JP2014000267A - 香り提供器、及び、香り提供装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】提供される香りの精度を高めることが可能な香り提供器、及び、香り提供装置を提供する。
【解決手段】香り提供装置は、空気の入る入口と空気の出る出口とが形成された気化容器10と、入口と出口との間に空気を流通させる通気部13と、気化容器10に取り付けられる香料保持体15a〜15cとを備える。香料保持体15a〜15cは、気化容器10の内部に配置される部分に液体香料が気化する表面を有する。香り提供装置は、さらに、香料保持体15a〜15cの表面の少なくとも一部を覆う状態を有するカバー部材17a〜17cと、香料保持体15a〜15cに対するカバー部材17a〜17cの変位によって、香料保持体15a〜15cの気化容器10の内部に露出される面積を変更する変更部18a〜18cと、変更部18a〜18cによる変更を制御する制御部とを備える。
【選択図】図1
【解決手段】香り提供装置は、空気の入る入口と空気の出る出口とが形成された気化容器10と、入口と出口との間に空気を流通させる通気部13と、気化容器10に取り付けられる香料保持体15a〜15cとを備える。香料保持体15a〜15cは、気化容器10の内部に配置される部分に液体香料が気化する表面を有する。香り提供装置は、さらに、香料保持体15a〜15cの表面の少なくとも一部を覆う状態を有するカバー部材17a〜17cと、香料保持体15a〜15cに対するカバー部材17a〜17cの変位によって、香料保持体15a〜15cの気化容器10の内部に露出される面積を変更する変更部18a〜18cと、変更部18a〜18cによる変更を制御する制御部とを備える。
【選択図】図1
Description
本開示の技術は、液体香料の気化を利用して香りを提供する香り提供器、及び、香り提供装置に関する。
従来から、複数の種類の香料を備え、これら複数の種類の香料を混合することによって、予め用意された香料の種類よりも多くの種類の香りを作り出す香り提供装置が知られている。例えば、特許文献1に記載の装置では、外部から送信される情報に基づいて、所定の比率で香料が混合されることにより、所望の香りが作り出される。また、非特許文献1に記載の装置では、動画と連動して香料の混合比率が制御されることにより、動画の場面に応じた香りが提供される。
月刊ディスプレイ 2010年9月号(第16巻9号・通巻184号)、第72頁〜第79頁(ISSN 1341−3961)
ところで、香料から香りを発生させる方法の1つに、容器に入った液体香料の液面に向けて空気を送り込むことによって液体香料を気化させる方法がある。こうした方法を、上述のような複数の種類の香料を用いて香りを作り出す香り提供装置に採用した場合の構成を図11に示す。
図11に示されるように、互いに異なる種類の液体香料が入った3つの香料容器100a,100b,100cの各々は、エアーポンプ等からなる送風機構110に対して並列に接続されている。送風機構110から香料容器100a〜100cに送られた空気は、香料容器100a〜100c内の液体香料の液面に向けて放出される。これによって液体香料が気化する結果、液体香料の蒸気を含んだ空気が香料容器100a〜100cから排出される。また、送風機構110には、香料容器100a〜100cと並列に、香料容器を経由しない送風路が接続されている。この送風路は、液体香料の蒸気を含まない空気が流通する。
送風機構110と香料容器100a,100b,100cとを繋ぐ送風路の各々には、送風路を開閉する制御弁120a,120b,120cが設けられている。そして、制御弁120a〜120cの開度が制御されることによって、送風機構110から香料容器100a〜100c内の液体香料に送気される空気の流量が制御される。また、香料容器を経由しない送風路にも制御弁120dが設けられており、その開度の制御によって香料容器を経由しない送風路に送気される空気の流量が制御される。
香料容器100a〜100cから排出された液体香料の蒸気を含む空気と、香料容器を経由しない送風路を通った液体香料の蒸気を含まない空気とは、合流されて外部に放出される。このとき、制御弁120a〜120dの開度の制御によって、放出される空気中における各々の液体香料の蒸気を含む空気、及び、液体香料の蒸気を含まない空気の量の比率が変更されることにより、複数の種類の香りが作り出される。
しかしながら、香料容器100a〜100cの内部では、香料容器100a〜100cの配置された環境での温度に応じて、液体香料の自然な気化が少なからず進行するため、例えば、香料容器100aに空気が送られない場合であっても、香料容器100aからの香りが少なからず提供されることになる。また、香料容器100aに対して再び空気が送られる場合、空気が送られた直後には、香料容器100aから高い濃度で香りが提供されることになる。
このような実情に鑑みて、本開示の技術は、提供される香りの精度を高めることが可能な香り提供器、及び、香り提供装置を提供することを目的とする。
本開示における香り提供器の一態様は、空気の入る入口と空気の出る出口とが形成された気化容器と、前記気化容器に取り付けられる香料保持体と、を備え、前記香料保持体は、前記気化容器の内部に配置される部分に液体香料が気化する表面を有し前記表面の少なくとも一部を覆う状態を有するカバー部材をさらに備え、前記カバー部材は、前記香料保持体に対する変位によって、前記表面のうち、前記気化容器の内部に露出される部分の面積を変更する。
本開示における香り提供装置の一態様は、空気の入る入口と空気の出る出口とが形成された気化容器と、前記入口と前記出口との間に空気を流通させる通気部と、前記気化容器に取り付けられる香料保持体と、を備え、前記香料保持体は、前記気化容器の内部に配置される部分に液体香料が気化する表面を有し、前記表面の少なくとも一部を覆う状態を有するカバー部材と、前記香料保持体に対する前記カバー部材の変位によって、前記表面のうち、前記気化容器の内部に露出される部分の面積を変更する変更部と、前記変更部による変更を制御する制御部と、をさらに備える。
上記各々の態様によれば、香料保持体の表面のうち、気化容器の内部に露出される部分の面積がカバー部材の変位によって変更されるため、気化容器から流れ出る空気に含まれる気化した香料の量を変更することができる。そして、気化容器の内部における香料蒸気の量が、露出される部分の面積によって直接変更されるため、提供する香りの精度を高めることが可能となる。
本開示における香り提供装置の他の態様は、前記香料保持体は、一つの方向に延びる形状をなし、前記カバー部材は、前記香料保持体の通る筒状に形成され、前記変更部は、前記香料保持体の延びる方向に沿って、前記香料保持体に対する前記カバー部材の相対位置を変えることにより、前記香料保持体を前記筒状のカバー部材の内部に対して相対的に進入及び退出させて、前記表面のうち、前記気化容器の内部に露出される部分の面積を変える。
上記の他の態様によれば、香料保持体の延びる方向に沿ってカバー部材が移動するため、気化容器の内部に露出される部分の面積の変動が香料保持体の移動量によって把握される。したがって、香り提供装置の提供する香りの強さの設定を簡易に行うことができる。
本開示における香り提供装置の他の態様は、前記香料保持体は、一つの方向に延びる形状をなし、前記カバー部材は、前記香料保持体の通る筒状に形成され、前記カバー部材の側面には、開口が形成され、前記変更部は、前記カバー部材を回転させて、前記香料保持体に対する前記カバー部材の相対位置を変えることにより、前記表面のうち、前記開口から前記気化容器の内部に露出される部分の面積を変える。
上記の他の態様によれば、カバー部材が回転運動されるため、カバー部材が直線運動される場合と比較して、カバー部材の移動に必要な空間を小さくすることができる。したがって、香り提供装置の小型化が可能となる。
本開示における香り提供装置の他の態様は、前記気化容器における内部の圧力を前記カバー部材の内部の圧力よりも高くする圧力設定部をさらに備える。
