JP5358581B2 - 生体内血圧センサの較正 - Google Patents

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Description

関連出願の相互参照
この出願は、2007年10月17日出願の米国特許出願第11/975,055号における出願日の利益を主張する。この出願は、2006年7月27日出願の所有者を共通とする同時係属の米国特許出願第11/494,973号に関連し、これらの出願の開示内容は、本明細書によって参照されることにより本明細書に組み込まれている。
発明の分野
本発明は、一般的に、生体内型の血圧センサを、センサが生体内にある状態で較正することに関する。より具体的には、本発明は、生体内において使用するためのバルーンあるいはバルーン状の構造物に結合している血圧センサの生体内較正に関する。さらに具体的には、本発明は、電子的に保存されている補正データを使用することによる、生体内バルーン又はバルーン状の構造物に結合している血圧センサの生体内較正に関する。
医療活動では、患者の血圧を正確に測定することが必要となる例が多くある。例によっては、患者の体内すなわち生体内における特定の部位から、正確な血圧測定値を取得することが必要となる。生体内における正確な血圧測定値を取得することが必要となる例の処置では、生体内バルーンあるいは生体内バルーン状の構造物を使用することがある(簡潔化のため、本明細書の全体を通して、「バルーン」という用語を、バルーン及びバルーン状の構造物の双方を示すために使用することとする)。
本発明は、生体内バルーンシステムに結合し、センサとバルーンとはバルーンが生体内にあるときには血圧センサも生体内にあるように結合している血圧センサの生体内較正を実行するための方法を提供する。この方法は、システム内のガス圧が患者の血圧を示すように、バルーンの膨張状態を制御するステップと、センサによって前記患者の血圧をモニターすると同時に、シャトルガス圧を観察することによって、患者の血圧をモニターするステップと、シャトルガス圧をモニターすることによって得られた血圧測定値を、基準の(すなわち「真」の)血圧測定値として使用することによって、センサによって得られる血圧測定値と基準の血圧測定値との間の「オフセット」を決定するステップと、を含んでいる。センサによって得られた血圧測定値と基準の(すなわち「真」の)血圧測定値との間の「オフセット」を決定した後では、このオフセットを、センサから得られる将来の測定値を調整するために使用し、これにより、較正されたセンサの測定値を生成することができる。
本発明の主題及び本発明のさまざまな利点に対するより完全な理解を得ることについては、以下に示す添付の図面を参照して後述する詳細な説明を参酌することによって実現することが可能である。
生体内光ファイバー血圧センサを較正するためにシャトルガス圧の測定値が使用される、大動脈内バルーンシステムの概略図である。 一実施形態にしたがって、センサの「感度」及びセンサの「オフセット」の情報の保存方法を説明するのに有用なグラフである。 一実施形態にしたがって、センサの「感度」及びセンサの「オフセット」の情報の保存方法を説明するのに有用グラフである。 一実施形態にしたがって、図1のIABシステムの較正方法を示すフローチャートである。 IABシステムのバルーンを介して得られた血圧測定値、及び、このバルーンに結合されている光ファイバーセンサを介して得られた血圧測定値の、これら2つのタイプの測定値の間におけるオフセットを決定するための処理方法を示すフローチャートである。 IABシステムのバルーンを介して得られた血圧測定値、及び、このバルーンに結合されている光ファイバーセンサから得られた血圧測定値を示すグラフである。 IABシステムのバルーンから得られた血圧測定値と、このバルーンに結合されている光ファイバーセンサから得られた血圧測定値との間における相対的な遅延時間を決定する関連づけプロセスの使用方法を示すグラフである。 IABシステムのバルーンから得られた血圧測定値と、バルーンに結合されている光ファイバーセンサから得られた血圧測定値との間における相対的な遅延時間を決定する関連付けプロセスの使用方法を示すグラフである。 一実施形態に従って、データのソートプロセス及びデータの排除プロセスの単純化された例を示す図である。 別の一実施形態に従って、図1に示したIABシステムの較正方法を示すフローチャートである。 緩慢な膨張プロセスの際に生成される、シャトルガス圧信号及び光ファイバーセンサ信号を示すグラフである。 図9に示されているデータに基づいたピーク振幅比のプロットを示す図である。 緩慢な収縮プロセス中に生成されるシャトルガス圧信号及び光ファイバーセンサ信号を示すグラフである。
生体内バルーンを使用する1つのタイプの処置は、大動脈内バルーン(IAB)治療である。実例として、IAB治療を前提とし、さらなる説明をする。
大動脈内バルーン治療は、心臓発作あるいは他の形態の心不全に苦しんでいる患者に対して、頻繁に実施される。このような治療では、薄いバルーンが動脈から患者の大動脈に挿入される。このバルーンは、一連のチューブを介して複雑な駆動装置に接続され患者の鼓動にあわせて、バルーンの膨張及び収縮を繰り返し、これにより、治療期間中において、心臓から負荷の一部を取り除くとともに、心筋への血流を増大させている。
この膨張/収縮装置は、膨張サイクルの間では、バルーンを膨張させるために正の圧力を供給し、収縮サイクルの間においては、バルーンを収縮させるために負の圧力を供給する。図1に、IAB装置が概略的に示されている。図1の装置において、大動脈内バルーン(IAB)10は、外科手術によって患者の大動脈内に挿入され、小さな内径を有するカテーテル12、コネクタ11、及び比較的に大きな内径を有するエクステンダー14を介して、柔軟性のある膜20によってプライマリーサイド22とセカンダリーサイド24とに分割された、空気アイソレータ18に接続されている。したがって、図1において膜20の左側にある全ての部材は、この装置の「プライマリーサイド」にあるとみなされる。一方、図1において膜20の右側にある全ての部材は、この装置の「セカンダリーサイド」にあるとみなされる。
膜20とバルーン10との間における全ての容積は、たとえばヘリウムの供給及び排出装置26のようなガス源によって供給されるヘリウムなどのガスによって、完全に満たされる。このガス源は、給気/排気管15を介して、アイソレータのセカンダリーサイドに結合されている。IAB装置におけるセカンダリーサイド内のガス圧をモニターするために、ガス圧センサ25が設けられている。説明のために、IABシステムのセカンダリーサイド内に存在するガスを、「シャトルガス」と称する。したがって、圧力センサ25は、「シャトルガス圧センサ」であって、「シャトルガス圧」を測定するものである。
正圧力源28は、ソレノイドバルブ30を介して、アイソレータ18の入力サイドすなわちプライマリーサイド22に接続されている。同様に、負圧力源32も、ソレノイドバルブ34を介して、アイソレータ18の入力サイドすなわちプライマリーサイド22に接続されている。アイソレータ18のプライマリーサイド22は、ソレノイドバルブ36を介して、ベントポートすなわち排気ポート38にも接続されている。このシステムでは、アイソレータ、ガス源、負圧力源及び正圧力源、ベントポート、及び、これらに付随するバルブは、ともに、再利用可能な駆動ユニットを構成しまた、エクステンダー、カテーテル及びバルーンは、無菌状態を保つため、使い捨てである。
