JP2013543472A - カーボンナノファイバー/カーボンナノコイル被覆基材およびナノコンポジット - Google Patents

カーボンナノファイバー/カーボンナノコイル被覆基材およびナノコンポジット Download PDF

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Abstract

構成物は基材と炭素フィラメントを含み、炭素フィラメントが基材に接触している第1の端部、および基材から遠位にある第2の端部を有している。炭素フィラメントはカーボンナノファイバーまたはカーボンナノコイルでもよい。基材はガラス繊維でもよく、また炭素フィラメントはガラス繊維に放射状に付着することができる。

Description

本技術は、一般に炭素被覆基材およびナノコンポジットに関する。
ガラス繊維は、材料に軽量性、強度、耐腐食性、電気伝導性、耐熱性、寸法安定性および化学的安定性を付与することが知られている。このような特性のために、ガラス繊維は、航空宇宙、建築、土木、交通機関および造船において、先進的材料として広く使用されている。このような特性にもかかわらず、ガラス繊維の機械的性能、特に弾性率はカーボンファイバーと比較すると劣っている(表1)。
本明細書中において、炭素フィラメントと総称するカーボンナノチューブ(CNT)、ナノファイバー(CNF)およびカーボンナノコイル(CNC)は、強度の点から優れた物理的特性を有する(例えば、ヤング率は約1.5TPaおよび引張強度は約100GPa)。CNTは小さな不連続炭素フィラメントのセグメントとして様々なマトリックスに組み込まれてきた。直径がミクロンサイズである従来のカーボンファイバーから炭素生地が作られる。通常、該生地はプリフォームに成形され、次に、液状マトリックス材料を加圧下で加えて、カーボンファイバー強化マトリックスコンポジットを形成する。しかし、CNTが液状マトリックス材料に低濃度でも添加されると、CNTは増粘作用を有する傾向があり、これにより、完全な混合がほとんど不可能になる。マトリックス中へのCNT/CNF/CNCの分散は、特性を制御するための重要な処理パラメータであるが、これらは一般に、他の炭素性材料と共に固まる、または凝集し、不具合が生じる欠陥部位をもたらす。したがって、ポリマーマトリックス中へのCNT/CNF/CNCの組込みは、依然として課題である。
一態様では、基材および炭素フィラメントを含む構成物であって、炭素フィラメントが基材に接触している第1の端部、および基材から遠位にある第2の端部を有している構成物が提供される。いくつかの実施形態では、炭素フィラメントはカーボンナノファイバーまたはカーボンナノコイルである。いくつかの実施形態では、炭素フィラメントは、ガラス繊維に放射状に付着している。構成物のいくつかの実施形態では、カーボンナノファイバー/ナノコイルは、幅が20nmから200nm、および長さが0.5μmから10μmである。
いくつかの実施形態では、構成物はポリマーも含み、該構成物はカーボンファイバー−ポリマーコンポジットまたはカーボンナノコイル−ポリマーコンポジットである。いくつかの実施形態では、該ポリマーは熱硬化性ポリマーである。
いくつかの実施形態では、該基材は金属酸化物である。いくつかの実施形態では、基材はガラス繊維である。いくつかの実施形態では、ガラス繊維のガラスは、Aガラス、Eガラス、Cガラス、Dガラス、E−CRガラス、ホウ素含有Eガラス、ホウ素不含有Eガラス、Rガラス、Sガラス、Tガラス、Teガラス、シリカ/石英ガラス、低Kガラスまたは中空ガラスである。他の実施形態では、ガラス繊維は2μmから20μmの直径を有する。いくつかの実施形態では、ガラス繊維は不連続モノフィラメント、連続モノフィラメント、連続平面マルチフィラメント、連続撚り(twisted)マルチフィラメント、または連続テクスチャード(textured)マルチフィラメントである。他の実施形態では、複数のガラス繊維がガラス生地に織られる。他のこのような実施形態では、ガラス生地は、平織物、かご織物(basket weave)、綾織物、4本縦糸のサテン織物(4−end satin)、5本縦糸のサテン織物、8本縦糸のサテン織物、からみ織物、模紗織物、ランダム繊維、編み糸(braided yarn)、直交織物、筒状織物、または多方向織物である織物を含むことができる。
別の態様では、触媒を基材の表面に被覆して触媒被覆基材を形成すること、および炭素源ガスを分解して、該触媒被覆基材の表面に炭素がカーボンナノファイバーまたはカーボンナノコイルとして堆積するのに十分な温度および時間で、触媒被覆基材を炭素源ガスに暴露することを含む方法が提供される。このような実施形態では、該触媒にはNi、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cr、MoまたはWが含まれる。いくつかの実施形態では、該触媒には、Ni、Ru、Rh、Pd、IrまたはPtである第1の金属が含まれ、Cr、MoまたはWである第2の金属が含まれる。いくつかのこのような実施形態では、第2の金属はCrである。他の実施形態では、第1の金属の第2の金属に対する比は2:1以上である。他の実施形態では、温度は400℃から900℃である。いくつかの実施形態では、時間は1分から0.5時間である。いくつかの実施形態では、暴露は不活性雰囲気下で行なわれる。さらに他の実施形態では、炭素源ガスはCH、C、C、CO、エチレンまたはアセチレンである。いくつかのこのような実施形態では、炭素源ガスは還元ガスも含む。いくつかの実施形態では、還元ガスはClまたはHである。
いくつかの実施形態では、被覆は、触媒を含む溶液中に基材を浸漬被覆することを含む。いくつかの実施形態では、触媒には金属が含まれる。いくつかのこのような実施形態では、金属にはNi、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cr、MoまたはW、あるいはそれらのスルフィド、ジスルフィド、ハロゲン化物または硫酸塩が含まれる。いくつかの実施形態では、該溶液にはキレート剤も含まれる。いくつかの実施形態では、該キレート剤には、水、炭水化物、2つ以上の配位性基を有する有機酸、脂質、ステロイド、アミノ酸、ペプチド、リン酸塩、ヌクレオチド、テトラピロール、フェリオキサミン、以下に限定されないがグラミシジン、モネンシン、バリノマイシン、フェノール樹脂、2,2’−ビピリジルジメルカプトプロパノール、エチレンジオキシジエチレン−ジニトリロ−四酢酸、エチレングリコール−ビス(2−アミノエチル)−N,N.N’,N’’−四酢酸、イオノホア−ニトリロトルリ酢酸、ニトリロ三酢酸オルトフェナントロリンなどのイオノホア、サリチル酸、トリエタノールアミン、コハク酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸、エチレントリアミン五酢酸、およびエチレンジニトリロ四酢酸が含まれる。
いくつかの実施形態では、該溶液には緩衝剤も含まれる。いくつかのこのような実施形態では、緩衝剤には弱酸およびその塩が含まれ、また弱酸にはコハク酸、ギ酸、酢酸、トリクロロ酢酸、フッ化水素酸、青酸または硫化水素が含まれる。
本方法のいくつかの実施形態では、被覆は不活性雰囲気下で行われる。他の実施形態では、浸漬被覆は10℃から90℃の温度で行われる。他の実施形態では、浸漬被覆は5から11のpHで行われる。
