JP2013539733A - 二輪車用転倒防止装置 - Google Patents

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Abstract

本発明は、レーキ角が所与の円形軌道及び所与のグリップ係数の場合、タイヤのグリップの限度に対応した制限角度に達したときに二輪車及びそのライダが転倒するのを阻止する一方で、この制限角度を測定することができるようにすることを目的とした二輪車用転倒防止装置に関する。この目的は、本発明によれば、タイヤを備えた二輪車(1)用の転倒防止装置(2)であって、二輪車の重心(G)は、中心O及び半径Rの円形軌道に沿ってぐるりと速度Vで動き、重心(G)を含む二輪車の中間平面(P)は、軌道に接する垂直面(XG)とレーキ角(C)をなし、レーキ角(C)は、二輪車の速度Vにつれて増大すると共にゼロ角度と二輪車を転倒させるタイヤの横方向グリップの失われる下限としての制限角度(Clim)との間で可変であり、転倒防止装置(2)は、軌道に対して二輪車の内側に側方に取り付けられ、速度Vが増大すると、レーキ角(C)を厳密に制限角度(Clim)よりも大きい最大角度(Cmax)に制限する、転倒防止装置(2)において、転倒防止装置(2)は、中心(G)をもつ安全ホイール(3)を有し、安全ホイールの中間平面(P)は、路面の上方に位置し最大角度(Cmax)とは最大5°まで異なる角度(a)をなす直線に沿って二輪車の中間平面(P)と交差し、転倒防止装置(2)は、最大角度(Cmax)を調節する手段(4)及び安全ホイール(3)と二輪車(1)との間のリンク手段(5)を更に有することを特徴とする二輪車(1)用転倒防止装置(2)によって達成される。

Description

本発明は、二輪車(一般に「二輪車」とも呼ばれ、本明細書では単に「車両」という場合がある)用の転倒防止装置に関する。
本発明は、この用途には限定されないが、本発明を特に、二輪車、例えば自転車用の転倒防止装置に関して説明する。
特に二輪車用のタイヤを開発して完成させるには、試験をこのような二輪車について実施しなければならない。実施される試験は、特に濡れた路面上におけるタイヤグリップ試験を含み、これら試験は、タイヤの安全性能を判定する上で極めて重要である。通常用いられるグリップ試験は、濡れた路面上において所与の速度で円形軌道に沿って動く二輪車の横方向グリップ試験である。この試験は、車両がなんとかうまくカーブを曲がるときのタイヤの挙動、特に、その横方向グリップ能力、即ち、車両の軌道に垂直な方向におけるグリップをシミュレートする。国際公開第2009/147235号パンフレットは、比較分析によって一対のタイヤの横方向グリップを推定する方法を記載している。
重心が半径Rの円形軌道に沿って速度Vで動いている質量Mの車両(ここでは二輪車を含む車両一般)は、遠心力F=M・V2/Rを受けることが知られており、この遠心力は、車両をその軌道から押し出す傾向がある。車両がその軌道上に位置したままであるようにするためには、タイヤと路面との間のインターフェースは、遠心力を打ち消す求心力を生じさせる必要がある。この求心力は、路面とのタイヤのグリップによって生じ、それによりタイヤに加えられる横方向摩擦力FYが生じる。二輪車の2本のタイヤに加えられる摩擦力の合力である横方向摩擦力FYは、車両により路面に加えられる垂直荷重FZ、路面の状態及び路面と接触状態にあるタイヤの材料で決まる。したがって、fは、f=FY/FZとして定められる。車両が所望の速度で所望の軌道を辿ることができるようにするためには、fは、摩擦係数とも呼ばれているタイヤ/路面インターフェースのところで生じ得るグリップの係数を超えてはならない。
