JP2013544413A - コールドブートとウォームブートとを区別する方法およびデバイス - Google Patents

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Abstract

デバイスのコールドブートとウォームブートとを区別する方法が提供され、このデバイスは、ブートタイプを示すために使用されるフラグを包含する揮発性メモリを備え、この方法は、そのフラグを読み取ることによってブートタイプを判定するステップを備え、この方法は、電源異常が生じたことを示すメッセージを検出すると、デバイスがブートタイプをウォームブートと判定しないように揮発性メモリのデータを変更することをさらに備える。

Description

本発明は、電子デバイスに関し、より詳細には、コールドブートとウォームブートとを区別する方法およびデバイスに関する。
簡易ネットワーク管理プロトコル(SNMP)は、UDPベースのネットワークプロトコルである。SNMPは、ネットワーク管理システムにおいて、ネットワーク接続されたデバイスを、管理上の注目を引くに値する条件に関して監視するのに概して使用される。SNMPは、インターネットエンジニアリングタスクフォース(IETF)によって規定されるインターネットプロトコルスイートの構成要素である。SNMPは、アプリケーション層プロトコル、データベーススキーマ、およびデータオブジェクトのセットを含む、ネットワーク管理のための標準のセットから成る。SNMPは、システム構成を記述する管理データを、管理されるシステム上の変数の形態で開示する。次に、これらの変数が、管理するアプリケーションによってクエリされ(さらに、時として、設定され)得る。
通常のSNMPの使用の際、マネージャと呼ばれる1つまたは複数の管理コンピュータが、ネットワーク内のグループのホストまたはデバイスを監視する、または管理するタスクを有する。管理される各デバイスは、SNMPを介して情報をマネージャに報告する、エージェントと呼ばれるモジュールを常時、実行している。詳細には、この情報は、SNMPプロトコルデータユニット(PDU)を介して報告される。これらのPDUの中で、トラップが、管理されるデバイスに関するアラートまたは他の非同期イベントを報告するのに使用されるタイプのPDUである。
SNMPがゲートウェイ上で展開される場合、トラップ通知が、例えば、コールドブート、ウォームブート、管理されるイーサネット(登録商標)スイッチ変更、リンクアップ、リンクダウンなどを報告するのに使用され得る。
しかし、SNMPをゲートウェイ上で展開する場合、ゲートウェイは、時として、コールドブートとウォームブートを正しく区別することができないことが判明している。
ITU−T勧告G.991.2(2003年12月)、セクション7.1.2.5.3
本発明のある態様によれば、デバイスのコールドブートとウォームブートとを区別する方法が提供され、このデバイスは、ブートタイプを示すために使用されるフラグを包含する揮発性メモリを備え、この方法は、そのフラグを読み取ることによってブートタイプを判定するステップを備え、この方法は、電源異常が生じたことを示すメッセージを検出すると、デバイスがブートタイプをウォームブートと判定しないように揮発性メモリのデータを変更することをさらに備える。
本発明の別の態様によれば、コールドブートとウォームブートとを区別するデバイスが提供される。このデバイスは、ブートタイプを示すために使用されるフラグを包含する揮発性メモリ302と、電源異常が生じたことを示すメッセージを捕捉する電源異常捕捉モジュール301と、そのフラグを読み取ることによってブートタイプを判定するため、および電源異常が生じたことを示すメッセージが電源異常捕捉モジュール301によって捕捉されたことに応答して、プロセッサ303がブートタイプをウォームブートと判定しないように揮発性メモリ302のデータを変更するプロセッサ303とを備える。
本発明のこの態様によれば、デバイスは、コールドブートとウォームブートとを正しく区別することができる。
本発明のさらなる態様および利点は、本発明の以下の詳細な説明において見られることを理解されたい。
本発明のさらなる理解をもたらすように含められる添付の図面は、本発明のいくつかの実施形態を、本発明の原理を説明する役割をする説明とともに例示する。したがって、本発明はそれらの実施形態に限定されない。
本発明のある実施形態によるハードウェア接続を示す図である。 本発明の実施形態によるコールドブートとウォームブートとを正しく区別するのを支援する方法を示す流れ図である。 本発明の実施形態によるコールドブートとウォームブートとを区別するデバイスを示すブロック図である。
次に、本発明の実施形態を、図面に関連して詳細に説明する。以下の説明において、知られている機能および構成のいくつかの詳細な説明は、明確性および簡潔性のため省略され得る。
