JP2014000411A - 生体内血圧センサの較正方法 - Google Patents

生体内血圧センサの較正方法 Download PDF

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Abstract

【課題】バルーンと血圧センサが、バルーンが生体内にあるときには血圧センサも生体内にあるような結合関係にある生体内バルーンシステムにおける、バルーンに結合した血圧センサの生体内較正を実行するための較正方法を提供する。
【解決手段】バルーン10は生体内バルーンシステム内のガス圧が患者の血圧を示すように膨張される。患者の血圧はガス圧センサ25と血圧センサ40の2つのチャネルを通してモニタされる。ガス圧をモニタすることによって得られた血圧測定値は基準または“真”の血圧測定値として使用され、血圧センサを通じて得られた血圧測定値と基準血圧測定値との間の数学的関係が決定される。このようにして、血圧センサを通じて得られる将来の血圧測定値をその数学的関係に基づいて修正し、較正された血圧測定値を生成する。
【選択図】図1

Description

[関連出願の相互参照]
本願は、2005年8月1日に出願された米国仮特許出願第60/704,262号と
2006年7月27日に出願された米国特許出願第11/494,973号の利益を主張
するものである。これらの特許出願の開示内容は、この参照によって本願明細書に引用し
たものとする。
[発明の分野]
本発明は、一般的に、生体内使用目的の血圧センサを生体内にありながら較正する方法
に関する。特に、生体内使用目的のバルーンまたはバルーン状構造物に結合した生体内血
圧センサの較正方法に関する。本発明は、より具体的には、生体内バルーンまたはバルー
ン状構造物に結合した生体内血圧センサをそのバルーンまたはバルーン状構造物内のガス
圧の測定値を使用して較正する方法に関する。
医療の実務では患者の血圧の正確な測定を必要とする多くのケースが存在する。一部の
ケースでは患者の体内または“生体内(in-vivo)”内の特定の部位から正確な血圧の測
定値を取得することが必要である。正確な生体内血圧測定値を取得することが必要なケー
スの処置ではしばしば生体内バルーンまたは生体内バルーン状構造物が使用される。(簡
略化のため、本明細書全体を通して“バルーン”と言えばバルーンまたはバルーン状構造
物を指すものとする。)
生体内バルーンを使用する1つのタイプの処置はIAB(intra-aortic balloon)治療
である。実例として、更なる背景をIAB治療のコンテクストにおいて説明する。
IABポンプ治療は心臓発作または他の形の心不全に苦しんでいる患者に対してしばし
ば処方される。こうした治療では、患者の動脈から薄いバルーンが大動脈へ挿入される。
バルーンは一連のチューブを介して複雑な駆動装置と繋がっており、この駆動装置は患者
の鼓動に合わせてバルーンの膨張と収縮を繰り返し、それにより治療期間中は心臓から負
荷を取り除いて心筋への血流を増大させる働きをする。
膨張/収縮(inflation/deflation)装置は膨張サイクル(膨張期)の間はバルーンを
膨らませるために正の圧力を印加し、収縮サイクル(収縮期)の間はバルーンを萎ませる
ために負の圧力を印加する。図1にIAB装置の概略構成を示す。図1の装置において、
IAB(intra-aortic balloon)10は外科手術により患者の大動脈内に挿入され、内径
が小さなカテーテル(catheter)12、コネクタ(connector)11、および比較的内径
の大きなエクステンダ(extender)14を経由して、柔軟な膜20によってプライマリサ
イド22とセコンダリサイド24に分割された空気アイソレータ(pneumatic isolator)
18と繋がっている。また、図1の膜20の左側にある全ての要素は図1の装置の“プラ
イマリサイド”にあるという言い方がなされ、膜20の右側にある全ての要素は図1の装
置の“セコンダリサイド”にあるという言い方がなされる。
膜20とバルーン10との間の全体積はガス源26が供給する例えばヘリウムなどの気
体によって完全に満たされる。ガス源は給気/排気管(fill/purge line)15を介して
アイソレータのセコンダリサイドと繋がっている。IAB装置のセコンダリサイド内部の
ガス圧をモニタするためにガス圧センサ25が設置される。議論の目的のため、IABシ
ステムのセコンダリサイド内部の気体を“シャトルガス(shuttle gas)”(往復気体)
と呼ぶ。従ってガス圧センサ25は“シャトルガス圧センサ”であって、それは“シャト
ルガス圧”を測定する。
正圧力源(positive pressure source)28がソレノイドバルブ30を介してアイソレ
ータ18の入力サイドまたはプライマリサイド22と繋がっている。同様に、負圧力源(
negative pressure source)32がソレノイドバルブ34を介してアイソレータ18の入
力サイドまたはプライマリサイド22と繋がっている。アイソレータ18のプライマリサ
イド22はソレノイドバルブ36を介してベントポート(vent port)もしくは排気口(e
xhaust port)38とも繋がっている。斯かるシステムにおいて、アイソレータ、ガス源
、負圧力源、正圧力源、ベントポート、およびそれらに関連するバルブは、一緒になって
再利用可能な駆動装置を構成する。また、エクステンダ、カテーテルおよびバルーンは無
菌状態を保つため使い捨てである。
膨張サイクルの間、正圧力源28からアイソレータ18のプライマリサイド22に正圧
力が加わるようにソレノイドバルブ30が開けられる。膜20はこの正圧力が加わること
によってセコンダリサイド24の方に押されて動き、それによりセコンダリサイド内のシ
ャトルガスがバルーン10の方に流れ込み、バルーン10を膨張させる。収縮サイクルで
は、ソレノイドバルブ30が閉じられ、ガスがプライマリサイド22から大気中に排出さ
れるようにソレノイドバルブ36が短時間だけ開けられる。その後、バルブ36は閉じら
れる。続いてソレノイドバルブ34が開けられ、それと同時に負圧力源32はアイソレー
タ18のプライマリサイド22に負圧力を生成する。この負圧力は膜20をプライマリサ
イド22の方に引っ張り、その結果、シャトルガスはバルーンから排出される。
最大の患者利益はIAB膨張収縮のタイミングが正しいときに実現される。この要件を
満足するため、患者の血圧波形は正確にモニタされなければならない。モニタされた信号
は主要な心イベント(key cardiac events)を求めて解析される。
図1に示したIABシステムはIAB治療時の患者の血圧をモニタする目的のためにバ
ルーンの前端部近くに圧力センサ40を備える。圧力センサ40は圧力の変化に応じて動
く隔膜(diaphragm)から光がどのように反射されるかを観測することによって圧力を測
定する光ファイバセンサ(fiber optic sensor)であることが可能である。センサ40に
よって生成された光信号は患者の体外にあるモニタへ、バルーン10、カテーテル12お
よびコネクタ11を通過する光ファイバ線13で返信される(コネクタ11はカテーテル
