JP2014002005A - 光センサシステム - Google Patents

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  • Optical Modulation, Optical Deflection, Nonlinear Optics, Optical Demodulation, Optical Logic Elements (AREA)

Abstract

【課題】各測定地点おいて空間を伝播する電磁波の位相を高い信頼性で測定することができ、各測定地点間における電磁波の位相差の測定精度を向上させることができる光センサシステムを提供する。
【解決手段】光センサシステム10Aでは、第1および第2光電界センサ12A,12Bを使用して空間を伝播する電磁波の各測定地点における位相を測定しつつそれら測定地点間の位相差を求める場合において、第1光電界センサ12Aから出射された位相データを伝送する第1光ファイバ30の長さ(L1)に対する第2光電界センサ12Bから出射された位相データを伝送する第2光ファイバ31の長さ(L2)の経路差(ΔL)が位相の測定時における温度環境の変化に対して位相を精度よく測定することが可能な適正範囲内になるように、第1光ファイバ30の長さ(L1)に対して第2光ファイバ31の長さ(L2)が調節されている。
【選択図】図1

Description

本発明は、少なくとも2つの光電界センサを使用し、空間を伝播する電磁波の少なくとも2つの測定地点の位相を測定しつつ、それら測定地点間の位相差を求める光センサシステムに関する。
電磁波の各周波数の帯域毎に対応する複数の受信アンテナと、複数の受信アンテナが接続され、電界によってそれら受信アンテナに誘起された電圧が受信アンテナのそれぞれに対応した変調電極に印加され、その電圧に依存して透過される光の強度または位相が変化するように構成されたセンサヘッドと、光ファイバを通じてセンサヘッドに光を入射する光源と、光ファイバを通じてセンサヘッドの出射光を検出する光検出器とから形成され、変調電極に印加される電圧の位相と、その電圧によって変調されて変調電極の間の光路を伝送される光変調波の位相とが同期するように、複数の受信アンテナの相互の間隔と、変調電極の間の光路の長さとが設定された位相整合型光電界センサが開示されている(特許文献1参照)。
この位相整合型光電界センサでは、受信アンテナに誘起されてセンサヘッドの変調電極に印加される電圧の位相と各変調電極の間の光導波路を伝送される光変調波の位相とが同期する条件が式:d=(L/n)+(λ/n)・〔(δφ2−δφ1)+m〕で表される。なお、Lは、隣接する受信アンテナの間の距離であり、dは、隣接する変調電極の中心間の光路の長さである。nは、光路の平均の屈折率であり、λは、測定対象とする電磁波の波長である。δφ1およびδφ2は、受信アンテナと変調電極の間に接続され、光変調波が進行する順番の遅延要素によるそれぞれの遅延量であり、mは、0を含む正の整数である。位相整合型光電界センサでは、各変調電極に印加される電圧の位相と各変調電極のもとでの導波光の位相とを同期させることによって、変調度が高まり、高感度の受信が可能となる。
特開平11−352165号公報
ところで、空間における電磁波の放射特性を求め、その放射特性を改善する目的で、空間における少なくとも2つの測定地点における電磁波の位相を測定しつつ、それら測定地点間の位相差を求める場合がある。各測定地点における電磁波の位相の測定の一例としては、光電界センサを利用し、その光電界センサによって各測定地点における電磁波の位相を測定し、測定した位相からそれら測定地点間の位相差を求める。その具体例としては、前記特許文献1に開示の光電界センサと同様に、光電界センサにおいてアンテナが受信した電磁波の電界強度に応じて光の強度を変調し、入力光を変調した変調光を光電界センサからO/E変換器に出射するとともに、O/E変換器が変調光を電気信号に変換し、変換した電気信号をネットワークアナライザに出力する。ネットワークアナライザはO/E変換器から出力された電気信号から各測定地点における電磁波の位相を求め、求めた位相からそれら測定地点間の位相差を求める。
光電界センサを利用した位相の測定では、その光電界センサとO/E変換器とが所定長さの光ファイバを介して接続される。ここで、1つの光電界センサを使用して空間を伝播する電磁波の位相を測定すると、位相の測定時における温度環境によって光路長が変化し、それによって光ファイバを伝播する変調光の伝播時間が変化するから、測定した電磁波の位相が変動して(ズレて)位相の測定精度がばらつき、正確な位相を測定することができない場合がある。たとえば、測定対象の電磁波の周波数が0.531(GHz)、位相の測定時の温度変動幅が60(℃)、光ファイバの長さが200(m)の場合、測定された電磁波の位相が367(°)変動する(ズレる)。したがって、測定された位相に対する信頼性を担保することが困難であり、測定された位相をそのまま採用することができない。
本発明の目的は、各測定地点おいて空間を伝播する電磁波の位相を高い信頼性で測定することができ、各測定地点間における電磁波の位相差の測定精度を向上させることができる光センサシステムを提供することにある。
本発明にかかる光センサシステムは、少なくとも2つの光電界センサを使用して空間を伝播する電磁波の少なくとも2つの測定地点における位相を測定しつつそれら測定地点間の位相差を求める場合において、それら光電界センサのうちの第1光電界センサから出射された位相データを伝送する第1光ファイバの長さ(L1)に対する第2〜第n光電界センサから出射された位相データを伝送する第2〜第n光ファイバの長さ(L2)の経路差(ΔL)(L1−L2)が位相の測定時における温度環境の変化に対して位相を精度よく測定することが可能な適正範囲内になるように、第1光ファイバの長さ(L1)に対して第2〜第n光ファイバの長さ(L2)が調節されていることを特徴とする。
本発明の光センサシステムの一例として、光センサシステムでは、第1光ファイバの長さ(L1)に対する第2〜第n光ファイバの長さ(L2)の経路差(ΔL)がプラスとマイナスとのうちの少なくとも一方の適正範囲内になるように、第1〜第n光ファイバの長さ(L1,L2)が調節されている。
本発明の光センサシステムの他の一例としては、経路差(ΔL)が式:ΔL≦ΔPh/(0.0576×Frq×ΔT)によって算出される(ΔL=経路差[m]、ΔPh=位相差[deg]、Frq=電磁波の周波数[GHz]、ΔT=測定時の温度変動幅[℃]、0.0576=位相係数[deg/GHz・℃・m])。
本発明の光センサシステムの他の一例として、光センサシステムにおける電磁波の位相の測定時では、第1〜第n光ファイバにおける温度変動幅(ΔT)が同一であり、それら光電界センサにおいてセンシングする電磁波の周波数(Frq)が同一である。
本発明の光センサシステムの他の一例として、光センサシステムにおける電磁波の位相の測定時では、第1〜第n光電界センサによる位相の測定地点が互いに近接している。
本発明の光センサシステムの他の一例としては、光センサシステムが、所定の電磁波を受信しつつその電磁波の電界強度に応じて入力光の強度を変調し、入力光を変調した変調光を出力する少なくとも2つの光電界センサと、それら光電界センサに所定長さの光ファイバを介して接続され、それら光電界センサに入力光を出射する光変調器用光源と、それら光電界センサに所定長さの光ファイバを介して接続され、それら光電界センサから出射された変調光を電気信号に変換するO/E変換器とを含み、第1〜第n光ファイバの長さが第1〜第n光電界センサの出力側とO/E変換器の入力側とを接続する光ファイバの長さである。
