JP2014001203A - 脂肪乳剤および医薬品組成物中の非ステロイド性抗炎症薬の含有量を高める方法 - Google Patents

脂肪乳剤および医薬品組成物中の非ステロイド性抗炎症薬の含有量を高める方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
非水溶性であり、かつ非油溶性である難溶性薬物を含有する脂肪乳剤であって、薬物の乳化粒子への内包率を高めた脂肪乳剤を提供する。
【解決手段】
薬物、油脂、水、およびリン脂質を少なくとも含有する脂肪乳剤であって、
前記薬物が、
水への溶解度が1×10−1mg/mL以下であり、
大豆油への溶解度が10mg/mL以下であり、
化学構造式中にカルボキシル基を含有する、
非ステロイド性抗炎症薬であり、
脂肪乳剤のpHが3〜6であって、
前記薬物の乳化粒子への内包率が80%以上であることを特徴とする、
脂肪乳剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、非水溶性であり、かつ非油溶性である難溶性薬物の乳化粒子への内包率を高めた脂肪乳剤、および医薬品組成物中の非ステロイド性抗炎症薬の含有量を高める方法に関する。
非ステロイド性抗炎症薬(Non−Steroidal Anti−Inflammatory Drugs;NSAIDs)は、ステロイドではない抗炎症薬の総称であり、疼痛、発熱、炎症の治療に幅広く用いられている。しかし、非ステロイド性抗炎症薬は副作用の発生率が高く、最も多い胃腸炎の他、重篤な出血を伴う潰瘍までが起こりうることが知られており、これら副作用の軽減が求められている。
非ステロイド性抗炎症薬を脂肪乳剤化し、注射剤とすることで、上記副作用の軽減が期待できる。しかしながら、油溶性の高い一部の薬物(例えば、フルルビプロフェンアキセチル、特許文献1)以外の非ステロイド性抗炎症薬は、水溶性と油溶性が共に低く、脂肪乳剤化することが技術的に困難であった。
また、乳化条件を調整することで脂肪乳剤化できたとしても、乳化粒子への薬物の内包率が低くなる課題が残されており、薬物を効率的にターゲット部位に集積させるために、内包率の高い脂肪乳剤が求められていた。
特開平6−192084
そこで、本発明の目的は、非水溶性であり、かつ非油溶性である難溶性薬物の乳化粒子への内包率を高めた脂肪乳剤、および医薬品組成物中の非ステロイド性抗炎症薬の含有量を高める方法を提供するものである。
本発明の一態様に係る脂肪乳剤は、
薬物、油脂、水、およびリン脂質を少なくとも含有し、
前記薬物が、水への溶解度が1×10−1mg/mL以下であり、大豆油への溶解度が10mg/mL以下であり、化学構造式中にカルボキシル基を含有する、非ステロイド性抗炎症薬であり、
脂肪乳剤のpHが3〜6であって、
前記薬物の乳化粒子への内包率が80%以上であることを特徴とする。
また、本発明の一態様に係る医薬品組成物中の非ステロイド性抗炎症薬の含有量を高める方法は、
非ステロイド性抗炎症薬を含有する医薬品組成物において、
前記非ステロイド性抗炎症薬が、
水への溶解度が1×10−1mg/mL以下であり、
大豆油への溶解度が10mg/mL以下であり、
化学構造式中にカルボキシル基を含有するものであって、
前記非ステロイド性抗炎症薬、油脂、水、およびリン脂質を乳化させて脂肪乳剤を調製する工程と、
脂肪乳剤のpHを3〜6に調整する工程と、
を含有し、
前記非ステロイド性抗炎症薬の乳化粒子への内包率が80%以上であることを特徴とする。
本発明によれば、難溶性薬物を含有し、薬物の乳化粒子への内包率を高めた脂肪乳剤を提供することにより、炎症部位などのターゲット部位へ効率的に薬物を集積させることができ、薬物投与量の低減や副作用の低減が期待できる。
