JP2013535471A - 安定化した領域を有するglp−1受容体アゴニスト化合物 - Google Patents

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Abstract

本開示は、天然ペプチド化合物のアルファ−ヘリックス領域に対応する安定化した領域を有するGLP-1受容体アゴニスト化合物を提供する。本開示は、ベンズアミド含有エキセンジン−4類似体およびアルケン束縛型エキセンジン−4類似体も提供し、これらは両方とも、エキセンジン−4のアルファ−ヘリックス領域に対応する安定化した領域を有する。

Description

関連出願の相互参照
本願は、2010年7月28日出願の米国出願第61/368,522号に基づく優先権を主張するもので、その開示を、本明細書では出典明示により援用する。
本開示は、安定化した領域を有するグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体アゴニスト化合物、該GLP-1受容体アゴニスト化合物を含有する医薬組成物、該GLP-1受容体アゴニスト化合物を使用する治療的処置、および該GLP-1受容体アゴニスト化合物を製造するための方法に関する。
ペプチドおよびタンパク質は、生物学的過程の調節において決定的な役割を担っている。例えば、ペプチドは、ホルモンおよび阻害剤としての調節的な役割を担っており、免疫学的認識にも関与する。ペプチドの生物学的役割は顕著であるため、該ペプチドとそれらが結合する受容体との相互作用を理解することは重要である。
ペプチドの受容体の結合したコンホメーションの決定は、ペプチド類似体の合理的な設計にとって非常に重要である。ペプチドは高度に可撓性の分子であり、その構造は該ペプチドが存在する環境によって強く影響されるため、該ペプチド自体は一般的に、その受容体の結合したコンホメーションを決定するのに有用ではない。それゆえ、生物活性にとって重要であるペプチドにおける特定のアミノ酸残基および官能基についての情報を提供する体系的な方法で構造−機能研究を実施することが必要である。この性質に関する研究には、コンホメーションの束縛されたペプチド模倣物質を利用することができる。例えば、Hruby, Trends Pharmacol. Sci., 8:336-339 (1987)は、コンホメーション束縛型により、受容体がリガンドにとってアゴニストまたはアンタゴニストでなければならないという種々の必要条件についての情報が提供され得ることを示唆している。
ペプチド模倣物質またはペプチド模倣体は、受容体および酵素との相互作用においてペプチドおよび/またはアミノ酸の適切な置換基として機能する構造である。ペプチド模倣物質を見出すための合理的な方法の開発は、医薬品化学の主要な目標である。このような開発は、経験的スクリーニング法および特異的合成設計の両方によって試行されてきた。ペプチド模倣物質の特異的設計は、ペプチド骨格修飾、ペプチド二次構造の化学的模倣物質、およびこのようなペプチド二次構造を容易にするための親ペプチドに関する共有結合的束縛型を利用してきた。
アルファヘリックスは、その残基の側鎖をロッド様らせん構造に沿って示す。およそ3.6のアミノ酸残基は、アルファ−ヘリックスの単一のターンを形成する。したがって、空間において近接した側鎖は、直鎖アミノ酸配列に沿って3〜4残基ごとに現れる残基とともにアルファヘリックスの「側部」を形成する。当該技術分野で通例のように、この空間取りは、残基「i」から派生した残基の側鎖が、空間的近位で、該アルファヘリックスの側部にほぼ沿って存在することを示すために、「i、i+3/i+4、i+7」等と呼ぶことができる。アルファヘリックスの出てくる文脈における用語「面」は、用語「側部」と同義である。i、i+3/i+4、およびi+7残基は標的タンパク質と決定的な接触をなすことができ、かつこのような接触は結合エネルギーの大部分を構成する、と考えられている(Fairlieら、Curr. Med. Chem., 5:29 (1998))。アルファヘリックスコンホメーションは、その骨格に沿った立体的相互作用および、各アミノ酸のアミドカルボニル骨格とNH基の間の水素結合相互作用によって安定化する。アルファヘリックスの側鎖は、周知の距離と角度の関係を伴って突出している(Jainら、Mol. Divers., 8:89-100 (2004))。
安定化したアルファ−ヘリックスコンホメーションを有するペプチド模倣物質の合成は、βヘアピン模倣物質を使用することによって、βペプチド配列を使用することによって、および別々の折りたたみ傾向を有する非天然オリゴマーを使用することによって達成されてきた。束縛されたペプチドの表面を模倣することのできる合成低分子は、改良された安定性、より低い分子量、および一部の場合においてはより良好な生物学的利用能に関する利点を提供する。十分に特定された種々の二次構造を採る合成低分子は、当該技術分野で十分に証明されている。ペプチドにおけるアルファヘリックス形成への傾向を高めるための種々の戦略は当該技術分野で公知である。例示的な方法として、側鎖束縛、キャッピング、および人為的なアミノ酸置換が挙げられる。
アルファヘリックスについての別のクラスの束縛は、二重結合(例えば、アルケニレニル架橋)を組み込むかまたは二重結合(例えば、アルキレニル架橋)を組み込まない側鎖間架橋を形成するための閉環メタセシス(RCM)反応を用いる。オレフィンメタセシス反応の発見により、緩徐な条件下で炭素間結合の合成および切断のための簡便な経路が提供された。特に、ルテニウム錯体によって触媒されるRCM反応の使用は、有機合成におけるアルケニレニル架橋構造の形成のための平易な方法となった。この方法を、不飽和側鎖(例えば、アリルグリシン、ホモアリルグリシンなど)を有しかつペプチドモチーフの戦略的位置に配置されるアミノ酸へ応用することで、固相ペプチド合成(SPPS)法による環状ペプチドの調製が可能となる。
当該技術分野では、良好な安定性、分解耐性、ならびに良好なグルカゴン様ペプチド-1(GLP-1)受容体結合活性およびインビボでのグルコース低下活性を有し、かつ糖尿病および体重減少を処置するのに有用な新たなGLP-1受容体アゴニスト化合物についての必要性がある。この必要性を解決するために、本明細書での開示はとりわけ、安定化したアルファ−ヘリックス領域を有するGLP-1受容体アゴニスト化合物を提供する。
アルファ−ヘリックスコンホメーションは、タンパク質における全アミノ酸残基の40%によって採用されており、ヘリックス−コイル転移理論によると、10または9以下のアミノ酸から構成されるアルファ−ヘリックスは、核生成の見込みが低いことにより本質的に不安定であると予測される。エキセンジン−4およびGLP-1(7-37)などのGLP-1受容体アゴニストの場合、アルファ−ヘリックスは、重要な配列選択的認識モチーフを表す。エキセンジン−4におけるアルファ−ヘリックス受容体結合領域は、9〜30位において一般的であるのに対し、GLP-1(7-37)におけるアルファ−ヘリックス受容体結合領域は、15〜37位(両端を含む)にある。エキセンジン−4およびGLP-1(7-37)のらせんの特徴は、約20のアミノ酸に拡がる。
本開示は、インビトロおよびインビボでの活性を保持することのできるアルファ−ヘリックス模倣性またはアルファ−ヘリックス安定化を有する、エキセンジン−4などのGLP-1受容体アゴニスト化合物を提供する。本開示は、分子認識事象に関与し得る鍵となる側鎖残基に関する理解を深めるものであり、かかる残基を用いることにより、経口製剤での使用を可能にするような優れた代謝安定性および高い特性を有するより低分子のGLP-1受容体アゴニスト化合物を開発することができる。本開示はまた、数多くの疾患および障害を処置するのに有用な新たなGLP-1受容体アゴニスト化合物も提供する。
本開示は、式(I):
Xaa1-Xaa2-Xaa3-GTFTSDLSKQ-Xaa14-EEEAVRLFIE-Xaa25-LKN-Z(I)
と少なくとも50%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含むベンズアミド含有ペプチド化合物を提供し、ここで、式(I)は、1または2以上の生理学的アミノ酸の側鎖を模倣する少なくとも1つのベンズアミド部分を有し、かつ式中、Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa14、Xaa25、およびZは、本明細書において定義される通りである。1つの実施形態においては、ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(I)と少なくとも80%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有する。本開示は、これらのベンズアミド含有化合物を含む医薬組成物を提供する。本開示は、ベンズアミド含有化合物および該化合物を含有する医薬組成物を使用して数多くの疾患(例えば、糖尿病)を処置する方法を提供する。
本開示は、式(IV):
Xaa1-Xaa2-Xaa3-GTFTSDLSKQ-Xaa14-EEEAVRLFIE-Xaa25-LKN-Z(IV)
と少なくとも50%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む束縛されたアルケンペプチド化合物を提供し、式中、ペプチド化合物における少なくとも一対のアミノ酸残基は、アルケニレニル架橋またはアルキレニル架橋によって結合し、かつ式中、Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa14、Xaa25、およびZは、本明細書において定義される通りである。1つの実施形態においては、束縛されたアルケンペプチド化合物は、式(IV)と少なくとも80%、少なくとも90%、または少なくとも95%の配列同一性を有するアミノ酸配列を有する。本開示は、これらの束縛されたアルケン化合物を含む医薬組成物を提供する。本開示は、束縛されたアルケン化合物および該化合物を含有する医薬組成物を使用して数多くの疾患(例えば、糖尿病)を処置する方法を提供する。
本開示は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物の固相合成のための方法を提供する。遊離アミンを有する樹脂結合試薬を、側鎖代用部分、遊離カルボン酸およびニトロ部分を有する置換フェニルと反応させることにより、樹脂結合置換ベンズアミジルを形成させる。ニトロ部分を還元して遊離アミンを形成させることにより、遊離アミンを有する樹脂結合置換ベンズアミジルが形成され、したがって、追加的な固相反応に利用可能なものとなる。
図面および実施例の表すそれらの目的のために、化合物T1は、HaPGTFTSDLSKQLEEEAVRLFIEFLKN-NH2であり、式中、2位における小文字の「a」は、dAlaであり、かつ化合物T2はHGEGTFTSDLSKQLEEEAVRLFIEFLKN-NH2である。本明細書を通じて、一文字のアミノ酸略号によって表される配列における小文字の「a」はdAlaである。
図1は、本明細書記載のあるベンズアミド含有化合物について、前処理レベルのパーセンテージとして血糖値の時間経過を示す。前処理グルコース濃度は123mg/dLであった。点は平均±s.d.(標準偏差)を表す。化合物を2時間絶食させたNIH/Swissマウスに、基線試料採取直後のt=0に腹腔内注射した(100 nmol/kg)。試料をt=30、60、120、180、および240分で採取した。製造元の説明書に従ってOne Touch(登録商標)Ultra(登録商標)(LifeScan, Inc., ミルピタス、 カリフォルニア)を使用して、血糖を測定した。凡例:賦形剤(■)、化合物12(◇)、化合物14(▼)、化合物13(▲)、化合物T2(▽)、化合物T1(×)。 図2は、本明細書記載のあるアルケニレニル含有化合物について、前処理レベルのパーセンテージとしての血糖値の時間経過を示す。実験条件は、図1について説明されたのと同じであった。凡例:賦形剤(■)、化合物22(◇)、化合物27(▼)、化合物34(▲)、化合物T2(▽)、化合物T1(×)。 図3は、化合物T1の側鎖と化合物13の側鎖代用部分の間で利用可能な重複に関する分子モデリング試験の結果を示す。 図4は、化合物T1の側鎖と化合物27および化合物34の側鎖代用部分の間で利用可能な重複に関する分子モデリング試験の結果を示す。
本明細書において使用される略語は、化学および生物学の技術分野内での慣用的な意味を有する。本明細書において示される化学構造および化学式は、化学技術分野において公知の化学的な原子価に関する標準則に従って構成される。慣用的な意味と本明細書記載の定義の間に違いがある場合、本明細書記載の定義が有効であるものとする。
置換基が左から右へと書かれる慣用的化学式によって特定される場合、該置換基は、右から左へと構造を書くことにより得られる化学的に同一の置換基を等しく包含し、例えば、-CH2O-は-OCH2-と等価である。
用語「アルキル」はそれ自体または別の置換基の一部として、完全飽和、一価不飽和、または多価不飽和であり得、かつ指定された炭素原子数を有する二価基および多価基を含むことのできる、直鎖(すなわち非分岐鎖)もしくは分岐鎖、またはこれらの組み合わせを意味する(すなわち、C1-C10は、1、2、3、4、5、6、7、8、9、および10の炭素を意味する。)。飽和炭化水素基の例としては、メチル、エチル、n-プロピル、イソプロピル、n-ブチル、t-ブチル、イソブチル、sec-ブチル、(シクロヘキシル)メチルなどの基、例えばn-ペンチル、n-ヘキシル、n-ヘプチル、n-オクチルなどの同族体および異性体が挙げられるが、それらに限定されない。不飽和アルキル基は、1または2以上の二重結合を有するもの(すなわち、「アルケニル」)または三重結合を有するもの(すなわち、「アルキニル」)である。不飽和アルキル基の例としては、ビニル、2-プロペニル、クロチル、2-イソペンテニル、2-(ブタジエニル)、2,4-ペンタジエニル、3-(1,4-ペンタジエニル)、エチニル、1-および3-プロピニル、3-ブチニル、ならびにより高分子の同族体および異性体が挙げられるが、これらに限定されない。アルコキシは、分子の残部に酸素リンカー(-O-)を介して結合したアルキルである。アルキルチオは、分子の残部に硫黄リンカー(-S-)を介して結合したアルキルである。
用語「アルキレン」および「アルキレニル」は単独でまたは別の置換基の一部として、アルキルから派生した二価基を意味し、-CH2CH2CH2CH2-によって例示されるようなものであるが、これによって限定されない。典型的には、アルキル(またはアルキレン)基は、1〜24の炭素原子を、好ましくは10または9以下の炭素原子を、より好ましくは4または3以下の炭素原子を有する。「低級アルキル」または「低級アルキレン」は、一般的には8または7以下の炭素原子を有する、より短鎖のアルキル基またはアルキレン基である。用語「アルケニレン」および「アルケニレニル」は単独でまたは別の置換基の一部として、アルケンから派生した二価基を意味する。
用語「ヘテロアルキル」はそれ自体または別の用語との組み合わせで、少なくとも1つの炭素原子とO、N、P、Si、およびSからなる群から選択される少なくとも1つのヘテロ原子からなり、かつこの中で窒素原子および硫黄原子は所望により酸化されてもよく、かつ窒素ヘテロ原子は所望により四級化されてもよい、安定した直鎖もしくは分岐鎖、またはこれらの組み合わせを意味する。ヘテロ原子(複数可)O、N、P、S、およびSiは、ヘテロアルキル基のいずれかの内部の位置に、またはアルキル基が分子の残部に結合する位置に配置されてもよい。例としては、-CH2-CH2-O-CH3、-CH2-CH2-NH-CH3、-CH2-CH2-N(CH3)-CH3、-CH2-S-CH2-CH3、-CH2-CH2、-S(O)-CH3、-CH2-CH2-S(O)2-CH3、-CH=CH-O-CH3、-Si(CH3)3、-CH2-CH=N-OCH3、-CH=CH-N(CH3)-CH3、-O-CH3、-O-CH-2-CH3、および-CNが挙げられるが、これらに限定されない。例えば-CH2-NH-OCH3のように、最多で2つのヘテロ原子が連続していてもよい。
用語「ヘテロアルキレン」および「ヘテロアルキレニル」は単独でまたは別の置換基の一部として、限定はされないが、-CH2-CH2-S-CH2-CH2-および-CH2-S-CH2-CH2-NH-CH2-によって例示されるような、ヘテロアルキルから派生した二価基を意味する。ヘテロアルキレン基について、ヘテロ原子はまた、鎖の末端のいずれか一端または両端を占めることもできる(例えば、アルキレンオキシ、アルキレンジオキシ、アルキレンアミノ、アルキレンジアミノなど)。さらになお、アルキレン結合基およびヘテロアルキレン結合基について、結合基の配向は、結合基の式が書かれた方向によって示されるわけではない。例えば、式-C(O)2R'-は、-C(O)2R'-および-R'C(O)2-の両方を表す。先に説明したように、ヘテロアルキル基は、本明細書で使用する場合、-C(O)R'、-C(O)NR'、-NR'R''、-OR'、-SR'、および/または-SO2R'のように、ヘテロ原子を通じて分子の残部に結合した基を含む。「ヘテロアルキル」が、-NR'R''などの特定のヘテロアルキル基の列挙に続いて列挙される場合、用語ヘテロアルキルおよび-NR'R''は、余分でも相互排除的でもないものとする。むしろ、該特定のヘテロアルキル基は、明確さを付加するために列挙される。したがって、用語「ヘテロアルキル」は本明細書において、-NR'R''などの特定のヘテロアルキル基を排除するものとして解釈されるべきではない。
用語「シクロアルキル」および「ヘテロシクロアルキル」はそれ自体または他の用語との組み合わせで、それぞれ「アルキル」および「ヘテロアルキル」の環状版を意味する。加えて、ヘテロシクロアルキルについては、ヘテロ原子は、複素環が分子の残部に結合する位置を占有することができる。シクロアルキルの例としては、シクロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロヘキシル、1-シクロヘキセニル、3-シクロヘキセニル、シクロヘプチルなどが挙げられるが、それらに限定されない。ヘテロシクロアルキルの例としては、1-(1,2,5,6-テトラヒドロピリジル)、1-ピペリジニル、2-ピペリジニル、3-ピペリジニル、4-モルホリニル、3-モルホリニル、テトラヒドロフラン-2-イル、テトラヒドロフラン-3-イル、テトラヒドロチエン-2-イル、テトラヒドロチエン-3-イル、1-ピペラジニル、2-ピペラジニルなどが挙げられるが、それらに限定されない。「シクロアルキレン」または「シクロアルキレニル」、および「ヘテロシクロアルキレン」または「ヘテロシクロアルキレニル」は単独でまたは別の置換基の一部として、それぞれシクロアルキルおよびヘテロシクロアルキルから派生した二価基を意味する。
用語「ハロ」または「ハロゲン」はそれ自体または別の置換基の一部として、フッ素原子、塩素原子、臭素原子、またはヨウ素原子を意味する。加えて、「ハロアルキル」など用語は、モノハロアルキルおよびポリハロアルキルを含むものとする。例えば、用語「ハロ(C1-C4)アルキル」には、フルオロメチル、ジフルオロメチル、トリフルオロメチル、2,2,2-トリフルオロエチル、4-クロロブチル、3-ブロモプロピルなどが含まれるが、これらに限定されるわけではない。
用語「アシル」は、Rが、置換または非置換アルキル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリール、あるいは置換または非置換ヘテロアリールである、-C(O)Rを意味する。
用語「アリール」は、互いに縮合した(すなわち、この場合縮合環アリール)または共有結合した単一の環または複数の環(好ましくは1〜3の環)であることができる多価不飽和芳香族炭化水素置換基を意味する。縮合環アリールは、縮合環のうちの少なくとも1つがアリール環である互いに縮合した複数の環を指す。用語「ヘテロアリール」は、N、O、およびSから選択された1〜4のヘテロ原子を含有する(この中で窒素原子および硫黄原子は、所望により酸化されていてもよく、かつ窒素原子(複数可)は所望により四級化されていてもよい)アリール基(またはアリール環)を指す。したがって、用語「ヘテロアリール」には、縮合環ヘテロアリール基(すなわち、縮合環のうちの少なくとも1つが複素芳香環である互いに縮合した複数の環)が含まれる。5,6-縮合環ヘテロアリーレンは、互いに縮合した2つの環を指し、この中で、1つの環は5員を有し、かつ他方の環は6員を有し、かつこの中で少なくとも1つの環はヘテロアリール環である。同様に、6,6-縮合環ヘテロアリーレンは、互いに縮合した2つの環を指し、この中で、1つの環は6員を有しかつ他方の環は6員を有し、かつこの中で、少なくとも1つの環はヘテロアリール環である。および、6,5-縮合環ヘテロアリーレンは、互いに縮合した2つの環を指し、この中で、1つの環は6員を有しかつ他方の環は5員を有し、かつこの中で少なくとも1つの環はヘテロアリール環である。ヘテロアリール基は、炭素またはヘテロ原子を通じて分子の残部に結合することができる。アリール基およびヘテロアリール基の非限定例としては、フェニル、1-ナフチル、2-ナフチル、4-ビフェニル、1-ピロリル、2-ピロリル、3-ピロリル、3-ピラゾリル、2-イミダゾリル、4-イミダゾリル、ピラジニル、2-オキサゾリル、4-オキサゾリル、2-フェニル-4-オキサゾリル、5-オキサゾリル、3-イソオキサゾリル、4-イソオキサゾリル、5-イソオキサゾリル、2-チアゾリル、4-チアゾリル、5-チアゾリル、2-フリル、3-フリル、2-チエニル、3-チエニル、2-ピリジル、3-ピリジル、4-ピリジル、2-ピリミジル、4-ピリミジル、5-ベンゾチアゾリル、プリニル、2-ベンズイミダゾリル、5-インドリル、1-イソキノリル、5-イソキノリル、2-キノキサリニル、5-キノキサリニル、3-キノリル、および6-キノリルが挙げられる。上記のアリール環系およびヘテロアリール環系の各々についての置換基は、後述の許容し得る置換基の群から選択される。「アリーレン」および「ヘテロアリーレン」は単独でまたは別の置換基の一部として、それぞれアリールおよびヘテロアリールから派生した二価基を意味する。
