JP2013530492A - 迅速なガス切り換え装置を備えるガスクラスタイオンビームシステム - Google Patents

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Abstract

ガスクラスタイオンビーム(GCIB)を基板(152,252)に照射する処理システム(100,100’,100’’)が供される。当該システム(100,100’,100’’)は、ガスクラスタビームを生成して、ノズル排出口(110b)から放出するノズル(110,1010)、及び、該ノズル(110,1010)の上流で隣接して設けられている滞留チャンバ(116,1016)を有する。前記滞留チャンバ(116,1016)は流入口(116a,1016a)を有する。前記ノズル(110,1010)は、単一のガスクラスタビームを前記基板(152,252)へ案内するように構成される。イオン化装置(122)は、前記排出口(110b)の下流に設けられ、かつ、前記ガスクラスタビーム(118)をイオン化してGCIB(128,128A,128A’)を生成するように構成される。当該システム(100,100’,100’’)はまた、前記チャンバ(116,1016)の流入口(116a,1016a)と流体をやりとりするガス供給部(115,1015)をも有する。前記ガス供給部(115,1015)は、ガス源(111,1011)、及び、前記ガス源(111,1011)と前記ノズル(110,1010)との間でのガス流を制御するように、前記ガス源(111,1011)と前記ノズル(110,1010)との間に設けられるバルブ(113,1013)を有する。

Description

本発明は、ガスクラスタイオンビーム(GCIB)を基板に照射するために1つ以上のノズルを利用するシステム及び方法に関し、より詳細には、1つ以上のノズルへの各異なるガスの供給を迅速に切り換えることが可能なシステム及び方法に関する。
ガスクラスタイオンビーム(GCIB)は、基板上の層をドーピング処理、エッチング、洗浄、平滑化、及び、成長又は堆積するのに用いられる。この議論のため、ガスクラスタとは、標準温度及び圧力の条件下で気体である物質の物質がナノサイズで凝集したものとする。係るガスクラスタは、互いに緩く結合した数分子〜数千の分子を含む凝集体で構成されてよい。ガスクラスタは、電子の衝突によって電離されうる。その結果ガスクラスタは、制御可能なエネルギーのビームを案内されるように生成することが可能となる。係るクラスタイオンの各々は典型的には、電荷の大きさと、そのクラスタイオンの電荷状態を表す1以上の整数との積によって与えられる正の電荷を運ぶ。クラスタイオンは通常、そのサイズが大きければ大きいほど最も有用である。なぜなら個々の分子当たりのエネルギーは小さいものの、クラスタイオン当たりでは相当大きなエネルギーを運ぶことができるからである。イオンクラスタは、基板と衝突する際に分解する。特別に分解したイオンクラスタ中の個々の分子は、クラスタエネルギー全体のうちのわずかなエネルギーしか運ばない。従って大きなイオンクラスタの衝突効果は相当大きいだが、非常に浅い表面領域に限定される。これにより、ガスクラスタイオンは、様々な表面改質プロセスにとって有用となるが、従来のイオンビーム処理に特有な深い表面下での損傷を起こさない。
米国特許出願第12/428945号明細書 米国特許仮出願第61/149930号明細書 米国特許出願第12/774050号明細書 米国特許第7060989号明細書 米国特許第7173252号明細書 米国特許出願第20100193898号明細書 米国特許出願第11/950128号明細書
従来のGCIBシステムは、様々なガス−たとえばHe、Ne、Ar、Kr、Xe、N2、O2、CO2、SF6、NO、N2O、及びこれらの混合物−からクラスタのビームを生成する。産業上のスケールでの基板のGCIB処理についての複数の新たに現れた用途は、半導体分野における応用である。基板のGCIB処理は、広範にわたるガスクラスタソースガス−その多くは不活性ガスである−を用いて行われるが、多くの半導体処理用途は、反応性のソースガス−ときに不活性ガス若しくは希ガスが併用又は混合される−を用いてGCIBを生成する。あるガス又はガス混合物の併用は、その反応性ゆえに互いに相性が良くない。しかもGCIB処理は場合により、ガスクラスタビームを放出する1つ以上のノズルへのガスの供給を変化させる工程を含む。そのようなガスの供給を変化させるため、1つ以上のノズルのすぐ上流のすべてのガスを保持する容積から第1のガスを、その第1のガスと相性の良くない第2のガスがその1つ以上のノズルへ供給されうる前に、実質的に排気することが必要になる。従って可能な限り迅速に異なる供給部間でのガスの供給を変化させることで、そのような変化に係る不稼働時間を短縮するGCIBシステム及び方法が必要とされている。
一の実施例では、ガスクラスタイオンビーム(GCIB)を基板に照射する処理システムが供される。当該システムは、ガスクラスタビームを生成して、ノズル排出口から放出するノズル、及び、該ノズルの上流で隣接して設けられている滞留チャンバを有する。前記滞留チャンバは流入口を有する。前記ノズルは、ガスクラスタビームを前記基板へ案内するように構成される。イオン化装置は、前記排出口の下流に設けられ、かつ、前記ガスクラスタビームをイオン化してGCIBを生成するように構成される。当該システムはまた、前記チャンバの流入口と流体をやりとりするガス供給部をも有する。前記ガス供給部は、ガス源、及び、前記ガス源と前記ノズルとの間でのガス流を制御するように、前記ガス源と前記ノズルとの間に設けられる第1バルブを有する。
第2ガス供給部は、前記滞留チャンバの流入口と流体をやり取りし、かつ、第2ガス源、及び、前記2ガス源と前記滞留チャンバとの間に設けられる第2バルブを有する。前記第2バルブは、前記第2ガス源と前記ノズルとの間の第2ガスの流れを制御する。前記第1バルブと前記第2バルブは、該第1バルブ及び前記第2バルブと、前記滞留チャンバの流入口との間の約2cm3未満である共通のガスを保持する容積を画定するように設けられる。また前記第1バルブと前記第2バルブは、前記第1ガス及び前記第2ガスを、各対応するガス源から前記ノズルへ選択的に供給することを可能とするように作動可能である。
他の実施例では、GCIBを基板に照射する処理システムが供される。当該システムは、少なくとも第1ノズルと第2ノズルを有する。前記第1ノズルと前記第2ノズルは、ガスクラスタビームを生成して、前記第1ノズルと前記第2ノズルの各対応する排出口を介して前記ガスクラスタビームを放出する。第1及び第2滞留チャンバは、それぞれ前記第1ノズルと第2ノズルの上流に隣接して設けられ、かつ、各対応する第1流出口と第2流出口を有する。前記第1ノズルと前記第2ノズルは、該第1ノズルと第2ノズルから放出されたガスクラスタビームを少なくとも部分的に合体させることで単一のガスクラスタビームを生成し、かつ、前記単一のガスクラスタビームを前記基板へ向かうように案内するように互いに近接して配置される。イオン化装置は、前記ノズル排出口の下流に設けられ、かつ、前記単一のガスクラスタビームをイオン化して前記GCIBを生成するように備えられている。当該システムはまた、前記第1及び第2滞留チャンバの第1及び第2流入口と流体をやり取りする第1ガス供給部をも有する。前記第1ガス供給部は、第1ガス源、並びに、該第1ガス源と、前記第1ノズル及び前記第2ノズルとの間での第1ガスの流れを制御するため、前記第1ガス源と、前記第1ノズル及び前記第2ノズルの各々との間に第1対のバルブを有する。
第2ガス供給部は、前記第1及び第2滞留チャンバの第1及び第2流入口と流体をやり取りする。前記第2ガス供給部は、第2ガス源、並びに、該第2ガス源と、前記第1ノズル及び前記第2ノズルとの間での第2ガスの流れを制御するため、前記第2ガス源と、前記第1ノズル及び前記第2ノズルの各々との間に第2対のバルブを有する。前記第1対のバルブと前記第2対のバルブは、該第1対のバルブと前記第2対のバルブの各々のバルブのうちの一と、前記第1滞留チャンバの第1流入口との間で第1共通のガスを保持する容積を画定するように設けられる。第2共通のガスを保持する容積は、前記第1対のバルブと前記第2対のバルブの各々のバルブのうちの他と、前記第2滞留チャンバの第2流入口との間で画定される。前記第1共通のガスを保持する容積又は前記第2共通のガスを保持する容積は、約2cm3未満である。前記第1対のバルブと前記第2対のバルブの作動は、前記第1ガス又は前記第2ガスの、各対応するガス源から前記第1ノズル又は前記第2ノズルへの選択的供給を可能にするのに有効である。
他の実施例では、GCIBを基板に照射するのに用いられる処理システム内にガスを供給する方法が供される。当該方法は、第1ガス源からノズルへ、第1バルブ、及び、前記ノズルの上流で隣接する滞留チャンバの流入口を介して、第1ガスを供給する工程を有する。前記第1バルブは、第2ガス源と流体を連結させる第2バルブと流体をやり取りする。それにより、前記第1バルブ、前記第2バルブ、及び、前記滞留チャンバの流入口は一つになることで、前記第1バルブ、前記第2バルブ、及び、前記滞留チャンバの流入口との間で、約2cm3未満である共通のガスを保持する容積を画定する。前記ノズルは、ガスクラスタビームを生成して、前記ノズルの排出口を介して放出し、かつ、前記ガスクラスタビームを前記基板へ向かうように案内するように構成される。当該方法はまた、前記ガスクラスタビームをイオン化して前記GCIBを生成するイオン化装置を通り抜けるように前記ガスクラスタビームを案内する工程をも有する。前記第1バルブは、前記第1ガス源から前記ノズルへの前記第1ガスの流れを中断するように閉じられる。共通のガスを保持する容積及び前記滞留チャンバからの第1ガスは、排気バルブを介して排気される。前記第2バルブは、前記第2ガス源から、前記共通のガスを保持する容積を介して前記ノズルへ第2ガスを供給するように開かれる。
本発明の実施例による複数のノズルを備えるGCIBシステムの概略図である。 本発明の他の実施例による複数のノズルを備えるGCIBシステムの概略図である。 本発明のさらに他の実施例による複数のノズルを備えるGCIBシステムの概略図である。 GCIBシステムで用いられるイオン化装置の実施例の概略図である。 複数のノズル、1つ以上のガス供給部、及び、前記複数のノズルと前記1つ以上のガス供給部との間に供された様々なガス流の相互接続部を有する複数のノズルを備える集合体の実施例の概略図である。 複数のノズル、1つ以上のガス供給部、及び、前記複数のノズルと前記1つ以上のガス供給部との間に供された様々なガス流の相互接続部を有する複数のノズルを備える集合体の実施例の概略図である。 複数のノズル、1つ以上のガス供給部、及び、前記複数のノズルと前記1つ以上のガス供給部との間に供された様々なガス流の相互接続部を有する複数のノズルを備える集合体の実施例の概略図である。 複数のノズル、1つ以上のガス供給部、及び、前記複数のノズルと前記1つ以上のガス供給部との間に供された様々なガス流の相互接続部を有する複数のノズルを備える集合体の実施例の概略図である。 複数のノズル、1つ以上のガス供給部、及び、前記複数のノズルと前記1つ以上のガス供給部との間に供された様々なガス流の相互接続部を有する複数のノズルを備える集合体の実施例の概略図である。 A-Cは、様々な複数のノズルの配置を表し、かつ、様々なノズル配置を収容する様々なガススキマーの断面形状を有する複数のノズル集合体に係る様々な実施例の断面図である。 AとBは、様々な複数のノズルの配置を表し、かつ、様々なノズル配置を収容する様々なガススキマーの断面形状を有する複数のノズル集合体に係る様々な実施例の断面図である。 AとBは、様々な複数のノズルの配置を表し、かつ、様々なノズル配置を収容する様々なガススキマーの断面形状を有する複数のノズル集合体に係る様々な実施例の断面図である。 A-Dは、ガスクラスタビームが、GCIBの主軸に沿った点で交差するように内向きのポインティング角に設けられたノズルを備える複数のノズル集合体の様々な実施例の概略図である。 複数のノズルを備えるGCIBの動作方法の実施例のフローチャートである。 複数のノズルを備えるGCIBシステムを用いた浅溝分離(STI)構造の形成方法の実施例のフローチャートである。 単一ノズルGCIBシステムへガスを供給するシステムの実施例の概略図である。 デュアルノズルGCIBシステムへガスを供給するシステムの実施例の概略図である。
ここで図1を参照すると、本発明の実施例による、層を改質、堆積、成長、又はドーピング処理するGCIB処理システム100が記載されている。GCIB処理システム100は、真空容器102、上に被処理基板152が固定される基板ホルダ150、及び、真空排気システム170A、170B、170Cを有する。基板152は、半導体基板、ウエハ、フラットパネルディスプレイ(FPD)、液晶ディスプレイ(LCD)、又は他の任意の試料であってよい。GCIB処理システム100は、基板152を処理するためにGCIBを生成するように構成される。
さらに図1のGCIB処理システム100を参照すると、真空容器102は3つの連通するチャンバを有する。3つの連通するチャンバとは具体的には、ソースチャンバ104、イオン化/加速チャンバ106、及び、減圧封止を供する処理チャンバ108である。3つのチャンバはそれぞれ、真空排気システム170A、170B、170Cによって適切な動作圧力にまで排気される。3つの連通するチャンバ104、106、108では、ガスクラスタビームが第1チャンバ(ソースチャンバ104)内に生成されうる一方で、GCIBは、前記ガスクラスタビームがイオン化及び加速される第2チャンバ(イオン化/加速チャンバ106)内に生成されうる。よって第3チャンバ(処理チャンバ108)内では、加速されたGCIBが、基板152を処理するのに利用されうる。
図1の典型的な実施例では、GCIB処理システム100は、2つのガス供給部115、1015及び2つのノズル110、1010を有する。2以外の数のノズル及び2以外の数のガス供給部を有する他の実施例については後述する。なおこれらもまた本発明の技術的範囲内に属する。2つのガス供給部115、1015の各々は、2つの滞留チャンバ116と1016のうちの一及び2つのノズル110と1010のうちの一に接続される。第1ガス供給部115は、第1ガス源111、第2ガス源112、第1ガス制御バルブ113A、第2ガス制御バルブ113B、及びガス測定バルブ113を有する。たとえば第1ガス源111に貯蔵された第1ガス組成物は、圧力下で、第1ガス制御バルブ113Aを通り抜けて(複数の)ガス測定バルブ113へ導かれる。それに加えて、たとえば第2ガス源112に貯蔵された第2ガス組成物は、圧力下で、第2ガス制御バルブ113Bを通り抜けて(複数の)ガス測定バルブ113へ導かれる。さらに、たとえば第1ガス供給部115の第1ガス組成物及び/又は第2ガス組成物は、凝縮可能な不活性ガス、キャリアガス、又は希釈ガスを有してよい。たとえば不活性ガス、キャリアガス、又は希釈ガスは希ガス−つまりHe、Ne、Ar、Kr、Xe、又はRn−を有してよい。