以下、本発明を詳細に説明する。なお、本発明において「%」は「質量%」を意味する。
1.脂肪乳剤
本実施形態に係る脂肪乳剤は、薬物(有効成分)、油脂、水、およびリン脂質(乳化剤)を含む乳化物(水中油型乳剤)である。すなわち、本実施形態に係る脂肪乳剤は、乳化粒子が水中に分散された乳化物であり、該乳化粒子においては、リン脂質を含む膜の内側に油脂が主に包含されており、該膜の界面または内側に薬物が包含されている。
以下、本実施形態に係る脂肪乳剤を構成する各成分について説明する。
1.1.薬物
1.1.1.非ステロイド性抗炎症薬(NSAIDs)
非ステロイド性抗炎症薬は、疼痛や炎症に関連した一連の障害の治療のために臨床的に用いられる化合物の一群である。非ステロイド性抗炎症薬は、アラキドン酸のプロスタグランジンへの転換を触媒するシクロオキシゲナーゼ(「COX」)酵素を阻害することが知られており、当該薬物の鎮痛および抗炎症作用はCOXの阻害により発揮されると考えられる。
本実施形態に係る脂肪乳剤で使用される非ステロイド性抗炎症薬としては、後述する薬物の特徴を満たすものであれば特に限定するものではないが、本発明の効果を奏しやすい観点から、酸性の非ステロイド性抗炎症薬が好ましい。酸性の非ステロイド性抗炎症薬としては、インドメタシン、アセメタシン、ジクロフェナク、フェルビナク、スリンダグ等のフェニル酸系非ステロイド性抗炎症薬、イブプロフェン、ケトプロフェン、ナプロキセン、オキサプロジン、ザルトプロフェン等のプロピオン酸系非ステロイド性抗炎症薬、エトドラクまたはメフェナム酸等が挙げられる。これらの中でも、難溶性が高く、本発明の効果を奏しやすい観点から、インドメタシン、アセメタシン、フェルビナク、スリンダグ等のフェニル酸系非ステロイド性抗炎症薬、またはイブプロフェン等のプロピオン酸系非ステロイド性抗炎症薬が好ましく、インドメタシン、アセメタシン、イブプロフェンがより好ましい。
1.1.2.薬物の水への溶解度
本実施形態に係る脂肪乳剤で使用される薬物は、水への溶解性が低く注射剤を調製しにくい薬物であるほど、本発明の効果を奏しやすいことから、水(20℃)への溶解度が1×10−1mg/mL以下であり、好ましくは1×10−2mg/mL以下であり、より好ましくは1×10−3mg/mL以下である。換言すれば、第十六改正日本薬局方、通則に記載の溶解性において「ほとんど溶けない」の用語が使用される薬物を用いることが好ましい。
薬物の水への溶解度は、以下の方法により確認することができる。すなわち、薬物の濃度が1×10−1mg/mLとなるように薬物に水(20℃)を混合し、5分ごとに30秒間撹拌させて、20℃で30分経過した際、目視で薬物が分散している、または沈殿している場合、水への溶解度が1×10−1mg/mL以下とする。同様に、薬物の濃度が1×10−3mg/mLとなるように更に水(20℃)を混合し、5分ごとに30秒間撹拌させて、20℃で30分経過した際、目視で薬物が分散している、または沈殿している場合、水への溶解度が1×10−3mg/mL以下とする。
1.1.3.薬物の大豆油への溶解度
本実施形態に係る脂肪乳剤で使用される薬物は、油脂への溶解性が低く注射剤を調製しにくい薬物であるほど、本発明の効果を奏しやすいことから、大豆油(20℃)への溶解度が10mg/mL以下であり、好ましくは5mg/mL以下であり、より好ましくは1mg/mL以下である。
