JP2013537243A - 「非回収」および「熱回収」コークス炉のコークス炉室および流路から炭素沈積物を自動的に除去するための方法および装置 - Google Patents

「非回収」および「熱回収」コークス炉のコークス炉室および流路から炭素沈積物を自動的に除去するための方法および装置 Download PDF

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Abstract

本発明は、「非回収」および「熱回収」コークス炉のコークス炉室および流路から炭素沈積物を自動的に除去するための方法に関し、石炭の周期的乾留のために隣り合って配置された、いくつかのコークス炉室から典型的には構成される1つのコークス炉列が利用され、燃焼によって炉系統の流れ断面内に蓄積する炭素沈積物を除去し、それにより炉の性能比率の減少を打ち消すために、正圧で運転される空気投入設備が使用される。本発明は、用いることによってこの方法を実施できる装置にも関し、この装置はコークス炉列および少なくとも1つのコークス炉室壁に組み込まれ、設備を何ら変更することなく操業中に炭素沈積物を除去できる。
【選択図】図2

Description

本発明は、石炭の周期的乾留のために隣り合って配置された、典型的にはいくつかのコークス炉室を備える1つのコークス炉列が利用され、燃焼によって炉系統の流れ断面に堆積する炭素沈積物を取り除くために、正圧で運転する空気投入設備を使用する、「非回収」および「熱回収」コークス炉の流路から炭素沈降物を自動的に除去して炉の性能低下に対処する方法に関する。本発明は装置であって、その装置を用いることによってこの方法が実施可能であり、コークス炉列および少なくとも1つのコークス炉室と合体させることができ、設備を何ら変更することなく炭素沈降物が除去できる装置にも関する。
石炭の乾留は、石炭乾留中に放出されるコークス炉ガスが捕捉回収されずに燃焼および加熱に利用される点において、従来のコークス炉室と区別される、いわゆる「非回収」または「熱回収」型のコークス炉室で多くの場合に実施されている。この炉形式の石炭乾留において、石炭乾留中に発生するガスは、コークスケーキの上方に位置し、準化学量論的な空気量によってコークス炉ガスの部分燃焼が発生するガス空間に流入する。その結果、石炭またはコークスケーキは上方から加熱される。コークスケーキ上方のガス空間は、第一加熱空間とも呼ばれる。
第一加熱空間からの部分燃焼したコークス化ガスは、次にいわゆる「下降管」流路を経てコークス炉室最下階の下に設置された排ガス流路内に送られ、部分燃焼コークス炉ガスの完全燃焼のために提供される。これらには外気と接続された二次空気炉床部から二次燃焼空気が供給される。コークスケーキ下方のガス空間は、第二加熱空間とも呼ばれる。多くのレイアウトにおいて、垂直に配置された、流れ方向が下向きである下降管流路は、コークス炉室の正面以外の側壁に設置され、それによって部分燃焼したコークス炉ガスが排ガス流路に流入する。
側壁の下降管流路を含むコークス炉室についての実施形態が、国際公開第2009077082A2号パンフレットに説明されている。この発明は、二次空気ダクトからの二次空気の水平コークス炉室の排ガス流路への供給および制御を行うための装置に関する。排ガス流路は、石炭乾留が行われるコークス炉室の下に設置される。排ガス流路への空気流れを正確に制御できる制御要素が、排ガス流路と二次空気の供給の役目を果たす二次空気ダクトの間の接続流路内に取り付けられる。コークス炉室は、側面のコークス炉室壁に一体化された、乾留プロセスからの部分燃焼ガス排出のためのいわゆる「下降管」流路を含み、これらの「下降管」流路はコークス炉室内部と排ガス流路を接続する。
多くのレイアウトにおいて、1つのコークス炉室壁内の下降管流路の数は最大12個であり、したがって1炉あたり合計24の下降管流路を備えることができる。下降管流路は下方に向けられ、多くのレイアウトにおいて、2つの壁が1つのコークス炉室をそれぞれ側面に沿って取り囲んでいるため、下降管流路はコークス炉室壁面内に配置される。下降管流路の上部において、調節要素によって流れ断面を変更することができ、それによって炉長手方向の1つの流路からの流出ガス量を調節できる。
部分燃焼したコークス炉ガスは、ガス構成物質、すなわち、水素、一酸化炭素、水、メタン、ならびに、より少量ではあるが、エタン、エテン、プロパン、プロピレンおよび高級炭化水素、たとえばベンゼン、トルエン、キシレンから構成される。このようにコークス炉ガスは、下降管流路中で凝縮または熱分解することがあり、望ましくない炭素沈積物の原因となる揮発性化合物を含んでいる。このように形成された炭素沈積物はタールに富んだ、煤を形成する化合物、特にグラファイトから構成され、稼働時間の間にこれらの沈積物は相当な量蓄積することがある。特に、これら流路の温度が低すぎたり、さらなる燃焼用空気の流入ができなかったりすると、これら沈積物は下降管流路内に蓄積する。その結果、これらの沈積物が下降管流路の流れ断面を制約したり、塞いだりする。
米国特許第6187148B1号明細書には、非回収コークス炉の弁が説明されており、それによってコークス炉室内部のガス圧力が良好に制御され、そのため下降管流路への空気供給が実現できる。その弁は、炉内部のガス圧力を制御および調整するために、コークス炉室の内部空洞と下降管流路を連続的に接続または切断する傾斜端付き回転プラグを有する。ガス圧力を制御することによって、燃焼空気量を認められた炉への温度勾配の関数として制御することができる。コークス炉室下の第二加熱空間における石炭ガスの大部分の燃焼によって、弁開度に依存して、コークス炉室床を貫く温度勾配が作り出され、それによってコークスの品質が大幅に改善される。この文献では、コークス炉ガスの熱分解による沈積物の形成については説明されていない。
酸素の低い分圧および低温の組み合わせによって、これらの熱分解した炭化水素化合物は、できるだけ下向きに下の炉内に向けられた下降管流路の入り口または内部で、たとえば炭素元素、グラファイト、タール、煤または類似の化合物の形で沈積する。炭素に富む沈積物は、コークス炉室の操業に顕著な妨害要因をもたらす。たとえば、そのような沈積物はガス輸送設備を制約し、加熱のためのガス流れが減速され、あるいは妨げられさえする。
この問題は、これまでは実質的に、炉排出物の外観および推定された炉の性能比率に依存して、圧縮空気を周期的に下降管流路に供給することによって解決されてきたため、炭素沈積物は圧縮空気パルスによってその断面から除去される。この目的のため、炉頂部に配置されたロック可能な下降管流路検査ポートが利用され、開放状態のときに下部に設置された流路へのアクセスが確保される。これらの流路を洗浄するため、オペレーターが手動で圧縮空気ランスにより圧縮空気を検査ポート内に一定期間吹き入れる。導入された圧縮空気によって、それ以降の流れにおける炭素沈積物は空気中に含まれる遊離OH基と共に燃焼する。圧縮空気の供給は、たとえば、可搬式空気圧縮機によって確保される。
この手動手段によって炭素沈積物が除去されるが、炉のドアが閉鎖された状態では下降管流路の入口断面が炉頂部から操業中に目視検査できないため、失敗しがちである。同時にプロセス速度の減速は、しばしば操業上の手順の遅延をともなう。
下方に向けられた炉側壁の下降管流路への継続的な空気供給は、部分燃焼した粗ガスを早くも完全燃焼させ、かつ、それに伴う加熱性能の低下のため、継続的な空気供給は炉室下方のさらに下流の排ガス流路において望ましくない。下降管流路は制限されるか閉塞されているため、石炭上方の炉室内の負圧は減少することも、正圧が生じることさえもありうる。負圧の減少と共に、空気の吸引が減り、正圧になると、必要とされる一次燃焼空気が炉室内にもはや流入できなくなる。この場合、解放された粗ガスが炉頂部および炉ドアの一次空気開口から漏れ出し、それによって相当な環境上の負荷が生じる。そのため、そのような沈積物を避けるか、または定期的に除去することの可能性が捜し求められている。しかし、視覚モニタリングは実際上および経済的考慮から望まれていない。
「非回収」または「熱回収」方式による石炭の乾留は、その過程においてコークス炉室の関連個所において独自の温度値および圧力値が優勢である、独自のコークス化サイクルに従う。石炭乾留の間に、特定量の石炭が周辺温度で炉底部上方の準化学量論的に操作される炉室に装填される。この環境によって、炉室円天井部分に通常配置される熱電対によって実証できる温度下降が最初にこの炉室内で発生する。
通常の操業において、時間間隔t/tEnd=0〜0.15以内の装填の後での炉室内温度下降は、炉形式に依存して、炉室温度の最低温度が800℃〜1150℃の範囲にわたることを特徴とする。比t/tEndは、標準化された炉の運転時間と対応する。炉装填時(t/tEnd=0)の初期温度レベル約1000℃〜1450℃からスタートして、炉室内温度は、炉形式に依存して、すぐに約200℃〜350℃低下する。その後の時間間隔t/tEnd=0.15〜1.0の間、炉室温度は再び初期温度レベルに近づく。
独国特許出願公開第102006004669A1号明細書は、コークス炉室、コークス炉の炉底部、および/または排ガス煙道のガス成分濃度を測定するための少なくとも1つの測定装置を含み、これらのデータに基づいて一次および/または二次空気の最適供給がプロセスコンピュータによって決定および制御される、平面構造様式のコークス化炉、いわゆる非回収または熱回収コークス化炉を教示している。その発明は、そのようなコークス化炉を利用する石炭乾留プロセスも包含する。その発明は、燃焼空気供給の自動制御のための測定パラメータの活用を教示しているが、炭素質沈積物の除去とこの課題の特性については説明していない。
コークス炉室内の圧力は、コークス製造プロセスの過程においても変化する。「非回収および熱回収」コークス炉は負圧モードで動作し、その排出物に配慮したかたちはこの炉形式に由来している。炉室内の負圧のレベルは、石炭乾留の初期段階において離脱する最大限の粗ガス量流れの燃焼に十分な空気量の流れが利用できるようにして、失火による損失ならびに一次空気開口および炉ドアからの排出物を避けるため、通常吸引ブロワによるか、煙突の自然通風を利用して調節および設定する。石炭ケーキ上方の炉室内負圧は、−10Pa〜−100Paの範囲にわたってよい。
このように、炭素質被膜の定期的除去を達成できるための基礎となる指標が存在する。したがって、圧力および温度の測定値に基づいて、コークス炉室内部の適当な場所で炭素質被膜の除去を行うのが目的である。これら炭素質被膜の除去がコークス炉室の操業を停止することなく、運転中でも行えるように、炭素質被膜の除去は可能な限り単純な方法で実施すべきである。
