JP2002510279A - 徐放性水性エマルション - Google Patents

徐放性水性エマルション

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Abstract

(57)【要約】 徐放性の水性エマルションが開示され、同様にその製造方法及び液体形態の薬物を送出するためのビヒクルとしての使用が開示される。意図されるエマルションは約100〜約250nmの平均油粒径、約4.5〜約8.0のpH値及び20〜25℃で約1〜約1000cpsの粘度を有するワックス含有水中油エマルションを含む。油相及び水相は約4.5〜約8のpH値で相分離からの自由度を与えるとともにまた約2.0未満のpH値で相分離を与える乳化剤により乳化される。

Description

【発明の詳細な説明】 徐放性水性エマルション技術分野 本発明は薬理活性化合物の徐放、更に特別には注入液である水性徐放性組成物 に関する。背景技術 薬理活性化合物、薬物または薬剤の徐放は公知の現象である。このような製剤 の実質的に全てが錠剤またはカプセル形態の固体である。このようなものとして 、これらの組成物は幼児更には成人が飲み込むのに困難なことがある。 幾つかの固体製剤において、個々の薬物粒子は種々の厚さの被覆物中に入れら れる。異なる被覆厚さは胃腸(GI)道中の粒子の通過中に溶解するのに異なる時間 を要し、それにより薬物の徐放を与える。 経口摂取用の水性媒体中に分散性であると言われる徐放性微粒子が米国特許第 4,952,402号明細書に開示されている。その特許によれば、ポリマー被覆溶液が ポリマー用溶媒中で生成される。薬理活性薬剤がそのポリマー溶液中に溶解また は分散される。次いで得られた溶液が乾燥されて、0.1〜125μmの平均サイズを 有するファーマソーム(pharmasome)と称される微粒子を形成し、その中に薬理活 性薬剤が、ポリマーにより封入される場合と較べて、ポリマー物質中に均一に分 布される。 米国特許第4,952,402号のファーマソームはダスチング粉末として固体形態で 製剤化でき、カプセルだけでなく、錠剤形態または座薬中に入れられると言われ ている。また、ファーマソームは局所適用のためのクリーム及び軟膏中に製剤化 し得ると言われている。ファーマソームを含む経口懸濁液及びシロップがまた開 示されている。 開示された懸濁液及びシロップは、若干の水を含むが、実質的に非水性である 。例えば、70重量%のソルビトール中のグアイフェネシン含有ファーマソームの 沈降性分散液が報告され、同様に、水中66重量%の糖溶液中のセオフィリン含有 フ ァーマソームからつくられたシロップが報告された。89.9重量%の70重量%ソル ビトール溶液、10重量%のグリセリン及び0.1重量%のポリソルベート-80を含む ビヒクル中の別のセオフィリン含有ファーマソーム懸濁液が記載されていた。ま た、アセトアミノフェン含有ファーマソームを使用する同様の懸濁液が報告され ていた。 水性液体形態で有益であると言われる別の既知の系はイオン交換樹脂粒子に結 合されたイオン帯電した薬物を利用した。薬物/樹脂が膜内に被覆されていた。 ここで、水性環境がその他のイオン種を比較的含まない限り、薬物はその環境中 で樹脂に結合されたままである。一旦摂取されると、GI道中に存在するイオンが 膜中に吸収され、薬物を置換する。この系の放出速度は典型的には膜被覆物の多 孔度及び厚さにより調節される。 上記技術の一つの商用実施態様は、ニューヨーク、ロチェスターのフィソンズ ・コーポレーションによりトレードマーク・ツシオネックスとして販売される物 質であると考えられる。その製品はプロトン化ヒドロコドン及びプロトン化クロ ルフェニラミンを含み、これらの夫々がエチルセルロース膜で個々に被覆されて いるスルホン化スチレン−ジビニルベンゼンコポリマー粒子に錯生成される。得 られた粒子が高フラクトースコーンシロップ、ポリエチレングリコール3350、ポ リソルベート80、ポリエチレングリコール、精製水、蔗糖及びキサンタンガムを 含むビヒクル中に沈降可能に懸濁される。トレードマーク・デルシムとして販売 される別の市販製品は同様のビヒクル中の樹脂に錯生成されたデクストロメトル ファンの錯体を含む。 1993年2月18日に公表された国際特許出願WO 93/02665明細書は徐放性を有す る油中水ミクロエマルションを記載している。これらのエマルションは混合する と自然に形成し、長鎖脂肪酸トリグリセリド及び低HLB表面活性剤を有する親油 性相、高HLB表面活性剤、水性親水性相並びに水溶性治療薬を含むと言われてい る。開示されたミクロエマルションは治療薬の局所投与、または軟質ゼラチンカ プセル内に配合された時には経口投与に有益であると言われている。 Domb,Proceed.Intern.Symp.Control.Rel.Bioact.Mat ,20:121-122(1993) は所謂リポスフェアーTM注射送出系を記載していた。その系はレシピエントに注 射される水溶液中にリン脂質とともに分散された固体トリグリセリド(これは30 ℃以下の温度で固化する)を有していた。その粒子は薬剤を含み、約1〜20μm の平均サイズを有していた。その系はラットへの筋肉内注射後にオキシテトラサ イクリンの持続放出を与えると言われていた。 また、持続放出は、経口投与経路に較べて、薬剤含有リポソームの注射を使用 して達成された。リポソームは典型的にはリン脂質分子を含む二層膜を含む。二 層は水溶性薬剤を含み得る水性コアを包囲し、または脂質−可溶性薬剤が脂質二 層に埋め込まれてもよい。殆どの場合、内部水性スペースからの水溶性薬剤の外 向きフラックスが非常に制限される。リポソームは典型的には0.02μmから20μm までのサイズで変化する。1−D−アラビノフラノシルシトシンを含むリポソー ムを使用してマウス白血病を治療することがMayhewら,Cancer Treatment Rep. ,83(11-12):1923-1928(1979)、及びその中の引用文献に説明されている。 非沈降性の水性の徐放性薬剤組成物が利用できることは、医薬工業及び公衆、 特に呑み込み難い錠剤及びカプセルを有する公衆のメンバーにとって重要であろ う。以下の開示は一つのこのような組成物を記載する。発明の要約 本発明は薬理活性化合物、薬剤または薬物の徐放性を与える飲用水性エマルシ ョン、並びにその投与方法及び調製方法を意図している。 こうして、水相及び油相を含む徐放性液体医薬組成物が意図されている。その 組成物は約100〜約250nmの平均油相粒径、約4.5〜約8.0のpH値及び20〜25℃で1 〜約1000cpsの粘度を有する水中油エマルションである。水相は全組成物の少な くとも25重量%、好ましくは少なくとも50重量%を構成する。油相は約40℃〜約 80℃の融点を有するワックスマトリックスを含み、かつ全組成物の約3〜約30% の量で存在する。約90℃より低い温度で分解しない有効量の薬理活性化合物がワ ックスマトリックスに溶解または分散される。油相及び水相は約4.5〜約8のpH 値で相分離からの自由度を与えるとともにまた約2.0未満のpH値でエマルション の相分離または破壊を与える乳化剤により乳化される。組成物は0〜35重量%の 付加的な賦形剤、例えば、甘味料、香料、防腐剤等を含む。 好ましいワックスマトリックスはC14−C221価アルコールとC14−C22モノ カルボン酸から生成されたエステルまたは天然ワックスである。ワックスマトリ ックスは全組成物の約5重量%〜約20重量%の量で存在し、約45℃〜約70℃の融 点を有することが更に好ましい。特に好ましいワックスマトリックスは蜜蝋であ る。更に特に好ましいワックスマトリックスはトレードマーク・ケスター62とし てコスター・カイナン社により販売されるセテアリールベヘナートである。特に 好ましいリン脂質乳化剤は、12のHLB数を有する、エトキシル化モノ−ジグリセ リド及びプロピレングリコールを更に含む植物レシチン(即ち、レシチン、エト キシル化モノ−ジグリセリド及びプロピレングリコールの混合物)である。 上記水性液体徐放性医薬組成物エマルションは、このような組成物を薬物を要 するレシピエントに与えることにより、また液体組成物をレシピエントに経口投 与することにより、哺乳類患者に投与されて薬物の徐放を与える。 また、徐放性の水中油医薬組成物の調製方法が意図されている。その方法は (a)約85℃以下の温度で均一な溶融混合物を用意する工程を含む。その溶融混 合物は(i)その中に溶解または分散したワックスマトリックス、(ii)医薬上有効 量の薬理活性化合物及び(iii)乳化剤を含む。意図されるワックスマトリックス は約40℃〜約80℃の融点を有するワックスである。ワックスマトリックス対乳化 剤の比は約1:1〜約5:1、好ましくは約3:2〜約5:1である。使用される薬理活性化 合物は約90℃以下で分解しない。 (b)溶融混合物の温度より約5℃高い温度を有する水相を用意する。 (c)油相としての溶融混合物を水相の温度で充分な量の水相で微乳化して約100 〜約250nmの粒径を有する非沈降性エマルション(水相が外部である)を生成す る。 (d)次いで得られたエマルションを約10℃〜約25℃の温度(周囲室温)に冷却 する。 (e)0〜約35%の付加的な賦形剤及び充分な水を混合し、必要により、pHを調 節し、その結果、生成された医薬組成物は20〜25℃で約1〜約1000cpsの粘度、 約4.5〜約8.0のpH値、全組成物の少なくとも25重量%を構成する水相、及び(i) 全組成物の約3〜約30重量%を構成するワックスマトリックス、(ii)全組成 物の約2〜約20重量%を構成する乳化剤、及び(iii)有効量の薬理活性化合物を 含む油相を有する。図面の簡単な説明 本開示の一部を形成する図面において、 図1はpH1.2(○)、pH2.5(●)、pH4.5(▽)、pH7.0(▼)、及びpH7.5(□)におけ る模擬胃液及び模擬腸液中のイブプロフェン即時放出錠剤の経時の比較放出%を 示すグラフである。 図2は図1のpH値及び記号を使用する、エマルションの破壊及びその後の模擬 胃液及び模擬腸液との破壊したエマルションの混合後の意図されるエマルション からのイブプロフェンの経時の比較放出%を示すグラフである。 図3はpH1.2(●)、pH2.5(▽)、pH4.5(▼)、pH7.0(□)及びpH7.5(■)における 図1の条件と同様の条件下のトリメトプリム即時放出錠剤の経時の比較放出%を 示す図lのグラフと同様のグラフである。 図4は図3のpH値及び記号を使用する、エマルションの破壊及びその後の模擬 胃液及び模擬腸液との破壊したエマルションの混合後の意図されるエマルション からのトリメトプリムの経時の比較放出%を示す図2のグラフと同様のグラフで ある。 本発明は幾つかの利益及び利点を有する。 本発明の一つの利益は、錠剤、カプセルまたはその他の固体薬物系を飲み込み にくい幼児及び成人に容易に投与し得る飲用徐放性薬物組成物である。 本発明の別の利益は、意図される組成物が調製するのに比較的容易かつ安価で あることである。 本発明の利点は、貯蔵時にエマルションの油相から水相への薬物のブリージン グがあったとしてもわずかであることである。 本発明の更に別の利益及び利点が以下の説明から当業者に明らかであろう。発明の詳細な説明 本発明は薬理活性化合物(薬物または薬剤)の注入可能な水性の徐放性エマル ション組成物を意図している。また、このような組成物の調製方法が意図されて いる。 A.組成物 水相及び油相を含む徐放性医薬組成物が意図されている。その組成物は約100 〜約250nmの平均油相粒径、約4.5〜約8.0のpH値及び20〜25℃で1〜約1000cpsの 粘度を有する非沈降性(安定な)水中油エマルションであり、その結果、その組 成物は通常投与に使用される温度で液体である。水相は全組成物の少なくとも25 重量%を構成する。油相は約40℃〜約80℃の融点を有するワックスマトリックス を含み、全組成物の約3〜約30重量%の量で存在する。約90℃以下の温度で分解 しない有効量の薬理活性化合物がワックスマトリックスに溶解される。油相及び 水相は組成物のpH値、例えば、約4.5〜約8.0で相分離の自由度を与えるとともに 、また約2.0以下のpH値でエマルションを破壊して油相及び水相を生成させる乳 化剤により乳化される。組成物は0〜約35重量%の付加的な賦形剤、即ち、乳化 剤、油相及び水相以外の不溶性成分を含む。 こうして、意図される液体エマルションは2種の不混和性相を含み、これらは 通常の用語によれば水相(水性相)及び油相と称される。これらの用語の使用か ら、水相または水性相は水を含むことができるだけでなく、甘味料、香料、緩衝 塩、防腐剤及び補助溶媒、例えば、プロピレングリコールまたはグリセリン及び その他の水溶性成分(付加的な賦形剤)を含むことができ、一方、油相は油それ 自体を含む必要はないが、むしろ水に不混和性である疎水性の油性物質を含むこ とが理解されるべきである。 水中油(o/w)エマルションであるので、水相は外相であり、油相は内相である 。意図されるエマルションへの水の添加は、ミルクが水で希釈される場合のよう に単に希釈を生じる。水(水性)相の水は全エマルション組成物の少なくとも約 25重量%、更に好ましくは少なくとも50重量%を構成する。水性相は全組成物の 少なくとも約60重量%を構成することが更に好ましく、約70重量%を構成するこ とが最も好ましい。 意図されるエマルションは均一にされたミルクのように非沈降性または非分離 性である。こうして、エマルションは1年の期間にわたって組成物のpH値で約20 ℃〜約30℃の温度で貯蔵された時に放置されるとその水性相及び油相に分離しな い。エマルションが非沈降性であることの結果として、エマルションは均一であ り、しかも使用前に再度振とうされる必要はないが、振とうは組成物に対し悪影 響せず、通常の慣例に従って好ましい。油相の乳化粒子は約100〜約250nm、更に 好ましくは約150nm〜約200nmの平均サイズを有する。 エマルション組成物は約4.5〜約8.0、更に好ましくは約5.5〜約7.5のpH値を有 し、しかもこれらのpH値で沈降または分離しない。これらのpH値は公知の薬理学 上許される緩衝物質の使用により得られるが、使用される成分の混合+所望のpH 値範囲を得るための医薬上許される酸、例えば、塩酸、硫酸、リン酸もしくは酢 酸または塩基、例えば、水酸化ナトリウムもしくは水酸化カリウム、またはその 両方による典型的にわずかな調節の結果であることが更に好ましい。 意図されるエマルションは飲用液であるように設計され、このようなものとし て医薬上許されるpH値を有するように設計される。こうして、上記pH範囲は普通 の食品により示されるpH値内に良くある。加えて、以下に詳しく説明されるよう に、意図されるエマルションはまた約2.0以下のpH値、即ち、ヒトまたはその他 の動物の胃のpH値付近で破壊するように設計される。 意図されるエマルションは通常の室温、例えば、20℃〜25℃で注入可能な液体 である。数字上、意図されるエマルションは約20℃〜25℃の温度で約1〜約1000 センチポイズ(cps)の粘度を有することが好ましく、これはこれらの温度で夫々 水及びグリセリンにより示される粘度の範囲付近である。組成物粘度はこれらの 温度で約1〜約200cpsであることが更に好ましく、約1〜約100cpsであることが 最も好ましい。 意図されるエマルションの油相は、薬物が溶解または分散されているワックス マトリックスにより構成される。ワックスマトリックスはエマルションの約3〜 約30重量%、更に好ましくはエマルションの約5〜約20重量%、最も好ましくは エマルションの約7〜約15重量%を構成する。約3重量%未満の使用が許される が、典型的には市販の製品について薬物の充分な配合量を許さない。典型的には 30重量%を越える使用は飲めない粘度を与える。 ワックスマトリックスは真のワックス、即ち、長鎖モノ脂肪酸と長鎖モノ脂肪 アルコールのエステルであり、またはそれはその他の成分と混合された真のワッ クスの混合物であってもよい。 ワックスの例はC14−C221価アルコールとC14−C22モノカルボン酸から生 成されたエステルである。ワックスマトリックスは約40℃〜約80℃、更に好まし くは約45℃〜70℃、最も好ましくは約60℃〜約70℃の融点を示す。 有益なワックスの例として、ミリスチルパルミテート、ミリスチルステアレー ト、セチルミリステート、セチルパルミテート、セチルステアレート、ステアリ ルミリステート、ステアリルパルミテート、ステアリルステアレート、ステアリ ルベヘネート、セテアリールベヘネート、ベヘニルベヘネート及びこれらの混合 物が挙げられるが、これらに限定されない。これらの物質の幾つかに関する融点 が以下に例示される。ワックス 脂肪鎖の長さ 融点、℃ ミリスチルミリステート C14−C14 37-38 ミリスチルパルミテート C14−C16 44-46 ミリスチルステアレート C14−C18 45-46 セチルミリステート C16−C14 47-49 セチルパルミテート C16−C16 48-50 セチルステアレート C16−C18 48-50 ステアリルミリステート C18−C14 47-49 ステアリルパルミテート C18−C16 54-56 ステアリルステアレート C18−C18 53-55 上記の表からわかるように、ミリスチルミリステートは約40℃未満で融解し、 このようなものとしてここでの使用について意図されていない。また、その表か らわかるように、C14のアルコールまたは酸を含む幾つかのワックスが適した融 点を有し、従って、融点と一緒にアルコール及び酸の鎖長がワックスを特定する 。 上記ワックスの混合物は、マトリックスの融点が約40℃〜約80℃である限り、 また混合物である天然ワックスと同様に使用し得る。“天然ワックス”という用 語は、研究所で合成されることに較べて、天然産の源から単離された物質、例え ば、蜜蝋または綿蝋を意味するためにここで使用される。 一つのこのような天然ワックスである蜜蝋がここでは好ましい。蜜蝋はワック スエステルの混合物であり、その幾つかが24〜36個の炭素原子を含み、またC21 からC33までの奇数の炭素直鎖を有する約20重量%の炭化水素を含む。 