付加モル数であり、持続的な強い香りを発現させる観点からsは4以上、40以下の数、好ましくは5以上、25以下の数、tは2以下の数、好ましくは0の数である。持続的な強い香りを発現させる観点からs+tの合計は5以上、20以下の数が好ましく、5以上、15以下の数が好ましい。〕
組成物の配合性の観点から、一般式(d1)で表される化合物のR1dは、好ましくは炭素数10以上、16以下、更に好ましくは炭素数10以上、14以下のアルキル基又はアルケニル基であり、R2dは、好ましくは水素原子、又は炭素数1以上、2以下のアルキル基、より好ましくは水素原子又はメチル基、更に好ましくは水素原子である。
一般式(d1)で表される化合物としては、ポリオキシエチレン(s=6以上、12以下)−1−ドデシルエーテル、ポリオキシエチレン(s=5以上、12以下)モノアルキル(炭素数12以上、14以下の2級の炭化水素基)エーテル、ラウリン酸ポリオキシチレン(s=6以上、13以下)メチルエーテルから選ばれる1種以上が好ましい。
(d)成分の組成物中の含有量は、ケイ酸エステル〔(a)成分〕の配合性の観点から、好ましくは0.001質量%以上、より好ましくは0.01質量%以上であり、噴霧のし易さの点から10質量%以下が好ましく、より好ましくは1質量%以下である。(d)成分の含有量は、0.001質量%以上、10質量%以下が好ましく、0.01質量%以上、1質量%以下より好ましい。
本発明の噴霧用液体芳香剤組成物において、持続的な強い香りを発現させる観点から、(d)成分に対する(a)成分の質量比〔(a)成分/(d)成分〕は、0.001以上、0.5以下が好ましく、より好ましくは0.002以上、0.1以下、更に好ましくは0.003以上、0.08以下である。
本発明の噴霧用液体芳香剤組成物の25℃におけるpHは、持続的な強い香りを発現させる観点から、6.5以上が好ましく、6.8以上がより好ましく、7.0以上が更に好ましい。当該pHは、(a)成分の加水分解安定性の点から8.5以下が好ましく、8.3以下がより好ましく、8.0以下が更に好ましく、7.7以下がより更に好ましい。当該pHは、6.5以上、8.5以下が好ましく、6.8以上、8.3以下がより好ましく、7.0以上、8.0以下が更に好ましく、7.0以上、7.7以下がより更に好ましい。本発明の噴霧用液体芳香剤組成物のpHは、塩酸等の酸、又は水酸化ナトリウム等のアルカリを添加することにより調整することができる。噴霧用液体芳香剤組成物のpHは実施例に記載の方法で測定した値である。
本発明の噴霧用液体芳香剤組成物の25℃における粘度は、スプレー容器での噴霧適性の観点から、15mPa・s以下が好ましく、10mPa・s以下がより好ましく、5mPa・s以下が更に好ましい。そして当該粘度は、1mPa・s以上が好ましい。当該粘度は、スプレー容器での噴霧適性の観点から、15mPa・s以下が好ましく、より好ましくは1mPa・s以上、10mPa・s以下、更に好ましくは1mPa・s以上、5mPa・s以下である。本発明の噴霧用液体芳香剤組成物において、25℃における粘度が15mPa・s以下であると噴霧パターンが適正となる。粘度は、東京計器株式会社製、B型粘度計(モデル形式BM)に、No.1のローターを取り付け、噴霧用液体芳香剤組成物を200mL容量のガラス製トールビーカーに充填し、ウォーターバスにて25±0.3℃に調製し、ローターの回転数を60r/minに設定し、測定を始めてから60秒後の指示値である。
[スプレー式芳香剤物品]
本発明の噴霧用液体芳香剤組成物をスプレー容器に充填してスプレー式芳香剤物品を得ることができる。本発明のスプレー式芳香剤物品は、本発明の噴霧用液体芳香剤組成物と、スプレー容器とを含んで構成される物品である。本発明の噴霧用液体芳香剤組成物は水を含有するミストタイプであり、これをスプレー容器に充填し、一回の噴霧量を0.1〜3mLに調整したものが好ましい。使用するスプレー容器としては、トリガースプレー容器(直圧あるいは蓄圧型)やディスペンサータイプのポンプスプレー容器、耐圧容器を具備したエアゾールスプレー容器等が挙げられる。性能を効果的に発現するために、トリガー式スプレーヤーあるいはエアゾールスプレーヤーを具備するスプレー容器が好ましく、本発明においては、耐久性や布付着性の点から、トリガー式スプレーヤーを具備するスプレー容器がより好ましい。