また、重心が半径Rの円形軌道に沿ってぐるりと所与の速度Vで動いている二輪車は、軌道の内側の方へ差し向けられた軌道に接する垂直面と角度Cをなすことが知られており、角度Cは、キャンバ角と呼ばれている。具体的に説明すると、キャンバ角は、車両の中間平面、即ち、車両の重心を含む車両の構造体の対称面と軌道に接する垂直面とのなす角度である。キャンバ角Cの正接は、遠心力、即ち、タイヤに加わるグリップ力の合力FYに比例し、方程式tan(C)=V2/R・gを満足させ、この式において、gは、重力加速度である。半径Rの所与の円形軌道及び所与のグリップ係数の場合、速度Vが増大すると、キャンバ角Cは、最高制限角度まで増大し、この制限角度は、タイヤが路面上を滑る場合の下限としてのグリップの限度に対応しており、これは、車両及びそのライダ(乗り手)を転倒させる。
所与の円形軌道及び所与のグリップ係数の場合の制限角度は、従来型二輪車に関して決定することが困難である。というのは、ライダは、転倒しないでこの制限角度を測定するのに足るほど長くこのような制限角度を保持することが困難だからである。
国際公開第2009/147235号パンフレット
本発明者は、キャンバ角が所与の円形軌道及び所与のグリップ係数の場合、タイヤのグリップの限度に対応した制限角度に達したときに二輪車及びそのライダが転倒するのを阻止する一方で、この制限角度を測定することができるようにすることを意図した。
この意図は、本発明によれば、タイヤを備えた二輪車用の転倒防止装置であって、二輪車の重心は、中心O及び半径Rの円形軌道に沿ってぐるりと速度Vで動き、重心を含む二輪車の中間平面は、軌道に接する垂直面とキャンバ角をなし、キャンバ角は、二輪車の速度Vにつれて増大すると共にゼロ角度と二輪車を転倒させるタイヤの横方向グリップの失われる下限としての制限角度との間で可変であり、転倒防止装置は、軌道に対して二輪車の内側に側方に取り付けられ、速度Vが増大すると、キャンバ角を厳密に制限角度よりも大きい最大角度に制限し、転倒防止装置は、安全ホイールを有し、安全ホイールの中間平面は、路面の上方に位置し最大角度とは最大5°まで異なる角度をなす直線に沿って二輪車の中間平面と交差し、転倒防止装置は、最大角度を調節する手段及び安全ホイールと二輪車との間のリンク手段を更に有することを特徴とする二輪車用転倒防止装置によって実現される。
本明細書において、以下の定義が当てはまるものとする。
長手方向:軌道の一点における軌道に接する方向、
横方向:軌道の一点における軌道に垂直な方向、
垂直方向:長手方向及び横方向により定められる平面に垂直な方向、
軌道に接する垂直面:長手方向及び垂直方向により定められる平面、
水平面:長手方向及び横方向により定められる平面。
本発明の転倒防止装置により、転倒しないでタイヤグリップが失われる下限としての制限角度を達成することができる。車両のキャンバ角が制限角度よりも小さい限り、運動中のタイヤは、路面をグリップし、車両は、その軌道に沿って動く。制限角度に達すると、タイヤは、滑り始め、キャンバ角は、極めて迅速に増大する。次に、キャンバ角は、制限角度よりも大きな最大角度で転倒防止装置によって固定され、これら両方により、車両及びそのライダが転倒するのが阻止されると共に車両がその軌道に沿う運動を続けることができる。
最大キャンバ角をグリップ制限角度よりも厳密に大きくするという原理により、試験の際、この制限角度を測定することができる。というのは、この制限角度は、許容キャンバ角の範囲内に収まるからである。グリップが失われた後にキャンバ角を固定するという原理は、キャンバ角がグリップ限度に達する前に固定されるようになった従来型安全装置には適していない。
実際には、転倒防止装置の最大キャンバ角は、当初、軌道の半径及び路面のグリップ係数の関数として、所与の最大速度を許容する所定の値に設定される。タイヤがこの最大認可速度よりも低い速度で、即ち所定の最大角度よりも小さい制限角度でグリップを失った場合、この最大角度設定により制限角度及び対応の制限速度を求めることができる。他方、グリップが最大認可速度よりも低い速度で、即ち、所定の最大角度よりも小さい制限角度で失われなかった場合、最大角度は、高い値に設定される必要がある。
転倒防止装置は、軌道に対して車両の内側に、即ち、車両は傾けられる側に側方に取り付けられる。側方取り付けは、転倒防止装置が実質的に、車両の重心の軸線上に位置決めされ、即ち、後輪と同一高さ位置でも前輪と同一高さ位置でもなく、2本の車輪相互間に位置決めされることを意味する。