同様に第2ガス供給部1015は、第1ガス源1011、第2ガス源1012、第1ガス制御バルブ1013A、第2ガス制御バルブ1013B、及びガス測定バルブ1013を有する。たとえば第1ガス源1011に貯蔵された第1ガス組成物は、圧力下で、第1ガス制御バルブ1013Aを通り抜けて(複数の)ガス測定バルブ1013へ導かれる。それに加えて、たとえば第2ガス源1012に貯蔵された第2ガス組成物は、圧力下で、第2ガス制御バルブ1013Bを通り抜けて(複数の)ガス測定バルブ1013へ導かれる。さらに、たとえば第1ガス供給部1015の第1ガス組成物及び/又は第2ガス組成物は、凝縮可能な不活性ガス、キャリアガス、又は希釈ガスを有してよい。たとえば不活性ガス、キャリアガス、又は希釈ガスは希ガス−つまりHe、Ne、Ar、Kr、Xe、又はRn−を有してよい。
さらに第1ガス源111と1011及び第2ガス源112と1012の各々は、イオン化されたクラスタを生成するのに利用される。第1ガス源111と1011及び第2ガス源112と1012の物質の組成は、主たる原子(又は分子)種−つまり層のドーピング処理、堆積、改質、又は成長のために導入されることが必要な第1及び第2の原子成分−を有する。
第1及び/又は第2の原子成分を含む高圧の凝縮可能ガスが、第1ガス供給部115からガス供給管114を介して滞留チャンバ116へ導入され、かつ、適切な形状のノズル110を介して実質的に低圧の真空へ排出される。高圧の凝縮可能なガスが滞留チャンバ1016からソースチャンバ104の低圧領域にまで膨張する結果、ガスの速度は音速を超える速度にまで加速され、かつ、ガスクラスタビームがノズル1010から放出される。
ノズル110と1010は近接して設けられている。それにより、ノズル110と1010によって生成される個々のガスクラスタビームは、ガススキマー120に到達する前に、ソースチャンバ104の真空環境中で実質的に単一のガスクラスタビーム118となる。ガスクラスタビーム118の化学組成物は、第1ガス供給部115と第2ガス供給部1015によって与えられ、ノズル110と1010を介して注入される組成物の混合体を表す。
噴流が膨張する結果、静的なエンタルピーが運動エネルギーに変わり、その噴流が本質的に冷却されることで、そのガス噴流の一部は、凝集して、複数のクラスタを有するガスクラスタビームを生成する。各クラスタは、数個〜数千個の弱く結合した原子又は分子で構成される。ソースチャンバ104とイオン化/加速チャンバ106との間であって、ノズル110と1010の排出口から下流に位置するガススキマー120が、クラスタを生成したガスクラスタビーム118の中心部でのガス分子から、クラスタを生成するように凝集し得ないガスクラスタビーム118の周辺部でのガス分子を部分的に分離する。とりわけ、このようにガスクラスタビーム118の一部を選択することで、高圧であることが望ましくない下流領域(たとえばイオン化装置122及び処理チャンバ108)での圧力が減少しうる。さらにガススキマー120は、イオン化/加速チャンバ106へ入り込む前のガスクラスタビームの初期寸法を画定する。
第1ガス供給部115と第2ガス供給部1015は、滞留チャンバ116と1016へ導入されるガス混合物の対流圧力と温度を独立に制御するように構成されてよい。温度制御は、各ガス供給部内で適切な温度制御システム(たとえば加熱装置及び/又は冷却装置)(図示されていない)を用いることによって実現されてよい。それに加えて、マニピュレータ117は、たとえば滞留チャンバ116を介してノズル110と機械的に結合してよい。マニピュレータ117は、ノズル1010とは独立して、ガススキマー120に対して結合したノズル110の位置設定を行うように構成される。同様にマニピュレータ1017は、たとえば滞留チャンバ1016を介してノズル1010と機械的に結合してよい。マニピュレータ1017は、ノズル110とは独立して、ガススキマー120に対して結合したノズル1010の位置設定を行うように構成される。よって複数のノズルを備える集合体の各ノズルは、単一のガススキマー120に対して適切な位置設定を行うように構成されてよい。
ガスクラスタビーム118がソースチャンバ104内で生成された後、ガスクラスタビーム118中の成分であるガスクラスタは、イオン化装置122によってイオン化されることで、GCIB128を生成する。イオン化装置122は、1つ以上のフィラメント124から電子を発生させる電子衝突イオン化装置を有してよい。1つ以上のフィラメント124からの電子は、加速されて、イオン化/加速チャンバ106内部のガスクラスタビーム118中のガスクラスタと衝突するように案内される。ガスクラスタとの衝突の際、十分なエネルギーの電子が、ガスクラスタ内の分子から飛び出すことで、イオン化した分子が生成される。ガスクラスタがイオン化することで、電荷−概して正味で正の電荷−を有するガスクラスタイオンの集団が生じうる。
図1に図示されているように、ビーム電子機器130は、GCIB128をイオン化し、引き出し、加速させ、かつ集束させるのに利用される。ビーム電子機器130は、電圧VFを供することでイオン化装置のフィラメント124を加熱するフィラメント電源136を有する。
それに加えてビーム電子機器130は、イオン化/加速チャンバ106内の設けられた、イオン化装置122からクラスタイオンを引き出すように適切に印加された高電圧電極126の組を有する。続いて高電圧電極126は、引き出されたクラスタイオンを所望のエネルギーにまで加速させ、かつ、その引き出されたクラスタイオンを集束させることで、GCIB128を画定する。GCIB128中のクラスタイオンの運動エネルギーは典型的には、約keV〜数10keVの範囲である。たとえばGCIB128は、100keVにまで加速されてよい。
図1に図示されているように、ビーム電子機器130はさらに、イオン化装置122の陽極へ電圧VAを供する陽極電源をさらに有する。前記陽極電源は、イオン化装置のフィラメント124から放出された電子を加速して、その電子をガスクラスタビーム118中のガスクラスタと衝突させることでクラスタイオンを生成する。
それに加えて図1に図示されているように、ビーム電子機器130は、引き出し電源138を有する。引き出し電源138は、電圧VEを供することで、高電圧電極126のうちの少なくとも1つへバイアス印加することで、イオン化装置122のイオン化領域からイオンを引き出し、かつGCIB128を生成する。たとえば引き出し電源138は、イオン化装置122の陽極電圧以下の電圧を、高電圧電極126の第1電極へ供する。
さらにビーム電子機器130は加速電源140を有する。加速電源140は電圧VAccを供することで、高電圧電極126のうちの1つは、イオン化装置122に対してバイアス印加される。その結果、全GCIB加速エネルギーがVAcc電子ボルト(eV)に略等しくなる。たとえば加速電源140は、イオン化装置122の陽極電圧と第1電極の引き出し電圧以下の電圧を、高電圧電極126の第2電極へ供する。
さらにビーム電子機器130はレンズ電源142と144を有してよい。レンズ電源142と144は、ある電位(たとえばVL1とVL2)で高電圧電極126の一部にバイアス印加することで、GCIB128を集束させるように供されてよい。たとえば、レンズ電源142は、イオン化装置122の陽極電圧、第1電極の引き出し電圧、及び第2電極の加速電圧以下の電圧を高電圧電極126の第3電極へ供してよく、かつ、レンズ電源144は、イオン化装置122の陽極電圧、第1電極の引き出し電圧、第2電極の加速電圧以下の電圧、及び第3電極の第1レンズ電圧を高電圧電極126の第4電極へ供してよい。
イオン化の手法と引き出し手法のいずれにも多くの変化型が用いられ得ることに留意して欲しい。本明細書に記載された手法は教示目的として有用であるが、他の引き出し手法は、イオン化装置と、(複数の)引き出し電極(又は引き出し光学系)の第1素子をVAccに設置する工程を含む。これは一般的には、イオン化装置電源のための制御電圧のファイバ光学系プログラムを必要とするが、全体の光学列をより単純にする。本明細書に記載された発明は、イオン化装置と引き出し電極のバイアス印加の詳細にかかわらず有用である。
高電圧電極126の下流のイオン化/加速チャンバ106内のビームフィルタ146は、100個以下の原子及び/又は分子を有するクラスタの数を実質的に減少させる。ビームフィルタ146は、フィルタリング処理を補助するため、GCIB128全体にわたって磁場をかける磁石の集合体を有してよい。
さらに図1を参照すると、ビームゲート148が、イオン化/加速チャンバ106内のGCIB128の経路中に設けられる。ビームゲート148は、GCIB128がイオン化/加速チャンバ106から処理チャンバ108へ通過して処理用GCIB128Aを画定することを可能にする開状態、及び、GCIB128による処理チャンバ108への入射が阻止される閉状態を有する。制御ケーブルは、制御装置190からビームゲート148へ制御信号を伝える。制御信号は、開状態と閉状態との間でビームゲート148を制御可能なように切り換える。
基板152−ウエハ、半導体ウエハ、フラットパネルディスプレイ(FPD)、液晶ディスプレイ(LCD)、又は他のGCIB処理による被処理基板であってよい−は、処理チャンバ108内の処理用GCIB128Aの経路中に設けられる。大抵の用途は、空間的に均一な結果が得られるように大きな基板を処理することを念頭に置いているので、空間的に均一な結果が得られるように、大面積にわたって処理用GCIB128Aを均一に走査させる走査システムが望ましいと考えられる。
X走査アクチュエータ160は、X走査運動の方向(紙面に垂直な方向)に、基板ホルダ150を直線運動させる。Y走査アクチュエータ162は、Y走査運動の方向(一般的にはX方向と直交する方向)に、基板ホルダ150を直線運動させる。X走査運動とY走査運動とを組み合わせることによって、基板ホルダ150によって保持される基板150は、処理用GCIB128Aを通り抜けてラスタ状に走査運動をするように並進される。その結果、基板152を処理するための処理用GCIB128Aによって、基板152の表面が均一に照射される。
基板ホルダ150は、処理用GCIB128Aの軸に対してある角度で基板152を設ける。それにより処理用GCIB128Aは、基板152の表面に対してあるビーム入射角166を有する。ビーム入射角166は、90°でもよいし他の角度であってもよいが、一般的には90°付近である。Y走査の間、基板152と基板ホルダ150は、図示された位置から、指定符号152Aと150Aによってそれぞれ指し示された他の位置”A”へ移動する。2つの位置の間を移動する際、基板152は、処理用GCIB128Aを通り抜けるように走査され、かつ、2つの端の位置では、処理用GCIB128Aの経路から完全に外れて移動する(オーバースキャン)。図1には明示的に示されていないが、同様の走査及びオーバースキャンは、(一般的に)直交するX走査運動方向(紙面に垂直な方向)で行われる。
ビーム電流センサ180は、基板ホルダ150が処理用GCIB128Aの経路を外れて走査されるときに、処理用GCIB128Aのサンプルを妨害するように、処理用GCIB128Aの経路中であって基板ホルダ150の後方に設けられてよい。ビーム電流センサ180は典型的には、ビーム入射以外では閉じているファラデーカップ等で、絶縁マウント182を備えた真空容器102の壁に固定されている。
図1に図示されているように、制御装置190は、電気ケーブルを介してX走査アクチュエータ160及びY走査アクチュエータ162と接続し、かつ、処理用GCIB128Aに入るように又は外れるように基板152を設置し、処理用GCIB128Aに対して均一に基板152を走査することで、処理用GCIB128Aによる基板152の所望の処理を実現するため、X走査アクチュエータ160及びY走査アクチュエータ162を制御する。制御装置190は、ビーム電流センサ180によって収集されたサンプリングされたビーム電流を、電気ケーブルを介して受信し、それにより、GCIBを監視し、かつ、所定の照射量が供給されたときに処理用GCIB128Aから基板152を取り除くことによって、基板152が受けるGCIB照射量を制御する。
図2に図示された実施例では、GCIB処理システム100’は、図1の実施例と相似し、かつ、基板252を保持して、2軸において移動させるように動作可能なX-Y位置設定テーブルをさらに有する。たとえば、X運動は紙面に垂直な運動を有し、かつ、Y運動は方向264に沿った運動を有してよい。
処理用GCIB128Aは、基板252の表面に対してあるビーム入射角266をなして、基板252の表面上の投影衝突領域286で基板252と衝突する。X-Y運動によって、X-Y位置設定台253は、基板252の表面の各部を処理用GCIB128Aのビーム路内に位置するように設定してよい。それにより表面のどの領域も、処理用GCIB128Aによる処理のために投影衝突領域286と一致しうる。X-Y制御装置262は、X軸方向及びY軸方向の各々での位置と速度を制御するため、電気ケーブルを介してX-Y位置設定台253へ電気信号を与える。X-Y制御装置262は、電気ケーブルを介して制御装置190から制御信号を受け、かつ、制御装置190による操作が可能である。X-Y位置設定台253は、従来のX-Y台の位置設定技術に従った連続運動又はステップ状運動によって移動することで、投影衝突領域286内で基板252の様々な領域の位置設定をする。一の実施例では、X-Y位置設定台253は、処理用GCIB128Aによる処理のため、投影衝突領域286によって基板252の任意の部分をプログラム可能な速度で走査するように、制御装置190によってプログラムによる操作が可能である。
位置設定台253の基板保持面254は、伝導性であり、かつ、制御装置190によって操作される線量計測用処理装置に接続される。位置設定台253の絶縁層255は、位置設定台253の底部260から基板252と基板保持面254を分離する。衝突する処理用GCIB128Aによって基板252内に誘起される電荷は、基板252と基板保持面254を介して伝わる。信号は、線量測定のため、位置設定台253を介して制御装置190と結合する。線量測定は、GCIB電流を積算してGCIB処理線量を決定する積算手段を有する。ある条件下では、標的を中性化する電子源(図示されていない)−時に電子フラッドと呼ばれる−は、処理用GCIB128Aを中性化するのに用いられて良い。そのような場合、ファラデーカップ(図示されていないが、図1のビーム電流センサ180と同様であってよい)が、追加の電荷源にかかわらず正確な線量を保証するのに用いられて良い。その理由は、典型的なファラデーカップは、高エネルギーの正イオンの入射及び測定しかできないためである。