別の態様では、炭素フィラメント被覆ガラス繊維強化ポリマーコンポジットを形成する方法には、プリフォーム混合物を形成するための、液状ポリマー、硬化剤(curing agent)、および上述の任意の炭素フィラメント被覆基材を混合することが含まれる。いくつかの実施形態では、硬化剤の液状ポリマーに対する比は0.2:100から5:100である。他の実施形態では、本方法には、プリフォーム混合物の成形およびプリフォーム混合物の硬化も含まれる。いくつかのこのような実施形態では、硬化はポリマーを硬化するのに十分な温度および圧力で行われる。いくつかの実施形態では、液状ポリマーにはオルトフタル酸ポリエステル樹脂、イソフタル酸ポリエステル樹脂、テレフタル酸ポリエステル樹脂、ビスフェノールAフマル酸ポリエステル樹脂、クロレンド酸ポリエステル樹脂、ジシクロペンタジエンポリエステル樹脂、メタクリル酸ビニルエステル樹脂、ノボラック修飾ビニルエステル樹脂、ビスフェノールAエポキシ樹脂のジグリシジルエーテル、ビスフェノールFエポキシ樹脂のジグリシジルエーテル、フェノール−ホルムアルデヒドノボラックエポキシ樹脂のポリグリシジルエーテル、o−クレゾール−ホルムアルデヒドノボラックエポキシ樹脂のポリグリシジルエーテル、N,N,N’,N’−テトラグリシジルメチレンジアニリン、トリグリシジルp−アミノフェノールエポキシ樹脂、縮合ポリイミド樹脂、またはビスマレイミドシアン酸エステル樹脂が含まれる。他の実施形態では、硬化剤にはメチルエチルケトンペルオキシド、メチルイソブチルケトンペルオキシド、アセチルアセトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、tert−ブチルペルオキシエステル、過酸化ベンゾイル、クメンヒドロペルオキシド混合物、ペルオキシエステル、ペルケタール、酸化カルシウム、水酸化カルシウム、酸化マグネシウム、水酸化マグネシウム、アミン系硬化剤、無水物系硬化剤、銅アセチルアセトネートまたはコバルトアセチルアセトネートが含まれる。
一実施形態による、CNF被覆ガラス繊維を調製するための装置の概略図である。 未処理(as−received)ガラス繊維および実施例によるニッケル被覆ガラス繊維のX線回折(XRD)パターンである。 未処理ガラス繊維、および実施例による様々な被覆時間における、Ni−P被覆ガラス繊維のXRDパターンである。 未処理ガラス繊維、および実施例によるCo被覆ガラス繊維のXDRパターンである。 実施例による、様々な温度において調製したCo被覆ガラス繊維のXRDパターンである。 未処理ガラス繊維、および実施例による様々な被覆時間において調製したFe被覆ガラス繊維のXRDパターンである。 実施例による、様々なpH値において調製したNi被覆ガラス繊維のXRDパターンである。 実施例による、様々な安定剤濃度において調製したNi被覆ガラス繊維のXRDパターンである。 様々な実施例による、(a)未処理ガラス繊維、(b)ニッケル被覆ガラス繊維、および(c)リン化ニッケル被覆ガラス繊維の走査型電子顕微鏡(SEM)画像を例示する図である。 様々な実施例による、カーボンナノコイル被覆ガラス繊維のSEM顕微鏡写真を例示する図である。 様々な実施例による、カーボンナノコイル被覆ガラス繊維のSEM顕微鏡写真を例示する図である。 様々な実施例による、カーボンナノコイル被覆ガラス繊維のSEM顕微鏡写真を例示する図である。 様々な実施例による、垂直方向に配列しているカーボンナノファイバー被覆ガラス繊維のSEM顕微鏡写真を例示する図である。 様々な実施例による、垂直方向に配列しているカーボンナノファイバー被覆ガラス繊維のSEM顕微鏡写真を例示する図である。 様々な実施例による、垂直方向に配列しているカーボンナノファイバー被覆ガラス繊維のSEM顕微鏡写真を例示する図である。 様々な実施例による、カーボンナノファイバーのTEM写真である。 A(コイル内径)およびB(コイル外径)は、実施例による、平均コイル径が約250nmのナノコイルのヒストグラムである。 実施例による、CNCの高解像度透過型電子顕微鏡(HRTEM)画像を例示する図である。 実施例による、600℃で調製したCNCおよび700℃で調製したCNCのラマンスペクトルである。 (A)窒素雰囲気下、(B)酸素雰囲気下、および(C)空気中におけるCNF被覆ガラス繊維の熱重量分析(TGA)グラフである。 実施例による、(a)酸素中、および(b)空気中におけるCNF被覆ガラス繊維のDTA曲線である。 実施例による、(A)1本らせんのねじれカーボンナノコイルのSEM画像、および(B)1本らせんのねじれカーボンナノコイルのTEM画像である。 実施例による、CNCの成長先端のEDAX分析、およびCNCのSEMの差込画像である。 実施例による、未処理ガラス繊維エポキシナノコンポジットおよびCNF被覆ガラス生地強化エポキシナノコンポジットの貯蔵弾性率および損失弾性率を例示する図である。 実施例による、未処理ガラス繊維エポキシナノコンポジットおよびCNF被覆ガラス生地強化エポキシナノコンポジットの貯蔵弾性率および損失弾性率を例示する図である。 未処理ガラス繊維、および実施例による強化エポキシナノコンポジットのCNF被覆ガラス繊維のTan δのグラフである。本明細書で使用する場合、Tan δは貯蔵弾性率に対する損失弾性率の比である。 未処理ガラス繊維コンポジット、およびCNF被覆ガラス繊維コンポジットの電流−電圧グラフである。
以下の詳細説明において、その一部を構成する添付図面が参照される。図面では、文脈が特に指示しない限り、同様の記号は通常、同様の構成要素とする。詳細説明、図面および特許請求の範囲において記載される例示的な実施形態は、限定を意図するものではない。本明細書で示される主題の趣旨または範囲から逸脱することなく、他の実施形態を利用することができ、また、他の変更がなされてもよい。本技術はまた、本明細書中の実施例によっても例示されるが、決して限定するものと解釈すべきではない。
一態様では、炭素フィラメントが、高密度配列となって金属酸化物基材に角度をなして(angularly)配列している炭素フィラメント被覆金属酸化物基材が提供される。本明細書で使用する場合、「角度をなして」という用語は、近位端部及び遠位端部を有するフィラメントが基材に付着している配置であって、近位端部が基材に付着している、または基材にごく近位にあり、また遠位端部は基材から遠位にあり、基材表面、フィラメントの近位端部およびフィラメントの遠位端部が0°より大きな角度(すなわち、フィラメントは基材上の一端部に立っている)を画定するような配置のことを指す。角度は0°超から90°まで変動し得る。いくつかの実施形態では、角度は45°から90°である。さらに別の実施形態では、角度は60°から90°Cである。さらなる実施形態では、大部分のフィラメントは、基材表面に対して90°に近い。いくつかの実施形態では、フィラメントはカーボンナノコイル(CNC)である。いくつかの実施形態では、フィラメントはカーボンナノファイバー(CNF)である。
本明細書で使用する場合、CNFは非中空の中心部を有する、円筒形の炭素構造である。本明細書で使用する場合、CNCは、実質的にらせん状の構造を有するCNT型構造の炭素原子の網目構造からなる、円筒形の管状構造である。本明細書で使用する場合、CNTは、実質的に直線状の構造を有する炭素原子の網目構造からなる、円筒形の管状構造である。
いくつかの実施形態では、金属酸化物基材はガラス繊維である。様々な実施形態によれば、金属酸化物基材には、1種または複数の酸化ホウ素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化リチウムまたは酸化鉄が含まれる。いくつかの実施形態では、金属酸化物基材は湾曲基材であり、炭素フィラメントは湾曲基材上に放射状に角度をなして配列している。このように、他の実施形態では、炭素フィラメント(つまりCNFまたはCNC)は、基材表面上に配列する。いくつかの実施形態では、ガラス繊維はガラス生地である。
