JP2014003074A - 雪止金具、太陽電池モジュール、並びに太陽電池モジュールの敷設方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】雪止金具20に、他部材1bの一部43と係合するための係合突起部61と、移動方向を制限するガイド部64とを設ける。そして、雪止金具20を屋根上に設置する際、雪止金具20の係合突起部61を他部材1bの一部43と係合させた状態で他部材1bを棟側に移動させ、雪止金具20を他部材1bと共に棟方向へ移動させる。このことにより、雪止金具20を所定の位置へと至らせる。
【選択図】図14
Description
例えば、特許文献1には、太陽電池モジュールのフレーム上に取り付ける雪止金具として、回転防止部を取付けた雪止金具が開示されている。このような構成によると、雪止金具が積雪した雪から大きな荷重を受けてしまったとき、雪止金具がフレームから外れる方向へ意に反する回動をしてしまうことがない。すなわち、特許文献1の雪止金具によると雪から受ける荷重に強い取付けが可能となる。
また、上記した取付用金具と同様に、雪止金具が必要以上に外部に露出してしまうと屋根の外観が損なわれてしまうおそれがあるので、この観点からも雪止金具は外部に露出しない構成であることが好ましい。
このことから、屋根上に太陽電池モジュールを敷設していく際、雪止金具の棟側に隣接して配される他部材の設置に伴って雪止金具の位置合わせが可能となっている。より具体的には、雪止金具を仮置きした状態で雪止金具の係合突起部と他部材の一部とを係合させ、そのまま他部材を棟側に移動させることで、他部材と共に雪止金具を移動させることができる。そして、この移動により、雪止金具を所定位置に配することができる。このように、他部材の位置合わせ作業に伴って雪止金具の位置合わせが実施される構成によると、雪止金具の全体を目視しつつ細かく位置合わせしなくてもよいので、雪止金具の多くの部分が外部に露出しない状態であっても位置合わせを簡単に実施可能となる。このことにより、雪止金具の取付作業を容易にできる。
そのため、軒側に雪止金具を取り付けた太陽電池モジュールを敷設し、この太陽電池モジュールの棟側に他の太陽電池モジュールを敷設するといった具合に太陽電池モジュールを敷設していくとき、棟側の太陽電池モジュールの敷設作業に伴って雪止金具の位置合わせが可能となっている。このような構成によると、雪止金具の全体を目視することなく正確な位置合わせが可能となるので、雪止金具の大部分が外部に露出しない場合であっても、雪止金具の位置合わせを容易に実施可能となる。つまり、軒側の太陽電池モジュールと棟側の太陽電池モジュールとの間に雪止金具を配することで雪止金具の大部分を外部に露出させない構造としても、雪止金具の屋根上へ取付けが困難となることがない。
また、本発明の太陽電池モジュール、並びに、太陽電池モジュールの敷設方法においても同様に、雪止金具の取付作業を容易に実施できるという効果がある。
そして、土台板部10には、図3で示されるように、軒側(下方側)から順にカバー取付部30、太陽電池配置部31、押さえ板11を取り付けるための板体取付部32が形成されている。加えて、太陽電池配置部31の一方の側方部分には溝状の樋部33が形成されている。
具体的に説明すると、板体載置部35は、太陽電池配置部31の棟側端部を表面側へ略垂直に折り曲げて立上り部35aを形成し、立上り部35aの上方端部を棟側に折り曲げて形成されている。そして、上面形成部36は、板体載置部35の棟側端部を表面側へ略垂直に折り曲げて立上り部36aを形成し、立上り部36aの上方を棟側に折り曲げて形成されている。すなわち、太陽電池配置部31、板体載置部35、上面形成部36の上面は段差を介して連続した状態となっており、太陽電池配置部31の上面、板体載置部35の上面、上面形成部36の上面の順に配された位置が高くなっている。
なお、締結要素とは、ビス、木ネジ、釘等の上位概念であるものとする。
を設けて所定数の単体電池(太陽電池セル)を形成し、各太陽電池セルを電気的に直列接