動作中、制御装置190は、処理用GCIB128Aを基板252へ照射するため、ビームゲート148を開ける信号を送る。制御装置190は、基板252が受けた累積線量を計算するため、基板252によって収集されたGCIB電流の測定結果を監視する。基板252が受けた線量が所定の線量に到達するとき、制御装置190はビームゲート148を閉じて、基板252の処理が完了する。基板252の所与の領域が受けたGCIB線量の測定結果に基づいて、制御装置190は、基板252の様々な領域を処理するのに適切なビーム滞在時間を実現するため、走査速度を調節して良い。
あるいはその代わりに、処理用GCIB128Aを基板252の表面全体にわたって一定のパターンに従って一定の速度で走査しても良い。しかしGCIB強度は、意図的に不均一な線量を試料へ供給するように変調される。GCIB強度は、様々な方法のうちの任意の方法によって、GCIB処理システム100’内で変調されて良い。その方法は、GCIB源からのガス流を変化させる工程、フィラメント電圧VF又は陽極電圧VAのいずれかを変化させることによってイオン化装置122を変調させる工程、レンズ電圧VL1及び/若しくはVL2を変化させることによってレンズ焦点を変調させる工程、又は、可変ビームブロック、調節可能シャッター、若しくは可変絞りによってGCIBの一部を機械的に阻止する工程を有する。変調の変化は、連続的なアナログ変化であって良いし、又は、時間変調切り換え若しくはゲート動作であっても良い。
処理チャンバ108は、その場計測システムをさらに有して良い。たとえばその場計測システムは光学診断システムを有して良い。前記光学診断システムは、入射光信号284によって基板252を照射する光送信器280と、基板252からの散乱光信号288を受光する光受信器282を有する。光学診断システムは、入射光信号284の処理チャンバ108への入射及び散乱光信号288の処理チャンバ108からの射出を可能にする光学窓を有する。さらに、光送信器280は送信光学系を有してよく、光受信器282は受信光学系を有してよい。光送信器280は、制御装置190から電気信号を受信して、その電気信号に応答する。光受信器282は、測定信号を制御装置190へ戻す。
その場計測システムは、GCIB処理の進展を監視する任意の装置を有して良い。一の実施例によると、その場計測システムは、光散乱計測システムを構成して良い。光散乱計測システムは、Therma-Wave社から販売されている、ビームプロファイルエリプソメトリ(エリプソメータ)とビームプロファイルリフレクトメトリ(リフレクトメータ)を内蔵する散乱計を有して良い。
たとえばその場計測システムは、統合された光デジタルプロファイロメトリ(iODP)散乱計を有して良い。前記iODP散乱計は、GCIB処理システム100’内での処理を実行した結果得られたプロセス性能データを測定する。計測システムはたとえば、処理の結果得られた計測データを測定又は監視して良い。計測データはたとえば、処理を特徴付けるプロセス性能データ−たとえばプロセス速度、相対プロセス速度、構造プロファイル角度、限界寸法、構造の厚さ又は深さ、構造の形状等−を決定するのに利用されて良い。たとえば基板上に材料を直接堆積するプロセスでは、プロセス性能データは、限界寸法(CD)−たとえば構造(つまりビア、ライン等)の上部CD、中部CD、若しくは底部CD−、構造の深さ、材料の厚さ、側壁角度、側壁形状、堆積速度、相対堆積速度、そのパラメータの空間分布、その空間分布の均一性を評価するパラメータを有して良い。制御装置190からの制御信号を介してX-Y位置設定台253を操作させることで、その場計測システムは、基板252の1つ以上の特性をマッピングすることができる。
図3に図示された実施例では、GCIB処理システム100’’は、図1の実施例と同様で、さらにたとえばイオン化/加速チャンバ106の出口領域(付近)に設けられた圧力セルチャンバ350を有する。圧力セルチャンバ350は、その圧力セルチャンバ350内での圧力を上昇させるため、バックグラウンドガスをその圧力セルチャンバ350へ供給する不活性ガス源252と、その圧力セルチャンバ350内の上昇した圧力を測定する圧力センサ354を有する。
圧力セルチャンバ350は、GCIB128のビームエネルギー分布を調節して調節された処理用GCIB128A’を生成して良い。このようなビームエネルギー分布の調節は、圧力セルチャンバ350内部で圧力が上昇した領域を通り抜けるように、GCIB128をGCIB経路に沿って案内することによって実現されうる。それによりGCIBの少なくとも一部が圧力の上昇した領域を通り抜ける。どの程度ビームエネルギー分布が調節されるのかは、GCIB路の少なくとも一部に沿った圧力と距離の積分によって評価されて良い。ここで距離(すなわち圧力セルチャンバ350の長さ)はビーム路長(d)によって表される。圧力と距離の積分の値が(圧力及び/又は距離の増大によって)増大するとき、ビームエネルギー分布は拡がり、かつ、ピークエネルギーは減少する。圧力と距離の積分の値が(圧力及び/又は距離の減少によって)減少するとき、ビームエネルギー分布は狭まり、かつ、ピークエネルギーは増大する。圧力セルの設計の詳細については特許文献4を参照して欲しい。
制御装置190は、マイクロプロセッサ、メモリ及びデジタルI/Oポートを有する。デジタルI/Oポートは、GCIB処理システム100(又は100’,100’’)からの出力を監視するのみならず、GCIB処理システム100(又は100’,100’’)とやり取りし、かつGCIB処理システム100(又は100’,100’’)への入力を始動させるのに十分な制御電圧を発生させる能力を有する。しかも制御装置190は、真空排気システム170A、170B、170C、第1ガス源113A、第2ガス源1013A、第1ガス制御バルブ113B、第2ガス制御バルブ1013B、ビーム電子機器130、ビームフィルタ146、ビームゲート148、X方向走査アクチュエータ160、Y方向走査アクチュエータ162、及びビーム電流センサ180と結合し、かつこれらと情報をやり取りする。たとえばメモリ内に記憶されたプログラムは、基板152上でGCIBプロセスを実行するため、プロセスレシピに従って、GCIB処理システム100の上述の構成部材への入力を始動するのに利用されて良い。
しかし制御装置190は、汎用コンピュータシステムで実装されて良い。そのシステムは、メモリに格納されている1以上の命令に係る1以上のシーケンスを実行するプロセッサに応答して、本発明に係るマイクロプロセッサベースの処理の一部又は全部を実行する。係る命令は、たとえばハードディスク又は取り外し可能な媒体のような別のコンピュータによる読み取りが可能な媒体から制御装置のメモリに読み込まれて良い。多重処理構成である1以上のプロセッサが、主メモリに格納されている命令のシーケンスを実行する制御装置マイクロプロセッサとして用いられても良い。代替実施例では、ソフトウエア命令に代わって又はそれと併用して、ハードウエアに組み込まれた回路が用いられても良い。よって実施例は、ハードウエア回路及びソフトウエア回路の特定の組み合わせに限定されない。
制御装置190は、上述したように、任意の数の処理装置を構成するのに用いられて良い。制御装置190は、処理装置からのデータを収集、提供、処理、記憶、及び表示して良い。制御装置190は、1つ以上の処理装置を制御するため、多数の制御装置のみならず多数のアプリケーションを有して良い。たとえば制御装置190は、グラフィカルユーザーインターフェース(GUI)構成要素(図示されていない)を有して良い。GUI構成要素は、ユーザーが1つ以上の処理装置を監視及び/又は制御できるようになる使用が容易なインターフェースを供することができる。
制御装置190は、GCIB処理システム100(又は100’,100’’)に対して局所的に設置されても良いし、又はインターネット又はイントラネットを介してGCIB処理システム100(又は100’,100’’)に対して離れた場所に設置されても良い。よって制御装置190は、直接接続、イントラネット、インターネット及びワイヤレス接続のうちの少なくとも1を用いることによってGCIB処理システム100(又は100’,100’’)とのデータのやり取りをして良い。制御装置190は、たとえば顧客側(つまりデバイスメーカー等)のイントラネットと結合して良いし、又はたとえば売り手側(つまり装置製造者等)のイントラネットと結合しても良い。さらに別なコンピュータ(つまり制御装置、サーバー等)が、たとえば制御装置とアクセスすることで、直接接続、イントラネット及びインターネットのうちの少なくとも1つを介してデータのやり取りをして良い。
基板150(又は250)は、クランプシステム(図示されていない)−たとえば機械クランプシステム又は電気クランプシステム(たとえば静電クランプシステム)−によって基板ホルダ152(又は252)に固定されて良い。さらに基板ホルダ152(又は252)は、基板ホルダ152(又は252)と基板150(又は250)の温度を調節及び/若しくは制御する加熱又は冷却システムを有して良い。
真空排気システム170A,170B,170Cはたとえば、最大で5000l/sec(以上)の排気速度での排気が可能なターボ分子真空ポンプ(TMP)及びチャンバ圧力をしぼるゲートバルブを有して良い。ドライプラズマエッチングに用いられる従来のプラズマ処理装置では、1000〜3000l/secのTMPが一般に用いられている。TMPは、典型的には50mTorr未満の低圧処理にとって有用である。高圧(約50mTorrよりも高い圧力)での処理については、メカニカルブースターポンプ及びドライ粗引きポンプが用いられて良い。さらにチャンバ圧力の監視装置(図示されていない)が、真空容器102又は3つの真空チャンバ104,106,108のいずれかと結合して良い。圧力を測定する装置はたとえば、キャパシタンスマノメータ又はイオン化ゲージであって良い。
また図2と図3には、ノズルマニピュレータに係る代替実施例も図示されている。図1に図示されているような別個に動作可能なマニピュレータ117,1017と結合する各ノズル110,1010ではなく、ノズル110,1010は互いに結合し、かつ、一緒になって1つのマニピュレータ117Aと結合して良い。ガススキマー120と対向するノズル110,1010の位置は、個別ではなく組としてまとめて操作されて良い。
ここで図4を参照すると、ガスクラスタ噴流(図1乃至3のガスクラスタビーム118)を電離するガスクラスタイオン化装置(図1乃至3の122)の断面300が図示されている。断面300はGCIB128の軸に対して垂直である。典型的なガスクラスタのサイズ(2000〜15000原子)では、ガススキマー開口部(図1乃至3の120)を飛び出してイオン化装置(図1乃至3の122)へ入射するクラスタは、約130〜1000電子ボルト(eV)の運動エネルギーで進行する。これらの低エネルギーでは、イオン化装置122内での空間電荷が中性から逸脱する結果、噴流の急激な分散が生じる。このときビーム電流が大きく失われる。他のイオン化装置によって、ガスクラスタは電子衝突により電離する。この設計では、熱電子(310によって7例が示されている)が、複数の線形熱イオンフィラメント302a、302b、302(典型的にはタングステン)から放出され、かつ、電子反跳電極306a,306b,306cとビーム形成電極304a,304b,304cにより供される適切な電場の作用によって引き出され、かつ集束する。熱電子310は、ガスクラスタ噴流とその噴流の軸を通過して、対向するビーム形成電極304bと衝突することで、低エネルギーの2次電子(312,314,316で例示されている)を発生させる。
(簡明を期すため)図示されてはいないが、線形熱イオンフィラメント302bと302cもまた、低エネルギーの2次電子を発生させる熱電子を生成する。すべての2次電子は、空間電荷の中性を維持するのに要求されるように、正電荷の電離したガスクラスタ噴流へ引きつけられ得る低エネルギーの電子を供することによって、電離したクラスタ噴流が空間電荷の中性を保つことを保証する。ビーム形成電極304a、304b、304cは、線形熱イオンフィラメント302a、302b、302cに対して正のバイアスが印加される。電子反跳電極306a、306b、306cは、線形熱イオンフィラメント302a、302b、302cに対して負のバイアスが印加される。絶縁体308a、308b、308c、308d、308e、308fは、電極304a,304b,304c、306a、306b、306cを電気的に絶縁して支持している。たとえばこの自己中性化イオン化装置は、有効でかつ1000μA超のアルゴンGCIBを実現する。
あるいはその代わりにイオン化装置は、プラズマからの電子の引き出しを利用して、クラスタを電離しても良い。これらのイオン化装置の幾何学構造は、ここで説明した3つのフィラメントイオン化装置とはかなり異なる。しかし動作原理とイオン化装置の制御は非常に似ている。たとえばイオン化装置の設計は、特許文献5に記載されたイオン化装置と似ている。
ガスクラスタイオン化装置(図1乃至3の122)は、GCIB128の電荷状態を変化させることによって、GCIB128のビームエネルギー分布を調節して良い。たとえば電荷状態は、電子束、電子エネルギー、又は、ガスクラスタの電子衝突により誘起される電離において利用される電子の電子エネルギー分布を調節することによって調節されて良い。
ここで図5乃至図9を参照すると、図1乃至図3のGCIB処理システム100(又は100’,100’’)の複数のノズルとガス供給集合体に係る様々な実施例が図示されている。図5は、1つのガス供給部2010と、該ガス供給部2010によって供給される2つのノズル2110と2120を有する複数のノズルとガス供給部の集合体に係る実施例を表している。たとえば図1のGCIB処理システム100の第1ガス供給部115と同様に、ガス供給部2010(及び図5〜9の他すべてのガス供給部)は、第1ガス供給源、第2ガス供給源、第1ガス制御バルブ、第2ガス制御バルブ、及び、ガス計測バルブを有して良い。前記ガス計測バルブは、第1及び第2のガス制御バルブによって供給される複数の種類のガスからなるガス混合体の生成を可能にするか、又は、第1ガス供給源又は第2ガス供給源のいずれかから1種類のガスのみを流すことを可能にする。図5の複数のノズルとガス供給部の集合体は、1種類のガス又はガス混合体の大きな流れが求められるために複数のノズルの利用が必要となるGCIB用途に適している。よって同一又は同様の条件(つまり圧力及び温度)が、ノズルの先にある滞留チャンバ内部で維持され、かつ、同一又は同様のサイズのノズルが、従来技術に係る1つのガス供給部及び1つのノズルからなるGCIBシステム内のノズルとして利用されて良い。