転倒防止装置は、安全ホイールを有し、安全ホイールの中間平面は、路面の上方に位置し最大角度とは最大5°まで異なる角度をなす直線に沿って二輪車の中間平面と交差し、転倒防止装置は、最大角度を調節する手段及び安全ホイールと二輪車との間のリンク手段を更に有する。
安全ホイールは、転倒防止機能を実行する簡単且つ効果的であり、しかも安価な手段である。補助輪として、安全ホイールは、タイヤグリップが失われた後、軌道の内側に向かって傾いて3本の車輪による運動を続けさせることができるという利点を有する。安全ホイールが路面の上方に位置し最大角度とは最大5°まで異なる角度をなす直線に沿って二輪車の中間平面と交差する中間平面を有するということは、安全ホイールが実質的に垂直の方向で路面に接触することを意味する。実質的に垂直の方向という表現は、垂線から±5°未満の安全ホイールの中間平面の傾きを意味している。安全ホイールと路面とのほぼ垂直な接触、即ち、安全ホイールのゼロに近いキャンバ角は、車両の軌道を乱しがちな横方向力を生じさせず、それにより、車両は、転倒の恐れなくその軌道を続けることができる。
最大角度を調節する手段により、種々の形式の乾いた又は濡れた路面に対するグリップの観点で制限角度及び制限速度を求めるのに必要な最大角度範囲にわたって精査することができる。
安全ホイールと車両との間のリンク手段により、安全ホイールを通常、しかしながら常時ではなく、取り外し可能に車両に剛性的に連結することができる。リンク手段は又、最大角度調節手段との構造的インターフェースを有する。
有利には、最大角度は、少なくとも10°且つ最大で60°であり、好ましくは、少なくとも20°且つ最大で45°である
10°〜60°の最大角度の調節範囲により、路面グリップ係数値の広い範囲に関し、種々の粒度分析結果の互いに異なる形式の乾いた又は濡れた路面について制限角度及び対応の制限速度を求めることができる。従来、タイヤは、比較的高い、例えば約1.0のグリップ係数のアスファルト又はビチューメン(歴青質)の路面及び比較的低い、例えば約0.1〜0.2のグリップ係数の磨かれたコンクリート製の路面について試験されている。20°〜45°の好ましい最大角度調節範囲により、二輪車、例えば自転車に特有の0〜40km/hの速度に関し、最もありふれた路面に対するタイヤの横方向グリップを試験することができる。
また、安全ホイールの中心は、二輪車の中間平面から距離を置いたところに位置し、その結果、安全ホイールの中心は、円形軌道を描き、円形軌道の中心は、二輪車の重心の円形軌道の中心と同軸であり、描かれた円形軌道の半径は、二輪車の重心の円形軌道の半径以下であることが有利である。
横方向における車両の中間平面に対する安全ホイールの中心のこのような位置決めにより、車両の重心の投影像が実質的に車両の前側タイヤ及び後側タイヤの路面接触箇所を通る車両の中間平面の路面上の線と、車両とライダの集成体が長手方向回りの回転によって傾くのを阻止し、したがって転倒するのを阻止する安全ホイールの路面接触箇所との間に位置するようになる。
安全ホイールは、有利には、二輪車に取り付けられたタイヤの外径の少なくとも半分に等しい外径を有する。この特徴により、安全ホイールの中心と車両の中間平面との間の距離を制限し、したがって、転倒防止装置の横方向フットプリントを減少させると共にこのような転倒防止装置を備えた車両の取り扱い性能を向上させることができる。