とエクステンダの間の光ファイバ接続と管路接続の両方に適応した管路光ファイバ用コネ
クタである)。信号線13で伝送された光の“圧力”信号は変換モジュール17によって
電気信号に変換される。
本発明は、バルーンと血圧センサがバルーンが生体内にあるときには血圧センサも生体
内にあるような結合関係にある生体内バルーンシステム(in-vivo balloon system)にお
ける、斯かるバルーンに結合した斯かる血圧センサの生体内較正(in-vivo calibration
)を実行するための、生体内血圧センサの較正方法を提供する。本方法は、生体内バルー
ンシステム内のシャトルガス圧(shuttle gas pressure)が患者の血圧を示すようにバル
ーンを半膨張(partially inflate)させるステップと、血圧センサを通じて患者の血圧
をモニタしながらそれと同時にシャトルガス圧を観測することによって患者の血圧をモニ
タするステップと、シャトルガス圧をモニタすることによって得られた血圧測定値を基準
(reference)または“真(true)”の血圧測定値として使用して血圧センサを通じて得
られた血圧測定値と基準血圧測定値との間の数学的関係を決定する。血圧センサを通じて
得られた血圧測定値と基準あるいは“真”の血圧測定値との間の数学的関係を決定した後
、この数学的関係を使用して血圧センサから得られる将来の測定値を調整して、それによ
り較正されたセンサ測定値(calibrated sensor measurements)を取得することが可能で
ある。
本発明の対象及びその種々の利点のさらなる完全な理解が、添付の図面を参照する以下
の詳細な説明によってなされるであろう。
生体内血圧センサから正確な血圧測定値を取得するには斯かるセンサを個別に繰り返し
較正することが必要なことが認識されている。較正が必要な1つの理由はセンサは製造の
出来具合がばらばらで、このためセンサごとに性能にばらつきが見られることである。別
の理由はセンサが環境ストレスを受けるためにセンサの性能が時間とともに変化すること
である。このため、工場からの出荷前にセンサが較正されたとしても、環境ストレスを考
慮するために時々再較正(recalibration)が必要になる。
従来のシステムでは、較正プロセスは臨床医によって開始される。この際、臨床医はセ
ンサが患者の体内に置かれる前にそのセンサを大気圧に晒し、センサの測定値が大気圧か
らずれた量を相殺するために補正オフセットを加えることによってセンサの“ゼロポイン
ト(zero point)”を調整する。例えば、大気圧に晒したときのセンサの測定値が10m
mHg(ゲージ圧)であれば10mmHgの補正オフセットが適用される。すなわち、大
気圧に晒したときのセンサの測定値が“ゼロ”になるようにセンサの測定値から10mm
Hgが差し引かれる。このタイプの較正にはいくつかの欠点がある。1つの欠点はセンサ
が患者に挿入された後は再ゼロ化(re-zeroing)は現実的でないという点である。この理
由は再ゼロ化するには既に患者の体内に設置されたセンサを大気圧に晒すために取り除く
必要があるからである。別の欠点は、固定した補正オフセットを適用することはセンサの
スケールファクタ(“感度”または“利得”とも言う)の“ドリフト”(“変動または誤
差”)を考えに入れていないという点である。より具体的には、センサが大気圧に晒され
たときに正確な測定値を実現するのに必要なオフセットはセンサが大気圧とは異なる気圧
に晒されたときには正確な測定値を必ずしも与えないというようにセンサの誤差は大気圧
以外の圧力で異なる可能性がある。
そこで、本発明は、生体内血圧センサを、必要な限り頻繁に、動的な血圧波形を使って
較正するためのスキームを提供する。較正は例えばIAB治療期間中にIABをオペレー
タ介入または除去することなく生体内で実行することができる。動的な血圧波形を較正に
使用することによって、本発明はセンサのオフセットおよびスケールファクタのドリフト
を補正する。
本発明は生体内バルーンまたはバルーン状構造物に結合した生体内血圧センサをそのバ
ルーンまたはバルーン状構造物内のガス圧(気体の圧力)の測定値を使用して較正する方
法に関する。説明を簡明にする目的のため、本発明の詳細な説明はIAB治療のコンテク
ストにおける本発明の実施に焦点を置く。斯かる詳細な説明を考慮すれば、当業者は本発
明を他の生体内(in-vivo)コンテクストにおいて容易に適用することができる。さらに
、本願の詳細な説明は図1に示したようなIABシステムにおける本発明の実施に焦点を
置いている。図1を参照した詳細な説明を考慮すれば、当業者は本発明を図1に示したも
の以外のIABシステムに容易に適用することができる。例えば、詳細な説明を読んだ後
では、当業者は図1に示した駆動装置の構成要素の一部または全ての代わりにベローズ(
bellows)を使用するIABシステムに本発明を適用することができる。
本発明の好ましい実施形態では、大動脈内バルーンに近接する光ファイバセンサの較正
が生体内で実行される。もちろん、光ファイバセンサの較正について詳しく説明するが、
本発明は、任意のタイプの電子センサと、任意のタイプの光電子センサを含む任意のタイ
プの生体内センサ(in-vivo sensor)に適用することができる。また、較正は“IAB”
治療の最初に実行されるほかに、最後に行われた直近の較正からの経過時間、患者の状態
(例えば、患者の心臓の収縮膨張期圧、および患者の体温)、および/または環境の変化
に基づいて必要に応じて実行されることが好ましい。
較正プロセスの間、ポンピングは較正データが収集される間の短期間だけ一時中断され
る。ポンピングが一時中断されている間、患者の大動脈血圧の測定値が2つの血圧測定チ
ャネルから同時に取得される。1つのチャネルはIABの先端に置かれた光ファイバ圧力
センサ40からの測定値をカバーする。他方のチャネルはシャトルガス圧センサ25から
の測定値をカバーする。
通常、ポンピングの間、シャトルガスチャネルはバルーンを膨張収縮するために用いら
れるガス圧を測定する。しかしながら、患者の血圧の測定値は条件が合うときにこのセン
サから得られる。具体的には、これらの測定では、1)ポンピングが一時中断されること
、2)データが収集される間、バルーンは半膨張状態(partially inflated)に保たれる
こと、つまりデータが収集される間、バルーンの膜は弛緩(flaccid)していること(張
力が働いていないこと)、が要求される。バルーンが半膨張状態にあるときには、IAB
内のガス圧はその外部の圧力に等しく、つまり、ガス圧は患者の血圧の“代わり(surrog
ate)”として使用することができる。
較正プロセスの忠実度(fidelity)はIABが“TDV(target displacement volume
)”(目標変位体積)まで膨張したときに最適化される。一般に、成人のIABのTDV
は10ccである。
較正データが収集された後、IABは“正常な”膨張体積まで再充填され、ポンピング
が再開する。収集されたデータは光ファイバセンサを較正するアルゴリムによってバック
グランドで処理される。較正プロセスではシャトルガス圧センサ25は正確であることを
