JPH0690338B2 - フアイバ形センサ - Google Patents

フアイバ形センサ

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JPH0690338B2
JPH0690338B2 JP60131483A JP13148385A JPH0690338B2 JP H0690338 B2 JPH0690338 B2 JP H0690338B2 JP 60131483 A JP60131483 A JP 60131483A JP 13148385 A JP13148385 A JP 13148385A JP H0690338 B2 JPH0690338 B2 JP H0690338B2
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壽一 野田
至 横浜
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Description

【発明の詳細な説明】 「産業上の利用分野」 本発明は、外的環境変動に対して安定でかつ高感度なセ
ンサに関するものである。
「従来の技術」 従来、フアイバ形の干渉計形センサとしては第8図に示
す様に2本の光ファイバ1、および2を用いて構成する
マツハツエンダー形センサが知られている。これは干渉
計を構成する2本のファイバ1,2のうちの一方にセンシ
ングエレメント2′を設けたものであり、このセンシン
グエレメント2′の材料を測定対象によつて変えること
により、種々のセンサを作製することが可能である。例
えば、ポリスチレンやナイロンを用いると音波によつて
干渉計2の光学長が変化するために音響センサとなる。
ニツケルや金属ガラスを用いると磁界によつて歪を生じ
るので磁界センサとして用いることができる。また、PV
Fや共重合体を用いると電界センサとなり、さらにパ
ラジウムを用いると水素を吸収して膨張するので水素セ
ンサとして用いることが出来る。
「発明が解決しようとする問題点」 ところで、第8図中、符号3,4は2本の光ファイバ1,2を
融着、延伸することによつて作製された光結合部であ
る。各々の光結合部3,4の長さl及びhを調節して3dB結
合器とした場合、出射側フアイバ1b,2bの出力は次式の
様になる。
ただし、ここでAは入射側フアイバ1aへの入力振幅、φ
は測定対象である位相変化であり、δは δ=β(L−L) (3) と表わされる。式(3)において、βはフアイバの伝搬
定数、LおよびLは各フアイバ1,2の干渉形長であ
る。伝搬定数βは光の波数k(=2π/λ;λは真空中
の光の波長)とコアの屈折率nを用いて β≒kn (4) と表わされる。石英ガラスの場合、屈折率の温度変化は であるから、L≠Lの場合には外界の温度変化によ
つてδが変化し、これが測定の際の雑音となる。
一例として、(L−L)=1cm、n=1.4494、λ
=1.3μmとした時、外界の温度が±1℃変化した場合
のP,PIIの変化を計算した結果を第9図に示す。斜線
で囲まれた領域が変動の範囲である。第9図より、ある
一つのφに対して、P,PIIともに大きく変動してお
り、外界の変動に非常に弱いという欠点がある。次に外
界の変動を抑制するために(L−L)=0とした場
合によいても問題点が残る。L=L、即ちδ=0の
場合には、式(1),(2)より出力P,PIIは第10図
の様になる。この場合、外乱に対しては安定であるが、
|φ|≪|場合には であり、微少なφの変化に対しては感度が非常に悪いと
いう欠点が有った。
本発明の目的は、従来のこの様な欠点を解決した外的環
境変化に対して非常に安定で、かつ高感度のフアイバ形
センサを提供することにある。
「問題点を解決するための手段」 かかる目的を達成するために、本発明のフアイバ形セン
サは、クラッドの中心に第一のコアを有し、かつ、偏心
した位置に第二、第三のコアを有する第一及び第二のト
リプルコアファイバを、各々の第一のコア同士および第
二のコア同士は光結合を起こし、第三のコア同士は光結
合をを起こさないように接続し、かつ、各々のトリプル
コアファイバに、第一、第二および第三のコア間でモー
ド結合が生じる程度に延伸された光結合部を設け、さら
に、第二のトリプルコアファイバには第一のトリプルコ
アファイバが接続している側と反対の端部に、第一のコ
アのみを有する単一モードファイバを接続したものであ
る。
「作用」 本発明によれば、耐外乱性と高感度性を同時に満足する
ことが可能である。
「実施例」 以下、本発明の一実施例を図面に基づいて説明する。
第1図は本発明に係わるフアイバ形センサであつて、8,
13はトリプルコアファイバ、5〜7および10〜12はコ
ア、16は単一モードフアイバ、15はコアであ。9および