図6は、図1、図2、及び図3のGCIB処理システム100(又は100’、100’’)の複数のノズルとガス供給部の集合体に係る実施例の本質を表している。図6の集合体は、2つのガス供給部3010と3020及び2つのガスノズル3110と3120を有する。2つのガス供給部3010と3020及び2つのガスノズル3110と3120のため、図6の集合体は、相性の良くないガス及び/又は自然発火性ガスの混合物からなるガスクラスタビームの生成が求められるGCIB用途での利用が可能となる。そのような相性の良くないガス混合物は、1つ又は複数のノズル中で十分には事前混合され得ない。その理由は、その部材内で相性の良くないガス混合物同士の有害な化学反応が起こること、及び、1つのガス供給部の管構造に起因する。図6の複数のノズルとガス供給部の集合体は、相性の良くないガス混合物成分及び/又は自然発火性のガス混合物成分用に独立のガス供給部3010と3020を供することによってこの問題を解決する。相性の良くないガス混合物成分及び/又は自然発火性のガス混合物成分は、少なくとも部分的に結合して1つのガスクラスタビームを生成するように、近接して設けられたノズル3110と3120からの注入の際にのみ混合される。他の利点は、様々な希釈ガスが様々なガス混合物に用いられ得ることである。たとえば第1ガス混合物は希釈ガスとしてのHeであって、第2ガス混合物はArを用いて良い。同一組成のガス混合物をノズル3110と3120へ流すように図6の複数のノズルとガス供給部の集合体を構成することも可能である。さらに図6の複数のノズルとガス供給部の集合体は、ガス混合物の最適なクラスタの核化条件が異なることで、様々な滞留条件が求められる場合に、ノズル3110と3120からの様々な滞留圧力及び/又は温度でのガス混合物の注入を可能にする。一般的に滞留圧力の制御は、ガス供給部のガス計測バルブを設定することにより実現されうる。他方滞留温度の制御は、適切なヒーター又は冷却装置(図示されていない)を用いることによって実現されて良い。
図7は、ガス供給部4010及び4020と3つのノズル4110、4120、及び4130を有する、図5の集合体と図6の集合体とを結合した複数のノズルとガス供給部の集合体を表している。ガス供給部4010は2つのノズル4110と4120をそれぞれ供給することで、1種類のガス混合物の流速を速くすることを可能にする。他方ガス供給部4020はノズル4130のみを供給する。この構成は、相性の良くないガス及び/又は自然発火性ガスを処理する能力を保持しながら1種類のガス混合物の成分の流速を速くすることが要求される用途に適している。図8は図6と同様の実施例を表している。図8の実施例は、3つのガス供給部5010、5020、及び5030と3つのノズル5110、5120、及び5130を有するように拡張される。それによりGCIB処理が必要とされる場合に、3種類の異なるガス混合物を独立にノズルへ導入することが可能となる。図9は、3つのガス供給部6010、6020、及び6030と4つのノズル6110、6120、6130、及び6140を有する、図5の集合体と図8の集合体とを結合した複数のノズルとガス供給部の集合体を表している。ガス供給部6010はノズル6110及び6120と接続する。それにより追加の2種類のガス混合物の成分を独立に供しながら高いガス混合物の流速を実現することが可能となる。
図5〜9の実施例が、プロセス条件が要求するように、複数のガス(又はガス混合物)を各独立したノズルへ同時に流すように設定されうる一方で、複数のガス供給部とノズルを順次動作させることも可能である。処理工程のシーケンスにおいては、複数の種類のガス(又はガス混合物)を同時に流す工程を含む少なくとも1つの工程が用いられる。たとえば図6の実施例においては、第1GCIB処理工程は、ガス供給部3010によって生成されてノズル3110を介して導入される1種類のガス(又はガス混合物)のみを流す工程を含んで良く、かつ、第2処理工程は、それぞれガス供給部3010及び3020によって生成されてノズル3110及び3120を介して導入される第1及び第2のガス(又はガス混合物)を流す工程を含んで良い。
異なる数(たとえば5以上)のノズルと異なる数(たとえば4以上)のガス供給部の集合体を有する複数のノズルとガス供給部の集合体も可能であることは明らかである。ガス供給部の一部は複数のノズルと接続することで、高流速を実現させて良い。係る実施例は本発明の技術的思想の範囲内に属することは明らかである。
図10A〜12Bは、複数のノズルの様々な空間配置と、特定のノズル配置と併用される1つのガススキマーの様々な断面形状を表す断面概略図である。集合体内部で複数のノズルが互いに近接して設けられていることで、ノズルを飛び出す各独立したガスクラスタビームは、ガススキマーへ到達する前に、実質的又は少なくとも部分的に結合することで1つのガスクラスタビームとなる。ガススキマーへ到達する前にガスクラスタビームが結合して1つのガスクラスタビームとなることで、従来技術の1つのガス供給部と1つのノズルGCIBシステムにおいて用いられるGCIBシステム構成部材と同一の構成部材をガススキマーの下流で用いることが可能となる。これらの下流での成分が同一であるとすると、基本的にGCIBシステムのソースチャンバ内において、複数のガス供給部、相対的にほとんど修正及び/又は部品の置換することなく、既存GCIBシステムが複数のノズルシステムに変換されうることが予想される。
図10Aは、実質的に環状の断面積のガススキマー7000を通過するガスクラスタビームを生成するように横に並んで(又は縦に並んで)設けられる2つのノズル7010と7020を有する複数のノズル集合体の断面を表している。図10Bは、楕円のガススキマー7100を備える同様のデュアルノズル集合体を表している。楕円のガススキマー7100はノズル7110及び7120と一直線上に整列している。図10Cは、2つの円形突出部を有するガススキマー7200を備える同様のデュアルノズル集合体を表している。2つの円形突出部はノズル7210及び7220と一致している。図10A-10Cの実施例は容易に多数のノズルを備える集合体に拡張されうる。たとえば図11Aは、実質的に環状のガススキマー7300を通り抜けるようにガスクラスタビームを注入する3つのノズル7310,7320,7330を備える集合体を表している。図11Bは、3つの円形突出部を有するガススキマー7400を備える同様の3つのノズルの集合体を表している。3つの円形突出部はノズル7410、7420、及び7430と一致している。同様に、図12A-Bは、上記の基本概念を4つのノズル7510,7520,7530,7540及び4つのノズル7610,7620,7630,7640を備える集合体に拡張したものである。その結果、実質的に環状のガススキマー7500と4つの円形突出部を有するガススキマー7600を通り抜けるようにガスクラスタビームが注入される。本発明の技術的思想の範囲内に属する他の実施例も容易に想到しうる。
さらに図13A-Dの部分概略図に表されているように、ガスクラスタビームの結合を支援するため、ノズル(3つのノズル410,412,414が図示されているが、本発明はそれに限定されない)は、図1,2,3のガスクラスタビーム118のビーム軸119に沿った1つの交差点420へ向けて、そのビーム軸119とある角度をなすように設けられる。たとえば各独立するノズル410,412,414のガスクラスタビーム軸411,413,415は、図13Aに表されているように、(たとえば図1のGCIB処理システム100の)イオン化装置122内部にて、ビーム軸119に沿って1つの交差点420で交差して良い。あるいはその代わりに、各独立するノズル410,412,414のガスクラスタビーム軸411,413,415は、図13Bに表されているように、ガススキマー120の下流であってイオン化装置122の上流にてビーム軸119に沿って1つの交差点420で交差して良い。他の代替実施例では、各独立するノズル410,412,414のガスクラスタビーム軸411,413,415は、図13Cに表されているように、ガススキマー120の入力と出力との間にてビーム軸119に沿って1つの交差点420で交差して良い。あるいはまた、各独立するノズル410,412,414のガスクラスタビーム軸411,413,415は、図13Dに表されているように、ノズル410,412,414の出力とガススキマー120の入力との間にてビーム軸119に沿って1つの交差点420で交差して良い。内側の傾斜角−つまり平行な配置からのずれ−は0.5〜10°の範囲、0.5〜5°の範囲、又は1〜2°の範囲であって良い。
ここで図14を参照すると、本発明の実施例によるGCIBを基板へ照射する方法が示されている。当該方法は、少なくとも2つのノズルからなる組と第1ガス供給部を備えるGCIB処理システムを供する工程8010で開始されるフローチャート8000を有する。前記少なくとも2つのノズルからなる組は、1つのガススキマーに到達する前に、各独立したガスクラスタビームの結合を保証するように相互に近接して配置されているか、又は、ビーム軸が交差するように配置される。前記第1ガス供給部は、すべてのノズルがそろった組のうちの少なくとも一部の組(たとえばその一部の組を構成する1つ以上のノズル)にガス混合物を供給するように構成される。GCIB処理システムは、図1,2,3で説明されたGCIB処理システム(100,100’,100’’)のいずれであっても良いし、又は、図5〜13Dに図示されたようにノズルとガス供給部が配置されたこれらの結合であっても良い。
工程8020では、基板がGCIB処理システムへ搬入される。基板は、伝導性材料、非伝導性材料、若しくは半導体性材料、又はこれらの混合物を有して良い。それに加えて基板は、該基板上に形成された1つ以上の材料構造を有して良い。あるいは基板は、材料構造の存在しないブランケット基板であっても良い。基板は、GCIB処理システム内の基板ホルダ上に設けられ、かつ、その基板ホルダによって固定されて良い。基板の温度は制御されても良いし、制御されなくても良い。たとえば基板は膜生成プロセス中に加熱されても良いし、又は冷却されても良い。基板を取り巻く環境は減圧状態に維持される。
工程8030では、第1ガス混合物の流れが、第1ガス供給部から開始される。ノズル、全てのノズル、又は第1ガス供給部と接続するノズルの一部を流れるガスは、ガスクラスタビーム又は結合及び/又は交差ガスクラスタビームを生成する。そのビームは、1つのガススキマーを通過して、GCIB処理システムのイオン化チャンバへ入り込む。
工程8040では、任意の第2ガス混合物が、任意の第2ガス供給部から全てのノズル又は残りのノズルからなるノズルの一部(つまり工程8010の第1ガス供給部によって、工程8030の第1ガス混合物が供給されないノズル)へ供給される。任意の第2ガス混合物は、第1ガス混合物と同一であっても良いし、又は異なっても良い。異なる場合には、任意の第2ガス混合物は第1ガス混合物との相性が良くなくても良い。それに加えて任意の第2ガス混合物はまた、第1ノズル又は複数のノズルの一部からの(複数の)ビームと結合及び/又は交差する(複数の)ガスクラスタビームをも生成することで、1つのガスクラスタビームを生成する。
工程8050では、1つのガスクラスタビームは、イオン化装置−たとえば図4のイオン化装置300−内で電離されて、ガスクラスタイオンビーム(GCIB)を生成する。工程8060では、ビーム加速電圧をGCIBへ印加することによって、そのGCIBは加速される。
工程8070では、第1ガス混合物と任意の第2ガス混合物からなるGCIBは、GCIB処理システム内に搬入される基板へ照射するのに用いられる。
ビーム加速電位とビーム照射量は、GCIBの照射によって影響を受ける基板上の層が所望の特性を有するように選ばれて良い。たとえばビーム加速電位とビーム照射量は、容積若しくは成長層の所望の厚さを制御し、基板上の上部層の所望の表面粗さ若しくは他の改質を実現し、又は、基板内へ進入するドーパントの濃度及び侵入深さを制御するように選ばれて良い。ここでビーム照射量は、単位面積当たりのクラスタ数の単位で与えられる。しかしビーム照射量は、ビーム電流及び/又は時間(たとえばGCIB滞在時間)をも含んで良い。たとえばビーム電流は、測定されて一定に維持されて良い。他方時間は、ビーム照射量を変更するように変化する。あるいはその代わりにたとえば、クラスタが基板の単位面積へ照射される速度(つまり単位時間当たりの単位面積当たりのクラスタ数)は一定に保たれる一方で、時間はビーム照射量を変更させるように変化する。
それに加えて、他のGCIB特性が変化しても良い。そのような他のGCIB特性には、ガス流速度、滞留圧力、クラスタサイズ、又はガスのずる設計(たとえばノズルスローとの直径、ノズル長、及び/又はノズル発散扇形の半値角)も含まれるが、これらに限定されるわけではない。
第1ガス混合物と任意の第2ガス混合物に用いられるガスの混合の選択は、基板が受けるプロセスに依存する。材料層の堆積又は成長は、基板上(の既存の層上)でのSiOx層、SiNx層、SiCx層、SiCxOy層、SiCxNy層、BNx層、BSixNy層、Ge層、SiGe(B)層、又はSiC(P)層の堆積又は成長を含んでよい。よって本発明の実施例によると、第1ガス混合物又は任意の第2ガス混合物は、窒素含有ガス、炭素含有ガス、ホウ素含有ガス、シリコン含有ガス、若しくはゲルマニウム含有ガス、又はこれらの混合ガスを有して良い。第1ガス混合物及び任意の第2ガス混合物を生成するのに用いられ得るガスの例は、He, Ne, Ar, Kr, Xe, Rn, SiH4, Si2H6, C4H12Si, C3H10Si, H3C-SiH3, H3C-SiH2-CH3, (CH3)3-SiH, (CH3)4-Si, SiH2Cl2, SiCl3H, SiCl4, SiF4, O2, CO, CO2, N2, NO, NO2, N2O, NH3, NF3, B2H6, アルキルシラン、アルカンシラン、アルケンシラン、アルキンシラン、及びCxHy(x≧1、y≧4)、これらの混合物である。第1ガス混合物と任意の第2ガス混合物は、GCIB処理システムの第1ガス供給部と任意の第2ガス供給部によって生成される。
