JP2013524055A - 絶縁導体ヒータの設置のためのらせん巻き - Google Patents

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Abstract

2つ以上のヒータを地下の地層に設置するための方法が、実質的にらせん状の構成の2つ以上のヒータが巻き付けられているスプールを用意するステップを含んでいる。らせん状の構成のヒータが、スプールから繰り出され、地下の地層の穴へと設置される。

Description

本発明は、地下の地層の加熱に使用されるシステムおよび方法に関する。より詳しくは、本発明は、地下の炭化水素含有層を加熱するためのシステムおよび方法に関する。
地下の地層から得られる炭化水素は、エネルギ源、原料、および消費財として頻繁に使用されている。利用可能な炭化水素資源の枯渇の懸念および生産される炭化水素の全体としての品質の低下の懸念が、利用可能な炭化水素資源のより効率的な回収、処理、および/または使用のためのプロセスの開発につながっている。これまではアクセスが不可能であり、さらには/あるいは利用可能な方法を用いての抽出には高価につきすぎていた地下の地層から炭化水素物質を取り出すために、現場(in situ)プロセスを使用することができる。炭化水素物質を地下の地層からより容易に取り出すことができ、かつ/または炭化水素物質の価値を高めることができるよう、地下の地層内の炭化水素物質の化学的および/または物理的特性を変化させる必要があるかもしれない。化学的および物理的な変化は、取り出すことができる流体を生じさせ、さらには/あるいは地層内の炭化水素物質の組成の変化、可溶性の変化、密度の変化、相の変化、および/または粘性の変化を生じさせる現場での反応を含むことができる。
現場プロセスにおいて地層を加熱するために、ヒータを掘削孔に配置することができる。地層の加熱に使用することができる多数の異なる種類のヒータが存在する。下向き掘削孔ヒータを利用する現場プロセスの例が、Ljungstromの米国特許第2,634,961号明細書、Ljungstromの米国特許第2,732,195号明細書、Ljungstromの米国特許第2,780,450号明細書、Ljungstromの米国特許第2,789,805号明細書、Ljungstromの米国特許第2,923,535号明細書、Van Meursらの米国特許第4,886,118号明細書、およびWellingtonらの米国特許第6,688,387号明細書に示されている。
米国特許第2,634,961号明細書 米国特許第2,732,195号明細書 米国特許第2,780,450号明細書 米国特許第2,789,805号明細書 米国特許第2,923,535号明細書 米国特許第4,886,118号明細書 米国特許第6,688,387号明細書 米国特許第4,843,713号明細書 米国特許第4,979,296号明細書 米国特許第5,390,481号明細書
いくつかの用途における炭化水素含有地層の加熱など、地下の用途に使用するための無機絶縁(MI)ケーブル(絶縁導体)は、MIケーブルの業界における典型と比べ、より長さが長く、より大きな外径を有する可能性があり、より高い電圧および温度で作動する可能性がある。長さの長い絶縁導体の製造および/または組み立てにおいては、多数の潜在的な問題が存在する。
例えば、絶縁導体に使用される電気絶縁体の経時劣化に起因する電気的および/または機械的な問題の可能性が存在する。また、絶縁導体ヒータの組み立ての際に電気絶縁体が乗り越えなければならない潜在的な問題も存在する。コアの膨らみまたは他の機械的な欠陥などの問題が、絶縁導体ヒータの組み立ての際に生じる可能性がある。そのようなことが生じると、ヒータの使用の際に電気的な問題につながる可能性があり、ヒータが意図される目的のために作動することができなくなる可能性がある。
さらに、絶縁導体の組み立ておよび/または地下への設置の際の絶縁導体への応力が大きくなることによる問題も存在しうる。例えば、絶縁導体の輸送および設置に使用されるスプールへの絶縁導体の巻き取り、およびそのようなスプールからの絶縁導体の繰り出しが、電気絶縁体および/または絶縁導体の他の構成要素への機械的な応力につながる可能性がある。したがって、絶縁導体の製造、組み立て、および/または設置の際の潜在的な問題を軽減または排除するためのより信頼できるシステムおよび方法が必要とされている。
本明細書において説明される実施の形態は、広くには、地下の地層を処理するためのシステム、方法、およびヒータに関する。また、本明細書において説明される実施の形態は、広くには、新規な構成要素を有するヒータに関する。そのようなヒータを、本明細書に記載のシステムおよび方法を使用することによって得ることができる。
特定の実施の形態において、本発明は、1つ以上のシステム、方法、および/またはヒータを提供する。いくつかの実施の形態においては、システム、方法、および/またはヒータが、地下の地層を処理するために使用される。
特定の実施の形態においては、2つ以上のヒータを地下の地層に設置するための方法が、実質的にらせん状の構成の2つ以上のヒータが巻き付けられているスプールを用意するステップと、らせん状の構成のヒータをスプールから繰り出すステップと、らせん状の構成のヒータを地下の地層の穴へと設置するステップとを含む。
特定の実施の形態においては、3つのヒータを地下の地層に設置するための方法が、実質的にらせん状の構成の3つのヒータが巻き付けられているスプールを用意するステップと、らせん状の構成のヒータをスプールから繰り出すステップと、らせん状の構成のヒータを地下の地層の穴へと設置するステップとを含む。
さらなる実施の形態においては、個々の実施の形態からの特徴を、他の実施の形態からの特徴と組み合わせることができる。例えば、ある実施の形態からの特徴を、他のいずれかの実施の形態からの特徴と組み合わせることができる。
さらなる実施の形態においては、地下の地層の処理が、本明細書に記載の方法、システム、電源、またはヒータのいずれかを使用して実行される。
さらなる実施の形態においては、追加の特徴を、本明細書に記載の個々の実施の形態に追加することができる。
本発明の方法および装置の特徴および利点が、本発明による実施の形態(現時点における好ましい実施の形態であるが、あくまでも例示である)の以下の詳細な説明を、添付の図面と併せて参照することによって、さらに充分に理解されるであろう。
炭化水素含有層を処理するための現場熱処理システムの一部分の実施の形態の概略図を示している。 絶縁導体熱源の実施の形態を示している。 絶縁導体熱源の実施の形態を示している。 絶縁導体熱源の実施の形態を示している。 絶縁導体ヒータにおいて使用される温度制限ヒータ要素の実施の形態の断面図を示している。 絶縁導体ヒータにおいて使用される温度制限ヒータ要素の実施の形態の断面図を示している。 スプールへとらせん状に巻き付けられるヒータの実施の形態を示している。 らせん状に巻き付けられた3つのヒータの実施の形態を示している。 支持体の周囲にらせん状に巻き付けられた3つのヒータの実施の形態を示している。
本発明について、さまざまな変更および代案の形態が可能であるが、本発明の特定の実施の形態が、あくまでも例として図面に示され、本明細書において詳しく説明される。図面は必ずしも比例尺ではない。図面および詳細な説明が、本発明を開示される特定の形態に限定しようとするものではなく、むしろ反対に、添付の特許請求の範囲によって定められるとおりの本発明の技術的思想および技術的範囲に包含されるあらゆる変更、均等物、および代替物を含む意図であることを、理解すべきである。
以下の説明は、おおむね地層内の炭化水素を処理するためのシステムおよび方法に関する。そのような地層を、炭化水素製品、水素、および他の製品を産出するために処理することができる。
「交流(AC)」は、実質的に正弦曲線状に方向を逆転させる時間変化する電流を指す。ACは、強磁性の導体において、表皮効果の電流の流れを生じさせる。
少ない熱出力の加熱システム、装置、および方法の文脈において、用語「自動的」は、そのようなシステム、装置、および方法が、外部の制御(例えば、温度センサおよびフィードバックループを備えるコントローラ、PIDコントローラ、または予測コントローラなどの外部のコントローラ)を使用することなく特定のやり方で機能することを意味する。
