JP2014001323A - 高減衰組成物および制震用ダンパ - Google Patents

高減衰組成物および制震用ダンパ Download PDF

Info

Publication number
JP2014001323A
JP2014001323A JP2012137852A JP2012137852A JP2014001323A JP 2014001323 A JP2014001323 A JP 2014001323A JP 2012137852 A JP2012137852 A JP 2012137852A JP 2012137852 A JP2012137852 A JP 2012137852A JP 2014001323 A JP2014001323 A JP 2014001323A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
mass
high damping
damping
triblock copolymer
composition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2012137852A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuo Futamata
和夫 二俣
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Original Assignee
Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sumitomo Rubber Industries Ltd filed Critical Sumitomo Rubber Industries Ltd
Priority to JP2012137852A priority Critical patent/JP2014001323A/ja
Publication of JP2014001323A publication Critical patent/JP2014001323A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Images

Landscapes

  • Vibration Prevention Devices (AREA)
  • Springs (AREA)
  • Compositions Of Macromolecular Compounds (AREA)

Abstract

【課題】建築物の制震用ダンパ等として十分に使用できるだけの高い減衰性能を備えるとともに、当該減衰性能の温度依存性が小さい上、地震等によって大変形が繰り返された際の耐久性にも優れた高減衰部材を形成できる高減衰組成物と、前記高減衰組成物からなる高減衰部材を備えた、建築物等の制震用ダンパを提供する。
【解決手段】高減衰組成物は、ベースポリマとして、S−EPジブロック共重合体とS−IB−Sトリブロック共重合体とを、両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合が10〜40質量%となるように併用するとともに、ポリイソブチレン、ポリブテン、および水素添加液状ポイリイソプレンからなる群より選ばれた少なくとも1種の非アロマ系可塑剤を配合した。制震用ダンパは、前記高減衰組成物からなる高減衰部材と、鋼製部材とを組み合わせた。
【選択図】なし

