JP2014001049A - シート状部材の分離装置及び分離方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】積重されたシート状部材から一枚を良好に分離できるシート状部材の分離装置を提供する。
【解決手段】収容部(KT)に収容されたシート積重体(ST)に対して離接移動するシート把持部(13)と、シート把持部(13)に設けられてシート把持部(13)の移動方向に対し交差方向で開状態と閉状態となる当接部(13d2,13e2)と、当接部(13d2,13e2)におけるシート積重体(ST)側の端面に対し所定距離(ΔH)だけシート積重体側から遠い位置でシート積重体側に向け開口するパイプ(13f)と、を備える。シート把持部(13)の離接移動範囲の最接位置で当接部(13d2,13e2)の端面がシート状部材(Wt)を押し込み、当接部(13d2,13e2)の開状態での押し込みで相対的に持ち上がったシート状部材(Wt)の中間部(Wtp)をパイプ(13f)で吸着した後、シート把持部(13)を上昇させると共に当接部(13d2,13e2)を閉状態にして中間部(Wtp)を把持するよう構成されている。
【選択図】図2

Description

本発明は、シート状部材の分離装置及び分離方法に係り、特に、積み重ねられたシート状部材から最上の一枚を分離する用途に好適なシート状部材の分離装置及び分離方法に関する。
積み重ねられた複数のシート状部材から最上の一枚を分離する作業(以下、単に分離作業とも称する)は、例えば、シート状部材が積重された状態で前工程から搬入され、後工程で一枚ずつ孔明けや印刷等の加工を施す製造工程において、積重された複数のシート状部材から最も上の一枚のみを分離して後工程に供給する場合に必要となる。分離作業は、生産効率上、機械による自動化が望まれる。
シート状部材としては、樹脂シートや布シート(織布及び不織布を含む)などがあり、それぞれの素材で特性が異なるため、各特性に応じた分離方法を適用する。
例えば、硬質樹脂材からなるシートでは、通気性がなく比較的高剛性のため、吸着パッドを用いた空気吸引を分離方法として適用することができる。
一方、軟質樹脂材からなるシートや布シートの多くが低剛性である(腰がない)ため、吸着パッドを用いた空気吸引による分離は容易ではなく、特に、織布地等の織布や不織布では通気性も有するため、空気吸引方法のみでは分離作業が困難である。
そのため、布シート等の分離作業にも適用できる分離装置が種々提案されており、関連する一例が、特許文献1にシート状部材用保持装置として開示されている。
特許文献1に開示された装置は、吸着管を基体から下方へ突出させ、その突出位置でシート状部材を吸着し、その後、吸着管を、シート状部材を吸着したまま基体内に後退させることでシート状部材の一部を持ち上げ、持ち上がった部分を把持部材によって吸着管よりも前方で把持するように構成されている。
そして、この構成により「布等の、通気性があり、重量の重いシート状部材でも、一枚ずつ確実に保持することができる(0006)」とされている。
特許第3330162号公報
特許文献1に記載されたシート状部材用保持装置では、最上のシート状部材を吸着した状態で吸着管を後退(通常の使用形態では上昇)させる際に、把持部材と干渉しないよう把持部材よりも上方にまで退避移動させなければならない。
そのため、最上のシート状部材は、吸着された部分の上方への移動距離分、他の部分が二枚目のシート状部材上を滑りながら移動することになる。
シート状部材が、例えば、表面から織り出されたパイルが長く大きい織布の場合には、シート状部材間の摩擦が大きくなって、滑り移動に大きな抵抗が生じるので、移動距離が長い程、吸着管の上昇途中で吸着管に追従できずに落下してしまう可能性が高くなる。
また、シート状部材の密度や生地の目付量が大きい程、持ち上げた分の質量が増加する。従って、持ち上げる距離が大きい(高い)程、シート状部材の吸着維持が難しく、上昇途中で落下して把持できなくなる可能性が高い。
また、吸着管の上昇過程で、吸着管に吸着されたシート状部材は、一対の把持部材の間を通過する際に把持部材と接触する場合がある。特に、シート状部材が一定の剛性がある(ある程度腰がある)材質の場合、把持部材と接触する可能性は極めて高い。
そのため、接触に伴う摩擦力によって、吸着管に追従できずに上昇途中で落下してしまう可能性がある。特に、シート状部材が、パイルが長く大きい織布などの場合には、その可能性が高い。
このように、特許文献1に記載されたシート状部材用保持装置は、シート状部材の材質及び表面状態によっては、吸着管の上昇にシート状部材を追従させることができず、分離作業が行えない可能性がある。そのため、種々のシート状部材に対し分離作業を良好に行える装置が望まれている。
そこで、本発明が解決しようとする課題は、種々のシート状部材に対し分離作業を良好に行うことができるシート状部材の分離装置及び分離方法を提供することにある。
上記の課題を解決するために、本発明は次の構成、手順を有する。
1) 複数のシート状部材が積み重ねられたシート積重体(ST)から最上のシート状部材(Wt)を分離するシート状部材の分離装置であって、
前記シート積重体(ST)を収容する収容部(KT)と、
前記収容部(KT)に収容された前記シート積重体(ST)に対して離接するよう移動するシート把持部(13)と、
前記シート把持部(13)に設けられ、前記シート把持部(13)の移動方向に対して交差する方向で開状態と閉状態となるよう離接する一対の当接部(13d2,13e2)と、
前記シート把持部(13)に一体的に支持され、前記一対の当接部(13d2,13e2)における前記シート積重体(ST)側の端面に対し、所定距離(ΔH)だけ前記シート積重体側から遠い位置で前記シート積重体側に向け開口するよう端部が配設されたパイプ(13f)と、
