JP2014000660A - 基板加工装置および基板製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ホイールを用いて基板の端面を研磨加工する場合に、非加工時のホイール回転抵抗が変化することにより、基板の研磨加工を適切に行えなくおそれがあった。
【解決手段】本発明の基板加工装置は、基板の端面の研磨に用いるホイール1と、ホイール1を回転させるためのホイール回転用モータ8と、各部の動作を制御する制御手段12と、を備える。制御手段12は、基板の端面にホイール1が接触していない非加工時のホイール回転抵抗を検出し、この検出結果に基づいて、基板加工におけるホイール回転抵抗の適正範囲を変更する処理と、基板の端面にホイール1が接触している実加工時のホイール回転抵抗を検出し、この検出値が適正範囲内にあるかどうかを判定する処理と、この判定結果に基づいて、次回の基板加工に適用する加工条件を補正する処理と、を行う。
【選択図】図1

Description

本発明は、基板の研磨または研削加工に適用して好適な基板加工装置および基板製造方法に関する。
液晶ディスプレイ、プラズマディスプレイ、有機エレクトロ・ルミネッセンス(以下、「有機EL」という。)ディスプレイ等の薄型表示装置のパネル基板としてガラス基板が用いられている。この種のガラス基板においては、割断端面に微少の凹凸やクラックが存在する。このため、ガラス基板の稜線部の面取りの他に、ガラス基板の端面を鏡面状に仕上げることで発塵を抑えている。ガラス基板の端面の仕上げ加工は、研磨加工によって行われている。ガラス基板の端面を研磨加工によって仕上げる目的は、上述した発塵を抑える以外にも、ガラス基板の端面強度を向上させる狙いがある。
一般に、ガラス基板は、硬質で脆性を有する。このため、ガラス基板の端面を鏡面状に研磨するのに用いられるホイールには、ガラスの研磨に適した砥粒が含まれている。具体的には、ホイールを形作る樹脂の中に、ダイヤモンド砥粒、シリコンカーバイド砥粒、CBN(立方晶窒化ホウ素)砥粒、酸化セリウム砥粒などが分散されている。
実際の基板研磨加工においては、砥石となるホイールをモータ(以下「ホイール回転用モータ」という。)により回転させ、この回転中のホイールをガラス基板の端面に接触させて研磨している。その際、ガラス基板を研磨すると同時にホイールも摩耗する。そうすると、ホイールが摩耗した分だけ、ガラス基板に対するホイールの切り込みが浅くなる。このため、たとえば、ホイールの加工ポジションの設定を変えずに、1枚目から順にガラス基板の研磨加工を繰り返していくと、ガラス基板の加工枚数が増加するにしたがって、ガラス基板に対するホイールの切り込み量が減少(不足)していく。
ホイールの切り込み量が不足すると、ガラス基板の端面が適正に研磨されず、加工品質の低下を招くおそれがある。このため、従来においては、ホイールをガラス基板に接触させているときの加工抵抗を、たとえばホイール回転用モータの負荷電流により検出し、この検出値が適正な範囲内に収まるように、ガラス基板に対するホイールの切り込み量を増加させて、ホイールの摩耗に伴う切り込み量の不足を補っている。
ちなみに、上述した「加工ポジション」とは、ガラス基板に対してホイールを規定量だけ切り込んだ状態でのホイールのポジションをいう。
また、本出願人は、ホイールの摩耗溝とガラス基板の端部の「かぶり接触」による負荷電流分を加味して、ホイール回転用モータの負荷電流の適正範囲を設定し、研磨加工時に検出したホイール回転用モータの負荷電流値が適正範囲内にある基板を良品と判定する技術を提案している(特許文献1を参照)。
特開2009−297865号公報
一般に、ホイール回転用モータの駆動によりホイールを回転させた場合に、このホイールの回転に対して働く抵抗(以下「ホイール回転抵抗」という)は、実際にホイールをガラス基板に接触させているとき(以下「実加工時」という。)と接触させていないとき(以下「非加工時」という。)で大きく異なる。具体的には、実加工時のホイール回転抵抗に比べて、非加工時のホイール回転抵抗がかなり小さくなる。このため、従来においては、上述のように実加工時のホイール回転抵抗(加工抵抗)に着目し、ホイール回転用モータの負荷電流の検出値が適正な範囲内にあるかどうかにより良否判定を行っている。