Description

本発明は、振動エネルギーの伝達を緩和したり吸収したりする高減衰部材のもとになる高減衰組成物と、前記高減衰組成物からなる高減衰部材を備えた制震用ダンパに関するものである。
例えばビルや橋梁等の建築物、産業機械、航空機、自動車、鉄道車両、コンピュータやその周辺機器類、家庭用電気機器類、さらには自動車用タイヤ等の幅広い分野において、高減衰部材が用いられる。前記高減衰部材を用いることで、振動エネルギーの伝達を緩和したり吸収したりする、すなわち免震、制震、制振、防振等をすることができる。
前記高減衰部材は、種々のベースポリマを含む高減衰組成物によって形成される。
例えば芳香族ビニル系化合物を構成単量体とする重合体ブロック(S)と、イソブチレンを構成単量体とする重合体ブロック(IB)とのブロック共重合体(イソブチレン系ブロック共重合体)は、その構造から減衰性能に優れた高減衰部材を形成できることが期待されるため、前記高減衰組成物のベースポリマとしての実用化が検討されている。
特に重合体ブロック(S)と重合体ブロック(IB)とを1ブロックずつ繋いだ構造を有するS−IBジブロック共重合体は、減衰性能に優れている。しかし、前記S−IBジブロック共重合体を単独でベースポリマとして用いた場合には、高減衰組成物の成形加工性が低いという問題がある。
また、前記高減衰組成物を用いて形成した高減衰部材は、引張応力が加わった際に切断に至るまでの伸び量、すなわち切断時伸びが小さいため、特に地震等が発生した際に大きく変形することが求められる建築物の制震用ダンパ等としては適さないという問題もある。
そこで、成形加工性に優れるとともに切断時伸びが大きい上、前記S−IBジブロック共重合体との相溶性に優れた他のポリマを、前記S−IBジブロック共重合体とともに、高減衰組成物のベースポリマとして併用することが検討されている(例えば特許文献1〜3等参照)。
前記他のポリマとしては、例えばS−IB−Sトリブロック共重合体〔1つの重合体ブロック(IB)を2つの重合体ブロック(S)で挟んだ構造を有するもの〕等が挙げられる。かかるS−IB−Sトリブロック共重合体は、S−IBジブロック共重合体ほど減衰性能は高くないものの、前記S−IBジブロック共重合体よりも成形加工性に優れるとともに切断時伸びが大きく、しかも同じ重合体ブロック(S)(IB)によって構成されることから、S−IBジブロック共重合体との相溶性に優れている。
WO 01/74964 A1 特開平11−263896号公報 特開2000−119478号公報
前記S−IBジブロック共重合体とS−IB−Sトリブロック共重合体との併用系では、両者の配合割合を調整することで、減衰性能、成形加工性、および切断時伸びの、ある程度のバランスをとることは可能である。
しかし、単に両者を併用して配合割合を調整しただけでは、例えば建築物の制震用ダンパ等として十分に使用できるだけの高い減衰性能を、高減衰部材に付与することはできない。また前記併用系では、前記減衰性能が温度によって変化する、いわゆる温度依存性が大きいという問題もある。そこで発明者は、ブロック共重合体の種類と組み合わせについてさらに検討した。
その結果、前記S-IBジブロック共重合体に代えて、前記重合体ブロック(S)と、エチレン/プロピレンを構成単位とする重合体ブロック(EP)とを1ブロックずつ繋いだ構造を有するS−EPジブロック共重合体を用い、当該S−EPジブロック共重合体を前記S−IB−Sトリブロック共重合体と併用すると、高減衰部材の減衰性能を良好なレベルに維持しながら、減衰性能の温度依存性を大幅に小さくできることを見出した。
ところが発明者の検討によると、前記S−EPジブロック共重合体とS−IB−Sトリブロック共重合体との併用系では、例えば地震等によって大変形が繰り返された際の耐久性が未だ不十分であった。
本発明の目的は、建築物の制震用ダンパ等として十分に使用できるだけの高い減衰性能を備えるとともに、当該減衰性能の温度依存性が小さい上、地震等によって大変形が繰り返された際の耐久性にも優れた高減衰部材を形成できる高減衰組成物と、前記高減衰組成物からなる高減衰部材を備えた、建築物等の制震用ダンパを提供することにある。
本発明は、ベースポリマとして、
(1) 芳香族ビニル系化合物を構成単量体とする重合体ブロック(S)と、エチレン/プロピレンを構成単位とする重合体ブロック(EP)とのS−EPジブロック共重合体、および
(2) 前記重合体ブロック(S)と、イソブチレンを構成単位とする重合体ブロック(IB)とのS−IB−Sトリブロック共重合体、
の2種のブロック共重合体を、前記両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合が15質量%以上、40質量%以下となるように併用するとともに、
ポリイソブチレン、ポリブテン、および水素添加液状ポイリイソプレンからなる群より選ばれた少なくとも1種の非アロマ系可塑剤を配合したことを特徴とする高減衰組成物である。
本発明によれば、ベースポリマとして、従来のS−IBジブロック共重合体に代えて前記(1)のS−EPジブロック共重合体を用い、当該S−EPジブロック共重合体を、前記(2)のS−IB−Sトリブロック共重合体と併用するとともに、前記S−IB−Sトリブロック共重合体の割合を前記範囲内に規定することにより、高減衰部材の減衰性能を良好なレベルに維持しながら、前記減衰性能の温度依存性をこれまでよりも大幅に小さくすることができる。
すなわち、周波数0.1Hz、せん断ひずみ率100%の動的粘弾性測定により得られる20℃での等価減衰定数Heqを0.20以上として良好な減衰性能を維持しながら、0℃での等価せん断弾性率Geq0と20℃での等価せん断弾性率Geq20との比Geq0/Geq20を2.5以下として、前記減衰性能の温度依存性を小さくすることができる。
また本発明によれば、前記2種のブロック共重合体に、さらにポリイソブチレン、ポリブテン、および水素添加液状ポイリイソプレンからなる群より選ばれた少なくとも1種の非アロマ系可塑剤を配合することにより、高減衰部材に良好な柔軟性、および復元性を付与して、地震等によって大変形が繰り返された際の、前記高減衰部材の耐久性を向上して、破損したり減衰性能が著しく低下したりするのを防止することができる。すなわち日本工業規格JIS K6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に規定された試験方法に則って測定される切断時伸びEを400%以上として、前記耐久性を大幅に向上することができる。
前記S−IB−Sトリブロック共重合体の分子量は、重量平均分子量Mwで表して50,000以上であるのが好ましく、1,000,000以下であるのが好ましい。
重量平均分子量Mwが前記範囲未満では、高減衰部材の切断時伸びが小さくなって、例えば制震用ダンパ等としての使用に適さなくなるおそれがある。また前記範囲を超える場合には、高減衰組成物の成形加工性が低下するおそれがある。