炭素フィラメントで被覆され得る例示的なガラス繊維には、以下に限定されないが、Aガラス(アルカリ耐性)、Eガラス(電気抵抗性)、Cガラス(耐薬品性)、Dガラス(誘電特性)、E−CRガラス(耐腐食性)、ホウ素含有Eガラス、ホウ素不含有Eガラス、Rガラス(Eガラスより弾性率が高く、引張強度が強い)、Sガラス(Eガラスより弾性率が高く、引張強度が強い)、Tガラス(Eガラスより弾性率が高く、引張強度が強い)、Teガラス、シリカ/石英ガラス、低Kガラスおよび中空ガラスが含まれる。別の実施形態では、ガラス繊維の直径は2umから20μm、3μmから15μm、または4μmから10μmである。他の実施形態では、ガラス繊維の直径は、3.8μm、4.5μm、5μm、6μm、7μm、9μm、10μmまたは13μmである。ガラス繊維は不連続モノフィラメント、連続モノフィラメント、連続平面マルチフィラメント、連続撚りマルチフィラメント、または連続テクスチャードマルチフィラメントのいずれかである。ガラス繊維はまた、以下に限定されないが、積重ね構造、編目構造または貫通構造の2方向生地(平織物、かご織物、綾織物、4本縦糸のサテン織物、5本縦糸のサテン織物、8本縦糸のサテン織物、からみ織物、模紗織物)、ランダム繊維、編み糸、3方向直交織物または筒状織物あるいは多方向織物(4方向から11方向)を含む種々の織布でもよい。
別の態様では、炭素フィラメント被覆基材を形成するための、金属酸化物基材上に角度をなして成長した炭素フィラメントの製造方法が提供される。いくつかの実施形態では、金属酸化物基材はガラス繊維である。別の実施形態では、該金属酸化物基材はミクロンサイズの寸法を有する。いくつかの実施形態では、炭素フィラメントはCNFまたはCNCである。炭素フィラメントは、触媒存在下で炭化水素ガスが分解する結果、基材上に成長する。様々な実施形態によれば、金属酸化物基材には、酸化ホウ素、酸化アルミニウム、酸化カルシウム、酸化マグネシウム、酸化亜鉛、酸化チタン、酸化ナトリウム、酸化カリウム、酸化リチウムおよび酸化鉄が含まれる。いくつかの実施形態では、触媒は遷移金属触媒である。
いくつかの実施形態によれば、遷移金属触媒には、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cr、MoまたはWの少なくとも1種が含まれる。いくつかの実施形態では、遷移金属触媒には、少なくとも第1の遷移金属および第2の遷移金属の混合物が含まれる。このような実施形態では、第1の遷移金属はNi、Ru、Rh、Pd、IrまたはPtの少なくとも1種であり、第2の遷移金属はCr、MoまたはWの少なくとも1種である。いくつかの実施形態では、遷移金属触媒は、Ni、Ru、Rh、Pd、Ir、PtまたはCrの少なくとも1種の第1の遷移金属とCrの混合物である。遷移金属触媒が混合物である場合、第2の遷移金属に対する第1の遷移金属のモル比は5から1、もしくは4から1、または3から1、あるいは2から1である。いくつかのこのような実施形態では、比は2以上から1である。
触媒は、基材上で最初に被覆され得る。いくつかの実施形態では、触媒は、触媒を含有している溶液中に基材を浸漬被覆することによって基材上に被覆される。いくつかの実施形態では、触媒は、触媒を含有している溶液を基材にスプレー被覆することによって基材上に被覆される。被覆条件は、基材上に被覆される触媒の量を決定するために変えることができる。例えば、基材を浸漬する溶液のpH、および基材を溶液に接触させる時間の長さは変えてもよい。いくつかの実施形態では、触媒は10℃から90℃の温度で基材上に被覆される。別の実施形態では、触媒を含有する溶液は、10秒から6時間までの時間、基材に接触される。さらに別の実施形態では、触媒を含有する溶液は5〜11のpHを有する。触媒の他に、溶液はNa、Mg、Al、ZnまたはCuの金属水素化物または次亜リン酸塩、水、多糖類を含む炭水化物、2つ以上の配位性基を有する有機酸、脂質、ステロイド、アミノ酸、ペプチド、リン酸塩、ヌクレオチド、テトラピロール、フェリオキサミンなどのキレート剤、グラミシジン、モネンシン、バリノマイシン、フェノール樹脂、2,2’−ビピリジルジメルカプトプロパノール、エチレンジオキシジエチレン−ジニトリロ−四酢酸、エチレングリコール−ビス(2−アミノエチル)−N,N.N’,N’’−四酢酸、イオノホア−ニトリロトルリ酢酸、ニトリロ三酢酸オルトフェナントロリンなどのイオノホア、サリチル酸、トリエタノールアミン、コハク酸ナトリウム、酢酸ナトリウム、エチレンジアミン、エチレンジアミン四酢酸、エチレントリアミン五酢酸、およびエチレンジニトリロ四酢酸などを1種または複数含有することができる。
触媒が浸漬被覆法によって基材上に被覆される場合、それは、非電解浸漬被覆法である。非電解浸漬被覆では、酸およびその塩を含む緩衝溶液が使用される。このような酸には、以下に限定されないが、コハク酸、ギ酸、酢酸、トリコロロ酢酸、フッ化水素酸、青酸、硫化水素および水が含まれる。このような塩は、このような酸のナトリウム塩またはカリウム塩を含むことができる。触媒の浸漬被覆は、不活性雰囲気下で実施される。不活性雰囲気はN、ArまたはHeの1つとすることができる。非電解浸漬被覆は10℃から90℃の温度で10秒から6時間行い、基材上に触媒被覆を厚さ50nmから200nmで得ることができる。浸漬被覆に使用される溶液には、酸化剤、還元剤、キレート剤および緩衝剤が含まれる。酸化剤と還元剤の比は、1:100から9:100(重量基準)である。キレート剤と緩衝剤の比は1:1から1:5、1:1から1:10、または1:0.10から1:1(重量基準)である。
触媒で基材を被覆するための他の技法には、以下に限定されないが、電気めっき法、ゾルゲルとしての浸漬被覆法、ゾルゲルとしてのスピン被覆法、高周波(RF)スパッタリング法、マグネトロンスパッタリング法、電子ビーム蒸着法、物理気相成長法、熱蒸着法、CVD、燃焼法、共沈殿法、含浸法、ラングミュア−ブロジェット膜法、スクラッチング法(scratching)、および当技術分野において公知であり得る他の方法が含まれる。
別の態様では、化学気相成長法(CVD)によってガラス繊維基材上に、炭素フィラメント(つまりCNCまたはCNF)の均一被覆物を製造する方法が提供される。CNCまたはCNFは、遷移金属触媒の存在下における炭化水素ガスの分解の結果、成長する。適切な遷移金属触媒(複数可)は、鉄(Fe)、コバルト(Co)、ニッケル(Ni)、ルテニウム(Ru)、ロジウム(Rh)、パラジウム(Pd)、イリジウム(Ir)、白金(Pt)、クロム(Cr)および/またはタングステン(W)を含むものである。いくつかの実施形態では、炭化水素ガスは、1種または複数の還元ガスおよび不活性ガスと混合される。CNCは、適用される外部エネルギー下で、電気的および機械的特性を有効に付与することができる。CNCは、延伸時に元の長さにもどるばね弾性を有する。この他に、CNCは優れたセンサー特性を有し、微小電気機械システム(MEMS)、アクチュエータ、電磁石電波吸収体、電子エミッターなどにおいて使用することができる。CNCは強化材料として使用することもできる。基材面のいずれか、またはすべてが、記載された方法を用いて被覆され得る。
CVDが実施される温度および時間は、炭化水素ガス、基材、および使用触媒に依存して変えることができる。こうしたパラメータ、例えば触媒の種類、触媒組成、触媒のサイズ、炭素合成の間のガス流速、温度、チオフェンなどの存在などを制御すると、基材上に堆積させる炭素フィラメントの密度が制御される。炭素フィラメント被覆ガラス繊維(複数可)/生地は、被覆が高温で行われると、熱安定性がより高いことが観察された。例えば、N雰囲気中、450℃の温度では、炭素フィラメント被覆ガラス繊維の重量損失は約3.9%(被覆温度600℃)であることが見出されている。450℃の同一温度において、炭素フィラメント被覆ガラス繊維(被覆温度700℃)は0.7%の重量損失を示す。