スプレー容器としては、噴射口から噴射方向に10cm離れた地点における噴霧液滴の平均粒径が10〜200μmとなり、噴射口から噴射方向に15cm離れた地点における粒径200μmを超える液滴の数が噴霧液滴の総数の1%以下となり、噴射口から噴射方向に10cm離れた地点における粒径10μm未満の液滴の数が噴霧液滴の総数の1%以下となる噴霧手段を備えたものが好ましい。噴霧液滴の粒子径分布は体積平均粒子径であり、例えば、レーザー回折式粒度分布計(日本電子株式会社製)により測定することができる。
本発明の噴霧用液体芳香剤組成物及びスプレー式芳香剤物品は、繊維製品用として好適であり、かかる噴霧用液体芳香剤組成物は、噴霧により繊維製品に付着させて、対象物に香りを付与することができる。前記スプレー式芳香剤物品はこの方法に好適に用いられる。繊維製品としては、スーツ、セーター等の繊維製品、カーテン、ソファー等が挙げられる。
[繊維製品の処理方法]
本発明の噴霧用液体芳香剤組成物を、噴霧より繊維製品に対象物に付着させて処理する方法が本発明の効果を享受できる観点から好ましい。洗濯機等の容器内で繊維製品の質量に対して100質量%を超える量の液体、例えば水で処理すると、疎水性の高い(a)成分は繊維製品に付着するが、水溶性の高い(b)成分は繊維製品に付着しにくい。結果として、(b)成分は(a)成分と共に繊維製品に付着しにくいので、本発明に記載の効果を得られない。
本発明の噴霧用液体芳香剤組成物を付着させる量は、対象物が繊維製品である場合には、噴霧された繊維製品の乾燥時間を短くする点で、噴霧用液体芳香剤組成物が付着した範囲の繊維製品の質量に対して、100質量%以下が好ましく、70質量%以下がより好ましい。当該付着させる量は、繊維製品に対して均一に付着させる点で、噴霧用液体芳香剤組成物が付着した範囲の繊維製品の質量に対して5質量%以上が好ましく、10質量%以上がより好ましい。当該付着させる量は、上記乾燥時間及び均一性の観点から、5質量%以上、100質量%以下が好ましく、10質量%以上、70質量%以下がより好ましい。対象物の質量が容易に測定できない場合(例えば、大型家具などの布張部分、建物等に固定されている繊維製品等)には、対象物の10cm2の面積に対して好ましくは0.1g以上、より好ましくは0.3g以上、更に好ましくは0.5以上であり、適度な香りを繊維製品に付与する為には好ましくは3g以下、より好ましくは2.5g以下、更に好ましくは2.0g以下となる量の噴霧用液体芳香剤組成物を付着させることが、本発明の効果が得られる点で好ましい。噴霧用液体芳香剤組成物の付着量は、対象物の10cm2の面積に対して、0.1g以上、3g以下が好ましく、0.3g以上、2.5g以下より好ましく、0.5g以上、2.0g以下が更に好ましい。
上述した実施の形態に関し、本発明は以下の噴霧用液体芳香剤組成物、スプレー式芳香剤組成物、及び繊維製品の処理方法を開示する。
<1> 下記(a)成分、(b)成分及び水を含有する噴霧用液体芳香剤組成物。
(a)成分:下記一般式(a1)で表されるケイ酸エステル
Figure 2014005567
〔式中、Xは−OH、−R1a、−OR2a又は−OR3aであり、YはX又は−OSi(X)3であり、R1aは炭素数1以上、22以下の炭化水素基、R2aは炭素数6以上、22以下の香料として用いられるアルコールからヒドロキシ基を1つ除いた残基、R3aは炭素数1以上、5以下の炭化水素基、nは0以上、5以下の数である。複数個のX及びYはそれぞれ同一でも異なっていてもよいが、一分子中に−OR2aを少なくとも1つ有する。〕
(b)成分:潮解性無機塩
<2> (a)成分のR1aが、炭素数1以上、22以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基又はアルケニル基、好ましくは炭素数1以上、18以下の直鎖又は分岐鎖のアルキル基である、<1>に記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<3> (a)成分のnが0であり、R1aが、炭素数1以上、8以下の炭化水素基、より好ましくは炭素数1以上、3以下のアルキル基又はベンジル基である、<1>又は<2>に記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<4> (a)成分のnが1以上、5以下であり、R1aが、メチル基又はベンジル基、より好ましくはメチル基である、<1>〜<3>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<5> (a)成分のR2aにおける前記香料として用いられるアルコールが、炭素数10以上、14以下の香料として用いられるアルコール、