本発明は、前記本発明の高減衰組成物からなる高減衰部材と、鋼製部材とからなることを特徴とする制震用ダンパである。
かかる制震用ダンパは、前記のように高減衰部材が減衰性能に優れるため、小型化したり、1つの建築物に組み込む数を減らしたりできる上、地震の発生によって繰り返し大変形が加えられても減衰性能が大きく低下しないため、当該地震やその後に発生する余震のエネルギーが建築物に伝わるのを確実に防止することができる。
また減衰性能の温度依存性を小さくできることから、例えば温度差の大きい建築物の外壁付近にも前記制震用ダンパを設置することができ、当該制震用ダンパによる制震性能の設計の自由度を高めることもできる。
本発明によれば、建築物の制震用ダンパ等として十分に使用できるだけの高い減衰性能を備えるとともに、当該減衰性能の温度依存性が小さい上、地震等によって大変形が繰り返された際の耐久性にも優れた高減衰部材を形成できる高減衰組成物と、前記高減衰組成物からなる高減衰部材を備えた、建築物等の制震用ダンパを提供することができる。
本発明の高減衰組成物からなる高減衰部材の減衰性能を評価するために作製する、前記高減衰部材のモデルとしての試験体を分解して示す分解斜視図である。 同図(a)(b)は、前記試験体を変位させて変位量と荷重との関係を求めるための試験機の概略を説明する図である。 前記試験機を用いて試験体を変位させて求められる、変位量と荷重との関係を示すヒステリシスループの一例を示すグラフである。
《高減衰組成物》
本発明は、ベースポリマとして、
(1) 芳香族ビニル系化合物を構成単量体とする重合体ブロック(S)と、エチレン/プロピレンを構成単位とする重合体ブロック(EP)とのS−EPジブロック共重合体、および
(2) 前記重合体ブロック(S)と、イソブチレンを構成単位とする重合体ブロック(IB)とのS−IB−Sトリブロック共重合体、
の2種のブロック共重合体を、前記両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合が15質量%以上、40質量%以下となるように併用するとともに、
ポリイソブチレン、ポリブテン、および水素添加液状ポイリイソプレンからなる群より選ばれた少なくとも1種の非アロマ系可塑剤を配合したことを特徴とする高減衰組成物である。
〈ベースポリマ〉
ベースポリマとしては、前記のように(1) S−EPジブロック共重合体、および(2) S−IB−Sトリブロック共重合体の2種のブロック共重合体を併用する。
前記両ブロック共重合体において、重合体ブロック(S)のもとになる芳香族ビニル系化合物としては、例えばスチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、α−メチルスチレン、β−メチルスチレン、2,6−ジメチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、α−メチル−o−メチルスチレン、α−メチル−m−メチルスチレン、α−メチル−p−メチルスチレン、β−メチル−o−メチルスチレン、β−メチル−m−メチルスチレン、β−メチル−p−メチルスチレン、2,4,6−トリメチルスチレン、α−メチル−2,6−ジメチルスチレン、α−メチル−2,4−ジメチルスチレン、β−メチル−2,6−ジメチルスチレン、β−メチル−2,4−ジメチルスチレン、o−クロロスチレン、m−クロロスチレン、p−クロロスチレン、2,6−ジクロロスチレン、2,4−ジクロロスチレン、α−クロロ−o−クロロスチレン、α−クロロ−m−クロロスチレン、α−クロロ−p−クロロスチレン、β−クロロ−o−クロロスチレン、β−クロロ−m−クロロスチレン、β−クロロ−p−クロロスチレン、2,4,6−トリクロロスチレン、α−クロロ−2,6−ジクロロスチレン、α−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,6−ジクロロスチレン、β−クロロ−2,4−ジクロロスチレン、o−t−ブチルスチレン、m−t−ブチルスチレン、p−t−ブチルスチレン、o−メトキシスチレン、m−メトキシスチレン、p−メトキシスチレン、o−クロロメチルスチレン、m−クロロメチルスチレン、p−クロロメチルスチレン、o−ブロモメチルスチレン、m−ブロモメチルスチレン、p−ブロモメチルスチレン、シリル基で置換されたスチレン誘導体、インデン、およびビニルナフタレン等の1種または2種以上が挙げられる。特にスチレンが好ましい。
重合体ブロック(S)は、前記芳香族ビニル系化合物以外の他の単量体を含んでいてもよいし、前記他の単量体を含んでいなくてもよい。
かかる他の単量体としては、例えばイソブチレン、脂肪族オレフィン類、ジエン類、ビニルエーテル類、β−ピネン等の1種または2種以上が挙げられる。
重合体ブロック(S)が他の単量体を含む場合、前記重合体ブロック(S)を構成する全ての単量体の総量中に占める芳香族ビニル系化合物の割合は60質量%以上、特に80質量%以上であるのが好ましい。
また重合体ブロック(IB)は、イソブチレン以外の他の単量体を含んでいてもよいし、前記他の単量体を含んでいなくてもよい。同様に重合体ブロック(EP)は、エチレン、およびプロピレン以外の他の単量体を含んでいてもよいし、前記他の単量体を含んでいなくてもよい。
かかる他の単量体としては、例えば前記芳香族ビニル系化合物、脂肪族オレフィン類、ジエン類、ビニルエーテル類、β−ピネン等の1種または2種以上が挙げられる。
重合体ブロック(IB)が他の単量体を含む場合、前記重合体ブロック(IB)を構成する全ての単量体の総量中に占めるイソブチレンの割合は60質量%以上、特に80質量%以上であるのが好ましい。
また重合体ブロック(EP)が他の単量体を含む場合、前記重合体ブロック(EP)を構成する全ての単量体の総量中に占めるエチレン/プロピレンの割合は60質量%以上、特に80質量%以上であるのが好ましい。
脂肪族オレフィン類としては、例えばエチレン、プロピレン、1−ブテン、2−メチル−1−ブテン、3−メチル−1−ブテン、ペンテン、ヘキセン、シクロヘキセン、4−メチル−1−ペンテン、ビニルシクロヘキサン、オクテン、およびノルボルネン等の1種または2種以上が挙げられる。
ジエン類としては、例えばブタジエン、イソプレン、ヘキサジエン、シクロペンタジエン、シクロヘキサジエン、ジシクロペンタジエン、ジビニルベンゼン、およびエチリデンノルボルネン等の1種または2種以上が挙げられる。
ビニルエーテル類としては、例えばメチルビニルエーテル、エチルビニルエーテル、n−プロピルビニルエーテル、イソプロピルビニルエーテル、n−ブチルビニルエーテル、sec−ブチルビニルエーテル、tert−ブチルビニルエーテル、イソブチルビニルエーテル、メチルプロペニルエーテル、およびエチルプロペニルエーテル等の1種または2種以上が挙げられる。
(S−EPジブロック共重合体)
S−EPジブロック共重合体は、前記重合体ブロック(S)と、重合体ブロック(EP)とを1ブロックずつ繋いだ構造を有している。