用語「アリール」は、他の用語と組み合わせて使用される場合(例えば、アリールオキシ、アリールチオキシ、アリールアルキル)、先に定義したアリール環およびヘテロアリール環の両方を含む。したがって、用語「アリールアルキル」は、炭素原子(例えば、メチレン基)が例えば酸素原子によって置換されたアルキル基(例えば、フェノキシメチル、2-ピリジルオキシメチル、3-(1-ナフチルオキシ)プロピルなど)を含むアルキル基(例えば、ベンジル、フェネチル、ピリジルメチルなど)にアリール基が結合した基を含むものとする。
用語「オキソ」は、炭素原子に二重結合した酸素を意味する。
用語「アルキルスルホニル」は、式-S(O2)-R'を有する部分を意味し、式中、R'は先に定義されたようなアルキル基である。R'は、指定された数の炭素を有してもよい(例えば、「C1-C4アルキルスルホニル」)。
先の用語の各々(例えば、「アルキル」、「ヘテロアルキル」、「アリール」、および「ヘテロアリール」)には、示された基の置換型および非置換型の両方が含まれる。各種類の基についての好ましい置換基を、後に提供する。
(アルキレン、アルケニル、ヘテロアルキレン、ヘテロアルケニル、アルキニル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、シクロアルケニル、およびヘテロシクロアルケニルと称されることが多い基を含む)アルキル基およびヘテロアルキル基についての置換基は、0〜(2m'+1)に及ぶ範囲の数で、-OR'、=O、=NR'、=N-OR'、-NR'R''、-SR'、-ハロゲン、-SiR'R''R'''、-OC(O)R'、-C(O)R'、-CO2R'、-CONR'R''、-OC(O)NR'R''、-NR''C(O)R'、-NR'-C(O)NR''R'''、-NR''C(O)2R'、-NR-C(NR'R''R''')=NR''''、-NR-C(NR'R'')=NR'''、-S(O)R'、-S(O)2R'、-S(O)2NR'R''、-NRSO2R'、-CN、および-NO2から選択されるがこれらに限定されない種々の基のうちの1または2以上であることができ、上式中、mは上記の基における炭素原子の総数である。R'、R''、R'''、およびR''''は、それぞれ好ましくは独立して、水素基、置換もしくは非置換ヘテロアルキル基、置換もしくは非置換シクロアルキル基、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル基、置換もしくは非置換アリール基(例えば、1〜3のハロゲンで置換されたアリール)、置換もしくは非置換のアルキル基、アルコキシ基、もしくはチオアルコキシ基、またはアリールアルキル基を指す。本発明の化合物が2以上のR基を含む場合、例えば、各R基は、R'、R''、R'''、およびR''''の基のうちの2以上が存在する場合のこれらの各基であるものとして独立して選択される。R'およびR''が同じ窒素原子に結合する場合、それらは4員環、5員環、6員環、または7員環を形成するよう窒素原子と結合することができる。例えば、-NR'R''には1-ピロリジニルおよび4-モルホリニルが含まれるが、これらに限定されない。置換基に関して先に検討したことから、当業者であれば、用語「アルキル」が、ハロアルキル(例えば、-CF3および-CH2CF3)およびアシル(例えば、-C(O)CH3、-C(O)CF3、-C(O)CH2OCH3など)などの、水素基以外の基に結合した炭素原子を含む基を含むものとして理解するはずである。
アルキル基について説明された置換基と同様、アリール基およびヘテロアリール基についての置換基は様々であり、芳香環系における結合可能な原子価の0〜総数に及ぶ範囲の数で、例えば、-OR'、-NR'R''、-SR'、-ハロゲン、-SiR'R''R'''、-OC(O)R'、-C(O)R'、-CO2R'、-CONR'R''、-OC(O)NR'R''、-NR''C(O)R'、-NR'-C(O)NR''R'''、-NR''C(O)2R'、-NR-C(NR'R''R''')=NR''''、-NR-C(NR'R'')=NR'''、-S(O)R'、-S(O)2R'、-S(O)2NR'R''、-NRSO2R'、-CN、-NO2、-R'、-N3、-CH(Ph)2、フルオロ(C1-C4)アルコキシ、およびフルオロ(C1-C4)アルキルから選択され、かつここで、R'、R''、R'''、およびR''''は好ましくは独立して、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換ヘテロアルキル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールから選択される。本発明の化合物が2以上のR基を含む場合、R基の各々は独立して、例えば、R'、R''、R'''、およびR''''の基のうちの2以上が存在する場合のこれらの各基であるものとして選択される。
2以上の置換基は所望により、アリール基、ヘテロアリール基、シクロアルキル基、またはヘテロシクロアルキル基を形成するよう結合してもよい。このようないわゆる環形成置換基は典型的には、環状塩基構造に結合した形で認められるが、必ずしも必要ではない。1つの実施形態においては、環形成置換基は、塩基構造の隣接メンバーに結合している。例えば、環状塩基構造の隣接メンバーに結合した二環形成置換基は、縮合環構造を作る。別の実施形態においては、環形成置換基は、塩基構造の単一のメンバーに結合している。例えば、環状塩基構造の単一メンバーに結合した二環形成置換基は、スピロ環状構造を作る。さらに別の実施形態においては、環形成置換基は、塩基構造の隣接していないメンバーに結合している。
アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子における置換基のうちの2つは所望により、式-T-C(O)-(CRR')q-U-の環を形成してもよく、式中、TおよびUは独立して、-NR-、-O-、-CRR'-、または単結合であり、かつqは0〜3の整数である。あるいは、アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子における置換基のうちの2つは所望により、式-A-(CH2)r-B-の置換基と置き換えられてもよく、式中AおよびBは独立して、-CRR'-、-O-、-NR-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、-S(O)2NR'-、または単結合であり、かつrは1〜4の整数である。そのように形成された新たな環の単結合のうちの1つは所望により、二重結合と置き換えられてもよい。あるいは、アリール環またはヘテロアリール環の隣接する原子における置換基のうちの2つは所望により、式-(CRR')s-X'-(C''R''')d-の置換基と置き換えられてもよく、式中、sおよびdは独立して0〜3の整数であり、かつX'は-O-、-NR'-、-S-、-S(O)-、-S(O)2-、または-S(O)2NR'-である。置換基R、R'、R''、およびR'''は好ましくは独立して、水素、置換または非置換アルキル、置換または非置換シクロアルキル、置換または非置換ヘテロシクロアルキル、置換または非置換アリール、および置換または非置換ヘテロアリールから選択される。
用語「ヘテロ原子」または「環ヘテロ原子」は、酸素(O)、窒素(N)、硫黄(S)、リン(P)、およびケイ素(Si)を意味する。
「置換基」は、下記の部分から選択される基を意味する:
(A)-OH、-NH2、-SH、-CN、-CF3、-NO2、オキソ、ハロゲン、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ならびに
(B)下記から選択される少なくとも1つの置換基で置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリール:
(i)オキソ、-OH、-NH2、-SH、-CN、-CF3、-NO2、ハロゲン、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリール、ならびに
(ii)下記から選択される少なくとも1つの置換基で置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、およびヘテロアリール:
(a)オキソ、-OH、-NH2、-SH、-CN、-CF3、-NO2、ハロゲン、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、非置換ヘテロアリールならびに、
(b)オキソ、-OH、-NH2、-SH、-CN、-CF3、-NO2、ハロゲン、非置換アルキル、非置換ヘテロアルキル、非置換シクロアルキル、非置換ヘテロシクロアルキル、非置換アリール、および非置換ヘテロアリールから選択される少なくとも1つの置換基で置換されたアルキル、ヘテロアルキル、シクロアルキル、ヘテロシクロアルキル、アリール、またはヘテロアリール。
用語「医薬的に許容し得る塩」は、本明細書において説明される化合物に関して認められる特定の置換基に応じて、比較的非毒性の酸または塩基を用いて調製された活性化合物の塩類を含むものとする。本発明の化合物が比較的酸性の官能基を含有する場合、塩基付加塩は、このような化合物の中性形態を十分量の所望の塩基と直接または好適な不活性溶媒中でのいずれかで接触させることによって得られることができる。医薬的に許容し得る塩基付加塩の例としては、ナトリウム塩、カリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩、有機アミノ塩、もしくはマグネシウム塩、または類似の塩が挙げられる。本発明の化合物が比較的塩基性の官能基を含有する場合、酸付加塩は、このような化合物の中性形態を十分量の所望の酸と直接または好適な不活性溶媒中でのいずれかで接触させることによって得られることができる。医薬的に許容し得る酸付加塩の例としては、塩酸、臭化水素酸、硝酸、炭酸、炭酸(一水素)、リン酸、リン酸(一水素)、リン酸(二水素)、硫酸、硫酸(一水素)、ヨウ化水素酸、または亜リン酸などの無機酸から派生したもの、ならびに酢酸、プロピオン酸、イソブチル酸、マレイン酸、マロン酸、安息香酸、コハク酸、スベリン酸、フマル酸、乳酸、マンデル酸、フタル酸、ベンゼンスルホン酸、p-トリルスルホン酸、クエン酸、酒石酸、シュウ酸、メタンスルホン酸などの、比較的非毒性の有機酸から派生した塩が挙げられる。アルギン酸塩などのアミノ酸塩、ならびにグルクロン酸もしくはガラクツロン酸などの有機酸の塩も含まれる。本発明のある特定の化合物は、該化合物を塩基付加塩または酸付加塩のいずれかに変換させ得る塩基性および酸性の両官能基を含有する。
本明細書において説明される化合物は、医薬的に許容し得る酸を使用した塩として存在してもよい。本発明にはこのような塩が含まれる。このような塩の例としては、塩酸塩、臭化水素酸塩、硫酸塩、メタンスルホン酸塩、硝酸塩、マレイン酸塩、酢酸塩、クエン酸塩、フマル酸塩、酒石酸塩(例えば、(+)-酒石酸塩、(-)-酒石酸塩、またはラセミ混合物を含むこれらの混合物)、コハク酸塩、安息香酸塩、およびグルタミン酸などのアミノ酸を使用した塩が挙げられる。これらの塩は、当業者に公知の方法によって調製され得る。
前記化合物の中性形態は好ましくは、前記化合物の塩を塩基または酸と接触させ、親化合物を慣用的方法で単離することによって再生される。前記化合物の親形態は、極性溶媒中で溶解性などの物理特性が、種々の塩形態とは異なる。
塩形態に加えて、本発明は、プロドラッグ形態の化合物を提供する。本明細書において説明される化合物のプロドラッグは、本発明の化合物を提供するために生理学的条件下で化学変化を容易に受ける化合物である。加えて、プロドラッグは、エクスビボ環境で化学的方法または生化学的方法によって本発明の化合物に変換され得る。例えば、プロドラッグは、好適な酵素または化学試薬を含む経皮パッチレザーバー中に配かれたときに本発明の化合物へ緩徐に変換され得る。
本発明のある種の化合物は、非溶媒和形態、および水和形態を含む溶媒和形態で存在することができる。一般に、溶媒和形態は、非溶媒和形態と均等内容であり、本発明の範囲内に包含される。本発明のある種の化合物は、多結晶形態または無定形形態で存在してもよい。一般に、すべての物理的形態は、本発明が企図する使用にとって等価であり、本発明の範囲内に含まれるものとする。
本発明のある種の化合物は、不斉炭素原子(光学中心)または二重結合を有しており、ラセミ化合物、ジアステレオマー、互変異性体、幾何異性体、および個々の異性体は、本発明の範囲内に包含される。
本発明の化合物はまた、このような化合物を構成する原子のうちの1または2以上で人為的な割合の原子同位体を含有してもよい。例えば、該化合物は、例えばトリチウム(3H)、ヨウ素125(125I)、または炭素14(14C)などの放射性同位体を用いて放射性標識されてもよい。本発明の化合物の同位体の様々な形態はすべて、放射性であろうとなかろうと、本発明の範囲内に包含される。
Figure 2013535471
ペプチドの出てくる文脈で本明細書において使用される場合の「類似体」は、親化合物に対するアミノ酸の挿入、欠失、および/または置換を有する化合物を指す。類似体は、優れた安定性、溶解性、効力、半減期などを有し得る。1つの実施形態において、類似体は、親化合物と少なくとも50%、少なくとも55%、少なくとも60%、少なくとも65%、少なくとも70%、少なくとも75%、少なくとも80%、少なくとも85%、少なくとも90%、少なくとも95%、少なくとも98%の配列同一性を有する化合物である。1つの実施形態において、親化合物はエキセンジン−4である。
「誘導体」は、親またはその類似体のアミノ酸配列を有するが、そのアミノ酸側鎖基、α−炭素原子、末端アミノ基、または末端カルボン酸基のうちの1つ以上の化学的修飾を追加的に有する分子として定義される。化学的修飾には、化学部分を付加すること、新たな結合を作ること、および化学部分を除去することが含まれるが、これらに限定されない。アミノ酸側鎖基における修飾には、リシンのε−アミノ基のアシル化、アルギニン、ヒスチジン、もしくはリシンのN-アルキル化、グルタミン酸もしくはアスパラギン酸のカルボキシル基のアルキル化、およびグルタミンもしくはアスパラギンの脱アミド化が含まれるが、これらに限定されない。末端アミノの修飾には、デスアミノ修飾、N-低級アルキル修飾、N-ジ-低級アルキル修飾、束縛型アルキル(例えば、分岐鎖、環状、縮合、アダマンチル)修飾、およびN-アシル修飾が含まれるが、これらに限定されない。末端カルボキシ基の修飾には、アミド修飾、低級アルキルアミド修飾、束縛型アルキル(例えば、分岐鎖、環状、縮合、アダマンチル)アルキル修飾、ジアルキルアミド修飾、および低級アルキルエステル修飾が含まれるが、これらに限定されない。さらには、1つ以上の側鎖基、または末端基は、一般的合成化学者に公知の保護基によって保護されてもよい。アミノ酸のアルファ−炭素は、モノメチル化またはジメチル化されてもよい。
前記アゴニストおよび類似体の誘導体も、個々のアミノ酸の立体化学構造が1つ以上の特定部位で(L)/Sから(D)/Rへと反転され得るものとして、提供される方法内に含まれる。Asn残基、Ser残基、および/またはThr残基のグリコシル化によって修飾されるアゴニストおよび類似体も、提供される方法内に含まれる。
用語「同一性」、「配列同一性」、およびこれらに類するものは、2または3以上の核酸またはペプチド配列を比較する文脈において、当該技術分野で公知の配列比較アルゴリズム、例えば、BLASTもしくはBLAST2.0を使用して測定されたのと同じアミノ酸残基またはヌクレオチドであるか、または同じアミノ酸残基もしくはヌクレオチドを特定割合(すなわち、比較ウィンドウまたは指定された領域にわたって最大対応が得られるように比較および整列させた場合、指定された領域にわたる約50%の同一性、好ましくは50%、55%、60%、65%、70%、75%、80%、85%、90%、91%、92%、93%、94%、95%、96%、97%、98%、99%同一性)で有する、2以上の配列または部分配列を指す。この定義には、欠失および/または付加を有する配列、ならびに置換を有する配列、ならびに天然の、例えば多型のまたは対立遺伝子の変異型、および人為的変異型が含まれる。好ましいアルゴリズムにおいて、当該技術分野で公知のように、ギャップおよびこれに類するものについての計算がなされる。配列比較のために、典型的には1つの配列は、試験配列と比較させるための基準配列として作用する。配列比較アルゴリズムを使用する場合、試験配列および基準配列をコンピュータに入力し、必要な場合、部分配列座標を指定し、配列アルゴリズムプログラムパラメータを指定する。好ましくは、デフォルトプログラムパラメータを使用することができ、または代替的なパラメータを指定することができる。次に、配列比較アルゴリズムは、プログラムパラメータに基づき、基準配列に対する試験配列についての配列同一性パーセントを計算する。比較のための配列の最適なアラインメントは、例えば、SmithおよびWaterman, Adv. Appl. Math., 2:482 (1981)の局所相同性アルゴリズムによって、NeedlemanおよびWunsch, J. Mol. Biol., 48:443 (1970)の相同性アラインメントアルゴリズムによって、PearsonおよびLipman, Proc. Nat'l. Acad. Sci., USA 85:2444 (1988)の類似性検索方法によって、これらのアルゴリズム(Wisconsin Genetics Software Package, Genetics Computer Group, (575 サイエンス・ドライブ、マディソン、ウィスコンシン)におけるGAP、BESTFIT、FASTA、およびTFASTA)のコンピュータ化方法によって、または手動アラインメントおよび目視検査によって実施されることができる。例えば、Current Protocols in Molecular Biology(Ausubelら編、 1995 補遺)を参照されたい。配列同一性パーセントおよび配列類似性を決定するのに好適なアルゴリズムの好ましい例としては、Altschulら、Nuci. Acids Res., 25:3389-3402 (1977)およびAltschulら、J. Mol. Biol. 215:403-410 (1990)において説明されているBLASTアルゴリズムおよびBLAST2.0アルゴリズムが挙げられる。BLASTおよびBLAST2.0は、当該技術分野で公知のように、本発明の核酸およびタンパク質についての配列同一性パーセントを決定するために使用される。BLAST解析を実行するためのソフトウェアは、米国国立バイオテクノロジー情報センターのウェブサイトを通じて公的に入手可能である。このアルゴリズムはまず、データベース配列における同じ長さの語と整列させた場合、一部の正の値の閾値スコアTと一致するかまたはTを満たす、問題の配列における長さWの短い語を同定することによって、高スコア化配列対(HSP)を同定することを含む。Tは、近隣語のスコア閾値と呼ばれる(Altschulら、同書)。これらの最初の近隣語のヒットは、該ヒットを含有する長めのHSPを見出すために検索を開始するためのシードとして作用する。語のヒットは、累積的なアラインメントスコアが増加できる限り、各配列に沿って両方向に広がる。累積スコアは、例えば、ヌクレオチド配列についてはパラメータM(一対の一致する残基についての報酬スコアであり、常に>0)およびパラメータN(ミスマッチする残基についての罰則スコアであり、常に<0)を使用して算出される。アミノ酸配列については、スコア化マトリックスを使用して、累積スコアを算出する。各方向における語のヒットの広がりは、累積アラインメントスコアがその最大達成値から量Xだけ減少する場合、累積スコアが1以上の負のスコアの残基のアラインメントの累算により、0以下になる場合、またはいずれかの配列の末端に到達する場合に停止する。BLASTアルゴリズムパラメータW、T、およびXは、アラインメントの感度および速度を決定する。(塩基配列用の)BLASTNプログラムはデフォルトとして、語長(W)11、期待値(E)10、M=5、N=−4、および両鎖の比較を使用する。アミノ酸配列の場合、BLASTPプログラムはデフォルトとして、語長3、および期待値(E)10、およびBLOSUM62スコア化マトリックス(HenikoffおよびHenikoff, Proc. Nat. Acad. Sci. USA, 89:10915 (1989)参照)アラインメント(B)50、期待値(E)10、M=5、N=−4、および両鎖の比較を使用する。
2つのアミノ酸配列または2つの核酸の同一性または類似性パーセントを決定するために、配列を最適な比較目的のために整列させる(例えば、ギャップは、第二のアミノ酸配列または核酸配列との最適なアラインメントのために第一のアミノ酸配列または核酸配列の配列に導入され得る)。次に、対応するアミノ酸の位置またはヌクレオチドの位置におけるアミノ酸残基またはヌクレオチドを比較する。第一の配列における位置が第二の配列における対応する位置と同じまたは類似のアミノ酸残基またはヌクレオチドによって占有されている場合、この分子は、その位置において同一または類似である。この2つの配列間の同一性または類似性パーセントは、該配列が共有する同一または類似の位置の数の関数である(すなわち、同一性%=同一の位置の数/位置の総数(例えば、重複する位置)×100)。2つのアミノ酸の類似性は、当該技術分野で公知の種々の方法によって評価され得る。例えば、非極性中性残基(例えば、Ala、Cys、Gly、Ile、Leu、Met、Phe、Pro、Trp、Val)は順に、帯電した酸性極性残基(例えば、Glu、Asp)、帯電した塩基性極性残基(例えば、Arg、His、Lys)、および中性極性残基(例えば、Asn、Gln、Ser、Thr、Tyr)と同様に考えられ得る。