を備え、
前記シート把持部(13)の離接移動範囲は、その最接位置において、前記一対の当接部(13d2,13e2)の前記端面が、前記シート状部材(Wt)を押し込むよう設定されており、
前記最上のシート状部材(Wt)における、前記一対の当接部(13d2,13e2)の開状態での押し込みで相対的に持ち上がった中間部(Wtp)を前記パイプ(13f)で吸着した後、前記シート把持部(13)を上昇させると共に前記一対の当接部(13d2,13e2)を閉状態にして前記中間部(Wtp)を把持するよう構成されていることを特徴とするシート状部材の分離装置(51)である。
2) 前記閉状態で、前記一対の当接部(13d2,13e2)によって挟まれた空間(V)が形成され、前記パイプ(13f)が前記空間(V)内に位置していることを特徴とする1)に記載のシート状部材の分離装置(51)である。
3) 前記所定距離(ΔH)は、前記シート把持部(13)の前記接近側最端位置において、前記パイプ(13f)の前記端部から空気吸引を行った際に、前記一対の当接部(13d2,13e2)の押し込みにより持ち上がった前記中間部(Wtp)を吸着可能な距離とされていることを特徴とする1)又は2)に記載のシート状部材の分離装置(51)である。
4) 前記収容部(KT)は、前記一対の当接部(13d2,13e2)の押し込みに対して前記シート状部材(Wt)を前記一対の当接部(13d2,13e2)に向け付勢する弾性反発部材(5c,5d)を有していることを特徴とする3)に記載のシート状部材の分離装置(51)である。
5) 前記一対の当接部(13d2,13e2)が前記最上のシート状部材(Wt)を把持する位置は、前記シート状部材(Wt)の中央から一方向側に偏った位置であることを特徴とする1)〜4)のいずれか一つに記載のシート状部材の分離装置(51)である。
6) 前記シート把持部(13d2,13e2)を、前記一方向とその反対方向との直線上を往復移動させる直動部(6)を備えていることを特徴とする5)に記載のシート状部材の分離装置(51)である。
7) 前記直動部(6)により前記シート状部材(Wt)を把持した前記シート把持部(13)を前記反対方向に向けて移動中に、前記シート状部材(Wt)の移動方向側の面に当接することで、前記シート状部材(Wt)の前記移動方向とは反対側の面が前記シート把持部(13)側を向くよう姿勢変換させる当接部材(17)を有していることを特徴とする6)に記載のシート状部材の分離装置(51)である。
8) 前記一対の当接部(13d2,13e2)の内の一方における他方と対向する面に、他方よりも柔軟な材料で形成されたマット部(13d3)を有していることを特徴とする1)〜7)のいずれか一つに記載のシート状部材の分離装置(51)である。
9) 複数のシート状部材)が積み重ねられたシート積重体(ST)から最上のシート状部材(Wt)を分離するシート状部材の分離方法であって、
前記最上のシート状部材(Wt)の所定位置を互いに離隔した開状態の一対の当接部(13d2,13e2)で押し込む押し込みステップと、
前記最上のシート状部材(Wt)における、前記押し込みステップで相対的に持ち上がった前記一対の当接部(13d2,13e2)間の中間部(Wtp)を、前記一対の当接部(13d2,13e2)の先端よりも前記シート状部材(Wt)から遠い位置で開口させたパイプ(13f)に空気吸引により吸着する吸着ステップと、
前記パイプ(13f)に前記中間部(Wtp)を吸着した状態のまま前記一対の当接部(13d2,13e2)と前記パイプ(13f)とを互いの相対位置を不変として上昇させると共に、前記一対の当接部(13d2,13e2)を閉状態として前記中間部(Wtp)を把持する把持ステップと、
を含むことを特徴とするシート状部材の分離方法である。
10) 前記押し込みステップは、前記一対の当接部(13d2,13e2)で、前記最上のシート状部材(Wt)における中央から一方向側に偏った位置を押し込むことを特徴とする9)に記載のシート状部材の分離方法である。
11) 前記シート把持部(13)を、前記最上のシート状部材(Wt)を把持した状態で前記一方向の反対方向に移動させると共に、前記最上のシート状部材(Wt)の前記移動方向側の面に当接部材(17)を当接させて前記最上のシート状部材(Wt)の前記移動方向とは反対側の面を前記シート把持部(13)側に向かせる姿勢変換ステップを含むことを特徴とする10)に記載のシート状部材の分離方法である。
本発明によれば、分離作業を良好に行うことができる、という効果が得られる。
本発明の実施形態におけるシート状部材の分離装置の実施例を説明するための全体斜視図である。 図1におけるS1−S1位置での断面図である。 図1におけるS2位置での断面図である。 本発明のシート状部材の分離装置の実施例におけるシート積重体昇降ユニットの動作を説明するための第1の図である。 本発明のシート状部材の分離装置の実施例におけるシート積重体昇降ユニットの動作を説明するための第2の図である。 本発明のシート状部材の分離装置の実施例におけるシート積重体昇降ユニットの動作を説明するための第3の図である。 本発明のシート状部材の分離装置の実施例におけるシート把持部を説明するための斜視図である。 本発明のシート状部材の分離装置の実施例におけるシート把持部の開状態を説明するための二面図である。 本発明のシート状部材の分離装置の実施例におけるシート把持部の閉状態を説明するための二面図である。 本発明のシート状部材の分離装置の実施例におけるシート把持部の開状態及び閉状態を説明するための斜視図である。 本発明のシート状部材の分離装置の実施例におけるブロック図である。 本発明のシート状部材の分離装置の実施例におけるシート把持部の動作を説明するための図である。