前記S−EPジブロック共重合体における、両重合体ブロック(S)(EP)の共重合比率は、前記両重合体ブロック(S)(EP)の総量中に占める重合体ブロック(S)の割合で表して2質量%以上、中でも5質量%以上、特に15質量%以上であるのが好ましく、80質量%以下、中でも60質量%以下、特に40質量%以下であるのが好ましい。
重合体ブロック(S)の割合を前記範囲内とすることで両重合体ブロック(S)(EP)の鎖長のバランスを取って、S−EPジブロック共重合体としての、高減衰部材に良好な減衰性能を付与する効果を良好に発揮させることができる。
なお重合体ブロック(EP)におけるエチレンとプロピレンの割合は、特に限定されないが、50:50程度であるのが好ましい。例えば下記クレイトンポリマーズ社製のS−EPジブロック共重合体中の重合体ブロック(EP)はイソプレンを水添して構成されるため、エチレンとプロピレンの割合は50:50程度である。
前記S−EPジブロック共重合体としては、これに限定されないが、例えばクレイトンポリマーズ社製の、いずれもスチレン−エチレン/プロピレンジブロック共重合体であるクレイトン(登録商標)G1701E(スチレンの含有割合:35質量%)、G1701H(スチレンの含有割合:37質量%)、G1701M(スチレンの含有割合:37質量%)等の1種または2種以上が挙げられる。
(S−IB−Sトリブロック共重合体)
S−IB−Sトリブロック共重合体は、1つの重合体ブロック(IB)を2つの重合体ブロック(S)で挟んだ構造を有している。
前記S−IB−Sトリブロック共重合体における、両重合体ブロック(S)(IB)の共重合比率は、前記両重合体ブロック(S)(IB)の総量中に占める重合体ブロック(S)の割合で表して2質量%以上、中でも5質量%以上、特に15質量%以上であるのが好ましく、80質量%以下、中でも60質量%以下、特に40質量%以下であるのが好ましい。
重合体ブロック(S)の割合を前記範囲内とすることで両重合体ブロック(S)(IB)の鎖長のバランスを取って、S−IB−Sトリブロック共重合体としての、高減衰組成物に良好な成形加工性を付与するとともに、高減衰部材の断時伸びを大きくする効果を、いずれも良好に発揮させることができる。またS−IBジブロック共重合体に対する良好な相溶性を付与することもできる。
S−IB−Sトリブロック共重合体の分子量は、重量平均分子量Mwで表して50,000以上であるのが好ましく、1,000,000以下であるのが好ましい。
重量平均分子量Mwが前記範囲未満では、高減衰部材の切断時伸びが小さくなって、例えば制震用ダンパ等としての使用に適さなくなるおそれがある。また前記範囲を超える場合には、高減衰組成物の成形加工性が低下するおそれがある。
前記S−IB−Sトリブロック共重合体は、例えば前記特許文献1、2に記載の合成方法等によって製造することができる。
前記S−IB−Sトリブロック共重合体としては、これに限定されないが、例えば(株)カネカ製の、スチレン−イソブチレン−スチレントリブロック共重合体であるSIBSTAR(登録商標)062T、072T、102T等が挙げられる。
(配合割合)
前記2種のブロック共重合体の配合割合が、当該2種のブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合で表して15質量%以上、40質量%以下に限定されるのは、下記の理由による。
すなわち、前記範囲よりS−IB−Sトリブロック共重合体が少ない場合には、高減衰組成物に良好な成形加工性を付与する効果や、高減衰部材の切断時伸びを大きくする効果が十分に得られない。一方、前記範囲よりS−IB−Sトリブロック共重合体が多い場合には、高減衰部材に良好な減衰性能を付与する効果が得られない。また、相対的にS−EPジブロック共重合体の割合が少なくなって、減衰性能の温度依存性を小さくする効果も得られない。
これに対し、S−IB−Sトリブロック共重合体の割合を前記範囲内に規定することにより、高減衰部材の減衰性能を良好なレベルに維持しながら、前記減衰性能の温度依存性をこれまでよりも大幅に小さくすることができる。
〈非アロマ系可塑剤〉
非アロマ系可塑剤とは、NMR測定の結果から算出される芳香族化合物由来の成分の質量比率が35質量%以下の可塑剤を指し、本発明では、かかる非アロマ系可塑剤のうちポリイソブチレン、ポリブテン、および水素添加液状ポイリイソプレンからなる群より選ばれた少なくとも1種が選択して使用される。これらの可塑剤は、いずれも出発原料および生成物中に芳香族化合物を含まないため、芳香族化合物由来の成分の質量比率が35質量%以下である。
かかる非アロマ系可塑剤を配合することにより、先に説明したように高減衰部材に良好な柔軟性、および復元性を付与して、地震等によって大変形が繰り返された際の、前記高減衰部材の耐久性を向上して、破損したり減衰性能が著しく低下したりするのを防止することができる。
これに対し、前記質量比率が35質量%を超える非アロマ系以外の可塑剤(アロマ系可塑剤)を配合しても、同じ効果を奏することはできない。すなわち切断時伸びEが400%未満となって耐久性を向上する効果が得られない。
のみならず、非アロマ系可塑剤に代えてアロマ系可塑剤を配合すると、減衰性能の温度依存性が大きくなるという問題も生じる。
なお芳香族化合物由来の成分の質量比率は、例えば対象化合物を環分析(n−d−M法)して%CA、%CP、および%CNを算出し、かかる3成分の合計100%中に占める、芳香族化合物由来の成分を示す%CAの割合でもって求めることができる。
前記非アロマ系可塑剤のうちポリイソブチレンとしては、例えばJX日鉱日石エネルギー(株)製のテトラックス(登録商標)グレード3T、グレード4T、グレード5T、グレード6T等の1種または2種以上が挙げられる。
またポリブテンとしては、例えばJX日鉱日石エネルギー(株)製の日石ポリブテン グレードLV−7、グレードLV−50、グレードLV−100、グレードHV−15、グレードHV−35、グレードHV−50、グレードHV−100、グレードHV−300、グレードHV−1900、グレードSV−7000等の1種または2種以上が挙げられる。
さらに水素添加液状ポリイソプレンとしては、例えば(株)クラレ製のクラプレン(登録商標) LIR−290等が挙げられる。
非アロマ系可塑剤の配合割合は、前記2種のブロック共重合体の総量100質量部あたり10質量部以上、中でも20質量部以上、特に25質量部以上であるのが好ましく、80質量部以下、中でも50質量部以下、特に45質量部以下であるのが好ましい。
配合割合が前記範囲未満では、当該非アロマ系可塑剤を配合することによる、先に説明した、高減衰部材に良好な柔軟性、および復元性を付与して、地震等により大変形が繰り返された際の、前記高減衰部材の耐久性を向上する効果が得られないおそれがある。
一方、配合割合が前記範囲を超える場合には、過剰の非アロマ系可塑剤が高減衰部材の表面にブリードして、例えば前記高減衰部材を、当該高減衰部材と共に制震用ダンパを構成する鋼製部材等と接着する際に接着不良等を生じて、前記高減衰部材と鋼製部材等とが強固に接着、一体化された制震用ダンパ等を構成できないという問題を生じるおそれがある。