14は光結合部であり、三つのコア間に光結合が生じる程
度に延伸して外径を細くし、同時にコア径も小さくして
ある。
前記トリプルコアファイバは第2図に示すように、超音
波ドリルで穴開けした石英棒23にコア17,18,19およびク
ラツド20,21,22を有する3本のプリフオームを挿入し
て、ヒータ24,25で2100℃に熱して線引きすることによ
り得ることができる。この線引きしたトリプルコアファ
イバでは、第3図に示すように、各コア26,27,28(以
下、コア26をコアI、コア27をコアII、コア28をコアII
Iと呼ぶ。)が正三角形をなす様に間隔dをもつて配置
されている。なお、図中符号2aはコア直径、符号2bはフ
アイバ外径である。
次に、このように構成されたフアイバ形センサの動作原
理について説明する。まず、第1図に示す様に、コアI
(第三のコア)にAなる振幅の光が入射した時のコアII
(第一のコア)、コアIII(第二のコア)との間のモー
ド結合を考える。外径を細くした光結合部9,14以外の部
分の平行コア間のモード結合に関しては、エー.タブリ
ュー.スナイダーによる「光ファイバのモード結合論」
(1972年発行米国光学協会誌第62刊No.11)〔A.W.Snyde
r“Coupled−mode theory for optical fibers"(J
our.of Opt.Soc.Am.,Vol.62,no.11,P.1267,197)〕に
詳しく述べられている。トリプルコア間のモード結合定
数は で与えられる。ここで であり、n,nはコア、クラッドの屈折率である。第
4図は、式(7)を用いて規格化モード結合係数 (aはコア半径、Δは比屈折率差)と、挿入図に示すト
リプルコアファイバのコア間の間隔dをコア半径aで規
格化したd/aとの関係を計算し、vをパラメータとして
描いたものである。第4図の挿入図は、トリプルコアフ
ァイバの三本のコアの位置関係を図示したもので、コア
の間隔dとコアの半径a、コアの屈折率n1とクラッドの
屈折率n2を示したものである。第4図は、コア間にモー
ド結合を生ずるコア半径aを推定するための図である。
また、コアIに振幅Aなる光が入射し、フアイバ長lの
とき、コアI,II,IIIの光強度は で与えられる。l=10m程度の時光結合部9,14以外では
実質上光結合が起きない、即ち、PII,PIIIがPに対
して−50dB以下であるためには式(12),(13)より k=3.2×10−4(m−1) (14) でなければならない。モード結合係数kとコア間の規格
距離d/aとの関係を示す第4図より、△=0.3%、a=5
μm、v=2.2の場合にはd/a12でなければならないこ
とがわかる。即ち、d/a=12であれば光結合部9,14以外
では3つのコア間での光結合は実質上無視できる程度に
小さい。
この場合、コアの半径が1/2程度(つまりvが2.2から1.
1に変化する程度)になるようにファイバを延伸すれ
ば、コア間にモード結合が生じることの説明を主眼とし
ている。従って、λ=1.55μmの場合を想定している
が、波長の指定は特に重要でない。
次に第1図に示す様に、2つのトリプルコアファイバ8
と13はコアII,IIIのみが光結合を起こし、コアIは光結
合を起こさない様に接続されているために、本実施例の
フアイバ形センサは等価的に第5図の様に表わすことが
できる。光結合部9及び14では、他の部分よりコア径2a
が小さくしてあるためにv値(式(9)参照)が小さく
なりモード結合係数Kは大きくなる。例えば、トリプル
コアファイバの外径を1/2程度に延伸した場合、d/a=12
は変化しないがv値は1.1程度になる。この時、モード
結合係数kは第4図より K=20m−1 (15) となり、結合部長が1cm程度でモード結合が充分起こ
る。第5図において、コアIにAなる振幅の光が入射し
た時、出射側のコアI,II,およびIIIからの出射光強度は
次式で表わされる。
ただし、ここでφは測定対象である位相変化であり、光
結合部でのモード結合係数は となる様に作製されている。
第6図にP,PII,PIIIの位相変化φに対する依存性を
示す。本実施例ではPIIを測定するわけであるが、第6
図から分かる様に|φ|≪|対して であり、微少なφに対しても充分高感度であることがわ
かる。
第7図に本実施例の光フアイバ形センサを水素検出器と
して応用した例を示す。第7図において、31,31はトリ
プルコアファイバ、32は単一モードフアイバ、33,34は
光結合部、35〜37はコアであり、38はトリプルコアファ
イバに被覆したパラジウムである。なお、39,40はフア
イバの接続部である。
パラジウムは水素に触れると膨張する。トリプルコアフ
ァイバ中のコアIIおよびIIIを通る光は、コアの配置さ