「結合」は、1つ以上の物体または構成要素の間の直接的な接続または間接的な接続(例えば、1つ以上の介在の接続)を意味する。「直接的に接続され」という表現は、物体または構成要素が「ポイント・オブ・ユース(point of use)」の方式で機能するように互いに直接的に接続されるような物体または構成要素の間の直接的な接続を意味する。
「キュリー温度」は、その温度を超えると強磁性材料がその強磁性のすべてを失う温度である。強磁性材料は、キュリー温度よりも上において強磁性のすべてを失う他に、強磁性体を通過する電流が多くなるときに強磁性を失い始める。
「地層」は、1つ以上の炭化水素含有層、1つ以上の非炭化水素層、表土(overburden)、および/または下層土(underburden)を含む。「炭化水素層」は、炭化水素を含む地層内の層を指す。炭化水素層は、非炭化水素物質および炭化水素物質を含むことができる。「表土」および/または「下層土」は、1つ以上のさまざまな種類の不浸透性材料を含む。例えば、表土および/または下層土は、岩石、頁岩、泥岩、または湿潤/緊密(tight)炭酸塩を含むことができる。現場熱処理プロセスのいくつかの実施の形態においては、表土および/または下層土が、比較的不浸透性であって現場熱処理の最中に表土および/または下層土の炭化水素含有層の有意な特性の変化につながる温度に曝されることがない1つ以上の炭化水素含有層を含むことができる。例えば、下層土は、頁岩または泥岩を含むことができるが、下層土は、現場熱処理プロセスの最中に熱分解温度まで加熱されることはない。いくつかの場合においては、表土および/または下層土が、或る程度は浸透性であってもよい。
「地層流体」は、地層内に存在する流体を指し、「地層流体」として、熱分解流体、合成ガス、流動化(mobilized)炭化水素、および水(水蒸気)を挙げることができる。地層流体は、炭化水素流体および非炭化水素流体を含むことができる。用語「流動化流体」は、地層の熱処理の結果として流動可能である炭化水素含有層内の流体を指す。「生産流体」は、地層から取り出された流体を指す。
「熱流束」は、単位面積および単位時間あたりのエネルギの流れである(例えば、ワット/メートル)。
「熱源」は、実質的に伝導および/または放射による熱伝達によって地層の少なくとも一部に熱をもたらすための任意のシステムである。例えば、熱源として、導電性材料、ならびに/あるいは絶縁導体、長尺部材、および/または導管に配置された導体などの電気ヒータが挙げられる。また、熱源は、地層の外または中で燃料を燃焼させることによって熱を生成するシステムを含むことができる。このようなシステムは、表面バーナ、下向き掘削穴ガスバーナ、無炎分配型燃焼器、および自然分配型燃焼器であってもよい。いくつかの実施の形態においては、1つ以上の熱源へと供給され、あるいは1つ以上の熱源において生成される熱を、他のエネルギ源によって供給することができる。他のエネルギ源は、地層を直接加熱することができ、このエネルギを、地層を直接または間接に加熱する伝達媒体へと加えてもよい。地層へと熱を加える1つ以上の熱源が、さまざまなエネルギ源を用いてもよいことを、理解すべきである。すなわち、例えば所与の地層について、いくつかの熱源は導電性材料、電気抵抗ヒータから熱を供給することができ、いくつかの熱源は燃焼からの熱を供給することができ、いくつかの熱源は1つ以上の他のエネルギ源(例えば、化学反応、太陽エネルギ、風力エネルギ、バイオマス、または他の再生可能なエネルギ源)から熱を供給することができる。化学反応として、発熱反応(例えば、酸化反応)を挙げることができる。また、熱源として、ヒータ坑井などの加熱場所の近傍および/または周囲の領域へと熱をもたらす導電性材料および/またはヒータを挙げることができる。
「ヒータ」は、坑井内または掘削穴の付近の領域で熱を生成するための任意のシステムまたは熱源である。ヒータは、これらに限られるわけではないが、電気ヒータ、バーナ、地層内の物質または地層から生産される物質と反応する燃焼器、ならびに/あるいはこれらの組み合わせであってもよい。
「炭化水素」は、一般に、主として炭素および水素原子によって形成される分子として定義される。炭化水素は、これらに限られるわけではないがハロゲン、金属元素、窒素、酸素、および/または硫黄などの他の元素を含んでもよい。炭化水素は、これらに限られるわけではないが、ケロゲン、ビチューメン、ピロビチューメン、油、天然鉱ワックス、およびアスファルタイトであってもよい。炭化水素は、土中の鉱物基質に位置することができ、あるいは土中の鉱物基質に隣接して位置することができる。基質として、これらに限られるわけではないが、堆積岩、砂、シリシライト、炭酸塩、珪藻土、および他の多孔質媒体を挙げることができる。「炭化水素流体」は、炭化水素を含む流体である。炭化水素流体は、水素、窒素、一酸化炭素、二酸化炭素、硫化水素、水、およびアンモニアなどの非炭化水素流体を含むことができ、そのような非炭化水素流体を取り込むことができ、あるいはそのような非炭化水素流体に取り込まれていてもよい。
「現場変換プロセス」は、熱源から炭化水素含有層を加熱して地層の少なくとも一部分の温度を熱分解温度を超えて上昇させることで、地層内に熱分解流体を生じさせるプロセスを指す。
「現場熱処理プロセス」は、炭化水素含有層を熱源で加熱して、地層の少なくとも一部分の温度を炭化水素含有材料の流動化流体、粘度低下(visbreaking)、および/または熱分解をもたらす温度を超えて上昇させることで、地層内に流動化流体、粘度低下流体、および/または熱分解流体を生じさせるプロセスを指す。
「絶縁導体」は、電気を導くことができかつ全体または一部が電気絶縁材料によって被覆された任意の細長い材料を指す。
「変調直流(DC)」は、強磁性の導体に表皮効果の電気の流れを生じさせる任意の実質的に正弦関数状でない時間変化を呈する電流を指す。
「チッ化物」は、チッ素と周期表の1つ以上の他の元素との化合物を指す。チッ化物として、これらに限られるわけではないが、チッ化ケイ素、チッ化ホウ素、またはチッ化アルミナが挙げられる。
「穿孔」は、導管、管、パイプ、または他の流路への流入または流出を可能にする導管、管、パイプ、または他の流路の壁の穴、スリット、開口、または孔を含む。
強磁性体の「相変態温度」は、材料が強磁性体の透磁率を低下させる相変化(例えば、フェライトからオーステナイトへの相変化)を被る際の温度または温度範囲を指す。透磁率の低下は、キュリー温度での強磁性体の磁気転移に起因する透磁率の低下によく似ている。
「熱分解」は、熱を加えることによる化学結合の切断である。例えば、熱分解は、熱のみによって化合物を1つ以上の他の物質へと変換することを含むことができる。熱を、熱分解を生じさせるために地層のある部位へと移動させることができる。
「熱分解流体」または「熱分解生成物」は、実質的に炭化水素の熱分解の際に生成される流体を指す。熱分解反応によって生成された流体は、地層内の他の流体と混ざり合うことができる。混合物が、熱分解流体または熱分解生成物であると考えられる。本明細書において使用されるとき、「熱分解領域」は、反応によって熱分解流体を形成する地層(例えば、タールサンド地層などの比較的浸透性の地層)の塊を指す。
「熱の重畳」は、地層の所定の部位に2つ以上の熱源から熱を供給することで、熱源間の少なくとも1つの位置における地層の温度に熱源による影響を及ぼすことを指す。
「温度制限ヒータ」は、一般に、温度コントローラ、出力レギュレータ、整流器、または他の装置などの外部制御を用いずに、指定の温度よりも上で熱出力を規制する(例えば、熱出力を低下させる)ヒータを指す。温度制限ヒータは、AC(交流)または変調された(例えば、「チョップされた」)DC(直流)で駆動される電気抵抗ヒータであってもよい。
層の「厚さ」は、層の断面の厚さを指し、断面は、層の面に対して垂直である。
「時間変化する電流」は、強磁性の導体に表皮効果の電流の流れを生じさせる時間につれて変化する大きさを有する電流を指す。時間変化する電流には、交流(AC)および変調された直流(DC)の両方が含まれる。
電流がヒータへと直接加えられる温度制限ヒータの「ターンダウン比」は、所与の電流におけるキュリー温度よりも上での最低の抵抗に対するキュリー温度未満における最高のACまたは変調DC抵抗の比である。誘導ヒータのターンダウン比は、ヒータへと所与の電流を加えたときのキュリー温度よりも上での最低の熱出力に対するキュリー温度未満での最高の熱出力の比である。
「u形掘削穴」は、地層の第1の開口から地層の少なくとも一部分を通って延び、地層の第2の開口から出る掘削穴を指す。この文脈において、掘削穴は、「u形」であると考えられる掘削穴について、「u」の「脚」が必ずしも互いに平行でなくてもよく、「u」の「底」に対して垂直でなくてもよいという理解のもとで、おおまかに「v」または「u」の形状であればよい。