これに対し、非アロマ系可塑剤の配合割合を前記範囲内とすると、前記ブリードを生じることなしに、高減衰部材に良好な柔軟性、および復元性を付与して、当該高減衰部材の耐久性を向上することが可能となる。
〈その他〉
本発明の高減衰組成物には、さらに必要に応じて粘着付与剤、充填剤を配合してもよい。
このうち粘着付与剤としては、例えばテルペンフェノール樹脂、ロジン系樹脂、石油系樹脂等の1種または2種以上が挙げられる。
前記粘着付与剤の配合割合は、高減衰部材の温度依存性等を損なわない範囲で適宜設定できるが、特に前記2種のブロック共重合体の総量100質量部あたり5質量部以上、中でも10質量部以上、特に15質量部以上であるのが好ましく、60質量部以下、中でも40質量部以下、特に35質量部以下であるのが好ましい。
また充填剤としては、例えば酸化マグネシウム、炭酸カルシウム、タルク、マイカ、クレー、雲母粉、ベントナイト、シリカ、アルミナ、水酸化アルミニウム、アルミニウムシリケート、酸化チタン、カーボンブラック、アルミニウム粉、ガラスバルーン等の1種または2種以上が挙げられる。
前記充填剤の配合割合は、高減衰部材の耐久性や温度依存性等を損なわない範囲で適宜設定できるが、特に前記2種のブロック共重合体の総量100質量部あたり5質量部以上、中でも10質量部以上、特に15質量部以上であるのが好ましく、60質量部以下、中でも45質量部以下、特に40質量部以下であるのが好ましい。
〈減衰性能評価〉
高減衰部材の減衰性能は、下記の測定方法によって求める等価減衰定数Heqの大小で評価することとする。すなわち等価減衰定数Heqが大きいほど、高減衰部材は減衰性能に優れていると判定できる。特に、等価減衰定数Heqは0.20以上であるのが好ましい。
(試験体の作製)
特性を評価する高減衰組成物をシート状に押出成形したのち打ち抜いて、図1に示すように円板1(厚み5mm×直径25mm)を作製し、前記円板1の表裏両面に、それぞれシアノアクリレート系接着剤を介して厚み6mm×縦44mm×横44mmの矩形平板状の鋼板2を重ねて積層方向に加圧することで、前記円板1を2枚の鋼板2と接着させて、高減衰部材のモデルとしての減衰性能評価用の試験体3を作製する。
(変位試験)
図2(a)に示すように前記試験体3を2個用意し、前記2個の試験体3を、一方の鋼板2を介して1枚の中央固定治具4にボルトで固定するとともに、それぞれの試験体3の他方の鋼板2に、1枚ずつの左右固定治具5をボルトで固定する。そして中央固定治具4を、図示しない試験機の上側の固定アーム6に、ジョイント7を介してボルトで固定し、かつ2枚の左右固定治具5を、前記試験機の下側の可動盤8に、ジョイント9を介してボルトで固定する。
次にこの状態で、可動盤8を図中に白抜きの矢印で示すように固定アーム6の方向に押し上げるように変位させて、試験体3のうち円板1を、図2(b)に示すように前記試験体3の積層方向と直交方向に歪み変形させた状態とし、次いでこの状態から、可動盤8を図中に白抜きの矢印で示すように固定アーム6の方向と反対方向に引き下げるように変位させて、前記図2(a)に示す状態に戻す操作を1サイクルとして、前記試験体3のうち円板1を繰り返し歪み変形、すなわち振動させた際の、前記試験体3の積層方向と直交方向への円板1の変位量(mm)と荷重(N)との関係を示すヒステリシスループH(図3参照)を求める。
測定は、温度20℃の環境下、前記操作を3サイクル実施して3回目の値を求める。振動の周波数は0.1Hzとする。また円板1を挟む2枚の鋼板2の、前記積層方向と直交方向の最大のずれ量は、前記円板1の厚みに対する百分率(せん断ひずみ率)で表して100%となるように設定する。
次いで、前記測定により求めた図3に示すヒステリシスループHのうち最大変位点と最小変位点とを結ぶ、図中に太線の実線で示す直線Lの傾きKeq(N/mm)を求め、前記傾きKeq(N/mm)と、円板1の厚みT(mm)と、円板1の断面積A(mm)とから、式(1):
Figure 2014001323
により等価せん断弾性率Geq(N/mm)を求める。
また図3中に斜線を付して示した、ヒステリシスループHの全表面積で表される吸収エネルギー量ΔWと、同図中に網線を付して示した、前記直線Lと、グラフの横軸と、直線LとヒステリシスループHとの交点から前記横軸におろした垂線Lとで囲まれた領域の表面積で表される弾性歪みエネルギーWとから、式(2):
Figure 2014001323
により等価減衰定数Heqを求める。
〈減衰性能の温度依存性評価〉
減衰性能の温度依存性は、前記と同じ変位試験を温度0℃の環境下で実施して求める等価せん断弾性率Geq0(N/mm)と、前記温度20℃の環境下での等価せん断弾性率Geq20(N/mm)との比Geq0/Geq20の大小で評価することとする。
すなわち比Geq0/Geq20が1に近いほど、減衰性能の温度依存性は小さいと判定できる。特に、比Geq0/Geq20は2.5以下であるのが好ましい。
〈引張特性評価〉
温度20℃の環境下、高減衰組成物を用いて、日本工業規格JIS K6251:2010「加硫ゴム及び熱可塑性ゴム−引張特性の求め方」に規定されたダンベル状1号形試験片を作製し、前記試験片を用いて、同規格に規定された試験方法に則って試験速度300mm/minの条件で引張試験を実施して、切断時伸びE(%)を求める。
前記切断時伸びEは、先に説明したように大きいほど好ましいと判定できる。特に切断時伸びEは、非アロマ系可塑剤を配合しない系では200%以上であるのが好ましく、非アロマ系可塑剤を配合する系では400%以上であるのが好ましい。
《高減衰部材》
本発明の高減衰組成物を用いて形成できる高減衰部材としては、例えばビル等の建造物の基礎に組み込まれる免震用のダンパ、建築物の構造中に組み込まれる制震(制振)用のダンパ、吊橋や斜張橋等のケーブルの制振部材、産業機械や航空機、自動車、鉄道車両等の防振部材、コンピュータやその周辺機器類、あるいは家庭用電機機器類等の防振部材、さらには自動車用タイヤのトレッド等が挙げられる。
本発明によれば、前記S−EPジブロック共重合体、S−IB−Sトリブロック共重合体、非アロマ系可塑剤、および乾式シリカの種類とその組み合わせ、および配合割合を前記範囲内で調整することにより、前記それぞれの用途に適した優れた減衰性能を有する高減衰部材を得ることができる。
〈制震用ダンパ〉
特に本発明の高減衰組成物からなる高減衰部材と、鋼板や鋼管等の鋼製部材とを組み合わせて建築物の構造中に組み込まれる制震用ダンパを形成した場合には、前記のように高減衰部材が減衰性能に優れるため、当該制震用ダンパを小型化したり、1つの建築物に組み込む数を減らしたりできる上、地震の発生によって繰り返し大変形が加えられても減衰性能が大きく低下しないため、当該地震やその後に発生する余震のエネルギーが建築物に伝わるのを確実に防止することができる。
