JPH0486606A - 光ファイバセンサとそのシステム - Google Patents

光ファイバセンサとそのシステム

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JPH0486606A
JPH0486606A JP2200357A JP20035790A JPH0486606A JP H0486606 A JPH0486606 A JP H0486606A JP 2200357 A JP2200357 A JP 2200357A JP 20035790 A JP20035790 A JP 20035790A JP H0486606 A JPH0486606 A JP H0486606A
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polarization
fiber sensor
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良三 山内
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Abstract

(57)【要約】本公報は電子出願前の出願データであるた
め要約のデータは記録されません。

Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野 コノ発明は、光ファイバセンサとして好適な断面形状の
偏波保持光ファイノ・ 及び、わずかな変位を光フアイ
バコイルの曲げ歪に変換し、その変位に対応する出力を
得ることがてきる光ファイノくセンサと、前記光ファイ
バセンサを用いた光ファイバセンサンステムに関する。
「従来の技術」 変位センサ、振動センサ、音響センサ、圧力センサ等の
各種のセンサに適用される光ファイノーとして、第11
図に示す断面構造の偏波保持形の光ファイバが知られて
いる。
この偏波保持形の光ファイバ1は、中心部に設けられた
断面円形のコア部2と、このコア部2を囲んで設けられ
た円形状のクラッド部3と、クラッド部3の内部にコア
部2を挾むように埋設されてなる断面円形の応力付与部
4.4とを具備して構成されている。
前記光ファイバlにあっては、コア部2の構成材料とし
てGe0vなどを添加してなる石英ガラスを用い、クラ
ット部3の構成÷オ料として石英ガラスを用い、応力付
与部4の構成材料として石英にB、03のような石英の
熱膨張係数を高める材料を添加した材料を用いることが
一般的である。
萌記応力付与部4は、ファイバ内に不均一の応力を発生
させるためのものであり、コア部2及びその周辺領域に
、いわゆる異方性の応力を付与することができる。また
、前記偏波保持形の光ファイバlにあっては、コア部2
を伝播する光波を直交する2つのモード(X、Y)に分
けて伝播できるようになっている。そして、この偏波保
持形の光ファイバlは偏波面を一定に保持したままで光
を伝送できるようになっているために、コヒーレント光
通信やファイバ型の光干渉計を原理とするファイバセン
サあるいは光フアイバスコープなどに応用されている。
なお、以下の説明の便宜のために、第11図に断面構造
を示す偏波保持形の先ファイバlにおいて、コア部2の
中心と応力付与部4.4の中心を通過する偏波軸をX偏
波軸とし、コア部2の中心を通過してX偏波軸に直交す
る偏波軸をY偏波軸とする。
一方、第12図と第13図に前記構造の偏波保持形の光
ファイバを用いた2重コイル型先ファイバセンサの一構
造例を示す。この例の2重コイル型光ファイバセンサS
は、2本の偏波保持形の光ファイバ5.6を互いに密着
させた状態でコイル状に巻回してなるものである。また
、各光ファイバ56において、光ファイバ5のX偏波軸
は曲げ曲面に対して平行に、また、光ファイノく6のY
偏波軸は曲げ曲面に対して平行な配置となっている。ま
た、光ファイバセンサSは、光ファイバ5゜6に変位を
与える変位板7により挾み込まれた構成になっている。
前記構造の2重コイル型光ファイバセンサSにあっては
、振動、音響、圧力等によって変位板7が変位すると、