また、転倒防止装置の安全ホイールの中心は、実質的に、二輪車の重心を通り且つ二輪車の中間平面に垂直な垂直面内に位置することが有利である。車両の重心という表現は、車両が転倒防止装置を備えている場合、ライダを含む車両の重心を意味している。安全ホイールの中心を車両の重心を通り且つ車両の中間平面に垂直な垂直面内に位置決めすることにより、前輪と後輪との間における車両とライダの集成体の垂直荷重の分布状態を維持することができる。代表的には、垂直荷重の30%が前輪に加えられ、垂直荷重の70%が後輪に加えられる。このように荷重分布状態を維持することにより、車両の円形軌道がヨーイング(yawing)、即ち安全ホイールが路面に接触したときに車両の重心を通る垂直軸線回りの回転によって乱されるのが阻止される。安全ホイールの中心を上述した垂直面内に正確に位置決めすることが必要不可欠というわけではなく、これは、いずれの場合においても、ライダの重心の位置が変化するので実際には達成するのが困難である。実質的に上述の垂直面内の位置、即ち、その付近の位置が許容可能である。
実質的に水平な路面と、路面と接触状態にある安全ホイールの中間平面との交線である直線は、二輪車の中間平面と実質的に水平な路面との交線である直線と0°〜5°の開き角度をなす。
開き角度は、運動方向に広がる2本の直線相互間の角度を意味している。この開き角度により、車両は、安全ホイールが路面に接触した後においてはその円形軌道上に位置したままでいることができる。
安全ホイールが路面に接触した後であっても車両の円形軌道が維持されるので、ライダは、車両のハンドルバーを動かすことによって軌道の修正を行う必要がなく、なお、このように修正を行うことは、車両を不安定にして転倒を生じさせる場合がある。一定の開き角は、円形軌道の半径の関数として選択され、この半径が減少するにつれて増大する。直線軌道に対応した無限半径の限定的な場合に関し、開き角度は、ゼロである。
最大キャンバ角調節手段は、範囲[10°,60°]内の最大角度値について離散数を提供するよう設計されている。換言すると、このような調節手段を用いて10°〜60°の角度の値の全てを得ることができるわけではなく、その有限の数を得ることができるに過ぎない。例えば、調節手段は、最大角度を2.5°刻みで調節することができる場合がある。
調節手段の変形例により、有利には、[10°,60°]の任意の最大角度値を得ることができ、それにより転倒防止装置のより正確な調節が可能である。
調節手段は、有利には、安全ホイールとリンク手段との間に位置決めされ、又、有利には、安全ホイール及びリンク手段に取り外し可能に取り付けられる。調節手段のこの位置決めは、例えばリンク手段に対する安全ホイールの中心の位置を調節することによってこのような位置決めにより安全ホイールとのインターフェースに対する調節が可能なので、単純であるという利点を有する。さらに、このような位置決めにより、調節手段の取り外しが容易になり、即ち、安全ホイールは、調節手段に接近するよう簡単に取り外される。調節手段は、リンク手段と車両との間に位置決めされるのが良いが、これにより、アプリオリに、調節手段への接近が困難になる。
有利な変形例では、範囲[10°,60°]内の所与の最大角度を得るために調節手段を固定された方向に調節可能にする。一方向における調節は、これが簡単であるという利点を有する。
一例を挙げると、固定された方向に調節可能な調節手段は、一フェースがリンク手段に取り付けられ、別のフェースが安全ホイールに取り付けられた三角形断面の停止部を含む。三角形の関連フェースに沿う安全ホイールへの取り付け部の運動により、幾つかの最大角度値全体について精査することが容易になり、リンク手段への取り付け部は、定位置に位置したままである。
リンク手段は、有利には、非変形性管状構造体を含む。管状構造体は、例えば、メッシュを形成するために2つずつ配置された管の組立体、例えば、3本の管から成る四面体構造を意味している。非変形性構造体は、これに応力が加えられてもその剛性により極めて制限された変形しか生じない構造体を意味している。管状構造体は、比較的小さい構造質量を保証しながら非変形性であると考えられることが必要な剛性を提供することが知られている。
好ましい管状構造体の変形例は、好ましくはアルミニウムで作られた非変形性金属管状構造体である。確かに、アルミニウムは、使用するのが容易であり、軽量であり且つ安価である材料であるという利点を有する。炭素で作られた管状構造体も又、その軽量さ及び剛性のために使用可能であるが、但し、これはアルミニウム構造体よりも安価さの度合いが低い。
