JP2014005223A - イリジウム錯体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 - Google Patents

イリジウム錯体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子 Download PDF

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Kenji Fukunaga
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Abstract

【課題】有機エレクトロルミネッセンス素子のドーパントとして有用なイリジウム錯体、その製造方法及びそれを用いた素子の提供。
【解決手段】式(1)
Figure 2014005223

(式中、Lは1価の2座配位子示し、nは1又は2を示す。なお、フェニル基及びピリジル基の任意の水素原子は、置換されていても良い。)で示されるイリジウム錯体、その製造方法及びそれを用いた素子の提供。
【選択図】なし

Description

本発明は、例えば、有機エレクトロルミネッセンス素子(以下有機EL素子と称することもある。)のドーパントとして有用なイリジウム錯体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子に関するものである。
従来、有機EL素子のドーパントとして、高効率化や色純度の向上、長寿命化を目的に種々のイリジウム錯体が提案されているが(例えば、特許文献1〜2参照)、中でも高効率青色発光材料であるFIrpic((2−ピリジンカルボキシラト−κN,κO)ビス[2−(2−ピリジニル−κN)−3,5−ジフルオロフェニル−κC)]イリジウム)の誘導体が数多く検討されている。
ところで、本発明のFIrpicの誘導体は、例えば、4−(ピリジン−2−イル)−ペンタフルオロスルファニルベンゼン(別名;2−(2−ピリジニル−κN)−5−ペンタフルオロスルファニル−κC)を配位子として有するが、当該配位子の青色純度の向上を目的としてトリフルオロメチル基を導入した構造を有するイリジウム錯体(例えば、非特許文献1参照)やシアノ基を導入したイリジウム錯体(例えば、非特許文献2参照)が開示されている。又、補助配位子としてアセチルアセトンを用いた誘導体が開示されている(例えば、特許文献3参照)。
いずれにおいても、本発明の「ペンタフルオロスルファニル基」を有するイリジウム錯体及びその類縁化合物は何ら明示されていなかった。
国際公開第2002/015645号 国際公開第2008/156879号 特開2002−117978号公報
Chemistry Letters,35,748(2006) Organic Electronics,10,170(2009)
本発明の課題は、上記問題点を解決し、有機エレクトロルミネッセンス素子のドーパントとして有用なイリジウム錯体を提供することにある。
本発明の課題は、即ち、一般式(1)
Figure 2014005223
(式中、Lは1価の2座配位子示し、nは1又は2を示す。なお、フェニル基及びピリジル基の任意の水素原子は、置換されていても良い。)
で示されるイリジウム錯体によって解決される。
本発明により、有機EL素子の青色ドーパントとして好適に使用することができるイリジウム錯体を提供することができる。
有機EL素子の層構成を示す図である。
(イリジウム錯体)
本発明のイリジウム錯体は一般式(1)で示される。その一般式(1)において、Lは1価の2座配位子を示すが、例えば、ピコレート、アセチルアセトナト、ヘキサフルオロアセチルアセトナト、テトラピラゾリルボレート、8−ヒドロキシキノリナート、イミンアセチルアセトネート等が挙げられるが、好ましくはピコレート、アセチルアセトナト、テトラピラゾリルボレートであり、更に好ましくはピコレートである。
フェニル基及びピリジル基の任意の水素原子は、置換基されていても良く、その置換基としては、炭素原子を介して結合できる置換基、酸素原子を介して結合できる置換基、窒素原子を介して結合できる置換基、硫黄原子を介して結合できる置換基、ハロゲン原子等が挙げられる。
前記炭素原子を介して結合できる置換基としては、例えば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペンチル基、ヘキシル基等のアルキル基;シクロプロピル基、シクロブチル基、シクロペンチル基、シクロヘキシル基、シクロヘプチル基等のシクロアルキル基;ビニル基、アリル基、プロペニル基、シクロプロペニル基、シクロブテニル基、シクロペンテニル基等のアルケニル基;キノリル基、ピリジル基、ピロリジル基、ピロリル基、フリル基、チエニル基等の複素環基;フェニル基、トリル基、フルオロフェニル基、キシリル基、ビフェニリル基、ナフチル基、アントリル基、フェナントリル基等のアリール基;ベンジル基等のアリールアルキル基;アセチル基、プロピオニル基、アクリロイル基、ピバロイル基、シクロヘキシルカルボニル基、ベンゾイル基、ナフトイル基、トルオイル基等のアシル基(アセタール化されていてもよい);カルボキシル基;メトキシカルボニル