JP2013529216A - 1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンのための方法 - Google Patents

1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ブテンのための方法 Download PDF

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Abstract

(a)CClを式:CFCX=CXH(式中、それぞれのXは独立してハロゲン又は水素である)を有する化合物と反応させて、式:CFCXClCXHCClを有する化合物を形成し;(b)工程(a)において形成される化合物をフッ素化して、式:CFCXHCXHCFを有する化合物を形成し;(c)工程(b)において形成される化合物を、脱ハロゲン化水素化、脱ハロゲン化、及び両方の反応からなる群から選択される反応によって転化させて、式:CFC≡CCFを有する化合物を形成し;そして(d)工程(c)において形成される化合物を水素で接触還元して、式(I):
Figure 2013529216

を有する化合物を形成する;工程を含むシス−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロプロペンの製造方法を開示する。
【選択図】なし

Description

本出願は、同じ出願人に所有され、共に係属している2010年5月21日出願の米国仮特許出願61/347,134(その開示事項は参照として本明細書中に包含する)からの国内優先権を主張する。
フルオロカーボンをベースとする流体は、産業界において、冷媒、エアゾール噴射剤、発泡剤、熱伝達媒体、及び気体状誘電体などの数多くの用途における広範囲の使用が見出されている。これらに関連する比較的高い地球温暖化係数(GWP)などの幾つかのこれらの流体の使用に関連する懸念されている環境上の問題のために、ゼロのオゾン層破壊係数(ODP)に加えて可能な限り最低の温室効果温暖化係数を有する流体を使用することが望ましい。而して、上記で言及した用途のための環境により優しい材料を開発することに大きな興味が持たれている。
ゼロのオゾン層破壊係数及び低い地球温暖化係数を有するフッ素化ブテンは、この必要性を満たす可能性があるものとして確認されている。しかしながら、この種類の化学物質の毒性、沸点、及び他の物理特性は、異性体間で大きく変化する。
価値のある特性を有する1つのフルオロブテンは、シス−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブテンである。而して、ヘキサフルオロブテン、特にシス−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブテン:
Figure 2013529216
を製造するための新規な製造方法に対する必要性が存在する。
ヘキサフルオロ−2−ブテンを製造するための幾つかの方法が存在するが、かかる方法は専らトランス異性体を与える可能性がある。例えば、1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロ−2−ヨードブテンの亜鉛還元:K. Leedham及びR.N. Hazeldine, J. Chem. Soc., 1954, 1634を参照。
シス及びトランス異性体の混合物を与える方法は、相当な割合のトランス異性体が形成される場合には同様に望ましくない。1つの理由は、2つの異性体に関する沸点の差が大きい(トランス異性体は約9℃の沸点であり、シス異性体は約32℃の沸点である)ことである。主としてフルオロカーボンの沸点に依存する用途に関しては、沸点の大きな差は、1つの異性体しか好適でなく、したがって他の異性体は収率損失を示すことを意味する可能性がある。かかる混合物が望ましくない他の理由は、望ましくないトランス異性体を再循環する良好な手段に欠けることである。理想的には、好適な方法はシス:トランス異性体を10:1又はより良好な比で与える。
シスオレフィンのための更に他の方法は、対応するアルカンの共生成が起こる。本件の場合においては、これは1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブタンが共生成することを意味する。これは、対応するブテンが有する低いGWPを有していないので同様に望ましくない。更に、トランス異性体と同様に、この副生成物を再循環する好都合な方法はない。