本発明の光センサシステムの他の一例としては、光変調器が、電気光学効果を有する材料から作られた基板と、基板に形成された光導波路と、光導波路近傍に設置されたアンテナとを備え、光導波路が、光の入射側に延びる入力光導波路と、入力光導波路から二股に分岐して延びる2本の位相シフト導波路と、光の出射側に延びていてそれら位相シフト光導波路がつながる出力光導波路とから形成され、アンテナが、それら位相シフト導波路に並行して延伸方向へ延びるとともに、電気信号の電界強度をそれら位相シフト導波路に独立して印加することで位相シフト光導波路の屈折率を変化させる。
本発明の光センサシステムの他の一例としては、光変調器が、電気光学効果を有する材料から作られた基板と、基板に形成された光導波路と、基板上に設置されて光導波路を伝播する光を反射する光反射部と、光導波路近傍に設置されたアンテナとを備え、光導波路が、光の入射側に延びる入出力光導波路と、入出力光導波路から二股に分岐して延びていて光反射部に達する2本の位相シフト導波路とから形成され、アンテナが、それら位相シフト導波路に並行して延伸方向へ延びるとともに、電気信号の電界強度をそれら位相シフト導波路に独立して印加することで位相シフト光導波路の屈折率を変化させる。
本発明にかかる光センサシステムによれば、それら光電界センサを使用して空間を伝播する電磁波の各測定地点における位相を測定しつつそれら測定地点間の位相差を求めるから、1つの光電界センサを使用して電磁波の位相を測定する場合と比較し、各光電界センサから延びていて位相データを伝送する光ファイバの長さが測定時の温度環境によって変化し、それによって各光電界センサが測定した位相に変動(ズレ)が生じたとしても、第1光電界センサが測定した位相のズレ量に対して第2〜第n光電界センサが測定した位相のズレ量が近似していることを容易に証明することができ、各光電界センサを利用して空間を伝播する電磁波の位相を高い信頼性で測定することができる。光センサシステムは、各測定地点間の電磁波の位相差を求める場合に、第1光電界センサから出射された位相データを伝送する第1光ファイバの長さ(L1)に対する第2〜第n光電界センサから出射された位相データを伝送する第2〜第n光ファイバの長さ(L2)の経路差(ΔL)(L1−L2)が適正範囲内になるように、第1光ファイバの長さ(L1)に対して第2〜第n光ファイバの長さ(L2)が調節されているから、各光電界センサが測定した位相が大きく乖離することはなく、それら光電界センサによって略正確な位相が測定され、各測定地点間の位相差の測定精度を向上させることができる。
第1光ファイバの長さ(L1)に対する第2〜第n光ファイバの長さ(L2)の経路差(ΔL)がプラスとマイナスとのうちの少なくとも一方の適正範囲内になるように、第1〜第n光ファイバの長さ(L1,L2)が調節されている光センサシステムは、各光電界センサから延びる光ファイバの長さが位相測定時の温度環境によって変化し、各光ファイバの長さが同一になることはないが、各光ファイバの経路差(ΔL)がプラスとマイナスとの少なくとも一方の適正範囲内にあるから、各光電界センサが測定した位相が大きく乖離することはなく、それら光電界センサによって略正確な位相が測定され、各測定地点間の位相差の測定精度を向上させることができる。
経路差(ΔL)が式:ΔL≦ΔPh/(0.0576×Frq×ΔT)によって算出される光センサシステムは、前記式を利用することで、各光電界センサが測定した位相の値のズレ量(ΔPh)を許容範囲に設定し、その許容範囲に基づいて各光ファイバの長さを求めることができるから、各測定地点間の電磁波の位相差を求める場合に、各光ファイバの経路差(ΔL)が適正範囲内になるように、各光ファイバの長さを調節することができる。光センサシステムは、前記式を利用し、各光ファイバの経路差(ΔL)が適正範囲内になるように、第1光ファイバの長さ(L1)に対して第2〜第n光ファイバの長さ(L2)を調節することができるから、各光電界センサが測定した位相が大きく乖離することはなく、それら光電界センサによって略正確な位相が測定され、各測定地点間の位相差の測定精度を向上させることができる。
光センサシステムにおける位相差の測定時において、第1〜第n光ファイバにおける温度変動幅(ΔT)が同一であり、それら光電界センサにおいて測定する電磁波の周波数(Frq)が同一である光センサシステムは、式:ΔL≦ΔPh/(0.0576×Frq×ΔT)において、温度変動幅(ΔT)および周波数(Frq)が定数となり、各光電界センサが測定した位相のズレ量(ΔPh)を変数とすることで、そのズレ量(ΔPh)を許容範囲に自由に設定することができ、その許容範囲に基づいて各光ファイバの長さを求めることができるとともに、各測定地点間の電磁波の位相差を求める場合に、各光ファイバの経路差(ΔL)が適正範囲内になるように、各光ファイバの長さを調節することができる。光センサシステムは、前記式を利用し、各光ファイバの経路差(ΔL)が適正範囲内になるように、第1光ファイバの長さ(L1)に対して第2〜第n光ファイバの長さ(L2)を調節することができるから、各光電界センサが測定した位相が大きく乖離することはなく、それら光電界センサによって略正確な位相が測定され、各測定地点間の位相差の測定精度を向上させることができる。
光センサシステムにおける位相差の測定時において、第1〜第n光電界センサによる位相の測定地点が互いに近接している光センサシステムは、各光電界センサによる位相の測定地点が近接することで、第1〜第n光ファイバにおける温度変動幅(ΔT)が略同一となり、測定する電磁波の周波数(Frq)を同一とすれば、式:ΔL≦ΔPh/(0.0576×Frq×ΔT)において、温度変動幅(ΔT)および周波数(Frq)が定数となり、各光電界センサが測定した位相の値のズレ量(ΔPh)を変数とすることで、そのズレ量(ΔPh)を許容範囲に自由に設定することができ、その許容範囲に基づいて各光ファイバの長さを求めることができるとともに、各測定地点間の電磁波の位相差を求める場合に、各光ファイバの経路差(ΔL)が適正範囲内になるように、各光ファイバの長さを調節することができる。光センサシステムは、各光ファイバの経路差(ΔL)が適正範囲内になるように、第1光ファイバの長さ(L1)に対して第2〜第n光ファイバの長さ(L2)を調節することができるから、各光電界センサが測定した位相が大きく乖離することはなく、それら光電界センサによって略正確な位相が測定され、各測定地点間の位相差の測定精度を向上させることができる。
入力光を変調した変調光を出力する少なくとも2つの光電界センサ、それら光電界センサに所定長さの光ファイバを介して接続された光変調器用光源、それら光電界センサに所定長さの光ファイバを介して接続されたO/E変換器を含み、第1〜第n光ファイバの長さが第1〜第n光電界センサの出力側とO/E変換器の入力側とを接続する光ファイバの長さである光センサシステムは、各測定地点間の電磁波の位相差を求める場合に、第1光電界センサの出力側とO/E変換器の入力側とを接続する光ファイバの長さである第1光ファイバの長さ(L1)に対する第2〜第n光電界センサの出力側とO/E変換器の入力側とを接続する光ファイバの長さである第2〜第n光ファイバの長さ(L2)の経路差(ΔL)(L1−L2)が適正範囲内になるように、第1光ファイバの長さ(L1)に対して第2〜第n光ファイバの長さ(L2)が調節されているから、各光電界センサが測定した位相が大きく乖離することはなく、それら光電界センサによって略正確な位相が測定され、各測定地点間の位相差の測定精度を向上させることができる。
