JP2013543588A - 液体媒体中の核測定のために電気化学支援のアルファ検出器を用いる検出方法 - Google Patents

液体媒体中の核測定のために電気化学支援のアルファ検出器を用いる検出方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、液体媒体中に含まれるアルファ粒子をその場検出するための方法であって、対電極(7)と、2つの電気接点の間に挟まれる真性半導体物質からできた基板を備え、この液体媒体と接触させられるべき接点がホウ素ドープダイヤモンドからできている、アルファ粒子検出器(1)とを備えるシステムを用いる方法に関する。特定の電解液(8)を形成すること、および対電極(7)と液体媒体と接触したホウ素ドープダイヤモンド接点との間で電流を循環することによって、液体媒体中に存在するアクチニドまたはポロニウムを、ホウ素ドープダイヤモンド接点に濃縮すること、および、これによってアルファエミッターの検出限界を下げることが可能になる。

Description

本発明は、溶液中に存在するα粒子エミッター、とりわけ、アクチニドおよびポロニウムが検出および測定できるようにする方法に関する。さらに具体的には、本発明は、液体媒体中の核測定のための電気化学的に支援されたアルファ検出器を用いる検出方法に関する。
ヒトの活動に固有の全ての産業と同様に、原子力産業では、固体、ガス状または液体の副産物を生じる。具体的には、原子力産業では、大量の廃水を生じ、これは不活性である場合もあるし、または逆に弱い放射性もしくは強い放射性である場合もある。廃水という用語は、環境にとって有害な汚濁負荷(溶解されようと粒子の形態であろうと)をもたらす全ての液体排出物を指すことが思い起こされる。
放射性の弱い廃水は、環境中へ分散される前に濾過され、希釈されて、検査される。廃棄条件は、環境への影響が極めて低くなり、かつ健康へのリスクがないように、当然ながら、しかるべき安全関係当局によって厳密に規制されて管理される。例えば、2009年9月25日の条例(prefectorial decree)番号2009.PREF.DCI2/BE0172が、現在、環境保護のための指定設備(ICPE)の放射性廃棄物、およびまた液体廃棄物の廃棄に関して許容される年間限度を規制している。従って、「原子力・代替エネルギー庁(Commissariat a I’energie atomique et aux energies alternatives)」のサクレー研究所(Sacaly Centre)では、年間に最大で、0.20GBqという総アルファエミッター活性の排出が許可されている。
本発明の状況では、1つの懸案事項は、水溶液中に存在する、アクチニドおよびポロニウムのような特定のアルファ粒子エミッターの定量化である(これらの粒子が、管理区域内の実験室の床の洗浄、廃水蒸発濃縮物または他の溶液のいずれから生じる溶液由来であろうと)。
水溶液中に存在するアクチニドおよび/またはポロニウムの量を決定するために、溶液のサンプルを分析用に採取して、このサンプルの放射能を標準的な放射線源の放射性と比較されてもよい。
この方法の不利な点は、アクチニドまたはポロニウムのカウントおよび分光分析のためのサンプルおよび標準的な線源を分離、精製および調製するためには極めて長時間の操作が必要であるということである。
このような操作条件では、分析目的でサンプルが作製される場合、測定の結果は、数日後でないと判明しない。
安全性関係当局は、廃水が送られ、測定によって規定の廃棄基準に適合した後にだけ、廃水の排出に対して同意するということを考えれば、これらの結果を得るための期間を劇的に短縮することを望むことが特に重要であることが容易に理解され得る。
別のアプローチは、アクチニドイオンを含有する溶液中にアルファ放射線検出器を浸漬することによって、なんらサンプルを採取することなく、分析されるべき溶液中で直接アルファ活性を測定することからなる。
このアプローチは、新しいものではない。実際に、1977年には、天然のダイヤモンドは、10〜100mg/Lの濃度の範囲内で、濃硝酸媒体(2M)中に含まれる239Puの溶液中に浸漬したアルファ粒子を検出するための材料として試験の成功を収めた(本明細書末尾の文献[非特許文献1]を参照のこと)。ダイヤモンド検出器を300Vで分極することによって、ならびにシグナル増幅器およびマルチチャネル分析装置を用いることによってアルファ粒子が検出され、そのパルスの高さが測定される。
この技術の利点は、これによって、標準的なアルファ線源の調製という微妙な問題を克服することが可能になるということである。しかし、この技術の性能には限界があり、実際、20kBq/cm未満のアルファ活性量は測定できない。なぜなら、このような活性の線量について記録されたシグナルは、分析目的には用いることができないからである。
他の研究、特に、Feist(文献[非特許文献2])によって、またKrapivin(文献[非特許文献3])によって公開された研究では、表面障壁形検出器を用いてアルファ活性の溶液中で直接分析が行われた。見かけ上有望な可能性にもかかわらず、これらの研究は、この種類の検出器の安定性が不十分なせいで、なんら産業上の適用につながらなかった。
文献中には、当業者はまた、ガラスシンチレータを用いて核燃料再処理産業から生じる酸性溶液中に検出器を浸漬することによるアルファ放射線の直接測定のための試験が見出される(文献[非特許文献4])。不幸にも、この技術は、溶液に最初に存在する核分裂生成物由来のβ放射線およびγ放射線の干渉に対する感度が高いせいで、早々に放棄された。
その後、シリコン基板上の合成ダイヤモンド層が製造されたこと、とりわけCVD(「化学気相成長」)方法を用いて製造されたことによって、不利な媒体(腐食および、照射のせいで)中で用いることができる、この革新的な材料を用いて溶液中におけるアルファ活性の直接分析のための目的の検出システムを生成することが想定できるようになった(文献[非特許文献5])。しかし、これらの測定システムでは、0.4kBq/cm未満というアルファ活性量を測定することはできない。
最後に、さらに最近では、PIPS(Passive Ion implant Planar Silicon)型の検出器を用いて、液体の表面でアルファ粒子を検出した(文献[非特許文献6])。このような検出器は、浸漬型検出器のファミリーに実際に属するのではないが、実験目的は同様であり、すなわち、標準線源の調製なしの直接測定であり、これは、酸性の放射性核種溶液による検出器の腐食の危険性の排除と組み合わされる。しかし、この種の検出器は、β放射線およびγ放射線に対する感度を示し、従って、実験データからアルファ活性を抽出するためのエネルギーの識別を要する。