本発明は、少なくとも1つの測定パラメータに依存して、圧縮空気が定期的に下降管流路内に導かれ、その中に堆積する炭素沈積物が下降管流路内に吹き込まれる圧縮空気の噴射によって除去される方法を提供することによって、この課題を解決する。被膜の除去は、燃焼によって、炭素質被膜が導入されたガスの遊離OH基および酸素と反応し、かつ圧縮空気の注入パルスによって追加的な吸引および洗浄効果が達成される方法によって果たされる。圧縮空気の噴射は下降管流路の検査ポートから行われるのが有利であるが、それは検査ポートに容易にアクセスでき、組み込みが簡単にできるからである。
空気噴射の制御は、たとえば、コークス炉室の任意の場所の圧力測定値を用いて達成できる。しかし、空気噴射の制御は、たとえば、コークス炉室の任意の場所の温度測定値を用いても達成できる。導入された圧縮空気は、被膜を焼却するのに必要な酸素を含んでいる。酸素を富化したガスも、本発明を実施するために利用できる。
空気噴射の制御は、たとえば、操作上最適化されたタイマーによっても達成することができ、それにより圧縮空気は固定された時間間隔で任意選択的な期間下降管流路に噴射される。次に時間間隔は、経験的に、たとえば下降管流路の目視検査の評価によって定められる。
本発明は、コークス炉室の操業中断または分解を必要とせずに炭素質被膜の除去を可能とする。測定信号または決められた時間間隔の終了を通じた求められるアプローチによって空気または酸素富化ガスが下降管流路に導かれ、酸素富化ガスの一時的導入が達成される。過度なまたは制御されない酸素富化ガスの供給に伴う下降管流路の部分的冷却および引き起こされる可能性のあるコークス炉室の損傷がこのようにして避けられる。
特に、「非回収」および「熱回収」コークス炉のコークス炉室および流路から自動的に炭素沈積物を除去するための方法であって、
・それぞれ2つのコークス炉側壁および側壁中に配置された降下管流路を含むいくつかのコークス炉を備えるコークス炉列が、圧縮空気主管から圧縮空気を供給され、そして、
・圧縮空気の部分流が少なくとも1つのコークス炉室に分岐されて下降管流路に流入し、そして遮断できることと、
・この圧縮空気の部分流は、少なくとも1つの測定パラメータに依存して、定期的に少なくとも1つの下降管流路内に導かれ、その中に堆積する炭素沈積物が下降管流路内への圧縮空気の吹き出しによって除去できることとを特徴とする方法について特許請求を行う。
この測定パラメータは、たとえば、コークス炉内の少なくとも1個所で測定された圧力パラメータである。そして、それは既知の設計値または別の測定可能な圧力値に関係している。一般に、1つまたは2つの個別の圧力パラメータがこのように測定される。たとえば、圧力パラメータは石炭およびコークスケーキの上下の燃焼室、すなわち第一加熱空間とコークス炉室下の排ガス流路の間で測定された圧力差であり、圧力差がDp>30Paに達すると圧縮空気噴射の吹き出しが始動される。圧力パラメータはコークス炉室のガス空間、第一加熱空間と周囲雰囲気の間の圧力差でもよく、−70Pa<Dp<40Paに達すると圧縮空気噴射の吹き出しが始動される。
下降管流路が上流の詰まりによって塞がれると、両燃焼室、すなわち第一加熱空間と第二加熱空間の間の圧力差は経験的にDP>30に上昇する。詰まりによって、二次空気炉底部内の二次燃焼プロセスには部分燃焼コークス化ガスが不足する。その結果、装入炭は上方、すなわち第一燃焼プロセスのみから加熱される。このことは、経験的に炉の性能比率が減少するプロセス速度の減少につながる。
測定パラメータは、コークス炉内の少なくとも1個所で測定された温度パラメータでもよい。この温度パラメータは、たとえば、コークスケーキ上方のガス空間で測定された温度で、それがT=1100℃を越えると圧縮空気噴射の吹き出しが始動される。
空気噴射の制御は、たとえば、固定時間間隔での特定期間のタイマーによって、測定値の追加的評価を必要とすることなく実施することもできる。そして圧縮空気の部分流れは固定時間間隔で少なくとも1つの下降管流路内に定期的に導かれ、下降管流路内に堆積する炭素沈積物は下降管流路内に吹かれる圧縮空気の噴射によって除去できる。時間間隔は、その後、たとえば目視検査の評価によって定められる。
圧縮空気は、たとえば通常の、大気組成の非乾燥空気である。圧縮空気は、圧縮機で下降管流路の検査ポートへの導入または噴射に適した圧力レベルにされる。しかし、圧縮空気は酸素を富化した空気でもよい。本発明の別の実施形態において、圧縮空気を純酸素で置き換えてもよい。よりうまく実行するため、圧縮空気は燃焼不活性ガスを富化してもよい。したがって、圧縮空気は窒素または燃焼プロセスから分岐した排ガスを富化してもよい。媒体は純酸素でもよい。最終的に、圧縮空気は、コークス炉室の部分燃焼または完全燃焼した排ガスと混合した空気でよい。媒体は典型的には0.1〜10気圧の正圧で供給される。媒体は乾燥させてもさせなくてもよい。
圧縮空気の吹き出しを始動させるため、プローブの測定値はデジタルコンピュータによって有利に採取、評価、および制御される。本発明を実施するためには、少なくとも1つの圧力または温度パラメータの測定値がデジタルコンピュータによって採取、評価、および制御され、このコンピュータが測定値に依存して、圧縮空気の少なくとも一回の吹き出しを補助配管および関連した下降管流路内に向けて始めるだけで十分である。しかし、コンピュータは、測定値に依存して、圧縮空気噴射の少なくとも1回の吹き出しを分配主管および関連した下降管流路内に向けて始めてもよい。
経験値に基づいて圧縮空気の定期的な導入を実施することもできる。本発明の1つの実施形態において、測定値が、少なくとも1つの下降管流路へ圧縮空気のこの部分流れを導く時間間隔の経験的決定を意味する。たとえば、経験値は目視によって、または先行測定値によって決定することができる。
炭素質被膜の除去は、すべてのコークス炉室のそれぞれの下降管流路で行うことができる。しかし、炭素質被膜の除去は、すべてのコークス炉室の個々の下降管流路で行うことも、1つのコークス炉列だけのそれぞれの下降管で行うことも、1つだけのコークス列のめいめいの下降管で行うこともできる。下降管流路が本発明を適用するのに好ましい個所であるが、コークス炉室のさらなる個所で炭素質被膜の除去を実施することも考えられる。
下流に設置された関連の下降管流路までの数メートルの大きな幾何学的距離のため、従来技術制御のコークス炉室への一次体積流れの増大による炭素質被膜の除去は洗浄効果を生まない。頂部から空気供給する炉について、このことは、炉頂部を通って流れる一次空気流れが最初に法線方向にコークス炉室に入り、前記空気流れは垂直下方に向けられて石炭ケーキ表面に突き当たるという事実によって推論される。さらに下方に向かう途中で燃焼プロセスによって酸素濃度が連続的に減少し、最終的に石炭ケーキ表面で静止する残留酸素濃度は非常に小さく、下降管流路までの距離が大きいために、燃焼および沈積物の除去に関してそこで効果を発揮しない。
プロセスは装填物上の燃焼室において準化学量論的な状態を必要とするため、不均衡な一次空気の増加は不可能である。
特許請求は、それを用いて本発明の方法が実施できる装置についても行う。「非回収」および「熱回収」コークス炉のコークス炉室および流路から炭素沈積物を自動的に除去する装置であって、
・いくつかのコークス炉室が組み立てられたコークス炉列の炉頂部の上に設置され、コークス炉室を横方向に接続する圧縮空気主管を含み、そして、
・頂部上の圧縮空気主管が、下降管流路内に圧縮空気を放出する管端を備えた配管内にその後に終端する少なくとも1つの枝管を含むことを特徴とする装置についても特許請求を行う。
たとえば、圧縮空気は圧縮機によって供給できる。圧縮空気は次に圧縮空気主管に供給される。有利には、圧縮空気主管はコークス炉列に沿って横に延びる。圧縮空気主管は、コークス炉列頂部の高さに配置できる。しかし、たとえば、圧縮空気主管はコークス炉列の炉正面側において横方向に設置される炉底部のサービスプラットフォームの高さに設置することもできる。さらに、このラインを一階の高さに配置することも可能である。
コークス炉列の頂部上の配管は、炉長手方向のプッシャー側からコークス側に延びる補助配管内に遠方側で終端する分岐管を含み、その分岐管から少なくとも別の配管がその後に分岐し、前記配管は下降管流路内に圧縮空気を放出するのに適した管端内で終端する。
上記の趣旨で、コークス炉列の各コークス炉室は、横に延びる圧縮空気主管において分岐管を有してよく、前記分岐管が別の分岐管においてコークス炉室壁の各下降管内に導く。しかし、ただ1つのコークス炉室が分岐管を有し、すべての下降管流路がさらなる分岐管において圧縮空気を供給されてもよい。さらに、各コークス炉室が、横に延びる圧縮空気主管において分岐管を有し、それによってただ1つの下降管流路に圧縮空気が供給されてもよい。最後に、コークス炉列の頂部上のただ1つの配管が、その後にオーブンのプッシャー側からコークス側に炉の長手方向に延びる補助配管内に終端する分岐管を有し、そこから後の流れルートで下降管流路内に圧縮空気を放出するのに適した管端で終端する別の分配主管のみが分岐することができる。
単純な実施形態において、圧縮空気を放出するのに適した管端がコークス炉室列の各コークス炉室の各下降管流路内で終端することも考えられる。
本発明の方法の1つの実施形態において、少なくとも1つの管端が圧縮空気吹出しを噴射するのに適した組み込み型ノズルジェット付属装置を有する。有利なレイアウトにおいて、圧縮空気が垂直線に対して0°を越える角度で下降管開口の断面に流入するように、ノズルジェットの開口を構成することができる。本発明の方法の別の実施形態において、少なくとも1つの管端が水平に曲げられる。その結果、圧縮空気吹出しを噴射するのに適した管端は下降管断面の入口開口に向けられる。別の実施形態において、管端の出口開口は細長い穴、長方形、環状、円状、およびこれら形状のいくつかの組み合わせとすることができる。上述した管端に管端についての管形状または形態は、ただ1つの管または管端として実施することができるが、任意の数の管および管端とすることもできる。
950〜1500℃の間にわたる下降管流路内の高温のため、管端は耐熱性任意の材料で作られねばならない。典型的な形態において、管端は耐熱鉄材料、セラミックシリカ材料、またはコランダム材料で作られる。この材料は、耐熱鋼または耐火性セラミック構成材料のグループから選択されるのが好ましい。この構成材料グループのうちで特に好適な材料は、たとえば、Al部分が50〜94%、SiO部分が1.5〜46%、Cr部分が29%未満、Fe部分が1.6%未満、ZrO部分が32%未満の原材料コランダムをベースとするアルミナが特に多く、高温焼成された材料であるが、それはこれらの材料が1500℃超の高温での利用によって特徴付けられるからである。
