JP2014004291A - 乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両 - Google Patents

乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両 Download PDF

Info

Publication number
JP2014004291A
JP2014004291A JP2012144015A JP2012144015A JP2014004291A JP 2014004291 A JP2014004291 A JP 2014004291A JP 2012144015 A JP2012144015 A JP 2012144015A JP 2012144015 A JP2012144015 A JP 2012144015A JP 2014004291 A JP2014004291 A JP 2014004291A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
seat
control device
carrier
posture control
base
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012144015A
Other languages
English (en)
Inventor
Akira Onishi
章 大西
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sharp Corp
Original Assignee
Sharp Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sharp Corp filed Critical Sharp Corp
Priority to JP2012144015A priority Critical patent/JP2014004291A/ja
Publication of JP2014004291A publication Critical patent/JP2014004291A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Motorcycle And Bicycle Frame (AREA)
  • Electric Propulsion And Braking For Vehicles (AREA)
  • Seats For Vehicles (AREA)

Abstract

【課題】座席に着座している搭乗者に対し、頭部を大きく揺さぶられるかのような感じを与えることなく座席の傾きを変えることができる乗用姿勢制御装置を提供する。
【解決手段】電動車椅子1の座席20は乗用姿勢制御装置30によって車体部10の上に支持される。座席20は垂直面内で回転可能に支持されており、その回転中心Cは座面よりも上方に存在する。乗用姿勢制御装置30は、座席20を支持するキャリア32と、キャリア32と対向して設置されたベース31と、ベース31とキャリア32に両端が回転可能に連結されたリンク35L、35Rと、ベース31側に突き出した形でキャリア32に固定されたレバー38と、ベース31に、ベース31の主平面と平行にスライド可能に設置されるとともに、レバー38が相対回転及び突き出し方向における相対移動が可能であるように連結されたシフタ41とを備える。
【選択図】図8

