JP2014003571A - 発振装置及び電子機器 - Google Patents

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Yasuharu Onishi
康晴 大西
Atsushi Kuroda
淳 黒田
Yuichiro Kishinami
雄一郎 岸波
Motoyoshi Komoda
元喜 菰田
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Abstract

【課題】高い対落下衝撃性を有し、かつ、高音質音を再生(発振)させる手段が望まれている。
【解決手段】天井部10Aと、平面視で天井部10Aと重なるとともに、天井部10Aから離れて位置する床部10Cと、天井部10A及び床部10Cを繋いでおり、かつ、弾性を有する第1の梁部10Bと、を有する第1の振動部材10と、第1の振動部材10の天井部10Aに保持されている圧電素子20と、第1の面が床部10Cと対峙する状態で第1の振動部材10を支持する支持部材30と、第1の面と床部10Cとの間に位置する弾性部材40と、を有する発振装置。
【選択図】図1

Description

本発明は、発振装置及び電子機器に関する。
携帯電話等の携帯端末においては、音楽再生、ハンズフリーなどの音響機能を商品価値とした薄型スタイリッシュ携帯の開発が活発化している。この中、電気音響変換器(発振装置)に対しては、小型・薄型でかつ高音質への要求が高い。
通常の携帯電話では、スピーカとして動電型スピーカが利用されている。しかしながら、磁気回路を用いる動電型スピーカの音圧レベルは体積排除量に依存するため、その原理上、音圧レベルに限界がある。このため、大音圧化には振動振幅量の増大が必要であるが、磁気回路の駆動力を考慮した場合、磁束が因子となるため、磁石の容積とトレードオフになる問題点がある。また、薄型化に際しても、磁石薄型化とともに、ボイスコイルの細線化が必要であるが、大電流が流れる磁気回路においては、焼損などの問題点を持つ。
そこで、動電型に代わる薄型の発振装置として、圧電型発振装置がある。これは、圧電の電歪効果を利用して振動振幅を発生させるものである。
特許文献1には、圧電素子と、伸縮性のある部材からなり、圧電素子の主面が貼り付けられる台座と、台座の外周部に接続され、他端が支持部材に接続された複数の梁部材とを有する圧電アクチュエータが開示されている。当該圧電アクチュエータは、圧電素子の伸縮運動に応じて、台座が圧電素子の厚み方向に振動する。各梁部材は、台座の外周部から装置側に向かって伸びる延長部と、延長部に連なり、延長部に対し交差する方向に延在する立ち上がり部とを有する。
国際公開第2007/026736号
圧電型発振装置は、圧電素子自体が振動源になるため、薄型化に優位である。しかしながら、圧電型発振装置の課題として、機械品質係数Q(以下、「機械Q」)が高いことと、落下安定性がある。
圧電型発振装置は機械Qが高いため、共振周波数近傍では大きな音圧レベルが得られるものの、それ以外の帯域では音圧レベルが減衰する。すなわち、音圧周波数特性において山谷が発生し、高音質化の不可欠な因子である、平坦な音圧周波数特性が劣化する。
また、圧電素子に利用することができる圧電セラミックスは脆性材料であるため、特定箇所に応力が集中した場合、割れや欠けなどの破損が生じる。携帯端末においては、高い対落下衝撃性が要求されるため、実用性の観点から問題がある。
また、圧電セラミックスは剛性が高いため、低い共振周波数を得るためには大きな形状が必要である。小型化が求められる携帯端末においては実用上で問題があった。
このため、圧電型発振装置において、高い対落下衝撃性を有し、かつ、高音質音を再生(発振)させる手段が望まれている。なお、ここでは携帯端末を例にとって発振装置の課題を説明したが、その他の電子機器で用いられる発振装置においても同様の課題が存在する。
本発明によれば、
天井部と、平面視で前記天井部と重なるとともに、前記天井部から離れて位置する床部と、前記天井部及び前記床部を繋いでおり、かつ、弾性を有する第1の梁部と、を有する第1の振動部材と、
前記第1の振動部材の前記天井部に保持されている圧電素子と、
第1の面が前記床部と対峙する状態で前記第1の振動部材を支持する支持部材と、
前記第1の面と前記床部との間に位置する弾性部材と、
を有する発振装置が実現される。
また、本発明によれば、上記発振装置を有する電子機器が実現される。
本発明によれば、高い対落下衝撃性を有し、かつ、高音質音を再生(発振)させる手段が望まれている。