続したものなどを採用することができる。
この摺動溝62は、支持板部58の棟側端部近傍であって、桁行方向w(幅方向)の中心からやや片側端部よりの位置に形成されている。そして、その軒側の一部が2つの係合突起61の間に位置している。
この第1溝部64は、桁行方向w(幅方向)の中心からやや片側端部よりの部分に形成され、梁間方向に沿って延びる縦溝となっている。
なお、桁行方向w(幅方向)の中心近傍に位置する端部の平面視した開口形状は、桁行方向w(幅方向)の他方端部側に丸みを帯びて凸となっている。
なお、多くの場合、雪止金具20を除いた部分の組み立ては工場で実施するものであり、雪止金具20の太陽電池モジュール1への取り付けは太陽電池モジュール1の敷設現場で実施する。
すなわち、雪止金具20を取り付けるめのビス等の締結要素を摺動溝62に挿通した状態とすることで、雪止金具20が水平方向にスライド移動可能となっている。そして、雪止金具20を移動させると、雪止金具20が固定された締結要素に対して相対的に移動し、結果、雪止金具20が摺動溝62の形状に沿う方向へとスライド移動する状態となっている。
また、押さえ板11の上面と上面形成部36の上面とは、略同一の平面を形成した状態となる。
具体的には、太陽電池モジュール1を敷設する場合、まず敷設対象である建物の上面に軒先水切りや所定のルーフィング材が取り付けられ、作業の進行に必要な線や形、寸法を建物の上面に表示する墨出しが行われる。そして、図10で示されるように、縦桟木80が所定の間隔で取り付けられ、広小舞81や横桟木82が取り付けられる。なお、横桟木82は、所定の登り間隔で取り付けられる。また、敷設される太陽電池モジュール1の吹き上がりを防止する吹上防止金具83が所定位置に取り付けられる。
さらに、隣接する太陽電池モジュール1のうち、一方側の太陽電池モジュール1の第一ケーブル50と、他方の太陽電池モジュール1の第二ケーブル51とを接続し、これらを電気的に接続していく。このことにより、各太陽電池モジュール1が並列に接続された状態となる。また、いくつかの所定の太陽電池モジュール1から延びるケーブル(第一ケーブル50又は第二ケーブル51)は、引き込みケーブル等に接続され、建屋内へと引き込まれる。そして、屋内でパワーコンディショナー等の機器に接続され、太陽電池モジュール1が発電した電気を建屋内に供給可能な構造となっている。
このとき、図10、図11で示されるように、フロントカバー12の下方に位置する係止片形成板部43を吹上防止金具83の軒側端部に引っ掛けた状態とする。そして、太陽電池モジュール1を棟側へと引き上げた状態とし、図11、図12で示されるように、太陽電池モジュール1の棟側端部をビス等の締結部材によって屋根(横桟木82)に固定する。
このとき、太陽電池モジュール1の雪止金具20が取り付けられている部分では、図12で示されるように、ビス等の締結部材が雪止金具20の摺動溝62、押さえ板11、土台板部10を貫通し、屋根上の横桟木82に打ち込まれて固定される。すなわち、雪止金具20の太陽電池モジュール1への取り付けと、太陽電池モジュール1の屋根上への固定とを一度に実施する構造となっている。
このとき、ビス等の締結部材の軸部分100は、摺動溝62の第1溝部64(図6参照)の棟側端部に挿通した状態とする。
すなわち、最も軒側に位置するモジュール段を形成する太陽電池モジュール1を全て屋根上に取り付けた状態で、ケーブル(第一ケーブル50又は第二ケーブル51)の接続作業を実施する。すなわち、最も軒側に位置するモジュール段を形成する太陽電池モジュール1のうち、隣接する2つの太陽電池モジュール1を電気的に接続していく。