コイル状に巻回された光ファイノ(5,6には変位の物
理量に応じた曲げが与えられ、曲率が変化する。また、
偏波保持形の光ファイノ(5,6の曲率が変化した時、
光ファイ、<5.6内を伝播する2つの基本モート間の
位相差か変化する。
第14図に、前記位相差と曲げ半径の関係を示す。この
図において(a)は曲げ平面に対してX偏波軸が平行な
場合であり、(c)は曲げ平面に対してX偏波軸か平行
な場合であり、(b)は曲げ平面に対してX偏波軸及び
X偏波軸が45°傾斜している場合である。従って第1
4図に示す結果から以下のことが分かる。
■曲げ平面とX偏波軸とが平行な場合 X偏波とY偏波との位相差は増加する(正方向)。
■曲げ平面とX偏波軸とが平行な場合 X偏波とY偏波との位相差は減少する(負方向)。
■曲げ平面とX偏波軸、X偏波軸とが45°傾斜してい
る場合 X偏波とY偏波との位相差は変化しない。
次に、従来の2重コイル型の光ファイバセンサの動作原
理を第15図に従って説明する。
図中IOは、ヘリウムネオンゼーマンレーザなどの発光
装置であって、この発光装置10は、周波数の異なる互
いに直交した光波を出射する。発光装置IOから出射さ
れた直交2光波は、ハーフミラ−+1によって2つに分
岐され、かつ、各々レンズ12によって集光されて光フ
ァイバ5.6に入射される。なお、各光ファイバ5,6
に入射される直交2光波は、半波長板13によって正確
に偏波保持形の光ファイバ5.6の偏波軸と一致するよ
うに調整される。
光ファイバ5と光ファイバ6を各々通過して出射し1こ
光波は、各々レンズ15によって平行光とされ、直交2
光波はそれぞれ偏光子A ! 、 A 3で合波されて
から光検出器D t 、 D 3に到達する。光検出器
D 、、D 3においては、直交2光波の混合によるヒ
ート電流が発生する。また、発光装置IOから出射され
た直交2光波の一部は、光ファイバ5゜6に入射される
前に、ハーフミラ−11を介して光ファイバ5.6を通
過することなく偏光子A1を通過して光検出器D1に到
達する。この光検出器り、で得られるビート電流が前記
光検出器D2.D3から得られるビート電流に対する参
照電流となる。
また、位相計16は参照電流と光ファイバ6からのビー
ト電流との位相差を測定し、位相計17は参照電流と光
ファイバ5からのヒート電流との位相差を測定するとと
もに、これらの2つの位相計16.17の出力の差は、
レコーダ18によって記録されるようになっている。
ここでコイル状の光ファイバセンサSに曲率の変化が与
えられると、光ファイバ5の出射光の位相差は、第14
図かられかるとうり減少するが、光ファイバ6の出射光
の位相差は増加する。従って2台の位相計16.17の
出力差はこれらの位相差の和となり、光ファイバセンサ
Sに与えられた変位を高感度で検出することができる。
ところで、一般に光ファイバセンサにおいては、周囲の
温度の変化によって発生するドリフト雑音を防止または
除去することが重要な課題となっている。この点におい
て前記構成の光ファイバセンサSのもう一つの重要な機
能は、センサ周囲の温度変動によって生じる雑音を除去
できる点にある。
即ち、光ファイバ5と光ファイバ6は密着して巻回され
ており、温度変化による雑音ドリフトは2本の光ファイ
バ5,6に対して共通に発生するが、2台の位相計16
.17の出力差を検出する際に各雑音ドリフト成分は相
殺されるので、曲げ出力には影響しない。
第16図に、温度変化が与えられた場合の位相計の出力
(a)、(b)とその差の出力(c)の関係を示す。
ここにおいては光フアイバコイル5.6のコイルを約1
0秒間暖めてみたが、差の出力(c)の変化はほとんど
生じなかった。
「発明が解決しようとする課題」 前記構成の光ファイバセンサSにおいては、以下に説明
する問題点があった。
■センサの本体部分を構成する光ファイバ5゜6は、断
面丸型であるために、光ファイバ56のX偏波軸とX偏
波軸を光ファイバ5.6の長手方向の任意の点で外観か
ら見付けることが不可能である。このため、光ファイバ
5.6の各偏波軸を各自特定の方向に揃えてコイル加工