本実施形態の発振装置の断面模式図の一例である。 本実施形態の発振装置の斜視模式図の一例である。 本実施形態の発振装置の断面模式図の他の一例である。 周波数と音圧レベルの関係を示すグラフである。 比較例1の発振装置を示す図である。
以下、本発明の電子機器および発振装置の実施形態について図面を用いて説明する。なお、図はあくまで発明の構成を説明するための概略図であり、各部材の大きさ、形状、数、異なる部材間の大きさの比率などは特に言及がない限り図示するものに限定されない。
図1に、本実施形態の発振装置の断面模式図の一例を示す。図示するように、本実施形態の発振装置は、第1の振動部材10と、圧電素子20と、支持部材30と、弾性部材40とを有する。図2に、図1に示す発振装置の斜視模式図を示す。なお、図1に示していた支持部材30の側壁部30Bは省略してある。以下、各部材について説明する。
第1の振動部材10は、天井部10Aと、床部10Cと、第1の梁部10Bとを有する。天井部10A、床部10C、及び、第1の梁部10Bは、リン青銅、ステンレス等の金属材料で構成することができる。例えば厚さ10μm以上200μm以下の板状の金属材料を加工することで、天井部10A、床部10C、及び、第1の梁部10Bが形成されてもよい。なお、天井部10A、床部10C、及び、第1の梁部10Bは、同じ金属材料で構成されてもよいし、互いに異なる金属材料で構成されてもよい。また、天井部10A、床部10C、及び、第1の梁部10Bの厚さは、同じでもよいし、互いに異なっていてもよい。
天井部10Aと床部10Cとは平面視で重なっている。また、天井部10Aと床部10Cとは互いに離れて位置する。第1の梁部10Bは、天井部10A及び床部10C両方と繋がり、これらを互いに繋いでいる。図示する第1の梁部10Bは、天井部10A及び床部10C各々の外縁近傍で各々と繋がっている。なお、第1の梁部10Bが支えることで、天井部10Aと床部10Cとが互いに離れた状態を実現している。
天井部10Aと第1の梁部10B、及び、床部10Cと第1の梁部10Bは、溶接等の手段で接合されていてもよい。または、天井部10Aと第1の梁部10B、及び、床部10Cと第1の梁部10Bのいずれか一方の組み合わせは、所定形状の一塊の金属板で一体的に形成されていてもよい。すなわち、所定形状の一塊の金属板の所定の箇所を折り曲げる等して、互いに繋がった天井部10Aと第1の梁部10B、又は、床部10Cと第1の梁部10Bが形成されてもよい。
図示する例では、天井部10Aの平面形状は円であるが、これに限定されず、多角形、楕円形などのその他の形状とすることもできる。天井部10Aの平面形状の大きさは設計的事項であるが、天井部10Aには、以下で説明する圧電素子20が取り付けられる。このため、天井部10Aの平面形状の大きさは、圧電素子20の平面形状よりも大きいのが好ましい。
第1の梁部10Bは、弾性を有するよう構成される。具体的には、天井部10Aに取り付けられた圧電素子20に電圧が加わり、電界が付与されると、圧電素子20は伸縮運動を行う。そして、当該圧電素子20の伸縮運動に起因した力が第1の梁部10Bに加わることとなる。第1の梁部10Bは、当該力を受けると弾性変形するよう構成されている。具体的には、第1の梁部10Bと天井部10Aの連結点(境界点)と、当該第1の梁部10Bと床部10Cの連結点(境界点)との距離が小さくなり(大きくなる場合もある)、その後、元に戻るよう弾性変形する。この第1の梁部10Bの弾性変形により、第1の振動部材10は、天井部10Aと床部10Cとの距離が小さくなり(大きくなる場合もある)、その後、元に戻る振動動作を実現することができる。
第1の梁部10Bの上記弾性を実現する手段は、例えば、図1及び2に示すように、第1の梁部10Bが湾曲部(湾曲面)を有するように構成することで実現してもよい。すなわち、第1の梁部10Bがバネを構成してもよい。そして、湾曲部の一端側に天井部10Aを位置し、他端側に床部10Cが位置してもよい。なお、その他の手段で第1の梁部10Bの上記弾性を実現してもよい。第1の梁部10Bの数、平面積、厚さ等は、上述のような弾性を実現できるよう設計される。なお、図2に示すように、互いに分離した複数の第1の梁部10Bを設ける場合、これら複数の第1の梁部10Bは等間隔になるように配置されてもよい。
床部10Cの平面形状及び大きさは特段制限されないが、例えば、図2に示すように開口部を備えることができる。床部10Cが開口部を備えることで、第1の振動部材10全体の剛性を低減することができる。結果、上記振動動作の振幅拡大と基本共振周波数の低減が実現される。