エス・エフ・コズロフ(S.F.Kozlov)、イー・エー・コノロバ(E.A.Konorova)、エム・アイ・クラピービン(M.I.Krapivin)、ヴィ・エイ・ナデイン(V.A.Nadein)、「ユウセージ・オブ・ダイヤモンド・デテクターズ・アズ・イマースド・アルファ・カウンターズ(Usage of diamond detectors as immersed alpha−counters)」1977年、アイ・イー・イー・イー・トランザクションズ・オン・ヌクレアー・サイエンス(IEEE Transactions on Nuclear Science),第NS−24巻,第1号、242−243ページ。 アイ・ファイスト(I.Feist)、ケー・ワドラセク(K.Vdolecek)、シー・コネチ(C.Konecny)、「ラジオケミカル・アンド・ラジオアナリティカル・レターズ(Radiochemical and Radioanalytical Letters)」1978年、第36巻(2−3)、第101ページ。 エム・アイ・クラピービン(M.I.Krapivin)、アイ・エー・レーベデフ(I.A.Lebedev)、ビー・エフ・ミャソエードフ(B.F.Myasoedov)、ヴィ・ジー・ユーディナ(V.G.Yudina)、エー・エー・ヤコブソン(A.A.Yakobson)、ヴィー・ワイ・フレンケル(V.Y.Frenkel)、「ラジオキミア(Radiokhimia)」、1979年、第21巻、第2号、321ページ。 エー・ロバート(A.Robert)、シー・ステラ(C.Stella)、アール・ハインドル(R.Heindl)、「ヌクレアー・インストルメンツ・アンド・メソッズ・イン・フィジクス・リサーチ(Nuclear Instruments and Methods in Physics Research)」1984年、第A、225号(1)、179ページ。 ピー・ベルゴンゾ(P.Bergonzo)、エフ・フォーロン(F.Foulon)、エー・ブランビラ(A.Brambilla)、ディー・トロムソン(D.Tromson)、シー・ジャニー(C.Jany)、エス・ハーン(S.Haan)、「コロージョン・ハード・シーヴィディー・ダイヤモンド・アルファ・パーティクル・デテクターズ・フォー・ヌクレアー・リキッド・ソース・モニタリング(Corrosion hard CVD diamond alpha particle detectors for nuclear liquid source monitoring)」、ダイヤモンド・アンド・リレーテッド・マテリアルズ(Diamond and Related Materials)、2000年、第9巻、第1003〜1007ページ。 オー・ビー・エゴロワ(O.B.Egorov)、アール・エス・アデルマン(R.S.Addleman)、エム・ジェイ・オーハラ(M.J.O’Hara)、ティー・マークス(T.Marks)、ジェイ・ダブリュ・グレート(J.W.Grate)、「ダイレクト・メジャーメント・オブ・アルファ・エミッターズ・イン・リキッズ・ユージング・パッシベーテッド・イオン・インプランテッド・プラナー・シリコン(PIPS)ダイオード・デテクターズ(Direct measurement of alpha emitters in liquids using passivated ion implanted planar silicon (PIPS) diode detectors)」、ヌクレアー・インストルメンツ・アンド・メソッズ・イン・フィジクス・リサーチ(Nuclear Instruments and Methods in Physics Research)2005年、第A537号、600〜609ページ。
先行技術で遭遇される問題に照らして、本発明者らは、0.025Bq/cm未満というアルファ活性のα線量についてさえ、液体媒体中のアルファ活性を測定できる検出方法を設計するという目的を自ら設定した。
この目的は、少なくとも1つのアクチニドのイオンおよび/またはポロニウムのイオンを含む液体媒体のアルファ活性を検出するための方法であって、この方法は、以下の連続工程:
a)液体媒体中でアルファ粒子を検出するための現場検出システムの提供であって、
−アルファ粒子検出器であって、それぞれ第一および第二の電気接点を形成する、導電性材料からできている2つの層の間に挟まれている真性半導体物質からできている基板から形成されるアセンブリを備え、ここでこの第一の接点が、液体媒体と接触することを意図し、かつホウ素ドープダイヤモンドからできている、アルファ粒子検出器と;
−この液体媒体と接触することを意図した、導電性の物質からできている、対電極と;
−この対電極およびこの検出システムの検出器の第一の電気接点を電源に接続して、液体媒体中に存在するイオンを対電極から検出器の第一の電気接点に流すこと、または逆も同様に可能にするための手段と;
を備える、システムの提供と;
b)検出システムの検出器の第一の接点を、液体媒体と接触させる工程、およびこの検出システムの対電極を液体媒体と接触させる工程と;
c)この検出器の第一の電気接点を通過した後、この検出器の基板に停止されるアルファ粒子の検出と;
を包含し、ここでこの方法はさらに、工程c)の前に、以下の連続工程:
−錯化塩を、ならびに可能性としては、酸もしくは塩基の中から選択される元素を、この液体媒体中に添加することによって、ならびに、工程b)の後に、検出システムの対電極と検出システム検出器の第一の電気的接点との間に電流を流すことによって、この液体媒体中に存在する少なくとも1つのアクチニドのイオンおよび/またはポロニウムのイオンから得られた可溶性錯体の形態で、少なくとも1つのアクチニドおよび/またはポロニウムのイオンを含んでいる電解液(8)の調製の工程と;
−検出システムの対電極とこの検出システムの検出器の第一の電気的接点との間でこの電流を維持することによる、この検出システムの検出器の第一の接点上の不溶性のアクチニドおよび/またはポロニウムの水酸化物の形態での、このアクチニドおよび/またはポロニウムイオンの電気沈殿の工程であって、ここで、工程c)で検出されるアルファ粒子は、第一の電気接点上に存在する不溶性のアクチニドおよび/またはポロニウム水酸化物に少なくとも部分的に由来する工程と;
を包含する、方法によって達成される。
ダイヤモンドは、1cmあたり1020〜2×1021個のホウ素原子というドープ率でホウ素を用いてドープされることが要求される。
このダイヤモンドは好ましくは、多結晶性であるが、これはまた、単結晶性であってもよい。
この基板は好ましくは、単結晶性であっても、もしくは多結晶性であってもケイ素から、または多結晶性ダイヤモンドからできている。この基板はまた、アルファエミッターの分光分析の目的のために検出器を用いることが望ましい場合、単結晶性ダイヤモンドからできていてもよい。
本発明による検出システムの検出器は、さらに、第一の電気接点の表面の少なくとも一部を除いて、アセンブリの表面をカバーする電気的に絶縁性の物質からできている層を備えることが有利である。電気的に絶縁性の物質からできているこの層は、化学的な攻撃に耐性である材料からできていることが好ましい。次いで、この方式で保護される検出器は、損傷を受けることなく、液体媒体中に、少なくとも部分的に浸漬され得る。これは、コーティング樹脂、例えば、エポキシ型の樹脂のような従来の不動態化物質であってもよい。本発明による検出システムの検出器によって測定されることが推定される放射能のレベルの低さという観点では、検出システムのコーティングとして用いられるこの電気的な絶縁物質のアルファ放射線に対する耐性は、重要なパラメーターではないものとされる。
第一の接点に向かう対電極のイオンの動きの方向は、または逆も同様であるが、電流の流れの方向に依存することが明らかに理解される。次いで、この第一の接点は、作用電極として機能して、対電極は、補助電極または二次電極として作用する。