する場合に、多大な困難を伴っていた。その結果、偏波
軸の方向合わせの精度が悪くなり、光ファイバセンサの
感度を低下させ、理論予測との誤差を生しることが大き
な問題であった。従って、第15図に示す構成の光ファ
イバセンサノステムにおいて得られる位相差の実測値と
理論値とは、第10図に示すように隔たりか大きい問題
がある。
■光ファイバ5.6の各偏波軸を光ファイバ56の外観
から見付けることが困難であるために、従来、光ファイ
バ5.6をコイル状に加工する際に、様々な方向から曲
げを与え、光ファイバ56の位相差の変化を測定しなが
ら巻き付けを行っているのが現状であるが、この巻き付
け作業には、相当な熟練と長い時間を要している。
■2本の光ファイバ5.6を並列使用するために、光フ
ァイバ5,6の各々に入射するための光学部品と、光フ
ァイバ5.6の各々から出射される光を検出するための
光学部品と、光ファイバ5゜6からの各々の光を測定す
る装置がそれぞれ必要となり、従来の光ファイバセンサ
ンステムは大型かつ複雑な構成であった。
本発明は前記課題を解決するためになされたもので、コ
イル状の光フアイバセッサを製作することを容易にする
とともに、光ファイハセンサノステムの小型化と簡略化
をなしえる光ファイバ及び光センサとそのンステムの提
供を目的とする。
「課題を解決する1こめの手段」 請求項Iに記載した発明は前記課題を解決するために、
中心部に設けられたコア部と、前記コア部を囲むクラッ
ド部と、前記クラッド部に埋設された応力付与部と、前
記クラッド部を囲む被覆部とを具備してなる偏波保持形
の光ファイバにおいて、前記クラッド部と被覆部の少な
くとも一方を、偏波軸に対して平行な面と直角な面とを
具備する断面平角型に形成してなるものである。
請求項2に記載した発明は前記課題を解決するために、
請求項1記載の偏波保持光ファイバにおいて、偏波軸が
、光ファイバの断面においてコア部の中心と応力付与部
とを通過するX偏波軸であり、クラッド部と被覆部の少
なくとも一方が、X偏波軸に沿って偏平な断面平角型に
形成されてなるものである。
請求項3に記載した発明は前記課題を解決するために、
中心部に設けられたコア部と、前記コア部を囲むクラッ
ド部と、前記クラッド部に前記コア部を挾んで埋設され
た応力付与部と、前記クラッド部を囲む被覆部とを具備
してなり、前記クラッド部と被覆部の少なくとも一方を
、偏波軸に対して平行な面と直角な面とを具備する断面
平角型に形成した偏波保持形の光ファイバを2本、相互
に密着させてコイル状に巻回してなる光ファイバセンサ
であって、一方の光ファイバがその偏波軸を巻き付け面
に対し垂直に向け他方の光ファイバが前記偏波軸を巻き
付け面に対し平行に向けて各々コイル状に巻回されてな
るものである。
請求項4に記載した発明は前記課題を解決するために、
中心部に設けられたコア部と、前記コア部を囲むクラッ
ド部と、前記クラッド部に前記コア部を挾んで埋設され
た応力付与部と、前記クラッド部を囲む被覆部とを具備
してなる偏波保持形の光ファイバを2本、相互に密着さ
せてコイル状に巻回してなる光ファイバセンサであって
、一方の光ファイバをその偏波軸を巻き付け面に対し垂
直に向け他方の光ファイバを市I記偏波軸を巻き付け而
に対し平行に向けて各々コイル状に巻回するとともに、
コイル端において一方の先ファイバと他方の先ファイバ
とをコア部を同一中心軸とし、偏波軸を相互に周方向に
90°ずらして接合してなるものである。
請求項5に記載した発明は前記課題を解決するために、
請求項3または4に記載の光ファイバセンサにおいて、
偏波軸を、光ファイバの断面においてコア部の中心と応
力付与部とを通過するX偏波軸としたものである。
請求項6に記載した発明は前記課題を解決するために、
請求項3に記載の光ファイバセンサと、この光ファイバ
センサの光ファイバに周波数の異なる互いに直交した光
波を入射する光学系と、前記光ファイバに入射される前
の光波の一部を分岐して検出する第1検出系と、光ファ
イバセンサからの出射光を検出する第2検出系と、前記
第1検出系と第2検出系とが検出した光波の位相差を計
