JP2014000141A - 電子機器、被利用物体及び衣服 - Google Patents

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倫代 小川
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Abstract

【課題】ユーザの姿勢等の変化を高精度に検出することが可能な電子機器を提供する。
【解決手段】電子機器は、近距離通信又は人体通信によりユーザの圧力に関する情報を時間経過に応じて入力する電極部70及び受信部18と、入力部の入力結果に基づいて、ユーザの姿勢の変化量を検出する制御部60と、を備えている。この場合において、制御部60は、ユーザの姿勢の変化量が所定の変化量よりも少ないかどうかを検出することとしてもよい。また、制御部60がユーザの姿勢の変化量が所定の変化量よりも少ないことを検出した場合に、ユーザの姿勢に関する情報を報知する報知部12,15を備えていてもよい。また、制御部60がユーザの姿勢の変化量が所定の変化量よりも少ないことを検出した場合に、外部機器150の駆動制御を行う制御部60を備えていてもよい。
【選択図】図1

Description

本発明は、電子機器、被利用物体及び衣服に関する。
従来、着席時のユーザの姿勢を加速度センサからの出力に基づいて推定する姿勢認識装置が開示されている(例えば、特許文献1参照)。
特開2011−250915号公報
しかしながら、上記特許文献1では加速度センサを利用して姿勢を検出するため、姿勢認識装置の装着位置や装着の仕方によっては、誤検出が生じるおそれがあった。
本発明は上記の課題に鑑みてなされたものであり、ユーザの姿勢等の変化を精度良く検出することが可能な電子機器、当該高精度な検出に寄与できる被利用物体及び衣服を提供することを目的とする。
本発明の電子機器は、近距離通信又は人体通信によりユーザの圧力に関する情報を時間経過に応じて入力する入力部(70,18,60)と、前記入力部の入力結果に基づいて、前記ユーザの姿勢の変化量を検出する検出部(60)と、を備えている。
この場合において、前記検出部は、前記ユーザの姿勢の変化量が所定の変化量よりも少ないかどうかを検出することとしてもよい。また、前記検出部が前記ユーザの姿勢の変化量が所定の変化量よりも少ないことを検出した場合に、前記ユーザの姿勢に関する情報を報知する報知部(12,15)を備えていてもよい。また、前記検出部が前記ユーザの姿勢の変化量が所定の変化量よりも少ないことを検出した場合に、外部機器(150)の駆動制御を行う制御部(60、22)を備えていてもよい。また、前記入力部は、前記ユーザが立っている状態とは異なる状態で取得可能な圧力に関する情報を入力することとしてもよい。
本発明の電子機器において、前記入力部は、前記ユーザの衣服(490)に設けられた圧力センサ(420a〜420f)で検出される情報を入力することとしてもよい。この場合、前記入力部は、前記衣服に設けられた通信部との間における近距離通信又は人体通信により、前記ユーザの圧力に関する情報を入力することとしてもよい。
本発明の電子機器において、前記検出部は、前記ユーザを撮像可能な撮像部(320)による前記ユーザの撮像画像に基づいて、前記ユーザの姿勢の変化量を検出することとしてもよい。また、前記検出部は、距離画像センサの検出結果に基づいて前記ユーザの姿勢の変化量を検出することとしてもよい。
本発明の電子機器は、ユーザの人体を介して通信可能な人体通信部(70,18)と、物体に設けられた電極(510)が前記ユーザの第1部位と接触したことを前記人体通信部を介して入力する第1入力部(60)と、前記第1部位とは異なる前記ユーザの第2部位と前記物体との衣服を介した接触に関する情報を入力する第2入力部(70,18,60)と、前記第1、第2入力部の入力結果に基づいて、前記ユーザによる前記物体の保持状態を検出する検出部(60)と、を備えている。
この場合において、前記検出部は、前記ユーザが前記物体を保持している手の左右情報を検出することとしてもよい。また、前記検出部が、前記ユーザが右手もしくは左手で前記物体を所定時間保持していたことを検出した場合に、前記ユーザへの報知を行う報知部(12,15)を備えていてもよい。また、前記第2入力部は、前記ユーザの衣服に設けられた接触センサ(400)を介して検出される、前記ユーザの第2部位と前記物体との衣服を介した接触に関する情報を入力することとしてもよい。この場合、前記接触センサは、前記人体通信部と通信を行う電極部(410)を有していてもよい。また、前記接触センサは、圧力センサ(420e,420f)を有していてもよい。
本発明の被利用物体は、ユーザの所定の部位に対して接触可能な複数の圧力センサ(120a〜120c、420a〜420f)と、近距離通信又は人体通信により、前記圧力センサの検出結果を外部機器(10)に対して送信する通信部(110,112、410,412)と、を備えている。
本発明の衣服は、ユーザの左右の部位に応じて衣服(490)に設けられ、近距離通信または前記ユーザの人体を介した人体通信が可能な通信部(410、412)と、前記通信部により前記ユーザの左右に関する情報を出力する出力部(414)と、を備えている。
なお、本発明をわかりやすく説明するために、上記においては実施形態を表す図面の符号に対応つけて説明したが、本発明は、これに限定されるものではなく、後述の実施形態の構成を適宜改良しても良く、また、少なくとも一部を他の構成物に代替させても良い。更に、その配置について特に限定のない構成要件は、実施形態で開示した配置に限らず、その機能を達成できる位置に配置することができる。
本発明の電子機器は、ユーザの姿勢等の変化を精度良く検出することができるという効果を奏する。また、本発明の被利用物体及び衣服は、姿勢等の変化の高精度な検出に寄与することができるという効果を奏する。
