JP2017152255A - 誘導加熱調理器 - Google Patents

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Masahiro Arakawa
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【課題】油温を最適に制御可能であり、かつ被加熱物の種類を自由に選択することが可能な誘導加熱調理器を提供する。【解決手段】誘導加熱調理器は、被加熱物の温度を検知する温度検知装置からの温度情報を第1温度データとして取得する制御装置を備え、制御装置は、調理前に、被加熱物の内部の調理油を加熱コイルで加熱し、調理油の油温を温度計を用いて検知して第2温度データとして取得し、第1温度データの上昇値を示す第1昇温データと、第1温度データと第2温度データとの差分値を示す差分データとを対応づけて記憶させる第1の制御処理手段と、調理時に、第1の制御処理手段において記憶された差分データを用いて第1温度データを補正し、調理油の油温を算出する第2の制御処理手段とを備える。【選択図】図5

Description

本発明は、鍋等の被加熱物内部の調理油の油温制御が可能な誘導加熱調理器に関する。
従来の鍋等の被加熱物内部の調理油の油温制御が可能な誘導加熱調理器として、被加熱物の反り量及び油量から決定される温度補正値を用いて、油温を目標温度に制御するものが開示されている。特許文献1では、被加熱物の反り量及び油量は、調理開始時におけるプレートの初期温度の上昇率に基づき検知されている。
特開2006−228757号公報
特許文献1では、プレートの初期温度の上昇率は、誘導加熱調理器の周囲温度、調理開始直前のプレートの温度、調理開始直前の被加熱物の温度によって変動する場合がある。したがって、特許文献1では、被加熱物の反り量及び油量の検知に誤差が生じる可能性があるため、油温を最適に制御できない可能性があるという課題があった。
また、特許文献1では、プレートの初期温度の上昇率は、被加熱物の材質及び容量によっても変動する場合があるため、特許文献1で用いられる被加熱物の種類は、油温を最適に制御するために制限される。したがって、特許文献1では、使用者が、例えば揚げ物に用いる鍋等の被加熱物の種類を自由に選択できないという課題があった。
本発明は、上述のような課題を解決するものであり、油温を最適に制御可能であり、かつ被加熱物の種類を自由に選択することが可能な誘導加熱調理器を提供することを目的とする。
本発明に係る誘導加熱調理器は、被加熱物が載置される天板と、前記天板に載置された前記被加熱物を前記天板を介して加熱する加熱コイルと、前記被加熱物の温度を検知する温度検知装置と、前記温度検知装置からの温度情報を第1温度データとして取得する制御装置とを備え、前記制御装置は、調理前に、前記被加熱物の内部の調理油を前記加熱コイルで加熱し、調理油の油温を温度計を用いて検知して第2温度データとして取得し、前記第1温度データの上昇値を示す第1昇温データと、前記第1温度データと前記第2温度データとの差分値を示す差分データとを対応づけて記憶させる第1の制御処理手段と、調理時に、前記第1の制御処理手段において記憶された前記差分データを用いて前記第1温度データを補正し、調理油の油温を算出する第2の制御処理手段とを備える。
本発明によれば、第1の制御処理手段で第1の制御処理を行うことにより、使用者が選択した被加熱物を誘導加熱調理器で用いることができる。また、制御装置が、第2の制御処理手段で第2の制御処理を行い、第1の制御処理で記憶した差分データを用いることにより、油温を最適に制御できる。したがって、本発明によれば、油温を最適に制御可能であり、かつ被加熱物の種類を自由に選択することが可能な誘導加熱調理器を提供することができる。
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の外観構造の一例を示す概略的な斜視図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の内部構造の一部の一例を示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の温度計30における、被加熱物35の内部の調理油40の油温の測定を示す概略図である。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器1において、油温の油温目標値Tsを180℃に設定した場合の油温Tと加熱時間の関係の一例を示したグラフである。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の制御装置20における第1の制御処理の一例を概略的に示すフローチャートである。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の第1の制御処理において記憶されるデータの一例を示すデータテーブルである。 本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の制御装置20における第2の制御処理の一部の一例を概略的に示すフローチャートである。
実施の形態1.