この対電極は、例えば、支持電解質の組成によって化学媒体中で電気化学的に攻撃できない金またはタンタルなどのような任意の材料からできていてもよい。この対電極はまた、例えば、ホウ素ドープのダイヤモンドからできていてもよい。しかし、この対電極は好ましくは、白金電極である。
アクチニドを検出するために用いられる方式は、当業者に公知であることに注意のこと。これは、核測定から構成されてもよく;この場合、アクチニド原子から放射されるアルファ粒子の検出は、(第一接点と第二接点との間に電場を事前にかけた後)、真性半導体の物質からできている、検出器の基板とアルファ粒子との相互作用の後に、基板内の電子ホール対の創出によって生成される電荷を収集することによって達成される。アクチニド原子の検出はまた、蛍光X線(XRF)分光の測定からなってもよく;この場合、検出は、X線によってアクチニド原子を励起する工程と、本発明による検出システムに対して外部の特定の検出器を用いてこの方式で生成される放射蛍光X線を測定する工程とからなる。
対電極と検出器との間に電流を流すことの効果とは、この検出システム検出器の第一の接点と電極との間の境界で、液体媒体(好ましくは水性媒体である)の電解還元後にpHの局所的増大が生じることである。
錯化塩(錯化のバックグラウンド塩とも呼ばれる)および可能性としては、電解液の調製の工程の間に酸または塩基から選択される元素は、工程c)の前に添加されてもよいが、工程b)の前に添加されても、または工程b)の後に添加されてもよいことに注意のこと。
アクチニドおよび/またはポロニウムのイオンを錯化させることができる電解液の形成は、液体媒体に錯化剤を添加することによって、および必要に応じて、液体媒体に酸または塩基を添加することを通じてpH値を適宜調節することによって、得られる。錯化剤はこの場合、優先的には、硫酸ナトリウムNaSOによって提供される硫酸イオンである。従って、硫酸ナトリウムは、2つの異なる役割、すなわち、錯化剤の役割と、バックグラウンド塩の役割とを果たし、これによって電荷を電解液内で伝導することが可能になる。以下で理解されるとおり、電解液のpHは、可能性としては、塩基または酸の添加を通じた調節後、好ましくは4〜4.5に等しい。
本発明の利点の1つは、電気沈殿の工程の間、検出器の第一の接点が、電極として機能するということである:電流が、第一のホウ素ドープダイヤモンドの接点とシステムの対電極との間に流される時、この電流は、電解液中に存在する錯化のバックグラウンド塩を通じて第一の接点と対電極との間で流れ(例えば、水中でのNaSOのNaおよびSO 2−への解離)、これは、電荷担体として作用して、検出器の第一の電気接点の表面上で水酸化物の形態で沈着されているアクチニドおよび/またはポロニウムのイオンをもたらす。この電気沈殿の工程によって、本発明者らは、この手段により、液体媒体中に存在するアルファ粒子エミッターを、検出器の第一の電気的接点上に濃縮することができる。
錯化塩を含有する液体媒体に対して酸または塩基を添加することの効果は、アクチニドおよび/またはポロニウムのイオンの可溶性の錯体を形成することを可能にする最適値へ電解液のpHを設定することであり、この方法によって、システムの第一の接点で電気沈殿が生じる前に、放射性コロイドおよび/または沈殿物が電解液内に形成されることを防ぐ。
錯化塩の添加によって液体媒体に追加された塩類の電荷はまた、電解液の満足な伝導度が得られることを可能にし、検出器の第一の電気接点と対電極との間(すなわち、電解セルの末端で)の抵抗降下を軽減する。
この方法は、有利にはまた、工程c)の後に、第一の接点と対電極との間に電流を流すことによって、電解液中の検出システムの検出器の第一の接点の除染の工程を包含してもよく、ここでこの電流の方向は、電気沈殿の工程の間に流される電流の方向に対して逆である。
上記除染を達成するために用いられる電解液は、可能性としては、この電解液が、アクチニドおよび/またはポロニウムのイオンを含まないことを除いて、電気沈殿の工程の間に用いられる電解液のものと同じ化学組成を有し得る。
電気的除染(electrodecontamination)の工程の前に、第一の接点の最初の粗洗浄を希釈酸溶液で行ってもよい。
この電気的除染の工程によって、検出システムの検出器が、アルファエミッター水酸化物の沈着を排除することが可能になり、これによって、この検出器は、再度用いることが可能になる。従って、本発明者らは、異なるデザインの実験装置の使用を必要としない、検出システムの検出器の電気的除染の簡易でかつ有効な方法を有する。
検出器の電気的除染は、例えば、+4mA/cmと+6mA/cmとの間の電流密度を15分間かける(そして、当然ながら、電気沈降の工程の間に流された電流に対してこの電流の方向を逆転する)ことによって、0.3Mに濃縮された[NaSO]の水溶液中で達成され得る。
この検出システムの検出器は、好ましくは、液体媒体中に検出器を浸漬することによって、上記方法の工程b)において液体媒体と接触させられる。この浸漬は、全体であっても部分的であってもよい。この第一の電気的接点を液体媒体と接触させる操作は、必ずしも、検出器の浸漬によって達成される必要はないことに注意のこと;例えば、これは、容器(その基部は、第一の電気的接点によって形成される)中に液体媒体を注ぐことによって得てもよい。しかし、検出器の浸漬は、この検出器が結果として移動式であり、液体媒体中の所望の深度に浸して配置できるおかげで、さらに有利である。
この電解液は、4〜4.5の間のpHを有することが有利である。pHは好ましくは、4〜4.5の値に調節され、錯化塩の濃度は0.3Mに調節される。
用いられる錯化塩は、硫酸ナトリウムであることが好ましい。
電解液は水溶液であることが好ましい。1つの変化型によれば、この電解液は水溶液であり、かつまたジメチルスルホキシド(DMSO)およびジメチルホルムアミド(DMF)から選択される溶媒を種々の割合で含む。
液体媒体が、サーファクタントを含む場合、アクチニドまたはポロニウムの水酸化物の電気沈殿を進める前に、それらを破壊することが好ましいものとされる。実際、それらの錯化力が大きいせいで、例えば、床の洗浄水のような特定の液体媒体中のサーファクタントの存在は、アクチニドまたはポロニウムのイオンの電気沈殿を邪魔し得る。サーファクタントは、液体培地への酸化物の添加を通じて、工程a)の前、または工程a)の間にそれらを酸化することによって破壊され得る。例えば、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム(SDS)のようなサーファクタントの酸化破壊の洗練された方法は、定電圧モード(E>+2.5V/Ag−AgCl)、または定電流モード(J>+4mA/cm)のいずれかで、ホウ素で弱くドープされている(1019個のホウ素原子/cm)広い面積(数cm)のダイヤモンド電極上に陽極電気生成されたフリーラジカルの使用を通じて容易に得ることができる。