本発明の実施の形態を、好ましい実施例により図1〜図12を参照して説明する。
図1〜図3に示されるように、実施例のシート状部材の分離装置51(以下、単に分離装置51とも称する)は、部材構成的には、金属フレームの組み合わせで略直方体形状に形成された下本体部1と、下本体部1の上方に組み付けられた、フレームの組み合わせによりなる上本体部2と、を有している
また、分離装置51は、機能的には、概ね三つのユニットから構成されている。すなわち、下本体部1に設けられたシート積重体昇降ユニットU1、並びに、上本体部2に主に設けられたシート把持ユニットU2及びシート搬送ユニットU3である。
まず、シート積重体昇降ユニットU1を説明する。
分離装置51は、床面FLに設置して使用されるものであり、以下の説明において分離装置51の上下左右前後の各方向は、図1に矢印で示された方向で規定する。従って、シート状部材の搬送方向は、左方を上流側、右方が下流側となる。
<シート積重体昇降ユニットU1について>
下本体部1には、上下方向に延びる姿勢で支柱1a及びシャフト1bが平行に設けられている。支柱1aにはラック1a1が形成されている。
支柱1aには、モータM1及びギヤボックスMGを有する昇降ベース部3が取り付けられている。昇降ベース部3は、支柱1aに対して左方に延出するアーム3aと、アーム3aの先端側に連結されて上方に向け延出し、左方視でT字状を呈するプッシャ3bと、を有している。
ギヤボックスMGは、モータM1の回転を減速伝達し、最終出力段のピニオン(図示せず)がラック1a1に噛合している。
従って、モータM1の回転により、その回転方向に応じて昇降ベース部3が上下方向に移動するようになっている。
シャフト1bには、上下方向に離隔して一対の位置検出センサSS1,SS2が取り付けられている。取り付けられた位置は、昇降ベース部3の上下動における上限と下限の位置に対応している。
各位置検出センサSS1,SS2は、昇降ベース部3の存在有無を検出し、昇降ベース部3の下降限界位置が検出センサSS1からの出力信号SN1(図11参照)で、また、上昇限界位置が検出センサSS2からの出力信号SN2で把握できるようになっている。
各出力信号SN1,SN2に基づき、制御部SG(図11参照)は、モータM1の回転を制御する。
制御部SGとして一般的なコンピュータ装置を用いることができ、分離装置51の外部、又は分離装置51自体に設置される。
下本体部1における左方側には、前後及び左方の側壁を有してコ字状に形成されたカセットガード4が設けられている。
カセットガード4には、前後方向に対向する側壁の内面における下方端部に、内側に突出して左右方向に延在する規制板4aが設けられている。
また、カセットガード4の内側には、複数のシート状部材が積み重ねられてなるシート積重体STを収容する収容部としてのカセット部KTが、上方側から出入り可能に収容されるようになっている。
昇降ベース部3のプッシャ3bには、昇降ベース部3の上下動に伴いカセットガード4に対し下方側から入出するカセット押し上げ部5が取り付けられている。
主に図2で示されるように、カセット押し上げ部5は、矩形に形成された平板部5a1及びその右縁部から屈曲して右斜め上方に延出した屈曲部5a2を有する基板部5aと、基板部5aの上方において、基板部5aに対して離接可能なよう弾性的に支持された載置部5bと、を有して構成されている。
具体的には、載置部5bは、基板部5aとの間において、左方側に配置された前後一対のコイルばね5cと、右方側に配置された前後一対のコイルばね5dと、各コイルばね5c,5dに挿通されたボルト5eと、各ボルト5eに螺合したナット5fと、これらによって常時上方に付勢されると共に最大離隔位置で移動規制されるよう連結された連結板5b1と、を有している。
この最大離隔位置は、コイルばね5c,5dのばね長及びボルト5eに対するナット5fの螺合位置等の設定により決められており、連結板5b1は、基板部5aを水平にした際の最大離隔位置において、右方側が低く傾斜するようになっている。
連結板5b1の上面左方側にはスペーサ5b1aが取り付けられており、連結板5b1の右方端は折り曲げられて段部5b1bが形成されている。
カセット部KTは、上下が開放された矩形の枠状体K1と、枠状体K1において、前後方向に対向する枠の内面における下端部に、内方に向け突出形成された規制部K2と、枠状体K1の内側に嵌め込まれて概ね水平なる姿勢で上下方向に移動可能とされた中板K3と、を含んで構成されている。中板K3は、シート積重体STを載置するための板状部材である。
枠状体K1は、カセットガード4の内側を上下動可能とされ、前後方向の幅が、規制板4a,4aを通過できないように設定されている。従って、枠状体1をカセットガード4の内側に上方側から挿入すると、規制板4a,4aに当接して下方向への移動が規制される。
中板K3は、枠状体K1の内側を上下動可能とされ、前後方向の幅が、規制部K2,K2を通過できないように設定されている。従って、中板K3を枠状体K1の内側に上方側から挿入すると、規制部K2,K2に当接して下方向への移動が規制される。
カセット部KTがカセットガード4の内側に収容された状態で、昇降ベース部3を上昇させると、プッシャ3bと共にカセット部押し上げ部5も上昇する。そして、それに伴い、カセット部押し上げ部5のスペーサ5b1a及び段部5b1bが、中板K3の下面を押し上げるので、中板K3は昇降ベース部3と同期して上昇する。
昇降ベース部3を上昇した位置から下降させると、スペーサ5b1a及び段部5b1bが、中板K3及び載置されたシート積重体STの質量を支えつつ下降するので、中板K3は昇降ベース部3と同期して下降する。