付加的な有益な天然ワックスの例がそれらの融点とともに以下にリストされる 。 天然ワックス1 ワックス 融点、℃ 粗蜜蝋 62-66 白色蜜蝋、USP 61-69 綿蝋 68-71 とう皮蝋 44-46.5鯨蝋 42-501 Handbook of Chemistry and Physics,第54編, R.C.Weast編集,ケミカル・ラバー社,CRC Press, クリーブランド,1973-1974,C-753頁 ワックスマトリックスは刺激の少ない味を有するか、または実質的に無味であ ることが好ましい。こうして、特に好ましい蜜蝋は一部その実質的に無味の特性 のために好ましい。 ワックスマトリックス物質は市販されている。例えば、蜜蝋はジャージィ市、 NJのフランクB.ロス社またはウェスト・バビロン、NYのストラール&ピッチ社か ら入手し得る。C14−C22アルコールとカルボン酸のエステルの幾つかがパーシ パニィ、NJのクロダ社、ノースフィールド、ILのステパン社、及びセイビル、NY のコスター・カイナン社、並びにクリフトン、NJのシェル・ケミカルズ社から入 手し得る。市販されていないC14−C22アルコールとカルボン酸のこれらのエス テルは通常のエステル化方法により相当するアルコールと酸から得られる。更に 別の供給業者がInternational Cosmetic Ingredient Dictionary,第5編,Wen- ninger及びMcBiven編集,TheCosmetic,Toiletry,and Fragrance Association ,ワシントン,D.C.にリストされている。 意図されるエマルション組成物は約4.5〜約8.0のpH値で安定な非沈降性エマル ションを与える乳化剤を含む。また、その乳化剤は約2.0未満のpH値でエマルシ ョンに不安定性を与え、その結果、このようなpH値で、エマルションが破壊し、 またはその水性相と油相に分離する。エマルションのこの破壊は意図されるエマ ルションと、またワックスの溶剤を含まない2.0以下のpH値を有する水性溶液と の混合後に通常の研究用ガラスウェア中でワックスの一つ以上の容易に見られる 粒子の形成により観察し得る。この現象が以下に詳しく説明される。乳化剤は典 型的には全組成物の約2〜約20重量%の量で存在する。 リン脂質乳化剤が意図されるエマルション中の使用に特に好ましい。動物源か らのリン脂質として、ホスファチジルコリン、セファリン(ホスファチジルエタ ノールアミン)及びスフィンゴミエリンが挙げられる。ホスファチジルコリンと セファリンの混合物だけでなく、ホスファチジン酸の金属塩及びホスファチジル イノシトールを含む植物リン脂質が当業界でレシチンと称される。 一つの製造業者であるセントラル・ソイアからの植物レシチンの典型的なリン 脂質分析は23%のホスファチジルコリン、20%のホスファチジルエタノールアミ ン、14%のホスファチジルイノシトール及びレシチンのアセトン不溶分の8%の ホスファチジン酸を含む。The Lecithin Book,セントラル・ソイア,農産化学 部門,フォース・ワイン,IN(1993)。植物または野菜レシチンがここでは好ま しいリン脂質乳化剤であり、約60〜65%のリン脂質及び約35〜40%の植物油を含 む商用レシチン、油を含まないレシチンまたは商用レシチン、エトキシル化モノ −ジグリセリド及びプロピレングリコールの混合物であってもよい。リン脂質及 び植物油を含む物質である商用レシチンが当業界の命名法に従って以下レシチン と称されるが、ホスファチジルコリンがまた時々レシチンと称される。 大豆レシチンが特に好ましく、純粋なリン脂質(油を含まない)、大豆油/リ ン脂質混合物、またはエトキシル化モノ−ジグリセリド及びプロピレングリコー ルと混合されたリン脂質/大豆油として使用し得る。また、綿実レシチン、アマ ニレシチン、落花生レシチン及びトウモロコシレシチンがまた純粋なリン脂質と して有益であり、または種子油と混合して有益である。 レシチン乳化剤は0.5〜約20重量%の量で組成物中に存在する。リン脂質が純 粋な形態で使用される場合、それは典型的には全組成物の約7〜約20重量%で存 在する。レシチン/エトキシレート/プロピレングリコール混合物が好ましく、 またこうして使用される場合、約2〜約10重量%で存在することが好ましく、約 5〜約8重量%の量で存在することが更に好ましい。それより多い量が多量のワ ックスマトリックスと使用される。 特に好ましいレシチン/エトキシレート/プロピレングリコール乳化剤が、12 のHLB、17の酸価、25℃で6500cpsのブルックフィールド粘度、1%未満の水、0. 3%未満のヘキサン不溶分及び約50%のアセトン不溶分を有する黄褐色の液体と してトレードマーク・セントロミックスEとしてセントラル・ソイア、フォート ワイン、INにより販売されている。セントロミックスEは約85重量%のレシチン 、約7.5重量%のエトキシル化モノ−ジグリセリド及び約7.5重量%のプロピレン グリコールを含むものと理解される。トレードマーク・セントロレックスPとし て販売される別の有益なレシチンは実質的に純粋なレシチンであり、即ち、油を 含まないレシチンであり、またセントラル・ソイアから入手し得る。この製品は 粒状であり、色が淡褐色〜黄色であり、97%のアセトン不溶分であり、約7のHL Bを有し、かつ36の最高酸価(これは通常約25である)を有する。セントラル・ ソイアから入手し得る有益なレシチンの別の群はセントロフェーズ(商標)HR、 HR2B、HR4B及びHR6Bという商品名を有する物質であり、これらの夫々が約54〜62 %のアセトン不溶分、約1800〜5500cpsの粘度、約20〜23の酸価及び約7.5のHto B値を有する黄褐色の液体である。その他のレシチン製品がアメリカン・レシチ ン、ダンバリィ、CT、その他から入手し得る。 また、リン脂質乳化剤は一種以上の補助ノニオン表面活性剤乳化剤と混合し得 る。有益なノニオン表面活性剤の例はエトキシル化C12−C22脂肪アルコール、 例えば、ポリオキシエチレン(2)ラウリルエーテル、ポリオキシエチレン(10)ミ リスチルエーテル、ポリオキシエチレン(25)セチルエーテル、ポリオキシエチレ ン(15)ステアリルエーテル、ポリオキシエチレン(30)ベヘニルエーテル及びこれ らの混合物、例えば、ポリオキシエチレン(28)セチル/ステアリルエーテルであ る。上記物質は、International Cosmetic Ingredient Dictionary,第5編,We nningerら編集,TheCosmetic,Toiletry,andFragrance Association,ワシント ン,D.C.(1993)に示されているようにそれらの国際命名化粧品成分(INCI)名称 によりしばしば称される。INCI命名法を使用して、上記物質はラウレス-2、ミレ ス-10、セテス-25、ステアレス-15、ベネネス-30及びセテアレス-28と称される 。 ノニオン表面活性剤の別の有益なクラスはソルビトールから誘導されたヘキシ トール酸無水物のモノ−C12−C18脂肪酸エステルである。これらの物質はINCI 命名法ではソルビタンエステル、例えば、ソルビタンラウレート、ソルビタンパ ルミテート、ソルビタンオレエート、ソルビタンステアレート等と称される。 有益なノニオン表面活性剤の更に別のクラスは種々の量のエチレンオキサイド と縮合されたソルビトール及びソルビタン酸無水物のモノ−C12−C18脂肪酸エ ステルの混合物である。これらの物質はINCI命名法ではポリソルベートと称され 、続いて番号が付される。これらの表面活性剤の例はポリソルベート20(ラウレ ートエステル)、ポリソルベート40(パルミテートエステル)、ポリソルベート 60(ステアレートエステル)、及びポリソルベート80(オレエートエステル)で ある。番号20、40、60及び80を有するこの群の表面活性剤は夫々分子当たり平均 20モルのエチレンオキサイドを有する。21、61及び81と表示されるポリソルベー トは夫々前記ポリソルベート20、60及び80と同じエステル化脂肪酸を含むが、ポ リソルベート21及び61は分子当たり平均4モルのエチレンオキサイドを含み、ま たポリソルベート81は平均5モルのエチレンオキサイドを含む。 有益なノニオン表面活性剤の更に別のクラスはポリオキシエチレンモノ−C12 −C22脂肪酸エステルである。これらの物質はINCI命名法ではPEG、ポリエチレ ングリコール、エステルと称され、この場合、番号が用語PEGと脂肪酸の名称の 間に置かれて、エトキシル化脂肪アルコールで使用された番号の場合と同様に、 表面活性剤1モル当たりの反応したエチレンオキサイドの平均モル数を示す。こ れらのエステルの例はPEG-10ラウレート、PEG-20ミリステート、PEG-18パルミテ ート、PEG-2オレエート、PEG-30ステアレート、PEG-8ベヘネート、及びPEG-15コ コエート(ヤシ油脂肪酸)である。 上記ノニオン表面活性剤は表面活性剤1モル当たり平均2〜約30モルの反応し たエチレンオキサイドを有することができる。反応したエチレンオキサイドと脂 肪酸の相対量が所定の表面活性剤のHLB数を決めるのに使用される。