JP2013541641A - 真空プロセス機器用のガス供給装置 - Google Patents
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Abstract
本発明は、ガスA、Bを受け取る、ガス源に接続されたガスインレット7を備える真空プロセスで扱われる基板を調整する真空チャンバと、ガスA、Bを基板に向かう複数の位置で真空チャンバ内にガスインレット7から複数のアウトレット開口部8へ分配するガス分配システム9に関する。該システム9は第1,第2プレート10,5を備え、各プレートはフラット側面を有し、第1プレート10はアウトレット開口部8に形成される穴4を有し、第2プレート5はフラット側面に配置されたチャネル6a、6bを有し、第1,第2プレート10,5は共にフラット側面に互いに接して直接設けられ、第1プレート10の穴4が第2プレート5端部のチャネル6a、6に配置され、ガスA、Bがチャネル6a、6bを通って穴4に分配される。チャネル6a、6bはガスインレット7に接続された共通チャネル6a、6bを併合し分岐配置を形成する。
【選択図】図2
【選択図】図2
Description
本発明は、ガスを受け取るための、ガス供給源に接続されたガスインレットを備える、基板を真空プロセスにおいて取り扱われるように適応させるための真空チャンバと、上記ガスを、上記基板に向かう複数の位置において、上記真空チャンバ内に、上記ガスインレットから複数のアウトレット開口部へ分配するための、ガス供給システムとに関する。特には、本発明は、低圧化学蒸着反応器において1つまたは複数の前駆体ガスを均一に分配するシステムに関する。このガス供給システムは、全ての化学蒸着反応器において、ローカルガス流量の均一性を向上させるために供給され得る。上記システムは、また、上記基板表面の近くで予備混合を行わずに、例えば反応性前駆体を独立に移送し、上記反応器自身における上記寄生成長を削減することを可能にする。
除去又はコーティングプロセス、特に薄膜除去プロセスは、従来よく知られている。特に広い領域のコーティングプロセスにおいて、除去の均一性は重要な基準である。今日、小寸法で実現される層特性が、このような薄膜技術における広い領域の基板に拡張される必要がある。一般的に、小さい領域の調整のための厳しい仕様は、広い領域においてはより均一性が必要となることが考慮されなければならない。典型例はIC産業であり、ここではいくつかの薄膜層が互いに調整される。この調整は、全基板領域に亘って維持される必要があり、全ウエハ上の全ての重要な物質において、全ての関連する層上における高い均一化が要求される。
類似例は、薄膜太陽電池の適用である。ここでは、高効率を可能にする上記電池特性は、全ての統一されたモジュール上に供給される必要がある。「規格外」の特性を有する領域は、個々の電池を悪化させる。このような電池は、シリアル接続において高抵抗を生じさせ、低効率を有する。結果として、不良電池物質の領域が、全体的な太陽モジュールにおける全体的な性能を低下させる。
化学気相成長(CVD)プロセスのために、温度の均一性及びガス分配の均一性は最も重要な要素の一つである。したがって、減圧化学気相成長(LPCVD)リアクタにおける最も関連する部分は、大気圧よりも圧力が低くなる真空チャンバにおいて、(i)上記基板上の前駆体の化学反応を促進するための、「ホットプレート」と呼ばれる、加熱された基板キャリア、及び、(ii)リアクションチャンバ内の上記前駆体を分配するためのガス充満空間、である。上記ガス充満空間は、異なる構成を有しており、一般的には、従来技術の図1に示すように、上記ガス充満空間上の寄生コーティングを削減するための冷却部1と、ガスシャワーユニット2と、上記ガスを分配するためのパイプネット3と、を備えている
上記パイプ3は通常、ガス及び/又は前駆体のドーズを可能にする長さを超えて容易に分配される、穴4を有する。上記穴4は、現実のプロセススペースから分離されて、チャンバに含まれており、これにより、局部圧力のピークが上昇する、上記穴4の場所であっても、流入しているガスを容易に分配することが可能になる。シャワープレート又はシャワーヘッドは、貫通されたプレート、すなわち、凹部、上記穴4を通る分配を有し、上記ガスを上記ドーズチャンバから上記プロセススペースへ移送することを可能にする、上記ガスシャワーユニット2である。