上本体部2には、発光部と受光部との組からなる光センサSS3が配置されている。
詳しくは、カセット部KTをカセットガード4の内側に収容した状態で、発光部から受光部に向け出力された検出光LTが、中板K3に載せられたシート積重体ST及びシート積重体STが乗っていない場合の中板K3に遮断され得る所定の上下方向位置に、配置されている。これにより、中板K3の上方移動における上限位置が規定される。
制御部SGは、光センサSS3からの出力信号SN3(図11参照)に基づき、シート積重体STが検出光LTを遮断してその存在が検出されたら(所定の高さに持ち上げられたら)(図4に示される状態)、昇降ベース部3を上昇させるモータM1の回転を停止する。
また、分離作業が進んで中板K3上のシート積重体STがなくなると、中板K3が検出光LTを遮断するので(図5に示される状態)、制御部SGは、同様に昇降ベース部3を上昇させるモータM1の回転を停止する。
あるいは、シート積重体STの残りの織布Wの数が少なくなった時点で位置検出センサSS2により昇降ベース部3を検出されるようにして、モータM1の回転を停止してもよい。いずれの場合も、制御部SGが、織布Wの補充が必要となる旨の出力(音声や画像表示等)をして作業者に補充を促すようにするとよい。
位置検出センサSS1の位置は、下降してきた昇降ベース部3を位置検出センサSS1で検出する前に、中板K3が規制部K2,K2に当接して下降が規制されるように設定されている(図6参照)。
すなわち、中板K3の下降が規制された後、カセット押し上げ部5は中板K3から離れて下降する。
<シート把持ユニットU2について>
次に、上本体部2における上方側に設けられたシート把持ユニットU2について、図2,図3,及び図7〜図10を主に参照して詳述する。
上本体部2における最上部には、左右方向に沿ってリニアアクチュエータ6が配設されている。また、リニアアクチュエータ6の下方には、左右方向に延びるガイドシャフト7の一対が、前後方向に離隔して平行に設けられている。
リニアアクチュエータ6において左右方向に直動するブロック6aには、前後方向を長手とするプレート8がスタッド9を介して下方側に連結されている。プレート8の前後両端部にはシャフト受け8a,8aが設けられており、ガイドシャフト7,7は、このシャフト受け8a,8aに挿通している。
また、プレート8の中央部には、エアシリンダ11が取り付けられている。エアシリンダ11は、ロッド11aを上下方向に伸縮させる動作を行う。エアシリンダ11の動作は制御部SGによって制御される。
ロッド11aの下先端には、前後方向を長手とする支持板10が取り付けられている。
支持板10には、中央を挟んで前方側と後方側とに、一対のシート把持部13,13がそれぞれブラケット12を介して取り付けられている。
この構成において、リニアアクチュエータ6の動作により、シート把持部13は左右方向に移動し(図2の矢印DR1の方向)、エアシリンダ11の動作により、シート把持部13は上下方向に移動するようになっている(図2の矢印DR2の方向)。
シート把持部13の左方向及び右方向の移動限界位置は、上本体部2の左方に設けられた光センサSS4Lと、右方に設けられた光センサSS4Rと、によってブロック6aが検出されることで規制される。すなわち、光センサSS4L,SS4Rから出力されるブロック6aの検出有無を示す出力信号SN4L,SN4R(図11参照)に基づいて、制御部SGがリニアアクチュエータ6の動作を制御する。
エアシリンダ11は、シート把持部13の上下方向の移動ストロークが所望のストロークとなるようにその仕様から選択される。また、移動ストローク全体としての上下方向位置は、例えば、シート把持部13をブラケット12に固定する位置によって調節する。
ここで、シート把持部13について詳述する。
シート把持部13は、図7に示されるように、本体部13aと、本体部13aの内部に概ね収容されたエアシリンダ13bと、エアシリンダ13bの下方に配設された動作方向変換部13cと、動作方向変換部13cの下方に連結されたクランパ13d及びクランパ13eと、本体部13aから張り出す保持部13a1に一体的に保持されたパイプ13fと、と有して構成されている。
エアシリンダ13bは、エアシリンダ11と同様に、外部のエア供給源(図示せず)からの高圧エアを駆動源として、制御部SGの制御のもと、ロッド13b1を上下動させる。
動作方向変換部13cは、ロッド13b1の上下方向の昇降移動(矢印DR3参照)を、クランパ13dとクランパ13eとの、昇降移動の方向に交差する方向(例えば直交)の接離動作(矢印DR4参照)に変換させる機構を備えている。
例えば、ロッド13b1が下降するとクランパ13dとクランパ13eとは離隔し、ロッド13b1が上昇すると接近するようになっている。この機構には、カム,レバー,又は、ピン及び溝などを用いた周知の動作方向変換機構を用いることができる。
分離装置51においては、クランパ13dとクランパ13eとの接離動作の方向は、左右方向とされている。図7には、クランパ13dとクランパ13eとが開いた開状態が示されている。
パイプ13fは、一端側が負圧発生装置FHに接続され、他端側がクランパ13dとクランパ13eとの間の空間において下方に向け開口しており、保持部13a1から他端側がクランク状に曲げられて配設されている。負圧発生装置FHの動作は、制御部SGによって制御される(図11参照)。
クランパ13dとクランパ13eとの最も離隔した開状態の二面図を図8に、また、最も接近して当接した閉状態の二面図を図9に示す。図8(a),図9(a)は、前方側から見た図であり、図8(b),図9(b)は、下方側から見た図である。
また、開状態の斜視図を図10(a)に、また、閉状態の斜視図が図10(b)に示している。各図には、パイプ13fの先端部も描かれている。