用語「掘削穴」は、地層の穿孔または地層への導管の挿入によって製作された地層の穴を指す。掘削穴は、実質的に円形の断面または他の断面形状を有することができる。本明細書において使用されるとき、用語「坑井」および「穴」は、地層の穴について述べるとき、用語「掘削穴」と入れ換え可能に使用することができる。
地層を、多数のさまざまな製品を生産するためにさまざまなやり方で処理することができる。現場熱処理プロセスにおいて地層を処理するために、さまざまな段階またはプロセスを使用することができる。いくつかの実施の形態においては、地層の1つ以上の部位が、当該部位から可溶鉱物を取り出すためにソリューションマイニングされる。鉱物のソリューションマイニングを、現場熱処理プロセスの前、最中、および/または後に行なうことができる。いくつかの実施の形態においては、ソリューションマイニングされる1つ以上の部位の平均温度を、約120℃未満に維持することができる。
いくつかの実施の形態においては、地層の1つ以上の部位が、当該部位から水を除去し、さらには/あるいは当該部位からメタンおよび他の揮発性炭化水素を取り出すために加熱される。いくつかの実施の形態においては、水および揮発性炭化水素を取り出す際に、平均温度を周囲温度から約220℃未満の温度へと上昇させることができる。
いくつかの実施の形態においては、地層の1つ以上の部位が、地層中の炭化水素の移動および/または粘度低下を可能にする温度へと加熱される。いくつかの実施の形態においては、地層の1つ以上の部位の平均温度が、当該部位の炭化水素の流動化温度(例えば、100℃〜250℃、120℃〜240℃、または150℃〜230℃の範囲の温度)へと上げられる。
いくつかの実施の形態においては、1つ以上の部位が、地層における熱分解反応を可能にする温度へと加熱される。いくつかの実施の形態においては、地層の1つ以上の部位の平均温度を、当該部位の炭化水素の熱分解温度(例えば、230℃〜900℃、240℃〜400℃、または250℃〜350℃の範囲の温度)へと上げることができる。
炭化水素含有層を複数の熱源で加熱することで、地層中の炭化水素の温度を所望の加熱速度で所望の温度へと上昇させる熱源の周囲の熱勾配を確立させることができる。所望の生産物の流動化温度範囲および/または熱分解温度範囲を通過する温度上昇の速度が、炭化水素含有層から生み出される地層流体の品質および量に影響を与える可能性がある。流動化温度範囲および/または熱分解温度範囲を通ってゆっくりと温度を上昇させると、地層から高品質かつ高API比重の炭化水素を生産することが可能である。流動化温度範囲および/または熱分解温度範囲を通ってゆっくりと地層温度を上昇させると、炭化水素製品として地層中に存在する炭化水素を多量に取り出すことが可能である。
いくつかの現場熱処理の実施の形態においては、地層の一部が、ある温度範囲を通って温度をゆっくりと上昇させる代わりに、所望の温度へと加熱される。いくつかの実施の形態においては、所望の温度が300℃、325℃、または350℃である。所望の温度として、他の温度も選択することができる。
熱源からの熱の重畳によって、地層内に所望の温度を比較的迅速かつ効率的に確立させることができる。熱源からの地層へのエネルギの入力を、地層の温度を実質的に所望の温度に維持するように調節することができる。
流動化生成物および/または熱分解生成物を、生産坑井によって地層から生産することができる。いくつかの実施の形態においては、1つ以上の部位の平均温度が流動化温度まで上げられ、生産坑井から炭化水素が生産される。流動化による生産が所定の値を下回って低下した後に、1つ以上の部位の平均温度を、熱分解温度へと上昇させることができる。いくつかの実施の形態においては、1つ以上の部位の平均温度を、熱分解温度に達する前に十分生産することなく熱分解温度へと上げることができる。熱分解生成物を含む地層流体を、生産坑井によって生産することができる。
いくつかの実施の形態においては、1つ以上の部位の平均温度を、流動化および/または熱分解の後に合成ガスの生産を可能にするために充分な温度へと上げることができる。いくつかの実施の形態においては、炭化水素を、合成ガスの生産を可能にするための充分な温度に達する前に十分生産することなく、合成ガスの生産を可能にするための充分な温度に上昇させることができる。例えば、合成ガスを、約400℃〜約1200℃、約500℃〜約1100℃、または約550℃〜約1000℃の温度範囲において生産することができる。合成ガス生成用流体(例えば、水蒸気および/または水)を、合成ガスを生成するための部位へと導入することができる。合成ガスを、生産坑井から生産することができる。
ソリューションマイニング、揮発性炭化水素および水の取り出し、炭化水素の流動化、炭化水素の熱分解、合成ガスの生成、および/または他のプロセスを、現場熱処理プロセスの最中に実行することができる。いくつかの実施の形態においては、いくつかのプロセスを、現場熱処理プロセスの後で実行することができる。そのようなプロセスとして、これらに限られるわけではないが、処理対象の部位からの熱の回収、すでに処理した部位への流体(例えば、水および/または炭化水素)の貯蔵、および/またはすでに処理した部位への二酸化炭素の隔離を挙げることができる。
図1が、炭化水素含有層を処理するための現場熱処理システムの一部分の実施の形態の概略図を示している。現場熱処理システムは、バリア坑井200を備えることができる。バリア坑井は、処理領域の周囲にバリアを形成するために使用される。バリアは、流体の流れの処理領域への出入りを阻止する。バリア坑井として、これらに限られるわけではないが、水除去坑井、真空坑井、捕獲坑井、注入坑井、グラウト坑井、凍結坑井、またはこれらの組み合わせが挙げられる。いくつかの実施の形態においては、バリア坑井200が水除去坑井である。水除去坑井は、液体水を除去でき、さらには/あるいは加熱すべき地層の部位または加熱中の地層への液体水の進入を阻止することができる。図1に示されている実施の形態においては、バリア坑井200が、熱源202の片側だけを延びているが、バリア坑井は、典型的には、地層の処理領域を加熱するために使用中または使用されるすべての熱源202を囲む。
熱源202は、地層の少なくとも一部分に配置される。熱源202として、絶縁導体、導管内導体型(conductor−in−conduit)ヒータ、表面バーナ、無炎分配燃焼器、および/または自然分配燃焼器などのヒータを挙げることができる。熱源202が、他の種類のヒータを含んでもよい。熱源202は、地層中の炭化水素を加熱するために、地層の少なくとも一部分へと熱を供給する。供給ライン204によって熱源202へとエネルギを供給することができる。供給ライン204は、地層の加熱に使用される1つ以上の熱源の種類に応じて、構造的にさまざまであってもよい。熱源用の供給ライン204は、電気ヒータ用の電気を伝えることができ、燃焼器用の燃料を輸送することができ、あるいは地層を循環する熱交換流体を輸送することができる。いくつかの実施の形態においては、現場熱処理プロセスのための電気を、1つ以上の原子力発電所によって供給することができる。原子力を使用することによって、現場熱処理プロセスからの二酸化炭素の排出を低減または皆無にすることができる。
地層が加熱されるとき、地層へと入力される熱が、地層の膨張および地質工学的運動を生じさせる可能性がある。熱源を、水除去のプロセスの前、水除去のプロセスと同時、または水除去のプロセスの最中にオンにすることができる。コンピュータシミュレーションが、加熱への地層の応答をモデル化することができる。コンピュータシミュレーションを、地層の地質工学的運動によって熱源、生産坑井、および地層内の他の設備に悪影響が及ぶことがないように地層内の熱源を作動させるパターンおよび時間順を開発するために使用することができる。
地層を加熱することで、地層の浸透度および/または多孔度が増大する可能性がある。浸透度および/または多孔度の増大は、水の気化および除去、炭化水素の取り出し、ならびに/あるいは割れ目の形成による地層内の質量の減少に起因する可能性がある。地層の浸透度および/または多孔度の増大により、流体が、地層の被加熱部分において、より容易に流れることができる。地層の被加熱部分の流体は、高い浸透度および/または多孔度により、地層を通って相当な距離を移動することができる。相当な距離は、地層の浸透度、流体の特性、地層の温度、および流体の移動を可能にする圧力勾配などの種々の因子に応じて、1000mを超える可能性がある。流体が地層内で相当な距離を移動することができるため、生産坑井206を地層において比較的遠く離して配置することが可能である。