本発明の実施の形態1に係る誘導加熱調理器1について説明する。図1は、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の外観構造の一例を示す概略的な斜視図である。図1では、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の一例として、システムキッチンで用いられるビルトイン型の誘導加熱調理器1が図示されている。
なお、図1を含む以下の図面では各構成部材の寸法の関係及び形状が、実際のものとは異なる場合がある。また、以下の図面では、同一又は類似する部材又は部分には、同一の符号を付すか、あるいは符号を付すことを省略している。また、誘導加熱調理器1の各々の構成部材同士の前後、左右、若しくは上下の位置関係、又は誘導加熱調理器1の正面、背面、上面、若しくは下面等の位置関係は、原則として、誘導加熱調理器1を使用可能な状態に設置したときの位置関係とする。
図1に示すように、誘導加熱調理器1は、被調理物を調理するための鍋又はフライパン等の被加熱物を載置する天板2と、上面が開口された箱状の本体部3とを有している。
天板2は、本体部3の上面に配置されており、例えば、耐熱性のガラス板と金属の枠体とにより構成されている。天板2の上面には、複数の円形の加熱口4が設けられている。加熱口4には、鍋又はフライパン等の被加熱物が載置される目安となる加熱領域が印刷等により示されている。
図1を含む以下の図面には図示されないが、上面視において、天板2の複数の円形の加熱口4の下方、かつ本体部3の内部には、天板2の上面に載置された被加熱物を天板2を介して加熱する複数の加熱コイルが配置されている。加熱コイルは、誘導加熱コイルとして構成されている。なお、図1の中央後方に位置する加熱口4の位置に配置する加熱コイルは、商用周波数の交流電力が供給されることによる赤外線の輻射熱で被加熱物を加熱するラジエントヒータとして構成してもよい。
誘導加熱コイルは、電磁誘導の原理を利用して、被加熱物を加熱させる電気回路素子である。誘導加熱調理器1において、誘導加熱コイルに高周波交流電流、例えば20〜90kHzの交流電流を流すと、誘導加熱コイルの周りに磁力線が発生し、誘導加熱コイルの内部に一様な磁界が発生する。磁界が誘導加熱コイルを貫通すると、誘導加熱コイルの内部では磁束変化を妨げる磁界が発生し、被加熱物に渦電流が流れ、交流電流を連続的に流すことにより、被加熱物には渦電流が流れ続けることとなる。被加熱物に渦電流が流れると、被加熱物の電気抵抗と、被加熱物を流れる渦電流とにより、被加熱物にジュール熱が発生する。誘導加熱調理器1の誘導加熱コイルでは、以上の電磁誘導の原理を利用することにより、被加熱物を加熱させることができる。
天板2の正面側の上面には、例えば、加熱口4における加熱の開始又は停止の操作、加熱口4における加熱メニューの選択等の加熱条件を入力する複数の操作部6を有する上面操作パネル5が設けられている。操作部6は、例えば静電容量式のタッチセンサとして構成される。また、天板2の上面には、複数のメニュー表示部7が、上面視において上面操作パネル5の上方に設けられている。メニュー表示部7は、加熱調理に関する設定情報、調理モードの選択表示、自動調理の進行状況、及び警告情報の表示等の誘導加熱調理器1に関する任意の情報を表示可能な液晶画面として構成できる。またメニュー表示部7の一部は、例えば、加熱調理の時間を計時して表示する7セグメントディスプレイとして構成してもよい。
天板2の背面側の上面には、排気口8が設けられている。排気口8は、本体部3の内部と連通するように配置される。本体部3の内部に取り込まれた空気は、排気口8から排気される。なお、図示しないが、排気口8の上部には、埃等の異物が本体部3の内部へ侵入するのを防止する通気性を有するカバーを設けてもよい。
本体部3の正面右側の表面には、上下に2つの操作領域を有する前面操作パネル9が設けられている。上側の前面操作パネル9の右上には、誘導加熱調理器1への電源供給の開始動作及び停止動作の切替えを行う電源スイッチ10が配置されている。電源スイッチ10は、例えば、静電容量式のタッチセンサ、ボタン式のスイッチ等として構成できる。上側の前面操作パネル9には、加熱口4における加熱強度を調整する複数の火力操作ダイヤル11が配置されている。また、下側の前面操作パネル9には、加熱口4における加熱時間を設定する計時時間設定ダイヤル12が配置されている。火力操作ダイヤル11及び計時時間設定ダイヤル12は、例えば、押下することによって前面操作パネル9から突出する、再度押下することによって前面操作パネル9に収容され、回転により加熱強度又は加熱時間を調整可能なつまみとして構成される。また、本体部3の前面左側の内部には、魚等の被調理物の調理を行うためのグリル装置13が収容されている。
