JP2013527919A - アルツハイマー病の診断のための処方 - Google Patents

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Abstract

【課題】 本願発明は、被験者及び/若しくは患者から簡単で且つよりストレスの少ないサンプリングを行うと共に、サンプリングした体液から、早期、前臨床若しくは初期臨床段階のアルツハイマー病に関する診断を可能にするものである。
【解決手段】 本願発明は、アルツハイマー病にかかる被験者及び/若しくは患者の可能性若しくはリスクを測定するために且つ/又はアルツハイマー病の前駆体を患う被験者及び/若しくは患者を測定若しくは診断するために、被験者及び/若しくは患者から採取した体液のサンプルにおいて2つの異なるアミロイドベータ−ペプチド(A−ベータ;Aβ)の少なくとも1つの量比若しくは百分率の使用において、前記アミロイドベータ−ペプチドが、(a)Aβ(1−42)、(b)Aβ(2−40)及び(c)Aβ(2−42)から選択されること、且つ、(a)/(b)若しくはその逆数の量比及び/若しくは(a)/(c)若しくはその逆数の量比が形成されることにある。
【選択図】 なし

Description

本願発明は、認知症の分野に関し、特に神経変性疾患の分野に関するものであり、本願発明の焦点は、アルツハイマー病である。
特に、本願発明は、アルツハイマー病の前臨床及び臨床の前駆体の分野に関する。
さらに、本願発明は、検査される被験者若しくは患者からのサンプルにおける新しい神経化学的取り組み又は新しい神経化学的分析に関するものであり、そこで、アルツハイマー病の発症若しくは進行に関する十分に改善された予後診断が可能になるか、アルツハイマー病の存在若しくはその前臨床及び臨床前駆体が判断できるものである
さらにまた、本願発明は、被験者若しくは患者がアルツハイマー病にかかる確率を測定するために、若しくは被験者若しくは患者がかかるアルツハイマー病の前駆体を測定するために、被験者若しくは患者から採取した体液サンプルにおいて、2つの異なるアミロイドベータペプチドの量比を使用することに関する。
また、本願発明は、アルツハイマー病にかかる被験者若しくは患者の確率を測定することができ、若しくはアルツハイマー病の存在を診断するための対応する方法に関する。
最後に、本願発明は、患者若しくは被験者がアルツハイマー病にかかる確率を測定するか、患者若しくは被験者におけるアルツハイマー病の前臨床若しくは臨床前駆体の存在を測定するための手段を提供するキットに関する。
一般的に、認知症は、疾患の進行に伴って個々の日常生活の重篤な機能障害を生じる認知、情緒及び社会的機能に関する当該被験者若しくは患者における欠点を意味すると理解される。認知症の重要な特徴は、すでに獲得した技能の喪失であり、これは特に言語、運動技能、人格構造に影響を及ぼすものである。認知症は、一般的に短期間の記憶に著しい低下及び知的能力における重篤な低下を生じる。
認知症の主な特徴は、上述されたようなアルツハイマー病、前頭側頭認知症及びレビー小体認知症のような神経変性疾患と呼ばれるものによって説明される。
神経変性疾患は、一般的に、遺伝若しくは散発性の血統若しくは要因を有する中枢神経系のゆっくりと進行する一群の疾患を意味するものと理解される。このような疾患の特性は、神経細胞の進行する損失であり、いろいろな神経学的な症状を生じるものである。神経変性疾患は、原則的に、人生の全ての段階で発生する可能性があるが、そのよう疾患にかかるリスクは、年齢の増加と共に増加する。一般的に、神経変性疾患は、広範囲な若しくは一般的な進行を有し、特徴的な組織学的障害パターンを伴うものである。
神経変性疾患の最も一般的な形状の1つは、アルツハイマー病であり、それは頭文字「AD」によって簡略化して示される場合がある。アルツハイマー病は、神経変性疾患であり、それは特に老人において発症する。このように最も一般的な形式におけるアルツハイマー病は、65歳以上の人に発症するが、アルツハイマー病の対応する前駆体形式及び/若しくはアルツハイマー病の先臨床及び/若しくは臨床前駆体も、最も早期に発症することができるものである。
神経変性疾患、特にアルツハイマー病の患者数は、著しく増加している。このように、2009年末でのアルツハイマー病にかかった人数は、世界的に約3500万人になると見込まれており、また2050年までにアルツハイマー病に係る人数は、10億人を超えることが予想されている。
神経変性認知症の患者数は、世界的に一定に増加しており、その結果として、将来の公衆衛生システムは、厳しい社会経済的なストレスにさらされるだろう。これについて、アルツハイマー病は、最も一般的なタイプの認知症である。
アルツハイマー病の原因及び分布について、所定のレベルの家族集積性が見られ、徴されたアルツハイマー病のケースの約15%〜20%が、所定の家族集積性を生じていることがわかった。それらのケースは、発症した患者と同様に、兄弟、姉妹、両親及び祖父母の群に属する人が、アルツハイマー病にかかっていた。非常に少ない数の患者の場合にだけ、遺伝性疾患素質があることも重要であり、これは プレセニリン遺伝子において及びAPP遺伝子(アミロイド前駆体タンパク質遺伝子)において特別に変異体を含んでいる。しかしながら、アルツハイマー病の全体的なケースに関して、遺伝に関連した比率は、0.5%未満であり、且つその結果は、全てのアルツハイマー病のケースの非常に多くの比率が散発性の原因であることを示す。
上述したようなアルツハイマー病の別の特徴は、病気をする時間にわたって増加する認知能力の低下を生じることであり、日常活動において、特異な行動及び神経心理学的な症状の減少を生じることである。これについて、アルツハイマー病認知症が言及される。アルツハイマー病認知症は、ある程度アルツハイマー病との因果関係や結果であり、病気の悪化を示すものである。脳障害の程度が、認知障害がまだ傷ついていないニューロンによって完全に相殺されることがないほど大きい時に、主にアルツハイマー病認知症が示唆される。一般的に、「アルツハイマー病認知症」は、「アルツハイマー病」に含まれる。
アルツハイマー病の特徴的な特性は、患者の脳に、これらの測定的に特徴づける不正確に折り畳まれたアミロイドベータペプチドを形成するプラークであり、ニューロンに堆積する神経原線維である。細胞内の神経源線維束は、実質的にタウタンパク質からなり、過度にリン酸化されるときに当該小線維を形成するように凝集する。
この病気の過程では、ニューロンの死滅は、結果として脳萎縮の症状を生じ、さらにアセチルコリンメッセンジャーが、十分な量で製造されず、その特別な要因も、コリンアセチルトランスフェラーゼに関する減少である。
Aベータ−タンパク、Aベータ−ペプチド、A−ベータ若しくはAβペプチドと同義語的に参照されるアミロイドベータ−ペプチドは、アミロイド前駆体(APP)から形成される内在性膜タンパク質である。APPは、細胞外側に存在するアミノ末端基を有するI型膜貫通タンパク質である。したがって、タンパク質のカルボキシル末端は、細胞内側に存在する。APPは、セクレターゼと呼ばれる特別なプロテイナーゼ(タンパク質分解酵素)によって開裂される。特に、β−セクレターゼ及びγ−セクレターゼは、ここでは特に重要である。APPの開裂は、結果として、アミロイド生成経路と呼ばれる過程の第1段階において、細胞外側のβ−セクレターゼによってAPPを切断することで、前駆タンパクからAベータ−ペプチドの放出を生じる。それに続く段階において、さらなる切断が、γ−セクレターゼによって達成されるとともに、APPの膜貫通領域において達成され、Aベータ−ペプチドの放出を生じる。
このように、Aベータ−ペプチドは、β−及びγ−セクレターゼの活動の結果としてアミロイド前駆タンパクから形成された潜在的に神経毒性のある断片であり、これは、一般的に37〜42アミノ酸の長さを有する。これに関連して形成されたAベータ−ペプチドの主なタイプは、40アミノ酸の長さを有するAβ(1−40)であると共に、対応して42アミノ酸の長さを有するAβ(1−42)のより小さい比率が形成される。より長いAβ(1−42)は、より小さいAβ(1−40)よりもより高い凝集傾向を有する。さらに、多くのAベータ−ペプチドは、例えばAβ(2−40)及びAβ(2−42)のようなアミノ末端部で切り取られたAベータ−ペプチドを形成できるものである。
EP 1 270 592 A1
従来技術において、Aベータ−ペプチドは、アルツハイマー病の病理的な進行に関連する。
上記背景に対して、多くの治療的アプローチが従来技術において試みられ、ある意味でアルツハイマー病の治療的処置を実行することが意図される。このように、治療的焦点の1つの領域は、上述したAベータ−ペプチドに関する免疫付与を達成することであり、特に、これに関して特定される抗体の生合成の誘発に関するものである。さらなる治療的アプローチは、所定のセクレターゼ阻害剤の開発と使用からなり、上述したβ−セクレターゼ又はγ−セクレターゼに関して特効があるように意図される。しかしながら、これに関するアプローチは、治療的観点から十分ではなく、また重篤な副作用を生じるものである。
さらなる治療的アプローチは、アセチルコリンエステラーゼ阻害剤の制御された投与であり、これはアセチルコリンの酵素切断を減少させるものであり、アルツハイマー病患者の著しく小さい量において生じる。しかしながら、これはいわゆるその症状に影響を与える治療的アプローチではない。これは、ドネペジル、リバスティグミン及びガランタミンのようなアセチルコリンエステラーゼ阻害剤を投与する目的が、アルツハイマー病の対症療法であるからである。このようなアプローチに基づいて、期間限定で認識能力を少し改善すること、又は停滞したレベルでそれを保持することが可能となるものである。
結論として、従来技術において、今までアルツハイマー病を治癒するために使用される治療的アプローチは全く見いだせなかった。特に、今まで欠如していたアルツハイマー病の治療に関する効果的な治療的アプローチの背景に対しても、その病気の早期診断が大変重要であり、且つその診断は、アルツハイマー病の臨床病期若しくは発病前段階でなされるべきである。これは、第1に、これに基づいて、被験者若しくは患者がアルツハイマー病にかかるかどうかの可能性の予後診断若しくは測定をしていない可能性があることであり、第2に、これに基づいて、大変早い段階で、その病気の進行を弱めることができるからである。例えば、生活様式の規則的な動作、目標とされる記憶力の訓練及び目標とされる最適化が、病状の過程を遅らせるか和らげることができること、且つ、実際の発症を遅らせることができることは、一般的に知られており、例えばアルツハイマー病の臨床診断である。前臨床若しくは早期臨床前駆体の段階ですでに設定されるアルツハイマー病の早期診断は、アルツハイマー病の処置に関する新しい治療アプローチに関して重要な意味を持つ。
この背景に対して、アルツハイマー病の早期診断を可能にするために意図された多くにアプローチについて従来技術においてすでに研究がなされていた。例えば、これに関して、一般的に立証された臨床方法が重要であり、これらは鑑別診断に基づくものであり、特別に設計された認識能力テスト及び異質既往歴を含むものであり、例えば病気にかかった人の家族構成からの所見の考察である。コンピュータ断層撮影法若しくは核磁気共鳴断層撮影法のような画像検査法は、アルツハイマー病の診断を可能するために使用される。しかしながら、上述したアプローチは、第1に、それらが複雑な装置を含むこと、また一般的に臨床後期段階若しくは進んだ臨床段階までアルツハイマー病の診断をすることができないという不利益で悩まされている。
アルツハイマー病の早期診断に対するさらなるアプローチは、被験者若しくは患者からの体液の分析を含むものであり、特にその分析には髄液(CSF)使用するものである。これは、原理的に特定の生体指標の分析を目標とし、また、これに関して、この分析のための体液において生じるAベータ−ペプチドを特定することに関連している。しかしながら、例えばサンプルが、安全でなく痛みを伴い、そして不要な感染症を伴う複雑な穿刺を介して採取されなければならないという不具合を有する。このように、体液サンプリングは、例えば少し認識機能障害のある患者において存在するように、万一見込まれるアルツハイマー病の最初の疑念がある場合には調査のための単なる限定された適合性であり、迫り来るアルツハイマー病の認知症のリスクを評価するための限定された適合性である。
従来技術は、脳脊髄液における認知症のための特定された所定の生体指標を有し、その結果として、早期での若しくは発症前段階でのアルツハイマー病の信頼性のある検出の診断の正確さが、ある段階まで改善されたと言われている。血液の分析と比較して、認知症の認識のための神経化学CSF診断法(CSF-based Neurochemical Dementia Diagnostics (CSF-NDD))は、高い侵襲性及び付加的により強い痛みを伴うものであり、さらにより高価で、より時間がかかるものである。そのため、追跡調査の目的での一定の繰り返し分析を実行することができない。
その結果として、簡単で且つよりストレスの少ないサンプリングを有するそれに代わるテスト方法について大きな要望があり、さらにそれは付加的にその病気の経過、若しくは治療の成功のモニタリングを可能にするべきである。
上述した背景に対して、本願発明の目的は、所定の方法及び使用に関して新しい且つ効果的な概念を提供することであり、これに基づいて、早期に、特に前臨床若しくは初期臨床段階で、アルツハイマー病の存在若しくはアルツハイマー病の所定の萎縮に関する診断に関して陳述することを可能にするものである。
さらに、本願発明に関して、対応する概念若しくは方法は、容易に実行でき、且つ最小限の副作用を提供することである。同時に本願発明に関して、本願発明の概念の目的について分析されるべきサンプルの供給若しくは採取は、被験者の最小限の痛みと、最小限の副作用に関連するものである。
本願発明の目的は、アルツハイマー病の診断に関する、特に議論される疾患の早期形態に関する発明的概念の簡単で標準化された実行を可能にするために使用されるキットを提供することである。
さらに、本願発明に内在する目的は、上述したタイプの方法及び使用及びキットを提供することであり、それらの各々は、従来技術の不利益点を避けるか少なくとも減少させることができるものである。
さらにまた、本願発明に関して、特定のサンプルから得られる所定の生体指標が、制御された方法において使用されるものであり、これに基づいて、アルツハイマー病の存在若しくは進行に関して大変早い時期に述べることができるものである。
また、本願発明に基づいて、本願発明は、簡単で且つ安全な方法において、すでに発症したアルツハイマー病の過程を観察すること、若しくは治療方法の効果を理解することの可能性を改善するものである。
上述された目的を達成するために、本願発明の第1の様相によれば、本願発明は、請求項1に記載されているように、アルツハイマー病にかかる被験者若しくは患者の可能性の測定のために、又はアルツハイマー病の前駆体にかかる被験者若しくは患者の測定のために、被験者若しくは患者からの体液のサンプルにおいて2つの異なるアミロイドベータ−ペプチドの少なくとも1つの量比の使用を提案するものであり、さらに本願発明のこの様相の利益的な形態は、従属請求項の主題である。
さらに、本願発明のさらなる様相によれば、本願発明は、請求項32若しくは請求項33に記載されているように、アルツハイマー病にかかった被験者若しくは患者の可能性を測定するための方法を提供するものであり、本願発明のこれらの様相の利益的な形態は、該当する従属請求項の主題である。
さらにまた、本願発明のさらなる様相によれば、本願発明は、請求項34に記載されているようなキットを提供するものであり、それは特に、アルツハイマー病にかかった患者若しくは被験者の可能性を診断するために使用できるか、アルツハイマー病の前駆体にかかった患者若しくは被験者を診断するために使用できるものであり、さらに本願発明のこの様相の利益的な形態は、該当する従属請求項の主題である。