また減衰性能の温度依存性を小さくできることから、例えば温度差の大きい建築物の外壁付近にも前記制震用ダンパを設置することができ、当該制震用ダンパによる制震性能の設計の自由度を高めることもできる。
〈実施例1〉
ベースポリマとしてのS−EPジブロック共重合体〔前出のクレイトンポリマーズ社製のクレイトン(登録商標)G1701E〕80質量部、S−IB−Sトリブロック共重合体〔前出の(株)カネカ製のSIBSTAR(登録商標)102T、重量平均分子量Mw:120,000〕20質量部、および非アロマ系可塑剤としてのポリイソブチレン〔前出のJX日鉱日石エネルギー(株)製のテトラックス(登録商標)グレード3T、芳香族化合物由来の成分の質量比率:0質量%〕20質量部を配合し、密閉式混練機を用いて混練して高減衰組成物を調製した。
前記両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合は20質量%であった。
〈実施例2〉
前記S−EPジブロック共重合体の量を65質量部、S−IB−Sトリブロック共重合体の量を35質量部とし、かつ非アロマ系可塑剤として、前記ポリイソブチレンに代えて、ポリブテン〔前出のJX日鉱日石エネルギー(株)製の日石ポリブテン グレードHV−300、芳香族化合物由来の成分の質量比率:0質量%〕20質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にして高減衰組成物を調製した。
前記両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合は35質量%であった。
〈実施例3〉
非アロマ系可塑剤として、前記ポリイソブチレンに代えて、水素添加液状ポリイソプレン〔前出の(株)クラレ製のクラプレン(登録商標) LIR−290、芳香族化合物由来の成分の質量比率:0質量%〕20質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にして高減衰組成物を調製した。
両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合は20質量%であった。
〈比較例1〉
非アロマ系可塑剤を配合しなかったこと以外は実施例1と同様にして高減衰組成物を調製した。
両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合は20質量%であった。
〈比較例2〉
非アロマ系可塑剤としての前記ポイリイソブチレンに代えて、芳香族化合物由来の成分の質量比率が35質量%を超えるアロマ系可塑剤であるスチレン系オリゴマ〔理化ハーキュレス(株)製のピコラスチックA−5〕20質量部を配合したこと以外は実施例1と同様にして高減衰組成物を調製した。
両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合は20質量%であった。
〈実施例4〉
前記S−EPジブロック共重合体の量を65質量部、S−IB−Sトリブロック共重合体の量を35質量部とし、かつポリイソブチレンの量を40質量部としたこと以外は実施例1と同様にして高減衰組成物を調製した。
前記両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合は35質量%であった。
〈実施例5〉
前記S−EPジブロック共重合体の量を65質量部、S−IB−Sトリブロック共重合体の量を35質量部とし、かつポリイソブチレンの量を70質量部としたこと以外は実施例1と同様にして高減衰組成物を調製した。
前記両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合は35質量%であった。
〈比較例3〉
前記S−EPジブロック共重合体の量を40質量部、S−IB−Sトリブロック共重合体の量を60質量部としたこと以外は実施例1と同様にして高減衰組成物を調製した。
前記両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合は60質量%であった。
〈実施例6〉
前記S−EPジブロック共重合体の量を85質量部、S−IB−Sトリブロック共重合体の量を15質量部としたこと以外は実施例1と同様にして高減衰組成物を調製した。
前記両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合は15質量%であった。
〈比較例4〉
前記S−EPジブロック共重合体の量を90質量部、S−IB−Sトリブロック共重合体の量を10質量部としたこと以外は実施例1と同様にして高減衰組成物を調製した。
前記両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合は10質量%であった。
前記実施例、比較例で調製した高減衰組成物について、先に説明した減衰性能評価、減衰性能の温度依存性評価、および引張特性評価を実施して、その特性を評価した。
減衰性能は、等価減衰定数Heqが0.20以上のものを良好、0.20未満のものを不良と評価した。減衰性能の温度依存性は、比Geq0/Geq20が2.5以下のものを良好、2.5を超えるものを不良と評価した。また引張特性は、切断時伸びEが400%以上のものを良好、400%未満のものを不良と評価した。
結果を表1、表2に示す。
Figure 2014001323
Figure 2014001323
表1、表2の実施例1〜6、比較例1の結果より、ベースポリマとしてS−EPジブロック共重合体とS−IB−Sトリブロック共重合体の2種を併用するとともに、ポリイソブチレン、ポリブテン、および水素添加液状ポイリイソプレンからなる群より選ばれた少なくとも1種の非アロマ系可塑剤を配合することで、高減衰部材の良好な減衰性能を維持しながら、当該減衰性能の温度依存性をこれまでよりも大幅に小さくし、なおかつ高減衰部材に良好な柔軟性、および復元性を付与して、大変形が繰り返された際の、前記高減衰部材の耐久性を向上できることが判った。
ただし実施例1〜6、比較例3、4の結果より、前記併用系においては、高減衰部材の切断時伸びを大きくするとともに、前記高減衰部材に良好な減衰性能を付与するために、両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合が15質量%以上、40質量%以下である必要があることが判った。
また実施例1〜6、比較例2の結果より、前記3種の非アロマ系可塑剤に代えてアロマ系可塑剤を配合した場合には、前記本発明の効果が得られないだけでなく、温度依存性が大きくなってしまうことが判った。
さらに実施例1〜6の結果より、非アロマ系可塑剤の配合割合は、両ブロック共重合体の総量100質量部あたり10質量部以上、80質量部以下であるのが好ましいことが判った。
1 円板
2 鋼板
3 試験体
4 中央固定治具
5 左右固定治具
6 固定アーム
7 ジョイント
8 可動盤
9 ジョイント
H ヒステリシスループ
直線
垂線
W エネルギー
ΔW 吸収エネルギー量