床部10Cは、例えば、図2に示すように、中心島部12Cと、一定の隙間を挟んで中心島部12Cを取り囲む外周部11Cと、中心島部12Cと外周部11Cとを接続する複数の第2の梁部13Cとを含んで構成することができる。
なお、床部10Cの平面形状は、点対称な形状であってもよい。図2に示す例の場合、中心島部12Cの平面形状は円形であり、外周部11Cの平面形状は円を描いている。そして、中心島部12Cの円の中心と、外周部11Cが描く円の中心とは一致している。第2の梁部13Cは4本存在し、各々、中心島部12Cの円の中心から外周部11Cに向かって延在している。4本の第2の梁部13Cにより、中心島部12Cと外周部11Cとの間に存在する隙間が4等分されている。なお、図2はあくまで一例であり、床部10Cはその他の構成とすることができる。例えば、中心島部12Cの平面形状をその他の形状にしてもよく、また、外周部11Cの平面形状をその他の形状にしてもよく、また、第2の梁部13Cの本数及び形状をその他の構成としてもよい。第2の梁部13Cの平面形状は直線状のほか、曲線状、ジグザク状であってもよい。
このように、床部10Cに開口を設けた場合であっても、床部10Cの中心部に所定の大きさの領域(中心島部12C)を設けることで、第1の振動部材10全体のバランスを良好に保つことができる。結果、分割振動などの不要振動が発生して音質が劣化する不都合を抑制することができる。また、床部10Cの平面形状を点対称な形状とすることで、同様の作用効果を実現することができる。
圧電素子20は、例えばPZTなどの圧電セラミックスにより形成されている。圧電素子20は、第1の振動部材10の天井部10Aに保持される。なお、図1及び2に示すように、圧電素子20は、天井部10Aの床部10Cと対向する面で保持されてもよいし、または、反対側の面、すなわち、天井部10Aの床部10Cと対向しない面で保持されてもよい。圧電素子20を天井部10Aに取り付ける手段は特段制限されないが、例えば、導電性接着剤で互いをくっつけてもよい。なお、本実施形態の発振装置は、圧電素子20に電圧を加えることができるように構成されており、電界が付与されると、圧電素子20は伸縮運動を行う。
支持部材30は、第1の振動部材10を支持する。第1の振動部材10は圧電素子20を保持している。支持部材30は、平坦部30Aを有する。そして、支持部材30は、平坦部30Aの第1の面(図1中、上側の面)と第1の振動部材10の床部10Cとが対峙する状態で、第1の振動部材10を支持する。平坦部30Aの平面形状は、図示する円に限定されず、多角形、楕円形等のその他の形状とすることができる。
なお、支持部材30は、さらに、平坦部30Aの第1の面から第1の振動部材10が位置する側に延伸する側壁部30Bを有してもよい。側壁部30Bは、平面視で、第1の振動部材10の周囲を取り囲むように構成することができる。なお、図2に示す例では側壁部30Bを省略してある。なお、支持部材30は側壁部30Bを有さない構成とすることもできる。
支持部材30は、例えば真鍮、ステンレス等の材料で形成することができる。
弾性部材40は、支持部材30と第1の振動部材10との間に位置する。具体的には、弾性部材40は、支持部材30の平坦部30Aの第1の面(図1中、上側の面)と、第1の振動部材10の床部10Cとの間に位置する。すなわち、弾性部材40は、平坦部30Aと接続するとともに、床部10Cとも接続する。
弾性部材40は、例えば樹脂材料、カーボンファイバー等の材料で構成される。弾性部材40の厚さ(支持部材30と第1の振動部材10とを結ぶ方向の厚さ)は、例えば200μm以下である。
弾性部材40は、弾性変形するよう構成されている。具体的には、第1の振動部材10に取り付けられた圧電素子20に電圧が加わり、電界が付与されると、圧電素子20は伸縮運動を行う。そして、当該圧電素子20の伸縮運動に起因した力が第1の梁部10Bに加わることとなる。第1の梁部10Bは、当該力を受けると弾性変形する。この第1の梁部10Bの弾性変形により、第1の振動部材10は、天井部10Aと床部10Cとの距離が小さくなり(大きくなる場合もある)、その後、元に戻る振動動作(以下、「第1の振動動作」)を実現する。弾性部材40は、第1の振動部材10のこのような振動動作に起因した力を受けると、弾性変形する。具体的には、弾性部材40と平坦部30Aの接点と、当該弾性部材40と床部10Cの接点との距離が小さくなり(大きくなる場合もある)、その後、元に戻るよう弾性変形する。この弾性部材40の弾性変形により、第1の振動部材10は、床部10Cが支持部材30の平坦部30Aに近づき(遠ざかる場合もある)、その後元に戻る振動動作(以下、「第2の振動動作」)を実現する。