測する位相計とを具備してなるものである。
「作用 」 クラッド部または被覆部が特にX偏波軸に平行な面と直
角な而で構成された平角型になっているので、光ファイ
バをコイル状に加工して光ファイバセンサを製作する場
合、コイル加工時にクラッド部または被覆部を見ること
で偏波軸の方向を容易に把握できる。従って各偏波軸を
合わせつつ行う光ファイバのコイル製作が容易になり、
製造時間の短縮とともに、光ファイバセンサの高精度化
と製造効率の向上か実現される。
また、巻き付け面に対して2本の光ファイバの特にX偏
波軸を直交させて作成したコイルにおいて2本の光ファ
イバの一端どうしを偏波軸をコアの回りに90°回転さ
せて接続しているので、光ファイバセンサソステムにお
ける光ファイバに光波を入射する装置と光波を検出する
装置が従来装置よりも少なくなる。よって、光ファイバ
センサシステムの構成が従来よりも大幅に小型化すると
ともに簡略化する。
「実施例」 第1図と第2図は、請求項1に記載した発明の一実施例
を示すもので、この実施例の光ファイバ21は、中心部
に設けられた断面円形のコア部22と、このコア部22
を囲んで設けられたクラッド部23と、クラッド部23
の内部にコア部22を挾むように埋設されてなる断面円
形の応力付与部24と、面記クラッド部23を囲んでな
る丸型の被覆部25を具備して構成されている。そして
、光ファイバ21においては、クラッド部23が平角型
に形成されている。このクラッド部23は、コア部22
の中心と応力付与部24の中心を通過するX偏波軸に沿
って断面偏平状の平角型に形成されたもので、クラッド
部23はX偏波軸に平行な2つの面とX偏波軸に直角な
2つの面によって形成されている。
この例の光ファイバ2Iを用いて2重コイル型の光ファ
イバセンサ26を製作するには、光ファイバ21を2本
密着させた状態でコイル状に巻回することで行う。
そして、コイル製作時においては、2本の先ファイバ2
1のうち、一方の光ファイバ21のX偏波軸と他方の光
ファイバ21のX偏波軸とが互いに直角になるように並
べて同時にコイル化することて、第1図に示す2重コイ
ル型の光ファイバセンサ26が作成できる。前記2本の
光ファイバ2Iをコイル化する場合、外部からクラッド
部23の偏平な外面を観察しながらコイル加工すること
によって光ファイバ21の長手方向の任意の点における
X偏波軸とY偏波軸を容易に見つけることができるので
正確に偏波軸を合わせつつコイル加工することができ、
偏波軸を正確に合わせた高性能の光フアイバコイル26
を製造することができる。
また、クラッド部23は平角型であるので、コイル加工
する場合、Y偏波軸が曲げ平面に平行な時には曲がり易
く、X偏波軸が曲げ平面に平行な時には曲がりにくい特
性を有している。従って、曲げ抵抗を測定しながらコイ
ル加工することで光ファイバ2!のY偏波軸とX偏波軸
の方向を容易に把握しながらコイル加工することができ
る。
そして、第1図と第2図に示す構造の光ファイバセンサ
26は、第15図に示す従来構造の光ファイバセンサノ
ステムに、従来の光ファイバセンサSに替えて組み込ん
で使用することができる。そしてこの場合、従来の光フ
ァイバセンサシステムと同様に先ファイバセンサに与え
られた変形を検出することができ、温度変化によるドリ
フト雑音の発生も十分に低く抑えることができる。
第3図と第4図は、請求項1に記載した発明の他の実施
例を説明するためのもので、この実施例の光ファイバ3
Iの基本構造は、前記光ファイバ21と同等であって、
コア部32とクラッド部33と応力付与部34と被覆部
35を具備して構成されている。
この例の光ファイバ31が前記光ファイバ21と異なっ
ているのは、クラッド部33が断面丸型に形成されてい
る点と、被覆部35が断面平角型に形成されている点で
ある。前記被覆部35は、光ファイバ31のX偏波軸に
平行な2つの面とX偏波軸に直角な2つの面により囲ま
れて形成されている。
この実施例の光ファイバ31は、コイル加工時において
光ファイバ31の外観を観測し、被覆部35の外面の方
向を観察することで、容易にX偏波軸とX偏波軸の方向