より好ましくは炭素数10以上、12以下の香料として用いられるアルコールである、<1>〜<4>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<6> (a)成分のR2aにおける前記香料として用いられるアルコールが、炭素数10以上、11以下の脂肪族アルコール、炭素数10のテルペンアルコール、炭素数10の脂環式アルコール、炭素数10以上、12以下の芳香族アルコール及び炭素数13以上、14以下の合成サンダルから選ばれる1種又は2種以上の香料として用いられるアルコールである、<1>〜<4>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<7> (a)成分のR2aにおける前記香料として用いられるアルコールが、炭素数10のテルペンアルコール、炭素数10以上、12以下の芳香族アルコール並びに炭素数13以上、14以下の合成サンダルから選ばれる1種又は2種以上の香料として用いられるアルコール、更に好ましくは、炭素数10のテルペンアルコールである、<1>〜<4>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<8> (a)成分のR3aが、炭素数1以上、3以下のアルキル基、より好ましくは炭素数1又は2のアルキル基である、<1>〜<7>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<9> 噴霧用液体芳香剤組成物中に含まれる(a)成分中の−OR2aの数が、全ての(a)成分中のXの合計の数(但しYに含まれるXを含む)に対して、1/5以上、より好ましくは1/2以上であり、残りのXが−OR3aである化合物である、<1>〜<8>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<10> (a)成分は、全てのXが−OR2aである化合物である、<1>〜<9>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<11> (a)成分は、下記式(a11−1)又は(a11−2)で表される化合物である、<1>〜<10>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
Figure 2014005567
〔式中、R2aは炭素数6以上、22以下の香料として用いられるアルコールからヒドロキシ基を1つ除いた残基、R3aは炭素数1以上、5以下の炭化水素基である。複数個のR2a及びR3aはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。〕
<12> (a)成分は、下記式(a12−1)又は(a12−2)で表される化合物である、<1>〜<10>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
Figure 2014005567
〔式中、Tは−OR2a又は−OR3aであり、R2aは炭素数6以上、22以下の香料として用いられるアルコールからヒドロキシ基を1つ除いた残基、R3aは炭素数1以上、5以下の炭化水素基である。mは1以上、5以下の数を示す。複数個のR2a及びR3aはそれぞれ同一でも異なっていてもよい。〕
<13> 潮解性無機塩が、該無機塩の20℃での飽和水溶液における水蒸気分圧が、7mmHg以下、好ましくは6mmHg以下、より好ましくは5mmHg以下、更に好ましくは3mmHg以下となる性質を有するものである、<1>〜<12>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<14> (b)成分が、リチウム、カリウム、カルシウム、マグネシウム及び亜鉛から選ばれる1種又は2種以上の金属の塩である、<1>〜<13>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<15> (b)成分が、ハロゲン化塩、硝酸塩及びリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上の塩である、<1>〜<14>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<16> (b)成分が、リチウム、カルシウム、マグネシウム及び亜鉛から選ばれる1種又は2種以上の金属の、ハロゲン化塩及びリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