第1の振動動作の振動方向と、第2の振動動作の振動方向は略一致する。すなわち、いずれの振動動作に基づいても、第1の振動部材10の天井部10Aは、支持部材30の平坦部30Aに近づき、また、遠ざかるような振動(図1中、上下方向の振動)を行うこととなる。このため、第1の振動動作と第2の振動動作を足し合わせることで、第1の振動部材10の振動、具体的には天井部10Aの振動を拡大させることができる。
なお、第1の振動部材10の床部10Cが、例えば図2に示すように中心島部12Cと、外周部11Cと、複数の第2の梁部13Cとを有し、開口部を備えて構成されている場合、弾性部材40は、外周部11Cと平坦部30Aの第1の面の間に位置するとともに、中心島部12Cと平坦部30Aの第1の面の間に位置してもよい。かかる場合、弾性部材40は、第2の梁部13Cと平坦部30Aの第1の面の間には位置しなくてもよい。このように応力が集中する部分に弾性部材40を配置することで、弾性部材40により実現できる作用効果(以下で説明する)を顕著なものとすることができる。
弾性部材40と第1の振動部材10の接続は、例えば導電性接着剤を用いて実現することができる。また、弾性部材40と支持部材30の接続も同様に、例えば導電性接着剤を用いて実現することができる。
ここで、図3に、本実施形態の発振装置の変形例の断面模式図の一例を示す。以下、図1及び2を用いて説明した上記発振装置と異なる点を説明する。なお、同様の構成とできる部分についての説明は省略する。
図1及び2を用いて説明した例では、支持部材30は、側壁部30Bを有してもよいし、有さなくてもよかった。しかし、当該変形例の支持部材30は、平坦部30Aの第1の面(図中、上側の面)から第1の振動部材10が位置する側に延伸する側壁部30Bを有する。側壁部30Bは、平面視で、第1の振動部材10の周囲を取り囲む。
また、図1及び2を用いて説明した例では、圧電素子20は、天井部10Aの床部10Cと対向する面で保持されてもよいし、または、反対側の面、すなわち、天井部10Aの床部10Cと対向しない面で保持されてもよかった。しかし、当該変形例の圧電素子20は、天井部10Aの床部10Cと対向する面で保持される。
そして、当該変形例の発振装置は、第2の振動部材50を有する。第2の振動部材50は、板状の振動膜である。第2の振動部材50は例えばPETフィルムやポリエチレンフィルム等で構成することができる。第2の振動部材50は側壁部30Bに保持され、第1の振動部材10の天井部10Aと接続している。具体的には、第2の振動部材50は、天井部10Aの床部10Cと対向しない面と接合する。このため、天井部10Aが振動すると、それに起因して、第2の振動部材50が振動する。
なお、側壁部30Bが第2の振動部材50を保持する手段は特段制限されず、エポキシ接着剤等の接着剤を用いて実現することができる。
また、第2の振動部材50と天井部10Aとを接続する手段は特段制限されず、エポキシ接着剤等の接着剤を用いて実現することができる。
以上説明した本実施形態の発振装置は、例えば電気音響変換器として利用でき、例えば携帯電話等の様々な電子機器に利用することができる。
次に、本実施形態の作用効果について説明する。
本実施形態の発振装置は、圧電素子20、第1の振動部材10、弾性部材40、支持部材30を含んで構成される。図1及び2で示されるように、第1の振動部材10は、発振装置の厚み方向(図1の上下方向)に撓む第1の梁部10Bを有し、床部10Cが弾性部材40を介して直接に支持部材30に接合されている。
そして、圧電素子20に電圧が加わり、電界が付与され、圧電素子20が伸縮運動を行うと、これに起因して、第1の梁部10Bが弾性変形する。この第1の梁部10Bの弾性変形により、第1の振動部材10は、天井部10Aと床部10Cとが互いに近づき(互いに遠ざかる場合もある)、その後、元に戻る振動動作(第1の振動動作)を行う。また、圧電素子20の伸縮運動に起因して、弾性部材40が弾性変形する。この弾性部材40の弾性変形により、第1の振動部材10は、支持部材30の平坦部30Aに近づき(遠ざかる場合もある)、その後、元に戻る振動動作(第2の振動動作)を行う。
第1の振動動作の振動方向と、第2の振動動作の振動方向は略一致する。すなわち、いずれの振動動作に基づいても、第1の振動部材10の天井部10Aは、支持部材30の平坦部30Aに近づき、また、遠ざかるような振動(図1中、上下方向の振動)を行うこととなる。このため、第1の振動動作と第2の振動動作を足し合わせることで、第1の振動部材10の振動、具体的には天井部10Aの振動を拡大させることができる。発振装置の厚み方向(図1の上下方向)のストロークを拡大させることで、圧電素子からの振動伝播を拡大させることが可能となり、その音圧レベルは向上する。