を確認できるので、コイル加工を容易かつ正確に行うこ
とができ、偏波軸を正確に揃えた高性能の光ファイバセ
ンサ36を得ることができる。
第5図ないし第7図は、請求項3に記載した発明の一実
施例を示すもので、この実施例の光ファイバセンサ40
は、第1図と第2図に示す構造の光ファイバセンサ26
とほぼ同一構造になっている。即ち、光ファイバセンサ
40は、密着状態でコイル状に巻回された光ファイバ2
1を備え、各光ファイバ21は、コア部22とクラッド
部23と応力付与部24と被覆部25を具備している。
光ファイバセンサ40が光ファイバセンサ26と異なっ
ているのは、コイル状に巻回した一方の光ファイバ21
の一端(終端)と他方の光ファイバ21の一端(終端)
とが融着により接合一体化されている点である。
この接合部分は、第7図に示すように、互いのコア部2
2を同一中心軸になるように、かっ、互いの応力付与部
24を周方向に90°ずらした状態(即ち、互いの偏波
軸を周方向に90°ずらした状態)になるように接合さ
れている。
前記構造の光ファイバセンサ40は、第8図に示す構成
の光ファイバセンサシステムに組み込んで使用される。
第8図に示す光ファイバセンサシステムにおいて、光フ
ァイバセンサ40に直交2光波を入射するための入射系
は、ゼーマンレーザなどのレーザの発光装置50と、ハ
ーフミラ−51と、半波長板52と、レンズ53とがら
なる。光ファイバセンサ40からの出射光波を受ける第
2検出系は、レンズ54と、偏光子55と、光検出器5
6とがらなる。また、光ファイバセンサ40に入射され
る光波の一部が分岐されて入射される第1検出系は、偏
光子57と、光検出器58とがらなる。更に、59は、
前記第1検出系と第2検出系とが検出した光波の位相差
を計測する位相計、60は、位相計の計測結果を記録す
るレコーダをそれぞれ示している。
以下に、第8図に示す構成の光ファイバセンサシステム
の動作について説明する。
光ファイバセンサ40においては、偏波保持形の一方の
光ファイバ21の2つの偏波軸に沿って伝播する直交2
偏波間の位相差は、X偏波軸が曲げ方向と平行であるた
めに、コイルの変形によって負の方向に変化する。更に
、光ファイバ21の接続部を通過後の光は他方の光ファ
イバ21(X偏波軸が曲げ方向と直角のもの)を通過す
るので、位相差は正の方向に変化する。従って、出力と
しては、一方の光ファイバ21と他方の光ファイバ21
では曲率半径の変化による光波の位相差は和の形で与え
られるので、ファイバコイルの変形を測定することがで
きる。
なお、光ファイバ21は密着されて巻回されるために、
コイル状のファイバの周囲の温度変化は2本の光ファイ
バ21に対してほぼ同じ条件で加わる。従って温度変化
による光フアイバ21内の位相変化は相殺されて出力に
は現れない。
また、光ファイバセンサ40へのリード部分は、2本の
光ファイバへの偏波軸の方向を一致させて、密着されて
いるので、温度変化等によるリード部での雑音も出力で
相殺される。即ち、前記光ファイバセンサシステムにお
いては、周囲の温度変化その他によって発生する雑音を
除去する機能を有している。
前記構成の光ファイバセンサシステムにあっては、光フ
ァイバセンサ40が2本の光ファイバ21の一端どうし
を相互の偏波軸を90°直交させて接合してなるので、
光ファイバセンサ40に対するの入射系の装置と出射系
の装置を従来の光センサシステムの半分程度に減少させ
ることができる。よって光ファイバセンサ40に偏波光
を入射する装置および光ファイバセンサ40から出射さ
れた光を検出して計測する装置をいずれも従来よりも少
なくすることができ、先ファイバセンサシステムの構成
を従来より大幅に小型化、簡略化できる効果がある。
「製造例I」 平角型のクラブト部を有する偏波保持形の光ファイバを
使用して第5図に示す構造のコイル状光ファイバセンサ
を製作した。使用した光ファイバは、平角型クラット部
の形状が123x70μm、コア部径3.2μm、カッ
トオフ波長0.55μmの偏波保持形光ファイバである
。この偏波保持形光ファイバを2本、相互に密着させた