上記の他の態様によれば、気化容器の内部の圧力がカバー部材の内部の圧力よりも高くされるため、カバー部材の内部の香料蒸気を含んだ空気が気化容器内に流れ込むことが抑制される。したがって、カバー部材の内部の香りが気化容器の内部の香りと混ざることを抑えることができるため、提供する香りの精度を高めることが可能となる。
上記の他の態様によれば、気化容器の内部の圧力がカバー部材の内部の圧力よりも高くされるため、カバー部材の内部の香料蒸気を含んだ空気が気化容器内に流れ込むことが抑制される。したがって、カバー部材の内部の香りが気化容器の内部の香りと混ざることを抑えることができるため、提供する香りの精度を高めることが可能となる。
本開示における香り提供装置の他の態様は、液体香料が貯留された貯留部を備え、前記香料保持体は、前記表面からの液体香料の気化に伴い、毛細管現象に基づいて前記貯留部から液体香料を吸収する。
上記の他の態様によれば、香料保持体が、毛細管現象によって液体香料を吸収するため、香料保持体に液体香料を供給するための機構を別に設ける必要がない。したがって、香り提供装置としての構成を簡易にすることが可能となる。また、毛細管現象によって、表面から気化した液体香料の量に応じて香料保持体に液体香料が吸収されるため、香料保持体に対する液体香料の供給量が過剰になったり不足したりすることを抑えることができる。
本開示における香り提供装置の他の態様は、前記制御部は、画像及び音声の少なくとも一方の出力を示す信号を受けて前記変更部による変更を制御する。
上記の他の態様では、画像及び音声の少なくとも一方の出力に応じて香りを提供するため、高い精度で提供する香りを制御することが要求される。したがって、こうした制御態様を対象とすることにより、香り提供装置としての有用性が高められる。
上記の他の態様では、画像及び音声の少なくとも一方の出力に応じて香りを提供するため、高い精度で提供する香りを制御することが要求される。したがって、こうした制御態様を対象とすることにより、香り提供装置としての有用性が高められる。
本開示の技術によれば、提供する香りの精度を高めることが可能となる。
(第1の実施形態)
本開示の技術における香り提供器、及び、香り提供装置の第1の実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。なお、本実施形態の香り提供装置は、音声付動画の進行に応じて、予め設定された香りを提供する装置である。まず、香り提供器、及び、香り提供装置の全体構成について、図1を参照して説明する。
本開示の技術における香り提供器、及び、香り提供装置の第1の実施形態について、図1〜図6を参照して説明する。なお、本実施形態の香り提供装置は、音声付動画の進行に応じて、予め設定された香りを提供する装置である。まず、香り提供器、及び、香り提供装置の全体構成について、図1を参照して説明する。
図1に示されるように、気化容器10は、両端に開口が形成された矩形筒状をなす入口側筐体部11と、両端に開口が形成された筒状をなして入口側筐体部11に連結される開口が拡開された出口側筐体部12とから構成される。
入口側筐体部11における両端の開口のうち、出口側筐体部12側の開口とは異なる開口である流入口10aは、気化容器10の外部の空気を気化容器10の内部に入れる入口である。一方、出口側筐体部12における両端の開口のうち、入口側筐体部11側の開口とは異なる開口である流出口10bは、気化容器10の内部の空気を気化容器10の外部に出す出口である。気化容器10の内部には、流入口10aと流出口10bとを繋ぐ空気の流路F1が形成されている。流路F1は、入口側筐体部11の内部では、断面積が一定とされ、出口側筐体部12の内部では、流出口10bに向かって断面積が小さくなることで、不要な送風抵抗の発生を抑制している。
気化容器10にて流入口10aの形成された端部には、電動ファン等から構成される通気部13が組み付けられる。そして、通気部13が駆動されると、気化容器10の外部の空気が流入口10aから気化容器10の内部に送り込まれる。気化容器10に送り込まれた空気は、流路F1を流通した後に、流出口10bから気化容器10の外部へ放出される。
入口側筐体部11の側壁の外側には、液体香料を貯留する3つの貯留部14a〜14cが固定されている。3つの貯留部14a〜14cには、液体香料の投入口が形成されており、互いに異なる種類の液体香料が貯留されている。
第1貯留部14aは、流路F1における空気の流通方向と交差する方向に延びる板状に形成された第1香料保持体15aの一端を支持し、第1香料保持体15aの一端は、第1貯留部14a内の液体香料に浸けられている。第1香料保持体15aは、セラミック等の多孔質焼結体から形成されて、第1貯留部14a内の液体香料は、毛細管現象によって第1香料保持体15aに吸収される。第1貯留部14aから延びる第1香料保持体15aは、入口側筐体部11の側壁を貫通して気化容器10の内部へ挿入されている。
第2貯留部14b内の液体香料には、第1香料保持体15aと同様の構成を有する第2香料保持体15bが浸けられている。すなわち、第2貯留部14b内の液体香料は第2香料保持体15bに吸収される。そして、第2貯留部14bから延びる第2香料保持体15bは、気化容器10の内部へ挿入されている。
第3貯留部14c内の液体香料には、第1香料保持体15aと同様の構成を有する第3香料保持体15cが浸けられている。すなわち、第3貯留部14c内の液体香料は第3香料保持体15cに吸収される。そして、第3貯留部14cから延びる第3香料保持体15cは、気化容器10の内部へ挿入されている。
上記の3つの貯留部14a〜14c及び3つの香料保持体15a〜15cは、流路F1における空気の流通方向に沿って並設されている。
入口側筐体部11の側壁のうち、貯留部14a〜14cが設けられた側壁と向かい合う側壁には、第1カバー収容部16aと第2カバー収容部16bと第3カバー収容部16cとの3つのカバー収容部が固定されている。第1貯留部14aと向かい合う位置には、第1カバー収容部16aが設けられている。また、第2貯留部14bと向かい合う位置には、第2カバー収容部16bが設けられている。また、第3貯留部14cと向かい合う位置には、第3カバー収容部16cが設けられている。
入口側筐体部11の側壁のうち、貯留部14a〜14cが設けられた側壁と向かい合う側壁には、第1カバー収容部16aと第2カバー収容部16bと第3カバー収容部16cとの3つのカバー収容部が固定されている。第1貯留部14aと向かい合う位置には、第1カバー収容部16aが設けられている。また、第2貯留部14bと向かい合う位置には、第2カバー収容部16bが設けられている。また、第3貯留部14cと向かい合う位置には、第3カバー収容部16cが設けられている。
第1カバー収容部16aには、第1香料保持体15aの長手方向に沿って延びる筒状をなす第1カバー部材17aが収容されている。また、第1カバー収容部16aには、第1カバー部材17aの長手方向に沿って第1カバー部材17aを往復動させる機構やモーターから構成される第1変更部18aが備えられている。そして、第1カバー部材17aは、第1変更部18aによって、入口側筐体部11の側壁を貫通して第1カバー収容部16aの内部と気化容器10の内部との間で往復動される。第1カバー部材17aが気化容器10の内部に差し込まれることによって、気化容器10の内部における第1香料保持体15aの一部または全部が、第1カバー部材17aで覆われる。
第2カバー収容部16bには、第2香料保持体15bの長手方向に沿って延びる筒状をなす第2カバー部材17bが収容されている。第2カバー部材17bは、第1カバー部材17aとは配置が異なる一方で、それが覆う香料保持体に対しては第1カバー部材17aと同様の機能を有する。すなわち、第2カバー部材17bは、第2カバー収容部16bに備えられる第2変更部18bによって、第2カバー収容部16bの内部と気化容器10の内部との間で往復動される。そして、第2カバー部材17bが気化容器10の内部に差し込まれることによって、気化容器10の内部における第2香料保持体15bの一部または全部が、第2カバー部材17bで覆われる。