Description

本発明は座席の傾きを制御する乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両に関する。
人が搭乗する乗用車両では、座席の傾きを変えることが必要な場合がある。電動車椅子を例にとり説明する。図13に示す電動車椅子100は、車体部101と、車体部101により支持される座席102を備える。ここで、座席102の座面が車体部101の上面と平行する形で固定されていたとすると、電動車椅子100が傾斜面を走行するとき、座席102の座面も傾斜する。これでは搭乗者が安定して座っていられず、状況によっては座席から転落することにもつながりかねない。そこで、図14に示すように、走行路が傾斜していても座席102の座面が水平を保つことが望まれる。そのようにした電動車椅子の例を特許文献1に見ることができる。
特許文献1に記載された電動車椅子は、前後方向の回転軸と左右方向の回転軸により椅子部が車体部に対し前後左右に回動し得るように軸着され、車体部の傾きあるいは走行路の勾配を左右傾斜検出ロータリーエンコーダと前後傾斜検出ロータリーエンコーダで検出した上で、左右方向揺動アクチュエータと前後方向揺動アクチュエータにより椅子部と車体部との成す角度を調整し、座面を水平に保つ仕組みを備えている。
特許文献1に記載された椅子部の姿勢制御装置の仕組みを図15に示す。椅子部110は回転軸111により回動可能に支持され、揺動アクチュエータ112により椅子部110の角度調整がなされる。回転軸111と直角なもう1本の回転軸を設け、その回転軸まわりに椅子部110を回動させるもう1個の揺動アクチュエータを設けたものが特許文献1に記載された椅子部の姿勢制御装置ということになる。
座席の座面の傾きを変える機構としては図16に示すものも考えられる。図16では車体部101の上面に固定された軸受103が水平軸104を支持し、水平軸104に取り付けられた歯車105が座席102を支持している。歯車105には図示しない動力源によって回転せしめられる原動歯車106がかみ合っている。原動歯車106を回転させると座席102が水平軸104を中心として回動し、座面の傾きが変わる。
特許第3688656号公報
図15に示す機構では、椅子部110は座面よりも下に位置する回転軸111を中心として回転する。図16に示す機構では、座席102は座面よりも下に位置する水平軸104を中心として回転する。このように、搭乗者から下の方に離れた箇所を中心として座席が回転すると、搭乗者は頭部を大きく揺さぶられるような感じを受け、不快に感じることがある。
本発明は上記の点に鑑みなされたものであり、車両における座席の傾きを制御する乗用姿勢制御装置において、座席に着座している搭乗者に対し、頭部を大きく揺さぶられるかのような感じを与えることなく座席の傾きを変えることができる乗用姿勢制御装置を提供することを目的とする。
本発明は、車体部と、前記車体部に支持される座席と、前記座席の姿勢を制御する乗用姿勢制御装置とを備えた乗用車両であって、前記車体部に当該乗用車両の重心が存在し、前記座席は前記乗用姿勢制御装置により回転可能に支持されており、その回転中心は座面よりも上方に存在することを特徴としている。
上記構成の乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両において、前記乗用姿勢制御装置は前記座席を垂直面内で回転可能に支持することが好ましい。
上記構成の乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両において、前記乗用姿勢制御装置は、前記座席を支持するためのキャリアと、前記キャリアと対向して設置されたベースと、前記ベースと前記キャリアに両端が回転可能に連結された複数のリンクと、前記ベース側に突き出した形で前記キャリアに固定されたレバーと、前記ベースに、当該ベースの主平面と平行にスライド可能に設置されるとともに、前記レバーが相対回転及び前記突き出し方向における相対移動が可能であるように連結されたシフタとを備え、前記シフタをスライドさせることで前記キャリアの傾きを制御して前記座席を回転させることが好ましい。
上記構成の乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両において、前記複数のリンクは当該乗用車両の左右方向または前後方向において対をなすものであり、各対において、前記ベース側の関節部同士の間隔よりも、前記キャリア側の関節部同士の間隔の方が狭くなっていることが好ましい。
上記構成の乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両において、前記リンクは長さ調整可能とされていることが好ましい。
上記構成の乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両において、前記乗用姿勢制御装置は、前記座席を円周に沿って移動可能に支持する支持部と、前記座席を前記支持部の円周に沿って移動させる動力源とを備えることが好ましい。
本発明によると、乗用車両の座席は回転可能に支持されるが、その回転中心は座面よりも上方に存在するから、座面に着座している搭乗者の頭部と回転中心との距離が短い。これにより、座席が回転するときに搭乗者は頭部を大きく揺さぶられるような感じを受けなくなり、乗用車両の乗り心地が向上する。