なお、図1に示した誘導加熱調理器1の外観構造は一例であり、図1で示したものに限定されない。すなわち、誘導加熱調理器1の天板2における、加熱口4、上面操作パネル5、操作部6、メニュー表示部7、及び排気口8の配置位置又は配置個数は、図示したものに限定されない。同様に、誘導加熱調理器1の本体部3における、電源スイッチ10、火力操作ダイヤル11、計時時間設定ダイヤル12、及びグリル装置13の配置位置又は配置個数は、図示したものに限定されない。
次に、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器1に設けられた制御装置20及び温度検知装置25について、図2を用いて説明する。
図2は、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の内部構造の一部の一例を示す概略図である。制御装置20は、誘導加熱調理器1の駆動又は停止等を含む誘導加熱調理器1の全体の動作を制御するものであり、例えば、前面操作パネル9の後方に位置する本体部3の内部空間に配置される。制御装置20は、専用のハードウェア、又は、中央演算装置、メモリ等を備えたマイクロコンピュータ又はマイクロプロセッシングユニットとして構成される。なお、図2を含む以下の図面においては、制御装置20の内部構造については図示していない。
制御装置20が専用のハードウェアとして構成される場合、制御装置20は、例えば、単一回路、複合回路、ASIC、FPGA、又はこれらを組み合わせて構成できる。制御装置20は、各々の制御処理を個々のハードウェアで実現できるように構成してもよいし、各々の制御処理を一つのハードウェアで行うように構成してもよい。なお、「ASIC」は特定用途向け集積回路の略称であり、「FPGA」はフィールドプログラマブルゲートアレイの略称である。
制御装置20がマイクロコンピュータ又はマイクロプロセッシングユニットとして構成される場合、制御装置20が実行する制御処理は、ソフトウェア、ファームウェア、又はソフトウェアとファームウェアとの組み合わせにより実現される。ソフトウェア又はファームウェアは、制御プログラムとして記述される。メモリは、制御プログラム、加熱調理に関する設定情報等を格納する制御装置20の記憶部として構成できる。メモリは、例えば、RAM、ROM、フラッシュメモリ、EPROM、EEPROM等の不揮発性又は揮発性の半導体メモリとして構成できる。中央演算装置は、メモリに格納された制御プログラムを読み出して実行することにより、制御処理を実現する演算部として構成される。なお、中央演算装置は「CPU」と略称される。また、中央演算装置は、処理装置、演算装置、マイクロプロセッサ、又はプロセッサとも称される。
また、制御装置20は、制御処理の一部を専用のハードウェアで実現し、残余の制御処理をマイクロコンピュータ又はマイクロプロセッシングユニットで実現するように構成してもよい。
また、制御装置20は、温度検知装置25及び温度計30で検知した温度情報を有線通信又は無線通信により受信する通信部を備えている。制御装置20が赤外線通信等の無線通信を行う場合は、通信部は無線通信ポートを有する構成にでき、有線通信を行う場合は通信ケーブルを装着するコネクタポートを有する構成にできる。温度検知装置25及び温度計30についての説明は後に記載する。
なお、制御装置20は、制御プログラムを格納する制御装置20の記憶部とは別に、加熱調理に関する設定情報等を記憶するための大容量の記憶部を備える構成にしてもよい。また、制御装置20は、加熱コイルに電力を供給するインバータ回路を有する駆動装置と一体の装置として構成してもよいし、別体の装置として構成してもよい。