また、弾性部材40は樹脂材料で構成することができる。かかる場合、弾性部材40は、圧電素子の機械Qを低減する減衰材料としての機能を果たす。また、上述の通り、弾性部材40の感性と復元力を利用することで、弾性部材40は振動拡大機構の役割を果たす。
すなわち、本実施形態の発振装置によれば、振動の増幅及び機械Qの低減を実現できるので、結果、高い音圧レベルと、平坦な周波数音圧特性を実現させることが可能となる。
より詳細に説明する。圧電素子20に電圧を印加すると、圧電素子20は伸縮運動を行う。圧電素子20からの振動は第1の振動部材10の天井部10Aを介して床部10Cに伝わり、床部10Cに応力を集中させる。ここで、床部10Cは内部損失の大きい弾性部材40を介して、支持部材30に接続しているため、発振装置の機械Qが低減し、音圧周波数特性の平坦化が実現される。
また、落下時の衝撃を、第1の振動部材10の第1の梁部10Bや、弾性部材40にて吸収することができ、信頼性も向上する。
このため、本実施形態の発振装置を電気音響変換器として用いた場合、従来の圧電型変換器に比べ、高い音圧レベルと、平坦な周波数特性を実現することができる。また、本実施形態の発振装置は、衝撃安定性も優れ、高い信頼性を有するため、その工業価値は大きい。
なお、本実施形態の発振装置の発振周波数は特に限定されず、例えば、20kHz以上の超音波を発振させることができる。すなわち、パラメトリックスピーカの駆動源として利用することができる。
ここで、図4は、周波数と音圧レベルの関係を示すグラフである。実施例1は図3の構造の発振装置であり、比較例1は図5の構造の発振装置である。
比較例1は、一般的な圧電アクチュエータであり、支持部材3と振動部材5と圧電素子2とを有する。支持部材3は、実施例1の支持部材30と同じ構成であり、平坦部3Aと側壁部3Bとを有する。振動部材5は、実施例1の第2の振動部材50と同じ構成である。圧電素子2は、実施例1の圧電素子20と同じ構成であるが、第2の振動部材50に直接接合している。
図4より、実施例1は比較例1に比べて、高い音圧レベルを実現するとともに、平坦な音圧周波数特性を実現していることが分かる。
10 第1の振動部材
10A 天井部
10B 第1の梁部
10C 床部
11C 外周部
12C 中心島部
13C 第2の梁部
20 圧電素子
30 支持部材
30A 平坦部
30B 側壁部
40 弾性部材
50 第2の振動部材

Claims (7)

  1. 天井部と、平面視で前記天井部と重なるとともに、前記天井部から離れて位置する床部と、前記天井部及び前記床部を繋いでおり、かつ、弾性を有する第1の梁部と、を有する第1の振動部材と、
    前記第1の振動部材の前記天井部に保持されている圧電素子と、
    第1の面が前記床部と対峙する状態で前記第1の振動部材を支持する支持部材と、
    前記第1の面と前記床部との間に位置する弾性部材と、
    を有する発振装置。
  2. 請求項1に記載の発振装置において、
    前記床部は、開口部を有する発振装置。
  3. 請求項2に記載の発振装置において、
    前記床部は、中心島部と、一定の隙間を挟んで前記中心島部を取り囲む外周部と、前記中心島部と前記外周部とを接続する複数の第2の梁部と、を有する発振装置。
  4. 請求項3に記載の発振装置において、
    前記弾性部材は、前記外周部と前記第1の面の間に位置するとともに、前記中心島部と前記第1の面の間に位置する発振装置。
  5. 請求項1から4のいずれか1項に記載の発振装置において、
    前記弾性部材は、樹脂材料で形成されている発振装置。
  6. 請求項1から5のいずれか1項に記載の発振装置において、
    前記支持部材は、前記第1の面から前記第1の振動部材が位置する側に延伸するとともに、前記第1の振動部材を取り囲むように構成された側壁部をさらに有し、
    前記圧電素子は、前記天井部の前記床部と対向する面で保持されており、
    前記側壁部に保持され、前記第1の振動部材の前記天井部と接合している板状の第2の振動部材を有する発振装置。
  7. 請求項1から6のいずれか1項に記載の発振装置を有する電子機器。
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