第1の実施形態に係る情報処理システムのブロック図である。 図1の椅子用モジュールが設けられる椅子を示す図である。 第1の実施形態における制御部の処理を示すフローチャートである。 推定結果テーブルを示す図である。 第2の実施形態に係る情報処理システムのブロック図である。 図5のPCを示す図である。 第2の実施形態における制御部の処理を示すフローチャートである。 第3の実施形態に係る情報処理システムのブロック図である。 図8のズボン用モジュールが設けられるズボンを示す図である。 第3の実施形態における制御部の処理を示すフローチャートである。 第4の実施形態に係る情報処理システムのブロック図である。 図11のズボン用モジュールが設けられるズボン及び鞄用モジュールが設けられる鞄を示す図である。 第4の実施形態における制御部の処理を示すフローチャートである。
《第1の実施形態》
以下、第1の実施形態に係る情報処理システム200について、図1〜図4に基づいて、詳細に説明する。図1は、第1の実施形態に係る情報処理システム200のブロック図であり、図2は、図1の椅子用モジュール100が設けられる椅子190を示す図である。
図1に示すように、情報処理システム200は、携帯機器10と、図2の椅子190に設けられる椅子用モジュール100と、椅子190に設けられ椅子の座板等を駆動する椅子駆動装置150と、を備える。
携帯機器10は、ユーザにより携帯された状態で利用される情報機器である。携帯機器10としては、携帯電話、スマートフォン、PHS(Personal Handy-phone System)、PDA(Personal Digital Assistant)等を採用することができるが、本実施形態では、携帯機器10は、スマートフォンであるものとする。携帯機器10は、電話機能やインターネット等に接続するための通信機能、および、プログラムを実行するためのデータ処理機能等を有する。
携帯機器10は、図1に示すように、ディスプレイ12と、タッチパネル14と、スピーカ15と、カレンダ部16と、受信部18と、電極部70と、無線通信部22と、フラッシュメモリ50と、制御部60と、を有する。
ディスプレイ12は、画像、各種情報およびボタン等の操作入力用画像を表示するものであり、一例として、液晶表示素子を用いたデバイスであるものとする。本実施形態では、ディスプレイ12上には、ユーザに対して休憩を促すための報知情報などが表示される。
タッチパネル14は、ユーザが触れたことに応じた情報を制御部60に対して入力することが可能なインタフェースである。タッチパネル14は、ディスプレイ12表面またはディスプレイ12内に組み込まれているため、ユーザは、ディスプレイ12の表面をタッチすることにより、種々の情報を直感的に入力することができる。
スピーカ15は、制御部60の指示の下、音声を出力する。本実施形態では、スピーカ15からユーザに対して休憩を促すための警告音などが出力される。
カレンダ部16は、年、月、日、時刻といった時間情報を取得して、制御部60に対して出力する。なお、カレンダ部16は、更に計時機能を有しているものとする。
電極部70は、信号電極とグラウンド電極とを有し、ユーザを介して椅子用モジュール100と人体通信するための電極である。なお、携帯機器10をユーザが手で保持している場合はもちろん、胸ポケットなどに携帯機器10が収納されている場合(すなわち、ユーザの体と携帯機器10が対向している場合)にも、人体通信は可能である。
受信部18はバンドパスフィルタを有する電気回路から構成され、椅子用モジュール100から送信される各種データを受信するものである。
無線通信部22は、赤外線通信やBluetooth(登録商標)による通信等により、制御部60から出力される椅子190の駆動指示を、椅子駆動装置150に対して送信する。
フラッシュメモリ50は、不揮発性の半導体メモリである。フラッシュメモリ50は、制御部60によって実行される携帯機器10を制御するためのプログラム、および、携帯機器10を制御するための各種パラメータ、後述する推定結果テーブル(図4参照)等を記憶する。
制御部60は、CPUを有し、携帯機器10全体を統括的に制御する。本実施形態においては、制御部60は、ユーザの姿勢のモニタや、当該モニタ結果に基づくユーザに対する休憩の報知、椅子駆動装置150に対する駆動指示などの処理を実行する。
椅子用モジュール100は、電極部110、送信部112、制御部114、メモリ116、圧力センサ120a〜120c、を有する。なお、椅子用モジュール100は、椅子190に直接設けられる(埋め込まれる)こととしてもよいし、椅子カバー等を介して、椅子190に設けられることとしてもよい。
電極部110は、信号電極とグラウンド電極とを有し、ユーザを介して携帯機器10と通信(人体通信)を行うための電極である。この電極部110は、図2に示すように、ユーザが椅子190に座った場合に、ユーザ(ズボン)と接触する位置(図2では、座板上面の前方)に設けられている。なお、電極部110を用いた人体通信は、ユーザの人体と電極部110が接触している場合はもちろん、ズボンなどの衣服を介してユーザの人体と電極部110とが接触している場合(すなわち、ユーザの人体と電極部110が対向している場合)であっても、実現可能である。
送信部112は、バンドパスフィルタを有した電気回路から構成され、メモリ116に記憶されているデータを、電極部110や人体を介して携帯機器10に送信するものである。
制御部114は、携帯機器10へのデータ送信を制御する。メモリ116は、椅子用モジュール100の個体番号等を記憶している。
圧力センサ120a〜120cとしては、静電容量センサや歪みゲージを用いることができる。圧力センサ120aは、椅子190に座るユーザの右側臀部に接触する位置に設けられ、圧力センサ120bは、椅子190に座るユーザの左側臀部に接触する位置に設けられている。また、圧力センサ120cは、椅子190に座るユーザの背中に接触する位置に設けられている。なお、以下においては、圧力センサ120aの出力をPa、圧力センサ120bの出力をPb、圧力センサ120cの出力をPcと表すものとする。
本実施形態では、制御部114は、電極部110を介した携帯機器10との人体通信が可能な場合に、送信部112を制御して、メモリ116に記憶されている個体番号や圧力センサ120a〜120cの検出値Pa、Pb、Pcを携帯機器10に対して送信する。
椅子駆動装置150は、無線通信部122と、制御部124と、駆動部126と、を有する。無線通信部122は、携帯機器10の無線通信部22と通信する。制御部124は、CPUを有し、椅子駆動装置150全体を統括的に制御する。駆動部126は、制御部124の指示の下、椅子190の座板の角度を調整する。