基、エトキシカルボニル基等のアルコキシカルボニル基;フェノキシカルボニル基等のアリールオキシカルボニル基;トリフルオロメチル基等のハロゲン化アルキル基;シアノ基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記酸素原子を介して結合できる置換基としては、例えば、ヒドロキシ基;メトキシ基、エトキシ基、プロポキシ基、ブトキシ基、ペンチルオキシ基、ヘキシルオキシ基、ヘプチルオキシ基、ベンジルオキシ基等のアルコキシ基;フェノキシ基、トルイルオキシ基、ナフチルオキシ基等のアリールオキシ基;トリフルオロメトキシ基等のハロアルコキシ基、が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記窒素原子を介して結合できる置換基としては、例えば、メチルアミノ基、エチルアミノ基、プロピルアミノ基、ブチルアミノ基、シクロへキシルアミノ基、フェニルアミノ基、ナフチルアミノ基等の第一アミノ基;ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジプロピルアミノ基、ジブチルアミノ基、メチルエチルアミノ基、メチルプロピルアミノ基、メチルブチルアミノ基、ジフェニルアミノ基、N−メチル−N−メタンスルホニルアミノ基等の第二アミノ基;モルホリノ基、ピペリジノ基、ピペラジニル基、ピラゾリジニル基、ピロリジノ基、インドリル基等の複素環式アミノ基;イミノ基、ニトロ基が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記硫黄原子を介して結合できる置換基としては、例えば、メルカプト基;チオメチル基、チオエチル基、チオプロピル基等のチオアルキル基;チオフェニル基、チオトルイル基、チオナフチル基等のチオアリール基;メチルスルホニル基、エチルスルホニル基等のアルキルスルホニル基;トリフルオロメチルスルホニル基等のハロアルキルスルホニル基等が挙げられる。なお、これらの基は、各種異性体を含む。
前記ハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
(イリジウム錯体の製造方法)
本発明のイリジウム錯体(1)の合成は、一般式(2)
Figure 2014005223
(式中、Xはハロゲン原子を示し、nは1又は2を示す。なお、フェニル基及びピリジル基の任意の水素原子は、置換されていても良い。)
で示される二核イリジウム錯体と一般式(3)
Figure 2014005223
(式中、Lは1価の2座配位子を示す。)
で示される配位化合物とを、塩基の存在下で反応させることによって製造できる。
本発明のイリジウム錯体の製造において、配位化合物の使用量は、二核イリジウム錯体1モルに対して、好ましくは1〜20モル、更に好ましくは2〜10モルである。
本発明のイリジウム錯体の製造において使用する塩基としては、例えば、ナトリウムメトキシド、カリウムメトキシド等のアルカリ金属アルコキシド;水酸化ナトリウム、水酸化カリウム等のアルカリ金属水酸化物;水素化ナトリウム、水素化カリウム等のアルカリ金属水素化物;炭酸ナトリウム、炭酸カリウム等のアルカリ金属炭酸塩;炭酸水素ナトリウム、炭酸水素カリウム等のアルカリ金属炭酸水素塩等が挙げられるが、好ましくはアルカリ金属水酸化物、アルカリ金属炭酸塩、更に好ましくは水酸化ナトリウム、炭酸ナトリウムが使用される。なお、これらの塩基は単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記塩基の使用量は、二核イリジウム錯体1モルに対して、好ましくは1〜20モル、更に好ましくは2〜10モルである。
本発明のイリジウム錯体の製造においては、溶媒の存在下で反応させるのが望ましく、使用する溶媒としては反応を阻害しないものならば特に限定されないが、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール、2−エトキシエタノール、2−メトキシメタノール等のアルコール類;アセトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類;N,N−ジメチルホルムアミド、N,N−ジメチルアセトアミド、N−メチルピロリドン等のアミド類;N,N’−ジメチルイミダゾリジノン等の尿素類;ジメチルスルホキシド等のスルホキシド類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類が挙げられるが、好ましくは水、アルコール類、更に好ましくは2−エトキシエタノールが使用される。なお、これらの溶媒は単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒の使用量は、二核イリジウム錯体1gに対して、好ましくは0.1〜100mL、更に好ましくは1〜50mLである。
本発明のイリジウム錯体は、例えば、二核イリジウム錯体、配位化合物(LH)、塩基及び溶媒を混合して反応させるなどの方法によって行われる。なお、配位化合物と塩基とを予め反応させて塩としていても良い。その際の反応温度は、好ましくは0〜200℃、更に好ましくは30〜150℃であり、反応圧力は特に制限されない。