コールドブート(ハードリブート、コールドリブート、またはコールドスタートとしても知られる)とは、デバイスに対する電源が循環させられる(オフにされ、その後、オンにされる)場合、またはプロセッサに対する特別なリセット信号がトリガされる場合である。コールドブートは、事故によって生じる停電によってもたらされること、またはユーザが、システムフリーズもしくは重大なエラーの状態からシステムをレジュームすることを所望して故意にもたらされることが可能である。
ウォームブート(ソフトリブートまたはウォームリブートとしても知られる)は、電源を解除することなしにソフトウェア制御下でコンピュータを再起動することである。ウォームブートは、必ずではないものの、通常、電源を解除することなく、マシンを順序正しくシャットダウンし、さらに再起動することを指す。
一部のシステムにおいて、デバイスが起動するたびに、デバイスは、その起動がコールドブートとウォームブートのうちいずれのブートであるかを判定し、さらにSNMPトラップを介してこのブートイベントのブートタイプをSNMP管理デバイスに通知する。
例として、ブートタイプの判定を支援するために、selftest_flagと呼ばれるフラグが、ゲートウェイの揮発性メモリ(RAM、ランダムアクセスメモリなどの)の中のプロゾーンと呼ばれる割り当てられた領域において設定される。プロゾーンは、システム関連のパラメータ、例えば、selftest_flagを格納するための割り当てられたメモリ領域である。さらに、プロゾーンは、この例において巡回冗長検査(CRC)技術を使用し、このことは、プロゾーンが、2つの部分を包含し、1つの部分は、システム関連のパラメータのデータを包含し、さらにもう1つの部分は、システム関連のパラメータのデータのCRCチェックサムを包含することを意味する。したがって、プロゾーンのデータ精度は、保証され得る。この例において、ゲートウェイは、インターネットサービスプロバイダに接続するための1つまたは複数の外部ポートと、ユーザデバイスに接続するための1つまたは複数の内部ポートとを有し得る。外部ポートは、xDSL(adsl、vdsl、shdslなど)、イーサネット(登録商標)ポート、GPON(ギガビット対応の受動光ネットワーク)、UMTS(ユニバーサルモバイルテレコミュニケーションズシステム)などのうちの1つまたは複数を備え得る。インターネットポートは、イーサネット(登録商標)ポートとWiFi(802.11)のうちの1つまたは複数を備え得る。コールドブートとウォームブートを判定するためのソリューションは、以下のとおりである。すなわち、ゲートウェイがコールドブートモードで起動した場合、ゲートウェイは、揮発性メモリの中のデータが、前の電源オフの後に失われるため、selftest_flagを読み取ることに失敗する。したがって、ゲートウェイは、揮発性メモリの中にselftest_flagを作成し、さらにselftest_flagを、コールドブートを示す1に設定する。ゲートウェイがウォームブートモードで起動した場合、ゲートウェイは、selftest_flagを、ウォームブートを示す0に変更する。ゲートウェイが、ウォームブートモードでselftest_flagを作成する必要がない理由は、ウォームブート期間中、揮発性メモリに電源が投入されたままであることである。したがって、ゲートウェイは、起動がいずれのブートタイプであるかを、selftest_flagを読み取ることによって判別することができる。この例において、すべてのシステム関連のパラメータを包含するのにプロゾーンを使用する。したがって、ゲートウェイは、起動すると、プロゾーンのCRCチェックサムを調べる。チェックサムが無効である場合、このことは、そのブートより前に揮発性メモリに電源が投入されていなかったことを意味し、ゲートウェイは、プロゾーンを(selftest_flagを含め)再作成し、さらにselftest_flagを1に設定する。チェックサムが有効である場合、そのブートより前に揮発性メモリに電源が投入されていたため、ゲートウェイは、selftest_flagを0に変更する。ゲートウェイが、このフラグを読み取り、このフラグが1である場合、ゲートウェイは、管理システムにコールドブートトラップを送信し、1ではない場合、ウォームブートトラップが送出される。
しかし、RAMのデータ残留磁気特性が、電源が解除されてから数秒ないし数分の間、プロゾーンを(無論、selftest_flagを含め)読み取り可能にする。プロゾーンのデータが失われていないため、デバイスに電源が供給され、オンにされると、プロゾーンは、依然として有効であると確認される。このことは、デバイスが、コールドブートを、事実と合わないウォームブートと間違えることをもたらす。
本発明は、コールドブートとウォームブートを正しく区別するのを支援するために電源断通知(dying gasp)を活用する。
