JP2013523142A - 核酸の選択的単離および精製のための方法 - Google Patents

核酸の選択的単離および精製のための方法 Download PDF

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Abstract

本発明は、少なくともDNA、RNA、およびタンパク質を含む生物学的細胞含有サンプルから核酸を単離および精製するための温和な方法に関し、その方法は、少なくとも、1.上記サンプルを溶解バッファーと混合するステップ、2.DNAおよびRNAを得るために45℃と59℃との間の範囲内、またはRNAを本質的に含まないDNAを得るために60℃と70℃との間の範囲内の温度で上記サンプルをインキュベートするステップ、ならびに3.任意の夾雑物質から上記核酸を分離するステップ、を含む。

Description

高品質の核酸の単離は、例えば、分子診断の分野において使用される、現代分子生物学における多くの異なる技術(例えば、PCR増幅、ブロッティング分析、およびゲノムライブラリー構築)に必須である。特に、核酸が細胞材料を含む生物学的サンプルから得られる場合、それらを、これらの後の適用(downstream application)において使用される制限酵素、リガーゼ、および/または耐熱性DNAポリメラーゼに他の方法で干渉し得るタンパク質、脂質、および他の細胞構成要素のような夾雑物質から分離することが必要である。さらに、生物学的サンプルに存在する、RNAヌクレアーゼ(RNアーゼ)およびDNAヌクレアーゼ(DNアーゼ)は、核酸の分解を防ぐために除去されなければならない。
種々の異なる方法が、細胞成分を含む生物学的サンプルから核酸を単離するために開発されている。これらの方法の全ては、細胞膜を壊して、その内容物を溶液に放出することによる、出発材料を破壊し、溶解させるステップを含む。得られた混合物は溶解産物と呼ばれる。以下のステップにおいて、タンパク質、特にヌクレアーゼ、ならびに混合物および/または使用された溶液の夾雑物質は、上記溶解産物から除去され、最終的に(多かれ少なかれ)精製された核酸、特にRNAおよびDNAは、回収されなければならない(概要は「ゲノムDNAの精製」についてのQIAGEN小冊子において見出すことができる)。DNAを精製するステップは、混合物またはバッファー夾雑物質(例えば、塩、洗剤、有機溶媒、特にフェノールおよびエタノール)の繰越し汚染がしばしば後の適用におけるDNAのパフォーマンス(performance)を阻害するので、最も重要である。
細胞溶解産物からゲノムDNAを単離するための非常にシンプルで迅速な技術は、上記細胞溶解産物を高温で(例えば、90℃で)、約20分間インキュベートすること、または追加のプロテアーゼ消化後に上記溶解産物を直接使用することである。しかし、これらの溶解産物は、通常、酵素を阻害する夾雑物質(例えば、高塩負荷)を含み、従って、これらの方法は、間に合わせの(quick and dirty)技術と見なされ、これらは限られた範囲の適用にのみ適している。
いわゆる、塩析方法であって、ここでタンパク質および他の夾雑物質が、高濃度の塩(例えば、酢酸カリウム、または酢酸アンモニウム)を含む溶液を加えることによって、粗製細胞溶解産物から沈殿する、塩析方法は、細胞溶解産物に存在する他の細胞成分からDNAを分離するための周知の技術である。形成される沈殿物は、次に、例えば、遠心分離によってDNAを含む溶液から除去され、そのDNAは、通常、さらなるステップにおいて、アルコールでの沈殿によって上清から回収される。これらの方法において、タンパク質、特にヌクレアーゼ、および他の夾雑物質の除去は、非常に効率が悪いことが多く、追加のRNアーゼ処理、透析および/またはアルコールによる繰り返しの沈殿が、後の適用において使用されるのに十分純粋なDNAを得るために必要であり得、このことは、その方法を冗長で時間のかかるものにする。
細胞溶解産物に存在する他の化合物から核酸を分離する別の可能性は、有機溶媒を用いて上記溶解産物から夾雑物質を抽出するというものである。第一のステップにおいて、細胞は、代表的に、洗剤を用いて溶解され、その溶解産物は、次に、溶媒(例えば、フェノール、クロロホルム、およびイソアミルアルコール)を用いて抽出されて、夾雑物質が除去される。使用する溶媒の毒性は、これらの方法の1つの欠点である。さらに、夾雑物質の大部分が有機相に抽出され、他方、核酸、特にDNAは、水相内に残っていることを確実にするために、pHおよび塩濃度に特別の注意を払わなければならない。その核酸を次に、アルコール沈殿によって、水相から回収する。有機抽出方法は、非常に時間がかかるものであるが、これらの方法を用いて単離されるDNAは、しばしば残留のフェノールおよび/またはクロロホルムを含み、それらは、後の適用(例えば、PCR)において阻害剤として働く。さらに、有害(hazardous)廃棄物ガイドラインに従って処理されなければならない毒性の廃棄物が生成する。