反応終了後、得られた反応液から、例えば、濾過、濃縮、抽出、蒸留、昇華、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の一般的な操作によって、イリジウム錯体を単離・精製することができる。
(二核イリジウム錯体の製造)
本発明の二核イリジウム錯体は、一般式(4)
Figure 2014005223
(式中、nは1又は2を示す。なお、フェニル基及びピリジル基の任意の水素原子は、置換されていても良い。)
で示されるペンタフルオロスルファニル基を有する2−フェニルピリジンとハロゲン化イリジウムとを反応させることによって合成することができる。
本発明の二核イリジウム錯体の製造において、ペンタフルオロスルファニル基を有する2−フェニルピリジンの使用量は、ハロゲン化イリジウム1モルに対して、好ましくは0.04〜10モル、更に好ましくは0.1〜5モルである。当該ハロゲン化イリジウムとしては、例えば、三フッ素イリジウム、三塩化イリジウム、三臭化イリジウム、三ヨウ化イリジウムなどが挙げられるが、好ましくは三塩化イリジウムが使用される。なお、ハロゲン化イリジウムは、水和物でも構わない。
本発明の二核イリジウム錯体の製造においては、溶媒の存在下で反応させるのが望ましく、使用する溶媒としては反応を阻害しないものならば特に限定されないが、例えば、水;メタノール、エタノール、イソプロピルアルコール、t-ブチルアルコール、2−エトキシエタノール、2−メトキシメタノール等のアルコール類;N,N-ジメチルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド、N-メチルピロリドン等のアミド類;N,N'-ジメチルイミダゾリジノン等の尿素類;アセトニトリル、プロピオニトリル、ベンゾニトリル等のニトリル類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエーテル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル類;ベンゼン、トルエン、キシレン等の芳香族炭化水素類が挙げられるが、好ましくは水、アルコール類、更に好ましくは2−エトキシエタノールが使用される。なお、これらの溶媒は単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
前記溶媒の使用量は、ハロゲン化イリジウム1gに対して、好ましくは1〜200mL、更に好ましくは5〜100mLである。
本発明の二核イリジウム錯体は、例えば、ハロゲン化イリジウム、ペンタフルオロスルファニル基を有する2−フェニルピリジン及び溶媒を混合して反応させるなどの方法によって行われる。その際の反応温度は、好ましくは0〜200℃、更に好ましくは30〜150℃であり、反応圧力は特に制限されない。
反応終了後、得られた反応液から、例えば、濾過、濃縮、抽出、蒸留、昇華、再結晶、カラムクロマトグラフィー等の一般的な操作によって、二核イリジウム錯体を単離・精製することができる。
(ペンタフルオロスルファニル基を有する2−フェニルピリジンの製造方法)
本発明のイリジウム錯体の配位子(2)である「ペンタフルオロスルファニル基を有する2−フェニルピリジン」は、例えば、塩基の存在下、2−置換ピリジンとハロゲノペンタフルオロスルファニルベンゼンとを反応させることによって得ることができる。
Figure 2014005223
(式中、Rは炭化水素基、Xはハロゲン原子を示し、Aはカウンターカチオンを示す。なお、フェニル基及びピリジル基の任意の水素原子は、置換されていても良い。)
本発明のペンタフルオロスルファニル基を有する2−フェニルピリジンの製造において、2−置換ピリジンの使用量は、ハロゲノペンタフルオロスルファニルベンゼン1モルに対して、好ましくは1〜10モル、更に好ましくは1〜5モルである。当該ハロゲノペンタフルオロスルファニルベンゼンのハロゲン原子としては、例えば、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子が挙げられる。
なお、2−置換ピリジンの置換基としては、塩基の存在下、脱離して「ピリジン環」と「ペンタフルオロスルファニルベンゼン環」を結合させるものならば特に限定されないが、好ましくは鎖状又は環状のホウ酸エステル基(−B(OR))が挙げられる。このホウ酸エステル基のRは炭化水素基であるが、好ましくは炭素原子数1〜6のアルキル基であり、これらのアルキル基は互いに結合して環を形成していても良い。
本発明のペンタフルオロスルファニル基を有する2−フェニルピリジンの製造においては、一般的な「鈴木カップリング反応」の条件によって行うことができ、例えば、パラジウム触媒(例えば、酢酸パラジウム)、助触媒(例えば、ヨウ化銅)及びリン化合物(トリフェニルホスフィン)を反応触媒として使用することができる。
本発明のイリジウム錯体(1)の合成は、例えば、LHがピコリン酸であって、nが1の場合には、下記式で示すようにペンタフルオロスルファニル基を有する2−フェニルピリジンとハロゲン化イリジウムとを出発原料として合成することができる。
Figure 2014005223