このような少なくとも1つのアクチニドは、アメリシウム、キュリウム、ネプツニウム、プルトニウムおよびウランの同位体のなかから選択されることが有利である。ウランの同位体に関しては、本発明は、実際に、ウラン同位体(17の同位体、例としては、238U;235Uおよび234U)を検出するために用いられてもよく、その同位体のほとんどは、アメリシウム、キュリウム、ネプツニウム、またはプルトニウムよりも長い放射性期間を有するアルファエミッターであり、その全体の活性は、極めて低いままである。この場合、検出器の第一の電気接点上のウランの電気沈殿後、核測定ではなく、蛍光分析X線測定を行うことが好ましい。
アルファエミッターを含んでいる液体媒体は、廃水、例えば、床洗浄水であっても、または放射性廃水に由来する蒸留物/濃縮物であってもよい。
本発明は、添付の図面を伴って、非制限的な実施例として示される、以下の詳細な説明を読めば、良好に理解され、他の利点および特徴が明らかになる。
本発明による方法で用いられる検出システムのセンサーの断面図である。 本発明の方法であって、その方法が電気的に絶縁性の物質からできている防御層を含む場合に用いられる検出システムのセンサーの断面図である。 電極を備える、本発明による検出システムを用いる、液体媒体中に含まれるアクチニドおよび/またはポロニウムの水酸化物の電気沈殿を達成するために用いられる設置物の模式図である。 種々のアメリシウム241活性の電気沈殿後に本発明による方法で用いられる検出システム(システムSM#1と呼ばれる)の一例で記録されたスペクトルを示すグラフである。 電解液中に最初に存在するアメリシウム241の活性による、システムSM#1で記録された計数率(s−1)の変動を示すグラフである。 種々のアメリシウム241活性の電気沈殿後に本発明による方法で用いられる検出システム(システムSM#2と呼ばれる)の別例で記録されたスペクトルを示すグラフである。 電解液中に最初に存在するアメリシウム241の活性による、システムSM#2で記録された計数率(s−1)の変動を示すグラフである。 アメリシウム241の電気沈殿後、およびその後の電気除染後にシステムSM#1で記録されたスペクトルを示すグラフである。
本発明による検出法は、液体媒体中、例えば、水溶液中に含まれるアルファエミッターを検出するために用いられる。
本発明による方法は、従来の浸漬された検出器の形態で、すなわち、測定されるべき液体媒体の活性量が十分である場合、アクチニドおよび/またはポロニウムの電気沈殿という前工程を行う必要なく、用いられ得る。
逆に、アルファエミッターの濃度が、液体媒体中で低い場合(すなわち、約0.4kBq/cm未満)、核測定を行う前に、検出器の第一の接点上にアクチニドおよび/またはポロニウムのイオンを濃縮し得るために、対電極を備える検出システムを用いることが好ましい。実際、対電極が検出システムに存在する場合、これによって、アクチニドおよび/またはポロニウムを、電気化学的方法によって検出器の第一接点の表面に濃縮することが可能になり、これによって最終的には、検出限界を下げることが可能になる。これを達成するために、硫酸イオンを用いて、制御されたpH値で、液体媒体中に含まれるアクチニドおよび/またはポロニウムのイオン錯化して、アクチニドおよび/またはポロニウムイオンの水酸化物の電気沈殿を、電気化学的な方法によって検出器の第一の接点上で達成する。
水溶液から作用電極の表面上へのアクチニドの金属付着を達成することが「電気化学的に」不能であることを考慮すれば、検出器の電気接点上でアクチニドイオンを濃縮することは、達成が困難であると思われた。実際、異なるM3+/M対(ここでMはアクチニドである)の標準的な電位Eの値が観察される場合、それらは全てが極めてマイナスの標準電位を有することが分かる(E<−2V/ENH、ここでENHは、標準水素電極であり、これは、慣例によれば、電位スケールの「ゼロボルト」基準である(文献[7])。従って、アクチニドイオンは、電気接点上に金属型で沈着することはできない。
さらに、水溶液が酸性である場合、アクチニドイオンを含む水溶液の場合と一般に同様に、利用可能な電位場は、還元に関してはH/H系によって(ここでE=0V/ENHである)、酸化に関してはHO/O系によって(ここでE=+1.23V/ENHである)制限され、0〜1.23Vの範囲で利用可能な電位場が得られる。
この電位場の外側では、溶媒の電気化学的分解を除いて、電気化学的反応は不可能である(水の還元が最初で、水の酸化が二番目)。
この場合、電気化学的セルを通過する電流全体は、これらの望ましくない反応によって独占され、電気化学者が「溶媒ウォール(solvent wall)」現象と呼ぶ現象がもたらされる。
アクチニドおよびポロニウムのイオンは加水分解現象(この現象は、錯体化反応の特殊な場合である)に極めて感受性である。そして、アクチニドまたはポロニウムのイオンを含有する水溶液のpHが増大する場合、イオンの構造は改変される。アクチニドイオンの場合、例えば、1つ以上のプロトンが、水和水分子から未結合の水へ向けて放出され、このアクチニドイオンはその時点で、内圏ヒドロキシルイオン(OH)を有し、そしてM(OH)型(ここでMはアクチニドである)の固体水酸化物の形成に発展するヒドロキソ−、モノ−またはポリ−核錯体を形成する。
アクチニドイオンの加水分解、またはポロニウムの加水分解でさえ、1M(ポロニウムの場合2M)より大きい濃度の酸性溶液中でそれらを保持することによって、および/または加水分解を遅らせる錯化イオン(SO 2−)を添加することによって、克服することは容易である。pHは、水の還元を利用することによって、作用電極(カソード)の表面で局所的に容易に改変され得、その反応の結果によって、電流が存在する場合、および酸性媒体中でさえ、以下の反応による塩基性(pH12〜13)の層が形成される:
O+H+2e→OH+H (1)
従って不溶性の水酸化アクチニドM(OH)の電気沈殿は、以下の反応に従って作用電極の近傍でこの塩基性層の形成を通じてわずかに酸性溶液(すなわち、3〜5のpHを有する溶液)中でさえ達成され得る:
3++3OH→M(OH) (2)
水の還元電流が止められるとき、塩基性層は消失して、水酸化アクチニドは、酸性pHの電解液中で多かれ少なかれ急速に溶解され得る。
ここで関係するものは、金属状態へのイオンの電気化学的還元についてとられる用語である「電着(electrodeposition)」ではなく(この反応機構は、電子の移動に関与しており、カソード上の金属の沈着をもたらす)、「電気沈殿(electroprecipitation)」である(その生成物は、電極と金属イオンとの間の電子の移動からは生じず、アクチニドまたはポロニウムのような加水分解性金属イオンの存在下における水の電気化学的還元によってカソード上の金属水酸化物の沈着をもたらす)ことが注目されるべきである。
本発明による方法は、水溶液、特に廃水、または重ねて放射性廃水の蒸発濃縮物のα放射性の測定について現在利用可能なものと比較して興味深い代替法を提供する。この代替法によって、単一のシステムで、浸漬したアルファ放射性検出器と、アクチニドまたはポロニウムのイオンの電気沈殿のためのカソードとを組み合わせることによって、検出手技の間の実質的な時間の節減がもたらされる。
本発明によれば、第一のホウ素ドープされた合成のダイヤモンド接点は、導電性であって、3つの別の機能を有する:
−これは、アクチニドおよび/またはポロニウムのイオンの第一の接点上で水酸化物の形態での電気沈殿の間、カソードとして機能する;