公知である ように、HLB数は表面活性剤について相対的な親水性/疎水性の値を表し、より 一層疎水性の物質は約8より大きいHLB数を有する。 2種以上のノニオン表面活性剤(そのうちの少なくとも2種が約5単位以上離 れたHLB数を有する)がリン脂質乳化剤とともに使用されることが好ましい。ノ ニオン表面活性剤の合計のHLBは約8〜約16であることが好ましく、約12〜約14 であることが更に好ましい。 ノニオン乳化剤は高いpH値で所望の乳化安定性を与えるのに有益であるが、約 2.0未満のpH値ではあまりに大きい安定性を与え得る。リン脂質乳化剤と混合さ れたノニオン表面活性剤は全組成物の0〜約3重量%、好ましくは約0〜約2.0 重量%で存在する。ノニオン表面活性剤は0.5〜約2重量%のリン脂質量ととも に使用されることが好ましく、またワックスマトリックスが全組成物の約20〜約 30重量%のような、その範囲の上限付近で存在しない限り、リン脂質乳化剤が約 2重量%を越えて存在する時には使用されないことが好ましい。 ワックスマトリックス対乳化剤の重量比は約1:1〜約5:1である。その比は約3: 2〜約5:1であることが更に好ましい。ワックスマトリックスが両方の成分の先に 説明された量の範囲内で約20重量%以上で存在する場合、約1:1〜約3:2に近い比 が使用される。 意図される組成物中に存在する薬理活性化合物(薬物または薬剤)は、ワック スマトリックス中に充分に可溶性または分散性であり、意図される組成物中で通 常の投与量〜通常の投与量の約2倍〜約3倍の薬物を与えるあらゆる薬物であっ てもよい。その量は医薬上有効な量と称される。ワックスマトリックスはそれ自 体で疎水性物質であるので、疎水性薬物が好ましい。 薬物の例として、イブプロフェン、テルフェナジン、アルブテロール、トリメ トプリム、アセトアミノフェン、インドメタシン、デキサメタゾン、プレドニゾ ン、プレドニゾロン、ケトプロフェン、デキストロメトルファン、アステミゾー ル、セファロスポリン、クロラールヒドレート、クロモリン、ジフェンヒドラミ ン、グアイフェネシン、ロラタジン、メチルフェニデート、ミダゾラム、ナプロ キセン、ペニシリン類等が挙げられる。これらの薬物は全て公知であり、また成 人及び適当な場合の幼児に関するそれらの通常の医薬上有効な投与量も公知であ る。また、このような医薬上有効な量がPhysicians ’Desk Reference,メディカ ル・エコノミクス社,オラデル,NJ(1991)から入手し得る。アミン含有薬物は 無機酸ではなく有機酸の塩として存在することが好ましく、その結果、マトリッ クス中の溶解性が増大でき、また水中の溶解性が減少し得る。また、カルボン酸 含有薬物は塩としてではなく、プロトン化された遊離酸形態で存在することが好 ましい。 薬物の量の上限は、以下に説明される溶融ワックスマトリックス/乳化剤中の その溶解性または分散性である。また、下限は通常の医薬上有効な量に対するそ の溶解性または分散性の関係と同様に溶融マトリックス/乳化剤中の溶解性また は分散性に関係し得る。こうして、薬物の溶解性が5mlの投与量当たり約0.1mg を与える組成物が調製し得ない程低い場合、その薬物は使用されない。それ故、 上限及び下限は商用についての制限である。 また、薬物は90℃以下の温度で分解しないものでなければならない。この要件 の基礎は、以下に説明されるように、意図される組成物が調製される方法にある 。 また、意図される組成物は0〜約35重量%、更に好ましくは約10重量%の一種 以上の付加的な賦形剤を含むことができる。付加的な賦形剤物質の例として、補 助溶媒、例えば、グリセリン、プロピレングリコール、防腐剤、例えば、パラベ ンまたは安息香酸ナトリウム、甘味料、例えば、サッカリン、アスパルテートも しくは蔗糖またはソルビトールシロップが挙げられ、人工甘味料が唯一の甘味料 として存在する場合に必要とされる比較的高い濃度(10%より大きい)の天然甘 味料のために好ましい。香料、例えば、通常使用される天然または人工のチェリ ー風味またはオレンジ風味の濃厚物、及び着色剤がまた意図される付加的な賦形 剤である。賦形剤はエマルションの水相の一部である。 これらの賦形剤は“付加的”であると称される。何となれば、それらは水、ワ ックスマトリックス及び乳化剤(これらはまた賦形剤と考えられる)と同様に薬 物として不活性であるからである。こうして、“付加的な”賦形剤は水、ワック スマトリックス及び乳化剤の他に存在する。 B.徐放プロセス 以下の特別な実施例に示されるように、意図されるエマルションは約2.0未満 のpH値で破壊して油相及び水相を分離し、油相が水性媒体中に存在する比較的少 ない大きい粒子に凝集する組成物を生成し、粒径は攪拌の苛酷性に依存する。例 えば、5mlの投与量のエマルションは模擬された胃酸(pH1.2)に入れられると攪 拌されなくても1〜約20のワックス状の片を形成する。こうして、油相がエマル ションの約20%を構成する場合、単一の凝集片は1mLの体積を有するであろう。 胃の酸性環境中に一旦入ると、意図される液体エマルション組成物は脱乳化( 破壊または分離)して比較的大きいワックス状の片を形成する。エマルションの 破壊は典型的には数秒〜数分、即ち、殆ど直ちに、かつ胃が空になる前に起こる 。これらのワックス状の片は、胃中で形成された片から放出でき、または胃から pH値が更に高い腸に出た後に放出し得る薬物を含む。また、薬物の放出は胃及び 腸道の両方中で起こり得る。放出が起こる場所にかかわらず、その放出は薬物が 水性媒体中に溶解され、またはその中で懸濁液として用意された場合に得られる 放出と較べて比較的延長される。こうして、ヒトまたはその他のレシピエントは 液体組成物を飲んで、従来固体投薬形態のみで利用できたような選択された薬物 の経口投与された徐放を得ることができる。 徐放性薬物組成物の投与方法がまた意図されている。幼児または成人の如き薬 物を要する哺乳類患者、ウサギ、マウスもしくはラットの如き実験動物、または 家畜動物、例えば、イヌ、ネコ、ウマ、ウシもしくはヒツジが意図されるレシピ エントである。 前記徐放性液体水性エマルション組成物が用意され、レシピエントに経口投与 され、例えば、飲むことにより投与される。徐放性液体組成物についての前記の 選択が組成物の使用においても同様に当てはまる。 好ましい慣例において、薬物は正常の投与量約2倍〜約3倍で意図される組成 物中に存在し、患者の体へのその薬物の徐放の結果として、意図されるエマルシ ョンは即時放出製剤の約1/2〜1/3の頻度で投与される必要があるにすぎない。 投薬が反復される場所を異にすると、意図されるエマルション組成物は通常の間 隔よりも約2倍〜約3倍長い間隔で投与し得る。通常の投薬が利用される場所で さえも、薬物は通常の即時放出投薬形態よりも比較的長い期間にわたって放出さ れる。 ワックスマトリックスはそのブランドについて選択されることが好ましく、実 質的に無味の特性であるので、またしばしば悪い味の薬物がエマルションの油相 のワックスマトリックスに溶解されるという事実のために、通常のエマルション はあったとしても味を殆ど有しておらず、こうしてレシピエントはその味のため の組成物の飲用及び呑み込みの難点または問題が殆どない。既に注目されたよう に、甘味料及び味覚増進剤がまた嗜好性を改善するためにエマルションに添加で き、また添加されることが好ましい。 C.調製方法 また、意図される水中油エマルション徐放性組成物の調製方法が意図されてい る。意図される方法によれば、 (a)約85℃以下の温度の均一な溶融混合物が用意される。溶融混合物は(i)その 中に溶解または分散したワックスマトリックス、(ii)医薬上有効な量の薬理活性 化合物及び(iii)乳化剤を含む。意図されるワックスマトリックスは約40℃〜約8 0℃の融点を有するワックスである。ワックスマトリックス対乳化剤の比は約1:1 〜約5:1、約3:2〜約5:1である。使用される薬理活性化合物は約90℃以下で分解 しない。 (b)溶融混合物の温度よりも約5℃高い温度を有する水(水性)相が用意され る。水相のpH値が必要により調節されて約4.5〜約8.0のpH値を有するエマルショ ン組成物を得る。pH調節は必要とされないことが好ましい。 (c)油相としての溶融混合物が安定な非沈降性エマルション(水性相が外部で あり、かつ油相粒子が約100nm〜約250nmの平均サイズを有する)を生成するのに 充分な量の水(水性)相とともに水相の温度で微乳化される。この段階で存在す る水性相及び油相の相対量は所望される最終%の約20%以内である。 (d)次いで得られたエマルションが約10℃〜約25℃の温度に冷却される。 (e)0〜約35%、更に好ましくは約10%までの付加的な賦形剤及び充分な水が 混合され、pH値が必要により調節され、その結果、20〜25℃で約1〜約1000cps の粘度、約4.5〜約8.0のpH値、全組成物の少なくとも25重量%、更に好ましくは 少なくとも50重量%を構成する水相、並びに(i)全組成物の約3〜約30重量%を 構成するワックスマトリックス、(ii)全組成物の約1〜約20重量%を構成する乳 化剤、及び(iii)有効量の薬理活性化合物を含む油相を有する。 