上の塩である、<1>〜<15>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<17> (b)成分が、塩化カルシウム、塩化リチウム、塩化マグネシウム及び塩化亜鉛から選ばれる1種又は2種以上の塩が好ましく、より好ましくは塩化リチウム及び塩化亜鉛から選ばれる1種又は2種以上の塩である、<1>〜<16>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<18> (a)成分の組成物中の含有量が、0.0001質量以上、0.1質量%以下、より好ましくは0.0003質量%以上、0.03質量%以下、更に好ましくは0.0005質量%以上、0.01質量%以下である、<1>〜<17>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<19> (a)成分に対する(b)成分の質量比〔(b)成分/(a)成分〕が、0.2以上、5000以下、好ましくは0.3以上、3000以下、より好ましくは1以上、1000以下、更に好ましくは10以上、1000以下、より更に好ましくは20以上、1000以下、特に好ましくは100以上、1000以下、最も好ましくは100以上、800以下である、<1>〜<18>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<20> 水の該組成物中の含有量が、75質量%以上、99.9質量%以下、より好ましくは80質量%以上、99.8質量%以下である、<1>〜<19>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<21> (c)成分として、溶剤を更に含有する、<1>〜<20>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<22> (c)成分が、炭素数2以上、4以下の1価アルコール、2価以上、6価以下で炭素数が2以上、12以下の多価アルコール、及び前記アルコールのアルキル(炭素数1以上、6以下)のエーテル誘導体から選ばれる1種又は2種以上の溶剤である、<21>に記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<23> (c)成分の該組成物中の含有量が、0.05質量%以上、10質量%以下、好ましくは3質量%以上、9質量%以下、より好ましくは4質量%以上、8質量%以下である、<21>又は<22>に記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<24> (d)成分として、界面活性剤を更に含有する、<1>〜<23>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<25> (d)成分が、下記一般式(d1)で表される化合物である、<1>〜<24>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
1d−Z−[(EO)s/(PO)t]−R2d (d1)
〔式(d1)中、R1dは、炭素数10以上、22以下の脂肪族炭化水素基、好ましくは炭素数12以上、16以下の炭化水素基、より好ましくは炭素数12以上、16以下のアルキル基又はアルケニル基であり、R2dは、水素原子、又は炭素数1以上、3以下のアルキル基であり、Zは−O−又は−COO−のいずれかであり、EOは、オキシエチレン基であり、POはオキシプロピレン基であり、(EO)と(PO)はランダム付加でもブロック付加でもいずれでもよく、(EO)と(PO)の付加順序は問わない。s及びtは平均付加モル数であり、sは4以上、40以下の数、好ましくは5以上、25以下の数、tは2以下の数、好ましくは0の数である。s+tの合計は5以上、20以下の数が好ましく、5以上、15以下の数が好ましい。〕
<26> (d)成分に対する(a)成分の質量比〔(a)成分/(d)成分〕は、0.001以上、0.5以下、より好ましくは0.002以上、0.1以下、更に好ましくは0.003以上、0.08以下である、<24>又は<25>に記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<27> 噴霧用液体芳香剤組成物の25℃におけるpHが、6.5以上、8.5以下、好ましくは6.8以上、8.5以下、より好ましくは7.0以上、8.3以下、更に好ましくは7.0以上、8.0以下、より更に好ましくは7.0以上、7.7以下である、<1>〜<26>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<28> 噴霧用液体芳香剤組成物の25℃における粘度が、15mPa・s以下、より好ましくは1mPa・s以上、10mPa・s以下、更に好ましくは1mPa・s以上、5mPa・s以下である、<1>〜<27>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