上記パイプネット3を用いる、上記空間内における、ガス又は前駆体のこのような分配は、従来技術として知られているが、複雑なメンテナンスを要する。メンテナンスは、全てのパイプの取り外し、取り付け段階における上記パイプの全体的な位置付けのチェック、上記フレーム及び上記パイプの間の多数のシーリングのチェックなどである。
また、上記パイプネット3により得られる上記流量(flow)の均一性は不十分であり、非常に複雑な構成なしで、それを向上できる可能性は極めて低い。この構成において、上記パイプネット3の上記分配パイプは、上述のように、分離空間において、冷却/シャワープレート、上記ガスシャワーユニット2の背後に位置されている。上記前駆体は、この空間内で混合され、部分的に反応し得る。このような規制反応は、上記ガス充満空間で起こり得るものであり、いくらかのガス分配器の、利用時の機能としての機能性を低下させる。上記ガス充満空間内の前駆体の化学反応を回避するために、一つ以上の独立したパイプラインが用いられなければならない。これは、上記分配システム全体の複雑化を増大させ、設計の自由度を低下させる。
よって、本発明の目的は、前述の従来技術の欠点を克服すること、すなわち、上記真空チャンバにおいて調整される基板上の上記ガス分配器用の、高い均一性をもたらし、これにより上記基板のコーティングの均一性を向上させる、パイプシステムを有する、真空チャンバを提供することにある。
この目的は、独立請求項により達成される。有利な実施形態は、従属請求項において詳述される。
特に、上記目的は、ガスを受け取るための、ガス源に接続されたガスインレットと、上記ガスを、上記基板に向かう複数の位置において、上記真空チャンバ内に、上記ガスインレットから複数のアウトレット開口部へ分配する、ガス分配システムと、を備える、真空プロセスで処理される基板を調整するための、真空チャンバであって、上記ガス分配システムは、それぞれがフラット側面を有する、第1プレート及び第2プレートを備え、上記第1プレートは、上記アウトレット開口部に形成されている複数の穴を有し、上記第2プレートは、上記フラット側面に配置された複数のチャネルを有し、上記第1プレートと上記第2プレートとは、共に、上記フラット側面に、互いに接して直接設けられ、上記第1プレートのそれぞれの穴が上記第2プレートの端部のチャネルに配置され、上記ガスはそれぞれのチャネルを通って上記穴に分配され、上記個々のチャネルは、上記ガスインレットに接続された少なくとも一つの共通チャネルを併合して、分岐配置を形成する、真空チャンバにより達成される。
したがって、本発明は、いわゆる2系統のガス分配プレート、すなわち上記第2プレートを備えるという、主要な思想に基づいている。上記第2プレートは、上記ガス、例えば「低反応(low-reactive)」ガス又は混合ガスを、上記ガスインレットから上記複数のアウトレット開口部へ、移送、分割及び/又は分配するチャネルを有し、結果として、上記ガス流量(gas flow)の分配が均一になる。結果として、上記均一なガス流量が達成され、上記基板のコーティングが均一になる。要するに、上記ガス分配システムを備える上記真空チャンバは、上記基板におけるコーティングの均一性の十分な向上を提供する。よって、製造された基板における向上した品質において、同時に、製造コストが十分に削減される。
本発明の「プロセス(processing)」の用語は、基板に作用する、全ての化学的、物理的、及び/又は機械的な効果を含む。
本発明の「基板(substrate)」の用語は、本発明における真空プロセスシステムで取り扱われる、構成要素、部品又は工作物を含む。基板は、矩形状、四角形状、又は円形状を有する、フラット状、板状に限定されない。好ましくは、基板は、薄膜太陽電池の製造に適用され、フロートガラス、セキュリティガラス、及び/又はクォーツガラスを含む。より好ましくは、上記基板は、薄いガラス基板のような、1m2以上のサイズの平坦面を有する、実質的に好ましくは略完全にフラット基板として設けられている。
本発明の「真空プロセス」又は「真空調整システム」の用語は、少なくとも大気圧よりも低い圧力下で調整される基板のための囲いを含む。