本発明の第1実施形態である電動車椅子の概略背面図である。 第1実施形態における乗用姿勢制御装置の斜視図である。 第1実施形態における乗用姿勢制御装置の斜視図で、図2と異なる状態を示すものである。 第1実施形態における乗用姿勢制御装置に含まれるキャリアとそれに固定されたレバーの側面図である。 第1実施形態における乗用姿勢制御装置の動き方を説明する第1の説明図である。 第1実施形態における乗用姿勢制御装置の動き方を説明する第2の説明図である。 第1実施形態における乗用姿勢制御装置の動き方を説明する第3の説明図である。 座席の回転中心の位置について説明する電動車椅子の概略背面図である。 座席の回転中心が座面よりも上方に存在することの意義を説明する電動車椅子の概略背面図である。 第2実施形態における姿勢制御装置の構造と動き方を説明する第1の説明図である。 第2実施形態における姿勢制御装置の構造と動き方を説明する第2の説明図である。 第3実施形態における姿勢制御装置の構造を説明する電動車椅子の概略背面図である。 従来抱えていた問題を説明する電動車椅子の概略背面図である。 電動車椅子の構造改善策について説明する概略背面図である。 従来の乗用姿勢制御装置の動作説明図である。 乗用姿勢制御装置の他例を示す電動車椅子の概略背面図である。
本発明に係る乗用車両は、回転可能に支持された座席の回転中心が座面よりも上方に存在するようにすることで乗り心地を向上させようとするものであり、その概念を図9に示す。図9に乗用車両の一例として示す電動車椅子1は車体部10と車体部10に支持される座席20を有する。座席20は垂直面内で回転するものであり、符号Cで示す位置が座席20の回転中心となる。回転中心Cを中心として回転するのは座席20の部分だけである。電動車椅子1の重心Gは車体部10にある。重心Gから下方に延びている矢印は重力の作用方向を示す。座席20の座面に着座している搭乗者の頭部と回転中心Cとの距離は短く、座席20が回転しても搭乗者は頭部を大きく揺さぶられるような感じを受けない。
<第1実施形態>
乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両の第1実施形態として提示する電動車椅子1の構造を、図1から図8までを参照しつつ説明する。電動車椅子1は、車体部10と、車体部10に乗用姿勢制御装置30を介して支持される座席20を備える。
車体部10は、左右一対の後輪11と、同じく左右一対の図示しない前輪により、床面や路面等の走行路上に4点支持される。後輪11には走行モータ12の回転力がギアボックス13を介して伝えられ、これにより後輪11は駆動輪として機能する。前記図示しない前輪の車体部10に対する角度を変えることで、電動車椅子1の進路を変えることができる。
車体部10には、走行モータ12の電源となるバッテリー14と、バッテリー14の充電器15が搭載される。車体部10にはさらに、前記図示しない前輪の操舵を行うハンドル16が設けられる。ハンドル16には左右一対のバックミラー17が取り付けられている。
続いて乗用姿勢制御装置30の構造を説明する。図1から図4までの図において、図の左側が電動車椅子1においても左側であり、図の右側が電動車椅子1においても右側である。
乗用姿勢制御装置30は、車体部10に支持されるベース31と、座席20が固定されるキャリア32を備える。ベース31はキャリア32に対向して設置されている。
ベース31は平面形状矩形であって左右両端に立ち上がり壁を有する形状である。キャリア32も平面形状矩形であるが、こちらは1個のフレームとして構成されている。
ベース31には、前後方向に延びる水平な回転軸が2本、左右に間隔を置いて平行に配置される。左側のものが回転軸33Lであり、右側のものが回転軸33Rである。回転軸33L、33Rは、ベース31に固定された軸受34により回転可能に支持される。軸受34は、回転軸33Lと回転軸33Rをそれらの両端部で支持するため、それぞれの軸に対し2個ずつ設けられる。軸受34にはピロー型軸受が用いられている。
回転軸33Lには2個のリンク35Lの一端が固定され、回転軸33Rには2個のリンク35Rの一端が固定される。2個のリンク35Lは、互いの間に間隔を置き、且つ回転軸33Lに対する角度を一致させる形で回転軸33Lに固定される。2個のリンク35Rは、互いの間に間隔を置き、且つ回転軸33Rに対する角度を一致させる形で回転軸33Rに固定される。
キャリア32には、前後方向に延びる水平な回転軸が2本、左右に間隔を置いて平行に配置される。左側のものが回転軸36Lであり、右側のものが回転軸36Rである。2個のリンク35Lの、回転軸33Lに固定されたのとは反対側の端は回転軸36Lに固定される。2個のリンク35Rの、回転軸33Rに固定されたのとは反対側の端は回転軸36Rに固定される。
回転軸36L、36Rは、キャリア32に固定された軸受37により回転可能に支持される。軸受37は、回転軸36Lと回転軸36Rをそれらの両端部で支持するため、それぞれの軸に対し2個ずつ設けられる。軸受37には菱フランジ型軸受が用いられている。
リンク35L、35Rは電動車椅子1の左右方向において対をなす。回転軸33Lがベース31とリンク35Lの間の関節部となり、回転軸33Rがベース31とリンク35Rの間の関節部となる。また回転軸36Lがキャリア32とリンク35Lの間の関節部となり、回転軸36Rがキャリア32とリンク35Rの間の関節部となる。
回転軸36L、36Rの間隔は回転軸33L、33Rの間隔より狭い。すなわちリンク35L、35Rのベース31側の関節部同士の間隔よりも、キャリア32側の関節部同士の間隔の方が狭くなっている。そのためリンク35L、35Rは、上部がすぼまり、下部が広がった形の配置となる。
上記のようにしてキャリア32は、2個のリンク35Lと2個のリンク35Rによりベース31の上に支持される。リンク35Lは回転軸33Lを中心として電動車椅子1の前後方向の軸線まわりに垂直面内で回動可能であり、リンク35Rは回転軸33Rを中心として電動車椅子1の前後方向の軸線まわりに垂直面内で回動可能であり、キャリア32のベース31に対する傾きはリンク35L、35Rの角度に応じて変わる。この実施形態の場合、キャリア32は左右方向において傾きが変わる。