電源断通知は、電源異常が生じた際に電源異常が生じたことを示すようにカスタマ構内設備(CPE)DSLデバイスによってデジタル加入者線アクセスマルチプレクサ(DSLAM)に送信されるメッセージ(または信号)である。本明細書で、電源異常(または送電停止、電源障害、電源喪失、またはブラックアウトとしても知られる)とは、ある区域に対する電力が短期的に、または長期的に失われることである。電源断通知を有するDSLインターフェースは、短い期間、別の電源から電力を得て、このメッセージが外部電源なしに送信され得るようにしなければならない。電源断通知メッセージは、セッションを終了させ、さらに電源が戻り、モデムが再調整されるとすぐに、新たなセッションが作成されることが可能である。電源断通知は、ITU−T勧告G.991.2(2003年12月)のセクション7.1.2.5.3に電源ステータスビットとして記載されている。
図1は、本発明の実施形態によるハードウェア接続を示す図である。ゲートウェイの電源がオフである場合、ブロードコムチップセット、例えば、BCM96358、BCM96368、BCM96362などが、電源断通知割込みを発行する。電源断通知入力が、内部1.25V基準電圧と比較される。この1.25V基準は、高精度のオンチップのバンドキャップ基準から導き出される。バンドギャップ基準は、全温度範囲、全プロセス範囲、および全電圧範囲にわたって2%以内に安定している。温度範囲は、0℃から70℃までである。許容差は、1%である。バンドギャップは、電圧レベルに実際には依存せず、したがって、±5%電圧範囲にわたって安定している。コンパレータのヒステリシスは、約±30mVに設定される。電源断通知は、DYING_GASP_IN入力上の検出電圧が1.215Vを下回るとアサートされ、この入力が1.282Vを超えるとディアサートされる。使用されない場合、2.5Vに結びつける。
図2は、この実施形態によるコールドブートとウォームブートを正しく区別することを支援する方法を示す流れ図である。
ステップ201で、デバイスが、電源断通知を捕捉する。例えば、ゲートウェイの電源が偶然に、または故意に解除されると、ブロードコムチップセットが、電源断通知割込みを発行する。デバイスの電源断通知ハンドラが、電源断通知割込みを捕捉する。
ステップ202で、デバイスが、プロゾーンのCRCチェックサムを破損させる。この目的は、CRCチェックサムを無効にすることである。例えば、このチェックサムを破損させるために、電源断通知ハンドラが、プロゾーンのCRCチェックサムを1だけ増加させる。すると、ゲートウェイに電源が投入された際、プロゾーンのCRCチェックサムは、無効と確認され、さらにデバイスが、プロゾーンを初期化するように構成され、さらにこの初期化の際に、selftest flagが、ゲートウェイがコールドブートしたことを意味する1に設定される。
ゲートウェイが起動した後、snmpモジュールが、selftest flagを読み取り、このフラグが1に設定されている場合、snmpは、ターゲットpcにコールドスタートトラップを送出する。すると、ターゲットpcは、ゲートウェイが電源投入時に起動したことを知る。
本発明の変形形態によれば、本発明の原理が、コールドブートとウォームブートを正しく区別するために電源断通知機構を有する他のデバイス、例えば、セットトップボックスに適用されることが、これらのデバイスのRAMが依然として、データ残留磁気特性を有するため、可能である。
本実施形態によれば、デバイスは、selftest_flagを使用して、起動がいずれのブートタイプであるかを判定する。原理は、ブートより前に書き込まれた揮発性メモリの中のデータは、ブートがウォームブートである場合、ブートの後に依然として読み取り可能であり、ブートがコールドブートである場合、読み取り可能ではないことである。残留磁気によってもたらされる誤った判定を無くすため、デバイスは、電源異常が生じた場合に、データを読み取ることにゲートウェイが失敗するように、またはゲートウェイがブートをウォームブートと判定しないようにデータを変更する必要がある。ゲートウェイが電源異常の後に起動した際にデータが依然として読み取り可能である場合でさえ、ゲートウェイは、そのブートが、ウォームブート以外のコールドブートであると知る。前述の例に示されるとおり、データのこの変更は、プロゾーンを破損させること、またはselftest_flagを破損させることとなり得る。
この例において、selftest_flagが、プロゾーンに入れられ、さらに電源断通知が捕捉されると、プロゾーンのCRCチェックサム部分を破損させることによって、デバイスは、さもなければ、従来技術のソリューションにおいて、場合により、ウォームブートと間違えられたコールドブートを正しく判定することができる。しかし、変形形態によれば、デバイスは、CRCチェックサムのデータを破損させること以外で、selftest_flagのデータを破損させることが可能である。さらに、別の変形形態によれば、selftest_flagは、メモリの中で独立に設定され、さらに電源断通知が捕捉されると、selftest_flagの値が1に設定される。