膨張サイクルの間では、ソレノイドバルブ30が開けられて、正圧力源28からの正の圧力が、アイソレータ18のプライマリーサイド22に進入することが可能となる。この正の圧力が加わることによって、膜20は、セカンダリーサイド24に向かって動かき、これにより、セカンダリーサイド内のシャトルガスが、バルーン10に向かって押し流されて、バルーン10を膨張させる。収縮に関しては、ソレノイドバルブ30が閉じられるとともに、ソレノイドバルブ36が短時間だけ開けられ、ガスがプライマリーサイド22から大気中に排出されてバルブ36が閉じられる。次に、ソレノイドバルブ34が開けられ、それと同時に、負圧力源32が、アイソレータ18のプライマリーサイド22に負の圧力を生成する。この負の圧力は、膜20をプライマリーサイド22に向けて引っ張り、シャトルガスがバルーンから排出される。
最大の患者利益は、IABの膨張及び収縮のタイミングが正確な場合に実現される。この要件を満たすためには、患者の血圧波形を正確にモニターしなければならない。モニターされた信号は、重要な心イベントに関して分析される。
したがって、図1に示されているIABシステムは、IAB治療時において患者の血圧をモニターするため、バルーンにおける前端部の近傍に圧力センサ40を備えている。センサ40については、圧力の変化に応じて動く隔膜から、反射する光を観察することによって圧力を測定する、光ファイバーセンサとすることが可能である。センサ40によって生成された光信号は、バルーン10、カテーテル12及びコネクタ11を通過する光ファイバー線13を介して、患者の体外にあるモニターに戻される(コネクタ11は、カテーテルとエクステンダーとの間のファイバー接続及び空気圧接続の双方に対応するために適した、空気圧及び光ファイバー用のコネクタ)。信号線13を介して送信された光の「圧力」信号は、変換モジュール17によって電気信号に変換され、その結果は、センサ40によって検知された患者の血圧を示している。
生体内の血圧センサから正確な血圧測定値を取得するため、上記のようなセンサを、個別に繰り返して較正することが必要であることが認識されている。較正の必要な1つの理由は、センサが、その製造時における不統一さの影響を受けるため、センサごとに性能にばらつきがあることにある。別の理由は、センサが環境ストレスを受けるために、センサの性能が時間とともに変化することにある。このため、工場からの出荷前にセンサが較正されている場合であっても、上記のような環境ストレスのため、再較正することが必要となることがある。
従来のシステムでは、較正プロセスは、臨床医によって開始され、臨床医は、センサが患者の体内に置かれる前にセンサを大気圧にさらすことによって、及びセンサの表示値における大気圧からずれた量を補償するために補正オフセットを適用することによって、センサの「ゼロ点」を調整する。たとえば、大気圧にさらされたときに、センサが10mmHgのゲージ圧を表示する(すなわち、センサが、10mmHgのオフセットを有する)場合には、センサの「ゼロ」に対して、10mmHgの補正オフセットが適用される。すなわち、今後の全てのセンサの表示値から、10mmHgが差し引かれる。このタイプの較正には、いくつかの欠点がある。1つの欠点は、センサが患者に挿入された後では、再びゼロ化するためには、既に患者の体内に設置されているセンサを取り除く必要があるため再びゼロ化することは現実的ではないということである。他の欠点は、固定された補償オフセットを適用するということは、センサのスケールファクタ(「感度」「利得」あるいは「勾配」とも称される)における「ドリフト」(すなわち「変動あるいは誤差」)を考慮に入れないことになるということである。より具体的にいえば、センサの誤差は、大気圧から外れた圧力下においては、変わる可能性があり、センサが大気圧にさらされているときに、正確な表示値を実現するために必要なオフセットは、センサが大気圧とは異なる気圧にさらされているときには、正確な表示値を与えない可能性がある。
さらに、従来のシステムは、センサのオフセット及び感度の時間による変動を考慮していない。したがって、いったんシステムが正確に較正されたとしても、システムは、時間とともに生じるオフセット及び/又は感度の変化のため、較正を無駄にしてしまう可能性があった。
従来の生体内センサシステムに付随する欠点を考慮して、本願の発明者らは、センサのオフセット及びセンサの感度の双方を考慮するとともに、これらオフセット及び感度の時間変化を考慮した、較正スキームの必要性を認識している。しかしながら、発明者らは、さらに、時間が経っても変化しない感度特性を有するように生体内血圧センサを製造することが可能なほどに、センサの製造技術は改善されてきているということも認識している。
したがって、発明者らは、生体内血液センサを較正するためのシステム及び方法であって、センサの感度特性が一回だけ決定され、必要に応じた頻度でセンサのオフセットが決定される、システム及び方法を提供する。センサが使用されているときには、較正されていない(すなわち「生の」)血圧表示値に対して、感度調整及びオフセット調整を適用することによって、較正された(すなわち「補正された」)血圧表示値が得られる。一実施形態では、センサの感度特性がセンサの製造時に決定され、センサのオフセットは、たとえばIAB治療の時間中に、生体内において決定される。このような実施形態では、センサの使用は、センサの感度の決定を含まないが、センサにおけるオフセットの決定を含む可能性がある。
本発明の実施形態は、バルーン内のガス圧の測定値を使用することによる、生体内バルーンに結合している生体内血圧センサに対する較正に関連している。説明を明確化するために、これらの実施形態における詳細な説明では、IAB治療の実施に焦点を合わせることとする。このような詳細な説明を考慮すれば、当業者であれば、これらの実施形態を、他の生体内状況において容易に応用することが可能である。
より具体的にいえば、この詳細な説明は、図1に示したものと同様のIABシステムでの実施に焦点を合わせることとする。この詳細な説明を考慮すれば、当業者は、これらの実施形態を、図1に示したもの以外のIABシステムにおいて容易に応用することが可能である。たとえば、この詳細な説明を読んだ後であれば、当業者は、図1に示した駆動ユニットにおける部材の一部あるいは全ての代わりにベローズを使用するIABシステムに対して、実施形態を応用することが可能である。
好ましい一実施形態では、大動脈内バルーンに近接する光ファイバーセンサの較正が、生体内において実行される。当然のことではあるが、光ファイバーセンサに対する較正が詳細に説明されるとともに、この実施形態については、任意のタイプの電子センサ及び任意のタイプの光電子センサを含む、任意のタイプの生体内センサに応用されることが可能である。
次に、図1を参照しながら説明する。図1には、一実施形態にしたがう大動脈内バルーンシステムの概略図が示されている。図1のシステムでは、光ファイバー血圧センサ40のための補正データがメモリー42保存されている。この補正データは、処理ユニット44によって、光ファイバーセンサにおける「生の」測定値に適用されるものであり、センサの感度特性及びセンサのオフセットを補償するために使用されるデータを含み得る。センサの感度特性を補償するために使用されるデータについては、センサの製造時に決定することが可能であるとともに、センサに設定しておくことが可能である。センサのオフセットを補償するために使用されるデータは、センサが生体内にあるときに、アップデートされる。