本発明の「CVD」、化学気相成長、及びそのフレーバーの用語は、加熱された基板上の層を除去する周知の技術を含む。通常の液体又はガスの前駆体物質、ガスは、プロセスシステムに与えられ、前駆体の熱的反応により、層が除去される。しばしば、DEZ、ジエチル亜鉛は、低圧CVD、LPCVDに用いる真空プロセスシステムにおいて、TCO層の生産のために前駆体材料として用いられる。「TCO」の用語は、透明な導電性酸化物を表し、すなわちTCO層は透明な導電層を表し、これにより、上記用語の層、コーティング、除去、及び膜は、CVD、LPCVD、プラズマ強化CVD(PECVD)又は物理気相成長(PVD)の真空プロセスにおいて除去される膜のために互換的に上記発明に用いられる。
本発明の「太陽電池」又は「光電池」、「PV電池」の用語は電気的構成要素を含み、電気的構成要素は、光、実質的に太陽光を、光効果により直接的に電気的エネルギーへの変換を可能にする。薄膜太陽電池は、通常、第1又は前方電極、1つ以上の半導体薄膜PIN接合、及び第2又は後方電極を含み、これらは連続的に基板上に積層される。それぞれのPIN接合又は薄膜光変換ユニットは、p層とn層とに挟まれたi層を含み、「p」は正のドープを表し、「n」は負のドープを表す。i層は実質的に固有の半導体層であり、薄膜PIN接合の厚さの大部分を占める。このため、光変換は主にこのi層で起こる。よって、上記基板は、好ましくは、薄膜光電池の製造に用いられる基板である。
本発明の「フラット」の用語は、粗くない表面すなわち穴等を有していない表面を含む。好ましくは、「フラット」の用語は、それぞれの表面の表面粗さのグレードがN9以下であることを意味する。
本発明の「ガス」の用語は、CVDプロセスにおけるコーティング、特に太陽電池の製造に要求されるコーティングプロセスに適した全てのガスを意味する。好ましくは、上記第1プレートは、上記基板に隣り合う上記真空チャンバに配置されている、ガスシャワープレートとして設けられている。上記第2プレートは、好ましくは、上記基板の表面を横切る上記ガスを分配する、分配プレートとして設けられている。さらに好ましくは、各チャネルは、2つの端部を備え、上記第1端部から上記第2端部へ上記ガスを移送するための、パイプ状又はチューブ状に設けられている。上記チャネルが穴に接続されている場合において、上記チャネルに移送される上記ガスは、上記基板上を流れるために、好ましくは完全に上記穴に分配される。
さらなる好ましい実施形態によれば、上記ガス分配システムは、フラット側面を有するバックプレートを備え、上記第2プレートは、2つの対向するフラット側面と上記2つの側面上のチャネルとを有し、上記バックプレート及び上記第2プレートは共に上記フラット側面に、互いに直接接して設けられ、上記ガスは、上記第2プレートの上記2つの側面上の上記チャネルを通って分配される。これは、上記第2プレートの各側面が、上記ガス例えば2つの異なるガスを、独立に、移送、分割及び/又は分配し、上記基板上で反応するための上記真空チャンバにおいて混合される、ように構成されていることを意味する。この構成において、さらに好ましくは、上記第2プレートの上記2つの側面における上記個々のチャネルは、側面ごとに、少なくとも一つの共通チャネルに併合され、ガスは、上記第2プレートのそれぞれの側面におけるそれぞれの上記チャネルに分配される。換言すると、好ましくは、上記ガス分配システムは、ガスを上記複数のチャネルに提供するための上記第2プレートの一方の側面に設けられた、2つの異なる共通チャネルを備えている。好ましくは、上記第1プレート、上記第2プレート及び/又は上記バックプレートは互いに平行に配置されている。
他の好ましい実施形態によれば、上記第2プレートは、複数の第2穴を備え、上記第2プレートの上記2つの側面における上記2つのチャネルから、ガスが、上記ガス用の共通のアウトレット開口部を形成する、同じ上記穴に分配される。これは、2つ例えば、上記第2プレート内で、異なるガスが混合され、例えば高反応になり、その後、上記真空チャンバすなわち上記リアクションチャンバに注入される、ことを意味する。この構成によれば、上記ガス充満空間内での上記寄生成長を最小にする、上記真空チャンバ内に設けられる上記ガス充満空間において、ガスの予備混合は起こらない。よって、結果として、上記基板コーティング用に利用される、上記注入されたガスの品質は向上する。