薬物の大豆油への溶解度は、以下の方法により確認することができる。すなわち、薬物の濃度が10mg/mLとなるように薬物に大豆油(20℃)を混合し、20℃で30分経過した際、目視で薬物が分散している、または沈殿している場合、大豆油への溶解度が10mg/mL以下とする。同様に、薬物の濃度が1mg/mLとなるように更に大豆油(20℃)を混合し、20℃で30分経過した際、目視で薬物が分散している、または沈殿している場合、大豆油への溶解度が1mg/mL以下とする。
1.1.4.薬物の化学的構造
本実施形態に係る脂肪乳剤で使用される薬物は、化学構造式中にカルボキシル基を含有することを特徴とする。カルボキシル基を含有するとは、薬物の化学構造式中にカルボキシル基を少なくとも1つ以上含有することをいう。該薬物を含有する脂肪乳剤のpHを3〜6に調整することで、薬物の乳化粒子への内包率が80%以上である脂肪乳剤を調製することができる。
1.2.リン脂質
本実施形態に係る脂肪乳剤で使用されるリン脂質は、天然及び合成のリン脂質のいずれも用いることができる。天然のリン脂質としては、卵黄リン脂質、卵黄ホスファチジルコリン、大豆リン脂質、大豆ホスファチジルコリン、それらを水素添加した水添卵黄リン脂質、水添卵黄ホスファチジルコリン、水添大豆リン脂質、水添大豆ホスファチジルコリンなどを挙げることができる。また、化学合成したリン脂質としては、ホスファチジルコリン、ホスファチジルグリセロール、ホスファチジルエタノールアミンなどが挙げられる。
本実施形態に係る脂肪乳剤は、上記リン脂質を単独でまたは2種以上を混合して用いることができる。上記リン脂質のうち卵黄リン脂質、卵黄ホスファチジルコリン、大豆リン脂質および大豆ホスファチジルコリンを用いることが好ましく、卵黄リン脂質がより好ましい。
本実施形態に係る脂肪乳剤で使用されるリン脂質は、有機溶媒による分画法等公知の方法によって精製された精製リン脂質を用いることが好ましい。具体的には、リン脂質純度85重量%以上のものが好ましく、90重量%以上のものが更に好ましい。
1.3.油脂
本実施形態に係る脂肪乳剤で使用される油脂としては、例えば、大豆油、ゴマ油、ナタネ油、サフラワー油、オリーブ油、ヒマシ油、コーン油、綿実油、米油、ヒマワリ油、グレープシード油、小麦胚芽油などの植物油や、中鎖脂肪酸トリグリセリド(MCT)が挙げられる。植物油は精製植物油であることが好ましい。
本実施形態に係る脂肪乳剤における各成分の含有量は、薬物が薬効を示す有効量を含有すれば特に限定するものではない。例えばインドメタシン、アセメタシンまたはイブプロフェンの場合、薬物の含有量が0.1〜30mg/mLであることが好ましい。また、油脂が脂肪乳剤の全量に対して5〜50%であり、リン脂質が油脂に対し1〜100%であることが好ましい。
1.4.その他の成分
本実施形態に係る脂肪乳剤では必要に応じて、等張化剤(例えば、グリセリン、ブドウ糖、塩化ナトリウム)、抗酸化剤(例えば、アスコルビン酸およびその塩、安息香酸、クエン酸およびその塩、ジブチルヒドロキシアニソール、ジブチルヒドロキシトルエン、α−トコフェロール、D−ソルビトール)、pH調整剤(水酸化ナトリウム、塩酸、各種リン酸塩)を含有していてもよい。
1.5.脂肪乳剤のpH
本実施形態に係る脂肪乳剤はpHが3〜6であり、好ましくは3.5〜5.5であり、より好ましくは4〜5である。脂肪乳剤のpHが前記範囲より高いと、薬物の乳化粒子への内包率が低下するため好ましくない。また、脂肪乳剤のpHが前記範囲より低いと、乳化の安定性が保ち難くなるため好ましくない。脂肪乳剤は注射剤として用いるため、脂肪乳剤のpHは血中のpHと同程度である8〜9に調整されることが一般的である。本発明の脂肪乳剤は、あえて血中のpHよりも低い3〜6に調整することで、薬物の乳化粒子への内包率を高めることに成功した。