一実施形態では、このメモリーは、コネクタ11内に組み込まれている。他の実施形態では、このメモリーは、処理ユニット内に組み込まれている。いずれの場合においても、メモリー42として機能することの可能な適切なタイプのメモリーは、ランダム・アクセス・メモリ(RAM)の集積回路、リード・オンリー・メモリー(ROM)の集積回路、光ディスク記憶メディア、及び磁気ディスク記録メディアを含むが、これらに限定されない。
この補正データは、個々のセンサ表示値に対応する一連の値として保存される。たとえば、センサが、大気圧にさらされている場合には10mmHg(ゲージ圧)を表示し、1mmHgにさらされている場合には10.5mmHgを表示し、2mmHgにさらされているときには11mmHgを表示す。よって、個々の補正値は、−10mmHg、−9.5mmHg.及び9mmHgとなる。
一実施形態では、補正データは、方程式と一連の未処理の値との組み合わせとして保存されている。図2A及び図2Bは、一実施形態にしたがって、補正データの保存方法を説明するために有用なグラフである。図2Aのグラフでは、x軸(横座標)は、血圧センサによって測定された血圧を示し、y軸(縦座標)は、実際の血圧を示している。このグラフは、複数の点50を含んでいる。点50のそれぞれは、血圧センサの表示値を、実際の血圧に関連づけている。したがって、たとえば、点50´は、約977mmHg(絶対値)のセンサ表示値は、約900mmHg(絶対値)の実際の血圧表示値に対応していることを示している。ライン55は、点50によって規定される関係、すなわち、センサの表示値と、それぞれの実際の血圧との関係における線形近似を示している。このラインを表現する方程式は、センサの表示値に基づいて実際の血圧における近似値を求めるための数式を与える。図2Aでは、このラインは、方程式:y=1.0027x−80.151によって表現される。
一実施形態では、センサの表示値に基づいて、実際の血圧あるいは実質的に実際の血圧(すなわち「較正された」血圧)が生成されるように、この方程式を使用することによって生成された近似値が修正される。図2Bのグラフでは、x軸(横座標)は、血圧センサによって測定された血圧を示している一方、y軸(縦座標)は、「未処理の補償値」を示している。この未処理の補償値は、センサの表示値から、較正された血圧を得ることが可能となるように線形近似に適用される調整値を参照する。このグラフは、複数の点60を含んでいる。点60のそれぞれは、血圧表示値を、未処理の補償値に関連づけている。たとえば、点60´は、975mmHg(絶対値)のセンサ表示値は、1mmHg(絶対値)の未処理の補償値に対応していることを示している。
したがって、センサ表示値「x」が観察された場合、この値「x」が上記した線形近似の方程式において使用されて、実際の血圧における線形近似値「y」が生成される。そして、この近似値「y」に対して適切な未処理の補償値が適用されることによって、較正された血圧が生成される。すなわち、図2Aの方程式(y=1.0027x−80.151)が、近似値「y」を生成するためにセンサ表示値「x」に適用され、この「x」のための未処理の補償値が、図2Bのデータから決定される。そして、この未処理の補償値が「y」に適用されることによって、センサ表示値「x」に関する、較正された血圧が生成される。この方程式の傾き(1.0027)は、センサの感度特性に対応する。また、この方程式のオフセット(−80.151)は、センサのオフセットに対応する。一実施形態では、時間の経過とともにセンサのオフセットに生じる変動を補正するため、必要に応じて、この方程式のオフセットが再計算される(すなわち、システムが「較正」される)。
これらの実施形態は、センサの表示値に基づいて実際の血圧を近似するため、線形近似に限られるわけではないことを理解されたい。この開示内容を読めば、当業者であれば、センサの表示値に基づいて実際の血圧を近似するために使用することの可能な、さまざまな数学的関係を、容易に理解する。たとえば、実際の血圧あるいは近似的な実際の血圧をセンサの表示値に関連づける多項式を導出するため、図2Aのデータに対して、多項式フィッティングを実行することも可能である。
データ点の隙間となるセンサ表示値に対応する未処理の補償値を決定するため、補間法を使用することも可能であるであることも理解されたい。たとえば、図2Bには、1000mmHgのセンサ表示値に対応するデータ点はない。しかしながら、1000mmHgに隣接するデータ点の間を補間することによって、1000mmHgのセンサ表示値のための未処理の補償値を生成することが可能である。
一実施形態では、このシステムは、大動脈内バルーン(IAB)治療の開始時に、及び必要に応じてその後にも較正される。較正するべき時期を決定する際に考慮される要因には、直近になされた較正からの経過時間、患者の状態(たとえば、患者の収縮期及び膨張期の血圧、及び/又は、患者の体温)、及び/又は、環境の変化を含めることが可能である。
1つのIABの実施では、システムは、ポンピングを中断して較正データを収集することによって較正される。より具体的にいえば、患者の大動脈における血圧の表示値が2つの血圧測定チャネルから同時に取得される間、ポンピングが中断される。一方のチャネルは、IABの先端に配置された光ファイバー圧力センサ40からの表示値を伝達する。他方のチャネルは、シャトルガス圧センサ25からの表示値を伝達する。これら2つのチャネルからのデータ表示値は、まとめて較正データと称される。
通常、ポンピングの間、シャトルガス圧センサは、バルーンを膨張及び収縮するために使用されるガスの圧力を測定する。しかしながら、条件の合うときには、このセンサから、患者の血圧の測定値を得ることが可能である。一実施形態では、シャトルガス圧センサを介して患者の血圧の測定値を取得するためには、(1)ポンピングが中断されていること、及び、(2)データが収集されている間、バルーンが半膨張状態に保たれていること、すなわち、データが収集されている間、バルーンの膜が弛緩していることが要求される。バルーンが半膨張状態にあるときには、IAB内のガスの圧力は、その外部の圧力に等しくなる。すなわち、ガスの圧力を、患者の血圧の「代用」として使用することが可能となる。
較正プロセスの正確性は、IABが「目標変位体積」にまで膨張したとき、最適化される。典型的に、成人のIABにおける目標変位体積は、10ccである。
較正データが収集された後、IABは、「通常の」膨張体積にまで再充填され、ポンピングが再開される。バックグランドでは、収集された較正データが、光ファイバーセンサを較正するアルゴリムによって処理される。このようなアルゴリズムについては、たとえば、図1に示した処理ユニット44によって実行することができる。
較正プロセスでは、シャトルガス圧センサ25が正確であるとし、その測定値が、光ファイバーセンサ40を較正するための基準として使用される。較正が完了した後、光ファイバーセンサの補正された測定値のみから患者の血圧の測定値が導出され、ポンピングが再開される。オプションとして、補正された測定値を、たとえば、図1に示したディスプレイ46によって表示することもできる。