<29> <1>〜<28>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物をスプレー容器に充填してなる、スプレー式芳香剤物品。
<30> スプレー容器が、噴射口から噴射方向に10cm離れた地点における噴霧液滴の平均粒径が10μm以上、200μm以下となり、噴射口から噴射方向に15cm離れた地点における粒径200μmを超える液滴の数が噴霧液滴の総数の1%以下となり、噴射口から噴射方向に10cm離れた地点における粒径10μm未満の液滴の数が噴霧液滴の総数の1%以下となる噴霧手段を備える、<29>に記載のスプレー式芳香剤物品。
<31> <1>〜<28>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物を、繊維製品の質量に対して100質量%以下、好ましくは5質量%以上、70質量%以下、より好ましくは10質量%以上、70質量%以下となる量を噴霧し付着させる、繊維製品の処理方法。
<32> <1>〜<28>のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物を、対象物の10cm2の面積に対して0.1g以上、3g以下、好ましくは0.3g以上、2.5g以下、より好ましくは0.5以上、2.0g以下となる量で噴霧し付着させる、繊維製品の処理方法。
実施例及び比較例で用いた各配合成分をまとめて以下に示す。
(a)成分
・a−1:下記合成例1で得られたポリ(ゲラニルオキシ)シロキサン
・a−2:下記合成例2で得られたテトラキス(ゲラニルオキシ)シラン
・a−3:下記合成例3で得られたテトラキス(シトロネルオキシ)シラン
・a−4:下記合成例4で得られたテトラキス(2−フェニルエチルオキシ)シラン
(b)成分
・b−1:塩化カルシウム(飽和水溶液の20℃における水蒸気分圧:6.15mmHg)
・b−2:塩化リチウム(飽和水溶液の20℃における水蒸気分圧:1.96mmHg)
・b−3:塩化マグネシウム(飽和水溶液の20℃における水蒸気分圧:5.80mmHg)
・b−4:塩化亜鉛(飽和水溶液の20℃における水蒸気分圧:1.85mmHg)
(b’)成分〔(b)成分の比較化合物〕
・b’−1:塩化カリウム(飽和水溶液の20℃における水蒸気分圧:14.85mmHg)
その他成分
・c−1:エタノール
・d−1:ポリオキシエチレン基の平均付加モル数が8モルであるポリオキシエチレン−1−ドデシルエーテル
・抗菌剤:プロキセルBDN(アビシア株式会社製、10%水溶液)
・酸化防止剤:2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール
・キレート剤:エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム塩
〔(a)成分の合成〕
下記合成例1〜4に記載の方法に従って種々の(a)成分を合成した。生成物中の(a)成分は液体クロマトグラフィー(カラム:L−columnODS,4.6*150mm、溶離液:(A)液 10mmol/L酢酸アンモニウム水溶液、(B)液 10mmol/L酢酸アンモニウムメタノール溶液のグラジエント、検出方法:イオン化質量分析)で定量し、質量%で記載した。
合成例1(ポリ(ゲラニルオキシ)シロキサンの合成)
200mLの四つ口フラスコにテトラエトキシシラン145.92gと水酸化カリウム0.48g、イオン交換水0.8mLを入れ、窒素気流下120〜125℃、33kPa〜101kPa(常圧)で約37時間反応を行った。この間イオン交換水を0.8mL追加した。反応後、33kPaで更に2時間反応させた後、冷却、濾過を行い、134.58gのエトキシシランの縮合物を淡黄色液体として得た。