同一性および類似性の両方は、容易に算出され得る。例えば、同一性パーセントを算出する上で、実際の一致のみが計数され得、包括的なアラインメントは局所的なアラインメントとは対照的に実施され得る。配列間の同一性または類似性を決定するために常用される方法には、例えば、Carilloら、1988, SIAM J. Applied Math. 48:1073において開示されているものが含まれる。同一性を決定するための例示的な方法は、試験される配列間の最大の一致を与えるよう設計される。同一性および類似性を決定するための例示的な方法は、市販のコンピュータプログラムでも提供される。2つの配列の比較に利用される数学的アルゴリズムの詳細な一例は、Karlinら、1990, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 87:2264-2268であり、例えば、Karlinら、1993, Proc. Natl. Acad. Sci. USA 90:5873-5877にあるのと同様に改変される。このようなアルゴリズムは、Altschulら、1990, J. Mol. Biol. 215:403-410のNBLASTプログラムおよびXBLASTプログラムへと組み込まれる。比較目的のためギャップのあるアラインメントを得るために、Gapped BLASTをAltschulら、1997, Nucleic Acids Res. 25:3389-3402において説明されるように利用することができる。あるいは、PST-Blastを使用して、分子間の遠隔関係を検出する繰り返し検索を実行することができる。BLASTプログラム、Gapped BLASTプログラム、およびPSI-Blastプログラムを利用する場合、個々のプログラム(例えば、XBLASTおよびNBLAST)のデフォルトパラメータを、当該技術分野で公知のように使用することができる。加えて、FASTA法(Atschulら、同書)を使用することができる。配列の比較に有用な数学的アルゴリズムの別の詳細な例は、Myersら、1988, CABIOS 4:11-17のアルゴリズムである。このようなアルゴリズムは、GCG配列アラインメントソフトウェアパッケージ(Devereuxら、1984, Nucleic Acids Res. 12(1):387)の一部であるALIGNプログラム(第2.0版)へと組み込まれる。同一性パーセントは、Vector NTI(登録商標)(Invitrogen、カールスバッド、カリフォルニア)におけるAlignX(登録商標)モジュールを使用した解析によって決定することができる。
「患者」は、温血動物を指す。患者には、ヒト、ペット(例えば、イヌ、ネコ)、家畜(例えば、ウシ、ウマ、ヒツジ、ブタ、ヤギ)、野生動物などが含まれる。1つの実施形態においては、患者はヒトである。1つの実施形態においては、患者は2型糖尿病を有するヒトである。1つの実施形態においては、患者は2型糖尿病を有する肥満のヒトである。
本明細書でペプチド複合体の成分の出てくる文脈における用語「ペプチド」および「ポリペプチド」は、同義である。用語「ペプチド」は通例の意味において、アミド結合によって結合したアミノ酸のポリマーを指す。用語「デスアミノ酸」、「デス-AA」、「desLys」、およびこれらに類するものは、示されるアミノ酸の非存在を指す。「非存在」であるアミノ酸とは、その非存在のアミノ酸のN末端側鎖およびC末端側鎖に先に結合していた残基(または官能基)が互いに結合したことを意味する。
用語「側鎖代用部分」およびこれに類する表現は、天然の生理的アミノ酸の側鎖部分を模倣する化学部分を指す。
本出願を通じて、選択肢、例えば複数の可能なアミノ酸を含有する各アミノ酸位置は、マーカッシュの群で書かれているものとする。特に、マーカッシュの群の各メンバーは個別に考慮されるべきであり、それにより別の実施形態を含み、かつマーカッシュの群は単一の単位として読み取られるべきではないものとする。
「GLP-1受容体アゴニスト化合物」は、受容体結合研究のような当該技術分野で公知の手段によって、または、例えば、Hargroveら、2007, Regulatory Peptides, 141:113-119(その開示は本明細書において出典明示により援用される)によって報告されたインビボ血糖アッセイにおいて評価される場合、エキセンジン基準ペプチド(例えば、エキセンジン−4)またはGLP-1(7-37)基準ペプチドの生物活性を誘発する化合物を指す。GLP-1受容体アゴニスト化合物には、例えば天然エキセンジン類、エキセンジン類似体、天然GLP-1、GLP-1類似体、GLP-1(7-37)、およびGLP-1(7-37)類似体が含まれる。
用語「エキセンジン」には、本明細書において説明されるような天然のエキセンジンペプチド(または天然のエキセンジンペプチドの合成版)が含まれる。エキセンジンには、この分子のアミド化形態、酸形態、医薬的に許容し得る塩形態、およびその他の生理活性形態が含まれる。1つの実施形態において、用語エキセンジンは、用語「エキセンジンアゴニスト」と互換的に使用することができる。別段の明白な指摘がない限り、本明細書において説明されるペプチドはすべて、アミド化形態および遊離酸形態で企図される。
「エキセンジン類似体」は、受容体結合アッセイのような当該技術分野で公知の手段によって、または、例えばHargroveら、2007, Regulatory Peptides 141:113-119(その開示は本明細書において出典明示によりすべての目的のために援用される)によって説明されるインビボ血糖アッセイにおいて評価される場合、エキセンジン基準ペプチド(例えば、エキセンジン−4)の生物活性と類似の生物活性を誘発するペプチド、ペプチド模倣物質、アミノ酸置換、および/もしくは他の修飾を含有するペプチド、本明細書において説明されるN末端コンホメーション束縛型化合物を含有するペプチド、ならびに/または他の化学部分、または他の化合物を指す。好ましくは、エキセンジン類似体は、1μM未満の親和性、5nM未満の親和性、1nM未満の親和性、または0.1nM未満の親和性で、このような受容体結合アッセイにおいて結合する。1つの実施形態において、用語「エキセンジン類似体」は、エキセンジン−4のアミノ酸配列と比較される場合、1、2、3、4、5、6、7、もしくは8のアミノ酸の置換、挿入、欠失、またはこれらの2以上の組み合わせを伴うアミノ酸配列を有するペプチドを指す。1つの実施形態において、用語エキセンジン類似体はエキセンジン−4類似体である。他の実施形態において、用語「エキセンジン類似体」は、エキセンジン−のアミノ酸配列と少なくとも85%、少なくとも88%、少なくとも90%、少なくとも93%、少なくとも95%、または少なくとも98%の配列同一性を有するペプチドを指す。エキセンジン類似体には、この分子のアミド化形態、酸形態、医薬的に許容し得る塩の形態、およびその他の生理活性形態が含まれる。1つの実施形態においては、用語エキセンジン類似体は、用語「エキセンジンアゴニスト類似体」と互換的可能に使用することができる。
「GLP-1(7-37)類似体」は、受容体結合アッセイのような当該技術分野で公知の手段によって、または、例えばHargroveら、2007(同書)によって説明されるインビボ血糖アッセイにおいて評価される場合、GLP-1(7-37)の生物活性と類似の生物活性を誘発するペプチド、ペプチド模倣物質および/もしくは他の修飾を含有するペプチド、本明細書において説明されるN末端コンホメーション束縛型化合物を含有するペプチド、ならびに/または他の化学部分、または他の化合物を指す。1つの実施形態において、用語「GLP-1(7-37)類似体」は、GLP-1(7-37)のアミノ酸配列と比較した場合、1、2、3、4、5、6、7、もしくは8のアミノ酸の置換、挿入、欠失、またはその2以上の組み合わせを伴うアミノ酸配列を有するペプチドを指す。1つの実施形態において、GLP-1(7-37)類似体はGLP-1(7-36)である。GLP-1(7-37)類似体には、この分子のアミド化形態、酸形態、医薬的に許容し得る塩形態、およびその他の生理活性形態が含まれる。
本開示は、式(I):
Xaa1-Xaa2-Xaa3-GTFTSDLSKQ-Xaa14-EEEAVRLFIE-Xaa25-LKN-Z(I)
と少なくとも50%のアミノ酸配列同一性を有するベンズアミド含有ペプチド化合物を提供するもので、式中、Xaa置換基は本明細書において定義される通りであり、かつ式(I)の1以上の連続したアミノ酸残基は、1〜6のベンズアミド基と置換される。ベンズアミド基は、式(I)の生理的アミノ酸(例えば、Ala、Cys、Asp、Glu、Phe、Gly、His、Ile、Lys、Leu、Met、Asn、Pro、Gln、Arg、Ser、Thr、Val、Trp、またはTyr)の側鎖の1以上の特性(例えば、形状、電荷分布、かさ高さ、およびこれらに類するもの)を模倣するよう設計される。側鎖代用部分は、ベンズアミド要素を形成するフェニル環に結合する。1つの実施形態において、式(I)の2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12の連続したアミノ酸残基は、本明細書において説明されるベンズアミド基Y1と置換される。1つの実施形態において、式(I)の4、5、6、7、8、9、または10の連続したアミノ酸残基は、本明細書において説明されるベンズアミド基Y1と置換される。1つの実施形態において、式(I)の5、6、7、8、または9の連続したアミノ酸残基は、本明細書において説明されるベンズアミド基Y1と置換される。1つの実施形態において、ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(I)と少なくとも75%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(I)と少なくとも80%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(I)と少なくとも85%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(I)と少なくとも88%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(I)と少なくとも92%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(I)と少なくとも95%の配列同一性を有する。
式(I)において、Xaa1は、His、デスアミノHis、または
Figure 2013535471
であり、式中、R4は、単結合、置換もしくは非置換アルキレニル、または置換もしくは非置換アルケニレニルである。1つの実施形態において、R4は単結合である。1つの実施形態において、R4は、アルキル、ヒドロキシ、またはカルボキシで所望により置換されていてもよいC1、C2、C3、またはC4アルキレニルである。1つの実施形態において、R4はメチレンである。1つの実施形態において、R4は、1以上の置換基R5で置換されたエチレニルであり、式中、R5は独立して、アルキル、ヒドロキシ、またはカルボキシである。1つの実施形態において、R4は、非置換のアルケニレニル、好ましくはエテニレニルである。1つの実施形態において、Xaa1は、下記:
Figure 2013535471
の構造を有する。1つの実施形態において、Xaa1はHisまたはデスアミノHisである。
式(I)において、Xaa2は、Gly、Ala、D-Ala、またはAibである。1つの実施形態において、Xaa2は、Gly、d-Ala、またはAlaである。1つの実施形態において、Xaa2は、GlyまたはAlaである。1つの実施形態において、Xaa2はGlyである。
式(I)において、Xaa3は、Gly、Ala、D-Ala、Aib、Glu、Pro、または
Figure 2013535471
からなる群から選択される部分である。1つの実施形態において、Xaa3は、Gly、Ala、Glu、またはProである。1つの実施形態において、Xaa3は、GlyまたはProである。1つの実施形態において、Xaa3はGlyである。1つの実施形態において、Xaa3はProである。
式(I)において、Xaa14はMetまたはLeuである。1つの実施形態において、Xaa14はMetである。1つの実施形態において、Xaa14はLeuである。
式(I)において、Xaa25はTrpまたはPheである。1つの実施形態において、Xaa25はTrpである。1つの実施形態において、Xaa25はPheである。
式(I)において、Zは、-OH、-NH2、Gly Gly-OH、Gly Gly-NH2、Gly Gly Pro Ser Ser Gly Ala Pro Pro Pro Ser-OH、またはGly Gly Pro Ser Ser Gly Ala Pro Pro Pro Ser-NH2である。1つの実施形態において、Zは、-OH、-NH2、Gly Gly-OH、またはGly Gly-NH2である。1つの実施形態において、Zは-OHまたは-NH2である。1つの実施形態において、Zは-NH2である。
式(I)において、Y1は、
Figure 2013535471
である。
Y1によって表される構造において、Xは、単結合、酸素、硫黄、-NH-、-NR'-、置換もしくは非置換アルキレニル、または置換もしくは非置換アルケニレニルである。1つの実施形態において、Xは、酸素またはC1もしくはC2アルケニレニル基である。1つの実施形態において、Xは酸素である。
Y1によって表される構造において、R'は、置換または非置換アルキルである。1つの実施形態において、R'は、C1、C2、またはC3非置換、直鎖、または分岐鎖アルキルである。
Y1によって表される構造において、nは、0〜6の整数である。1つの実施形態において、nは1、2、または3である。1つの実施形態において、nは1または2である。
Y1によって表される構造において、R1aは、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、カルボキシル、置換もしくは非置換カルボキサミド、カルバモイル、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換イミノ、置換もしくは非置換尿素、ニトロ、ニトロソ、置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルキルオキシ、置換もしくは非置換アルケニルオキシ、置換もしくは非置換シクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアルキルオキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換アルキルチオ、置換もしくは非置換アルケニルチオ、置換もしくは非置換シクロアルキルチオ、置換もしくは非置換ヘテロアルキルチオ、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルチオ、置換もしくは非置換アリールチオ、置換もしくは非置換ヘテロアリールチオ、置換もしくは非置換アルキルスルフィニル、置換もしくは非置換アルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換シクロアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換ヘテロアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換アリールスルフィニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールスルフィニル、置換もしくは非置換アルキルスルホニル、置換もしくは非置換アルケニルスルホニル、置換もしくは非置換シクロアルキルスルホニル、置換もしくは非置換ヘテロアルキルスルホニル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルスルホニル、置換もしくは非置換アリールスルホニル、または置換もしくは非置換ヘテロアリールスルホニルである。1つの実施形態において、R1aは、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、カルボキシル、置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖C1、C2、C3、C4、C5、もしくはC6アルキル基、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリールである。1つの実施形態において、R1aは、非置換の直鎖もしくは分岐鎖C1、C2、C3、もしくはC4アルキル基、非置換アリール、または非置換ヘテロアリールである。1つの実施形態において、R1aは、非置換の直鎖もしくは分岐鎖C1、C2、もしくはC3アルキル基、または非置換アリールである。1つの実施形態において、R1aは非置換である。
Y1によって表される構造において、Sは、1、2、3、4、5、または6の整数である。1つの実施形態において、Sは、2、3、または4の整数である。1つの実施形態において、Sは3である。
一部の実施形態において、本発明の化合物について先に説明した置換された各基は、少なくとも1つの置換基と置換される。より具体的には、一部の実施形態において、先に説明された各置換アルキル、置換ヘテロアルキル、置換シクロアルキル、置換ヘテロシクロアルキル、置換アリール、置換ヘテロアリール、置換アルキレン、置換ヘテロアルキレン、置換シクロアルキレン、置換ヘテロシクロアルキレン、置換アリーレン、および/または置換ヘテロアリーレンは、少なくとも1つの置換基と置換される。
先に説明された化合物の他の実施形態においては、各置換もしくは非置換アルキルは置換もしくは非置換C1-C20アルキルであり、各置換もしくは非置換ヘテロアルキルは、置換もしくは非置換の2〜20員ヘテロアルキルであり、各置換もしくは非置換シクロアルキルは、置換もしくは非置換のC4-C8シクロアルキルであり、各置換もしくは非置換のヘテロシクロアルキルは、置換もしくは非置換の4〜8員ヘテロシクロアルキルであり、各置換もしくは非置換のアルキレンは、置換もしくは非置換C1-C20アルキレンであり、各置換もしくは非置換ヘテロアルキレンは、置換もしくは非置換の2〜20員ヘテロアルキレンであり、各置換もしくは非置換シクロアルキレンは、置換もしくは非置換C4-C8シクロアルキレンであり、および各置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレンは、置換もしくは非置換の4〜8員ヘテロシクロアルキレンである。
あるいは、各置換もしくは非置換アルキルは、置換もしくは非置換C1-C8アルキルであり、各置換もしくは非置換ヘテロアルキルは、置換もしくは非置換の2〜8員ヘテロアルキルであり、各置換もしくは非置換シクロアルキルは、置換もしくは非置換C5-C7シクロアルキルであり、各置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルは、置換もしくは非置換の5〜7員ヘテロシクロアルキルであり、各置換もしくは非置換アルキレンは、置換もしくは非置換C1-C8アルキレンであり、各置換もしくは非置換ヘテロアルキレンは、置換もしくは非置換の2〜8員ヘテロアルキレンであり、各置換もしくは非置換シクロアルキレンは、置換もしくは非置換C5-C7シクロアルキレンであり、および各置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキレンは、置換もしくは非置換の5〜7員ヘテロシクロアルキレンである。
1つの実施形態において、式(I)のベンズアミド含有ペプチド化合物は、下記の式(II):
Xaa1 Xaa2 Xaa3 Gly Thr Phe Thr Ser Asp Xaa10
Xaa11 Xaa12 Xaa13 Xaa14 Xaa15
Xaa16 Xaa17 Ala Xaa19 Xaa20 Xaa21 -Y1-Z (II)
のベンズアミド含有ペプチド化合物によってより詳細に表される。式中、Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa14、Xaa25、Y1、およびZは、式(I)のペプチド化合物について示されるのと同じ意味を有し、かつ式中、Xaa10はLeuまたは非存在であり(好ましくはLeu)、Xaa11はSerまたは非存在であり(好ましくはSer)、Xaa12はLysまたは非存在であり(好ましくはLys)、Xaa13はGlnまたは非存在であり(好ましくはGln)、Xaa15はGluまたは非存在であり(好ましくはGlu)、Xaa16はGluまたはAlaであり(好ましくはGlu)、Xaa17はGluまたはAlaであり(好ましくはGlu)、Xaa19はValまたは非存在であり(好ましくはVal)、Xaa20はArgまたは非存在であり(好ましくはArg)、かつXaa21はLeuまたは非存在である(好ましくはLeu)。
本開示は、式(II)と少なくとも75%の配列同一性を有するベンズアミド含有ペプチド化合物も提供する。1つの実施形態において、該ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(II)と少なくとも80%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、該ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(II)と少なくとも85%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、該ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(II)と少なくとも88%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、該ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(II)と少なくとも92%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、該ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(II)と少なくとも95%の配列同一性を有する。
式(II)のペプチド化合物の範囲内に収まる代表的な化合物には、化合物番号12、13、14、および15が含まれる。