生産坑井206は、地層から地層流体を取り出すために使用される。いくつかの実施の形態においては、生産坑井206が熱源を備える。生産坑井内の熱源は、生産坑井または生産坑井の付近に位置する地層の1つ以上の部分を加熱することができる。現場熱処理プロセスのいくつかの実施の形態においては、生産坑井から地層へと供給される生産坑井1m当たりの熱量が、地層を加熱する熱源から地層へと供給される熱源1m当たりの熱量よりも少ない。生産坑井から地層へと加えられる熱が、生産坑井に隣接する液相流体を気化させて除去すること、ならびに/あるいはマクロおよび/またはミクロな割れ目を形成して生産坑井に隣接する地層の浸透度を高めることによって、生産坑井に隣接する地層の浸透度を高めることができる。
2つ以上の熱源を、生産坑井内に配置することができる。生産坑井の下部の熱源を、隣接する熱源からの熱の重畳が、生産坑井による地層の加熱によってもたらされる利益を無効にするほどに充分に地層を加熱する場合に、オフにすることができる。いくつかの実施の形態においては、生産坑井の上部の熱源を、生産坑井の下部の熱源を停止させた後もオンにしておくことができる。坑井の上部の熱源は、地層流体の凝縮および還流を阻止することができる。
いくつかの実施の形態においては、生産坑井206の熱源により、地層から地層流体の気相を除去することができる。生産坑井における熱の供給または生産坑井を介しての熱の供給によって、(1)表土付近の生産坑井内を移動しているときの生産流体の凝縮および/または逆流を防止でき、(2)地層への熱入力を増大させることができ、(3)生産坑井からの生産速度を、熱源を持たない生産坑井と比べて増大させることができ、(4)生産坑井における高炭素数化合物(C6以上の炭化水素)の凝縮を防止でき、さらに/あるいは(5)生産坑井または生産坑井の付近における地層の浸透度を増大させることができる。
地層内の地下の圧力は、地層内に生じた流体圧力に相当することができる。地層の被加熱部分の温度が上昇するにつれ、その場の流体の熱膨張ならびに流体の発生および水の気化の増大の結果として、被加熱部分の圧力が増大する可能性がある。地層からの流体の除去の速度を制御することにより、地層内の圧力の制御を可能にできる。地層内の圧力を、多数の異なる場所(生産坑井の付近または生産坑井、熱源の付近または熱源、あるいは監視坑井など)で測定することができる。
いくつかの炭化水素含有層においては、地層からの炭化水素の生産が、地層内の少なくとも一部の炭化水素が流動化および/または熱分解されるまで抑制される。地層流体が所定の品質である場合、地層流体を地層から生産することができる。いくつかの実施の形態においては、所定の品質として、少なくとも約20°、30°、または40°のAPI比重が挙げられる。少なくとも一部の炭化水素が流動化および/または熱分解されるまで生産を抑制することで、重質炭化水素の軽質炭化水素への変換を増大させることができる。初期の生産を抑制すると、地層からの重質炭化水素の生産を最小化することができる。多量の重質炭化水素の生産は、高価な設備を必要とする可能性があり、かつ/または生産設備の寿命を短くする可能性がある。
いくつかの炭化水素含有層においては、地層内の炭化水素を、地層の被加熱部分に大きな浸透度が生じるよりも前に、流動化および/または熱分解温度まで加熱することができる。初期の浸透度の欠如により、生じた流体の生産坑井206への移動を抑制することができる。初期の加熱の際に、地層内の流体の圧力を、熱源202の近くにおいて高めることができる。高められた流体の圧力を、1つ以上の熱源202によって放出、監視、変更、および/または制御することができる。例えば、所定の熱源202または別途の圧力逃がし坑井が、地層からの一部の流体の除去を可能にする圧力逃がし弁を備えることができる。
いくつかの実施の形態においては、地層に生産坑井206または任意の他の圧力溜めへの開放路が未だ存在しなくてもよいが、地層において生じた流動化流体、熱分解流体、または他の流体の膨張によって生じる圧力を増大させることができる。流体の圧力を、地盤圧力へと高めることが可能である。流体が地盤圧力に近付くとき、炭化水素含有層に割れ目が形成される可能性がある。例えば、割れ目が、地層の被加熱部分において熱源202から生産坑井206へと形成される可能性がある。被加熱部分での割れ目の発生は、この部分の圧力の一部を緩和することができる。地層の圧力を、不要の生産、表土または下層土の破損、ならびに/あるいは地層内の炭化水素のコークス化を防止するために、所定の圧力未満に維持する必要があるかもしれない。
流動化温度および/または熱分解温度に達し、地層からの生産が可能になった後で、地層内の圧力を、生産される地層流体の組成を変更および/または制御し、地層流体内の非凝縮性流体に対する凝縮性流体の割合を制御し、さらには/あるいは生産中の地層流体のAPI比重を制御するために、変化させることが可能である。例えば、圧力を下げることで、さらに多くの凝縮性流体成分の生産をもたらすことができる。凝縮性流体成分は、オレフィンをより大きな割合で含むことができる。
いくつかの現場熱処理プロセスの実施の形態においては、地層内の圧力を、20°よりも大きいAPI比重を有する地層流体の生産を促進するために充分に高く維持することができる。地層内に高い圧力を維持することで、現場熱処理の最中の地層の沈下を抑えることができる。高い圧力を維持することで、流体を収集導管にて処理施設へと輸送するために地層流体を地表において圧縮する必要性を軽減でき、あるいは皆無にすることができる。
地層の被加熱部分に高い圧力を維持することで、驚くべきことに、高品質かつ比較的低分子量の炭化水素を大量に生産することを可能にできる。生産される地層流体において所定の炭素数を超える化合物の量が最小限になるように、圧力を維持することができる。所定の炭素数は、25以下、20以下、12以下、または8以下であってもよい。一部の高炭素数の化合物は、地層内の蒸気に混入する可能性があり、蒸気と一緒に地層から除去することができる。地層内に高い圧力を維持すると、高炭素数の化合物および/または多環炭化水素化合物の蒸気への混入を防止することができる。高炭素数の化合物および/または多環炭化水素化合物は、かなりの時間にわたって地層内に液相で留まる可能性がある。かなりの時間が、化合物の熱分解によってより低炭素数の化合物が形成されるための充分な時間をもたらすことができる。
比較的低分子量の炭化水素の発生は、一部には、炭化水素含有層の一部における水素の自発的な発生および反応に起因すると考えられる。例えば、高い圧力を維持することで、熱分解の際に生じた水素を地層内の液相へと押し込むことができる。この部位を熱分解温度範囲の温度へと加熱することで、地層内の炭化水素を熱分解させ、液相の熱分解流体を生じさせることができる。生じた液相の熱分解流体の成分は、二重結合および/またはラジカルを含むことができる。液相内の水素(H)が、生じた熱分解流体の二重結合を還元し、生じた熱分解流体からの長鎖化合物の重合または形成の可能性を低くすることができる。さらに、Hは、生じた熱分解流体中のラジカルを中和することができる。液相内のHが、生じた熱分解流体の互いの反応および/または地層内の他の化合物との反応を阻止することができる。
生産坑井206から生産された地層流体を、収集配管208を通って処理施設210へと輸送することができる。地層流体を、熱源202から生産してもよい。例えば、流体を熱源202から生産することで、熱源に隣接する地層内の圧力を制御することができる。熱源202から生産された流体を、管または配管を通って収集配管208へと運ぶことができ、あるいは生産された流体を、管または配管を通って処理施設210へと直接輸送してもよい。処理施設210として、分離ユニット、反応ユニット、品質向上ユニット、燃料電池、タービン、貯蔵容器、ならびに/あるいは生産された地層流体を処理するための他のシステムおよびユニットを挙げることができる。処理施設は、地層から生産された炭化水素の少なくとも一部から輸送用燃料を形成することができる。いくつかの実施の形態においては、輸送用燃料が、JP−8などのジェット燃料であってもよい。
絶縁導体を、ヒータまたは熱源の電気ヒータ要素として使用することができる。絶縁導体は、電気絶縁体によって囲まれた内側電気導体(コア)と、外側電気導体(ジャケット)とを備えることができる。電気絶縁体は、無機の絶縁(例えば、酸化マグネシウム)または他の電気絶縁を備えることができる。