Claims (3)

  1. ベースポリマとして、
    (1) 芳香族ビニル系化合物を構成単量体とする重合体ブロック(S)と、エチレン/プロピレンを構成単位とする重合体ブロック(EP)とのS−EPジブロック共重合体、および
    (2) 前記重合体ブロック(S)と、イソブチレンを構成単位とする重合体ブロック(IB)とのS−IB−Sトリブロック共重合体、
    の2種のブロック共重合体を、前記両ブロック共重合体の総量中に占めるS−IB−Sトリブロック共重合体の割合が15質量%以上、40質量%以下となるように併用するとともに、
    ポリイソブチレン、ポリブテン、および水素添加液状ポイリイソプレンからなる群より選ばれた少なくとも1種の非アロマ系可塑剤を配合したことを特徴とする高減衰組成物。
  2. 前記S−IB−Sトリブロック共重合体は、重量平均分子量Mwが50,000以上、10,000,000以下である請求項1に記載の高減衰組成物。
  3. 前記請求項1または2に記載の高減衰組成物からなる高減衰部材と、鋼製部材とからなることを特徴とする制震用ダンパ。
JP2012137852A 2012-06-19 2012-06-19 高減衰組成物および制震用ダンパ Pending JP2014001323A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012137852A JP2014001323A (ja) 2012-06-19 2012-06-19 高減衰組成物および制震用ダンパ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2012137852A JP2014001323A (ja) 2012-06-19 2012-06-19 高減衰組成物および制震用ダンパ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2014001323A true JP2014001323A (ja) 2014-01-09

