JP2014002842A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Abstract

【課題】赤外線センサの周囲温度特性を補正でき、相対精度のみならず絶対精度を向上させること。
【解決手段】加熱コイル3と、調理容器1から放射された赤外線を検出する赤外線センサ4と、赤外線センサ4の周囲温度を検知する周囲温度検知手段7と、赤外線センサ4の出力と周囲温度検知手段7の出力を一対として記憶する記憶手段9と、調理容器1の温度を温度情報に換算する温度検知手段5と、温度検知手段5からの温度情報により調理容器1の加熱電力量を制御する加熱制御手段6と、温度検知手段5で得られる温度情報を補正する温度補正手段8とを備え、記憶手段9は、少なくとも2つの異なる周囲温度条件であらかじめ規定された赤外線を入光させたときの、赤外線センサ4の出力と周囲温度検知手段7の出力を記憶し、温度補正手段8は記憶手段9の出力に応じて温度情報を補正する。
【選択図】図1

Description

本発明は、赤外線センサで温度検知を行う誘導加熱調理器に関するものである。
従来、この種の誘導加熱調理器は、図5に示すように、鍋102の温度を鍋底から放射される赤外線を赤外線センサ105で直接検知していたので、熱応答性に優れた温度検知を行うことが可能であった(例えば、特許文献1参照)。
特開平03−184295号公報
しかしながら、前記従来の構成では、赤外線センサにより受感応答性が改善されるが、赤外線センサの周囲温度特性が是正できず、絶対精度が悪化する可能性があるという課題を有していた。
本発明は、前記従来の課題を解決するもので、赤外線センサの周囲温度を検知する周囲温度検知素子の出力と、その時の赤外線センサ出力の双方を記憶手段に記憶することで、赤外線センサの周囲温度特性を補正でき、相対精度のみならず絶対精度を向上させることができる使い勝手のよい誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
前記従来の課題を解決するために、本発明の誘導加熱調理器は、調理容器を加熱するために誘導磁界を発生させる加熱コイルと、調理容器から放射された赤外線を検出する赤外線センサと、前記赤外線センサの周囲温度を検知する周囲温度検知手段と、前記赤外線センサの出力と前記周囲温度検知手段の出力を一対として記憶する記憶手段と、前記赤外線センサの出力により前記調理容器の温度を温度情報に換算する温度検知手段と、前記温度検知手段からの温度情報により前記加熱コイルの高周波電流を制御して前記調理容器の加熱電力量を制御する加熱制御手段と、温度検知手段で得られる温度情報を補正する温度補正手段と、を備え、前記記憶手段は、少なくとも2つの異なる周囲温度条件であらかじめ規定された赤外線を入光させたときの赤外線センサの出力と周囲温度検知手段の出力を記憶し、前記温度補正手段は前記記憶手段の出力に応じて温度情報を補正する構成としたものである。
これによって、規定された赤外線を入光させた状態で、少なくとも2つの異なる周囲温度条件で、赤外線センサの出力と周囲温度検知手段の出力を一対であらかじめ記憶手段に記憶させ、その記憶情報を基に、加熱動作時の赤外線センサの出力を周囲温度補正でき、精度よく温度検知を行うことができる。
本発明の誘導加熱調理器は、赤外線センサの周囲温度を検知する周囲温度検知素子の出力と、その時の赤外線センサ出力の双方をあらかじめ記憶手段に記憶することで、赤外線センサの周囲温度特性を補正でき、相対精度のみならず絶対精度を向上させることができる。
本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の全体構成図 (a)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の赤外線センサの周囲温度特性グラフ(b)本発明実施の形態1における誘導加熱調理器の赤外線センサ出力の検知温度特性グラフ (a)本発明の実施の形態1における誘導加熱調理器の赤外線センサの周囲温度特性グラフ(b)本発明実施の形態1における誘導加熱調理器の赤外線センサ出力の検知温度特性グラフ 本発明の実施の形態2における誘導加熱調理器の全体構成図 従来の誘導加熱調理器の全体構成図