温度検知装置25は、温度センサ及び赤外線温度センサを有し、温度センサ及び赤外線温度センサからの検知信号を処理する温度検知回路である。温度センサは、加熱コイルと天板2の下面との間の位置に、天板2の下面に密着するように1個以上配置された接触式のセンサであり、例えば、天板2の温度が80度未満である低温時の調理油40の油温情報を天板2の下面の温度により検知するものである。温度センサは、例えばサーミスタ等の半導体素子として構成される。赤外線温度センサは、例えば、天板2の温度が80度以上である高温時の調理油40の油温情報を、調理に使用する被加熱物35の底面から放射される赤外線量により検知するものである。赤外線温度センサは、トッププレートの下面に密着させずに配置される非接触式センサとして構成される。温度検知装置25で算出された被加熱物35の内部の調理油40の油温の温度信号は、制御装置20に送信される。
次に、制御装置20と有線通信及び無線通信により、温度情報の通信を行う温度計30について図3を用いて説明する。
図3は、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の温度計30における、被加熱物35の内部の調理油40の油温の測定を示す概略図である。温度計30は、例えば、検知した油温の測定値の温度情報を、有線通信又は無線通信により制御装置20に送信する電子機器として構成される。図3に示すように、温度計30は、温度計30の下端部が、被加熱物35の内部の調理油40に浸漬されるように被加熱物35に配置される。温度計30の下端部は、例えば、ステンレス又はアルミ等の耐食性の高い金属製の筐体で構成でき、金属製の筐体の内部に、例えばサーミスタ等の半導体温度センサを配置した構成にできる。
また、温度計30の上端側には、温度表示部30aを設け、液晶画面又は目盛り表示により、温度計30の下端部で検知した温度情報を実時間表示できるように構成できる。温度計30に温度表示部30aを設けることにより、誘導加熱調理器1の使用者は、被加熱物35で調理中における調理油40の油温を目視でリアルタイムで確認しながら揚げ物等の調理を行うことが可能となる。
なお、図3を含む以下の図面では図示しないが、温度計30の上端側には、温度計30で検知した温度情報を有線通信又は無線通信により制御装置20に送信する通信部が設けられている。温度計30が赤外線通信等の無線通信を行う場合は、通信部は無線通信ポートを有する構成にでき、通信線45による有線通信を行う場合は通信ケーブルを装着するコネクタポートを有する構成にできる。
次に、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の制御装置20における制御処理について説明する。
本実施の形態1に係る誘導加熱調理器1における、被加熱物35の内部の調理油40の油温制御の動作について、図4を用いて説明する。
図4は、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器1において、油温の油温目標値Tsを180℃に設定した場合の油温Tと加熱時間の関係の一例を示したグラフである。グラフの横軸は加熱時間であり、単位は秒である。グラフの縦軸は油温Tであり、単位は摂氏温度である。図4に示すように、誘導加熱調理器1においては、予熱工程においては、油温Tは初期温度Tiから油温目標値Tsに向かって上昇するように油温制御される。その後、油温が油温目標値Tsを超えると、誘導加熱調理器1の加熱形態は、予熱工程から保温工程に切り替わり、油温Tは油温目標値Tsに維持されるように油温制御される。
誘導加熱調理器1において、予熱工程における油温Tの上昇率は、被加熱物35の内部の調理油40の油量によって変動する。例えば、被加熱物35の内部の調理油40の油量が大きくなると、予熱工程における油温Tの上昇率は低下するため、グラフの傾斜は図4の白ブロック矢印の方向に小さくなり、油温目標値Tsに到達する加熱時間が長くなる。一方、被加熱物35の内部の調理油40の油量が小さい場合、予熱工程における油温Tの上昇率は上昇するため、グラフの傾斜は図4の黒ブロック矢印の方向に大きくなり、油温目標値Tsに到達する加熱時間が短くなる。