(式中、Xはハロゲン原子を示す。なお、フェニル基及びピリジル基の任意の水素原子は、置換されていても良い。)
(有機エレクトロルミネッセンス素子)
次に本発明の有機エレクトロルミネッセンス素子について説明する。本発明の有機EL素子は、本発明のイリジウム錯体が発光層に含まれるが、それ以外の公知の材料をも併せて使用することができる。
有機EL素子は、好ましくは一対の電極間に単層または多層の有機化合物層を有する有機EL素子であり、本発明化合物を、有機化合物薄層のうちの少なくとも1層に含むものである。なお、有機化合物層とは、バッファ層、ホール注入層、ホール輸送層、発光層、電子輸送層、電子注入層などである。
単層型の有機EL素子は、陽極と陰極との間に発光層を有する。発光層は、発光材料を含有し、更に、陽極から注入したホール、又は、陰極から注入した電子を発光材料まで輸送させるための有機化合物層に用いられる材料、例えば、ホール輸送材料や電子輸送材料を含有してもよい。
多層型の有機EL素子としては、例えば、(陽極/バッファ層/ホール輸送層/発光層/ホール阻止層/電子輸送層/陰極)や(陽極/バッファ層/ホール輸送層/発光層/電子輸送層/陰極)などの多層構成が挙げられるが、他に(陽極/ホール注入層/ホール輸送層/発光層/ホール阻止層/電子輸送層/金属酸化物層/陰極)、(陽極/ホール注入層/発光層/陰極)、(陽極/発光層/電子輸送層/陰極)、(陽極/ホール注入層/発光層/電子輸送層/陰極)等の多層構成も挙げられ、その構成はこれらに限定されるものではない。
又、バッファ層、ホール輸送層、電子輸送層、および発光層のそれぞれの層は、一層構造であっても、多層構造であってもよい。更に、ホール輸送層、電子輸送層はそれぞれの層で注入機能を有する層(ホール注入層及び電子注入層)と輸送機能を有する層(ホール輸送層及び電子輸送層)を別々に設けることもできる。
以下、本発明の有機EL素子に構成要素に関して、(陽極/バッファ層/ホール輸送層/発光層/ホール阻止層/電子輸送層/陰極)の素子構成を例に詳細に説明する。
本発明の有機EL素子において有機層の発光層にホストとして使用される材料は、公知のホスト材料の中から任意のものを選択して用いることができる。例えば、4,4’−ジ(N−カルバゾリル)−1,1’−ビフェニル(CBP)、1,3−ジ(N−カルバゾリル)ベンゼン(mCP)、2,2’―ジ〔4’’−(N−カルバゾリル)フェニル〕−1,1’−ビフェニル(4CzPBP)、ジフェニルジ(o−トリル)シラン、p−ビス(トリフェニルシリル)ベンゼン、4、4’、4’’−トリス(N−カルバゾリル)−トリフェニルアミン(TCTA)、49,10−ビス−[1,1,3’,1’’]ターフェニル−5’−イル−アントラセンなどが挙げられるが、これらに限定されるものではない。
発光材料をホスト材料と組み合わせて使用する場合、発光材料はホスト材料に対して、好ましくは0.005〜80質量%である。
ホール阻止層として使用される材料(以下、ホール阻止材料という)は、公知の材料としては、例えば、2,9−ジメチル−4,7−ジフェニル−1,10−フェナントロリン、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(p−フェニルフェノラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリノラート)(トリフェニルシラノラート)アルミニウム、ビス(m−ターフェニル−5’−イル)スルホン(BTPS)等が挙げられるが、これらに限定されるものではない。
電子輸送層として使用される材料(以下、電子輸送材料という)は、公知の材料として、例えば、フルオレン、フェナントロリン、バソフェナントロリン、バソクプロイン、アントラキノジメタン、ジフェノキノン、オキサゾール、オキサジアゾール、トリアゾール、イミダゾール、アントラキノジメタン、4,4’−N,N’−ジカルバゾールビフェニル(CBP)等やそれらの化合物、金属錯体化合物もしくは含窒素五員環誘導体を挙げることができる。金属錯体化合物としては、具体的には、8−ヒドロキシキノリナートリチウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリ(2−メチル−8−ヒドロキシキノリナート)アルミニウム、トリス(8−ヒドロキシキノリナート)ガリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)ベリリウム、ビス(10−ヒドロキシベンゾ[h]キノリナート)亜鉛、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(o−クレゾラート)ガリウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)(1−ナフトラート)アルミニウム、ビス(2−メチル−8−キノリナート)−4−フェニルフェノラート等があるが、これらに限定されるものではない。又、上記の含窒素五員環誘導体としては、オキサゾール、チアゾール、オキサジアゾール、チアジアゾールもしくはトリアゾール誘導体が好ましい。