第1の発明は、調理容器を加熱するために誘導磁界を発生させる加熱コイルと、調理容器から放射された赤外線を検出する赤外線センサと、前記赤外線センサの周囲温度を検知する周囲温度検知手段と、前記赤外線センサの出力と前記周囲温度検知手段の出力を一対として記憶する記憶手段と、前記赤外線センサの出力により前記調理容器の温度を温度情報に換算する温度検知手段と、前記温度検知手段からの温度情報により前記加熱コイルの高周波電流を制御して前記調理容器の加熱電力量を制御する加熱制御手段と、前記温度検知手段で得られる温度情報を補正する温度補正手段と、を備え、前記記憶手段は、少なくとも2つの異なる周囲温度条件で、あらかじめ規定された赤外線を入光させたときの前記赤外線センサの出力と前記周囲温度検知手段の出力とを記憶し、前記温度補正手段は前記記憶手段の出力に応じて温度情報を補正するとしたものである。
これによって、規定された赤外線を入光させた状態で、少なくとも2つの異なる周囲温度条件で、赤外線センサの出力と周囲温度検知手段の出力を一対であらかじめ記憶手段に記憶させ、その記憶情報を基に、加熱動作時の赤外線センサの出力を周囲温度補正でき、精度よく温度検知を行うことができる。
また、記憶手段に記憶させる時の規定の赤外線入光は、機器の機能上精度が必要な温度の同等の赤外線入光エネルギーとすることで、必要な温度帯近傍の温度検知精度は特に格段に向上する。
また、赤外線入光の設定すなわち相当温度設定を2以上の複数設ける事で、広い温度帯においても温度検知精度を確保することができ使い勝手がよい。
第2の発明は、特に、第1の発明の記憶手段は、あらかじめ規定された赤外線を入光させたときの前記赤外線センサの出力と前記周囲温度検知手段の出力とを記憶することに代えて、少なくとも2つの異なる周囲温度条件で、赤外線を遮光したときの赤外線センサの出力と周囲温度検知手段の出力を記憶するようにしたものである。
これによって、赤外線の入光を遮光もしくは赤外線を非検知とした状態で、少なくとも2つの異なる周囲温度条件で、赤外線センサの出力と周囲温度検知手段の出力を一対であらかじめ記憶手段に記憶させ、その記憶情報を基に、加熱動作時の赤外線センサの出力を周囲温度補正でき、精度よく温度検知を行うことができる。
また、記憶手段に記憶させる時の、赤外線入力の条件は、遮光もしくは非検知の状態とするのみで、複雑で精度のいる専用設備が不要であり、機器メンテナンスや部品交換などのサービス時にも、簡単に記憶手段への記憶を再度行い、精度のよい温度検知機能を修復でき、使い勝手がよい。
第3の発明は、特に、第1または第2の発明において、赤外線センサと、前記周囲温度検知手段と、前記記憶手段とを同一の防磁ケースの中に配し、前記防磁ケースを加熱コイルの近傍かつトッププレート直下に配したものである。
これによって、防磁ケースで、温度精度向上に必要な記憶動作を行う最小構成要素をユニット化することで、加熱コイル等からの磁界もしくは電界ノイズに対する耐ノイズ性が高く信頼性の高いものになる。
また、個々に特性のバラツキのある赤外線センサと周囲温度検知手段が記憶手段と一体ユニットとなっているため、防磁ケースユニットの部品交換や、温度検知手段や加熱制御手段、温度補正手段を有した構成物を部品交換したとしても、温度補正記憶は正確に保持され、同等の精度のよい温度検知することができ使い勝手を良くすることができる。
第4の発明は、特に、第3の発明において、前記温度検知手段と前記加熱制御手段は、前記加熱コイルに対して、少なくとも前記防磁ケースの配置位置よりも遠方に配置したものである。