図3は、一実施形態にしたがって、図1に示したIABシステムが較正される1つの方法を示すフローチャートである。較正プロセスは、最初に、基準すなわち「真」の血圧表示値を得るためにバルーンを使用することが可能となるように、IABシステムを設定することを含んでいる。バルーンに基づく血圧測定値を得るための、IABシステムのセットアップにおける最初のステップは、ポンピングの中断である(ステップ70)。ポンピングの中断に続いて、IABには、較正のための目標変位体積まで、充填される。較正データが収集される期間においては、バルーンは、弛緩状態に保たれなければならないため、正しい目標変位体積を達成することは、極めて重要である。較正データが収集されている時間において、バルーンが完全に膨張あるいは収縮することが可能な場合には、シャトルガス圧センサ25によって得られた血圧の表示値を、較正に使用することができなくなる。
目標変位体積を達成するための手順は、バルーン内におけるガスの体積を直接的に測定することのできないIABシステムを前提として説明する。さらに、IABシステムにおけるセカンダリーサイド内のガスの体積を、直接的に測定することはできないこととする。
目標変位体積が達成されるように、IABシステムにおけるセカンダリーサイド内のガスの体積を適切に調整するように、ボイルの法則が利用される。より具体的には、ボイルの法則(P1*V1=P2*V2)は、第1の状態(収縮状態)下にあるシャトルガスの圧力(P1)及び体積(V1)と、第2の状態(半膨張状態)下にあるシャトルガスの圧力(P2)及び体積(V2)とを関連付けるために使用される。目標変位体積が達成されたときのシャトルガス圧をP2とすると、P1に関してボイルの法則を解くことによって、「目標収縮圧力」、すなわち、第2の状態に移行する際に、目標変位体積を達成するために収縮状態において必要な圧力が決定される(ステップ72)。
実際には、目標収縮圧力を計算するための第1の状態は、膜20がアイソレータ18のプライマリーサイドにあるとともに、バルーン10が完全に収縮している状態である。第2の状態は、膜がアイソレータのセカンダリーサイドにあるとともに、バルーンが目標変位体積まで充填されている状態である。この2つの状態を前提とし、さらに、センサ25、エクステンダー14、カテーテル12及び給気/排気管15の複合体に存在するガスの総体積を示すために「デッドボリューム」という用語を使用することによって、目標収縮圧力が、以下に示すようなボイルの法則の実行にしたがって計算される。P1=目標収縮圧力、V1=アイソレータの容積+デッドボリューム、P2=負荷圧力、及び、V2=目標変位体積+デッドボリューム。これらの値をP1*V1=P2*V2に使用して、目標収縮圧力について解くことによって、目標収縮圧力=(負荷圧力*(目標変位体積+デッドボリューム))/(アイソレータの容積+デッドボリューム)が得られる。ここで、「負荷圧力」とは、バルーンの膨張時にバルーンに作用するはずの予想圧力(すなわち、患者の血圧における、予想される名目上の値)のことである。このようなボイルの法則の利用は、目標変位体積、アイソレータの容積、及びデッドボリュームが決定されていることを前提としていることに留意されたい。実例となるシステムでは、10ccの目標変位体積、及び73.5ccのアイソレータの容積が使用される。
デッドボリュームを決定する技術は、2006年7月27日出願の所有者を共通とする同時係属の米国特許出願第11/494,973号(に開示されている。この出願の開示内容は、参照されることにより本明細書に組み込まれている。説明を簡潔化するために、’973号の出願に開示されている技術の説明については、本明細書では繰り返さないこととする。しかしながら、このような技術をこの状況に応用することは可能であることに留意されたい。
’973号の出願に説明されている技術にしたがってデッドボリュームを計算することの代替案として、メモリー42に、デッドボリュームの表示を保存することも可能である。この手法では、デッドボリュームの値を、メモリーから読み出すことによって、容易に決定することが可能である。1つの実施例では、バルーン10の体積がメモリー42に保存され、このメモリーから、処理ユニット44がバルーンの体積を読み出して、バルーンの体積からデッドボリュームを推測することができる。他の実施例では、デッドボリュームを、’973号の出願に説明されている技術にしたがって計算するとともに、要求に応じて呼び出すために、メモリーに保存しておくことが可能である。これにより、’973号の技術を実行する必要性はシステムごとに1回だけとなり、その結果を、デッドボリュームが必要とされる何らかの後続の計算に使用できる。
このデッドボリュームは、「目標収縮圧力」を計算するために、ボイルの法則とともに使用される(図4のステップ72)。この目標収縮圧力は、バルーンが収縮して膜がアイソレータのプライマリーサイドに寄っているときに、存在していなければならないシャトルガス圧である。これにより、アイソレータのセカンダリーサイドに膜をトグル留めすることによって、バルーンが目標変位体積まで充填される。デッドボリュームが計算された後、以下に示すようにボイルの法則を適用することによって、目標収縮圧力が計算される。ここで、P1=目標収縮圧力、V1=アイソレータの容積+デッドボリューム、P2=負荷圧力、及び、V2=目標変位体積+デッドボリュームである。これらの値をP1*V1=P2*V2に使用して、目標収縮圧力について解くことによって、目標収縮圧力=(負荷圧力*(目標変位体積+デッドボリューム))/(アイソレータの容積+デッドボリューム)が得られる。
このデッドボリュームは、システムの定数であるため、センサ25、エクステンダー14、カテーテル12及び給気/排気管15における一定の組み合わせに関して、デッドボリュームを一度だけ決定する必要があることに留意されたい。したがって、センサが較正されるたびに、デッドボリュームを決定する必要はない。
目標収縮圧力が計算されると、シャトルガス圧が目標収縮圧力に等しくなるまで、膜がプライマリーサイドに残るように、シャトルガスが、システムのセカンダリーサイドに追加される、及び/又は、セカンダリーサイドから除去される(ステップ74)。このシャトルガスは、給気/排気管15及びヘリウムの供給及び排出装置26を介して、セカンダリーサイドに追加される、及び/又は、セカンダリーサイドから除去される。目標収縮圧力が達成されると、膜は、バルーンを半膨張させるために、完全にトグル留めされる(ステップ76)。膜がトグル留めされると、バルーンは、血圧を測定するために使用できるようになる。バルーンを介して血圧を測定するためのシステムが設定されると、バルーンに基づく血圧測定値及び光ファイバーの血圧測定値が、一定の期間、記録される(ステップ78)。そして、記録された測定値は、光ファイバーセンサを較正するために処理される(ステップ80)。
記録された測定値がどのように処理されるのかを説明する前に、バルーンに基づく血圧測定値を取得するための「シャトルガス圧チャネル」と、光ファイバー血圧測定値を取得するための「光ファイバーチャネル」と間の差異について十分注意されたい。シャトルガスチャネルの周波数応答は、光ファイバーチャネルのものとは、大きく異なっている。光ファイバー圧力センサは、患者の血液に対して直接的に接触し、患者の血圧を直接的に測定する。圧力信号は、光によって送信され、遅延時間の短い高帯域回路によって処理される。このため、この信号は、高帯域、低い遅延時間、及び良好な正確性を有する。シャトルガスチャネルは、気体伝送路を介して、患者の血圧を間接的に測定する。気体伝送プロセスは、圧力信号を遅らせるとともに、高めの周波数を抑制してしまう。ガスチャネルからのデータと光チャネルからのデータとを比較する際には、この伝送プロセスの影響を考慮に入れなければならない。