しかしながら、本発明者らが行った検証では、ガラス基板端面の研磨加工に要求される加工精度等が高まるにつれて、これまで特に問題視されていなかった非加工時のホイール回転抵抗が、研磨加工の良否に少なからず影響を与えていることが分かった。ここで記述する非加工時のホイール回転抵抗には、たとえば、ホイール回転用モータ自身の回転抵抗が含まれる。ホイール回転用モータの回転抵抗は、たとえば、モータの摩耗、劣化、使用環境(温度、湿度等)、使用期間等により、わずかではあるが変化する。また、回転式の駆動系では、装置使用開始時時に、ベアリング等の機械要素の影響により減少し、その後、たとえば回転軸のぶれなどの影響により経時的に増加する傾向がある。このため、ホイール回転用モータの回転抵抗やその他の回転抵抗を含む、非加工時のホイール回転抵抗が変化し、その影響により、たとえばホイールの切り込み量などの加工条件設定が不適切になるおそれがある。
本発明の主な目的は、ホイールを用いて基板の端面を研磨または研削加工する場合に、非加工時のホイール回転抵抗が変化しても、基板の研磨または研削加工を適切に行うことができる技術を提供することにある。
本発明の第1の態様は、
基板の端面の研磨または研削に用いるホイールと、
前記ホイールを回転させるためのホイール回転用モータと、
前記ホイール回転用モータを含む各部の動作を制御する制御手段と、
を備え、
前記制御手段は、
前記基板の端面に前記ホイールが接触していない非加工時のホイール回転抵抗を検出し、当該非加工時のホイール回転抵抗に基づいて、基板加工におけるホイール回転抵抗の適正範囲を変更する処理と、
前記基板の端面に前記ホイールが接触している実加工時のホイール回転抵抗を検出し、当該実加工時のホイール回転抵抗が前記適正範囲内にあるかどうかを判定する処理と、
前記判定の結果に基づいて、次回の基板加工に適用する加工条件を補正する処理と、
を行うことを特徴とする基板加工装置である。
本発明の第2の態様は、
回転するホイールを基板の端面に接触させて研磨または研削する基板加工工程を有する基板製造方法であって、
前記基板加工工程は、
前記基板の端面に前記ホイールが接触していない非加工時のホイール回転抵抗を検出し、当該非加工時のホイール回転抵抗に基づいて、基板加工におけるホイール回転抵抗の適正範囲を変更する処理と、
前記基板の端面に前記ホイールが接触している実加工時のホイール回転抵抗を検出し、当該実加工時のホイール回転抵抗が前記適正範囲内にあるかどうかを判定する処理と、
前記判定の結果に基づいて、次回の基板加工に適用する加工条件を補正する処理と、
を含むことを特徴とする基板製造方法である。
本発明の第3の態様は、
前記ホイールを回転させるためのホイール回転用モータを備えるとともに、当該ホイール回転用モータの負荷率を算出し、その算出結果を用いて前記非加工時のホイール回転抵抗を検出する
ことを特徴とする上記第2の態様に記載の基板製造方法である。
本発明の第4の態様は、
前記ホイール回転用モータの負荷率を、異なるタイミングで複数回にわたって抽出し、その平均値を前記非加工時のホイール回転抵抗として検出する
ことを特徴とする上記第2または第3の態様に記載の基板製造方法である。
本発明によれば、ホイールを用いて基板の端面を研磨または研削加工する場合に、非加工時のホイール回転抵抗が変化しても、基板の研磨または研削加工を適切に行うことができる。
本発明の実施の形態に係る基板加工装置の要部構成を示す概略図である。 本発明の実施の形態に係る基板加工装置の動作手順を示すフローチャートである。 基板加工工程で制御手段が行う処理内容を示すフローチャートである。
以下、本発明の実施の形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。
本発明の実施の形態においては、次の項目順に説明を行う。
1.ガラス基板
2.基板加工装置
3.基板製造方法
4.実施の形態に係る効果
5.変形例等