1.6.薬物の乳化粒子への内包率
本実施形態に係る脂肪乳剤は、薬物の乳化粒子への内包率が80%以上であり、好ましくは90%以上であり、より好ましくは95%以上である。内包率が上記範囲であることにより、炎症部位などのターゲット部位へ効率的に薬物を集積させることができ、薬物投与量の低減や副作用の低減が期待できる。
脂肪乳剤中の薬物の乳化粒子への内包率は、脂肪乳剤中の薬物の含有量に対する油相中の薬物の含有量の比(%)として算出する。油相中の薬物の含有量は、脂肪乳剤中の薬物の含有量から水相中の薬物の含有量を減ずることで算出し、脂肪乳剤中および水相中の薬物の含有量は後述する実施例の測定方法にしたがって測定する。
1.7.用途および特性
本実施形態に係る脂肪乳剤は、静脈内注射用として使用することができる。この場合、本実施形態により得られた脂肪乳剤のpHを調整した後、アンプルやバイアル、プレフィルドシリンジ容器などの気密または密封容器に充填し、高温加熱処理などを施すことができる。
また、本実施形態に係る脂肪乳剤の平均粒子径は300nm以下であることが好ましく、150〜250nmの範囲内であることがより好ましい。平均粒子径がこれより大きい場合、脂肪乳剤の乳化系が不安定となることがある。また、特に静脈内に投与した場合には、150nmより小さい場合は、炎症部位(特に末梢血管内壁)に集積する速度が遅延し、投与後の生理活性の発揮が不十分となる可能性がある。
1.8.投与形態
本実施形態に係る脂肪乳剤は、非経口の投与経路にてヒトまたはヒト以外の哺乳類に投与されるのが好ましく、静脈内注射(点滴静脈内注射を含む)により投与されることがより好ましい。例えば、0.1〜30mg/mLのアセメタシンを含む本実施形態に係る脂肪乳剤をそのまま、または輸液に混和して、静脈内注射により投与することができる。
2.脂肪乳剤の製造方法
本実施形態に係る脂肪乳剤の製造方法は、上述した薬物、油脂、リン脂質および水を乳化させる工程を含む。例えば、所定量の油脂(例えば大豆油)に、リン脂質、薬物、およびその他の添加剤(例えばグリセリン)などを常用のホモジナイザーにて混合および均質化し、次いで、これに必要量の水を加えた後、前記ホモジナイザーで再び均質化を行って水中油型乳剤に変換することにより、本実施形態に係る脂肪乳剤を製造することができる。また、得られた脂肪乳剤にろ過処理、高温加熱処理どの滅菌処理をさらに施してもよい。
また、本実施形態に係る脂肪乳剤のpHを3〜6にするため、脂肪乳剤の製造方法において、pHを調整する工程を含むことができる。pHの調整方法は、本実施形態に係る脂肪乳剤のpHが上記範囲に入れば特に限定するものではないが、滅菌処理を行う場合、衛生面を考慮して滅菌処理前に行うことが好ましい。
滅菌処理として高温加熱処理を行う場合、脂肪乳剤のpHは高温加熱処理前後で変動する場合がある。したがって、高温加熱処理前の脂肪乳剤のpHは、高温加熱処理によるpHの変動を考慮して調整すればよい。なお、脂肪乳剤のpHの調整は、例えば、酸性水溶液(例えば塩酸、リン酸)またはアルカリ性水溶液(例えば水酸化ナトリウム水溶液)を用いて行うことができる。
さらに、本発明の実施形態に係る脂肪乳剤の製造方法は、上記脂肪乳剤のpHを3〜6に調整した後、該脂肪乳剤を気密または密封容器に入れて、所定温度にて高温加熱処理を所定時間行う工程を含むことができる。上記高温加熱処理によって、上記脂肪乳剤の滅菌を行うことができる。ここで、上記高温加熱処理は高圧蒸気加熱滅菌処理またはスプレー式加熱滅菌処理であるのが好ましい。