シス−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロブテンを製造するための1つの従来技術の方法(J. Am. Chem. Soc., 1949, 71, 298)は、ヘキサフルオロ−2−ブチンを、室温においてラネーニッケル触媒を用いて水素(100気圧)で還元することを含む。この圧力は特別な装置を必要とするだけでなく、転化率は僅か82%であり、生成物はシス−ヘキサフルオロ−2−ブテン(収率41%)とヘキサフルオロブタン(収率25%)の混合物であった。理想的には、過還元物質の量は10%未満でなければならない。更により好ましくは、トランス異性体及びブタンの合計量は合計で10%未満である。
また、R.N. Hazeldine, J.Chem. Soc., 1952, p.2504には、ヘキサフルオロブチンを、60℃及び15気圧の水素圧においてラネーニッケルで還元してシスヘキサフルオロブテンを与えることが報告されている。ヘキサフルオロブタンへの多少の過還元が言及されているが、91%の収率は上記に引用した参照文献において与えられている収率よりも実質的に良好である。
対応するトランス異性体を排除するために専ら非フッ素化シスオレフィンを製造する少数の方法が存在する。これらの最も通常なものはアルキンの接触還元である。この変換のために数多くの触媒を用いることができるが、これらは残念なことに、広範囲の結果、並びにアルカンへの過還元、トランスオレフィンの形成、及びシスからトランスオレフィンへの異性体化のような望ましくない副反応を与える可能性がある。更に、温度、混合比、溶媒、及び触媒の反応性を意図的又は非意図的に変化させる可能性のある添加試薬のような広範囲の変数によって結果が変化する可能性がある。
この化学反応の一般的な議論に関しては、P.N. Rylander, Catalytic Hydrogenation over Platinum Metals, 4章, Academic Press, 1967を参照。例えば、温度に応じて、BaSO上のPdを用いるアセチレンジカルボン酸の還元によって、−18℃においてはコハク酸(二重結合なし)又は100℃においてはマレイン酸(シス二重結合)が与えることができ、一方、同じ触媒によるp−メトキシフェニルアセチレンカルボン酸の還元に関するシス:トランス生成物の比は、広い温度範囲にわたって同等(20%±5%のトランス異性体)であった。S. Takei及びM. Ono, Nippon Nogei Kagaku Kaisi 18 (1942b) 119を参照。
非フッ素化アルキンのアルケンへの選択的還元のために用いられている触媒としては、Pd/C、Pd/BaSO、Pd/BaCO、及びPd/CaCOが挙げられる。しかしながら、高い選択率を達成するためには、触媒がPd/C、Pd/BaSO、又はリンドラー触媒:Pd/CaCO/Pbであるかどうかにかかわらず、触媒変性剤としてキノリンを用いることが推奨されている。M. Hudlicky, Reductions in Organic Chemistry, 2版, ACS Monograph 188, 1996, p.8を参照。
リンドラー触媒は、おそらくは、炭化水素アルキンをシスアルケンに還元するために用いられる最も通常的なものであり、キノリン又はピリジンのような芳香族アミンを添加することによって更に変性されている。アミンは、反応の選択率を向上させるのにはしばしば有用であるが、それらの毒性の見地からは望ましくない。用いるキノリンの品質も結果に影響を与える可能性がある。ピリジンで変性されているPd/CaCO/Pb触媒は、三重結合に隣接する炭素上に単一のフッ素を有するアルキンを還元して対応するシスアルケンを与えるのに成功裏に用いられた。M. Prakesch, D. Gree及びR. Gree, J. Org. Chem., 66 (2001) 3146を参照。更に、NanoSelect LF触媒(Strem/BASFから得られる)のような選択的水素化触媒を用いて、ヘキサフルオロブチンを所望のシスヘキサフルオロ−2−ブテンに還元することができる。