詳説すると、2段目に位置するモジュール段を形成する太陽電池モジュール1bを屋根上に取り付ける際、図14(a)で示されるように、2段目に位置する太陽電池モジュール1bのフロントカバー12の下方に位置する係止片形成板部43を、1段目に位置する太陽電池モジュール1に取り付けた雪止金具20の係合突起61に引っ掛けた状態とする。そして、その状態で、2段目に位置する太陽電池モジュール1bを棟側へと引き上げる。すると、2段目に位置する太陽電池モジュール1bの棟側への移動に伴って雪止金具20が棟側へと移動する。そして、雪止金具20が所定の位置まで移動すると、太陽電池モジュール1bと雪止金具20の軒側への移動が完了する。このとき、図14(b)で示されるように、雪止金具20の軒側端部の位置が、押さえ板11の軒側端部の位置と梁間方向l(前後方向)の位置が略同一となる。すなわち、雪止金具20の軒側部分と押さえ板11とが上下方向で重なった状態となる。
太陽電池モジュール1の棟側端部をビス等の締結部材によって屋根(横桟木82)に固定する。2段目に位置するモジュール段を形成する太陽電池モジュール1を取り付ける場合もまた、図16で示されるように、太陽電池モジュール1の雪止金具20が取り付けられている部分では、ビス等の締結部材が雪止金具20の摺動溝62、押さえ板11、土台板部10を貫通し、屋根上の横桟木82に打ち込まれて固定される。すなわち、雪止金具20の太陽電池モジュール1への取り付けと、太陽電池モジュール1の屋根上への固定とを一度に実施する構造となっている。
このとき、ビス等の締結部材の軸部分100は、摺動溝62の第1溝部64(図6参照)の棟側端部に挿通した状態とする。
具体的に説明すると、屋根上への積雪量が多く、雪止金具20に対して雪から荷重がかかると、雪止金具20aには軒側へ向かう方向へ力が加わることとなる。このとき、雪止金具20aが梁間方向lへ移動できない状態で取り付けられていると、雪止金具20aが雪からの荷重で梁間方向lへ位置ずれしてしまうことがなく、所定の位置での雪止めが可能となる。
そして、所定の段数だけモジュール段が形成されると、最も上段部の太陽電池モジュール1の棟側端部に雨仕舞い板(図示せず)等の所定の部材を必要に応じて設置する。さらに、上記したようにケーブルの建屋内への引き込み作業等を実施し、太陽電池モジュール1の敷設作業が完了する。
20 雪止金具
58 支持板部
59 雪止板部
61 係合突起(係合突起部)
64 第1溝部(ガイド部)
65 第2溝部(移動阻止手段)
Claims (6)
- 太陽電池モジュールを屋根に設置する際に、太陽電池モジュールと共に屋根上に設置される雪止金具であって、
他部材の一部と係合する係合突起部と、移動方向を制限するガイド部とを備えており、
設置の際に、前記係合突起部を前記他部材の一部と係合させて前記他部材を棟側に移動させることにより、前記他部材と共に棟方向へ移動させて所定の位置へ至らせることが可能であることを特徴とする雪止金具。 - 軒方向への移動を阻止するための移動阻止手段を備えていることを特徴とする請求項1に記載の雪止金具。
- 前記他部材は、棟側に隣接して配される太陽電池モジュールであることを特徴とする請求項1又は2に記載の雪止金具。
- 太陽電池モジュールの基台に一体に取り付けられる支持板部と、当該支持板部から上方へ突出する雪止板部から形成されるものであり、
前記支持板部に前記係合突起部と前記ガイド部とが一体に設けられていることを特徴とする請求項1乃至3のいずれかに記載の雪止金具。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の雪止金具を一体に取り付けたことを特徴とする太陽電池モジュール。
- 請求項5に記載の太陽電池モジュールを少なくとも1つ含んだ複数の太陽電池モジュールを屋根上に列にして敷設するための太陽電池モジュールの敷設方法であって、
前記雪止金具を取り付けた太陽電池モジュールを屋根上に配する工程と、
前記雪止金具の前記係合突起部と、前記雪止金具を取り付けた太陽電池モジュールの棟側に隣接する他の太陽電池モジュールの一部とを係合させて、当該他の太陽電池モジュールを棟側に移動させる工程とを含むことを特徴とする太陽電池モジュールの敷設方法。
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