炭素フィラメント被覆基材の製造方法には、基材上に触媒を被覆すること、該基材を加熱すること、該基材に炭化水素ガスを接触させること、および基材上に炭素フィラメントを成長させることが含まれる。本方法の様々なステップの例示として、本方法を実施するための装置が図1に提示されている。本方法の例示のために、記載された基材はガラス繊維であるものとする。本方法の初期ステップには、ガラス繊維上に炭素フィラメントの形成を促進することになる触媒を用いて、ガラス繊維を被覆することが含まれる。ガラス繊維の表面への触媒の被覆は、10℃から90℃の温度範囲にわたり、該繊維にスプレー被覆する、または触媒の溶液中に浸漬被覆することによって実施される。次に、触媒被覆ガラス繊維14は、反応器12に導入するための容器13内に装填される。
反応器12は、炉11などの発熱源内に含まれている。様々な実施形態によれば、炉11は、反応器をCNFがガラス繊維上に堆積することになる所望の温度に維持するように構成された、1層ゾーン、2層ゾーンまたは3層ゾーンとすることができる。不活性ガス源1、炭化水素ガス源2および還元ガス源3は、反応器内で使用され、流速調節器7、8、9によって制御される。各ガス源は、水などの不純物を除去するためのガス精製ユニット4、5、6によって、場合により清浄されてもよい。次に、ガスは混合室10に導入され、次に、反応器12に向けられる。炭化水素ガスは十分な温度で還元されて、炭素が炭素フィラメントとしてガラス繊維14上に堆積し始める。ガス流速は、基材とガスが十分な接触時間を維持するように調節される。未反応ガス、反応済みガスおよび副生ガスを含むガス流は、反応器12を通過した後、次に、出口バルブ15から出るように向けられて、水流18、17によって冷却されるコンデンサ19によって凝縮することができる。凝縮物用の出口20が設けられている。装置はまた、装置内の酸素含量を最小限にするために装置を真空排気して、不活性ガスで戻し充填(back−filled)することができるように、真空器16にも連結されている。
本方法の間、反応器12は、炭化水素ガスを分解し、かつ基材上に炭素フィラメントが堆積するのに十分な温度に維持される。いくつかの実施形態によれば、温度は400℃から900℃、500℃から800℃、または500℃から600℃である。いくつかの実施形態では、温度は450℃から550℃、または490℃から510℃である。基材は、基材上に所望量の炭素フィラメントが堆積するのに十分な時間、炭化水素ガスに接触させる。いくつかの実施形態によれば、時間は10秒から2時間、10秒から1時間、または1分から1時間である。いくつかの実施形態では、炭素フィラメントの所望量は、直径が20nmから200nmおよび長さが100nmから10μmである。基材、例えばガラス繊維のサイズは、化学気相成長用装置の寸法によってのみ制限される。
これらの炭素フィラメント被覆ガラス繊維は、様々なコンポジット構造体を作製するために使用することができる。このような材料の潜在的用途には以下のものが含まれる。容器および囲い、用具部品、給水樋、柵、仕切り、床材、足場、サイロおよびタンクなどの農業用途、容器、操縦舵面、グライダーおよび軽航空機用構造体、内部取付具、仕切りおよび床、窓用マスク、調理室ユニットおよびワゴン、構造部材、人工衛星用部品、アンテナおよび付随する囲い、地上支援装置構成部品および囲いなどの航空宇宙および航空機用途、カバー、囲い、取付具、内部使用向けの骨組みおよびその他の成形品および組立体、ならびに開閉装置本体および付随する電気用および絶縁用構成部品などの電気機器および事務機器用途、外部および内部用被覆材、永久および一時的な骨組みならびに型枠、仕切り、ポリマーコンクリート、プレハブ建築物、売店、小屋および住宅、構造用および装飾用建築部品、橋梁用部品および橋梁の一部、埠頭の表面処理材、道路標識および路上施設、足場、柵および通路などの建築および構造体用途、家庭用および産業用家具、衛生陶器、スポーツ用品、トレーラーハウス構成部品、庭園家具、アーチェリーおよび遊技場用具、掲示板、テーマパーク必需品、スイミングプール、浮き輪(aqua tube)、飛び込み台、座席およびベンチ、擬似大理石用構成部品、スキー板およびスノーボードなどの消費者用製品の構成部品、化学プラント、ライニング、製油産業用構成部品、パイプおよびダクト、煙突、グリッド床材、足場および通路、圧力容器、処理用タンクおよび容器、換気フード、スクラバーおよび冷却塔の構成部品、組立体、ならびに囲いなどの耐腐食性設備用途、航空機体、航空宇宙および人工衛星用構成部品、囲いおよび容器、個人用防護具、ロケットおよび弾道品、輸送および通過用容器、ならびにシミュレーターなどの国防用途、室内用および室外用アンテナ構成部品ならびに取付具、回路基材、発送電用部品、絶縁体、スイッチボックスおよびキャビネット、ブーム、配電基地(distribution post)および鉄塔、電柱、フューズ管、変圧器部品、はしご、ならびに空中ケーブルなどの電気および電子用途、組立体および取付具、様々な囲い、安全帽、パレット、貯蔵箱、トレイ、外見(profile)用および医療用品、ならびに機器構成部品などの一般工学および産業用途、カヌーおよびボート、ヨット、救助艇および救助船、ブイ、ボートの付属品および部分組立体、サーフボードおよびセールボード、フェリーおよびクルーズ定期船向けの窓用マスクおよび室内用成形品ならびに取付具、作業船およびトロール船などの船舶用途、自動車、バス、キャンピングカーおよび車体構成部品(一般には、底部、エンジンおよび車体パネルの両方)、トラック、電車およびその他の車両用構成部品ならびに取付具、陸用および海用コンテナ、線路および信号機構成部品、交通標識、座席、窓用マスクおよび仕切りなどの交通機関用途、ならびにパイプ、処理用および貯蔵用容器、タンク、ポンプ用構成部品、足場、通路、仕切り、スクラバーおよび堰などの水制御工学および下水道用用途。他の多くの用途を、当業者は容易に思いつくであろう。
CNFまたはCNC被覆基材は、様々な技法によって特徴づけることができる。このような技法には、以下に限定されないが、走査型電子顕微鏡(SEM)法、透過型電子顕微鏡(TEM)法、原子間力顕微鏡(AFM)法、電圧対電流特性(V−I)、熱重量分析(TGA)法、X線回折(XRD)研究、およびエネルギー分散型X線分析(EDAX)法が含まれる。
CNFまたはCNC被覆基材を製造するための他の技法には、以下に限定されないが、電気アーク放電法、レーザアブレーション法、熱化学気相成長(CVD)法、プラズマCVD法、マイクロ波CVD法、マイクロ波プラズマCVD法、高周波プラズマCVD法、低温プラズマCVD法、レーザ支援(laser assisted)熱CVD法、触媒CVD法、低圧CVD法、エアロゲル補助(aero−gel supported)CVD法、気相成長CVD法、高圧一酸化炭素不均化(HIPCO)法、水分添加(water assisted)CVD法、フレーム合成法、水熱合成法、電気化学的堆積法、熱分解法、および当技術分野で公知とすることができる他の技法が含まれる。