本実施形態ではリンク35Lとリンク35Rの数を2個ずつとしたが、2個という数は発明を限定するものではない。3個以上の数とすることも可能であるし、リンク35Lとリンク35Rの幅を十分に広くするならば、1個ずつで済ますことも可能である。要は、キャリア32に加わる前後方向のモーメントを支えるのに十分な剛性を備えた構造でありさえすればよい。
リンク35Lの数とリンク35Rの数を異ならせてもよい。そのようにしても、リンク35Lとリンク35Rが電動車椅子1の左右方向において対をなすという関係には変わりがない。
ベース31に対するキャリア32の傾きを変えるのはモータによってスライドせしめられるシフタであり、そのメカニズムは次の通りである。
キャリア32の中央には前後方向に延びるビーム32aが設けられている。このビーム32aにレバー38が固定されている。レバー38はキャリア32に対し直角をなすように下方に突き出す。図4に示す通り、レバー38の先端付近には長穴38aが形成されている。長穴38aの長軸方向はレバー38が突き出す方向に一致する。
ベース31の上面には、回転軸33L、33Rの間の位置に、左右方向に延びる水平なネジ軸39が配置されている。ネジ軸39はベース31に固定された軸受40により回転可能に支持される。軸受40は、ネジ軸39を両端部で支持するため、2個設けられる。軸受40にはピロー型軸受が用いられている。
ネジ軸39はシフタ41を支持する。シフタ41の両側にリンク35L、35Rが存在することになる。シフタ41はナットの機能を果たすものであり、ネジ軸39が回転すると水平方向に、別の表現を用いるならばベース31の主平面(ここではベース31の上面)と平行にスライドする。シフタ41はネジ軸39の軸線に沿って1軸方向にスライドするものであり、左右どちらにスライドするかはネジ軸39の回転方向によって決まる。
ネジ軸39を回転させるモータは図1に示すチルトモータ42である。チルトモータ42はネジ軸39に固定された歯車43に自身の歯車をかみ合わせてネジ軸39に回転を伝える。チルトモータ42にはモータドライバ44が組み合わせられる。
シフタ41の上面には前後一対の軸受45が固定される。軸受45はピロー型であり、前後方向に延びる軸46の両端を支持する。軸46の中間部はレバー38の長穴38aを通り抜ける。これによりレバー38とシフタ41は相対回転可能に連結される。また、軸46の中間部が通り抜けるのは単なる円形の穴ではなく長穴38aであり、長穴38aの長軸方向はレバー38が突き出す方向に一致しているため、レバー38とシフタ41はレバー38の突き出し方向における相対移動も可能である。
図1に示す通り、車体部10には傾斜センサ18が取り付けられている。傾斜センサ18の出力信号は制御部50に入力される。制御部50はPLC(programmable logic controller)により構成され、チルトモータ42のモータドライバ44に対し制御信号を出力する。
電動車椅子1の動作は次の通りである。搭乗者は座席20に座り、ハンドル16に設けられた図示しない操作スイッチやブレーキレバーを操作して、またハンドル16そのものを操作して、電動車椅子1を運転する。
電動車椅子1の走行路が左右方向に傾斜していると車体部10が傾く。車体部10が傾けば傾斜センサ18も傾き、傾斜センサ18は傾斜角に応じた信号を出力する。その信号
で車体部10の傾きを知った制御部50は、座席20を水平に保つのに必要なチルトモータ42の回転方向と回転角を計算し、それを制御信号としてモータドライバ44に出力する。モータドライバ44は制御信号に従ってチルトモータ42を駆動する。
チルトモータ42が回転するとネジ軸39が回転し、シフタ41は左右いずれか一方にスライドする。車体部10が右下がりに傾いたときは、制御部50はシフタ41を右方向にスライドさせる。すると図6に示すように、レバー38の角度が変わり、レバー38に固定されているキャリア32は左下がりに傾く。車体部10の右下がりの傾きと、車体部10に対し左下がりとなるキャリア32の傾きが相殺され、キャリア32及びそれに固定された座席20はほぼ水平を保つ。これにより搭乗者は、バランスを崩すことなく座席20に座り続けることができる。
車体部10が左下がりに傾いたときは、制御部50はシフタ41を左方向にスライドさせる。すると図7に示すように、レバー38の角度が変わり、レバー38に固定されているキャリア32は右下がりに傾く。車体部10の左下がりの傾きと、車体部10に対し右下がりとなるキャリア32の傾きが相殺され、キャリア32及びそれに固定された座席20はほぼ水平を保つ。これにより搭乗者は、バランスを崩すことなく座席20に座り続けることができる。
キャリア32が傾くのに従い、レバー38は軸36に対し相対的に上下するが、その動きは、軸36が通っているのが長穴38aであることにより吸収され、レバー38とキャリア32の動きは制約されない。
制御部50は、単に座席20を傾けるのでなく、あたかも垂直面内で回転するかのような動きを座席20に与える。その垂直面は搭乗者の左右方向に拡がる垂直面であり、電動車椅子1の進行方向に直交する垂直面でもある。座席20の回転中心Cは、図8に示す通り、座席20の座面の上方に存在する。このため、座席20の座面に着座している搭乗者の頭部と回転中心Cとの距離は短く、座席20が回転しても搭乗者は頭部を大きく揺さぶられるような感じを受けない。
前述の通り、リンク35L、35Rはベース31側の関節部同士の間隔よりもキャリア32側の関節部同士の間隔の方が狭くなっている。このようになっていると回転中心Cは下方、すなわち搭乗者の臀部側に移動する。ベース31側の関節部同士の間隔とキャリア32側の関節部同士の間隔の広狭の差を縮めれば、回転中心Cは上方、すなわち搭乗者の頭部側に移動する。従って、リンク35L、35Rのベース31側の関節部同士の間隔とキャリア32側の関節部同士の間隔の広狭の差を調整することにより、回転中心Cの位置を任意に設定できる。