上記高圧蒸気加熱滅菌処理またはスプレー式加熱滅菌処理の温度および時間はそれぞれ、110〜140℃および0.5〜30分間であることが好ましい。例えば、上記高圧蒸気加熱処理を121℃で20分間相当行うことができる。
3.医薬品組成物中の非ステロイド性抗炎症薬の含有量を高める方法
本発明の一実施形態に係る医薬品組成物中の非ステロイド性抗炎症薬の含有量を高める方法は、非ステロイド性抗炎症薬を含有する医薬品組成物において、前記非ステロイド性抗炎症薬が、水への溶解度が1×10−1mg/mL以下であり、大豆油への溶解度が10mg/mL以下であり、化学構造式中にカルボキシル基を含有するものであって、前記非ステロイド性抗炎症薬、油脂、水、およびリン脂質を乳化させて脂肪乳剤を調製する工程と、脂肪乳剤のpHを3〜6に調整する工程と、を含有し、前記非ステロイド性抗炎症薬の乳化粒子への内包率が80%以上であることを特徴とする。
本実施形態に係る非ステロイド性抗炎症薬の含有量を高める方法において、用いる非ステロイド性抗炎症薬は、上述の1.1.1.に記載された非ステロイド性抗炎症薬を用いればよい。
本実施形態に係る非ステロイド性抗炎症薬の含有量を高める方法において、非ステロイド性抗炎症薬、油脂、水、およびリン脂質を乳化させて脂肪乳剤を調製する工程は、上述の2.に記載された薬物、油脂、リン脂質および水を乳化させる工程と同様の方法で行えばよい。また、脂肪乳剤のpHを3〜6に調整する工程は、上述の2.に記載されたpHを調整する工程と同様の方法で行えばよい。
上記工程を含有し、非ステロイド性抗炎症薬の乳化粒子への内包率を80%以上とすることで、医薬品組成物中の非ステロイド性抗炎症薬の含有量を高めることができる。非ステロイド性抗炎症薬の含有量を高めるとは、脂肪乳剤中の非ステロイド性抗炎症薬の含有量(mg/mL)が、非ステロイド性抗炎症薬の水(20℃)への溶解度(mg/mL)と比較して高まっていることであり、500倍以上となることが好ましく、1000倍以上となることがより好ましい。
4.実施例
以下、実施例によって本発明をさらに詳細に説明するが、本発明は実施例に限定されない。
4.1.評価方法
本実施例において、脂肪乳剤中の薬物含有量、脂肪乳剤の水相中の薬物含有量、薬物の乳化粒子への内包率、および脂肪乳剤中の乳化粒子の平均粒子径は以下の方法によって測定された。
4.1.1.脂肪乳剤中の薬物含有量
脂肪乳剤中の薬物含有量は、脂肪乳剤をHPLC法により測定された。操作条件は以下の通りとした。
検出器:紫外部吸光光度計(測定波長:254nm)
カラム:オクタデシルシリル化シリカゲル(内径4.6mm、長さ25cm)
カラム温度:約40℃
移動相:酢酸(100)6gに水を加えて1,000mLとした液に、酢酸ナトリウム三水和物1.36gを水100mLに溶かした液を加えてpH3.2に調整した。この液400mLにアセトニトリル600mLを加えた。
移動相の流量:0.7mL/min
4.1.2.脂肪乳剤の水相中の薬物含有量
脂肪乳剤の水相中の薬物含有量は、脂肪乳剤より限外ろ過にて水相をし、HPLC法により測定された。操作条件は脂肪乳剤中の薬物含有量の測定条件と同様の方法により実施した。限外ろ過の条件は以下の通りとした。
低吸着再生セルロース膜の遠心式フィルターユニット(日本ミリポア社製)に脂肪乳剤0.5mLを添加し、7,000rpmで10分間遠心し、水相を分離した。同様の操作を繰り返し、脂肪乳剤の水相サンプルを0.75mL得た。
4.1.3.薬物の乳化粒子への内包率
脂肪乳剤中の薬物の内包率は、上述した脂肪乳剤の薬物含有量と、脂肪乳剤の水相中の薬物含有量とに基づいて、下記式(1)により算出される。脂肪乳剤中および水相中の薬物の含有量を測定し、脂肪乳剤中の薬物の含有量から水相中の薬物の含有量を減ずることで油相中の薬物含有量を算出し、脂肪乳剤中の薬物の含有量に対する油相中の薬物の含有量の比(%)として算出した。