光変調器が基板と基板に形成された光導波路と基板上に設置されたアンテナとを備え、アンテナが電気信号の電界強度をそれら位相シフト導波路に独立して印加する光センサシステムは、アンテナから印加された電界強度によって位相シフト光導波路の屈折率を変化させ、位相シフト光導波路を通る入力光の強度を変調するから、空間を伝播する電磁波の測定感度を高くすることができ、外部から電力を供給することなく、受信した電磁波の電力のみによってその電磁波の位相を測定することができる。光センサシステムは、光変調器を利用することで、電磁波の測定効率を高くすることができ、電磁波の位相を確実に測定することができるのみならず、各光ファイバの経路差(ΔL)(L1−L2)が適正範囲内になるように、第1光ファイバの長さ(L1)に対して第2〜第n光ファイバの長さ(L2)が調節されているから、各光電界センサが測定した位相が大きく乖離することはなく、それら光電界センサによって略正確な位相が測定され、各測定地点間の位相差の測定精度を向上させることができる。
光変調器が基板と基板に形成された光導波路と基板上に設置されて光導波路を伝播する光を反射する光反射部と基板上に設置されたアンテナとを備え、アンテナが電気信号の電界強度をそれら位相シフト導波路に独立して印加する光センサシステムは、アンテナから印加された電界強度によって位相シフト光導波路の屈折率を変化させ、位相シフト光導波路を通る入力光の強度を変調するから、空間を伝播する電磁波の測定感度を高くすることができ、外部から電力を供給することなく、受信した電磁波の電力のみによってその電磁波の位相を測定することができる。光センサシステムは、光変調器を利用することで、電磁波の測定効率を高くすることができ、電磁波の位相を確実に測定することができるのみならず、各光ファイバの経路差(ΔL)(L1−L2)が適正範囲内になるように、第1光ファイバの長さ(L1)に対して第2〜第n光ファイバの長さ(L2)が調節されているから、各光電界センサが測定した位相が大きく乖離することはなく、それら光電界センサによって略正確な位相が測定され、各測定地点間の位相差の測定精度を向上させることができる。
一例として示す光センサシステムの構成図。 光センサシステムに使用する光電界センサの一例を示す構成図。 図2の光電界センサの光変調器の構成図。 図3の4−4線端面図。 光センサシステムにおける光ファイバの経路差を示す図。 位相のズレ量や位相差を算出する式およびその式によって算出された位相のズレ量や位相差の一例を示す図。 光ファイバの長さや経路差を算出する式およびその式によって算出された光ファイバの長さや経路差の一例を示す図。 他の一例として示す光センサシステムの構成図。 光センサシステムに使用する光電界センサの一例を示す構成図。 図9の光電界センサの光変調器の構成図。 光センサシステムにおける光ファイバの経路差を示す図。
一例として示す光センサシステム10Aの構成図である図1等の添付の図面を参照し、本発明にかかる光センサシステムの詳細を説明すると、以下のとおりである。なお、図2は、光センサシステム10Aに使用する光電界センサ12A,12Bの一例を示す構成図であり、図3は、図2の光電界センサ12A,12Bの光変調器25の構成図である。図4は、図3の4−4線端面図であり、図5は、光センサシステム10Aにおける光ファイバ(L1,L2)の経路差ΔLを示す図である。図6は、位相のズレ量(Ph)や位相差(ΔPh)を算出する式およびその式によって算出された位相のズレ量(Ph)や位相差(ΔPh)の一例を示す図であり、図7は、光ファイバの長さ(L)や経路差(ΔL)を算出する式およびその式によって算出された光ファイバの長さ(L)や経路差(ΔL)の一例を示す図である。図3,4では、延伸方向(光(レーザ光)の伝播方向)を矢印A(図3のみ)、幅方向を矢印Bで示し、厚み方向を矢印C(図4のみ)で示す。
光センサシステム10Aは、空間を伝播する電磁波の2つの測定地点(第1測定地点K1および第2測定地点K2)(図5参照)における位相を測定し、それら測定地点K1,K2間における電磁波の位相差を求める。なお、図1では2つの第1および第2光電界センサ12A,12Bを図示しているが、光電界センサの個数を2つに限定するものではなく、光センサシステム10A(光センサシステム10Bを含む)において3つ以上の光電界センサ(第1〜第n光電界センサ)を利用して各測定地点における電磁波の位相を測定しつつ、各測定地点間における電磁波の位相差を求める場合もある。
3つの光電界センサ(第1〜第3光電界センサ12A〜12C)を使用する場合は、空間を伝播する電磁波の3つの測定地点(第1〜第3測定地点)における位相を測定し、それら測定地点間における電磁波の位相差を求める。また、4つ光電界センサ(第1〜第4光電界センサ)を使用する場合は、空間を伝播する電磁波の4つの測定地点(第1〜第4測定地点12A〜12D)における位相を測定し、それら測定地点間における電磁波の位相差を求める。
光センサシステム10Aは、送受信装置11と第1光電界センサ12Aおよび第2光電界センサ12Bとから形成されている。送受信装置11は、図1に示すように、光送信部13と光受信部14とから形成されている。光送信部13は、光変調器用光源15と偏波合成器16と光カプラ17(光分配器)とを備えている。光送信部13では、光変調器用光源15と偏波合成器16とが偏波保持光ファイバ34を介して接続され、偏波合成器16と光カプラ17とがシングルモード光ファイバ18を介して接続されている。
光変調器用光源15は、所定の偏波面を有する第1のレーザ光(第1の入力光)を出射する光変調器用第1光源19Aと、第1のレーザ光と90°異なる偏波面を有する第2のレーザ光(第2の入力光)を出射する光変調器用第2光源19Bとから形成されている。偏波合成器16は、光変調器用第1光源19Aと光変調器用第2光源19Bとから出射(供給)されたそれらレーザ光を偏波面が互いに直交する合成レーザ光に合成する。光カプラ17は、偏波合成器16によって合成された合成レーザ光を2つに分配し、一方の合成レーザ光を第1光電界センサ12Aに出射するとともに、他方の合成レーザ光を第2光電界センサ12Bに出射する。
光変調器用第1光源19Aは、偏波合成器16(第1および第2光電界センサ12A,12B)に半導体レーザ光を出射(供給)するレーザ光源であり、光変調器用第2光源19Bは、偏波合成器16(第1および第2光電界センサ12A,12B)に半導体レーザ光を出射(供給)するレーザ光源である。それら光源19A,19Bから出射される半導体レーザ光は、1.55μmの波長を有するとともに、50mWの電力量を有する。
なお、それら光源19A,19Bから出射されるレーザ光は、その波長が1.26〜1.68μmの範囲にあればよく、その電力量が1〜100mWの範囲にあればよい。レーザ光の波長が1.68μmを超過すると、光ファイバにおいて不要なノイズが発生し、光源19A,19Bから出射されるレーザ光にロスが生じる。レーザ光の電力量が100mWを超過すると、不必要な電力量を有するレーザ光を第1および第2光電界センサ12A,12Bに供給することになり、その結果、光センサシステム10Aの消費電力を少なくすることができない。