1つの実施形態において、式(I)のベンズアミド含有ペプチド化合物は、下記の式(III):
Xaa1 Xaa2 Xaa3 Gly Thr Xaa6 Xaa7 Xaa8 Xaa9 Xaa10
Xaa11 Xaa12 Xaa13 Xaa14 Xaa15 Xaa16 Xaa17 Ala Val Arg
Leu Phe Ile Glu Xaa25 Leu Lys Asn -Z (III)
のベンズアミド含有ペプチド化合物によってより詳細に表される。式中、Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa14、Xaa25、およびZは、式(I)のペプチド化合物について示されるのと同じ意味を有する。式(III)の化合物において、Xaa6〜Xaa14は集約的に、下記から選択されるようひとまとめにして考えられる:Phe Thr Ser Y1、Phe Y1 Gln Met、Phe Thr Y1 Met、Y1 Lys Gln Met、Phe Y1 Gln Leu、Phe Thr Y1 Leu、Y1 Lys Gln Leu、Y1 Ser Lys Gln Met、Phe Y1 Lys Gln Met、Phe Thr Y1 Gln Met、Phe Thr Ser Y1 Met、Phe Thr Ser Asp Y1、Y1 Ser Lys Gln Leu、Phe Y1 Lys Gln Leu、Phe Thr Y1 Gln Leu、Phe Thr Ser Y1 Leu、Phe Thr Ser Asp Leu Y1、Phe Thr Ser Asp Y1 Met、Phe Thr Ser Y1 Gln Met、Phe Thr Y1 Lys Gln Met、Phe Y1 Ser Lys Gln Met、Y1 Leu Ser Lys Gln Met、Phe Thr Ser Asp Y1 Leu、Phe Thr Ser Y1 Gln Leu、Phe Thr Y1 Lys Gln Leu、Phe Y1 Ser Lys Gln Leu、およびY1 Leu Ser Lys Gln Leu。当業者は、Xaa6〜Xaa14について、これらのアミノ酸残基を化学部分Y1とともに表すために集約的にひとまとめにして考えるために、Xaa6〜Xaa14によって表されるアミノ酸残基の一部はこの化合物に存在しないことを認識している。換言すれば、Xaa6〜Xaa14の各々は、アミノ酸残基またはY1に対応しないし、したがって、この化合物に存在しない。
式(III)の化合物について、Y1は、式(I)の化合物について定義されるのと同じ意味を有し、Xaa15はGluまたは非存在であり(好ましくはGlu)、Xaa16はGluまたはAlaであり(好ましくはGlu)、かつXaa17はGluまたはAlaである(好ましくはGlu)。
本開示は、式(III)と少なくとも75%の配列同一性を有するベンズアミド含有ペプチド化合物も提供する。1つの実施形態において、該ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(III)と少なくとも80%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、該ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(III)と少なくとも85%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、該ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(III)と少なくとも88%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、該ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(III)と少なくとも92%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、該ベンズアミド含有ペプチド化合物は、式(III)と少なくとも95%の配列同一性を有する。
式(III)のペプチド化合物の範囲内に収まる代表的な化合物には、化合物番号16、17、および18が含まれる。
本明細書において説明される例示的な化合物を、下記の表1に示す。当該技術分野で通例のように、かつ本明細書において使用される場合、小文字の1文字アミノ酸コード(例えば、「a」)は、D-アミノ酸を示す(それにより、配列列挙中の「a」はD-Alaを指す。)。記号「-NH-」、「-NH2」、およびこれらに類するものは、水素(複数可)の結合したアミン窒素を指し、ペプチドの一部としてであって橋頭の一部ではない記号「N」はAsnを指す。「橋頭」は、本明細書で使用する場合、通例の意味で分子(例えば、ペプチド)における架橋(例えば、アルケニレニル架橋)の結合点を指す。ペプチドの一部である場合の用語「H」はHisを指すのに対し、用語「-NH-」、「-NH2」、およびこれらに類するものにおいて使用される場合の「H」は水素を指す。
Figure 2013535471

Figure 2013535471
別の態様において、式(IV):
Xaa1-Xaa2-Xaa3-GTFTSDLSKQ-Xaa14-EEEAVRLFIE-Xaa25-LKN-Z(IV)
の構造と少なくとも50%の配列同一性を有するアミノ酸配列を含む束縛型アルケンペプチド化合物が提供される。式中、Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa14、Xaa25、およびZは式(I)についてのものと同じ定義を有し、かつアミノ酸残基の少なくとも一対は、アルケニレニル架橋またはアルキレニル架橋によって連結される。1つの実施形態において、アミノ酸残基の少なくとも一対は、アルケニレニル架橋によって連結される。1つの実施形態において、アルケニレニル架橋によって連結されるアミノ酸残基は、2、3、または4個のアミノ酸残基によって、好ましくは3個のアミノ酸残基によって分離される。用語「束縛型GLP-1受容体アゴニスト」、「束縛型ペプチド化合物」、「束縛型化合物」、「束縛型アルケン化合物」、およびこれらに類するものは、アルケニレニル架橋またはアルキレニル架橋が残基の少なくとも一対を接続するよう該対が置換されたペプチド化合物を指す。本開示は、式(IV)と少なくとも75%の配列同一性を有する束縛型アルケンペプチド化合物も提供する。1つの実施形態において、該束縛型アルケンペプチド化合物は、式(IV)と少なくとも80%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、該束縛型アルケンペプチド化合物は、式(IV)と少なくとも85%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、該束縛型アルケンペプチド化合物は、式(IV)と少なくとも88%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、該束縛型束縛型アルケンペプチド化合物は、式(IV)と少なくとも92%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、該束縛型アルケンペプチド化合物は、式(IV)と少なくとも95%の配列同一性を有する。
式(IV)において、前記アルケニレニル架橋は、下記:
Figure 2013535471
によって表され、式中、mおよびpは各々独立して、1、2、3、4、5、または6であり、好ましくは1、2、または3であり、より好ましくは1または2である。ある実施形態においては、単一のアルケニレニル架橋が存在する。ある実施形態においては、複数の、例えば2個、3個の、またはさらには4個のアルケニレニル架橋が存在する。
ある実施形態において、前記アルケニレニル架橋は、該アルケニレニル架橋によって結合したアミノ酸対の骨格のCα原子を接続する。ある実施形態においては、該アルケニレニル架橋は、1つの残基の骨格のNαを他方のアミノ酸の骨格のCα炭素と接続する。ある実施形態においては、該アルケニレニル架橋は、1つの残基の骨格のNαを他方のアミノ酸の骨格のNαと接続する。ある実施形態においては、該アルケニレニル架橋は、当該技術分野で公知のように、還元されてアルキレニル架橋を形成する。
1つの実施形態において、式(IV)の束縛型アルケンペプチド化合物は、下記の式(V):
Xaa1 Xaa2 Xaa3 Gly Thr Phe Thr Ser Asp Leu
Ser Lys Gln Xaa14 Glu Glu Glu Ala Val Arg
Leu Phe Ile Y2-Z (V)
の束縛型アルケンペプチド化合物によってより詳細に表される。式中、Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa14、およびZは、式(I)において示されるのと同じ意味を有し、かつ式中Y2
Figure 2013535471
であり、式中、Xaa25はPheまたはTrpであり、aは1、2、または3であり、bは0、1、または2であり、かつ
Figure 2013535471
である。1つの実施形態において、Xaa25はPheである。1つの実施形態において、Xaa25はTrpである。1つの実施形態において、aは1または2である。1つの実施形態において、aは1である。1つの実施形態において、bは0または1である。1つの実施形態において、bは1である。1つの実施形態において、bは0である。bが0の場合、(CH2)bは、(CH2)bの左側の炭素原子が(CH2)bの右側の炭素原子に単結合によって連結される単結合である。明確にするために、Y2において同定される唯一のアミノ酸はXaa25、Leu、およびLysであり、他の文字はすべて窒素、酸素、および炭素を指す。
本開示は、式(V)と少なくとも75%の配列同一性を有する束縛型アルケンペプチド化合物も提供する。1つの実施形態において、束縛型アルケンペプチド化合物は、式(V)と少なくとも80%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、束縛型アルケンペプチド化合物は、式(V)と少なくとも85%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、束縛型アルケンペプチド化合物は、式(V)と少なくとも88%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、束縛型アルケンペプチド化合物は、式(V)と少なくとも92%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、束縛型アルケンペプチド化合物は、式(V)と少なくとも95%の配列同一性を有する。
式(V)の束縛型アルケンペプチド化合物の範囲内に収まる代表的な化合物には、化合物番号22、23、24、25、26、および27が含まれる。
1つの実施形態において、式(IV)の束縛型アルケンペプチド化合物は、下記の式(VI):
Xaa1 Xaa2 Xaa3 Gly Thr Phe Thr Ser Asp Leu
Ser Lys Gln Xaa14 Glu Glu Glu Ala Val Arg
Leu Phe Ile Y3-Z (VI)
の束縛型アルケンペプチド化合物によってより詳細に表される。式中、Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa14、およびZは、式(I)において示されるのと同じ意味を有し、かつ式中Y3は、
Figure 2013535471
であり、式中、Xaa25はPheまたはTrpであり、aは1、2、または3であり、bは0、1、または2であり、かつ
Figure 2013535471
である。1つの実施形態において、Xaa25はPheである。1つの実施形態において、Xaa25はTrpである。1つの実施形態において、aは1または2である。1つの実施形態において、bは0または1である。1つの実施形態において、bは0である。bが0の場合、(CH2)bは、(CH2)bの左側の炭素原子が(CH2)bの右側の炭素原子へ単結合によって連結される単結合である。明確にするために、Y3において同定される唯一のアミノ酸は、Xaa25、Leu、およびLysであり、他の文字はすべて、窒素、酸素、および炭素であるが、式(I)について示されるのと同じ定義を有するZを除く。
本開示は、式(VI)と少なくとも75%の配列同一性を有する束縛型アルケンペプチド化合物も提供する。1つの実施形態において、束縛型アルケンペプチド化合物は、式(VI)と少なくとも80%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、束縛型アルケンペプチド化合物は、式(VI)と少なくとも85%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、束縛型アルケンペプチド化合物は、式(VI)と少なくとも88%の配列同一性を有する。1つの実施形態において、束縛型アルケンペプチド化合物は、式(VI)と少なくとも92%の配列同一性を有する。1つの実施形態においては、束縛型アルケンペプチド化合物は、式(VI)と少なくとも95%の配列同一性を有する。
式(VI)の束縛型アルケンペプチド化合物の範囲内に収まる代表的な化合物には、化合物番号34、35、および36が含まれる。
本明細書において説明される式(IV)、(V)、および(VI)の例示的なペプチド化合物を、下記の表2に示す。用語「N」は、本明細書において説明されるような橋頭を表す場合、窒素を指すものとする。さらに、記号「NH2-H-」は、N末端アミド官能基を有するN末端Hisを指すものとする。
Figure 2013535471
ある実施形態において、本明細書において説明されるペプチド化合物は、1、2、または3のポリエチレングリコールポリマーに連結される。一実施態様において、該化合物は1つのポリエチレングリコールに連結される。該ポリエチレングリコールは、約200ダルトン〜約80,000ダルトン、約5,000〜約10,000ダルトン〜約60,000ダルトン、約10,000ダルトン〜約50,000ダルトン、または約15,000ダルトン〜約40,000ダルトンの分子量を有することができる。該ポリエチレングリコールは直鎖または分岐鎖であり得る。
ある実施形態において、化合物は1個または2個のポリエチレングリコールに連結され、ここで該ポリエチレングリコールはさらに、親油性部分に連結される。1つの実施形態において、該ポリエチレングリコールは、約200〜約7,000ダルトンまたは約500〜約5,000ダルトンの分子量を有してもよい。該親油性部分は、アルキル基(例えば、C1-20アルキル基、C1-10アルキル基、C1-6アルキル基、C1-4アルキル基)、脂肪酸(例えば、C4-28脂肪酸鎖、C8-24脂肪酸鎖、C10-20脂肪酸鎖)、コレステリル、アダマンチル、およびこれらに類するものであってもよい。該アルキル基は直鎖または分岐鎖であり得、好ましくは直鎖である。1つの実施形態において、該脂肪酸は、アセチル化脂肪酸またはエステル化脂肪酸である。-(ポリエチレングリコール)-(親油性部分)は、C末端アミノ酸残基、N末端アミノ酸残基、内部アミノ酸残基(例えば、内部Lysアミノ酸残基)、またはこれらの組み合わせにおいて、該化合物に連結されてもよい(例えば、該化合物は、N末端アミノ酸残基およびC末端アミノ酸残基に連結される)。
ある実施形態において、前記化合物はポリアミノ酸に連結される。例示的なポリアミノ酸には、ポリリシン、ポリアスパラギン酸、ポリセリン、ポリグルタミン酸、およびこれらに類するものが含まれる。該ポリアミノ酸はD型またはL型であってもよく、好ましくはL型である。該ポリアミノ酸は、1〜12個のアミノ酸残基、2〜10個のアミノ酸残基、または2〜6個のアミノ酸残基を含んでもよい。
ある実施形態において、化合物は脂肪酸に連結される。該脂肪酸は、C4-C28脂肪酸鎖、C8-C24脂肪酸鎖、またはC10-C20脂肪酸鎖であってもよい。1つの実施形態において、該脂肪酸はアセチル化脂肪酸である。1つの実施形態において、該脂肪酸はエステル化脂肪酸である。
ある実施形態において、前記化合物はアルブミンに連結される。該アルブミンは、組換えアルブミン、血清アルブミン、または組換え血清アルブミンであってもよい。別の実施形態においては、前記化合物は、アルブミン-脂肪酸(すなわち、脂肪酸に連結されたアルブミン)に連結される。
1つの実施形態において、前記化合物は免疫グロブリンまたは免疫グロブリンFc部に連結される。該免疫グロブリンは、IgG、IgE、IgA、IgD、またはIgMであってもよい。1つの実施形態において、前記化合物は、IgG Fc部またはIgM Fc部に連結される。該免疫グロブリンFc部は、(i)免疫グロブリンの重鎖定常部2(CH2)、(ii)免疫グロブリンの重鎖定常部3(CH3)、または(iii)免疫グロブリンの重鎖定常部2(CH2)および3(CH3)の両方である。該免疫グロブリンFc部はさらに、該重鎖定常部にヒンジ部を含んでもよい。エキセンジン類似体ペプチドに連結され得る免疫グロブリンFc部についての他の実施形態は、国際公開第 2008/082274号において説明されており、その開示を本明細書において出典明示により援用する。
本明細書において説明される化合物が、本明細書において説明されるポリマーのような1以上のポリマーに共有結合する場合、当該技術分野で公知の任意の連結基を使用することができる。該連結基は、前記ペプチドを該ポリマーに連結するのに好適な任意の化学基(複数可)を含んでもよい。あるいは、化合物は、連結基を用いずに該ポリマーに直接結合され得る。例示的な連結基には、アミノ酸、マレイミド基、ジカルボン酸基、スクシンイミド基、またはこれらのうちの2以上の組み合わせが含まれる。ペプチドを1以上のポリマーに連結するための方法は、当該技術分野で公知であり、例えば、米国特許第6,329,336号、米国特許第6,423,685号、米国特許第6,924,264号、国際公開第 2005/077072号、同第 2007/022123号、同第2007/053946号、同第2008/058461号、および同第2008/082274号において説明されており、それらの開示を本明細書において出典明示により援用する。
ペプチド合成の一般的な方法。本明細書において説明される化合物のある種のペプチド要素は、当該技術分野で公知の生物学的技術、化学的技術、および/または組換えDNA技術を使用して調製されてもよい。例示的なペプチド合成法は、本明細書において、ならびに米国特許第6,872,700号、国際公開第 2007/139941号、同第 2007/140284号、同第 2008/082274号、同第 2009/011544号、および米国公報第2007/0238669号において説明されており、それらの開示を全体として全ての目的のために本明細書において出典明示により援用する。該化合物を調製するための他の方法は、本明細書において示されており、および/または当該技術分野で公知である。
例えば、本明細書において説明される化合物のペプチド成分は、自動または半自動ペプチド合成装置などの標準的な固相ペプチド合成技術を使用して調製されてもよい。典型的には、このような技術を使用して、アルファ-N-カルバモイル保護アミノ酸および、樹脂上で発達しているペプチド鎖に結合したアミノ酸を室温で不活性溶媒(例えば、ジメチルホルムアミド、N-メチルピロリジノン、塩化メチレン、およびこれらに類するもの)中で、塩基(例えば、ジイソプロピルエチルアミンなど)の存在下にあるカップリング剤(例えば、ジシクロヘキシルカルボジイミド、1-ヒドロキシベンゾ-トリアゾールなど)の存在下でカップリングさせる。アルファ-N-カルバモイル保護基は、得られたペプチド-樹脂から、試薬(例えば、トリフルオロ酢酸、ピペリジンなど)を用いて除去され、このペプチド鎖に付加されるべき次の所望のN保護アミノ酸を用いてカップリング反応を反復する。t-ブチルオキシカルボニル(tBoc)フルオレニルメトキシカルボニル(Fmoc)などの好適なN保護基は、当該技術分野で周知である。ペプチド合成装置において使用される溶媒、アミノ酸誘導体、および4-メチルベンズヒドリル-アミン樹脂は、例えばApplied Biosystems社(カリフォルニア州フォスター市)を含む種々の販売元から購入してもよい。
一般に固相合成法は、商業的規模への優れた大規模化実現可能性を伴う簡単な方法であり、一般的に比較的長いペプチド複合体と適合し得るため、化学合成のために、固相ペプチド合成法をペプチド複合体のために使用することができる。固相ペプチド合成法は、NMP/HOBt(オプション1)システムとキャッピングを伴うt-BocもしくはFmocの化学作用(Applied Biosystems User's Manual for the ABI 430A Peptide Synthesizer、第1.3B版、1988年7月1日、第6節、49〜70頁、Applied Biosystems Inc.(カリフォルニア州フォスター市)参照)とを使用する自動ペプチド合成装置(430A型、Applied Biosystems Inc.(カリフォルニア州フォスター市))を用いて実施してもよい。Boc-ペプチド-樹脂はHFを用いて切断してもよい(-5℃〜0℃、1時間)。このペプチドを、水および酢酸を交替させながら樹脂から抽出し、濾液を凍結乾燥させてもよい。Fmoc-ペプチド樹脂は、標準的な方法に従って切断してもよい(例えば、Introduction to Cleavage Techniques, Applied Biosystems Inc.、1990年,6〜12頁)。また、ペプチドは、Advanced Chem Tech Synthesizer(MPS 350型, ケンタッキー州ルイヴィル市)を使用して会合され得る。
また、本明細書において説明される化合物は、Sambrookら、1989, MOLECULAR CLONING: A LABORATORY MANUAL, 第2版(コールドスプリングハーバー)などの当該技術分野で公知の方法を使用する組換えDNA技術を使用して調製されてもよい。非ペプチド化合物は、当該技術分野で公知の方法によって調製されてもよい。例えば、リン酸含有アミノ酸およびこのようなアミノ酸を含有するペプチドは、Bartlettら、1986, Biorg. Chem., 14:356-377において説明されるような当該技術分野で公知の方法を使用して調製されてもよい。