別の態様では、CNFまたはCNC被覆基材は、ナノコンポジットを形成するためのポリマーに組み込まれるガラス繊維またはガラス生地である。いくつかの実施形態では、該ポリマーは熱硬化性ポリマーである。こうしたナノコンポジットは伝導することができるので、電気用途に使用することもできる。CNF被覆ガラス繊維は、炭素フィラメント非被覆ガラス繊維コンポジットと比較すると、ナノコンポジットの特性を改善するので、こうしたナノコンポジットは、構造的な性能用途に使用することができる。例えば、ポリマーコンポジットにおいて、炭素フィラメント被覆ガラス繊維は、非被覆繊維に対して、70%の貯蔵弾性率改善が観察され、炭素フィラメント被覆ガラス繊維強化ポリマーコンポジットのガラス転移温度は、非被覆ガラス繊維コンポジットに対してより高温にシフトする。このような結果は、炭素フィラメント被覆ガラス繊維強化材を有するコンポジットは、より高い作業温度を要求する用途において、使用することができることを示す。
ナノコンポジット調製に使用するための熱硬化性ポリマーは、広範囲の構造的な性能用途において使用されるものを含んでいる。例示的な熱硬化性ポリマーには、ポリエステル、エポキシおよびポリウレタンが含まれる。例えば、このようなポリマーには、以下に限定されないが、オルトフタル酸ポリエステル、イソフタル酸ポリエステル、テレフタル酸ポリエステル、ビスフェノールAフマル酸ポリエステル、クロレンド酸ポリエステル、ジシクロペンタジエンポリエステル、メタクリル化ビニルエステル、ノボラック修飾ビニルエステル、ビスフェノールAエポキシのジグリシジルエーテル、ビスフェノールFエポキシのジグリシジルエーテル、フェノール−ホルムアルデヒドノボラックエポキシのポリグリシジルエーテル、o−クレゾール−ホルムアルデヒドノボラックエポキシのポリグリシジルエーテル、N,N,N’,N’テトラグリシジルメチレンジアニリン、トリグリシジルp−アミノフェノールエポキシ、ポリイミド(つまり芳香族ジアミンと芳香族二無水物/二酸の縮合生成物)、ビスマレイミドシアン酸エステルが含まれる。
別の実施形態では、熱硬化性ポリマーは硬化剤によって硬化されるように構成される。いくつかの実施形態では、硬化剤は硬化促進剤を含んでもよい。例えば、硬化剤は、メチルエチルケトンペルオキシド、メチルイソブチルケトンペルオキシド、アセチルアセトンペルオキシド、シクロヘキサノンペルオキシド、tert−ブチルペルオキシエステル、過酸化ベンゾイルペースト、クメンヒドロペルオキシド混合物、ペルオキシエステル、ペルケタールなどのペルオキシド、Ca、MgまたはBaの酸化物または水酸化物、アミン系硬化剤、無水物系硬化剤、あるいは銅アセチルアセトネートまたはコバルトアセチルアセトネートとすることができる。促進剤が使用される場合、促進剤は、三級アミン、メルカプタン、オクタン酸コバルト、ナフテン酸コバルト、ベンジルジメチルアミン、2,4,6−トリス(ジメチルアミノメチル)フェノール、2−エチル−4−メチルイミダゾールまたは三フッ化ホウ素−モノエチレンアミンとすることができる。
別の態様では、炭素フィラメント被覆基材およびポリマーのナノコンポジットを調製する方法が提供される。一般に、熱硬化性ポリマーは、硬化剤と混合している液体として供給される。熱硬化性ポリマーの硬化剤に対する比は0.2:100(重量基準)から5:100まで変えることができる。混合は一般に、該ポリマーの硬化開始を防止するのに十分低い10℃から30℃の温度範囲にわたって行われる。次に、炭素フィラメント被覆基材は型内に配置されて、熱硬化性ポリマーおよび硬化剤の混合物が型に加えられる。型、炭素フィラメント被覆基材、およびポリマー混合物の組合せは、プリフォームとして公知である。次に、プリフォームは、25℃から100℃の温度において高圧にさらされて、ポリマーが硬化し、ナノコンポジット材料を製造することができる。圧力は液圧プレスによって加え、1から24時間実施することができる。
他の技法もまた、ナノコンポジットを調製するために使用することができる。このような技法は、以下に限定されないが、圧縮成形法、トランスファー成形法、押出成形法、反応押出成形法、共押出成形法、射出成形法、反応射出成形法、押出吹込成形法、射出吹込成形法、構造反応射出成形(structural reaction injection molding)法、構造発泡射出成形法、構造発泡反応射出成形法、サンドイッチ成形法、スラッシュ成形法、回転成形法、コールドプレス成形法、ホットプレス成形法、陽真空熱成形(positive vacuum thermoforming molding)法、陰真空熱成形(negative vacuum thermoforming molding)法、陽圧熱成形法、陰圧熱成形法、プラグアシスト陽真空熱成形法、プラグアシスト陰真空熱成形法、プラグアシスト陽圧熱成形法、プラグアシスト陰圧熱成形法、樹脂トランスファー成形法、圧支援樹脂トランスファー成形法、真空支援樹脂トランスファー成形法、真空バッグ成形法、加圧バッグ成形法、オートクレーブ成形法、フィラメントワインディング法、または引抜成形法を含むことができる。
本明細書中において参照されるすべての公報、出願特許、交付特許、およびその他の文献は、あたかも個々の公報、出願特許、交付特許、またはその他の文献の各々が、具体的および個々に示されて参照により全体が組み込まれているかのごとく、参照により本明細書中に組み込まれている。参照により組み込まれている本明細書中に含まれる定義は、本開示における定義を矛盾する範囲内で排除される。
このように一般的に記載された本技術は、以下の実施例を参照することによって、より容易に理解されようが、実施例は例示のために提示されたものであり、決して限定を意図するものではない。
実施例
本技術は、以下の実施例によってさらに例示されるが、決して限定するものとして解釈すべきではない。
実施例1
ガラス繊維(複数可)/生地上にCNFを被覆するために、水平管型反応器を使用する。反応器は、外径105mmおよび内径100mmの1000mm長の石英管を有する。この反応器は、ガラス繊維(複数可)/生地の基材を容易に装填し、かつ反応器から取り出すことができるように組み立てられている。反応器を3つのゾーンの管型炉内で加熱する。比例温度調節器は、各ゾーンの炉の温度を制御する。前駆体ガスの分解を促進するために、炉の中央ゾーンの温度を500℃から900℃に維持する。入口および出口温度は300℃から600℃に維持される。N、He、Ar、Cl、H、CH、C、C8、CO、エチレンおよびの1種または複数を、前駆体ガスとして使用する。CH、C、C、CO、エチレン、アセチレンは各々、炭素源ガスである一方、ClおよびHは各々還元ガスであり、またN、HeおよびArは、やはり反応器内の不活性雰囲気をもたらすキャリヤガスである。
ガラス繊維(複数可)/生地を、NiSO・6HO、NaHPO・HO、NHCl、Na・2HOおよびNHOHを含有する浴に浸漬する。表2を参照されたい。触媒被覆ガラス繊維(複数可)/生地を、反応器の中央ゾーン内に維持する。次に、反応器を真空ラインに連結し、圧力を200mmHg未満に減圧する。次に、反応器を不活性ガスで戻し充填し、この手順を10回繰り返して、反応器内の酸素含量を低減する。表3〜5中の項目は、いくつかの被覆物/基材の組合せに関する例示的な条件を示す。
次のステップで、反応器の温度を不活性雰囲気下、400℃から600℃に昇温する。不活性ガスの流速を、120ml/分の一定値に維持する。5〜10分後、還元ガスを10〜30分間、5〜25ml/分の速度で流通させる。5〜10分後、温度を500〜900℃に昇温する。次に、炭素源ガスを10〜200ml/minの速度で導入し、この温度を1〜30分間保持する。ガスは、反応器に導入する前に、アルカリ性ピロガロール溶液、濃硫酸、塩化カルシウム、水酸化カリウムおよびシリカゲル床に通すことによって、まず脱酸素する。次に、ガスを混合した後、反応器に入れる。所望の温度を維持するために、反応管の入口および出口で水循環を行う。水はコンデンサ内で冷却液としても使用される。反応器からの流出物中の凝縮物はいずれも、液体収集器に集められる。反応中、CNFはガラス繊維(複数可)/生地上で成長し、XRD、EDAX、SEM、AFMなどの方法によって特性を決定することができる。
