JP2013529896A - アクイフェックス・エオリカス由来の無機ピロホスファターゼの精製および使用のためのシステムおよび方法 - Google Patents

アクイフェックス・エオリカス由来の無機ピロホスファターゼの精製および使用のためのシステムおよび方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、Aaeピロホスファターゼタンパク質であるSEQ ID NO:2または4の酵素タンパク質をコードするSEQ ID NO:1または3の核酸を含む核酸、および単離したAaeピロホスファターゼタンパク質を用いる配列決定方法を提供する。
【選択図】図2

Description

本発明は、無機ピロホスファターゼ酵素を精製および使用するためのシステム、方法、試薬およびキットを提供する。より具体的には、本発明は、無機ピロホスファターゼ酵素の効率的な単離、ならびに核酸の増幅および配列決定方法におけるそれの使用に関する。
多くの増幅および配列決定方策は、新たに合成された核酸分子にヌクレオチド種を付加するためにポリメラーゼ酵素を用いる。ポリメラーゼが取り込む各ヌクレオチド種について、ピロホスフェート分子(一般にPPiとも呼ばれる)および水素分子が環境中へ放出されることは認識されている。これは、ごく小さな反応環境を用いる増幅および配列決定方策においてきわめて重要な考慮事項である可能性がある;ポリメラーゼによる多数の取込み事象にわたってPPi分子が環境に蓄積し、ポリメラーゼがヌクレオチド種を取り込む能力に対してPPiが阻害作用をもつ濃度に達するからである。
さらに、PPiの放出を検出する能力に依存する配列決定方法がある。たとえば、放出されたPPiの相対量またはPPi濃度の変化の測定を採用して、鋳型分子中のある配列位置のヌクレオチド種に相補的であるヌクレオチド種の取込みの指標とすることができる。この検出または測定の様式は、反応環境のpHの変化、または取り込まれた各ヌクレオチド分子につき光子を発生する酵素カスケードによるもの(一般に“ピロシーケンシング(pyrosequencing)”と呼ばれる)を含めることができる。本発明の例では、測定されたPPiの量は取り込まれたヌクレオチド分子の数に正比例するので、本明細書に記載する配列決定方策については、あるヌクレオチド導入工程(すなわち、後記にさらに考察するヌクレオチドフロー)で検出されたPPiはその工程でその特定のヌクレオチドの取込みから放出された結果であって前の工程からの残留分子ではないということがきわめて重要である。
したがって、前記の増幅および配列決定の状況では、PPiの濃度を低下させるかまたはそれを反応環境から完全に除くための方策がきわめて望ましい。一般に、これはPPi分子と反応して特異的に分解するPPi−ase酵素の使用により達成できる。これまでに同定された型の単離PPi−ase酵素試薬にはテルモコッカス・リトラリス(Thermococcus litoralis)細菌に由来する種が含まれ、これはNew England Biolabs,Inc.(NEBとも呼ばれる,マサチュセッツ州イプソビッチ)から入手できる。しかし、増幅および配列決定方策に使用するために望ましい特性を示す、さらに他の単離されたPPi−ase試薬種がなお求められている。
本発明の態様は、核酸配列の決定に関する。より具体的には、本発明の態様は、sequencing by synthesis(合成による配列決定法)(SBS)によって核酸を配列決定する際に得られるデータのエラーを補正する方法およびシステムに関する。
Aaeピロホスファターゼタンパク質をコードするSEQ ID NO:1または3の核酸を含む態様の核酸を記載する。好ましい態様において、核酸はHisタグをコードする。さらに好ましい態様において、核酸はBCCPビオチニル化部位をコードする。
さらに、単離したピロホスファターゼタンパク質を用いる配列決定方法の態様であって、アクイフェックス・エオリカス(Aquifex aeolicus)種に由来するSEQ ID NO:2または4の酵素タンパク質を含む反応環境で配列決定反応を実施する工程を含み、その際、酵素タンパク質がピロホスファターゼ活性を含む方法を提供する。好ましい態様において、酵素タンパク質をビーズに結合させる。さらに好ましい態様において、酵素タンパク質をビオチン連結によりビーズに結合させる。よりさらに好ましい態様において、インビボプロセスによりビオチンを作動可能な状態でタンパク質にカップリングさせる。よりさらに好ましい態様において、酵素タンパク質は熱安定性である。よりさらに好ましい態様において、複数の反応環境で同時に複数の配列決定反応を実施する。
上記の態様および実施形態は必ずしも包括的または相互排他的ではなく、それらが同一または異なる態様または実施形態に関連して提示されるかどうかにかかわらず、矛盾しない様式および他の可能ないずれかの様式で組み合わせることができる。ある態様または実施形態の記載は、他の態様および/または実施形態に関する限定とするためのものではない。同様に、本明細書のいずれかの箇所に記載するいずれか1以上の機能、工程、操作、または手法を、別の実施形態において、発明の概要に記載するいずれか1以上の機能、工程、操作、または手法と組み合わせることができる。したがって、前記の態様および実施形態は限定ではなく説明のためのものである。
上記およびさらに他の特徴は、添付の図面と合わせて考慮すると、以下の詳細な記載から、より明らかに認識されるであろう。図面において、同様な参照番号は同様な構造、構成部品、または工程を示し、参照番号の最も左の数字はその参照構成部品が最初に現われる図面の番号を示す(たとえば、構成部品160は最初に図1に現われる)。ただし、これらの取決めはすべて、限定ではなく例示または説明のためのものである。
図1は、コンピューター制御下にある配列決定機器および反応支持体の1態様の機能ブロック図である。 図2は、アクイフェックス・エオリカスピロホスファターゼ融合分子の1態様の略図例である。 図3Aおよび3Bは、1態様のテルモコッカス・リトラリスのおよび1態様のアクイフェックス・エオリカスのPPi−ase酵素の活性レベルを比較した略図例である。 図4は、1態様のアクイフェックス・エオリカスPPi−aseが示す熱安定性の略図例である。 図5Aおよび5Bは、ビーズに結合した1態様のテルモコッカス・リトラリスおよび1態様のアクイフェックス・エオリカスのPPi−ase酵素を用いて、ビーズ上の大腸菌(E. coli)から得た配列決定結果を比較した略図例である。 図6Aおよび6Bは、ビーズに結合した1態様のテルモコッカス・リトラリスおよび1態様のアクイフェックス・エオリカスのPPi−ase酵素を用いて、ビーズ上のカンピロバクター-ジェジュニ(C. jejuni)から得た配列決定結果を比較した略図例である。 図7Aおよび7Bは、ビーズに結合した1態様のテルモコッカス・リトラリスおよび1態様のアクイフェックス・エオリカスのPPi−ase酵素を用いて、ビーズ上のサーマス・サーモフィラス(T. thermophilus)から得た配列決定結果を比較した略図例である。
より詳細に以下に記載するように、本明細書に記載する発明は、アクイフェックス・エオリカス細菌に由来するPPi−aseの単離した核酸配列、タンパク質配列、および/または精製のための製品、発現系、方法およびキット、ならびに使用を含む。特に、本発明の態様は、PPi−ase酵素をコードする単離したPPi−ase核酸配列、ならびにそれから誘導した、精製および/またはビオチニル化などの処理工程を可能にしかつ核酸鋳型分子の増幅およびハイスループット核酸配列決定方法における使用に特に有用な1以上のエレメントを含む融合配列に関する。
a.全般
用語“フローグラム(flowgram)”は、一般にSBS法、特にピロホスフェートに基づく配列決定方法(“ピロシーケンシング”とも呼ばれる)により得られた配列データを図示したものを表わし、より具体的には“ピログラム(pyrogram)”と呼ぶことができる。
本明細書中で用いる用語“読み”または“配列の読み”は、一般に単一の核酸鋳型分子または複数の実質的に同一コピーの核酸鋳型分子の集団から得られた全配列データを表わす。
本明細書中で用いる用語“行程(run)”または“配列決定行程(sequencing run)”は、1以上の鋳型核酸分子の配列決定操作中に行なわれる一連の配列決定反応を表わす。
本明細書中で用いる用語“フロー(flow)”は、一般に、鋳型核酸分子を含む環境への一連のまたは反復したサイクルでの溶液の添加を表わし、その際、溶液は未完成分子に付加するためのヌクレオチド種、あるいは他の試薬、たとえば緩衝液もしくは酵素であって配列決定反応に使用できるかまたは前のフローサイクルからのヌクレオチド種のキャリーオーバーもしくはノイズ作用を減らすために使用できるものを含有することができる。
本明細書中で用いる用語“フローサイクル”は、一般に、連続した一連のフローを表わし、その際、あるヌクレオチド種はそのサイクルを一回通過する(すなわち、フローサイクルはT、A、C、Gのヌクレオチド種を順に連続添加することを含むが、他の配列組合わせもこの定義の一部とみなされる)。一般に、フローサイクルはサイクル毎に同じシーケンスのフローをもつ反復サイクルである。
本明細書中で用いる用語“読取り長さ”は、一般に、信頼性をもって配列決定できる鋳型分子の長さの上限を表わす。システムおよび/または方法の読取り長さに関与する多数の要因があり、これには鋳型核酸分子のGC含有度が含まれるが、これに限定されない。
本明細書中で用いる用語“検定フラグメント(test fragment)”または“TF”は、一般に、既知の配列組成をもつ核酸エレメントであって、品質管理、検量、または他の関連目的に使用できるものを表わす。