−これはまた、アクチニドおよび/またはポロニウムのイオンの第一の接点上で水酸化物の形態での電気沈殿を行った(または行わない)後の核測定の間、電気接点として機能する;
−最後に、これは、潜在的な化学的攻撃(測定対象の水溶液への浸漬中に、センサーが受け得る)に対して防御被覆として機能する。
本発明の利点の1つは、検出器の表面で放射性物質を蓄積させる事前濃縮の工程のおかげで、従来の浸漬型検出器を用いて得られる測定に比較して、検出限界が低下されるということである。
さらに、本発明による方法で用いられる検出システムは、バックグラウンドのノイズが極めて低く、従って、このことは、このシステムの検出限界がカウントの期間にのみ依存するということを意味する。
本発明者らは、ここで、本発明による方法で用いられる検出システムを詳細に記載するものとする。
本発明による検出システムの検出器は、第一の電気接点がホウ素ドープダイヤモンドでできている以外は、従来の浸漬性のアルファ粒子検出器である(図1)。検出器は、架台、例えば、ガラスの架台(その機能は、真性半導体物質からできている基板を強剛にさせることであろう)を含み得ることに注意すべきである。この場合、検出器の第一の電気接点を形成する、ホウ素ドープダイヤモンド層を含んでいる面がアクセス可能なままであるように、基板を架台上に配置しなければならない。
従って、検出器1は、真性半導体物質2からできている基板、例えば、高抵抗のシリコン(ケイ素)(すなわち、10Ω・cmより大きい抵抗を有する)からできている基板を、2つの対向する主要な面を備えるプレートの形態で備える。
基板の主要な面のうち1つは、第一の電気接点3を形成するホウ素ドープ多結晶性ダイヤモンドの層によって覆われる。この層は、例えば、350〜500nmの厚みである。
他の主要な面は、例えば、100nm等の厚みのアルミニウム層で覆われる:これは、第二の電気接点4を形成する。
ドープダイヤモンド層の導電性の表面を銅の導電体(示さず)に接続している第一の結合パッド(示さず)が取り付けられる。アルミニウム層を別の銅の導電体(示さず)に接続している第二の結合パッド(示さず)が取り付けられる。お互いから電気的に絶縁されている、これらの銅の導電体は両方とも、第一および第二の電気接点の間で生じる電流を測定するために用いられる。両方の結合パッドとも、例えば、シルバーエナメルのドロップ(外来的な導電性ポリマー)を用いて作製される。
このように構成されたアセンブリは、次に、これを腐食しないよう防御するために、第一接点3に接続された第一の銅の導体の末端、第二接点4に接続された第二の銅の導体の末端および第一接点の表面の少なくとも一部を除いて、電気的に絶縁性の物質5、例えばエポキシ樹脂または任意の他の化学的に不活性なポリマー物質に浸漬される(図2)。絶縁性物質によって覆われないままである第一接点の表面の部分は、検出ウインドウ6と呼ばれるものを形成し、背後にある真性半導体基板にアルファエミッターを到達させる。
要約すれば、このような検出器を作製するために、高い抵抗(>10Ω・cm)のシリコン基板<111>(その2つの主要な面は、磨かれており、平均で200μmの厚みである)を例えば、用いてもよい。この種の材料は、特にSiltronix(登録商標)社が販売している。このシリコン基板が、アルファ粒子検出器として作用するものである。
次に、第一および第二の電気接点を、アルファ粒子を検出しながら、それらの電気接点が荷電を収集し得るように、シリコン基板の2つの主要な面の各々に取り付ける。
上記で言及されるとおり、基板の前面に位置する、第一の接点は、ホウ素ドープの多結晶性ダイヤモンドの層からなる。この層は、マイクロ波プラズマによって支援される気相化学成長(CVD)で作製される。これは、低圧、高温の蒸着法であって、真空チャンバ内のマイクロ波によって小さい割合のメタンおよびトリメチルボロン(TMB)および大量の水素ガスを含む混合気体をイオン化することからなる。例えば、以下の割合を用いてもよい:[CH/H]=0.22%であって、H中で希釈したTMBを2000ppm。メタン(CH)は、イオン化が容易な炭素源であって、一方TMBは、ドープ剤(ホウ素)の供給源である。水素ガスは、グラファイト相(これは水素ガスが存在しなければ、優先的に生成する)よりもダイヤモンド相の成長を支持するので、必須の役割を果たすものである。
シリコン基板の表面上のホウ素ドープダイヤモンド物質の成長を開始するために、予めこの表面の表面処理(ナノシーディング)を行うことが必須である。この処理は、溶媒、例えば、水の中のダイヤモンド粉末の懸濁物から例えば、スピンコーティングすることによって、基板の表面上にダイヤモンドのナノ粉末の均一な沈着をもたらす工程からなる。このダイヤモンドのナノ粉末の直径は、2〜20nmであり;このナノ粉末粒子の直径は好ましくは5nmである。基板の回転速度が高い(20秒間にわたって1分あたり2000〜3000回転)ことで、ナノ粉末は均一に沈着することが可能になり、また懸濁物の溶媒がエバポレート(蒸発)することも可能になる。次いで、この方法で調製されるシリコン基板を用いて、ホウ素ドープダイヤモンド層が成長させられ得る。
シリコン基板の1面におけるホウ素ドープダイヤモンド層の成長条件は以下のとおりである:
−プラズマのマイクロ波のパワーは、1.8kWである;
−成長チャンバ内の圧力および温度は、それぞれ50mbarおよび750℃である;
−混合気体は、88sccmのH、0.22sccmのCHおよび12ccmのTMB(2000ppm)からなる;
−成長期間は45時間である;
−成長後のHO中での冷却の期間は30分である。
1sccm(1分あたりの標準立方センチメートル:standard cubic centimeters per minute)は、0℃の温度条件および101.325kPaという圧力条件下での容積流量であることを想起のこと。
基板の後面に位置する第二接点は、前に述べたとおり、金属アルミニウムの層から形成されてもよい。この層は、ダイヤモンドの層が沈着した後に、下に記載の方法で、物理的気相成長法(PVD)によって沈着される。
シリコン基板の後面(ドープダイヤモンドの層をその前面に備える)を、ホウ素ドープのダイヤモンドの全ての残留微量物を除くために、酸素/アルゴンのプラズマを用いて最初にエッチングする。
酸素/アルゴンのプラズマによって、シリコン基板を浄化するためのエッチング条件は、以下のとおりである:
−混合気体は、140sccmのOおよび42sccmのArからなる;
−エッチングチャンバ内の圧力は60mbarである;
−エッチング期間は2〜3時間である;
−RFのパワーは150Wである。
プラズマエッチング操作の後、ホウ素ドープダイヤモンドの層で覆われたシリコン基板を、リアクター中のサンプル架台に由来し得るなんらかの有機微量物を除去することを意図した酸化の熱酸浴(HSO+KNO)中で浄化する。
超純水中でのリンスおよび乾燥の後、金属アルミニウムの沈着は、アルゴンプラズマ中でのマグネトロンRF気相物理成長(PVD)によって基板の後面で行う。この工程中、ステンレス鋼のマスクを用いて、アルミニウムが基板のエッジ上に沈着しないように妨げる。この沈着の条件は以下のとおりである:
−混合気体は42sccmのアルゴンからなる;