図3は、本発明の実施形態によるコールドブートとウォームブートとを区別するデバイスを示すブロック図である。このデバイスは、電源断通知割込みハンドラ301と、プロセッサ303と、メモリ302とを備える。メモリ302は、独立したselftest_flagを格納するのに、またはselftest_flagを包含するプロゾーンを格納するのに使用される。電源断通知割込みハンドラ301は、電源異常が生じた場合に、電源異常が生じたことを示す電源断通知割込み(電源断通知割込みは電源断通知メッセージの送信をトリガする)を捕捉し、さらにこの捕捉をプロセッサ303に通知するのに使用される。プロセッサ303は、ブートがコールドブートであるか、またはウォームブートであるかを判定し、さらに捕捉の通知に応答して、selftest_flagのデータ、またはプロゾーンのデータを変更するのに使用され、この変更が、プロセッサ303に、ブートをコールドブートと判定させる。このデータ変更は、以下のとおりであり得る。独立したselftest_flagが使用される場合、selftest_flagのデータが、コールドブートを示す値に変更され、プロゾーンが使用される場合、プロセッサ303が、selftest_flagのデータを変更する、またはプロゾーンチェックサムを無効にするようにプロゾーンチェックサムのデータを変更することが可能である。
いくつかの実施形態を説明してきた。それでも、様々な変形が行われ得ることが理解されよう。例えば、様々な実施形態の要素が、他の実施形態をもたらすように組み合わされる、補足される、変形される、または取り除かれることが可能である。さらに、他の構造およびプロセスが、開示される構造およびプロセスに代用されることが可能であり、さらにもたらされる実施形態は、開示される実施形態と同一の結果を少なくとも実質的に実現するように、少なくとも実質的に同一の方法で、少なくとも実質的に同一の機能を実行することが当業者には理解されよう。したがって、これら、およびその他の実施形態は、本発明の範囲に含まれるものとする。

Claims (10)

  1. ブートタイプを示すために使用されるフラグを包含する揮発性メモリを備えるデバイスのコールドブートとウォームブートとを区別する方法であって、
    前記フラグを読み取ることによってブートタイプを判定するステップを備え、
    電源異常が生じたことを示すメッセージを検出すると、前記デバイスが前記ブートタイプをウォームブートと判定しないように前記揮発性メモリのデータを変更するステップをさらに備える、前記方法。
  2. 前記変更するステップは、前記フラグの前記データを、コールドブートを示す値に変更するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
  3. 前記フラグを読み取ることに失敗した場合、前記フラグを作成し、前記フラグを、コールドブートを示す値に設定するステップをさらに備える、請求項2に記載の方法。
  4. 前記揮発性メモリは、前記フラグを備える第1の部分と、前記第1の部分の前記データの前記CRCチェックサムである第2の部分とから成るデータ領域を包含し、前記変更するステップは、
    前記データ領域のCRCを無効にするように前記データ領域の前記データを変更するステップをさらに備える、請求項1に記載の方法。
  5. 前記データの前記CRCが無効と確認されると、前記フラグを含む前記データ領域を作成し、前記フラグを、コールドブートを示す値に設定するステップを備える、請求項4に記載の方法。
  6. コールドブートとウォームブートとを区別するデバイスであって、
    ブートタイプを示すために使用されるフラグを包含する揮発性メモリ302と、
    電源異常が生じたことを示すメッセージを捕捉する電源異常捕捉モジュール301と、
    前記フラグを読み取ることによってブートタイプを判定するため、および、前記電源異常捕捉モジュール301によって電源異常が生じたことを示す前記メッセージが捕捉されたことに応答して、プロセッサ303が前記ブートタイプをウォームブートと判定しないように前記揮発性メモリ302のデータを変更するプロセッサ303と、
    を備える、前記デバイス。
  7. 変更するステップは、前記フラグの前記データを、コールドブートを示す値に変更するステップをさらに備える、請求項6に記載のデバイス。
  8. 前記プロセッサ303は、前記フラグを読み取ることに失敗した場合、前記フラグを作成し、前記フラグを、コールドブートを示す値に設定するようにさらに構成される、請求項7に記載のデバイス。
  9. 前記揮発性メモリ302は、前記フラグを備える第1の部分と、前記第1の部分の前記データの前記CRCチェックサムである第2の部分とから成るデータ領域を包含し、前記変更するステップは、
    前記データ領域のCRCを無効にするように前記データ領域の前記データを変更するステップをさらに備える、請求項6に記載のデバイス。
  10. 前記プロセッサ303は、前記データの前記CRCが無効と確認されると、前記フラグを含む前記データ領域を作成し、前記フラグを、コールドブートを示す値に設定するようにさらに構成される、請求項9に記載のデバイス。
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