本明細書中で用いる用語“プライマー”は、一般に、適宜な緩衝液中で適切な温度においてある核酸鎖に相補的なプライマー延長生成物の合成が誘導される条件下で、DNA合成の開始点として作用するオリゴヌクレオチドを表わす。プライマーは、好ましくは一本鎖オリゴデオキシリボヌクレオチドである。
本明細書中で用いる用語“未完成分子(nascent molecule)”は、鋳型依存性DNAポリメラーゼにより、鋳型分子中の対応するヌクレオチド種に相補的なヌクレオチド種の取込みによって延長されつつあるDNA鎖を表わす。
本明細書中で用いる用語“鋳型核酸”、“鋳型分子”、“標的核酸”、または“標的分子”は、一般に、配列決定反応の対象であってそれから配列のデータまたは情報が得られる核酸分子を表わす。
本明細書中で用いる用語“ヌクレオチド種”は、一般に、未完成核酸分子に一般的に取り込まれるプリン類(アデニン、グアニン)およびピリミジン類(シトシン、ウラシル、チミン)を含めた核酸モノマーの素性を表わす。
本明細書中で用いる用語“モノマー反復配列”または“ホモポリマー”は、一般に、同一ヌクレオチド種を含む2以上の配列位置(すなわち、反復ヌクレオチド種)を表わす。
本明細書中で用いる用語“均一延長”は、一般に、実質的に同一の鋳型分子の集団の各メンバーがその反応で均一に同じ延長工程を行なっている延長反応の関係または時期を表わす。
本明細書中で用いる用語“完成効率”は、一般に、そのフローに際して適正に延長した未完成分子のパーセントを表わす。
本明細書中で用いる用語“不完全延長率”は、一般に、すべての未完成分子の数に対する適正に延長できない未完成分子の数の比率を表わす。
本明細書中で用いる用語“ゲノムライブラリー”または“ショットガンライブラリー”は、一般に、生物または個体の全ゲノム(すなわち、ゲノムの全領域)に由来する、および/または全ゲノムを提示する、分子集合体を表わす。
本明細書中で用いる用語“アンプリコン”は、一般に、選択された増幅生成物、たとえばポリメラーゼ連鎖反応法またはリガーゼ連鎖反応法から生成したものを表わす。
本明細書中で用いる用語“変異体(variant)”または“対立遺伝子”は、一般に、それぞれが類似の配列組成をコードするけれども互いにある程度の相異をもつ複数の種のうちのいずれかを表わす。この相異には、当業者に既知であるいずれかのタイプの遺伝子変異を含めることができ、これには多型、たとえば一塩基多型(SNP)、挿入または欠失(挿入/欠失(insertion/deletion)事象の組合わせは“インデル(挿入/欠失)(indel)”とも呼ばれる)、反復配列(タンデムリピートとも呼ばれる)数の相異、および構造変異が含まれるが、これらに限定されない。
本明細書中で用いる用語“対立遺伝子頻度(allele frequencyまたはallelic frequency)”は、一般に、集団中の全変異体のうち特定の変異体から構成される割合を表わす。
本明細書中で用いる用語“鍵配列”または“キーエレメント”は、一般に、鋳型核酸分子に既知のロケーションで(すなわち、一般にライゲートしたアダプターエレメント中に含まれる)付随する既知の配列組成を含む核酸配列エレメント(一般に、約4つの配列位置、すなわちTGAC、または他の組合わせのヌクレオチド種)であって、鋳型分子から得られる配列データについての品質管理基準として用いられるものを表わす。その配列データが適正ロケーションにあるキーエレメントに付随する既知の配列組成を含むならば、それは品質管理に合格する。
本明細書中で用いる用語“キーパス(keypass)”または“キーパスウェル(keypass well)”は、一般に、反応ウェルにおける既知の配列組成をもつ全長核酸検定配列(すなわち、前記に述べた“検定フラグメント”または“TF”)の配列決定を表わし、その際、TF配列および/またはTF配列に付随する鍵配列に由来する配列、あるいは標的核酸に付随するアダプター中の配列の精度を、TFおよび/または鍵の既知の配列組成と比較し、そしてその配列決定の精度の尺度として、また品質管理のために用いる。一般的な態様において、配列決定行程中のウェルの総数のうちある割合がキーパスウェルであり、それらはある態様において分散した領域にあってもよい。
本明細書中で用いる用語“平滑末端”は、当業者の理解と一致して解釈され、一般に一対の相補的ヌクレオチド塩基種で終わる線状二本鎖核酸分子を表わし、その際、一対の平滑末端は一般に互いにライゲーションに適合する。
本明細書中で用いる用語“粘着末端”または“オーバーハング”は、当業者の理解と一致して解釈され、一般に、分子の一方の鎖の末端に1以上の非対合ヌクレオチド種をもつ線状二本鎖核酸分子を表わし、その際、非対合ヌクレオチド種はいずれかの鎖に存在し、単一の塩基位置または複数の塩基位置を含む(時には“付着末端”とも呼ばれる)。
本明細書中で用いる用語“SPRI”は、当業者の理解と一致して解釈され、一般に、特許権をもつ技術用語“Solid Phase Reversible Immobilization(固相可逆固定化)”を表わし、その場合、標的核酸は特定の緩衝液条件下でビーズの存在下において選択的に沈殿し、それらのビーズはしばしばカルボキシル化されており、かつ常磁性である。沈殿した標的核酸はビーズに固定化されており、オペレーターの要望に従って溶離用緩衝液により除去されるまで結合したままである(DeAngelis, Margaret M. et al: Solid-Phase Reversible Immobilization for the Isolation of PCR Products. Nucleic Acids Res (1995), Vol. 23:22; 4742-4743)。
本明細書中で用いる用語“カルボキシル化”は、当業者の理解と一致して解釈され、一般に、物質、たとえばマイクロ粒子を少なくとも1つのカルボキシル基の付加により修飾することを表わす。カルボキシル基はCOOHまたはCOOである。
本明細書中で用いる用語“常磁性”は、当業者の理解と一致して解釈され、一般にその材料の磁性が外部印加磁界の存在下でのみ生じ、外部印加磁界が除かれると磁化作用が全く残留しない材料特性を表わす。
本明細書中で用いる用語“ビーズ”または“ビーズ支持体”は、一般に、いずれかのタイプのマイクロ粒子を表わし、その際、用語“マイクロ粒子”は、不規則または規則的な形状をもついずれか好都合なサイズのいずれかの材料を表わし、それは任意数の既知材料、たとえば下記のものから作成される:セルロース、セルロース誘導体、アクリル樹脂、ガラス、シリカゲル、ポリスチレン、ゼラチン、ポリビニルピロリドン、ビニルおよびアクリルアミドのコポリマー、ジビニルベンゼンなどと架橋したポリスチレン(たとえば、Merrifield, Biochemistry 1964, 3, 1385-1390に記載)、ポリアクリルアミド、ラテックスゲル、ポリスチレン、デキストラン、ゴム、ケイ素、プラスチック、ニトロセルロース、天然スポンジ、シリカゲル、制御多孔ガラス、金属、架橋デキストラン(たとえば、Sephadex(商標))、アガロースゲル(Sepharose(商標))、および当業者に既知である他の固相ビーズ支持体。
本明細書中で用いる用語“反応環境”は、一般に、反応を行なうことができるある体積の空間を表わし、一般にそこに反応体を少なくとも一時的に収容または拘束して、少なくとも1種類の反応生成物を検出することができる。反応環境の例にはキュベット、チューブ、ボトル、および平面または非平面支持体上の1以上の窪み、ウェルまたはチャンバーが含まれるが、これらに限定されない。
試料の調製および処理、配列データの作成、および配列データの分析に関連するシステムおよび方法の若干の例示態様を全般的に以下に記載する;それらの一部または全部を、本明細書に記載する発明の態様に使用できる。特に、鋳型核酸分子の調製、鋳型分子の増幅、標的特異的アンプリコンおよび/またはゲノムライブラリーの作成のためのシステムおよび方法の例示態様、配列決定の方法および機器、ならびにコンピューターシステムを記載する。
一般的な態様において、実験試料または診断試料に由来する核酸分子を、それの原型から調製および処理して、ハイスループット配列決定法に適応する鋳型分子にすべきである。処理方法が用途毎に異なり、その結果、種々の特性を含む鋳型分子が得られるという可能性がある。たとえば、ハイスループット配列決定法のある態様において、少なくとも特定の配列決定法によって精確に配列データが得られる長さに匹敵する配列または読取り長さをもつ鋳型分子を作成することが好ましい。本発明の例には、約25〜30塩基対、約50〜100塩基対、約200〜300塩基対、約350〜500塩基対、約500〜1000塩基対の範囲、1000塩基対より長いもの、または特定の配列決定用途に適合する他の長さを含むことができる。ある態様において、当業者に既知である多数の方法を用いて、ゲノム試料などの試料に由来する核酸をフラグメント化する。好ましい態様において、核酸をランダムにフラグメント化する(すなわち、特定の配列または領域を選択しない)方法には、ネブライゼーション法またはソニケーション法と呼ばれるものを含めることができる。しかし、他のフラグメント化方法、たとえば制限エンドヌクレアーゼを用いる消化をフラグメント化の目的に採用できることは認識されるであろう。同様に本発明の例において、ある処理方法では希望する長さの核酸フラグメントを選択的に単離するために当技術分野で既知のサイズ選択法を採用できる。