<1.ガラス基板>
本発明の実施の形態で製造されるガラス基板は、たとえば、液晶ディスプレイのパネル基板として使用されるガラス基板であって、その厚さが0.5〜0.7mm、(縦×横)のサイズが2200mm×2500mmの薄板である。ただし、本発明で製造対象とするガラス基板は、これに限らず、たとえば、プラズマティスプレイ、携帯電話機などの電子機器の表示画面に用いられるカバーガラス、有機ELディスプレイなどに用いられるガラス基板であってもよい。加工前のガラス基板は、たとえば、加熱により熔融したガラスを、ダウンドロー法、フロート法等により板状のガラスに成形した後、所定のサイズにスクライブおよび切断することによって得られる。
<2.基板加工置>
図1は本発明の実施の形態に係る基板加工装置の要部構成を示す概略図である。
図示した基板加工装置は、たとえば、上述したガラス基板を被加工物とし、当該基板の端面を研磨または研削する場合に用いられるものである。本実施の形態においては、基板加工装置の一例として、ガラス基板の端面を研磨する基板研磨装置への適用について説明する。
基板加工装置は、概略的には、ホイール1と、スピンドル部2と、回転駆動部3と、ノズル4と、給水部5と、相対移動手段11と、制御手段12と、を備えた構成になっている。以下、各構成要素について順に説明する。
ホイール1は、図示しないガラス基板に接触することにより、ガラス基板の端面を研磨するものである。ホイール1は、円盤状に形成された砥石である。ホイール1は、スピンドル部2の下端部に着脱可能に取り付けられている。ホイール1の外周部は、たとえば、繊維を充填し、かつ、シリコンカーバイド砥粒を分散した樹脂によって形成されている。
スピンドル部2は、ホイール1を回転可能に支持するものである。スピンドル部2は、回転駆動部3から与えられる回転駆動力を受けて回転する回転軸6を内蔵している。上述したホイール1は、この回転軸6の下端部に取り付けられている。また、回転軸6の上端部には、これと同心状にプーリー7が取り付けられている。プーリー7は、回転軸6と一体に回転するものである。
回転駆動部3は、スピンドル部2に回転駆動力を付与するものである。回転駆動部3は、ホイール回転用モータ8を駆動源に用いて構成されている。ホイール回転用モータ8は、たとえば、サーボモータを用いて構成されている。ホイール回転用モータ8の出力軸にはプーリー9が取り付けられている。プーリー9は、ホイール回転用モータ8の出力軸と一体に回転するものである。このプーリー9と上述したプーリー7との間には、ベルト10がループ状に掛け渡されている。ベルト10は、プーリー9を駆動側プーリー、プーリー7を従動側プーリーとして、両プーリー7,9の間で動力を伝達するものである。
ノズル4は、ホイール1に対して加工液(研磨液等)を供給するものである。ノズル4は、ホイール1の外周部に近接する状態に配置されている。ノズル4は、図示しない吐出口からホイール1の外周部に向けて加工液を吐出することにより、ホイール1に加工液を供給する。
給水部5は、ホイール1に対して冷却水を供給するものである。給水部5は、ホイール1に対してそれぞれ異なる方向から冷却水を供給する2つの給水ノズル5A,給水ノズル5Bを有している。各々の給水ノズル5A,5Bは、予め設定された流量および流速で冷却水を供給する。
相対移動手段11は、製造(研磨加工)の対象となるガラス基板の端面に対してホイール1を接近または離間させる方向に相対的に移動させるものである。相対移動手段11は、たとえば、サーボモータを駆動源に用いて構成されている。相対移動手段11は、ガラス基板およびホイール1のうちの少なくとも一方を移動させるものであればよい。本実施の形態では、相対移動手段11の駆動によってホイール1が移動するものとする。
ちなみに、上述したホイール1、スピンドル部2および回転駆動部3をそれぞれ2つずつ備える基板加工装置を用いて、ガラス基板の相対応する2つの辺の端面を同時に研磨する場合は、ガラス基板を固定したままで2つのホイール1を同時に移動させる構成とすることが望ましい。