想定し、その測定値を光ファイバセンサ40を較正するための基準として使用する。較正
が完了すると、患者の血圧の測定値は(バルーンの先端にある)光ファイバセンサからの
補正済み測定値のみから得られ、ポンピングが再開する。
以上が本発明による較正プロセスの概要である。次にこのプロセスをもっと詳細に説明
する。
図2は、図1のIABシステムが本発明に基づいてどのように較正されるかを説明する
ためのフロー図である。較正プロセスは最初に、バルーンが基準または“真”の血圧測定
値を与えるために使用することができるようにIABシステムを設定することを含む。バ
ルーンベースの血圧測定を実現するためにIABシステムをセットアップする最初のステ
ップはポンピングの一時中断である(ステップ50)。ポンピングの一時中断に続いて、
IABは較正のためにTDV(目標変位体積)までガスが充填される。較正データが収集
される期間中はバルーンは弛緩状態に保たれなければならないことから、正しいTDV(
目標変位体積)を達成することは極めて重要である。較正データが収集されている期間中
にバルーンが完全に膨張または収縮することが許されるのであれば、シャトルガス圧セン
サ25で得られた血圧測定値は較正には使用することができない。
TDV(目標変位体積)を実現するための手続きをバルーン内のガスの体積が直接測定
できないIABシステムのコンテクストで説明する。さらに、IABシステムのセコンダ
リサイド内のガスの体積は直接測定することはできないと仮定する。
そこでTDV(目標変位体積)が実現されるようにIABシステムのセコンダリサイド
内のガスの体積を正しく調整するためにボイルの法則(Boyle's law)が用いられる。具
体的には、ボイルの法則(P1*V1=P2*V2)は、第1の状態(収縮状態)でのシ
ャトルガスの圧力(P1)と体積(V1)を第2の状態(半膨張状態)でのシャトルガス
の圧力(P2)と体積(V2)と関係付けるために使用される。P2をTDV(目標変位
体積)が実現されるときのシャトルガスの圧力とすると、ボイルの法則をP1について解
けば、“TDP(target deflation pressure)”(目標デフレ圧力)、つまりTDV(
目標変位体積)を達成するのに必要な圧力が決定される。
実際には、TDP(目標デフレ圧力)を計算するための第1の状態は、膜20はアイソ
レータ18のプライマリサイドにあり、かつバルーン10は完全に収縮している状態であ
る。第2の状態は、膜20はアイソレータ18のセコンダリサイドにあり、かつバルーン
10はTDV(目標変位体積)までガスが充填されている状態である。この2つの状態を
前提とし、センサ25、エクステンダ14、カテーテル12および給気/排気管15の複
合体の中に存在するガスの総体積に対して“デッドボリューム(dead volume)”という
言葉を使うと、TDP(目標デフレ圧力)は次のように計算される(ステップ54)。P
1=TDP、V1=アイソレータの容積+デッドボリューム、P2=負荷圧力(load pre
ssure)、V2=TDV+デッドボリュームとする。これらの値を使って、ボイルの法則
P1*V1=P2*V2をTDP(目標デフレ圧力)について解けば、TDP={負荷圧
力*(TDV+デッドボリューム)}/(アイソレータの容積+デッドボリューム)が得
られる。このようにボイルの法則を使用するには、TDV(目標変位体積)、アイソレー
タの容積、およびデッドボリュームが決定されていることが前提になっていることに留意
する。TDV(目標変位体積)が10cc、アイソレータの容積が73.5ccが本例の
システムで使用された。そこで次にデッドボリュームを決定する技術について説明する。
デッドボリュームもボイルの法則を使って計算される。この場合、デッドボリュームの
計算に使用される2つの状態は、(1)膜はアイソレータのプライマリサイドにあり、か
つバルーンは完全に収縮している状態、(2)膜はアイソレータのセコンダリサイドにあ
り、かつバルーンは完全に収縮している状態、である。さらに、デッドボリュームの計算
を正確に行うために、3つの要件が満足されなければならない。第1に、膜20が第1の
状態でアイソレータのプライマリサイドに置かれ続けることを保証するため、IABシス
テムのプライマリサイドのガス圧はシャトルガス圧未満でなければならない。第2に、シ
ャトルガス圧はバルーンがデッドボリュームの測定中は収縮状態に保たれるように設定さ
れなければならない。第3に、アイソレータの容積は既知でなければならない。
デッドボリュームの計算を図3のフロー図を参照しながら説明する。デッドボリューム
計算の第1のステップはIABシステムのプライマリサイドに真空を印加することである
(ステップ70)。真空は好ましくは150mmHg(絶対圧力)未満である。150m
mHgという値が選択される理由は、後続作業中は膜がシステムのプライマリサイドに置
かれることをその値が保証することにある。最初に、センコンダリサイド内のシャトルガ
スが“TPP(target purge pressure)”(目標パージ圧力)に到達するまで、システ
ムのセコンダリサイドからシャトルガスが排出(purge)される(ステップ72)。TP
Pは好ましくは絶対圧力200mmHg(±10mmHg)に選ばれる。この理由は斯か
るレベルは本例のIABシステムが“オートフィル(autofill)”(シャトルガスのその
デフォルトレベルまでの再充填)を完成するために要求する真空レベルより高く、それで
もなお膜20がセコンダリサイドにトグル(toggle)したときにバルーンが膨張しないこ
とを保証するからである。
次に、システムのセコンダリサイドを排気し、膜をプライマリサイドにトグルした後、
シャトルガス圧(P1)が記録される(ステップ74)。理想的なシステムでは、このと
き記録されるシャトルガス圧は所望のTPP(目標パージ圧力)に等しい。それでもなお
、正確を期すため、デッドボリューム計算で使用される圧力“P1”はガス圧センサから
読み取られた圧力であり、所望のTPPに等しいことは仮定されない。このようにして、
排気プロセスに内在する不正確さを考慮することが可能である。
次に、膜がセコンダリサイドにトグルされるように、正圧力がプライマリサイドから膜
に印加される(ステップ76)。シャトルガス圧が平衡状態に落ち着くのに十分な期間が
経過したら、シャトルガス圧が再度測定される(ステップ78)。P1を測定する際の体
積(V1)はアイソレータの容積+デッドボリュームに等しい。P2を測定する際の体積
(V2)はデッドボリュームに等しい。P1、P2およびアイソレータの容積は既知なの
で、ボイルの法則P1*V1=P2*V2を使ってデッドボリュームが計算できる(ステ
ップ80)。すなわち、デッドボリュームはP1*(アイソレータの容積+デッドボリュ
ーム)=P2*(デッドボリューム)を解くことによって、またはデッドボリューム=(
P1*(アイソレータの容積))/(P1−P2)で計算できる。しかしながら、結果の
デッドボリュームはシステムの気送管(pneumatic tubing)の弾性の効果を補うようため
に補正されなければならない。