続いて、100mLの四つ口フラスコに先のテトラエトキシシラン縮合物25.00gとゲラニオール(3,7−ジメチル−トランス−2,6−オクタジエン−1−オール、沸点230℃、logP値2.77)62.93g(0.41mol)、4.8%水酸化ナトリウム水溶液0.17gを入れ、エタノールを留出させながら95〜119℃でさらに2時間攪拌した。2時間後、槽内の圧力を徐々に8kPaまで下げ、エタノールを留出させながら116〜119℃でさらに3時間攪拌した。3時間後、冷却、減圧を解除した後、濾過を行い、ポリ(ゲラニルオキシ)シロキサン(式(a1)において、X=Y=−OR2aで、R2aがゲラニオールから水酸基を除いた残基、nが平均4の化合物である)を含む65.39gの淡黄色油状物を得た。当該油状物中、(a)成分の含有量は48質量%であった。
合成例2(テトラキス(ゲラニルオキシ)シランの合成)
200mLの四つ口フラスコにテトラエトキシシラン35.45g(0.17mol)、ゲラニオール100.26g(0.65mol)、2.8%ナトリウムメトキシドメタノール溶液1.34mLを入れ、窒素気流下エタノールを留出させながら118〜120℃で約2時間攪拌した。2時間後、槽内の圧力を徐々に8kPaまで下げ、エタノールを留出させながら112〜119℃でさらに3時間攪拌した。3時間後、冷却、減圧を解除した後、濾過を行い、テトラキス(ゲラニルオキシ)シラン(式(a1)において、X=−OR2aで、R2aがゲラニオールから水酸基を除いた残基、nが0の化合物である)を含む薄茶色油状物を得た。当該油状物中、(a)成分の含有量は87質量%であった。
合成例3(テトラキス(シトロネルオキシ)シランの合成)
ゲラニオールの代わりにシトロネロール(3,7−ジメチル−6−オクテン−1−オール、沸点225℃、logP値3.26)を101.57g(0.65mol)用いる以外は合成例2と同様にして、テトラキス(シトロネルオキシ)シラン(式(a1)において、X=−OR2aで、R2aがシトロネロールから水酸基を除いた残基、nが0の化合物である)を含む薄茶色油状物を得た。当該油状物中、(a)成分の含有量は92質量%であった。
合成例4(テトラキス(2−フェニルエチルオキシ)シランの合成)
ゲラニオールの代わりに2−フェニルエチルアルコールを79.41g(0.65mol)用いる以外は合成例2と同様にして、テトラキス(2−フェニルエチルオキシ)シラン(式(a1)において、X=−OR2aで、R2aが2−フェニルエチルアルコールから水酸基を除いた残基、nが0の化合物である)を含む薄茶色油状物を得た。当該油状物中、(a)成分の含有量は82質量%であった。
実施例1〜12及び比較例1
<噴霧用液体芳香剤組成物の調製>
表1に示す配合成分を用い、表1に示す組成の噴霧用液体芳香剤組成物を調製した。なお、(a)成分は上記合成例で得られた油状物中の(a)成分換算基準値で示した。また、任意成分として、前記の抗菌剤(プロキセルBDN:アビシア株式会社製)を0.01質量%、酸化防止剤(2,6−ジ−tert−ブチル−4−メチルフェノール)を0.001質量%及びキレート剤(エチレンジアミン4酢酸4ナトリウム塩)を0.005質量%となるように用いた。得られた組成物は、1規定の塩酸で表1に示すpH(25℃)に調整した。
また、表1における(b)成分又は(b')成分を含有しない(その分を水に置き換える)基準組成物を調製した。基準組成物のpHはそれぞれの表1記載の噴霧用液体芳香剤組成物と同じpH(25℃)になるように、1規定の塩酸で調製した。得られた組成物について、下記方法で香りの強さを評価した。噴霧用液体芳香剤組成物のpHの測定は以下の測定方法で行った。
<pHの測定方法>
pHの測定で使用したpH測定装置及びpH標準液を下記に示す。
〔pH標準液〕
堀場製作所(株)製pH標準液を用いた。
・pH標準液100−7(中性りん酸塩標準液、精度;±0.02pH)
・pH標準液100−9(ホウ酸塩標準液、精度;±0.02pH)
〔pH測定装置〕
・株式会社堀場製作所製のpHメータ「D−52S」
・pH電極:6367−10D
pH測定装置は測定の1時間前に電源を入れた。未使用のpH電極を用い、電極を予め25℃±0.2℃のイオン交換水に24時間浸しておいたものを使用した。ゼロ校正とスパン校正は、以下に記載のpH標準液を用いて、25℃におけるpHの指示値が、標準pH±0.02になるまで繰り返し校正を行った。
噴霧用液体芳香剤組成物200gを200mL容量のガラス製トールビーカーに入れ、サランラップ(登録商標)で封をし、ウォーターバス中で、噴霧用液体芳香剤組成物の温度が25±0.2℃になるように調整した。