光受信部14は、第1O/E変換器20Aおよび第2O/E変換器20Bと第1アンプ21Aおよび第2アンプ21Bとを備えている。光受信部14では、それらO/E変換器20A,20Bとそれらアンプ21A,21Bとが給電線22(同軸ケーブル)を介して電気的に接続されている。それらO/E変換器20A,20Bは、シングルモード光ファイバ18を介して第1および第2光電界センサ12A,12B(光変調器25の出力光導波路27d)に接続されている。
第1および第2O/E変換器20A,20Bは、第1および第2光電界センサ12A,12B(光変調器25)から変調光を受光し、その変調光を電気信号に変換した後、その電気信号をアンプ21A,21Bに出力する。それらアンプ21A,21Bは、給電線22(同軸ケーブル)を介してネットワークアナライザ23に電気的に接続されている。ネットワークアナライザ23は、第1および第2O/E変換器20A,20Bから出力されてアンプ21A,21Bを介して増幅された電気信号から電磁波の位相を解析し、各測定地点間における電磁波の位相差を求める。
第1および第2光電界センサ12A,12Bは、図2に示すように、筐体24と、筐体24の内部に所定の固定手段を介して設置された光変調器25(透過タイプ)とから作られている。透過型光変調器25は、空間を伝播する電磁波を後記するアンテナ29で受信し、光カプラ17から入射したレーザ光(入力光)の強度を、アンテナ29が受信した電磁波の電界強度に応じて変調し、レーザ光を変調した変調光を第1および第2O/E変換器20A,20Bに出射する。
光変調器25は、電気光学効果を有する結晶基板であるXカットのニオブ酸リチウム(LiNbO)結晶(材料)から作られた単結晶基板26と、基板26の上面側にTi拡散によって作られたマッハツェンダー型光導波路27と、基板26の上面側に成膜されたバッファ層28と、バッファ層28の上に成膜されたアンテナ29とから形成されている。
マッハツェンダー型光導波路27は、レーザ光(入力光)の入射側に延びる1本の入力光導波路27aと、入力光導波路27aから二股に分岐して延びる2本の位相シフト導波路27b,27cと、レーザ光の出射側に延びていてそれら位相シフト光導波路27b,27cがつながる1本の出力光導波路27dとから形成されている。
入力光導波路27aは、シングルモード光ファイバ18を介して光カプラ17(偏波合成器16)に接続されているとともに、出力光導波路27dは、シングルモード光ファイバ18を介してO/E変換器20A,20Bに接続されている。入力光導波路27aや位相シフト光導波路27b,27c、出力光導波路27dは、延伸方向と交差する方向の幅寸法Wが等しい。位相シフト光導波路27b,27cは、それらの延伸方向の長さ寸法が等しい。
それら光導波路27a〜27dの幅寸法Wは、5〜10μmの範囲にある。各位相シフト光導波路27b,27cの延伸方向の長さ寸法は、10〜30mmの範囲にある。位相シフト光導波路27b,27cでは、その中央部分が幅方向へ所定寸法離間し、互いに平行して延びている。中央部分におけるそれら光導波路27b,27cの離間寸法は、20〜50μmの範囲にある。なお、光導波路27a〜27dの幅寸法Wや各位相シフト光導波路27b,27cの長さ寸法、中央部分におけるそれら光導波路27b,27cの離間寸法について特に限定はなく、それら寸法を任意に設定することができる。
バッファ層28は、光導波路27を伝播するレーザ光の一部がそれらアンテナ29に吸収されることを防止する目的で設けられる。バッファ層28は、SiOから作られ、その厚さ寸法が約200nmである。アンテナ29は、一方のそれが入力光導波路27aの側に位置し、他方のそれが出力光導波路27dの側に位置するように、延伸方向へ並んでいる。それらアンテナ29は、スパッタリング等によって成膜されたCr、Au膜である。それらアンテナ29は、空間を伝播する電磁波(電波)を受信し、受信した電磁波の電界強度に比例した電気信号を誘起する。なお、アンテナ29が受信可能な電磁波の周波数帯域について特に限定はない。
出力光導波路27dの側に位置するアンテナ29は、位相シフト光導波路27b,27cの間に配置された延伸部位29aを有する。延伸部位29aは、それら光導波路27b,27cの中央部分と平行して延伸方向へ延びている。アンテナ29の延伸部位29aの延伸方向の長さ寸法は、5mmである。
入力光導波路27aの側に位置するアンテナ29は、位相シフト光導波路27b,27cを挟んでアンテナ29の延伸部位29aの両側に配置された延伸部位29b,29cを有する。延伸部位29b,29cは、それら光導波路27b,27cの中央部分と平行して延伸方向へ延びている。アンテナ29の延伸部位29b,29cの延伸方向の長さ寸法は、5mmである。
なお、アンテナの延伸部位29a,29b,29cの延伸方向の長さ寸法に特に限定はなく、センシングする電磁波の電界強度に応じてその長さを任意に設定することができる。たとえば、センシングする電磁波の電界強度を所定の値に設定したときの延伸部位29a,29b,29cの長さ寸法を基準長さとした場合、センシングする電磁波の電界強度が所定の値から高くなるにつれて、延伸部位29a,29b,29cの長さ寸法を基準長さよりも短くする。
この光センサシステム10Aでは、図5に示すように、第1および第2光電界センサ12A,12Bを使用して空間を伝播する電磁波の各測定地点(第1測定地点K1および第2測定地点K2)における位相を測定しつつ、各測定地点K1,K2間の位相差を求める場合において、第1光電界センサ12Aから出射された位相データを伝送する第1光ファイバ30の長さL1に対する第2光電界センサ12Bから出射された位相データを伝送する第2光ファイバ31の長さL2の経路差(ΔL)(L1−L2)が位相の測定時における温度環境の変化に対して位相を精度よく測定することが可能な適正範囲内(第1光ファイバ30の長さ(L1)に対する第2光ファイバ31の長さ(L2)の経路差(ΔL)がプラスとマイナスとのうちの少なくとも一方の適正範囲内)になるように、第1光ファイバ30の長さ(L1)に対して第2光ファイバ31の長さ(L2)が調節されている。
具体的には、経路差(ΔL)(L1−L2)が式:ΔL≦ΔPh/(0.0576×Frq×ΔT)によって算出され、その式によって算出された経路差(ΔL)となるように、第1光ファイバ30の長さ(L1)と第2光ファイバ31の長さ(L2)とが求められている。
前記式において、ΔLは、経路差[m]であり、ΔPhは、位相差[deg]である。Frqは、電磁波の周波数[GHz]であり、ΔTは、位相測定時の温度変動幅[℃]であり、0.0576は、位相係数[deg/GHz・℃・m]である。なお、第1光ファイバ30の長さは、第1光電界センサ12Aの出力側と第1O/E変換器20Aの入力側とを接続する光ファイバ18の長さであり、第2光ファイバ31の長さは、第2光電界センサ12Bの出力側と第2O/E変換器20Bの入力側とを接続する光ファイバ18の長さである。