図5は、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の制御装置20における第1の制御処理の一例を概略的に示すフローチャートである。第1の制御処理は、温度検知装置25の検知温度Tdの上昇値ΔTdと、それに対応する被加熱物35の内部の調理油40の油温Tの検知温度Tdとの差分値ΔTとの関係を、調理モードとして制御装置20に登録する制御処理である。調理モードは、例えば、大規模な記憶領域を有する制御装置20の記憶部に記憶される。第1の制御処理は、誘導加熱調理器1の付属鍋ではない、使用者が任意に選択した揚げ物用鍋等の被加熱物35を使用する前に少なくとも1回行われる。また、油温目標値Tsは、誘導加熱調理器1であらかじめ定められている温度、例えば180℃としてもよいし、使用者が入力した目標値、例えば、220℃としてもよい。また、加熱コイルの火力は、予熱工程で用いられる火力と同一で一定とする。
また、第1の制御処理では、被加熱物35の内部の調理油40の油量によって、複数の調理モードを登録することができる。誘導加熱調理器1の制御装置20では、例えば、油量200グラムでの調理モードを第1の調理モードとして登録し、油量500グラムでの調理モードを第2の調理モードとして登録し、油量800グラムでの調理モードを第3の調理モードとして登録できる。第1の制御処理で複数の調理モードを登録することにより、上述したように、被加熱物35の内部の調理油40の油量が異なる場合であっても、油量に応じた油温制御を行うことが可能になる。
また、温度検知装置25の検知温度Td及び被加熱物35の内部の調理油40の油温Tは、一定時間おき、例えば、20秒ごとに1回、制御装置20に送信され、送信された検知温度Tdの温度値は制御装置20の記憶部に記憶されるものとする。
次に、第1の制御処理を具体的に説明する。第1の制御処理では、ステップS11において、温度検知装置25から現在の検知温度Td1の温度情報が取得され、温度計30から検知温度Td1に対応する現在の油温T1の温度情報が取得される。
ステップS12においては、制御装置20では、現在の検知温度Td1から制御装置20の記憶部に記憶した温度検知装置25の直前の検知温度Td0を減算することにより、現在の検知温度Td1における検知温度Tdの上昇値ΔTdが算出される。また、制御装置20では、現在の油温T1から制御装置20の記憶部に記憶した直前の検知温度Td0を減算することにより、現在の検知温度Td1における油温Tの差分値ΔTが算出される。
ステップS13においては、制御装置20は、検知温度Tdの上昇値ΔTd及び油温Tの差分値ΔTを制御装置20の記憶部に記憶する。
図6は、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の第1の制御処理において記憶されるデータの一例を示すデータテーブルである。例えば、検知温度Tdの上昇値ΔTdは、例えば、算出順に、検知上昇値のデータ群ΔTdp(n)として時系列順に記憶され、検知温度Tdの上昇値ΔTdに対応する油温Tの差分値ΔTは、油温差分値のデータ群ΔTp(n)として、検知上昇値のデータ群ΔTdp(n)に対応づけて時系列順に記憶される。ここで、変数nは整数である。また、油温差分値のデータ群ΔTp(n)及び検知上昇値のデータ群ΔTdp(n)は、例えば、現在の検知温度Td1及び直前の検知温度Td0に関連づけて記憶させることができる。
ステップS14においては、制御装置20では、現在の油温T1が油温目標値Tsを超えたか否かが判定される。現在の油温T1が油温目標値Ts以下である場合は、現在の油温T1が油温目標値Tsを超えるまで、ステップS11〜ステップS13の制御処理が反復される。現在の油温T1が油温目標値Tsを超えた場合は、第1の制御処理は終了する。
図7は、本実施の形態1に係る誘導加熱調理器1の制御装置20における第2の制御処理の一部の一例を概略的に示すフローチャートである。第2の制御処理は、温度検知装置25の検知温度Tdの上昇値ΔTdと、第1の制御処理で記憶された検知上昇値のデータ群ΔTdp(n)及び油温差分値のデータ群ΔTp(n)とを用いて、被加熱物35の内部の調理油40の油温予測値Trを算出し、油温制御を行う制御処理である。また、温度検知装置25の検知温度Tdは、第1の制御処理での時間間隔で、例えば、20秒ごとに1回、温度検知装置25から制御装置20に送信されるものとする。また、検知温度Tdの温度値は、制御装置20の記憶部に一時的に、例えば第2の制御処理が終了するまでの間、記憶されるものとする。また、予熱工程における加熱コイルの火力は一定とする。
次に、第2の制御処理を具体的に説明する。第2の制御処理では、ステップS21において、調理の開始に伴う電源の投入及び調理モードの選択により、制御装置20で予熱工程が開始される。