補助配管への圧縮空気の流れを制御するため、補助配管は、圧縮空気の流れを制御する遮断装置として機能する自動化可能なバルブコック要素を備えている。補助配管は、圧縮空気流れを制御および調整するための自動化可能なスライドゲート要素も備えてよい。組み込み型ノズルジェット付属装置の付いたまたは付いていない管端についても同様である。噴射された圧縮空気の吹き出しを制御するため、少なくとも1つの組み込み型ノズルジェット付属装置の付いたまたは付いていない管端は圧縮空気の流れを制御および調整するための自動化可能なバルブコック要素を備えてよい。しかし、圧縮空気の流れを制御および調整するため、自動化可能なスライドゲート要素を選択することも可能である。最終的に、圧縮空気の制御は、任意の制御および/または調節装置によって実行できる。
圧縮空気流れを制御および調整する役目を果たすすべての遮断装置は、たとえば、電気、油圧、または圧縮空気によって作動可能である。本発明の1つの実施形態において、圧縮空気流れを制御および調整する要素は、油圧で作動される。本発明の別の実施形態において、圧縮空気流れを制御および調整する要素は、電気的に作動される。本発明の別の実施形態において、圧縮空気流れを制御および調整する要素は、空気圧で作動される。
炉頂部上の測定値プローブの配置は、たとえば、圧力を測定するための圧力測定プローブが検査ポートを通して下降管流路内に導かれ、炭素沈積物から開放されるように行われる。しかし、これらは第一加熱空間内に導いてもよい。たとえば、圧力を測定するための1〜24個の圧力測定プローブが、検査ポートを通してコークス炉室の下降管流路内に導かれ、炭素沈積物から開放される。しかし、圧力測定のため、1〜3の圧力測定プローブを、炭素沈積物から開放されるべくコークス炉室の炉頂部を通して導くこともできる。圧力を測定するための1〜2個の圧力測定プローブを、炭素沈積物から開放されるべく、横方向にコークス炉室のコークス炉ドアを通して導く。最後に、圧力を測定するための1〜4個の圧力測定プローブを、コークス炉ドア上方に位置する炉正面壁面を通して横方向に導いて、一次加熱空間をカバーすることも可能である。このように、コークス炉室上部内に位置し、第一加熱空間に接続された1個所において温度または圧力測定値を取得する相対的な信号が利用できる。
他の測定値プローブの配置は、たとえば、圧力を測定するための1〜4個の圧力測定プローブをコークス炉室ドア下方に位置する炉室側部正面壁を通して第二加熱空間をカバーするように、あるいは第二空気炉底部内に導くように行われる。圧力を測定するために、1〜8個の圧力測定プローブをコークス炉室ドア下方に位置する炉室側部正面壁を通して第二加熱空間をカバーするように、あるいは第二空気炉底部内に導くことも可能である。圧力を測定するための1〜2個の圧力測定プローブを石炭ケーキ下方の第二加熱空間とコークス炉列の排ガス収集ダクトの間の接続流路に配置することも可能である。さらに、圧力を測定するための1〜2個の圧力測定プローブを、炉頂部上のコークス炉列に対して横に延びる排ガス収集ダクト内に配置することも可能である。また、圧力を測定するための1〜2の圧力測定プローブを、コークス炉室ドア下方のコークス炉列に対して横に延びる排ガス収集ダクト内に配置することも可能である。以上に示した数字は例示的な形態であり、個々のまたはいくつかの圧力測定プローブは別の場所に配置することができるものと理解すべきである。
このように、圧力測定は、石炭ケーキ下方の二次加熱室とコークス炉列の排ガス収集ダクトの間の接続流路内でも行うことができる。1つの実施形態において、排ガス収集ダクトが炉頂部に配置されるため、これら流路内には上方に向けた流れが存在する。したがって、この形において、それらは「吸い上げパイプ」流路とも呼ばれ、それらも下降管流路の間ではあるが、側面コークス炉壁に配置される。正常な流れを妨害する沈積物のガス流れ上流側および下流側に圧力測定プローブを配置することによって、測定値として圧力差を決定することができる。
制御信号として機能するため、温度測定値を測定することもできる。炭素沈積物から解放されるコークス炉室について、少なくとも1つの熱電対を、炭素沈積物から解放されるように、炉頂部を通して、あるいはコークスケーキ上方の炉側面ドアを通して、コークス炉室の円天井の頂点に導くことできる。さらに、少なくとも1つの熱電対を、炭素沈積物から解放されるように、コークス炉室のコークス炉室ドアを通してコークスケーキ上方のガス空間内に導くことができる。少なくとも1つの熱電対を、炭素沈積物から解放されるように、検査ポートを通してコークス炉室の下降管流路に導くこともできる。温度測定値を取り込むために他の測定値に対する温度差は必要ないので、温度測定プローブをこれらの位置のうちの1つだけに設置することができる。しかし、実際のところ、数個の温度測定プローブが提供されてよい。この目的にふさわしい他の場所にも装置が提供されてよい。たとえば、このアプローチが有利でないにしても、コークス炉壁でもこれは達成できる。温度および圧力測定信号を組み合わせた測定および評価も考えられる。
制御信号は、測定データを取得することなく、固定した時間間隔でも与えることができる。したがって、とりわけ上部炉室内において一般的な準化学量論的な状態による特に高い炭素沈積物比率によって特徴付けられる石炭乾留の初期段階において、装炭手順の後、より短い時間間隔、たとえば10時間、24時間、および36時間以内に圧縮空気を噴射し、それによって予防的アプローチでプロセス遅延に対抗するのが有利である。
本発明の有利な実施形態において、少なくとも1つのコークス炉室が炭素質被膜から解放されるコークス炉列が、少なくとも1つの圧力センサーまたは1つの熱電対からの制御値を取得および評価し、圧縮空気ユニットを制御するデジタルコンピュータを備え、測定値に依存してこの制御ユニットによって噴射される圧縮空気の少なくとも一吹きが開始される。1つの実施形態において、主分配配管を基点にプシャー側からコークス側に延びる補助配管を隔離する、炉壁毎に1つだけの制御要素が作動される。この場合、補助配管中の遮断要素は開位置にあり、評価ユニットが開信号を送信するとすぐに自動的に圧縮空気が供給される。この場合、下降管流路毎の空気量は、バルブコック位置によって、または較正要素を経由して手動で調整および設定できる。
本発明の別の実施形態において、補助配管から分岐する少なくとも1つの分配主管、または1つの組み込み型ノズルジェット付属装置の付いたまたは付いていない管端には、圧縮空気吹出しを制御および調整するための自動化可能なバルブコック要素が含まれる。本発明の別の実施形態において、補助配管から分岐する少なくとも1つの分配主管、または1つの組み込み型ノズルジェット付属装置の付いたまたは付いていない管端には、圧縮空気吹き出しを制御および調整するための自動化可能なスライドゲート要素が含まれる。
本発明は、炭素質コークス化ガスの熱分解によって操業中に「熱回収」または「非回収」型コークス炉室内で生じる炭素質被膜および沈積物が、さらなる操業の中断なしに非機械的方法で除去できるという利点を有している。円滑なコークス炉室の操業がこのように実現可能である。その供給が測定値によって制御されるため、過剰な空気の供給およびその結果生じる下降管流路の冷却が避けられる。
本発明は、4つの図面によってより詳細に説明されるが、発明の方法はこれらの実施形態に限定されない。
図1は、側面に沿って配置した下降管を備えたコークス炉室の斜め横上部から見た正面図である。 図2は、2つのコークス炉室を配列したコークス炉列の斜め横上部から見た正面図である。 図3は、コークス炉室ドア下の排ガス収集ダクトを備えたコークス炉室の側面図である。 図4は、コークス炉室上部の排ガス収集ダクトを備えたコークス炉室の側面図である。
図1には、コークス炉室開口(3)が見えるようにコークス炉室ドア(2)が取り除かれたコークス炉室(1)を示す。コークス炉室(1)内に見えるのは、乾留され、そのためコークス化ガス(5)を発生させる石炭ケーキ(4)である。コークス化ガス(5)は第一加熱空間(6)に流入し、そこで準化学量論的な空気量と混合され、部分燃焼する。部分燃焼したコークス化ガスは、コークス炉壁(9)の側面開口(8)を通って下降管流路(10)に流入し、そこで温度レベルおよび準化学量論的な条件下での熱分解によって炭素質の沈積物が形成される。コークス炉室(1)に対して横に延びる圧縮空気主管(12)から、コークス炉室(1)の長手方向に延びる補助配管(13)が分岐する。この補助配管から、今度はそれぞれの下降管流路(10)に圧縮空気(15)を供給する配管(14)が分岐する。これらの配管(14)は、コークス炉室(1)の頂部(17)の下降管流路(10)の検査用開口(16)を通り抜ける。圧縮空気(15)の供給は、この場合にはスライドゲート(18a)である遮断要素(18)によって制御および調節される。スライドゲートは、コンピュータ装置に接続された電気制御装置(18b)によって駆動される。スライドゲート(18a)が開放されると、空気(15)または酸素富化ガスが管端(19)を通って下降管流路(10)に流入する。圧縮空気主管(12)および補助配管(13)も制御可能な遮断弁(18c)および制御装置(18d)によってたがいに隔離される。管端(19)は下降管流路(10)内の任意の高さに配置してよいが、空気(15)が経験的に沈着物の大部分が蓄積する場所(11)上に流れるように配置するのが好ましい。一時的かつ適量に分けた空気(15)の供給によって、下降管流路(10)内の炭素質沈着物(11)は燃焼する。部分燃焼したコークス化ガスは、次に第二加熱空間(20)に送られ、そこでさらなる二次空気(21)の供給によって完全燃焼する。
図2には、その上部にコークス炉室(1)に対して中央圧縮空気主管(12)が横に延びる、コークス炉列(22)中の2つのコークス炉(1)の配列を示す。この圧縮空気主管(12)から、コークス炉室(1)に対して長手方向に延びる補助配管(13)が分岐する。この補助配管から、それぞれの配管(14)に圧縮空気(15)を供給する別の分配主管(14)が分岐する。分配主管(14)は下降管流路(10)内で終端する管端(19)を含み、そこにおいて酸素富化した圧縮空気(15)が炭素質被膜および沈積物(11)の燃焼をもたらす。これら管端(19)のうち2つが水平に曲げられる(19a)。分配主管(14)は遮断要素(18)によって遮断され、それによってこれら分配主管(14)への空気供給の制御が可能となる。一次加熱室(6)内において、コークスケーキ(4)から流出するコークス化ガス(5)は準化学量論的な空気量、すなわち一次空気(23)によって燃焼する。このために必要な燃焼空気(23)は、コークス炉室頂部(25)の一次空気開口(24)から供給される。下降管流路(10)は、第一加熱空間(6)から部分燃焼したコークス化ガス(7)を取り込み、それを二次空気炉底部(26)経由で空気(21)を供給される二次加熱空間(20)内へ導く。二次加熱空間(20)からの排ガスは、中央排ガスダクト(27)内に導かれる。