近年、イオン交換、親和性、および/または疎水性相互作用に基づく収着手順が、精製の間にDNA分解を最小限にするために開発されている。これらの収着手順において、DNAは、DNAと固相との間の特異的な相互作用に起因して、樹脂またはマトリックスを含む固定固相(stationary solid phase)に、多かれ少なかれ特異的に「収着」され(すなわち、吸着、吸収、または化学結合されるかのいずれか)、他方、夾雑物質は、DNAが相互作用するのと同じ程度、固相と相互作用せず、従って、収着されたDNAから、例えば、洗浄ステップによって分離され得る。一旦夾雑物質が除去されると、DNAは、通常、固相とDNAとの間の相互作用を最小限にする化合物を含む溶液(移動相)で固相をすすぎ、従って、固相からDNAを除くステップを含む溶出ステップによって、固相から回収されなければならない。DNA(溶出液)を含む移動相は、次に収集される。これらの固相ベースの方法は、DNA単離および精製のプロセスの自動化を可能にする。さらに、幾分微量なDNAも、これらの方法を用いて、確かに処理され得る。
陰イオン交換方法は、核酸の負に荷電したリン酸と陰イオン交換キャリア上の正に荷電した表面分子との間の相互作用に基づく(非特許文献1)。溶液中に存在するDNAは、低塩条件下で選択的に固定相に結合し、不純物(例えば、RNA、細胞タンパク質、および代謝産物)は、中程度の塩バッファー(medium−salt buffer)を用いて固定相から洗い流され得る。次のステップにおいて、DNAは、高濃度の塩を含むバッファーを用いて、固定相から溶出され得る。精製されたDNAは、次に、アルコール沈殿によって、その溶出液から回収される。
シリカベースの方法において、核酸は、高濃度のカオトロピック塩の存在下で選択的にシリカゲル膜に収着される(非特許文献2)。RNA、細胞タンパク質、および代謝産物は、上記膜から洗い流され、次にDNAは、低塩バッファーを用いて、上記シリカゲル膜から溶出される。
また、DNAと固定相としての磁性粒子との間の相互作用に基づく固相方法は、当該分野において公知である(非特許文献3)。
収着方法は、高品質の核酸の単離を可能にするが、これらの「結合−洗浄−溶出」の所定の順序において実施されるべきステップの数は、依然として比較的多く、従って時間のかかるものである。この理由のため、生物学的サンプル(例えば、組織および血液)から、核酸、好ましくはDNAおよびRNAを単離する、より好ましくはDNAおよびRNAまたは高度に精製されたDNA(RNAを含まない)のいずれかの選択的単離の、迅速で温和な(gentle)方法の必要性が存在し、ここで精製された核酸を得るためのステップの数は、公知の収着手順(例えば、陰イオン交換およびシリカベースの方法)と比較して、得られる核酸の安定性または純度を損ねることなく低減される。このような方法は、使用者が確かに生物学的サンプルを溶解し、得られた溶解産物に存在する核酸を夾雑物質(例えば、タンパク質、特にヌクレアーゼ、脂質、および他の細胞構成要素)から単離および精製することができるようにすべきである。他方、上記方法は、別の方法で、精製の進行の間に特に大きなゲノムDNAを断片にする(fragment)、核酸の熱による分解、化学的分解、または酵素による分解、および機械的せん断応力を最小限にするのに十分に温和であるべきである。さらに、上記方法は、使用者に、どのタイプの核酸が単離されるべきかを選択する可能性を提供するべきであり、そして異なる起源の多種多様な生物学的サンプルを適応させる可能性を提供するべきである。
本発明に従って、用語「核酸」は、任意のタイプの(or)DNAまたはRNAの、ならびに任意のタイプの、DNAおよびRNAの混合物を含む。用語「選択的単離」は、DNAおよびRNA(合わせて)を1つの手順で単離するためか、または高度に精製されたDNAを単離する(それは、RNAもDNAから分離され、RNAを本質的に全く含まないサンプルをもたらすことを意味する)ためかのいずれかの可能な選択の自由を指す。