薬物の乳化粒子への内包率(%)=(脂肪乳剤の薬物含有量−脂肪乳剤の水相中の薬物含有量)/脂肪乳剤の薬物含有量×100
・・・(1)
4.1.4.乳化粒子の平均粒子径
脂肪乳剤中の乳化粒子の平均粒子径は、N4PLUSサブミクロン粒度分布測定装置(ベックマン・コールター(株)製)にて測定された。
4.2.実施例1
油脂として大豆油70g、リン脂質として精製卵黄レシチンPL−100M(キユーピー(株)製)8.4gをホモミキサーにて分散し、均質化した。これにインドメタシン1.05gを添加した後、日本薬局方濃グリセリン14gを溶解させた注射用水を添加して混合し、全量を700gとして粗乳化液を得た。次に、上記粗乳化液をマントン−ガウリン型ホモジナイザー(APV社製)にて660kgf/cmの加圧下で13回通液して、精乳化液を得た。
次に、得られた脂肪乳剤を孔径0.45μmのメンブレンフィルターにてろ過し、塩酸にてpH4.5に調整して15mLバイアル瓶に分注し、本発明の脂肪乳剤を得た。得られた脂肪乳剤のpHは4.5であり、乳化粒子の平均粒子径は211nmであった。また、脂肪乳剤中のインドメタシン含有量は1.51mg/mLであり、インドメタシンの乳化粒子への内包率は100%であった。
なお、薬物として用いたインドメタシンは、水(20℃)への溶解度が0.973×10−3mg/mLであり、大豆油(20℃)への溶解度が1mg/mL以下であり、化学構造式中にカルボキシル基を含有する。
4.3.実施例2
実施例1における脂肪乳剤の製造方法において、難溶性薬物をイブプロフェン10.5gとした以外は、実施例1と同様の方法により、実施例2の脂肪乳剤(平均粒子径191nm)を得た。
得られた実施例2の脂肪乳剤のpHは4.5であり、脂肪乳剤中のイブプロフェン含有量は14.8mg/mLであり、イブプロフェンの乳化粒子への内包率は99%であった。
なお、薬物として用いたイブプロフェンは、水(20℃)への溶解度が0.01mg/mL以下であり、大豆油(20℃)への溶解度が10mg/mL以下であり、化学構造式中にカルボキシル基を含有する。
4.4.試験例1
実施例1および2の脂肪乳剤において、脂肪乳剤のpHと、薬物の乳化粒子への内包率との関係性を調べるため、次の試験を行った。具体的には、実施例1および2の脂肪乳剤の製造方法において、メンブレンフィルターによるろ過後のpHを、表1に記載したpH(6.0、7.5、9.0)に水酸化ナトリウム水溶液にて調整した以外は、実施例1および2と同様の方法で脂肪乳剤を得た(実施例3、4、比較例1〜4)。得られた脂肪乳剤のpH、乳化粒子の平均粒子径、脂肪乳剤中の薬物含有量および内包率を実施例1と同様の方法で分析した。その結果を表1に示す。
Figure 2014001203
表1で示される結果より、用いた薬物のインドメタシンおよびイブプロフェンが難溶性薬物であるにもかかわらず、乳化粒子の平均粒子径が300nm以下であり、乳化安定性に優れている脂肪乳剤が得られることが理解できる。また、脂肪乳剤のpHを3〜6にすることで、薬物の乳化粒子への内包率が高い脂肪乳剤を得られることが理解できる。
4.5.実施例5、6
実施例1における脂肪乳剤の製造方法において、難溶性薬物をアセメタシン1.05gとし、pHを塩酸にて4.5に、水酸化ナトリウム水溶液にて6.0に調整した以外は、実施例1と同様の方法により、実施例5、6の脂肪乳剤(平均粒子径204nm)を得た。