クランパ13dは、動作方向変換部13cに連結された連結部13d1と、連結部13d1からクランパ13eに向けクランク状に接近すると共に下方向に延出した当接部13d2と、を有している。
また、クランパ13eは、動作方向変換部13cに連結された連結部13e1と、連結部13e1からクランパ13dに向けクランク状に接近すると共に下方向に延出した当接部13e2と、を有している。
図7などに示されるように、当接部13d2において当接部13e2と対向する側にマット部13d3を取り付けてもよい。
マット部13d3を取り付ける場合、マット部13d3を、把持するシート状部材に対する摩擦係数が大きい材料で形成することは、把持の際にシート状部材が滑り難くなり、シート上部材を良好に把持できるので好ましい。
また、マット部13d3を、当接部13e2よりも軟らかい材料で形成することは、シート状部材を把持する際の当接部13e2の押圧力により、シート状部材がマット部13d3に食い込み易くなり、より良好に把持できるので好ましい。
例えば、当接部13d2,13e2を金属材(アルミニウムや鉄など)で形成し、マット部13d3をゴム材やエラストマ材で形成する。当接部13e2及びマット部13d3を共にゴム材等の軟らかい材料で形成してもよい。
マット部13d3と当接部13e2とは、間に物がないときの閉状態で、当接する、又はシート部材を挟持可能な僅かな隙間を有して近接するようになっている。
また、マット部13d3と当接部13e2とには、閉状態で概ね円筒状の空間Vが形成されるように、マット部13d3に筒面状の凹部13d4が、また、当接部13e2には筒面状の凹部13e3が形成されている。
マット部13d3の下方端部には、この例で示されるように、凸Rとしてフィレット部TRを形成するとよい。その場合には、このフィレット部TRの凸Rに対応した形状で、当接部13e2の下方端部に、凹Rで突出した突出部HRを形成する。
閉状態において、パイプ13fは、凹部13d4と凹部13e3とから離隔してそれらの間に位置している。換言すると、閉状態で、パイプ13fは、空間V内に、マット部13d3と当接部13e2に対して非接触で存在する。
当接部13d2の下方の先端面と、マット部13d3の下方の先端面と、当接部13e2の下方の先端面とは、高さ方向ですべて同じ位置H1にある。すなわち、同一平面に含まれるようになっている。
一方、パイプ13fの開口端13f1は、位置H1に対して差分ΔHだけ上方の位置H2にある。すなわち、位置H1よりもシート積重体ST側からΔHだけ遠い位置にある。パイプ13fは保持部13a1に固定されているので、差分ΔHは分離動作において不変である。この差分ΔHは、例えば3mmに設定されるが、3mmに限定されるものではない。
<シート搬送ユニットU3について>
シート把持ユニットU2は、上本体部2における下方右側に設けられたコンベアBCを含むユニットであり、主に図1及び図2を参照して以下に詳述する。
コンベアBCは、上本体部2の下方右側に配置されており、一対のローラ14,14が、回転軸線の向きを前後方向とされ、左右方向において水平に離隔して設けられている。
一対のローラ14,14は、無端のベルト15が複数掛け渡されて同期回転するようになっている。
また、掛け渡されたベルト15の下方には、モータM2が配設されており、モータM2の回転軸と右側のローラ14とには、チェーン等の動力伝達輪16が掛け渡されている。これにより、モータM2が回転するとベルト15が矢印DR5の方向に移動し、コンベアとして機能するようになっている。モータM2の回転は、制御部SGにより制御される。
左側のローラ14の左方側には、ローラ14より小径で、回転軸線の向きを前後方向としてガイドローラ17が配設されている。このガイドローラ17は非回転のシャフト部材であってもよく、また、ローラ14より小径でなくてもよい。
ガイドローラ17の上端の高さ方向位置は、ベルト15の上面の高さ方向位置とほぼ一致した位置H3にある。
位置H3は、シート把持部13の最上昇状態における当接部13d3の下方端面位置である位置H1aよりも下方側(床面FL側)となるよう設定されている。
<動作について>
次に、分離装置51による分離動作を詳述する。
まず、分離動作に際し、作業者又は機械により、分離装置51から取り外したカセット部KTの中板K3上に、複数のシート状部材Wを積み重ねる。この積み重ねたものがシート積重体STである。図1,図2,及び図12では、シート積重体STは、織布Wを約6枚重ねたものとして描かれている。
以下の説明において、シート状部材は、腰がなく通気性を有する矩形の織布Wとする。
まず、作業者は、中板K3上にシート積重体STが載せられたカセット部KTを、カセットガード4の内側に、その上方側から収容する。
カセット部KTの収容時の最初の上下方向位置は、枠状体K1が規制板4a,4aに当接した最も下方の位置である。ここで昇降ベース部3のカセット押し上げ部5は、中板K3の下方に退避している(図6参照)。
作業者は、カセット部5を収容した後、分離装置51のスタートボタン(図示せず)を押す。
スタートボタンが押されたことを受け、制御部SGは、モータM1を回転させる。これにより昇降ベース部3が上昇し、カセット押し上げ部5におけるスペーサ5b1a及び段部5b1bが中板K3を上方に押し上げる。これにより中板K3はシート積重体STと共に上昇する。
この上昇過程で、シート積重体STの上端が検出光LTを遮って光センサSS3で検出されると、その検出情報を含んだ出力信号SN3に基づいて制御部SGはモータM1を停止させる(図4参照)。
次いで制御部SGは、リニアアクチュエータ6を駆動し、シート把持部13を最左方に移動させる(図2におけるA位置)。最左方位置は、光センサSS4Lからの出力信号SN4Lに基づいて把握される。