Forcic et al.,J.Chromatogr.A 2005,1065(1),115−120 Hanselle et al.Leg Med(Tokyo)2003,5 Supp.1,S145−S149 Prodelalova et al.J.Chromatogr.A 2004,1056,43−48
本発明の目的は、細胞含有生物学的サンプルから、特にDNAを含む核酸の選択的単離および精製のための方法であって、ここで夾雑物質(例えば、タンパク質、特にヌクレアーゼ、および他の細胞成分)から精製された核酸を単離するのに必要とされるステップの数は、公知の方法と比較して低減されており、その一方、さらに、高品質の核酸を保証する、方法を提供することであった。
高品質の核酸が、少なくともDNA、RNA、およびタンパク質を含む生物学的細胞含有サンプルから核酸を単離および精製するための温和な方法によって、多様な生物学的サンプルから選択的に得られ得ることが、今や見出されており、その方法は、少なくとも、1.上記サンプルを溶解バッファーと混合するステップ、2.DNAおよびRNAを得るために45℃と59℃との間の範囲内、またはRNAを本質的に含まないDNAを得るために60℃と70℃との間の範囲内のいずれかの温度で上記サンプルをインキュベートするステップ、ならびに3.任意の(さらなる)夾雑物質から核酸を分離するステップ、を含む。本発明に従う、DNAおよびRNAを単離するか、またはRNAを本質的に含まないDNAを単離するかのいずれかのための単離または精製の方法は、偶然にも(incidentally)同じであり、そのことは、単離または精製の全ステップが、上記サンプルに適用される温度を除いて、互いに一致することを意味する。
本発明により、異なる温度範囲で上記サンプルを溶解することによる、DNAおよびRNAの同じサンプルからの単離と、RNAを本質的に含まないDNAの単離との間で異なる可能性があることが見出されている。59℃までの温度範囲内での溶解後、RNAは、DNAと並んで細胞溶解産物中に残るが、温度を60℃またはそれより高い範囲まで上昇させることにより、ほとんど完全なRNAの分解をもたらし、その結果、RNAを本質的に全く含まないサンプルを得ることができることが驚くべきことに見出された。この発見は、任意の適切な方法によって核酸を単離する人に、DNAおよびRNAが混合物として同じサンプルから単離されるか、DNAのみが目的のものであるかを選択する選択の自由を提供する。従って、偶然にも同じ方法を用いながら、適切な範囲内に温度条件を保つことだけが必要である。好ましくは、RNAおよびDNAの単離について、温度条件は、50℃〜59℃の範囲内、より好ましくは54℃〜58℃の範囲内、特に好ましくは55℃〜57℃の範囲内、および最も好ましくは56℃が選択されるが、RNAを本質的に含まないDNAの単離について、温度は、好ましくは、61℃〜65℃の範囲内、より好ましくは61℃〜63℃の範囲内、特に好ましくは62℃である。従って、単離方法の間の、少なくとも溶解ステップにおいて、または細胞を溶解後に使用される温度範囲は、RNAを含まないDNAが単離されるべきか、DNAと(必要に応じて、少なくとも部分的に分解した)RNAとの混合物が単離されるべきかを選択するために使用され得る。好ましくは、RNAを分解するためのさらなるステップは実施されなくてもよく、特にRNアーゼが加えられなくてもよい。
細胞含有生物学的サンプル、好ましくは両方の場合において同じ(タイプの)サンプルからの、DNA/RNA混合物の単離か、またはRNAを本質的に含まないDNAの単離かのいずれか異なるように、45℃〜59℃または60℃〜70℃の選択される温度範囲が、偶然にも同様または同一ですらある、核酸の単離および/または精製方法の間に使用され得る。
完全な溶解および必要に応じてRNAの崩壊を確実にするために、サンプルが加熱されなければならない期間は、処理されているサンプルの種類および量に依存し、いくつかの場合、使用される溶解バッファーに依存する。好ましくは、上記混合物は、少なくとも5分間(min)、例えば、10分間(分間)〜80分間(分間)、より好ましくは15分間〜60分間、さらにより好ましくは20分間〜50分間、および最も好ましくは30分間〜45分間加熱される。適切な温度範囲が細胞の溶解の間に使用されること、または溶解後のサンプル(すなわち、溶解産物)が、調和した温度で少なくとも5分間インキュベートされることが特に好ましい。RNAが単離された核酸に残される場合、少なくとも細胞タンパク質が上記サンプル中に存在しない限り、上記温度が、単離手順の間、59℃を超えるべきではないことが重要である。RNAが単離された核酸に残される場合、単離または精製の全手順の間、温度が59℃を超えないことが特に好ましい。