ここで、ガラス基板の端面をホイール1で研磨する場合、ガラス基板に対するホイール1の切り込み量は、ガラス基板に接近させる方向でホイール1を移動させるときの移動量(以下「ホイール接近移動量」という。)によって決まる。このため、ホイール接近移動量を増加させると、その分だけホイール1の切り込み量が増加し、逆にホイール接近移動量を減少させると、その分だけホイール1の切り込み量が減少する。
制御手段12は、回転駆動部3(ホイール回転用モータ8を含む)および相対移動手段11を含む各部の動作(駆動の状態等)を制御するものである。具体的には、制御手段12は、ガラス基板の研磨加工に際して、ホイール回転用モータ8にモータ駆動信号を与えることにより、ホイール回転用モータ8の駆動状態(回転の開始、終了、回転速度など)を制御する。また、制御手段12は、ガラス基板の研磨加工に先立って、相対移動手段11の駆動源となるサーボモータにモータ駆動信号を与えることにより、ホイール1の移動動作と加工ポジションを制御する。ホイール1の加工ポジションは、ガラス基板の研磨加工に適用されるホイール1の切り込み量に合わせて制御手段12が決定する。なお、ガラス基板の研磨加工時におけるホイール1の加工ポジションを決定することは、研磨加工に適用するホイール1の切り込み量(加工条件の一つ)を決定することと同義である。
制御手段12は、ホイール回転用モータ8の負荷率を算出するバイナリカウンタ(不図示)を備えるとともに、このバイナリカウンタから取り込んだ負荷率の情報を用いて、後述するホイール1の回転抵抗を求め、ホイール1の加工ポジション(切り込み量)を決定する処理機能を備えている。制御手段12による具体的な処理の内容については後段で記述する。
(基板加工装置の基本動作)
ここで、上記構成からなる基板加工装置の基本的な動作について説明する。
まず、制御手段12から与えられるモータ駆動信号にしたがってホイール回転用モータ8が回転すると、この回転駆動力が、2つのプーリー7,9とベルト10によってスピンドル部2に伝達される。このため、スピンドル部2の回転軸6と一体になってホイール1が図中矢印方向に回転する。また、制御手段12から与えられるモータ駆動信号にしたがって相対移動手段11のサーボモータが回転すると、この回転量および回転方向にしたがってホイール1がガラス基板に接近または離間する方向に移動する。また、ガラス基板の端面研磨に際しては、少なくともホイール1の外周面がガラス基板の端面に接触している間、ノズル4から加工液が供給されるとともに、各給水ノズル5A,5Bから冷却水が供給される。
<3.基板の製造方法>
続いて、本発明の実施の形態に係る基板製造方法、特に、当該基板製造方法に含まれる基板研磨工程について説明する。
基板研磨工程においては、上述した基板加工装置(基板研磨装置)を用いて、ガラス基板の端面を鏡面状に仕上げるように研磨する。
図2はガラス基板の端面を研磨する場合の基板加工装置の動作手順を示すフローチャートである。以下に記述する一連の動作は、制御手段12の制御下で実行される。
(1)ホイール回転用モータ8の駆動によりホイール1を回転させる(ステップS1)。
(2)ホイール1を回転させたまま、相対移動手段11の駆動によりホイール1を移動させる(ステップS2)。このとき、ホイール1は、ガラス基板の端面から十分に離れた位置(以下「ホームポジション」という。)から移動を開始する。また、ホイール1は、ガラス基板の端面に接近する方向に移動する。
(3)上述した(2)でのホイール1の移動により、回転中のホイール1の外周面をガラス基板の端面に接触させ、その状態からホイール1をさらに移動させることにより、ホイール1をガラス基板に切り込んでガラス基板の端面を研磨する(ステップS3)。このとき、ホイール1の回転抵抗は、ホイール1の外周面がガラス基板の端面に「接触する前」と「接触した後」で急激に変化する。
(4)ホイール1が予め決められた加工ポジションに到達した時点で相対移動手段11の駆動を停止させることにより、ホイール1の接近移動動作(切り込み動作)を終える(ステップS4)。これにより、ホイール1が加工ポジションに停止した状態となる。