しかしながら、当該技術において周知なように、フルオロカーボンはしばしば非フッ素化アルカンと比べて全く異なるように挙動し、ペルフッ素化化合物は同様の構造の部分フッ素化化合物とも全く異なるように挙動する可能性がある。
K. Leedham及びR.N. Hazeldine, J. Chem. Soc., 1954, 1634 J. Am. Chem. Soc., 1949, 71, 298 R.N. Hazeldine, J.Chem. Soc., 1952, p.2504 P.N. Rylander, Catalytic Hydrogenation over Platinum Metals, 4章, Academic Press, 1967 S. Takei及びM. Ono, Nippon Nogei Kagaku Kaisi 18 (1942b) 119 M. Hudlicky, Reductions in Organic Chemistry, 2版, ACS Monograph 188, 1996, p.8 M. Prakesch, D. Gree及びR. Gree, J. Org. Chem., 66 (2001) 3146
本発明の一態様は、
(a)CClを式:
CFCX=CXH
(式中、それぞれのXは、独立してハロゲン又は水素である)
を有する化合物と反応させて、式:
CFCXClCXHCCl
を有する化合物を形成し;
(b)工程(a)において形成される化合物をフッ素化して、式:
CFCXHCXHCF
を有する化合物を形成し;
(c)工程(b)において形成される化合物を、脱ハロゲン化水素化、脱ハロゲン化、及び両方の反応からなる群から選択される反応によって転化させて、式:
CFC≡CCF
を有する化合物を形成し;そして
(d)工程(c)において形成される化合物を水素で接触還元して、式:
シス−CFCH=CHCF
を有する化合物を形成する;
工程を含むシス−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロプロペンの製造方法である。
本方法の第1工程は、式I:
CFCX=CXH (I)
(式中、それぞれのXは、独立してハロゲン又は水素のいずれかである)
のフルオロオレフィンの二重結合を横切ってCClを付加して、式II:
CFCXClCXHCCl (II)
の飽和化合物を与えることを含む。
この反応(反応No.1)を下記に示す。
CFCX=CXH+CCl→CFCXClCXHCCl (X=ハロゲン又はH) (1)
式Iの代表的な化合物としては、CFCCl=CClH、CFCH=CHCl、CFCCl=CH、CFCCl=CFH、CFCF=CHCl、CFCF=CFH、CFCH=CFH、CFCF=CH、CFCH=CFH、CFCH=CHBr、CFCBr=CH、CFBr=CHBr、CFCH=CHI、CFCI=CHI、CFCI=CHなどが挙げられる。
通常は、式IのオレフィンへのCClの付加は、J. Fluorine Chem., 1992, 56, 153に記載されているように、アセトニトリル中、CuClを用いて、100℃〜150℃の昇温温度において約15時間の間行うことができる。反応器を冷却した後、溶媒を蒸発させ、式IIの飽和生成物を含む残渣を溶媒中で抽出し、水で洗浄し、乾燥することができる。蒸留によって更なる精製を行うことができる。
第2工程においては、下記の反応式No.2で示すように、飽和化合物をHFでフッ素化する。
CFCXClCXHCCl+3HF→CFCXClCXHCF+3HCl (2)
反応No.2におけるフッ素化は、多くの報告されている手順による液相又は蒸気相中での手順によって行うことができる。例えば、米国特許6,689,924、6,023,004、又は7,071,368を参照。CFCXFCXHCF又はCFCFCXHCFのような若干量の過フッ素化化合物が形成される可能性があるが、フッ素化によって形成される主要化合物が反応No.2に示すものであるように反応条件を最適化する。反応物質の比及び条件を慎重に選択することによって副生成物の形成を減少させることができる。
また、例えばWO−9711043−A1に記載されているように、HF及びCr/Al触媒系を用いてCFCXClCXHCClの連続蒸気相フッ素化を行うこともできる。