細胞含有生物学的サンプルから核酸を単離および精製するための、本質的に任意の適切な方法は、本発明に従う選択的方法に適合され得る。特に、生物学的細胞含有サンプル(biological cell comprising sample)の溶解ステップを含む任意の方法は、得ることができる核酸の選択のために、上に言及される温度範囲内で変動し得る。好ましい実施形態において、核酸の単離および精製のための方法であって、単離の全手順の間、上記核酸が本質的に溶液に残る、方法が使用される。これは、上記手順の間に上記核酸の計画的な沈殿、または収着、または結合のためのステップが実行されないことを意味する。別の好ましい実施形態において、上記生物学的細胞を含むサンプルの溶解後、上記核酸が任意の「非選択的」固体マトリックスと接触させられ、上記マトリックスにおいて、または上記マトリックス内で、上記核酸の収着、結合、または保持をもたらす、任意の方法が使用される。ここで「非選択的」は、上記マトリックスが、1つの特定のタイプの核酸について選択的ではなく、任意のタイプの核酸を収着、結合、または保持することを意味する。さらに別の実施形態において、単離方法も、核酸の「非選択的」沈殿のステップを含み得、(必要に応じて、部分的に分解された)RNAおよびDNAの混合物、またはRNAを本質的に含まないDNAのいずれかを含む沈殿物をもたらす。
用語「本質的に含まない」は、溶解されたサンプル中に元から含まれるRNAが、生物学的サンプルの最初の量と比較して、少なくとも50%、好ましくは少なくとも60%、より好ましくは少なくとも75%、および最も好ましくは90%、特に好ましくは95%の量まで分離または分解されることを意味する。高度に精製されたDNAを得るために、例えば、RNアーゼの添加によるRNA分解の追加のステップが、必要に応じて、60℃〜65℃の温度範囲とは関係なく、上記方法に含まれる。
溶解バッファー自体がRNAもDNAも分解しない限り、一切限定することなく、細胞の溶解のために、公知の適切な溶解バッファーのいずれかが使用され得る。溶解についての特に好ましい実施形態において、陰イオン界面活性剤を含むが、好ましくは、キレート剤も錯化剤も本質的に含まない溶解バッファーが使用される。このような溶解バッファーは、本願と同じ出願日を有する同じ出願人の、表題「method for isolating and purifying nucleic acids」、および「method for precipitating anionic surfactant ions in the presence of nucleic acids」を有する同時係属中の出願に詳細に記載される。
上記好ましい実施形態が使用される場合、上記方法に以下のステップを含むことがさらに好ましい:(i)Rb、Cs、Ca2+、Sr2+、Ba2+、もしくはそれらの混合物を含む群、好ましくはRb、Cs、Ca2+、Sr2+、Ba2+、もしくはそれらの混合物からなる群から選択される、アルカリ金属の一価イオンおよび/またはアルカリ土類金属の二価イオンを含む溶液を上記溶解産物に加えることによって、上記溶解産物から界面活性剤イオンを沈殿させるステップ、(ii)サイズ排除クロマトグラフィーによって、沈殿物および上記溶解産物に存在するさらなる夾雑物質から核酸を分離して、精製された核酸含有溶出液を得るステップ。上記核酸、特にDNAは、好ましくは、上記方法のステップの全ての間、本質的に溶液に残る。
本発明の方法の上記好ましい実施形態を用いて、高度に精製された核酸は、例えば、わずか約45分間(30分間の溶解、10分間の沈殿、3分間の、カラムを前もって回転させ、必要に応じて、沈殿物をペレットにするステップ(同時に実施され得る)、およびクロマトグラフィーによる分離自体のための3分間)で、組織サンプルから得られ得、他方、代表的に、例えば、QIAampキット(QIAGEN,Hilden,Germany)を用いた同じ量の組織の溶解および精製には、約2.5時間が必要である。本発明の方法は、ともかく、細胞夾雑物質から精製された、DNAを含む精製された核酸を提供する。特に、使用される条件およびステップに依存して、DNAおよびRNAの混合物を得ることができるか、またはRNAからも本質的に分離された高度に精製されたDNAが調製され得る。以下において、用語「DNA」が使用される場合、DNA含有の精製された核酸サンプルは、RNAを含むか、またはRNAからも分離されるかのいずれかを意味する。好ましくは、上記方法の条件により、RNAを本質的に含まない、高度に精製されたDNAをもたらす。