校正後にpH電極に25℃のイオン交換水200mLをかけて洗浄後、各噴霧用液体芳香剤組成物を3回繰り返し測定した。得られた3回の測定値の平均値をpH測定値とした。
<香りの強さの評価>
(1)評価用布の調製
綿メリヤスニット布((株)谷頭商店製、染色試材、綿ニット未シル)2kgを市販の弱アルカリ性洗剤(花王(株)製、アタック高活性バイオEX(登録商標)、2009年発売品)を用いて全自動洗濯機(日立NW−7FT)で洗濯した(洗剤濃度0.0667質量%、水道水(20℃)40L使用、標準コース、洗濯9分−すすぎ2回−脱水6分)。洗濯終了後の綿メリヤスニット布を、25℃、50%RHの恒温室に干し、12時間乾燥させた。綿メリヤスニット布を裁断(10cm×10cm)し評価用布とした。
(2)低湿度条件における香りの強さの評価方法
(2−1)試験布の調製
前記評価用布1枚を用い、200メッシュのステンレス製金網の上に平らに置いた。評価用布の乾燥時質量(前記(1)評価用布の調製において、洗濯終了後に15℃、30%RHで12時間乾燥した直後の質量)に対して、表1に示す組成物を評価用布の質量に対して50質量%となる量を噴霧し、付着させた後、15℃/30%RHの恒温室にて2又は4時間自然乾燥させて試験布を得た。また、噴霧直後から15℃/30%RHの恒温室にて2時間経過後の湿潤状態にある評価用試験布も用意した。スプレー容器は、キャニオン製T−7500を用いた。試験布は、各条件ごとに、1組成当たり5枚調製した。
(2−2)基準試験布の調製
表1記載の噴霧用液体芳香剤組成物において、(b)成分を含まない基準組成物を用いた以外は、前記「(3−1)試験布の調製」と同じ方法で、各条件に対応する基準試験布を調製した。
(3)香りの強さの評価
各条件ごとに1組成当たり5枚の試験布を用い、5枚の試験布を重ねて、30歳代の男性5人及び女性5人の計10人のパネラーで経時的な香りの強さを評価した。15℃、30%RHで2及び4時間乾燥後の試験布の香りの強さを評価した。評価は、各条件に対応する5枚の基準試験布を重ねて用いて下記の基準で比較評価し、その平均値を求め、表1に示した。2及び4時間乾燥後の香りの強さとしては、香りの持続性の点で、いずれの香りの強さも平均点3.2以上が合格であり、3.5以上であることが好ましく、4以上であることが特に好ましい。
1:基準試験布よりも香りが弱い
2:基準試験布よりもやや香りが弱い
3:基準試験布と同程度の香りの強さ
4:基準試験布よりやや香りが強い
5:基準試験布よりも香りが強い
Figure 2014005567

Claims (6)

  1. 下記(a)成分、(b)成分及び水を含有する噴霧用液体芳香剤組成物。
    (a)成分:下記一般式(a1)で表されるケイ酸エステル
    Figure 2014005567
    〔式中、Xは−OH、−R1a、−OR2a又は−OR3aであり、YはX又は−OSi(X)3であり、R1aは炭素数1以上、22以下の炭化水素基、R2aは炭素数6以上、22以下の香料として用いられるアルコールからヒドロキシ基を1つ除いた残基、R3aは炭素数1以上、5以下の炭化水素基、nは0以上、5以下の数である。複数個のX及びYはそれぞれ同一でも異なっていてもよいが、一分子中に−OR2aを少なくとも1つ有する。〕
    (b)成分:潮解性無機塩
  2. (b)成分が、リチウム、カルシウム、マグネシウム及び亜鉛から選ばれる1種又は2種以上の金属の塩である、請求項1に記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
  3. (b)成分が、ハロゲン化塩、硝酸塩及びリン酸塩から選ばれる1種又は2種以上の塩である、請求項1又は2に記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
  4. (a)成分に対する(b)成分の質量比〔(b)成分/(a)成分〕が、0.2以上、5000以下である、請求項1〜3のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物。
  5. 請求項1〜4のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物をスプレー容器に充填してなる、スプレー式芳香剤物品。
  6. 請求項1〜4のいずれかに記載の噴霧用液体芳香剤組成物を、繊維製品の質量に対して100質量%以下となる量で噴霧し付着させる、繊維製品の処理方法。
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