図3には、コークス炉室(1)の側面図を示す。ここで見られるのは正面のコークス炉室ドア(2)で、コークス炉室ドア(2)がその上部に位置するコークス炉室壁(28)に完全に組み込まれた実施形態中に図解されている。石炭またはコークスケーキ(4)からコークス化ガス(5)が第一加熱空間(6)に流入し、そこから開口(8)を通って下降管流路(10)に導かれる。コークス化ガスはそこから第二加熱空間(20)に流入し、第二空気炉底部(26)から来る二次空気で燃焼して開口(20a、20b)を通過する。完全燃焼したコークス化ガス(29)は収集ダクト(30)を通って中央排ガス主管(27)に入り、排ガス(29)は収集され、熱回収のために「熱回収」炉で利用される。下降管流路(10)は炭素質被膜(11)で閉塞することがある。そのため、下降管流路には、中央圧縮空気主管(12)および補助配管(13)を通り、分配主管(14)を経て管端(19)から下降管流路(10)内に分配される圧縮空気が供給される。分配主管(14)および管端(19)は共に弁(18c、18)で遮断できる。そして弁(18)は、センサ(32)からの制御信号によって制御されるデジタルコンピュータ装置(31)につながれる。センサー(32)はコークス炉室(1)の第一加熱空間(32)内に設置され、そこには圧力測定センサー(32a)および熱電対(32b)が配置され、コークス炉室(1)下方の第二加熱空間(20)内には同じく圧力測定センサー(32a)および熱電対(32b)がそれぞれ1つずつ配置され、中央排ガス主管(27)には、排ガス収集ダクト(30)および中央排ガス主管(27)に圧力センサー(32a)が1つずつ配置される。センサーの測定値はデジタルコンピュータ装置(31)によって受信され、そして下降管流路(10)に通じる圧縮空気主管の弁(18)を作動させる。圧縮空気を供給することによって、下降管流路(10)内の炭素質被膜(11)が除去される。比較のため、炭素質被膜(11)を備えた2つの下降管流路を略図中に示す。
図4には、排ガス収集ダクト(27)がコークス炉室の頂部(25)の上に配置された、同一のコークス炉室(1)の側面図を示す。頂部(25)上には中央圧縮空気主管(12)もあり、そこから補助配管(13)が分岐し、補助配管からはそれぞれの分岐主管(14)および管端(19)が下降管流路(10)内分岐主管(14)とともに分岐する。ここではコークス炉室(1)の頂(17)に設置された中央排ガス主管(27)内には、圧力センサー(32a)が配置される。第二加熱空間には、2つの圧力測定センサー(32a)があり、第一加熱空間にはそれぞれ1つの圧力測定センサー(32a)および温度測定センサー(32b)がある。ここでも、2つの下降管流路(10)に、圧縮空気(12)の供給によって除去される炭素質被膜(11)を見ることができる。
1 コークス炉室
2 コークス炉室正面ドア
3 コークス炉室開口
4 コークスまたは石炭ケーキ
5 コークス化ガス
6 第一加熱空間
7 部分燃焼コークス化ガス
8 下降管流路の開口
9 コークス炉室壁
10 「下降管」流路
11 炭素質沈積物
12 中央圧縮空気主管
13 補助配管
14 分配主管としての配管
15 圧縮空気
16 検査用開口
17 コークス炉室頂部
18 遮断装置
18a スライドゲート
18b 電気制御装置
18c バルブコック
18d 電動制御装置
19 圧縮空気主管の管端
19a 水平に曲げた管端
20 第二加熱空間
21 二次空気
22 コークス炉列
23 一次空気
24 一次空気開口
25 コークス炉室頂部
26 二次空気炉底部
27 中央排ガス主管
28 コークス炉室壁
29 排ガス
30 排ガス収集ダクト
31 デジタルコンピュータ装置
32 測定センサー
32a 圧力測定センサー
32b 温度測定センサー
本発明は、石炭の周期的乾留のために隣り合って配置された、典型的にはいくつかのコークス炉室を備える1つのコークス炉列が利用され、燃焼によって炉系統の流れ断面に堆積する炭素沈積物を取り除くために、正圧で運転する空気投入設備を使用する、「非回収」および「熱回収」コークス炉の流路から炭素沈降物を自動的に除去して炉の性能低下に対処する方法に関する。本発明は装置であって、その装置を用いることによってこの方法が実施可能であり、コークス炉列および少なくとも1つのコークス炉室と合体させることができ、設備を何ら変更することなく炭素沈降物が除去できる装置にも関する。
石炭の乾留は、石炭乾留中に放出されるコークス炉ガスが捕捉回収されずに燃焼および加熱に利用される点において、従来のコークス炉室と区別される、いわゆる「非回収」または「熱回収」型のコークス炉室で多くの場合に実施されている。この炉形式の石炭乾留において、石炭乾留中に発生するガスは、コークスケーキの上方に位置し、準化学量論的な空気量によってコークス炉ガスの部分燃焼が発生するガス空間に流入する。その結果、石炭またはコークスケーキは上方から加熱される。コークスケーキ上方のガス空間は、第一加熱空間とも呼ばれる。
第一加熱空間からの部分燃焼したコークス化ガスは、次にいわゆる「下降管」流路を経てコークス炉室最下階の下に設置された排ガス流路内に送られ、部分燃焼コークス炉ガスの完全燃焼のために提供される。これらには外気と接続された二次空気炉床部から二次燃焼空気が供給される。コークスケーキ下方のガス空間は、第二加熱空間とも呼ばれる。多くのレイアウトにおいて、垂直に配置された、流れ方向が下向きである下降管流路は、コークス炉室の正面以外の側壁に設置され、それによって部分燃焼したコークス炉ガスが排ガス流路に流入する。
側壁の下降管流路を含むコークス炉室についての実施形態が、国際公開第2009077082A2号パンフレットに説明されている。この発明は、二次空気ダクトからの二次空気の水平コークス炉室の排ガス流路への供給および制御を行うための装置に関する。排ガス流路は、石炭乾留が行われるコークス炉室の下に設置される。排ガス流路への空気流れを正確に制御できる制御要素が、排ガス流路と二次空気の供給の役目を果たす二次空気ダクトの間の接続流路内に取り付けられる。コークス炉室は、側面のコークス炉室壁に一体化された、乾留プロセスからの部分燃焼ガス排出のためのいわゆる「下降管」流路を含み、これらの「下降管」流路はコークス炉室内部と排ガス流路を接続する。
多くのレイアウトにおいて、1つのコークス炉室壁内の下降管流路の数は最大12個であり、したがって1炉あたり合計24の下降管流路を備えることができる。下降管流路は下方に向けられ、多くのレイアウトにおいて、2つの壁が1つのコークス炉室をそれぞれ側面に沿って取り囲んでいるため、下降管流路はコークス炉室壁面内に配置される。下降管流路の上部において、調節要素によって流れ断面を変更することができ、それによって炉長手方向の1つの流路からの流出ガス量を調節できる。
部分燃焼したコークス炉ガスは、ガス構成物質、すなわち、水素、一酸化炭素、水、メタン、ならびに、より少量ではあるが、エタン、エテン、プロパン、プロピレンおよび高級炭化水素、たとえばベンゼン、トルエン、キシレンから構成される。このようにコークス炉ガスは、下降管流路中で凝縮または熱分解することがあり、望ましくない炭素沈積物の原因となる揮発性化合物を含んでいる。このように形成された炭素沈積物はタールに富んだ、煤を形成する化合物、特にグラファイトから構成され、稼働時間の間にこれらの沈積物は相当な量蓄積することがある。特に、これら流路の温度が低すぎたり、さらなる燃焼用空気の流入ができなかったりすると、これら沈積物は下降管流路内に蓄積する。その結果、これらの沈積物が下降管流路の流れ断面を制約したり、塞いだりする。
米国特許第6187148B1号明細書には、非回収コークス炉の弁が説明されており、それによってコークス炉室内部のガス圧力が良好に制御され、そのため下降管流路への空気供給が実現できる。その弁は、炉内部のガス圧力を制御および調整するために、コークス炉室の内部空洞と下降管流路を連続的に接続または切断する傾斜端付き回転プラグを有する。ガス圧力を制御することによって、燃焼空気量を認められた炉への温度勾配の関数として制御することができる。コークス炉室下の第二加熱空間における石炭ガスの大部分の燃焼によって、弁開度に依存して、コークス炉室床を貫く温度勾配が作り出され、それによってコークスの品質が大幅に改善される。この文献では、コークス炉ガスの熱分解による沈積物の形成については説明されていない。
酸素の低い分圧および低温の組み合わせによって、これらの熱分解した炭化水素化合物は、できるだけ下向きに下の炉内に向けられた下降管流路の入り口または内部で、たとえば炭素元素、グラファイト、タール、煤または類似の化合物の形で沈積する。炭素に富む沈積物は、コークス炉室の操業に顕著な妨害要因をもたらす。たとえば、そのような沈積物はガス輸送設備を制約し、加熱のためのガス流れが減速され、あるいは妨げられさえする。
この問題は、これまでは実質的に、炉排出物の外観および推定された炉の性能比率に依存して、圧縮空気を周期的に下降管流路に供給することによって解決されてきたため、炭素沈積物は圧縮空気パルスによってその断面から除去される。この目的のため、炉頂部に配置されたロック可能な下降管流路検査ポートが利用され、開放状態のときに下部に設置された流路へのアクセスが確保される。これらの流路を洗浄するため、オペレーターが手動で圧縮空気ランスにより圧縮空気を検査ポート内に一定期間吹き入れる。導入された圧縮空気によって、それ以降の流れにおける炭素沈積物は空気中に含まれる遊離OH基と共に燃焼する。圧縮空気の供給は、たとえば、可搬式空気圧縮機によって確保される。
この手動手段によって炭素沈積物が除去されるが、炉のドアが閉鎖された状態では下降管流路の入口断面が炉頂部から操業中に目視検査できないため、失敗しがちである。同時にプロセス速度の減速は、しばしば操業上の手順の遅延をともなう。
下方に向けられた炉側壁の下降管流路への継続的な空気供給は、部分燃焼した粗ガスを早くも完全燃焼させ、かつ、それに伴う加熱性能の低下のため、継続的な空気供給は炉室下方のさらに下流の排ガス流路において望ましくない。下降管流路は制限されるか閉塞されているため、石炭上方の炉室内の負圧は減少することも、正圧が生じることさえもありうる。負圧の減少と共に、空気の吸引が減り、正圧になると、必要とされる一次燃焼空気が炉室内にもはや流入できなくなる。この場合、解放された粗ガスが炉頂部および炉ドアの一次空気開口から漏れ出し、それによって相当な環境上の負荷が生じる。そのため、そのような沈積物を避けるか、または定期的に除去することの可能性が捜し求められている。しかし、視覚モニタリングは実際上および経済的考慮から望まれていない。