管状構造体の形態をしたリンク手段は又、人間工学的且つ安全性に関する要件を満たすよう構成可能であるという利点を有する。
人間工学に関し、管状構造体は、ライダの脚が車両と安全ホイールとの間を通ることができ、又、該当する場合には、例えばフットレストを管状構造体に取り付けることによってライダの足を受け止めることができるよう構成可能である。
安全性に関し、管状構造体は、ライダの足及び足首を転倒防止装置の側で保護するよう構成可能である。確かに、タイヤがグリップを失い、車両が最大角度まで傾いたとき、ライダは、本能的に自分の足を転倒防止装置の側で路面上に置くことになるので、それ故に、車両が傾いたときにライダの足を保持することができる保護手段、例えば管状構造体に取り付けられたネットを設けることが必要であり、それにより、ライダの足は、路面とリンク手段との間に捕捉されるのが阻止される。
本発明は又、上述した転倒防止装置を備えた二輪車、特に試験用自転車に関する。
本発明の特徴及び他の利点は、添付の図1〜図3Bを参照すると、良好に理解できる。
中心O及び半径Rの円形軌道に沿ってぐるりと軌道に対して接線速度Vで動いている重心Gの二輪車の平面図である。 転倒防止装置を備えた二輪車を示しており、車両の中間平面が軌道に接しており、即ち、平面XZ内に位置している状態を示す図である。 グリップ限度に達した後における転倒防止装置を備えた二輪車を示す図である。 最大角度Cmaxに等しいキャンバ角で傾けられ、したがって、車両の2本の車輪及び安全ホイールで走行している二輪車を示す図である。 最大角度Cmaxに等しいキャンバ角で傾けられ、したがって、車両の2本の車輪及び安全ホイールで走行している二輪車の平面図である。
図1〜図3Bは、縮尺通りには描かれていない。
図1は、中心O及び半径Rの円形軌道に沿って軌道に対して接線速度Vで動いている重心Gの二輪車1の平面図である。縦軸XX′、横軸YY′及び垂直軸ZZ′(これは平面XYに垂直なので示されていない)の正規直交座標系がGを中心として定められている。質量M(Mは、車両‐ライダの集成体の質量である)の二輪車は、車両‐ライダ集成体の重心Gに及ぼされる遠心力−FY=M・V2/Rを受けるが、これは求心力FYによって相殺されている。車両‐ライダ集成体は又、垂直荷重FZ=Mgを受け、ここで、gは、重力加速度であるが、この垂直荷重は、平面XYに垂直なので示されていない。
図2Aは、転倒防止装置2を備えた二輪車1を示しており、車両の中間平面Pは、軌道に接しており、即ち、平面XZ内に位置している。転倒防止装置2は、中間平面P1が路面よりも上方に位置すると共に最大5°まで最大角度Cmaxと異なる角度をなす直線に沿って車両1の中間平面Pと交差する中心G1の安全ホイール3と、最大角度Cmaxを調節する手段4と、安全ホイール3と車両1との間のリンク手段5とを有する。タイヤの各々に加わる摩擦力の結果として生じる横方向摩擦力FY及び転倒防止装置を備えた車両及びライダの質量により生じると共に路面に及ぼされる垂直荷重FZが車両と路面のインターフェースのところに示されている。
図2Bは、グリップ限度に達した後における転倒防止装置2を備えた二輪車1を示している。比f=FY/FZが限界角度Climに関してタイヤ/路面インターフェースのところに存在し得るグリップ係数にいったん達すると、キャンバ角Cは、路面上におけるタイヤの滑りに起因して、転倒防止装置が車両の傾きを止めると共に車両が転倒するのを阻止するよう設定された最大角度Cmaxまで増大し続ける。この構成では、車両は、3本の車輪、即ち、車両の2本の車輪及び安全ホイール3により動き続ける。転倒防止装置2の安全ホイール3の中間平面P1は、車両1の中間平面Pと角度aをなし、安全ホイール3が路面に接触すると、安全ホイールは、垂直方向ZZ′と5°未満の角度bをなし、即ち、安全ホイール3は、路面に対して実質的に垂直に位置決めされる。転倒防止装置2は、最大角度Cmaxを調節する手段4及び安全ホイール3と車両1との間のリンク手段5を更に有する。
