JP2014003073A - 雪止金具、太陽電池モジュール、並びに太陽電池モジュールの敷設構造 - Google Patents
雪止金具、太陽電池モジュール、並びに太陽電池モジュールの敷設構造 Download PDFInfo
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Abstract
【解決手段】基台と太陽電池パネル15とを備えた太陽電池モジュールに対し、支持板部58と雪止板部59とを備えた雪止金具を取り付ける。そして、この雪止金具は、支持板部58を基台に一体に取り付けるものとし、雪止板部59は支持板部58から上方へ突出するものとする。さらに、雪止金具が基台に取り付けられた状態では、支持板部58の一部が太陽電池パネル15の上方へ片持ち状に張り出し、支持板部58とその下方に位置する太陽電池パネル15との間に空隙75が形成されるものとする。
【選択図】図11
Description
本来、雪止金具の一部が太陽電池パネル部分の上側に位置してしまうと、雪止金具によって太陽電池パネル部分に影が形成されてしまい、影になった部分で発電できなくなる(又は発電量が減少してしまう)ので好ましくない。ところが、上記したように、雪止金具を設置するための領域が確保できない場合、雪止金具の一部が太陽電池パネル部分の上側に位置せざるを得ない場合がある。
このように、支持板部の下方に形成される空隙へ光の差し込みを可能とすると、支持板部の下方に位置する太陽電池パネル上に面積の大きな影ができなくなる。つまり、光が差し込まれた部分は影ができなくなるので、太陽電池パネル上に面積の大きな影ができなくなる。このことから、雪止金具の一部(支持板部)を太陽電池パネルの上方に位置させても、太陽電池パネルの発電効率が大きく低下することがない。
また、支持板部と太陽電池パネルとの間がより離れるので、支持板部と太陽電池パネルがより接触しにくい構造とすることができる。具体的に説明すると、積雪量が多い場合、雪止金具が雪から受ける荷重が増加する。そのため、積雪量が非常に多い場合には、雪止金具が撓んでしまい、支持板部が太陽電池パネルへ近接する方向へと移動してしまうことがある。本発明では、支持板部と太陽電池パネルの距離が遠くなるので、支持板部が太陽電池パネル側へ移動することがあっても、その移動量が非常に大きくない限り支持板部と太陽電池パネルとが接触することはない。別言すると、より多くの荷重が雪止金具に加わっても、支持板部と太陽電池パネルとが接触しない構造とすることができる。このため、支持板部の太陽電池パネルへの接触をより確実に防止できる。
具体的に説明すると、上記したように、積雪量が多い場合には雪止金具が雪から受ける荷重で撓んでしまい、支持板部が太陽電池パネルに近接する方向へと移動してしまうことがある。しかしながら、本発明の雪止金具には支持板部の下方に緩衝材が配されているので、支持板部が太陽電池パネルへ近接する方向へ移動しても、支持板部が太陽電池パネルに直接接触せず、緩衝材が太陽電池パネルに接触することとなる。このように、本発明の雪止金具では、支持板部が太陽電池パネルに直接接触しないので、太陽電池パネルの損傷をより確実に防止できる。
また本発明では、太陽電池モジュールの棟側端部と他の太陽電池モジュールの軒側端部とで、雪止金具の一部である支持板部を挟んだ状態とする。このようにすると、2つの太陽電池モジュールに挟まれた部分が外部に露出しないので、雪止金具の外部に露出する部分が少なくなる。つまり、本発明では、雪止金具を必要な部分だけ露出した状態で取り付けられるので、外観がよい。
また、本発明では、支持板部の一部が片持ち状に張り出しており、支持板部の張出端部側の下面が太陽電池パネルと接触しない構造となっている。そのため、支持板部の接触によって生じる太陽電池パネルが損傷部分の発電不能となることがないので、太陽電池パネルの発電効率の大きな低下を防止できるという効果がある。
そして、土台板部10には、図3で示されるように、軒側(下方側)から順にカバー取付部30、太陽電池配置部31、押さえ板11を取り付けるための板体取付部32が形成されている。加えて、太陽電池配置部31の一方の側方部分には溝状の樋部33が形成されている。
具体的に説明すると、板体載置部35は、太陽電池配置部31の棟側端部を表面側へ略垂直に折り曲げて立上り部35aを形成し、立上り部35aの上方端部を棟側に折り曲げて形成されている。そして、上面形成部36は、板体載置部35の棟側端部を表面側へ略垂直に折り曲げて立上り部36aを形成し、立上り部36aの上方を棟側に折り曲げて形成されている。すなわち、太陽電池配置部31、板体載置部35、上面形成部36の上面は段差を介して連続した状態となっており、太陽電池配置部31の上面、板体載置部35の上面、上面形成部36の上面の順に配された位置が高くなっている。
なお、締結要素とは、ビス、木ネジ、釘等の上位概念であるものとする。
を設けて所定数の単体電池(太陽電池セル)を形成し、各太陽電池セルを電気的に直列接
続したものなどを採用することができる。
具体的に説明すると、薄膜系太陽電池パネルと称される太陽電池パネルでは、表面の一部に影が差した場合、影が形成された部分では発電量が低下し、影が形成されなかった部分では通常の発電を実施する。これに対して、結晶シリコン系太陽電池パネルと称される太陽電池パネルでは、表面の一部に影が差した場合、影が形成された部分で発電が完全に停止してしまう。このように、薄膜系太陽電池パネルと称される太陽電池パネルは、表面に影が差した状態での発電効率が高く、本実施形態の太陽電池パネル15として好適である。