次に、図4を参照すると、IABシステムのバルーンを介して得られた血圧測定値と、バルーンに結合している光ファイバーセンサから得られた血圧測定値とが、これら2つのタイプの測定値の間のオフセットを決定する処理方法を示すフローチャートがある。図4に示されているステップについては、図4を参照しながら簡単に説明し、次に図5〜7を参照しながらより詳細に説明する。
図4のプロセスでは、オフセットを計算するために使用される光ファイバーの測定値は、光ファイバーにおける「生の」測定値となり得ることに留意されたい。すなわち、これらは、光ファイバーセンサによって得られた、補正を適用されていない測定値であり得る。代替的に、オフセットを計算するために使用される光ファイバーの測定値は、補正された測定値であり、この場合には、図4において計算されたオフセットは、従前に保存されたオフセットに対するオフセットであり得る。たとえば、図4において使用されている光ファイバーの測定値が、図2A及び図2Bのデータにしたがって補正された測定値である場合には、図4において計算されたオフセットは、−80.151に対するオフセット(ライン55を示す方程式に関連するオフセット)となる。
説明を簡潔化するため、図4〜7については、オフセットを計算するために、光ファイバーの「生の」測定値を使用して説明する。このような説明を再検討すれば、当業者であれば、オフセットを計算するために光ファイバーにおける補正された測定値を使用する場合のこれらの実施形態の実施方法を容易に理解する。
次に、図4を参照すると、オフセットの決定における第1のステップが、十分なデータ範囲が収集されていることを確認している(ステップ110)。一実施形態では、ガス圧の測定値及びファイバーの測定値の双方が、4mmHgよりも大きい範囲を示している場合に、十分なデータ範囲が収集される。他の実施形態では、ガス圧の測定値及びファイバーの測定値の双方が、10mmHgよりも大きい範囲を示している場合に、十分なデータ範囲が収集される。さらに他の実施形態では、ガス圧の測定値及びファイバーの測定値の双方が、「生理学的な範囲」内(たとえば、ゲージ圧で10mmHgと20mmHgとの間)にある場合に、十分なデータ収集が補正される。しかしながら、これらの実施形態は、これらの例示した範囲に限られるわけではない、ということに留意されたい。
十分なデータ範囲が収集されていない場合、較正は実行されないとともに、プロセスが停止する(ステップ130)。十分なデータ範囲が収集されている場合には、プロセスは継続される(ステップ115〜125)。
十分なデータ範囲が収集された後、ファイバーの測定値とガス圧の測定値との間の遅延時間が決定される(ステップ115)。次に、ステップ115において計算された遅延時間にしたがってシフトしているファイバーの測定値の一部が、ガス圧の測定値における対応部分とともにソートされる(ステップ120)。「ソート」という用語は、大きさ順に、最低値から最高値に向かうように測定値をリストアップすることを指していることに十分留意されたい(なお、最高値から最低値に向かうように測定値をリストアップするオプションもある)。最後に、ソートされた測定値のサブ領域にある、ファイバーの測定値とガス圧の測定値との間の差異に関する平均値が計算される(ステップ125)。計算された平均値は、センサのオフセットを示している。このようなオフセットを、後に得られるファイバーの測定値から差し引くことにより、補正された(すなわち「較正された」)ファイバーの測定値を得ることできる。
以上が、光ファイバーセンサの測定値とバルーンに基づく測定値との間のオフセットを生成するプロセスに含まれる、ステップの概要である。次に、このプロセスを、図5〜7を参照しながら、より詳細に説明する。
図5は、同時に得られた2つの血圧測定値のセットを示すグラフであり、1つのセットは、IABシステムのバルーンを介して得られたもので、他方のセットは、このバルーンに結合している光ファイバーセンサを介して得られたものである。好ましくは、バルーンを介して測定された血圧、及び、光ファイバーセンサによって測定された血圧の双方に関して、データが、周期的なデジタルサンプルを使用することによって収集される。これらのサンプルは、1/(サンプル間の期間)に等しい、一定のサンプリングレート、すなわち「サンプリング周波数」によって収集される。使用されたサンプルレートは、250Hzであった。
t=0秒において、膜20が、バルーンを半膨張させるためにトグル留めされる。この半膨張により、シャトル圧力センサにおいて観測することのできる瞬間的なスパイクが生じる。膜がトグル留めされてからほんの一瞬の後に、シャトル圧力は安定化する。例示した実施形態では、図5に示した6秒のデータの全て、バルーンに基づくデータ及び光ファイバーセンサのデータの双方が、較正で使用するために収集される。
図6A及び図6Bは、IABシステムのバルーンを介して得られた血圧測定値と光ファイバーセンサから得られた血圧測定値との間の、相対的な遅延時間を決定する関連づけプロセスの使用方法を説明するためのグラフである。図6Aは、バルーンを介して測定された血圧及び光ファイバーセンサによって測定された血圧の双方に関して収集された、2秒〜6秒のデータを示している。バルーンに加えられた血圧は、それがシャトルガス圧センサ25において測定される前に、シャトルガス及びこれに付随するシャトルガス装置を介して伝搬しなければならないため、バルーンに基づくデータの受信はフィルタリングされ、光によって送信されるバルーンからのデータに比べて瞬時に受信される光ファイバーのデータの受信に比べて遅れる。バルーンに基づくデータと光ファイバーのデータとの間の、相対的な遅延時間が計算され、この遅延時間は、これら2つのタイプのデータを適切に比較できるようにバルーンに基づくデータと光ファイバーのデータとを時間的に整合するために使用される。
一実施形態では、バルーンに基づくデータの2秒ウインドウと、これに対応する光ファイバーデータの2秒ウインドウとの間の相関が実行されることによって、バルーンに基づくデータと光ファイバーのデータとの間の相対的な遅延時間が決定される。図6Bは、図6Aのデータに対して実行された、相関の結果を示している。図6Bからわかるように、最良の時間的整合は、相関関数のピークに対応する時点、すなわち、光ファイバーセンサからのデータが、バルーンを介して受信されたデータと比較して17サンプリング期間(68m秒)だけ遅延されたときに生じる。したがって、相関は、シャトルガスシステムが、バルーンに基づくデータの受信を、光ファイバーのデータの受信に対して17サンプリング期間だけ遅延させていることを示している。もちろん、この17サンプリングの遅延時間は、特定のテストシステムに関して、特定の条件下において計算されたものであり、特定の実施形態に関して計算された遅延時間も、さまざまな条件の下では変化する可能性があるため、さまざまな実施態様に関しては、遅延時間は異なる可能性がある。このように、これらの実施形態では、シャトルガスの経路と光ファイバーの経路との間の相対的な遅延時間を推定すること、及び、この相対的な遅延時間を補正するため、シャトルガス信号及び光ファイバー信号を再調整することによって、遅延時間の問題に対処している。