これによって、温度精度向上に必要な記憶動作を行う最小構成要素のみ、加熱コイル近傍に配置することで耐ノイズ性能が向上し信頼性の高いものにすることができる。
第5の発明は、特に、第1〜4のいずれか1つの発明において、前記記憶手段の記憶内容と、前記赤外線センサの出力と前記周囲温度検知手段の出力のうち何れか1つ以上を他の機能で使用するスイッチの組み合わせ入力で表示できるとしたものであり、記憶した値が、完成品でくみ上げたときの実値とずれていないか確認することができ、正しく温度検知精度が確保されているか確認ができるため信頼性の高いものになる。また、表示動作は専用スイッチが不要であり、安価な構成となる。
第6の発明は、特に、第1〜5のいずれか1つの発明において、前記記憶手段の記憶内容を、他の機能で使用するスイッチの組み合わせ入力で変更できるとしたものである。
これによって、記憶した値が、完成品で組み上げた時の実値とずれていた時に、製品を分解することなく補正値を是正でき、部品交換のサービス時や完成製品検査に、部品取り付けバラツキやトッププレートの透過窓の濃淡、加熱手段等の周辺構成要素の影響も加味した補正値とすることで、精度のよい温度検知機能を保持させることができる。また、補正値の是正動作は、専用スイッチが不要であり、安価な構成となる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の全体構成図である。
図1において、トッププレート2に調理容器1が載置されており、加熱コイル3からの誘導磁界により調理容器は加熱される。
調理容器1からの熱赤外線を検知する赤外線センサ4は、トッププレート2の可視部越しに熱赤外線が入光されている。
また、赤外線センサ4の周囲温度を検知する周囲温度検知手段7、赤外線センサ4の出力を電流電圧変換、増幅、出力レベルシフト等で変換する出力変換手段10、出力変換手
段10からの信号と周囲温度検知手段7からの信号を入力する記憶手段9を備えている。
さらに、赤外線センサ4、周囲温度検知手段7、出力変換手段10、記憶手段9は、同一プリント配線板上に配置され、且つ加熱コイル3からの電界もしくは磁界の保護のため、防磁ケースである金属製のシ−ルドケース内に配置されている。
また、防磁ケース(シールドケース)13は、トッププレート2直下で加熱コイル3の近傍に配置され、赤外線センサ4がトッププレート2の可視部を介して調理容器の底部に対向する方向に配置されている。
また、赤外線センサ4の出力を温度情報に変換する温度検知手段5、記憶手段9と周囲温度検知手段7からの入力に基づいて、温度検知手段5に信号出力する温度補正手段8、温度検知手段5からの入力に基づいて加熱コイル3による加熱動作を制御し、且つ出力変換手段10に信号出力する加熱制御手段6を備えている。
加熱制御手段6から出力変換手段10へは、加熱制御手段6に入力される検知温度の相当電圧が所定電圧以上、もしくは所定電圧以下の時に、信号出力され、信号増幅率もしくは出力レベルシフト量を変更し、例えば加熱制御手段6を5V電源でのAD変換機とした時、制約された電源(ここでは5V)においても、広い範囲の温度を検出できる。
以上のように構成された誘導加熱調理器について、詳細動作を説明する。図2(a)は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の赤外線センサの周囲温度特性グラフであり、温度補正を説明するグラフである。(b)は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の赤外線センサ出力の検知温度特性を示すグラフである。
図2(a)は、あらかじめ規定された赤外線(100℃相当)を入光させたときの、赤外線センサ4出力の周囲温度特性の一例を示したものであり、特性の横軸は周囲温度を電圧換算した値で、縦軸は赤外線センサの出力を出力変換手段で変換したものである。尚、縦軸の赤外線出力の差分を示すΔ表示しているのは、赤外線入力を完全に遮光したときの電圧(以降暗電圧とする)を検知絶対出力から差分しているためである。