第3カバー収容部16cには、第3香料保持体15cの長手方向に沿って延びる筒状をなす第3カバー部材17cが収容されている。第3カバー部材17cは、第1カバー部材17aとは配置が異なる一方で、それが覆う香料保持体に対しては第1カバー部材17aと同様の機能を有する。すなわち、第3カバー部材17cは、第3カバー収容部16cに備えられる第3変更部18cによって、第3カバー収容部16cの内部と気化容器10の内部との間で往復動される。そして、第3カバー部材17cが気化容器10の内部に差し込まれることによって、気化容器10の内部における第3香料保持体15cの一部または全部が、第3カバー部材17cで覆われる。
気化容器10の内部では、液体香料の飽和蒸気圧に基づいて、香料保持体15a〜15cの表面のうちの流路F1に露出された部分から、流路F1を流通する空気中に液体香料が気化する。そして、液体香料の蒸気を含む空気が流出口10bから放出されることにより、気化容器10の外部に香りが提供される。
なお、気化容器10には、図示しないベルトや留め具等が設けられており、こうした気化容器10を備える香り提供装置は、人体の頭部や肩部や首部に装着されて使用される。このとき、流出口10bからは、人体の鼻に向けて空気が放出される。また、本実施形態では、気化容器10、香料保持体15a〜15c、及び、カバー収容部16a〜16cによって香り提供器が構成されている。
次に、香料保持体15a〜15cとカバー部材17a〜17cの詳細な構成について、図2を参照して説明する。なお、上述のように、第1香料保持体15aと第2香料保持体15bと第3香料保持体15cとは、液体香料の気化に際して同様の機能を有している。また、第1カバー部材17aと第2カバー部材17bと第3カバー部材17cとは、それが覆う香料保持体に対して同様の機能を有している。したがって、ここでは第1香料保持体15aと第1カバー部材17aとについて説明する。
図2に示されるように、有底の筒状をなす第1カバー部材17aにて、長手方向の両端面のうち、第1貯留部14a側の先端面には、第1カバー部材17aの径方向に沿って延びる矩形孔である差し込み孔17hが形成されている。第1カバー部材17aの内部には、差し込み孔17hから拡開された円形孔17eが、第1カバー部材17aの底部まで形成されている。第1カバー部材17aの差し込み孔17hは、第1香料保持体15aの短手方向に沿って形成され、第1香料保持体15aの挿通される大きさを有している。第1カバー部材17aの軸方向の長さは、第1香料保持体15aのうちの第1貯留部14aの外に延びる部分の長さよりも長く形成されている。なお、第1カバー部材17aの内部空間は、第1カバー部材17aの差し込み孔17h付近では、第1香料保持体15aが第1カバー部材17aに接触することなく第1カバー部材17a内部へ差し込まれる程度の大きさに狭められている。また、第1カバー部材17aの底部には、第1カバー部材17aの軸方向に沿って延びる連結軸20が連結されている。そして、第1カバー部材17aの内部に第1香料保持体15aが通されることによって、第1香料保持体15aのうちの第1貯留部14aの外に延びる部分が第1カバー部材17aで覆われる。
次に、気化容器10に対する香料保持体の組み付け構造と気化容器10に対するカバー部材の組み付け構造について、図3を参照して説明する。
気化容器10にて第1貯留部14aが固定される部位には、雌ネジ部21が形成されている。また、第1貯留部14aにて気化容器10に固定される側の端部には、雄ネジ部22が形成されている。雄ネジ部22が雌ネジ部21に螺着されることによって、気化容器10に第1貯留部14aが固定される。また、第1香料保持体15aは、第1貯留部14aの雄ネジ部22が形成された端部側から第1貯留部14a内に挿入されて、液体香料に浸けられている。
気化容器10にて第1貯留部14aが固定される部位には、雌ネジ部21が形成されている。また、第1貯留部14aにて気化容器10に固定される側の端部には、雄ネジ部22が形成されている。雄ネジ部22が雌ネジ部21に螺着されることによって、気化容器10に第1貯留部14aが固定される。また、第1香料保持体15aは、第1貯留部14aの雄ネジ部22が形成された端部側から第1貯留部14a内に挿入されて、液体香料に浸けられている。
気化容器10の側壁には、雌ネジ部21から気化容器10の内部に向けて気化容器10の側壁を貫通する貫通孔23が形成されている。第1貯留部14aから延びる第1香料保持体15aは、貫通孔23から気化容器10の内部に挿入されている。このとき、気化容器10の内部において、第1香料保持体15aは、その長手方向を流路F1における空気の流通方向と直交する方向とし、かつ、板面が広がる方向を空気の流通方向と平行とされている。また、貫通孔23は、気化容器10と第1香料保持体15aとの間に隙間が形成されて、気化容器10と第1香料保持体15aとが接触しない程度の大きさに形成されている。これによって、第1香料保持体15aに吸収されている液体香料が気化容器10に付着して流路F1以外の場所で気化することが抑制される。なお、雌ネジ部21に対する雄ネジ部22の螺着が解除されることによって、第1貯留部14aは、第1香料保持体15aとともに、気化容器10から取り外されて交換される。
気化容器10の貫通孔23と向かい合う側壁には、第1カバー部材17aが通される通過孔24が形成されている。第1カバー部材17aは、開口部を気化容器10の内部に向けて、通過孔24に通されている。
第1カバー収容部16aにおける長手方向の両端壁のうち、気化容器10側とは反対側の側壁には、第1カバー部材17aの連結軸20と連結される軸受け部25が配設されている。連結軸20の外周面には雄ネジが形成され、軸受け部25の内周面には雌ネジが形成されている。そして、第1カバー収容部16aに備えられる第1変更部18aは、軸受け部25を回転させることによって、第1カバー部材17aを、その長手方向に沿って往復動させる。
第1カバー部材17aの底面には、第1カバー部材17aの内部と第1カバー部材17aの外部とを連通する連通孔26が形成されている。また、第1カバー収容部16aの周壁には、第1カバー収容部16aの内部と第1カバー収容部16aの外部とを連通する排出口27が形成されている。そして、通気部13から流路F1に空気が送り込まれると、流路F1内の圧力は、第1カバー部材17aの内部及び第1カバー収容部16aの内部よりも高くなる。したがって、第1カバー部材17aの内部には、流路F1から空気が流れ込むこととなる。第1カバー部材17aの内部に流れ込んだ空気は、連通孔26から第1カバー収容部16aの内部へ流れ込む。そして、第1カバー収容部16aの内部へ流れ込んだ空気は、排出口27から外部へ出る。
排出口27には、空気中に含まれる香料蒸気を吸着する吸着剤28が設けられている。そして、排出口27から外部へ出る空気からは、香料蒸気に起因する香りが取り除かれる。なお、流路F1、及び通気部13によって圧力設定部が構成されている。
次に、香り提供装置の電気的構成について図4を参照して説明する。
図4に示されるように、香り提供装置は、カバー部材17a〜17cの移動の態様を制御する制御部30と、制御部30からの信号を受けて変更部18a〜18cが有するモーターを駆動する駆動部31とを備えている。
図4に示されるように、香り提供装置は、カバー部材17a〜17cの移動の態様を制御する制御部30と、制御部30からの信号を受けて変更部18a〜18cが有するモーターを駆動する駆動部31とを備えている。
制御部30は、外部の再生装置40から送信される香り特定情報を受信する。香り特定情報は、再生装置40にて再生される音声付動画の進行時刻に応じて規定されている情報であり、所定の進行時刻に香り提供装置にて発生させる香りを特定する情報である。すなわち、香り特定情報には、香料保持体15a〜15cに保持される3種類の液体香料のそれぞれについて、所定の進行時刻にて気化させる香料の量に関する情報が含まれる。
制御部30は、受信した香り特定情報に基づき、カバー部材17a〜17cのそれぞれについての移動量を算出する。そして、制御部30は、算出されたカバー部材17a〜17cごとの移動量に基づいて変更部18a〜18cごとの制御信号を駆動部31に送信する。