本願発明の1つの様相に関してのみ記載された特別な形態、実施例等も、以下に示すように、特別に述べること無しに、本願発明の他の様相に対して対応して適用することができるものである。
さらにまた、以下に引用されるすべての実験的調査若しくは研究等は、原則的に当業者にとって公知である方法若しくは工程によって実施され、標準化され、明確に特定されるものである。
このように、本願発明の第1の様相において、本願発明は、アルツハイマー病(AD)にかかる被験者若しくは患者の可能性(リスク)を診断するために、且つ/又は、アルツハイマー病の前駆体にかかる被験者若しくは患者を診断する(診察する)ために、被験者若しくは患者から得られる体液のサンプルにおいて2つの異なるアミロイドベータ−ペプチド(A−ベータ;Aβ)の少なくとも1つの量比(割合)を使用するために設けられるものであり、前記アミロイドベータ−ペプチドが、(a)Aβ(1−42)、(b)Aβ(2−40)及び(c)Aβ(2−42)から選択されること、且つ(a)/(b)の量比若しくはその逆の量比、(a)/(c)の量比若しくはその逆の量比が形成されるものである。
このように、本願発明に関して、驚くべきことに、前記目的は、所定のアミロイドベータペプチドに基づいた比率に上述した発明的使用によって達成されるものである。
これに関して、確実に診断させるべきアルツハイマー病について、アルツハイマー病の進行を確実に予測的に診断するために、当該比率が使用できることは、確実に予期されるものではない。
原則的に、従来技術は、アミロイドベータ−ペプチドの発生とアルツハイマー病との間の関連を開示するものであり、アミロイドベータ−ペプチドの使用の一般的な様相は、アルツハイマー病の診断に関して従来技術において考慮されているが、本願発明がなされたときまで、さらに、以下に示されるように所定のサンプルの使用に基づいて本願発明にかかるアミロイドベータ−ペプチドの所定の比率を考慮したものは従来技術には存在しておらず、アルツハイマー病の存在に関して、若しくは被験者/患者におけるアルツハイマー病の発症若しくは進行の信頼される予後診断若しくは予測、良好に見出された若しくは信頼される診察を可能にするものである。
本願発明に関して、特定のアミロイドベータ−ペプチドの所定の比率が、アルツハイマー病の存在に関して非常に重要であること、特定のアミロイドベータ−ペプチドの所定の比率が、症状の初期段階においてですら、例えばアルツハイマー病の臨床前及び早期臨床型において、信頼性のある指標として使用することができることは驚くべきことである。
本願発明の範囲は、体液の入手可能なサンプルに基づいて生体外若しくは体外で実行される使用若しくは方法を含むものであり、これは簡単に実行可能である良好な標準化を確保するものである。さらに、特に血液に基づく根本的なサンプルが、重要な障害若しくは副作用なしに採取できるので、この発明的概念は、被験者/患者のはっきりと異なる減少を示すものである。
本願発明の基本的な概念は、2つの異なるアミロイドベータ−ペプチドの量比の測定に基づくアルツハイマー病の進行に関する意味のある若しくは信頼性のある予後診断若しくは予測を行うことができることを考慮することである。しかしながら、本願発明に関して、アルツハイマー病の進行若しくは過程に関して可能な意味のある予測若しくは予後診断だけでなく、それに代わって、採取可能なサンプルの2つの異なるアミロイドベータ−ペプチドの量比の分析に基づいた本願発明は、臨床前若しくは早期臨床段階ですでに測定されているので、病気の大変早い段階で、アルツハイマー病若しくはアルツハイマー認知症の存在に関する意味のある測定若しくは診断を行うことができるものである。
これに関して、出願人は、驚くべきことに、体液、好ましくは血液からのアミロイドベータ−ペプチドAβ(1−42)と、アミロイドベータ−ペプチドAβ(2−40)若しくはアミロイドベータ−ペプチドAβ(2−42)との所定の比率が、アルツハイマー病の存在の分析若しくはアルツハイマー病の発症の予後診断に関して特別に意味のある結果を生じることを見出した。
このように、本願発明に内在する原理は、アルツハイマー病を特定する生体指標若しくはその前駆体の予兆という意味の特定の上述したアミロイドベータ−ペプチドに関して、体液、特に血液に基づくサンプルの分析の神経化学的分析に焦点を合わせるものであり、この方法において、被験者若しくは患者のアルツハイマー病に関して上述した陳述を可能にするものである。
本願発明に関して、完全に予期されない方法において、出願人が、規定サンプルにおける上述したアミロイドベータ−ペプチドの特定の比率がアルツハイマー病若しくはその前駆体若しくは初期形成に関して特有のものであることを見出したので、他の認知症型を除いてアルツハイマー病の鑑別認識を可能にするものである。これは、本願発明の中心的な利点であると考えられる。
本願発明によれば、上述した所定のアミロイドベータ−ペプチド、いわゆるAβ(1−42)と、Aβ(2−40)若しくはAβ(2−42)は、指標となる生体指標として機能し、それらは、それぞれの場合における所定の濃度に関して患者若しくは被験者におけるアルツハイマー病の存在について特定され、この結果として、お互いに相対的な所定の比率を生じるものである。サンプル内の該当するアミロイドベータ−ペプチド及びその所定の濃度若しくは量は、アルツハイマー病に対応するものである。このように、該当するアミロイドベータ−ペプチドは、ある程度まで、アルツハイマー病の経過中における病的過程の指標である。
この発明の概念は、第1に、特にそれが規定サンプルにおける定義された神経化学的な生体指標の分析に基づくものであり、これらが直接アルツハイマー病と相互に関連があるので、特に重要である。さらに、第2に、下記に詳しく説明されるように、本願発明の使用及び本願発明の方法は、心理測定法や神経画像法等のような従来技術において使用された方法と比較して非常に簡単であり且つ非常に安価な方法において実施できるものである。
上述したタイプの特定の生体指標若しくは生物指標の使用に基づいて、アルツハイマー病が被験者若しくは患者に存在するか否か、又は被験者若しくは患者がアルツハイマー病にかかるという被験者若しくは患者に関する可能性があるか否かということに関する陳述に加えて、さらにその範囲に関して、治療的に効果のある物質が、アルツハイマー病の経過に有効な効果を有することが可能であり、それは、生体指標が、薬剤効果に関する指標として同様に使用することができることを意味するものである。
本願発明の概念に基づいて、迅速で意味のある分析が、アルツハイマー病に関して可能であること、若しくはアルツハイマー病の発症の可能性に関して可能であることが本願発明の特徴であり、付加的に、特にサンプル供給に関して患者に係るストレスが軽減することができるものである。
臨床前若しくは早期臨床段階と同じくらい早期にアルツハイマー病を測定することの本願発明から生じる可能性のおかげで、若しくは被験者若しくは患者の人生の後半でのアルツハイマー病の発症について陳述をする可能性のおかげで、例えば被験者若しくは患者の体操する最適なライフスタイルに関して、若しくは例えば被験者若しくは患者の認識能力を改善することができる若しくは症状の進行を遅らせる薬剤の目標とする投与に関して、起こりえるアルツハイマー病に反応することができるものである。
根底にあるペプチドAβ(1−42)は、特に42アミノ酸長を有するアミロイドベータ−ペプチドであり、その第1の位置若しくはそのアミノ端末は、アスパラギン酸塩によって形成されたものであり、Aβ(2−40)及びAβ(2−42)は、それぞれ40アミノ酸長及び42アミノ酸長を有するアミロイドベータ−ペプチドであり、それらの各々は、そのアミノ端末で切り取られている。問題となる所定のアミロイドベータ−ペプチドは、それらの構造に関して、またそれらの命名に関して当業者には公知であるので、これに関してさらなる詳細な説明は必要ないものである。
本願発明に関して使用されるような「量比」若しくは「百分率」という言葉は、特に上述されたアミロイドベータ−ペプチド間の相対的な濃度若しくは相対的な量を示すものであり、これによって、議論されているアミロイドベータ−ペプチドの相対的な量を示すものである。対応するアミロイドベータ−ペプチドのそれぞれの濃度、量若しくは結果としての比率の測定は、それ自体当業者に公知である分析方法に基づいて測定され若しくは見出される。それに続くタンパク質の分離を有する免疫沈降に基づいてそれぞれの比率の測定のために本願発明によって好ましい方法は、以下に詳細に説明される。
本願発明に関して、被験者若しくは患者は、一般的に、人間若しくは動物生活形態、特にほ乳類であることが望ましい。特に、被験者若しくは患者は、人間であることが望ましい。被験者若しくは患者から採取したサンプル若しくは体液に関して、非制限的な方法において、これは、被験者の体に由来する若しくは被験者の体によって形成される液体からなることが望ましい。このサンプル若しくは体液は、特に血液、血漿、リンパ液、尿及び/若しくは脳脊髄液であることが望ましい。以下にさらに詳細に説明されるように、本願発明に関して、例えば血漿若しくは血清である血液に基づく体液の使用は、これに基づいて特に意味ある結果を達成することができ、さらにサンプリングが簡単であることから、特に利益的である。
本願発明の使用及び方法に基づいて分析される体液のサンプルが採取される前記被験者若しくは患者に関して、この被験者若しくは患者は、脳機能の低下、特に取るに足りない程度で、好ましくは記憶の低下、特に取るに足りない程度での症状を有するものである。さらに、被験者若しくは患者に関して、被験者若しくは患者は、特に軽度認識障害(MCI)の症状を有するものである。
軽度認識障害(MCI)は、特に初期の認知症であり、特に孤立記憶障害である。一般的に、本願発明の使用若しくは本願発明の方法に関して診断され若しくは検査される被験者若しくは患者は、同等の年齢及び同等の体質のそれぞれの人において、より顕著である認識機能障害若しくは低下を有するものである。特に軽度認識障害(MCI)は、その症状が、被験者若しくは患者の日常活動において永続的な欠陥を生じるものではことを特徴とするものである。
一般的に、軽度認識障害(MCI)を有する人々は、後でアルツハイマー病を患う高い可能性を有するので、本願発明の使用若しくは本願発明の方法は、軽度認識障害(MCI)を有する患者若しくは被験者に関して大きな利点を有するものである。このように、多くの研究は、軽度認識障害を患う人々の10%〜15%が、毎年アルツハイマー病を患うことを示している。
しかしながら、本願発明は、経度認識障害(MCI)を有する被験者若しくは患者に限定されるものでなく、そのための診断解明が、アルツハイマー病が存在するか否かに関して、アルツハイマー病の後の発症のリスクがあるか否かについて、本願発明の使用若しくは本願発明の方法を使用して可能となるものである。また、その代わりに、認知機能障害の所定の症状を有しない被験者若しくは患者、若しくは、異なる診断に関して、アルツハイマー病以外の認知症の疑いがある被験者若しくは患者を診断することも可能となるものである。
本願発明に基づいて測定若しくは診断されるアルツハイマー病の前駆体に関して、これは、特にアルツハイマー病の前臨床若しくは亜臨床段階である。アルツハイマー病の前臨床前駆体は、特に初期若しくは前駆症状のアルツハイマー病であり、初期IDと同義語的に参照されるものである。言い換えると、本願発明に関して、アルツハイマー病の前駆体は、初期若しくは推定アルツハイマー病である。特に、前記初期アルツハイマー病は、従来技術で設定された診断方法でこの病気段階のアルツハイマー病として診断されることがないアルツハイマー病の前駆体である。
本願発明によれば、本願発明の使用若しくは本願発明の方法に基づいて検出されるアルツハイマー病の前駆体は、アルツハイマー病の臨床段階である。特にアルツハイマー病の前記前駆体は、早期IDとして同義語的に参照される早期アルツハイマー病である。さらに、前記早期アルツハイマー病は、従来技術において知られている方法に基づいてすでに臨床的に診断可能な早期アルツハイマー病である。
特に、アルツハイマー病の前駆体は、進行した認知障害を有するアルツハイマー病であるが、ここでは、認知障害は、被験者若しくは患者の日常生活において重篤な障害を生じるほどまでには進行していないものである。
本願発明によれば、「アルツハイマー型認知症」という言葉に関する上述した説明を考慮するならば、本願発明の概念に基づいて、被験者若しくは患者におけるアルツハイマー型認知症の存在に関して若しくは将来的な進行に関して、特に内在するアルツハイマー病に基づいて及び/若しくは結果として、アルツハイマー型認知症の対応する前臨床及び/若しくは臨床段階に基づいて、陳述することを可能にするものである。
これに基づいて、本願発明の使用若しくは本願発明の方法は、アルツハイマー病の進行を遅延させ若しくは弱めることのできる初期段階においてすら初期測定の背景に対して実行することができるものであり、これによって、患者若しくは被験者の生活の質をできるだけ長く維持することができるものである。
好ましい方法において、問題となるアミロイドベータ−ペプチドの比は、量若しくは濃度ベースの比である。
アルツハイマー病の識別に関する若しくはアルツハイマー病にかかるリスクの測定に関する良好な結果は、(a)Aβ(1−42)/(b)Aβ(2−40)の比[すなわち、Aβ(1−42)/Aβ(2−40)の比若しくは(a)/(b)の比]及び/若しくは(a)Aβ(1−42)/(c)Aβ(2−42)の比[すなわち、Aβ(1−42)/Aβ(2−42)の比若しくは(a)/(c)の比)]、好ましくは(a)Aβ(1−42)/(b)Aβ(2−40)の比[すなわち、Aβ(1−42)/Aβ(2−42)の比若しくは(a)/(c)の比]が形成されるときに本願発明によって達成されるものである。
それは、被験者若しくは患者から採取された血液が問題となるアミロイドベータ−ペプチドの量比を測定するためのサンプルとして使用されるときに、本願発明による特定のレベルであることが好ましい。これに関して、本願発明に関して、被験者若しくは患者から採取された血漿(プラズマ)若しくは血清(セラム)、好ましくは血漿(プラズマ)がサンプルとして使用される場合に特に利益があるものである。
これに関連して、アルツハイマー病に(及び特にその病気の早期段階に関する)相互に関連するアミロイドベータ−ペプチドのための当該比率における十分な変化は、被験者若しくは患者からの血液において、特に血漿若しくは血清に存在することは完全に驚くべきことである。
さらにこれに関連して、本願発明は、この理論に限定されることなしに、アルツハイマー病の過程において、且つアルツハイマー病の初期段階においてですら、出願人によって見出された驚くべきことに基づくものであり、血液中の問題となるアミロイドベータ−ペプチドのそれぞれの濃度における重要な変化に関連する全体的な有機体若しくは人体における総合的な若しくは測定的な病理学的なある程度の「シフト」が存在する。
全ての物質の血液又は血漿及び/若しくは血清が、アルツハイマー病の存在の診断に使用可能であるという事実は、アミロイドベータ−ペプチドが血液に影響を与えないが、病気の過程において、主に脳細胞自体、若しくは脳脊髄液のような脳に関連した液体に影響を与えることから始めることが測定的であるように思われ、これによってある程度まで、脳自体から分離される末梢体液である血液が、アミロイドベータ−ペプチドにおける変化に関して従来技術において重要な指標であることが記載されていなかった。
分析されるサンプルとして血液又は血漿及び/若しくは血清の使用の驚くべき適合性は、アルツハイマー病の初期段階で、その病気にかかる人の身体における生理学的なパラメータにおいて基本的な「シフト」が存在するという驚くべきことに基づいており、これは病気にかかった人の血液において、特に上述した所定のアミロイドベータ−ペプチドに関する該当する比率に関して、特定の方法において考慮されるものである。