Family

ID=50034803

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012137852A Pending JP2014001323A (ja) 2012-06-19 2012-06-19 高減衰組成物および制震用ダンパ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2014001323A (ja)

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001074964A1 (fr) * 2000-04-05 2001-10-11 Kaneka Corporation Composition amortissant les vibrations
JP2002138184A (ja) * 2000-11-02 2002-05-14 Tokai Rubber Ind Ltd 高減衰エラストマー組成物
JP2006258156A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Kaneka Corp 粘弾性ダンパー
JP2013095863A (ja) * 2011-11-01 2013-05-20 Sumitomo Rubber Ind Ltd 高減衰組成物

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2001074964A1 (fr) * 2000-04-05 2001-10-11 Kaneka Corporation Composition amortissant les vibrations
JP2002138184A (ja) * 2000-11-02 2002-05-14 Tokai Rubber Ind Ltd 高減衰エラストマー組成物
JP2006258156A (ja) * 2005-03-16 2006-09-28 Kaneka Corp 粘弾性ダンパー
JP2013095863A (ja) * 2011-11-01 2013-05-20 Sumitomo Rubber Ind Ltd 高減衰組成物

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5289356B2 (ja) 高減衰組成物
JP5648014B2 (ja) 高減衰組成物および粘弾性ダンパ
KR102364530B1 (ko) 수지 조성물, 펠릿, 베일, 제진재, 차음재 및 합판 유리용 중간막
JP5330460B2 (ja) 高減衰組成物
JP5404090B2 (ja) 高減衰組成物
JP2011126992A (ja) 高減衰組成物
JP2017082171A (ja) 高減衰ゴム組成物および粘弾性ダンパ
JP6195338B2 (ja) 高減衰組成物および粘弾性ダンパ
JP6575807B2 (ja) 高減衰組成物、粘弾性ダンパおよび粘弾性支承
JP5800684B2 (ja) 高減衰組成物
JP2015160903A (ja) 高減衰組成物、制震ダンパおよび免震支承
JP7511553B2 (ja) 粘接着組成物
JP2014001337A (ja) 高減衰組成物および制震用ダンパ
JP5568581B2 (ja) 高減衰組成物および粘弾性ダンパ
JP2013053251A (ja) 高減衰組成物
JP2011132481A (ja) 高減衰組成物
JP2014001323A (ja) 高減衰組成物および制震用ダンパ
WO1998016580A1 (fr) Composition a base de caoutchouc hautement amortissante
JP2014224180A (ja) 高減衰組成物および粘弾性ダンパ
JP2016056279A (ja) 高減衰組成物および粘弾性ダンパ
JP2014074105A (ja) 高減衰組成物および制震用ダンパ
JP5789434B2 (ja) 高減衰組成物
JP5738113B2 (ja) 高減衰組成物
JP5579152B2 (ja) 高減衰組成物
JP4423845B2 (ja) 振動減衰エラストマー組成物

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

Effective date: 20150324

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20151202

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20151210

A521 Written amendment

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20160128

A02 Decision of refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02

Effective date: 20160616