光センサシステム10A(光センサシステム10Bを含む)において、3つ以上の光電界センサ(第1〜第n光電界センサ)を使用し、空間を伝播する電磁波の各測定地点(第1〜第n測定地点)における位相を測定しつつ、各測定地点間の位相差を求める場合において、第1光電界センサから出射された位相データを伝送する第1光ファイバの長さ(L1)に対する第2〜第n光電界センサから出射された位相データを伝送する第2〜第n光ファイバの長さ(L2)の経路差(ΔL)(L1−L2)が位相差の測定時における温度環境の変化に対して位相差を精度よく測定することが可能な適正範囲内(第1光ファイバの長さ(L1)に対する第2〜第n光ファイバの長さ(L2)の経路差(ΔL)がプラスとマイナスとのうちの少なくとも一方の適正範囲内)になるように、第1光ファイバの長さ(L1)に対して第2〜第n光ファイバの長さ(L2)が調節される。
この場合においても、経路差(ΔL)(L1−L2)が前記式によって算出され、第1光ファイバの長さ(L1)と第2〜第n光ファイバの長さ(L2)とが求められる。なお、第2〜第n光ファイバの長さは、第2〜第n光電界センサの出力側と第2〜第nO/E変換器の入力側とを接続する光ファイバの長さである。
位相のズレ量(Ph)は、図6に示すように、式(1):で算出することができ、位相差(ΔPh)は、式(2):で算出することができる。また、位相のズレ量(Ph)に対する光ファイバの長さ(L)は、図7に示すように、式(3):で算出することができ、位相差(ΔPh)に対する経路差(ΔL)は、式(4):で算出することができる。
たとえば、図6において、周波数(Frq)が0.531[GHz]、温度変動幅(ΔT)が60[℃]、光ファイバの長さ(L)が200[m]、位相係数が0.0576である場合、式(1)によって位相のズレ量(Ph)=367.0(°)が算出され、周波数(Frq)が0.531[GHz]、温度変動幅(ΔT)が60[℃]、光ファイバの長さ(L)が201[m]、位相係数が0.0576である場合、位相のズレ量(Ph)=368.0[°]が算出される。さらに、式(2)によって位相差(ΔPh)=約±1.9[°]が算出される。
また、周波数(Frq)が0.531[GHz]、温度変動幅(ΔT)が50[℃]、光ファイバの長さ(L)が150[m]、位相係数が0.0576である場合、式(1)によって位相のズレ量(Ph)=229.4(°)が算出され、周波数(Frq)が0.531[GHz]、温度変動幅(ΔT)が50[℃]、光ファイバの長さ(L)が152[m]、位相係数が0.0576である場合、位相のズレ量(Ph)=232.5[°]が算出される。さらに、式(2)によって位相差(ΔPh)=約±3.1[°]が算出される。
図7において、位相のズレ量(Ph)が367.0(°)、周波数(Frq)が0.531[GHz]、温度変動幅(ΔT)が60[℃]、位相係数が0.0576である場合、式(3)によって光ファイバの長さ(L)=200[m]が算出され、位相のズレ量(Ph)が368.9(°)、周波数(Frq)が0.531[GHz]、温度変動幅(ΔT)が60[℃]、位相係数が0.0576である場合、光ファイバの長さ(L)=201[m]が算出される。さらに、さらに、式(4)によって経路差(ΔL)=約±1[m]が算出される。
また、位相のズレ量(Ph)が229.4(°)、周波数(Frq)が0.531[GHz]、温度変動幅(ΔT)が50[℃]、位相係数が0.0576である場合、式(3)によって光ファイバの長さ(L)=150[m]が算出され、位相のズレ量(Ph)が232.5(°)、周波数(Frq)が0.531[GHz]、温度変動幅(ΔT)が50[℃]、位相係数が0.0576である場合、光ファイバの長さ(L)=152[m]が算出される。さらに、さらに、式(4)によって経路差(ΔL)=約±2[m]が算出される。
それら式(1)〜式(4)を利用することで、位相のズレ量(Ph)が適正範囲内になるように、第1光ファイバの長さ(L1)と第2光ファイバの長さ(L2)とを求めることができ、経路差(ΔL)がプラスとマイナスとのうちの少なくとも一方の適正範囲内になるように、第1光ファイバの長さ(L1)と第2光ファイバの長さ(L2)とを求めることができる。
この光センサシステム10Aにおける位相や位相差の測定の手順を説明すると、以下のとおりである。なお、光センサシステム10AのスイッチがONになり、各光源19A,19Bからレーザ光が出射されているものとする。また、光センサシステム10Aにおける位相や位相差の測定時では、第1光電界センサ12Aおよび第2光電界センサ12Bによる位相の測定地点K1,K2が互いに近接している。したがって、第1光電界センサ12Aと第2光電界センサ12Bとが近接して配置されている。
光センサシステム10Aにおける位相や位相差の測定時では、第1光ファイバ30および第2光ファイバ31における温度変動幅(ΔT)が同一であり、それら光電界センサ12A,12Bにおいて測定する電磁波の周波数(Frq)が同一である。他のアンテナ(図示せず)から電磁波が発信されると、その電磁波が光センサシステム10A(第1および第2光電界センサ12A,12Bのアンテナ29)に受信される。
光変調器用第1および第2光源19A,19Bは、1.55μmの波長であって50mWの電力量のレーザ光を出射している。レーザ光は、光源19A,19Bから偏波保持光ファイバ34を通って偏波合成器16に入射し、偏波合成器16によって偏波面が互いに直交する合成レーザ光に合成される。合成レーザ光は、光ファイバ18を通って光カプラ17に入射し、光カプラにおいて2つに分配された後、第1および第2光電界センサ12A,12Bの光変調器26に入射する。
光変調器25では、図3に矢印X1で示すように、光カプラ17(偏波合成器16)から出射された合成レーザ光が入力光導波路27aの入射口から導波路27aに進入し、位相シフト導波路27b,27cにおいて二分(分波)されて導波路27b,27cに進入した後、出力光導波路27dにおいて再び結合(合波)され、矢印X2で示すように、出力光導波路27dから出射する。
光変調器25では、アンテナ29で受信された電磁波の電界強度(高周波信号)によってアンテナ29(アンテナの延伸部位29aと延伸部位29b,29cとの間)に電圧が印加されると、図4に矢印Zで示すZ軸方向に互いに逆向きの電界がそれら位相シフト光導波路27b,27cに印加される(図4参照)。
逆向きの電界が位相シフト光導波路27b,27cに印加されることにより、光導波路27b,27cにおける電気光学効果による屈折率変化の方向が互いに逆向きとなり、位相シフト導波路27b,27cを伝搬するレーザ光(合成レーザ光の一方のレーザ光)に互いに逆向きの位相シフトが生じる。その結果、レーザ光が出力光導波路27dにおける結合時に互いに干渉し、レーザ光の強度が変調されて変調光になる。
光変調器25によって変調された変調光は、出力光導波路27dから出射され、光ファイバ18(光ファイバ30)を通って第1O/E変換器20Aに入射するとともに、光ファイバ18(光ファイバ31)を通って第2O/E変換器20Bに入射する。それらO/E変換器20A,20Bでは、変調光を変換した電気信号を生成し、その電気信号をアンプ21A,21Bに出力する。アンプ21A,21Bは、O/E変換器20A,20Bから出力された電気信号を増幅し、増幅した電気信号をネットワークアナライザ23に出力する。
ネットワークアナライザ23は、アンプ21A,21B(O/E変換器20A,20B)から出力された電気信号に基づいて第1および第2光電界センサ12A,12Bのアンテナ29が受信した各測定地点K1,K2における電磁波の位相を測定し、それら測定地点K1,K2間における電磁波の位相差を求め、測定した位相や求めた位相差をメモリに記憶するとともに、ディスプレイやプリンタから出力する。なお、ネットワークアナライザ23は、各測定地点K1,K2における電磁波の振幅等を測定することもでき、測定した振幅等を記憶しつつ、それらをディスプレイやプリンタから出力することもできる。