代替の実施形態では、上記第2プレートは、それぞれが穴に関連する複数の第2穴を備え、上記第2プレートの上記2つの側面における上記2つのチャネルから、ガスが、側面ごとに、それぞれの上記ガス用の分離されたそれぞれのアウトレット開口部を形成する、それぞれの上記穴に分配される。これは、本実施形態によれば、上記チャネル内で上記寄生成長を有効に削減する、上記ガス混合が、上記ガス充満空間において起こる、ことを意味する。
特に好ましい実施形態によれば、少なくとも一つのチャネルの端部は、他のチャネルと隣り合って配置されており、上記一つのチャネルから上記他のチャネルに分配されるガスは、上記他のチャネルの2つの端部の間に均等に分割される。さらに好ましくは、上記チャネルは、上記ガスインレットと上記アウトレット開口部との間で、上記分岐配置を形成する2系統に配置され、上記分岐配置に分配されるガスは、全てのアウトレット開口部に亘って均等に分割される。他の好ましい実施形態では、上記チャネルは、上記ガス流路の長さが上記ガスインレットと各アウトレット開口部との間で等しくなるように、設けられている。これらの実施形態によれば、少なくとも一つのチャネルが、樹枝状のガス分配システムを構成するために、他のチャネルに分岐することが好ましい。これにより、上記共通チャネルへ流入する上記ガスは、上記複数のチャネルによって、上記同一のガス流路長を有する複数のアウトレット開口部のそれぞれへ向かって、細分される。よって、このような実施形態は、さらに、上記基板のコーティングの品質を向上させる、流量の均一性を向上させる。
本発明の好ましい実施形態によれば、上記チャネルは、上記穴に位置する、上記共通チャネルと上記それぞれのチャネルの端部との間が狭い状態で設けられ、上記共通チャネルは、3mm以下の深さかつ16mm以下の幅を有し、上記穴に位置する上記チャネルの端部は、それぞれ1.5mm以下の深さかつ3mm以下の幅を有し、上記穴はそれぞれ2.2mm以下の直径を有する。前述の寸法を有する上記チャネルの設計によれば、従来技術のシステム例えば薄膜太陽電池と比較して、十分に向上された上記基板のコーティングの品質を、特に、全てのアウトレット開口部用の、上記同一のガス流路長を有する狭い状態で上記チャネルを備えるときに、調整される上記全ての基板表面に亘って非常に均一なガス分配を可能にする。さらに好ましくは、上記第2プレートの厚さは、15mm以下である。これにより、従来技術のシステムと比較して製造コストが削減される。
一般的に、上記チャネル内の上記ガス流量は、全てのガス流量を有する。しかし、上記チャネル及び上記穴が、上記ガスインレットから上記アウトレット開口部へ流れる上記ガスの流量が上記第2プレートの側面ごとに1SLM以下となるように設けられている場合に、特に有利であることが分かっている。上記チャネル及び穴をこの構成とすれば、さらに、上記前駆体すなわち上記ガスにおける向上した均一な分配により、上記コーティングの品質が最適化する。ガスとしてのDEZ流量の1%及び上記基板温度の1℃の変化が、それぞれ、上記コーティング厚の約6nm及び25nmの変化を引き起こすことが分かっている。
他の好ましい実施形態によれば、上記ガス分配システムは、上記第2基板を冷却する手段を備え、好ましくは、上記手段は、24℃で13l/minの比率の水冷手段を備える。上記冷却手段は、上記真空チャンバにおける上記熱反応部にさらされる、上記第2プレートの上記表面の成長(deposition)を回避するだけでなく、特に上記ガスが前述の実施形態による予備混合される場合に、上記ガス分配システム内における寄生成長も削減する。
一般的に、上記チャネルは、上記ガスを上記ガスインレットから上記アウトレット開口部へ分配するための、従来周知のあらゆる構成に提供することができる。特に好ましくは、上記チャネルは溝として設けられている。同様に、上記穴は、好ましくは、上記第1プレートを通る穴として設けられており、これにより、簡易な製造を可能にする。
本発明のこれら及び他の見地は、後述の実施形態の参照から明らかでありまた解明される。
従来のガス分配システムを示す図である。