駆動部31は、制御部30からの第1変更部18aに対する制御信号に応じて、第1変更部18aが備える第1駆動モーターMaの駆動電流を生成し、その駆動電流を第1駆動モーターMaに出力する。第1駆動モーターMaは、駆動部31から入力される駆動電流によって駆動されて、第1カバー部材17aをその延びる方向に移動させる。これにより、第1香料保持体15aが第1カバー部材17aの内部へ進入または退出する。その結果、第1香料保持体15aに対する第1カバー部材17aの相対位置が変更される。また、駆動部31は、制御部30からの第2変更部18bに対する制御信号に応じて、第2変更部18bが備える第2駆動モーターMbの駆動電流を生成し、その駆動電流を第2駆動モーターMbに出力する。第2駆動モーターMbは、駆動部31から入力される駆動電流によって駆動されて、第2カバー部材17bをその延びる方向に移動させる。これにより、第2香料保持体15bが第2カバー部材17bの内部へ進入または退出する。その結果、第2香料保持体15bに対する第2カバー部材17bの相対位置が変更される。また、駆動部31は、制御部30からの第3変更部18cに対する制御信号に応じて、第3変更部18cが備える第3駆動モーターMcの駆動電流を生成し、その駆動電流を第3駆動モーターMcに出力する。第3駆動モーターMcは、駆動部31から入力される駆動電流によって駆動されて、第3カバー部材17cをその延びる方向に移動させる。これにより、第3香料保持体15cが第3カバー部材17cの内部へ進入または退出する。その結果、第3香料保持体15cに対する第3カバー部材17cの相対位置が変更される。
このように、制御部30の制御によって、変更部18a〜18cは、香料保持体15a〜15cに対してカバー部材17a〜17cを変位させる。これにより、香料保持体15a〜15cの表面のうち、カバー部材17a〜17cに覆われずに気化容器10の内部の流路F1に露出される部分の面積が変更される。この際に、制御部30は、こうした変更部18a〜18cによるカバー部材17a〜17cの変位を、第1カバー部材17a、第2カバー部材17b、及び、第3カバー部材17cの各々について独立に制御する。
続いて、上述のように構成される香り提供器、及び、香り提供装置の作用について、図5,図6を参照して説明する。
図5に示されるように、第1カバー部材17aの位置が、第1香料保持体15aが第1カバー部材17aの内部に最も進入する位置とされると、流路F1に第1香料保持体15aの表面が露出されなくなるため、第1香料保持体15aから流路F1を流れる空気中に液体香料が気化しなくなる。その結果、気化容器10から放出される空気中における第1香料保持体15aから気化した香料の量が少なくなる。
図5に示されるように、第1カバー部材17aの位置が、第1香料保持体15aが第1カバー部材17aの内部に最も進入する位置とされると、流路F1に第1香料保持体15aの表面が露出されなくなるため、第1香料保持体15aから流路F1を流れる空気中に液体香料が気化しなくなる。その結果、気化容器10から放出される空気中における第1香料保持体15aから気化した香料の量が少なくなる。
図6に示されるように、第1カバー部材17aの位置が、第1香料保持体15aが第1カバー部材17aの内部から退出する方向に移動するにつれて、第1香料保持体15aの表面のうちの第1カバー部材17aに覆われる部分が小さくなる。すなわち、流路F1に露出される第1香料保持体15aの表面の面積が大きくなるため、第1香料保持体15aから流路F1を流れる空気中に気化する液体香料の量が多くなる。その結果、気化容器10から放出される空気中における第1香料保持体15aから気化した香料の量が多くなる。
このように、第1香料保持体15aに対する第1カバー部材17aの位置が、第1香料保持体15aが第1カバー部材17aの内部に最も進入する位置と、第1香料保持体15aが第1カバー部材17aの内部から全て退出する位置との間で、段階的もしくは連続的に変更される。これにより、第1香料保持体15aの表面のうちの第1カバー部材17aに覆われる部分の面積が変更される結果、流路F1に露出される第1香料保持体15aの表面の面積が変更される。
これにより、気化容器10から放出される空気中に含まれる第1香料保持体15aから気化した香料の量が制御される。そして、第2香料保持体15bと第2カバー部材17bについても、第2香料保持体15bに対する第2カバー部材17bの位置が変更されることによって、気化容器10から放出される空気中に含まれる第2香料保持体15bから気化した香料の量が制御される。第3香料保持体15cと第3カバー部材17cについても、第3香料保持体15cに対する第3カバー部材17cの位置が変更されることによって、気化容器10から放出される空気中に含まれる第3香料保持体15cから気化した香料の量が制御される。その結果、気化容器10から放出される空気中における3種類の香料蒸気の比率が制御されて、所定の香りが作り出される。
このように、流路F1を流れる空気中に気化する液体香料の量が、香料保持体15a〜15cの露出される部分の面積によって直接変更されるため、気化容器10から放出される空気中に含まれる香料蒸気の量は、予め設定されたものになる。結果として、香り提供装置として提供する香りの精度を高めることが可能となる。
特に、カバー部材17a〜17cが、その延びる方向に沿って移動することによって、流路F1に露出される香料保持体15a〜15cの面積が変わるため、露出される面積の変動がカバー部材17a〜17cの移動量によって把握される。したがって、香り提供装置の提供する香りの強さの設定を簡易に行うことができる。
また、流路F1内の圧力が第1カバー部材17aの内部及び第1カバー収容部16aの内部の圧力よりも高いため、第1カバー部材17aの内部から流路F1に空気が流れ込むことが抑制される。したがって、第1カバー部材17a内の第1香料保持体15aから気化した香料を含む空気が、流路F1に流れ込んで、気化容器10から放出される空気に含まれる香料の比率に影響を与えることを抑えることができる。これによっても、香り提供装置として提供する香りの精度を高めることが可能となる。
また、圧力差に起因して流路F1から第1カバー部材17aの内部に流れ込んだ空気は、吸着剤28によって香料が除去された後に、排出口27から外部に出る。したがって、排出口27から外部へ出る空気が、気化容器10から放出される香りに影響を与えることを抑えることができる。これによっても、香り提供装置として提供する香りの精度を高めることが可能となる。
また、第1カバー部材17aの開口部付近では、第1カバー部材17aの内部空間が、第1香料保持体15aが第1カバー部材17aに接触することなく内部へ差し込まれる程度の大きさに狭められているため、これによっても第1カバー部材17aの内部から流路F1に空気が流れ込むことが抑制される。
また、先の図11に示される従来の香り提供装置では、気化に必要な液面の面積を確保できる大きさの香料容器が液体香料の数だけ必要であるとともに、香料容器への送気量を制御する制御弁を備えた空気の流路も香料容器の数に対応して必要となるため、装置が大型化せざるを得ない。これに対して、本実施形態の香り提供装置では、1つの流路F1内にて液体香料の気化量の制御が行われる。したがって、液体香料ごとに空気の流路となる配管や空気の輸送量を制御する制御弁等を設ける必要がないため、香り提供装置としての小型化が可能となる。
また、先の図11に示される従来の香り提供装置では、空気の流路として微細な配管を使用することにより装置の小型化を図ることも可能ではあるが、この場合、配管内での送風抵抗が大きくなるため、送風機構として大きな動力が必要となり、その結果、消費電力の増大が避けられないものとなる。これに対して、本実施形態の香り提供装置では、液体香料ごとに空気の流路を設ける構成と比較して、空気の流路の断面積を広く確保することが可能なため、流路への送気に必要な消費電力の増大も抑制される。
特に、香料保持体15a〜15cが板状に形成されて、その板面が広がる方向が空気の流通方向と平行とされるため、流路F1において空気の流れを遮る部分を小さく抑えることができる。したがって、流路F1を流れる空気の偏りや、抵抗の増加に起因した消費電力の増大を抑制することができる。また、香料保持体15a〜15c及びカバー部材17a〜17cが、流路F1における空気の流通方向に沿って並設されているため、これによっても、流路F1において空気の流れを遮る部分を小さく抑えることができる。