同様に、ある態様においては追加の機能性エレメントをそれぞれの鋳型核酸分子と関連づけることが好ましい。これらのエレメントは多様な機能を得るために使用でき、下記のものを含むが、これらに限定されない:増幅および/または配列決定方法のためのプライマー配列、品質管理エレメント(すなわち、たとえばキーエレメントまたは他のタイプの品質管理エレメント)、起源試料もしくは患者試料との種々の関連性をコードするユニーク識別子(多重識別子(multiplex identifier)または“MID”とも呼ばれる)、または他の機能性エレメント。
たとえば、本発明のある態様は、既知の同定可能な配列組成をもつ1以上の態様のMIDエレメントを試料と関連づけ、その態様のMIDエレメントを関連試料に由来する鋳型核酸分子とカップリングさせることを含む。多数の異なる試料に由来するMIDカップリングした鋳型核酸分子をプールして単一の“多重”試料または組成物とし、それを次いで効率的に処理して、MIDカップリングした鋳型核酸分子それぞれについて配列データを得ることができる。鋳型核酸分子それぞれについての配列データを逆たたみ込みして(de-convoluted)、カップリングしたMIDエレメントの配列組成を同定し、起源試料との関連性を同定する。本発明の例において、多重組成物は約384の試料、約96の試料、約50の試料、約20の試料、約16の試料、約12の試料、約10の試料、または他の数の試料からの代表例を含むことができる。研究に関して、各試料を、種々の実験条件、処理法で、種々の種、または個体と関連づけることができる。同様に、診断に関して、各試料を、種々の組織、細胞、個体、条件、薬物または他の処理法と関連づることができる。以上に挙げた多数の試料は例示のためのものであって限定とみなすべきでないことは当業者に認識されるであろう。
好ましい態様において、各MIDエレメントの配列組成は容易に同定でき、配列決定プロセスから導入されるエラーを阻止できる。MIDエレメントのある態様は、天然に存在する配列に対して最小の配列類似性をもつユニークな配列組成の核酸種を含む。あるいは、MIDエレメントの態様は、天然に存在する配列に対してある程度の配列類似性を含んでもよい。
同様に好ましい態様において、ある特徴をもつ鋳型核酸分子および/または鋳型分子にカップリングしたアダプターエレメントに対する各MIDの位置が既知である。各MIDの位置が既知であることは、配列データ中にMIDエレメントを見出して、エラーの可能性についてそのMID配列組成を解釈し、その後に起源試料と関連づけるために有用である。
たとえば、MIDエレメントに対する位置関係に関する手掛かりとして有用なある特徴には、鋳型分子の長さ(すなわち、MIDエレメントは5’または3’末端からどの位の配列位置にあるかが分かっている)、認識できる配列マーカー、たとえばMIDエレメントに隣接するキーエレメントおよび/または1以上のプライマーエレメントを含めることができるが、これらに限定されない。本発明の例において、キーエレメントおよびプライマーエレメントは一般に多重組成物において試料毎に変動しない既知の配列組成を含み、MIDエレメントを探査するための位置基準として採用できる。アプリケーション135により実現した分析アルゴリズムをコンピューター130上で実行して、MIDカップリングした鋳型それぞれについて得られた配列データを分析し、より容易に認識できるキーエレメントおよび/またはプライマーエレメントを同定し、それらの位置から補外してMIDエレメントの配列を含むと推定される配列領域を同定することができる。アプリケーション135は次いでこの推定領域およびおそらくフランキング領域内のある距離の配列組成を処理して、MIDエレメントおよびそれの配列組成を確実に同定することができる。
前記の機能性エレメントの一部または全部を組み合わせてアダプターエレメントにし、これらを特定の処理工程でヌクレオチド配列にカップリングさせることができる。たとえば、ある態様は、増幅および/または配列決定のために用いるプライマー配列に相補的な配列組成を含むプライミング配列エレメントまたは領域を会合させることができる。さらに、この同じエレメントを、“鎖選択(strand selection)”と呼ぶことができるもの、および固相支持体への核酸分子の固定化のために採用できる。ある態様において、2組のプライミング配列領域(以下、プライミング配列A、およびプライミング配列Bと呼ぶ)を鎖選択に使用でき、その場合、1コピーのプライミング配列Aおよび1コピーのプライミング配列Bをもつ一本鎖のみを選択し、生成試料として含めることができる。別態様において、アダプターエレメントのデザイン特性により鎖選択の必要性が除かれる。同じプライミング配列領域を増幅および固定化のための方法に採用でき、その場合、たとえばプライミング配列Bを固相支持体に固定化し、増幅生成物をそれから延長させることができる。
フラグメント化、鎖選択、ならびに機能性エレメントおよびアダプターの付加のための試料処理の他の例は、下記に記載されている:U.S. Patent Application Serial No. 10/767,894, 表題“Method for preparing single-stranded DNA libraries”, 2004年1月28日出願; U.S. Patent Application Serial No. 12/156,242, 表題“System and Method for Identification of Individual Samples from a Multiplex Mixture”, 2008年5月29日出願;およびU.S. Patent Application Serial No. 12/380,139, 表題“System and Method for Improved Processing of Nucleic Acids for Production of Sequencable Libraries”, 2009年2月23日出願。
鋳型核酸分子の増幅を実施して実質的に同一コピーの集団を作成するためのシステムおよび方法の種々の例を記載する。1以上のヌクレオチド種を鋳型分子のコピーと会合した未完成分子それぞれに取り込ませる際に、より強い信号を発生させるためには、SBSのある態様において核酸エレメントそれぞれの多数コピーを作成するのが望ましいことは当業者に認識されるであろう。核酸分子のコピーを作成するための当技術分野で既知の多数の手法がある:たとえば、細菌ベクターと呼ばれるものを用いる増幅法、“Rolling Circle(ローリングサークル)”増幅法(U.S. Patent No. 6,274,320および7,211,390に記載)、およびポリメラーゼ連鎖反応(PCR)法;これらの手法をそれぞれ本発明に使用するために適用できる。ハイスループット用途に特に適応するPCR法には、エマルジョンPCR法と呼ばれるもの(emPCR(商標)法とも呼ばれる)が含まれる。
エマルジョンPCR法の代表的態様は、2種類の非混和性物質の安定なエマルジョンを調製して、その中で反応を行なわせることができる水性液滴を形成することを含む。特に、PCR法における使用に適応するエマルジョンの水性液滴は、第1流体、たとえば水性流体が液滴として(不連続相とも呼ばれる)、他の流体、たとえば疎水性流体(連続相とも呼ばれる)(一般に、あるタイプの油を含む)内に懸濁または分散したものを含むことができる。使用できる油の例には、鉱油、シリコーン系の油、またはフッ素化された油が含まれるが、これらに限定されない。
さらに、ある態様のエマルジョンはエマルジョンを安定化する作用をもつ界面活性剤を使用でき、これはPCRなど特定の処理方法に特に有用である。ある態様の界面活性剤には、1種類以上のシリコーンまたはフッ素化された界面活性剤を含めることができる。たとえば1種類以上の非イオン界面活性剤を使用でき、これには下記のものが含まれるが、これらに限定されない:ソルビタンモノオレエート(Span(商標)80とも呼ばれる)、ポリオキシエチレンソルビタンモノオレエート(Tween(商標)80とも呼ばれる)、またはある好ましい態様においては、ジメチコンコポリオール(dimethicone copolyol)(Abil(登録商標)EM90とも呼ばれる)、ポリシロキサン、ポリアルキルポリエーテルコポリマー、ポリグリセロールエステル、ポロキサマー(poloxamer)類、およびPVP/ヘキサデカンコポリマー(Unimer U−151とも呼ばれる)、またはより好ましい態様においては、シクロペンタシロキサン中の高分子量シリコーンポリエーテル(DC 5225Cとも呼ばれ、Dow Corningから入手できる)。
エマルジョンの液滴は、コンパートメント、マイクロカプセル、マイクロリアクター、微小環境、または関連技術分野で一般に用いられる他の名称でも呼ぶことができる。水性液滴は、エマルジョンの成分または組成物の組成、それに収容される内容物、および採用する調製法に応じたサイズ範囲にあってよい。前記エマルジョンは、その中で化学反応、たとえばPCRを実施できる微小環境を形成する。たとえば、希望するPCR反応を実施するのに必要な鋳型核酸およびすべての試薬をエマルジョンの液滴内に封入し、化学的に隔離することができる。ある態様においては追加の界面活性剤または安定剤を用いて、前記の液滴の安定性をさらに増強することができる。液滴を用いてPCR法に一般的なサーモサイクリング操作を実行し、封入された核酸鋳型を増幅して、多数の実質的に同一の鋳型核酸のコピーを含む集団を作成することができる。ある態様において、液滴内の集団を“クローン隔離された”、“コンパートメント化された”、“封鎖された”、“封入された”、または“局在化した”集団と呼ぶことができる。同様に本発明の例において、前記の液滴の一部または全部はさらに、鋳型および鋳型の増幅コピー、鋳型に相補的な増幅コピー、またはその組合わせを付着させるための、ビーズなどの固体支持体を封入することができる。さらに固体支持体は、他のタイプの核酸、試薬、標識、または関係する分子を付着できるようにすることができる。