特に、UV/Vis分光法、ゲル電気泳動、伝導度測定法、HPLC分析、PCRおよびさらなるアッセイによって判定されるような収量に関して、本発明の選択的方法によって単離される核酸の質、特にDNAの質は、温和な温度条件に起因して、ベンチスケールの精製のための当該分野の方法(例えば、非常に好結果のQIAamp技術(QIAGEN,Hilden,Germany)など)によって得られる核酸の質に等しいか、または多くの場合、それよりもさらに優れている。得られた核酸の純度、特にDNAの純度は、ともかく、調和した(the according)「基礎の方法」によって単離されるような核酸の純度と同等である。「選択ステップ」は、温度条件を適合させることによって、ほぼ全ての公知の核酸方法に含まれ得る。さらに、上記選択ステップは、完全に自動化され得る任意の方法に含まれ得る。
選択された温度範囲に温度条件を適合させることによって、原則として、デオキシリボ核酸(DNA)の全ての種類およびリボ核酸(RNA)の全ての種類は、多種多様な生物学的サンプルから単離され得、それには合成の、遺伝子操作された、または天然に存在する一本鎖もしくは二本鎖のDNA、デオキシリボヌクレオチドのオリゴヌクレオチドおよびポリヌクレオチド、制限エンドヌクレアーゼを用いてDNAを一部消化することによって得られるDNAのフラグメント、ミトコンドリアDNA、プラスミドDNA、ならびにメタゲノム(metagenomic)DNA、一本鎖もしくは二本鎖のRNA(例えば、mRNA、tRNA、rRNA、snRNA、hnRNA、snoRNA、siRNA、もしくはリボザイムなど)が挙げられ、それらは、小生活圏または群集において見出される全ての微生物から得られるDNA全体またはRNA全体を表す。好ましくは、本発明の方法は、特にゲノムDNAを含む任意のタイプのDNAを単離および精製するために使用され、このゲノムDNAは、プラスミドDNA、制限エンドヌクレアーゼの作用によって一部消化されるDNA、およびメタゲノムDNAと対照的に、本発明の関連において、1つの単一生物から得られる高分子量DNAであって、この生物の遺伝情報全体を含むものである。例えば、上に記載される好ましい実施形態において、精製された高分子量DNAが得られるが、DNAのより小さなフラグメントは、クロマトグラフィー材料内に保持される。その高分子量および大きなサイズに起因して、無傷の高品質のゲノムDNAは、単離手順の間の機械的応力、特にせん断応力(sheer stress)によってか、または化学的分解および酵素による分解によってのいずれかでの比較的高いリスクのゲノムDNAの分解が存在するので、単離および精製することが難しい。他方、分解したDNAは、後の分析において、定量誤差および定性誤差の両方をもたらし得る。本発明の方法は、DNA、特にゲノムDNAを特に含む核酸を、多様な異なる生物学的サンプルから単離および精製するための、迅速で、ロバストで、安全で、扱うのが容易で、しかも穏やかな方法を提供する。
界面活性剤イオンを提供する陰イオン界面活性剤、好ましくは硫酸イオンの供給源を提供する陰イオン界面活性剤、最も好ましくはドデシル硫酸イオン(DS)を含むが、好ましくはキレート剤も錯化剤も本質的に含まない、新しい溶解バッファーを用いることによって、生物学的サンプルの迅速だが穏やかな溶解が達成され得ることが、見出されている。上記溶解バッファーは、細胞の細胞膜を破壊および/または壊すための活性成分(例えば、洗剤)を含む水性溶液であり、細胞内成分(例えば、DNA、RNA、タンパク質、脂質、代謝産物など)が溶液中に放出されることを引き起こす。上記細胞内成分を含む溶液は、溶解産物と呼ばれる。
好ましい実施形態において、上記溶解バッファーは、緩衝化物質、HSO、および陰イオン界面活性剤を含み、ここで上記バッファーは、7.5〜10のpH、好ましくは8〜9のpH、および最も好ましくは8.5のpHを有し、好ましくは、キレート剤、錯化剤、Mg2+イオンのいずれも本質的に含まない。