「非回収」または「熱回収」方式による石炭の乾留は、その過程においてコークス炉室の関連個所において独自の温度値および圧力値が優勢である、独自のコークス化サイクルに従う。石炭乾留の間に、特定量の石炭が周辺温度で炉底部上方の準化学量論的に操作される炉室に装填される。この環境によって、炉室円天井部分に通常配置される熱電対によって実証できる温度下降が最初にこの炉室内で発生する。
通常の操業において、時間間隔t/tEnd=0〜0.15以内の装填の後での炉室内温度下降は、炉形式に依存して、炉室温度の最低温度が800℃〜1150℃の範囲にわたるすることを特徴とする。比t/tEndは、標準化された炉の運転時間と対応する。炉装填時(t/tEnd=0)の初期温度レベル約1000℃〜1450℃からスタートして、炉室内温度は、炉形式に依存して、すぐに約200℃〜350℃低下する。その後の時間間隔t/tEnd=0.15〜1.0の間、炉室温度は再び初期温度レベルに近づく。
独国特許出願公開第102006004669A1号明細書は、コークス炉室、コークス炉の炉底部、および/または排ガス煙道のガス成分濃度を測定するための少なくとも1つの測定装置を含み、これらのデータに基づいて一次および/または二次空気の最適供給がプロセスコンピュータによって決定および制御される、平面構造様式のコークス化炉、いわゆる非回収または熱回収コークス化炉を教示している。その発明は、そのようなコークス化炉を利用する石炭乾留プロセスも包含する。その発明は、燃焼空気供給の自動制御のための測定パラメータの活用を教示しているが、炭素質沈積物の除去とこの課題の特性については説明していない。
米国特許第4124450A号明細書には、側面の下降管流路内温度が1200°F〜2400°F、またコークス炉室下方に位置する二次空気炉底部内温度が1800°F〜2700°Fに設定されるように、側面の下降管流路内の部分燃焼コークス化ガスの燃焼用の被加熱二次空気の量を維持することによって、コークス炉室に供給される一次空気量をコークス化期間にわたって削減するための方法が説明されており、下降管流路からの不完全燃焼コークス化ガスのさらなる燃焼によって、頂上から最下階まで、またコークスケーキの側面までコークス化が継続し、残りの不完全燃焼コークス化ガスはレンガ積みの側面燃焼室内で最低1600°Fの温度で燃焼し、そして排ガスは3.8〜4.3mm水柱の負圧において排ガスシャフト内に取り出される。
国際公開第2006128612A1号パンフレットには、「非回収」型または「熱回収」型コークス炉のコークス化室におけるコークス化ガス燃焼のための装置が説明されており、そこにおいて、一次空気用の複数の入口開口が、コークス化の間に生じるコークス化ガスがコークス化ガスの部分燃焼にとって望ましい量の一次空気と一様に接触するように、各炉室の頂に配置され、各炉室用の炉上方一次空気用のこれら入口開口は空気供給システムによって別々に結合され、個々の炉室の空気供給システムは、多くの炉室に共通の空気供給システムに接続されており、そして乾留期間を通して一次空気量を変えるための制御部材が、各ケースにおいて共通空気供給システムと個々の炉室用空気供給システムの間に提供される。
独国特許出願公開第3701875A1号明細書には、コークス化室を有し、熱交換器のないコークス炉で石炭を製造するための方法が説明されており、そこにおいて、コークス化室内が負圧に保たれる一方、石炭はコークス化室下方の加熱煙道につながるガスラインで加熱され、還元雰囲気がコークス化室だけでなく加熱煙道でも維持されるような量の空気がコークス化室に導入され、まだ可燃性物質を含む高温燃焼ガスが加熱煙道から排ガス燃焼室内に導かれ、可燃性物質は燃焼ガス中に存在する窒素酸化物構成物質から形成される窒素酸化物の形成を最小限に減らす温度で過剰空気によって燃やされ、つぎに脱硫および熱回収が行われる。
コークス炉室内の圧力は、コークス製造プロセスの過程においても変化する。「非回収および熱回収」コークス炉は負圧モードで動作し、その排出物に配慮したかたちはこの炉形式に由来している。炉室内の負圧のレベルは、石炭乾留の初期段階において離脱する最大限の粗ガス量流れの燃焼に十分な空気量の流れが利用できるようにして、失火による損失ならびに一次空気開口および炉ドアからの排出物を避けるため、通常吸引ブロワによるか、煙突の自然通風を利用して調節および設定する。石炭ケーキ上方の炉室内負圧は、−10Pa〜−100Paの範囲にわたってよい。
このように、炭素質被膜の定期的除去を達成できるための基礎となる指標が存在する。したがって、圧力および温度の測定値に基づいて、コークス炉室内部の適当な場所で炭素質被膜の除去を行うのが目的である。これら炭素質被膜の除去がコークス炉室の操業を停止することなく、運転中でも行えるように、炭素質被膜の除去は可能な限り単純な方法で実施すべきである。
本発明は、少なくとも1つの測定パラメータに依存して、圧縮空気が定期的に下降管流路内に導かれ、その中に堆積する炭素沈積物が下降管流路内に吹き込まれる圧縮空気の噴射によって除去される方法を提供することによって、この課題を解決する。被膜の除去は、燃焼によって、炭素質被膜が導入されたガスの遊離OH基および酸素と反応し、かつ圧縮空気の注入パルスによって追加的な吸引および洗浄効果が達成される方法によって果たされる。圧縮空気の噴射は下降管流路の検査ポートから行われるのが有利であるが、それは検査ポートに容易にアクセスでき、組み込みが簡単にできるからである。
空気噴射の制御は、たとえば、コークス炉室の任意の場所の圧力測定値を用いて達成できる。しかし、空気噴射の制御は、たとえば、コークス炉室の任意の場所の温度測定値を用いても達成できる。導入された圧縮空気は、被膜を焼却するのに必要な酸素を含んでいる。酸素を富化したガスも、本発明を実施するために利用できる。
本発明は、コークス炉室の操業中断または分解を必要とせずに炭素質被膜の除去を可能とする。測定信号または決められた時間間隔の終了を通じた求められるアプローチによって空気または酸素富化ガスが下降管流路に導かれ、酸素富化ガスの一時的導入が達成される。過度なまたは制御されない酸素富化ガスの供給に伴う下降管流路の部分的冷却および引き起こされる可能性のあるコークス炉室の損傷がこのようにして避けられる。
特に、「非回収」および「熱回収」コークス炉の流路およびコークス炉室側の下降管断面の入口開口から自動的に炭素沈積物を除去するための方法であって、
・コークス炉列が、それぞれ2つのコークス炉側壁および側壁中に配置された下降管流路を含むコークス炉を備え、圧縮空気主管から圧縮空気を供給され、そして、
・圧縮空気の部分流が少なくとも1つのコークス炉室に分岐されて下降管流路に流入し、そして遮断できることと、
・圧縮空気が、経験的に沈積物の大部分が蓄積する場所の上に空気が流れるように配置された管端を通って、下降管流路内に供給されることと、
・この圧縮空気の部分流は、圧力または温度の少なくとも1つの測定パラメータに依存して、定期的に少なくとも1つの下降管流路内に導かれ、その中に堆積する炭素沈積物が下降管流路内への圧縮空気の吹出しによって除去できることとを特徴とする方法について特許請求を行う。
この測定パラメータは、たとえば、コークス炉内の少なくとも1個所で測定された圧力パラメータである。そして、それは既知の設計値または別の測定可能な圧力値に関係している。一般に、1つまたは2つの個別の圧力パラメータがこのように測定される。たとえば、圧力パラメータは石炭およびコークスケーキの上下の燃焼室、すなわち第一加熱空間とコークス炉室下の排ガス流路の間で測定された圧力差であり、圧力差がDp>30Paに達すると圧縮空気噴射の吹き出しが始動される。圧力パラメータはコークス炉室のガス空間、第一加熱空間と周囲雰囲気の間の圧力差でもよく、−70Pa<Dp<40Paに達すると圧縮空気噴射の吹き出しが始動される。
下降管流路が上流の詰まりによって塞がれると、両燃焼室、すなわち第一加熱空間と第二加熱空間の間の圧力差は経験的にDP>30に上昇する。詰まりによって、二次空気炉底部内の二次燃焼プロセスには部分燃焼コークス化ガスが不足する。その結果、装入炭は上方、すなわち第一燃焼プロセスのみから加熱される。このことは、経験的に炉の性能比率が減少するプロセス速度の減少につながる。
測定パラメータは、コークス炉内の少なくとも1個所で測定された温度パラメータでもよい。この温度パラメータは、たとえば、コークスケーキ上方のガス空間で測定された温度で、それがT=1100℃を越えると圧縮空気噴射の吹き出しが始動される。
圧縮空気は、たとえば通常の、大気組成の非乾燥空気である。圧縮空気は、圧縮機で下降管流路の検査ポートへの導入または噴射に適した圧力レベルにされる。しかし、圧縮空気は酸素を富化した空気でもよい。本発明の別の実施形態において、圧縮空気を純酸素で置き換えてもよい。よりうまく実行するため、圧縮空気は燃焼不活性ガスを富化してもよい。したがって、圧縮空気は窒素または燃焼プロセスから分岐した排ガスを富化してもよい。媒体は純酸素でもよい。最終的に、圧縮空気は、コークス炉室の部分燃焼または完全燃焼した排ガスと混合した空気でよい。媒体は典型的には0.1〜10気圧の正圧で供給される。媒体は乾燥させてもさせなくてもよい。
圧縮空気の吹き出しを始動させるため、プローブの測定値はデジタルコンピュータによって有利に採取、評価、および制御される。本発明を実施するためには、少なくとも1つの圧力または温度パラメータの測定値がデジタルコンピュータによって採取、評価、および制御され、このコンピュータが測定値に依存して、圧縮空気の少なくとも一回の吹き出しを補助配管および関連した下降管流路内に向けて始めるだけで十分である。しかし、コンピュータは、測定値に依存して、圧縮空気噴射の少なくとも1回の吹き出しを分配主管および関連した下降管流路内に向けて始めてもよい。
本発明のさらなる実施形態において、たとえば、温度および圧力測定信号を組み合わせた測定および評価が行われ、圧縮空気の部分流れが少なくとも2つの測定パラメータに依存して定期的に少なくとも1つの下降管流路に導かれるように、複数の測定値が測定される。
経験値に基づいて圧縮空気を定期的に導入することも可能であり、その結果、測定値が少なくとも1つの下降管流路へ圧縮空気のこの部分流れを導く時間間隔の経験的決定を表す。たとえば、経験値は、圧力または温度値の少なくとも1つの測定パラメータの先行測定値によって決定することができる。
炭素質被膜の除去は、すべてのコークス炉室のそれぞれの下降管流路で行うことができる。しかし、炭素質被膜の除去は、すべてのコークス炉室の個々の下降管流路、1つのコークス炉列だけのそれぞれの下降管、または1つだけのコークス列のめいめいの下降管で行うこともできる。下降管流路が本発明を適用するのに好ましい個所であるが、コークス炉室のさらなる個所で炭素質被膜の除去を実施することも考えられる。この目的を達成するため、管端は、圧力または温度値の少なくとも1つの測定パラメータに依存して、圧縮空気の部分流れが経験的に沈積物の大部分が蓄積する場所上に流れるように配置される。