これに関して、特に所定のアミロイドベータ−ペプチドAβ(2−40)が使用されること、多くの他の組織若しくは体成分においてそのような方法において検出されることがないことは驚くべきことである。
この点では、血液中又は血漿中及び/若しくは血清中のアミロイドベータ−ペプチド、言い換えるとAβ(1−42)と、Aβ(2−40)若しくはAβ(2−42)との所定の比率が、アルツハイマー病の診断に関して、又はアルツハイマー病にかかる可能性の診断に関して信頼性のある診断を行うために使用されることは、本願発明に関して全く予期されないことである。
血液が簡単な方法で入手可能であることは非常に利点があり、血液を採取することは、痛みがなく、実質的に患者若しくは被験者に対するリスクがない。これは、さらに本願発明の重大な利点であると考えられる。
本願発明の好ましい例において、認知症の識別のための血液に基づく若しくは血液テストに基づく神経化学分析若しくは診断がこれによって提供され、これは、例えば対応する診断方法(血液に基づく神経化学的認知症診断(血液−NDD))に関して、使用可能である。
結果として、第1に、サンプルにおいて分析されるべきアミロイドベータ−ペプチドの一般的に低い濃度の代わりに、アルツハイマー病の診断に関して意味のある概念、第2に、患者に優しい概念が提供されることが本願発明の概念の特徴であり、これは、反復使用、例えば追跡調査頭の目的のために最適である。
関連した比率を診断するためのサンプルの分析の実行に関連して、従来技術において知られた多くの精製及び分析方法を使用することがこの点で可能である。
特に良好な結果は、アミロイドベータ−ペプチド、特に(a)Aβ(1−42)と、(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)が、サンプルから、開始段階の精製若しくは分離段階において効果的に、特に免疫沈降によって分離若しくは取り出される時に、得られるものである。前記精製は、(a)Aβ(1−42)と、(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)を含む異なる種類のアミロイドベータ−ペプチドが基本的なサンプルから効果的に分離されるような方法において実施されるものである。これは、分析精度を向上させる。
これに関して、免疫沈降の過程において、アミロイドベータ−ペプチドに特有であり結合する少なくとも1つのリガンド、好ましくは少なくとも1つに抗体を使用することが、特に可能である。
この点で、前記少なくとも1つのリガンド、好ましくは少なくとも1つの抗体は、(a)Aβ(1−y)及び/若しくはAβ(2−y)型のアミロイドベータ−ペプチドで、yが37〜43の整数であるものに特有であることが好ましい。これに関して、前記変数yは、特にそのカルボキシ末端に関連したペプチドの長さで特徴付けられる。
さらに、リガンド若しくは抗体に関して、本願発明によれば、それは(a)Aβ(1−42)及び/若しくは(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)に特有である場合が好ましいものである。
さらにまた、少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体が、(a)Aβ(1−42)及び/若しくは(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)のアミノ末端基に特有であることが好ましい。
また、本願発明によれば、少なくとも特定のアミロイドベータ−ペプチド、Aβ(1−42)、Aβ(2−40)及びAβ(2−42)に関する同じ検出感度若しくは特異性を有するリガンド若しくは抗体を使用することが可能であり、それは、精製の段階の過程において、1つのリガンド若しくは抗体を使用することだけが必要であるという利点を生じるものである。
しかしながら、分離されるか分析されるべきアミロイドベータ−ペプチドに関するそれぞれの特異性を有するいくつかの異なるタイプのリガンド若しくは抗体を使用することも可能である。
例えば、本願発明によれば、1E8型の抗体を使用することができる。この抗体は、それらのアミノ酸配列に関して、位置1に(a)Aβ(1−42)のようなアスパラギン酸塩、位置2に(b)Aβ(2−40)若しくは(c)Aβ(2−42)のようなアラニンを有するアミロイドベータ−ペプチドに対して特別な検出感度を有するものである。1E8型の抗体は、例えばBayer Schering Pharma AG、ベルリン、ドイツから購入することができる。本願発明において好ましい抗体は、EP1270592A1に記載され、これによってその全体的な内容が全て参照されるものである。
さらに、当該サンプルの分析に関して、事前に実施される診断されるべきアミロイドベータ−ペプチドの単離若しくは分離若しくは精製の後に、検出、特にそれぞれのアミロイドベータ−ペプチド、特に(a)Aβ(1−42)と(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)の量若しくは含有量及び/若しくは濃度の測定が、タンパク質分離法に基づいて、若しくは免疫検出タンパク質検出法、特に定量的免疫検出タンパク質検出法に基づいて、タンパク質分離法及び免疫検出タンパク質検出法の結合に基づいて、特に量的免疫検出タンパク質検出法に基づいて実施されるものである。特に、本願発明によれば、上述した精製法の過程において得られたいろいろなアミロイドベータ−ペプチドを具備する留分が、対応してさらに加工されるか、さらなる分析にさらされるような方法において実施されることが可能である。
これに関連して、使用されるタンパク質分離若しくはタンパク質検出法は、例えば、ゲル電気泳動法、特に二次元ゲル泳動法、好ましくは尿素ベースの二次元ゲル電気泳動法である。
さらに、使用されるタンパク質分離法若しくはタンパク質検出法は、ウェスタンブロット法である。
特に有利な結果は、問題となる所定のアミロイドベータ−ペプチドが、最終段階にウェスタンブロット法を有する二次元ゲル電気泳動法、特に尿素ベースの二次元ゲル電気泳動法(2D−Aβ−WIB)の結合に基づいて実行される時に、達成される。
さらにまた、本願発明に関して使用されるタンパク質分離法若しくはタンパク質検出法に関して、免疫検出タンパク質検出法の過程において、特に量的免疫検出タンパク質検出法の過程において、好ましくはウェスタンブロット法において、アミロイドベータ−ペプチドのラベリングのために、特に第1のラベリングの段階において問題となるアミロイドベータ−ペプチドと直接的に結合するか、アミロイドベータ−ペプチドと直接的に相互作用する一次リガンド若しくは一次抗体によって、少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体を使用することもできる。これに関して、前記少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体は、Aβ(1−y)及びAβ(2−y)の形のアミロイドベータ−ペプチドに特有のものであるべきである。尚、yは37〜43の整数である。さらに、免疫検出タンパク質検出法、特に量的免疫検出タンパク質検出法の過程で使用されるリガンド若しくは抗体は、(a)Aβ(1−42)及び/若しくは(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)に特有のものであるべきである。さらに、少なくとも1つのリガンド若しくは抗体は、(a)Aβ(1−42)及び/若しくは(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)のアミノ末端に特有のものであるべきである。
免疫検出タンパク質検出法、好ましくは量的免疫検出タンパク質検出法に関して、上述したアミロイドベータ−ペプチドに関して実質的に同一の検出感度を有するリガンド型若しくは抗体型のいずれかを使用することができることが、その場合である。例えば、1E8型の上述した抗体を使用することができる。さらに、それぞれのアミロイドベータ−ペプチドに関する特定の検出感度をそれぞれ有するいろいろな型のリガンド若しくは抗体を使用することもできる。
所定の検出は、当業者にとってそれ自体公知である対応する二次リガンド若しくは二次抗体の使用を介して実行され、例えば酵素若しくは染料、特に蛍光染料が、それらに共役させられ、その結果としての共役が、検出可能であり評価可能な測定信号を配信することができるものである。
前記特定のアミロイドベータ−ペプチドの識別若しくは割当は、例えば関連性の手がかりに関してなされるものである。基本的な原理は、その技術分野において通常の知識を有する人には公知のものである。
本願発明に関して使用可能な問題となるサンプルの分析方法のさらなる詳細については、Maler, J. M.による科学公報:「人の血漿におけるアミロイドベータ−ペプチドの尿素に基づく二次元電気泳動法:新規Aβ種に関する証拠」、プロテオミックス、2007,7,3815−3820を参照することができ、これによってそれに開示される内容が、すべて参照可能である。
開始段階の免疫検出と、最終段階の特に量的免疫検出タンパク質検出法に基づくサンプルにおける問題となるアミロイドベータ−ペプチドの量的な測定に関して上記に引用された結合に基づいて、それぞれのアミロイドベータ−ペプチドの量的な測定に関する高い精度が確保されるものである。サンプルにおけるアミロイドベータ−ペプチドの量的な測定のために本願発明に関して使用される方法の形態によって、問題となるペプチドの極端に低い濃度を検出若しくは記録することができるものであり、且つそれはアトモルレンジにおける量若しくは含有量の検出に関しても可能となるものである。
アルツハイマー病にかかった被験者若しくは患者の可能性(リスク)の測定に関するサンプルの分析の過程で見出された問題となるアミロイドベータ−ペプチドの所定の割合の評価若しくは割当に関して、又は、アルツハイマー病の前駆体を患う被験者若しくは患者の診断に関して、特に上述したような2つの異なるアミロイドベータ−ペプチドの量比が、対応する参照比率と相互の関連があり若しくは比較され、又はこれらの参照比率に割当てられるような方法において実行されることが本願発明に関して利益的に可能である。
言い換えると、分析されたサンプルから採取されるアミロイドベータ−ペプチドの割合の割当は、下記に記載されるように、例えば対照として機能を果たす被験者若しくは患者の群を使用した統計値の形で採取される参照システム、若しくは参照値、若しくは参照値範囲、対応する参照パラメータとの比較に基づいて実行されるものである。
これは、第1に、例えば精神測定、神経化学的及び/若しくは神経画像法のような従来技術において公知である診断方法に基づいて、付加的にアルツハイマー病のその後の実際の進行を有する例えば認知力低下の存在若しくはアルツハイマー病の前駆体の存在について参照被験者の群を検査すること、同種のサンプルにおいてアミロイドベータ−ペプチドの特定の比率が測定され若しくは予め形成され、同時に分析されると共に、特に統計的にまとめられたこれらの参照群に基づいて、診断所見に関する表現型検査若しくは分類分けを、特定の診断状態若しくは特定の診断を有する参照群に実施するための基礎としてこれを使用することによって実施されることが可能である。
検査される被験者若しくは患者の割当は、問題となる参照群において見出された同種の比率を有する問題となる被験者若しくは患者において見出された所定の比率の相互関係若しくは比較に基づいてなされるものである。
例えば、本願発明に関する治療は、アルツハイマー病にかかる可能性を測定するために、且つ/又は、アルツハイマー病の前駆体を患うことの存在を測定し若しくは診断するために対応する参照比率と前記量比の比較若しくは相互関係を使用することが好ましいものである。
この点において、検査される被験者若しくは患者と参照群について比較されるべき比率に関して使用されるような「対応して」という言葉は、本来同一若しくは比較可能な比率に関連したものである。言い換えると、特に同一のアミロイドベータ−ペプチドの対応する比率に関するものである。例えば、非制限的な方法において、被験者に関する(a)Aβ(1−42)/(b)Aβ(2−40)の比率は、参照群に関する相関的に測定された比率(a)Aβ(1−42)/(b)Aβ(2−40)と比較されるものである。参照群に関して測定された比率は、この参照群に属する患者の群についての特に統計学的(平均)値若しくは値範囲である。
このように、測定された参照比率は、例えば事前に設定されルことが望ましい多くの被験者に基づいた統計的比率という意味の一群の参照患者若しくは参照被験者に関し測定された値若しくは値範囲である。これに関して、測定されたその値若しくはその値範囲は、その割当に基づくことが好ましい対応する標準偏差を有する統計学的に測定された値範囲若しくは統計学的平均値である。
本願発明に関して、被験者の参照群及び/若しくは患者の参照群に基づいた量的参照比率に基づいて測定すること、若しくはそれを基礎として使用することが好ましい。
これに関して、被験者の参照群の参照被験者若しくは患者の参照群の参照患者は、生物統計学的評価を目的として、軽度認識障害(MCI)の有無及び/若しくはアルツハイマー病の前臨床前駆体の有無について、特に初期若しくは前駆症状のアルツハイマー病(初期AD)の有無及び/若しくはアルツハイマー病の臨床前駆体の有無、特に早期アルツハイマー病(早期AD)の有無を検査することが好ましい。
さらに、本願発明に関して、検査若しくは評価は、神経化学的方法、神経画像法、心理測定法、及び前記方法の少なくとも2つを結合した法からなる群から選択された検査法に基づいて、好ましくは上述した方法の全ての結合に基づいて実施されることが好ましい。この方法において、ある程度まで、それらの臨床状態に関して対応する参照被験者若しくは参照患者の割当が可能になるものである。
さらに、被験者の参照群若しくは患者の参照群に関する検査若しくは評価が、少なくとも1つの黄金基準(GS)に基づいて、特に診断黄金基準、神経化学黄金基準、精神測定黄金基準及び前記基準の少なくとも2つの結合の群から選択される黄金基準に基づいて、好ましくは上述した黄金基準の全ての基準の結合に基づいて実行される時に、本願発明に関して好ましいものである。
本願発明に関して使用されるような(同義語的にGSとして参照される)「黄金基準」という言葉は、一般的に特別な検査時間で認識され、「最優良事例」に関して病気の診断に関する特に意味深い結果を生じる(検査)基準に関するものである。このように黄金標準は、一般的に現実的な若しくは重要な基準を構成するものである。参照被験者若しくは参照患者の分析に関する本願発明に関して使用される黄金基準は、その技術分野における通常の知識を有する者には十分に公知である。特に、参照値に関する検査若しくは評価は、精神測定、神経化学若しくは神経画像法、又はパラメータを具備する黄金基準位に基づいて実施されるものである。
例えば、前記検査若しくは評価は、神経化学法に基づいて実施され、この神経化学法は脳脊髄液のパラメータの測定を具備する;特にAβ(x−42)/Aβ(x−40)の比[Aβ比TGC]、ここでxは、それぞれ1又は2の値であり、且つ/又は、Aβ(1−42)の含有量[Aβ142Inn]及び/若しくはタウの合計含有量及び/若しくはホスホ−タウ181の含有量が測定されるものである。
さらに、参照被験者若しくは参照患者の識別に関して、神経画像法を使用することができる。この神経画像法は、好ましくは画像検査法に基づいて、好ましくはSPECT(単光子放出コンピュータ断層撮影)及び/若しくはMRI(磁気共鳴映像)に基づいた脳萎縮検査を具備するものである。
さらに、本願発明によって使用可能な精神測定法は、MMSE(ミニ−メンタルステート検査)に基づいた研究を含むことが好ましい。