シリコンを堆積するとき、基板には、シリコン含有ガスを有する第1ガス混合物又は任意の第2ガス混合物から生成されるGCIBが照射される。たとえばガス混合物はシラン(SiH4)を有して良い。他の例では、ガス混合物は、ジシラン(Si2H6)、ジクロロシラン (SiH2Cl2)、トリクロロシラン(SiCl3H)、ジエチルシラン(C4H12Si)、トリメチルシラン (C3H10Si)、四塩化シリコン(SiCl4)、四フッ化シリコン(SiF4)、又はこれらの混合物を有して良い。
酸化物−たとえばSiOx−を堆積又は成長させるとき、基板には、シリコン含有ガスと酸素含有ガスをそれぞれ有する第1ガス混合物と任意の第2ガス混合物から生成されるGCIBが照射される。たとえば第1ガス混合物はシラン(SiH4)を有し、かつ、第2ガス混合物はO2を有して良い。他の例では、第2ガス混合物は、O2, CO, CO2, NO, NO2, N2O、又はこれらの混合物を有して良い。
窒化物−たとえばSiNx−を堆積又は成長させるとき、基板には、シリコン含有ガスと窒素含有ガスをそれぞれ有する第1ガス混合物と任意の第2ガス混合物から生成されるGCIBが照射される。たとえば第1ガス混合物はシラン(SiH4)を有し、かつ、任意の第2ガス混合物はN2を有して良い。他の例では、任意の第2ガス混合物は、N2, NO, NO2, N2O、NH3,又はこれらの混合物を有して良い。
カーバイド−たとえばSiCx−を堆積又は成長させるとき、基板には、シリコン含有ガスと炭素含有ガスを有する加圧ガス混合物から生成されるGCIBが照射される。たとえば第1ガス混合物はシラン(SiH4)とCH4を有して良い。あるいはその代わりに、第1ガス混合物はシラン(SiH4)のみを有し、かつ、第2ガス混合物がCH4を有しても良い。それに加えてたとえば、第1ガス混合物はシラン(SiH4)を有し、かつ、第2ガス混合物がメチルシラン(H3C-SiH3)を有しても良い。さらにたとえば、第1ガス混合物はシリコン含有ガスとCH4(より一般的には炭化水素ガス、つまりCxHy)を有し、かつ、第2ガス混合物がCO又はCO2を有しても良い。さらにまた、第1ガス混合物と任意の第2ガス混合物のいずれかはたとえば、アルキルシラン、アルカンシラン、アルケンシラン、アルキンシラン、又はこれらの混合物を有して良い。それに加えてたとえば、第1ガス混合物は、シラン、メチルシラン(H3C-SiH3)、ジメチルシラン(H3C-SiH2-CH3)、トリメチルシラン((CH3)3-SiH)、テトラメチルシラン((CH3)4-Si)、又はこれらの混合物を有して良い。たとえば炭窒化物−たとえばSiCxNx−を堆積又は成長させるとき、任意の第2ガス混合物は窒素含有ガスをさらに有して良い。たとえば窒素含有ガスは、N2, NH3, NF3, NO, NO2, N2O,又はこれらの混合物を有して良い。窒素含有ガスを加えることで、シリコン炭窒化膜(SiCN)の生成が可能となる。
窒化物−たとえばBN−を堆積又は成長させるとき、基板には、ホウ素含有ガスを有する第1ガス混合物と窒素含有ガスを有する任意の第2ガス混合物から生成されるGCIBが照射されて良い。たとえば第1ガス混合物はジボラン(B2H6)を有し、かつ、第2ガス混合物はN2を有して良い。他の例では、任意の第2ガス混合物は、N2, NO, NO2, N2O、NH3,又はこれらの混合物を有して良い。
窒化物−たとえばBSixNy−を堆積又は成長させるとき、基板には、シリコン含有ガスを有する第1ガス混合物とホウ素含有ガス及び窒素含有ガスを有する任意の第2ガス混合物から生成されるGCIBが照射されて良い。たとえば第1ガス混合物はシラン(SiH4)を有し、かつ、第2ガス混合物はジボラン(B2H6)及びN2を有して良い。他の例では、任意の第2ガス混合物は、B2H6,N2, NO, NO2, N2O、NH3,又はこれらの混合物を有して良い。
他のプロセス−たとえば層の成長及び堆積に加えて、注入、ドーピング、及び層の表面改質−では、他の追加ガスが、GCIB処理システムのガス供給部内でガス混合物を生成するのに用いられて良い。これらのガスは、ゲルマニウム含有ガス、燐含有ガス、及び砒素含有ガス−たとえばGeH4, Ge2H6, GeH2Cl2, GeCl3H,メチルゲルマン、ジメチルゲルマン、トリメチルゲルマン、テトラメチルゲルマン、エチルゲルマン、ジエチルゲルマン、トリエチルゲルマン、テトラエチルゲルマン、GeCl4, GeF4, BF3, AsH3, AsF5, PH3, PF3, PCl3, 若しくはPF5、又はこれらの混合物−を有して良い。
上述の例のいずれにおいても、第1ガス混合物及び/又は第2ガス混合物は任意の不活性希釈ガスを有して良い。希釈ガスは、第1ガス混合物及び第2ガス混合物とは異なる希ガス−たとえばHe, Ne, Ar, Kr, Xe, 又はRn−を有して良い。
上記プロセスをさらに拡張すると、そのプロセスが必要とし、かつ、GCIBシステムに設置された利用可能なガス供給部とノズルの数が許せば、任意の第3、第4等のガス混合物が導入されて良い。
本願発明者らは、SiO2堆積プロセスにおいて、ブランケットSiO2の堆積又は溝の充填−たとえば浅溝分離(STI)構造の充填−に利用可能な複数のノズルを有したGCIBシステムの試験を行った。同様のプロセスは、SiO2膜の成長にも用いられて良い。ハードウエアは、図3に図示されているように、2つのガス供給部が設けられた圧力セルチャンバを備える2つのノズルを有するGCIBシステムを有していた。GCIBシステムのガス供給部の構成は図6に図示されたものだった。各ガス供給部には2つのガス源が備えられていた。前記2つのガス源とは、プロセスガス用の第1ガス源と、希釈ガス用の第2ガス源であった。使用されたノズルの構成は、図10Aに図示された、一のノズルが他のノズルの上方に設けられ、かつ、環状の断面積を有するガススキマーを備えるものであった。GCIBシステムの他すべての構成部材は、1つのノズルで1つのガス供給部を有するGCIBシステムの構成部材であった。
基板上にSiO2を堆積するため、第1ガス供給部は、Si含有ガスとしてSiH4を流すように構成された。SiH4がHeによって希釈されることで、第1ノズルへ供給される第1ガス混合物が生成された。第1ノズルを通過する全体の流速は300〜700sccmで、典型的には600sccmに設定された。しかし製造プロセスにおける流速は、上記範囲と異なって−たとえば200〜1000sccmであって−良い。第1ガス混合物中でのHeに対するSiH4の割合は、典型的には10%に設定された。しかし製造プロセスにおいては、上記割合は10%以外−たとえば2〜20%−に設定されても良い。第2ガス供給部は、第2ノズルを通るようにO含有ガスとしてのO2を200〜500sccmの流速で流すように構成され、かつ、流速が800〜1100sccmのHe流で希釈されたことで、第2ガス混合物を生成した。実際の製造プロセスでは、O2と任意の希釈ガスの流速は異なって良い。2つのガス混合物についての上述の流速の範囲は、3.3〜16.7のO2/SiH4比に相当する。これは部分的にSiO2膜のストイキオメトリを決定する。
堆積プロセスが上述の2種類のガス混合物によって実行された。その際の加速電位VACCは10〜50kVだった。圧力セルチャンバへ流入するガスの流速はゼロ(つまりオフ)であるか、20sccm(“20P”)に設定された。“20P”は、圧力と距離の積分が約0.003Torr・cmになることに相当する。これらの条件下でのGCIBのビーム電流は15〜49μAだった。
堆積されたSiO2膜の色は、O2/SiH4比が増大することで、茶色から非常にわずかに色がついているか又は無色にまで変化した。すべての膜は、得られたFTIRスペクトルにおける圧縮応力の証拠を示した。これは、大抵のそのまま堆積されたGCIB膜に共通する特徴である。圧縮応力は、たとえば600〜1000℃の温度で、かつ、15〜60分の期間である堆積後アニーリングプロセスを用いることによって緩和又は除去されうる。アニーリングプロセスはまた、膜の粗さRaを、そのまま堆積された際の値である6.9〜7.4Åから約0.3 Ra減少させる。これは、GCIBプロセス条件に弱く依存する。ギャップ充填実験も行われた。この実験では、溝が、ピンチオフされる前に、SiO2によってうまく充填された。
図15のフローチャートは、複数のノズルとガス供給部を備えるGCIBシステムを用いて浅溝分離(STI)構造を形成する方法9000の工程を表している。従来技術に係る1つのノズルを有するGCIB処理システムを用いてSTIを形成する方法は特許文献6で論じられている。
当該方法は、少なくとも2つのノズルからなる組と第1ガス供給部を備えるGCIB処理システムを供する工程8010で開始されるフローチャート8000を有する。前記少なくとも2つのノズルからなる組は、1つのガススキマーに到達する前に、各独立したガスクラスタビームの結合を保証するように相互に近接して配置されているか、又は、ビーム軸が交差するように配置される。前記第1ガス供給部は、すべてのノズルがそろった組のうちの少なくとも一部の組(たとえばその一部の組を構成する1つ以上のノズル)にガス混合物を供給するように構成される。GCIB処理システムは、図1,2,3で説明されたGCIB処理システム(100,100’,100’’)のいずれであっても良いし、又は、図5〜13Dに図示されたようにノズルとガス供給部が配置されたこれらの結合であっても良い。
工程9020では、基板がGCIB処理システムへ搬入される。基板は、伝導性材料、非伝導性材料、若しくは半導体性材料、又はこれらの混合物を有して良い。それに加えて基板は、該基板上に形成された1つ以上の材料構造を有して良い。あるいは基板は、材料構造の存在しないブランケット基板であっても良い。基板は、GCIB処理システム内の基板ホルダ上に設けられ、かつ、その基板ホルダによって固定されて良い。基板の温度は制御されても良いし、制御されなくても良い。たとえば基板は膜生成プロセス中に加熱されても良いし、又は冷却されても良い。基板を取り巻く環境は減圧状態に維持される。
工程9030では、第1ガス混合物の流れが、第1ガス供給部から開始される。ノズル、全てのノズル、又は第1ガス供給部と接続するノズルの一部を流れるガスは、ガスクラスタビーム又は結合及び/又は交差ガスクラスタビームを生成する。そのビームは、1つのガススキマーを通過して、GCIB処理システムのイオン化チャンバへ入り込む。
工程9040では、第2ガス混合物が、第2ガス供給部から全てのノズル又は残りのノズルからなるノズルの一部(つまり第1ガス供給部によって供給されないノズル)へ導入されることで、第1ノズル又は複数のノズルの一部からの(複数の)ビームと結合及び/又は交差する(複数の)クラスタビームを生成することで、1つのガスクラスタビームを生成する。
工程9050では、1つのガスクラスタビームは、イオン化装置−たとえば図4のイオン化装置300−内で電離されて、ガスクラスタイオンビーム(GCIB)を生成する。工程9060では、ビーム加速電圧をGCIBへ印加することによって、そのGCIBは加速される。
工程9070では、第1ガス混合物と第2ガス混合物からなるGCIBは、GCIB処理システム内に搬入される基板へ照射して、基板上(の上部層の上)にSTI構造を形成するのに用いられる。STI構造はたとえばメモリデバイスであっても良い。
SiO2のSTI構造を形成する−つまりSTI溝をSiO2で充填する−ため、第1ガス混合物はシリコン含有ガスを有して良い。たとえば第1ガス混合物は、SiH4, Si2H6, C4H12Si, C3H10Si, H3C-SiH3, H3C-SiH2-CH3, (CH3)3-SiH, (CH3)4-Si, SiH2Cl2, SiCl3H, SiCl4, SiF4, O2, CO, CO2, N2, NO, NO2, N2O, NH3, NF3, B2H6, アルキルシラン、アルカンシラン、アルケンシラン、アルキンシラン、又はこれらの混合物を有して良い。任意で第1ガス混合物は不活性希釈ガスをさらに有して良い。希釈ガスは、希ガス−たとえばHe, Ne, Ar, Kr, Xe, Rn−を有して良い。STI構造を形成するため、第2ガス混合物は酸素含有ガスを有して良い。たとえば第2ガス混合物は、O2, CO, CO2, NO, NO2, N2O、又はこれらの混合物を有して良い。任意で第2ガス混合物は不活性希釈ガスをさらに有して良い。希釈ガスは、希ガス−たとえばHe, Ne, Ar, Kr, Xe, Rn−又はこれらの混合物を有して良い。
図16-17は、少なくとも2つのガス供給部からの対応するガスを、GCIBシステムの1つ以上のノズルへ供給するシステム又は装置の各異なる実施例を概略的に表している。それらの図の各々での同様の参照番号は、図16,17の構造を理解するため、先の図の同様な構造を指称する。明細書中の説明についても同様である。特に図16-17に図示された装置は、以降で十分に説明するように、1つ以上のノズルへのガスの供給を各異なるガス供給部間で迅速に変化させることを可能にする。
特に図16を参照すると、全体として参照番号9200で示された迅速なガス切り換えシステム又は装置の第1実施例は第1ガス供給部9204と第2ガス供給部9208を有する。第1ガス供給部9204と第2ガス供給部9208は、1つ以上のフランジ9211を介して真空容器102と結合する封止体9210と一緒の位置に存在する。ガス供給部9204と9208はそれぞれ、各対応する第1ガス源9212及び第2ガス源9216からの第1ガス及び第2ガスをノズル110へ供給する。ガス源9212と9216は、ノズル110の上流で、かつノズル110に隣接する滞留チャンバ116の流入口116aと流体をやり取りする。この実施例では、ガス供給部9204と9208の各々は、制御装置190と操作可能に結合する1次供給バルブ113aと113bを有する。それにより制御装置190は、1次供給バルブ113aと113bの作動を制御することによって、ガス源9212と9216から下流のノズル110へ向かって選択的に流れることが可能となる。第1ガス流と第2ガス流は、1次供給バルブ113a及び113bと一対の隔離バルブ9228及び9232との間の各対応する導管すなわちライン9220と9240を貫流する。1次供給バルブ113a及び113bと一対の隔離バルブ9228及び9232も、制御装置190と操作可能なように結合し、かつ、ライン9220と9240からノズル110へ向かう第1ガスと第2ガスの選択的な流れを制御する。