下流に設置された関連の下降管流路までの数メートルの大きな幾何学的距離のため、従来技術制御のコークス炉室への一次体積流れの増大による炭素質被膜の除去は洗浄効果を生まない。頂部から空気供給する炉について、このことは、炉頂部を通って流れる一次空気流れが最初に法線方向にコークス炉室に入り、前記空気流れは垂直下方に向けられて石炭ケーキ表面に突き当たるという事実によって推論される。さらに下方に向かう途中で燃焼プロセスによって酸素濃度が連続的に減少し、最終的に石炭ケーキ表面で静止する残留酸素濃度は非常に小さく、下降管流路までの距離が大きいために、燃焼および沈積物の除去に関してそこで効果を発揮しない。
プロセスは装填物上の燃焼室において準化学量論的な状態を必要とするため、不均衡な一次空気の増加は不可能である。
特許請求は、それを用いて本発明の方法が実施できる装置についても行う。特に、「非回収」および「熱回収」コークス炉の流路またはコークス炉室側の下降管断面の入口開口から自動的に炭素沈積物を除去するコークス炉室内の装置であって、
・いくつかのコークス炉室が組み立てられたコークス炉列の炉頂部の上に設置され、コークス炉室を横方向に接続する圧縮空気主管を含み、そして、
・頂部の圧縮空気主管が、コークス炉室内の1つの下降管流路内に圧縮空気を放出する管端を備えた配管内にその後の流れの過程において終端する少なくとも1つの枝管を含むことと、
・管端が、経験的に沈積物の大部分が蓄積する場所の上に空気が流れるように配置され、少なくとも1つの圧力または温度用測定プローブがコークス炉内の少なくとも1個所に配置されることと、
・後者は少なくとも1つの圧力センサーまたは1つの熱電対からの制御値を受け取り、評価し、制御するデジタルコンピュータを有し、測定値に依存してこのコンピュータによって、圧縮空気の少なくとも1吹きが補助配管内および少なくとも1つの下降管流路内に開始されることを特徴とする装置についても特許請求を行う。
たとえば、圧縮空気は圧縮機によって供給できる。圧縮空気は次に圧縮空気主管に供給される。有利には、圧縮空気主管はコークス炉列に沿って横に延びる。圧縮空気主管は、コークス炉列頂部の高さに配置できる。しかし、たとえば、圧縮空気主管はコークス炉列の炉正面側において横方向に設置される炉底部のサービスプラットフォームの高さに設置することもできる。さらに、このラインを一階の高さに配置することも可能である。
コークス炉列の頂部上の配管は、炉長手方向のプッシャー側からコークス側に延びる補助配管内に遠方側で終端する分岐管を含み、その分岐管から少なくとも別の配管がその後に分岐し、前記配管は下降管流路内に圧縮空気を放出するのに適した管端内で終端する。
上記の趣旨で、コークス炉列の各コークス炉室は、横に延びる圧縮空気主管において分岐管を有してよく、前記分岐管が別の分岐管においてコークス炉室壁の各下降管内に導く。しかし、ただ1つのコークス炉室が分岐管を有し、すべての下降管流路がさらなる分岐管において圧縮空気を供給されてもよい。さらに、各コークス炉室が、横に延びる圧縮空気主管において分岐管を有し、それによってただ1つの下降管流路に圧縮空気が供給されてもよい。最後に、コークス炉列の頂部上のただ1つの配管が、その後にオーブンのプッシャー側からコークス側に炉の長手方向に延びる補助配管内に終端する分岐管を有し、そこから後の流れルートで下降管流路内に圧縮空気を放出するのに適した管端で終端する別の分配主管のみが分岐することができる。
単純な実施形態において、圧縮空気を放出するのに適した管端がコークス炉室列の各コークス炉室の各下降管流路内で終端することも考えられる。
本発明の方法の1つの実施形態において、少なくとも1つの管端が圧縮空気吹出しを噴射するのに適した組み込み型ノズルジェット付属装置を有する。有利なレイアウトにおいて、圧縮空気が垂直線に対して0°を越える角度で下降管開口の断面に流入するように、ノズルジェットの開口を構成することができる。本発明の方法の別の実施形態において、少なくとも1つの管端が水平に曲げられる。その結果、圧縮空気吹出しを噴射するのに適した管端は下降管断面の入口開口に向けられる。別の実施形態において、管端の出口開口は細長い穴、長方形、環状、円状、およびこれら形状のいくつかの組み合わせとすることができる。上述した管端に管端についての管形状または形態は、ただ1つの管または管端として実施することができるが、任意の数の管および管端とすることもできる。
950〜1500℃の間にわたる下降管流路内の高温のため、管端は耐熱性任意の材料で作られねばならない。典型的な形態において、管端は耐熱鉄材料、セラミックシリカ材料、またはコランダム材料で作られる。この材料は、耐熱鋼または耐火性セラミック構成材料のグループから選択されるのが好ましい。この構成材料グループのうちで特に好適な材料は、たとえば、Al部分が50〜94%、SiO部分が1.5〜46%、Cr部分が29%未満、Fe部分が1.6%未満、ZrO部分が32%未満の原材料コランダムをベースとするアルミナが特に多く、高温焼成された材料であるが、それはこれらの材料が1500℃超の高温での利用によって特徴付けられるからである。
補助配管への圧縮空気の流れを制御するため、補助配管は、圧縮空気の流れを制御する遮断装置として機能する自動化可能なバルブコック要素を備えている。補助配管は、圧縮空気流れを制御および調整するための自動化可能なスライドゲート要素も備えてよい。組み込み型ノズルジェット付属装置の付いたまたは付いていない管端についても同様である。噴射された圧縮空気の吹き出しを制御するため、少なくとも1つの組み込み型ノズルジェット付属装置の付いたまたは付いていない管端は圧縮空気の流れを制御および調整するための自動化可能なバルブコック要素を備えてよい。しかし、圧縮空気の流れを制御および調整するため、自動化可能なスライドゲート要素を選択することも可能である。最終的に、圧縮空気の制御は、任意の制御および/または調節装置によって実行できる。
圧縮空気流れを制御および調整する役目を果たすすべての遮断装置は、たとえば、電気、油圧、または圧縮空気によって作動可能である。本発明の1つの実施形態において、圧縮空気流れを制御および調整する要素は、油圧で作動される。本発明の別の実施形態において、圧縮空気流れを制御および調整する要素は、電気的に作動される。本発明の別の実施形態において、圧縮空気流れを制御および調整する要素は、空気圧で作動される。
炉頂部上の測定値プローブの配置は、たとえば、圧力を測定するための圧力測定プローブが検査ポートを通して下降管流路内に導かれ、炭素沈積物から開放されるように行われる。しかし、これらは第一加熱空間内に導いてもよい。たとえば、圧力を測定するための1〜24個の圧力測定プローブが、検査ポートを通してコークス炉室の下降管流路内に導かれ、炭素沈積物から開放される。しかし、圧力測定のため、1〜3の圧力測定プローブを、炭素沈積物から開放されるべくコークス炉室の炉頂部を通して導くこともできる。圧力を測定するための1〜2個の圧力測定プローブを、炭素沈積物から開放されるべく、横方向にコークス炉室のコークス炉ドアを通して導く。最後に、圧力を測定するための1〜4個の圧力測定プローブを、コークス炉ドア上方に位置する炉正面壁面を通して横方向に導いて、一次加熱空間をカバーすることも可能である。このように、コークス炉室上部内に位置し、第一加熱空間に接続された1個所において温度または圧力測定値を取得する相対的な信号が利用できる。
他の測定値プローブの配置は、たとえば、圧力を測定するための1〜4個の圧力測定プローブをコークス炉室ドア下方に位置する炉室側部正面壁を通して第二加熱空間をカバーするように、あるいは第二空気炉底部内に導くように行われる。圧力を測定するために、1〜8個の圧力測定プローブをコークス炉室ドア下方に位置する炉室側部正面壁を通して第二加熱空間をカバーするように、あるいは第二空気炉底部内に導くことも可能である。圧力を測定するための1〜2個の圧力測定プローブを石炭ケーキ下方の第二加熱空間とコークス炉列の排ガス収集ダクトの間の接続流路に配置することも可能である。さらに、圧力を測定するための1〜2個の圧力測定プローブを、炉頂部上のコークス炉列に対して横に延びる排ガス収集ダクト内に配置することも可能である。また、圧力を測定するための1〜2の圧力測定プローブを、コークス炉室ドア下方のコークス炉列に対して横に延びる排ガス収集ダクト内に配置することも可能である。以上に示した数字は例示的な形態であり、個々のまたはいくつかの圧力測定プローブは別の場所に配置することができるものと理解すべきである。
このように、圧力測定は、石炭ケーキ下方の二次加熱室とコークス炉列の排ガス収集ダクトの間の接続流路内でも行うことができる。1つの実施形態において、排ガス収集ダクトが炉頂部に配置されるため、これら流路内には上方に向けた流れが存在する。したがって、この形において、それらは「吸い上げパイプ」流路とも呼ばれ、それらも下降管流路の間ではあるが、側面コークス炉壁に配置される。正常な流れを妨害する沈積物のガス流れ上流側および下流側に圧力測定プローブを配置することによって、測定値として圧力差を決定することができる。
制御信号として機能するため、温度測定値を測定することもできる。炭素沈積物から解放されるコークス炉室について、少なくとも1つの熱電対を、炭素沈積物から解放されるように、炉頂部を通して、あるいはコークスケーキ上方の炉側面ドアを通して、コークス炉室の円天井の頂点に導くことできる。さらに、少なくとも1つの熱電対を、炭素沈積物から解放されるように、コークス炉室のコークス炉室ドアを通してコークスケーキ上方のガス空間内に導くことができる。少なくとも1つの熱電対を、炭素沈積物から解放されるように、検査ポートを通してコークス炉室の下降管流路に導くこともできる。温度測定値を取り込むために他の測定値に対する温度差は必要ないので、温度測定プローブをこれらの位置のうちの1つだけに設置することができる。しかし、実際のところ、数個の温度測定プローブが提供されてよい。この目的にふさわしい他の場所にも装置が提供されてよい。たとえば、このアプローチが有利でないにしても、コークス炉壁でもこれは達成できる。温度および圧力測定信号を組み合わせた測定および評価も考えられる。
制御信号は、測定データを取得することなく、固定した時間間隔でも与えることができる。したがって、とりわけ上部炉室内において一般的な準化学量論的な状態による特に高い炭素沈積物比率によって特徴付けられる石炭乾留の初期段階において、装炭手順の後、より短い時間間隔、たとえば10時間、24時間、および36時間以内に圧縮空気を噴射し、それによって予防的アプローチでプロセス遅延に対抗するのが有利である。