溶融混合物の温度は使用される特定のワックスマトリックス及び特定の乳化剤 の関数であり得る。ワックスマトリックスが通常最初に融解され、均一な混合物 が得られるまで薬物と混合される。次いで更に均一な混合が得られるまで乳化剤 が更に混合して添加される。 溶融混合物はワックスマトリックスの融点(範囲)程度に低い温度〜約85℃の 温度を有し得る。しかしながら、溶融混合物は約60℃〜約80℃の温度を有するこ とが好ましく、約60℃〜約70℃の温度が更に好ましい。 ワックスマトリックス対リン脂質乳化剤の重量比は約3:2〜約5:1である。再度 、この比は使用される特定の物質、所定の組成物中に存在するワックスマトリッ クスの量、及びセントロレックス(商標)Pの如き純粋なリン脂質またはリン脂 質/種子油エトキシル化モノ−ジグリセリド/プロピレングリコール混合物乳化 剤、例えば、セントロミックス(商標)Eが使用されるか否かの関数であり、純 粋なリン脂質の多くが混合物よりも必要とされる。ワックスマトリックス対リン 脂質乳化剤の更に好ましい重量比はワックスマトリックスの更に好ましい量につ いて約2:1〜約4:1である。 溶融混合物とともに微乳化される水相は、溶融混合物の温度よりも少なくとも 約5℃高い温度である。こうして、低融点ワックスマトリックスが使用される場 合、水相は約90℃まで、かつ約45℃程度に低い温度を有し得る。溶融混合物は通 常約60℃〜約80℃の温度で使用されるので、水相は通常約65℃〜約85℃の温度で ある。 溶融混合物中に溶解または分散された薬物は約90℃以下の温度で分解してはな らない。何となれば、溶融混合物は約85℃までの温度を有することがあり、水性 相が溶融混合物よりも約5℃高い温度で用意され、その温度が微乳化中に使用さ れるからである。また、薬物は薬物がその中に溶解または分散されるような溶融 混合物の温度で独立に溶融される必要はない。 水性相は典型的には油相溶融混合物との混合の時点で水のみを含む。何となれ ば、防腐剤、甘味料及び香料は微乳化中に使用される比較的高い温度に対し感受 性であるからである。使用される温度に非感受性である物質、例えば、プロピレ ングリコールまたはグリセリンは加熱された水性相中に存在し得る。 溶融混合物及び水性相は水性相の温度で微乳化される。ミクロフルイディクス ・コーポレーション、ニュートンMAから入手し得る小型流動装置型式110Tが研究 室での調製に使用するのに好ましい機械であり、一方、ユニオン・ポンプ社、ノ ース・アンドバー、MAから入手し得るユニオン・ホモジナイザーが大規模の製造 に使用し得る。これらの機械は、粒子が約100nm〜約250nm、更に好ましくは約15 0nm〜約200nmの平均サイズを有する不透明なミクロエマルションを与える高圧均 一化を与える。 次いで温められたエマルションが約10℃〜約25℃の温度(周囲室温)に冷却さ れ、更に水及び付加的な賦形剤が所望により添加され、その結果、組成物は前記 の成分量を含み、所望のpH値及び粘度を示す。 組成物の成分、pH値、粘度等についての前記の選択がまたこのような組成物の 調製方法に適用される。 D.本発明を実施するのに最良の様式 実施例1:エマルション調製 下記の表1に示された物質の相対的組成を使用して、一連の意図されるエマル ションを以下に説明されるように調製した。 1ケスターTM48はコスター・カイナン社、セイビル、NYから入手し得るセチルパ ルミテートである。2 ケスターTM62はまたコスター・カイナン社から入手し得るセチル/ステアリル ベヘネートである。3 セントロミックス(商標)Eはセントラル・ソイア、フォート・ワイン、INか ら入手し得る、約85%のレシチン、7.5%のエトキシル化モノ−ジグリセリド及 び7.5%のプロピレングリコールの混合物である。4 セントロレックス(商標)Pはセントラル・ソイアから入手し得る、実質的に 純粋なレシチンである。5 スパン(商標)60はICIサーフェクタンツーパーソナルケア/U.S.、ウィルミン トン、DEから入手し得るソルビトールから誘導されたソルビタンステアレート、 即ち、ステアリン酸とヘキシトール酸無水物のモノエステルである。6 トゥイーン(商標)20はICIサーフェクタンツ−パーソナルケア/U.S.から入手 し得る約20モルのエチレンオキサイドと縮合されたソルビトールのラウレートエ ステルとソルビトール酸無水物の混合物である。7 メチルパラベンはメチルp−ヒドロキシベンゾエートである。8 プロピルパラベンはn−プロピルp−ヒドロキシベンゾエートである。 ミクロフルイディクス・コーポレーション、ニュートン、MAからの小型流動化 装置型式110T微乳化装置(ホモジナイザー)を30分間にわたって沸騰付近の温度 の水の循環により予熱する。ワックスマトリックスを別々に溶融し、組成物番号 1〜4のマトリックスを65℃に保ち、組成物番号5を45℃に保ち、また組成物番 号6を60℃に保つ。 穏やかに攪拌しながら薬物を約5分間の期間にわたって溶融ワックスと混合し 、得られる混合物を穏やかに攪拌して均一性を与え、その間上記温度を保つ。次 いで乳化剤を徐々に添加し、リン脂質セントロミックス(商標)Eを最初に添加 し、続いて使用する場合には補助ソルビトール誘導体乳化剤を添加し、次いで使 用する場合にはセントロレックス(商標)Pを添加する。再度、得られる溶融混 合物を均一になるまで穏やかに攪拌し、その間上記温度を保ってエマルションの 油相 を完成する。 必要量の水−プロピレングリコール混合物を溶融ワックスより約5℃温かい温 度に別の容器中で加熱する。水−プロピレングリコール混合物が所望の温度に一 旦なると、循環している加熱水を微乳化装置から排出し、予熱された油相及び水 性相を微乳化装置の溜めに添加する。微乳化装置を約15分間にわたって循環様式 で始動させる。その後得られるエマルションを適当な容器中で回収し、穏やかに 攪拌して周囲室温に冷却し、その時点でメチルパラベン及びプロピルパラベン防 腐剤を更に攪拌しながら添加する。 実施例2:徐放性イブプロフェン及びトリメトプリム蜜蝋エマルション A.調製 種々のpH値における放出挙動を研究するために、弱酸性薬物(イブプロフェン )及び弱塩基性薬物(トリメトプリム)を使用して、蜜蝋エマルションを調製し た。実施例1に説明された操作に従った。 イブプロフェン及びトリメトプリムを最後に生成されたエマルションの夫々10 %及び7%で存在する大豆レシチン(セントロミックス(商標)E)とともに溶 融蜜蝋と混合して油相を形成した。イブプロフェン(200mg/20mL)またはトリメ トプリム(200mg/20mL)をその配合物に添加して油相を形成した。次いで小型流 動化装置を使用して、この油相を水性相中で分散させた。この薬物配合量を含む エマルションを、以下に説明されるように溶解にかけた。 エマルションは非常に低い粘度を有し、色がオフホワイトであった。イブプロ フェンエマルションはわずかに酸性のpH値(5.0)を有し、トリメトプリムエマル ションは薬物を含まない同様のエマルション(偽薬)(そのpHは6.3である)のp Hと較べてわずかにアルカリ性のpH値(6.8)を有していた。これらのエマルション の粒径は150nmから210nmの範囲であった。これらのエマルションは不快な味を有 しておらず、しかも3ケ月以上にわたって室温で安定であった。粘度は25℃で10 cps未満であった。 B.溶解の研究 in vitro溶解の研究を1.2、2.5、4.5、7.0及び7.5のpH値で行った。模擬した 胃液及び腸液を、酵素を添加しないで、米国薬局方XXII、USPコンベンション社 、ロックビル、MD、1990、頁1788-1789(以下、USP)に従って調製し、混合して所 望のpH値の溶液を誘導した。 これらのエマルションは2.0未満のpHでワックスマトリックス及び水性相に分 解するので、pH1.2におけるその溶解の研究を容易に行った。しかしながら、エ マルションは2より大きいpH値を有する溶解媒体中に分散して濁った溶液を生成 するので、溶解方法を改良した。 それ故、2より上のpHにおける研究のためのエマルションを最初に0.1NのHCl 10mL中の混合により破壊した。次いで得られる混合物を溶解容器に移した。溶解 媒体のpH値を若干アルカリ側に向かって維持して0.1NのHCl 10mLの添加後にpHの 低下を調節した。このpH値の低下をpH2.5、4.5、7.0及び7.5についてブランク溶 液中で研究した。pHの調節を行ってpH値の低下を調節し、その結果、最終pH値は 2.5、4.5、7.0及び7.5付近に留まった。 USP溶解装置II(パドル)(USP、上記文献)を使用して溶解を研究した。水浴温度 を37±0.5℃に保ち、パドル速度を50rpmに調節した。 1.2、2.5、4.5、7.0及び7.5のpH値の水性溶液中の市販のイブプロフェン錠剤( 200mg;ディクソン−シャン社、ロット番号3418)及びトリメトプリム錠剤(200mg ;ラグビィ・ラボラトリィズ社、ロット番号13853)の溶解に関するデータを夫々 図1及び3に示す。