この最左方位置において、シート把持部13は、シート積重体STにおける左右方向の中央に対して一方側である左方側の上方に位置し、クランパ13dの当接部13d2が、左右方向でシート積重体STの左端を越えないようになっている。
制御部SGは、エアシリンダ11を駆動し、ロッド11aを、基準状態である最縮状態から下方に延出させる。
ロッド11aが最も延伸した状態で、シート把持部13における当接部13d2,13e2の下方先端面の位置は、光センサSS3で設定されたシート積重体STの最上の一枚(織布Wt)の位置よりも下方側に設定されている。
そのため、一対のシート把持部13,13はシート積重体STを上方側から押し込んで最下位置に達する。ここで、クランパ13d,13eは、開状態にあり、互いに最離隔している。この状態が図12(a)に示されている。
シート把持部13による押し込みによってシート積重体STに加えられる付勢力は、中板K3とスペーサ5b1a等とを介して連結板5b1に伝達される。
連結板5b1は、コイルばね5c,5dにより弾性的に支持されているので、付勢力により下方に移動する。
図12(a)に示された状態で、中板K3は、コイルバネ5c,5dの弾性反発力である力F1で上方に付勢される。すなわち、織布Wtは、当接部13d2,マット部13d3,及び当接部13e2により力F1で押し込まれる。
すると、織布Wtにおいて、下方に押し込まれたクランパ13d,13eの部分に対し、それらの間の部分である中間部Wtpが、相対的に持ち上がった形になる。
クランパ13dとクランパ13eとの間には、当接部13d2,マット部13d3,及び当接部13e2の先端位置よりも差分ΔHだけ上方に開口するパイプ13fが設置されているので、中間部Wtpが持ち上がったタイミングで制御部SGが負圧発生装置FHを駆動して負圧を発生させると、中間部Wtpはパイプ13fの先端開口部に吸着される(図3も参照)。
差分ΔHは、中間部Wtpの持ち上がりの高さ以下又は持ち上がりの高さを僅かに越える位置に設定されて、パイプ13fの先端が、中間部Wtpに対しその持ち上がりで接触する、又は持ち上がりで近接し、吸引によって吸い上げられて接触するようになっている。
制御部SGは、負圧発生装置FHを動作させた後、エアシリンダ11を、ロッド11aを縮めるように駆動してシート把持部13を上昇させる(〔図12(b),図3参照〕と共に、ほぼ同時にエアシリンダ13bを駆動してクランパ13dとクランパ13eを閉状態にさせる〔図12(c)参照〕。
シート把持部13の上昇に伴い、織布Wtは、吸着された中間部Wtp近傍の限られた範囲が2枚目の織布W2から分離して持ち上がり、クランパ13d,13eが閉じることで中間部Wtpが挟まれて把持される。
上述のように、クランパ13dにおけるマット部13d3の下方端部にフィレット部TRが形成され、このフィレット部TRの形状に対応した形状で、当接部13e2の下方端部に突出部HRが形成されていると、中間部Wtpが、鉛直面のみならず、鉛直面に対して交差する面を含めて挟持されるので、織布Wtが当接部13e2に対して引っ掛かるようになり、かつ当接部13e2の先端が織布Wtに食い込むようになるので、織布Wtをより良好に把持することができる。
制御部は、この織布Wtの一連の把持動作を、一対のシート把持部13,13に対し同期して実行させる。
そして、クランパ13d,13eが織布Wtの中間部Wtpを挟持した状態で、シート把持部13は最上位置まで上昇する〔図12(d)参照〕。
シート把持部13を最上位置まで上昇させた後、制御部SGは、リニアアクチュエータ6を駆動し、シート把持部13を最右方に移動させる(図2における<B>位置を経て<C位置>へ)。この状態で、コンベアBCのベルト15はまだ停止している。
シート把持部13の右方移動に伴い、織布Wtは、二枚目の織布W2に対し、左方側の部分から右方側の部分へと捲り上げられて徐々に分離する。
シート把持部13の位置が、ガイドローラ17を越えて右方側になると、把持した織布Wtの、シート積重体STにおいて上側だった面がガイドローラ17に当接する。
さらにガイドローラ17がさらに右方へ移動すると、下側だった面が反転して上側となり、その姿勢でベルト15に載る。
すなわち、ガイドローラ17は、織布Wtに当接し、織布Wtの面の向きを変える姿勢変換をさせる当接部材として機能する。
織布Wの一部がベルト15に載った時点、又は、その時点の直前若しくは直後で、制御部SGは、エアシリンダ13bを作動させてクランパ13d,13eを開き、負圧発生装置FHを制御してパイプ13fによる空気吸引を停止させる。
このタイミングを、制御部SGが、光センサSS4Rの出力信号SN4Rに基づいて計れるようにしておくとよい。
クランパ13d,13eの開動作及び空気吸引の停止により、中間部Wtpは把持から開放されてベルト15上に落下する。そして制御部SGは、モータM2を駆動し、ベルト15の矢印DR5方向の循環移動を開始する。循環移動が始まると、ベルト15上の織布Wtは、右方に搬送される。
このようにして、シート積重体STから、最上の一枚の織布Wtが分離され、コンベアBCにより搬送される。
シート積重体STは、最上の一枚である織布Wtが分離移動されたことで、モータM1の駆動により一枚分だけ上昇し、それまで二枚目だった織布W2が最上の織布Wtとなる。
シート状部材Wtがタオル生地等の織布の場合は、中間部Wtpの把持が開放されてベルト15に落下する際に、摘まれていた部分の折り返しも解消して全体に延びた平状になる。