隔離バルブ9228及び9232に対する位置は、バルブ9228及び9232と滞留チャンバ116の流入口116aとの間でガスを保持するため、利用可能な容積を最小にするように選ばれる。それに加えて、隔離バルブ9228及び9232と流入口116aは共同して、共通のガスを保持する容積V1を画定する。容積V1は、約2cm3未満で、実施例によっては約0.5cm3未満である。このような小さな容積は、その容積を画定する各導管の長さと内径の組み合わせを適切に選んだ結果得られる。限定ではない例として、係る容積を画定する導管は、約1/16インチ(1.5875m)の内径を有するパイプを有して良い。共通のガスを保持する容積V1を最小化することで、第1ガス源9212と第2ガス源9216との間のノズル110へのガスの供給の迅速な切り換えが容易になる。より具体的には、所与の時間でのノズル110へ供給される複数の種類のガスのうちの一の排気は、滞留チャンバ116内に保持されるガスの容積の排気と、共通のガスを保持する容積V1内に保持されるガスの排気を含む。滞留チャンバ116により画定される容積が事前に決定されることで、排気のためにある程度の所定の期間が必要であるので、滞留チャンバ116のすぐ上流の共通のガスを保持する容積V1を最小化することで、ノズル110への他のガスの供給が始まる前に、ガスの排気に必要な合計時間を最小化することが容易になる。
ある実施例では、システム9200は、約10秒未満の期間で滞留チャンバ116と共通のガスを保持する容積V1を実質的に排気するように構成されて良い。より具体的には、ある実施例では、システム9200は、約5秒未満の期間で滞留チャンバ116と共通のガスを保持する容積V1を実質的に排気するように構成されて良い。本明細書において用いられている「実質的に」とその派生語は、滞留チャンバ116及び共通のガスを保持する容積V1からのガスの排気のレベルを指称するときに、排気されるガスと、その排気されるガスを置き換えるガスとの相性の悪さから生じる問題を防ぐのに十分な排気量を指称する。非限定的な例では、「実質的な」排気レベルは100%未満−たとえば少なくとも約90%又は少なくとも約95%−であって良い。他の非限定的な例では、係るレベルは約100%であって良い。図16には図示されていないが、システム9200は、たとえば共通のガスを保持する容積V1内で排気されたガスの分圧を分析及び/又は表示するため、制御装置190と操作可能なように結合する残留ガス分析装置を有して良い。この点において、制御装置190は、共通のガスを保持する容積V1が所定のレベルに到達した後に限ってノズル110への第2ガスの供給を開始して良い。典型的な残留ガス分析装置は特許文献7に開示されている。
続いて図16を参照すると、ノズル110への第1ガスの供給が中断され、かつノズル110への第2ガスの供給に置き換えられる動作が予想される。たとえば第1ガスは、第1ガス源9212から、ガスが流れるように開状態である第1の1次バルブ113aを通って、導管9220と第1隔離バルブ9228を通り抜ける。第1隔離バルブ9228から、第1ガスは、流入口116aを介して滞留チャンバ116とノズル110へ流入して、流出口110bを介して、上述したようにガスクラスタビームの状態で流出する。第1ガスの流れは、第1隔離バルブ9228と第2隔離バルブ9232の間であってこれらのバルブの下流で流体がやり取りされることで、第2隔離バルブ9232のすぐ下流の導管の一部を含む共通のガスを保持する容積V1を満杯にする。
ユーザーが、第1ガス源9212から第2ガス源9216へガスの供給を切り換えることを望むとき、制御装置190は、第1の1次供給バルブ113aを閉じるように指示する信号を発生させることで、第1導管9220を通り抜ける第1ガスの流れを妨げて、第1隔離バルブ9228を閉じるように作用する信号をも発生させることで、導管9220から共通のガスを保持する容積V1への第1ガスの流れを妨げる。続いて第1ガスは、以降で詳述するように、滞留チャンバ116及び共通のガスを保持する容積V1から排気される。
一の実施例では、排気工程は、ノズル110に隣接又はその下流に設けられ、かつ、真空容器102と流体をやり取りするように結合する真空排気システム170Aに付随する第1排気バルブ9250を作動させる(つまり開く)工程を含む。排気バルブ9250が恒久的に開いている実施例では、バルブ9250を「作動」させるには、真空排気システム170Aを通り抜けるガスの流れを増大させるように真空排気システム170Aの動作速度を調節(たとえば増大)させること、及び、より速い流速のガスを収容するためにバルブ9250内部部品を調節することが必要となると考えられる。第1排気バルブ9250を作動させる結果、第1ガスは、真空排気システム170Aによって引き込まれ、かつ、下流方向に直列して配置された共通のガスを保持する容積V1及び滞留チャンバ116から、ノズル110の流出口110bと第1排気バルブ9250を通り抜けて真空排気システム170Aへ流入する。そこから、第1ガスは、真空排気システム170Aと接続する真空ライン171内を下流に向かって流れ、続いて粗引きライン9254と排出ライン9258へ流入する。排出ライン9258は、GCIBシステムによって実行された全ての処理の残部を、そのシステムを囲う建物又は施設の外部へ排出するラインである。
他の実施例では、排気は、ノズル110の上流に設けられた任意の第2排気バルブ9262を介して実行されて良い。図示された実施例の第2排気バルブ9262は、隔離バルブ9228及び9232と流体をやり取りし、かつ、それらの隔離バルブ及び滞留チャンバ116と共に、共通のガスを保持する容積V1を画定する。従って第2排気バルブ9262の位置もまた、ガスを保持する容積V1を最小にするように選ばれる。動作時には、制御装置190は、第1隔離バルブ9228と第2隔離バルブ9232を閉じた位置に維持したまま第2排気バルブ9256を作動(開放)する。それにより第1ガスは、滞留チャンバ116から上流へ流れ(つまり流入口116aを介して)、かつ共通のガスを保持する容積V1から上流へ流れうる。このため、任意のパージガスが、第1ガスの残部を追い出すため、第2排気バルブ9262へ向かうように第1ガスの上流路へ供給されて良い。より具体的には、専用のガス源9271を有し、かつ、第1ガス源9204とも第2ガス源9208とも異なる任意の専用クリーニングガス供給部9270から、パージガスは共通のガスを保持する容積V1へ供給されて良い。専用クリーニングガス供給部9270は、パージガスバルブ9274を介して共通のガスを保持する容積V1と流体をやり取りする。
その実施例では、パージガスバルブ9274を作動させる結果、パージガスは、共通のガスを保持する容積V1へ流入して、第2排気バルブ9262を介して第1ガスの残部を上流へ向かって押し出す。さらに他の具体的実施例では、パージガスは第2ガス源9216から供給される。他の実施例では、第2隔離バルブ9232が作動することで、パージガスは、第2ガス源9216から第2導管9224を通り抜けて共通のガスを保持する容積V1へ流入する。それによって第2排気バルブ9262を介して第1ガスの残部が上流へ向かって押し出される。
続けて図16を参照すると、第2排気バルブ9262は、真空ライン171が接続する同一の粗引きライン9254と流体をやり取りするように結合する排気ライン9276を介して第1ガスを排気することを可能にする。この点では、真空排気システム170A内での背圧の過剰なビルドアップを防止するように、第2排気バルブ9262を介して排気されて粗引きライン9254へ流入する第1ガス(及び/又はパージガス)の圧力を制御することが望ましいと考えられる。このため、システム9200は、粗引きライン9254へ流入する第1ガス(及び/又はパージガス)の圧力を制御(つまり最小限に)する絞り弁9280を排気ライン9276内に有して良い。概略的に表されている絞り弁9280は複数の形態のうちの一をとって良い。たとえば限定ではない例として、絞り弁9280は、ライン9276内でのスロットル又はベンチュリバルブの形態をとっても良い。あるいはその代わりに絞り弁9280は、粗引きライン9254内の固定された小さいオリフィスの形態をとっても良い。そのオリフィスのサイズは、所定圧力を超えることなく粗引きライン9254へ第1ガス(及び/又はパージガス)を流入させることを可能にするように選ばれる。
あるいはその代わりに、第2排気バルブ9262は、排気ライン9258と直接接続する任意の排気ライン9286と結合しても良い。補助バルブ−たとえばオン・オフバルブ又はベンチュリバルブ9290−が排気ライン9286内に供されても良い。ベンチュリバルブ9290は、排気ライン9258へ直接流入する第1ガス(及び/又はパージガス)の圧力を制御する。従ってベンチュリバルブ9290は、粗引きライン9254から排気ライン9258へガス流を導く真空排気システム170A又は他の排気システム(図示されていない)内での背圧の過剰なビルドアップを防止する。
上述した具体的実施例の予想される修正型は、パージガスを用いることで、第2排気バルブ9262ではなく、ノズル110の流出口110bを介して共通のガスを保持する容積V1と滞留チャンバ116を押し出す工程を有して良い。より具体的には、パージガスは、制御装置190によって、排出口110bを介して第1ガスの残部を押し出すように、第2ガス源9216又は任意のパージガス供給部9270から、下流方向へ案内され得る。この目的のため、制御装置190は第1排気バルブ9250を作動させる(たとえば開く)。それにより第1ガスの残部とパージガスは、真空排気システム170Aによって引き込まれ、その後真空ライン171と粗引きライン9254を介して排出ライン9258へ入り込む。図16の実施例は2つの排気バルブ9250と9262を有するが、2つの排気バルブ9250と9262のうちの1つのみを有する 代替実施例も依然として本開示の技術的範囲内に属すると解される。
続けて図16を参照すると、ノズル110へのガスの供給を第1ガス源9212から第2ガス源9216へ切り換えるための考えられうる方法は、第2隔離バルブ9232を作動させる(たとえば開く)ことで、 共通のガスを保持する容積V1を充填して、滞留チャンバ116とノズル110へ流入するように、 第2導管9224から第2ガスが流れることを可能にする手順を有する。しかもその方法は、第2ガスが第2ガス源9216からノズル110へ向かうように流れることができるように、第2の1次バルブ113bを開いたまま維持する手順を有する。図示された実施例では、加圧された供給体を保持する容積Vfhが、第2の1次バルブ113bと第2隔離バルブ9232との間の導管内で画定される。ノズル110へのガスの供給を第1供給部9204から第2供給部9208へ切り換える前、及び、第1ガス源9212からノズル110へ第1ガスを供給する間、第2隔離バルブ9232と第2の1次バルブ113bは閉じた位置に維持され、かつ、 加圧された供給体を保持する容積Vfh内の第2ガスは所定のレベルにまで加圧される。第2隔離バルブ9232が作動する(たとえば開く)際に、このように第2ガスが加圧されることで、第2ガスは、ノズル110へ向かうように、共通のガスを保持する容積V1、滞留チャンバ116へ急速に流入することが可能となる。
このため、制御装置190は、 供給体を保持する容積Vfh内での第2ガスの加圧を可能にするように、第2隔離バルブ9232と第2の1次バルブ113bの作動を制御する。たとえば制御装置190は、所定期間中第2の1次バルブ113bを開いたまま維持する一方で、第2隔離バルブを閉じた状態に維持する。それにより 供給体を保持する容積Vfhへ第2ガスが連続的に供給される結果、所定圧力に到達するまで、第2ガスは加圧される。所定圧力とはたとえば、制御装置190によって自動的に得られて良い。より具体的には、制御装置190は、GCIB処理中にノズル11へ供給される 所望の流速の第2ガスをユーザーが 選択できるユーザーインターフェース190Xを有して良い。一旦制御装置190がこのような所望の流速を受けると、制御装置190は、第2ガスを迅速に利用可能にするのに 供給体を保持する容積Vfh内で必要とされる所定圧力を自動的に特定することができる。この点で、制御装置190はたとえば、そのような必要とされる圧力を自動的に計算するか、又はその代わりに、受けた所望の流速値を、様々な所望の流速値に対応する圧力値の所定のリストと適合させても良い。代替実施例では、制御装置190は、 供給体を保持する容積Vfhへ内での第2ガスの所望の圧力をユーザーから受けても良く、かつ、制御装置190は、 供給体を保持する容積Vfh内での所望の圧力をを維持するため、第2ガスの所望の流れを(たとえば計算又はリストからの参照によって)自動的に決定しても良い。
圧力センサ9292が、導管9224内に供され、かつ、供給体を保持する容積Vfh内での第2ガスの加圧を容易にするように、操作可能な状態で制御装置190と結合する。より具体的には、センサ9292は、導管9224の 供給体を保持する容積Vfh内での第2ガスの圧力を検知し、かつ、その検知した圧力に係る 制御装置190への信号を発生させるように構成される。この信号に応答して、制御装置190は、上述したように、供給体を保持する容積Vfh内での自動的に特定された第2ガスの圧力に到達するまで、第2の1次バルブ113bと第2隔離バルブのうちの少なくとも1つを選択的に作動させる。第2センサ9293は、第1ガス供給部9204のライン内に設けられ、かつ、第2ガス供給部9208のライン9224に係るセンサ9292とは機能上同様である。
ここで図17を参照すると、図16に関して上述した1つ以上の様々な特徴部は、2つ以上のノズルを有するシステム又は装置にも同様にあてはまる。理解の便宜上、図17における同様の参照番号は、図16における同様の特徴部を指称し、かつ、図16における同様の特徴部についての説明は、図17における特徴部を理解するために参照されて良い。全体として番号10200で特定される図17の典型的な装置は、一対のフランジ10211を介して真空容器102と結合する封止体10210内部に設けられた4つのガス供給部10203、10205、10207、10209を有する。供給部10203、10205、10207、10209はそれぞれ、4つのガス源10212、10213、10214、10215から、一対のノズル110と1010へ4種類のガスを供給する。ガス源10212、10213、10214、10215から供給されるガスの各々は、純粋なガスであっても良いし、又は2種類以上の純粋なガスからなる混合ガスであっても良い。