また、液体香料は、毛細管現象によって、気化した量に応じて香料保持体15a〜15cに吸収される。したがって、貯留部14a〜14cから香料保持体15a〜15cに液体香料を供給するための機械的な構成を備える必要がないため、香り提供装置としての構成を簡易にすることができる。また、表面から気化した液体香料の量に応じて香料保持体15a〜15cに液体香料が吸収されるため、香料保持体15a〜15cに対する液体香料の供給量が過剰になったり不足したりすることを抑えることができる。
なお、本実施形態では、香り提供器と制御部30と通気部13とから香り提供装置が構成される。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られる。
以上説明したように、第1の実施形態によれば、以下に列挙する効果が得られる。
(1)気化容器10の内部を流通する空気に含まれる香料の量が、香料保持体15a〜15cの流路F1に露出される部分の面積によって直接変更されるため、提供する香りの精度を高めることが可能となる。
(2)1つの流路F1内にて液体香料の気化、及び気化量の制御が行われるため、液体香料ごとに空気の流路となる配管や空気の輸送量を制御する制御弁等を設ける必要がない。したがって、香り提供装置としての小型化が可能となる。
(3)1つの流路F1内にて液体香料の気化、及び気化量の制御が行われるため、液体香料ごとに空気の流路を設ける構成と比較して、空気の流路の断面積を広く確保することができる。したがって、流路への送気に必要な消費電力の増大が抑制される。
(4)気化容器10内の圧力が、カバー部材17a〜17cの内部の圧力よりも高くされるため、カバー部材17a〜17cの内部の香料蒸気を含んだ空気が気化容器10の内部に流れ込むことが抑制される。
(5)カバー部材17aの内部に流れ込んだ空気の出口である排出口27に吸着剤28が設けられることにより、外部へ排出される空気から香料を除去することができる。したがって、カバー部材17aの内部から外部へ出た空気が、気化容器10から放出される香りに影響を与えることを抑制することが可能となる。
(6)香料保持体15a〜15cが、毛細管現象によって液体香料を吸収するため、香料保持体に液体香料を供給するための機構を別に設ける必要がない。したがって、香り提供装置としての構成を簡易にすることが可能となる。
(7)また、毛細管現象によって、表面から気化した液体香料の量に応じて香料保持体15a〜15cに液体香料が吸収されるため、香料保持体15a〜15cに対する液体香料の供給量が過剰になったり不足したりすることを抑えることができる。
(8)香料保持体15a〜15cが一方向に延びる板状に形成されて、その板面が広がる方向が流路F1における空気の流通方向と平行とされるため、流路F1において空気の流れを遮る部分を小さく抑えることができる。したがって、流路F1を流れる空気の偏りや、抵抗の増加に起因した消費電力の増大を抑制することができる。
(9)カバー部材17a〜17cが、その延びる方向に沿って移動することによって、流路F1に露出される香料保持体15a〜15cの面積が変わるため、露出される面積の変動がカバー部材17a〜17cの移動量によって把握される。したがって、香り提供装置の提供する香りの強さの設定を簡易に行うことができる。
(10)制御部30が、音声付動画の進行時刻に応じて、変更部18a〜18cによる香料保持体15a〜15cの流路F1に露出される部分の面積の変更の態様を制御する。こうした制御態様では、音声付動画の進行に合わせて所定の時刻に所定の香りを提供するために、高い精度で提供する香りを制御することが要求される。したがって、本実施形態の香り提供装置において、こうした制御態様を採用することにより、香り提供装置としての有用性が高められる。
(第2の実施形態)
本開示の技術における香り提供器、及び、香り提供装置の第2の実施形態について、図7〜図9を参照して説明する。なお、本実施形態は、第1の実施形態とは香料保持体の周辺部、及び、カバー部材の周辺部の構成が異なり、その他の基本的な構成は第1の実施形態と同様である。そのため、図7〜図9では、香料保持体の周辺部、及び、カバー部材の周辺部の構成を詳細に説明し、第1の実施形態と実質的に同一の構成要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
本開示の技術における香り提供器、及び、香り提供装置の第2の実施形態について、図7〜図9を参照して説明する。なお、本実施形態は、第1の実施形態とは香料保持体の周辺部、及び、カバー部材の周辺部の構成が異なり、その他の基本的な構成は第1の実施形態と同様である。そのため、図7〜図9では、香料保持体の周辺部、及び、カバー部材の周辺部の構成を詳細に説明し、第1の実施形態と実質的に同一の構成要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
本実施形態においても、気化容器10には、互いに異なる種類の液体香料を保持する3つの香料保持体と3つのカバー部材とが設けられている。
図7に示されるように、第1貯留部50aには、雄ネジ部51から一方向に延びる台座部52が延設されている。台座部52は、側面の一部が切り取られた円柱状に形成されている。板状の多孔質焼結体からなる第1香料保持体53aは、台座部52にて切り取られた部分である凹部54に載置され、その一端が台座部52と雄ネジ部51を貫通して第1貯留部50a内の液体香料に浸けられている。第1香料保持体53aの下面は凹部54と接しているため、液体香料は第1香料保持体53aの上面及び側面から気化する。
図7に示されるように、第1貯留部50aには、雄ネジ部51から一方向に延びる台座部52が延設されている。台座部52は、側面の一部が切り取られた円柱状に形成されている。板状の多孔質焼結体からなる第1香料保持体53aは、台座部52にて切り取られた部分である凹部54に載置され、その一端が台座部52と雄ネジ部51を貫通して第1貯留部50a内の液体香料に浸けられている。第1香料保持体53aの下面は凹部54と接しているため、液体香料は第1香料保持体53aの上面及び側面から気化する。
第1カバー部材55aは、矩形の開口である露出口56を周面に有する有底の筒状に形成されている。第1カバー部材55aの内径は、台座部52の径よりも大きく形成されている。また、第1カバー部材55aの軸方向の長さは、台座部52の軸方向の長さよりも長く形成されている。第1カバー部材55aの露出口56は、第1カバー部材55aの軸方向にて、第1香料保持体53aと同じ位置に配置されている。
次に、気化容器10に対する上述の香料保持体の組み付け構造と気化容器10に対するカバー部材の組み付け構造とについて、図8及び図9を参照して説明する。
図8に示されるように、第1貯留部50aと第1香料保持体53aとは、第1貯留部50aに形成された雄ネジ部51が、気化容器10に形成された雌ネジ部57に螺着されることによって、気化容器10に固定されている。
図8に示されるように、第1貯留部50aと第1香料保持体53aとは、第1貯留部50aに形成された雄ネジ部51が、気化容器10に形成された雌ネジ部57に螺着されることによって、気化容器10に固定されている。
気化容器10の側壁には、雌ネジ部57から気化容器10の側壁を貫通する貫通孔58が形成されている。第1貯留部50aから延びる台座部52と台座部52に載置された第1香料保持体53aとは、貫通孔58から気化容器10の内部に挿入されている。このとき、気化容器10の内部において、第1香料保持体53aは、その長手方向を流路F1における空気の流通方向と直交する方向とし、かつ、板面が広がる方向を空気の流通方向と平行とされている。
気化容器10の側壁のうち、貫通孔58と向かい合う側壁には、第1カバー部材55aが通される通過孔59が形成されている。第1カバー部材55aは、差し込み孔55hを気化容器10の内部に向けて通過孔59から流路F1に挿入されている。そして、第1カバー部材55aの内部には、台座部52と第1香料保持体53aが通されている。また、気化容器10の側壁のうち、貫通孔58と向かい合う側壁には、筒状の第1カバー部材55aの底部を収容する第1カバー収容部60aが設けられている。