シフタ41はネジ軸39の回転でスライドするものであるから、チルトモータ42は大出力の大型モータである必要はない。このことは乗用姿勢制御装置30の省スペース化に貢献する。またチルトモータ42はシフタ41を水平方向にスライドさせるものであって、シフタ41に上下方向のストロークは必要ないことも乗用姿勢制御装置30の省スペース化に貢献する。
長さの異なるリンク35L、35Rを用いればキャリア32の動きを変えることができる。すなわちリンク35L、35Rを長さの異なるものに交換するだけで、異なる機種の電動車椅子に乗用姿勢制御装置30を対応させることができる。
本実施形態の乗用姿勢制御装置30は走行路の左右方向の傾斜を吸収するものであったが、乗用姿勢制御装置30の向きを90°変えれば、走行路の前後方向の傾斜を吸収することができる。この場合にも、電動車椅子1の前後方向において対をなすリンクのベース31側の関節部同士の間隔よりも、キャリア32側の関節部同士の間隔の方を狭くすることで、座席20の回転中心Cが搭乗者の臀部側に移動する。従って、ベース31側の関節部同士の間隔とキャリア32側の関節部同士の間隔の広狭の差を調整することにより、回転中心Cの位置を任意に設定できる。
左右方向の傾斜を吸収する乗用姿勢制御装置と前後方向の傾斜を吸収する乗用姿勢制御装置を組み合わせて用いれば、走行路が前後左右どのように傾いていても座席20の水平を保つことができる。
本発明は人を載せる乗用車両一般に適用可能であるが、特に、車椅子のような福祉車両においてその効果が大きい。というのは、車椅子に乗せられる人は頭部を支える筋力が弱くなっていることが多く、座席を回転させて傾きを補正する際に頭部にかかる負荷を軽減するということが格別に大きな意味を持つからである。頭部以外の部位であっても、傾斜に対して持ちこたえる力が低下している場合、本発明により負荷が軽減されれば大きな助けとなる。
<第2実施形態>
乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両の第2実施形態として提示する電動車椅子1は、図10及び図11に示す乗用姿勢制御装置30を備える。第1実施形態ではリンク35L、35Rを長さの異なるものに交換することについて述べたが、第2実施形態の乗用姿勢制御装置30ではリンク35Lとリンク35Rが長さ調整可能とされている。
リンク35Lとリンク35Rの長さを調整する仕組みは様々なものが考えられるが、ここではターンバックル機構が用いられている。すなわちリンク35Lと35Rは途中で断ち切られ、断ち切られたリンクの一方には左ネジが形成され、他方には右ネジが形成される。この左ネジと右ネジを、左ネジ用の雌ネジ部と右ネジ用の雌ネジ部を有するターンバックル本体35LT、35RTが連結する。ターンバックル本体35LT、35RTを一方向に回転させると左ネジと右ネジがターンバックル本体35LT、35RTの内部に引き込まれ、リンク35L、35Rの長さが縮む。ターンバックル本体35LT、35RTを反対方向に回転させると左ネジと右ネジがターンバックル本体35LT、35RTから押し出される方向に動き、リンク35L、35Rの長さが延びる。このようにして、リンク35L、35Rの長さを簡単に伸縮させることができる。
リンク35L、35Rの長さ調整が可能であることにより、搭乗者の身体的特徴に合わせてリンク35L、35Rの長さを調整し、座席20の高さや回転中心Cの位置を調整することができる。なお、リンク35L、35Rの長さが変わるとレバー38とシフタ41の位置関係も変化するが、長穴38aの長さを延ばしてレバー38と軸46の相対移動可能範囲を拡大することにより対処できる。
<第3実施形態>
乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両の第3実施形態として提示する電動車椅子1は、図12に示す乗用姿勢制御装置30Aを備える。乗用姿勢制御装置30Aは、座席20を円周に沿って移動可能に支持する支持部60を有する。支持部60は、車体部10の上面に固定された円弧状のガイドレール61と、座席20の下面に固定された、ガイドレール61と同心をなす円弧状のそり62と、ガイドレール61とそり62の間に介在する複数のローラ63により構成される。
制御部50が図示しない動力源を駆動して、ガイドレール61の上でそり62を滑らせると、座席20はガイドレール61に沿って移動し、車体部10に対する傾きを変える。これにより、車体部10の傾きと座席20の傾きを相殺して、座席20を水平に保つことができる。
第3実施形態においても、座席20の動きは垂直面内での回転となる。その垂直面は搭乗者の左右方向に拡がる垂直面であり、電動車椅子1の進行方向に直交する垂直面でもある。座席20の回転中心Cは、図12に示す通り、座席20の座面の上方に存在する。このため、座席20の座面に着座している搭乗者の頭部と回転中心Cとの距離は短く、座席20が回転しても搭乗者は頭部を大きく揺さぶられるような感じを受けない。なお回転中心Cの位置は自由に設定できる。
第3実施形態に係る乗用姿勢制御装置30Aは、起伏のある地面を移動することの多いトラクターのような農機に搭載した場合、乗り心地の大幅な改善をもたらす。傾斜地を移動することが多い山林作業用の車両に搭載しても大きな効果を発揮する。
以上、本発明の実施形態につき説明したが、本発明の範囲はこれに限定されるものではなく、発明の主旨を逸脱しない範囲で種々の変更を加えて実施することができる。
本発明は車両における座席の傾きを制御する乗用姿勢制御装置に広く利用可能である。
1 電動車椅子
10 車体部
20 座席
30 乗用姿勢制御装置
31 ベース
32 キャリア
35L、35R リンク
35LT、35RT ターンバックル本体
38 レバー
39 ネジ軸
41 シフタ
42 チルトモータ
50 制御部
30A 乗用姿勢制御装置
60 ガイドレール
61 そり
62 ローラ