本明細書に記載する発明に有用なエマルジョンの態様は、きわめて高い密度の液滴またはマイクロカプセルを含むことができ、前記の化学反応を多量に並行して実施できる。増幅のために使用するエマルジョンの他の例および配列決定用途のためのそれらの使用は、U.S. Patent No. 7,638,276; 7,622,280; 7,842,457; および7,927,797に記載されている。
時にUltra-Deep Sequencing(ウルトラディープシーケンシング)と呼ばれる、配列決定のための標的特異的アンプリコンを作成する態様も本明細書に記載する発明に使用でき、これは、標的核酸を含む試料に由来する選択した標的領域(単数または複数)を増幅するための一組の特異的核酸プライマーの使用を含む。さらに試料は、研究または診断上の有用性を伴う配列組成を含む配列バリアントを含むことが分かっているかまたはその疑いがある核酸分子の集団を含有してもよく、その場合、プライマーを用いてその試料中の配列バリアント増幅してその分布を洞察することができる。たとえば、核酸試料中の多数の対立遺伝子を特異的に増幅して配列決定することにより配列バリアントを同定するための方法を実施できる。関係する領域を囲む領域またはその核酸集団に共通のセグメントを増幅するように設計された一対のPCRプライマーにより、核酸をまず増幅する。その後、PCR反応の生成物(第1アンプリコン)をそれぞれ個々に別個の反応器、たとえば前記のエマルジョンに基づく反応器内で、さらに増幅する。それぞれ第1アンプリコン集団の1メンバーに由来する生成アンプリコン(本明細書中で第2アンプリコンと呼ぶ)を配列決定し、この配列集合体を用いて、存在する1以上のバリアントの対立遺伝子頻度を決定することができる。重要なことに、この方法は存在するバリアントの予備知識を必要とせず、一般に核酸分子の集団中に<1%の頻度で存在するバリアントを同定することができる。
前記の標的特異的な増幅および配列決定法がもつある利点には、これまでに達成されたものより高いレベルの感度が含まれる。さらに、ハイスループット配列決定機器を用いる態様、たとえば454 Life Sciences Corporationが提供するPicoTiterPlate(登録商標)アレイ(時には、PTP(商標)プレートまたはアレイとも呼ばれる)のウェルと呼ばれるものを用いる態様では、前記の方法を用いて、行程または実験当たり100,000以上、300,000以上、500,000以上、または1,000,000以上の核酸領域について配列組成を得ることができ、これは少なくとも一部はユーザーの好み、たとえばガスケットなどの使用により可能になるレーン構造(lane configuration)に依存するであろう。また前記の方法は、対立遺伝子バリアントが1%以下であってもよい低い存在度の対立遺伝子を検出する感度を提供する。前記方法の他の利点には、分析領域の配列を含むデータが得られることが含まれる。重要なことに、分析される遺伝子座の配列の予備知識をもつ必要がない。
配列決定のための標的特異的アンプリコンの他の例は、下記に記載されている:U.S. Patent Application Serial No. 11/104,781 , 表題“Methods for determining sequence variants using ultra-deep sequencing”, 2005年4月12日出願; PCT Patent Application Serial No. US 2008/003424, 表題“System and Method for Detection of HIV Drug Resistant Variants”, 2008年3月14日出願;およびU.S. Patent No. 7,888,034, 表題“System and Method for Detection of HIV Tropism Variants”, 2009年6月17日出願。
さらに、配列決定の態様は、サンガー(Sanger)タイプの方法、一般にSequencing by Hybridization(ハイブリダイゼーションによる配列決定法)(SBH)、Sequencing by Ligation(ライゲーションによる配列決定法)(SBL)、またはSequencing by Incorporation(取込みによる配列決定法)(SBI)と呼ばれるものを含むことができる。さらに、配列決定法にはポロニー(polony)配列決定法;ナノポア、導波路、および他の単分子検出法;または可逆ターミネーター法を含めることができる。前記に述べたように、好ましい手法にはSequencing by Synthesis法(合成による配列決定法)を含めることができる。たとえば、あるSBS態様は、実質的に同一の核酸鋳型のコピーの集団を配列決定し、一般に試料鋳型分子の予め定めた相補的位置にアニールするように設計された1以上のオリゴヌクレオチドプライマー、または鋳型分子に付着した1以上のアダプターを用いる。このプライマー/鋳型複合体に、核酸ポリメラーゼ酵素の存在下でヌクレオチド種を提示する。そのヌクレオチド種がオリゴヌクレオチドプライマーの3’末端に隣接する試料鋳型分子上の配列位置に対応する核酸種に相補的であれば、ポリメラーゼはプライマーをそのヌクレオチド種で延長するであろう。あるいは、ある態様において、プライマー/鋳型複合体に複数の関係ヌクレオチド種(一般に、A、G、CおよびT)を一度に提示すると、オリゴヌクレオチドプライマーの3’末端に隣接する試料鋳型分子上の対応する配列位置に相補的であるヌクレオチド種が取り込まれる。上記のいずれの態様においても、それ以上の延長を阻止するためにヌクレオチド種を化学的にブロックすることができ(たとえば、3’−0の位置で)、そして次の合成ラウンドの前に脱ブロックする必要がある。未完成分子の末端にヌクレオチド種を付加するプロセスがプライマーの末端への付加について前記に述べたものと実質的に同じであることも認識されるであろう。
前記のように、ヌクレオチド種の取込みは、当技術分野で既知の多様な方法により、たとえば光を発生する酵素反応プロセスを用いてピロホスフェート(PPi)の放出を検出することにより、またはpH変化の検出により(U.S. Patent No. 6,210,891; 6,258,568;および6,828,100に記載された例)、またはヌクレオチドに結合した検出可能な標識により検出できる。検出可能な標識の若干例には、質量タグ、および蛍光または化学発光標識が含まれるが、これらに限定されない。一般的態様においては、取り込まれなかったヌクレオチドを、たとえば洗浄により除去する。さらに、ある態様においては、取り込まれなかったヌクレオチドを、酵素分解、たとえば下記に記載されるようにアピラーゼ(apyrase)またはピロホスファターゼ酵素を用いる分解で処理することができる:U.S. Patent Application Serial No. 12/215,455, 表題“System and Method for Adaptive Reagent Control in Nucleic Acid Sequencing”, 2008年6月27日出願;および12/322,284, 表題“System and Method for Improved Signal Detection in Nucleic Acid Sequencing”, 2009年1月29日出願。
検出可能な標識を用いる態様において、それらは一般に後続の合成サイクルの前に不活性化されなければならないであろう(たとえば、化学的開裂または光漂白)。鋳型/ポリメラーゼ複合体中の次の配列位置を、次いで前記のように関係する他のヌクレオチド種または複数のヌクレオチド種で問うことができる。ヌクレオチド付加、延長、信号取得、および洗浄の反復サイクルにより、鋳型鎖のヌクレオチド配列が決定される。信頼性のある検出に十分なほど強い信号を得るために、この例を継続して実質的に同一の多数の鋳型分子または集団(たとえば、10、10、10、10または10個の分子)をいずれか1つの配列決定反応で一般に同時に分析する。
さらに、ある態様においては、“対合末端(paired-end)”配列決定方策と呼ぶことができるものの採用により配列決定法の読取り長さの能力および質を改善することが有利な場合がある。たとえば、配列決定方法のある態様は、高品質かつ高信頼性の読みを得ることができる分子の全長に制限がある。言い換えると、高信頼性の読取り長さを得るための配列位置の総数は、採用する配列決定法の態様によっては25、50、100、または500塩基を超えない場合がある。対合末端配列決定方策は、各末端が中央でリンカー配列により連結して元の鋳型核酸分子のフラグメントを構成する分子の末端(時には“タグ”末端と呼ばれる)それぞれを個別に配列決定することによって、高信頼性の読取り長さを延長する。鋳型フラグメントの元の位置関係が既知であり、したがって配列読取りからのデータを再結合して、より長い高品質の読取り長さをもつ単一読みにすることができる。対合末端配列決定法の態様の他の例は、U.S. Patent No. 7,601 ,499, 表題“Paired end sequencing”;およびU.S. Patent Application Serial No. 12/322,119, 表題“Paired end sequencing”, 2009年1月28日出願に記載されている。