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基材上の触媒の被覆は、ガラス繊維(複数可)/生地の上に溶液をスプレーすることによっても行うことができる。表6には、こうした溶液に関する原料のリストを提示する。100mlの脱イオン水に金属硝酸塩、酸化マグネシウムおよびクエン酸(1:1:4、重量比基準)を溶解した後、この混合物を80℃の温度で6時間撹拌し、半固体物質を得る。次に、該物質を120℃の温度で2時間加熱する。次に、空気中、温度を300℃から700℃の温度に5時間昇温し、次に、室温(25℃)まで冷却し、酸化ニッケルと酸化マグネシウムの粉末を得る。
Figure 2013543472
基材上への触媒の被覆はまた、ゾルゲル法によって行うこともできる。NiO−SiOゾルゲルに関する例示的な原料を表7に提示する。金属硝酸塩(0.1M)溶液およびテトラエチルオルトシリケート(TEOS)(4:3、容量基準)を、エチルアルコール15ml中で混合する(全容量50ml)。次に、混合物を室温で約45分間撹拌し半固体物質を得て、次に、この物質を100℃の温度で24時間加熱する。この最初の加熱の後に、該物質を空気中300℃から600℃の温度でさらに5時間加熱し、次に、室温(25℃)まで冷却して、酸化ニッケルと酸化ケイ素の粉末を得る。
Figure 2013543472
図2は、非被覆ガラス繊維および遷移金属(例えばNi)被覆ガラス繊維のX線回折パターンを示す。非被覆ガラス繊維はピークを示さず、これはアモルファス構造を示している。Ni−P被覆サンプルでは、2θ値が44.5°のピークが観察され、これはJoint Committee on Powder Diffraction Standards(JCPDS)において列挙されているように、ニッケルの特徴である。44.5°のピークは(111)反射に相当する。非電解Ni−P被覆物のリン含量が増加すると、被覆物の結晶化度の低下により、XRDプロファイルには鋭さがなくなることが示された。
図3は、非被覆ガラス繊維および様々なニッケル−リン(NiーP)被覆ガラス繊維のX線回折パターンを示す。非被覆ガラス繊維は特徴的なピークを全く示さず、アモルファス構造を示している。Ni−P被覆サンプルにあるように、2θ値が31.2と44.5°の2つの標準ピークが観察される。これらのピークは、それぞれNiPおよびNiの特徴である。31.2と44.5°のピークは、それぞれ(110)および(111)反射に相当する。X線回折パターンのピーク強度は被覆時間の増加と共に増大し、これは被覆物の厚みが増加することを意味し、放物線速度則に従うことが観察された。Niの相対強度は、被覆時間と共に増大することも見出された。
図4は、未処理ガラス繊維/生地、および様々な被覆時間のCo−P被覆Eガラス繊維/生地のX線回折パターンを示す。Eガラス繊維/生地は、2θが22.5°においてXRDピークを与えている。ピークは幅広く、ガラス繊維はアモルファスの性質を示している。Co−P被覆サンプルでは、Coの特徴である2θ値44.5°が観察される。このピークはCo(002)反射に相当する。Co−P被覆物のXRDパターンは、アモルファス相および結晶質相の混合物を含んでいる。31.2°におけるCoPおよび62.8°におけるCoPの回折ピーク(JCPDS番号、CoPは32−0306、およびCo−Pは29−0497)はまた、XRDパターンにおいても見られる。図3はノイズの大きなバックグラウンドを示しており、アモルファス構造およびガラス繊維/生地の特徴である。時間変動によるガラス繊維上のCo−P被覆物のXRDパターン比較により、Coピークの強度は、被覆時間と共に増大することを示している。
図5は、様々な浴温におけるCo被覆ガラス繊維に関するXRDパターンを示す。2θが、CoおよびCoPの反射に対応する44.6°および62.4°である2本の主要なピークが観察される。浴温が50℃から80℃に向上すると、Co(111)ピーク反射強度は低下しており、これは被覆物中のP含量の増加と共に結晶化度が低下することを示唆している。温度が50℃から90℃に向上すると、堆積物中のCoおよびP含量は増加する。同様に、堆積速度はまた、浴温と共に増加する。ガラス繊維への溶液の流量は、対流過程により、浴の温度上昇と共に向上する。この分解は純粋に化学的な性質のものなので、反応生成物であるCoは基材つまりガラス繊維/生地上に微粒子として定着する。
図6は、未処理のガラス繊維、および時間関数による鉄被覆ガラス繊維のX線回折を示す。Eガラス生地は、2θ=22.5°においてXRDピークを与え、また、このピークは幅広く、ガラス繊維がアモルファスの性質であることを示している。Fe−P被覆サンプルでは、2θ=44.8°および41.7°において2本のピークが観察され、それぞれα−Feの(110)回折およびFePの(111)回折に相当している。鉄被覆物の結晶化度は、比較的小さいものであった。その結果、鉄被覆物は、アモルファス物質であるとわかる。無電解めっき方法では、ある量のリン原子が鉄の構造内に溶解した。無電解な鉄被覆物のX線回折パターンのピーク強度は、被覆時間と共に徐々に増大する。鉄の堆積機構はニッケルおよびコバルトの機構に似ている。鉄の堆積に関する自己触媒反応は、還元剤の接触脱水素反応によって開始された。
ニッケルおよびリンの二元合金中における、還元剤として次亜リン酸ナトリウムを使用するニッケルメッキ。被覆物の特性のほとんどは構造依存的であり、その構造はリン含量に依存する。pHにより、堆積物中のリン含量が制御されることが見出されたので、pHは7.5から10.5の範囲で検討した。低いpH溶液は低い堆積速度を示すので、より高いpH領域を使用した。温度、時間および安定剤濃度などの他の処理パラメータを、それぞれ80℃、15分および25gm/Lの一定に保った。図7によれば、ニッケルピーク(44.5°)の強度は、溶液のpHの向上と共に増大することが観察される。理論に拘泥されないが、pHの向上にともなう次亜リン酸ナトリウムの還元能力の向上により、より多くの原子状水素が生成し、繊維上により多くのニッケルが堆積すると考えられる。一方、pHの向上と共に、P元素の生成をもたらす次亜リン酸塩と原子状水素との間の反応は、阻害される。pH10.5では、溶液はニッケル塩の析出により、どろどろ(thick)している。浴は通常、堆積反応によって生じる酸を中和するために、水酸化アンモニウムを添加することによって、適切なpHに維持される。被覆物中のNi含量は、pHの向上と共に増加する一方、被覆物中のP含量は減少する。一方、堆積速度は、はじめは浴のpHと共に増加し、次に最大値を過ぎた後、ニッケル塩の析出により、浴のpHの向上と共に低下する。いくつかの実施形態では、9.0〜9.5の範囲のpHを使用する。
いくつかの実施例では、クエン酸ナトリウムを安定化剤として使用しており、これはガラス繊維上にニッケルが堆積している間に役割を果たす。クエン酸ナトリウムは、被覆物の堆積速度に影響を及ぼす。その効果を理解するために、様々な濃度の安定化剤を用いて被覆を行った。その濃度は、15〜55gm/Lで変えた。温度、時間およびpHなどの他の処理パラメータを、それぞれ80℃、15分および8.5の一定に保った。ニッケル回収に対する安定化剤(クエン酸三ナトリウム)濃度の影響、およびNi被覆の堆積速度を図8に示すが、図8はニッケルピークの強度が、安定化剤含量の増加と共に低下していることを示している。NiおよびP含量は、クエン酸三ナトリウム濃度の向上と共に低下することが見出されている。25gm/L未満では、浴は自然に分解し、それに対応して、より高含量のニッケルおよびリンを被覆物中に見ることができる。これは、恐らくリン化ニッケルの生成によるものである。一方、安定化剤含量が35gm/L以上の場合、ニッケルの堆積速度は自由ニッケルイオンの濃度減少により低下する。クエン酸ナトリウム安定化剤についての安全範囲は、25〜35gm/Lの範囲にあることが観察される。この範囲内では、被覆物中のNiおよびPの含量は同じである。堆積速度はまた、クエン酸三ナトリウム濃度の増加と共に低下する。