Claims (6)

  1. 車体部と、前記車体部に支持される座席と、前記座席の姿勢を制御する乗用姿勢制御装置とを備えた乗用車両であって、
    前記車体部に当該乗用車両の重心が存在し、
    前記座席は前記乗用姿勢制御装置により回転可能に支持されており、その回転中心は座面よりも上方に存在することを特徴とする乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両。
  2. 前記乗用姿勢制御装置は前記座席を垂直面内で回転可能に支持することを特徴とする乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両。
  3. 前記乗用姿勢制御装置は、
    前記座席を支持するためのキャリアと、
    前記キャリアと対向して設置されたベースと、
    前記ベースと前記キャリアに両端が回転可能に連結された複数のリンクと、
    前記ベース側に突き出した形で前記キャリアに固定されたレバーと、
    前記ベースに、当該ベースの主平面と平行にスライド可能に設置されるとともに、前記レバーが相対回転及び前記突き出し方向における相対移動が可能であるように連結されたシフタとを備え、
    前記シフタをスライドさせることで前記キャリアの傾きを制御して前記座席を回転させることを特徴とする請求項1または2に記載の乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両。
  4. 前記複数のリンクは当該乗用車両の左右方向または前後方向において対をなすものであり、各対において、前記ベース側の関節部同士の間隔よりも、前記キャリア側の関節部同士の間隔の方が狭くなっていることを特徴とする請求項3に記載の乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両。
  5. 前記リンクは長さ調整可能とされていることを特徴とする請求項3または4に記載の乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両。
  6. 前記乗用姿勢制御装置は、前記座席を円周に沿って移動可能に支持する支持部と、前記座席を前記支持部の円周に沿って移動させる動力源とを備えることを特徴とする請求項1または2に記載の乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両。
JP2012144015A 2012-06-27 2012-06-27 乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両 Pending JP2014004291A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012144015A JP2014004291A (ja) 2012-06-27 2012-06-27 乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012144015A JP2014004291A (ja) 2012-06-27 2012-06-27 乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014004291A true JP2014004291A (ja) 2014-01-16