このようなバッファーは、低塩溶解条件下で、サンプル材料の迅速な溶解を可能にする。用語「低塩条件」は、低張条件を指し、それは、上記バッファー溶液における総イオン濃度が、溶解されるべき細胞内の総イオン濃度よりも低いことを意味する。NaClの場合、例えば、0.9重量%未満のNaCl(約310μmol/Lの溶解したイオンに相当する約155mmolのNaCl)を含む水性溶液は低張である。幾分多量の固体物質を含むサンプル(例えば、組織サンプル)でさえ、例えば、56℃で40分未満以内に通常完全に溶解する。原則として、溶解は、所望される核酸に依存して、45℃〜70℃の範囲に及ぶ温度、好ましくは50℃〜68℃の範囲に及ぶ温度、および最も好ましくは62℃で実施され得る。好ましい溶解バッファーは、幾分低量の塩を含み、好ましくはPCR反応のポリメラーゼのための補因子として必要である二価イオンに対するキレート剤も錯化剤も本質的に含まず、上記溶解バッファーのpHは、PCR反応のための最適pH範囲内に入るので、そのような溶解バッファーを用いて得られる溶解産物は、後の適用(例えば、qRT−PCRなど)において直接使用され得る。適切な溶解バッファーの詳細は、本願と同じ出願日を有する同じ出願人からの、表題「method for isolating and purifying nucleic acids」を有する同時係属中の出願に見出され得る。
本発明に従って、得られた溶解産物に存在するRNAは、必要に応じて、または追加的に、上記サンプルを溶解させた後に崩壊させられ得る。本発明に関して、RNAを崩壊させるステップは、上記溶解産物中に溶解したRNAの量を低減および/またはRNAを不活化および/またはDNAからのその分離を容易にする任意の方法を含み、それには、RNAを、部分的もしくは完全にのいずれかで、熱によって、化学的に、および/もしくは酵素によって加水分解する、消化する、形質転換する、そして/もしくは分解する、ならびに/または例えば、沈殿手順、収着手順、もしくは同様のものによって、上記溶液からRNAもしくはそのフラグメントを除去する、任意の方法が挙げられる。本発明の基礎は、上記サンプルにおけるRNAを崩壊させるための1つのシンプルな方法が、崩壊剤の一切のさらなる添加なく、上記サンプルを少なくとも60℃の温度まで加熱することによるものであるというものである。RNAが上記サンプル中に残される場合、上記サンプルの加熱は、ほんの59℃まで、好ましくは58℃まで、より好ましくは56℃までが推奨される。高度に精製されたDNA(RNAを本質的に含まない)が所望される場合、上記生物学的サンプルと上記溶解バッファーとの混合物をインキュベートするステップ、および上記溶解産物に存在するRNAを崩壊させる随意選択のステップは、好ましくは上記混合物を、60℃と等しい、または60℃より上、好ましくは60℃〜70℃、より好ましくは61℃〜65℃、および最も好ましくは62℃の温度まで加熱することによる、単一ステップにおいて実施される。完全な溶解およびRNAの崩壊を確実にするために、サンプルが加熱されなければならない期間は、処理されているサンプルの種類および量に依存する。好ましくは、上記混合物は、少なくとも5分間、例えば、10分間(分間)〜80分間(分間)、より好ましくは15分間〜60分間、さらにより好ましくは20分間〜50分間、および最も好ましくは30分間〜45分間加熱される。
特定の量の細胞含有サンプル材料を溶解するために使用される溶解バッファーの体積は、処理されている上記サンプル材料の種類およびサイズ、ならびにゲル濾過デバイスにおけるマトリックスの量に依存する。組織サンプルの場合、例えば、大きな組織サンプルを、そのサンプルと上記溶解バッファーとを混合する前に、約4mm以下の片に切断することが有用であり得る。好ましくは20μL〜150μL、より好ましくは30μL〜120μL、さらにより好ましくは50μL〜100μL、および最も好ましくは80μLの溶解バッファー体積が、10mgのサンプル組織の溶解のために使用される。好ましくは、上記溶解産物を精製するための上記マトリックスの量は、500μl〜1000μl、およびより好ましくは600μl〜900μl、および最も好ましくは800μlであるべきである。上記マトリックスは、好ましくは、水中での上記ゲル形成ポリマーの分散物、塩溶液(例えば、0.9%のNaCl)、または適切なバッファー(例えば、TE、TAE、PBS、または同様のバッファー、もしくは希釈したバッファーにおいて、など)として提供されるが、上記分散物は、上記ゲル形成ポリマーの、好ましくは60%〜90%、より好ましくは70%〜80%、および特に75%を含む。本発明の方法を用いて、10mgのサンプルから得ることができるDNAの量は、上記サンプル(例えば、その種類および年数)に依存する。本発明の方法を用いて、通常約5μg〜70μgのゲノムDNAが10mgの異なる組織サンプルから得られる。