第1カバー収容部60aの側壁のうち、気化容器10側とは反対側の側壁には、第1カバー部材55aの底面に形成された連結軸61と連結される軸受け部62が配設されている。第1カバー収容部60aには、連結軸61を回転させる機構やモーターから構成される第1変更部64aが備えられている。すなわち、第1変更部64aは、連結軸61を回転させることによって、第1カバー部材55aを回転させる。なお、第1カバー部材55aの回転角を精密に制御するためには、モーターとしてステッピングモーターや超音波モーターを用いるとよい。
また、第1カバー部材55aの底面には、第1カバー部材55aの内部と第1カバー部材55aの外部とを連通する連通孔63が形成されている。また、第1カバー収容部60aの側壁には、第1カバー収容部60aの内部と第1カバー収容部60aの外部とを連通する排出口65が形成されている。
通気部13から流路F1に送気が行われると、流路F1内の圧力は、第1カバー部材55aの内部及び第1カバー収容部60aの内部よりも高くなる。したがって、第1カバー部材55aの内部には、流路F1から空気が流れ込むこととなる。第1カバー部材55aの内部に流れ込んだ空気は、連通孔63から第1カバー収容部60aの内部へ入って排出口65から外部へ出る。排出口65には、空気中に含まれる香料蒸気を吸着する吸着剤66が設けられている。したがって、排出口65から外部へ出る空気からは、香料蒸気に起因する香りが取り除かれる。
続いて、上述のように構成される香り提供装置の作用について、説明する。
図8に示されるように、第1カバー部材55aの周方向にて、露出口56と第1香料保持体53aとが重ならない状態では、第1カバー部材55aによって第1香料保持体53aが覆われて、流路F1に第1香料保持体53aの表面が露出されなくなる。したがって、第1香料保持体53aから流路F1を流れる空気中に液体香料が気化しなくなる。その結果、気化容器10から放出される空気中における第1香料保持体53aから気化した香料の量が少なくなる。
図8に示されるように、第1カバー部材55aの周方向にて、露出口56と第1香料保持体53aとが重ならない状態では、第1カバー部材55aによって第1香料保持体53aが覆われて、流路F1に第1香料保持体53aの表面が露出されなくなる。したがって、第1香料保持体53aから流路F1を流れる空気中に液体香料が気化しなくなる。その結果、気化容器10から放出される空気中における第1香料保持体53aから気化した香料の量が少なくなる。
図9に示されるように、第1カバー部材55aの周方向にて、露出口56と第1香料保持体53aとの重なる部分が大きくなる方向に動くにつれて、第1香料保持体53aの表面のうちの第1カバー部材55aに覆われる部分が小さくなる。すなわち、流路F1に露出される第1香料保持体53aの表面の面積が大きくなるため、第1香料保持体53aから流路F1を流れる空気中に気化する液体香料の量が多くなる。その結果、気化容器10から放出される空気中における第1香料保持体53aから気化した香料の量が多くなる。
このように、第1香料保持体53aに対する第1カバー部材55aの位置が、露出口56と第1香料保持体53aとが重ならない位置と、露出口56と第1香料保持体53aとの重なる部分が最大となる位置との間で、段階的もしくは連続的に変更される。そして、第1香料保持体53aの表面のうちの第1カバー部材55aに覆われる部分の面積が変更される結果、流路F1に露出される第1香料保持体53aの表面の面積が変更される。
これにより、気化容器10から放出される空気中に含まれる第1香料保持体53aから気化した香料の量が制御される。そして、このような香料保持体に対するカバー部材の相対的な位置の変更が、3つの香料保持体に対応する3つカバー部材の各々について、独立に制御される。その結果、気化容器10から放出される空気中における3種類の香料蒸気の比率が制御されて、所定の香りが作り出される。
このように、本実施形態においても、流路F1を流れる空気中に気化する液体香料の量が、香料保持体の露出される部分の面積によって直接変更されるため、気化容器10から放出される空気中に含まれる香料蒸気の量は、予め設定されたものになる。結果として、香り提供装置として提供する香りの精度を高めることが可能となる。
特に、本実施形態では、カバー部材が回転運動されることによって、流路F1に露出される香料保持体の面積が変わるため、カバー部材が直線運動される場合と比較して、カバー部材の移動に必要な空間を小さくすることができる。したがって、香り提供装置の更なる小型化が可能となる。
また、流路F1内の圧力が第1カバー部材55aの内部及び第1カバー収容部60aの内部の圧力よりも高いため、第1カバー部材55aの内部から流路F1に空気が流れ込むことが抑制される。したがって、第1カバー部材55a内の第1香料保持体53aから気化した香料を含む空気が、流路F1に流れ込んで、気化容器10から放出される空気中の香料蒸気の比率に影響を与えることを抑えることができる。また、圧力差に起因して流路F1から第1カバー部材55aの内部に流れ込んだ空気は、吸着剤66によって香料が除去された後に、排出口65から外部に出る。したがって、排出口65から外部へ出る空気が、気化容器10から放出される香りに影響を与えることを抑えることができる。これによっても、香り提供装置として提供する香りの精度を高めることが可能となる。
以上説明したように、第2の実施形態によれば、第1の実施形態の(1)〜(7),(10)の効果に加えて、以下の効果が得られる。
(11)カバー部材55aが回転運動されることによって、流路F1に露出される香料保持体53aの面積が変わるため、カバー部材55aが直線運動される場合と比較して、カバー部材55aの移動に必要な空間を小さくすることができる。したがって、香り提供装置の更なる小型化が可能となる。
(11)カバー部材55aが回転運動されることによって、流路F1に露出される香料保持体53aの面積が変わるため、カバー部材55aが直線運動される場合と比較して、カバー部材55aの移動に必要な空間を小さくすることができる。したがって、香り提供装置の更なる小型化が可能となる。
(第3の実施形態)
本開示の技術における香り提供器、及び、香り提供装置の第3の実施形態について、図10を参照して説明する。なお、本実施形態は、第1の実施形態とは香料保持体の周辺部、及び、カバー部材の周辺部の構成が異なり、その他の基本的な構成は第1の実施形態と同様である。そのため、図10では、香料保持体の周辺部、及び、カバー部材の周辺部の構成を詳細に説明し、第1の実施形態と実質的に同一の構成要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
本開示の技術における香り提供器、及び、香り提供装置の第3の実施形態について、図10を参照して説明する。なお、本実施形態は、第1の実施形態とは香料保持体の周辺部、及び、カバー部材の周辺部の構成が異なり、その他の基本的な構成は第1の実施形態と同様である。そのため、図10では、香料保持体の周辺部、及び、カバー部材の周辺部の構成を詳細に説明し、第1の実施形態と実質的に同一の構成要素にはそれぞれ同一の符号を付して示し、重複する説明は割愛する。
図10に示されるように、本実施形態では、気化容器10の底部に、第1香料保持体70aと第2香料保持体70bと第3香料保持体70cとの3つの香料保持体70a〜70cと、第1カバー部材71aと第2カバー部材71bと第3カバー部材71cとの3つのカバー部材71a〜71cとが設けられている。3つの香料保持体70a〜70c及び3つのカバー部材71a〜71cは、流路F1における空気の流通方向に沿って並設されている。