IABシステムの気送管(pneumatic tubing)は気送管の内側と外側との間の圧力差が
変化するときに膨張および/または収縮する。図1の構成において、エクステンダ、カテ
ーテルおよび/または給気/排気管は硬質ではないので圧力差が変化すればそれらの体積
も変わる。デッドボリューム計算が行われる間は気送管の内圧は外圧よりも低い。それに
対し、バルーンが半膨張している間は気送管の内圧は外圧よりも高い。それゆえ、気送管
の膨張を補正する必要がある。好ましくは、気送管の膨張のために増大した体積を計算す
るために気送管の膨張係数(expansion constant)が使われる。実例として、試験的なケ
ースでは平均的な観測された膨張係数は0.0042cc/mmHgであったことを指摘
しておく。
シャトルガス圧がステップ74の“P1”とステップ78の“P2”との間で変化する
ときは、システムの気送管の膨張/収縮は無視できる。しかしながら、シャトルガス圧が
ステップ74乃至78の真空と患者の血圧との間で変化するときは膨張/収縮を考慮する
必要がある。
このため、気送管の膨張係数が決定されると、補正されたデッドボリュームは次の式か
ら計算される(ステップ82)。補正されたデッドボリューム=デッドボリューム+(気
送管の膨張係数)*(負荷圧力−P2)。この式において負荷圧力は患者の平均血圧であ
る。またP2はデッドボリューム計算の前記第2に状態時に測定された圧力(ステップ7
8で測定された圧力)である。負荷圧力は好ましくは、最初の較正の前は150mmHg
(ゲージ圧)であり、最初の較正の後は患者の平均血圧であると考える。ステップ78の
圧力“P2”は気送管の膨張係数を考えることなく使用される。この理由はステップ74
乃至ステップ78を実行しているときは気送管の膨張は無視できるからである。
補正されたデッドボリュームを計算した後、ボイルの法則を使用して“TDP(target
deflation pressure)”(目標デフレ圧力)が計算される。TDPはバルーンが収縮し
て膜がアイソレータのプライマリサイドに寄っているときに存在しなければならないシャ
トルガス圧で、膜をアイソレータのセコンダリサイドにトグルしたときにはバルーンはT
DV(目標変位体積)まで充填されるように決められている。もっと具体的に言えば、補
正されたデッドボリュームが計算されると、ボイルの法則に従ってTDPが計算される(
ステップ54)。この際、ボイルの法則では、P1=TDP、V1=アイソレータの容積
+補正されたデッドボリューム、P2=負荷圧力、V2=TDV+補正されたデッドボリ
ュームである。P1*V1=P2*V2にこれらの値を使用し、TDPについて解けば、
TDP=(負荷圧力*(TDV+補正されたデッドボリューム))/(アイソレータの容
積+補正されたデッドボリューム)が得られる。
デッドボリュームは、システムの定数であるため、センサ25、エクステンダ14、カ
テーテル12および給気/排気管15の所与の組み合わせに対して、一度だけ決定される
必要があることに留意されたい。このため、デッドボリュームはセンサが較正されるごと
に決定する必要はない。
どんな場合でも、TDP(目標デフレ圧力)が計算されると、シャトルガス圧がTDP
(目標デフレ圧力)に等しくなるまで、シャトルガスはシステムのセコンダリサイドへ追
加および/またはセコンダリサイドから除去される(ステップ56)。膜はバルーンを半
膨張させるために完全にトグルされる(ステップ58)。膜がトグルされた時点でバルー
ンは血圧を測定する準備が整う。システムがバルーンを通じて血圧を測定する準備ができ
ると、バルーンベースの血圧測定値および光ファイバ血圧測定値は一定期間記録される(
ステップ60)。記録された測定値は光ファイバセンサを較正するために処理される(ス
テップ61)。
記録された測定値がどのように処理されるかを議論する前に、バルーンベースの血圧測
定値がそれを介して取得される“シャトルガス圧チャネル(shuttle gas pressure chann
el)”と、光ファイバ血圧測定値がそれを介して取得される“光ファイバチャネル(fibe
r optic channel)”との違いに気付くことが重要である。シャトルガスチャネルの周波
数応答は光ファイバチャネルのものとは大きく異なる。光ファイバ圧力センサは患者の血
液と直に接しており、患者の血圧を直に測定する。圧力信号は光で伝送され、低遅延高帯
域回路によって処理される。この理由から、それは高帯域、低遅延、および良好な忠実性
を有する。シャトルガスチャネルは患者の血圧を気送路を介して間接的に測定する。気送
プロセス(pneumatic transmission process)は圧力信号を遅らせ、そのより高い周波数
を抑える。この気送プロセスの効果は時間遅延低域通過フィルタによって近似することが
できる。
次に図3Aを参照して説明する。この図はIABシステムのバルーンを通じて得られた
血圧測定値とバルーンに結合した未較正の光ファイバセンサから得られた血圧測定値がこ
れら2つのタイプの測定値の間の数学的な関係を生み出すためにどのように処理されるか
を示すフロー図である。図3Aにおけるステップについてまず図3Aを参照して手短に説
明し、次に図4乃至図10を参照して更に詳しく説明する。
図3Aから分かるように、未較正の光ファイバセンサの測定値とバルーンベースの測定
値との間の数学的な関係を生成する最初のステップは光ファイバ測定値とバルーンベース
の測定値との間の遅延時間を決定することである(ステップ90)。次に、バルーンベー
スの測定値に対するシャトルガスシステムのフィルタリング効果(filtering effect)が
決定される(ステップ92)。この際、光ファイバ測定値とバルーンベースの測定値はス
テップ90で計算された遅延時間が考慮するために時間的にシフトされる。シャトルガス
システムのフィルタリング効果を決定した後、光ファイバ測定値はシャトルガスシステム
のフィルタリング効果を模倣(再現)するようにフィルタリングされる(ステップ94)
。このようにして、図3Aのプロセスは、シャトルガスシステムのフィルタリング効果だ
けよって引き起こされる、バルーンベースの測定値と光ファイバ測定値との間のどんな差
も考慮に入れることができる。次のステップはフィルタリングされた光ファイバ測定値と
バルーンベースの測定値との間の遅延時間を決定(ステップ96)して、斯かる遅延時間
がフィルタリングされた光ファイバ測定値とバルーンベースの測定値との間の比較におい
て考慮することができるようにすることである。次に、ステップ96で計算された遅延時
間に基づいて時間的にシフトされたフィルタリングされた光ファイバ測定値の一部がバル
ーンベースの測定値の対応する部分と一緒にソートされる(ステップ98)。“ソート(
sorting)”とは測定値を最低値から最高値へ列挙することを指していることに留意する
。最後に、ソートされた光ファイバ測定値とソートされたバルーンベースの測定値との間
の数学的な関係を生成するために、ステップ98のソートされた測定値の部分領域に回帰
処理(regression)が実行される(ステップ100)。以上が未較正の光ファイバセンサ