約10mgの量は、分子診断において一般的に分析されるサンプルの量である。しかし、本発明の方法を用いて、例えば、それぞれ、g範囲またはμg範囲〜ng範囲での、より多くの量、またはより少ない量のサンプル材料を処理することも可能であることが理解されるべきである。この場合、試薬、バッファー、固体マトリックスの量、ならびにクロマトグラフィーデバイスの寸法は、使用される場合、拡大するか、または縮小することによって調整されなければならず、そのことは当業者に周知である。
任意の核酸の単離または精製方法における「選択ステップ」を用いて、多種多様な生物学的サンプル由来の細胞は、そこに含まれる、好ましくはゲノムDNAを含む核酸を精製するために、溶解され、さらに処理され得、上記生物学的サンプルには動物およびヒトの組織(例えば、肝臓、脾臓、肺、心臓、脳、腎臓など)、動物およびヒトの血液、動物およびヒトの細胞の細胞培養物、動物およびヒトの骨髄、流体、痰、または精子、酵母、細菌、昆虫、植物、ならびにげっ歯類の尾が挙げられるが、それらに限定されない。好ましくは、上記サンプルは、動物およびヒトが起源の細胞含有生物学的サンプルである。別の好ましい実施形態において、上記サンプルは、グラム陰性細菌を含むか、またはグラム陰性細菌からなる。上記サンプルは、その天然の環境から取得された後すぐに溶解されていても(新鮮なサンプル)、溶解される前に、凍結させることによってか、あるいは化学的安定化剤の作用(例えば、ホルマリン固定およびパラフィン包埋(FFPE組織)など)またはシトレートもしくはヘパリンを含む血液安定化剤の作用によって、安定化されていてもよい。さらにより好ましくは、上記サンプルは、新鮮または凍結された組織および血液を含む群、最も好ましくは哺乳類の組織および血液、から選択される。
図1は、参照実施例2に従って、TRIS、SDS、EDTA、およびMgClを含むバッファーで溶解したブタ肝臓組織サンプルのゲル電気泳動によって得られた、SYBR−Green IIで染色したアガロースゲルを示す。DNAサイズの標準はレーン1に示される。レーン2および3において分析した上記サンプルは、QIAsymphonyプラットフォーム(QIAGEN,Hilden)を用いて精製されているが、レーン4および5、ならびに6および7に示されるサンプルにおいて、ドデシル硫酸イオンをそれぞれKCOおよびKHCOの添加によって除去した。多くの量のリボソームRNA(rRNA)が、カリウムイオンで処理された全てのサンプルに存在する。 図2は、異なる温度で40分間インキュベートした後の、10mgのブタ肝臓組織の溶解産物から得られたアガロースゲルの写真である(実施例3を参照のこと)。56℃でインキュベートしたサンプルにおいて、RNAは、依然としてはっきりと現われるが、RNAの崩壊は、インキュベーション温度を上昇させることによって可能である。右側の写真は、EDTAが上記溶解バッファーに全く存在しないとき、gDNAの完全性が損なわれないことをさらに示す(実施例3を参照のこと)。 図3は、異なるバッファーまたは水性溶液において、62℃で30分間インキュベートした後の、10mgの肝臓組織の溶解産物のアガロースゲル分析を示す(実施例3を参照のこと)。
本発明は、従って、核酸の単離および/または精製方法を提供し、その方法は、少なくともDNA、RNA、およびタンパク質を含む細胞含有生物学的サンプルを溶解バッファーと混合するステップ、および溶解の間に使用される温度範囲を45℃〜59℃、または60℃〜70℃に適合させて、DNA/RNA混合物を得るか、またはRNAを本質的に含まないDNAを得る、ステップを含むが、上記単離/精製方法の他のステップの全ては、偶然にも同じである。
上に記載されるように、得られた溶解産物に含まれる核酸のさらなる精製は、任意の公知の「非選択的」核酸精製方法によって実施され得、上に記載される「選択的ステップ」において選択される温度条件によってのみ依存して、RNA/DNA混合物またはRNAを本質的に含まないDNAのいずれかをもたらす。