−チャンバ中の圧力は6.2mbarである;
−RFのパワーは150Wである;
−沈着期間は3分である。
次いで、2つのシルバーエナメルの結合パッドを作製しており、この1つは、ホウ素ドープダイヤモンド接点(前面)を、他方は、アルミニウム接点(後面)を銅のコネクター(お互いから電気的に絶縁されている)に対して接続している。
この方式で得られたアセンブリは最終的に、電気的に絶縁性でかつシールされた物質中にコーティングされる。被覆操作の間、例えば、0.2〜1cmの間の小さい表面のウインドウを、ホウ素ドープのダイヤモンド層中に露出させておき、検出器が下記のように、電気沈殿の工程の間に「カソード」方式で、または検出器の電気的除染の工程の間に「アノード」方式で、あるいは検出工程の間「アルファ放射線検出器」方式で作動することを保証する。
このコーティング物質は、例えば、fast−setting Araldite(登録商標)タイプ(Bostikが製造)の2液式エポキシ樹脂であってもよい。
上記の検出器とは別に、この検出システムはまた、対電極を備え、これによってアクチニドおよび/またはポロニウムイオンの電気沈殿、ならびにこのシステムの電気的除染が可能になる。
この方式で作製されるシステムは、2つの別の工程で作動する。
第一の工程は、アクチニドイオンおよび/またはポロニウムのイオンの電気沈殿の工程である。この工程を行うために、アクチニドおよび/またはポロニウムを含むと推定される、分析されるべき液体媒体(これは好ましくは水性媒体である)を、そのpHおよびその錯化バックグラウンド塩濃度の両方に関して化学的に調節する(例えば、塩NaSOを用いて)。
第一のホウ素ドープダイヤモンドの電気接点(カソード)の表面上のアクチニドおよび/またはポロニウムのイオンの電気沈殿は、最初に、直流の定電流源の陰極(示さず)を、検出システムの検出器の第一の電気接点に接続された銅の導体の末端に対して、第二に、この同じ定電流源の陽極を、アノードとして作用する白金の固定対電極に接続することによって達成され、ここでこの検出器の第一の電気接点(および可能性としては、検出器全体)およびアノードは、アクチニドおよび/またはポロニウムを含んでいる液体媒体中に位置する。
固定アノードは、1〜2mmの直径を有する、白金スレッドによって構成されてもよく、その上端は、雌型バナナプラグと適合して、接続が容易になる。
電気沈殿のために選択される操作方法は、カソードの電流密度が低い(−1.5<J<−6mA/cm)定電流モードであり、ここでは120分間にわたって活発に撹拌される(10rpm)。
情報に関しては、電気沈殿を達成するために用いられる設備の略図は、図3に示される。これは、検出ウインドウ6を有する検出器1(その第一の電気接点3は、カソードとして作用する)と、対電極7(アノードとして機能する)とを示す。これらは、テフロン(登録商標)でカバーされた棒磁石9を用いて撹拌されている電解液8に浸漬される。
この第二の工程は、ホウ素ドープダイヤモンドカソードの表面上(すなわち、検出器1の検出ウインドウ6の上)に存在する電気沈殿されたアクチニドおよび/またはポロニウムのイオンの測定の工程である。
従来のα分光システムが、検出器に接続されてもよい。
ボロンドープされたダイヤモンド層の表面(第一接点)で電気沈殿されたアクチニドの沈着に由来するか、および/またはポロニウムの沈着に由来するα粒子は、パルス電流を誘導するシリコン基板中に移動性電子ホール対中を生じる。検出器によって記録されるカウントの数は、第一の電気接点の表面(ボロンドープダイヤモンド層)上に存在するαエミッターの量と比例するので、分析されるべき溶液のアクチニドおよび/またはポロニウムの濃度は、測定条件下で検出器の事前の校正によって算出することが容易である。
アメリシウム241を含有する廃水のα活性を測定するための本発明による検出システムの適用の例
アメリシウム241の電気沈殿の操作においては、本発明による検出システムに加えて、以下も用いられる:
−50mLの名目上の容積を有しており、Teflon(登録商標)またはPEEK(PolyEtherEtherKetone)でカバーされているガラスビーカー、
−1分あたり1000回転を生じ得る磁気スターラー、ならびに6mmの直径および25mmの長さである、Teflon(登録商標)でカバーされた棒磁石;
−最大12Vという直流電圧および10mAという電流を提供できる調整電源;
−pH電極およびpHメーター;
−化学物質、すなわち、NaSO、HSO、NaOH、NH241Amのストック溶液(約770kBq/g)、[HNO]の溶液=1M、脱イオン水(18MΩ・cmの抵抗を有する)ならびに4、7および9というpHを有する緩衝液。
アメリシウムの核測定のための操作に関して、本発明による検出システムに加えて、以下を用いる:
−例えば、暗野で核測定を行うための、ブラックボックスのような遮光装置;
−シグナルプリアンプ(前置増幅器)、例えば、AmptekA250;
−シグナル増幅器、例えば、Ortec672;
−エンコーダーモジュール/スペクトル分析器、例えば、Amptek MCA−8000A;
−分光データを表示するための装置、例えば、コンピューターおよび分光測定アプリケーション。
この手技は以下のとおりである。
微量のアクチニドを含む、分析されるべき溶液の40mLの容積を、名目容積50mLのビーカーに導入する。
十分な量の固体のバックグラウンド塩、例えば、固体の硫酸ナトリウム(NaSO)をここに添加して、電解液のバックグラウンド塩濃度を0.3Mに調節する。
この溶液は、添加した塩が完全に溶解されるまで機械的に撹拌される。
次いで、この溶液のpHを、分析されるべき溶液の最初のpH次第で、数滴の[HSO]=0.05Mを添加するか、または数滴の[NaOH]=0.1Mを添加するかのいずれかによって4.0〜4.5に調節する。
検出器(および具体的には、カソードとして作用する第一の電気接点)およびアノードとして作用する対電極は、電解液中に浸漬され、直流電源に接続される。
この溶液を、最適速度(1分あたり1000回転)に達するまで、棒磁石を用いて撹拌し、電気分解を行って、カソード中の電流密度を、−1〜―6mA/cmの範囲の電流密度内に120分間、供する。
電気分解が終わる2分前に、NHの3mLの溶液(水の中に2%)を、電解液中に導入して、pHを標的値9に向けて大きくし(その効果は、カソードの近傍で水の電気化学的還元によって生じた塩基層が電流の切断時に消失して、水酸化アメリシウムが再溶解しないように防ぐことである)、次に電気分解の電流を切る。
この検出器は、電解液から取り出され、ドレイン抜きをし、次いで、リンスなしに外気中で乾燥され、その後に、プラスチックバッグ中に入れられる(放射性汚染に対する防御)。
次いで、この方式で防御された検出器を、測定用ブラックボックスに導入し、そのα活性を、このブラックボックスに含まれる計測電子機器にこの検出器を接続することによって測定する。核測定は、感光性であるシリコン基板が検出器中にあるために、暗野で行われなければならない。暗野で核測定を行うという要件は、不透明な層がホウ素ドープダイヤモンドとシリコン検出器との間に事前に配置される場合、無視されてもよい。これは、DLC(ダイヤモンドライクカーボン)の20nmの層、あるいはタングステン、チタンまたはモリブデンから選択される金属の30nmの層の配置によって達成され得ることが有利である。