本発明の有利な実施形態において、少なくとも1つのコークス炉室が炭素質被膜から解放されるコークス炉列が、少なくとも1つの圧力センサーまたは1つの熱電対からの制御値を取得および評価し、圧縮空気ユニットを制御するデジタルコンピュータを備え、測定値に依存してこの制御ユニットによって噴射される圧縮空気の少なくとも一吹きが開始される。
1つの実施形態において、主分配配管を基点にプシャー側からコークス側に延びる補助配管を隔離する、炉壁毎に1つだけの制御要素が作動される。この場合、補助配管中の遮断要素は開位置にあり、評価ユニットが開信号を送信するとすぐに自動的に圧縮空気が供給される。この場合、下降管流路毎の空気量は、バルブコック位置によって、または較正要素を経由して手動で調整および設定できる。
本発明の別の実施形態において、補助配管から分岐する少なくとも1つの分配主管、または1つの組み込み型ノズルジェット付属装置の付いたまたは付いていない管端には、圧縮空気吹出しを制御および調整するための自動化可能なバルブコック要素が含まれる。本発明の別の実施形態において、補助配管から分岐する少なくとも1つの分配主管、または1つの組み込み型ノズルジェット付属装置の付いたまたは付いていない管端には、圧縮空気吹き出しを制御および調整するための自動化可能なスライドゲート要素が含まれる。
本発明は、炭素質コークス化ガスの熱分解によって操業中に「熱回収」または「非回収」型コークス炉室内で生じる炭素質被膜および沈積物が、さらなる操業の中断なしに非機械的方法で除去できるという利点を有している。円滑なコークス炉室の操業がこのように実現可能である。その供給が測定値によって制御されるため、過剰な空気の供給およびその結果生じる下降管流路の冷却が避けられる。
本発明は、4つの図面によってより詳細に説明されるが、発明の方法はこれらの実施形態に限定されない。
図1は、側面に沿って配置した下降管を備えたコークス炉室の斜め横上部から見た正面図である。 図2は、2つのコークス炉室を配列したコークス炉列の斜め横上部から見た正面図である。 図3は、コークス炉室ドア下の排ガス収集ダクトを備えたコークス炉室の側面図である。 図4は、コークス炉室上部の排ガス収集ダクトを備えたコークス炉室の側面図である。
図1には、コークス炉室開口(3)が見えるようにコークス炉室ドア(2)が取り除かれたコークス炉室(1)を示す。コークス炉室(1)内に見えるのは、乾留され、そのためコークス化ガス(5)を発生させる石炭ケーキ(4)である。コークス化ガス(5)は第一加熱空間(6)に流入し、そこで準化学量論的な空気量と混合され、部分燃焼する。部分燃焼したコークス化ガスは、コークス炉壁(9)の側面開口(8)を通って下降管流路(10)に流入し、そこで温度レベルおよび準化学量論的な条件下での熱分解によって炭素質の沈積物が形成される。コークス炉室(1)に対して横に延びる圧縮空気主管(12)から、コークス炉室(1)の長手方向に延びる補助配管(13)が分岐する。この補助配管から、今度はそれぞれの下降管流路(10)に圧縮空気(15)を供給する配管(14)が分岐する。これらの配管(14)は、コークス炉室(1)の頂部(17)の下降管流路(10)の検査用開口(16)を通り抜ける。圧縮空気(15)の供給は、この場合にはスライドゲート(18a)である遮断要素(18)によって制御および調節される。スライドゲートは、コンピュータ装置に接続された電気制御装置(18b)によって駆動される。スライドゲート(18a)が開放されると、空気(15)または酸素富化ガスが管端(19)を通って下降管流路(10)に流入する。圧縮空気主管(12)および補助配管(13)も制御可能な遮断弁(18c)および制御装置(18d)によってたがいに隔離される。管端(19)は下降管流路(10)内の任意の高さに配置してよいが、空気(15)が経験的に沈着物の大部分が蓄積する場所(11)上に流れるように配置するのが好ましい。一時的かつ適量に分けた空気(15)の供給によって、下降管流路(10)内の炭素質沈着物(11)は燃焼する。部分燃焼したコークス化ガスは、次に第二加熱空間(20)に送られ、そこでさらなる二次空気(21)の供給によって完全燃焼する。
図2には、その上部にコークス炉室(1)に対して中央圧縮空気主管(12)が横に延びる、コークス炉列(22)中の2つのコークス炉(1)の配列を示す。この圧縮空気主管(12)から、コークス炉室(1)に対して長手方向に延びる補助配管(13)が分岐する。この補助配管(13)から、それぞれの配管(14)に圧縮空気(15)を供給する別の分配主管(14)が分岐する。分配主管(14)は下降管流路(10)内で終端する管端(19)を含み、そこにおいて酸素富化した圧縮空気(15)が炭素質被膜および沈積物(11)の燃焼をもたらす。これら管端(19)のうち2つが水平に曲げられる(19a)。分配主管(14)は遮断要素(18)によって遮断され、それによってこれら分配主管(14)への空気供給の制御が可能となる。一次加熱室(6)内において、コークスケーキ(4)から流出するコークス化ガス(5)は準化学量論的な空気量、すなわち一次空気(23)によって燃焼する。このために必要な燃焼空気(23)は、コークス炉室頂部(25)の一次空気開口(24)から供給される。下降管流路(10)は、第一加熱空間(6)から部分燃焼したコークス化ガス(7)を取り込み、それを二次空気炉底部(26)経由で空気(21)を供給される二次加熱空間(20)内へ導く。二次加熱空間(20)からの排ガスは、中央排ガスダクト(27)内に導かれる。
図3には、コークス炉室(1)の側面図を示す。ここで見られるのは正面のコークス炉室ドア(2)で、コークス炉室ドア(2)がその上部に位置するコークス炉室壁(28)に完全に組み込まれた実施形態中に図解されている。石炭またはコークスケーキ(4)からコークス化ガス(5)が第一加熱空間(6)に流入し、そこから開口(8)を通って下降管流路(10)に導かれる。コークス化ガスはそこから第二加熱空間(20)に流入し、第二空気炉底部(26)から来る二次空気で燃焼して開口(20a、20b)を通過する。完全燃焼したコークス化ガス(29)は収集ダクト(30)を通って中央排ガス主管(27)に入り、排ガス(29)は収集され、熱回収のために「熱回収」炉で利用される。下降管流路(10)は炭素質被膜(11)で閉塞することがある。そのため、下降管流路には、中央圧縮空気主管(12)および補助配管(13)を通り、分配主管(14)を経て管端(19)から下降管流路(10)内に分配される圧縮空気が供給される。分配主管(14)および管端(19)は共に弁(18c、18)で遮断できる。そして弁(18)は、センサ(32)からの制御信号によって制御されるデジタルコンピュータ装置(31)につながれる。センサー(32)はコークス炉室(1)の第一加熱空間(32)内に設置され、そこには圧力測定センサー(32a)および熱電対(32b)が配置され、コークス炉室(1)下方の第二加熱空間(20)内には同じく圧力測定センサー(32a)および熱電対(32b)がそれぞれ1つずつ配置され、中央排ガス主管(27)には、排ガス収集ダクト(30)および中央排ガス主管(27)に圧力センサー(32a)が1つずつ配置される。センサーの測定値はデジタルコンピュータ装置(31)によって受信され、そして下降管流路(10)に通じる圧縮空気主管の弁(18)を作動させる。圧縮空気を供給することによって、下降管流路(10)内の炭素質被膜(11)が除去される。比較のため、炭素質被膜(11)を備えた2つの下降管流路を略図中に示す。
図4には、排ガス収集ダクト(27)がコークス炉室の頂部(25)の上に配置された、同一のコークス炉室(1)の側面図を示す。頂部(25)上には中央圧縮空気主管(12)もあり、そこから補助配管(13)が分岐し、補助配管からはそれぞれの分岐主管(14)および管端(19)が下降管流路(10)内分岐主管(14)とともに分岐する。ここではコークス炉室(1)の頂(17)に設置された中央排ガス主管(27)内には、圧力センサー(32a)が配置される。第二加熱空間には、2つの圧力測定センサー(32a)があり、第一加熱空間にはそれぞれ1つの圧力測定センサー(32a)および温度測定センサー(32b)がある。ここでも、2つの下降管流路(10)に、圧縮空気(12)の供給によって除去される炭素質被膜(11)を見ることができる。
1 コークス炉室
2 コークス炉室正面ドア
3 コークス炉室開口
4 コークスまたは石炭ケーキ
5 コークス化ガス
6 第一加熱空間
7 部分燃焼コークス化ガス
8 下降管流路の開口
9 コークス炉室壁
10 「下降管」流路
11 炭素質沈積物
12 中央圧縮空気主管
13 補助配管
14 分配主管としての配管
15 圧縮空気
16 検査用開口
17 コークス炉室頂部
18 遮断装置
18a スライドゲート
18b 電気制御装置
18c バルブコック
18d 電動制御装置
19 圧縮空気主管の管端
19a 水平に曲げた管端
20 第二加熱空間
21 二次空気
22 コークス炉列
23 一次空気
24 一次空気開口
25 コークス炉室頂部
26 二次空気炉底部
27 中央排ガス主管
28 コークス炉室壁
29 排ガス
30 排ガス収集ダクト
31 デジタルコンピュータ装置
32 測定センサー
32a 圧力測定センサー
32b 温度測定センサー

Claims (41)

  1. 「非回収」および「熱回収」コークス炉のコークス炉室(1)および流路(10)から自動的に炭素沈積物(11)を除去するための方法であって、
    ・それぞれ2つのコークス炉側壁(9)および側壁中に配置された「降下管」流路(10)を有する、いくつかのコークス炉室(1)から構成されるコークス炉列(22)が、圧縮空気主管(19)から圧縮空気(15)を供給される方法において、
    ・前記「下降管」流路(10)に流入し、ロック可能な圧縮空気(15)の部分流が少なくとも1つのコークス炉室(1)内に分岐されることと、
    ・この圧縮空気(15)の部分流は、定期的に少なくとも1つの「下降管流路」(10)内に導かれ、その中に含まれる炭素沈積物(11)が前記「下降管」流路(10)内へ噴射される圧縮空気の吹出し(15)によって除去できることを特徴とする方法。
  2. 請求項11に記載の方法において、前記測定パラメータが、コークス炉(1)内の少なくとも1個所で測定された圧力パラメータであることを特徴とする方法。
  3. 請求項2に記載の方法において、前記圧力パラメータが、石炭およびコークスケーキ(4)の上方および下方の燃焼室(6、20)で測定される圧力差であり、前記圧力差がDp>30Paに達すると前記圧縮空気の吹出し(15)を始動させることを特徴とする方法。