精製。ペプチドは、例えばWaters Delta Prep 3000システムを使用するRP-HPLC(分取用および分析用)によって精製されてもよい。C4、C8、またはC18分取用カラム(10μ、2.2×25cm、Vydac社、カリフォルニア州ヘスペリア)を使用してペプチドを単離してもよく、純度は、C4、C8、またはC18分析用カラム(5μ、0.46×25cm、Vydac社)を使用して決定され得る。溶媒(A=0.1%TFA/水およびB=0.1%TFA/CH3CN)は、1.0mL/分の流速で分析用カラムに、および15mL/分で分取用カラムに供給され得る。アミノ酸解析を、Waters Pico Tagシステムにおいて実施し、Maximaプログラムを使用して処理してもよい。ペプチドは、蒸気相酸加水分解(115℃、20〜24時間)によって加水分解され得る。加水分解産物は、標準的な方法によって誘導体化および解析され得る。例えば、Cohenら、1989, THE PICO TAG METHOD: A MANUAL OF ADVANCED TECHNIQUES FOR AMINO ACID ANALYSIS, pp. 11-52, Millipore Corporation(マサチューセッツ州ミルフォード)を参照されたい。高速原子衝撃分析は、M-ScanIncorporated(ペンシルバニア州ウェストチェスター)によって実施され得る。質量較正は、ヨウ化セシウムまたはヨウ化セシウム/グリセリンを使用して実施され得る。飛行検出時間を使用するプラズマ脱離イオン化分析は、Applied Biosystems社のBio-Ion 20質量分析計で実施してもよい。
固相合成用試薬。本明細書において説明される固相合成法に有用な側鎖代用部分、遊離カルボン酸、およびニトロ部分を有する試薬(すなわち、合成構築ブロック)は、当該技術分野で公知のおよび/または本明細書において説明される種々の合成方法によって入手可能である。
例えば、スキーム1において示されるように、3-ヒドロキシ-4-ニトロ安息香酸メチルは、アルコールと反応して、本明細書において説明される化合物の合成に有用な試薬を提供することができる。スキーム1の反応におけるアルコール中の置換基Rを変更することによって、側鎖代用部分を試薬に導入することができる。例示的な合成を実施例で示す。
Figure 2013535471
ベンズアミド含有ペプチド化合物の合成。ベンズアミド含有化合物の固相合成を樹脂(例えば、Rinkアミド樹脂)上で簡便に実施する。下記のスキーム2に関して、新生樹脂に結合したペプチドS1の遊離アミンを、好適な置換安息香酸ニトロフェニルS2のカルボキシル基と反応させることにより、樹脂結合ペプチドにおける末端ベンズアミジル部分S3が共有結合的に導入される。
Figure 2013535471
驚くべきことに、S3のニトロ基はアミンのレベルに容易に還元され、それにより後続の固相反応のための遊離アミンを形成することができることが発見された。
例えば、スキーム2において、追加的な好適な置換安息香酸ニトロフェニルを導入することによりビス-ベンズアミジル化合物が形成される。用語「ポリベンズアミド」、「ポリベンズアミジル」、およびこれらに類する表現は、通例の意味で、アミド結合を介して結合した複数の置換フェニル部分を指す。用語「ビス-ベンズアミド」、「トリス-ベンズアミド」、およびこれらに類する表現は、通例の意味で、このように結合したフェニル部分の具体的な数を指す。1以上のベンズアミド(ポリベンズアミド)の化学的特徴を本明細書に説明される化合物に導入した後、切断および精製に先立ってN末端ペプチド配列を導入することができる。
ベンズアミド含有化合物の合成。第一の態様において、置換ベンズアミド含有ペプチド化合物の固相合成のための方法が提供される。該方法には、遊離アミンを有する樹脂結合試薬を、側鎖代用部分、遊離カルボン酸、およびニトロ部分を有する置換フェニルと反応させ、それにより樹脂結合置換ベンズアミジルを形成する工程が含まれる。該ニトロ部分は還元されて遊離アミンを形成し、それにより遊離アミンを有する樹脂結合置換ベンズアミジルを形成する。用語「ベンズアミド含有化合物」、「ベンズアミド含有ペプチド」、およびこれらに類する表現は、置換フェニルにアミド結合を介して共有結合したペプチド成分を有する、本明細書において説明される化合物を指す。2以上のベンズアミドは、連続的であり得、かつアミド結合を介して連結され得、この組み合わせは順に、1以上のペプチド要素にアミド結合(複数可)を介して連結され得る。例えば、該ベンズアミド(ポリベンズアミド)が該ペプチドのN末端残基またはC末端残基に連結される場合、単一のアミド結合は、該ペプチド要素および該ベンズアミド(ポリベンズアミド)を連結する。あるいは、該ベンズアミド(ポリベンズアミド)が該ペプチド要素の1以上の連続した内部残基(すなわち、N末端でもC末端でもない残基)を置き換えると、該ベンズアミド(ポリベンズアミド)は順に、該ペプチドのN末端およびC末端の両アミノ酸残基にアミド結合を介して結合する。
ある実施形態において、先の工程は、1以上の追加的な置換フェニル部分を樹脂結合置換ベンズアミジルへ付加するよう反復され、それにより遊離アミンを有する伸長した樹脂結合置換ベンズアミジルを形成する。
ある実施形態において、前記ベンズアミジル部分の遊離アミンは、単独でまたは伸長した樹脂結合置換ベンズアミジルの一部としてのいずれかで、追加的なアミノ酸と反応することにより置換ベンズアミド含有化合物を形成する。
ある実施形態において、前記樹脂結合試薬は、該樹脂に結合した第一級(すなわち、「遊離」)アミン部分である。したがって、この場合、前記ベンズアミドは、結果として生じるベンズアミド含有ペプチドのC末端に共役する。
1つの実施形態において、ポリベンズアミド試薬は、遊離アミンを有する樹脂結合試薬と反応する。該ポリベンズアミド試薬は、遊離アミンおよびニトロ基を有する樹脂結合試薬と反応するのに好適なカルボン酸基を有する。該ポリベンズアミド試薬は、アミド結合を介して連結されたフェニル基から形成され、各フェニルは側鎖代用部分を有する。該ポリベンズアミド試薬を該樹脂に付加した後、合成は先に説明した通り進行し得る。
さらに、本明細書において説明される合成方法のいずれかに対して、樹脂からの切断および後続の精製を使用することにより、本明細書において説明される化合物が得られることは言うまでもない。
本明細書において説明されるペプチド化合物および該ペプチド化合物を含む医薬組成物は、糖尿病を処置するのに有用である。該糖尿病は、1型糖尿病、2型糖尿病、または妊娠糖尿病であり得る。1つの実施形態において、該糖尿病は2型糖尿病である。糖尿病を処置するための方法には、処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における糖尿病を処置することが含まれる。1つの実施形態において、該方法は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を含む医薬組成物を投与することを提供する。
本明細書記載の化合物および該化合物を含む医薬組成物は、糖尿病前症を処置するのに有用である。糖尿病を処置するための方法には、処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における糖尿病前症を処置することが含まれる。1つの実施形態において、該方法は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を含む医薬組成物を投与することを提供する。
本明細書において説明される化合物および該化合物を含む医薬組成物は、インスリン抵抗性を処置することおよびインスリン放出を刺激することに対して有用である。インスリン抵抗性を処置するための方法には、処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有化合物または束縛型アルケン化合物のうちの1つ以上を投与して、該患者におけるインスリン抵抗性を処置することが含まれる。インスリン放出を刺激するための方法には、インスリン放出の刺激を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者におけるインスリン放出を刺激することが含まれる。1つの実施形態において、該方法は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を含む医薬組成物を投与することを提供する。
本明細書において説明される化合物および該化合物を含む医薬組成物は、食後高血糖を処置するのに有用である。食後高血糖を処置するための方法には、その処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における食後高血糖を処置することが含まれる。1つの実施形態において、該方法は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を含む医薬組成物を投与することを提供する。
本明細書において説明される化合物および該化合物を含む医薬組成物は、血糖値を低下させることおよびHbA1c値を低下させることに対して有用である。血糖値を低下させるための方法には、血糖値の低下を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有化合物または束縛型アルケン化合物の1つ以上を投与して、該患者における血糖値を低下させることが含まれる。1つの実施形態において、該血糖値は、空腹時血糖値であり得る。HbA1c値を低下させるための方法には、HbA1c値の低下を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者におけるHbA1c値を低下させることが含まれる。HbA1c値は、一般的に患者の血糖値の長期尺度である。1つの実施形態において、該方法は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を含む医薬組成物を投与することを提供する。
本明細書において説明される化合物および該化合物を含む医薬組成物は、胃運動を低下させることおよび胃内容物排出を遅延させることに対して有用である。胃運動を低下させるための方法には、胃運動の低下を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における胃運動を低下させることが含まれる。胃内容物排出を遅延させるための方法には、胃内容物排出の遅延を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における胃内容物排出を遅延させることが含まれる。1つの実施形態において、該方法は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を含む医薬組成物を投与することを提供する。
本明細書において説明される化合物および該化合物を含む医薬組成物は、摂食量を減少させること、食欲を低下させること、および満腹感を増大させることに対して有用である。摂食量を減少させるための方法には、摂食量の減少を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における摂食量を減少させることが含まれる。食欲を低下させまたは満腹感を増大させるための方法には、食欲の低下または満腹感の増大を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における食欲を低下させることが含まれる。該患者は、いかなる体重であってもよく、過体重または肥満であり得る。1つの実施形態において、該方法は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を含む医薬組成物を投与することを提供する。
本明細書において説明される化合物および該化合物を含む医薬組成物は、体重を減少させるのに有用である。体重を減少させるための方法には、体重の減少を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における体重を減少させることが含まれる。該患者は、いかなる体重であってもよく、過体重または肥満であり得る。1つの実施形態において、該方法は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を含む医薬組成物を投与することを提供する。
本明細書において説明される化合物および該化合物を含む医薬組成物は、過体重および肥満を処置するのに有用である。過体重を処置するための方法には、過体重の処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における過体重を処置することが含まれる。肥満を処置するための方法には、肥満の処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における肥満を処置することが含まれる。1つの実施形態において、該方法は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を含む医薬組成物を投与することを提供する。
「肥満」および「過体重」は、通常予測されるよりも重い体重を有する患者を指し、例えば、身体の外観、当該技術分野で公知の体格指数(BMI)、ウェスト対ヒップ周長比、皮下脂肪厚、腹囲、およびこれらに類するものによって決定され得る。米国疾病対策センター(CDC)は、過体重を25〜29.9のBMIを有する成人として定義し、肥満を30またはそれ以上のBMIを有する成人として定義している。肥満の決定のための追加的な測定基準は存在する。例えば、CDCは、1.0を超えるウェスト対ヒップ比を有する人を過体重と決めている。
本明細書において説明される化合物および該化合物を含む医薬組成物は、心血管疾患を処置するのに有用である。心血管疾患を処置するための方法には、心血管疾患の処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における心血管疾患を処置することが含まれる。心血管疾患を処置するための方法は、心血管疾患の処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における心血管疾患を処置することを提供する。1つの実施形態において、該方法は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を含む医薬組成物を投与することを提供する。心血管疾患には、心疾患、うっ血性心不全、高血圧症、末梢血管疾患、狭心症、粥状動脈硬化症、心筋梗塞、高トリグリセリド血症、および高コレステロール血症が含まれる。
本明細書において説明される化合物および該化合物を含む医薬組成物は、神経変性疾患を処置するのに有用である。神経変性疾患を処置するための方法には、神経変性疾患の処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における神経変性疾患を処置することが含まれる。神経変性疾患を処置するための方法は、神経変性疾患の処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における神経変性疾患を処置することを提供する。1つの実施形態において、該方法は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を含む医薬組成物を投与することを提供する。神経変性疾患には、アルツハイマー病、パーキンソン病、ハンチントン病、ピック病、およびこれらに類するものが含まれる。
本明細書において説明される化合物および該化合物を含む医薬組成物は、睡眠時無呼吸を処置するのに有用である。睡眠時無呼吸を処置するための方法には、睡眠時無呼吸の処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における睡眠時無呼吸を処置することが含まれる。睡眠時無呼吸を処置するための方法は、睡眠時無呼吸の処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における睡眠時無呼吸を処置することを提供する。1つの実施形態において、該方法は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を含む医薬組成物を投与することを提供する。
本明細書において説明される化合物および該化合物を含む医薬組成物は、短腸症候群を処置するのに有用である。短腸症候群を処置するための方法には、短腸症候群の処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における短腸症候群を処置することが含まれる。短腸症候群を処置するための方法は、短腸症候群の処置を必要とする患者に、治療有効量の本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を投与して、該患者における短腸症候群を処置することを提供する。1つの実施形態において、該方法は、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)のうちの1つ以上または束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)のうちの1つ以上を含む医薬組成物を投与することを提供する。
本明細書において説明される化合物は、当業者に一般的に公知の方法を使用する種々の受容体結合アッセイにおいて試験され得る。このようなアッセイには、本明細書において説明されるアッセイが含まれる。
GLP-1受容体結合アッセイ。GLP-1受容体の結合活性および結合親和性は、該受容体源がRINm5F細胞膜でありかつそのリガンドが[125I]GLP-1である結合置換アッセイを使用して測定され得る。ホモジネートしたRINm5F細胞膜を、40,000cpmのe25I]GLP-1トレーサーと様々な濃度の試験化合物とを含む20mM HEPES緩衝液中で、23℃で2時間、恒常混和しながらインキュベーションすることができる。反応混合物を、0.3%PEI溶液で予浸したガラスフィルターパッドで濾過して、氷冷リン酸緩衝食塩水ですすぐことができる。結合カウントを、シンチレーションカウンタを使用して決定することができる。結合親和性は、GraphPad Prismソフトウェア(GraphPad SoftwareInc.、カリフォルニア州サンディエゴ)を使用して算出することができる。
GLP-1アデニル酸シクラーゼアッセイ(機能的アッセイ)。GLP-1受容体伝達のアデニル酸シクラーゼ活性化は、例えば、当該技術分野で公知のHTRF(均一時間分解蛍光)細胞ベースcAMPアッセイキット(CisBio)を使用して測定することができる。
グルコース低下アッセイ。好適な試験動物(例えば、NIH/Swissマウス)を、該アッセイに先立って(例えば、2時間前に)絶食させることができる。処置前血糖値を測定することができる。化合物または賦形剤を0時間で注入し、血糖値測定のために、試料を一定間隔(例えば、30、60、120、180、および240分)で抜き取ることができる。好適な血糖値測定装置は、One Touch(登録商標)Ultra(登録商標)(LifeScan,Inc.、 カリフォルニア州ミルピータス)である。結果は、積分した曲線下面積(「AUC」)として表すことができる。例えば、「AUC240」は、240分間にわたって積分した血糖値を指す。
本明細書において説明されるバイオアッセイにおいて有用な化合物には下記が含まれる。
一態様において、本明細書において説明されるベンズアミド含有ペプチド化合物(例えば、式(I)、式(II)、または式(III)のペプチド化合物)を医薬的に許容し得る賦形剤とともに含む医薬組成物が提供される。一態様において、本明細書において説明される束縛型アルケンペプチド化合物(例えば、式(IV)、式(V)、または式(VI)のペプチド化合物)を医薬的に許容し得る賦形剤とともに含む医薬組成物が提供される。
本明細書において説明されるペプチド化合物は、広範な種々の経口剤形、非経口剤形、および局所用剤形で調製および投与され得る。したがって、本発明の化合物は、注射(例えば、静脈内、筋肉内、皮内、皮下、十二指腸内、または腹腔内)によって投与することができる。また、本明細書において説明される化合物は、吸入によって、例えば鼻腔内に投与することができる。加えて、本発明の化合物は、経皮的に投与することができる。また、複数の投与経路(例えば、筋肉内、経口、皮下)を使用して本発明の化合物を投与することができると想定される。したがって、本発明は、医薬的に許容し得る担体もしくは賦形剤と本発明の1つ以上の化合物とを含む医薬組成物も提供する。用語「医薬的に許容し得る賦形剤」およびこれに類する表現は、医薬組成物中への組み込みに関して許容され得ると一般的に考えられる賦形剤、担体、他の化合剤、およびこれらに類するものを指す。
本発明の化合物から医薬組成物を調製するために、医薬的に許容し得る担体は個体または液体のいずれかであることができる。固形調製物には、散剤、錠剤、丸薬、カプセル剤、オブラート剤、坐剤、および分散性顆粒剤が含まれる。固体担体は、希釈剤、着香料、結合剤、保存料、錠剤崩壊剤、または被包材としても作用し得る1つ以上の物質であり得。
散剤においては、前記担体は、細かく分割された活性成分との混合物における細かく分割された固体である。錠剤において、活性成分は、好適な割合で必要な結合特性を有する担体と混合され、所望の形状および大きさに成形される。
前記散剤および錠剤は好ましくは、5%〜70%の活性化合物を含有する。好適な担体は、炭酸マグネシウム、ステアリン酸マグネシウム、タルク、糖、ラクトース、ペクチン、デキストリン、デンプン、ゼラチン、トラガカント、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、低融点蝋、ココアバター、およびこれらに類するものである。用語「調製物」は、カプセルの中で他の担体を伴うかまたは伴わない活性成分がある担体によって取り囲まれることにより、該活性成分を該担体と会合状態にある該カプセルを提供する担体としての被包材を用いた活性成分の製剤形態を含むものとする。同様に、オブラート剤およびトローチ剤が含まれる。錠剤、散剤、カプセル剤、丸剤、オブラート剤、およびトローチ剤は、経口投与に好適な固体剤形として使用することができる。