次に、本実施形態における制御部60の処理について、図3のフローチャートに沿って、かつその他図面を適宜参照しつつ、詳細に説明する。
図3の処理では、まず、ステップS10において、制御部60が、椅子用モジュール100と携帯機器10との人体通信が行われているか否かを判断する。すなわち、胸ポケット等に携帯機器10を入れたユーザが、椅子190に座ったか(座っているか)否かを判断する。この場合、制御部60は、受信部18が、椅子用モジュール100の個体番号を受信しているか否かに基づいた判断を行うものとする。このステップS10の判断が否定されている間は、ステップS10を繰り返すが、ステップS10の判断が肯定された場合には、ステップS12に移行する。
ステップS12に移行すると、制御部60は、カレンダ部16から現在時刻を取得する。
次いで、ステップS14では、制御部60は、圧力センサ120a,120bの出力(Pa,Pb)がPa=Pbであるか否かを判断する。なお、このステップS14では、PaとPbが完全一致していない場合であっても、PaとPbの差が所定範囲内(例えば誤差10%以内)であれば判断が肯定されるものとする。このステップS14の判断が肯定された場合には、ステップS16に移行し、否定された場合には、ステップS26に移行する。なお、ステップS14の判断が肯定される場合とは、ユーザの姿勢が左右いずれにも傾いていない正しい姿勢であることを意味し、ステップS14の判断が否定される場合とは、ユーザの姿勢が左右いずれかに傾いている正しくない姿勢であることを意味する。
ステップS14の判断が肯定され、ステップS16に移行すると、制御部60は、圧力センサ120cの出力(Pc)があるか否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合、すなわち、ユーザが背もたれにもたれかかっている場合には、ステップS18において、制御部60は、ユーザが「正しい姿勢でくつろいでいる」と推定し、推定結果テーブル(図4)に記録する。その後は、ステップS10に戻る。なお、推定結果テーブルは、図4に示すように、時刻と推定結果のフィールドを有している。時刻のフィールドには、ステップS12で取得した時刻が入力され、推定結果のフィールドには、制御部60によるユーザの姿勢の推定結果が入力される。
一方、ステップS16の判断が否定された場合、すなわち、ユーザが背もたれにもたれかかっていない場合には、ステップS20において、制御部60は、ユーザが「正しい姿勢」であると推定し、推定結果テーブル(図4)に記録する。
次いで、ステップS22では、制御部60が、推定結果テーブルを参照して、同一の推定結果が一定時間記録され続けているか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS10に戻る。一方、ステップS22の判断が肯定された場合には、ステップS24に移行する。本実施形態では、一定期間として、例えば、30分が定められているものとする。なお、ステップS22では、一定時間におけるユーザの姿勢の変化量が所定の変化量よりも少ないかどうかを判断しているともいえる。
ここで、ユーザが正しい姿勢を維持したまま、長時間作業等を継続している場合(正しい姿勢ながら長時間同じ姿勢をしていた場合)、腰や背中等への負担が大きい可能性がある。このため、ステップS24に移行した場合には、ユーザに腰痛等が発生するのを未然に防ぐため、制御部60は、ユーザに対して休憩やストレッチ体操などの運動をするよう報知を行う。具体的には、制御部60は、ディスプレイ12やスピーカ15を介して、ユーザに対して休憩するよう報知を行う。その後は、ステップS10に戻る。なお、図4では、時刻「10:00:00」から時刻「10:30:00」まで正しい姿勢が維持されているので、時刻「10:30:00」の時点で、制御部60による報知が行われることになる。
図3に戻り、ステップS14の判断が否定された場合、すなわち、圧力センサPa,Pbの値が一致していなかった(差が所定範囲以上であった)場合には、ステップS26に移行し、制御部60は、圧力センサ120cの出力(Pc)があるか否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合、すなわち、ユーザが背もたれにもたれかかっている場合には、ステップS28において、制御部60は、ユーザが「正しくない姿勢でくつろいでいる」と推定し、推定結果テーブル(図4)に記録する。一方、ステップS26の判断が否定された場合、すなわち、ユーザが背もたれにもたれていない場合には、ステップS30において、制御部60は、ユーザが「正しくない姿勢」であると推定し、推定結果テーブル(図4)に記録する。なお、ステップS28又はステップS30の処理が行われた後は、ステップS32に移行する。
ステップS32に移行すると、制御部60は、推定結果テーブルを参照して、同一の推定結果が一定時間記録され続けているか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS10に戻る。一方、ステップS32の判断が肯定された場合には、ステップS34に移行する。
ステップS34に移行すると、制御部60は、Pa=Pbとなるように椅子駆動装置150に指示を出す。より具体的には、制御部60は、圧力センサ120a,120bの出力Pa,Pbをモニタしながら、無線通信部22,122を介して、制御部124に対する駆動部126の駆動指示を出す。この場合、駆動部126は、出力Pa,Pbのうち、値が大きい方の圧力センサが値の小さいほうの圧力センサよりも上方に位置するように座面の角度を調整する。
なお、図4では、ユーザは、時刻「12:50:00」から時刻「13:20:00」まで正しくない姿勢でくつろいでいるので、時刻「13:20:00」の時点で、駆動部126による駆動が行われることになる。
その後は、ステップS10に戻り、ステップS10〜S34の処理・判断が繰り返し実行される。なお、図4の処理は、携帯機器10の電源がOFFにされた場合などにおいて終了する。