SBS装置のある例は、前記方法の一部または全部を実行でき、1以上の検出デバイス、たとえば電荷結合デバイス(すなわち、CCDカメラ)または共焦点型アーキテクチャー、微小流体チャンバーもしくはフローセル、反応支持体、および/またはポンプおよび流動弁を含むことができる。ピロホスフェートに基づく配列決定法の例をとれば、ある装置の態様は、生じるバックグラウンドノイズのレベルが本来低い化学発光検出方策を採用できる。
ある態様において、配列決定のための反応支持体は平面支持体、たとえばスライド型支持体、イオン感応性電界効果トランジスタ(Ion-Sensitive Field Effect Transistor)(“ISFET”とも呼ばれる)、またはある態様においてはウェル型構造体から構成できる導波型反応支持体を含むことができる。さらに、反応支持体には前記のように454 Life Sciences Corporationから入手できるPTP(商標)アレイと呼ばれるものを含めることができる;これは、実質的に同一の鋳型分子の集団をそれぞれが保持できる状態にした何百何千またはそれ以上のきわめて小さなウェルを得るために酸エッチングされた光ファイバーフェースプレートから形成される(すなわち、ある好ましい態様は、約330万個のウェルを70×75mmのPTP(商標)アレイ上に35μmのウェル間ピッチで含む)。ある態様において、実質的に同一の鋳型分子の集団それぞれを、固体支持体、たとえばビーズ上に配置し、そのそれぞれを前記のウェルの1つに配置することができる。たとえば、ある装置は、流体試薬をPTPプレートホルダーへ供給するための試薬送達素子、およびPTPプレート上の各ウェルから放出される光の光子を集めることが可能なCCD型検出デバイスを含むことができる。信号認識を改善するための特性を含む反応支持体の例は、U.S. Patent No. 7,682,816, 表題“THIN-FILM COATED MICROWELL ARRAYS AND METHODS OF MAKING SAME”, 2005年8月30日出願に記載されている。SBS型配列決定およびピロホスフェート配列決定を実施するための装置および方法の他の例は、U.S. Patent No. 7,323,305および7,575,865に記載されている。
さらに、1以上の試料調製プロセスを自動化するシステムおよび方法、たとえば前記のemPCR(商標)法を採用できる。たとえば、自動システムを用いて、emPCR処理のためのエマルジョンを調製し、PCRサーモサイクリング操作を実施し、調製に成功した配列決定用の核酸分子集団を富化するための、効果的な解決策を得ることができる。自動試料調製システムの例は、U.S. Patent No. 7,927,797, 表題“Nucleic acid amplification with continuous flow emulsion”, 2005年1月28日出願に記載されている。
同様に、本明細書に記載する発明の態様のシステムおよび方法には、コンピューターシステムで実行するために記憶させたコンピューター可読媒体を用いるある種の設計、分析、または他の操作の実現を含めることができる。たとえば、SBSシステムおよび方法を用いて得られた検出信号を処理し、および/またはデータを分析するための幾つかの態様であって、処理および分析の態様をコンピューターシステムで実現できるものを、以下に詳細に記載する。
本明細書に記載する発明に使用するためのコンピューターシステムの例示態様は、いずれかの型のコンピュータープラットホーム、たとえばワークステーション、パーソナルコンピューター、サーバー、または他のいずれかの現在もしくは将来のコンピューターを含むことができる。ただし、本明細書に記載する上記のコンピュータープラットホームは本発明の特殊な操作を実施するために特別に構築され、汎用コンピューターとはみなされないことは、当業者に認識されるであろう。コンピューターは一般に、既知の構成部品、たとえばプロセッサー、オペレーティングシステム、システムメモリー、メモリー記憶デバイス、入出力コントローラー、入出力デバイス、およびディスプレーデバイスを含む。可能性のある多数のコンピューターの構造および構成部品があり、キャッシュメモリー、データバックアップユニット、および多数の他のデバイスを含むことができることも、業者に理解されるであろう。
ディスプレーデバイスには視覚情報を提供するディスプレーデバイスを含めることができ、この情報はピクセルのアレイとして一般に論理的および/または物理的に組織化できる。入出力インターフェースを提供するための多様な既知または将来のソフトウェアプログラムのいずれかを含むインターフェースコントローラーも含めることができる。たとえば、インターフェースには、1以上の図形表現をユーザーに提供する、一般に“図形ユーザーインターフェース(Graphical User Interface)”(しばしば、GUIと呼ばれる)と呼ばれるものを含むことができる。インターフェースは、一般に、当業者に既知の選択または入力の手段を用いたユーザー入力の受け入れが可能である。
同じまたは別の態様において、コンピューターのアプリケーションには、“コマンドラインインターフェース(command line interface)”(しばしば、CLIと呼ばれる)と呼ばれるものを含むインターフェースを採用できる。CLIは一般に、アプリケーションとユーザーの間のテキストに基づく対話を提供する。一般にコマンドラインインターフェースは、ディスプレーデバイスによるテキストのラインとして、出力を提示し、かつ入力を受け取る。たとえば、ある実現は、“シェル(shell)”と呼ばれるもの、たとえば当業者に既知のUnix Shell、またはMicrosoft.NETフレームワークなどのオブジェクト指向型プログラミングアーキテクチャーを用いるMicrosoft Windows Powershellを含むことができる。
インターフェースが1以上のGUI、CLF、またはその組合わせを含むことができることは当業者に認識されるであろう。
プロセッサーには、市販のプロセッサー、たとえばCeleron(登録商標)、Core(商標)、またはPentium(登録商標)プロセッサー(Intel Corporation製)、SPARC(登録商標)プロセッサー(Sun Microsystems製)、Athlon(商標)、Sempron(商標)、Phenom(商標)、またはOpteron(商標)プロセッサー(AMD corporation製)を含めることができ、あるいはそれは入手可能であるかまたは入手可能になるであろう他の1以上のプロセッサーであってもよい。プロセッサーのある態様には、多重コア(Multi-core)プロセッサーと呼ばれるもの、および/または単一もしくは多重コア構造で並列処理法の採用が可能なものを含めることができる。たとえば、多重コアアーキテクチャーは、一般に2以上のプロセッサー“実行コア(execution core)”を含む。この例では、それぞれの実行コアは多重スレッド(multiple thread)の並列実行を可能にする独立したプロセッサーとして作動できる。さらに、プロセッサーを一般に32もしくは64ビットアーキテクチャーと呼ばれるもの、または未知であるかもしくは将来開発される可能性のある他のアーキテクチャーの構成で構築できることは当業者に認識されるであろう。
プロセッサーは一般にオペレーティングシステムを実行し、これは、たとえば下記のものであってもよい:Microsoft CorporationからのWindows(登録商標)型オペレーティングシステム(たとえば、Windows(登録商標)XP、Windows Vista(登録商標)、またはWindows(登録商標)_7);Apple Computer Corp.からのMac OS Xオペレーティングシステム(たとえば、Mac OS X vl0.6 “Snow Leopard”オペレーティングシステム);多数の業者から入手できるUnix(登録商標)またはLinux型オペレーティングシステム、またはいわゆるオープンソースと呼ばれるもの;他の、または将来のオペレーティングシステム;あるいはその組合わせ。オペレーティングシステムは周知の様式でファームウェアおよびハードウェアとインターフェース接続し、多様なプログラミング言語で書き込むことができる各種コンピュータープログラムの機能をプロセッサーが協調して実行するのを容易にする。オペレーティングシステムは、一般にプロセッサーと協同で、コンピューターの他の構成部品の機能を協調して実行する。オペレーティングシステムは、スケジューリング、入出力制御、ファイルおよびデータの管理、メモリー管理、ならびにコミュニケーション制御および関連のサービスも、すべて既知の手法に従って提供する。
システムメモリーには、多様な既知または将来のメモリー記憶デバイスを含めることができる。例には、いずれかの一般的に入手できるランダムアクセスメモリー(random access memory)(RAM)、磁気媒体、たとえば常駐ハードディスクもしくはテープ、光学媒体、たとえば読出し書込み型コンパクトディスク、または他のメモリー記憶デバイスが含まれる。メモリー記憶デバイスには多様な既知または将来のデバイスのいずれかを含めることができ、これにはコンパクトディスクドライブ、テープドライブ、着脱式ハードディスクドライブ、USBもしくはフラッシュドライブ、またはディスケットドライブが含まれる。そのような型のメモリー記憶デバイスは、一般にプログラム記憶媒体(示していない)、たとえばそれぞれコンパクトディスク、磁気テープ、着脱式ハードディスク、USBもしくはフラッシュドライブ、またはフロッピーディスケットから読み出し、および/またはそれに書き込む。これらのいずれかのプログラム記憶媒体、あるいは現在使用されているかまたは将来開発される可能性のある他のものは、コンピュータープログラムプロダクトとみなすことができる。自明のとおり、これらのプログラム記憶媒体は一般にコンピューターソフトウェアプログラムおよび/またはデータを記憶する。コンピューターソフトウェアプログラム(コンピューター制御ロジックとも呼ばれる)は、一般に、メモリー記憶デバイスと併せて使用されるシステムメモリーおよび/またはプログラム記憶デバイス中に記憶される。