検査若しくは評価において、もしこれが、上述した診断方法を使用しても十分に測定することができない場合、アルツハイマー病の遅れた発症は、特に検査時間でのアルツハイマー病の前臨床前駆体の存在の評価に関して、それぞれの参照被験者若しくは参照患者の検査時間で診断に包含される。
これによって、前記参照被験者若しくは参照患者に実行される検査若しくは診断に基づいて、参照される人を、対応する診断状態を有する特定のクラスに、例えば認知機能障害(MCI)を患う患者を含む群に、及びアルツハイマー病の前駆体を患う参照被験者若しくは参照患者の少なくとも1つの群に割り当てることも可能である。これは、例えばそれぞれの診断方法の評価に基づいて実行され、例えば段階的な値若しくはカットオフ値と呼ばれる値を設定することが可能であり、それは、上述した群の1つへの割当のためのそれぞれの境界値としてある程度機能するものである。
本願発明に関して、参照被験者若しくは参照患者は、検査若しくは評価に基づいてなされた診断の機能としていろいろな参照群に分割されることが好ましい。
これに関して、それぞれの参照群(A)及び(B)は、アルツハイマー病と診断されていない若しくはアルツハイマー病の前駆体と診断されていない参照被験者若しくは参照患者(A)と、アルツハイマー病と診断された若しくはアルツハイマー病の前臨床前駆体を有する、特に初期若しくは前駆症状のアルツハイマー病(初期AD)及び/若しくはアルツハイマー病の臨床前駆体を有する、特に早期アルツハイマー病(早期AD)を有する参照被験者若しくは参照患者(B)から形成されるものである。
アルツハイマー病と診断されるか、アルツハイマー病の前駆体と診断された群(B)に関して、この様相においてさらなる差別化を行うことが可能となる。例えば、アルツハイマー病の前臨床前駆体、特に初期若しくは前駆症状のアルツハイマー病(初期AD)を有する参照群(B1)は、アルツハイマー病の臨床前駆愛を有するさらなる参照群(B2)を形成することができ、さらにさらに進んだ段階の診断されたアルツハイマー病を有する第3の参照群(B3)を形成することができるものである。
上述したように、特に上記に限定されたような2つの異なるアミロイドベータ−ペプチドの量的参照比率(参照百分率)は、参照群に属するそれぞれの参照被験者若しくは参照患者から採取され、それぞれの参照群のそれぞれについて集められた特に上記に定義されたような体液のサンプルから開始されて測定されるものである。それぞれの参照群から採取される問題となる参照被験者若しくは参照患者に関して相互作用を目的として使用されるサンプルは、同様に血液又は血漿及び/若しくは血清である。
これについて、本願発明に関して、手順は、対応する参照群を有し上記に定義されるような2つの異なるアミロイドベータ−ペプチドの量比を関連づけ若しくは比較し、又は、対応する参照群にそれを割り当てるものであり、この方法において、アルツハイマー病にかかる患者若しくは被験者の可能性を測定するものであり、又はアルツハイマー病の前駆体に患者若しくは被験者がかかることを測定することができるものである。
言い換えると、本願発明に関して、手順は、血液サンプル若しくは血漿のサンプル及び/若しくは血清サンプルにおいて、(a)Aβ(1−42)/(b)Aβ(2−40)の量比若しくは(a)Aβ(1−42)/(b)Aβ(2−42)の量比を測定することであり、特に対応する参照群の血液サンプル又は血漿サンプル及び/若しくは血清サンプルから採取したそれぞれに対応する統計学的参照値にそれを相互関連付けること、いわゆるそれぞれの参照群からの多くの人間から得られた同種の対応比率に相互関連付けることであり、対応する参照群にそれを割り当てることである。
それぞれのアミロイドベータ−ペプチドの対応する量比の割当若しくは相互関連づけは、それぞれの参照群について測定された比較可能な程度の大きさを有する範囲にそれらを割り当てることによって特に効果があるものである。比較され相互関連づけられる被験者若しくは患者と参照群との比率は、同じ大きさの範囲の対応する範囲であることが好ましく、いわゆる被験者若しくは患者について測定された比率が、被験者若しくは患者について測定された値が、それぞれの参照群の値範囲内にある時に、参照群から得られる対応する比率の値範囲に割り当てることができるものである。
この関連づけに基づいて、被験者若しくは患者について測定された比率が、アルツハイマー病と診断されなかった及び/若しくはアルツハイマー病の前駆体にかかっていなかった参照群(A)の範囲内である場合に、例えば被験者若しくは患者を、アルツハイマー病に係る相対的に低い若しくは零の(いわゆる存在しない)可能性に割り当てることも可能であること、又は、被験者若しくは患者が、アルツハイマー病の前臨床段階、特に初期及び/若しくは前駆症状のアルツハイマー病(初期AD)、且つ/又は、特に早期アルツハイマー病(早期AD)を患うことが無いことがわかるものである。
さらに、本願発明に関して、被験者若しくは患者について測定された比率がアルツハイマー病のかかったか、アルツハイマー病の前駆体にかかった参照群(B)についての対応する参照比率の範囲内である場合に、被験者若しくは患者が、アルツハイマー病を患う高い可能性に割り当てられ、又は、被験者若しくは患者がアルツハイマー病の前臨床段階、特に初期若しくは前駆症状アルツハイマー病(初期AD)、若しくは早期アルツハイマー病(早期AD)を患うことを見出すことができるものである。
上述された陳述に基づいて、上述した群(B)がさらに下位群(B1)及び(B2)、さらに付加的に(B3)に分割する時に、いわゆるアルツハイマー病の前臨床段階、特に初期若しくは前駆症状のアルツハイマー病(初期AD)を有する第1の下位群(B1)と、アルツハイマー病の臨床前駆体、特に早期アルツハイマー病(早期AD)を有する第2の下位群(B2)とに分割する時に、さらなる割当若しくは準差別化を実行することも可能である。
一般的に、本願発明によれば、被験者若しくは患者について測定された比率は、被験者若しくは患者について測定された比率が、それぞれの参照群の参照比率の統計学的平均から、この平均に基づいて最大40%まで、特に最大30%まで、好ましくは最大25%まで、より好ましくは最大20%まで、特に好ましくは最大10%までと一致しない場合、上述した参照群(いわゆる参照群(A),(B)若しくは(B1),(B2)又は付加的に(B3))のひとつに割り当てられる。同様に、上述したように、被験者若しくは患者について測定された比率は、被験者若しくは患者について測定された比率が、特定の参照群について統計的に測定された値範囲の大きさの範囲内である場合、若しくは特定の参照群について測定された統計学的平均の計算された標準偏差の範囲内である場合、上述した参照群のひとつに割り当てられるものである。
上述した割当に基づいて、本願発明によれば、それぞれの被験者若しくは患者において臨床段階若しくは病気の予測過程に関して可能であるといえる。
特に、本願発明に関して、(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)、特に(b)Aβ(2−40)の量及び/若しくは濃度が、アルツハイマー病を患っていない及び/若しくはアルツハイマー病の前駆体を患っていない参照群からの対応する量若しくは濃度と比較して高く、結果として(a)Aβ(1−42)/Aβ(2−40)の比若しくは(a)Aβ(1−42)/Aβ(2−42)の比が同時に減少する場合、被験者若しくは患者を、アルツハイマー病を患う高い可能性に割り当てること、若しくはアルツハイマー病の前臨床段階、特に初期及び/若しくは前駆症状のアルツハイマー病(初期AD)、及び/若しくはアルツハイマー病の臨床前駆体、及び/若しくは早期アルツハイマー病(早期AD)を患う被験者若しくは患者を見つけることも可能となるものである。
言い換えると、参照群の対応する値と比較される問題となるアミロイドベータ−ペプチドについての上述した個別の値において増加する場合、及び上述したように結果として減少する比率の場合、特に上述した前臨床及び臨床前駆体に関して、アルツハイマー病を患うこと若しくはそのような病気を有することが増加するというリスクが存在する。このように、本願発明のこの実施態様において、問題となるアミロイドベータ−ペプチドのそれぞれの詳細に焦点をあてることが効果的に可能である。
これは、出願人が、これに関して、問題となるアミロイドベータ−ペプチドAβ(2−40)及びAβ(2−42)のような2−y型のアミノ末端基を切り取ったアミロイドベータ−ペプチドの量若しくは濃度が、軽度認識障害(MCI)に関して、アルツハイマー病の早期前駆体、特にアルツハイマー病の前臨床若しくは臨床前駆体を有するそれらの患者の血液において上昇することを見出したことによるものである。
さらに、本願発明の使用に関して、yが37から43の間の整数であり、特に40若しくは42であるAβ(1−42)/Aβ(2−y)の相対比率が、アルツハイマー病と診断されなかった及び/若しくはアルツハイマー病の前駆体と診断されなかった参照群についての対応する参照比率と比較して減少している場合、且つ/又は、(a)Aβ(1−42)/(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(a)Aβ(1−42)/(c)Aβ(2−42)、特に(a)Aβ(1−42)/(b)Aβ(2−40)の相対比率が、アルツハイマー病と診断されなかった及び/若しくはアルツハイマー病の前駆体と診断されなかった参照群についての対応する参照比率と比較して減少している場合、被験者若しくは患者は、アルツハイマー病にかかる高い可能性に割り当てられ、且つ/又は、被験者若しくは患者は、アルツハイマー病の前臨床段階、特にアルツハイマー病の初期及び/若しくは前駆症状のアルツハイマー病(初期AD)、及び/若しくは早期アルツハイマー病(早期AD)を患うことが認められることが可能である。
本願発明に係る好ましい実施態様において、それぞれのアミロイドベータ−ペプチドから採取された上述したような所定の比率の分析に重点をおくものである。これは、それぞれの値について上述された陳述に加えて、出願人が、前臨床若しくは臨床アルツハイマー病、特に初期若しくは前駆症状のアルツハイマー病が、特に血液において上述した比率において十分な減少を生じることを見出したことによる。
出願人によって最初に示されたこの関連性は、特に血液において見出された上述した型のアミロイドベータ−ペプチドの所定の比率を有する脳脊髄液のような身体の他の構成要素における対応する認知症生体指標の間に直接相関がないという背景に対して完全に驚くべきことである。
特に参照群の分類に関して所定の診断方法に選択された結合を介して、上述したアミロイドベータ−ペプチドと、特にアルツハイマー病の所定の予備形式を有する血液中の対応する所定の比率との相互関連づけ若しくは結合を示すことが可能であるので、本願発明に関するこの結合は、標準化された方法を使用して実施され、アルツハイマー病若しくは対応する前駆体の存在についての血液分析に基づく意味のあるテストの基礎となるものある。
特に血液サンプルに基づいて、アミロイドベータ−ペプチドの所定の比率の本願発明の使用の適用可能性は、血液におけるそれらに対して、例えば脳脊髄液において、所定の認知症生体指標の間の直接連結であることは周知の事実であることにおいて驚くべきことの全てである。この点で、血液に関して、多数の体皮細胞システム若しくは細胞集団、例えば肝細胞、血小板、単球等が、問題となる比率に影響することも重要であり、それによって、これらの比率が血液中に存在する脳脊髄液中のアミロイドベータ−ペプチドの所定の形式から結論を導きだすことは一般的に実質的に不可能であり、逆もまた同じである。
そのため、上述した型のアルツハイマー病の存在に関する永続的で相対的に信頼性のある所見が、血液サンプルの分析に基づいて可能であることが、本願発明によって予測可能ではなかった。
本願発明の使用は、さらなる分析方法との結合において、例えば特に脳脊髄液におけるAβ(1−42)/Aβ(1−40)の比率の所定の分析との結合において、実行されるものであり、これが、さらに有意味性を改善するものである。
本願発明の第2の様相において、本願発明はさらに、アルツハイマー病(AD)を患う被験者若しくは患者の可能性(リスク)を測定するための本願発明に係る方法を影響するものであり、そこでは被験者若しくは患者から採取した体液のサンプルにおいて2つの異なるアミロイドベータ−ペプチド(A−ベータ;Aβ)の少なくとも1つの量比(百分率)が測定され、アミロイドベータ−ペプチドが、(a)Aβ(1−42)、(b)Aβ(2−40)及び(c)Aβ(2−42)から選択されるものであり、且つ(a)/(b)若しくはその逆数且つ/又は(a)/(c)若しくはその逆数の量比が形成されるものである。
本願発明の第3の様相において、本願発明は、アルツハイマー病を患う被験者若しくは患者の可能性(リスク)を測定するための方法に関するものであり、この方法は、上記に限定したように、
(a) 被験者若しくは患者から採取された体液のサンプルにおいて2つの異なるアミロイドベータ−ペプチド(A−ベータ;Aβ)の少なくとも1つの量比(百分率)が測定され、前記アミロイドベータ−ペプチドが、(a)Aβ(1−42)、(b)Aβ(2−40)及び(c)Aβ(2−42)から選択されるものであり、且つ(a)/(b)若しくはその逆数且つ/又は(a)/(c)若しくはその逆数の量比が形成されること;
(b)これによって取得された比率が対応する参照比率と比較され及び/若しくは相互関係付けされること、且つ/又は、これによって取得された比率が、対応する参照比率に割り当てられること;且つ
(c) 前記比較及び/若しくは前記相互関係付け及び/若しくは前記割当に基づいて、アルツハイマー病を患う被験者及び/若しくは患者の可能性がその後に測定されることからなるものである。
さらなる詳細について、不必要な重複を避けるために、参照は本願発明の他の様相にたいしてなすことができ、本願発明の方形に関しても対応して適用することができるものである。
本願発明の第4の様相において、本願発明は、アルツハイマー病(AD)を患う患者及び/若しくは被験者の可能性(リスク)を測定するための且つ/又は特にアルツハイマー病の前駆体を患う患者及び/若しくは被験者を測定(診断)するための本願発明に係るキットを提供するものであり、そこでそのキットは、被験者及び/若しくはから採取された体液のサンプルにおいて2つの異なるアミロイドベータ−ペプチド(A−ベータ;Aβ)の量比(百分率)を測定するための構成要素及び/若しくは組成物を具備するものであり、その構成要素及び/若しくは組成物は、(a)/(b)若しくはその逆数且つ/又は(a)/(c)若しくはその逆数の量比を測定するために、(a)Aβ(1−42)、(b)Aβ(2−40)及び(c)Aβ(2−42)の群から選択されるアミロイドベータ−ペプチドの量的な測定を可能にするように選択されるものである。
本願発明に係るキットの構成要素若しくは組成物は、検査されるべきアミロイドベータ−ペプチドの精製、濃縮、分離等のための構成要素若しくは組成物であることが望ましい。この点で、タンパク質分離に関して、例えば免疫検出法に関して若しくはゲル電気泳動法のようなそれ自体公知の分離方法に関して、その技術分野における通常の知識を有する者にとってそれ自体親しまれる構成要素若しくは組成物が使用することができる。
しかしながら、特に構成要素若しくは組成物は、リガンド若しくは抗体のような分析されるべきアミロイドベータ−ペプチドをラベル付けし若しくは相互に作用する物質であることができるものである。
この点において、本願発明のキットは、アミロイドベータ−ペプチドを特定し及び/若しくはアミロイドベータ−ペプチドに結合する少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体を具備することが好ましい。この点で、少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体は、yが37〜43の整数であるAβ(1−x)及びAβ(2−y)のアミロイドベータ−ペプチドを特定することができるものである。