の測定値とバルーンベースの測定値との間の数学的な関係を生成するプロセスに含まれる
ステップの概要である。そこで今度はこのプロセスを図4乃至図10を参照してもっと詳
しく説明する。
図4は、IABシステムのバルーンを通じて得られた血圧測定値と、バルーンに結合し
た光ファイバセンサから得られた血圧測定値とをグラフで同時に示した図である。好まし
くは、バルーンを通じて測定された血圧と光ファイバセンサで測定された血圧の両方のデ
ータは周期的なデジタルサンプルを使って収集される。サンプルは、1/(サンプルから
サンプルまでの期間)に等しい一様なサンプリングレートまたは“サンプリング周波数”
で収集される。本例のサンプリングレートは250Hzであった。
t=0秒において、膜20はバルーンを半膨張させるためにトグルされる。半膨張の結
果、シャトルガス圧センサで観測することのできる瞬間的なスパイクが生じる。膜がトグ
ルされた1秒後にはシャトルガス圧は安定化する。図示した例では、図4に示した6秒の
データは全て、バルーンベースのデータと光ファイバセンサのデータの両方とも、較正に
使用するために収集される。
図5Aおよび図5Bは、IABシステムのバルーンを通じて得られた血圧測定値と光フ
ァイバセンサから得られた血圧測定値との間の相対遅延時間を決定するために相関(corr
elation)プロセスがどのように使用されるかを説明するためのグラフを示した図である
。図5Aはバルーンを通じて測定された血圧測定値と光ファイバセンサによって測定され
た血圧測定値の両方に対して収集された2秒〜6秒のデータを示している。バルーンに加
わった血圧はそれがシャトルガス圧センサ25で測定される前にシャトルガスと付随する
シャトルガス装置とを伝搬しなければならないので、バルーンベースのデータの受信はフ
ィルタリングされ、光ファイバデータ(光で伝送され、バルーンからのデータと比較して
瞬時に受信される)の受信の時よりも遅れる。バルーンベースのデータと光ファイバデー
タとの間の相対遅延時間が計算され、次にこの相対遅延時間はバルーンベースのデータと
光ファイバデータを時間的で揃えて、これら2つのタイプのデータが正しく比較すること
ができるようにするために使用される。
バルーンベースのデータと光ファイバデータの間の相対遅延時間を決定するため、バル
ーンベースのデータの2秒窓と光ファイバデータの対応する2秒窓との間の相関(correl
ation)が実行される。図5Bに図5Aのデータで実行された相関の結果を示す。図5B
に見られるように、最良の時間的整合(time-alignment)は相関関数のピークに対応する
時点、すなわち光ファイバセンサからのデータがバルーンを通じて受信されたデータから
17サンプリング期間(68ミリ秒)だけ遅らされたときに起こる。従って、相関関数は
、シャトルガスシステムはバルーンベースのデータの受信を光ファイバデータの受信から
17サンプリング期間だけ遅らしていることを示している。もちろん、17サンプリング
遅延時間は特定の試験システムに対して特定の条件下で計算された。特定の実施形態でも
条件が変わればそれに伴って遅延時間が変わることがあるように、本発明の様々な実施態
様で遅延時間は変わることがある。
すでに指摘したように、シャトルガスシステムの幾何学的構造はバルーンベースの圧力
測定値に対して低域通過フィルタリング効果を有する。すなわち、それは“事実上の”低
域通過空気圧フィルタ("de-facto" low-pass pneumatic filter)として機能する。結果
として、シャトルガス圧信号と光ファイバセンサ圧力信号の周波数スペクトルは異なる。
より高い較正精度は2つのスペクトルが“等化”されたときに実現される。等化(equali
zation)は光ファイバ信号をそれがシャトルガス信号とスペクトル的に類似するようにフ
ィルタリングすることによって実現される。好ましい実施形態では、IABシステムのバ
ルーンを通じて得られた血圧測定値に対するIABシステムの低域通過フィルタリング効
果の折れ点周波数(break frequency)を推定するために相関方法が使用される。すなわ
ち、IABが収縮した後にシャトルガスチャネルが平衡状態に安定化するのに必要な時間
が空気圧フィルタのシャトルガス信号に対する効果の大きさを推定するために使用される
。安定化時間は、シャトルガス信号と光ファイバ信号が相互に関連付けられるとともにシ
ャトルガスチャネルが平衡状態に安定化したときを決定するために相関値が調べられる相
関技術を使用して測定される。斯かる相関技術を図6Aに示す。図6Aにおいて、膜がバ
ルーンを半膨張させるためにトグルされた直後に収集された最初の2秒窓の光ファイバデ
ータと、膜がバルーンを半膨張させるためにトグルされた直後に収集された対応する2秒
窓のバルーンベースのデータとの間で、従来の技術を使用する相互相関(cross-correlat
ion)が実行される。光ファイバデータの窓はシャトルガスシステムによって与えられた
バルーンベースの測定値に関する遅延時間を考慮するために既に計算済みの17サンプル
遅延時間だけ右にシフト(遅延)される。図6Aの相関の結果を図6Bに示す。図6Bか
ら分かるように、相関は約t=0.3秒で安定化するようである。相関が安定化する時間
(0.3秒)はシャトルガス波形に対する空気圧フィルタの効果の間接的な尺度である。
相関が安定化する時間は推定された空気圧フィルタ(pneumatic filter)に特性が適合
するフィルタを設計するために使用される。安定化に要する時間に基づいて設計されたフ
ィルタは光ファイバ信号に適用される。このフィルタはフィルタ設計の任意の周知の方法
を使って設計することができる。
t=0.3秒で特徴付けられる図6Bのフィルタは特定の試験システムに対して特定の
条件下で計算されたことに留意されたい。特定の実施形態でも条件が変わればそれに伴っ
て遅延時間が変わることがあるように、本発明の様々な実施態様で遅延時間は変わること
がある。どんな場合でも、シャトルガスシステムのフィルタリング効果をシミュレートす
るフィルタは設計される。
こうして、本発明は、(1)シャトルガス経路と光ファイバ経路との間の相対遅延時間
を推定し、相対遅延時間を補正するためにシャトルガス信号と光ファイバ信号を時間的に
再調整し、(2)シャトルガス信号に対する気送路のフィルタリング効果を推定し、次に
、シャトルガス信号と光ファイバ信号の周波数スペクトルを等化するために、同じような
特性を持つ計算上のフィルタを光ファイバ信号に適用することによって、遅延問題とフィ
ルタリング問題に対処する。
どんな場合も、シャトルガスシステムのフィルタリング特定が決定され、シャトルガス
システムのフィルタリング効果をシミュレートするようにフィルタが設計されると、光フ
ァイバデータはシャトルガスシステムのフィルタリング効果のほかにもバルーンベースの
データと比較することができるようにフィルタリングされる。しかしながら、斯かるフィ
ルタも遅延時間が伴う。図7はデータ収集期間に光ファイバセンサから得られた血圧信号
と、シャトルガスシステムのフィルタリング効果をシミュレートするように設計されたフ
ィルタを通過した後の同じ信号を示したグラフである。図7から分かるように、光ファイ