ある態様において、制御ロジック(プログラムコードを含めたコンピューターソフトウェアプログラム)が記憶されたコンピューター使用可能媒体を含むコンピュータープログラムプロダクトを記載する。制御ロジックは、プロセッサーにより実行されると、本明細書に記載する機能をプロセッサーに行なわせる。他の態様において、ある機能は主にハードウェアで、たとえばハードウェア状態マシーン(hardware state machine)を用いて実現される。本明細書に記載する機能を行なうようにハードウェア状態マシーンを実現させることは、当業者に認識されるであろう。
入出力コントローラーは、ローカルまたはリモートのいずれであっても、ユーザー(ヒトまたはマシーンのいずれであっても)からの情報の受入れおよび処理のための多様な既知のデバイスを含むことができる。そのようなデバイスには、たとえばモデムカード、ワイヤレスカード、ネットワークインターフェースカード、サウンドカード、または既知の入力デバイスのいずれかのための他の型のコントローラーが含まれる。出力コントローラーには、ローカルまたはリモートのいずれであっても、ユーザー(ヒトまたはマシーンのいずれであっても)に情報を提示するための多様な既知のディスプレーデバイス用のコントローラーを含めることができる。本明細書に記載する態様において、コンピューターの機能素子はシステムバス(system bus)を介して相互にコミュニケートする。ある態様のコンピューターは、ネットワークまたは他の型のリモートコミュニケーションを利用して、ある機能素子とコミュニケートすることができる。
当業者に認識されるように、機器制御および/またはデータ処理アプリケーションは、ソフトウェアで実現する場合、システムメモリーおよび/またはメモリー記憶デバイスに装填してそれから実行することができる。機器制御および/またはデータ処理アプリケーションの全部または一部がメモリー記憶デバイスの読出し専用メモリーまたはこれに類するデバイス中にあってもよく、そのようなデバイスは機器制御および/またはデータ処理アプリケーションを最初に入出力コントローラーにより装填する必要がない。機器制御および/またはデータ処理アプリケーションあるいはその一部を、実行に有利なように、プロセッサーによって既知の様式でシステムメモリー、キャッシュメモリー、または両方に装填してもよいことは、当業者に理解されるであろう。
同様に、コンピューターは、システムメモリーに記憶された1以上のライブラリーファイル、実験データファイルおよびインターネットクライアントを含むことができる。たとえば、実験データは1以上の実験またはアッセイに関係するデータ、たとえば1以上のSBS実験またはプロセスに関連する検出信号値または他の数値を含むことができる。さらに、インターネットクライアントは、他のコンピューター上のリモートサービスにネットワークを利用してアクセスできるアプリケーションを含むことができ、たとえば一般に“ウェブブラウザー(Web Browser)”と呼ばれるものを含むことができる。本発明の例において、一般に採用されるあるウェブブラウザーには、Microsoft Corporationから入手できるMicrosoft(登録商標)Internet Explorer 8、Mozilla CorporationからのMozilla Firefox(登録商標)3.6、Apple Computer Corp.からのSafari 4、Google(商標) CorporationからのGoogle Chrome、あるいは当技術分野で既知であるかまたは将来開発される他の型のウェブブラウザーが含まれる。同様に、同じまたは他の態様において、インターネットクライアントは、ネットワークを介してリモート情報にアクセスできる特殊なソフトウェアアプリケーション、たとえば生物学的アプリケーションのためのデータ処理アプリケーションの素子を含むことができ、あるいはそれであってもよい。
ネットワークには、当業者に周知の多種多様な型のネットワークのうち1以上を含めることができる。たとえば、ネットワークには、一般にTCP/IPプロトコルスイートと呼ばれるものを用いてコミュニケートするための、ローカルまたは広域ネットワークを含めることができる。ネットワークには、一般にインターネットと呼ばれる世界共通の相互接続コンピューターネットワークシステムを含めることができ、あるいは各種のインターネットアーキテクチャーも含めることができる。ネットワーク接続環境にいるあるユーザーが一般に“ファイアウォール(firewall)”(時には、パケットフィルター(Packet Filter)またはボーダー保護デバイス(Border Protection Devices)とも呼ばれる)ものを用いてハードウェアおよび/またはソフトウェアシステムとの情報トラフィックを制御するのを好む場合があることも、当業者には認識されるであろう。たとえば、ファイアウォールはハードウェアもしくはソフトウェア素子またはその何らかの組合わせを含むことができ、一般にたとえばネットワーク管理者などのユーザーが導入したセキュリティーポリシーを実施するように設計される。
b.本明細書に記載する発明の態様
前記のように、本明細書に記載する発明の態様は、アクイフェックス・エオリカス(時には“Aae”とも呼ばれる)PPi−aseに関連する改良されたシステム、方法、およびキット、ならびにその使用に関する。アクイフェックス・エオリカスが一般に水温85〜95℃に達する可能性のある海底火山またはホットスプリング付近にみられる好熱性細菌であることは、当業者に認識されるであろう。アクイフェックス・エオリカスが産生する単離されたPPi−ase酵素は、Hoeらにより記載され(Hyang-Sook Hoe, Hyun-Kyu Kim, Suk-Tae Kwon, Expression in Escherichia coli of the Thermostable Inorganic Pyrophosphatase from the Aquifex aeolicus and Purification and Characterization of the Recombinant Enzyme, Protein Expression and Purification, Vol 23, Issue 2, Nov 2001, Pages 242-248)、高い温度できわめて高いレベルの熱安定性および有効性を示した;これは、PCRおよび特定の配列決定用途に有利であることが一般に認められている形質である。本明細書に記載する発明は、アクイフェックス・エオリカスから単離されたPCRおよび配列決定法に一般に用いられる温度で変性に耐えかつその温度で有意の酵素活性をもつPPi−ase酵素をコードするヌクレオチド配列およびタンパク質配列を含む。そのタンパク質をさらに修飾するのを可能にし、および/または処理効率を改善する、1以上の追加の機能性エレメントを含む本発明の態様も記載する。
一般的な配列決定態様において、1以上のプロセス工程を自動化する1以上の機器素子を使用できる。たとえば、一部または全部のプロセス工程を自動化および実施するための機器を用いて、配列決定方法の態様を実行できる。図1は、配列決定機器100の具体例を提示する;これは、光学信号の捕獲を必要とする配列決定プロセスについて、一般に、反応支持体105上で行なわれる配列決定反応の実行およびデータ取得のための光学サブシステムおよび流体サブシステムを含む。しかし、他のモードのデータ取得(すなわち、pH、温度、電気化学など)を必要とする配列決定プロセスには、そのモードのデータ取得のための当業者に既知のサブシステムを採用できることは認識されるであろう。たとえば、ユーザー101または何らかの自動化された態様が鋳型分子の試料を反応支持体105に装填し、次いで配列決定機器100を用いて多量に並行様式で配列決定して、鋳型分子それぞれの配列組成を提示するデータを得ることができる。重要なことに、ユーザー101は独立した研究者、技術者、臨床医、大学、または共同体を含めた(これらに限定されない)いかなるユーザーも含むことができる。
配列決定プロセスを実行するために用いる配列決定機器100の態様は、種々の流体成分を流体サブシステム中に、種々の光学構成部品を光学サブシステム中に含むことができ、また図1に示していない追加の構成部品を含むことができ、それには、ある機能のローカル制御のためのマイクロプロセッサーおよび/またはマイクロコントローラー構成部品を含めることができる。ある態様において、配列決定機器100を用いる配列決定に必要な調製の一部または全部を実施するように構築された試料調製機器180を用いて、自動または部分自動方式で試料を配列決定用に任意に調製できる。さらに図1に示すように、配列決定機器100を1以上の外付けコンピューター構成部品、たとえばコンピューター130に作動可能な状態で接続させることができ、これはたとえばシステムソフトウェアまたはファームウェア、たとえばアプリケーション135を実行でき、これは1以上の機器、たとえば配列決定機器100もしくは試料調製機器180の指示制御、および/またはデータ分析機能を備えていてもよい。コンピューター130はさらに他のコンピューターまたはサーバーにネットワーク150を介して作動可能な状態で接続させることができ、これにより機器システムのリモート操作を可能にすることができ、かつ記憶および処理が可能なシステムへ大量のデータを送出することができる。本発明の例において、配列決定機器100および/またはコンピューター130は、前記に全般的に述べた態様の構成部品および特性の一部または全部を含むことができる。