さらに、少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体は、(a)Aβ(1−42)及び/若しくは(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)を特定することができるものである。
その上、前記少なくも1つのリガンド、好ましくは抗体は、(a)Aβ(1−42)及び/若しくは(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)のアミノ末端を特定することができるものである。
本願発明のキットに関するさらなる詳細に関して、参照は本願発明の使用及び本願発明の方法に関する上記所見についてなされるものであり、それは本願発明のキットに対する対応する方法において同様に適用されるものである。
本願発明の利点、特徴、特性及び様相は、下記する所見から明らかであり、それは、下記する実施例及び添付図面に沿って詳細に本願発明の概念を記載するものである。
図1は、2D−Aβ−WIBの写真に基づく血液中のアミロイドベータ−ペプチドの二次元分離及びラベル付けを示し、血液アミロイドベータ−ペプチドの安定2Dパターンを示すものである。 図2は、血漿からの2D−Aβ−WIBによって分離された18アミロイドベータ−ペプチドの合計の自由に選択された指定若しくは番号付けを示すもので、アミロイドベータ−ペプチド1から18の対応するフィールド(スポット)の対応する分析結果を有する図示された2D−Aβ−WIBを示すものである。18フィールドは、研究された若しくは分析された2Dブロット(n=42)の膜のそれぞれに存在する。合成のアミロイドベータ−ペプチド1−37/28/29/40/42は、1Dライン(STD)において分離されるものであり、それはそれらの泳動位置は、第2方向には正確に整列しない。さらに、図2は、人のアミロイドベータ−ペプチド:(4)Aβ(1−42);(5)Aβ(1−40);(6)Aβ(1−39);(7)Aβ(1−38);(8)Aβ(1−37);(14)Aβ(2−42);(15)Aβ(2−40);(16)Aβ(2−39);(17)Aβ(2−38);(18)Aβ(2−37)の整合若しくは点の位置づけ若しくはフィールドを示すものである。Aβ−免疫反応性フィールド(1)及び(2)、と、(10)及び(13)の同一性はさらには研究されていない。 図3は、臨床黄金基準によって早期若しくは初期AD(eiAD;D_Code_1=1)及び対照(Con;D_Code_1=0)を有する患者に分類若しくは等級付けを有する全体としての研究(n=42)の手段における(a)4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40))、(b)4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42)及び(c)4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40)のアミロイドベータ−ペプチド比率の比較を示すものである(フィールド(ボックスプロット)の形の図表;両側に重要で若しくは意味深い陳述を有するマン−ホイットニーUテスト)。 図4は、検査される集団の(a)4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40))、(b)4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42)及び4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40)のアミロイドベータ−ペプチド比率の比較を示すものであり、それは、神経化学の黄金基準によってeiAD(NDD_Code=1,n=18)を有する群及びCon(NDD_Code=0,n=24)群に分割若しくは等級付けされることを示すものである(フィールド(ボックスプロット)の形の図表;両側に重要で若しくは意味深い陳述を有するマン−ホイットニーUテスト)。 図5は、早期/初期AD(eiAD、n=21、D_Code_1=1)を有する患者対対照(Con、n=21、D_Code_1=0)において、アミロイドベータ−ペプチド4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40))、4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42)及び4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40)のアミロイドベータ−ペプチド比率のための比較ROC分析を示すもので、それは臨床黄金基準によって分割若しくは等級付けがされるものである。前記ROC分析は、いわゆるD_Code_1=1を有する「真AD」の識別のために設定される。 図6は、早期/初期AD(eiAD、n=18、NDD_Code=1)を有する患者対対照(Con、n=24、NDD_Code=0)において、アミロイドベータ−ペプチド4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40))、4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42)及び4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40)のアミロイドベータ−ペプチド比率のための比較ROC分析を示すもので、それは神経化学黄金基準によって分割若しくは等級付けがされるものである。前記ROC分析は、いわゆるD_Code_1=1を有する「真AD」の識別のために設定される。ROC分析(NDD_Code=1)は、83.3%の特定の若しくは固定された感度に関して、79.2%の特異度(カットオフ値:0.0938)、58.3%の特異度(カットオフ値:1.0296)及び37.5%の特異度(カットオフ値:ログ比率4対15、ログ比率4対14及びログ比率4対14について−0.8737)を生じるものである。 図7は、CSF認知症生体指標及びMMSE(n=38)に基づく認識力テストに照らして能力に関する所見を有する患者についての(a)アミロイドベータ−ペプチ比率4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40))、(b)4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42)及び(c)4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40)に関する重要性若しくは意味の非母数評価を有するフィールド(ボックスプロット)の形の図表に基づく比較分析を示すものである。NDD_Cog_Codeは、患者の区分けに関する結合された分子及び認知黄金基準として使用される: NDD_Cog_Code=3:他の認知症(oD);MMSE<25及びAcNDD_Score<1.0;(n=3); NDD_Cog_Code=2:早期アルツハイマー病(eAD);MMSE<25及びAcNDD_Score≧1.0(n=15); NDD_Cog_Code=1:初期アルツハイマー病(iAD);MMSE 25−30及びAvNDD_Score≧1.0;(n=2); NDD_Cog_Code=0:アルツハイマー病ではない(non−AD若しくはnoAD);MMSE 25−30及びAcNDD_Score<1.0;(n=18); 図7(a)は、特定のアミロイドベータ−ペプチド4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40));ログ値:重要値:p=0.132であり; 図7(b)は、特定のアミロイドベータ−ペプチド4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42));ログ値:重要値:p=0.027であり; 図7(c)は、特定のアミロイドベータ−ペプチド4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40));ログ値:重要値:p=0.013である。 図8は、avNDD_Score対(a)Aβ比率4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40))、(b)4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42))及び(c)4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40))の散布図をそれぞれ示すものであり、 図8(a)は、カットオフラインy=−0.8737がログ4対5、NDD_Code=1(参照図6)に関するROC分析から生じる対応する散布図を示すものであり;avNDDScore≧1.0が、初期AD(例えばNDD_Code=1)のリスクを患者若しくは被験者に割り当てるので、avNDD_Scoreカットオフラインがx=0.9に自由に設定されるものである; 図8(b)は、カットオフラインy=1.0296がログ4対14、NDD_Code=1(参照図6)に関するROC分析から生じる対応する散布図を示すものであり;avNDDScore≧1.0が、初期AD(例えばNDD_Code=1)のリスクを患者若しくは被験者に割り当てるので、avNDD_Scoreカットオフラインがx=0.9に自由に設定されるものである; 図8(c)は、カットオフラインy=0.0938がログ4対15、NDD_Code=1(参照図6)に関するROC分析から生じる対応する散布図を示すものであり;avNDDScore≧1.0が、初期AD(例えばNDD_Code=1)のリスクを患者若しくは被験者に割り当てるので、avNDD_Scoreカットオフラインがx=0.9に自由に設定されるものである。 図9は、n=37の群サイズに関して、avNDD_Score対Aβ比率(a)4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40))、(b)4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42))及び(c)4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40))の散布図をそれぞれ示すものであり、 図9(a)は、カットオフラインy=−0.8737がログ4対5、NDD_Code=1(参照図6)に関するROC分析から生じる対応する散布図を示すものであり;NDD_SPECT_Score≧3.0に関して、臨床黄金基準によって割当若しくは区分けされた患者が、重複することなしに分離若しくは相違化されるので、NDD_SPECT_Scoreカットオフラインがx=2.9に自由に設定されるものである; 図9(b)は、カットオフラインy=1.0296がログ4対14、NDD_Code=1(参照図6)に関するROC分析から生じる対応する散布図を示すものであり;NDD_SPECT_Score≧3.0に関して、臨床黄金基準によって割当若しくは区分けされた患者が、重複することなしに分離若しくは相違化されるので、NDD_SPECT_Scoreカットオフラインがx=2.9に自由に設定されるものである; 図9(c)は、カットオフラインy=0.0938がログ4対15、NDD_Code=1(参照図6)に関するROC分析から生じる対応する散布図を示すものであり;NDD_SPECT_Score≧3.0に関して、臨床黄金基準によって割当若しくは区分けされた患者が、重複することなしに分離若しくは相違化されるので、NDD_SPECT_Scoreカットオフラインがx=2.9に自由に設定されるものである。
サンプル分析に関する本願発明の焦点は、それに続くアトモル検出感度を有するアミノ末端選択免疫沈降に関する方法若しくはプロセス、特に尿素ベースの二次元ウェスタン免疫ブロット法(2D−Aβ−WIB)にあり、早期若しくは初期アルツハイマー病(eiAD,n=21)及び対照被験者若しくは患者(Con,n=21)を有するケースから形成される被験者(n=42)のEDTA血漿における複合アミロイドベータ−ペプチド記号を検査するものである。
特に、本願発明は、血液中の特別なアミロイドベータ−ペプチド比率(Aベータ−ペプチド百分率)の識別に関するものであり、これらは、eiAD及びCon被験者若しくは患者の間の重要な相違を示すものである。
Aβ(2−y)種の形成は、eiAD患者におけるAβ(1−42)に関して引き上げられる。その述べられる効果は、前臨床段階(初期AD)で、例えば患者の脳脊髄液の認知症生体指標パターンによる前駆アルツハイマー病を有する軽度認識障害(MCI)の患者において示されるものである。
その結果として、体液、好ましくは血液の分析による早期若しくは初期アルツハイマー病の神経化学診断のために、Aβ(2−y)種に対するAβ(1−42)の所定のアミロイドベータ−ペプチド比率、特にAβ(1−42)/Aβ(2−40)及びAβ(1−42)/Aβ(2−42)の比率を使用することが本願発明によれば可能となる。これは、特に、初期(前臨床/前駆の)アルツハイマー病(AD)の血液ベース若しくは血液検査ベースの神経化学認知症診断を可能にするものである。このように、本願発明は、特にハイリスクの患者の二次予防的な処置のための新しく直接的な戦略を可能にするものである。
この点で、その発明の証拠として、出願人は、早期もしくは初期アルツハイマー病(eiAD,n=21)及び病気対象群(Con,n=21)の場合を含む被験者(n=42)のEDTA血漿複合アミロイドベータ−ペプチド記号を検査するために、それに続くアトモル検出感度を有する尿素ベースの二次元ウェスタン免疫ブロット法(2D−Aβ−WIB)を有するアミノ末端検出感度免疫沈降を行った。
アルツハイマー病を有する患者の臨床表現型検査は、CSF−NDDによって、且つ、多くの場合、神経画像検査法(MRI/SPECT)によって実施される。生物統計学的な評価について、患者は、臨床黄金基準、神経化学黄金基準及び神経測定(MMSE)の且つ神経化学的パラメータ(CSF認知症生体指標)及び神経化学パラメータ(CSF認知症生体指標)及び神経画像検査工程パラメータ(SPECT)を結合した黄金基準(GS)にしたがって等級付けされるか分類される。生体指標促進黄金基準(神経化学的GS;結合された神経化学的GS及びSPECT GS)は、患者の客観割当を達成するために使用され、その結果として早期若しくは初期アルツハイマー病の臨床的に立証された表現型検査の相互検証が達成される。
Aベータ−免疫反応性ペプチドの血液信号の2D−Ab−WIB分析は、Aベータ−標準ペプチドの混合物に関して定量化された18フィールド(スポット)の安定したパターンを示す。生物統計学的分析は、Aベータ免疫反応性フィールドがいずれもeiAD及びCo患者群の間の重要な相違を示さなかったことを示す。Aβ(1−42)に対応するフィールド4のみが、病気特有の相違に関する傾向を示す。特定のアミロイドベータ−ペプチド比率は、eiAD患者及びCo患者の間に高い重要な相違を示す。この効果は、第1のアミノ酸で、この場合アスパラギン酸塩でアミノ末端切断された他のアミロイドベータ−ペプチド種に対するAβ(1−42)(フィールド4)の比率によって主として測定される。結果として、Aβ種(2−42)(フィールド14)、(2−40)(フィールド15)、(2−39)(フィールド16)、(2−38)(フィールド17)及び(2−37)(フィールド18)の合計に対するAβ(1−42)の比率は、eiAD及びCo群をお互いに区別するものであるが、一方で、これはAβ(2−x)種の合計若しくは個々のAβ(2−x)種に対する別のAβ(1−x)種(例えばAβ(1−40))の比率に関する事例ではない。