図9Aは、未処理ガラス繊維のSEM顕微鏡写真を示す。平滑な表面および12〜25μmの間の直径を有する長い円筒が、こうした繊維に共通の形態学的特徴である。ニッケルはガラス繊維の表面上に被覆されたが、これはCNFを成長させるための触媒として使用される。図9Bは、Ni被覆ガラス繊維のSEM顕微鏡写真を示す。図9Cは、リン化ニッケル被覆ガラス繊維のSEM顕微鏡写真を示す。
CNC被覆ガラス繊維のSEM画像を図10A、10Bおよび10Cに示す。収量は、600℃から700℃の温度の上昇と共に増加する。さらに、収量は、チオフェン/硫酸の存在下でも増加する。図13A中のヒストグラムは、コイルの内径を示している一方、図13Bはコイルの外径を示しており、また、表8には、ナノコイルの寸法をまとめている。垂直方向に配列しているCNC被覆ガラス繊維のSEM画像を図11A、11Bおよび11Cに示す。図12は、CNFのTEM画像を示す。
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透過型電子顕微鏡(TEM)分析法の結果は、得られたCNFは約10μmの長さ(図13)を有することを示している。CNFの直径は50〜150nmの範囲にある。
図14は、CNCの高解像度透過型電子顕微鏡(HRTEM)画像を示す。CNCは繊維軸に沿って微細な細孔を有する。コイルの外径は250nmである。コイルは黒鉛型の多層構造によって形成されていることが明白である。TEM回折パターンは、CNCがアモルファスであることを示している。
図15は、ガラス繊維上に成長させたCNCのラマンスペクトルを示す。スペクトルは、主に2本のラマンバンドを示しており、一方はDバンドであり、他方はGバンドである。Dバンドは、黒鉛シート内の無秩序な特徴を示し、Gバンドは元の黒鉛構造を示す。DバンドとGバンドとの間の比は、CNCの質に関するよい指標である。ID/IG値は、炭素材料の黒鉛化を表すことができる。この値が低いほど、黒鉛化度が高い。ラマンスペクトルは、1610cm−1(Gバンド)および1370cm−1(Dバンド)において2本の鋭いピークを示す。ラマンスペクトルにおけるGバンドは強度が強い一方、Dバンドは、CNC中のアモルファス炭素がより少ないために弱い。ID/IG値は、処理温度の低下と共に低下することが観察された。熱重量分析により、CNCの熱安定性を温度関数として検討する。
図16A、16Bおよび16Cは、それぞれ窒素、酸素および空気中における、CNC被覆ガラス繊維のTGAグラフを示す。窒素雰囲気中では、CNC被覆ガラス繊維の重量損失はないことが示され、これは、CNCが窒素雰囲気中、最大800℃の温度まで熱的に安定であること示している。酸素雰囲気中では、400℃において顕著な重量損失が観察され、温度が上昇するにつれて、ほぼ650℃の安定領域に到達するまで損失が続く。主な重量損失過程は、400から550℃の温度領域で起こっているアモルファス炭素材料の脱離、およびカーボンナノコイルの分解によるものである。600および700℃において成長したCNCは、それぞれ、450および500℃で酸化し始める。それぞれ600および700℃で成長させたCNCに関する重量損失はそれぞれ、410〜450℃、および500〜550℃の範囲で起こる。TGAの結果は、成長温度が600から700℃に上昇するにつれて、CNCの結晶完全度の度合いがよくなるという証拠を提示している。図16Cでは、CNCの熱安定性は空気の存在のために向上する。
図17Aおよび17Bは、それぞれ酸素雰囲気中および空気中における、CNC被覆ガラス繊維のDTA曲線を示す。DTAピークはCNCの酸化温度を示す。600℃では、図17Aに示されるように、大きな急激な山(spike)は、多量のCNCが突然損失するためであることは明白である。700℃では、DTAピークはより高い温度にシフトしている。CNCの結晶化度は、CNC処理温度の上昇と共に向上することが認められ、これはTGA分析によっても確認されている。図17Bでは、空気の存在により、DTAピークはより高い温度にシフトしている。CNCの成長機構は依然として完全に理解されていないが、このような成長機構について提案がなされている。例えば、アセチレンは炭素原子と水素分子に熱分解するので、炭素が触媒粒子の表面に溶け込み、カーバイド相を形成すると考えられている。カーバイド相が炭素で完全に飽和されると、グラファイトが、触媒粒子と同じ直径を有するCNCとして、触媒粒子から析出する。炭素堆積理論の異方性はまた、マイクロ/ナノコイルカーボンファイバーの成長が原因でもある。CNCは触媒粒子の回転によって形成する。
図18Aにより、SEMによって、触媒がCNCの端部に付着していることが確認される。こうして、先端成長の機構が本実験に存在する。図18Bで示されるように、触媒粒子は球形であり、2種の一本CNCが反対のキラリティー、すなわち左巻きキラリティーおよび右巻きキラリティーで触媒粒子から成長している。CNCのSEM画像から、明るい部分は触媒であることが観察され、この部分を四角い枠および矢印によって示している。図19を参照されたい。EDAX分析によって、C、NiおよびPは、この明るい部分に検出され、元素マッピングを図19に示す。比較的均一なNiおよびPの分布パターンは、触媒粒子の形をとる。アセチレンは触媒に吸着し、次に、熱分解して分離しCNCを形成する。
実施例4
ナノコンポジット調製。CNF被覆ガラス繊維(複数可)/生地を、テンプレートを用いて適切な(right)形に切断し、積層品を作製する。ハイブリッドナノコンポジットを調製するために使用されるマトリックスは、不飽和ポリエステル樹脂である。ポリエステル樹脂:触媒:促進剤の重量比は100:1.2:1.2である。メチルエチルケトンペルオキシドおよびオクタン酸コバルトは、それぞれ触媒および促進剤である。ハイブリッドナノコンポジットを調製するために使用される層の総数は3である。コンポジットは、プリフォームを調製するための従来のハンドレイアップ技術(以下を参照)によって調製する。次に、プリフォームを液圧プレスに充填する。圧力サイクルは5MPaである。プリフォームを50℃の温度で16時間、硬化させる。繊維の体積含有率は約45%である。硬化後、ハイブリッドナノコンポジットを液圧プレスから取り出し、繊維の体積含有率、貯蔵弾性率、損失弾性率およびガラス転移温度の特性評価に使用する。
ハイブリッドナノコンポジット製造のハンドレイアップ技法は、樹脂/ポリマー、硬化剤(つまり硬化剤(hardener))および促進剤(つまり触媒)を混合すること、ならびに該混合物に繊維(複数可)/生地を浸漬すること、および、これを型に入れてプリフォームとして知られている形状を得ることを含む。次に、プリフォームを液圧プレスに充填し、1〜10MPaの圧力および25〜100℃の温度で1〜24時間、硬化させる。ポリマーと硬化剤の比は、100:0.2から100:5である。ポリマー/硬化剤と促進剤の比は、100:0.2から100:5である。これは、生地をプリフォームの中に入れて次にポリマーを加えるという、以下に記載している方法とは異なる。
実施例5