(5)その後、予め決められた時間が経過したら、相対移動手段11を再び駆動させることにより、ホイール1をそれまでとは逆方向に移動させる(ステップS5)。このとき、ホイール1は、加工ポジションから移動を開始する。また、ホイール1は、ガラス基板の端面から離間する方向に移動(後退)する。
(6)上述した(5)でのホイール1の移動により、ホイール1の外周面がガラス基板の端面から離れ、その状態からホイール1をさらに移動させることにより、ホイール1をガラス基板から遠ざける。そして、ホイール1がホームポジションに到達した時点で相対移動手段11の駆動を停止させることにより、ホイール1の離間移動動作を終える(ステップS6)。
上述した一連の動作は、研磨加工の対象となるガラス基板ごとに繰り返される。また、基板研磨工程においては、制御手段12が、上述した制御処理と並行して、図3に示す処理を行う。なお、複数のガラス基板を連続的に加工する場合、ホイール1を加工ポジションからホームポジションへ移動させずに、ホイール1を加工ポジションに据え置いて、複数のガラス基板を連続的に加工してもよい。
まず、制御手段12は、ホイール回転用モータ8の駆動によりホイール1を回転させるとともに、ガラス基板の端面にホイール1が接触していないときのホイール回転抵抗(以下「非加工時のホイール回転抵抗」ともいう。)を検出する。
ここで「非加工時のホイール回転抵抗」は、たとえば、以下に列挙する要因により、僅かではあるが変化する。
(イ)ホイール回転用モータ8の回転抵抗
(ロ)ベルト10の回転抵抗
(ハ)スピンドル部2の回転抵抗
(ニ)ホイール1の質量、外径
(ホ)冷却水の流量、流速
(ヘ)回転駆動部3の劣化、部品交換
そこで、制御手段12は、現時点における非加工時のホイール回転抵抗を以下のように求める。
まず、ホイール1を実加工時と同様の条件(回転速度等)で回転させた状態で、ホイール回転用モータ8の負荷率をバイナリカウンタにより算出する(ステップS11)。このとき、制御手段12は、バイナリカウンタで算出したモータの負荷率の情報を順に抽出する。これにより、ホイール回転用モータ8の負荷率が異なるタイミングで複数回にわたって抽出される。
次に、制御手段12は、モータの負荷率の抽出回数が予め決められた所定の回数(たとえば、40回)に達したかどうかを判断する(ステップS12)。そして、所定の回数にわたってモータの負荷率を抽出したら、それを平均化して得られるモータ負荷率の平均値を非加工時のホイール回転抵抗として検出する(ステップS13)。次に、制御手段12は、図示しないメモリに非加工時のホイール回転抵抗を記録する(ステップS14)。メモリは、制御手段12自身が備えるものであってもよいし、制御手段12とは独立した外部のメモリであってもよい。
次に、制御手段12は、先ほど検出した非加工時のホイール回転抵抗に基づいて、基板研磨工程におけるホイール回転抵抗の適正範囲を変更する(ステップS15)。基板研磨工程におけるホイール回転抵抗の適正範囲は、実加工時のホイール回転抵抗の良否を判定するための基準となる。この適正範囲の変更は、具体的には、上記ステップS13で検出した非加工時のホイール回転抵抗と、それ以前(たとえば、前回の非加工中)に検出した非加工時のホイール回転抵抗との差分を算出し、その差分に応じて、上記適正範囲を規定する数値を大きくするまたは小さくすることにより行う。たとえば、基板研磨加工におけるホイール回転抵抗の適正範囲を、モータの負荷率の上限値および下限値で規定する場合は、当該上限値および下限値を、上記の差分に応じて変更する。これにより、基板研磨工程におけるホイール回転抵抗の適正範囲が、相対的に大きくなる方向または小さくなる方向にシフトするように変更される。このとき、ホイール回転抵抗の適正範囲をどの程度変更するかは、使用するホイール回転用モータの特性等に応じて適宜設定することが可能である。