かくして形成される飽和化合物を、次に脱ハロゲン化水素化、続いて脱ハロゲン化にかける。周知の手順は、M. HudlickyによるChemistry of Organic Fluorine Compounds, 2版, p.488-495において見ることができる。下記の反応No.3に関して示すように、置換基Xに応じて、脱ハロゲン化水素化、脱ハロゲン化、又は両方の反応を用いることができる。
CFCXClCXHCF→CFCX=CXCF+HCl (3)
CFCX=CXCF+Zn→CFC=CCF+ZnX (3)(X=Cl、Br、Iに関して)
更に、X=Hである場合には、反応3a及び3bに示すように、CFC≡CFを与えるためにはClの付加及び引き続く脱ハロゲン化の更なる工程が必要である。
CFCH=CHCF+Cl→CFCHClCHCClCF (3a)
CFCHClCHCClCF→CFC≡CCF+2HCl (3b)
液相脱ハロゲン化水素化は、米国特許6,548,719に記載されているように、水性NaOH、KOHなどのような塩基を用いて、好ましくはテトラアルキルアンモニウムクロリド、クラウンエーテルなどのような相関移動触媒の存在下で行うことができる。
脱ハロゲン化は、ハロ化合物をZn金属と共に、無水酢酸又はジオキサンのような溶媒中、昇温温度において加熱することによって行うことができる。J. Amer. Chem. Soc. 1949, 71, 298;及びJ. Am. Chem. Soc. 1961, 83, 3424を参照。
CFC≡CCFを水素で還元してシス−CFCH=CHCFを形成することは、リンドラー触媒及び上記に記載の他の触媒を用いて行うことができる。
以下の実施例は本発明を更に例示するために与えるものであり、本発明の限定と解釈すべきではない。
実施例1:
CFCCl=CHClへのCClの付加:
1Lの清浄な乾燥したステンレススチールParr反応器中に、CCl(154g、1.0モル)、続いてCuCl(1.35g、0.01モル)及びアセトニトリル(50mL)を加えた。反応器を閉止し、−20℃に冷却し、CFCCl=CHCl(124g、0.75モル)を約0℃において液体として導入した。反応器内の内容物を加熱して、130℃〜140℃の温度を16時間維持した。室温(約20℃)に冷却した後、更なる揮発性物質を蒸発させ、残渣を1M−HCl(50mL)及び水(2×100mL)で洗浄し、乾燥した(MgSO)。生成物を蒸留して185g(77%)のCFCClCHClCClを得た。
同じようにして、出発材料としてCFCCl=CHClに代えてCFCCl=CFHを用いた他は上記のように反応を行って、CFCClCFHCClを80%の収率で得た。
実施例2:
CFCClCHClCClのフッ素化:
1Lのオートクレーブ/Parr反応器に、SbCl(25g)及びCFCClCHClCCl(200g、0.63モル)を窒素雰囲気下で充填した。反応器を0℃に冷却し、無水HF(120g)を凝縮して反応器に加えた。オートクレーブの内容物を90℃〜100℃の温度に加熱して、撹拌しながら1時間維持した。反応が進行するにつれて圧力の増加が観察された。反応器を約20℃に冷却し、コールドトラップに排気した。オートクレーブ内の生成物を水及び苛性溶液で洗浄して、CFCClCHClCF(119g、収率70%)を得た。
出発材料としてCFCClCHClCClに代えてCFCClCFHCClを用いた他は同じようにして上記の反応を行って、75%の収率のCFCHClCFHCFを得た。
WO−9711043−A1の実施例3〜6に記載するものと同じ方法で、Cr/Al触媒によるCFCClCHClCClの蒸気相フッ素化を行った。60%〜80%のCFCClCHClCClのCFCClCHClCFへの転化率が観察された。
実施例3:
CFCClCHClCFの脱ハロゲン化水素化:
オートクレーブ中約0℃において、相関移動触媒(Aliquat 336、1.5ミリモル)を含む500mLのKOHの水溶液(20重量%)に、CFCClCHClCF(0.2モル)を加え、2時間撹拌した。ガスクロマトグラフィーによって揮発性物質を分析したところ、主生成物はCFCCl≡CClCFと示された。蒸留によって更なる精製を行った。
実施例4:
CFCCl≡CClCFの脱ハロゲン化:
スターラー、滴下漏斗、及び冷却トラップへの出口を有する凝縮器を取り付けた1Lのフラスコ中に、Zn粉(40g、0.62モル)、無水酢酸(120mL)を充填し、130℃〜135℃の温度範囲に加熱した。この加熱した溶液に、40mLの無水酢酸中のCFCCl=CClCF(56g、0.24モル)の溶液を4時間かけて加えた。生成物:CFC≡CCFを冷却トラップ(−78℃)内に連続的に取り出した。
実施例5:
CFC≡CCFのシス−CFCH=CHCFへの還元:
1Lの清浄な乾燥したオートクレーブに、3.0gの触媒(3.5%の鉛で被毒したCaCO上の5%Pd)及び240mLのエタノールを充填した。オートクレーブ内の内容物を−78℃に冷却し、排気の後に窒素でパージすることによって反応器内部の空気を除去した(これを2回繰り返した)。この48gのCFC≡CCFが凝縮した後、内容物を室温にした。反応器内の圧力が約90psiより低く保持されるように水素を加え、25℃〜30℃の温度範囲において20時間撹拌した。オートクレーブ内の内容物を冷却(−78℃)し、Hガスを排気した。オートクレーブ内の物質を蒸留してシス−CFCH=CHCFを得た(42g、収率86%)。30℃〜32℃における蒸留によって更なる精製を行うことができる。
同じようにして、3.5%の鉛で被毒したCaCO上の5%Pdに代えてNanoSelect LF100又はNanoSelect LF200(Sterm Chemicals, Inc.)を用いた他は上記のように反応を行って、60%の収率のシス−CFCH=CHCFを得た。
好ましい態様を参照して本発明を特に示し記載したが、本発明の範囲から逸脱することなく種々の変更及び修正を行うことができることは当業者によって容易に認められるであろう。特許請求の範囲は、開示されている態様、上記で議論したこれらの代替物、及びこれらに対する全ての均等物をカバーするように解釈されると意図される。

Claims (10)

  1. (a)CClを式:
    CFCX=CXH
    (式中、X=互いに独立してハロゲン又はHである)
    を有する化合物と反応させて、式:
    CFCXClCXHCCl
    を有する化合物を形成し;
    (b)工程(a)において形成される化合物をフッ素化して、式:
    CFCXHCXHCF
    を有する化合物を形成し;
    (c)工程(b)において形成される化合物を、脱ハロゲン化水素化、脱ハロゲン化、及び両方の反応からなる群から選択される反応によって転化させて、式:
    CFC≡CCF
    を有する化合物を形成し;そして
    (d)工程(c)において形成される化合物を水素で接触還元して、式:
    Figure 2013529216
    を有する化合物を形成する;
    工程を含むシス−1,1,1,4,4,4−ヘキサフルオロプロペンの製造方法。
  2. 任意の工程を連続法で行うことができる、請求項1に記載の方法。
  3. 化合物:CFCX=CXHがCFCCl=CHClである、請求項1に記載の方法。
  4. 化合物:CFCX=CXHがCFCCl=CFHである、請求項1に記載の方法。
  5. 化合物:CFCXClCXHCClがCFCClCHClCClである、請求項1に記載の方法。
  6. 化合物:CFCXClCXHCClがCFCClCFHCClである、請求項1に記載の方法。
  7. 化合物:CFCX=CXHが、CFCCl=CClH、CFCH=CHCl、CFCCl=CH、CFCCl=CFH、CFCF=CHCl、CFCF=CFH、CFCH=CFH、CFCF=CH、CFCH=CFH、CFCH=CHBr、CFCBr=CH、CFBr=CHBr、CFCH=CHI、CFCI=CHI、及びCFCI=CHからなる群から選択される、請求項1に記載の方法。
  8. 工程(c)の反応が、X=Hである場合に、次式:
    CFCH=CHCF+Cl→CFCHClCHCClCF
    CFCHClCHCClCF→CFC≡CCF+2HCl
    のClを加える工程及びそれに続く脱ハロゲン化工程を更に含む、請求項1に記載の方法。
  9. 工程(c)の反応がCFCXHCXHCFの脱ハロゲン化水素化を含む、請求項1に記載の方法。
  10. 工程(c)の反応がCFCXHCXHCFの脱ハロゲン化を含む、請求項1に記載の方法。
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