100℃相当の赤外線入光を赤外線センサ4に入光させた状態で、最初に周囲温度を常温(ここでは25℃)とし、その時の周囲温度検知手段7の出力(Vtmp25)と赤外線センサ4の出力変換手段10を介した出力(ΔVo1)を記憶手段9に一対で記憶する。
次に、周囲温度を高温(ここでは85℃)とし、その時の周囲温度検知手段7の出力(Vtmp85)と赤外線センサ4の出力変換手段10を介した出力(ΔVo2)を記憶手段9に一対で記憶する。
ここで、100℃相当の赤外線入力は、図1における調理容器1に替えて100℃相当の赤外線放射体とすることで、完成製品状態であらかじめ記憶手段9に赤外線センサ4の固有の周囲温度特性を記憶させることができる。
記憶した(Vtmp25、ΔVo1)と(Vtmp85、ΔVo2)から、図2(a)の実線で示すような固有の赤外線センサ4の周囲特性をあらかじめ記憶している時、加熱動作時に温度検知手段5へ赤外線出力が ΔVy、温度補正手段8への周囲温度出力がVxである時、温度補正手段8では、図2(a)に示すように、記憶された赤外線センサ4の周囲特性より25℃時の赤外線出力との補正値(ΔVoθ)を算出し上で、温度検知手段5へ情報出力する。
温度検知手段では、補正前の出力値ΔVyから補正値ΔVoθを減じた値(ΔVy2)を算出し、更には図2(b)に示す、あらかじめ設定された周囲温度25℃時の赤外線センサ出力特性に基づき正確な温度を検出でき、それをベースに加熱動作を制御している。
以上のように、規定された赤外線を入光させた状態で、少なくとも2つの異なる周囲温度条件で、赤外線センサの出力と周囲温度検知手段の出力を一対であらかじめ記憶手段に記憶させ、その記憶情報を基に、加熱動作時の赤外線センサの出力を周囲温度補正でき、精度よく温度検知を行うことができる。
赤外線センサに固有の特性を個々に対応して記憶させているため、センサの個体バラツキによる検知温度ズレは発生せず、精度のよい温度検知を実現することができる。
記憶手段に記憶させる時の規定の赤外線入光は、機器の機能上精度が必要な温度の同等の赤外線入光エネルギーとすることで、前記必要な温度近傍の温度検知精度は特に格段に向上する。
また、赤外線入光の設定すなわち相当温度設定を2以上の複数設ける事で、広い温度帯においても温度検知精度を確保することができ使い勝手がよい。
また、規定の赤外線入力下(ここでは100℃)で周囲温度特性を記憶手段9に記憶させる手法として、図1の構成図にあるように完成製品状態ではなく、トッププレート2及び赤外線放射体との位置関係を、小型の相当構造物で代替した上で、赤外線センサ4を含む防磁ユニット単体で記憶動作させたとしても、以下に記載する同等の効果が得られる。
前記手法では、小型の相当構造物としているため、周囲温度設定が容易で且つ安定して行うことができ、安価で且つ温度補正精度が向上する。
また、周囲温度設定は、実測データとして取得するため、常温温度と高温温度の温度差が相対的に確保できていれば、温度補正精度への影響少なく、絶対精度のある高価な周囲温度設定装置が不要で、且つまた、設定時の周囲環境(気温、湿度、構造バラツキ)の変動に対しても精度のよい記憶動作、つまりは精度のよい温度検知を行うことができる。
また、周囲温度と赤外線出力の一対の記憶動作は、常温帯と高温帯の2点から、周囲温度特性を推定しているが、赤外線センサの特性に合わせて例えば、低温も含む複数の温度帯とすることで、精度のよい温度検知を実現できる。
また、本実施の形態は、2点の記憶データから、線形特性であるとして、全温度帯を補正するとしたが、赤外線センサの特性に合わせて、推定特性を指数関数、対数関数特性とすることで、精度のよい温度検知は実現できる。
また、本実施の形態では、防磁ケース13で、温度精度向上に必要な記憶動作を行う最小構成要素をユニット化することで、加熱コイル等からの磁界もしくは電界ノイズに対する耐ノイズ性が高く信頼性の高いものになる。