次に、制御手段12は、上述のように相対移動手段11の駆動によりホイール1を加工ポジションまで移動させ、これによりガラス基板の端面にホイール1が接触しているときのホイール回転抵抗(以下「実加工時のホイール回転抵抗」という。)を検出する(ステップS16)。実加工時のホイール回転抵抗の検出は、上記同様にバイナリカウンタを用いて行う。このとき、実加工時のホイール回転抵抗は、ホイール1を加工ポジションに停止させた時点で最大となり、そこから幾分低下したところで安定する。このため、実加工時のホイール回転抵抗は、ホイール1が加工ポジションに停止し、その後、ホイール回転抵抗が安定した段階で検出することが望ましい。
次に、制御手段12は、先ほど検出した実加工時のホイール回転抵抗が、上述した適正範囲内にあるかどうかにより、実加工時のホイール回転抵抗の良否を判定する(ステップS17)。具体的には、実加工時のホイール回転抵抗が、適正範囲内にあれば「良」と判定し、適正範囲内になければ「不良」と判定する。なお、ここでの「不良」の判定は、あくまで実加工時のホイール回転抵抗に関する良否の判定結果であり、そのときに研磨加工したガラス基板そのものが不良品であることを意味するものではない。また仮に、そのときに研磨加工したガラス基板が研磨不足によって不良品になったとしても、その後の再研磨等によって良品化することが可能である。
次に、制御手段12は、上記の判定結果に基づいて、次回の基板加工に適用する加工条件を補正する(ステップS18)。具体的には、たとえば、加工条件の補正対象がホイール1の切り込み量であるとすると、実加工時のホイール回転抵抗が適正範囲内にあると判定した場合は、次回のガラス基板の研磨加工に適用するホイール1の切り込み量を、今回の研磨加工で適用した切り込み量と同じ値になるように補正(つまり実質的に補正なしに)する。
これに対して、実加工時のホイール回転抵抗が適正範囲外であると判定した場合は、次回のガラス基板の研磨加工に適用するホイール1の切り込み量を次のように補正する。すなわち、実加工時のホイール回転抵抗が適正範囲の上限値を超えている場合は、今回の研磨加工で適用した切り込み量よりも少なくなるように、ホイール1の切り込み量を補正する。また、実加工時のホイール回転抵抗が適正範囲の下限値を下回っている場合は、今回の研磨加工で適用した切り込み量よりも多くなるように、ホイール1の切り込み量を補正する。具体的に、ホイール1の切り込み量をどの程度補正するかについては、たとえば、切り込み量の補正量と、実加工時のホイール回転抵抗(本形態例では、ホイール回転用モータの負荷率)との関係を対応付けたテーブルデータを制御手段12のメモリ等に登録しておき、このテーブルデータを参照して決定すればよい。また、参照するテーブルデータは、たとえば、事前の実験データ等に基づいて作成すればよい。
このように決定した加工ポジションは、次回(または次回以降)の研磨加工に適用される。具体的には、制御手段12は、上記の処理によって補正した切り込み量に基づいて相対移動手段11の駆動を制御することにより、補正後の切り込み量に対応した加工ポジションにホイール1を停止させて、ガラス基板の研磨加工を行う。
ちなみに、非加工時のホイール回転抵抗の検出とこれに基づく上記適正範囲の変更に係る処理は、複数枚のガラス基板を順に研磨加工する場合に、あるガラス基板の研磨加工を終えてから、次のガラス基板の研磨加工を行うまでの非加工中であれば、いずれのタイミングで行ってもかまわない。また、この処理は、予め決められたn枚(nは自然数)のガラス基板を研磨加工するたびに行ってもよいし、ロット単位等でガラス基板の研磨加工を行う場合の開始前または終了後に行ってもよい。
<4.実施の形態に係る効果>
本発明の実施の形態においては、非加工時のホイール回転抵抗が種々の要因で変化した場合でも、その変化に合わせてホイール回転抵抗の適正範囲を変更し、変更後の適正範囲を基準に実加工時のホイール回転抵抗の良否を判定する構成を採用している。このため、その判定結果に基づいて、次回の研磨加工に適用する加工条件を補正することにより、非加工時のホイール回転抵抗の変化によらず、ガラス基板の研磨加工を適切に行うことができる。したがって、ガラス基板端面の研磨加工の高精度化を実現することができる。また、ガラス基板の研磨加工の安定性を高めて、ガラス基板製品の品質向上を図ることができる。
<5.変形例等>