具体的には、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−チアゾール、2,5−ビス(1−フェニル)−1,3,4−オキサジアゾール、2−(4’−tert−ブチルフェニル)−5−(4’’−ビフェニル)1,3,4−オキサジアゾール、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4−オキサジアゾール、1,4−ビス[2−(5−フェニルチアジアゾリル)]ベンゼン、2,5−ビス(1−ナフチル)−1,3,4ートリアゾール、3−(4−ビフェニルイル)−4−フェニル−5−(4−t−ブチルフェニル)−1,2,4−トリアゾール等があるが、これらに限定されるものではない。更に、ポリマ−有機発光素子に使用されるポリマ−材料も使用することができる。例えば、ポリパラフェニレンおよびその誘導体、フルオレン及びその誘導体等であるが、これらに限定されるものではない。
一方、ホール輸送層として使用される材料(以下ホール輸送材料)は公知の材料から選択して用いることができる。例えばN,N’−ビス(3−メチルフェニル)−(1,1’−ビフェニル)−4,4’ジアミン(TPD)や4,4’−ビス[N−(ナフチル)−N−フェニル−アミノ]ビフェニル(α−NPD)等の芳香族ジアミン化合物、スチルベン誘導体、ピラゾリン誘導体、ポリアリールアルカン、4,4’,4’’−トリス(N−(3−メチルフェニル)N−フェニルアミノ)トリフェニルアミン(m−MTDATA)、2,2’,7,7’−テトラキス−(N,N−ジフェニルアミノ)−9,9’−スピロビフルオレン、及びポリビニルカルバゾール等の高分子材料が挙げられるが、これに限定されるものではない。
又、有機EL素子には、ホールの注入性向上のためにバッファ層を設けることができるが、バッファ層に用いる材料としては公知の材料から選択して用いることができる。より好適には、上記ホール輸送材料に酸化モリブデンを1〜30質量%ドープしたものが使用されるが、これらに限定されるものではない。
陽極に使用される導電性材料としては、仕事関数が4eV前後より大きいもの、例えば、炭素原子、アルミニウム、バナジウム、鉄、コバルト、ニッケル、タングステン、銀、金、白金、パラジウム及びそれらの合金、ITO(酸化インジウムに酸化スズを5〜10質量%添加した物質)基板、NESA基板に使用される酸化スズ、酸化インジウム等の酸化金属、更にポリチオフェンやポリピロール等の有機導電性樹脂を用いることが出来る。但し、陽極に使用される導電性材料の仕事関数が当該素子の陰極に使用される導電性材料の仕事関数より0.1eV以上大きなものを用いることが望ましい。
陰極に使用される導電性物質としては、仕事関数が4eV前後より小さいもの例えば、マグネシウム、カルシウム、錫、鉛、チタニウム、イットリウム、リチウム、ルテニウム、マンガン、アルミニウム等又はそれらの合金が用いられる。ここで合金としては、マグネシウム/銀、マグネシウム/インジウム、リチウム/アルミニウム等が挙げられる。合金の比率は、蒸着源の温度、雰囲気、真空度等により制御され、特に限定されない。但し、陰極に使用されるこれらの導電性材料の仕事関数は当該素子の陽極に使用される導電性材料の仕事関数より0.1eV以上小さいものを用いることが望ましい。
本発明の有機EL素子は、電子注入性向上のために発光層と電極との間に金属酸化物層を設けることも出来る。又、電子輸送材料に金属酸化物をドープして使用してもよい。
使用される金属酸化物としては、LiF等のアルカリ金属フッ化物;BaF、SrF等のアルカリ土類金属フッ化物;LiO等のアルカリ金属酸化物;RaO、SrO等のアルカリ土類金属酸化物が使用される。
陽極及び陰極は、必要があれば二層以上の層構成により形成されていてもよい。
本発明の有機EL素子は、少なくとも一方の面は素子の発光波長領域において透明であることが望ましい。又、基板も透明であることが望ましい。
透明電極は、前記の導電性材料を使用して、蒸着又はスパッタリング等の方法で所定の透光性が確保するように設定して得られる。
発光面の電極は、光透過率を10%以上にすることが望ましい。
基板は、機械的、熱的強度を有し、透明性を有するものであれば特に限定されるものではないが、ガラス基板又は透明性樹脂フィルムが使用される。
透明性樹脂フィルムとしては、例えば、ポリエチレン、エチレン−酢酸ビニル共重合体、エチレン−ビニルアルコール共重合体、ポリプロピレン、ポリスチレン、ポリメチルメタアクリレート、ポリ塩化ビニル、ポリビニルアルコール、ポリビニルブチラール、ナイロン、ポリエーテルエーテルケトン、ポリサルホン、ポリエーテルサルフォン、テトラフルオロエチレン−パーフルオロアルキルビニルエーテル共重合体、ポリビニルフルオライド、テトラフルオロエチレン−エチレン共重合体、テトラフルオロエチレン−ヘキサフルオロプロピレン共重合体、ポリクロロトリフルオロエチレン、ポリビニリデンフルオライド、ポリエステル、ポリカーボネート、ポリウレタン、ポリイミド、ポリエーテルイミド、ポリイミド、ポリプロピレン等が挙げられる。
本発明の有機EL素子は、温度、湿度、雰囲気等に対する安定性の向上のために、素子の表面に保護層を設けるか、又はシリコンオイル、樹脂等により素子全体を保護してもよい。