光ファイバーの較正データに対して適切なシフティングが適用されると、この光ファイバーのデータは、バルーンに基づく較正データと比較される。
一実施形態では、バルーンの圧力データ及びシフトされた光ファイバーの圧力データの2秒から6秒までの振幅が、独立にソートされる。このソートプロセスは、バルーンの圧力に現れる可能性のある非線形効果を最小化するとともに、バルーンに基づくデータの「n番目に大きな」値と光ファイバーのデータの「n番目に大きな」値とのマッチングを保証する。ここで、nは、1から、各タイプのデータに関して記録されたサンプルの数までの範囲の数である。すなわち、バルーンに基づくデータ及び光ファイバーのデータは、最小値から最大値まで、ランク付けされる。
さらに、ソートされたデータに対して、排除プロセスが実行される。より具体的にいえば、2つのタイプのデータがソートされた後、ランク付けされたそれぞれのリストの「最上層」及び「最下層」から、同じ数の極端な値が外される。すなわち、ランク付けされたリストにおける、「中間的な」部分だけが考慮される。
図7は、ソートプロセス及び排除プロセスがどのように機能するのかに関する単純化された例を示している。この例において考慮されるデータ値は、図5、図6A及び図6Bにおいて考慮されたデータ値とは一致しない。図7には、バルーンに基づくデータにおける6つの例示的なサンプル、及び、光ファイバーのデータの6つの例示的なサンプルが、圧力対時間のグラフ150aにプロットされている。表150bは、プロットされたサンプルを時間順に列挙している。表160bでは、サンプルが、最低値から最高値までランク付けされている。グラフ160aは、ランク付けされたサンプルにおける、圧力対ランクのグラフである。150a及び150bのデータを、160a及び160bのデータに変換するプロセスが、ソートプロセスである。排除プロセスは、グラフ170a及び表170bに示されている。グラフ170aは、バルーンに基づくデータ対光ファイバーのデータのグラフで、排除プロセスによって取り除かれる極端な点が強調表示されている。表170bは、排除プロセスによって取り除かれる点が強調表示されている以外は、表160bと同一のものである。
ソートプロセス及び排除プロセスは、2つの有利な効果を有している。第1に、極端な点(「外れ値」)が、較正プロセスから排除される。第2に、血圧波形のピーク及び谷からのデータポイントが、較正プロセスから排除される。具体的にいえば、このプロセスは、シャトルガスセンサにおける低い正確性(すなわち「フィルタリング効果」)のために、間違っている可能性が最も高いデータを排除する。
ソートプロセス及び排除プロセスは、これらの実施形態のオプション機能であり、これらの実施形態を、このような機能を設けずに実践することも可能であることに留意されたい。
ソート及び排除が実行されると、結果として得られたデータ対の間の差異を平均化することによって、オフセットが計算される。図7の実施例では、光ファイバーセンサのオフセットは、56.25mmHg、すなわち、((550−450)+(600−500)+(825−800)−(850−850))/4となる。
計算されたオフセットのマイナス数値は、センサのオフセットを補償するための補正データとして使用され得る。したがって、たとえば、計算されたオフセットのマイナス数値は、図2Aに示されている方程式のオフセット成分としても使用され得る。図2A及び図7に例示した値を使用すると、このような置き換えにより、新しい方程式であるy=1.0027x−56.25が得られる。したがって、較正に続いて、この方程式y=1.0027x−56.25がセンサの表示値「x」に適用されることにより、近似値「y」が生成され、さらに、「x」に関する未処理の補償値が、図2Bのデータから決定され、この未処理の補償値が「y」に適用されることにより、センサの表示値「x」に関連する、較正された血圧が生成される。
図3に示した実施形態では、図1に示したIABシステムの較正が、一時的にIABの支援を停止し、システムからシャトルガスを除去し、そして、較正データを収集するステップを含んでいる。較正データが収集された後、シャトルガスが再充填され、そして、支援が再開される。図3の実施形態の代替案では、シャトルガスを除去及び再充填する必要性が取り除かれる。このことは、較正プロセスの全体を加速するため、これにより、よりすばやく支援を回復することが可能となる。したがって、このような代替的な実施形態を、「クイック実施形態」と称する。
図8は、図1に示したIABシステムにおいて、クイック実施形態の実施方法を示すフローチャートである。図8からわかるように、クイック実施形態における第1のステップは、バルーンの緩慢な膨張あるいは緩慢な収縮を含んでいる(ステップ200)。バルーンが緩慢に膨張あるいは緩慢に収縮しているために、バルーンに基づく血圧測定値及び光ファイバーの血圧測定値は、一定の期間、同時に記録される(ステップ205)。そして、記録された測定値は、光ファイバーセンサを較正するために処理される(ステップ210)。
好ましくは、ステップ210において実行される処理では、バルーンに基づく測定値と光ファイバーの測定値との間における、相対的な遅延時間が考慮される。さらに、ステップ210において実行される処理は、図3の実施形態に関連して説明された手法と同様の手法によって、バルーンに基づく測定値と光ファイバーの測定値との間における相対的な遅延時間を考慮することが好ましい。したがって、クイック実施形態の説明における残りの部分については、図3の実施形態に関連して説明された手法と同様の手法によって、相対的な遅延時間が考慮されると理解されたい。それでもやはり、説明を簡潔化するために、クイック実施形態における相対的な遅延時間の処理については、これ以上は説明しない。
クイック実施形態では、バルーンにおける半膨張の程度は、受け入れ可能な範囲内になければならない。すなわち、バルーンにおける半膨張の程度が受け入れ可能な範囲内にあるときのみ、シャトル圧力信号が、患者の血圧を反映する。バルーンの半膨張が、受け入れ可能な範囲を超えているか、あるいは下回っている場合には、シャトルガス圧信号は、完全にあるいは部分的に間違っている。
クイック実施形態における1つの実施では、バルーンの半膨張は、通常の膨張プロセスを減速することによって達成される。通常、支援中では、バルーンの完全な膨張は、心臓周期の膨張期内(たとえば、約1/8秒以内)に達成される。このプロセスが較正のために減速されると、完全な膨張を達成するためには、複数の心臓周期(たとえば3秒あるいは4秒)が必要となる。この緩慢な膨張プロセス中に、較正データが継続的に収集される。そして、収集されたデータが処理され、これにより、シャトルガス圧信号が、較正を実行するために十分な正確性を示している時間間隔が検出される。
クイック実施形態において必要な緩慢な膨張及び/又は緩慢な収縮については、図1の構成を用いることによって、あるいは、図1の構成における修正バージョンを用いることによって、達成することが可能である。図1の構成を修正することなく用いる場合には、アイソレータ18のプライマリーサイドへの/プライマリーサイドからの所望の流量を得るために、バルブ30、34及び/又は36を、パルス幅変調することができる。1つの可能な修正構成では、バルブ30及び34は、双方のバルブを閉じる、1つのバルブだけを開ける、及び、双方のバルブを開けるという選択によって、それぞれのバルブを通過する流路における流量を制御することができるように、それぞれ2つのバルブと交換できる。たとえば、バルブ30に対応する流路を通過する流量を、比較的に緩慢にするためには、この流路に結合している第2のバルブを閉じたままにした状態で、この流路に結合している第1のバルブを開放すればよい。また、双方の流量を比較的に速くするためには、第1及び第2のバルブを開放すればよい。