坐剤を調製するために、脂肪酸グリセリドの混合物またはココアバターなどの低融点蝋をまず融解させ、前記活性成分をその中に、撹拌などによって均質に分散させる。次に、融解した均質混合物を簡便な大きさの鋳型へと注入し、冷却させ、それにより凝固させる。
液状調製物には、溶液、懸濁液、およびエマルション、例えば、水または水/プロピレングリコール溶液が含まれる。非経口注射のために、液体調製物を、ポリエチレングリコール水溶液中の溶液で製剤化することができる。
非経口適用が要求もしくは所望される場合、本発明の化合物に特に好適な混合物は、注射可能な滅菌溶液、好ましくは油性もしくは水性の溶液、および懸濁液、エマルション、もしくは坐剤を含む挿入物である。特に、非経口投与のための担体には、デキストロースの水溶液、食塩水、純水、エタノール、グリセリン、プロピレングリコール、落花生油、ゴマ油、ポリオキシエチレン−ブロックポリマー、およびこれらに類する水溶液が含まれる。アンプルは簡便な単位用量形である。本発明の化合物は、リポソームへと組み込むこともでき、または経皮ポンプもしくは経皮パッチを介して投与することもできる。本発明における使用に好適な医薬混合物には、例えば、PHARMACEUTICAL SCIENCES(第17版, Mack Pub. Co., イーストン、ペンシルベニア)および国際公開第 96/05309号において報告されたものが含まれ、その両方の教示を出典明示により本明細書において援用する。
経口使用に好適な水溶液は、水中に活性成分を溶解し、好適な着色料、香味料、安定剤、および増粘剤を所望のとおり添加することによって調製され得る。経口使用に好適な水性懸濁液は、水中に細かく分割した活性成分を天然ゴムもしくは合成ゴム、樹脂、メチルセルロース、カルボキシメチルセルロースナトリウム、および他の周知の懸濁剤などの粘稠性材料とともに分散させることによって作製することができる。
経口投与のために、使用直前に液状調製物に変換するよう意図された固形調製物も含まれる。このような液状物には溶液、懸濁液、およびエマルションが含まれる。これらの調製物は、活性成分に加えて、着色料、香味料、安定剤、緩衝剤、人工甘味料および天然甘味料、分散剤、増粘剤、可溶化剤、ならびにこれらに類するものを含有してもよい。
前記医薬調製物は好ましくは、単位剤形である。このような形態において、該調製物は、適切な量の活性成分を含有する単位用量へとさらに分割される。この単位剤形はパッケージされた調製物であり得、該パッケージは、パケット化された錠剤、カプセル剤およびバイアルまたはアンプル中の散剤などのように、個別の量の調製物を含有する。また、この単位剤形は、カプセル剤、錠剤、オブラート剤、もしくはトローチ剤自体であることができ、または該単位剤形は、パッケージされた形態で適切な数のこれらのうちのいずれかであることができる。
単位用量調製物における活性成分の量は、該活性成分の特定の適用および効力に従って、0.1mg〜10000mg、より典型的には1.0mg〜1000mg、最も典型的には10mg〜500mgの範囲で変更または調整され得る。前記組成物は所望の場合、適合性のある他の治療薬も含有することができる。
一部の化合物は、水中での溶解度が限定されていることもあり得、それゆえ、前記組成物中に界面活性剤または他の適切な共溶媒が必要とされ得る。このような共溶媒には、ポリソルベート20、60、および80、プルロニックF-68、F-84、およびP-103、シクロデキストリン、ならびにポリオキシル35ヒマシ油が含まれる。このような共溶媒は典型的には、約0.01重量%と約2重量%の間のレベルで使用される。
前記製剤を分散させる上での変動性を低下させるために、製剤の懸濁液もしくはエマルションの成分の物理的な分離を減少させるために、および/または他の点で該製剤を改良するために、単純な水溶液の粘度よりも大きな粘度が望ましい場合もある。このような増粘剤には、例えばポリビニルアルコール、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ヒドロキシプロピルセルロース、硫酸コンドロイチンおよびその塩、ヒアルロン酸およびその塩、ならびに上記の組み合わせが含まれる。このような薬剤は典型的には、約0.01重量%と約2重量%の間のレベルで使用される。
本発明の組成物は、徐放性および/または快適性を提供するための成分を追加的に含んでもよい。このような成分には、高分子量陰イオン性粘液模倣性ポリマー、ゲル化多糖類、および細かく分割された薬剤担体基剤が含まれる。これらの成分は、米国特許第4,911,920号、第5,403,841号、第5,212,162号、および第4,861,760号においてより詳細に論じられている。これらの特許のすべての内容を、全体的に出典明示によりすべての目的のために本明細書において援用する。
少なくとも1つの治療有効量の本明細書において説明される化合物または本明細書において説明される化合物を含有する医薬組成物を有する薬剤送達装置も提供される。該薬剤送達装置は、単回使用もしくは複数回使用のバイアル、単回使用もしくは複数回使用の医薬ペン、単回使用もしくは複数回使用のカートリッジ、およびこれらに類するものであることができる。一実施態様において、該薬剤送達装置は、本明細書において説明される化合物または医薬組成物を、約7〜約40用量、または約1週間もしくは約1か月間持続するのに十分な用量を患者に提供することのできる量で含有する。
本発明によって提供される医薬組成物は、前記有効成分が治療有効量で、すなわち意図された目的を達成するのに有効な量で含有された組成物を含む。特定の適用に有効な実際の量はとりわけ、処置中の容態に左右される。例えば、特定の疾患もしくは障害を処置するための方法において投与される場合、このような組成物は、所望の結果(例えば、該特定疾患もしくは障害の症状を緩和させること)を達成するのに有効な量の活性成分を含有する。
例えば、本明細書において説明される化合物の本明細書において説明される疾患を処置するための治療有効量は典型的には、約0.01μg〜約5mg、約0.1μg〜約2.5mg、約1μg〜約1mg、約1μg〜約50μg、または約1μg〜約25μgである。あるいは、前記GLP-1受容体アゴニスト化合物の治療有効量は、体重70kgの患者を基にした約0.001μg〜約100μg、または体重70kgの患者を基にした約0.01μg〜約50μgであってもよい。これらの治療有効量は、前記製剤に応じて、1日1回、1日2回、1日3回、1週間に1回、2週間に1回、または1か月間に1回投与されてもよい。投与すべき正確な用量は、例えば即時放出製剤または徐放性製剤などの製剤によって決定される。経皮剤形、鼻腔内剤形、または経口剤形については、該用量は、約5倍〜約10倍増加してもよい。
投与される化合物の用量および頻度(単回用量または複数回用量)は、投与経路、受容者の体格、年齢、性別、健康状態、体重、体格指数、および食生活、処置される疾患(例えば、改善に対して応答性のある特定の疾患)の症状の性質および程度、他の疾患もしくは他の健康関連問題の存在、同時処置の種類、ならびにいずれかの疾患もしくは処置計画による合併症を含む種々の因子を含む種々の因子に応じて変更することができる。他の治療計画または治療剤は、本発明の方法および化合物と併用され得る。
本明細書において説明されるいずれの化合物について、治療有効量は、最初に細胞培養アッセイおよび行動アッセイを含むがこれらに限定されない種々のアッセイから決定され得る。標的濃度とは、細胞培養アッセイにおいて生物学的応答を誘発することのできる、または行動応答を誘発することのできる活性化合物(複数可)の標的濃度である。
ヒトにおける使用のための治療有効量は、動物モデルから決定され得る。例えば、ヒトのための用量は、動物において有効であることが認められた濃度を達成するために製剤化され得る。ヒトにおける用量は、当該技術分野で公知のようにおよび/または本明細書において説明されるように、根元的な特定疾患もしくは症状を監視し、該用量を上向きもしくは下向きに調整することによって調整することができる。
用量は、患者の必要条件および使用されている化合物に応じて変更してもよい。患者に投与される用量は、本発明の明細書においては、患者における有益な治療応答を経時的にもたらすのに十分であるべきである。用量の規模は、有害な副作用の存在、性質、および程度によっても決定される。一般的に、処置は、前記化合物の最適用量よりも少ない、より少ない用量で開始される。その後、該用量を、状況下での最適効果に到達するまで、少しずつ増加させる。本発明の1つの実施形態において、この用量範囲は0.001%(w/v)〜10%(w/v)である。別の実施形態において、該用量範囲は0.1%(w/v)〜5%(w/v)である。
投薬の量および間隔は、処置中の特定の臨床適応症に有効な投与化合物のレベルを提供するために個々に調整され得る。この結果、個々の疾患状態の重症度と釣り合った治療計画となる。
本明細書において提供される教示を利用して、実質的な毒性を誘発することはないが、特定の患者が示す臨床症状を処置するのに完全に有効である、有効な予防的もしくは治療的処置計画を立案することができる。この立案では、化合物の効能、相対的生物学的利用能、患者の体重、有害な副作用の存在および重症度、好ましい投与様式、ならびに選択される薬剤の毒性プロファイルなどの因子を考慮することにより活性化合物を注意深く選択するべきである。
特定の化合物についての毒性と治療効果の比は、該化合物の治療指数であり、LD50(集団の50%において致死量となる化合物量)とED50(集団の50%において有効である化合物量)の比として表すことができる。高い治療指数を呈する化合物が好ましい。細胞培養アッセイおよび/または動物試験から得られた治療指数データは、ヒトにおける使用のための範囲の用量を処方する際に使用され得る。このような化合物の用量は好ましくは、毒性がほとんどまたは全くないED50を含む血漿中濃度の範囲内にある。用量は、採用される剤形および利用される投与経路に応じて、この範囲内で変更してもよい。例えば、Finglら、THE PHARMACOLOGICAL BASIS OF THERAPEUTICS、第1章、 p.l, 1975を参照されたい。正確な製剤形態、投与経路、および用量は、患者の容態および該化合物が使用される特定の方法を考慮して個々の医師によって選択され得る。
以下の実施例は、本発明のある実施形態を説明するよう意図されており、本発明の範囲を制限するものではない。略語:AcCN=アセトニトリル、BuOH=ブタノール、DCM=ジクロロメタン、DIEA, DIPEA=N,N-ジイソプロピルエチルアミン、DMA= N,N-ジメチルアセトアミド、DMAP=N,N-ジメチルアミノピリジン、DMF=N,N-ジメチルホルムアミド、DMSO=ジメチルスルホキシド、EDC=N-(3-ジメチルアミノプロピル)-N'-エチルカルボジイミド塩酸塩、EtOAc=酢酸エチル、HOBt=1-ヒドロキシベンゾトリアゾール、HPLC=高速液体クロマトグラフィー、MS=質量分析、MsCl=メタンスルホニルクロリド、NMR=核磁気共鳴、TFA=トリフルオロ酢酸、THF=テトラヒドロフラン、RT=室温、LC/MS=液体クロマトグラフィー質量分光、NCS=N-クロロスクシンイミド、TMSI=トリメチルシリルイミダゾール、NMM=N-メチルマレイミド、IBCF=クロロぎ酸イソブチルLDA=リチウムジイソプロピルアミド、Tf=トリフラート(トリフルオロメタンスルホナート)、CDI=カルボニルジイミダゾール、DPPA=ジフェニルホスホリルアジド、HATU=2-(7-アザ-1H-ベンゾトリアゾール-1-イル)-1,1,3,3-テトラメチルウロニウム・ヘキサフルオロホスファート、DME=ジメチルエーテル、Boc=tert-ブトキシカルボニル、NBS=N-ブロモスクシンイミド、EDCI=1-エチル-3-(3-ジメチルアミノプロピル)カルボジイミド、dppf=1,1'-ビス(ジフェニルホスフィノ)フェロセン、SEM=2-(トリメチルシリル)エトキシメチル、μW=マイクロ波。本明細書において説明される合成のための出発材料は、市販されており、または当該技術分野で公知のおよび/もしくは本明細書において説明される方法によって合成することができる。
(実施例1.ベンズアミド含有化合物のための試薬の合成)
本明細書において説明される方法および組成物において有用な化合物は、下記のスキーム3において説明される合成経路を含む種々の経路によって合成され得る。
Figure 2013535471
(実施例1a.メチル-3-(ベンジルオキシ)-4-ニトロベンゾアート(2))
化合物1のメチル-3-ヒドロキシ-4-ニトロベンゾアート(1.0g、1.0当量)をマイクロ波バイアル中のTHF(6mL)に溶解した。ベンジルアルコール(1.0当量)およびPPh3(1.0当量)を該バイアルに添加した。該反応バイアルを窒素流の下に置き、この反応物を1.5時間撹拌した後、DIAD(1.0当量)を暗所で添加した。この反応物に100℃で6分間マイクロ波を照射した(Biotage Initiator(商標)Eight)。この溶液を濃縮し、得られた物の精製を、6%EtOAc:94%ヘキサンで出発して60%EtOAc:40%ヘキサンに至るSP1フラッシュクロマトグラフィーシステム(Biotage(商標))で実施した。回収された黄色の固体をDCMにおけるMP-カーボネート樹脂(2当量)で処理し、この混合物を室温で一晩振盪した。この樹脂を濾過し、DCMで複数回洗浄した。この濾液を真空下で濃縮して、化合物2を黄色の固体(1.39g、94%収率)として得た。
(実施例1b:3-(ベンジルオキシ)-4-ニトロ安息香酸(3))
化合物2(1.53g、1.0当量)を丸底フラスコ中のTHF(52.8mL)およびMeOH(26.4mL)に溶解した後、2N NaOH(13.2mL、5.0当量)を添加した。この反応物を60℃で3時間加熱し、時折該フラスコを開栓して圧力を放出した。この反応物をTLC(5%MeOH:95%DCM)によって監視した。生成した混合物を濃縮し、残留物を水に溶解し、1N HClでpH=2〜3に酸性化した。この酸性溶液をAcOEtで3回抽出し、Na2SO4上で乾燥させ、濾過し、濃縮して、化合物3を明黄色の固体(1.25g、96%収率)として得た。分析:1H NMR (DMSO d6, 500 mHz): δ7.99 (d, 1H), 7.87 (s, 1H), 7.66 (dd, 1H), 7.46-7.40 (m, 4H), 7.33 (m, 1H), 5.39 (s, 2H)。LCMS(C18, 6分間にわたる0.1% TFA/H2O中の2〜98% CH3CN); C14H11NO5 (M+H)+について計算された質量274.06、LC-MSによる実測値274。
スキーム3において使用された付加アルコール試薬を変更することによって、種々の有用な試薬が本明細書において説明される化合物の合成のために利用可能である。下記(スキーム4)の化合物4、5、6、および7については、使用するアルコールはそれぞれ、イソ-ブタノール、イソ-プロパノール、2-メチルナフトール、およびsec-ブタノールであった。それ以外については、合成条件はスキーム3について提供される通りであった。
Figure 2013535471
(実施例1c:3-(イソブチルオキシ)-4-ニトロ安息香酸(4))
分析:1H NMR (DMSO d6, 500 mHz): δ7.98 (d, 1H), 7.74 (s, 1H), 7.65-7.63 (dd, 1H), 4.00 (d, 2H), 3.9 (s, 3H), 2.02 (hp, 1H), 0.97 (d, 6H)。LCMS(C18, 6分間にわたる0.1% TFA/H2O中の2〜98% CH3CN)、C11H13NO5 (M+H)+について計算された質量240.0、LC-MSによる実測値240.1。
(実施例1d:3-(イソプロピルオキシ)-4-ニトロ安息香酸(5))
分析:1H NMR (DMSO d6, 500 mHz): δ7.94 (d, 1H), 7.77 (d, 1H), 7.64-7.62 (dd, 1H), 4.91 (hp, 1H), 1.3 (s, 6H)。LCMS(C18, 6分間にわたる0.1% TFA/H2O中の2〜98% CH3CN)、C10H11NO5 (M+H)+について計算された値226.0、LC-MSによる実測値226.1。
(実施例1e:3-(ナフチルメチルオキシ)-4-ニトロ安息香酸(6))
分析:1H NMR (DMSO d6, 500 mHz): δ8.0-7.92 (m, 6H), 7.67 (dd, 1H), 7.58 (dd, 1H), 7.53 (d, 2H), 5.56 (s, 2H)。LCMS(C18, 6分間にわたる0.1%TFA/H2O中の2〜98% CH3CN)、C18H13NO5(M+H)+について計算された質量323.0、LC-MSによる実測値323.8。
(実施例1f:3-(secブチルオキシ)-4-ニトロ安息香酸(7))
分析:1H NMR (DMSO d6, 500 mHz): δ7.91 (d, 1H), 7.73 (s, 1H), 7.61-7.59 (dd, 1H), 4.72-4.68 (hx, 1H), 1.26 (d, 3H), 0.91 (t, 3H)。LCMS(C18, 6分間にわたる0.1% TFA/H2O中の2〜98% CH3CN)、C11H13NO5 (M+H)+について計算された質量240.0、LC-MSによる実測値240.1。
(実施例2.ベンズアミド化合物の合成)
ベンズアミド部分および/またはポリベンズアミド部分を組み込んでいる本明細書において説明される化合物の調製は一般的に、下記のスキーム5において提供される反応工程に従った。
Figure 2013535471
(実施例2a.化合物12)
スキーム5における本明細書において説明される自動および手動固相ペプチド合成技術の組み合わせを使用して、化合物12を下記の通り合成した。
工程1.計算された100μmolのRinkアミド樹脂をSymphonyペプチド合成装置における反応容器中へと秤量し、標準的なFmocペプチド合成プロトコルに従って、ペプチド伸長をエキセンジン−4(1-28)の残基Lys12まで実施した。得られたペプチド樹脂中間体(0.3g、0.15mmol)をDMF中で膨潤させた。このスラリーに化合物7(2.2当量)、次いでHBTU(2.2当量)、HOBt(2.2当量)、およびNMM(4.4当量)を添加した。3時間後、この樹脂をDMF、DCM、およびMeOHで洗浄した。クロラニル試験は陰性であった。
工程2.樹脂8をDMF中で5〜10分間膨潤させた後、DMF(10当量)中のSnCl2・2H2O(2M溶液)を添加した。このスラリーを室温で0.5時間緩徐に撹拌した後、マイクロ波を100℃で6分間照射した(Biotage Initiator(商標)Eight)。次に、樹脂9をDMFで6回、DCMで3回、MeOHで2回洗浄し、高真空下で乾燥させた。
工程3.得られたアニリン-樹脂9をDCE中で5〜10分間膨潤させた。このスラリーにPyBrop(4.8当量)、ルチジン(15当量)、および化合物3(4当量)を添加した。このスラリーを室温で0.5時間緩徐に撹拌した後、マイクロ波を100℃で30分間照射した(Biotage Initiator(商標)Eight)。この手順を反復した。
工程4.先の工程の結果として生じるニトロ基のアミンへの還元を工程2について説明される通り実施して、樹脂10を得た。
工程5.次のアミノ酸のカップリングを、PyBrop(4.8当量)、ルチジン(15当量)、およびFmoc-Ser(OtBu)-OH(4当量)を使用して実施した。次に、この混合物にマイクロ波を100℃で30分間照射した(Biotage Initiator8(商標))。次に、この樹脂をDMFで4回、DCMで2回、MeOHで3回洗浄し、高真空下で乾燥させて、樹脂11を得た。
工程6.計算された100μmolの樹脂11をSymphonyペプチド合成装置における反応容器中へと秤量し、標準的なFmocペプチド合成プロトコルに従ってペプチド伸長を実施した後、10mLのTFA/H2O/フェノール/トリイソプロピルシラン(95:2:2:1)を使用して該樹脂からペプチドを切断し、メチル-tert-ブチルエーテルによって沈殿させた。得られた物を溶解し、逆相HPLCカラム(C18, 40分間にわたる0.1%TFA/H2O中の5〜95%CH3CNの勾配)に適用して、化合物12を白色の粉末(2.4mg、3%)として得た。分析:RP-HPLCにおける保持時間(C18, 15分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜75% CH3CN)は9.62分間である; C144H213N35O39 (M+H)+について計算された質量3058.51、LC-MSによる実測値1020.6 (M+3H)3+、765.4 (M+4H)4+、1530.8 (M+2H)2+
スキーム5について説明される手順を使用して、下記の化合物を合成した。
(実施例2b.化合物13)
分析:化合物13の逆相HPLCカラム(C18, 40分間にわたる0.1%TFA/H2O中の5〜95%CH3CNの勾配):白色の粉末, 18.3 mg, 12%; RP-HPLC(C18, 5分間にわたる0.1%TFA/H2O中の5〜90%CH3CN)における保持時間: 2.68分; C145H214N36O42 (M+H)+について算出された質量3133.54, LC-MSによる実測値1045.6 (M+3H)3+, 784.4 (M+4H)4+, 1567.9 (M+2H)2+
(実施例2c.化合物14)
分析:化合物14の逆相HPLCカラム(C18, 40分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜95% CH3CNの勾配):白色の粉末, 2.7 mg, 3%; RP-HPLC(C18, 4分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜95% CH3CN)における保持時間: 3.03分; C142H207N33O41 (M+H)+について計算された質量3032.43, LC-MSによる実測値1012.6 (M+3H)3+, 1517.8 (M+2H)2+