Aβ(1−x)ペプチドの群において、Aβ(1−40)(フィールド5)に対するAβ(1−42)の比率のみが、eiAD患者群およびCon患者群の統計学的に重要な区別が可能となる。精密なデータ分析は、Aβ(2−x)種の合計に対するAβ(1−42)の比率の改善された診断性能が、Aβ(2−40)に対するAβ(1−42)の比率(フィールド4/15の比率)、それに続くAβ(2−42)に対するAβ(1−42)の比率(フィールド4/14の比率)によって主に説明されることを示すものである。Aβ(1−42)/Aβ(2−40)の比率(フィールド4/15の比率)の診断に関する正確性は、Aβ(11−42)/Aβ(1−40)(フィールド4/5)の比率において明確に優れており、それは現在では、認知症、特にアルツハイマー病の認識に関する血液ベースの神経化学診断法に関する黄金基準とみなされている。
さらに、相関分析は、アミノ末端切断Aβ(2−x)種に対するAβ(1−42)の比率、特にAβ(1−42)/Aβ(2−40)(フィールド4/15の比率)が、Aβ(1−42)/Aβ(1−40)の比率よりも認知症に関するCSF生体指標と非常に密接な相関関係にあるという結果を可能にする。この関係は、タウたんぱく質の合計含有量(合計タウ)に対するAβ(1−42)/Aβ(2−40)の比率(フィールド4/15の比率)の相関関係に関してもっとも強いものである。さらに、Aβ(1−42)/Aβ(2−40)の比率(フィールド4/15の比率)の重要な相関関係は、定期的脳かん流SPECT分析(99mTc SPECT)で観察されるが、一方でそのような観察は、Aβ(1−42)/Aβ(1−40)の比率(フィールド4/5の比率)についてはなんら観察されない。さらに、Aβ(1−42)/Aβ(2−40)の比率(フィールド4/15の比率)は、Aβ(1−42)/Aβ(1−40)の比率よりも、アルツハイマー病に関するApoE−e4遺伝子型の証明された危険因子に対して非常に密接な相関関係を有する。第2に、Aβ(1−42)/Aβ(2−40)の比率(フィールド4/15の比率)は、Aβ(1−42)/Aβ(1−40)の比率よりも患者の年齢に対してより密接な相関関係を有する。
重要な相関関係は、文献から知られているように、年齢と合計タウの間で観察される。eiAD患者群とCo患者群は、同一年齢でないので、いくつかの観察は、年齢によって主に説明できるが、病気に関連した相違によっては説明できない。しかしながら、年齢は、アルツハイマー病に関する最も重要なものとして知られる危険因子であり、合計タウは、MCI患者における初期アルツハイマー病の予測に関する高い能力を有する個々のCSF生体指標として最近確認された。この効果は、MCI患者の年齢と無関係であった。さらに、別の最近の脳かん流SPECT研究は、認知症の認識(ホスホア−タウ、総合タウ、Aβ(1−42))のためのCSF生体指標の間に、Aβ(1−42)ではなく総合タウ及びホスホア−タウは、早期アルツハイマー病及びMCIの場合に、かん流の局部的崩壊(左頭頂葉皮質)と重要な相関関係を有する。
驚くべきことに、出願人は、前駆症状のあるアルツハイマー病(初期アルツハイマー病)を有するMCI患者の血液中のAβ(1−42)/Aβ(2−40)の比率(フィールド4/15の比率)において顕著な減少を観察することができ、アルツハイマー病は、CSF生体指標記号によって指摘されるものである。この結果は、血液中のAβ(1−42)/Aβ(1−40)の比率(フィールド4/5の比率)について観察されなかった。人のアルツハイマー病の広い範囲の異なる病気段階において脳細胞から採取されるベータ−アミロイドプラークの生化学液分析からの指摘は、アミノ末端切断アミロイドベータ−ペプチド種の形成が、アルツハイマー病の分子論的病原における初期変化であることを明確に示す。その結果として、前臨床段階(初期アルツハイマー病)のAβ(1−42)に関してAβ(2−x)の形成増強が、前駆症状のMCIアルツハイマー病を有するMCI患者においてマークされるものである。
これに関連して、分析されるべきサンプルとして血液又は血漿及び/若しくは血清に関してアミロイドベータ−ペプチドの量若しくは含有量の挙動は、そこで見出されたアミロイドベータ−ペプチドの量若しくは含有量が、CSFアミロイドベータ−ペプチドとの重要な相対関係を有していないこと、いわゆるアミロイドベータ−ペプチドの血液像が、ある種の「希釈された」CSF像であると考察することができないというものである。さらに、血液中のアミロイドベータ−ペプチドの量若しくは含有量は、多くの体皮細胞システム若しくは細胞集団(肝臓細胞、血小板、単球等)が前記パターンに貢献若しくは影響を与えるので、CSFパターンより他の因子に、より複雑な方法において依存するものである。したがって、血液若しくは血液テストに、認知症の認識のためのCSF生体指標として一致したアミロイドベータ−ペプチドの研究からの結果若しくは関係を転移させるか一般化させることは、不可能であり、また正当化されるものではない。例えば、血液に対して、CSFサンプルにおけるAβ(2−40)(Aβ(1−42)に関連して若しくはアミロイドベータ−ペプチドの合計含有量に対して)比較的に高い濃度についていかなる指摘も見出されなかった。
フィールド4/5,4/14及び4/15の比率についての比較ROC分析(図5)は、フィールド4/5,4/14及び4/15の比率の結合された使用は、強化された診断価値を有することを明らかに示すものであり、穏やかな検出感度(例えば、70〜80%)の場合、フィールド4/15の比率は、改善された特異性を示すものであり、高い検出感度(90〜100%)の場合、フィールド4/5及び4/14は、より良い結果を示すものである。これは、ロジスティック回帰分析(社会科学の統計パッケージ、SPSS、バージョン17)が、臨床的若しくは神経化学黄金基準によって患者を分類するために使用される時(正確な分析なしに)、特に明確になる。
3つの比率が全て使用される場合、患者の81%若しくは85.7%が、臨床若しくは神経化学黄金基準によって正確に分類される。もしフィールド4/5の比率ののみが使用される場合、患者の66.7%若しくは61.9%だけが臨床若しくは神経化学黄金基準によって正確に分類されるものである。
1.理論
1.1 患者群及び臨床的表現型検査
42の被験者のEDTA血漿における複合アミロイドベータ−ペプチド記号が検査される。全ての患者は、ドイツのエルランゲン/ヌーレンブルク大学の精神科に採用される。調査対象母集団は、早期若しくは初期アルツハイマー病(eiAD;D_Code_1=1)を有する21人の患者及び21人の対照患者(Con;D_Code_1=0)にレベル分け若しくは分割された。対照ケースは、別の認知症を含む異質な神経精神病学的症状を有する患者を含むものである。認知症の認識のためのCSFに基づく神経化学的診断法は、この研究では全ての患者に適用される。42人の患者の表現型検査のための臨床黄金基準(臨床GS)、認知症の認識のための前分析サンプル処理及びCSF−サポート神経化学診断法(CSF−NDD)は、認知症のためのドイツネットワーク能力の国際診断ガイドラインによって導かれる(www.kompetenznetdemenzen.de; Kornhuber他:「早期及び識別診断及び軽度認識障害:ドイツ認知症能力ネットワークの設計及び群基準値特性」Dement. Geriatr. Cogn. Disord. 2009, 27, 404-417;Wiltfang他:「認知症の生体指標のWFSBPタスクフォースの合意論文:認知症の早期若しくは識別診断におけるCSF及び血液分析の役割」、World J. Biol. Psychiatry, 2005, 6, 69-84;Lewczuk他:「ドイツ能力ネット認知症:神経化学認知症診断のための標準操作手順」、J. Neural Transm., 2006, 113, 1075-80;Lewczuk及びWilfang:「神経化学的認知症診断:技術の状態及び研究展望」Proteomics 2008, 8, 1292-301)。
さらに、アルツハイマー病の診断のさらなる検証について、この研究において選択的に含まれる早期/式アルツハイマー病(eiAD)を有する患者は、神経画像法(SPECT及び/若しくはcMRI)がアルツハイマー病の診断を裏付ける人である。他の認知症(例えば血管性認知症若しくは前頭側頭認知症)の存在を示す神経画像的成果を有するeiAD患者は、この研究には含まれない。
定期的神経画像法から取得されるデータの実質的に標準化された解釈を可能にするために、下記する分裂基準が使用される:
・ 1.5テスラMRI若しくは99mTc SPECT_Score「3」:前頭側頭頭頂萎縮、前頭側頭頭頂かん流欠陥、状態は典型的なアルツハイマー病として分類される、無有意障害、無腫瘍;
・ スコア「2」:他の脳萎縮、一般化された萎縮、かなりの数の障害、腫瘍の指摘;
・ スコア「1」:他の病理学的な成果;
・ スコア「0」:病理学的な成果無し・
MRI及びSPECT神経画像検査法は、それぞれ39人及び37人の患者に対して適用される。さらに、この研究に選択的に含まれるeiAD患者は、臨床診断が、アルツハイマー病について典型的なCSF認知症生体指標パターン(低下:Aβ(1−42)、Aβ42/Aβ40比率;上昇:合計タウ、ホスホ−タウ181)によって裏付けられる人である。対照的に、アルツハイマー病について典型的なCSF−NDDを有する対照ケースが排除される。患者について、初期アルツハイマー病のリスクは、それらがすでに、アルツハイマー病を指摘するCSF認知症生体指標パターン及び軽度認識障害を指摘されるそれらの認知障害パターンを示すときに見出されるものである。
臨床黄金基準に加えて、認知症の認識のためのCSF生体指標に基づく神経化学的黄金基準が使用される。前記神経化学的黄金基準は、認知症の認識のための4つすべてのCSF生体指標(合計タウ、ホスホ−タウ181、Aβ(1−42)及びAβ(1−40))によって提供される量的情報を考慮するものである。この情報は、NDD_Score(順序尺度)及び生成された二分法のNDD−Codeを得るために使用される。このNDD_Codeは、認知症の認識及び認識コード(NDD_Cog−Code)のための神経化学診断方法を得るため若しくは立証するために、ミニメンタルステート検査(MMSE)の結果と結合される。両方のコードは、患者の対象(NDD_Code;n=42)若しくは実質的対象(NDD_Cog_Code;n=38)の表現型検査を、それらの分子及び/若しくは認知生体指標情報に基づいて、可能にするものである。
CSF生体指標の量的評価が、臨床黄金基準を裏付けるためにすでに使用されている(上記参照)ので、高度の同意は、臨床及び神経化学的黄金基準の間で達成される。NDD_Code及びNDD_Cog_Codeの定義は、以下に詳細に説明される。最後に、NDD_Score(範囲:−1〜+2)及びSPECT_Score(範囲:0〜3)は、NDD_SPECT_Score(範囲:−1〜+5;n=37)を得るために、結合される。NDD_SPECT_Scoreは、NDD及びSPECTスコアの合計に対応する。
1.2 分子表現型検査及び神経化学的黄金基準:NDDScoreの誘導
早期アルツハイマー病(AD)の臨床診断の誤差は、重要である。部検によって裏付けられる研究によれば、アルツハイマー病の非常に進行した段階に対する適度な正確さは、85〜90%が最善である。アルツハイマー病の早期段階の臨床的な症候群が非常に異質であるので、この場合の臨床診断の正確さは、85%を超えない。
脳脊髄液における認知症に関する所定の生体指標記号(CSF)が早期及び初期(前臨床)アルツハイマー病の正確な診断を裏付けるといういくつかの国際多施設大規模研究のメタ分析から且つ部検裏付け研究からの証拠が重要である。これは、認知症の認識のためのCSF裏付け神経化学的診断法(CSF−NDD)が2010年に、早期認知症の改善された診断のためのドイツ神経精神病学的S3ガイドラインと結合された理由を説明する。CSF−NDDの臨床的関連は、多くの量の文献証拠によって示されている:「CSF生体指標と軽度認識障害を有する患者における初期アルツハイマー病の間の関連性:追跡調査研究」、Lancet Neurol., 2006, 5, 228-234;Engelborghs他:「認知症におけるCSF生体指標の神経心理学的及び行動的相互関連」:Neurochem. Int., 2006, 48, 286-295;Engelborghs他:「明確なアルツハイマー病におけるAPOEイプシロン4,プラーク及び神経原繊維変化を有するCSF生体指標の無関係」Brain, 2007, 130, 2320-2326)。
ここで記載されるこの研究で審査される患者群が、原則的に早期若しくは初期(前臨床/前駆症状)アルツハイマー病を有する患者からなるので、認知症に関するCSF生体指標記号からの情報は、患者群の他覚的な診断の格付け若しくは分割に基づく判断基準として使用され、それは通常の臨床段階から独立している。これは、神経化学認知症コード(NDD_Code)の研究成果若しくは設定によって達成され、それは、認知症の平均化された神経化学診断スコア(avNDDE_Score)から順番に得られるものである。
前記NDDスコアは、脳脊髄液において認知症に関する下記する4つの生体指標から得られる情報に基づいている:
・アミロイドベータ−ペプチドAβ(x−40)に対するAβ(x−42)の比率。測定に関して、THE GENETICS COMPANY、チューリッヒから得られる2つのELISA(酵素免疫測定法)テストが使用され、それはAβ(1−42)及びAβ(1−41)ペプチドを測定しないが、そのアミノ末端切断種を測定する;
・Aβ(1−42)(Aβ142Inn):、特にAβ(1−42)を測定するINNOGENETICS, ゲントから得られるELISAテスト;
・合計タウ(INNOGENETICSから得られるELISAテスト);
・ホスホ−タウ181(INNOGENETICSから得られるELISAテスト)。
認知症に関するCSF生体指標情報は、全ての患者に適用できるが、全ての患者に関する全ての生体指標については適用できない(合計タウ:n=42、Aβ142Inn:n=42、ホスホ−タウ:n=29、Aβ比率TGC:n=20)。
正常上限範囲内の認知症に関するCSF生体指標濃度を有する患者は、任意に若しくは自由に選択された方法において、「−1」のNDDスコアに割当られる。その一方で、CSF認知症生体指標に関するカットオフ値に近い病理学的値を有する患者、カットオフ値を超えた値を有する患者、カットオフ値を遙かに超えた値を有する患者は、それぞれNDDスコアが「0」、「1」、「2」に割り当てられるものである。4つの生体指標の全てでなく、それぞれの患者について認知症の認識について使用することができるので、平均NDDスコア(avNDD_Score)、例えばΣScore/nが演算される。−1及び+2のavNDD_Scoreは、それぞれ初期若しくは明確な臨床アルツハイマー病の最小及び三大リスクに対応する。
順序avNDD_Scoreは、二分法のNDD_Codeを得るために使用される:<1のavNDD_Scoreは、初期若しくは明確な臨床アルツハイマー病の低いリスクに対応する(NDD_Code=0)ので、≧1のavNDD_Scoreは、初期若しくは明確なアルツハイマー病の高いリスクに対応する(NDD_Code=1)。
NDD_Scoreの分類を規定するカットオフ値は、文献若しくは出願人自身の研究から導かれるものである(例えば、Aβ比率TGC):合計タウ=350pg/ml;ホスホ−タウ181=60pg/ml;Aβ142Inn=530pg/ml;Aβ比率TGC=0.09。異なるNDD_Score値を規定する認知症の認識のためのCSF生体指標二関する濃度の範囲は、表1に示されるものである。
Figure 2013527919
神経化学黄金基準によれば、18人の患者はeiAD(NDD_Code=1)として等級付け若しくは分類され、24人の患者がCon(NDDE_Code=0)として等級付け若しくは分類された。