特定の実施の形態においては、絶縁導体が、炭化水素含有層の穴に配置される。いくつかの実施の形態においては、絶縁導体が、炭化水素含有層の囲まれていない穴に配置される。絶縁導体を炭化水素含有層の囲まれていない穴に配置することは、放射および伝導による絶縁導体から地層への熱の伝達を可能にする。囲まれていない穴を使用することは、必要な場合の穴からの絶縁導体の回収を容易にできる。
いくつかの実施の形態においては、絶縁導体が、地層内のケーシングに配置され、地層内にセメントで固定することができ、あるいは砂、砂利、または他の充てん材料で穴に埋めることができる。絶縁導体を、穴内に配置された支持部材に支持することができる。支持部材は、ケーブル、ロッド、または導管(例えば、パイプ)であってもよい。支持部材を、金属、セラミック、無機材料、またはこれらの組み合わせで製作することができる。支持部材の一部が使用時に地層流体および熱に曝される可能性があるため、支持部材に化学的耐性および/または耐熱性を持たせることができる。
タイ、スポット溶接、および/または他の種類のコネクタを、絶縁導体を絶縁導体の長さにおける種々の位置において支持部材へと結合させるために使用することができる。支持部材を、地層の上面において抗口(wellhead)へと取り付けることができる。いくつかの実施の形態においては、絶縁導体が、支持部材が不要であるような充分な構造強度を有する。絶縁導体は、多くの場合に、温度変化を被るときの熱膨張による損傷を抑えるために、少なくとも或る程度の柔軟性を有することができる。
特定の実施の形態においては、絶縁導体が、支持部材および/またはセントラライザ(centralizer)を使用せずに掘削穴に配置される。支持部材および/またはセントラライザを持たない絶縁導体は、使用時の絶縁導体の不具合を抑える耐熱および耐食性、クリープ強度、長さ、太さ(直径)、ならびに冶金学的に適切な組み合わせを有することが可能である。
図2が、絶縁導体252の一実施の形態の端部の斜視図を示している。絶縁導体252は、これらに限られるわけではないが、円形(図2に示されている)、三角形、楕円形、矩形、六角形、または不規則形状など、任意の所望の断面形状を有することができる。特定の実施の形態においては、絶縁導体252が、コア218、電気絶縁体214、およびジャケット216を備える。コア218は、電流がコアを通過するときに抵抗加熱することができる。交流または時間変化する電流ならびに/あるいは直流を、コア218に電力をもたらして、コアを抵抗加熱させるために使用することができる。
いくつかの実施の形態においては、電気絶縁体214が、ジャケット216への電流の漏れおよび電気アークを防止する。電気絶縁体214は、コア218において生じた熱をジャケット216へと伝えることができる。ジャケット216が、地層へと放射または伝導によって熱を伝えることができる。特定の実施の形態においては、絶縁導体252が、1000m以上の長さである。より長い絶縁導体またはより短い絶縁導体も、個々の用途のニーズに合わせて使用することができる。絶縁導体252のコア218、電気絶縁体214、およびジャケット216の寸法を、絶縁導体が動作温度の上限においても自らを支えることができる充分な強度を有するように選択することができる。そのような絶縁導体は、支持部材を絶縁導体と一緒に炭化水素含有層へと延ばす必要なく、坑口または炭化水素含有層と表土との間の境界付近に配置される支持体から吊り下げることが可能である。
絶縁導体252を、最大で約1650ワット/メートルまたはそれ以上の電力レベルで動作するように設計することができる。特定の実施の形態においては、絶縁導体252が、地層を加熱するときに約300ワット/メートル〜約1150ワット/メートルの間の電力レベルで動作する。絶縁導体252を、典型的な動作温度において最高の電圧レベルにおいても電気絶縁体214の実質的な熱的および/または電気的破壊が生じないように設計することができる。絶縁導体252を、ジャケット216がジャケット材料の耐食性の有意な低下が生じる温度を超えないように設計することができる。特定の実施の形態においては、絶縁導体252を、約650℃〜約900℃の間の範囲の温度に達するように設計することができる。他の動作範囲を有する絶縁導体を、個々の動作の要件に合致するように形成することができる。
図2は、単一のコア218を有する絶縁導体252を示している。いくつかの実施の形態においては、絶縁導体252が、2つ以上のコア218を有する。例えば、1つの絶縁導体が3つのコアを有することができる。コア218を、金属または他の導電性材料で製作することができる。コア218の形成に使用される材料として、これらに限られるわけではないが、ニクロム、銅、ニッケル、炭素鋼、ステンレス鋼、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。特定の実施の形態においては、コア218が、オームの法則から導かれる抵抗により、所定の1メートル当たりのワット損、ヒータの長さ、および/またはコア材料に許される最大電圧について、コア材料が電気的および構造的に安定になるような直径および抵抗率を動作温度において有するように選択される。
いくつかの実施の形態においては、コア218が、絶縁導体252の長さにおいて、異なる材料で製作される。例えば、コア218の第1の部位を、コアの第2の部位よりも抵抗が有意に小さい材料で製作することができる。第1の部位を、第2の部位に隣接する地層の第2の層ほど高い温度に加熱する必要がない地層の層に隣接して配置することができる。コア218の種々の部位の抵抗率を、直径を変えることによって調節でき、さらには/あるいはコアの各部位を異なる材料で製作することによって調節できる。
電気絶縁体214は、さまざまな材料で製作可能である。一般的に使用される粉末として、これらに限られるわけではないが、MgO、Al、ジルコニア、BeO、スピネルのさまざまな化学的変種、およびこれらの組み合わせを挙げることができる。MgOが、良好な熱伝導性および電気絶縁性をもたらすことができる。望まれる電気絶縁性として、漏れ電流が少ないこと、および絶縁耐力が高いことが挙げられる。漏れ電流が少ないと、熱的な不具合の可能性が低くなり、絶縁耐力が高いと、絶縁体を横切る電気アークの可能性が低くなる。熱的な不具合は、漏れ電流によって絶縁体の温度上昇が進行し、さらに絶縁体を横切る電気アークにつながる場合に生じうる。
ジャケット216は、外側の金属層または導電層であってもよい。ジャケット216は、高温の地層流体と接触する可能性がある。ジャケット216を、高い温度において高い耐食性を有する材料で製作することができる。ジャケット216の所望の動作温度範囲において使用することができる合金として、これらに限られるわけではないが、304 ステンレス鋼、310 ステンレス鋼、Incoloy(R) 800、およびInconel(R) 600(米国ウェストバージニア州HuntingtonのInco Alloys International)が挙げられる。ジャケット216の厚さは、高温および腐食性の環境において3〜10年の寿命を持つために充分でなければならないかもしれない。ジャケット216の厚さは、通常は、約1mm〜約3.5mmの間でさまざまであってもよい。例えば、310 ステンレス鋼製の厚さ1.3mmの外側層を、ジャケット216として使用して、3年を超える期間にわたって地層の加熱領域における硫化腐食に対する良好な耐化学性をもたらすことができる。より厚いジャケットまたはより薄いジャケットを、個々の用途の要件に合致するように使用することができる。
1つ以上の絶縁導体を、1つ以上の熱源を形成するために地層の穴に配置することができる。穴内の各々の絶縁導体に電流を通すことで、地層を加熱することができる。あるいは、電流を、穴内の選択された絶縁導体に通すことができる。使用されない導体を、予備のヒータとして使用することができる。絶縁導体を、任意の好都合なやり方で電源へと電気的に接続することができる。絶縁導体の各々の端部を、坑口を通過する引き込み(lead−in)ケーブルへと接続することができる。そのような構成は、典型的には、熱源の下端の近くに位置する180度の曲がり(「ヘアピン」曲がり)または方向転換を有する。180度の曲がりまたは方向転換を備える絶縁導体は、下端の終端処理を不要にできるが、180度の曲がりまたは方向転換は、ヒータにおける電気的および/または機械的な弱点となる可能性がある。絶縁導体を、直列、並列、あるいは直列および並列の組み合わせで、電気的につなぎ合わせることができる。熱源のいくつかの実施の形態においては、熱源の下端においてコア218をジャケット216(図2に示されている)へと接続することによって、電流を絶縁導体の導体に通し、絶縁導体のジャケットを通って戻すことができる。