れている位置が異なるためにパラジウムの膨張に対して
異なつた位相変化を受ける。この差をφとすると、単一
モードフアイバの出力光PIIは式(17)で与えられる様
に、φの変化に伴つて光強度が変化する。本水素検出器
は微少なφ(即ち水素の量)に対しても高感度に検出す
ることが出来る。また、パラジウムは加熱すると水素を
放出し元に戻るので本水素検出器は繰り返し使用可能で
ある。
「発明の効果」 以上説明した様に本発明によれば、クラッドの中心に第
一のコアを有し、かつ、偏心した位置に第二、第三のコ
アを有する第一及び第二のトリプルコアファイバを、各
々の第一のコア同士および第二のコア同士は光結合を起
こし、第三のコア同士は光結合を起こさない様に接続
し、かつ、各々のトリプルコアファイバに、第一、第二
および第三のコア間でモード結合が生じる程度に延伸さ
れた光結合部を設け、さらに、第二のトリプルコアファ
イバには第一のトリプルコアファイバが接続している側
と反対の端部に、第一のコアのみを有する単一モードフ
ァイバをが接続したので外的環境変化に対して非常に安
定で、かつ微少な測定対象の変化を検出することが可能
である。また、光ファイバは曲げ直径3cm程度まで曲げ
てもその特性は変化しないので、本発明のフアイバ形セ
ンサは可撓性に富むという大きな特長が有る。また特
に、第二のトリプルコアファイバの第一のコアと、単一
モードファイバのコアを光結合したため、第二のトリプ
ルコアファイバの第一のコアから右方向に出射する光の
光強度(第一のコアの光強度(PII))のみを検出でき
る効果がある。すなわち、第三のコアの光強度(P
と第二のコアの光度(PIII)を検出する必要はなく、
逆に雑音の原因になる。第一のコアの光強度(PII)の
みを検出するため確実な方法が、第一のコアのみを有す
る単一モードファイバを光接続することになる
【図面の簡単な説明】
第1図〜第7図は本発明の一実施例を示し、第1図は概
略斜視図、第2図はトリプルコアフアイバの作製方法を
示す概略斜視図、第3図はトリプルコアフアイバの横断
面図、第4図はトリプルコアフアイバのモード結合係数
の計算値を示すグラフ、第5図は第1図のフアイバ形セ
ンサの等価回路図、第6図は第1図のフアイバ形センサ
の出力光強度変化を示す図、第7図は本発明のフアイバ
形センサを水素検出器として用いた例を示す概略斜視
図、第8図は従来の干渉形フアイバセンサの概略平面
図、第9図は従来のフアイバセンサの出力変動を示す
図、第10図は従来のフアイバセンサの出力変化を示す図
である。 1,2……単一モードフアイバ、2′……センシングエレ
メント、3,4……光結合部、1a,2a……入射側フアイバ、
1b,2b……出射側フアイバ、5,6,7……コア、8,13……ト
リプルコアフアイバ、9,14……光結合部、10,11,12……
コア、16……単一モードフアイバ、15……コア、17,18,
19……コア、20,21,22……クラッド、23……石英ジヤケ
ツト、24,25……ヒータ、26,27,28……コア、29……ク
ラッド、30,31……トリプルコアフアイバ、32……単一
モードフアイバ、33,34……光結合部、35,36,37……コ
ア、38……パラジウム、39,40……接続部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.5 識別記号 庁内整理番号 FI 技術表示箇所 G02B 6/02 A 7036−2K 6/28 W 8707−2K

Claims (1)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】光ファイバを用いる干渉計形センサにおい
    て、クラッドの中心に第一のコアを有し、クラッドの偏
    心した位置に第二および第三のコアを有する第一及び第
    二のトリプルコアファイバが各々の第一のコア及び第二
    のコア同士は光結合を起こし、第三のコア同士は光結合
    を起こさない様に接続されており、各々のトリプルコア
    ファイバには、第一、第二および第三のコア間でモード
    結合が生じる程度に延伸された光結合部が設けられ、第
    二のトリプルコアファイバには第一のトリプルコアファ
    イバが接続している側と反対の端部に第一のコアのみを
    有する単一モードファイバが接続されていることを特徴
    とするフアイバ形センサ。
JP60131483A 1985-06-17 1985-06-17 フアイバ形センサ Expired - Fee Related JPH0690338B2 (ja)

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