状態で半径20mmで20回巻き付けて2重コイル型の
光ファイバセンサを作成した。前記偏波保持形光ファイ
バのクラッド部は、平角型であるために、コイル加工時
に偏波軸を簡単に見つけることができ、正確かつ迅速に
偏波軸と巻き付け方向を一致させることができた。
前記構成の光ファイバセンサによって得られた変形に対
する出力を第9図に示す。
第9図に示す結果から、かなり理論値に近い測定結果を
得られることが判明した。これは、先ファイバセンサに
おける一方の光ファイバ21のX偏波軸と他方の光ファ
イバ2IのY偏波軸とが正確に巻き付け方向と一致して
いたためである。
「比較例」 また、比較のために、第11図に示す構造の従来の光フ
ァイバを用いて第12図に示す構造の光ファイバセンサ
を製作し、これによって得られた変形に対する出力の測
定結果を第1O図に示す。
第10図に示す結果から、理論値と実測値の間において
、第9図に示す結果よりも大きな隔たりを生じたことが
判明した。
「製造例2」 製造例1と同等の構造の光ファイバを使用し、第5図に
示す構造の2重コイル型の光ファイバセンサを製作した
。2重コイル型光ファイノくセンサの半径は20mm、
巻き付け回数は20回である。
第8図に示す構成の光ファイバセンサシステムに組み込
んで光ファイバセンサの変形に対するセンサ出力を見た
ところ、第9図と同等の結果を得ることができ、本願発
明を適用した光ファイバセンサノステムが有効であるこ
とが判明した。
ところで本発明の光ファイバにおいて、クラッド部と被
覆部の両方を断面平角型に形成しても差し支えないのは
勿論である。
「発明の効果」 以上説明したように本発明は、平角型のクラット部また
は被覆部を有する光ファイバであるので、2本の光ファ
イバを密着させた状態でコイル状に巻回して光ファイバ
センサとする場合、クラッド部あるいは被覆部の外面あ
るいは角の位置を確認することで容易にX偏波軸とY偏
波軸の方向を確認することができる。従って、X偏波軸
とY偏波軸の方向を正確に把握しながら光ファイバの向
きを合わせつつ容易にコイル状に巻回できる。このため
、偏波軸を正確に位置合わせした状態の高性能の2重コ
イル型光ファイバセンサを従来より高精度に短時間で製
造することができる。
また、2本の偏波保持形の光ファイバをコイル状に巻回
し、2本の光ファイバの一端どうしを相互の偏波軸が9
0°直交するように接合しているので、光センサファイ
バの入射部と出射部を従来の半分程に減少させることが
できる。よって光セッサファイバに偏波光を入射する装
置と光ファイバセンサから出射された光を検出して計測
する装置をいずれも従来よりも少なくすることができ、
光ファイバセンサソステムの構成を従来より大幅に簡略
化できる効果がある。
【図面の簡単な説明】
第1図と第2図は請求項1に記載した発明の一実施例を
示すもので、第1図は先ファイバセンサの斜視図、第2
図は断面図、第3図と第4図は請求項1に記載した発明
の他の実施例を示すもので、第3図は光ファイバセンサ
の斜視図、第4図は断面図、第5図ないし第7図は請求
項3に記載した発明の一実施例を示すもので、第5図は
光ファイバセンサの斜視図、第6図は断面図、第7図は
接合部分の透視図、第8図は請求項3に記載した光ファ
イバセンサを組み込んだ光ファイバセンサシステムの構
成図、第9図は第8図に示す光ファイバセンサシステム
で得られた測定結果を示すグラフ、110図は従来の光
ファイバセンサシステムで得られた測定結果を示す線図
、第11図は従来の光ファイバの断面図、第12図は従
来の光ファイバセンサの斜視図、第13図は第12図に
示す光ファイバセンサの一部断面図、第14図は一般的
な光ファイバの偏光軸と位相差の関係を示すグラフ、第
15図は従来の光ファイバセンサシステムの構成図、第
16図において(a) 、 (b)は独立単一コイルの
温度依存性、(C)は2重コイル方式で温度変化が相殺
されている関係を示すグラフである。 21.31・・・光ファイバ、22.32・・・コア部
、23.33・・・クラッド部、25.35・・・被覆
部、26.36.40・・・光ファイバセンサ、50・