以上、詳細に説明したように、本第1の実施形態によると、制御部60は、人体通信によりユーザの圧力に関する情報(椅子に座ったときの座板に対する圧力バランス)を時間経過に応じて取得し、当該取得結果に基づいて、ユーザの姿勢の変化(同一の姿勢が一定時間維持されているかどうか)を検出する。この場合、座板に対する圧力バランスに基づいた姿勢変化を検出するため、加速度センサ等を用いる場合と比べて、姿勢変化を精度よく検出することができる。また、本実施形態では、姿勢変化検出のためにユーザが操作等を行う必要がないので使い勝手がよい。
また、本実施形態では、一定時間、同一の姿勢(正しい姿勢)が維持されている場合(S22:肯定)に、ユーザの姿勢に関する情報(本実施形態では、休憩を促す情報)を報知するので、ユーザが同一の姿勢を維持することによる体への負担を軽減することができ、同じ姿勢を長時間していることによる緊張性の頭痛や、緊張性の肩こりを軽減できる。また、本実施形態では、一定時間、同一の姿勢(正しくない姿勢)が維持されている場合(S23:肯定)に、制御部60は、無線通信部22を介して、椅子駆動装置150の駆動制御を行うので、ユーザの姿勢を強制的に正しい姿勢にすることができる。
なお、上記第1の実施形態では、ユーザが正しくない姿勢を一定時間継続した場合に、制御部60は、椅子駆動装置150の駆動を制御する場合について説明したが、これに代えて又はこれとともに、姿勢を変えるようにディスプレイ12やスピーカ16からユーザに対して報知することとしてもよく、1週間、1ヶ月、半年というように所定期間のユーザの姿勢データを取得して、ユーザに姿勢に関する情報(例えば、右に傾いた姿勢をしており、頭痛や肩こりを誘発しやすいことや、以前よりも同じ姿勢をしている時間が長くなったことなど)を報知したり、姿勢に起因する体調不良の予防法(遠くを見る、体操をする、マッサージをするなど)を報知してもよく、ユーザの体調が優れないときに姿勢データを提供するようにしてもよい。
なお、上記第1の実施形態では、推定結果(推定されたユーザの姿勢)が一定時間同一の場合に、制御部60が報知又は椅子駆動装置150の駆動制御を行う場合について説明した。しかしながら、これに限られるものではなく、制御部60は、圧力センサ120a〜120cの出力Pa〜Pcの変化が所定量よりも少ない状態が一定時間続いた場合(同じ姿勢が一定時間続いた場合)に、報知又は椅子駆動装置150の駆動制御を行うこととしてもよい。
なお、上記第1の実施形態では、圧力センサ120cの出力がある場合、すなわち、ユーザの背中が背もたれに接触している場合に、制御部60が、ユーザがくつろいでいると推定することとしたが、これに限らず、制御部60は、出力が所定値以上となった場合にのみ、ユーザがくつろいでいると推定することとしてもよい。この場合の所定値は、ユーザの体重(手入力した値)等に応じて変動する値であってもよい。
なお、上記第1の実施形態では、図3に示すように、オフィス用の椅子に椅子用モジュール100を設けた場合を例にとり説明したが、これに限らず、飛行機や電車の椅子(座席)に椅子用モジュール100を設けることとしてもよい。このようにすることで、飛行機等におけるエコノミークラス症候群の発生を未然に防ぐことが可能となる。
《第2の実施形態》
次に、第2の実施形態について、図5〜図7に基づいて、詳細に説明する。図5は、第2の実施形態に係る情報処理システム1200のブロック図である。本第2の実施形態の情報処理システム1200は、第1の実施形態の構成に加えて、PC300を備えている。以下、第1の実施形態と異なる点を中心に説明するものとする。
PC300は、一例として、椅子190に座っているユーザにより利用される情報機器(例えばパーソナルコンピュータ)であるものとする。PC300は、プログラムを実行するためのデータ処理機能等を有する。
PC300は、図5に示すように、電極部310、送信部312、制御部314、メモリ316、撮像部320、を有する。
電極部310は、信号電極とグラウンド電極とを有し、ユーザを介して携帯機器10と通信(人体通信)を行うための電極である。この電極部310は、図6に示すように、ユーザがPC300を利用する場合(キーボードを操作する場合)にユーザの腕と接触する位置に設けられている。なお、電極部310を用いた人体通信は、ユーザの人体と電極部310が接触している場合はもちろん、衣服の袖などを介してユーザの人体と電極部310とが接触している場合(すなわち、ユーザの人体と電極部310が対向している場合)であっても、実現可能である。
送信部312は、バンドパスフィルタを有した電気回路から構成され、メモリ316に記憶されているデータを、電極部310や人体を介して携帯機器10に送信するものである。制御部314は、携帯機器10へのデータ送信を制御する。メモリ316は、PC300の個体番号等を記憶している。
撮像部320は、図6に示すようにディスプレイ上部に設けられており、カメラ及び距離画像センサを含む。なお、撮像部320はPC300に内蔵されていたてもよく、取り外し可能なものでもよい。制御部314は、カメラによる撮像結果から、PC300を操作するユーザの左右方向の姿勢(顔や肩の傾き)を検出する。また、制御部314は、距離画像センサの検出結果から、ユーザの前後方向の姿勢(猫背か否か)を検出する。なお、距離画像センサは、投射したレーザー(例えば赤外線レーザ)がターゲット(ユーザ)との間を往復する時間(Time of Flight)から距離を計測するセンサである。
本実施形態では、制御部314は、電極部310を介した携帯機器10との人体通信が可能な場合に、送信部312を制御して、メモリ316に記憶されている個体番号やユーザの左右方向及び前後方向の姿勢の検出結果を、携帯機器10に対して送信する。
次に、本実施形態における制御部60の処理について、図7のフローチャートに沿って、かつその他図面を適宜参照しつつ、詳細に説明する。なお、図7の処理は、第1の実施形態で説明した図3の処理と同時並行的に行われる処理であるものとする。
図7の処理では、まず、ステップS110において、制御部60が、PC300と携帯機器10との人体通信が行われているか否かを判断する。すなわち、胸ポケット等に携帯機器10を入れたユーザが、PC300の操作をしているか否かを判断する。この場合、制御部60は、受信部18が、PC300の個体番号を受信しているか否かに基づいた判断を行うものとする。このステップS110の判断が否定されている間は、ステップS110を繰り返すが、ステップS110の判断が肯定された場合には、ステップS112に移行する。