いくつかの実施の形態においては、3つの絶縁導体252が、3相Y字の構成で電源へと電気的に接続される。図3が、Y字の構成に接続された地下の地層の穴の中の3つの絶縁導体の実施の形態を示している。図4が、地層の穴238から取り出すことができる3つの絶縁導体252の実施の形態を示している。Y字の構成の3つの絶縁導体においては、下端の接続が必要でないかもしれない。あるいは、Y字の構成の3つの絶縁導体のすべてを、穴の底部の付近で一体に接続することができる。接続を、絶縁導体の加熱部分の端部において直接行なうことができ、あるいは絶縁導体の下端において加熱部分に接続された低温ピン(抵抗の小さい部分)の端部において行なうことができる。下端の接続を、絶縁体で充てんおよび封止されたキャニスタ(canister)またはエポキシが充てんされたキャニスタによって行なうことができる。絶縁体は、電気絶縁として使用される絶縁体と同じ組成物であってもよい。
図3および図4に示されている3つの絶縁導体252を、セントラライザ222を使用して支持部材220へと結合させることができる。あるいは、絶縁導体252を、金属ストラップを使用して支持部材220へと直接固定することができる。セントラライザ222は、支持部材220における絶縁導体252の位置を維持し、さらには/あるいは移動を抑制することができる。セントラライザ222を、金属、セラミック、またはこれらの組み合わせで製作することができる。金属は、ステンレス鋼または腐食性かつ高温の環境に耐えることができる任意の他の種類の金属であってもよい。いくつかの実施の形態においては、セントラライザ222が、およそ6m未満の間隔で支持部材へと溶接される曲げられた金属帯であってもよい。セントラライザ222に使用されるセラミックは、これらに限られるわけではないが、Al、MgO、または他の電気絶縁体であってもよい。セントラライザ222は、絶縁導体の動作温度において絶縁導体の移動が抑制されるように、支持部材220上の絶縁導体252の位置を維持することができる。また、絶縁導体252は、加熱時の支持部材220の膨張に耐えるように、或る程度柔軟であってもよい。
支持部材220、絶縁導体252、およびセントラライザ222を、炭化水素層240の穴238に配置することができる。絶縁導体252を、低温ピン226を使用して下端の導体接合部224へと接続することができる。下端の導体接合部224は、各々の絶縁導体252を互いに電気的に結合させることができる。下端の導体接合部224は、導電性であって、穴238において見られる温度で溶けることがない材料を含むことができる。低温ピン226は、絶縁導体252よりも低い電気抵抗を有する絶縁導体であってもよい。
引き込み導体228を、絶縁導体252へと電力を供給するために坑口242へと接続することができる。引き込み導体228を、引き込み導体を通過する電流からの発熱が比較的少ないよう、比較的低電気抵抗の導体で製作することができる。いくつかの実施の形態においては、引き込み導体が、ゴムまたはポリマーで絶縁された銅の縒り線である。いくつかの実施の形態においては、引き込み導体が、銅芯を有する無機絶縁の導体である。引き込み導体228を、表土246と表面250との間に位置するシールフランジによって表面250の坑口242へと接続することができる。シールフランジは、穴238から表面250への流体の逃げ出しを抑制することができる。
特定の実施の形態においては、引き込み導体228が、つなぎ導体230を使用して絶縁導体252へと接続される。つなぎ導体230は、絶縁導体252の抵抗の小さい部分であってもよい。つなぎ導体230を、絶縁導体252の「低温ピン」と称することができる。つなぎ導体230を、絶縁導体252の主たる加熱部分の単位長さにおける放散と比べ、単位長さ当たりの出力の放散が約10分の1〜約5分の1であるように設計することができる。つなぎ導体230は、典型的には約1.5m〜約15mの間であってもよいが、個々の用途の必要性に対応するように、より短い長さまたはより長い長さを使用することも可能である。一実施の形態においては、つなぎ導体230の導体が銅である。つなぎ導体230の電気絶縁体は、主たる加熱部分に使用される電気絶縁体と同じ種類であってもよい。つなぎ導体230のジャケットを、耐食性の材料で製作することができる。
特定の実施の形態においては、つなぎ導体230が、スプライスまたは他の結合継手によって引き込み導体228へと接続される。スプライスを、つなぎ導体230を絶縁導体252へと接続するためにも使用することができる。スプライスは、穴内の導体の数およびスプライスが互い違いにされるか否かに応じて、対象領域の動作温度に近付く温度(例えば、対象領域の動作温度の半分に等しい温度)に耐えなければならない可能性がある。スプライスにおける電気絶縁の密度は、多くの場合に、必要とされる温度および動作電圧に耐えるために充分に高くなければならない。
いくつかの実施の形態においては、図3に示されるように、パッキン材料248が、表土のケーシング244と穴238との間に配置される。いくつかの実施の形態においては、補強材料232によって表土のケーシング244を表土246へと固定することができる。パッキン材料248は、穴238から表面250への流体の流出を抑制することができる。補強材料232として、例えば、高温性能の改善のためのシリカ粉末と混合されたクラスGまたはクラスHのポルトランドセメント、スラグまたはシリカ粉末、ならびに/あるいはこれらの混合物を挙げることができる。いくつかの実施の形態においては、補強材料232が、約5cm〜約25cmの幅だけ径方向に延びている。
図3および図4に示されるように、支持部材220および引き込み導体228を、地層の表面250において坑口242へと接続することができる。表面導体234が、補強材料232を囲んで坑口242へと結合することができる。表面導体のいくつかの実施の形態は、地層の穴の中へと約3m〜約515mの深さまで延びることができる。あるいは、表面導体を、地層の中へと約9mの深さまで延ばすことができる。電流を電源から絶縁導体252へと供給し、絶縁導体の電気抵抗によって熱を発生させることができる。3つの絶縁導体252から生じた熱が、炭化水素層240の少なくとも一部を加熱するために、穴238内を伝わることができる。
絶縁導体252によって生成された熱が、炭化水素含有層の少なくとも一部を加熱することができる。いくつかの実施の形態においては、熱が、実質的に生じた熱の地層への放射によって地層へと伝えられる。一部の熱を、穴に存在する気体による熱の伝導または対流によって伝えることができる。穴は、図3および図4に示されているような囲いのない穴であってもよい。囲いのない穴は、ヒータの地層へのセメントによる熱的固定に関するコスト、ケーシングに関するコスト、および/またはヒータを穴内に詰め込むコストを不要にする。さらに、放射による熱の伝達が、典型的には伝導による伝達よりも効率的であるため、開いた掘削穴においてはヒータをより低い温度で動作させることができる。熱源の初期の動作の際の伝導による熱伝達を、穴に気体を追加することによって高めることができる。気体を、最大約27bar(絶対圧)の圧力に保つことができる。気体として、これらに限られるわけではないが、二酸化炭素および/またはヘリウムを挙げることができる。開いた掘削穴の絶縁導体ヒータは、好都合なことに、熱膨張および熱収縮に対応するように、自由に膨張または収縮することが可能である。絶縁導体ヒータは、好都合には、開いた掘削穴から取り出すこと、または再び配置することが可能であってもよい。
特定の実施の形態においては、絶縁導体ヒータアセンブリが、スプールアセンブリ(spooling assembly)を使用して設置され、あるいは取り除かれる。2つ以上のスプールアセンブリを、絶縁導体および支持部材を同時に設置するために使用することができる。あるいは、支持部材を、コイルドチュービングユニット(coiled tubing unit)を使用して設置することができる。支持体が穴へと挿入されるときに、ヒータをスプールから繰り出し、支持体へと接続することができる。電気ヒータおよび支持部材を、スプールアセンブリから繰り出すことができる。スペーサを、支持部材の長さに沿って支持部材およびヒータへと組み合わせることができる。さらなるスプールアセンブリを、さらなる電気ヒータ要素のために使用することができる。