図2及び4のデータは0.1NのHCl中で最初に破壊され、次い でpH1.2における研究を除いて示されたpH値の溶液に移されたエマルションから のイブプロフェン及びトリメトプリムの夫々の放出を示す。 一般に、徐放性が市販の即時放出錠剤と比較してエマルションから観察された 。エマルションに関する溶解データは、イブプロフェンエマルションについて腸 型放出を示唆し、トリメトプリムエマルションについて遅い放出を示唆した。腸 型放出はアルカリ性pH値における薬剤の固有の溶解性及びワックス粒子の可溶化 のためであった。トリメトプリムは酸性pH値で更に可溶性であるので、その放出 はワックスマトリックスにより抑制された。何となれば、ワックスは酸性媒体に 不溶性であるからである。酸性媒体中のワックスによる薬剤の放出は主として拡 散 のためであると考えられた。エマルションからの薬剤放出データは一次放出速度 論モデルに合致することが明らかである。 C.溶解の研究に使用した方法 1.較正プロット pHl.2、2.5、4.5、7.0及び7.5の溶解液中のイブプロフェン、USP及びトリメト プリム、USPの較正プロットを、夫々220nm及び270nmの波長を使用して5〜25μg /mLの濃度範囲について作成した。吸光度対濃度をプロットすることにより、較 正曲線を得た。傾斜、切片及び相関関係係数を吸光度対濃度の線形回帰により得 た。較正プロットの相関関係係数を使用してベアーの法則への適合度を評価した 。 2.即時放出のイブプロフェン200mg錠剤及びトリメトプリム200mg錠剤の溶解 USP溶解装置II(パドル方法)を使用して、溶解の研究を行った。適当な量の溶 解液を特別なpH値における溶解のために調製した。900mLの溶解容積を37±0.5℃ で使用し、スピンドル速度を50rpmにセットした。両方の薬剤の即時放出錠剤をp H1.2、2.5、4.5、7.0及び7.5で試験した。イブプロフェン錠剤の場合、試料を高 いpH値(4.5、7.0、7.5)における溶解について、また低いpH値(1.2、2.5、4.5)に おけるトリメトプリムについて15分間の間隔で抜取った。何となれば、2種の薬 剤の溶解性がpH依存性であるからである。標準曲線を夫々の媒体中で作成し、作 業曲線を選択して錠剤からの薬剤の放出を計算した。三つの連続試料が一定の吸 光度の読みを与えるまで、溶解を行った。既知濃度及び作業標準の吸光度を使用 し、試料の吸光度を知って、放出された量を特別なサンプリング時間で計算した 。 3.in vitro 溶解の研究 (a)溶解媒体 模擬胃液及び模擬腸液を、酵素を添加しないでUSPに記載されたようにして調 製した。必要とされる容積の5種の異なる媒体(pH1.2、2.5、4.5、7.0、7.5)を 、下記の表に示されたような胃液(pH1.2)及び腸液(pH7.5)の両方の一定 の比率を混合することにより調製した。出典:米国薬局方XXII、USP コンベンション社、ロックビル、MD、1990、1788-1789頁 (b)微流動化された蜜蝋−イブプロフェンエマルション及び蜜蝋−トリメトプ リムエマルションの溶解 USP溶解装置II(パドル方法)を使用してin vitro溶解の研究を行って薬剤放 出パターンを測定した。適当な量の溶解液を特別なpH値における溶解のために調 製した。900mLの溶解容積を37±0.5℃で使用し、スピンドル速度を50rpmにセッ トした。両方の薬剤の別々のエマルションを1.2、2.5、4.5、7.0及び7.5のpH値 で研究した。試料を蜜蝋−イブプロフェンエマルションについて高いpH値(4.5、 7.0、7.5)における溶解について、また蜜蝋−トリメトプリムエマルションにつ いて低いpH値(1.2、2.5、4.5)における溶解について15分間の間隔で抜取った。 標準曲線を夫々の媒体中で作成し、作業曲線を選択して薬剤放出を計算した。三 つの連続試料が一定の吸光度の読みを与えるまで、溶解を行った。 夫々の試料を0.45μmのシリンジフィルターで濾過し、溶解媒体で希釈した。 紫外分光計を使用して、試料を適当な最大波長で読み取った。既知濃度及び作業 標準の吸光度を使用し、試料の吸光度を知って、放出された薬剤の量を特別なサ ンプリング時間で計算した。 4.合計薬剤含量の測定 既知の量の夫々のエマルション(トリメトプリム及びイブプロフェン)を夫々 0.1NのHCl及びリン酸緩衝液pH7.2と混合した。偽薬エマルションを調製し、0.1N のHCl及びリン酸緩衝液pH7.2と混合してブランクとして利用した。混合物を良く 混合し、遠心分離した。イブプロフェン及びトリメトプリムの即時放出錠剤(エ マルション試料中に存在する量に相当する)を乳鉢及び乳棒中で微粉末に砕いた 。正確に計量した量のイブプロフェン錠剤及びトリメトプリム錠剤を夫々0.01N のHCl及びリン酸緩衝液pH7.2に溶解し、良く混合した。 実施例3:徐放性イブプロフェンエマルション及びアルブテロールエマルション A.調製 種々のpH値における放出挙動を研究するために、弱酸性薬物(イブプロフェン )及び弱塩基性薬物(アルブテロール)を使用して、蜜蝋及び3種の合成ワック ス(ケスターTM48、ケスターTM62及びケスターTM72)エマルションを調製した。 実施例1及び2に説明した操作に従った。 イブプロフェン及びアルブテロールを適当な乳化剤とともに溶融ワックスと混 合し、ワックス及び乳化剤は最終的に生成されたエマルションの10%及び2%で 存在して油相を形成した。乳化剤の含量は使用したワックスにより変化した。夫 々について好ましい乳化剤HLB値は以下のとおりであった。蜜蝋(8.2〜9.9)、ケ スターTM48(8.2〜9.9)、ケスターTM62(約9.9)及びケスターTM72(約8.2)。乳化剤 ブレンドはセントロミックス(商標)E及び好ましい乳化剤HLB値を与えるノニ オン表面活性剤乳化剤の組み合わせ(スパン(商標)及びトゥイーン(商標))を 含んでいた。 イブプロフェン(100mg/10mL)またはアルブテロール(4mg/10mL)を配合物に添 加して油相の形成を完結した。次いで微流動化装置を使用して、この油相を水性 相に分散させた。この薬剤配合量を有するエマルションを、以下に説明されるよ うに溶解の研究にかけた。 エマルションは非常に低い粘度(20℃で10cps未満)を有し、色がオフホワイト であった。イブプロフェンエマルションは夫々4.5〜5.0のわずかに酸性のpH値を 有し、一方、アルブテロールエマルションは薬物を含まない同様のエマルシ ョン(偽薬)のpH値(そのpH値は5.4〜6.0である)と較べてわずかにアルカリ性 のpH値を有していた。これらのエマルションの粒径は150nm〜210nmの範囲であっ た。エマルションは不快な味を有しておらず、しかも3ケ月以上にわたって室温 で安定であった。 B.溶解の研究 in vitro溶解の研究を1.2、4.5及び7.5のpH値で行った。模擬した胃液及び腸 液を、酵素を添加しないで、米国薬局方XXII、USPコンベンション社、ロックビ ル、MD、1990、頁1788-1789(以下、USP)に従って調製し、混合して所望のpH値の 溶液を誘導した。 これらのエマルションは約2.0未満のpH値でワックスマトリックス及び水性相 に分解するので、pH1.2におけるその溶解の研究を容易に行った。しかしながら 、エマルションは2より大きいpH値を有する溶解媒体中に分散して濁った溶液を 生成するので、溶解方法を改良した。 それ故、2より上のpH値における研究のためのエマルションを最初に0.1NのHC l 10mL中の混合により破壊した。次いで得られる混合物を溶解容器に移した。溶 解媒体のpH値を若干アルカリ側に向かって維持して0.1NのHCl 10mLの添加後にpH の低下を調節した。このpH値の低下をpH4.5及び7.5についてブランク溶液中で研 究した。pHの調節を行ってpH値の低下を調節し、その結果、最終pH値は4.5及び7 .5付近に留まった。 USP溶解装置II(パドル)(USP、上記文献)を使用して溶解を研究した。水浴温度 を37±0.5℃に保ち、パドル速度を50rpmに調節した。 1.2、4.5及び7.5のpH値の水性溶液中の市販の即時放出イブプロフェン錠剤(10 0mg;ペジアプロフェン(商標))及び市販の二重投薬アルブテロール錠剤(プロベ ンチル(商標)レペタブ(repetabs))の溶解に関するデータを得た。ペジアプロ フェン放出は1.2、4.5及び7.5のpH値について図1に示されたデータと同様であ った。プロベンチルTMレペタブはpH1.2、4.5及び7.5でそれらの最初の投薬量を 直ちに放出した。しかしながら、プロベンチル(商標)レペタブからのアルブテ ロールの第二の投薬が6時間後にpH1.2のみで観察された。pH1.2の研 究を除いて、エマルションは最初に0.1NのHCl中で破壊され、次いで示されたpH 値の溶液に移された。 一般に、イブプロフェンの徐放が市販の即時放出錠剤と比較して蜜蝋エマルシ ョン、ケスターTM48エマルション、ケスターTM62エマルション及びケスターTM72 エマルションから観察された。放出速度はpH値に依存した。薬剤がpH4.5及び7.5 で更に遅く放出された。 