得られた実施例5の脂肪乳剤のpHは4.5であり、脂肪乳剤中のアセメタシン含有量は1.45mg/mLであり、アセメタシンの乳化粒子への内包率は99%であった。また、実施例6の脂肪乳剤のpHは6であり、脂肪乳剤中のアセメタシン含有量は1.46mg/mLであり、アセメタシンの乳化粒子への内包率は94%であった。
なお、薬物として用いたアセメタシンは、水(20℃)への溶解度が0.143×10−3mg/mLであり、大豆油(20℃)への溶解度が1mg/mL以下であり、化学構造式中にカルボキシル基を含有する。
4.6.試験例2
実施例5の脂肪乳剤において、薬物の含有量および乳化粒子の平均粒子径と、薬物の乳化粒子への内包率との関係性を調べるため、次の試験を行った。具体的には、実施例5の脂肪乳剤の製造方法において、アセメタシンの配合量を表2に記載した量に変更し、精製卵黄レシチンPL−100Mの配合量を8.4gから35gに変更した以外は、実施例5と同様の方法で脂肪乳剤を得た(実施例7〜14)。なお、精乳化工程はアルティマイザー(スギノマシン社製)を用い、実施例8、10、12、14は70MPaの加圧下で7回通液し、実施例7、9、11、13は245MPaの加圧下で7〜10回通液した。得られた脂肪乳剤のpH、乳化粒子の平均粒子径、脂肪乳剤中の薬物含有量および内包率を実施例1と同様の方法で分析した。その結果を表2に示す。
Figure 2014001203
表2で示される結果より、薬物の配合量を4mg/mLまで増やしても、また、乳化粒子の平均粒子径を100nmまで小さくしても、脂肪乳剤のpHを3〜6にすることで、薬物の乳化粒子への内包率が高い脂肪乳剤を得られることが理解できる。
本発明に係る実施の形態の説明は以上である。本発明は、実施の形態で説明した構成と実質的に同一の構成(例えば、機能、方法及び結果が同一の構成、あるいは目的及び結果が同一の構成)を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成の本質的でない部分を置き換えた構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成と同一の作用効果を奏する構成又は同一の目的を達成することができる構成を含む。また、本発明は、実施の形態で説明した構成に公知技術を付加した構成を含む。

Claims (2)

  1. 薬物、油脂、水、およびリン脂質を少なくとも含有する脂肪乳剤であって、
    前記薬物が、
    水への溶解度が1×10−1mg/mL以下であり、
    大豆油への溶解度が10mg/mL以下であり、
    化学構造式中にカルボキシル基を含有する、
    非ステロイド性抗炎症薬であり、
    脂肪乳剤のpHが3〜6であって、
    前記薬物の乳化粒子への内包率が80%以上であることを特徴とする、
    脂肪乳剤。
  2. 非ステロイド性抗炎症薬を含有する医薬品組成物において、
    前記非ステロイド性抗炎症薬が、
    水への溶解度が1×10−1mg/mL以下であり、
    大豆油への溶解度が10mg/mL以下であり、
    化学構造式中にカルボキシル基を含有するものであって、
    前記非ステロイド性抗炎症薬、油脂、水、およびリン脂質を乳化させて脂肪乳剤を調製する工程と、
    脂肪乳剤のpHを3〜6に調整する工程と、
    を含有し、
    前記非ステロイド性抗炎症薬の乳化粒子への内包率が80%以上であることを特徴とする、
    医薬品組成物中の非ステロイド性抗炎症薬の含有量を高める方法。
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