本発明の技術的範囲は上述した実施の形態に限定されるものではなく、発明の構成要件やその組み合わせによって得られる特定の効果を導き出せる範囲において、種々の変更や改良を加えた形態も含む。以下に一例を記述する。
上記実施の形態においては、好ましい例として、ホイール回転用モータ8の負荷率を、異なるタイミングで複数回にわたって抽出し、その平均値を非加工時のホイール回転抵抗として検出しているが、本発明はこれに限らない。具体的には、たとえば、ホイール回転用モータ8の負荷率を1回検出し、その検出値をそのまま非加工時のホイール回転抵抗としてもよい。ただし、精度的な安定性と信頼性の向上という観点では、上記実施の形態の構成を採用するほうが望ましい。また、ホイール回転用モータ8の負荷率を複数回にわたって抽出する場合は、上記の「平均値」をとることが望ましいものの、これに代えて、たとえば、回転開始時と回転停止時、加工時を含まない「最大値」または「最小値」、あるいは「最大値と最小値の間の中間値」を非加工時のホイール回転抵抗として検出することも可能である。
また、上記実施の形態においては、ホイール回転用モータ8の負荷率をバイナリカウンタで算出し、その算出結果を用いて非加工時および実加工時のホイール回転抵抗を検出しているが、本発明はこれに限らない。具体的には、たとえば、「モータの負荷率」に代えて、「モータの負荷電流」をホイール回転抵抗として検出してもよい。ただし、「モータの負荷率」をホイール回転抵抗として検出した場合は、検出のための信号が安定する、ノイズに強い、レンジが広い、許容回転数の範囲が広い、などのメリットが得られる。
また、上記実施の形態においては、ガラス基板を被加工物としたが、本発明は、ガラス以外の基板を被加工物として研磨または研削加工する場合にも適用可能である。
1…ホイール
2…スピンドル部
3…回転駆動部
4…ノズル
5…給水部
6…回転軸
7,9…プーリー
10…ベルト
11…相対移動手段
12…制御手段

Claims (4)

  1. 基板の端面の研磨または研削に用いるホイールと、
    前記ホイールを回転させるためのホイール回転用モータと、
    前記ホイール回転用モータを含む各部の動作を制御する制御手段と、
    を備え、
    前記制御手段は、
    前記基板の端面に前記ホイールが接触していない非加工時のホイール回転抵抗を検出し、当該非加工時のホイール回転抵抗に基づいて、基板加工におけるホイール回転抵抗の適正範囲を変更する処理と、
    前記基板の端面に前記ホイールが接触している実加工時のホイール回転抵抗を検出し、当該実加工時のホイール回転抵抗が前記適正範囲内にあるかどうかを判定する処理と、
    前記判定の結果に基づいて、次回の基板加工に適用する加工条件を補正する処理と、
    を行うことを特徴とする基板加工装置。
  2. 回転するホイールを基板の端面に接触させて研磨または研削する基板加工工程を有する基板製造方法であって、
    前記基板加工工程は、
    前記基板の端面に前記ホイールが接触していない非加工時のホイール回転抵抗を検出し、当該非加工時のホイール回転抵抗に基づいて、基板加工におけるホイール回転抵抗の適正範囲を変更する処理と、
    前記基板の端面に前記ホイールが接触している実加工時のホイール回転抵抗を検出し、当該実加工時のホイール回転抵抗が前記適正範囲内にあるかどうかを判定する処理と、
    前記判定の結果に基づいて、次回の基板加工に適用する加工条件を補正する処理と、
    を含むことを特徴とする基板製造方法。
  3. 前記ホイールを回転させるためのホイール回転用モータを備えるとともに、当該ホイール回転用モータの負荷率を算出し、その算出結果を用いて前記非加工時のホイール回転抵抗を検出する
    ことを特徴とする請求項2に記載の基板製造方法。
  4. 前記ホイール回転用モータの負荷率を、異なるタイミングで複数回にわたって抽出し、その平均値を前記非加工時のホイール回転抵抗として検出する
    ことを特徴とする請求項2または3に記載の基板製造方法。
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