ケスターTM72エマルションでは、pH4.5及び7.5における放出が遅く、かつ調節 され、6時間後にプラトーに達した。しかしながら、pH1.2では、薬剤の20%が 放出され、2時間後にプラトーに達した。 アルブテロールの徐放性が三つの全てのpH値でエマルションの夫々から観察さ れた。一方、市販の二重投薬プロベンチルTMレペタブはpH1.2でそれらの第二投 与量のみを放出した。 蜜蝋エマルションからの放出は遅く、しかもおそらく低い薬剤配合量のために 12時間の期間にわたって不完全であった。 ケスターTM48エマルションからのアルブテロールの放出はpH値により変化した 。pH1.2における放出は遅く、60%が12時間にわたって放出された。pH4.5及び7. 5では、殆どの薬剤がおそらくアルカリ性pHにおけるワックスマトリックスのケ ン化のために夫々6時間及び4時間で放出された。薬剤放出は一次速度論に従う ことが明らかであった。 また、ケスターTM62エマルションからのアルブテロールの放出はpH値により変 化した。pH1.2における放出は遅く、しかも不完全であり、薬剤の殆どが最初の 4時間で放出された。pH4.5及び7.5における放出は、おそらくワックスマトリッ クスの保全性の損失のために速かった。pH4.5及び7.5における放出は一次速度論 に従うことが明らかであった。 ケスターTM72エマルションからのアルブテロールの放出はpH1.2で遅く、しか も不完全であった。pH4.5及び7.5では、薬剤の殆どが夫々4時間及び3時間で放 出された。 これらのエマルションに関する溶解データはイブプロフェンエマルションにつ いて腸型放出を示唆し、またアルブテロールエマルションについて遅い放出を示 唆した。腸型放出はアルカリ性pHにおける薬剤の固有の溶解性及びワックス粒子 の可溶化のためであった。アルブテロールは酸性pH値で更に可溶性であるので、 その放出はワックスマトリックスにより抑制された。何となれば、ワックスは酸 性媒体に不溶性であるからである。酸性媒体中のワックスによる薬剤の放出は主 として拡散のためであると考えられた。 C.溶解の研究に使用した方法 1.較正プロット pHl.2、4.5及び7.5の溶解液中のイブプロフェン、USP及びアルブテロール、US Pの較正プロットを実施例2に説明されたようにして調製した。 2.即時放出イブプロフェン100mg錠剤及びアルブテロール二重投与錠剤の溶 溶解の研究を実施例2に説明されたようにして行った。イブプロフェンの即時 放出錠剤及びアルブテロール二重投与錠剤をpH1.2、4.5及び7.5で試験した。イ ブプロフェン錠剤の場合、試料を高いpH値(4.5、7.5)における溶解、また低いpH 値(1.2、2.5、4.5)におけるアルブテロールについて15分間の間隔で抜き取った 。何となれば、2種の薬剤の溶解性がpH依存性であるからである。標準曲線を実 施例2に説明されたようにして作成した。 3.in vitro 溶解の研究 錠剤2に説明された操作を使用して、in vitro溶解の研究を3種の異なる媒体 (pH1.2、4.5及び7.5)中で行った。 4.合計薬剤含量の測定 合計薬剤含量を実施例2に説明されたようにして測定した。 実施例4:イブプロフェン蜜蝋エマルションのウサギにおけるin vivo研究 実施例3のイブプロフェンエマルションを使用してウサギにおけるin vivo研 究を行った。この研究は蜜蝋エマルション、ケスターTM48エマルション及びケス ターTM62エマルションからのイブプロフェンの改良された遅い放出を示した。ケ スターTM62エマルションは最高の生物利用能及び最も遅い放出を示し、蜜蝋エマ ルションそしてケスターTM48エマルションがこれに続いた。 ここで使用した特別なケスターTM72エマルションは徐放性を示さなかった。ど ちらかといえば、薬剤放出はペジアプロフェン(商標)即時放出錠剤からの放出 に似ていた。ケスターTM72エマルションの不合格は使用した特定の配合並びに選 択された薬剤及び動物モデルのためであったと考えられる。 以上は本発明の例示として意図され、限定として意図されるものではない。多 数の変化及び改良が、本発明の真の精神及び範囲から逸脱しないでなし得る。
【手続補正書】 【提出日】平成11年8月16日(1999.8.16) 【補正内容】 請求の範囲 1.水相及び油相を含む徐放性医薬組成物であって、前記組成物が約100nm〜約2 50nmの平均油粒径、約4.5〜約8.0のpH値及び20〜25℃で1〜約1000cpsの粘度を 有する水中油エマルションを含み、前記水相が全組成物の少なくとも25重量%を 構成し、前記油相が全組成物の約3〜約30%の量で存在する約40℃〜約80℃の融 点を有するワックスであるワックスマトリックスを含み、その中に約90℃以下の 温度で分解しない医薬上有効な量の薬理活性化合物が溶解または分散され、前記 油相及び水相が約4.5〜約8のpH値で相分離からの自由度を与えるとともにまた 約2.0未満のpH値で相分離を与え、かつ全組成物の約2〜約20重量%で存在する 乳化剤により乳化され、前記組成物が0〜約35重量%の付加的な賦形剤を含むこ とを特徴とする徐放性医薬組成物。 2.前記ワックスマトリックスが全組成物の約5〜約20重量%の量で存在し、か つ約45℃〜約70℃の融点を有する請求の範囲第1項に記載の医薬組成物。 3.前記水相及び油相が0.5〜約20重量%のリン脂質及び0〜約3重量%の約8 〜約16のHLBを有するノニオン表面活性剤を含む乳化剤により乳化される請求の 範囲第1項に記載の医薬組成物。 4.前記リン脂質乳化剤がレシチンである請求の範囲第3項に記載の医薬組成物 。 5.水相及び油相を含む水中油エマルションを含む徐放性医薬組成物であって、 前記エマルションが約5.5〜約7.5のpH値で安定であるが、約2.0未満のpH値で水 相及び油相に分離し、前記組成物が約100nm〜約250nmの平均油相粒径、約5.5〜 約7.5のpH値及び20〜25℃で約1〜約200cpsの粘度を有し、前記水相が全組成物 の少なくとも50重量%を構成し、前記油相が約45℃〜約70℃の融点を有し、かつ 全組成物の約5〜約20重量%の量で存在するワックスを含み、前記ワックスが約 90℃以下の温度で分解しない医薬上有効な量の薬理活性化合物をその中に溶解ま たは分散し、前記油相及び水相が0.5〜約20重量%のリン脂質及び0〜約35重量 %の約8〜約16のHLBを有するノニオン表面活性剤を含む約2〜約20重量%の合 計量で存在する乳化剤により乳化され、前記組成物が0〜約10重量%の付加的な 賦形剤を含むことを特徴とする徐放性医薬組成物。 6.前記ワックスが蜜蝋及びC14−C22脂肪酸とC14−C22脂肪アルコールのエ ステルからなる群から選ばれる請求の範囲第5項に記載の医薬組成物。 7.前記ワックスが蜜蝋である請求の範囲第6項に記載の医薬組成物。 8.前記粘度が約1〜約100cpsである請求の範囲第7項に記載の医薬組成物。 9.前記ワックスが全組成物の約7〜約15重量%で存在する請求の範囲第5項に 記載の医薬組成物。 10.前記リン脂質がレシチン、油を含まないレシチン及びエトキシル化モノ−ジ グリセリド及びプロピレングリコールを更に含むレシチンからなる群から選ばれ る請求の範囲第5項に記載の医薬組成物。 11.前記ノニオン表面活性剤がノニオン表面活性剤の混合物(そのうちの2種の HLB値が約5以上異なる)である請求の範囲第5項に記載の医薬組成物。 12.前記乳化剤がノニオン表面活性剤を含まず、かつ約2〜約10重量%の前記リ ン脂質を含む請求の範囲第5項に記載の医薬組成物。 13.前記リン脂質がエトキシル化モノ−ジグリセリド及びプロピレングリコール を更に含むレシチンである請求の範囲第5項に記載の医薬組成物。 14.水相及び油相を有する水中油エマルションを含む徐放性医薬組成物であって 、前記エマルションが約5.5〜約7.5のpH値で安定であるが、約2.0未満のpH値で 水相及び油相に分離し、前記組成物が約100nm〜約250nmの平均油相粒径、約5.5 〜約7.5のpH値及び20〜25℃で約1〜約100cpsの粘度を有し、前記水相が全組成 物の少なくとも70重量%を構成し、前記油相が全組成物の約7〜約10重量%の量 で存在し、かつ約90℃以下の温度で分解しない医薬上有効な量の薬理活性化合物 をその中に溶解した蜜蝋を含み、前記油相及び水相がエトキシル化モノ−ジグリ セリド及びプロピレングリコールと混合されたレシチンであるリン脂質乳化剤に より乳化され、前記乳化剤が全組成物の約2〜約10重量%の量で存在し、前記組 成物が約0〜約10重量%の付加的な賦形剤を含むことを特徴とする徐放性医薬組 成物。 15.前記薬理活性化合物がイブプロフェンである請求の範囲第14項に記載の医薬 組成物。 16.前記薬理活性化合物がトリメトプリムである請求の範囲第14項に記載の医薬 組成物。 17.