核測定後、検出器(カソード)の検出ウインドウは、[HSO]=0.1Mの溶液での初回の粗すすぎによって、続いて、[NaSO]=0.3Mの溶液中での電気分解によって、電気沈殿操作((5±1)mA/cmの範囲内のアノード電流密度で、この(−)極は、白金の対電極に接続されて、(+)極は、検出器に接続される)に比べて電流極性を15分間逆転することによって容易に除染され得る。
最後に、数時間にわたるバックグラウンドノイズのカウントによって、除染の質をチェックすることが可能になる。
強い錯化剤(サーファクタントなど)が、分析すべき液体媒体中に存在する場合、アクチニドイオンおよび/またはポロニウムのイオンの電気沈殿の操作の有効性の有意な低下が、前に説明されるように予想され得ることに注意すべきである。実際、アクチニドイオンおよび/またはポロニウムイオン(これは次に高度に錯化される)は、サーファクタントの錯化反応と加水分解反応との間の競合に起因して、もはやカソードの近傍では効率的に加水分解できず、その上に沈着することもできない。
この困難性は、錯化剤の酸化剤破壊の工程が、電気沈殿の前に適用される場合、克服され得る。この酸化剤破壊は、例えば、白金からできているのではなく、ホウ素で弱くドープされた(約1019B/cm)ダイヤモンドでできており、数cmの面積を有しているアノード中のフリーラジカルの、定電流モードでの生成によって、分析されるべき媒体中で直接激しく撹拌(>10rpm)しながら、例えば、行われてもよい。
システムSM#1を用いるある範囲の241Am活性の測定
システムSM#1は、上記の検出器および電極を備える検出システムであり、ここでは、検出器の第一接点は、0.17±0.01cmという面積を有する検出ウインドウを有する。
50mLの有効容積のビーカーに、[NaSO]=0.3Mの溶液の40mL(これは、希HSOを用いてpH4.5に事前に調節した)を導入する。
この溶液を、0.6〜30Bqの活性の範囲で、漸増量の241Amによって標識して、1分あたり1000回転の連続撹拌に供した。
アメリシウムの各々の添加の間、アルファ計数は、システムSM#1を用いて行い、次いで、これを除染して、その後、全ての場合に、放射性物質の新たな沈着の前にバックグラウンドのノイズを測定する。
アメリシウムの連続的な電気沈殿は、−6mA/cmに等しいカソード電流密度Jcで2時間にわたって行った。
このシステムの除染は、[HSO]=0.1Mの溶液での最初の粗洗浄によって、続いて、pH調節なし(pH約6.5)での[NaSO]=0.3Mの溶液中でのアノード定電流モードでの電気分解(ここでアノード電流密度Jaは+6mA/cmである)によって15分間行った。
種々の241Am活性の電気沈殿後に、システムSM#1で得られた結果を、図4にスペクトルの形態で示す。
システムSM#1で記録したスペクトルの各々について、パラメーターである電解液容積(40mL)、pH(4.5)、カソード電流(−6mA/cm)、撹拌(1分あたり1000回転)および期間(2時間)は不変であり;電解液中の241Am活性のみが変更される。
従って、図4では、電解液中に以下の値の241Am活性に相当する6つのスペクトルがある:
−28.30±0.60Bq(スペクトル1)、
−14.75±0.60Bq(スペクトル2)、
−5.74±0.17Bq(スペクトル3)、
−2.87±0.11Bq(スペクトル4)、
−1.18±0.05Bq(スペクトル5)、
−0.59±0.03Bq(スペクトル6)。
これらのスペクトルを検査すれば、電解液中に最初に存在するアメリシウム活性に対して比例するアメリシウム−241の特徴的なピークの高さの増大が観察される。
図5では、システムSM#1で記録された計数率(s−1)の変動は、電解液中に最初に存在するアメリシウムの量の関数として示される(アメリシウム−241の特徴的なピークの積分の値からバックグラウンドノイズを引き、計数期間の秒数で割った値に相当する)。
これらの2つの大きさの間に線形の関係が存在することが観察される。この関係は、実験ポイントから構築された直線回帰から示され、これに関して1に近い係数R(R=0.996)が得られる。この方式で規定される関係は結果的に、所定の組成物の電解液中で0.6〜30Bqという未知の活性のアメリシウム−241のサンプルの定量的な分析を視野に入れて、検量線として実際に用いられてもよい。
システムSM#2を用いるある範囲の241Am活性の測定
システムSM#2は、上記の検出器および電極を備える検出システムであり、ここでは、検出器の第一接点は、0.39±0.01cmという面積を有する検出ウインドウを有する。
50mLの有効容積のビーカーに、[NaSO]=0.3Mの溶液の40mL(これは、希HSOを用いてpH4に事前に調節した)を導入する。
この溶液は、0.6〜30Bqの活性の範囲で、漸増量の241Amによって標識して、1分あたり1000回転の連続撹拌に供した。
アメリシウムの各々の添加の間、アルファ計数を行い、このシステムの除染を行い、その後、全ての場合に、放射性物質の新たな沈着の前にバックグラウンドのノイズを測定する。
アメリシウムの連続的な電気沈殿は、−1.6mA/cmに等しいカソード電流密度Jで2時間にわたって行った。
このシステムの除染は、[HSO]=0.1Mの溶液での最初の粗洗浄によって、続いて、pH調節なし(pH約6.5)での[NaSO]=0.3Mの溶液中でのアノード定電流モードでの電気分解(Jは+5mA/cmである)によって15分間行った。
種々の241Am活性の電気沈殿後に、システムSM#2で得られた結果を、図6にスペクトルの形態で示す。
システムSM#2で記録した6つのスペクトルの各々について、電解液容積(40mL)、pH(4)、カソード電流(−1.6mA/cm)、撹拌(1分あたり1000回転)および期間(2時間)というパラメーターは不変であり;電解液中の241Am活性のみが変更される。
実施例1で用いられる値と同じ値の、電解液中の241Am活性の値を用いる。
これらのスペクトルを検査すれば、電解液中に最初に存在するアメリシウム活性に対して比例するアメリシウム−241の特徴的なピークの高さの増大が観察される。
図7では、システムSM#2で記録された計数率(s−1)の変動は、電解液中に最初に存在するアメリシウムの量(Bq)の関数として示される(アメリシウム−241の特徴的なピークの積分の値からバックグラウンドノイズを引き、計数期間の秒数で割った値に相当する)。
これらの2つの大きさの間に線形の関係が存在することが観察される。この関係は、実験ポイントから構築された直線回帰から示され、これに関して1に近い係数R(R=0.998)が得られる。この方式で規定される関係は結果的に、所定の組成物の電解液中で0.6〜30Bqという未知の活性のアメリシウムのサンプルの定量的な分析を視野に入れて、検量線として実際に用いられてもよい。
実施例1のシステムSM#1および実施例2のシステムSM#2で得られる結果のまとめを、下の表1に記録する。
Figure 2013543588
システムの電気化学的除染