バデータに対して実行されたフィルタリングはフィルタリングされたデータに時間シフト
(あるいは“位相シフト”)を与える。従って、光ファイバデータをバルーンベースのデ
ータと比較するときにシャトルガスシステムのフィルタリング効果を正しく考慮するため
、フィルタリングされた光ファイバデータがバルーンベースのデータと同相になるように
、光ファイバデータはフィルタリング後に時間的にシフトされなければならない。
図8Aと図8Bはバルーンベースの血圧測定値とフィルタリングされた光ファイバ血圧
測定値との間の相対遅延時間を決定するために相関(correlation)がどのように使われ
るかを説明するためのグラフである。図8Aは2秒から6秒までのバルーンベースのデー
タおよびフィルタリングされた光ファイバデータを示している。光ファイバデータはシャ
トルガスシステムのフィルタリング効果をシミュレートするためにフィルタリングされて
いる。バルーンベースのデータおよびフィルタリングされた光ファイバデータの間の相対
遅延時間を決定するため、バルーンベースのデータの2秒窓とフィルタイングされた光フ
ァイバデータの対応する2秒窓との間で従来の相関が実行される。図8Bに図8Aのデー
タで実行された相関の結果を示す。図8Bに見られるように、最良適合はフィルタリング
された光ファイバデータがバルーンを通じて受信されたデータから10サンプリング期間
または“カウント数”だけ遅らされたときに起こる。もちろん、10サンプル遅延時間は
特定の試験システムに対して特定の条件下で計算された。特定の実施形態でも条件が変わ
ればそれに伴って遅延時間が変わることがあるように、本発明の様々な実施態様で遅延時
間は変わることがある。
適切なフィルタリングとシフティングが光ファイバ較正データに適用されると、光ファ
イバデータはバルーンベースの較正データと比較することができる。図9は、IABバル
ーンを通じて得られた血圧信号と、光ファイバセンサから得られた適切なフィルタリング
とシフティングの後の血圧信号を示すグラフである。
好ましい実施形態では、2秒から6秒までのバルーン圧力データと、フィルタリングさ
れ、シフトされた光ファイバ圧力データの大きさが独立にソートされる。このソートプロ
セスはバルーン圧力に現れる可能性のある非線形効果を最小化し、バルーンベースのデー
タの“n番目に大きな”値の光ファイバデータの“n番目に大きな”値とのマッチングを
保証する。ただしnは1から各タイプのデータごとに記録されたサンプルの数までの範囲
の値をとる。すなわち、バルーンベースのデータおよび光ファイバデータは最大から最小
までランク(順位)付けられる。
さらに、好ましい実施形態では、ソートされたデータに対して除外(exclusion)処理
が実行される。より具体的には、2つのタイプのデータがソートされた後、同数の値が各
ランク付けされたリストの“トップ”と“ボトム”からドロップされる。すなわち、ラン
ク付けされたリストの“中間的な”部分だけが考慮される。
図9Aにソート(sorting)プロセスと除外(exclusion)プロセスがどのように機能す
るかを単純化した例で示す。本例で議論されるデータ値は図4乃至図9で議論されたデー
タ値とは一致しない。図9Aには、バルーンベースのデータの6つの例示的なサンプルと
光ファイバデータの6つの例示的なサンプルが圧力対時間のグラフ110aでプロットさ
れている。テーブル110bはプロットされたサンプルを時間順に列挙している。テーブ
ル120bには、サンプルが最低値から最高値までランク付けされている。グラフ120
aはランク付けされたサンプルの圧力対ランクのグラフである。110aと110bのデ
ータを120aと120bのデータに変換するプロセスがソートプロセスである。除外プ
ロセスをグラフ130aとテーブル130bに示す。グラフ130aはバルーンベースの
データ対光ファイバデータのグラフであり、それは除外プロセスによって除外される極端
点(extreme points)を強調表示している。テーブル130bは除外プロセスによって除
外されたポイントが強調表示されている以外はテーブル120bと同じである。
ソートと除外は2つの有利な効果を有する。最初に、極端点(“外れ値(outliers)”
)は較正プロセスから除外される。第2に、血圧波形の山(ピーク)と谷からのデータポ
イントが較正プロセスから除外される。特に、較正プロセスは、シャトルガスセンサの忠
実度の低さから間違っている蓋然性が最も高いデータを除外する。
ソートと除外のプロセスは本発明のオプション機能であり、そうした機能が無くとも本
発明は実施できることに留意されたい。
次に図10を参照して図4乃至図9で議論されたデータ値をもう一度議論する。図10
は図9のデータに対してソートプロセスが実行された後の図9に示した2つの信号の間の
関係を示すグラフである。図10はこの2つの信号の間の関係を近似するために線形関数
がどのように使用されるかも示している。図10のグラフの横座標はIABシステムのバ
ルーンを通じて得られたソートされた血圧信号を表し、縦座標は、フィルタリングされ、
シフトされ、そしてソートされた光ファイバ信号を表す。較正値はデータの部分領域(例
えば100番目乃至400番目の値)を採ることによって決定される。この部分領域のデ
ータに最良適合するラインを図10に示す。本例では、図10の直線を記述する方程式(
y=17.032x−13676)を使用して、生の光ファイバセンサの測定値から、較
正された光ファイバセンサの測定値を計算することが可能である。より具体的には、生の
光ファイバ測定値は図10に示した方程式を使用することによって較正された圧力測定値
に変換される。もちろん、この方程式はx=(y+13676)/17.032として適
用される。ここで“x”は較正された光ファイバ測定値、“y”は、フィルタリングされ
、遅延された光ファイバ測定値である。
図10においてプロットされたデータを記述するための直線の利用は単なる例示に過ぎ
ないことに留意する。本発明の技術的思想と技術的範囲を逸脱することなく多くの代わり
の技術が採用できる。例えば、図10においてプロットされたデータを記述するのに曲線
を利用することができる。この場合、データにフィットする曲線を記述する方程式を生成
するために周知の曲線フィッティングアルゴリズムの1つが使用されることがある。図1
0に示したデータを記述する数学的表現を生み出すプロセスは“回帰(regression)”と
称されることがある。
以上、本発明の較正プロセスの好ましい実施形態を詳細に説明してきたが、次に、いく
つかの詳しい議論を追加する。
バルーンベースの測定値に対するシャトルガスシステムの効果に関して、IABに加わ
る圧力の変化はシャトルガス圧センサによって検出される前にある体積のガスを伝搬しな
ければならない。圧力の変化が伝搬しなければならないそのガスの体積を最小化すること
によって、較正精度は改善が可能である。
伝搬体積を最小化することが較正をどのように改善するかを理解するため、“階段(st
ep)”形の圧力波形を弛緩したIABの外膜に印加することを考える。“階段”は1つの
定数から別の定数への瞬間的なジャンプを意味する。“階段”前はシャトルガスの圧力は