制御装置20では、ステップS22において、温度検知装置25から現在の検知温度Td1の温度情報が取得され、ステップS23において、現在の検知温度Td1から制御装置20の記憶部に記憶した温度検知装置25の直前の検知温度Td0を減算することにより、現在の検知温度Td1における検知温度Tdの上昇値ΔTdが算出される。
次いで、ステップS24において、制御装置20では、記憶された検知上昇値のデータ群ΔTdp(n)から、現在の検知温度Td1における検知上昇値データΔTdpが取得される。その後、ステップS25において、現在の検知温度Td1における検知温度Tdの上昇値ΔTdが、検知上昇値データΔTdpと等しいか否かが判定される。
現在の検知温度Td1における検知温度Tdの上昇値ΔTdが、検知上昇値データΔTdpと等しくない場合、登録された被加熱物35と異なる鍋等が天板2に載置されている等の異常が生じていることとなる。したがって、制御装置20は、ステップS26において、使用者に対し異常の警告信号を例えば、メニュー表示部7等に送信する。異常の警告信号を送信することにより、誘導加熱調理器1では、例えば、登録された被加熱物35と異なる鍋が天板2に載置されている旨をメニュー表示部7に表示できる。また、誘導加熱調理器1にスピーカを設け、異常の警告信号をスピーカ等に送信することにより、警告音を発するようにしてもよい。次いで、ステップS27により、制御装置20は予熱工程を強制終了し、第2の制御処理は終了する。
現在の検知温度Td1における検知温度Tdの上昇値ΔTdが、検知上昇値データΔTdpと等しい場合、ステップS28において、制御装置20では、現在の検知温度Td1における油温差分値データΔTpが、記憶された油温差分値のデータ群ΔTp(n)から取得される。次いで、ステップS29において、制御装置20では、現在の油温予測値Trが、直前の検知温度Td0に、取得された油温差分値データΔTpを加算することにより算出される。
ステップS30においては、制御装置20では、現在の油温予測値Trが油温目標値Tsを超えたか否かが判定される。現在の油温予測値Trが油温目標値Ts以下である場合は、制御装置20では、予熱工程が継続され、現在の油温予測値Trが油温目標値Tsを超えるか、あるいは異常により予熱工程が終了するまで、ステップS22〜ステップS29の制御処理が反復される。現在の油温予測値Trが油温目標値Tsを超えた場合は、制御装置20では、ステップS31において予熱工程が終了され、ステップS32において保温工程が開始される。その後、調理の終了に伴い、保温工程が終了すると、第2の制御処理は終了する。
以上に説明したように、誘導加熱調理器1は、被加熱物35が載置される天板2と、天板2に載置された被加熱物35を天板2を介して加熱する加熱口4の下方に位置する加熱コイルと、天板2の下方から被加熱物35の温度を検知する温度検知装置25と、温度検知装置25からの温度情報である検知温度Tdを第1温度データとして取得する制御装置20とを備え、制御装置20は、被加熱物35の調理での使用前に、被加熱物35の内部の調理油40を加熱口4の下方に位置する加熱コイルで加熱し、調理油40の油温Tを温度計30を用いて検知して第2温度データとして取得し、検知温度Tdの上昇値ΔTdを示す第1昇温データ、すなわち検知上昇値データΔTdpと、検知温度Tdと油温Tとの差分値ΔTを示す差分データ、すなわち油温差分値データΔTpとを対応づけて記憶させる第1の制御処理手段と、被加熱物35の調理での使用時に、第1の制御処理手段において記憶された油温差分値データΔTpを用いて、第1温度データを補正し、調理油40の油温を算出する第2の制御処理手段とを備えるように構成される。
上述の構成によれば、第1の制御処理手段において第1の制御処理を行うことにより、使用者が選択した被加熱物35の調理モードを記憶することができるため、被加熱物35の種類を自由に選択して、誘導加熱調理器1で用いることができる。また、第1の制御処理手段において第2の制御処理を行い、第1の制御処理で記憶した差分値のデータ、すなわち油温差分値データΔTpを用いることにより、被加熱物35の反り量及び油量によらず、油温を最適に制御できる。したがって、上述の構成によれば、油温を最適に制御可能であり、かつ被加熱物35の種類を自由に選択することが可能な誘導加熱調理器1を提供することができる。