  4. 請求項2に記載の方法において、前記圧力パラメータが、前記石炭またはコークスケーキ(4)上方の前記コークス炉室(1)のガス空間(6)と周囲雰囲気の圧力差であり、前記圧力差が−70Pa<Dp<+40Paに達すると前記圧縮空気の吹き出し(15)を始動させることを特徴とする方法。
  5. 請求項1乃至4の何れか1項に記載の方法において、前記測定パラメータが前記コークス炉(1)内の少なくとも1個所で測定された温度パラメータであることを特徴とする方法。
  6. 請求項5に記載の方法において、前記温度パラメータが、前記コークスケーキ(4)上方の前記ガス空間(6)において測定された前記温度であり、前記温度がT=1100℃未満であると前記圧縮空気の吹き出し(15)を始動させることを特徴とする方法。
  7. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法において、前記圧縮空気(15)が大気組成の空気であることを特徴とする方法。
  8. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法において、前記圧縮空気(15)が酸素を富化した空気であることを特徴とする方法。
  9. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法において、前記圧縮空気(15)が純酸素に置き換えられていることを特徴とする方法。
  10. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法において、前記圧縮空気(15)が窒素を富化した空気であることを特徴とする方法。
  11. 請求項1乃至6の何れか1項に記載の方法において、前記圧縮空気(15)が前記コークス炉室(1)の部分燃焼または完全燃焼排ガス(29)と混合された空気であることを特徴とする方法。
  12. 請求項1乃至11の何れか1項に記載の方法において、少なくとも1つの圧力または温度測定パラメータの前記測定値がデジタルコンピュータユニット(31)によって記録、評価、および制御され、このコンピュータユニット(31)が前記測定値に依存して補助配管(13)および前記関連の「下降管」流路(10)内に少なくとも1回の圧縮空気吹出し(15)を作動させることを特徴とする方法。
  13. 請求項1乃至12の何れか1項に記載の方法において、少なくとも1つの圧力または温度測定パラメータの前記測定値がデジタルコンピュータユニット(31)によって記録、評価、および制御され、このコンピュータユニット(31)が前記測定値に依存して分配主管(14)および前記関連の「下降管」流路(10)内に少なくとも1回の圧縮空気吹出し(15)を作動させることを特徴とする方法。
  14. 請求項1乃至13の何れか1項に記載の方法において、前記測定値が時間間隔の経験的決定を意味し、それによって圧縮空気(15)のこの部分的流れが定期的に少なくとも1つの「下降管流路」(10)内に導かれることを特徴とする方法。
  15. 「非回収」および「熱回収」コークス炉のコークス炉室(1)および流路(10)から炭素沈積物(11)を自動的に除去する装置であって、
    ・いくつかのコークス炉室(1)が組み立てられたコークス炉列の炉頂部(17)上に設置され、前記コークス炉室(1)を横方向に接続する圧縮空気主管(12)を含む装置において、
    ・前記頂部(17)上の前記圧縮空気主管(12)が、コークス炉側壁(9)内に配置された「下降管」流路(10)内に圧縮空気(15)を放出する管端を備えたロック可能な補助配管(13)内にその後の流れの過程において終端する少なくとも1つの枝管を含むことを特徴とする装置。
  16. 請求項15に記載の装置において、前記コークス炉列の頂部(17)上の前記圧縮空気主管(12)が、前記炉(1)の前記プッシャー側から前記コークス側へ炉の縦方向に延びるロック可能な補助配管(13)内にその後の流れの過程において終端する少なくとも1つの枝管を有し、そこからその後の流れの過程において「下降管」流路(10)に配置され、圧縮空気(15)を放出するのに適した管端(19)内に終端する、少なくとももう1つの分配主管(14)が分岐することを特徴とする装置。
  17. 請求項15または16に記載の装置において、圧縮空気(12)を放出するのに適した管端(19)がコークス炉列の各コークス炉室(1)の各「下降管」流路(10)内で終端することを特徴とする装置。
  18. 請求項15乃至17の何れか1項に記載の装置において、少なくとも1つの管端(19)が、圧縮空気吹出し(15)を噴出させるのに適した組み込み型ノズルジェット付属装置を備えていることを特徴とする装置。
  19. 請求項15乃至18の何れか1項に記載の装置において、少なくとも1つの管端(19)が水平に曲げられていることを特徴とする装置。
  20. 請求項15乃至19の何れか1項に記載の装置において、前記管端が耐熱性鉄材で作られていることを特徴とする装置。
  21. 請求項15乃至19の何れか1項に記載の装置において、前記管端がセラミックシリカ材料で作られていることを特徴とする装置。
  22. 請求項15乃至19の何れか1項に記載の装置において、前記管端がコランダム材料で作られていることを特徴とする装置。
  23. 請求項15乃至22の何れか1項に記載の装置において、前記補助配管(13)が前記圧縮空気流れ(15)を制御する遮断装置(18)として機能する自動化可能なバルブコック要素(18c)を有することを特徴とする装置。
  24. 請求項15乃至22の何れか1項に記載の装置において、前記補助配管(13)が、前記圧縮空気流れ(15)を制御する遮断装置(18)として機能する自動化可能なスライドゲート要素(18a)を有することを特徴とする装置。
  25. 請求項15乃至22の何れか1項に記載の装置において、組み込み型ノズルジェット付属装置の付いたまたは付いていない少なくとも1つの管端(19)が、前記圧縮空気流れを制御する遮断装置(18)として機能する自動化可能なバルブコック要素(18c)を有することを特徴とする装置。
  26. 請求項15乃至22の何れか1項に記載の装置において、組み込み型ノズルジェット付属装置の付いたまたは付いていない少なくとも1つの管端(19)が、前記圧縮空気流れを制御する遮断装置(18)として機能する自動化可能なスライドゲート要素(18a)を有することを特徴とする装置。
  27. 請求項15乃至26の何れか1項に記載の装置において、前記圧縮空気流れ(15)を制御する遮断装置(18)が油圧作動であることを特徴とする装置。
  28. 請求項15乃至26の何れか1項に記載の装置において、前記圧縮空気流れ(15)を制御する遮断装置(18)が電気作動であることを特徴とする装置。
  29. 請求項15乃至26の何れか1項に記載の装置において、前記圧縮空気流れ(15)を制御する遮断装置(18)が空気圧作動であることを特徴とする装置。
  30. 請求項15乃至29の何れか1項に記載の装置において、圧力測定のための1〜24個の圧力測定プローブ(32a)が、前記検査用開口(16)を通して前記コークス炉室(1)の「下降管」流路内に導入され、炭素沈積物(11)から解放されることを特徴とする装置。
  31. 請求項15乃至29の何れか1項に記載の装置において、圧力測定のための1〜3個の圧力測定プローブ(32a)が、前記コークス炉室(1)の前記炉頂部(17)を通して導かれ、炭素沈積物(11)から解放されることを特徴とする装置。
  32. 請求項15乃至29の何れか1項に記載の装置において、圧力測定のための1〜2個の圧力測定プローブ(32a)が、炭素沈積物(11)から解放されるように前記コークス炉室(1)の前記コークス炉室ドア(2)を通して導かれることを特徴とする装置。
  33. 請求項15乃至29の何れか1項に記載の装置において、圧力測定のための1〜4個の圧力測定プローブ(32a)が、前記コークス炉室ドア(2)の上方に設置されている、前記炉室(1)の前記側部正面壁(28)を通して導かれ、前記第一加熱空間(6)をカバーすることを特徴とする装置。
  34. 請求項15乃至29の何れか1項に記載の装置において、圧力測定のための1〜8個の圧力測定プローブ(32a)が、前記コークス炉室ドア(2)の下方に設置されている、前記炉室(1)の前記側部正面壁(9)を通して導かれ、前記第二加熱空間(20)をカバーするか、または二次空気炉底部(26)に設置されることを特徴とする装置。
  35. 請求項15乃至29の何れか1項に記載の装置において、圧力測定のための1〜2個の圧力測定プローブ(32a)が、前記石炭ケーキ(4)下方の前記第二加熱空間(20)と前記コークス炉列の前記排ガス収集ダクト(26)の間の連結流路(20a)内に配置されることを特徴とする装置。
  36. 請求項15乃至29の何れか1項に記載の装置において、圧力測定のための1〜2個の圧力測定プローブ(32a)が、前記炉頂部(17)上を前記コークス炉列に対して横方向に延びる前記排ガス収集ダクト(26)内に配置されることを特徴とする装置。
  37. 請求項15乃至29の何れか1項に記載の装置において、圧力測定のための1〜2個の圧力測定プローブ(32a)が、前記コークス炉室ドア(2)下方を前記コークス炉列に対して横方向に延びる前記排ガス収集ダクト(26)内に配置されることを特徴とする装置。
  38. 請求項15乃至37の何れか1項に記載の装置において、少なくとも1つの熱電対(32b)が、前記コークス炉室(1)の前記コークス炉室ドア(2)を通して前記コークスケーキ(1)上方の前記ガス空間(6)内に導かれ炭素沈積物(11)から解放されることを特徴とする装置。
  39. 請求項15乃至37の何れか1項に記載の装置において、少なくとも1つの熱電対(32b)が、前記検査用開口(16)を通して前記コークス炉室(1)の前記「下降管」流路(10)内に導かれ炭素沈積物(11)から解放されることを特徴とする装置。
  40. 請求項15乃至37の何れか1項に記載の装置において、少なくとも1つの熱電対(32b)が、前記炉頂部(17)前記コークス炉室(1)を通して前記円天井の頂点に導かれ炭素沈積物(11)から解放されることを特徴とする装置。
  41. 請求項15乃至40の何れか1項に記載の装置において、少なくとも1つの圧力センサー(32a)または熱電対(32b)の前記制御値を記録、評価、および制御するデジタルコンピュータユニット(31)を有し、この制御ユニット(31)によって、測定値に依存して、前記補助配管(13)内および少なくとも1つの下降管流路(10)内への少なくとも1つの圧縮空気吹出し(15)が開始されることを特徴とする装置。
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