温度制限ヒータが、設定可能であってもよく、さらには/あるいは特定の温度においてヒータに自動的な温度制限特性をもたらす材料を備えることができる。特定の実施の形態においては、強磁性体が温度制限ヒータにおいて使用される。強磁性体は、材料のキュリー温度および/または相変態温度範囲あるいはその付近において温度を自ら制限し、時間変化する電流が材料へと加えられたときにもたらす熱の量を少なくする。特定の実施の形態においては、強磁性体が、ほぼキュリー温度であり、さらには/あるいは相変態温度範囲にある所定の温度において、温度制限ヒータの温度を自ら制限する。特定の実施の形態において、所定の温度が、キュリー温度および/または相変態温度範囲の約35℃の範囲内、約25℃の範囲内、約20℃の範囲内、または約10℃の範囲内である。特定の実施の形態においては、強磁性体が、種々の電気的および/または機械的特性をもたらすために他の材料(例えば、高度に導電性の材料、高強度の材料、耐食性の材料、またはこれらの組み合わせ)と組み合わせられる。温度制限ヒータのいくつかの部分が、温度制限ヒータの他の部分よりも低い抵抗(形状の相違ならびに/あるいは異なる強磁性体および/または非強磁性体の使用による)を有することができる。温度制限ヒータの各部分をさまざまな材料および/または寸法とすることで、ヒータの各部分からの熱の出力を所望のとおりにあつらえることができる。
温度制限ヒータは、他のヒータよりも高い信頼性を有することができる。温度制限ヒータは、地層内のホットスポットに起因する破壊または故障の傾向を少なくすることができる。いくつかの実施の形態においては、温度制限ヒータが、地層の実質的に一様な加熱を可能にする。いくつかの実施の形態においては、温度制限ヒータが、ヒータの全長についてより高い平均熱出力で動作することによって、より効率的に地層を加熱することができる。温度制限ヒータは、ヒータのいずれかの地点の温度がヒータの最大動作温度を超え、あるいは超えそうになったときに、典型的な一定のワット数のヒータと同じく、ヒータへの電力をヒータ全体にわたって減らす必要がないため、ヒータの全長についてより高い平均熱出力で動作する。温度制限ヒータにおいて、ヒータのキュリー温度および/または相変態温度範囲に近付いた部分からの熱出力は、ヒータへと加えられる時間変化する電流の制御された調節を必要とすることなく自動的に減少する。熱出力の自動的な減少は、温度制限ヒータの各部分の電気的特性(例えば、電気抵抗)の変化に起因する。したがって、温度制限ヒータによれば、加熱プロセスのより多くの部分において、より多くの電力が供給される。
特定の実施の形態においては、温度制限ヒータが時間変化する電流によって駆動されるときに、温度制限ヒータを含むシステムが、最初に第1の熱出力をもたらし、次いでヒータの電気抵抗部分のキュリー温度および/または相変態温度範囲、その付近、あるいはそれを上回る温度において、低減された熱出力(第2の熱出力)をもたらす。第1の熱出力は、温度制限ヒータが自動的な制限を開始する温度を下回る温度における熱出力である。いくつかの実施の形態においては、第1の熱出力が、温度制限ヒータ内の強磁性体のキュリー温度および/または相変態温度範囲を下回ること約50℃、約75℃、約100℃、または約125℃の温度における熱出力である。
温度制限ヒータを、坑口において供給される時間変化する電流(交流または変調された直流)によって駆動することができる。坑口は、電源および温度制限ヒータへの電力の供給に使用される他の構成要素(例えば、変調用の部品、変圧器、および/またはコンデンサ)を備えることができる。温度制限ヒータは、地層のある部分の加熱に使用される多数のヒータの内の1つであってもよい。
いくつかの実施の形態においては、比較的薄い導電層が、強磁性の導体のキュリー温度および/または相変態温度範囲またはそれに近い温度までの温度における温度制限ヒータの電気抵抗による熱出力の大部分をもたらすために使用される。そのような温度制限ヒータを、絶縁導体ヒータにおける加熱部材として使用することができる。絶縁導体ヒータの加熱部材を、鞘の内側に、鞘と加熱部材との間に絶縁層を備えて配置することができる。
図5Aおよび図5Bが、加熱部材として温度制限ヒータを備える絶縁導体ヒータの一実施の形態の断面図を示している。
絶縁導体252が、コア218、強磁性の導体236、内側導体212、電気絶縁体214、およびジャケット216を備えている。コア218は、銅芯である。強磁性の導体236は、例えば鉄または鉄合金である。
内側導体212は、強磁性の導体236よりも高い導電性を有する非強磁性材料からなる比較的薄い導電層である。特定の実施の形態においては、内側導体212が銅である。内側導体212は、銅合金であってもよい。銅合金は、典型的には、温度に対する抵抗の推移が、純粋な銅よりも平坦である。温度に対する抵抗の推移がより平坦であることで、キュリー温度および/または相変態温度範囲まで、温度の関数としての熱出力の変化をより小さくすることができる。いくつかの実施の形態においては、内側導体212が、6重量%のニッケルを含む銅(例えば、CuNiまたはLOHM(TM))である。いくつかの実施の形態においては、内側導体212が、CuNi10FeMn合金である。強磁性の導体236のキュリー温度および/または相変態温度範囲よりも下においては、強磁性の導体の磁気特性により、電流の流れの大部分が内側導体212に限られる。したがって、キュリー温度および/または相変態温度範囲よりも下では、内側導体212が、絶縁導体252の抵抗による熱出力の大部分をもたらす。
特定の実施の形態においては、内側導体212が、コア218および強磁性の導体236とともに、内側導体によって所望の量の熱出力および所望のターンダウン比がもたらされるように寸法付けられる。例えば、内側導体212は、コア218の断面積の約2分の1または3分の1の断面積を有することができる。典型的には、内側導体212は、内側導体が銅または銅合金である場合、所望の熱出力をもたらすために比較的小さな断面積を有さなければならない。銅製の内側導体212を有する一実施の形態においては、コア218が、0.66cmの直径を有し、強磁性の導体236が、0.91cmの外径を有し、内側導体212が、1.03cmの外径を有し、電気絶縁体214が、1.53cmの外径を有し、ジャケット216が、1.79cmの外径を有する。CuNiの内側導体212を有する一実施の形態においては、コア218が、0.66cmの直径を有し、強磁性の導体236が、0.91cmの外径を有し、内側導体212が、1.12cmの外径を有し、電気絶縁体214が、1.63cmの外径を有し、ジャケット216が、1.88cmの外径を有する。そのような絶縁導体は、典型的には、キュリー温度および/または相変態温度範囲よりも下での熱出力の大部分をもたらすために薄い内側導体を使用しない絶縁導体よりも小さく、より安価に製造することができる。
電気絶縁体214は、酸化マグネシウム、酸化アルミニウム、二酸化ケイ素、酸化ベリリウム、チッ化ホウ素、チッ化ケイ素、またはこれらの組み合わせであってもよい。特定の実施の形態においては、電気絶縁体214が、圧縮された酸化マグネシウム粉末である。いくつかの実施の形態においては、電気絶縁体214が、チッ化ケイ素のビーズを含む。
特定の実施の形態においては、薄い材料層が、より高い温度での銅の電気絶縁体への移動を阻止するために、電気絶縁体214と内側導体212との間に配置される。例えば、薄いニッケル層(例えば、約0.5mmのニッケル)を、電気絶縁体214と内側導体212との間に配置することができる。
ジャケット216は、これらに限られるわけではないが、347 ステンレス鋼、347H ステンレス鋼、446 ステンレス鋼、または825 ステンレス鋼など、耐食性の材料で製作される。いくつかの実施の形態においては、ジャケット216が、強磁性の導体236のキュリー温度および/または相変態温度範囲、あるいはそれよりも上において、絶縁導体252に或る程度の機械強度をもたらす。特定の実施の形態においては、ジャケット216は、電流を導くためには使用されない。
特定の実施の形態においては、2つ以上のヒータ(例えば、絶縁導体ヒータ)が、スプール(例えば、コイルドチュービングリグ(coiled tubing rig))へとらせん状に巻き付けられ、その後にヒータが地下の地層の穴へと設置されるときに、スプールから繰り出される。ヒータをスプールへとらせん状に巻き付けることで、特に通常であれば引き伸ばされたり、または伸長されうるヒータの外側部分について、ヒータへの応力が軽減される。