又、有機EL素子の各層の形成は、真空蒸着、スパッタリング、プラズマ、イオンプレーティング等の乾式成膜法、又はスピンコーティング、ディッピング、フローコーティング等の湿式成膜法のいずれかを適用することができる。膜厚は特に制限されないが、好ましくは0.1nm〜10μm、更に好ましくは0.5nm〜0.2μmである。
湿式成膜法の場合、各層上に当該材料を、エタノール、クロロホルム、テトラヒドロフラン、ジオキサン等の溶媒に溶解または分散させて薄膜を調製することが出来る。又、この際前記の材料を共存させることも可能である
以下に実施例を挙げて、さらに本発明を具体的に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
実施例1(2−(3’−ペンタフルオロスルファニルフェニル)ピリジンの合成)
標題化合物を、次のスキームに従って合成した。
Figure 2014005223
アルゴン雰囲気下、攪拌装置を備えた50mlシュレンク管に71質量%(2−ピリジン)サイクリックトリオールボレートリチウム塩990mg(3.30mmol)、3−ペンタフルオロスルファニルブロモベンゼン849mg(3.00mmol)、ヨウ化第一銅114mg(0.60mmol)、トリフェニルホスフィン52.4mg(0.20mmol)、酢酸パラジウム20.2mg(0.09mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド9mlを加え、攪拌しながら105〜110℃で29時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、脱イオン水を加え、酢酸エチルで抽出し、得られた抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮した後、濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=6/1(容量比))で精製し、淡黄色液体として2−(3’−ペンタフルオロスルファニルフェニル)ピリジン844mg(単離収率;37%)を得た。
なお、2−(3’−ペンタフルオロスルファニルチオフェニル)ピリジンは、以下の物性値で示される新規な化合物であった。
EI−MS(m/e);281(M)
H−NMR(CDCl、δ(ppm));8.71(1H,m)、8.49(1H,m)、8.16(1H,d,J=7.88Hz),7.90〜7.75(3H,m),7.59(1H,t,J=8.16Hz),7.32(1H,m)
実施例2(ジ−μ−クロロテトラキス(2−(2−ピリジニル−κN)−4−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)ジイリジウム(III)の合成)
標題化合物を、次のスキームに従って合成した。
Figure 2014005223
アルゴン雰囲気下、攪拌装置を備えた50mlのシュレンク管に、2−(3’−ペンタフルオロチオフェニル)ピリジン150mg(0.53mmol)及び2−エトキシエタノール3mlを加え、混合溶液をアルゴン置換した。次いで、三塩化イリジウム水和物(Ir含量51.3質量%)79.7mg(0.21mmol)を加え、攪拌しながら110〜120℃で20時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、脱イオン水6mlを添加した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加した。濾過後、得られた濾物を2−エトキシエタノール/脱イオン水(容量比;2/1)3mlで洗浄し、乾燥させ、黄色固体としてジ−μ−クロロテトラキス(2−(2−ピリジニル−κN)−4−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)ジイリジウム(III)160mgを得た(単離収率:95%)。
なお、ジ−μ−クロロテトラキス(2−(2−ピリジニル−κN)−4−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)ジイリジウム(III)は下記の物性値であった。
FD−MS(m/e);1576(M+1)、788(1/2(M+1))
H−NMR(CDCl、δ(ppm));9.17(4H,d,J=4.96Hz)、8.05〜7.90(12H,m)、7.05〜6.90(8H,m)5.96(4H,d,J=8.64Hz)
実施例3(2−ピリジンカルボキシラト−κN,κO)ビス[2−(2−ピリジニル−κN)−4−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)]イリジウム(III))
標題化合物を、次のスキームに従って合成した。
Figure 2014005223