図3Aは、最大角度Cmaxに等しいキャンバ角で傾けられ、したがって、車両1の2本の車輪及び安全ホイール3で走行している二輪車1を示している。安全ホイール3の中心G1は、車両の中間平面Pから距離Lを置いたところに位置し、その結果、安全ホイール3の中心G1は、円形軌道を描き、この円形軌道の中心O1は、車両の重心Gの円形軌道の中心Oと同軸であり、安全ホイールの円形軌道の半径R1は、車両1の重心Gの円形軌道の半径R以下である。
図3Bは、最大角度Cmaxに等しいキャンバ角で傾けられ、したがって、車両1の2本の車輪及び安全ホイール3で走行している二輪車1の平面図である。この図は、安全ホイールの中心G1が、実質的に、車両の重心Gを通り且つ車両の中間平面Pに垂直な垂直面YZ内に位置していることを示している。さらに、この図は、平面XY内における車両1の中間平面Pに対する安全ホイール3の中間平面P1の向きを示しており、直線D1は、実質的に水平な路面と、路面と接触状態にある安全ホイール3の中間平面P1との交線であり、この直線D1は、車両の中間平面Pと実質的に水平な路面との交線である直線Dと0°〜5°の開き角度dをなしており、それにより、車両は、安全ホイールが路面に接触した後、その円形軌道上に位置したままでいることができる。
本発明は、より具体的に言えば、試験用二輪車、例えば自転車向きに設計されており、この車両の転倒防止装置は、
試験対象のタイヤの外径の半分に実質的に等しい直径の安全ホイール、
安全ホイールとリンク手段との間に位置決めされた金属停止部の形態をし、最大角度を20°〜45°の間において2.5°刻みで調節することができる最大角度の調節手段、
頂部が安全ホイールに連結され、基部が自転車のフレームに連結された四面体を形成する3本の管で作られた管状構造体の形態をしているリンク手段を有する。
さらに、従来型自転車の構成は、次のように転倒防止装置を備えた試験用車両の適合性を保証するようになっている必要がある。
大きなキャンバ角度でペダルと路面の接触を阻止すると共に管状リンク構造体の取り付けを可能にするよう転倒防止装置の側でのペダルの取り外し。
水平位置において転倒防止装置と反対側でのペダルのロック。
管状リンク構造体中へのフットレストの組み込み。
管状リンク構造体への保護ネットの取り付け。
後輪中に組み込まれると共にペダルこぎなしで自転車を動かすことができるように車両に取り付けられたバッテリにより動力供給される電気モータを用いた車両の電動化。
自転車に組み込まれて常時車両の空間位置を測定するシステム。
本発明の転倒防止装置を備えると共に半径R=9mの円形軌道上で且つ種々の形式の濡れた路面上で最高約40km/hまでの最大速度で動くことができる上述の試験用自転車を用いて横方向グリップ試験を実施した。濡れたビチューメンの路面(粗い路面)上の制限角度Climを35km/hの速度Vにおいて約40°で測定した。濡れた磨きコンクリート(滑らかな路面)上の制限角度Climを23〜30km/hの速度において25°〜30°で測定した。
本発明は、上述の実施形態には限定されず、他の実施形態、例えば次の非限定的な実施例に及ぶことが可能である。
管状メッシュ以外のリンク手段を有する転倒防止装置、
多方向調節手段を備えた転倒防止装置、
最大ロック角度Cmaxが遭遇するグリップ条件の関数として試験中常時調節可能な転倒防止装置、
40km/hを超える速度で動くことができる二輪車、例えばオートバイ向きに設計された転倒防止装置。

Claims (13)

  1. タイヤを備えた二輪車(1)用の転倒防止装置(2)であって、
    前記二輪車の重心(G)は、中心O及び半径Rの円形軌道に沿って速度Vで動き、前記重心(G)を含む前記二輪車の中間平面(P)は、前記軌道に接する垂直面(XG)とキャンバ角(C)をなし、前記キャンバ角(C)は、前記二輪車の速度Vにつれて増大すると共にゼロ角度と前記二輪車を転倒させる前記タイヤの横方向グリップの失われる下限としての制限角度(Clim)との間で可変であり、前記転倒防止装置(2)は、前記軌道に対して前記二輪車の内側に側方に取り付けられ、前記速度Vが増大すると、前記キャンバ角(C)を厳密に前記制限角度(Clim)よりも大きい最大角度(Cmax)に制限する転倒防止装置(2)において、