また、個々に特性のバラツキのある赤外線センサと周囲温度検知手段が記憶手段と一体ユニットとなっているため、防磁ケースユニットの部品交換や、温度検知手段や加熱制御手段、温度補正手段を有した構成物を部品交換したとしても、温度補正記憶は正確に保持され、同等の精度のよい温度検知することができ使い勝手がよい。
また、本実施の形態では、具体的に図示していないが、前記温度検知手段と前記温度検知手段と前記加熱制御手段は、前記加熱コイルの磁束発生部に対して、少なくとも前記防磁ケース13の配置位置より直線距離で遠方配置してあり、温度精度向上に必要な記憶動作を行う最小構成要素のみ、加熱コイル近傍に配置することで耐ノイズ性能を向上し、信頼性の高いものになる。
また更に、本実施の形態では、規定された赤外線を入光させた状態(100℃)で周囲温度特性を記憶させ、温度検知精度を向上させるとしているが、図3(a)、図3(b)に、検知しうる赤外線を遮光して温度補正を行う実施の形態を記載しており、以下図3(a)、図3(b)を参照して動作を説明する。
図3(a)は、本発明の第1の実施の形態における誘導加熱調理器の赤外線センサの周囲温度特性グラフであり、検知しうる赤外線を遮光させたときの、赤外線センサ4出力の周囲温度特性(以降、暗電圧とする)の一例を示したものである。図3(a)において、特性の横軸は周囲温度を電圧換算した値で、縦軸は赤外線センサの暗出力を出力変換手段10で変換したものである。
赤外線センサ4への入力を遮光させた状態で、最初に周囲温度を常温(ここでは25℃)とし、その時の周囲温度検知手段7の出力(Vtmp25)と赤外線センサ4の出力変換手段10を介した暗出力(Vod1)を記憶手段9に一対で記憶する。
次に周囲温度を高温(ここでは85℃)とし、その時の周囲温度検知手段7の出力(Vtmp85)と赤外線センサ4の出力変換手段10を介した暗出力(Vod2)を記憶手段9に一対で記憶する。
ここで100℃相当の赤外線入力は、図1における調理容器1に替えて、赤外線遮光物とすることで、完成製品状態であらかじめ記憶手段9に赤外線センサ4の固有の暗電圧の周囲温度特性を記憶させることができる。
記憶した(Vtmp25、Vod1)と(Vtmp85、Vod2)から、図3(a)の実線で示すような固有の赤外線センサ4の周囲特性をあらかじめ記憶している時、加熱動作時に温度検知手段5へ赤外線出力が Vy3、温度補正手段8への周囲温度出力がVx3である時、温度補正手段8では、図3(a)に示すように、記憶された赤外線センサ4の周囲特性より25℃時の赤外線暗出力との補正値(Vodθ)を算出し上で、温度検知手段5へ情報出力する。
温度検知手段5では、補正前の出力値Vy3から補正値Vodθと25℃時の暗電圧(Vod1)を減じた値(ΔVy4)を算出し、更には図3−(b)に示す、あらかじめ設定された周囲温度25℃時の赤外線センサ出力特性に基づき正確な温度を検出でき、それをベースに加熱動作を制御している。
以上のように赤外線を入光を遮光もしくは赤外線を非検知とした状態で、少なくとも2つの異なる周囲温度条件で、赤外線センサ4の出力と周囲温度検知手段7の出力を一対であらかじめ記憶手段9に記憶させ、その記憶情報を基に、加熱動作時の赤外線センサ4の出力を周囲温度補正でき、精度よく温度検知を行うことができる。
また、記憶手段9に記憶させる時の、赤外線入力の条件は、遮光もしくは非検知の状態とするのみで、複雑で精度のいる専用設備が不要であり、機器メンテナンスや部品交換などのサービス時にも、簡単に記憶手段9への記憶を再度行い、精度のよい温度検知機能を修復でき、使い勝手がよい。
また、周囲温度設定は、実測データとして取得するため、常温温度と高温温度の温度差が相対的に確保できていれば、温度補正精度への影響が少なく、絶対精度のある高価な周囲温度設定装置が不要で、且つまた、設定時の周囲環境(気温、湿度、構造バラツキ)の変動に対しても精度のよい記憶動作、つまりは精度のよい温度検知を行うことができる。