ステップS112に移行すると、制御部60は、カレンダ部16から現在時刻を取得する。次いで、ステップS114では、制御部60は、撮像部30の撮像画像に基づくユーザの左右方向又は前後方向の姿勢検出結果を取得する。
次いで、ステップS116では、制御部60は、ユーザの姿勢が左右方向又は前後方向に傾いているか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS118に移行し、制御部60は、ユーザが「正しい姿勢」であると推定し、当該推定結果を推定結果テーブル(図4と同様)に記録する。次いで、ステップS120では、制御部60が、推定結果テーブルを参照して、同一の推定結果が一定時間記録され続けているか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS110に戻る。一方、ステップS120の判断が肯定された場合には、ステップS122に移行する。
ステップS122では、ユーザに腰痛等が発生するのを未然に防ぐため、制御部60は、ユーザに対して休憩や運動をするよう報知を行う。その後は、ステップS110に戻る。
一方、ステップS116の判断が肯定された場合には、ステップS124に移行し、制御部60は、「正しくない姿勢」であると推定し、当該推定結果を推定結果テーブルに記録する。
次いで、ステップS126では、制御部60が、推定結果テーブルを参照して、同一の推定結果が一定時間記録され続けているか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS110に戻る。一方、ステップS126の判断が肯定された場合には、ステップS128に移行する。
ステップS128に移行すると、制御部60は、ユーザの姿勢が正しい姿勢となるように、椅子駆動装置150に指示を出す。より具体的には、制御部60は、ユーザの姿勢をモニタしながら、無線通信部22,122を介して、制御部124に対する駆動部126の駆動指示を出す。なお、ユーザが猫背の状態を一定時間維持している場合等においては、ディスプレイ12やスピーカ15を介してその旨を報知するようにしてもよい。
なお、前述したように図7の処理は、図3の処理と同時並行的に行われるため、場合によっては報知の頻度や椅子駆動装置の駆動指示の頻度が高くなるおそれがある。このような場合に対応するため、例えば、図3の処理を優先的に行うこととしても良い。例えば、図3の報知や駆動指示を行った後、所定時間以内に、図7の報知や駆動指示の処理が行われるような場合には、当該処理を省略することとしてもよい。
以上、詳細に説明したように、本第2の実施形態によると、上記第1の実施形態と同様の効果のほか、撮像部30の撮像結果(ユーザの左右方向及び前後方向の姿勢)に基づいた報知及び椅子の駆動を行うことにより、報知や駆動指示をより適切なタイミングで行うことが可能となる。
なお、上記第2の実施形態では、椅子用モジュール100を情報処理システム1200に含めないこととしてもよい。この場合、図3の処理を行わないこととなるが、図7の処理による効果は期待できる。
《第3の実施形態》
次に、第3の実施形態について、図8〜図10に基づいて詳細に説明する。図8は、第3の実施形態に係る情報処理システム2200のブロック図である。本第3の実施形態の情報処理システム2200は、第1の実施形態の椅子用モジュール100及び椅子駆動装置150に代えて、ズボン用モジュール400を有している。
ズボン用モジュール400は、図9に示すズボン490に設けられるモジュールであり、図8に示すように、電極部410、送信部412、制御部414、メモリ416、圧力センサ420a〜420f、を有する。
電極部410は、信号電極とグラウンド電極とを有し、ユーザを介して携帯機器10と通信(人体通信)を行うための電極である。この電極部410は、図9に示すように、ユーザがズボン490を着用した状態でユーザの腰近傍に接触する位置に設けられている。なお、電極部410を用いた人体通信は、ユーザの人体と電極部410が接触している場合はもちろん、衣服などを介してユーザの人体と電極部410とが接触している場合(すなわち、ユーザの人体と電極部410が対向している場合)であっても、実現可能である。また、電極部410を設ける位置も適宜設定することができる。
送信部412は、バンドパスフィルタを有した電気回路から構成され、メモリ416に記憶されているデータを、電極部410や人体を介して携帯機器10に送信するものである。制御部414は、携帯機器10へのデータ送信を制御する。メモリ416は、ズボン用モジュール400の個体番号等を記憶している。
圧力センサ420a〜420fは、ズボンの内側(肌に接触する位置)に設けられている。より具体的には、圧力センサ420a,420bは、ユーザの臀部に接触(又は対向)する位置に設けられ、圧力センサ420c,420dは、ユーザのふくらはぎ(裏側)に接触(又は対向)する位置に設けられ、圧力センサ420e,420fは、ユーザの腿及び膝の外側に接触(又は対向)する位置に設けられている。
本実施形態では、制御部414は、電極部410を介した携帯機器10との人体通信が可能な場合に、送信部412を制御して、メモリ416に記憶されている個体番号や圧力センサ420a〜420fの出力(Pa〜Pfとする)を、携帯機器10に対して送信する。
次に、本実施形態における制御部60の処理について、図10のフローチャートに沿って、かつその他図面を適宜参照しつつ、詳細に説明する。
図10の処理では、まず、ステップS210において、制御部60が、ズボン用モジュール400と携帯機器10との人体通信が行われているか否かを判断する。すなわち、胸ポケット等に携帯機器10を入れたユーザが、ズボン490を着用したか否かを判断する。この場合、制御部60は、受信部18が、ズボン用モジュール400の個体番号を受信しているか否かに基づいた判断を行うものとする。このステップS210の判断が否定されている間は、ステップS210を繰り返すが、ステップS210の判断が肯定された場合には、ステップS212に移行する。ステップS212に移行すると、制御部60は、カレンダ部16から現在時刻を取得する。