また、誘導加熱調理器1においては、制御装置20は、第2の制御処理において、第1温度データである検知温度Tdの上昇値ΔTdを示す第2昇温データを算出し、第2昇温データが、第1昇温データ、すなわち検知上昇値データΔTdpと異なる場合に、被加熱物35の加熱を中止させる構成にできる。上述の構成によれば、登録された被加熱物35と異なる鍋等が天板2に載置されている等の異常を検知できるため、誘導加熱調理器1の安全性を確保することができる。
また、誘導加熱調理器1においては、制御装置20は、第1昇温データ、すなわち検知上昇値データΔTdpと、差分データ、すなわち油温差分値データΔTpとを対応づけて記憶させた調理モードを複数記憶させる記憶部を有する構成にできる。上述の構成によれば、被加熱物35の内部の調理油40の油量によって、複数の調理モードを登録することができるため、油温をより最適に制御することが可能となる。
また、誘導加熱調理器1においては、制御装置20は、第2温度データ、すなわち油温Tを無線通信により取得する構成にできる。上述の構成によれば、例えば、通信線45により温度計30を有線接続することを回避できるため、油温の測定をより簡易に行うことが可能となる。また、誘導加熱調理器1においては、温度計30は、油温を表示する温度表示部30aを有する構成にできる。上述の構成によれば、温度計30を用いて、油温の測定直接行いながら揚げ物等の調理を行うことが可能となる。
その他の実施の形態.
上述の実施の形態は、本発明の要旨を逸脱しない範囲において種々の変形が可能である。例えば、上述の実施の形態の誘導加熱調理器1は、ビルトイン型の調理器として構成したが、据置型の調理器として構成してもよい。
また、上述の実施の形態の誘導加熱調理器1は、使用者が手動で調理モードを入力できる構成としてもよい。
また、上述の各実施の形態の記載内容は、互いに組み合わせて実施することが可能である。
1 誘導加熱調理器、2 天板、3 本体部、4 加熱口、5 上面操作パネル、6 操作部、7 メニュー表示部、8 排気口、9 前面操作パネル、10 電源スイッチ、11 火力操作ダイヤル、12 計時時間設定ダイヤル、13 グリル装置、20 制御装置、25 温度検知装置、30 温度計、30a 温度表示部、35 被加熱物、40 調理油、45 通信線。

Claims (5)

  1. 被加熱物が載置される天板と、
    前記天板に載置された前記被加熱物を前記天板を介して加熱する加熱コイルと、
    前記被加熱物の温度を検知する温度検知装置と、
    前記温度検知装置からの温度情報を第1温度データとして取得する制御装置と
    を備え、
    前記制御装置は、
    調理前に、
    前記被加熱物の内部の調理油を前記加熱コイルで加熱し、
    調理油の油温を温度計を用いて検知して第2温度データとして取得し、
    前記第1温度データの上昇値を示す第1昇温データと、前記第1温度データと前記第2温度データとの差分値を示す差分データとを対応づけて記憶させる
    第1の制御処理手段と、
    調理時に、前記第1の制御処理手段において記憶された前記差分データを用いて前記第1温度データを補正し、調理油の油温を算出する
    第2の制御処理手段と
    を備えた
    誘導加熱調理器。
  2. 前記制御装置は、前記第2の制御処理手段において、前記第1温度データの上昇値を示す第2昇温データを算出し、前記第2昇温データが前記第1昇温データと異なる場合に、前記被加熱物の加熱を中止させる
    請求項1に記載の誘導加熱調理器。
  3. 前記制御装置は、前記第1温度データの上昇値を示す第1昇温データと、前記第1温度データと前記第2温度データとの差分値を示す差分データとを対応づけて記憶させた調理モードを複数記憶させる記憶部を有する
    請求項1又は2に記載の誘導加熱調理器。
  4. 前記制御装置は、前記第2温度データを無線通信により取得するものである
    請求項1〜3のいずれか一項に記載の誘導加熱調理器。
  5. 前記温度計は、油温を表示する温度表示部を有している
    請求項1〜4のいずれか一項に記載の誘導加熱調理器。
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