光センサシステム10Aは、それら光電界センサ12A,12Bを使用して空間を伝播する電磁波の各測定地点K1,K2における位相を測定しつつそれら測定地点K1,K2間の位相差を求めるから、1つの光電界センサを使用して電磁波の位相を測定する場合と比較し、各光電界センサ12A,12Bから延びていて位相データを伝送する光ファイバ30,31の長さL1,L2が測定時の温度環境によって変化し、それによって各光電界センサ12A,12Bが測定した位相に変動(ズレ)が生じたとしても、第1光電界センサ12Aが測定した位相のズレ量に対して第2光電界センサ12Bが測定した位相のズレ量が近似していることを容易に証明することができ、各光電界センサ12A,12Bを利用して空間を伝播する電磁波の位相を高い信頼性で測定することができる。
光センサシステム10Aは、各測定地点K1,K2間の電磁波の位相差を求める場合に、第1光電界センサ12Aから出射された位相データを伝送する第1光ファイバ30の長さ(L1)に対する第2光電界センサ12Bから出射された位相データを伝送する第2光ファイバ31の長さ(L2)の経路差(ΔL)(L1−L2)が適正範囲内になるように、ΔL≦ΔPh/(0.0576×Frq×ΔT)を使用して第1光ファイバ30の長さ(L1)に対して第2光ファイバ31の長さ(L2)が調節されているから、各光電界センサ12A,12Bが測定した位相が大きく乖離することはなく、それら光電界センサ12A,12Bによって略正確な位相が測定され、各測定地点K1,K2間の位相差の測定精度を向上させることができる。
光センサシステム10Aは、光変調器25のアンテナ29から印加された電界強度によって位相シフト光導波路27b,27cの屈折率を変化させ、位相シフト光導波路27b,27cを通る入力光(合成レーザ光)の強度を変調するから、空間を伝播する電磁波の測定感度を高くすることができ、外部から電力を供給することなく、受信した電磁波の電力のみによってその電磁波の位相を測定することができる。
光センサシステム10Aは、光変調器25を利用することで、電磁波の測定効率を高くすることができ、各光ファイバ30,31の経路差(ΔL)(L1−L2)が適正範囲内になるように、第1光ファイバ30の長さ(L1)に対して第2光ファイバ31の長さ(L2)が調節されているから、それら光電界センサ12A,12Bによって、各測定地点K1,K2間の位相差の測定精度を確実に向上させることができる。
図8は、他の一例として示す光センサシステム10Bの構成図であり、図9は、光センサシステム10Bに使用する光電界センサ12A,12Bの一例を示す構成図である。図10は、図9の光電界センサ12A,12Bの光変調器25の構成図であり、図11は、光センサシステム10Bにおける光ファイバ(L1,L2)の経路差ΔLを示す図である。図9では、延伸方向(光(レーザ光)の伝播方向)を矢印A、幅方向を矢印Bで示す。光センサシステム10Bは、システム10Aと同様に、空間を伝播する電磁波の2つの測定地点(第1測定地点K1および第2測定地点K2)(図11参照)における位相を測定し、それら測定地点K1,K2間における電磁波の位相差を求める。
光センサシステム10Bは、送受信装置11と第1光電界センサ12Aおよび第2光電界センサ12Bとから形成されている。送受信装置11は、図8に示すように、光送信部13と光受信部14と光サーキュレータ32A,32Bとから形成されている。光送信部13は、光変調器用光源15と偏波合成器16と光カプラ17(光分配器)とを備えている。光変調器用光源15と偏波合成器16とは偏波保持光ファイバ34を介して接続され、偏波合成器16と光カプラ17とはシングルモード光ファイバ18を介して接続されている。
光変調器用光源15は、所定の偏波面を有する第1のレーザ光を出射する光変調器用第1光源19Aと、第1のレーザ光と90°異なる偏波面を有する第2のレーザ光を出射する光変調器用第2光源19Bとから形成されている。光変調器用第1光源19Aや光変調器用第2光源19B、偏波合成器16、光カプラは、図1のシステム10Aのそれらと同一である。なお、光カプラ17は、シングルモード光ファイバ18を介して光サーキュレータ32A,32Bに接続され、偏波合成器16によって合成された一方の合成レーザ光を光サーキュレータ32Aに出射するとともに、他方の合成レーザ光を光サーキュレータ32Bに出射する。
光サーキュレータ32A,32Bは、合成レーザ光を一方向へのみ出射する。光サーキュレータ32Aは、シングルモード光ファイバ18を介して第1光電界センサ12A(光変調器25の入力光導波路27aおよび出力光導波路27d)に接続されているとともに、シングルモード光ファイバ18を介して第1O/E変換器20Aに接続されている。光サーキュレータ32Bは、シングルモード光ファイバ18を介して第2光電界センサ12B(光変調器25の入力光導波路27aおよび出力光導波路27d)に接続されているとともに、シングルモード光ファイバ18を介して第2O/E変換器20Bに接続されている。
光受信部14は、第1O/E変換器20Aおよび第2O/E変換器20Bと第1アンプ21Aおよび第2アンプ21Bとを備えている。光受信部14では、それらO/E変換器20A,20Bとそれらアンプ21A,21Bとが給電線22(同軸ケーブル)を介して電気的に接続されている。アンプ21A,21Bは、給電線22(同軸ケーブル)を介してネットワークアナライザ23に電気的に接続されている。第1および第2O/E変換器20A,20Bやアンプ21A,21B、ネットワークアナライザ23は、図1のシステム10Aのそれらと同一である。
第1および第2光電界センサ12A,12Bは、図9に示すように、筐体24と、筐体24の内部に所定の固定手段を介して設置された光変調器25(反射タイプ)とから作られている。反射型光変調器25は、空間を伝播する電磁波を後記するアンテナ29で受信し、光サーキュレータ32A,32Bから入射したレーザ光(入力光)の強度を、アンテナ29が受信した電磁波の電界強度に応じて変調し、レーザ光を変調した変調光を光サーキュレータ32A,32B(第1および第2O/E変換器20A,20B)に出射する。
図8の光電界センサ12A,12Bにおける反射型光変調器25は、電気光学効果を有する結晶基板であるXカットのニオブ酸リチウム(LiNbO)結晶(材料)から作られた単結晶基板26と、基板26の上面側にTi拡散によって作られたマッハツェンダー型光導波路27と、基板27の上面側に成膜されたバッファ層28と、バッファ層28の上に成膜されたアンテナ29と、基板26の他方の端部に設置された光反射部33とから形成されている。
マッハツェンダー型光導波路27は、レーザ光(入力光)の入射側に延びる1本の入出力光導波路27aと、入出力光導波路27aから二股に分岐して延びる2本の位相シフト導波路27b,27cとから形成されている。入出力光導波路27aや位相シフト光導波路27b,27cは、延伸方向と交差する方向の幅寸法Wが等しい。位相シフト光導波路27b,27cは、それらの延伸方向の長さ寸法が等しい。
それら光導波路27a〜27cの幅寸法Wは、5〜10μmの範囲にある。各位相シフト光導波路27b,27cの延伸方向の長さ寸法は、10〜30mmの範囲にある。位相シフト光導波路27b,27cでは、その中央部分が幅方向へ所定寸法離間し、互いに平行して延びている。中央部分におけるそれら光導波路27b,27cの離間寸法は、20〜50μmの範囲にある。