(a)約85℃以下の温度で均一な溶融混合物を用意する工程(前記溶融混合物 は(i)その中に溶解または分散したワックスマトリックス、(ii)医薬上有効な量 の薬理活性化合物及び(iii)リン脂質乳化剤を含み、前記マトリックスは約40℃ 〜約80℃の融点を有するワックスであり、前記薬理活性化合物は約90℃以下の温 度で分解せず、前記ワックスマトリックス対前記乳化剤の比は約1:1〜約5:1であ る)、 (b)前記溶融混合物の温度より約5℃高い温度の水性相を用意する工程、 (c)油相としての前記溶融混合物を前記水性相の温度で充分な量の水性相で微 乳化して水性相が外部である安定なエマルションを生成する工程(平均油相粒径 は約100〜約250nmであり、かつ水性相と油相の相対量はこれらの相に所望される 最終%の約20%以内である)、 (d)得られたエマルションを約10℃〜約40℃の温度に冷却する工程、及び (e)0〜約10%の付加的な賦形剤、充分な水を混合し、pHを調節する工程(そ の結果、生成された医薬組成物は20〜25℃で約1〜約1000cpsの粘度、約4.5〜約 8.0のpH値、少なくとも25重量%を構成する水相、(i)約3〜約30重量%を構成す るワックスマトリックス、(ii)全組成物の約2〜約20重量%を構成する乳化剤、 及び(iii)薬理活性化合物を含む油相を有する) を含むことを特徴とする徐放性水中油エマルション医薬組成物の調製方法。 18.前記の均一な溶融混合物が前記水相と混合された時に約70℃〜約80℃の温度 である請求の範囲第17項に記載の方法。 19.前記ワックスマトリックスのワックスが約45℃〜約70℃の融点を有する請求 の範囲第18項に記載の方法。 20.前記乳化剤がリン脂質である請求の範囲第17項に記載の方法。 21.前記乳化剤がエトキシル化モノ−ジグリセリド及びプロピレングリコールと 混合された植物レシチンである請求の範囲第20項に記載の方法。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) A61K 47/24 A61K 47/24 (72)発明者 パターク ニーティン ピー アメリカ合衆国 マサチューセッツ州 02120 ボストン セント アルフムサス ストリート 75

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 1. 水相及び油相を含む徐放性医薬組成物であって、前記組成物が約100nm〜約2 50nmの平均油粒径、約4.5〜約8.0のpH値及び20〜25℃で1〜約1000cpsの粘度を 有する水中油エマルションを含み、前記水相が全組成物の少なくとも25重量%を 構成し、前記油相が全組成物の約3〜約30%の量で存在する約40℃〜約80℃の融 点を有するワックスであるワックスマトリックスを含み、その中に約90℃以下の 温度で分解しない医薬上有効な量の薬理活性化合物が溶解または分散され、前記 油相及び水相が約4.5〜約8のpH値で相分離からの自由度を与えるとともにまた 約2.0未満のpH値で相分離を与え、かつ全組成物の約2〜約20重量%で存在する 乳化剤により乳化され、前記組成物が0〜約35重量%の付加的な賦形剤を含むこ とを特徴とする徐放性医薬組成物。 2. 前記ワックスマトリックスが全組成物の約5〜約20重量%の量で存在し、か つ約45℃〜約70℃の融点を有する請求の範囲第1項に記載の医薬組成物。 3. 前記水相及び油相が0.5〜約20重量%のリン脂質及び0〜約3重量%の約8 〜約16のHLBを有するノニオン表面活性剤を含む乳化剤により乳化される請求の 範囲第1項に記載の医薬組成物。 4. 前記リン脂質乳化剤がレシチンである請求の範囲第3項に記載の医薬組成物 。 5. 水相及び油相を含む水中油エマルションを含む徐放性医薬組成物であって、 前記エマルションが約5.5〜約7.5のpH値で安定であるが、約2.0未満のpH値で水 相及び油相に分離し、前記組成物が約100nm〜約250nmの平均油相粒径、約5.5〜 約7.5のpH値及び20〜25℃で約1〜約200cpsの粘度を有し、前記水相が全組成物 の少なくとも50重量%を構成し、前記油相が約45℃〜約70の融点を有し、かつ全 組成物の約5〜約20重量%の量で存在するワックスを含み、前記ワックスが約90 ℃以下の温度で分解しない医薬上有効な量の薬理活性化合物をその中に溶解また は分散し、前記油相及び水相が0.5〜約20重量%のリン脂質及び0〜約35重量% の約8〜約16のHLBを有するノニオン表面活性剤を含む約2〜約20重量%の合計 量で存在する乳化剤により乳化され、前記組成物が0〜約10重量%の付加的な賦 形剤を含むことを特徴とする徐放性医薬組成物。 6. 前記ワックスが蜜蝋及びC14−C22脂肪酸とC14−C22脂肪アルコールのエ ステルからなる群から選ばれる請求の範囲第5項に記載の医薬組成物。 7. 前記ワックスが蜜蝋である請求の範囲第6項に記載の医薬組成物。 8. 前記粘度が約1〜約100cpsである請求の範囲第7項に記載の医薬組成物。 9. 前記ワックスが全組成物の約7〜約15重量%で存在する請求の範囲第5項に 記載の医薬組成物。 10.前記リン脂質がレシチン、油を含まないレシチン及びエトキシル化モノ−ジ グリセリド及びプロピレングリコールを更に含むレシチンからなる群から選ばれ る請求の範囲第5項に記載の医薬組成物。 11.前記ノニオン表面活性剤がノニオン表面活性剤の混合物(そのうちの2種の HLB値が約5以上異なる)である請求の範囲第5項に記載の医薬組成物。 12.前記乳化剤がノニオン表面活性剤を含まず、かつ約2〜約10重量%の前記リ ン脂質を含む請求の範囲第5項に記載の医薬組成物。 13.前記リン脂質がエトキシル化モノ−ジグリセリド及びプロピレングリコール を更に含むレシチンである請求の範囲第5項に記載の医薬組成物。 14.水相及び油相を有する水中油エマルションを含む徐放性医薬組成物であって 、前記エマルションが約5.5〜約7.5のpH値で安定であるが、約2.0未満のpH値で 水相及び油相に分離し、前記組成物が約100nm〜約250nmの平均油相粒径、約5.5 〜約7.5のpH値及び20〜25℃で約1〜約100cpsの粘度を有し、前記水相が全組成 物の少なくとも70重量%を構成し、前記油相が全組成物の約7〜約10重量%の量 で存在し、かつ約90℃以下の温度で分解しない医薬上有効な量の薬理活性化合物 をその中に溶解した蜜蝋を含み、前記油相及び水相がエトキシル化モノ−ジグリ セリド及びプロピレングリコールと混合されたレシチンであるリン脂質乳化剤に より乳化され、前記乳化剤が全組成物の約2〜約10重量%の量で存在し、前記組 成物が約0〜約10重量%の付加的な賦形剤を含むことを特徴とする徐放性医薬組 成物。 15.前記薬理活性化合物がイブプロフェンである請求の範囲第14項に記載の医薬 組成物。 16.前記薬理活性化合物がトリメトプリムである請求の範囲第14項に記載の医薬 組成物。 17.(a)約85℃以下の温度で均一な溶融混合物を用意する工程(前記溶融混合物 は(i)その中に溶解または分散したワックスマトリックス、(ii)医薬上有効な量 の薬理活性化合物及び(iii)リン脂質乳化剤を含み、前記マトリックスは約40℃ 〜約80℃の融点を有するワックスであり、前記薬理活性化合物は約90℃以下の温 度で分解せず、前記ワックスマトリックス対前記乳化剤の比は約1:1〜約5:1であ る)、 (b)前記溶融混合物の温度より約5℃高い温度の水性相を用意する工程、 (c)油相としての前記溶融混合物を前記水性相の温度で充分な量の水性相で微 乳化して水性相が外部である安定なエマルションを生成する工程(平均油相粒径 は約100〜約250nmであり、かつ水性相と油相の相対量はこれらの相に所望される 最終%の約20%以内である)、 (d)得られたエマルションを約10℃〜約40℃の温度に冷却する工程、及び (e)0〜約10%の付加的な賦形剤、充分な水を混合し、pHを調節する工程(そ の結果、生成された医薬組成物は20〜25℃で約1〜約1000cpsの粘度、約4.5〜約 8.0のpH値、少なくとも25重量%を構成する水相、(i)約3〜約30重量%を構成す るワックスマトリックス、(ii)全組成物の約2〜約20重量%を構成する乳化剤、 及び(iii)薬理活性化合物を含む油相を有する) を含むことを特徴とする徐放性水中油エマルション医薬組成物の調製方法。 18.前記の均一な溶融混合物が前記水相と混合された時に約70℃〜約80℃の温度 である請求の範囲第17項に記載の方法。 19.前記ワックスマトリックスのワックスが約45℃〜約70℃の融点を有する請求 の範囲第18項に記載の方法。 20.前記乳化剤がリン脂質である請求の範囲第17項に記載の方法。 21.前記乳化剤がエトキシル化モノ−ジグリセリド及びプロピレングリコールと 混合された植物レシチンである請求の範囲第20項に記載の方法。 22.(a)請求の範囲第l項に記載の液体医薬組成物を用意する工程、及び (b)前記液体組成物をレシピエントに経口投与する工程 を含むことを特徴とする徐放性薬物組成物をそれを要するレシピエントに投与す る方法。 23.(a)請求の範囲第7項に記載の液体医薬組成物を用意する工程、及び (b)前記液体組成物をレシピエントに経口投与する工程 を含むことを特徴とする徐放性薬物組成物をそれを要するレシピエントに投与す る方法。
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