1.3 結合された分子及び認知表現型検査:神経化学的認知症及び認知スコア
認知症及び認知の場合の神経化学的診断法に関するスコア(NDD_Cog_Code)は、NDD_Codeによって説明されるような初期若しくは明確なアルツハイマー病に関するCSFサポート神経化学検査を、ミニメンタルステート検査(MMSE)によって説明されるような認知欠損の測定と結合する。MMSEが、微妙な認知欠損を指摘するには十分なほど検出感度を有しないので、30単位より大きい最大スコアが軽度の認知障害を排除するが、25単位より少ないMMSEスコアは、認知症を指摘する。NDD_Cog_codeを規定するパラメータ要求は、表に示される。
Figure 2013527919
1.4 アミノ末端選択免疫沈降及びアトモル検出感度尿素ベース二次元ウェスタン免疫ブロット法(2D−Aβ−WIB)
実行される研究の過程において、Maler他、2007年によるアミノ末端選択免疫沈降及びアトモル検出感度尿素ベースの二次元ウェスタン免疫ブロット法(2D−Aβ−WIB)は、WDTA血漿における複合アミロイドベータ−ペプチド記号を研究するために使用される。それぞれのペプチド濃度は、合成アミロイドベータ−ペプチドの混合物に関してウェスタン免疫ブロット法によって計量され、それは、二次元ウェスタン免疫ブロット法のそれぞれの側面で一次元指標痕跡として実行される。2D−Aβ−WIBによって区分されるベータ免疫反応性フィールドは、公知の合成アミロイドベータ−ペプチドと比較されるそれらの二次元移行特性によって、且つアミノ及びカルボキシル末端選択免疫沈降及びそれに続く2D−Aβ−WIBによって識別されるものである。さらに、独立した研究(Schieb H.他、公報が提供されている)からの分子的証明が使用されるものであり、それは、アルツハイマー病の遺伝子導入マウスモデル(マウスモデルAPP23)から得られる脳サンプルの分析から得られるものであり、その脳ホモジネートは2D−Aβ−WIBによって区分され且つそのフィールドは、質量分析法によって分析されるものである。
1.5 生物統計学的データ分析
2D−Aβ−WIBによって区分された血漿から得られるいくつかのアミロイドベータ−ペプチドの歪められたデータ分布によって、加工されていない濃度は、対数的に変換された。したがって、生物統計学的な計算(SPSSTM)は、比率(百分率)の計算を含む対数変換されたデータで実行された。
本願発明のさらなる利点、特徴、特性及び様相は、添付図面から明らかである。
図1は、2D−Aβ−WIBの写真に基づく血液中のアミロイドベータ−ペプチドの二次元分離及びラベル付けを示し、血液アミロイドベータ−ペプチドの安定2Dパターンを示すものである。
図2は、血漿からの2D−Aβ−WIBによって分離された18アミロイドベータ−ペプチドの合計の自由に選択された指定若しくは番号付けを示すもので、アミロイドベータ−ペプチド1から18の対応するフィールド(スポット)の対応する分析結果を有する図示された2D−Aβ−WIBを示すものである。18フィールドは、研究された若しくは分析された2Dブロット(n=42)の膜のそれぞれに存在する。合成のアミロイドベータ−ペプチド1−37/28/29/40/42は、1Dライン(STD)において分離されるものであり、それはそれらの泳動位置は、第2方向には正確に整列しない。さらに、図2は、人のアミロイドベータ−ペプチド:(4)Aβ(1−42);(5)Aβ(1−40);(6)Aβ(1−39);(7)Aβ(1−38);(8)Aβ(1−37);(14)Aβ(2−42);(15)Aβ(2−40);(16)Aβ(2−39);(17)Aβ(2−38);(18)Aβ(2−37)の整合若しくは点の位置づけ若しくはフィールドを示すものである。Aβ−免疫反応性フィールド(1)及び(2)、と、(10)及び(13)の同一性はさらには研究されていない。
図3は、臨床黄金基準によって早期若しくは初期AD(eiAD;D_Code_1=1)及び対照(Con;D_Code_1=0)を有する患者に分類若しくは等級付けを有する全体としての研究(n=42)の手段における(a)4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40))、(b)4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42)及び(c)4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40)のアミロイドベータ−ペプチド比率の比較を示すものである(フィールド(ボックスプロット)の形の図表;両側に重要で若しくは意味深い陳述を有するマン−ホイットニーUテスト)。
図4は、検査される集団の(a)4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40))、(b)4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42)及び4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40)のアミロイドベータ−ペプチド比率の比較を示すものであり、それは、神経化学の黄金基準によってeiAD(NDD_Code=1,n=18)を有する群及びCon(NDD_Code=0,n=24)群に分割若しくは等級付けされることを示すものである(フィールド(ボックスプロット)の形の図表;両側に重要で若しくは意味深い陳述を有するマン−ホイットニーUテスト)。
図5は、早期/初期AD(eiAD、n=21、D_Code_1=1)を有する患者対対照(Con、n=21、D_Code_1=0)において、アミロイドベータ−ペプチド4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40))、4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42)及び4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40)のアミロイドベータ−ペプチド比率のための比較ROC分析を示すもので、それは臨床黄金基準によって分割若しくは等級付けがされるものである。前記ROC分析は、いわゆるD_Code_1=1を有する「真AD」の識別のために設定される。図5は、さらに下記する表によって特定される:

Figure 2013527919
図6は、早期/初期AD(eiAD、n=18、NDD_Code=1)を有する患者対対照(Con、n=24、NDD_Code=0)において、アミロイドベータ−ペプチド4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40))、4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42)及び4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40)のアミロイドベータ−ペプチド比率のための比較ROC分析を示すもので、それは神経化学黄金基準によって分割若しくは等級付けがされるものである。前記ROC分析は、いわゆるD_Code_1=1を有する「真AD」の識別のために設定される。図6は、さらに下記する表によって特定される。
図6は、さらに下記する表によって特定される:
Figure 2013527919

ROC分析(NDD_Code=1)は、83.3%の特定の若しくは固定された感度に関して、79.2%の特異度(カットオフ値:0.0938)、58.3%の特異度(カットオフ値:1.0296)及び37.5%の特異度(カットオフ値:ログ比率4対15、ログ比率4対14及びログ比率4対14について−0.8737)を生じるものである。
図7は、CSF認知症生体指標及びMMSE(n=38)に基づく認識力テストに照らして能力に関する所見を有する患者についての(a)アミロイドベータ−ペプチ比率4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40))、(b)4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42)及び(c)4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40)に関する重要性若しくは意味の非母数評価を有するフィールド(ボックスプロット)の形の図表に基づく比較分析を示すものである。NDD_Cog_Codeは、患者の区分けに関する結合された分子及び認知黄金基準として使用される:
NDD_Cog_Code=3:他の認知症(oD);MMSE<25及びAcNDD_Score<1.0;(n=3);
NDD_Cog_Code=2:早期アルツハイマー病(eAD);MMSE<25及びAcNDD_Score≧1.0(n=15);
NDD_Cog_Code=1:初期アルツハイマー病(iAD);MMSE 25−30及びAvNDD_Score≧1.0;(n=2);
NDD_Cog_Code=0:アルツハイマー病ではない(non−AD若しくはnoAD);MMSE 25−30及びAcNDD_Score<1.0;(n=18);
図7(a)は、特定のアミロイドベータ−ペプチド4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40));ログ値:重要値:p=0.132であり;
図7(b)は、特定のアミロイドベータ−ペプチド4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42));ログ値:重要値:p=0.027であり;
図7(c)は、特定のアミロイドベータ−ペプチド4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40));ログ値:重要値:p=0.013である。
図8は、avNDD_Score対(a)Aβ比率4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40))、(b)4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42))及び(c)4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40))の散布図をそれぞれ示すものであり、
図8(a)は、カットオフラインy=−0.8737がログ4対5、NDD_Code=1(参照図6)に関するROC分析から生じる対応する散布図を示すものであり;avNDDScore≧1.0が、初期AD(例えばNDD_Code=1)のリスクを患者若しくは被験者に割り当てるので、avNDD_Scoreカットオフラインがx=0.9に自由に設定されるものである;
図8(b)は、カットオフラインy=1.0296がログ4対14、NDD_Code=1(参照図6)に関するROC分析から生じる対応する散布図を示すものであり;avNDDScore≧1.0が、初期AD(例えばNDD_Code=1)のリスクを患者若しくは被験者に割り当てるので、avNDD_Scoreカットオフラインがx=0.9に自由に設定されるものである;
図8(c)は、カットオフラインy=0.0938がログ4対15、NDD_Code=1(参照図6)に関するROC分析から生じる対応する散布図を示すものであり;avNDDScore≧1.0が、初期AD(例えばNDD_Code=1)のリスクを患者若しくは被験者に割り当てるので、avNDD_Scoreカットオフラインがx=0.9に自由に設定されるものである。
図9は、n=37の群サイズに関して、avNDD_Score対Aβ比率(a)4/5(Aβ(1−42)/Aβ(1−40))、(b)4/14(Aβ(1−42)/Aβ(2−42))及び(c)4/15(Aβ(1−42)/Aβ(2−40))の散布図をそれぞれ示すものであり、
図9(a)は、カットオフラインy=−0.8737がログ4対5、NDD_Code=1(参照図6)に関するROC分析から生じる対応する散布図を示すものであり;NDD_SPECT_Score≧3.0に関して、臨床黄金基準によって割当若しくは区分けされた患者が、重複することなしに分離若しくは相違化されるので、NDD_SPECT_Scoreカットオフラインがx=2.9に自由に設定されるものである;
図9(b)は、カットオフラインy=1.0296がログ4対14、NDD_Code=1(参照図6)に関するROC分析から生じる対応する散布図を示すものであり;NDD_SPECT_Score≧3.0に関して、臨床黄金基準によって割当若しくは区分けされた患者が、重複することなしに分離若しくは相違化されるので、NDD_SPECT_Scoreカットオフラインがx=2.9に自由に設定されるものである;
図9(c)は、カットオフラインy=0.0938がログ4対15、NDD_Code=1(参照図6)に関するROC分析から生じる対応する散布図を示すものであり;NDD_SPECT_Score≧3.0に関して、臨床黄金基準によって割当若しくは区分けされた患者が、重複することなしに分離若しくは相違化されるので、NDD_SPECT_Scoreカットオフラインがx=2.9に自由に設定されるものである。
Figure 2013527919

Figure 2013527919
Figure 2013527919

Claims (36)

  1. アルツハイマー病にかかる被験者及び/若しくは患者の可能性若しくはリスクを測定するために且つ/又はアルツハイマー病の前駆体を患う被験者及び/若しくは患者を測定若しくは診断するために、被験者及び/若しくは患者から採取した体液のサンプルにおいて2つの異なるアミロイドベータ−ペプチド(A−ベータ;Aβ)の少なくとも1つの量比若しくは百分率の使用において、前記アミロイドベータ−ペプチドが、(a)Aβ(1−42)、(b)Aβ(2−40)及び(c)Aβ(2−42)から選択されること、且つ、(a)/(b)若しくはその逆数の量比及び/若しくは(a)/(c)若しくはその逆数の量比が形成されることを特徴とする使用。
  2. 前記被験者及び/若しくは患者が、少しの脳能力の低下の症状、好ましくは少しの記憶力の低下を有すること、且つ/又は、前記被験者及び/若しくは患者が、軽度認識障害(MCI)の症状を有することを特徴とする請求項1記載の使用。
  3. アルツハイマー病の前駆体が、アルツハイマー病の前臨床段階であること、且つ/又は、アルツハイマー病の前駆体が、初期及び/若しくは前駆症状のアルツハイマー病(初期AD)であることを特徴とする請求項1又は2記載の使用。
  4. アルツハイマー病の前駆体がアルツハイマー病の臨床段階であること、且つ/又は、アルツハイマー病の前駆体が早期アルツハイマー病(早期AD)であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1つに記載の使用。
  5. 前記比率が、量及び/若しくは濃度依存の比率であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1つに記載の使用。
  6. (a)Aβ(1−42)/(b)Aβ(2−40)の比率、いわゆるAβ(1−42)/Aβ(2−40)の比率若しくは(a)/(b)の比率、且つ/又は、 (a)Aβ(1−42)/(c)Aβ(2−42)の比率、いわゆるAβ(1−42)/Aβ(2−42)の比率若しくは(a)/(c)の比率、好ましくは (a)Aβ(1−42)/(b)Aβ(2−40)の比率、いわゆるAβ(1−42)/Aβ(2−40)の比率若しくは(a)/(b)の比率が形成されることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1つに記載の使用。