バッファ層28は、SiOから作られ、その厚さ寸法が約200nmである(図4援用)。アンテナ29は、一方のそれが入出力光導波路27aの側に位置し、他方のそれが入出力光導波路27aの逆側に位置するように、延伸方向へ並んでいる。それらアンテナ29は、スパッタリング等によって成膜されたCr、Au膜である。
入出力光導波路27aの逆側に位置するアンテナ29は、位相シフト光導波路27b,27cの間に配置された延伸部位29aを有し、入出力光導波路27aの側に位置するアンテナ29は、位相シフト光導波路27b,27cを挟んでアンテナ29の延伸部位29aの両側に配置された延伸部位29b,29cを有する。それら延伸部位29a,29b,29cは、それら光導波路27b,27cの中央部分と平行して延伸方向へ延びている。アンテナ29の延伸部位29a,29b,29cの延伸方向の長さ寸法は、5mmである。
光反射部33は、基板26のうちの入力光導波路27aが延びる一方の端部の反対側の他方の端部に設置されている。光反射部33は、入出力光導波路27aから入射して位相シフト光導波路27b,27cへ伝播した変調光を反射し、変調光を位相シフト光導波路27b,27cから入出力光導波路27aへ伝播させる。
この光センサシステム10Bでは、図11に示すように、第1および第2光電界センサ12A,12Bを使用して空間を伝播する電磁波の各測定地点(第1測定地点K1および第2測定地点K2)における位相を測定しつつ、各測定地点K1,K2間の位相差を求める場合において、第1光電界センサ12Aから出射された位相データを伝送する第1光ファイバ30の長さL1に対する第2光電界センサ12Bから出射された位相データを伝送する第2光ファイバ31の長さL2の経路差(ΔL)(L1−L2)が位相の測定時における温度環境の変化に対して位相を精度よく測定することが可能な適正範囲内(第1光ファイバ30の長さ(L1)に対する第2光ファイバ31の長さ(L2)の経路差(ΔL)がプラスとマイナスとのうちの少なくとも一方の適正範囲内)になるように、第1光ファイバ30の長さ(L1)に対して第2光ファイバ31の長さ(L2)が調節されている。
光センサシステム10Bでは、経路差(ΔL)(L1−L2)が式:ΔL≦ΔPh/(0.0576×Frq×ΔT)によって算出され、その式によって算出された経路差(ΔL)となるように、第1光ファイバ30の長さ(L1)と第2光ファイバ31の長さ(L2)とが求められている。第1光ファイバ30の長さは、第1光電界センサ12Aの出力側と第1O/E変換器20Aの入力側とを接続する光ファイバ18の長さであり、第2光ファイバ31の長さは、第2光電界センサ12Bの出力側と第2O/E変換器20Bの入力側とを接続する光ファイバ18の長さである。
位相のズレ量(Ph)は、図6に示す式(1):で算出することができ、位相差(ΔPh)は、図6に示す式(2):で算出することができる。また、位相のズレ量(Ph)に対する光ファイバの長さ(L)は、図7に示す式(3):で算出することができ、位相差(ΔPh)に対する経路差(ΔL)は、図7に示す式(4):で算出することができる。それら式(1)〜式(4)を利用することで、位相のズレ量(Ph)が適正範囲内になるように、第1光ファイバの長さ(L1)と第2光ファイバの長さ(L2)とを求めることができ、経路差(ΔL)がプラスとマイナスとのうちの少なくとも一方の適正範囲内になるように、第1光ファイバの長さ(L1)と第2光ファイバの長さ(L2)とを求めることができる。
この光センサシステム10Bにおける位相や位相差の測定の手順を説明すると、以下のとおりである。光センサシステム10Bにおける位相や位相差の測定時では、第1光電界センサ12Aおよび第2光電界センサ12Bによる位相の測定地点K1,K2が互いに近接している。したがって、第1光電界センサ12Aと第2光電界センサ12Bとが近接して配置されている。
光センサシステム10Bにおける位相や位相差の測定時では、第1光ファイバ30および第2光ファイバ31における温度変動幅(ΔT)が同一であり、それら光電界センサ12A,12Bにおいて測定する電磁波の周波数(Frq)が同一である。他のアンテナから電磁波が発信されると、その電磁波が光センサシステム10B(第1および第2光電界センサ12A,12Bのアンテナ29)に受信される。
光変調器用第1および第2光源19A,19Bは、1.55μmの波長であって50mWの電力量のレーザ光を出射している。レーザ光は、光源19A,19Bから偏波保持光ファイバ34を通って偏波合成器16に入射し、偏波合成器16によって偏波面が互いに直交する合成レーザ光に合成される。合成レーザ光は、光ファイバ18を通って光カプラ17に入射し、光カプラにおいて2つに分配された後、光サーキュレータ32A,32Bに入射する。光サーキュレータ32A,32Bは、合成レーザ光を第1および第2光電界センサ12A,12Bの光変調器25に入射させる。
反射型光変調器25では、図9に矢印X1で示すように、光サーキュレータ32A,32B(偏波合成器16)から出射された合成レーザ光が入出力光導波路27aの入出射口から導波路27aに進入し、位相シフト導波路27b,27cにおいて二分(分波)されて導波路27b,27cに進入する。その後、合成レーザ光から変調された変調光が光反射部33において反射され、矢印X2で示すように、入出力光導波路27aの入出射口から光ファイバ18(光サーキュレータ32A,32B)に出射される。
光変調器25では、アンテナ29で受信された電磁波の電界強度(高周波信号)によってアンテナ29(アンテナの延伸部位29aと延伸部位29b,29cとの間)に電圧が印加されると、互いに逆向きの電界がそれら位相シフト光導波路27b,27cに印加される(図4援用)。逆向きの電界が位相シフト光導波路27b,27cに印加されることにより、光導波路27b,27cにおける電気光学効果による屈折率変化の方向が互いに逆向きとなり、位相シフト導波路27b,27cを伝搬するレーザ光(合成レーザ光の一方のレーザ光)に互いに逆向きの位相シフトが生じる。その結果、反射部33によって反射したレーザ光が入出力光導波路27aにおける結合時に互いに干渉し、レーザ光の強度が変調されて変調光になる。
光変調器25によって変調された変調光は、入出力光導波路27aから出射され、光ファイバ18(光ファイバ30)を通って光サーキュレータ32Aから第1O/E変換器20Aに入射するとともに、光ファイバ18(光ファイバ31)を通って光サーキュレータ32Bから第2O/E変換器20Bに入射する。それらO/E変換器20A,20Bでは、変調光を変換した電気信号を生成し、その電気信号をアンプ21A,21Bに出力する。アンプ21A,21Bは、O/E変換器20A,20Bから出力された電気信号を増幅し、増幅した電気信号をネットワークアナライザ23に出力する。
ネットワークアナライザ23は、アンプ21A,21B(O/E変換器20A,20B)から出力された電気信号に基づいて第1および第2光電界センサ12A,12Bのアンテナ29が受信した各測定地点K1,K2における電磁波の位相を測定し、それら測定地点K1,K2間における電磁波の位相差を求め、測定した位相や求めた位相差をメモリに記憶するとともに、ディスプレイやプリンタから出力する。