ガス源10212、10213、10214、10215の各々は、ノズル110と1010の上流であって、そのノズルに隣接する位置に設けられる一対の滞留チャンバ116と1016の各対応する流入口116aと1016aと流体をやり取りする。ガス供給部10203、10205、10207、10209の各々は、この実施例では、制御装置190と操作可能なように結合する1次供給バルブ113a、113b、113c、及び113dを有する。制御装置190は、1次供給バルブ113a、113b、113c、及び113dの作動を制御することで、第1ガス、第2ガス、第3ガス、及び第4ガスは、ガス源10212、10213、10214、10215から下流のノズル110と1010へ選択的に流れることが可能となる。4種類のガスは、1次供給バルブ113a、113b、113c、及び113dと、複数の隔離バルブ10228a,b、10229a,b、10232a,b、及び10233a,bとの間で、一対の導管すなわちライン10220a,b、10224a,b、及び10225a,bを貫流する。これらの隔離バルブもまた、制御装置190と操作可能なように結合し、かつ、導管すなわちライン10220a、10220b、10224a、10224b、10225a、及び10225bからノズル110と1010への第1ガス、第2ガス、第3ガス、及び第4ガスの選択的な流れを制御する。より具体的には、隔離バルブ10228aと10228bはガス供給部10203の一部を構成し、隔離バルブ10229aと10229bはガス供給部10205の一部を構成し、隔離バルブ10232aと10232bはガス供給部10207の一部を構成し、かつ、隔離バルブ10233aと10233bはガス供給部10209の一部を構成する。
隔離バルブ10228a、10228b、10229a、10229b、10232a、10232b、10233a、及び10233bの位置は、その隔離バルブ10228a、10228b、10229a、10229b、10232a、10232b、10233a、及び10233bと、滞留チャンバ116の流入口116a及び1016aとの間のギャップを保持するのに利用可能な容積を最小にするように選ばれる。それに加えて、4つのガス供給部10203、10205、10207、10209のそれぞれに係る隔離バルブ10228a、10229a、10232a、及び10233aと、流入口116aは共に、約2cm3未満(たとえば0.5cm3未満)である第1の共通のガスを保持する容積V2を画定する。同様に、4つのガス供給部10203、10205、10207、10209のそれぞれに係る隔離バルブ10228b、10229b、10232b、及び10233b、第2滞留チャンバ1016の流入口1016aと共に、第2の共通のガスを保持する容積V3を画定する。第2の共通のガスを保持する容積V3は、約2cm3未満であって、実施例によっては約0.5cm3未満である。それらの比較的小さな容積V2とV3は、それらの容積を画定する導管の各々の長さと内径の組み合わせを適切に選ぶ結果得られる。限定ではない例として、それらの容積を画定する導管は、約1/16インチ(1.5875mm)の内径を有するパイプを含んで良い。
続いて図17を参照すると、共通のガスを保持する容積V2とV3を最小にすることで、第1ガス源10212、第2ガス源10213、第3ガス源10214、及び第4ガス源10215の間でのノズル110及び1010へのガスの供給の迅速な切り換えが容易になる。たとえばノズル110へ供給される複数の種類のガスのうちの一の排気は、滞留チャンバ116内に保持されるガスの容積の排気及び第1の共通のガスを保持する容積V2内に保持されるガスの排気を含む。滞留チャンバ116によって画定される容積が予め決められることで、ある程度の長さの排気時間が必要となるので、滞留チャンバ116のすぐ上流の第1の共通のガスを保持する容積V2を最小限にすることで、ノズル110へ他のガスの供給が開始可能となる前に、ガスの排気に必要な合計時間を最小限にすることが容易になる。
ある実施例では、当該システムは、滞留チャンバ116と第1の共通のガスを保持する容積V2、又は、滞留チャンバ116と第2の共通のガスを保持する容積V3のいずれかを、約10秒未満の時間で実質的に排気するように構成されて良い。より具体的には、ある実施例では、当該システムは、滞留チャンバ116及び1016と、第1の共通のガスを保持する容積V2又は第2の共通のガスを保持する容積V3を、約5秒未満の時間で実質的に排気するように構成されて良い。本明細書で用いられているように、「実質的」とその派生語は、滞留チャンバ116及び1016と、共通のガスを保持する容積V2及びV3からのガスの排気のレベルを指すときには、排気されるガスと、その排気されるガスにとって代わるガスとの間での相性の悪さから生じる問題を防止するのに十分なレベルを意味する。非限定的な例では、そのような「実質的」な排気レベルは100%未満−たとえば約90%又は少なくとも約95%−であって良い。
共通のガスを保持する容積V3とV3のいずれかからのガスの排気は、ノズル110及び1010の上流に位置する1つ以上の排気バルブ10230及び10231、又は、ノズル110及び1010の下流でそのノズル110及び1010隣接して、真空容器102の内部と流体をやり取りする排気バルブ9250を介して行われる。排気バルブ10230及び10231は、構造及び機能の点で図16の実施例の第1排気バルブ9262と似ている。排気バルブ9250は図16の実施例で説明したとおりである。この典型的な実施例における排気バルブ10230は、隔離バルブ10228a、10229a、10232a、及び10233aと流体をやり取りし、かつ、第1滞留チャンバ116の流入口116a及びそれらの隔離バルブと共に第1の共通のガスを保持する容積V2を画定する。この典型的な実施例における排気バルブ10231は、隔離バルブ10228b、10229b、10232b、及び10233bと流体をやり取りする。この典型的な実施例における排気バルブ10231は、それらの隔離バルブ及び第2滞留チャンバ1016の流入口1016aと共に第2の共通のガスを保持する容積V3を画定する。従ってこれらの排気バルブ10230及び10231の位置は、第1の共通のガスを保持する容積V2及び第2の共通のガスを保持する容積V3を最小限にするように選ばれる。排気バルブ10230及び10231は、粗引きライン9254と流体をやり取りするように結合する各対応する排気ライン9276a及び9276b内に設けられる。
当該システム10200はまた、排気ライン9276a及び9276b内に一対の絞り弁10290及び10921をそれぞれ有する。一対の絞り弁10290及び10921は、図16の実施例の絞り弁9280と構造及び機能が似ている。1つ以上の任意の排気ライン10293a及び10293bは、排気バルブ10230及び10231と流体をやり取りするように結合し、かつ、排出ライン9258と直接接続して良い。しかもベンチュリバルブ9290が、上流の排出ライン9258へ流れるガスの圧力を制御するように、任意の排気ライン10923a及び10923bのうちの少なくとも1つ内に供されて良い。しかもベンチュリバルブ9290は、粗引きライン9254から排出ライン9258への下流のガスの流れを導くことで、真空排気システム170A又は他の排気システム(図示されていない)内での過剰なビルドアップを防止する。システム10200はさらに、洗浄(又はパージ)ガスの1つ以上の専用供給部9270a及び9270bを有する。1つ以上の専用供給部9270a及び9270bは、第1ガス供給部10203、第2ガス供給部10205、第3ガス供給部10207、及び第4ガス供給部10209とは異なり、かつ、図16の実施例の専用洗浄ガス供給部9270と構造及び機能の上で似ている。1つ以上の専用洗浄ガス供給部9270a及び9270bは各対応するガス源9271a及び9271bを有する。図17の実施例では、各対応する洗浄ガスバルブ9274a及び9274bは、供給部9270a及び9270bからそれぞれ第1及び第2の共通のガスを保持する容積V2及びV3への洗浄ガスの流れを制御する。
続いて図17を参照すると、ノズル110及び1010への第1ガスの供給が、中断され、かつ、ノズル110及び1010への第2ガスの供給に代わる、典型的な動作が予想される。そのような動作の例示としての説明では、ガス供給部10203、10205、10207、及び10209の特定の一からそれらのガス供給部のうちの他の一へガスの供給を切り換えることが必要になるが、当業者は、その説明で用いられた原理及び特徴が、ノズル110及び1010のうちの少なくとも1つに適用可能であることをすぐに理解する。そしてそれらの原理及び特徴は、ノズル110及び1010へのガスの供給を、ガス供給部10203、10205、10207、及び10209のいずれらから、ガス供給部10203、10205、10207、及び10209の他への切り換えに適用されても良い。本明細書で説明した特徴及び処理は、任意の専用のガス供給部9270a及び9270bからのパージガスの供給に適用されても良い。しかも本明細書で説明した特徴及び処理は、1つ以上のノズル110及び1010へ複数の種類のガスの混合物を供給する、ガス供給部10203、10205、10207、及び10209のうちの2つ以上のガス供給部からの2種類以上のガスの同時供給の中断にも適用されうる。より具体的には、一旦ガス混合物の流れが中断されると、1つ以上の他のガス供給部10203、10205、10207、及び10209からのガスの混合物が、1つ以上のノズル110及び1010へ供給されて良い。
従って特定の例では、ユーザーは、ノズル110への供給を、第1ガス供給部10203から第2ガス供給部10205へ変化させることができる。その点では、ガスの供給を切り換える前に、第1ガスは順次、第1ガス源10212から、開いた条件の第1の1次バルブ11a、導管10220a、及び隔離バルブ10228aを貫流する。隔離バルブ10228aから、第1ガスは、流入口116aを介して滞留チャンバ116へ流入し、続いてノズル110へ流入した後、上述したガスクラスタビームの状態でノズル110の流出口110bを介して流出する。第1ガスの流れは、第1の共通のガスを保持する容積V2を満たすのに有効である。
ガスの供給を第1ガス供給部10203の第1ガス源10212から第2ガス供給部10205の第2ガス源10213へ切り換える処理は、制御装置190による、第1の1次供給バルブ113aを閉じる信号の発生により、第1導管10220aを通り抜ける第1ガスの流れを中断する処理を含む。制御装置190はまた、隔離バルブ10228aへの信号を発生させることで、導管10220aから第1の共通のガスを保持する容積V2への第1ガスの流れを中断する。続いて第1ガスは、滞留チャンバ116及び第1の共通のガスを保持する容積V2から排気される。一の具体的な実施例では、排気は、ノズル110及び1010の下流でノズル110及び1010と隣接し、かつ、真空容器102と流体をやり取りするように結合する真空排気システム170Aに係る排気バルブ9250の作動(たとえば開放、調節)を含む。
排気バルブ9250を作動させる結果、第1ガスは、真空排気システム170Aによって引き込まれ、第1の共通のガスを保持する容積V2及び滞留チャンバ116から下流へ、ノズル110の流出口110b及び排気バルブ9250を通り抜けて、真空排気システム170Aへ流入する。そこから第1ガスは、システム170Aに係る真空ライン171内を下流に進行して、粗引きライン9254、排出ライン9258の順に流入する。
あるいはその代わりに、第1ガスの排気は、上述したノズル110の上流に設けられた排気バルブ10230を介して実行される。この点では、制御装置190は、隔離バルブ10228a及び10229aを閉じた状態に維持しながら第2排気バルブ10230を作動させる(開く)。それにより第1ガスは、滞留チャンバ116から(つまり流入口116aを介して)及び第1の共通のガスを保持する容積V2から上流へ流れる。制御装置190はまた、第3ガス源10214に係る隔離バルブ10232a及び第4ガス源10215に係る10233aをそれぞれ閉じた位置に維持する。任意のパージガスが、第1ガスの残部を追い出すため、排気バルブ10230へ向かう第1ガスの上流の流路へ供給されて良い。より具体的には、パージガスは、任意の専用のパージガス供給部9270aを作動させることによって、その任意の専用のパージガス供給部9270aから第1の共通のガスを保持する容積V2へ供給されて良いし、又は、他のガス供給部10207及び10209のうちの一から、各対応する隔離バルブ10232a及び10233aを開くことによって供給されても良い。あるいはその代わりに任意のパージガスは、第2ガス供給部10205から供給されても良い。またあるいはその代わりに、第1ガスの排気は、第1ガス及び/又はパージガスの流れを、排気バルブ10230を介して任意の排気ライン10293aへ入り込むように上流方向へ導くことによって実行されて良い。
続いて図17を参照すると、予想される典型的な動作は、第1ノズル110への第2ガスの供給(つまり第2ガス源10213からの)を開始する前に、ライン10221a内の供給体を保持する容積Vffを加圧する手順を有する。供給体を保持する容積Vffは、1次バルブ113bと該1次バルブ113bに係る隔離バルブ10229aとの間で画定され、かつ、ライン10220a、10220b、10221b、10224a、10224b、10225a、及び10225bの各々内に対応する部分(図示されていない)を有する。このとき、それらの供給体を保持する容積の各々の構造及び機能は、図16の実施例に係る供給部を保持する容積Vfの構造及び機能に似ているだけではなく、典型的な供給部を保持する容積Vffの構造及び機能にも似ている。圧力センサ10300は、ライン10221a内に設けられ、かつ、ライン10220a、10220b、10221b、10224a、10224b、10225a、及び10225bの各々内に対応する部分(図示されていない)を有する。圧力センサ10300は、図16の実施例の圧力センサ9292及び9293と似た機能及び制御装置190との動作関係を有する。

Claims (29)

  1. ガスクラスタイオンビーム(GCIB)を基板に照射する処理システムであって、
    当該システムは:
    ガスクラスタビームを生成して、ノズル排出口から放出して、前記ガスクラスタビームを前記基板へ案内するように構成されるノズル、;
    該ノズルの上流で隣接して設けられている滞留チャンバであって、前記滞留チャンバは流入口を有する、滞留チャンバ;
    前記排出口の下流に設けられ、かつ、前記ガスクラスタビームをイオン化してGCIBを生成するように構成されるイオン化装置;
    ガス源、及び、該ガス源と前記ノズルとの間でのガス流を制御するように、前記ガス源と前記ノズルとの間に設けられる第1バルブを有して、前記チャンバの流入口と流体をやりとりする第1ガス供給部;