    前記転倒防止装置(2)は、中心(G1)をもつ安全ホイール(3)を有し、前記安全ホイールの中間平面(P1)は、路面の上方に位置し前記最大角度(Cmax)とは最大5°まで異なる角度(a)をなす直線に沿って前記二輪車の前記中間平面(P)と交差し、前記転倒防止装置(2)は、前記最大角度(Cmax)を調節する手段(4)及び前記安全ホイール(3)と前記二輪車(1)との間のリンク手段(5)を更に備えている、
    ことを特徴とする二輪車(1)用転倒防止装置(2)。
  2. 前記最大角度(Cmax)は、少なくとも10°且つ最大で60°であり、好ましくは、少なくとも20°且つ最大で45°である、
    請求項1記載の二輪車(1)用転倒防止装置(2)。
  3. 前記安全ホイール(3)の前記中心(G1)は、前記二輪車(1)の前記中間平面(P)から距離(L)をおいたところに位置し、その結果、前記安全ホイール(3)の前記中心(G1)は、円形軌道を描き、前記円形軌道の中心(O1)は、前記二輪車の前記重心(G)の前記円形軌道の前記中心(O)と同軸であり、前記描かれた円形軌道の半径(R1)は、前記二輪車の前記重心(G)の前記円形軌道の前記半径(R)以下である、
    請求項1又は2記載の二輪車(1)用転倒防止装置(2)。
  4. 前記安全ホイール(3)の前記中心(G1)は、実質的に、前記二輪車の前記重心(G)を通り且つ前記二輪車(1)の前記中間平面に垂直な垂直面(YZ)内に位置している、
    請求項1〜3のいずれか1項に記載の二輪車(1)用転倒防止装置(2)。
  5. 実質的に水平な路面と前記路面と接触状態にある前記安全ホイール(3)の前記中間平面(P1)との交線である直線(D1)は、前記二輪車(1)の前記中間平面(P)と前記実質的に水平な路面との交線である直線(D)と0°〜5°の開き角度(d)をなす、
    請求項1〜4のいずれか1項に記載の二輪車(1)用転倒防止装置(2)。
  6. 前記最大角度調節手段(4)は、範囲[10°,60°]内の最大角度(Cmax)値について離散数を提供するよう設計されている、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の二輪車(1)用転倒防止装置(2)。
  7. 前記最大角度調節手段(4)は、範囲[10°,60°]内の任意の最大角度(Cmax)値を提供するよう設計されている、
    請求項1〜5のいずれか1項に記載の二輪車(1)用転倒防止装置(2)。
  8. 前記最大角度調節手段(4)は、前記安全ホイール(3)と前記リンク手段(5)との間に位置決めされている、
    請求項1〜7のいずれか1項に記載の二輪車(1)用転倒防止装置(2)。
  9. 前記最大角度調節手段(4)は、前記安全ホイール(3)及び前記リンク手段(5)に取り外し可能に取り付けられている、
    請求項1〜8のいずれか1項に記載の二輪車(1)用転倒防止装置(2)。
  10. 前記最大角度調節手段(4)は、範囲[10°,60°]内の所与の最大角度Υmax)を得るために固定された方向に調節可能である、
    請求項1〜9のいずれか1項に記載の二輪車(1)用転倒防止装置(2)。
  11. 前記リンク手段(5)は、非変形性管状構造体を含む、
    請求項1〜10のいずれか1項に記載の二輪車(1)用転倒防止装置(2)。
  12. 前記リンク手段(5)は、金属製の、好ましくはアルミニウム製の非変形性管状構造体を含む、
    請求項1〜11のいずれか1項に記載の二輪車(1)用転倒防止装置(2)。
  13. 請求項1〜12のいずれか1項に記載の転倒防止装置を備えた二輪車(1)。
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