次いで、ステップS214では、制御部60は、圧力センサ420a,420bの出力(Pa,Pb)がPa=Pbであるか否かを判断する。なお、このステップS214では、前述したステップS14(図3)と同様、PaとPbが完全一致していない場合であっても、PaとPbの差が所定範囲内であれば判断が肯定されるものとする。このステップS214の判断が肯定された場合にはステップS216に移行し、否定された場合にはステップS226に移行する。なお、ステップS214の判断が肯定される場合とは、ユーザの重心が左右いずれにもずれていない正しい姿勢であることを意味する。
ステップS214の判断が肯定され、ステップS216に移行すると、制御部60は、圧力センサ120c、120dの出力(Pc、Pd)があるか否かを判断する。なお、ここでは、制御部60は、出力Pc,Pdの値が所定値(ふくらはぎの重さがかかっているときに出力される値)であるか否かを判断するものとする。ここでの判断が肯定された場合、すなわち、ユーザが仰向けに寝ているような場合には、ステップS218において、制御部60は、ユーザが「正しい姿勢でくつろいでいる」と推定し、推定結果テーブル(図4と同様)に記録する。その後は、ステップS210に戻る。
一方、ステップS216の判断が否定された場合、すなわち、ユーザが仰向けに寝ていない(直立している又は椅子に座っている)場合には、ステップS220において、制御部60は、ユーザが「正しい姿勢」であると推定し、推定結果テーブルに記録する。
次いで、ステップS222では、制御部60が、推定結果テーブルを参照して、同一の推定結果が一定時間記録され続けているか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS210に戻る。一方、ステップS222の判断が肯定された場合には、ステップS224に移行する。
ステップS224に移行した場合、制御部60は、ユーザに対して休憩するよう報知を行い、その後は、ステップS210に戻る。
一方、ステップS214の判断が否定された場合、すなわち、圧力センサPa,Pbの値が一致していなかった(差が所定範囲以上であった)場合には、ステップS226に移行し、制御部60は、圧力センサ420e,420fの出力(Pe,Pf)があるか否かを判断する。なお、ここでは、制御部60は、出力Pe,Pfの値が所定値(両足の重さがかかっているときに出力される値)であるか否かを判断するものとする。ここでの判断が肯定された場合、すなわち、ユーザが横たわっているような場合には、ステップS228において、制御部60は、ユーザが「横たわった姿勢」をしていると推定し、推定結果テーブル(図4)に記録する。その後は、ステップS210に戻る。
一方、ステップS226の判断が否定された場合、すなわち、ユーザが横たわっていない場合には、ステップS230において、制御部60は、ユーザが「正しくない姿勢」であると推定し、推定結果テーブル(図4)に記録する。その後は、ステップS232に移行する。
ステップS232に移行すると、制御部60は、推定結果テーブルを参照して、同一の推定結果が一定時間記録され続けているか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS210に戻る。一方、ステップS232の判断が肯定された場合には、ステップS234に移行し、制御部60は、ユーザに対して、姿勢を変更するように報知し、ステップS210に戻る。
その後は、ステップS210〜S234の処理・判断が繰り返し実行される。なお、図4の処理は、携帯機器10の電源がOFFにされた場合などにおいて終了する。
以上、詳細に説明したように、本第3の実施形態によると、制御部60は、人体通信によりユーザの圧力に関する情報(ズボンの接触圧力)を時間経過に応じて取得し、当該取得結果に基づいて、ユーザの姿勢の変化(同一の姿勢が一定時間維持されているかどうか)を検出する。この場合、ズボンとの接触圧力に基づいた姿勢変化を検出するため、加速度センサ等を用いる場合と比べて、姿勢変化を精度よく検出することができる。なお、上記実施形態と、加速度センサ等の併用を否定するものではない。また、本実施形態では、姿勢変化検出のためにユーザが操作等を行う必要がないので使い勝手がよい。
なお、上記第3の実施形態では、ズボン490の6箇所に圧力センサを設ける場合について説明したが、これに限られるものではない。6箇所未満又は6箇所よりも多い箇所に圧力センサを設けることとしてもよい。
なお、上記第3の実施形態では、ズボン490に圧力センサを設ける場合について説明したが、これに限らず、上着や靴などに圧力センサを設けることとしてもよく、ズボン490と上着それぞれに設けられた圧力センサの出力、ズボン490と靴それぞれに設けられた圧力センサの出力、またはズボン490と上着と靴それぞれに設けられた圧力センサの出力、に基づいてユーザの姿勢を検出するようにしてもよい。
《第4の実施形態》
次に、第4の実施形態について、図11〜図13に基づいて詳細に説明する。図11は、第4の実施形態に係る情報処理システム3200のブロック図である。本第4の実施形態の情報処理システム3200は、第3の実施形態の構成に加えて、鞄用モジュール500を有している。
鞄用モジュール500は、図12に示すような鞄590に設けられるモジュールであり、図11に示すように、電極部510、送信部512、制御部514、メモリ516、荷重センサ520、を有する。
電極部510は、信号電極とグラウンド電極とを有し、ユーザを介して携帯機器10と通信(人体通信)を行うための電極である。この電極部510は、図12に示すように、鞄590の取っ手に設けられており、ユーザが鞄を保持したときにユーザの手と接触するようになっている。なお、電極部510を用いた人体通信は、ユーザの人体と電極部510が接触している場合はもちろん、手袋などを介してユーザの人体と電極部510とが接触している場合(すなわち、ユーザの人体と電極部510が対向している場合)であっても、実現可能である。
送信部512は、バンドパスフィルタを有した電気回路から構成され、メモリ516に記憶されているデータを、電極部510や人体を介して携帯機器10に送信するものである。制御部514は、携帯機器10へのデータ送信を制御する。メモリ516は、鞄用モジュール500の個体番号等を記憶している。