第1香料保持体70aは、多孔質焼結体からなる半円板状に形成されている。第1香料保持体70aには、液体香料への浸漬等によって、予め液体香料が吸収されている。第1カバー部材71aは、第1香料保持体70aと同心の半円筒面状をなし、第1香料保持体70aの外径よりも大きい内径を有している。第1カバー部材71aは、第1香料保持体70aの外表面である円弧面に沿って回転可能に支持部73によって支持されている。支持部73には、第1カバー部材71aを回転させる機構やモーターから構成される第1変更部74aが備えられている。そして、第1カバー部材71aが、第1変更部74aによって回転されることにより、第1香料保持体70aの外表面では、第1カバー部材71aによって覆われる面積が変更される。
気化容器10の底面には、気化容器10の内部の流路F1と外部とを連通する連通孔72が形成されており、第1香料保持体70aは、連通孔72を通じて流路F1に曝されている。
第2香料保持体70bと第3香料保持体70cとは、それが配置される位置が第1香料保持体70aとは異なる一方で、液体香料を保持する構成が第1香料保持体70aと同様である。また、第2カバー部材71bと第3カバー部材71cとは、それが配置される位置が第1香料保持体70aとは異なる一方で、各々の覆う香料保持体に対する機能が第1カバー部材71aと同様である。すなわち、第2カバー部材71bが、第2変更部74bによって回転されることにより、第2香料保持体70bの第2カバー部材71bによって覆われる面積が変更される。また、第3カバー部材71cが、第3変更部74cによって回転されることにより、第3香料保持体70cの第3カバー部材71cによって覆われる面積が変更される。
これら変更部74a〜74cによる香料保持体70a〜70cに対するカバー部材71a〜71cの変位は、第1の実施形態と同様、制御部30によって、第1カバー部材71a、第2カバー部材71b、第3カバー部材71cの各々について独立に制御される。
上述の3つの香料保持体70a〜70cには、互いに異なる種類の液体香料が吸収されている。そして、気化容器10の内部では、流路F1に露出された香料保持体70a〜70cの表面から、流路F1を流通する空気中に液体香料が気化する。これにより、気化容器10の外部に香りが提供される。
カバー部材71a〜71cが流路F1から排出された状態にあるときには、カバー部材71a〜71cは収容部75に収容される。収容部75の内部では、カバー部材71a〜71cの収容される空間が互いに区切られている。収容部75の底面には、収容部75の内部と外部とを連通する排出口76が、カバー部材71a〜71cの各々が収容される空間ごとに形成されている。排出口76には、空気中に含まれる香料蒸気を吸着する吸着剤77が設けられている。通気部13から流路F1に空気が送り込まれると、流路F1内の圧力は、連通孔72内及び収容部75内の圧力よりも高くなる。したがって、連通孔72内及び収容部75内には、流路F1から空気が流れ込むこととなる。そして、収容部75内に流れ込んだ空気は、排出口76から外部へ出る。このとき、排出口76から外部へ出る空気からは、吸着剤77によって、香料蒸気に起因する香りが取り除かれる。
次に、上述のように構成される香り提供装置の作用について説明する。
本実施形態では、第1カバー部材71aの回転によって第1香料保持体70aの第1カバー部材71aによって覆われる面積が変更されることにより、流路F1に露出される第1香料保持体70aの表面の面積が変更される。これにより、気化容器10から放出される空気中に含まれる第1香料保持体70aから気化した香料の量が制御される。そして、第2香料保持体70bについても、第2カバー部材71bによって覆われる面積が変更されることにより、気化容器10から放出される空気中に含まれる第2香料保持体70bから気化した香料の量が制御される。第3香料保持体70cについても、第3カバー部材71cによって覆われる面積が変更されることにより、気化容器10から放出される空気中に含まれる第3香料保持体70cから気化した香料の量が制御される。その結果、気化容器10から放出される空気中における3種類の香料蒸気の比率が制御されて、所定の香りが作り出される。
本実施形態では、第1カバー部材71aの回転によって第1香料保持体70aの第1カバー部材71aによって覆われる面積が変更されることにより、流路F1に露出される第1香料保持体70aの表面の面積が変更される。これにより、気化容器10から放出される空気中に含まれる第1香料保持体70aから気化した香料の量が制御される。そして、第2香料保持体70bについても、第2カバー部材71bによって覆われる面積が変更されることにより、気化容器10から放出される空気中に含まれる第2香料保持体70bから気化した香料の量が制御される。第3香料保持体70cについても、第3カバー部材71cによって覆われる面積が変更されることにより、気化容器10から放出される空気中に含まれる第3香料保持体70cから気化した香料の量が制御される。その結果、気化容器10から放出される空気中における3種類の香料蒸気の比率が制御されて、所定の香りが作り出される。
このように、本実施形態でも、第1の実施形態と同様、流路F1を流れる空気中に気化する液体香料の量が、香料保持体70a〜70cの露出される部分の面積によって直接変更されるため、香り提供装置として提供する香りの精度を高めることが可能となる。
また、流路F1内の圧力が連通孔72内及び収容部75内の圧力よりも高いため、連通孔72内及び収容部75内から流路F1に空気が流れ込むことが抑制される。したがって、連通孔72内及び収容部75内の第1香料保持体70aから気化した香料を含む空気が、流路F1に流れ込んで気化容器10から放出される空気中の香料蒸気の比率に影響を与えることを抑えることができる。また、圧力差に起因して流路F1から連通孔72内及び収容部75内に流れ込んだ空気は、吸着剤77によって香料蒸気が除去された後に、排出口76から外部に出る。したがって、排出口76から外部へ出る空気が、気化容器10から放出される香りに影響を与えることを抑えることができる。
また、液体香料が、予め香料保持体70a〜70cに吸収されているため、液体香料の貯留部や、液体香料を香料保持体70a〜70cへ供給するための構成を備える必要がない。したがって、香り提供装置としての構成を簡易にすることができ、更なる小型化が可能となる。
以上説明したように、第3の実施形態によれば、第1の実施形態及び第2の実施形態の(1)〜(5),(8),(10),(11)の効果に加えて、以下に列挙する効果が得られる。
(12)液体香料が、予め香料保持体70a〜70cに吸収されているため、液体香料の貯留部や、液体香料を香料保持体70a〜70cへ供給するための構成を備える必要がない。したがって、香り提供装置としての更なる小型化が可能となる。
(他の実施形態)
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。
・第1及び第2の実施形態において、第3の実施形態と同様に、液体香料が予め香料保持体に吸収されていてもよい。また、第3の実施形態において、香料保持体には、例えばその中心部等から、液体香料が毛細管現象によって供給されてもよい。
上記各実施形態は、以下のように変更して実施することが可能である。
・第1及び第2の実施形態において、第3の実施形態と同様に、液体香料が予め香料保持体に吸収されていてもよい。また、第3の実施形態において、香料保持体には、例えばその中心部等から、液体香料が毛細管現象によって供給されてもよい。
・香料保持体は、多孔質焼結体に限らず、繊維材などから形成されてもよい。これによっても、毛細管現象によって液体香料を吸収することができる。また、香料保持体は、細かな溝を有する樹脂の表面に液体香料を塗布したものでもよく、要は、液体香料が気化する表面を有していればよい。
・香料保持体には、例えばポンプ等の機械的な機構によって、能動的に液体香料が供給されてもよい。
・香料保持体の形状は、板状に限らず、棒状や球状等、その他の形状であってもよい。
・香料保持体の形状は、板状に限らず、棒状や球状等、その他の形状であってもよい。
・香料保持体を加熱する加熱部が備えられ、香料保持体の温度を制御するようにしてもよい。液体香料の気化の程度は、香料保持体の温度によっても変わるため、香料保持体の温度を制御することによって、提供する香りの精度を高めることができる。