  7. 前記被験者及び/若しくは患者から採取された血液が、サンプルとして使用されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の使用。
  8. 前記被験者及び/若しくは患者から採取された血漿及び/若しくは血清、好ましくは亜血漿が、サンプルとして使用されることを特徴とする請求項1〜6のいずれか1つに記載の使用。
  9. 前記アミロイドベータ−ペプチド、特に(a)Aβ(1−42)と、(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)が、特に免疫沈降によって、前記サンプルから分離され及び/若しくは単離されることを特徴とする請求項1〜8のいずれか1つに記載の使用。
  10. アミロイドベータ−ペプチドに特有であり及び/若しくは結合する少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体が使用されること、特に少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体が、Aβ(1−y)及びAβ(2−y)形式のアミロイドベータ−ペプチドに特有であり、yが37〜43の間の整数であること、且つ/又は、特に少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体が、(a)Aβ(1−42)及び/若しくは(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)に特有であること、且つ/又は、特に少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体が、(a)Aβ(1−42)及び/若しくは(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)の末端に特有であることを特徴とする請求項9記載の使用。
  11. それぞれのアミロイドベータ−ペプチド、特に(a)Aβ(1−42)と(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)の量、含有量及び/若しくは濃度の検出、特に測定が、タンパク質分離法及び/若しくは量的免疫検出タンパク質検出法、特に量的免疫検出タンパク質検出法に基づいて、好ましくはタンパク質分離法及び量的免疫検出タンパク質検出法の結合に基づいて、特に量的免疫検出タンパク質検出法に基づいて実行されることを特徴とする請求項1〜10のいずれか1つに記載の使用。
  12. 使用される前記タンパク質分離法は、ゲル電気泳動法、特に二次元ゲル電気泳動法、好ましくは尿素ベースの二次元ゲル電気泳動法であること、且つ/又は、使用される前記タンパク質検出法は、ウェスタンブロット法であること、且つ/又は、前記検出は、特に尿素ベースの二次元ゲル電気泳動法と、下流側のウェスタンブロット法との結合(2D−Aβ−WIB)に基づいて実行されることを特徴とする請求項11記載の使用。
  13. 前記免疫検出タンパク質検出法、特に量的免疫検出タンパク質検出法、好ましくはウェスタンブロット法が、アミロイドベータ−ペプチドの分類分けのために、少なくとも1つにリガンド、好ましくは抗体を使用することを含むこと、特に、少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体が、Aβ(1−y)及びAβ(2−y)形式のアミロイドベータ−ペプチドに特有であり、yが37〜47の間の整数であること、且つ/又は、特に少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体が、(a)Aβ(1−42)及び/若しくは(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)に特有であること、特に少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体が、(a)Aβ(1−42)及び/若しくは(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)のアミノ末端に特有であることを特徴とする請求項11又は12記載の使用。
  14. 特に請求項1,5又は6のいずれか1つに記載されたような2つの異なるアミロイドベータ−ペプチドの量比が、対応する参照比率と相関付けされ及び/若しくは比較され、且つ/又は、これらの参照比率に割り当てられることを特徴とする請求項1〜13のいずれか1つに記載の使用。
  15. 対応する参照比率との比較及び/若しくは相関付けが、アルツハイマー病にかかる可能性を測定するために且つ/又はアルツハイマー病の前駆体を患うことの有無を測定及び/若しくは診断するために使用されることを特徴とする請求項14記載の使用。
  16. 量的参照比率は、被験者の参照群及び/若しくは患者の参照群を基礎として及び/若しくは基づいて測定されることを特徴とする請求項14又は15記載の使用。
  17. 参照被験者の群及び/若しくは参照患者の群の参照被験者及び/若しくは参照患者が、軽度認識障害(MCI)及び/若しくはアルツハイマー病の前臨床前駆体、特に初期及び/若しくは前駆症状のアルツハイマー病(初期AD)、及び/若しくはアルツハイマー病の臨床前駆体、特異に早期アルツハイマー病(早期AD)の有無の生理統計学的評価を目的として、検査されることを特徴とする請求項16記載の使用。
  18. 検査及び/若しくは評価が、神経化学的方法、神経画像法、精神測定法、及び前記方法の少なくとも2つの結合からなる群から選択される検査方法に基づいて、好ましくは前記方法の全ての結合に基づいて実行されることを特徴とする請求項17記載の使用。
  19. 検査若しくは評価が、少なくとも1つの黄金基準に基づいて、特に臨床黄金基準、神経化学黄金基準、精神測定黄金基準、及び前記基準の少なくとも2つの結合の群から選択される基準に基づいて、好ましくは前述した基準の全ての結合に基づいて実行されることを特徴とする請求項17又は18に記載の使用。
  20. 検査及び/若しくは評価は、神経測定的、神経化学的及び/若しくは神経画像法及び/若しくはパラメータを具備する黄金基準に基づいて実行されることを特徴とする請求項17〜19のいずれか1つに記載の使用。
  21. 前記神経化学的方法が、脳脊髄液(CSF)のパラメータの測定を有すること、特に特にxが1又は2の値を独立して設定されるAβ(x−42)/Aβ(x−40)の比率[Aβ比率TGC]、Aβ(1−42)の含有量[Aβ142Inn]、タウの合計含有量及び/若しくはホスホ−タウ181の含有量が測定されることを特徴とする請求項17〜20のいずれか1つに記載の使用。
  22. 前記神経画像法が、好ましくは画像検査法、好ましくはSPECT(単光子放出コンピュータ断層撮影)及び/若しくはMRI(磁気共鳴映像法)に基づいた特に脳萎縮研究を有することを特徴とする請求項17〜21のいずれか1つに記載の使用。
  23. 前記精神測定法が、MMSE(ミニメンタルステート検査法)に基づく研究を含むことを特徴とする請求項17〜22のいずれか1つに記載の使用。
  24. 前記参照被験者及び/若しくは参照患者が、前記検査及び/若しくは評価に基づいてなされた診断の機能としていろいろな参照群に分類されること、特に、前記それぞれの参照群は、アルツハイマー病でない及び/若しくはアルツハイマー病の前駆体でない参照被験者及び/若しくは参照患者(A)、及び、アルツハイマー病と診断された及び/若しくはアルツハイマー病の前駆体、特に初期及び/若しくは前駆症状のアルツハイマー病(初期AD)及び/若しくは特に早期アルツハイマー病(早期AD)と診断された参照被験者及び/若しくは参照患者(B)から形成されることを特徴とする請求項17〜23のいずれか1つに記載の使用。
  25. 特に請求項1、5及び6において定義されたような2つの異なるアミロイドベータ−ペプチド(A−ベータ;Aβ)の量的参照比率若しくは参照百分率が、特に請求項7又は8において定義されたような参照群に属し且つそれぞれの参照群にまとめられた参照被験者及び/若しくは参照患者から得られた体液のサンプルから開始して測定されることを特徴とする請求項17〜24のいずれか1つに記載の使用。
  26. 特に請求項1,5及び6で定義されているような2つの異なるアミロイドベータ−ペプチドの量比が、この方法においてアルツハイマー病にかかる前記患者及び/若しくは被験者の可能性を測定するために、及び/若しくは、この方法においてアルツハイマー病の前駆体に患者及び/若しくは被験者がかかることを測定するために、対応する参照群と関係付けられ及び/若しくは比較され、且つ/又は対応する参照群に割り当てられることを特徴とすることを特徴とする請求項17〜25のいずれか1つに記載の使用。
  27. 前記被験者及び/若しくは患者が、アルツハイマー病にかかる相対的に低い若しくは零の可能性に割り当てられること、且つ/又は、前記被験者及び/若しくは患者について測定された比率が、アルツハイマー病と診断されていない及び/若しくはアルツハイマー病の前駆体と診断されていない参照群(A)について対応する参照比率の範囲内にある場合に、前記被験者及び/若しくは患者が、アルツハイマー病、特に初期及び/若しくは前駆症状のアルツハイマー病、及び/若しくはアルツハイマー病の臨床前駆体、特に早期アルツハイマー病(早期AD)にかかっていないことがわかることを特徴とする請求項17〜26のいずれか1つに記載の使用。
  28. 前記被験者及び/若しくは患者がアルツハイマー病にかかる高い可能性に割り当てられること、且つ/又は、前記被験者及び/若しくは患者について測定された比率が、アルツハイマー病と診断される及び/若しくはアルツハイマー病の前駆体と診断される参照群(B)について対応する参照比率の範囲内にある場合に、前記被験者及び/若しくは患者が、アルツハイマー病、特に初期及び/若しくは前駆症状のアルツハイマー病、及び/若しくはアルツハイマー病の臨床前駆体、特に早期アルツハイマー病(早期AD)にかかっていることがわかることを特徴とする紙恵吸光17〜27のいずれか1つに記載の使用。
  29. 前記被験者及び/若しくは患者がアルツハイマー病にかかる高い可能性に割り当てられること、且つ/又は、(b)Aβ(2−40)及び/若しくは(c)Aβ(2−42)、特に(b)Aβ(2−40)の量及び/若しくは濃度が、アルツハイマー病と診断されない及び/若しくはアルツハイマー病の前駆体と診断されない参照群の対応する量及び/若しくは濃度と比較して高く、その結果として(a)Aβ(1−42)/(b)Aβ(2−40)の比率及び/若しくは(a)Aβ(1−42)/(c)Aβ(2−42)の比率が減少する時に、前記被験者及び/若しくは患者がアルツハイマー病の前臨床段階、特に初期及び/若しくは前駆症状のアルツハイマー病、及び/若しくはアルツハイマー病の臨床前駆体、特に早期アルツハイマー病(早期AD)を患うことがわかることを特徴とする請求項1〜28のいずれか1つに記載の使用。
  30. 前記被験者及び/若しくは患者が、アルツハイマー病にかかる高い可能性に割り当てられること、且つ/又は、yが37〜43の間の整数、特に40又は42であるAβ(1−42)/Aβ(2−y)の相対的比率が、アルツハイマー病と診断されなかった及び/若しくはアルツハイマー病の前駆体と診断されなかった参照群についての対応する参照比率と比較して減少している場合に、且つ/又は、
    (a)Aβ(1−42)/(b)Aβ(2−40)の相対比率及び/若しくは(a)Aβ(1−42)/(c)Aβ(2−42)の相対比率、特に(a)Aβ(1−42)/(b)Aβ(2−40)の相対比率が、アルツハイマー病にかかっていない及び/若しくはアルツハイマー病の前駆体にかかっていない参照群についての対応する参照比率と比較して減少している場合に、
    前記被験者及び/若しくは患者が、アルツハイマー病の前臨床段階、特に初期及び/若しくは前駆症状のアルツハイマー病、及び/若しくはアルツハイマー病の臨床前駆体、特に早期アルツハイマー病(早期AD)を患うことがわかることを特徴とする請求項1〜29のいずれか1つに記載の使用。
  31. アルツハイマー病(AD)にかかる被験者及び/若しくは患者の可能性若しくはリスクを測定する方法において、
    被験者及び/若しくは患者から採取された体液のサンプル中の2つの異なるアミロイドベータ−ペプチドの少なくとも1つの量比若しくは百分率が測定されること、アミロイドベータ−ペプチドが、(a)Aβ(1−42)、(b)Aβ(2−40)及び(c)Aβ(2−42)から選択されること、且つ、(a)/(b)若しくはその逆数及び/若しくは(a)/(c)若しくはその逆数の量比が形成されることを特徴とする方法。
  32. アルツハイマー病(AD)にかかる被験者及び/若しくは患者の可能性若しくはリスクを測定する方法において、
    (a) 被験者及び/若しくは患者から採取された体液のサンプル中の2つの異なるアミロイドベータ−ペプチドの少なくとも1つの量比若しくは百分率が測定されること、アミロイドベータ−ペプチドが、(a)Aβ(1−42)、(b)Aβ(2−40)及び(c)Aβ(2−42)から選択されること、且つ、(a)/(b)若しくはその逆数及び/若しくは(a)/(c)若しくはその逆数の量比が形成されること;
    (b) これによって得られた比率が、対応する参照比率と比較され及び/若しくは相関付けされること、及び/若しくは、これによって得られた比率が、対応する参照比率に割り当てられること;且つ、
    (c) 前記比較及び/若しくは相関関係付け及び/若しくは割当に基づいて、アルツハイマー病にかかる患者及び/若しくは被験者がそれに続いて決定されることを特徴とする請求項31記載の方法。
  33. 請求項1〜30のいずれか1つに記載された1つ若しくは複数の特長を有することを特徴とする請求項31又は32に記載の方法。
  34. アルツハイマー病にかかる患者及び/若しくは被験者の可能性若しくはリスクを測定するための及び/若しくはアルツハイマー病の前駆体にかかる患者及び/若しくは被験者を測定若しくは診断するためのキットにおいて、該キットが、被験者及び/若しくは患者から採取した体液のサンプル中の2つの異なるアミロイドベータ−ペプチド(A−ベータ;Aβ)の量比若しくは百分率を測定するための構成要素及び/若しくは組成物を具備すること、該構成要素及び/若しくは組成物は、それらが、(a)/(b)若しくはその逆数及び/若しくは(a)/(c)若しくはその逆数の量比を測定するために、(a)Aβ(1−42)、(b)Aβ(2−40)及び(c)Aβ(2−42)の群から選択されたアミロイドベータ−ペプチドの量的測定を可能にするように選択されることを特徴とするキット。
  35. 前記キットが、アミロイドベータ−ペプチドに特有であり及び/若しくは結合される少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体を具備すること、特に少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体が、yが37〜43の間の整数であるAβ(1−y)及びAβ(2−y)のアミロイドベータ−ペプチドに特有であること、且つ/又は、特に前記少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体が、(a)Aβ(1−42)、(b)Aβ(2−40)及び/若しくはAβ(2−42)に特有であること、且つ/又は、少なくとも1つのリガンド、好ましくは抗体が、(a)Aβ(1−42)、(b)Aβ(2−40)及び/若しくはAβ(2−42)のアミノ末端に特有であることを特徴とする請求項34記載のキット。
  36. 請求項1〜33のいずれか1つに記載された1つ若しくは複数の特長を具備することを特徴とする請求項34若しくは35に記載のキット。




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