光センサシステム10Bは、それら光電界センサ12A,12Bを使用して空間を伝播する電磁波の各測定地点K1,K2における位相を測定しつつそれら測定地点K1,K2間の位相差を求めるから、1つの光電界センサを使用して電磁波の位相を測定する場合と比較し、各光電界センサ12A,12Bから延びていて位相データを伝送する光ファイバ30,31の長さL1,L2が測定時の温度環境によって変化し、それによって各光電界センサ12A,12Bが測定した位相に変動(ズレ)が生じたとしても、第1光電界センサ12Aが測定した位相のズレ量に対して第2光電界センサ12Bが測定した位相のズレ量が近似していることを容易に証明することができ、各光電界センサ12A,12Bを利用して空間を伝播する電磁波の位相を高い信頼性で測定することができる。
光センサシステム10Bは、各測定地点K1,K2間の電磁波の位相差を求める場合に、第1光電界センサ12Aから出射された位相データを伝送する第1光ファイバ30の長さ(L1)に対する第2光電界センサ12Bから出射された位相データを伝送する第2光ファイバ31の長さ(L2)の経路差(ΔL)(L1−L2)が適正範囲内になるように、ΔL≦ΔPh/(0.0576×Frq×ΔT)を使用して第1光ファイバ30の長さ(L1)に対して第2光ファイバ31の長さ(L2)が調節されているから、各光電界センサ12A,12Bが測定した位相が大きく乖離することはなく、それら光電界センサ12A,12Bによって略正確な位相が測定され、各測定地点K1,K2間の位相差の測定精度を向上させることができる。
光センサシステム10Bは、反射型光変調器25のアンテナ29で受信された電気信号の電界強度によって位相シフト光導波路27b,27cの屈折率を変化させ、位相シフト光導波路27b,27cを通る入力光(合成レーザ光)の強度を変調するから、空間を伝播する電磁波の測定感度を高くすることができ、外部から電力を供給することなく、受信した電磁波の電力のみによってその電磁波の位相を測定することができる。
光センサシステム10Bは、反射型光変調器25を利用することで、電磁波の測定効率を高くすることができ、各光ファイバ30,31の経路差(ΔL)(L1−L2)が適正範囲内になるように、第1光ファイバ30の長さ(L1)に対して第2光ファイバ31の長さ(L2)が調節されているから、それら光電界センサ12A,12Bによって、各測定地点K1,K2間の位相差の測定精度を確実に向上させることができる。
10A 光センサシステム
10B 光センサシステム
11 送受信装置
12A 第1光電界センサ
12B 第2光電界センサ
13 光送信部
14 光受信部
15 光変調器用光源
16 偏波合成器
17 光カプラ
18 シングルモード光ファイバ
19A 光変調器用第1光源
19B 光変調器用第2光源
20A 第1O/E変換器
20B 第2O/E変換器
21A 第1アンプ
21B 第2アンプ
24 筐体アンテナ
25 光変調器
26 単結晶基板(基板)
27 マッハツェンダー型光導波路(光導波路)
27a 入力光導波路(入出力光導波路)
27b 位相シフト光導波路
27c 位相シフト光導波路
27d 出力光導波路
28 バッファ層
29 アンテナ
29a 延伸部位
29b 延伸部位
29c 延伸部位
30 第1光ファイバ
31 第2光ファイバ
32A 光サーキュレータ
32B 光サーキュレータ
33 光反射部
34 偏波保持光ファイバ
K1 第1測定地点
K2 第2測定地点

Claims (8)

  1. 少なくとも2つの光電界センサを使用して空間を伝播する電磁波の少なくとも2つの測定地点における位相を測定しつつそれら測定地点間の位相差を求める場合において、それら光電界センサのうちの第1光電界センサから出射された位相データを伝送する第1光ファイバの長さ(L1)に対する第2〜第n光電界センサから出射された位相データを伝送する第2〜第n光ファイバの長さ(L2)の経路差(ΔL)(L1−L2)が前記位相の測定時における温度環境の変化に対して該位相を精度よく測定することが可能な適正範囲内になるように、前記第1光ファイバの長さ(L1)に対して前記第2〜第n光ファイバの長さ(L2)が調節されていることを特徴とする光センサシステム。
  2. 前記光センサシステムでは、前記第1光ファイバの長さ(L1)に対する前記第2〜第n光ファイバの長さ(L2)の経路差(ΔL)がプラスとマイナスとのうちの少なくとも一方の前記適正範囲内になるように、前記第1〜第n光ファイバの長さ(L1,L2)が調節されている請求項1に記載の光センサシステム。
  3. 前記経路差(ΔL)が、式:ΔL≦ΔPh/(0.0576×Frq×ΔT)によって算出される(ΔL=経路差[m]、ΔPh=位相差[deg]、Frq=電磁波の周波数[GHz]、ΔT=測定時の温度変動幅[℃]、0.0576=位相係数[deg/GHz・℃・m])請求項1または請求項2に記載の光センサシステム。
  4. 前記光センサシステムにおける前記電磁波の位相の測定時では、前記第1〜第n光ファイバにおける温度変動幅(ΔT)が同一であり、それら光電界センサにおいてセンシングする前記電磁波の周波数(Frq)が同一である請求項3に記載の光センサシステム。
  5. 前記光センサシステムにおける前記電磁波の位相の測定時では、第1〜第n光電界センサによる位相の測定地点が互いに近接している請求項3または請求項4に記載の光センサシステム。
  6. 前記光センサシステムが、所定の電磁波を受信しつつその電磁波の電界強度に応じて入力光の強度を変調し、前記入力光を変調した変調光を出力する前記少なくとも2つの光電界センサと、それら光電界センサに所定長さの光ファイバを介して接続され、それら光電界センサに前記入力光を出射する光変調器用光源と、それら光電界センサに所定長さの光ファイバを介して接続され、それら光電界センサから出射された変調光を電気信号に変換するO/E変換器とを含み、前記第1〜第n光ファイバの長さが、前記第1〜第n光電界センサの出力側と前記O/E変換器の入力側とを接続する前記光ファイバの長さである請求項1ないし請求項5いずれかに記載の光センサシステム。
  7. 前記光変調器が、電気光学効果を有する材料から作られた基板と、前記基板に形成された光導波路と、前記光導波路近傍に設置されたアンテナとを備え、前記光導波路が、光の入射側に延びる入力光導波路と、前記入力光導波路から二股に分岐して延びる2本の位相シフト導波路と、前記光の出射側に延びていてそれら位相シフト光導波路がつながる出力光導波路とから形成され、前記アンテナが、それら位相シフト導波路に並行して前記延伸方向へ延びるとともに、電気信号の電界強度をそれら位相シフト導波路に独立して印加することで該位相シフト光導波路の屈折率を変化させる請求項1ないし請求項6いずれかに記載の光センサシステム。
  8. 前記光変調器が、電気光学効果を有する材料から作られた基板と、前記基板に形成された光導波路と、前記基板上に設置されて前記光導波路を伝播する光を反射する光反射部と、前記光導波路近傍に設置されたアンテナとを備え、前記光導波路が、光の入射側に延びる入出力光導波路と、前記入出力光導波路から二股に分岐して延びていて前記光反射部に達する2本の位相シフト導波路とから形成され、前記アンテナが、それら位相シフト導波路に並行して前記延伸方向へ延びるとともに、電気信号の電界強度をそれら位相シフト導波路に独立して印加することで該位相シフト光導波路の屈折率を変化させる請求項1ないし請求項6いずれかに記載の光センサシステム。
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