一定で、平衡状態にあると仮定する。平衡状態とはシャトルガスの圧力がシャトルガス系
内の全てのポイントで同じであることを意味する。外部圧力を階段形で印加すると同時に
外部圧力の(階段形の)増大によりシャトルガスの平衡状態は一時的に破られる。
より具体的には、IAB膜の外側により高い圧力を印加するとバルーンはつぶれて、そ
の結果、その体積が減少する。IABはその中の圧力が外部の圧力に通常等しくなるまで
体積を失う。この過程は非常に短時間に起こり、IAB内部の圧力は外側から加わった圧
力に非常に急速に等しくなる。しかしながら、シャトルガス系はまだ平衡状態にはない。
IAB内部の方が圧力が高いせいで、ガスはIAB内部から、留置カテーテルを経由し、
拡張カテーテル、セーフティディスク(safety disk)、IABPコンソールへと流れ込
む。
ガスがIABから流れ出すにつれ、IABの体積はそこから流れ出すガス流のせいで更
に減少する。体積の損失量はIABシステムの全体積に依存する。(極限では、外部の圧
力が増大した結果、つまり圧力の増加が大きい場合またはシステムの体積が大きい場合に
は、IABは完全に収縮する。)この動的な期間中、シャトルガスが抵抗のある留置カテ
ーテルを流れた結果、圧力の降下が起こる。この圧力降下はガス流が止まるまで、つまり
IAB外部のガスの圧力がIAB内部の圧力に等しくなるまで続く。この時点で平衡状態
が再び確立される。平衡状態に達するまでに要する時間はシステム体積の大きさと留置カ
テーテルの気流抵抗に依存する。それらが大きくなるほど、平衡状態に達するのに要する
時間は延びる。
平衡状態に再到達する過程全体を通じて、シャトルガス圧はシャトルガス圧センサによ
ってモニタされる。階段波形のシャトルガスに及ぼす動的効果のせいで、センサの測定値
はシャトルガスが新たな平衡点に遷移するまでIAB内部の圧力とは異なる。すなわち、
センサが感じる圧力は階段状ではない。代わりに、その圧力は急激に平衡値に近づく。従
って、システム容積とカテーテル抵抗は低域通過フィルタの機能を有し、患者の血圧の高
速移動性は減衰する。図11に図1のIABシステムと同様のシステムと共にいくつかの
グラフを示す。図11のグラフはシステムが血圧の“階段”状変化を経験したときにシス
テムの様々なポイントで圧力がどのように変化するかを示している。
バルーンベースの測定値の帯域幅はカテーテル抵抗を減らすことおよび/または圧力変
化がシャトルガス圧センサによって検出される前に伝搬しなければならないシャトルガス
の(伝搬)体積を減らすことで改善される。カテーテル抵抗はその直径を大きくすること
で減らすことができる。しかしながら、臨床上の理由から、カテーテルの直径を小さく保
つことが好ましい。
シャトルガスの体積は多数の手段で減らすことができる。例えば拡張カテーテルのデッ
ドボリュームはその長さと直径を短くことで減らすことができる。しかしながら、臨床上
および実施上の議論からそれらの変更できる量は制限される。アイソレータの容積が較正
中は最小化されていることを確実にすることでシャトルガスの体積は較正中は最小化でき
る。これはアイソレータの膜が較正中は完全にアイソレータのセコンダリサイドに置かれ
る場合に実現される。膜をアイソレータのセコンダリサイドに置くことによってシステム
ガスの体積を減らす様子を図12Aと図12Bに示す。図12Aは膜が完全にアイソレー
タのセコンダリサイドにある様子を示しており、図12Bは膜が完全にアイソレータのプ
ライマリサイドにある様子を示している。
代わりに、IABおよびシャトルガス圧センサはIABシステムにおけるその他のボリ
ュームから直列バルブを使って一時的に隔離することができる。図13に斯かるシステム
を示す。図13において、直列バルブ150はエクステンダ管路内に置かれ、エクステン
ダの一部とアイソレータからセンサ25を隔離する。
別の代替態様として、IAB内の圧力を感知する目的で別個のガス管腔が設けられる。
留置カテーテル内の圧力降下はこの別個のセンシングルーメン(sensing lumen)には分
からない。図14に斯かるシステムを示す。図14においてセンシングルーメン160は
IABをシャトルガス圧センサ25に直接繋いでいる。これは圧力センサおよびセンシン
グルーメンはデッドボリュームが小さく、センシングルーメンは空気抵抗が低い(といっ
てもその直径は過度に小さくない)ことを想定している。図14はシステムが血圧の“階
段”状変化を経験するときに図14のシステムの様々なポイントで圧力がどのように変化
するかを示すグラフも示している。
これまで本発明を特定の実施形態に関して説明してきたが、これらの実施形態は本発明
の原理と用途を説明するために単なる例示に過ぎないことは理解されたい。従って説明し
た実施形態に様々な変更を加えることができることは理解されたい。例えば、較正時にバ
ルーンを半膨張させて血圧を測定するのではなく、較正時にバルーンを完全膨張させて血
圧を測定することもできる。特許請求の範囲の各請求項により明示される本発明の技術的
思想と範囲を逸脱することなく更に他の実施構成も考案することが可能である。
大動脈内バルーンシステムの簡略化された全体構成図である。 図1のIABシステムの較正方法を説明するためのフロー図である。 IABシステムのデッドボリュームの計算方法を説明するためのフロー図である。 IABシステムのバルーンを通じて得られた血圧測定値とバルーンに結合した未較正の光ファイバセンサから得られた血圧測定値がこれら2つのタイプの測定値の間の数学的関係を生み出すためにどのように処理されるかを説明するためのフロー図である。 IABシステムのバルーンを通じて得られた血圧測定値とバルーンに結合した未較正の光ファイバセンサから得られた血圧測定値を示すグラフである。 IABシステムのバルーンを通じて得られた血圧測定値とバルーンに結合した光ファイバセンサから得られた血圧測定値の間の相対遅延時間を決定するために相関プロセスがどのように使用されるかを説明するグラフである。 IABシステムのバルーンを通じて得られた血圧測定値に対するIABシステムの低域通過フィルタリング効果を決定するために相関がどのように使用されるかを説明するグラフである。 IABシステムの光ファイバセンサから得られた血圧信号と、IABシステムのバルーンを通じて得られた血圧測定値とに対するIABシステム空気力学のフィルタリング効果をシミュレートするよう設計されたフィルタを通過した後の同じ信号を示すグラフである。 IABシステムのバルーンを通じて得られた血圧測定値とバルーンに結合した光ファイバセンサから得られた血圧測定値との間の相対遅延時間を決定するために相関がどのように使用されるかを説明するためのグラフである。この図における光ファイバセンサから得られた測定値はフィルタリングされている。 IABシステムのバルーンを通じて得られた血圧信号と、バルーンに結合した光ファイバセンサから得られた血圧信号とを示すグラフである。この図における光ファイバセンサから得られた信号はフィルタリングされており、更にこれらの信号が時間的に揃うようにシフトされている。 本発明によるデータのソート処理とデータの除外処理の単純化された例を示す図である。 