前記のように、本発明の1観点は、Aae PPi−aseをコードする核酸配列および対応するアミノ酸配列を含む。前記のように、ある態様において、酵素タンパク質の処理および単離を改善するための他の機能性エレメントを付加することも有利である。特に有用な方策は、インビボでの酵素タンパク質のビオチニル化を可能にするエレメントを含有させることである。核酸、タンパク質、基質などの目的要素を優先的に単離するためにビオチンがきわめて有用な分子生物学ツールであること、さらに、1以上のビオチンエレメントをタンパク質または核酸と会合させるために一般的にはインビトロに基づく方法が用いられ、それは本明細書に記載するインビボ法より一般に多くの処理工程を必要とし、したがってより効率が低いことは、当業者に認識されるであろう。ある態様において、ビオチンの使用は、標的分子、たとえばAae PPi−ase酵素タンパク質を支持体に捕捉するために有用であり、これを複数の個々の反応環境を含む支持体、たとえば前記のPTP支持体上で実行される配列決定プロセスに使用できる。たとえば、JSR Corporationから入手できるMagnosphere MS300ストレプトアビジンコートしたビーズなどのビーズ支持体と相互作用させて結合させるために、Aae PPi−aseをビオチニル化することが好ましい。
しかし、ある用途についてビオチニル化が望ましくない場合があることは認識されるであろう。たとえば、前記のemPCRプロセスには、または配列決定フローサイクル中にフローに導入する試薬を使用するためには、ビオチニル化PPi−aseを用いるのは望ましくない可能性がある。しかし、本発明の例において、ビオチニル化PPi−ase酵素をそれらのプロセスになお使用できる可能性はある。
インビボビオチニル化を可能にする1手段は、ビオチンカルボキシルキャリヤータンパク質(biotin carboxyl carrier protein)(BCCPとも呼ばれる)ドメインを融合配列に取り込ませることにより達成できる。アフィニティーカラム(すなわち、Ni2+アフィニティーカラムなど)を用いる“1工程”精製をさらに可能にする他のエレメント、たとえば6−ヒスチジン部分(Hisタグとも呼ばれる)も含有させることができる。図2は、Aae PPi−aseと他の機能性エレメントの可能な1構造の具体例、たとえばPPi−ase205、BCCP 207、およびHis 209を提示する。たとえば、当業者に認識されるように、大腸菌によるインビボでのタンパク質の発現およびビオチニル化のための部位を提供するBCCPドメインの使用により、アフィニティータグを分子と会合させることができる。本発明の例において、Aae PPi−aseおよび会合した機能性エレメントをコードする核酸配列を含むプラスミドを大腸菌細胞内へ形質転換し、培地中で増殖させて、多数のコピーを産生させることができる。次いで細胞を収穫し、溶解し、Hisタグを認識するアフィニティーカラムを用いて発現タンパク質を採集することができる。
ある態様において、BCCPドメインは、単一の配列位置に生成タンパク質のビオチニル化を阻害する“点変異”をも含むことができる。たとえば、BCCPドメインはリジンアミノ酸をアラニンに置き換える点変異を含むことができ、これはビオチニル化を阻止して、溶液相PPi−aseの方が望ましい態様における使用に対してより適応するタンパク質を産生する。
図3Aおよび3Bは、インビトロでビオチニル化したテルモコッカス・リトラリスPPi−aseの酵素活性をインビボでビオチニル化されたAae PPi−aseの態様と比較した具体例を提示する;その場合、ビーズ支持体に固定化したAae PPi−aseタンパク質の比活性は、ビーズ固定化したテルモコッカス・リトラリスPPi−aseタンパク質の比活性と同等またはそれ以上である。
本発明の態様は下記のうち1以上を含むことができる:
SEQ ID NO:1:Aae−BCCP融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列。
Figure 2013529896
SEQ ID NO:2:Aae−BCCP融合タンパク質のアミノ酸配列。
Figure 2013529896
SEQ ID NO:3:Aae−BCCP変異体融合タンパク質をコードするヌクレオチド配列。
Figure 2013529896
SEQ ID NO:4:Aae−BCCP変異体融合タンパク質のアミノ酸配列。
Figure 2013529896
前記のように、本明細書に記載するAae PPi−aseタンパク質のきわめて望ましい特性はそれの熱安定性であり、その例を図4に示す;その際、ビーズ支持体上に固定化されたAae PPi−aseを含む多数のウェル反応環境を含むアレイ支持体に、PPiを、光の発生のために要求される他の必要な反応体(たとえば、スルフリラーゼ、APS、ルシフェラーゼ、およびD−ルシフェリン)と共に導入した。図4の例に示されるように、固定化されたAae PPi−aseを含まない(すなわち、“無効”)ビーズは、226を超えるフローについて、固定化されたAae PPi−aseを含むビーズを4℃および70℃でインキュベートしたものより有意に高い検出光信号を示した。言い換えると、固定化されたAae PPi−aseを高い温度でインキュベートしたものはそれの酵素活性を保持し、少なくとも226回は導入されたPPi−aseを効率的に分解し、したがって各フロー後には光の発生に利用されるPPiが相対的に少なかった。
さらに、図5〜7は、ビーズ固定化したテルモコッカス・リトラリスおよびAae PPi−aseをPTPアレイのウェル反応環境内で用いて、それぞれ異なる配列組成特性をもつ大腸菌(図5)、カンピロバクター−ジェジュニ(図6)、およびサーマス・サーモフィラス(図7)について得られた配列決定結果の具体例を提示する。数値はテルモコッカス・リトラリスに正規化したものであり(すなわち、テルモコッカス・リトラリスの数値は各カテゴリーにおいて1である)、それぞれの場合にAae PPi−aseがテルモコッカス・リトラリスPPi−aseと実質的に同じレベルの性能を提供することに注目するのが重要であることは当業者に認識されるであろう。
互いに近接した多数のウェル型反応環境を含むアレイ支持体においてビーズ結合したAae PPi−aseを使用する態様が、一般に、US Patent Application Serial No 12/322,284に記載されるようにウェル内でのPPi−ase使用ではない態様よりウェル間PPi反応生成物の拡散が少ないことことも、当業者に認識されるであろう。
実施例1−大腸菌におけるアクイフェックス・エオリカス由来の熱安定性無機ホスファターゼの発現
1日目:新たに形質転換した細胞の調製
pRSET−6HIS−BCCP−AaeプラスミドをdHO中に100倍希釈し(たとえば、1μLの原液プラスミド+99μLの水)、次いで渦撹拌して溶液を混合した。One Shot BL21(DE3)pLysS化学コンピテント細胞のチューブ3本を−80℃から取り出して氷に乗せ、そこで10分間、氷上融解させた。希釈したプラスミド(1μL)を2本のチューブに添加した。3本目のチューブは対照チューブであった。チューブを平面上で軽く叩き、氷上で30分間インキュベートした。1.7mLミクロ遠心チューブに適したホルダーを収容した熱ブロックを42℃に設定し、3本のチューブ全部(2本はプラスミド入り、1本は対照)を熱ブロック内において42℃で30秒間インキュベートすることによりチューブに熱ショックを与えた。次いで細胞を氷上で2分間インキュベートした。
250μLの室温SOC培地を各チューブに添加し、水平振とうに対してチューブを保護するためにそれらの蓋にテープ片を施してチューブラックに入れた。チューブを37℃、250rpmのオービタルシェーカー内で1時間インキュベートした。細胞(100μL)をLB+Amp+Camプレート上に各チューブから細胞スプレッダーで播種した。各チューブの細胞につき1つのプレートを用いた。次いでプレートを反転させて37℃で一夜インキュベートした。
2日目:一夜培養
1Lのエルレンマイヤーフラスコに、200mLの室温LB、200μLの100mg/mL Ampおよび200μLの34mg/mL クロラムフェニコールを添加した。無菌の爪楊枝を用いて、個々のコロニーを培地入りの各フラスコ内へ移した。ある場合には、接種ループを用いて細胞をグリセロール原液から培地入りエルレンマイヤーフラスコ(1L)内へ移した。エルレンマイヤーフラスコを37℃、250rpmのオービタルシェーカー内で一夜インキュベートした。
3日目:スターター培養
適宜なサイズのエルレンマイヤーフラスコに、900mLの室温LB、1mLの100mg/mL Amp、1mLの34mg/mL クロラムフェニコールを添加した。900mLの室温LB、1mLの100mg/mL Amp、1mLの34mg/mL クロラムフェニコールを第2エルレンマイヤーフラスコに添加した。各エルレンマイヤーフラスコに100mLの一夜培養物を接種し、ラベルを付けた。次いでエルレンマイヤーフラスコを37℃、250rpmのオービタルシェーカー内で、OD600が約0.7になるまで(約3時間)インキュベートした。誘導前にOD600が1.0を超えないようにした。