アルゴン雰囲気下、攪拌装置を備えた25mlのシュレンク管に、先のように合成したジ−μ−クロロテトラキス(2−(2−ピリジニル−κN)−4−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)ジイリジウム(III)180mg(0.11mmol)、ピコリン酸ナトリウム50mg(0.34mmol)及び2−エトキシエタノール2mlを加え、混合溶液をアルゴン置換した。次いで、攪拌しながら110〜115℃で11時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、脱イオン水10mlを加え、酢酸エチルで抽出し、得られた抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮した後、濃縮物をアルミナクロマトグラフィー(展開溶媒:酢酸エチル)で精製し、黄色固体として2−ピリジンカルボキシラト−κN,κO)ビス[2−(2−ピリジニル−κN)−4−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)]イリジウム(III)74mg(単離収率;37%)を得た。
なお、2−ピリジンカルボキシラト−κN,κO)ビス[2−(2−ピリジニル−κN)−4−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)]イリジウム(III)は、以下の物性値で示される新規な化合物であった。
FD−MS(m/e);875(M+1)
H−NMR(CDCl、δ(ppm));8.74(1H,d,J=5.92Hz)、8.26(1H,m)、8.04〜7.86(7H,m)、7.73(1H,m)、7.53(1H,m)、7.43〜7.39(1H,m)、7.31(1H,m)7.19〜7.12(3H,m)、6.51(1H,d,J=8.6Hz)、6.38(1H,d,J=8.6Hz)
実施例(3)で合成したイリジウム錯体を塩化メチレンに溶解し、日本分光株式会社製FP−6500を用いて、室温での発光スペクトルを測定したところ、発光極大波長が479nmであり、CIE(x、y):(0.143,0.429)である発光を示した。また、77Kでは、発光極大波長が468nmであり、CIE(x、y):(0.136,0.319)である発光を示した。
実施例4(2−(4’−ペンタフルオロスルファニルフェニル)ピリジンの合成)
標題化合物を、次のスキームに従って合成した。
Figure 2014005223
アルゴン雰囲気下、攪拌装置を備えた25mlシュレンク管に71質量%(2−ピリジン)サイクリックトリオールボレートリチウム塩330mg(1.10mmol)、4−ペンタフルオロスルファニルブロモベンゼン283mg(1.00mmol)、ヨウ化第一銅38.3mg(1.00mmol)、トリフェニルホスフィン17.3mg(0.06mmol)、酢酸パラジウム6.75mg(0.03mmol)及びN,N−ジメチルホルムアミド3mlを加え、攪拌しながら105〜110℃で22時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、脱イオン水を加え、酢酸エチルで抽出し、得られた抽出液を無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮した後、濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=6/1(容量比))で精製し、淡灰色固体として2−(4’−ペンタフルオロスルファニルフェニル)ピリジン144mg(単離収率;51%)を得た。
なお、2−(4’−ペンタフルオロスルファニルフェニル)ピリジンは、以下の物性値で示される新規な化合物であった。
EI−MS(m/e);281(M)
H−NMR(CDCl、δ(ppm));8.71(1H,m)、8.14(2H,d,J=8.88Hz)、7.88〜7.77(4H,m),7.32(1H,m)
実施例5(ジ−μ−クロロテトラキス(2−(2−ピリジニル−κN)−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)ジイリジウム(III)の合成)
標題化合物を、次のスキームに従って合成した。
Figure 2014005223
アルゴン雰囲気下、攪拌装置を備えた25mlのシュレンク管に、2−(4’−ペンタフルオロスルファニルフェニル)ピリジン100mg(0.36mmol)及び2−エトキシエタノール2mlを加え、混合溶液をアルゴン置換した。次いで、三塩化イリジウム水和物(Ir含量51.3質量%)53.2mg(0.14mmol)を加え、攪拌しながら110〜120℃で23時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、脱イオン水3mlを添加した後、飽和炭酸水素ナトリウム水溶液を添加した。濾過後、得られた濾物を2−エトキシエタノール/脱イオン水(容量比;3/2)3mlで洗浄し、乾燥させ、黄色固体としてジ−μ−クロロテトラキス(2−(2−ピリジニル−κN)−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)ジイリジウム(III)102mgを得た(単離収率:91%)。
なお、ジ−μ−クロロテトラキス(2−(2−ピリジニル−κN)−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)ジイリジウム(III)は下記の物性値であった。