シート状部材の腰の強さの度合いが弱い場合や、シート把持部13で把持する位置が中央寄りに設定されている場合は、中間部Wtpがベルト15に落下する際に折り返しが完全に解消せず、搬送中のシート状部材の搬送方向の先頭部分が、一対のシート把持部13,13それぞれのパイプ13f,13fで吸着されていた部分を前後方向に沿う折り目として、上方側に折り返された二枚重ねの折り返しになる場合がある。
この場合でも、二枚重ねの折り返し部は、織布Wtの搬送方向先頭側をベルト15の右端から下方へ垂れ下がるようにすることにより、折り返された部分が自重で下方に折り戻されて矢印DR6のように延びるので、自然に解消される。
従って、分離作業から次工程へは、例えば、ベルト15よりも下方に配置したコンベアBC2により、ベルト15からの垂れ下がりで折り返しが延びて解消したシート状部材を受けるようにすれば、シート状部材の種類によらず、折り返しのない完全平状の織布として搬出することができる。
分離装置51は、シート把持部13の本体部13aに対してパイプ13fを固定しており、分離作業で、パイプ13fを本体部13aに対して移動させるものではない。
そのため、シート把持部13は、構造が至極簡単で組み立てが容易であり、安価に構成することができる。
上述の構成によれば、分離動作において、シート把持部13自体は上昇移動するものの、その本体部13aに対してパイプ13fがさらに上昇移動するものではないので、最上のシート状部材Wtが二枚目のシート状部材W2上を滑る距離が少なくて済む。
従って、シート状部材Wが、例えば、表面から織り出されたパイルが長く大きい織布の場合であっても、また、シート状部材Wが、その素材密度や目付量が大きいものであっても、パイプ13fでの吸着が維持され、分離作業が良好に実行される。
また、パイプ13fが本体部13aに対し、換言するならば、クランパ13d,13eに対して移動するものではないので、パイプ13fでの吸着状態でシート把持部13を上昇させる際に、シート状部材Wtがクランパ13d,13eに擦れるように接触することはない。従って、接触に伴う摩擦力がシート状部材Wtに加わることはないので、シート状部材Wtが、その素材や表面状態によらず、吸着管であるパイプ13fに上昇途中で追従できなくなることはない。
また、分離装置51は、シート積重体STが、分離装置51の左右方向における左方側の縁部、すなわち、シート把持部13によって把持される側の縁部を揃えてシート状部材が積み重ねられたものであれば、右方側の縁部の位置が揃っていなくても、良好に分離することができる。
これは、シート積重体STを形成するシート状部材が、同じ形状及びサイズのものでなく異なる形状や異なるサイズのものが混じっていても、分離装置51の左側の縁部が揃ってさえいれば分離作業を遂行できることを意味する。
このように、分離装置51によれば、シート状部材の素材,表面状態,更には形状やサイズにもよらず、種々のシート状部材に対して分離作業を良好に行うことができる。
本発明の実施例は、上述した構成及び手順に限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲において変形例としてもよいのは言うまでもない。
分離装置51は、シート把持部13を前後方向に一対備えたものに限定されない。三つ以上の複数個備えていてもよい。また、シート状部材が帯状の場合は、シート把持部13を一つ有する分離装置であってもよい。
複数個のシート把持部13の内の任意のシート把持部13だけ動作するように構成してもよい。
パイプ13fの開口端の高さ位置H2と、当接部13d2等の先端面の高さ位置H1と、の差分ΔHは、3mmに限定されず、適宜設定することができる。また、差分ΔHを調節可能とする調整構造を持たせてもよい。
シート状部材の種類は、限定されない。低剛性で、腰が強くないものであればよく、通気性を有するものに限定されない。シート状部材の材質の例としては、軟質樹脂,ゴム,布(織布及び不織布を含む),フィルム状の金属,紙などがある。
織布としては、例えばお絞り用の布がある。
通気性は、繊維の織等により付与されるものに限らない。通気性のないシートに対して設けられた小さい孔等により通気性が付与されていてもよい。
突出部HRは、搬送方向先頭側の当接部13e2ではなく尾側の当接部13d2に設けてもよい。その場合は、先頭側にフィレット部TRを設ける。
クランパ13dとクランパ13eとは、搬送方向である左右方向に離隔して設けられるものに限らない。例えば前後方向や搬送方向に交差する方向に離隔して設けられていてもよい。
ただし、上述のように搬送方向に離隔し、複数のシート把持部13における把持位置を左右方向の同じ位置に揃えた形態は、把持状態での折り目が搬送方向に直交した方向に一本決まるので、好ましい形態である。
上述のクランパ13dとクランパ13eとは、開状態で下方側視で中央が丸形状で膨らんだI字状の隙間を形成するものである。中間部Wtpは、この隙間からたぐり寄せられた部分も含めて持ち上がりが形成され、パイプ13fにより良好に吸着される。従って、この隙間はI字状に限定されるものではなく、+状、X状、*状など、中心に集まる線状隙間の組み合わせで形作られる隙間であってもよい。
上述における上下方向は、分離装置51の設置状態で鉛直方向に合致していなくてもよく、分離動作に支障のない範囲で鉛直方向に対して傾斜していてもよい。
1 下本体部
1a 支柱、 1a1 ラック、 1b シャフト
2 上本体部
3 昇降ベース部、 3a アーム、 3b プッシャ
4 カセットガード、 4a 規制板
5 カセット押し上げ部
5a 基板部、 5a1 平板部、 5a2 屈曲部、 5b 載置部
5b1 連結板、 5b1a スペーサ、 5b1b 段部
5c,5d コイルばね、 5e ボルト、 5f ナット
6 リニアアクチュエータ、 6a ブロック
7 ガイドシャフト
8 プレート、 8a シャフト受け
9 スタッド