・・発光装置、51・・・ハーフミラ−52・・・半波
長板、53.54・・・レンズ、55.57・・・偏光
子、56゜58・・・光検出器、59・・・位相計、6
0・・・レコーダ。

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. (1)中心部に設けられたコア部と、前記コア部を囲む
    クラッド部と、前記クラッド部に埋設された応力付与部
    と、前記クラッド部を囲む被覆部とを具備してなる偏波
    保持形の光ファイバにおいて、前記クラッド部と被覆部
    の少なくとも一方が、偏波軸に対して平行な面と直角な
    面とを具備する断面平角型に形成されてなることを特徴
    とする偏波保持光ファイバ。
  2. (2)請求項1記載の偏波保持光ファイバにおいて、偏
    波軸が、光ファイバの断面においてコア部の中心と応力
    付与部とを通過するX偏波軸であり、クラッド部と被覆
    部の少なくとも一方が、X偏波軸に沿って偏平な断面平
    角型に形成されてなることを特徴とする偏波保持光ファ
    イバ。
  3. (3)中心部に設けられたコア部と、前記コア部を囲む
    クラッド部と、前記クラッド部に前記コア部を挾んで埋
    設された応力付与部と、前記クラッド部を囲む被覆部と
    を具備してなり、前記クラッド部と被覆部の少なくとも
    一方が、偏波軸に対して平行な面と直角な面とを具備す
    る断面平角型に形成してなる偏波保持形の光ファイバを
    2本、相互に密着させてコイル状に巻回してなる光ファ
    イバセンサであって、一方の光ファイバがその偏波軸を
    巻き付け面に対し垂直に向け他方の光ファイバが前記偏
    波軸を巻き付け面に対し平行に向けて各々コイル状に巻
    回されてなることを特徴とする光ファイバセンサ。
  4. (4)中心部に設けられたコア部と、前記コア部を囲む
    クラッド部と、前記クラッド部に前記コア部を挾んで埋
    設された応力付与部と、前記クラッド部を囲む被覆部と
    を具備してなる偏波保持形の光ファイバを2本、相互に
    密着させてコイル状に巻回してなる光ファイバセンサで
    あって、一方の光ファイバがその偏波軸を巻き付け面に
    対し垂直に向け他方の光ファイバが前記偏波軸を巻き付
    け面に対し平行に向けて各々コイル状に巻回されるとと
    もに、コイル端において一方の光ファイバと他方の光フ
    ァイバとがコア部を同一中心軸とし、偏波軸を相互に周
    方向に90°ずらして接合されてなることを特徴とする
    光ファイバセンサ。
  5. (5)請求項3または4に記載の光ファイバセンサにお
    いて、偏波軸が、光ファイバの断面においてコア部の中
    心と応力付与部とを通過するX偏波軸であることを特徴
    とする光ファイバセンサ。
  6. (6)請求項3に記載の光ファイバセンサと、この光フ
    ァイバセンサの光ファイバに周波数の異なる互いに直交
    した光波を入射する光学系と、前記光ファイバに入射さ
    れる前の光波の一部を分岐して検出する第1検出系と、
    前記光ファイバセンサからの出射光を検出する第2検出
    系と、前記第1検出系と第2検出系とが検出した各光波
    の位相差を計測する位相計とを具備してなることを特徴
    とする光ファイバセンサシステム。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2014002005A (ja) * 2012-06-18 2014-01-09 Nippon Hoso Kyokai <Nhk> 光センサシステム

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JPS594502U (ja) * 1982-06-30 1984-01-12 古河電気工業株式会社 単一偏波光フアイバ
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