このような修正構成における一実施形態では、バルブ30及び34に置き換わる各バルブ対において、一方のバルブが、他方のバルブよりも小さなオリフィスを有し、これにより、小さなオリフィスを有するバルブを通過する流量が抑制されている。別の代替案では、各バルブ対における一方のバルブが、このバルブを通過する流量を抑制するために、制限的なオリフィスに対して直列に配置されている。
これらの実施形態は、パルス幅変調、及び/又は、各圧力源のための複数のバルブを使用することに限定されるわけではない、ということに留意されたい。この開示内容を読めば、当業者であれば、クイック実施形態における緩慢な膨張及び/又は緩慢な収縮を達成するために使用することの可能な、広範囲にわたるスキームを、容易に理解する。たとえば、図1に示されている駆動ユニットにおける一部のあるいは全ての部材に代えて、制御されるこのベローズの運動速度で機械的に駆動されるベローズを使用することもでき、同様に緩慢な膨張及び/又は緩慢な収縮の速度を制御することができる。さらに、図3の実施形態において、バルーンの静的な半膨張は、ベローズを部分的に駆動することによって達成されることともにベローズを使用することも可能であることに留意されたい。
静的な半膨張に関して、図3及びベローズの実装に対する代替案では、静的な半膨張を、カテーテル12と直列になっているバルブを用いることによって、達成することできる。このようなバルブは、バルーンにおける所望の目標体積を生成するために、バルーンの膨張を中断している時間に閉じておいてもよい。同様に、このバルブを、バルーンにおける所望の目標体積を生成するために、バルーンの収縮を中断している時間に閉じておいてもよい。
いずれのケースにおいても、光ファイバーセンサは、本質的に高い正確性を有しているために、シャトルガス圧信号の正確性を決定するための基準として使用されている。具体的にいえば、シャトルガス圧信号の正確性は、シャトルガス圧信号を光ファイバーセンサ信号に相関することによって判断される。このような相関は、図6A及び図6Bに関連して説明された手法と同様の手法によって実行される。この相関の結果を利用することによって、収集された較正データの一部が、較正計算(たとえば、オフセットの計算)において使用するために選択される。より具体的にいえば、相関関係が所定の閾値を超えている、「選択時間間隔」が決定され、この選択時間間隔に対応する較正データが、較正計算において使用される。
一実施形態では、信号のDC成分が相関の結果に影響を与えないように、ガス圧信号及び光ファイバー信号のそれぞれの平均値が、相関の前に、個々の信号から差し引かれる。これにより、信号の脈動成分がぴったり適合するときに、相関関係が最小化されることが確保される。
一実施形態では、データの収集は、相関関係のピークが少なくとも3心臓周期にわたって持続するか、あるいは、データ収集の制限時間が経過するまで(たとえば、6秒が経過するまで)、継続される。これらの事象のいずれかが検出されたとき、緩慢な膨張が打ち切られて、データの収集が停止する。通常のIAB支援は、次の心臓周期に再開される。
光ファイバーセンサのためのオフセットは、選択時間間隔において収集された較正データに基づいて決定される。クイック実施形態では、図3に示した実施形態のように、オフセットを計算するために使用される光ファイバーの測定値を、光ファイバーにおける「生の」測定値とすることもできることに留意されたい。すなわち、これらは、補正の適用されていない光ファイバーセンサによって得られた測定値であり得る。代替的に、オフセットを計算するために使用される光ファイバーの測定値は、補正された測定値であり得る。この場合、計算されたオフセットは、従前に保存されたオフセットに対するオフセットであり得る。いずれの場合においても、選択時間間隔中に収集されたデータは、図3の実施形態に関連して説明された手法と同一の手法によって、オフセットを計算するために使用できる。
図9は、緩慢な膨張プロセス中に生成されるシャトルガス圧信号及び光ファイバー信号を例示するグラフである。図9のデータを生成するために、シャトルガス圧センサ及び光ファイバー圧力センサの双方に対して、正弦波の圧力波形が同時に加えられた。これらのセンサは、実際の患者の血圧をモニターするためには使用されていなかった。さらに、例示のために、シャトルガス圧センサ及び光ファイバーセンサは、これらの感度及びオフセットの間の差異を最小化するように選択された。したがって、図9では、最適な相関関係の時間間隔における、波形間の類似性の程度が高くなっている。
選択時間間隔を決定するための相関の実行に対する代替案として、選択時間間隔を決定するため、以下の手順が含められる。すなわち、(1)ガス圧センサによって測定されたパルスのピーク振幅を計算する。(2)光ファイバー圧力センサによって測定されたパルスのピーク振幅を計算する。(3)上記(1)及び(2)において測定された対応するピーク振幅対ごとに、ピークパルス振幅の比率を計算する(すなわち、シャトルガスチャネルを介して測定されたピーク振幅を、光ファイバーチャネルを介して測定された対応するピーク振幅によって割る)。及び、(4)選択時間間隔を、計算された比率が所定の閾値を超えている時間間隔に設定する。図10は、図9に示されているデータに基づいた、ピークパルス振幅のプロットである。図10からわかるように、所定の閾値として0.80が使用されている場合、選択時間間隔は、およそ4秒から7秒である。
他の代替案では、選択時間間隔は、シャトルガス圧センサからのデータのみに基づいて、決定される。このような実施形態では、シャトルガス圧信号に反映されているパルスのピーク及び谷が検出及び測定され、結果として得られる値が、各パルスに関する「パルス高さ」を計算するために使用される。選択時間間隔は、計算されたパルス高さが所定の閾値を超えている時間間隔となる。
バルーンが緩慢に膨張する実施形態に対する代替案では、バルーンが緩慢に収縮している間に、較正データが収集される。図11は、緩慢な収縮プロセス中に生成される、シャトルガス圧信号及び光ファイバーセンサ信号を例示するグラフである。このような緩慢な収縮プロセス中に、較正データが継続的に収集される。そして、光ファイバーセンサの較正は、緩慢な膨張の実施形態に関連して説明されたいずれかの手法によって、実行される。
本明細書では、特定の実施形態に関連して本発明を説明してきたが、これらの実施形態は、本発明の原理及び用途に対する単なる例示に過ぎないことを理解されたい。したがって、例示した実施形態に対しては、多数の修正を加えることが可能であることを理解されたい。本発明における特定の好ましい実施形態に対する以下に示す簡単な説明において記述されている、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、さらに他の実施形態を発明することも可能である。

Claims (15)

  1. 生体内バルーンシステムのバルーンに結合している血圧センサの生体内較正を実行する方法であって、前記バルーンが生体内にあるとき、前記血圧センサも生体内にあるように前記血圧センサ前記バルーンが互いに結合し、