10 支持板
11 エアシリンダ、 11a ロッド
12 ブラケット
13 シート把持部
13a 本体部、 13a1 保持部、 13b エアシリンダ
13b1 ロッド、 13c 動作方向変換部
13d,13e クランパ、 13d1,13e1 連結部
13d2,13e2 当接部、 13d3 マット部
13d4,13e3 凹部、 13f パイプ
14 ローラ
15 ベルト、 16 動力伝達輪
17 ガイドローラ(当接部材)
51 シート状部材の分離装置(分離装置)
BC,BC2 コンベア
DR1〜DR6 方向
FH 負圧発生装置、 FL 床面
H1〜H3,H1a (高さ方向の)位置、 ΔH 差分
KT カセット部、 K1 枠状体、 K2 規制部、 K3 中板
LT 検出光
M1,M2 モータ、 MG ギヤボックス
TR フィレット部、 HR 突出部
SG 制御部
SS1,SS2 位置検出センサ
SS3,SS4L,SS4R 光センサ
SN1〜SN3,SN4L,SN4R 出力信号
ST シート積重体
U1 シート積重体昇降ユニット、 U2 シート把持ユニット
U3 シート搬送ユニット
V 空間
W シート状部材(織布)
Wt (最上の)織布、 Wta 折り返し部、 Wtp 中間部
W2 (二枚目の)織布

Claims (11)

  1. 複数のシート状部材が積み重ねられたシート積重体から最上のシート状部材を分離するシート状部材の分離装置であって、
    前記シート積重体を収容する収容部と、
    前記収容部に収容された前記シート積重体に対して離接するよう移動するシート把持部と、
    前記シート把持部に設けられ、前記シート把持部の移動方向に対して交差する方向で開状態と閉状態となるよう離接する一対の当接部と、
    前記シート把持部に一体的に支持され、前記一対の当接部における前記シート積重体側の端面に対し、所定距離だけ前記シート積重体側から遠い位置で前記シート積重体側に向け開口するよう端部が配設されたパイプと、
    を備え、
    前記シート把持部の離接移動範囲は、その最接位置において、前記一対の当接部の前記端面が、前記最上のシート状部材を押し込むよう設定されており、
    前記最上のシート状部材における、前記一対の当接部の開状態での押し込みで相対的に持ち上がった中間部を前記パイプで吸着した後、前記シート把持部を上昇させると共に前記一対の当接部を閉状態にして前記中間部を把持するよう構成されていることを特徴とするシート状部材の分離装置。
  2. 前記閉状態で、前記一対の当接部によって挟まれた空間が形成され、前記パイプが前記空間内に位置していることを特徴とする請求項1記載のシート状部材の分離装置。
  3. 前記所定距離は、前記シート把持部の前記接近側最端位置において、前記パイプの前記端部から空気吸引を行った際に、前記一対の当接部の押し込みにより持ち上がった前記中間部を吸着可能な距離とされていることを特徴とする請求項1又は請求項2記載のシート状部材の分離装置。
  4. 前記収容部は、前記一対の当接部の押し込みに対して前記シート状部材を前記一対の当接部に向け付勢する弾性反発部材を有していることを特徴とする請求項3記載のシート状部材の分離装置。
  5. 前記一対の当接部が前記最上のシート状部材を把持する位置は、前記シート状部材の中央から一方向側に偏った位置であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のシート状部材の分離装置。
  6. 前記シート把持部を、前記一方向とその反対方向との直線上を往復移動させる直動部を備えていることを特徴とする請求項5記載のシート状部材の分離装置。
  7. 前記直動部により前記シート状部材を把持した前記シート把持部を前記反対方向に向けて移動中に、前記シート状部材の移動方向側の面に当接することで、前記シート状部材の前記移動方向とは反対側の面が前記シート把持部側を向くよう姿勢変換させる当接部材を有していることを特徴とする請求項6記載のシート状部材の分離装置。
  8. 前記一対の当接部の内の一方における他方と対向する面に、他方よりも柔軟な材料で形成されたマット部を有していることを特徴とする請求項1〜7のいずれか1項に記載のシート状部材の分離装置。
  9. 複数のシート状部材が積み重ねられたシート積重体から最上のシート状部材を分離するシート状部材の分離方法であって、
    前記最上のシート状部材の所定位置を互いに離隔した開状態の一対の当接部で押し込む押し込みステップと、
    前記最上のシート状部材における、前記押し込みステップで相対的に持ち上がった前記一対の当接部間の中間部を、前記一対の当接部の先端よりも前記シート状部材から遠い位置で開口させたパイプに空気吸引により吸着する吸着ステップと、
    前記パイプに前記中間部を吸着した状態のまま前記一対の当接部と前記パイプとを互いの相対位置を不変として上昇させると共に、前記一対の当接部を閉状態として前記中間部を把持する把持ステップと、
    を含むことを特徴とするシート状部材の分離方法。
  10. 前記押し込みステップは、前記一対の当接部で、前記最上のシート状部材における中央から一方向側に偏った位置を押し込むことを特徴とする請求項9記載のシート状部材の分離方法。
  11. 前記シート把持部を、前記最上のシート状部材を把持した状態で前記一方向の反対方向に移動させると共に、前記最上のシート状部材の前記移動方向側の面に当接部材を当接させて前記シート状部材の前記移動方向とは反対側の面を前記シート把持部側に向かせる姿勢変換ステップを含むことを特徴とする請求項10記載のシート状部材の分離方法。
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