ガラス生地を、未処理ガラス繊維すなわち非被覆ガラス繊維からテンプレートを用いて所望の形に切断し、ポリマーコンポジットを作製する。他のすべての条件は、ポリマーハイブリッドナノコンポジット製作の実施例4において述べたものと同一である。これは、被覆ガラス生地との直接比較のために準備するものである。
実施例6
ガラス生地を、CNF被覆ガラス生地からテンプレートを用いて所望の形に切断し、ポリマーハイブリッドナノコンポジットを作製する。ポリエステル樹脂をエポキシ樹脂に置き換える。エポキシ樹脂:触媒の重量比は100:2である。触媒はN,N’−ビス(2−アミノエチル)エタン−1,2−ジアミンである。他のすべての条件は、ポリマーハイブリッドナノコンポジット製作の実施例4において述べたものと同一である。
実施例7
ガラス生地を、未処理ガラス生地からテンプレートを用いて所望の形に切断し、ポリマーコンポジットを作製する。ポリエステル樹脂をエポキシ樹脂に置き換える。エポキシ樹脂:触媒の重量比は100:2である。触媒はN,N’−ビス(2−アミノエチル)エタン−1,2−ジアミンである。他のすべての条件は、ポリマーハイブリッドナノコンポジット製作の実施例4において述べたものと同一である。これは、実施例6との比較を提示するものである。
ガラス繊維強化エポキシコンポジットおよびCNF被覆ガラス繊維強化エポキシコンポジットの貯蔵弾性率を、図20Aに示す。CNFの弾性率はガラス繊維と比較するとより高いので、CNF被覆ガラス生地強化エポキシコンポジットは、ガラス繊維強化エポキシコンポジットと比較すると、より高い貯蔵弾性率を示す。
図20Bもまた、ガラス繊維強化エポキシコンポジットおよびCNF被覆ガラス繊維強化エポキシコンポジットの損失弾性率を示す。CNF被覆ガラス生地強化エポキシコンポジットの損失弾性率は、CNFの含有により、ガラス生地強化エポキシコンポジットの損失弾性率よりも高い。
減衰率(Tan δ)は、損失弾性率の貯蔵弾性率に対する比である。図21は、ガラス生地強化エポキシコンポジットおよびCNF被覆ガラス生地強化エポキシコンポジットのTan δ曲線のグラフである。CNF被覆エポキシコンポジットのピーク強度は低下することが観察され、これは、CNFの存在による減衰の低下を反映している。
図22は、ガラス繊維強化エポキシおよびCNF被覆ガラス繊維強化エポキシコンポジットの電流−電圧グラフである。ガラス繊維強化コンポジットは絶縁体である一方、CNF被覆ガラス繊維コンポジットは導体である。
均等物
特定の実施形態を例示して説明するが、以下の特許請求の範囲において規定されるように、より幅広い態様における技術から逸脱することなく、当業者によって、本明細書中で変更および修正をすることができることを理解すべきである。
本開示は、本出願で説明された具体的な実施形態の点から限定されない。多くの修正および変形は、当業者に明らかなように、趣旨および範囲から逸脱することなく行うことができる。本明細書中に列挙されたものの他に、本開示の範囲内にある機能的に均等な方法および構成物は、上述の説明から当業者にとって明白であろう。このような修正および変形は、添付の特許請求の範囲内に含まれると意図されている。本開示は、このような特許請求の範囲が与える均等物の全範囲と共に、添付の特許請求の範囲の用語にのみ限定されるべきである。本開示は、特定の方法、試薬、化合物組成、または生物系に限定されず、当然ながら変わり得ることを理解されたい。本明細書中で使用される専門用語は、特定の実施形態のみを説明するためのものであり、限定を意図するものではないことも理解されたい。
さらに、本開示の特徴または態様がマーカッシュグループに関して記載されている場合、それによって、本開示がマーカッシュグループの任意の個々のメンバーまたはそのメンバーの部分グループに関してもやはり説明されることを、当業者は認識するであろう。
当業者によって理解されるように、任意およびすべての目的のために、特に、記載された説明を提示するという点に関して、本明細書に開示されたすべての範囲はまた、任意およびすべての可能な部分範囲およびその部分範囲の組合せも包含する。列挙したいずれの範囲も、十分に説明したものとして、および同じ範囲を少なくとも等しい半分、3分の1、4分の1、5分の1、10分の1などに分けることができるものとして容易に認識することができる。非限定例として、本明細書中で議論された各範囲は、下から3分の1、真ん中の3分の1、および上から3分の1などに容易に分けることができる。当業者によっても理解されるように、「まで」「少なくとも」、「より大きい」、「未満」などの言葉のすべては、列挙した数字を含み、次に上で議論した部分範囲に分けることができる範囲のことを指す。最後に、当業者に理解されるように、範囲は各個々の数字を含む。
他の実施形態は、次の特許請求の範囲の中で述べられる。

Claims (19)

  1. 基材、および
    炭素フィラメント
    を含み、
    前記炭素フィラメントが、前記基材に接触している第1の端部および前記基材から遠位にある第2の端部を有する
    構成物。
  2. 前記炭素フィラメントがカーボンナノファイバーまたはカーボンナノコイルである、請求項1に記載の構成物。
  3. 前記基材がガラス繊維である、請求項1または2に記載の構成物。
  4. 前記炭素フィラメントが前記ガラス繊維に放射状に付着している、請求項3に記載の構成物。
  5. ポリマーをさらに含み、カーボンナノファイバー被覆ガラス繊維−ポリマーコンポジット、またはカーボンナノコイル被覆ガラス繊維−ポリマーコンポジットを含む、請求項1から4のいずれか一項に記載の構成物。
  6. 前記ポリマーが熱硬化性ポリマーである、請求項5に記載の構成物。
  7. 前記カーボンナノファイバーまたはカーボンナノコイルが、幅が20nmから200nm、および長さが0.5μmから10μmである、請求項2に記載の構成物。
  8. 前記ガラス繊維が、2μmから20μmの直径を有する、請求項3または4に記載の構成物。
  9. 複数の前記ガラス繊維がガラス生地に織られている、請求項2に記載の構成物。
  10. 基材の表面に触媒を被覆して、触媒被覆基材を形成すること、
    炭素源ガスを分解し、前記触媒被覆基材の表面に、炭素をカーボンナノファイバーまたはカーボンナノコイルとして堆積させるのに十分な温度および時間で、前記触媒被覆基材を前記炭素源ガスに暴露すること、
    を含む方法。
  11. 前記触媒がNi、Ru、Rh、Pd、Ir、Pt、Cr、MoまたはWを含む、請求項10に記載の方法。
  12. 前記被覆が、前記触媒を含む溶液中への前記基材の浸漬被覆を含む、請求項10または11に記載の方法。
  13. 前記溶液が緩衝剤をさらに含む、請求項12に記載の方法。
  14. 前記炭素源ガスがCH、C、C CO、エチレンまたはアセチレンを含む、請求項10から13のいずれか一項に記載の方法。
  15. 還元ガスがClまたはHである、請求項14に記載の方法。
  16. 液状ポリマー、硬化剤、および請求項1に記載の構成物を混合して、プリフォーム混合物を形成することを含む、炭素フィラメント被覆ガラス繊維強化ポリマーコンポジットを形成する方法。
  17. 硬化剤の液状ポリマーに対する比が0.2:100から5:100である、請求項16に記載の方法。
  18. 前記プリフォーム混合物を成形すること、および前記プリフォーム混合物を硬化することをさらに含む、請求項16または17に記載の方法。
  19. 前記硬化が、前記ポリマーを硬化するのに十分な温度および圧力で行われる、請求項18に記載の方法。
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