本発明の好ましい実施形態に係る、2系統のガス分配システムを示す上面図である。
本発明の好ましい実施形態に係る、2系統のガス分配システムを示す側面図である。
本発明のさらに好ましい実施形態に係る、2系統のガス分配システムにおけるガス混合を示す上面図である。
本発明のさらなる実施形態に係る、2系統のガス分配システムにおけるガス混合を示す上面図である。
本発明のさらなる実施形態に係る、2系統のガス分配システムを示す側面図である。
本発明のさらなる実施形態に係る、2系統のガス分配システムを示す上面図である。
リアクションチャンバ、すなわち真空プロセスにおいて基板を調整するための真空リアクションチャンバに、異なる前駆体を均一かつ独立して分配するために、本発明は、図1の従来技術に示されたパイプ分配ネット3を用いない、新たなデザインを構成している。
この新たなデザインにおいて、上記ガス分配は、図2の上面図に示される第2プレート5を有する、いわゆる2系統のガス分配プレートを用いて制御される。上記第2プレート5は、図3に示すように、両側面に溝の形にくりぬかれたチャネル6a、6bを有する。各側面は、一つの「低反応(low-reactive)」ガスA、B又は混合ガスを、一つのガスインレット7から全てのアウトレット開口部8に、配送、分割及び分配するように構成されている。上記チャネル6a、6bの溝サイズは、上記2系統のガス分配システム9内におけるスムーズな圧力変化が、上記ガスインレット7、例えば上記第2プレート5の両側面の異なるガス用の分離ガスインレット7から、上記1024アウトレット開口部8に得られるように、選択されている。
より速いきりもみ加工を用いて製造コストを削減するために、大きく、多孔性の穴が作られる。結果として、上記第2プレート5は15mmを有し、ガス分配プレートとして利用することができる。一実施形態では、上記穴の深さは、上記ガスインレット7に近い入り口で3mmと、上記アウトレット開口部8の上記チャネル6a、6bの端部で1.5mmとの間である。同時に、上記チャネル6a、6bの幅は、16mmから3mmに減らされ、その結果、アウトレット開口部8において、直径2.2mmである。上記第2プレート5のこのような構成により用いられる上記ガスA、Bの流量は、分配器の側面すなわち上記第2プレート5の側面につき、約1SLMである。
さらに図2から分かるように、少なくとも一つのチャネル6a、6bは、他のチャネル6a、6bと隣り合って配置されており、上記一つのチャネル6a、6bから上記他のチャネル6a、6bに分配されるガスA、Bは、上記他のチャネル6a、6bの2つの端部の間に均等に分割される。このように、上記ガス分配システム9は、上記ガスインレット7と全てのアウトレット開口部8との間に、2系統の分岐配置を形成する。
2つの異なるガスA、Bを混合するために、図4a及び図4bに示すように、2つの異なる構成が可能である。第1の構成では、図4aに示すように、上記ガスA、Bは、穴4として設けられている上記アウトレット開口部8において、第1プレート10の内部で混合され、その後、上記真空チャンバのリアクションチャンバ11に注入される。この構成では、上記ガスライン又はガス充満空間、例えばリアクションチャンバ11において、ガスA、Bの予備混合は行われず、上記ガス充満空間内で寄生反応を最小にする。これにより、上記基板コーティングに使用される注入されたガスA、Bの実際の品質、ガス利用比率が向上する。さらに、上記ガスシャワープレート、例えば上記第1プレート10は、冷却手段12により水冷される。24℃で13l/minの冷却比率で、上記熱反応部にさらされる表面上の成長を回避するだけでなく、上記ガスA、Bが予備混合される上記ガスシャワーパイプ5内、すなわち上記アウトレット開口部8内における、寄生成長も削減する。
図4a及び図4bから分かるように、上記第1プレート10及び第2プレート5は、共に、フラット側面に、互いに接して直接設けられ、上記第1プレート10における、それぞれの穴、上記アウトレット開口部8は、上記第2プレート5の端部のチャネル6a、6bに配置され、上記ガスA、Bがそれぞれのチャネル6a、6bを通って上記アウトレット開口部8に分配される。