Family

ID=50102607

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012144015A Pending JP2014004291A (ja) 2012-06-27 2012-06-27 乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014004291A (ja)

Cited By (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2016024845A1 (ko) * 2014-08-14 2016-02-18 배석우 운반기구의 균형유지장치 및 그 균형유지장치가 구비된 운반기구
JP2017537283A (ja) * 2014-07-09 2017-12-14 ウ ベ,ソク 運搬機具の均衡維持装置及びその均衡維持装置を備えた運搬機具
JP2018186860A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 株式会社Subaru 車両
US20210154064A1 (en) * 2019-11-27 2021-05-27 Lg Electronics Inc. Robot

Cited By (6)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2017537283A (ja) * 2014-07-09 2017-12-14 ウ ベ,ソク 運搬機具の均衡維持装置及びその均衡維持装置を備えた運搬機具
WO2016024845A1 (ko) * 2014-08-14 2016-02-18 배석우 운반기구의 균형유지장치 및 그 균형유지장치가 구비된 운반기구
CN106662287A (zh) * 2014-08-14 2017-05-10 裴锡雨 运输设备平衡保持装置及具备该平衡保持装置的运输设备
JP2018186860A (ja) * 2017-04-28 2018-11-29 株式会社Subaru 車両
US20210154064A1 (en) * 2019-11-27 2021-05-27 Lg Electronics Inc. Robot
US11517487B2 (en) * 2019-11-27 2022-12-06 Lg Electronics Inc. Robot

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5784420B2 (ja) シート装置
US20100126787A1 (en) Moving object
JP2018024386A (ja) 走行装置
JP2010167808A (ja) 移動体
KR20170017191A (ko) 후방 조향 장치가 구비된 전동차
JP2014004291A (ja) 乗用姿勢制御装置を備えた乗用車両
JP5181942B2 (ja) 車両
JP6328077B2 (ja) 車椅子
KR20160092112A (ko) 휠체어용 자세 유지 장치
US9227685B2 (en) Vehicle
US9561782B2 (en) Vehicle seating section for improving posture
WO2013183398A1 (ja) 姿勢制御装置及びそれを搭載した積載物移動装置
JP2001163098A (ja) 自動車の座席の傾斜制御方法及び装置、並びに自動車用座席装置
JP5846832B2 (ja) 車椅子
US9205856B2 (en) Vehicle
KR101393452B1 (ko) 탑승형 자세 균형 이동장치
JP2009083652A (ja) 軽車両
JP2009083651A (ja) 軽車両
JP4992855B2 (ja) 小型車両
JP2005111063A (ja) 電動車椅子
JP2013199260A (ja) 姿勢制御装置及びそれを搭載した積載物移動装置
JP2015119821A (ja) 折りたたみ式電動車椅子
CN213008554U (zh) 漂移车
JP2013009849A (ja) 車椅子に備える姿勢制御機構
JP2011063182A (ja) 倒立振子型移動体