(実施例2d.化合物15)
分析:化合物15の逆相HPLCカラム(C18, 40分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜95% CH3CNの勾配):白色の粉末, 0.35 mg, >1%; RP-HPLC(C18, 4分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜95% CH3CN)における保持時間: 3.12分; C136H192N30O35 (M+H)+について計算された質量2807.23, LC-MSによる実測値937.5 (M+3H)3+, 1404.8 (M+2H)2+
(実施例2e.化合物16)
分析:化合物16の逆相HPLCカラム(C18, 40分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜95% CH3CNの勾配):白色の粉末, 0.4 mg, >1%; RP-HPLC(C18, 35分間にわたる0.1% TFA/H2O 中の10〜60% CH3CN)における保持時間:17.02分; C94H127N23O24 (M+H)+について計算された質量1963.20, LC-MSによる実測値1965.1 (M+1), 982.5 (M+2H)2+
(実施例2f.化合物17)
分析:化合物17の逆相HPLCカラム(C18, 40分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜95% CH3CNの勾配):白色の粉末, 0.35 mg, >1%; RP-HPLC(C18, 35分間にわたる0.1% TFA/H2O中の10〜60% CH3CN)における保持時間: 21.45分; C122H164N26O37 (M+H)+について計算された質量2586.82, LC-MSによる実測値1294.7 (M+2H)2+
(実施例2g.化合物18)
分析:化合物18の逆相HPLCカラム(C18, 40分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜95% CH3CNの勾配):白色の粉末, 0.4 mg, 1%; RP-HPLC(C18, 35分間にわたる0.1% TFA/H2O中の10〜60% CH3CN)における保持時間: 18.79分; C89H118N22O23 (M+H)+ について計算された質量1864.07, LC-MSによる実測値1866.0 (M+1), 933.5 (M+2H)2+
(実施例3.生物活性アッセイ:化合物12〜化合物18)
ベンズアミド含有化合物の生物活性のインビトロアッセイを、本明細書において説明されるGLP-1シクラーゼアッセイを使用して実施した。表3に示すように、最も活性のある化合物(化合物13〜化合物14)は、ナノモルレベルの活性を示している。
Figure 2013535471
血糖に及ぼす化合物投与の効果についてのインビボアッセイを、本明細書において説明される方法によって実施した。図1に示すように、化合物13〜化合物14は、本明細書において説明されるグルコースアッセイによって決定されるように血糖を低下させるのに有効であった。
(実施例4.閉環メタセシスを介する合成)
RCMを組み込んでいる本明細書において説明されるような化合物の調製は一般的に、手動および自動固相ペプチド合成法の手順の組み合わせに従った。典型的な概要スキームを下記のスキーム6に示す。
Figure 2013535471

(実施例4a.化合物22)
スキーム6において説明されるような自動および手動固相ペプチド合成技術の組み合わせを使用して、化合物22を下記の通り合成した。
工程1.Rinkアミド樹脂(0.8g、0.512mmol)をDMF中で膨潤させ、DMF中の20%ピペリジンで25分間処理を2回し、DMFで6回洗浄した。このスラリーにFmoc-L-アリルGly-OH(0.38g、2.2当量)、次いでHBTU(0.430g、2.2当量)、HOBt(0.15g、2.2当量)、およびNMM(0.25mL、4.4当量)を添加した。2時間後、樹脂をDMFで6回洗浄し、DMF中の20%ピペリジンで25分間処理を2回し、DMFで6回洗浄した。固相ペプチド合成法のサイクルをFmoc-Lys(Boc)-OH、Fmoc-Leu-OH、Fmoc-Phe-OHで反復して樹脂19を得た。
工程2.結果として生じる樹脂19(0.5g、0.31mmol)を、同じ割合の活性化因子および塩基を使用してFmoc-L-アリルGly-OHで処理した。このサイクルをFmoc-Ile-OH、Fmoc-Phe-OH、およびFmoc-Leu-OHで反復して、樹脂20を得、これを洗浄および乾燥させた。
工程3.乾燥させた樹脂20を10〜20mLのマイクロ波容器(Biotage(商標))の中に充填し、DCM(8mL)で膨潤させた後、DMF(1mL)中の0.4M LiClを添加した。この混合物をアルゴンでパージした後、緩徐なアルゴン流の下で添加されるおよそ50mg(20モル%)の第2世代Grubbs触媒を添加した。該触媒をDCM(1mL)でバイアル壁から完全に洗い落とした。該バイアルにふたをし、アルゴンでパージし、3〜4分間超音波処理した後、Biotage Initiator(商標)Eightの中でマイクロ波反応を100℃で90分間実施した。少量の試料の樹脂21を切断したところ、LCMS分析は完全な閉環を示した。
工程4.計算された100μmolの樹脂21をSymphonyペプチド合成装置における反応容器中へと秤量し、ペプチド伸長を標準的なFmocペプチド合成プロトコルに従って実施した後、10mLのTFA/H2O/フェノール/トリイソプロピルシラン(95:2:2:1)を使用して該樹脂からペプチドを切断し、メチル-tert-ブチルエーテルによって沈殿させた。結果として生じる残留物を逆相HPLCカラム(C18, 30分間にわたる0.1% TFA/H2O中の20〜50% CH3CNの勾配)に適用して、化合物22を白色の粉末(20.5mg、14%)として得た。分析:RP-HPLC(C18, 5分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜90% CH3CN)における保持時間は2.69分である; C145H225N37O41 (M+H)+について計算された質量3142.63, LC-MSによる実測値1048.6 (M+3H)3+, 1572.9 (M+2H)2+
スキーム6について説明された手順を使用すること、および異なるキラリティのアリルグリシン試薬を採用することによって、下記の化合物を合成した。
(実施例4b.化合物23)
分析:収量:2.4 mg, 1.5%; RP-HPLC(C18, 5分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜90% CH3CN)における保持時間: 2.67分; C145H225N37O41 (M+H)+について計算された質量3142.63, LC-MSによる実測値1048.6 (M+3H)3+, 1572.9 (M+2H)2+
(実施例4c.化合物24)
分析:収量:34 mg, 22%; RP-HPLC(C18, 5分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜90% CH3CN)における保持時間: 2.68分; C145H225N37O41 (M+H)+について計算された質量3142.63, LC-MSによる実測値1048.6 (M+3H)3+, 1572.9 (M+2H)2+
(実施例4d.化合物25)
分析:収量:7.2 mg, 7%; RP-HPLC(C18, 5分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜90% CH3CN)における保持時間: 2.68分; C145H225N37O41 (M+H)+について計算された質量3142.63, LC-MSによる実測値1048.6 (M+3H)3+, 1572.9 (M+2H)2+
アリル官能基を組み込んでいる種々のアミノ酸試薬は、閉環メタセシスに好適である。下記の2つの実施例においては、Fmoc-L-β-ホモアリルGly-OHを、スキーム6において説明された第一および/または第五のカップリングにおいて使用した。
(実施例4e.化合物26)
収率: 22 mg, 18%; RP-HPLC(C18, 5分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜90% CH3CN)における保持時間: 2.95分; C146H227N37O41 (M+H)+について計算された質量3156.66 LC-MSによる実測値 1053.6 (M+3H)3+, 1579.9 (M+2H)2+, 790.4 (M+4H)4+
(実施例4f.化合物27)
収率: 28 mg, 21%; RP-HPLC(C18, 5分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜90% CH3CN)における保持時間: 2.93分; C147H229N37O41 (M+H)+について計算された質量3170.69 LC-MSによる実測値1058.6 (M+3H)3+, 1586.9 (M+2H)2+, 794.6 (M+4H)4+
(実施例5.N結合閉環メタセシス化合物の合成)
(実施例5a.化合物34)
化合物34の合成は、下記のスキーム7において提供される合成経路に従った。
Figure 2013535471
工程1.Rinkアミド樹脂(0.8g、0.512mmol)をDMFで膨潤させ、DMF中の20%ピペリジンで25分間処理を2回し、DMFで6回洗浄した。このスラリーにFmoc-Asn(Trt)-OH(2.2当量)、次いでHBTU(2.2当量)、HOBt(2.2当量)、およびNMM(4.4当量)を添加した。2時間後、この樹脂をDMFで6回洗浄し、DMF中の20%ピペリジンで25分間処理を2回し、DMFで6回洗浄して、樹脂28を得た。
工程2.樹脂28をNMPで膨潤させた後、2,4,6-コリジン(10当量)および2-ニトロベンゾイルクロリド(4当量)で処理した。この反応物を室温で25分間振盪した。次に、この樹脂をNMPで3回、DMFで2回、DCMで2回洗浄して、樹脂29を得た。
工程3.樹脂29を無水THFで膨潤させた後、PPh3(5当量)および3-ブテン-1-オール(10当量)を添加し、その後、緩徐なアルゴン流の下でDIAD(5当量)を弱光下で滴下した。このスラリーを室温で35分間振盪した後、THFで3回、DMFで3回、NMPで3回洗浄して、樹脂30を得た。
工程4.樹脂30をNMPで膨潤させた後、DBU(5当量)およびメルカプトエタノール(10当量)を添加した。この混合物を注射器中室温で5分間振盪した後、NMPで1回洗浄した。この処理を反復して樹脂31を得、該樹脂31は、クロラニル試験で陽性であった。
工程5.マイクロ波バイアルにおいて樹脂31を1,2-DCEで膨潤させた後、Fmoc-Lys(Boc)-OH(4当量)、PyBrop(4.8当量)、2,6-ルチジン(15当量)、および数滴のDMFを添加した。このスラリーにマイクロ波を100℃で11分間照射した(Biotage Initiator8(商標))。クロラニル試験は陰性であり、したがってこの樹脂を20%ピペリジンによる25分間処理を2回し、DMFで6回洗浄した。少量の樹脂試料の切断をLCMSによって分析すると、予測されたM+1を示した。
工程6.生成したペプチド-樹脂をDMFで膨潤させ、このスラリーにFmoc-Leu-OH(2.2当量)、次いでHBTU(2.2当量)、HOBt(2.2当量)、およびNMM(4.4当量)を添加した。2時間後、樹脂32をDMFで6回洗浄し、DMF中の20%ピペリジンでの25分間処理を2回行い、DMFで6回洗浄した。
工程7.先のサイクルをFmoc-Phe-OH、Fmoc-L-アリルGly-OH、およびFmoc-Ileu-OHで反復した。この乾燥させた樹脂(0.250g、0.139mmol)を5mLマイクロ波容器(Biotage(商標))中に充填し、DCM(2.4mL)で膨潤させた後、DMF(0.7mL)中の0.4M LiClを添加した。この混合物をアルゴンでパージした後、緩徐なアルゴン流の下で添加されるおよそ40mg(20モル%)の第2世代Grubbs触媒を添加した。DCM(0.5mL)を使用して該触媒をバイアルの壁から完全に洗い落とした。該バイアルにふたをし、アルゴンでパージし、3〜4分間超音波処理した後、Biotage Initiator(商標)Eightにおいてマイクロ波反応を100℃で90分間実施した。樹脂33の少量の試料を切断したところ、LCMS分析は完全な閉環を示した。スキーム7に図示される構造において、置換基R1、R2、およびR3はそれぞれ、Lys、LeuおよびPheの側鎖を指す。
工程8.計算された100μmolの樹脂33をSymphonyペプチド合成装置における反応容器中へと秤量し、標準的なFmocペプチド合成プロトコルに従ってペプチド伸長を実施した後、10mlのTFA/H2O/フェノール/トリイソプロピルシラン(95:2:2:1)を使用して該樹脂からペプチドを切断し、メチル-tert-ブチルエーテルによって沈殿させた。生成したペプチドを1.5mLのMeOH:アセトニトリル(1:1)に溶解した後、2M LiOH(0.6mL)を添加し、この反応物を室温で6時間撹拌した。この生成物を溶解して逆相HPLCカラム(C18, 40分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜95% CH3CNの勾配)に適用し、化合物34を白色の粉末として得た。分析:収量:16.6 mg, 11%; RP-HPLC(C18, 5分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜90% CH3CN)における保持時間: 2.89分; C148H230N38O42 (M+H)+について計算された質量3213.71, LC-MSによる実測値1072.6 (M+3H)3+, 804.4 (M+4H)4+, 1608.9 (M+2H)2+
(実施例5b.化合物35)
化合物35の合成は、スキーム7において説明された手順に従ったが、例外として、第4のカップリングにおいてFmoc-L-アリルGly-OHの代わりにFmoc-L-β-ホモアリルGly-OHを使用した。切断後、粗生成物を溶解し、逆相HPLCカラム(C18, 40分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜95% CH3CNの勾配)に適用して、化合物35を白色の粉末として得た。分析:収量:22.1 mg, 13%; RP-HPLC(C18, 5分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜90% CH3CN)における保持時間: 2.92分; C149H232N38O42 (M+H)+について計算された質量3227.74, LC-MSによる実測値1077.6 (M+3H)3+, 808.4 (M+4H)4+, 1614.9 (M+2H)2+
(実施例5c.化合物36)
化合物35の合成は、スキーム7において説明された手順に従ったが、例外として、光延アルキル化工程(工程3)においてアリルアルコールを使用した。切断後、粗生成物を溶解し、逆相HPLCカラム(C18, 40分間にわたる0.1% TFA/H2O中の5〜95% CH3CNの勾配)に適用して、化合物36を白色の粉末として得た。分析:収量:12.1 mg, 9%; RP-HPLC(C18, 30分間にわたる0.1% TFA/H2O中の10〜90% CH3CN)における保持時間: 17.68分; C147H228N38O42 (M+H)+について計算された質量3199.69, LC-MSによる実測値1067.6 (M+3H)3+, 801.4 (M+4H)4+, 1601.9 (M+2H)2+
(実施例6.グルコースを低下させるインビボでの生物活性)
束縛型アルケン化合物の生物活性のインビトロアッセイを本明細書において説明されるGLP-1シクラーゼアッセイを使用して実施した。表4に示すように、最も活性のある化合物(化合物27および化合物34)は、ナノモル未満のレベルの活性を示し、化合物22はナノモルレベルの活性を有する。
Figure 2013535471
血糖に及ぼす化合物投与の効果についてのインビボアッセイを、本明細書において説明される方法によって実施した。図2に示すように、試験した化合物はすべて、本明細書において説明されるグルコースアッセイによって決定されるように血糖を低下させるのに有効であった。
(実施例7.ベンズアミド含有化合物の分子模型構築試験)
分子模型構築試験を実施して、化合物T1の側鎖および化合物13の対応する側鎖代用部分について共通のコンホメーション空間およびそのエネルギー特性を評価した。図3に示すように、本質的に完全な重複は、対応する化合物T1のPhe基との比較において化合物13の2つの側鎖代用フェニル環の最小エネルギー構造で観察される。
(実施例8.束縛型アルケン化合物の分子模型構築試験)
分子模型構築試験を実施して、化合物T1の側鎖ならびに化合物27および化合物34の対応する側鎖代用部分について共通のコンホメーション空間およびそのエネルギー特性を評価した。図4に示すように、本質的に完全な重複は、対応する化合物T1のPhe基との比較において化合物27および化合物34の2つの側鎖代用フェニル環の最小エネルギー構造で観察される。

Claims (82)

  1. 式(I):
    Xaa1-Xaa2-Xaa3-GTFTSDLSKQ-Xaa14-EEEAVRLFIE-Xaa25-LKN-Z(I)
    の化合物(式中、Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa14、Xaa25、およびZは特許請求の範囲において定義される通りであり、かつ2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、または12の連続したアミノ酸残基はベンズアミド基Y1を有する)。
  2. 式(II):
    Xaa1 Xaa2 Xaa3 Gly Thr Phe Thr Ser Asp Xaa10
    Xaa11 Xaa12 Xaa13 Xaa14 Xaa15
    Xaa16 Xaa17 Ala Xaa19 Xaa20 Xaa21 -Y1-Z (II)
    の化合物(式中、Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa14、Xaa25、Y1、およびZは特許請求の範囲において定義される通りであり、かつXaa10はLeuまたは非存在であり、Xaa11はSerまたは非存在であり、Xaa12はLysまたは非存在であり、Xaa13はGlnまたは非存在であり、Xaa15はGluまたは非存在であり、Xaa16はGluまたはAlaであり、Xaa17はGluまたはAlaであり、Xaa19はValまたは非存在であり、Xaa20はArgまたは非存在であり、かつXaa21はLeuまたは非存在である)。
  3. 式(III):
    Xaa1 Xaa2 Xaa3 Gly Thr Xaa6 Xaa7 Xaa8 Xaa9 Xaa10
    Xaa11 Xaa12 Xaa13 Xaa14 Xaa15 Xaa16 Xaa17 Ala Val Arg
    Leu Phe Ile Glu Xaa25 Leu Lys Asn -Z (III)
    の化合物(式中、Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa14、Xaa25、およびZは特許請求の範囲において定義される通りであり、Xaa6〜Xaa14は集約的に、下記:
    Phe Thr Ser Y1
    Phe Y1 Gln Met、
    Phe Thr Y1 Met、
    Y1 Lys Gln Met、
    Phe Y1 Gln Leu、
    Phe Thr Y1 Leu、
    Y1 Lys Gln Leu、
    Y1 Ser Lys Gln Met、
    Phe Y1 Lys Gln Met、
    Phe Thr Y1 Gln Met、
    Phe Thr Ser Y1 Met、
    Phe Thr Ser Asp Y1
    Y1 Ser Lys Gln Leu、
    Phe Y1 Lys Gln Leu、
    Phe Thr Y1 Gln Leu、
    Phe Thr Ser Y1 Leu、
    Phe Thr Ser Asp Leu Y1
    Phe Thr Ser Asp Y1 Met、
    Phe Thr Ser Y1 Gln Met、
    Phe Thr Y1 Lys Gln Met、
    Phe Y1 Ser Lys Gln Met、
    Y1 Leu Ser Lys Gln Met、
    Phe Thr Ser Asp Y1 Leu、
    Phe Thr Ser Y1 Gln Leu、
    Phe Thr Y1 Lys Gln Leu、
    Phe Y1 Ser Lys Gln Leu、または
    Y1 Leu Ser Lys Gln Leu
    (式中、Y1は特許請求の範囲において定義される通りである)から選択されるようひとまとめにして考えられ、
    Xaa15はGluまたは非存在であり、
    Xaa16はGluまたはAlaであり、かつ
    Xaa17はGluまたはAlaである)。
  4. Xaa1がHis、デスアミノHis、または
    Figure 2013535471
    であり、式中、R4は、単結合、置換もしくは非置換アルキレニル、または置換もしくは非置換アルケニレニルである、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の化合物。