    前記滞留チャンバの流入口と流体をやり取りし、かつ、第2ガス源、及び、前記2ガス源と前記滞留チャンバとの間に設けられる第2バルブを有する第2ガス供給部;
    を有し、
    前記第1バルブと前記第2バルブは、該第1バルブ及び前記第2バルブと、前記滞留チャンバの流入口との間の2cm3未満である共通のガスを保持する容積を画定するように設けられ、
    前記第1バルブと前記第2バルブは、前記第1ガス及び前記第2ガスを、各対応するガス源から前記ノズルへ選択的に供給することを可能とするように作動可能である、
    処理システム。
  2. 前記共通のガスを保持する容積が0.5cm3未満である、請求項1に記載の処理システム。
  3. 前記第1ノズルの下流に設けられ、かつ、排気バルブを介して前記第1ノズルと流体をやり取りする真空ラインをさらに有する請求項1に記載の処理システムであって、
    前記排気バルブは、前記第1ノズルの流出口を介して、前記共通のガスを保持する容積及び前記滞留チャンバから前記第1ガス又は第2ガスを排気するように構成される、
    処理システム。
  4. パージガスバルブを介して前記共通のガスを保持する容積と流体をやり取りするパージガス源を有するパージガス供給部をさらに有する請求項3に記載の処理システムであって、
    前記パージガスバルブは、前記排気バルブを選択的に作動させることが可能で、かつ、前記排気バルブと協働することで、前記第1ノズルの流出口を介して前記共通のガスを保持する容積及び前記滞留チャンバを押し出す、
    処理システム。
  5. 前記第2ガス供給部が、前記共通のガスを保持する容積へパージガスを供給するように構成され、
    前記第2バルブは、前記排気バルブを選択的に作動させることが可能で、かつ、前記排気バルブと協働することで、前記第1ノズルの流出口を介して前記共通のガスを保持する容積及び前記滞留チャンバを押し出す、
    請求項3に記載の処理システム。
  6. 前記第1ノズルの上流に設けられる排気バルブを介して前記第1ノズルと流体をやり取りする粗引きラインをさらに有する請求項1に記載の処理システムであって、
    前記排気バルブは、前記滞留チャンバの流入口を介して前記第1ノズルから前記第1ガスを排気するように選択的に作動可能である、
    処理システム。
  7. 前記排気バルブと前記粗引きラインとの間に設けられて、前記滞留チャンバの流入口を介して前記粗引きラインへ流入するガスの圧力を制御する絞り弁をさらに有する、請求項6に記載の処理システム。
  8. 前記第1ノズルの上流に設けられる排気バルブを介して前記第1ノズルと流体をやり取りし、かつ、真空ポンプを介して前記第1ノズルの流出口と流体をやり取りする粗引きライン;
    前記粗引きラインの下流で、前記粗引きラインと流体をやり取りする排出ライン;及び、
    流路内の前記排気バルブと前記排出ラインとの間に設けられ、前記滞留チャンバの流入口を介して前記排出ラインへ流入する前記第1ガス又は第2ガスの圧力を制御するベンチュリバルブ;
    をさらに有する、請求項1に記載の処理システム。
  9. 前記第1ノズルの流出口を介して前記滞留チャンバから前記第1ガス又は第2ガスを排気するように構成される第1排気バルブを介して前記第1ノズルと流体をやり取りするように、前記第1ノズルの下流に設けられる真空ライン;又は、
    前記滞留チャンバの流入口を介して前記滞留チャンバから前記第1ガス又は第2ガスを排気するように選択的に作動可能な、前記第1ノズルの上流に設けられる第2排気バルブを介して前記第1ノズルと流体をやり取りする粗引きライン;
    をさらに有し、
    前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブのうちの少なくとも1つは、10秒未満の期間で、前記共通のガスを保持する容積及び前記滞留チャンバを排気するように構成される、
    請求項1に記載の処理システム。
  10. 前記第1排気バルブ又は前記第2排気バルブのうちの少なくとも1つは、5秒未満の期間で、前記共通のガスを保持する容積及び前記滞留チャンバを排気するように構成される、請求項9に記載の処理システム。
  11. 前記第1ガス供給部は、前記第1ガス源と前記第2ガス源との間に設けられる1次供給バルブを有し、
    前記1次供給バルブは、作動可能で、かつ、前記1次供給バルブと前記第1バルブとの間で画定される供給体を保持する容積を加圧するように前記第1バルブと協働する、
    請求項9に記載の処理システム。
  12. 前記1次供給バルブと操作可能なように結合する制御装置;
    前記制御装置と動作可能なように結合して、前記供給体を保持する容積内でのガスの圧力を検知するように構成される供給体センサ;
    をさらに有し、
    前記供給体センサはさらに、前記の検知された圧力に係る前記制御装置への信号を発生させるように構成され、かつ、
    前記制御装置は、前記信号に応答して、前記1次供給バルブを作動させるように構成される、
    請求項11に記載の処理システム。
  13. 前記制御装置が前記第1バルブと操作可能なように結合する請求項12に記載の処理システムであって、
    前記制御装置と動作可能なように結合して、前記第1ノズルへ供給される前記第1ガスの所望の容積を前記ユーザーから受け取るように構成されるユーザーインターフェースを有し、
    前記制御装置は、前記の受け取られた所望の容積に応じて、前記供給体を保持する容積内で前記の受け取られた所望の容積に係る所定の圧力を到達するため、前記第1バルブ又は前記1次供給バルブのうちの少なくとも1つを作動させるように構成される、
    処理システム。
  14. ガスクラスタビームを生成及び放出する第2ノズルをさらに有する請求項1に記載の処理システムであって、
    前記第1ノズル及び第2ノズルは、該第1ノズル及び第2ノズルから放出されるガスクラスタビームを少なくとも部分的に結合させることで1つのガスクラスタビームとし、かつ、前記1つのガスクラスタビームを前記基板へ向かうように案内するように、互いに近接して配置され、
    前記第2ノズルは、前記第1ガス供給部及び第2ガス供給部から前記第1ガス又は第2ガスを選択的に受けるように、前記第1ガス供給部及び第2ガス供給部と流体をやり取りする、
    処理システム。
  15. 第3ガス供給部と第4ガス供給部をさらに有する請求項14に記載の処理システムであって、
    前記第3ガス供給部と第4ガス供給部の各々は、前記第1ノズル及び第2ノズルへ各対応する第3ガス及び第4ガスを供給するように、前記第1ノズル及び第2ノズルと流体をやり取りし、
    前記第1ノズルと第2ノズルの各々は、前記第1ガス供給部、前記第2ガス供給部、前記第3ガス供給部、又は前記第4ガス供給部のうちの1つ以上から受け取るガスからガスクラスタビームを選択的に放出するように構成される、
    処理システム。
  16. ガスクラスタイオンビーム(GCIB)を基板に照射する処理システムであって、
    当該システムは:
    ガスクラスタビームを生成して前記ガスクラスタビームを放出する少なくとも第1ノズル及び第2ノズルであって、
    前記ガスクラスタビームは、前記第1ノズルの第1流出口及び前記第2ノズルの第2流出口第2流出口を介して放出され、
    前記第1ノズルと前記第2ノズルは、該第1ノズルと第2ノズルから放出されたガスクラスタビームを少なくとも部分的に合体させることで単一のガスクラスタビームを生成し、かつ、前記単一のガスクラスタビームを前記基板へ向かうように案内するように互いに近接して配置される、
    第1ノズル及び第2ノズル;
    それぞれ前記第1ノズルと第2ノズルの上流に隣接して設けられ、かつ、各対応する第1流入口及び第2流入口を有する第1滞留チャンバ及び第2滞留チャンバ;
    前記ノズル排出口の下流に設けられ、かつ、前記単一のガスクラスタビームをイオン化して前記GCIBを生成するように備えられるイオン化装置;
    第1ガス源、並びに、該第1ガス源と、前記第1ノズル及び前記第2ノズルとの間での第1ガスの流れを制御するため、前記第1ガス源と、前記第1ノズル及び前記第2ノズルの各々との間に第1対のバルブを有して、前記第1及び第2滞留チャンバの第1及び第2流入口と流体をやり取りする第1ガス供給部;
    第2ガス源、並びに、該第2ガス源と、前記第1ノズル及び前記第2ノズルとの間での第2ガスの流れを制御するため、前記第2ガス源と、前記第1ノズル及び前記第2ノズルの各々との間に第2対のバルブを有して、前記第1及び第2滞留チャンバの第1及び第2流入口と流体をやり取りする第2ガス供給部;
    を有し、
    前記第1対のバルブと前記第2対のバルブは、該第1対のバルブと前記第2対のバルブの各々のバルブのうちの一と、前記第1滞留チャンバの第1流入口との間で第1共通のガスを保持する容積を画定し、かつ、前記第1対のバルブと前記第2対のバルブの各々のバルブのうちの他と、前記第2滞留チャンバの第2流入口との間で第2共通のガスを保持する容積を画定するように設けられ、
    前記第1共通のガスを保持する容積又は前記第2共通のガスを保持する容積は、2cm3未満で、
    前記第1対のバルブと前記第2対のバルブの各々の作動は、前記第1ガス又は前記第2ガスの、各対応するガス源から前記第1ノズル又は前記第2ノズルへの選択的供給を可能にするのに有効である、
    処理システム。
  17. 前記第1共通のガスを保持する容積又は第1共通のガスを保持する容積のうちの少なくとも1つが0.5cm3未満である、請求項16に記載の処理システム。
  18. ガスクラスタイオンビーム(GCIB)を基板に照射するのに用いられる処理システム内にガスを供給する方法であって:
    第1ガス源からノズルへ、第1バルブ、及び、前記ノズルの上流で隣接する滞留チャンバの流入口を介して、第1ガスを供給する工程であって、前記第1バルブは、第2ガス源と流体を連結させる第2バルブと流体をやり取りし、それにより、前記第1バルブ、前記第2バルブ、及び、前記滞留チャンバの流入口は一つになることで、前記第1バルブ、前記第2バルブ、及び、前記滞留チャンバの流入口との間で、2cm3未満である共通のガスを保持する容積を画定し、前記ノズルは、ガスクラスタビームを生成して、前記ノズルの排出口を介して放出し、かつ、前記ガスクラスタビームを前記基板へ向かうように案内するように構成される、工程;
    前記ガスクラスタビームをイオン化して前記GCIBを生成するイオン化装置を通り抜けるように前記ガスクラスタビームを案内する工程;
    前記第1バルブを閉じることで、前記第1ガス源から前記ノズルへの前記第1ガスの流れを中断する工程;
    排気バルブを介して前記共通のガスを保持する容積及び前記滞留チャンバからの第1ガスを排気する工程;
    前記第2バルブを開くことで、前記第2ガス源から前記共通のガスを保持する容積を介して前記ノズルへ第2ガスを供給する工程;
    を有する方法。
  19. 前記排気バルブを作動させることで、10秒未満の期間で、前記共通のガスを保持する容積及び前記滞留チャンバから前記第1ガスを排気する工程をさらに有する、請求項18に記載の方法。
  20. 前記排気バルブの作動は、5秒未満の期間で、前記滞留チャンバ及び前記共通のガスを保持する容積から前記第1ガスを排気するのに有効である、請求項19に記載の方法。
  21. 前記第1ノズルへの前記第2ガスの供給を中断する工程;及び
    ガスクラスタビームを生成及び放出する第2ノズルへ前記第2ガスの流れを案内する工程;
    をさらに有し、
    前記第1ノズル及び第2ノズルは、該第1ノズル及び第2ノズルから放出されるガスクラスタビームを少なくとも部分的に結合させることで1つのガスクラスタビームとし、かつ、前記1つのガスクラスタビームを前記基板へ向かうように案内するように、互いに近接して配置される、
    請求項19に記載の方法。
  22. 第3ガス源及び第4ガス源から第3ガス及び第4ガスをそれぞれ供給する工程をさらに有し、
    前記第1ノズル及び第2ノズルは、前記第1ガス源、前記第2ガス源、前記第3ガス源、又は前記第4ガス源のうちの1つ以上から受け取るガスからガスクラスタビームを選択的に放出するように構成される、
    請求項21に記載の方法。
  23. 前記第2ガスは、NF2、N2、NF3、Ar、O2、C3F8、CF4、及びC2F6からなる群から選ばれるパージガスである、請求項18に記載の方法。
  24. 前記第1ガス源及び前記第2ガス源とは異なるパージガス源からのパージガスを前記第1ノズルへ選択的に供給する工程をさらに有し、
    前記パージガス源は、前記排気バルブと協働して前記パージガス及び前記第1ガス又は前記第2ガスが前記第1ノズルの流出口へ流れることを可能にするパージガスバルブを介して、前記第1ノズルと流体をやり取りする、
    請求項18に記載の方法。
  25. 前記第2ガス源が1次供給バルブを有し、前記1次供給バルブは、該1次供給バルブと前記第2バルブとの間で供給体を保持する容積を画定し、
    前記供給体を保持する容積内での前記第2ガスの圧力を検知する工程;及び、
    前記検知に応じて前記供給体を保持する容積内で前記第2ガスを加圧する工程;
    をさらに有する、請求項18に記載の方法。
  26. 前記第1ノズルへ供給される前記第2ガスの所望の体積を選択する工程;
    前記の選択された所望の体積に相当する前記供給体を保持する容積内での前記第2ガスの圧力を自動的に特定する工程;及び、
    前記供給体を保持する容積内での前記第2ガスを、前記の特定された圧力にまで自動的に加圧する工程;
    をさらに有する、請求項25に記載の方法。
  27. 前記排気バルブが前記第1ノズルの下流に設けられ、かつ、
    前記排気バルブは、前記共通のガスを保持する容積及び前記滞留チャンバから前記第1ノズルの流出口を介して前記第1ガスを引き込むように構成される、
    請求項18に記載の方法。
  28. 前記排気バルブが前記第1ノズルの上流に設けられ、かつ、
    前記排気バルブは、前記滞留チャンバから上流の前記第1ノズルの流入口を介して前記第1ガスを流すように構成される、
    請求項18に記載の方法。
  29. 前記第1ガスの流れを上流の粗引きラインへ案内する工程;及び、
    前記排気バルブの上流で前記第1ガスの流れを絞ることで、前記粗引きラインへ流入する前記第1ガスの圧力を制御する工程;
    をさらに有する、請求項28に記載の方法。
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