図4bに示す上記第2の構成では、上記ガスシャワープレート、上記第1プレート10内で、ガスA、Bの予備混合は起こらず、上記リアクションチャンバ11内に直接注入される。この構成は、上記チャネル6a、6bの上記溝内における寄生成長を最小に削減する。
本発明の上記ガス分配システム9の構成によれば、上記ガスインレット7と各アウトレット開口部8との間の上記ガス流路の長さは、上記第2プレート5内の全ての異なるガスルートにおいて同一であり、これにより、ガスA、Bの流量の分配が均一になる。このような均一な流量のガスA、Bを有することにより、均一な基板温度を有するとき、上記基板の上記均一なコーティングを得ることができる。このようなプロセスのため、DEZ、ジエチル亜鉛の1%、流量、及び上記基板温度の1℃の変化が、それぞれ、上記コーティング厚の約6nm及び25nmの変化を引き起こす。
図4a及び図4bに示す上記構成は、さらに、バックプレート14と同様、上記第1プレート10及び上記第2プレート5の間に設けられた分離プレート13を有する。上記第2プレート5の両側面の上記チャネル6a、6bは、それぞれ、上記第2プレート5及び上記バックプレート14の間と、上記第2プレート5及び上記バックプレート14の間とに設けられている。上記第2プレート5は、複数の第2穴15を備え、上記第2プレート5の2つの側面の2つのチャネル6a、6bから、図4aでは、ガスA、Bが同じ穴4に分配され、図4bでは、それぞれのガスA、Bが、側面ごとに、それぞれの穴4に分配される。
本発明に係る前述の2系統のガス分配システム9では、図5aの参照番号16で示す、従来周知の上部からではなく、上記反応側から、上記ガスA、Bを直接混合することができる。よって、図5bに示すように、上記共通チャネル6a、6bに形成されている、一つの付加的な穴17だけが必要となる。このような変更により、従来技術と比較して、反応器の積層構造における集積に適する、全体の空間の厚さを削減することが可能となる。また、上記ガスA、Bを上記プレート5の中央に移送するための、付加的な溝16を有する従来のパイプの変更により、製造コストが削減される。
本発明は図面及び前述の明細書において詳細に示され、また説明されている。このような図面及び説明は考察された説明または例示であり限定的ではなく、本発明は開示された実施形態に限定されない。開示された実施形態の他の形態は、図面、開示及び添付の請求項の検討から、請求された発明の実践において、これらの知識により理解され、また成し遂げることができる。請求項において、「備える(comprising)」の用語は、他の要素又はステップを除外せず、不定冠詞「a」又は「an」は複数形を除外しない。明確な手段が互いに異なる従属請求項において引用されているという単なる事実は、これらの手段の組み合わせが利点になり得ないことを示すものではない。請求項における全ての参照符号は、限定的な範囲として解釈すべきではない。
1 冷却ユニット、2 ガスシャワーユニット、3 パイプネット、4 穴、5 第2プレート、6a,6b チャネル、7 ガスインレット、8 アウトレット開口部、9 ガス分配システム、10 第1プレート、11 リアクションチャンバ、12 冷却手段、13 分離プレート、14 バックプレート、15 第2穴、16 参照番号、17 付加的溝。
Claims (14)
- ガス(A、B)を受け取るための、ガス源に接続されたガスインレット(7)と、上記ガス(A、B)を、上記基板に向かう複数の位置において、上記真空チャンバ内に、上記ガスインレット(7)から複数のアウトレット開口部(8)へ分配する、ガス分配システム(9)と、を備える、真空プロセスで処理される基板を調整するための、真空チャンバであって、
上記ガス分配システム(9)は、それぞれがフラット側面を有する、第1プレート(10)及び第2プレート(5)を備え、
上記第1プレート(10)は、上記アウトレット開口部(8)に形成されている複数の穴(4)を有し、
上記第2プレート(5)は、上記フラット側面に配置された複数のチャネル(6a、6b)を有し、
上記第1プレート(10)と上記第2プレート(5)とは、共に、上記フラット側面に、互いに接して直接設けられ、上記第1プレート(10)のそれぞれの穴(4)が上記第2プレート(5)の端部のチャネル(6a、6b)に配置され、上記ガス(A、B)はそれぞれのチャネル(6a、6b)を通って上記穴(4)に分配され、