荷重センサ520は、鞄590の内底に設けられている(例えば鞄590は二重底となっており、当該2重底の間に荷重センサ520が設けられているものとする)。荷重センサ520によれば、鞄590内に収納されている荷物の重さを検出することができる。なお、荷重センサ520は、鞄の底面(外側の底面)に設けられていてもよい。この場合、荷重センサ520による検出は、鞄が地面又は床面に置かれたときに行われることになり、本実施形態においては、そのときの値がメモリ516に記録されるものとする。
本実施形態では、制御部514は、電極部510を介した携帯機器10との人体通信が可能な場合に、送信部512を制御して、メモリ516に記憶されている個体番号や荷重センサ520の出力を、携帯機器10に対して送信する。
次に、本実施形態における制御部60の処理について、図13のフローチャートに沿って、かつその他図面を適宜参照しつつ、詳細に説明する。なお、図13の処理は、第3の実施形態で説明した図10の処理と同時並行的に行われてもよいし、独立して行われてもよい。
図13の処理では、まず、ステップS310において、制御部60が、ズボン用モジュール400及び鞄用モジュール500と携帯機器10との人体通信が行われているか否かを判断する。すなわち、胸ポケット等に携帯機器10を入れたユーザが、ズボン490を着用し、かつ鞄590を持っているか否かを判断する。この場合、制御部60は、受信部18が、ズボン用モジュール400及び鞄用モジュール500の個体番号を受信しているか否かに基づいた判断を行うものとする。このステップS310の判断が否定されている間は、ステップS310を繰り返すが、ステップS310の判断が肯定された場合には、ステップS312に移行する。
ステップS312に移行すると、制御部60は、カレンダ部16から現在時刻を取得する。次いで、ステップS314では、制御部60が、荷重センサ520の値を取得する。
次いで、ステップS314では、制御部60は、図12のズボン490の左側に設けられている圧力センサ420eの出力Peがあるか(所定値以上か)否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合、すなわち、ユーザが鞄590を左手で持っており、左足に鞄590が当たっている場合には、制御部60は、ステップS318に移行し、「左手持ち」と推定し、当該推定結果を推定結果テーブル(図4と同様)に記録する。その後は、ステップS326に移行する。
一方、ステップS316の判断が否定された場合には、ステップS320に移行し、制御部60は、ズボン490に設けられている圧力センサ420fの出力Pfがあるか(所定値以上か)否かを判断する。ここでの判断が肯定された場合、すなわち、ユーザが鞄590を右手で持っており、右足に鞄590が当たっている場合には、制御部60は、ステップS322に移行し、「右手持ち」と推定し、当該推定結果を推定結果テーブル(図4と同様)に記録する。その後は、ステップS326に移行する。上記ステップは、鞄590を持っているとどこかのタイミングで鞄590とズボン490とが接触することから右手、左手のどちらの手でどの程度の荷重をどれ位の時間持っていたのかを推定するものである。制御部60は、ユーザが鞄590などの荷物を持つときのログをフラッシュメモリ50に記憶することにより、ユーザがどの手で荷物を持つことが多いか、右手と左手とを使う比率、軽い荷物は左手、思い荷物は右手などのクセを認識することができる。なお、ステップS320の判断が否定された場合には、制御部60は、ステップS324に移行し、「両手持ち」(体の前で鞄を両手で持っている)と判断して、ステップS310に戻る。
ステップS326に移行した場合、制御部60は、推定結果テーブルを参照して、同一の推定結果が一定時間記録され続けているか否かを判断する。ここでの判断が否定された場合には、ステップS310に戻る。一方、ステップS326の判断が肯定された場合には、ステップS328に移行する。
ステップS328では、ユーザに腰痛や体のバランスずれ等が発生するのを未然に防ぐため、制御部60は、ユーザに対して鞄590の持ち替えを行うよう報知する。その後は、ステップS310に戻る。
以上、詳細に説明したように、本第4の実施形態によると、制御部60は、ユーザの手が鞄590の取っ手に触れたことを人体通信を介して検出する(S310)とともに、ユーザの足と鞄590とが衣服(ズボン490)を介して接触したことを人体通信を介して検出し(S316,S312)、これらの検出結果に基づいて、ユーザが鞄を保持する状態(左手持ちか右手持ちか、あるいは両手持ちか)を推定する。したがって、本第4の実施形態では、ユーザが鞄を持つ手を精度よく推定することができるので、当該推定結果に基づいて、長時間同一の手で鞄590を持つことがないようにユーザに報知することで、ユーザに体のバランスのずれや腰痛等が発生するのを未然に防止することが可能となる。また、本実施形態では、鞄の持ち手を推定するためにユーザが操作等を行う必要がないので使い勝手がよい。
なお、上記第4の実施形態では、一定時間同一の手で鞄を持っている場合に報知することとしたが、これに限らず、同一の手で持っている鞄(荷物)の重さと時間の積が所定値以上となった場合に、報知することとしてもよい。これにより、荷物の重さを考慮した報知を行うことができるので、より適切に体のバランスのずれや腰痛等がユーザに発生するのを未然に防止することが可能となる。
なお、上記第4の実施形態では、鞄用モジュール500を鞄590に設けた場合について説明したが、これに限らず、鞄のように持ち歩く物体(例えば楽器、紙袋などの荷物)に設けることとしてもよい。
なお、上記第4の実施形態では、制御部60は、ズボンの圧力センサ420e,420fの値に基づいて、鞄を持っている手を推定する場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、制御部60は、ズボンの左足及び右足部分と鞄に磁石を設けておき、磁石同士が引き合ったこと(又は反発したこと)に基づいて、鞄を持っている手を推定するようにしてもよい。この場合、磁石同士が引き合ったこと(又は反発したこと)は、電磁誘導の原理を用いて検出するようにすればよい。