また、周囲温度と赤外線出力の一対の記憶動作は、常温帯と高温帯の2点から、周囲温度特性を推定しているが、赤外線センサの特性に合わせて、例えば、低温も含む複数の温度帯とすることで、精度のよい温度検知を実現できる。
また、本実施の形態は、2点の記憶データから、線形特性であるとして、全温度帯を補正するとしたが、赤外線センサの特性に合わせて、推定特性を指数関数、対数関数特性とすることで、精度のよい温度検知は実現できる。
また、本実施の形態では、防磁ケース13で、温度精度向上に必要な記憶動作を行う最小構成要素をユニット化することで、加熱コイル3等からの磁界もしくは電界ノイズに対する耐ノイズ性が高く信頼性の高いものになる。
また、個々に特性のバラツキのある赤外線センサ4と周囲温度検知手段7が記憶手段9と一体ユニットとなっているため、防磁ケースユニットの部品交換や、温度検知手段5や加熱制御手段6、温度補正手段8を有した構成物を部品交換したとしても、温度補正記憶は正確に保持され、同等の精度のよい温度検知することができ使い勝手がよい。
また、本実施の形態では、具体的に図示していないが、前記温度検知手段5と前記加熱制御手段6は、前記加熱コイル3の磁束発生部に対して、少なくとも前記防磁ケース13の配置位置より直線距離で遠方配置してあり、温度精度向上に必要な記憶動作を行う最小構成要素のみ、加熱コイル3近傍に配置することで耐ノイズ性能が向上し信頼性の高いものになる。
(実施の形態2)
図4は、本発明の第2の実施の形態における誘導加熱調理器の全体構成図である。
図4において、表示手段11は加熱制御手段6からの出力で、例えば加熱動作の出力レベルや自動調理メニュー表示、タイマ加熱時の時間表示等、機器の動作モードを使用者に知らしめる表示手段であり、複数のスイッチ12は、加熱出力の大小、タイマ時間の設定、調理メニューの選択等の機器通常動作モードを使用者が設定することができる複数のスイッチである。
表示手段11とスイッチ12を具備していることと、加熱制御手段6の作用以外は、第1の実施の形態と同様でありその説明を省略する。
記憶手段9に記憶された周囲温度検知手段7と出力変換手段10から得られる、周囲温度出力値と赤外線センサ出力値は、スイッチ12の中の個々に機器通常動作モードを設定できる単独スイッチを、所定の組み合わせで同時押しした時、加熱制御手段6は記憶手段9に記憶された周囲温度出力値と赤外線センサ出力値を表示手段11に表示する。
また、加熱制御手段6は、前述の所定の組み合わせと異なる組み合わせで同時押しした時、温度補正手段8と温度検知手段5を介して得られる、図4の構成での実測の周囲温度出力値と赤外線センサ出力値を表示手段11に表示する。
また、更に加熱制御手段6は、スイッチ12の操作で表示手段11に表示設定した値を記憶手段9に記憶させ、以降の温度検知動作は、前記の記憶値を基に、第1の実施の形態で記載したのと同様に実施する。ここでスイッチ12の操作は、前述した組み合わせとは異なる同時押し操作としている。
以上のように、本実施の形態によれば、記憶した値が、完成製品でくみ上げた時に、特別な装置を使用することなく、想定値とずれていないか確認することができ、正しく温度検知精度が確保されているか確認ができるため信頼性の高いものになる。また、表示動作は専用スイッチが不要であり、安価な構成となる。
また、記憶した値が、完成品でくみ上げたときの想定値とずれていたとき製品を分解することなく記憶値を是正でき、部品交換のサービス時や完成製品検査に、部品取り付けバラツキやトッププレート2の透過窓の濃淡、加熱手段等の周辺構成要素の影響も加味した記憶値とすることで、精度のよい温度検知機能を保持させることができる。また、記憶値の是正動作は、専用スイッチが不要であり、安価な構成となる。