    前記バルーンシステム内のガス圧が患者の血圧を示すように、前記バルーンの膨張及び/又は収縮状態を制御する制御ステップであって、心臓支援動作を一時的に停止することもなく、前記システムからガスを除去する必要もなく、除去したガスを再充填する必要もないように、心臓支援動作と結合している正常の膨張及び/又は収縮プロセスを減速するステップを含む制御ステップと、
    前記センサによって前記患者の血圧をモニターすると同時に、前記ガス圧を観察することによって前記患者の血圧をモニターするステップと、
    前記ガス圧をモニターすることによって得られる血圧の表示値を基準の血圧測定値として使用するとともに、前記センサによって得られる血圧測定値と前記基準の血圧測定値との関係に基づいて補正データを生成するステップと、
    前記補正データをメモリーに保存するステップと、
    較正された血圧測定値を生成するため、追加的な補正データと組み合わせた前記保存されている補正データに基づいて、前記センサによって得られた血圧測定値をさらに修正するステップと、
    を含む方法。
  2. 前記バルーンの膨張及び/又は収縮状態を制御するステップが、前記バルーンを部分的に膨張又は収縮させるとともに、前記バルーンを完全には膨張させないステップを含む請求項1に記載の方法。
  3. 前記バルーンの前記膨張状態を制御するステップが、前記バルーンを緩慢に膨張又は収縮させるステップを含む請求項1に記載の方法。
  4. 前記バルーンシステムのデッドボリュームを計算するか又は前記バルーンシステムのデッドボリュームの表示をメモリーから読み出すことにより前記バルーンに関する目標収縮圧力を決定するステップと、
    前記バルーンの前記膨張及び/又は収縮状態を制御する前に、前記バルーンシステム内のガス圧を、前記目標収縮圧力に設定するステップと、
    をさらに含む請求項1に記載の方法。
  5. 前記バルーンの前記膨張及び/又は収縮状態を制御するステップが、前記バルーンシステム内の前記ガス圧が前記患者の血圧を示す部分期間を含む期間にわたって前記バルーンを収縮させるステップを含み、
    前記使用するステップが、前記バルーンシステム内の前記ガス圧が実質的に前記患者の血圧を示す期間であるように選択すべき期間を決定するステップを含み
    前記決定するステップが、相関を実行するステップ、又は前記ガス圧をモニターすることによって得られた血圧表示値のピークパルス振幅と、前記センサによって得られた血圧測定値のピークパルス振幅とを比較するステップを含む請求項1に記載の方法。
  6. 生体内バルーンシステムのバルーンに結合している血圧センサの生体内較正を実行する装置において、
    前記バルーンの膨張状態と収縮状態との内の少なくとも1つを制御する駆動装置であって、前記制御動作は、前記バルーンの前記膨張又は前記収縮を一時的に停止することなしに前記バルーンが、前記バルーンシステム内のガス圧が患者の血圧を示す状態を通過して移行するように、心臓支援動作と結合している正常の膨張及び/又は収縮プロセスを減速する動作を含む駆動装置と、
    前記センサによって前記患者の血圧をモニターすると同時に、前記ガス圧を観察することによって前記患者の血圧をモニターする処理装置であって、前記ガス圧をモニターすることによって得られる血圧の表示値を使用して、前記センサによって得られる血圧測定値を補正する処理装置と、
    を備える装置。
  7. 血圧の表示値を使用する動作が、
    その期間中は前記バルーンシステム内の前記ガス圧が実質的に前記患者の血圧を示すように選択すべき期間を決定する決定動作であって、前記ガス圧のピークパルス振幅と前記血圧のピークパルス振幅とを求め、前記ガス圧の前記ピークパルス振幅と前記血圧の前記ピークパルス振幅との比を計算し、前記選択すべき期間が、前記計算された比が所定の域値を越える期間に一致するように前記選択すべき期間を設定する決定動作を含む請求項6に記載の装置
  8. 前記駆動装置は、前記バルーンシステム内のガス圧をそのままに維持するかことが可能であるか又は、前記バルーン内の圧力が、モニター動作の間前記膨張状態の支援圧力と前記収縮状態の支援圧力との間にあるように前記バルーン内の圧力を制御することが可能である請求項7に記載の装置。
  9. 前記処理装置が較正動作中に、前記バルーンシステムからシャトルガスを除去することなく圧力をモニターすることができるように構成されている請求項7に記載の装置。
  10. 患者の血圧をモニターする動作が、ガス圧センサが発生する圧力信号と血圧センサが発生する圧力信号とを記録する動作と、前記バルーンシステム内の前記ガス圧が実質的に前記患者の血圧を示す期間であるように選択すべき期間を決定する動作とを含み、前記選択すべき期間を決定する動作は、前記ガス圧のピークパルス振幅と前記血圧のピークパルス振幅とを求め、前記ガス圧の前記ピークパルス振幅と前記血圧の前記ピークパルス振幅との比を計算し、前記選択すべき期間が、前記計算された比が所定の域値を越える期間に一致するように前記選択すべき期間を設定する決定動作を含む請求項7に記載の装置。
  11. 大動脈内バルーンカテーテルと連通する駆動装置であって、前記大動脈内バルーンカテーテルがバルーンに接続され、前記駆動装置が前記バルーンの膨張及び収縮を制御し、この制御動作によって、心臓支援動作と結合している通常の膨張及び/又は収縮プロセスを減速する動作を含む駆動装置と、
    前記バルーンの膨張又は収縮を一時的に停止することなしに前記バルーンの圧力をモニターすることにより患者の血圧をモニターする処理装置と、
    を備える大動脈内バルーンポンプ。
  12. 前記大動脈内バルーンポンプが血圧センサを備え、該血圧センサは前記大動脈内バルーンポンプと結合し、
    前記処理装置は、前記大動脈内バルーン内の圧力をモニターすることによってモニターされる患者の血圧に基づいて、前記センサによって得られる血圧測定値を補正する請求項11に記載の大動脈内バルーンポンプ。
  13. 前記駆動装置は、前記バルーンシステム内のガス圧をそのままに維持することが可能であるか、又は、前記バルーン内の圧力が、モニター動作の間前記膨張状態の支援圧力と前記収縮状態の支援圧力との間にあるように前記バルーン内の圧力を制御することが可能である請求項11に記載の大動脈内バルーンポンプ。
  14. 前記処理装置が較正動作中に、前記バルーンシステムからシャトルガスを除去することなく圧力をモニターすることができるように構成されている請求項11に記載の大動脈内バルーンポンプ。
  15. 患者の血圧をモニターする動作が、ガス圧センサが発生する圧力信号と血圧センサが発生する圧力信号とを記録する動作と、前記バルーンシステム内の前記ガス圧が実質的に前記患者の血圧を示す期間であるように選択すべき期間を決定する動作とを含み、前記選択すべき期間を決定する動作は、前記ガス圧のピークパルス振幅と前記血圧のピークパルス振幅とを求め、前記ガス圧の前記ピークパルス振幅と前記血圧の前記ピークパルス振幅との比を計算し、前記選択すべき期間が、前記計算された比が所定の域値を越える期間に一致するように前記選択すべき期間を設定する決定動作を含む請求項11に記載の大動脈内バルーンポンプ。
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