IABシステムのバルーンを通じて得られた血圧信号と、バルーンに結合した光ファイバセンサから得られた血圧信号との間の関係を表すグラフを示す図である。この図における光ファイバセンサから得られた信号はフィルタリングされ、かつ時間的にシフトされており、バルーンベースの信号を表すデータと光ファイバ信号を表すデータは両方ともソート処理と除外処理が施されている。 図1におけるものと同様のIABシステムを、IABシステムが血圧の“階段”状変化を経験したときにIABシステムにおける様々なポイントで圧力がどのように変化するかを説明するためのグラフを重ね合わせた形で示す図である。 システムのガス体積の低減がIABシステムのアイソレータの膜の位置調整によってどのように実現されるかを説明する図である。図12Aはアイソレータの膜が完全にアイソレータのセコンダリサイドにある様子を示しており、図12Bはアイソレータの膜が完全にアイソレータのプライマリサイドにある様子を示す。 システムエクステンダの一部とシステムアイソレータからシャトルガス圧センサを隔離するための直列バルブを含むIABシステムを示す図である。 シャトルガス圧センサをIABと直接結合するガスルーメンを含むIABシステムを、システムが血圧の“階段”状変化を経験するときにシステムの様々なポイントで圧力がどのように変化するかを説明するためのグラフを重ね合わせた形で示す図である。

Claims (15)

  1. 生体内バルーンシステムのバルーンに結合した血圧センサの生体内較正を実行する方法
    であって、前記バルーンと前記血圧センサが、当該バルーンが生体内にあるときには当該
    血圧センサも生体内にある結合関係であり、
    バルーンシステム内のガス圧が患者の血圧を示すように前記バルーンを膨張させるステ
    ップと、
    前記血圧センサを通じて患者の血圧をモニタして同時にバルーンシステム内のガス圧を
    観測することによって患者の血圧をモニタするステップと、
    バルーンシステム内のガス圧をモニタすることによって得られた血圧測定値を基準血圧
    測定値として使用し、前記血圧センサを通じて得られた血圧測定値と前記基準血圧測定値
    との間の数学的な関係を決定し、前記血圧センサを通じて得られる将来の血圧測定値を前
    記数学的な関係に基づいて修正し、較正された血圧測定値を得るステップと
    を含む、方法。
  2. 前記バルーンを膨張させるステップは、前記バルーンを半膨張させ、完全には膨張させ
    ないことを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  3. 前記バルーンを膨張させるステップは、前記バルーンを完全膨張させることを含むこと
    を特徴とする請求項1に記載の方法。
  4. 目標デフレ圧力を決定するステップと、
    バルーンを膨張させる前に、バルーンシステム内のガス圧を前記目標デフレ圧力に設定
    するステップと
    を更に含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  5. 目標デフレ圧力を決定するステップは、バルーンシステムのデッドボリュームを計算す
    ることを含むことを特徴とする請求項4に記載の方法。
  6. デッドボリュームを計算するステップは、ボイルの法則を用いた計算を実行することを
    含むことを特徴とする請求項5に記載の方法。
  7. デッドボリュームを計算するステップは、バルーンシステムの気送管の内側と外側の圧
    力差が変化するときの当該気送管の膨張および/または収縮を考慮することを含むことを
    特徴とする請求項5に記載の方法。
  8. 患者の血圧をモニタするステップは、ガス圧センサによって生成された圧力信号と、前
    記血圧センサによって生成された圧力信号とを記録することを含むことを特徴とする請求
    項1に記載の方法。
  9. 前記ガス圧センサによって生成された圧力信号と前記血圧センサによって生成された圧
    力信号は、両方とも周期的なサンプルから形成されることを特徴とする請求項8に記載の
    方法。
  10. 患者の血圧をモニタするステップは、ガス圧センサによって生成された圧力信号と、前
    記血圧センサによって生成された圧力信号とを記録することを含み、ガス圧をモニタする
    ことによって得られた血圧測定値を使用して数学的な関係を決定するステップは、前記ガ
    ス圧センサによって生成された圧力信号と前記血圧センサによって生成された圧力信号を
    時間的に揃えることを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  11. 患者の血圧をモニタするステップは、ガス圧センサによって生成された圧力信号と、前
    記血圧センサによって生成された圧力信号とを記録することを含み、ガス圧をモニタする
    ことによって得られた血圧測定値を使用して数学的な関係を決定するステップは、前記血
    圧センサによって生成された圧力信号をフィルタリングして、フィルタリングされた信号
    を生成することを含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
  12. 前記フィルタリングは、前記ガス圧センサによって生成された圧力信号に反映されるバ
    ルーンシステム内のガス圧に対するシステム構成の効果をシミュレートするフィルタを使
    用することを含むことを特徴とする請求項11に記載の方法。
  13. 前記フィルタリングされた信号と前記ガス圧センサによって生成された圧力信号との間
    の相関関係を調べて、前記フィルタリングされた信号と前記ガス圧センサによって生成さ
    れた圧力信号との間の相対遅延時間を決定するステップを更に含み、ガス圧をモニタする
    ことによって得られた血圧測定値を使用して数学的な関係を決定するステップは、前記相
    対遅延時間を相殺するように前記フィルタリングされた信号を時間的にシフトすることに
    よって、フィルタリングされ、かつ時間的にシフトされた信号を生成することを含むこと
    を特徴とする請求項12に記載の方法。
  14. 前記ガス圧センサによって生成された圧力信号と、前記血圧センサによって生成された
    圧力信号と、前記フィルタリングされ、かつ時間的にシフトされた信号は、周期的なサン
    プルから形成されるとともに、ガス圧をモニタすることによって得られた血圧測定値を使
    用して数学的な関係を決定するステップは、前記血圧センサによって得られた圧力信号と
    前記フィルタリングされ、かつ時間的にシフトされた信号とに対してソート処理を実行す
    ることを含むことを特徴とする請求項13に記載の方法。
  15. 前記バルーンを膨張させる前に、目標デフレ圧力を決定するステップと、
    バルーンシステム内のガス圧を前記目標デフレ圧力に設定するステップと
    を含むことを特徴とする請求項1に記載の方法。
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