また更に、実測の周囲温度出力値と赤外線センサ出力値を表示できるので、例えば実測の状態を、記憶手段9に記憶させた時と同じ状態とすれば(例えば遮光状態)、記憶手段9の記憶値との比較が容易であり、精度のよい温度検知機能を保持させることができる。
また、本実施の形態では、記憶手段9に記憶された周囲温度出力値と赤外線センサ出力値の表示させる動作及び、温度補正手段8と温度検知手段5を介して得られる、図4の構成での実測の周囲温度出力値と赤外線センサ出力値の表示させる動作及び、表示手段11に表示設定した値を記憶手段9に記憶させる動作は、通常動作モードではない所定スイッチの組み合わせ同時押しとして説明したが、通常動作モードへの意向は単独スイッチの0.1秒以上3秒以内押し、前述動作は3秒以上長押しとするといった、スイッチ操作の時間によって移行の有無を切り分けるとしても同等の効果が得られる。
以上のように、本発明にかかる誘導加熱調理器は、赤外線センサの周囲温度とその時の赤外線センサ出力の双方をあらかじめ記憶手段に記憶することで、赤外線センサの周囲温度特性の補正が可能となり、精度のよい温度検知動作が実現できるので、ガス調理器、電熱調理器等の用途に有効である。
1 調理容器
2 トッププレート
3 加熱コイル
4 赤外線センサ
5 温度検知手段
6 加熱制御手段
7 周囲温度検知手段
8 温度補正手段
9 記憶手段
10 出力変換手段
11 表示手段
12 スイッチ
13 防磁ケース(シールドケース)

Claims (6)

  1. 調理容器を加熱するために誘導磁界を発生させる加熱コイルと、調理容器から放射された赤外線を検出する赤外線センサと、前記赤外線センサの周囲温度を検知する周囲温度検知手段と、前記赤外線センサの出力と前記周囲温度検知手段の出力を一対として記憶する記憶手段と、前記赤外線センサの出力により前記調理容器の温度を温度情報に換算する温度検知手段と、前記温度検知手段からの温度情報により前記加熱コイルの高周波電流を制御して前記調理容器の加熱電力量を制御する加熱制御手段と、前記温度検知手段で得られる温度情報を補正する温度補正手段と、を備え、前記記憶手段は、少なくとも2つの異なる周囲温度条件で、あらかじめ規定された赤外線を入光させたときの前記赤外線センサの出力と前記周囲温度検知手段の出力とを記憶し、前記温度補正手段は前記記憶手段の出力に応じて温度情報を補正するとした誘導加熱調理器。
  2. 前記記憶手段は、あらかじめ規定された赤外線を入光させたときの前記赤外線センサの出力と前記周囲温度検知手段の出力とを記憶することに代えて、少なくとも2つの異なる周囲温度条件で、赤外線を遮光したときの前記赤外線センサの出力と前記周囲温度検知手段の出力とを記憶するようにした請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記赤外線センサと、前記周囲温度検知手段と、前記記憶手段とを同一の防磁ケースの中に配し、前記防磁ケースを加熱コイルの近傍かつトッププレート直下に配した請求項1または2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記温度検知手段と前記加熱制御手段は、前記加熱コイルに対して、少なくとも前記防磁ケースの配置位置よりも遠方に配置した請求項3に記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記記憶手段の記憶内容と、前記赤外線センサの出力と、前記周囲温度検知手段の出力のうちの何れか1つ以上を他の機能で使用するスイッチの組み合わせ入力で表示できる請求項1〜4のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
  6. 前記記憶手段の記憶内容を、他の機能で使用するスイッチの組み合わせ入力で変更できる請求項1〜5のいずれか1項に記載の誘導加熱調理器。
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