  5. R4が単結合である、請求項4に記載の化合物。
  6. R4が、アルキル、ヒドロキシ、またはカルボキシで所望により置換されていてもよいC1、C2、C3、またはC4アルキレニルである、請求項4に記載の化合物。
  7. R4がメチレンである、請求項4に記載の化合物。
  8. R4が、1以上の置換基R5で置換されたエチレニルであり、この中でR5は独立して、アルキル、ヒドロキシ、またはカルボキシである、請求項4に記載の化合物。
  9. Xaa1が、
    Figure 2013535471
    からなる群から選択される、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の化合物。
  10. Xaa1が、HisまたはデスアミノHisである、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の化合物。
  11. Xaa2が、Gly、Ala、D-Ala、またはAibである、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の化合物。
  12. Xaa2が、Gly、d-Ala、またはAlaである、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の化合物。
  13. Xaa3が、Gly、Ala、D-Ala、Aib、Glu、Pro、または
    Figure 2013535471
    からなる群から選択される部分である、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の化合物。
  14. Xaa3が、Gly、Ala、Glu、またはProである、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の化合物。
  15. Xaa3が、GlyまたはProである、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の化合物。
  16. Xaa14が、MetまたはLeuである、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の化合物。
  17. Xaa25が、TrpまたはPheである、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の化合物。
  18. Zが、-OH、-NH2、Gly Gly-OH、Gly Gly-NH2、Gly Gly Pro Ser Ser Gly Ala Pro Pro Pro Ser-OH、またはGly Gly Pro Ser Ser Gly Ala Pro Pro Pro Ser-NH2である、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の化合物。
  19. Zが-OHまたは-NH2である、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の化合物。
  20. Y1
    Figure 2013535471
    であり、式中、Xは、単結合、酸素、硫黄、-NH-、-NR'-、置換もしくは非置換アルキレニル、または置換もしくは非置換アルケニレニルであり、
    R'は、置換または非置換アルキルであり、
    nは、0、1、2、3、4、5、または6の整数であり、
    R1aは、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、カルボキシル、置換もしくは非置換カルボキサミド、カルバモイル、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換イミノ、置換もしくは非置換尿素、ニトロ、ニトロソ、置換もしくは非置換の直鎖もしくは分岐鎖アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルキルオキシ、置換もしくは非置換アルケニルオキシ、置換もしくは非置換シクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアルキルオキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換アルキルチオ、置換もしくは非置換アルケニルチオ、置換もしくは非置換シクロアルキルチオ、置換もしくは非置換ヘテロアルキルチオ、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルチオ、置換もしくは非置換アリールチオ、置換もしくは非置換ヘテロアリールチオ、置換もしくは非置換アルキルスルフィニル、置換もしくは非置換アルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換シクロアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換ヘテロアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換アリールスルフィニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールスルフィニル、置換もしくは非置換アルキルスルホニル、置換もしくは非置換アルケニルスルホニル、置換もしくは非置換シクロアルキルスルホニル、置換もしくは非置換ヘテロアルキルスルホニル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルスルホニル、置換もしくは非置換アリールスルホニル、または置換もしくは非置換ヘテロアリールスルホニルであり、かつ
    Sは、1、2、3、4、5、または6の整数である、請求項1、2、または3のいずれか1項に記載の化合物。
  21. 請求項1〜20のいずれか1項に記載の化合物と医薬的に許容し得る担体とを含む医薬組成物。
  22. 式(IV):
    Xaa1-Xaa2-Xaa3-GTFTSDLSKQ-Xaa14-EEEAVRLFIE-Xaa25-LKN-Z(IV)
    の化合物(式中、Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa14、Xaa25、およびZは特許請求の範囲において定義される通りであり、かつ式中アミノ酸残基の少なくとも一対は、下記:
    Figure 2013535471
    (式中、mおよびpは各々独立して、1、2、3、4、5、または6である。)によって表されるアルケニレニル架橋によって連結される)。
  23. 式(V):
    Xaa1 Xaa2 Xaa3 Gly Thr Phe Thr Ser Asp Leu
    Ser Lys Gln Xaa14 Glu Glu Glu Ala Val Arg
    Leu Phe Ile Y2-Z (V)
    の化合物
    (式中、Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa14、およびZは特許請求の範囲において定義される通りであり、
    Y2
    Figure 2013535471
    であり、
    Xaa25はPheまたはTrpであり、
    aは1、2、または3であり、
    bは0、1、または2であり、かつ
    Figure 2013535471
    である)。
  24. 式(VI):
    Xaa1 Xaa2 Xaa3 Gly Thr Phe Thr Ser Asp Leu
    Ser Lys Gln Xaa14 Glu Glu Glu Ala Val Arg
    Leu Phe Ile Y3-Z (VI)
    の化合物(式中、Xaa1、Xaa2、Xaa3、Xaa14、およびZは、特許請求の範囲において定義される通りであり、
    Y3
    Figure 2013535471
    であり、
    Xaa25はPheまたはTrpであり、
    aは1、2、または3であり、
    bは0、1、または2であり、かつ
    Figure 2013535471
    である)。
  25. Xaa1が、His、デスアミノHis、または
    Figure 2013535471
    であり、式中、R4は、単結合、置換もしくは非置換アルキレニル、または置換もしくは非置換アルケニレニルである、請求項22、23、または24のいずれか1項に記載の化合物。
  26. R4が単結合である、請求項25に記載の化合物。
  27. R4が、アルキル、ヒドロキシ、またはカルボキシで所望により置換されていてもよいC1、C2、C3、またはC4アルキレニルである、請求項25に記載の化合物。
  28. R4がメチレンである、請求項25に記載の化合物。
  29. R4が、1以上の置換基R5で置換されたエチレニルであり、この中でR5は独立して、アルキル、ヒドロキシ、またはカルボキシである、請求項25に記載の化合物。
  30. Xaa1が、
    Figure 2013535471
    からなる群から選択される、請求項22、23、または24のいずれか1項に記載の化合物。
  31. Xaa1がHisまたはデスアミノHisである、請求項22、23、または24のいずれか1項に記載の化合物。
  32. Xaa2が、Gly、Ala、D-Ala、またはAibである、請求項22、23、または24のいずれか1項に記載の化合物。
  33. Xaa2が、Gly、d-Ala、またはAlaである、請求項22、23、または24のいずれか1項に記載の化合物。
  34. Xaa3が、Gly、Ala、D-Ala、Aib、Glu、Pro、または
    Figure 2013535471
    からなる群から選択される部分である、請求項22、23、または24のいずれか1項に記載の化合物。
  35. Xaa3が、Gly、Ala、Glu、またはProである、請求項22、23、または24のいずれか1項に記載の化合物。
  36. Xaa3が、GlyまたはProである、請求項22、23、または24のいずれか1項に記載の化合物。
  37. Xaa14が、MetまたはLeuである、請求項22、23、または24のいずれか1項に記載の化合物。
  38. Xaa25が、TrpまたはPheである、請求項22、23、または24のいずれか1項に記載の化合物。
  39. Zが、-OH、-NH2、Gly Gly-OH、Gly Gly-NH2、Gly Gly Pro Ser Ser Gly Ala Pro Pro Pro Ser-OH、またはGly Gly Pro Ser Ser Gly Ala Pro Pro Pro Ser-NH2である、請求項22、23、または24のいずれか1項に記載の化合物。
  40. Zが-OHまたは-NH2である、請求項22、23、または24のいずれか1項に記載の化合物。
  41. 請求項22〜40のいずれか1項に記載の化合物と医薬的に許容し得る担体とを含む医薬組成物。
  42. 化合物12。
  43. 化合物13。
  44. 化合物14。
  45. 化合物15。
  46. 化合物16。
  47. 化合物17。
  48. 化合物18。
  49. 化合物22。
  50. 化合物23。
  51. 化合物24。
  52. 化合物25。
  53. 化合物26。
  54. 化合物27。
  55. 化合物34。
  56. 化合物35。
  57. 化合物36。
  58. 請求項42〜57のいずれか1項に記載の化合物と医薬的に許容し得る担体とを含む医薬組成物。
  59. 治療有効量の請求項1〜20、22〜40、および42〜57のいずれか1項に記載の化合物または請求項21、41、もしくは58のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与して、糖尿病を処置する必要のある患者における糖尿病を処置することを含む、該患者における糖尿病を処置するための方法。
  60. 前記糖尿病が1型糖尿病である、請求項59に記載の方法。
  61. 前記糖尿病が2型糖尿病である、請求項59に記載の方法。
  62. 前記糖尿病が妊娠糖尿病である、請求項59に記載の方法。
  63. 治療有効量の請求項1〜20、22〜40、および42〜57のいずれか1項に記載の化合物または請求項21、41、もしくは58のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与して、肥満または過体重を処置する必要のある患者における肥満または過体重を処置することを含む、該患者における肥満または過体重を処置するための方法。
  64. 肥満を処置するための請求項63に記載の方法。
  65. 過体重を処置するための請求項63に記載の方法。
  66. 治療有効量の請求項1〜20、22〜40、および42〜57のいずれか1項に記載の化合物または請求項21、41、もしくは58のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与して、体重を減少させる必要のある患者における体重を減少させることを含む、該患者における体重を減少させるための方法。
  67. 治療有効量の請求項1〜20、22〜40、および42〜57のいずれか1項に記載の化合物または請求項21、41、もしくは58のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与して、インスリン抵抗性または食後高血糖を処置する必要のある患者におけるインスリン抵抗性または食後高血糖を処置することを含む、該患者におけるインスリン抵抗性または食後高血糖を処置するための方法。
  68. 治療有効量の請求項1〜20、22〜40、および42〜57のいずれか1項に記載の化合物または請求項21、41、もしくは58のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与して、HBA1cまたは血漿グルコースを低下させる必要のある患者におけるHBA1cまたは血漿グルコースを低下させることを含む、該患者におけるHBA1cまたは血漿グルコースを低下させるための方法。
  69. 治療有効量の請求項1〜20、22〜40、および42〜57のいずれか1項に記載の化合物または請求項21、41、もしくは58のいずれか1項に記載の医薬組成物を投与して、心血管疾患を処置する必要のある患者における心血管疾患を処置することを含む、該患者における心血管疾患を処置するための方法。
  70. 前記心血管疾患が、心疾患、うっ血性心不全、高血圧症、末梢血管疾患、狭心症、粥状動脈硬化症、心筋梗塞、高トリグリセリド血症、または高コレステロール血症である、請求項69に記載の方法。
  71. 置換ベンズアミド含有化合物の固相合成方法であって、
    a)遊離アミンを有する樹脂結合試薬を1つの側鎖代用部分、1つの遊離カルボン酸、および1つのニトロ部分を有する置換フェニルと反応させ、それにより樹脂結合置換ベンズアミジルを形成すること、ならびに
    b)該ニトロ部分を還元して遊離アミンを形成し、それにより遊離アミンを有する樹脂結合置換ベンズアミジルを形成すること
    を含む方法。
  72. c)工程a)〜工程b)を反復して、1以上の追加的な置換フェニル部分を前記樹脂結合置換ベンズアミジルに付加し、それにより遊離アミンを有する伸長した樹脂結合置換ベンズアミジルを形成すること
    をさらに含む、請求項71に記載の方法。
  73. d)遊離アミンを有する前記樹脂結合置換ベンズアミジルを追加的なアミノ酸と反応させ、それにより置換ベンズアミド含有化合物を形成すること
    をさらに含む、請求項71に記載の方法。
  74. d)遊離アミンを有する前記伸長した樹脂結合置換ベンズアミジルを追加的なアミノ酸と反応させ、それにより置換ベンズアミド含有化合物を形成すること
    をさらに含む、請求項72に記載の方法。
  75. 前記樹脂結合試薬が、該樹脂に結合した遊離アミン部分である、請求項71に記載の方法。
  76. 前記樹脂結合試薬がペプチドを含む、請求項71に記載の方法。
  77. 前記側鎖代用部分が各場合において独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、カルボキシル、置換もしくは非置換カルボキサミド、カルバモイル、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換イミノ、置換もしくは非置換尿素、ニトロ、ニトロソ、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルキルオキシ、置換もしくは非置換アルケニルオキシ、置換もしくは非置換シクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアルキルオキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換アルキルチオ、置換もしくは非置換アルケニルチオ、置換もしくは非置換シクロアルキルチオ、置換もしくは非置換ヘテロアルキルチオ、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルチオ、置換もしくは非置換アリールチオ、置換もしくは非置換ヘテロアリールチオ、置換もしくは非置換アルキルスルフィニル、置換もしくは非置換アルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換シクロアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換ヘテロアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換アリールスルフィニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールスルフィニル、置換もしくは非置換アルキルスルホニル、置換もしくは非置換アルケニルスルホニル、置換もしくは非置換シクロアルキルスルホニル、置換もしくは非置換ヘテロアルキルスルホニル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルスルホニル、置換もしくは非置換アリールスルホニル、または置換もしくは非置換ヘテロアリールスルホニルである、請求項71〜76のいずれか1項に記載の方法。
  78. 置換ベンズアミド含有化合物の固相合成方法であって、
    a)遊離アミンを有する樹脂結合試薬を複数の側鎖代用部分、1つの遊離カルボン酸、および1つのニトロ部分を有する置換ポリベンズアミド試薬と反応させ、それにより樹脂結合置換ポリベンズアミジルを形成すること、ならびに
    b)該ニトロ部分を還元して遊離アミンを形成し、それにより遊離アミンを有する樹脂結合置換ポリベンズアミジルを形成すること
    を含む方法。
  79. c)工程a)〜工程b)を反復して1以上の追加的な置換ポリベンズアミド部分を前記樹脂結合ポリベンズアミジルに付加し、それにより遊離アミンを有する伸長した樹脂結合置換ポリベンズアミジルを形成すること
    をさらに含む、請求項78に記載の方法。
  80. d)遊離アミンを有する前記樹脂結合置換ポリベンズアミジルを追加的なアミノ酸と反応させ、それにより置換ベンズアミド含有化合物を形成すること
    をさらに含む、請求項79に記載の方法。
  81. d)遊離アミンを有する前記伸長した樹脂結合置換ベンズアミジルを追加的なアミノ酸と反応させ、それにより置換ベンズアミド含有化合物を形成すること
    をさらに含む、請求項79に記載の方法。
  82. 前記複数の側鎖代用部分の各々が独立して、水素、ハロゲン、ヒドロキシ、チオール、カルボキシル、置換もしくは非置換カルボキサミド、カルバモイル、置換もしくは非置換アミノ、置換もしくは非置換イミノ、置換もしくは非置換尿素、ニトロ、ニトロソ、置換もしくは非置換アルキル、置換もしくは非置換アルケニル、置換もしくは非置換シクロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロアルキル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキル、置換もしくは非置換アリール、置換もしくは非置換ヘテロアリール、置換もしくは非置換アルキルオキシ、置換もしくは非置換アルケニルオキシ、置換もしくは非置換シクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアルキルオキシ、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルオキシ、置換もしくは非置換アリールオキシ、置換もしくは非置換ヘテロアリールオキシ、置換もしくは非置換アルキルチオ、置換もしくは非置換アルケニルチオ、置換もしくは非置換シクロアルキルチオ、置換もしくは非置換ヘテロアルキルチオ、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルチオ、置換もしくは非置換アリールチオ、置換もしくは非置換ヘテロアリールチオ、置換もしくは非置換アルキルスルフィニル、置換もしくは非置換アルケニルスルフィニル、置換もしくは非置換シクロアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換ヘテロアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルスルフィニル、置換もしくは非置換アリールスルフィニル、置換もしくは非置換ヘテロアリールスルフィニル、置換もしくは非置換アルキルスルホニル、置換もしくは非置換アルケニルスルホニル、置換もしくは非置換シクロアルキルスルホニル、置換もしくは非置換ヘテロアルキルスルホニル、置換もしくは非置換ヘテロシクロアルキルスルホニル、置換もしくは非置換アリールスルホニル、または置換もしくは非置換ヘテロアリールスルホニルである、請求項78〜81のいずれか1項に記載の方法。
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