上記個々のチャネル(6a、6b)は、上記ガスインレット(7)に接続された少なくとも一つの共通チャネル(6a、6b)を併合して、分岐配置を形成する、真空チャンバ。 - 上記ガス分配システム(9)は、フラット側面を有するバックプレート(14)を備え、上記第2プレート(5)は、2つの対向するフラット側面と上記2つの側面上のチャネル(6a、6b)とを有し、上記バックプレート(14)及び上記第2プレート(5)は共に上記フラット側面に、互いに直接接して設けられ、上記ガス(A、B)は、上記第2プレート(5)の上記2つの側面上の上記チャネル(6a、6b)を通って分配される、請求項1に記載の真空チャンバ。
- 上記第2プレート(5)の上記2つの側面における上記個々のチャネル(6a、6b)は、側面ごとに、少なくとも一つの共通チャネル(6a、6b)に併合され、ガス(A、B)は、上記第2プレート(5)のそれぞれの側面におけるそれぞれの上記チャネル(6a、6b)に分配される、請求項2に記載の真空チャンバ。
- 上記第2プレート(5)は、複数の第2穴(15)を備え、上記第2プレート(5)の上記2つの側面における上記2つのチャネル(6a、6b)から、ガス(A、B)が、上記ガス(A、B)用の共通のアウトレット開口部(8)を形成する、同じ上記穴(4)に分配される、請求項2又は3に記載の真空チャンバ。
- 上記第2プレート(5)は、それぞれが穴(4)に関連する複数の第2穴(15)を備え、上記第2プレート(5)の上記2つの側面における上記2つのチャネル(6a、6b)から、ガス(A、B)が、側面ごとに、それぞれの上記ガス(A、B)用の分離されたそれぞれのアウトレット開口部(8)を形成する、それぞれの上記穴(4)に分配される、請求項2又は3に記載の真空チャンバ。
- 少なくとも一つのチャネル(6a、6b)の端部は、他のチャネル(6a、6b)と隣り合って配置されており、上記一つのチャネル(6a、6b)から上記他のチャネル(6a、6b)に分配されるガス(A、B)は、上記他のチャネル(6a、6b)の2つの端部の間に均等に分割される、請求項1から5の何れか1項に記載の真空チャンバ。
- 上記チャネル(6a、6b)は、上記ガスインレット(7)と上記アウトレット開口部(8)との間で、上記分岐配置を形成する2系統に配置され、上記分岐配置に分配されるガス(A、B)は、全てのアウトレット開口部(8)に亘って均等に分割される、請求項1から6の何れか1項に記載の真空チャンバ。
- 上記チャネル(6a、6b)は、上記ガス流路の長さが上記ガスインレット(7)と各アウトレット開口部(8)との間で等しくなるように、設けられている、請求項1から7の何れか1項に記載の真空チャンバ。
- 上記チャネル(6a、6b)は、上記穴(4)に位置する、上記共通チャネル(6a、6b)と上記それぞれのチャネル(6a、6b)の端部との間が狭い状態で設けられ、上記共通チャネル(6a、6b)は、3mm以下の深さかつ16mm以下の幅を有し、上記穴(4)に位置する上記チャネル(6a、6b)の端部は、それぞれ1.5mm以下の深さかつ3mm以下の幅を有し、上記穴(4)はそれぞれ2.2mm以下の直径を有する、請求項1から8の何れか1項に記載の真空チャンバ。
- 上記第2プレート(5)の厚さは、15mm以下である、請求項1から9の何れか1項に記載の真空チャンバ。
- 上記チャネル(6a、6b)及び上記穴(4)は、上記ガスインレット(7)から上記アウトレット開口部(8)へ流れる上記ガスの流量が、上記第2プレート(5)の側面ごとに1SLM以下となるように、設けられている、請求項1から10の何れか1項に記載の真空チャンバ。
- 上記ガス分配システム(9)は、上記第2プレート(5)を冷却する手段(12)を備えている、請求項1から11の何れか1項に記載の真空チャンバ。
- 上記チャネル(6a、6b)は溝として設けられている、請求項1から12の何れか1項に記載の真空チャンバ。
- 上記穴(4)は上記第1プレート(10)を通る穴として設けられている、請求項1から13の何れか1項に記載の真空チャンバ。
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