・複数の香料保持体には、同じ種類の液体香料が供給される香料保持体があってもよい。
・香料保持体及びカバー部材の数は、3つに限らず、任意である。
・香料保持体及びカバー部材の数は、3つに限らず、任意である。
・香料保持体及びカバー部材は、流路F1における空気の流通方向に沿って並設される態様に限らず、空気の流通方向と交差する方向に沿って並設されてもよい。この場合、空気の流通方向に沿って並設される態様と比較して、1つの香料保持体から気化した香料が他の香料保持体に付着することを抑えることができる。また、香料保持体及びカバー部材は、不規則に配置されていてもよい。さらに、香料保持体及びカバー部材は、気化容器の内側面にて相互に対向する2つの側面や相互に交差する2つの側面に配置されてもよい。
・第1の実施形態において、カバー部材を往復動させる駆動源として、直進モーターを用いてもよい。
・第2の実施形態において、露出口の形状は、円形や三角形等の形状でもよく、1つのカバー部材に複数の露出口が形成されていてもよい。
・第2の実施形態において、露出口の形状は、円形や三角形等の形状でもよく、1つのカバー部材に複数の露出口が形成されていてもよい。
・通気部は、電動ファンに限らず、ポンプ等によって構成されてもよい。
・通気部は、電動ファンに限らず、入口側に連結される圧送ポンプ、又は、出口側に連結される吸引ポンプで構成されてもよい。ただし、上記実施形態のように、通気部が流入口側に設けられている方が、気化容器の外部へ放出される空気に含まれる香料が通気部に付着して提供される香りに影響を与えることを抑制することができる。
・通気部は、電動ファンに限らず、入口側に連結される圧送ポンプ、又は、出口側に連結される吸引ポンプで構成されてもよい。ただし、上記実施形態のように、通気部が流入口側に設けられている方が、気化容器の外部へ放出される空気に含まれる香料が通気部に付着して提供される香りに影響を与えることを抑制することができる。
・制御部が、通気部による気化容器への送気量を制御するようにしてもよい。これによれば、気化容器の内部で香料保持体から気化する液体香料の量と、気化容器への送気量とが制御されることによって、幅広い香りを提供することが可能となる。
・制御部が受信する香り特定情報は、音声付動画に限らず、音声のみや、表示される静止画に対応して規定される情報であってもよい。すなわち、制御部は、画像及び音声の少なくとも一方の出力を示す信号を受けて、変更部による変更を制御してもよい。また、制御部は、画像や音声のように利用者の視覚や聴覚に与える情報の他に、利用者の味覚や触覚に与える情報に応じて変更部による変更を制御してもよい。
・香り特定情報は、予め、香り提供装置に記憶されていてもよい。
・香り提供装置は、音声付動画の進行に応じて予め設定された香りを提供する装置に限らず、時間や場所、その他の要素に応じて予め設定された香りを提供する装置であってもよい。
・香り提供装置は、音声付動画の進行に応じて予め設定された香りを提供する装置に限らず、時間や場所、その他の要素に応じて予め設定された香りを提供する装置であってもよい。
・通気部を備えず、外気の気流を利用する構成としてもよい。また、制御部を備えず、例えば手動でカバー部材の位置を調整するようにしてもよい。こうした構成によっても、香り提供器として、提供する香りの精度を高めることが可能となる。
・香り提供装置は、1つの制御部に対し2以上の香り提供器を備えてもよい。
・気化容器は、2以上の流入口を備え、2以上の流入口の各々は、共通する1つの流出口に連通していてもよい。この際に、2以上の流入口の各々と1つの流出口とを繋ぐ流路の各々で、相互に異なる香料保持体の気化部が変位することが好ましい。
・気化容器は、2以上の流入口を備え、2以上の流入口の各々は、共通する1つの流出口に連通していてもよい。この際に、2以上の流入口の各々と1つの流出口とを繋ぐ流路の各々で、相互に異なる香料保持体の気化部が変位することが好ましい。
・気化容器は、空気の流量を制御する制御弁が設けられていてもよい。
F1…流路、10…気化容器、10a…流入口、10b…流出口、13…通気部、14a〜14c…貯留部、15a〜15c,53a,70a〜70c…香料保持体、16a〜16c,55a…カバー収容部、17a〜17c,55a,71a〜71c…カバー部材、18a〜18c,64a,74a〜74c…変更部、30…制御部。
Claims (7)
- 空気の入る入口と空気の出る出口とが形成された気化容器と、
前記気化容器に取り付けられる香料保持体と、を備え、
前記香料保持体は、
前記気化容器の内部に配置される部分に液体香料が気化する表面を有し
前記表面の少なくとも一部を覆う状態を有するカバー部材をさらに備え、
前記カバー部材は、
前記香料保持体に対する変位によって、前記表面のうち、前記気化容器の内部に露出される部分の面積を変更する
香り提供器。 - 空気の入る入口と空気の出る出口とが形成された気化容器と、
前記入口と前記出口との間に空気を流通させる通気部と、
前記気化容器に取り付けられる香料保持体と、を備え、
前記香料保持体は、
前記気化容器の内部に配置される部分に液体香料が気化する表面を有し、
前記表面の少なくとも一部を覆う状態を有するカバー部材と、
前記香料保持体に対する前記カバー部材の変位によって、前記表面のうち、前記気化容器の内部に露出される部分の面積を変更する変更部と、
前記変更部による変更を制御する制御部と、
をさらに備える香り提供装置。 - 前記香料保持体は、一つの方向に延びる形状をなし、
前記カバー部材は、前記香料保持体の通る筒状に形成され、
前記変更部は、
前記香料保持体の延びる方向に沿って、前記香料保持体に対する前記カバー部材の相対位置を変えることにより、前記香料保持体を前記筒状のカバー部材の内部に対して相対的に進入及び退出させて、前記表面のうち、前記気化容器の内部に露出される部分の面積を変える
請求項2に記載の香り提供装置。 - 前記香料保持体は、一つの方向に延びる形状をなし、
前記カバー部材は、前記香料保持体の通る筒状に形成され、
前記カバー部材の側面には、開口が形成され、
前記変更部は、
前記カバー部材を回転させて、前記香料保持体に対する前記カバー部材の相対位置を変えることにより、前記表面のうち、前記開口から前記気化容器の内部に露出される部分の面積を変える
請求項2に記載の香り提供装置。 - 前記気化容器における内部の圧力を前記カバー部材の内部の圧力よりも高くする圧力設定部をさらに備える
請求項2〜4のいずれか一項に記載の香り提供装置。 - 液体香料が貯留された貯留部を備え、
前記香料保持体は、前記表面からの液体香料の気化に伴い、毛細管現象に基づいて前記貯留部から液体香料を吸収する
請求項2〜5のいずれか一項に記載の香り提供装置。 - 前記制御部は、
画像及び音声の少なくとも一方の出力を示す信号を受けて前記変更部による変更を制御する
請求項2〜6のいずれか一項に記載の香り提供装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2012138057A JP2014000267A (ja) | 2012-06-19 | 2012-06-19 | 香り提供器、及び、香り提供装置 |
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ID=50034073
Family Applications (1)
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JP (1) | JP2014000267A (ja) |
Cited By (1)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2021220643A1 (ja) * | 2020-04-30 | 2021-11-04 | ソニーグループ株式会社 | 香料保持部材および香り提供装置 |
-
2012
- 2012-06-19 JP JP2012138057A patent/JP2014000267A/ja active Pending
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