例えば、本発明者らは、電解液中に2.87Bqの活性を有する241Amの電気沈殿後、シシテムSM#1の核測定を行った;測定した正味の計数率は1秒あたり0.08カウントである。
このシステムを次に、以下の手順による電気化学的除染に供する。
最初、システムSM#1を、[HSO]=0.1Mの溶液でリンスし、次いで、事前にpH調節することなく(pH約6.5)、[NaSO]=0.3Mの40mLの溶液を含む50mLの有効容積のビーカー中に入れる。
このシステムの検出器の第一接点は、定電流源の(+)極に接続されて、白金ワイヤからなるこのシステムの対電極は、この同じ定電流源の(−)極に接続される。
このシステムの電気化学的除染は、J=+6mA/cmというアノード電流密度で、定電流方式で、撹拌しながら(1分あたり1000回転)、15分間行う。
この電流のスイッチを切った後、検出器および白金の対電極を回収して、脱イオン水中でリンスし、次いで空気中で乾燥する。
電解液中での2.87Bqの活性について、システムSM#1の検出器の第一接点に対するアメリシウムの電気沈殿後に、および電気的除染後にそれぞれ記録したαスペクトルを図8に示す。
電気化学的除染後のシステムSM#1の検出器の核測定によって、1秒あたり0.004カウントという正味の計数率が得られ、これは、95%という除染効率に相当する。
種々のレベルの241Am放射性の電気沈殿後のシステムSM#1およびSM#2の電気的除染操作の他の結果を、下の表2に示す。これによって、システムSM#1およびSM#2の除染能力の特徴が示される。
Figure 2013543588
結論として、本発明者らは、放射性化学トレーサーとして241Amを用いる実施例を通じて本発明による検出システムおよび測定方法の実現可能性を上記で示した。この検出システムはまた、アメリシウムの他同位体にも適用可能であることは自明である。さらに、アクチニド類のファミリーの化学的な特性の類似性に起因して、このようなシステムはまた、プルトニウム、キュリウムおよびネプツニウムの同位体を測定することにも拡大できる。ポロニウム−210もまた、この列挙に加えてもよい。なぜならポロニウム−210は、アクチニドファミリーには属さないが、純粋なアルファエミッターであり、これは、容易に加水分解可能な元素であり、従って、本発明による電気沈殿方法に用いることができるからである。
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[5]ピー・ベルゴンゾ(P.Bergonzo)、エフ・フォーロン(F.Foulon)、エー・ブランビラ(A.Brambilla)、ディー・トロムソン(D.Tromson)、シー・ジャニー(C.Jany)、エス・ハーン(S.Haan)、「コロージョン・ハード・シーヴィディー・ダイヤモンド・アルファ・パーティクル・デテクターズ・フォー・ヌクレアー・リキッド・ソース・モニタリング(Corrosion hard CVD diamond alpha particle detectors for nuclear liquid source monitoring)」、ダイヤモンド・アンド・リレーテッド・マテリアルズ(Diamond and Related Materials)、2000年、第9巻、第1003〜1007ページ。
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Claims (9)

  1. 少なくとも1つのアクチニドのイオンおよび/またはポロニウムのイオンを含む液体媒体のアルファ活性を検出するための方法であって、該方法は、以下の連続工程:
    a)液体媒体中でアルファ粒子を検出するための現場検出システムの提供であって、
    −アルファ粒子検出器(1)であって、それぞれ第一(3)および第二(4)の電気接点を形成する、導電性材料からできている2つの層の間に挟まれている真性半導体物質(2)からできている基板から形成されるアセンブリを備え、ここで該第一の接点が、液体媒体と接触することを意図し、かつホウ素ドープダイヤモンドからできている、アルファ粒子検出器(1)と;
    −該液体媒体と接触することを意図した、導電性の物質からできている、対電極(7)と;
    −該対電極(7)および該検出システムの検出器(1)の第一の電気接点(3)を電源に接触して、液体媒体中に存在するイオンを対電極から検出器の第一の電気接点に流すこと、または逆も同様に可能にするための手段と;
    を備える、システムの提供と;
    b)検出システムの検出器(1)の第一の接点(3)を、液体媒体と接触させる工程、および該検出システムの対電極(7)を液体媒体と接触させる工程と;
    c)該検出器の第一の電気接点を通過した後の該検出器の基板(2)に停止されるアルファ粒子の検出と;
    を包含し、ここで該方法はさらに、工程c)の前に、以下の連続工程:
    −錯化塩を、ならびに可能性としては、酸もしくは塩基から選択される元素を、該液体媒体中に添加することによって、ならびに、工程b)の後に、検出システム対電極と検出システム検出器の第一の電気的接点との間に電流を流すことによって、該液体媒体中に存在する該少なくとも1つのアクチニドのイオンおよび/またはポロニウムのイオンから得られた可溶性複合体の形態で、少なくとも1つのアクチニドのイオンおよび/またはポロニウムのイオンを含んでいる電解液(8)の調製の工程と;
    −該検出システムの対電極と該検出システムの検出器の第一の電気接点との間で該電流を維持することによる、該検出システムの検出器の第一の接点上の不溶性のアクチニドおよび/またはポロニウムの水酸化物の形態での、該アクチニドおよび/またはポロニウムイオンの電気沈殿の工程であって、ここで、工程c)で検出されるアルファ粒子は、第一の電気接点上に存在する不溶性のアクチニドおよび/またはポロニウム水酸化物に少なくとも部分的に由来する工程と;
    を包含する、方法。
  2. 請求項1に記載の検出方法であって、さらに、工程c)の後に、第一の接点と対電極との間に電流を流すことによる、電解液中の検出システムの検出器の第一の接点(3)の除染の工程を包含し、ここで該電流の方向が、電気沈殿の工程の間に流される電流の方向に対して逆である、方法。
  3. 前記検出システムの検出器の前記第一の接点(3)が、前記液体媒体中に前記検出器を浸漬することによって工程b)において該液体媒体と接触させられる、請求項1に記載の検出方法。
  4. 前記電解液(8)が4と4.5との間のpHを有する、請求項1に記載の検出方法。
  5. 前記錯化塩が硫酸ナトリウムである、請求項1に記載の検出方法。
  6. 前記電解液(8)が水溶液である、請求項1に記載の検出方法。
  7. 前記電解液(8)がまた、ジメチルスルホキシド(DMSO)およびジメチルホルムアミド(DMF)から選択される溶媒を含む、請求項6に記載の検出方法。
  8. 前記少なくとも1つのアクチニドが、アメリシウム、キュリウム、ネプツニウム、プルトニウムおよびウランの同位体のなかから選択される、請求項1に記載の検出方法。
  9. 前記液体媒体が、廃水、例えば、床の洗浄水または放射性廃水の蒸発蒸留物である、請求項1に記載の検出方法。


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