そして、この軒側部分58aは、軒側部分58aと水平面のなす角α1が所定の角度(例えば、1度以上5度以下であり、より好ましくは3度程度)となるように屈曲した状態となっている。
なお、多くの場合、雪止金具20を除いた部分の組み立ては工場で実施するものであり、雪止金具20の太陽電池モジュール1への取り付けは太陽電池モジュール1の敷設現場で実施する。
このことにより、図1で示されるように、太陽電池モジュール1が組み立てられる。
また、押さえ板11の上面と上面形成部36の上面とは、略同一の平面を形成した状態となる。
さらに、隣接する太陽電池モジュール1のうち、一方側の太陽電池モジュール1の第一ケーブル50と、他方の太陽電池モジュール1の第二ケーブル51とを接続し、これらを電気的に接続していく。このことにより、各太陽電池モジュール1が並列に接続された状態となる。また、いくつかの所定の太陽電池モジュール1から延びるケーブル(第一ケーブル50又は第二ケーブル51)は、引き込みケーブル等に接続され、建屋内へと引き込まれる。そして、屋内でパワーコンディショナー等の機器に接続され、太陽電池モジュール1が発電した電気を建屋内に供給可能な構造となっている。
このとき、太陽電池モジュール1の雪止金具20が取り付けられている部分では、図14で示されるように、ビス等の締結部材が雪止金具20、押さえ板11、土台板部10を貫通し、屋根上の横桟木82に打ち込まれて固定される。すなわち、雪止金具20の太陽電池モジュール1への固定と、太陽電池モジュール1の屋根上への固定とを一度に実施する構造となっている。
そして、2段目に位置するモジュール段を形成する太陽電池モジュール1を屋根上に取り付けていく。
2段目に位置するモジュール段を形成する太陽電池モジュール1を取り付ける場合もまた、図17で示されるように、太陽電池モジュール1の雪止金具20が取り付けられている部分では、ビス等の締結部材が雪止金具20、押さえ板11、土台板部10を貫通し、屋根上の横桟木82に打ち込まれて固定される。
そして、所定の段数だけモジュール段が形成されると、最も上段部の太陽電池モジュール1の棟側端部に雨仕舞い板(図示せず)等の所定の部材を必要に応じて設置する。さらに、上記したようにケーブルの建屋内への引き込み作業等を実施し、太陽電池モジュール1の敷設作業が完了し、建屋上に本実施形態の敷設構造が構築される。
具体的に説明すると、屋根上への積雪量が多く、雪止金具20に対して雪による大きな荷重がかかると、支持板部58が撓んでしまうことが考えられる。すなわち、雪止金具20の支持板部58が撓んでしまい、軒側部分58aが太陽電池パネル15の表面に近接する方向へと移動してしまうことが考えられる。しかしながら、本実施形態では軒側部分58aと太陽電池パネル15とが大きく離間しているので、軒側部分58aが太陽電池パネル15へ僅かに接近した程度ではこれらが接触してしまうことがない。また仮に、軒側部分58aが大きく移動した場合であっても、軒側部分58aの下面には緩衝材60が取り付けられており、軒側部分58aの下面と太陽電池パネル15の表面(受光面)とが直接接触してしまうことがない。このように、本実施形態では、雪止金具20の接触によって太陽電池パネル15が傷つけられることがない構造となっている。
2 基台
15 太陽電池パネル
20 雪止金具
58 支持板部
59 雪止板部
60 緩衝材
66 上板部分
66 立壁部分
67 下板部分
75 空隙
Claims (6)
- 基台と太陽電池パネルとを備えて建屋上に設置される太陽電池モジュールに一体に取り付けられる雪止金具であって、
前記基台に一体に取り付けられる支持板部と、当該支持板部から上方へ突出する雪止板部とを備え、
前記基台に取り付けられた状態では、前記支持板部の一部が前記太陽電池パネルの上方へ片持ち状に張り出し、前記支持板部と下方に位置する前記太陽電池パネルとの間に空隙が形成されることを特徴とする雪止金具。 - 前記支持板部は、張出方向の先端側部分が上方へ屈曲されていることを特徴とする請求項1に記載の雪止金具。
- 前記支持板部の下方に緩衝材が配されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の雪止金具。
- 前記緩衝材は、上板部分と、上板部分の一端側から下方へ突出する立壁部分と、立壁部分の下端から水平方向成分を含む方向であって上板部分から離れる方向へ突出する下板部分とを備え、
前記支持板部の張出方向の先端側部分と前記上板部分とが接触し、前記上板部分と下方に位置する前記太陽電池パネルとの間に空隙が形成されていることを特徴とする請求項3に記載の雪止金具。 - 請求項1乃至4のいずれかに記載の雪止金具を一体に取り付けたことを特徴とする太陽電池モジュール。
- 請求項5に記載の太陽電池モジュールを少なくとも1つ含んだ複数の太陽電池モジュールを屋根上に列にして設置する太陽電池モジュールの敷設構造であって、
所定の太陽電池モジュールの棟側端部と、当該太陽電池モジュールの棟側に隣接する他の太陽電池モジュール又は屋根部材の軒側端部とが重ねられて配されるものであり、
当該棟側端部と軒側端部とに前記支持板部の一部が挟まれた状態となることを特徴とする太陽電池モジュールの敷設構造。
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JP2009299451A (ja) * | 2008-05-15 | 2009-12-24 | Kaneka Corp | 太陽電池モジュールの敷設構造 |
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