なお、ズボンに代えて、上着(例えば背中の左右部分)に圧力センサを設けてもよい。このようにすることで、制御部60は、肩掛け鞄を左肩、右肩のいずれで長時間保持しているかを検出することができ、これに基づいた報知を行うことが可能となる。
なお、上記各実施形態では、携帯機器10のフラッシュメモリ50(推定結果テーブル)にデータが記憶される場合について説明したが、これに限られるものではない。例えば、携帯機器10とネットワークを介して接続されているサーバに対して、データを保存するようにしてもよい。この場合、サーバでは、複数の携帯機器10から収集したデータを用いて統計を取るなどすることができる。また、サーバでは、ユーザが腰痛を患っている場合には、当該腰痛の原因を、過去の姿勢情報に基づいて分析することとしてもよい。
なお、上記各実施形態では、携帯機器10と各モジュール又はPC300とが人体を介した通信(人体通信)を行う場合について説明したが、これに限らず、携帯機器10と各モジュール又はPC300との間の通信として、近接通信を採用することとしてもよい。なお、上記実施形態の携帯機器10の機能を、例えば腕時計、メガネ、補聴器、衣服、アクセサリなどのユーザが身につける物体に持たせることとしてもよい。例えば、パジャマの上着と、パジャマのズボンとに人体通信用の電極と圧力センサとを設けるとともに、メモリを設けることにより、就寝時の姿勢を記憶するようにしてもよい。なお、電極、圧力センサなどをシーツに設け、シーツとの間で人体通信が成立したときに就寝時の姿勢を記憶するようにしてもよく、パジャマとシーツとにそれぞれの構成要件を適宜設けるようにしてもよい。
なお、上記各実施形態は、適宜組み合わせることとしてもよい。
上述した各実施形態は本発明の好適な実施の例である。但し、これに限定されるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において種々変形実施可能である。
10 携帯機器
12 ディスプレイ
15 スピーカ
18 受信部
22 無線通信部
60 制御部
70 電極部
110,410,510 電極部
112,412 送信部
120a〜120c,420a〜420f 圧力センサ
150 椅子駆動装置
320 撮像部
400 ズボン用モジュール
414 制御部
490 ズボン

Claims (17)

  1. 近距離通信又は人体通信によりユーザの圧力に関する情報を時間経過に応じて入力する入力部と、
    前記入力部の入力結果に基づいて、前記ユーザの姿勢の変化量を検出する検出部と、を備えたことを特徴とする電子機器。
  2. 前記検出部は、前記ユーザの姿勢の変化量が所定の変化量よりも少ないかどうかを検出することを特徴とする請求項1に記載の電子機器。
  3. 前記検出部が前記ユーザの姿勢の変化量が所定の変化量よりも少ないことを検出した場合に、前記ユーザの姿勢に関する情報を報知する報知部を備えたことを特徴とする請求項2に記載の電子機器。
  4. 前記検出部が前記ユーザの姿勢の変化量が所定の変化量よりも少ないことを検出した場合に、外部機器の駆動制御を行う制御部を備えたことを特徴とする請求項2又は3に記載の電子機器。
  5. 前記入力部は、前記ユーザが立っている状態とは異なる状態で取得可能な圧力に関する情報を入力することを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の電子機器。
  6. 前記入力部は、前記ユーザの衣服に設けられた圧力センサで検出される情報を入力することを特徴とする請求項1〜5のいずれか一項に記載の電子機器。
  7. 前記入力部は、前記衣服に設けられた通信部との間における近距離通信又は人体通信により、前記ユーザの圧力に関する情報を入力することを特徴とする請求項6に記載の電子機器。
  8. 前記検出部は、前記ユーザを撮像可能な撮像部による前記ユーザの撮像画像に基づいて、前記ユーザの姿勢の変化量を検出することを特徴とする請求項1〜7のいずれか一項に記載の電子機器。
  9. 前記検出部は、距離画像センサの検出結果に基づいて前記ユーザの姿勢の変化量を検出することを特徴とする請求項1〜8のいずれか一項に記載の電子機器。
  10. ユーザの人体を介して通信可能な人体通信部と、
    物体に設けられた電極が前記ユーザの第1部位と接触したことを前記人体通信部を介して入力する第1入力部と、
    前記第1部位とは異なる前記ユーザの第2部位と前記物体との衣服を介した接触に関する情報を入力する第2入力部と、
    前記第1、第2入力部の入力結果に基づいて、前記ユーザによる前記物体の保持状態を検出する検出部と、を備えたことを特徴とする電子機器。
  11. 前記検出部は、前記ユーザが前記物体を保持している手の左右情報を検出することを特徴とする請求項10に記載の電子機器。
  12. 前記検出部が、前記ユーザが右手もしくは左手で前記物体を所定時間保持していたことを検出した場合に、前記ユーザへの報知を行う報知部を備えたことを特徴とする請求項10又は11に記載の電子機器。
  13. 前記第2入力部は、前記ユーザの衣服に設けられた接触センサを介して検出される、前記ユーザの第2部位と前記物体との衣服を介した接触に関する情報を入力することを特徴とする請求項10〜12のいずれか一項に記載の電子機器。
  14. 前記接触センサは、前記人体通信部と通信を行う電極部を有していることを特徴とする請求項13記載の電子機器。
  15. 前記接触センサは、圧力センサを有していることを特徴とする請求項13または14記載の電子機器。
  16. ユーザの所定の部位に対して接触可能な複数の圧力センサと、
    近距離通信又は人体通信により、前記圧力センサの検出結果を外部機器に対して送信する通信部と、を備えたことを特徴とする被利用物体。
  17. ユーザの左右の部位に応じて衣服に設けられ、近距離通信または前記ユーザの人体を介した人体通信が可能な通信部と、
    前記通信部により前記ユーザの左右に関する情報を出力する出力部と、を備えた衣服。


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