図6が、スプール258へとらせん状に巻き付けられるヒータ254の実施の形態を示している。いくつかの実施の形態においては、スプール258が、コイルドチュービングリグの一部である。ヒータ254を、捩りヘッド260を通ってスプール258へと引っ張ることができる。ヒータ254が捩りヘッドを通って引っ張られてスプール258へと送られるとき、捩りヘッド260が回転する。捩りヘッド260の回転運動ゆえに、ヒータ254がスプール258へと送られるときにらせん状に巻き取られる。ヒータ254を地層に設置するときに、ヒータをスプール258から繰り出し、地層へと設置することができる。らせん巻きのプロセスは、Langnerらの米国特許第4,843,713号明細書、Langnerらの米国特許第4,979,296号明細書、およびLangnerの米国特許第5,390,481号明細書に記載の海中用のらせんフローライン束(helical flowline bundle)の製造および使用に使用される技術および/または設備を使用して実行可能である。
図7が、らせん状に巻き付けられた3つのヒータ254の実施の形態を示している。いくつかの実施の形態においては、3つのヒータ254が、支持体を中心にしてらせん状に巻き付けられる。図8が、支持体262の周囲にらせん状に巻き付けられた3つのヒータ254の実施の形態を示している。いくつかの実施の形態においては、1つ以上のクランプ256(図7に示されている)が、ヒータ254をらせん状に巻かれた状態に固定するために使用される。クランプ256は、例えばガラスクランプ、ガラスラップ、あるいはヒータ254を固定し、さらには/あるいはヒータを支持体262へと固定するための他の適切な装置であってもよい。
ヒータ254を、所定のらせん巻きにおけるピッチにてらせん状に巻くことができる。特定の実施の形態においては、所定のピッチが、約5%〜10%の間(例えば、約7%)である。いくつかの実施の形態においては、らせん状に巻かれたヒータの束がもたらす熱出力を変更するために、ピッチが変更されたりまたは変えられる。ピッチを変えることで、ヒータの束の太さが変化し、したがって束からの熱出力が変化する。いくつかの実施の形態においては、ヒータの長さに沿って熱出力を変化させるために、ピッチがヒータの長さに沿って変化させられる。
ヒータ254をらせん状に巻き、ヒータをらせん状に巻かれた状態にて設置することで、絶縁導体ヒータの電気絶縁体またはジャケットなど、ヒータの各部への応力を軽減することができる。ヒータ254をらせん状に巻くことで、掘削穴におけるヒータの熱膨張に、例えばヒータの熱膨張時のヒータへの応力またはヒータにおける応力を軽減することによって対応することができる。特定の実施の形態においては、ヒータが先細りの太さを有する(例えば、ヒータが先細りの太さを有する絶縁導体である)場合、ヒータ254をらせん状に巻くことがより容易である。
本発明が、当然ながらさまざまであってもよい本明細書に記載の特定のシステムに限定されないことを、理解すべきである。また、本明細書において使用される専門用語が、あくまでも特定の実施の形態の説明を目的としているにすぎず、本発明を限定しようとするものではないことを、理解すべきである。本明細書において使用されるとき、単数形「a」、「an」、および「the」は、文脈からそのようでないことが明らかでない限り、言及対象が2つ以上である場合も包含する。したがって、例えば、「コア(a core)」は、2つ以上のコアからなる組み合わせを包含し、「材料(a material)」は、材料の混合物を包含する。
本発明の種々の態様のさらなる変更および代案の実施の形態が、本明細書に鑑みて当業者にとって明らかであろう。したがって、本明細書は、あくまでも例示として解釈されるべきであり、本発明を実行する一般的なやり方を当業者に教示する目的のためのものである。図示および本明細書において説明した本発明の形態を、現時点における好ましい実施の形態と解釈すべきであることを、理解すべきである。本明細書において例示および説明した構成要素および材料の置き換えが可能であり、部分およびプロセスを逆にすることが可能であり、本発明の特定の特徴を別個独立に利用することが可能であり、いずれも本発明の本明細書の恩恵を手にした当業者にとって明らかであると考えられる。本明細書に記載の構成要素において、以下の特許請求の範囲に記載されるとおりの本発明の技術的思想および技術的範囲から離れることなく、変更が可能である。
後述される請求項の特徴の各々を、他の請求項からの特徴と組み合わせることができ、あるいは他の請求項からの特徴から切り離すことができることを、理解すべきである。例えば、2つ以上の従属請求項の特徴を組み合わせ、複合従属の請求項を形成することが可能である。

Claims (19)

  1. 2つ以上のヒータを地下の地層に設置するための方法であって、
    実質的にらせん状の構成の2つ以上のヒータが巻き付けられているスプールを用意するステップと、
    らせん状の構成のヒータをスプールから繰り出すステップと、
    らせん状の構成のヒータを地下の地層の穴へと設置するステップと
    を含む方法。
  2. 地下の地層が、炭化水素を含有する地層を含んでいる、請求項1に記載の方法。
  3. ヒータが、絶縁導体ヒータである、請求項1に記載の方法。
  4. らせん状の構成のヒータが、約5%〜約10%の間のピッチを有している、請求項1に記載の方法。
  5. らせん状の構成のヒータのピッチを、ヒータの長さに沿って変更することをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  6. 2つ以上のヒータを捩りヘッドを使用して捩ることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  7. 2つ以上のヒータをスプールへと巻き付けられるときに捩ることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  8. 2つ以上のヒータをスプールへと実質的にらせん状の構成に巻き付けられるときに捩ることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  9. らせん状の構成のヒータをスプールへと巻き付けることをさらに含む、請求項1に記載の方法。
  10. 3つのヒータを地下の地層に設置するための方法であって、
    実質的にらせん状の構成の3つのヒータが巻き付けられているスプールを用意するステップと、
    らせん状の構成のヒータをスプールから繰り出すステップと、
    らせん状の構成のヒータを地下の地層の穴へと設置するステップと
    を含む方法。
  11. 地下の地層が、炭化水素を含有する地層を含んでいる、請求項10に記載の方法。
  12. ヒータが、絶縁導体ヒータである、請求項10に記載の方法。
  13. らせん状の構成のヒータが、約5%〜約10%の間のピッチを有している、請求項10に記載の方法。
  14. らせん状の構成のヒータのピッチを、ヒータの長さに沿って変更することをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  15. 3つのヒータを捩りヘッドを使用して捩ることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  16. 3つのヒータをスプールへと巻き付けられるときに捩ることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  17. 3つのヒータをスプールへと実質的にらせん状の構成に巻き付けられるときに捩ることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  18. らせん状の構成のヒータをスプールへと巻き付けることをさらに含む、請求項10に記載の方法。
  19. 2つ以上のヒータを地下の地層に設置するための方法であって、
    らせん状の構成の2つ以上のヒータを備えるスプールを用意するステップと、
    らせん状の構成のヒータをスプールから繰り出すステップと、
    らせん状の構成のヒータを地下の地層へと設置するステップと
    を含む方法。
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