FD−MS(m/e);1576(M+1)、788(1/2(M+1))
H−NMR(CDCl、δ(ppm));9.15(4H,d,m)、8.16〜7.80(8H,m)、7.65(4H,d,J=8.64Hz)、7.25(4H,m)、7.00(4H,m)、6.12(4H,m)
実施例6(2−ピリジンカルボキシラト−κN,κO)ビス[2−(2−ピリジニル−κN)−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)]イリジウム(III))標題化合物を次のスキームに従って合成した。
Figure 2014005223
アルゴン雰囲気下、攪拌装置を備えた25mlのシュレンク管に、先のように合成したジ−μ−クロロテトラキス(2−(2−ピリジニル−κN)−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)ジイリジウム(III)102mg(0.06mmol)、ピコリン酸ナトリウム28mg(0.18mmol)及び2−エトキシエタノール1mlを加え、混合溶液をアルゴン置換した。次いで、攪拌しながら110〜115℃で15時間反応させた。反応終了後、反応液を室温まで冷却し、脱イオン水10mlを加え、酢酸エチルで抽出し、得られた抽出液を飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸ナトリウムで乾燥させた。濾過後、濾液を減圧下で濃縮した後、濃縮物をシリカゲルクロマトグラフィー(展開溶媒:ヘキサン/酢酸エチル=1/1(容量比)及び酢酸エチル)で精製し、黄色固体として2−ピリジンカルボキシラト−κN,κO)ビス[2−(2−ピリジニル−κN)−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)]イリジウム(III)40mg(単離収率;35%)を得た。
なお、2−ピリジンカルボキシラト−κN,κO)ビス[2−(2−ピリジニル−κN)−5−ペンタフルオロスルファニルフェニル−κC)]イリジウム(III)は、以下の物性値で示される新規な化合物であった。
FD−MS(m/e);875(M+1)
H−NMR(CDCl、δ(ppm));8.76(1H,d,J=4.92Hz)、8.27(1H,d,J=7.92Hz)、8.04〜7.87(5H,m)、7.75〜7.72(3H,m)、7.56(1H,d,J=4.92Hz)7.42〜7.32(4H,m)、7.15(1H,m)、6.61(1H,d,J=2.2Hz)、6.38(1H,d,J=2.2Hz)
実施例(6)で合成したイリジウム錯体を塩化メチレンに溶解し、日本分光株式会社製FP−6500を用いて、室温での発光スペクトルを測定したところ、発光極大波長が508nmであり、CIE(x、y):(0.230,0.655)である発光を示した。また、77Kでは、発光極大波長が493nmであり、CIE(x、y):(0.188,0.610)である発光を示した。
本発明により、有機エレクトロルミネッセンス素子のドーパントとして有用なイリジウム錯体及びそれを用いた有機エレクトロルミネッセンス素子を提供するものである。
1.硝子基板
2.ITO透明電極
3.ホール輸送層
4.発光層
5.電子輸送層
6.電子注入層
7.アルミニウム電極

Claims (6)

  1. 一般式(1)
    Figure 2014005223
    (式中、Lは1価の2座配位子示し、nは1又は2を示す。なお、フェニル基及びピリジル基の任意の水素原子は、置換されていても良い。)
    で示されるペンタフルオロスルファニル基を有する2−フェニルピリジンを配位子とするイリジウム錯体。
  2. 一般式(2)
    Figure 2014005223
    (式中、Xはハロゲン原子を示し、nは1又は2を示す。なお、フェニル基及びピリジル基の任意の水素原子は、置換されていても良い。)
    で示される二核イリジウム錯体と一般式(3)
    Figure 2014005223
    (式中、Lは1価の2座配位子を示す。)
    で示される配位化合物とを反応させる請求項1記載のイリジウム錯体の製造方法。
  3. 一般式(2)
    Figure 2014005223
    で示される二核イリジウム錯体。
  4. 一般式(4)
    Figure 2014005223
    (式中、nは1又は2を示す。なお、フェニル基及びピリジル基の任意の水素原子は、置換されていても良い。)
    で示されるペンタフルオロスルファニル基を有する2−フェニルピリジンとハロゲン化イリジウムとを反応させる請求項3記載の二核イリジウム錯体の製造方法。
  5. 一般式(4)
    Figure 2014005223
    (式中、nは1又は2を示す。なお、フェニル基及びピリジル基の任意の水素原子は、置換されていても良い。)
    で示されるペンタフルオロスルファニル基を有する2−フェニルピリジン。
  6. 請求項1記載のイリジウム錯体を含有することを特徴とする有機エレクトロルミネッセンス素子。
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