誘導
エルレンマイヤーフラスコから1mLを取り出し、予め“t=0”および親エルレンマイヤーフラスコ番号をマークした個々の1.5mLミクロ遠心チューブへ移した。1mLの1M IPTGおよび12mgのビオチン粉末を各エルレンマイヤーフラスコに添加することにより誘導を開始した。各1L培養におけるビオチン(FW 244.3g/mol)の最終濃度は50μΜであった。エルレンマイヤーフラスコを37℃、250rpmのオービタルシェーカー内でさらに3時間インキュベートした。この間に、PPiase精製用の緩衝液を調製した。誘導が完了した後、各培養物のOD600を測定した。1mLの溶液を各エルレンマイヤーフラスコから取り出し、予め“t=3”および親エルレンマイヤーフラスコ番号をマークした個々の1.5mLミクロ遠心チューブへ移した。
細胞の収穫
t=0およびt=3の時点の細胞をミクロ遠心チューブ内で卓上遠心機において10,000RCF、10分間、ペレット化した。ペレットを分散させずに上清を分離した。標準SDS−PAGE(Invitrogen)、ならびに抗6HisGly一次抗体(Invitrogen)および適宜な二次抗体を用いるウェスタンブロット分析(Invitrogen)によって後に分析するために、チューブを−80℃に保存した。2〜4本の空の遠心ボトルの質量を求めた。エルレンマイヤーフラスコ当たり1または2本の遠心ボトルを用いて、4℃に予冷したSLA−3000ローター内において5,000RCFで10分間、Sorvall RC−5B遠心機により、2Lの培養体積をペレット化した。透明な上清をデカントし、遠心ボトルにさらに培養物を添加することにより、すべての細胞がペレット化されるまで、採集をそれぞれ実施した。遠心ボトル+細胞ペレットの質量を求めた。この質量と上記の工程25で求めた質量との差が細胞の質量になる。培養物のリットル当たり約4.5gの細胞質量が得られた。次いで、日付、イニシャルおよび内容物を記入したカラーテープで遠心ボトルにマークした。酵素精製のために必要になるまでチューブを−80℃に保存した。
実施例2−アクイフェックス・エオリカス由来のビオチニル化した熱安定性無機ホスファターゼの精製
カラムの装填および平衡化
適宜な配管を蠕動ポンプに接続した。蠕動ポンプ配管の出口末端を5mL HiTrapキレート化HPカラム(GE Health Care)の入口末端に接続した。蠕動ポンプ配管の入口末端を、約1LのdHO(周囲温度)で満たした大型ビーカーに入れた。配管をカラムの出口末端に接続し、廃液溜めに入れた。フローを1mL/分、10CVで開始した。20mlの0.1M NiSOを1mL/分でカラムに送入することにより、キレート化樹脂にNi2+を装填した。キレート化されなかったNi2+を1mL/分、5CVのdHOで洗浄除去した。カラムを4℃の冷蔵庫へ移し、いずれか追加のフローを開始する前、少なくとも1時間、平衡化させた。5CVの緩衝液Aを入れたアフィニティーカラムを流速1mL/分で平衡化した。
細胞溶解および澄明化
6His−BCCP−Aae PPiase発現操作からの凍結細胞ペレットの正味重量を測定した。ペレット(単数または複数)を氷上で30分間融解した。この間に、ペレット化細胞1グラムにつき5mlの量で、最大40mLの細胞溶解溶液を調製した。
細胞溶解溶液:
Figure 2013529896
上記の試薬を合わせてdHOでV=20mlに調整した。細胞溶解溶液は、1×BugBuster、1×PBS、25U/mlのBenzonaseおよび1mMのMgClを含有していた。この細胞溶解溶液を細胞に5mlずつ添加し、塊を10mlのメスピペットにピペットエイドで穏やかに上下に通すことにより、ペレットを再懸濁した。塊を分散させ、すべての溶解溶液を添加した時点で、チューブに蓋をし、Nutatorに室温で15分間置いた。SLA−3000ローターをSorvall遠心機に入れ、4℃に冷却した。
溶解物を3体積の緩衝液A(緩衝液Aは、1×PBS、0.5MのNaCl、および10mMのイミダゾールを含有する)で4倍希釈した。成分を混合し、dHOでV=1Lに調整し、0.2μmのStericupで濾過し、4℃に保存した。遠心ボトルをバランスのとれた対(許容度<0.2g)で装填し、SLA−3000ローター内において9,000rpm、4℃で20分間、遠心した。
遠心スピンの終了時に、すべてのチューブの上清(“澄明化した細胞溶解物”)を1つのフラスコまたはビーカー内へデカントした。上清は可溶性タンパク質を含有するのでそれを保持した。上清を合わせて回転させ、氷に乗せた。
アフィニティー精製
澄明化した細胞溶解物を1mL/分の流速で蠕動ポンプによりアフィニティーカラムに装填した。フロースルーを単一画分として採集した。カラムを蠕動ポンプにより1mL/分の流速の7CVの緩衝液Aで洗浄した。フロースルーを単一画分として採集した。カラムの入口を蠕動ポンプから離断し、適宜な溜めサイズをもつ勾配ミキサーの出口に接続した。勾配ミキサーの出口に接続したチャンバーに撹拌バーを入れた。勾配ミキサーを磁気撹拌プレートに乗せた。
出口に接続したチャンバーに5CVの緩衝液Aを満たし、他のチャンバーに5CVの緩衝液B(緩衝液Bは、1×PBS、0.5MのNaCl、および500mMのイミダゾールを含有する)を満たした。すべての成分を混合し、dHOでV=1Lに調整し、次いで0.2μmのStericupで濾過し、4℃に保存した。チャンバー内で緩衝液を効率的に混合するために撹拌プレートを用いた。
次いで、勾配ミキサーの出口を開いて緩衝液をカラムに流すことにより、タンパク質をアフィニティーカラムから溶離した。1mL画分を採集した。カラムの入口を蠕動ポンプから離断し、新たな配管に接続した。蠕動ポンプの入口末端を、緩衝液Bで満たした大型ビーカーに入れ、1mL/分、4CVのフローを開始した。1mL画分を採集した。
タンパク質がカラムから溶出したことを確認した後、カラムを洗浄し、4℃に保存した。蠕動ポンプによる1mL/分でのアフィニティーカラムの洗浄を下記のとおり実施した:
a.5CVのCIP
b.10CVのdH
c.2CVの20% EtOH
画分のプール、透析および貯蔵
画分を標準SDS−PAGE(Invitrogen)により分析した。6−His BCCP−Aae PPiaseタンパク質は約32kDaの分子量をもつ。プールした画分を、PPiase貯蔵用緩衝液で予め濡らした適宜な数の10K MWCO Slide−A−Lyzer透析ユニットに装填した。
PPiase貯蔵用緩衝液:
Figure 2013529896
透析および貯蔵用の緩衝液は、50mMのトリシン(Tricine)(pH7.8)、100mMのKCl、1mMのDTTおよび50%のグリセロールである。すべての成分を混合し、dHOでV=2Lに調整し、次いで0.2μmのStericupで濾過し、4℃に保存した。この1Mトリシン緩衝液(pH7.8)が低いPPiバックグラウンドをもつことを確認した。Slide−A−Lyzer透析ユニットをカルーセル(carousel)に挿入し、4℃、2LのPPiase貯蔵用緩衝液に入れた。ユニットを4℃で一夜、撹拌しながらインキュベートした。翌日、透析用緩衝液を4℃、2Lの新鮮なPPiase貯蔵用緩衝液と交換し、次いで4℃で一夜、撹拌しながらインキュベートした。翌日、Slide−A−Lyzer透析ユニット(単数または複数)の透析からの保持物(単数または複数)を回収した。
溶液のタンパク質濃度を、Bio−Radタンパク質アッセイキットにより、BSAを基準品として用いて測定した。この精製により合計で約91mgのタンパク質が得られた。標準SDS−PAGE(Invitrogen)、ならびに抗6HisGly一次抗体(Invitrogen)および適宜な二次抗体を用いるウェスタンブロット分析(Invitrogen)により、試料の純度を測定した。このタンパク質を−80℃に保存した。
種々の態様および実施形態を記載したが、以上は説明にすぎず、限定ではなく、例示により提示したにすぎないことは当業者に認識されるであろう。例示した態様の種々の機能性エレメントに機能を分布させるための他の多数の方式が可能である。いずれかのエレメントの機能を別態様の種々の方法で実施できる。
100 配列決定機器
105 反応支持体
130 コンピューター
135 アプリケーション
150 ネットワーク
180 試料調製機器

Claims (9)

  1. Aaeピロホスファターゼ酵素をコードするSEQ ID NO:1または3の核酸を含む核酸。
  2. 核酸がHisタグをコードする、請求項1に記載の核酸。
  3. 核酸がBCCPビオチニル化部位をコードする、請求項1に記載の核酸。
  4. 単離したピロホスファターゼタンパク質を用いる配列決定方法であって、アクイフェックス・エオリカス(Aquifex aeolicus)種に由来するSEQ ID NO:2または4の酵素タンパク質を含む反応環境で配列決定反応を実施する工程を含み、ここで、前記酵素タンパク質がピロホスファターゼ活性を含む、
    前記方法。
  5. 酵素タンパク質はビーズに結合されている、請求項4に記載の方法。
  6. 酵素タンパク質はビオチン連結によりビーズに結合されている、請求項5に記載の方法。
  7. インビボプロセスによりビオチンは作動可能な状態でタンパク質にカップリングされている、請求項6に記載の方法。
  8. 酵素タンパク質が熱安定性である、請求項4に記載の方法。
  9. 複数の反応環境で同時に複数の配列決定反応を実施する、請求項4に記載の方法。
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