同じ出願日の、表題「method for isolating and purifying nucleic acids」を有する同じ出願人の同時係属中の出願に記載されるように、上に記載される好ましい溶解バッファーが、生物学的細胞含有サンプルの溶解のために使用され、さらなる界面活性剤イオンが沈殿する場合、沈殿物および上記溶解産物に存在するさらなる夾雑物質からの、核酸の精製、特に、核酸の分離は、好ましくは、本願と同じ出願日を有する同じ出願人の、表題「chromatographic device and method for isolating and purifying nucleic acids」を有する同時係属中の出願に記載されるように、ゲル濾過クロマトグラフィーによって夾雑物質から核酸を精製するためのクロマトグラフィーデバイスにより実施され得る。このようなクロマトグラフィーデバイスは、好ましくは少なくとも1つのクロマトグラフィーユニットを含み、上記ユニットは、1.入り口および出口を有する中空本体であって、好ましくはゲルベッドを形成する、サイズ排除の特性を提供する固体マトリックスを含む、中空本体;2.好ましくは任意のサイズの核酸が通るのを可能にし、上記固体マトリックスを上記クロマトグラフィーユニット内に保持するように、上記出口と上記固体マトリックスとの間に置かれる有孔のフリット、フィルター、フリース、または膜、3.必要に応じて、非有孔の環であって、上記有孔のフリット、フィルター、フリース、または膜と上記マトリックスとの間に置かれて、上記フリット、フィルター、フリース、または膜の外側領域を塞いで、移動相が上記マトリックスを通ることなく上記フリットに入ることを防ぐ、非有孔の環、4.必要に応じて、上記クロマトグラフィーユニットの上記入り口および/または出口を塞ぐための少なくとも1つの取り外し可能な閉鎖デバイス(closing device)、および5.必要に応じて、上記マトリックスを通過後の移動相(溶出液)を収集するための少なくとも1つの収集管を含み、ここで上記固体マトリックスは、好ましい実施形態において、150塩基対(bp)〜500塩基対(bp)、好ましくは200bp〜400bp、および最も好ましくは250bp〜300bpのサイズ排除限界(size exclusion limit)を有するゲル形成ポリマーである。好ましくは、上記ゲル形成ポリマーは、10KDa〜10.000KDa、より好ましくは20kDa〜8.000kDaの相当するサイズ排除限界を有する。
このようなクロマトグラフィーデバイスは、好ましくはサイズ排除クロマトグラフィー(SEC)に使用される。好ましくは水ベースの移動相(例えば、水)、水性有機溶媒、または水性バッファー/溶液が移動相として使用される。この場合、SECはまた、ゲル濾過クロマトグラフィーと称される。サイズ排除クロマトグラフィーは、クロマトグラフィーの方法であり、ここで分子は、それらのサイズに基づいて、より正確には、それらの流体力学上の体積に基づいて分離される。一般的に、水性媒体(例えば、デキストラン、アガロース、ポリアクリルアミド、またはそれらの混合物)中に懸濁されるとき、ゲルベッドを形成することができる固体マトリックスは、バッファー中に懸濁され、ガラス、プラスチック、テフロン(登録商標)、または移動相にも検体にも反応しない任意の他の材料で作られたカラムの中空本体に詰められる。精製されるべきサンプルは、次に上記ゲルベッドの上部表面(の中央)にのせられ、重力によって、または遠心分離、減圧もしくは圧力によって強いられるかのいずれかでゲルを通過する。本発明に従って、好ましくは、カラムを下って移動相が移動するように遠心分離力がかけられ、ここで上記カラムは、遠心分離機において回転させられる(いわゆるスピンカラム技術)。上記ゲルにおける架橋に起因して、特定のサイズの孔が上記ゲルの内部に存在する。低分子は、上記孔を透過することができ、従って、カラムを下って通るにつれて保持されて、ゲルベッドをよりゆっくりと移動するが、他方、大きな分子は、上記孔を透過できず、より速く上記カラムを下って移動する。上記カラムを通過後、精製された検体を含む移動相(今や溶出液と称される)は、次に、上記カラムの出口で収集される。上記固体マトリックスを上記カラムの中空本体内に保持するために、有孔のフリット、フィルター、フリース、または膜が、好ましくは上記カラムの出口と上記固体マトリックスとの間に置かれ、ここで全てのサイズの核酸は、上記フリット、フィルター、フリース、または膜を通過し得る。
SECにおいて、サイズ排除限界は、分子量を定義し、ここで分子は、大きすぎて固定相で捕らえることができない。固体マトリックスのサイズ排除限界は、上記ゲルにおける架橋の度合いによって調整され得る。異なる程度の架橋を有するゲルベッドを形成することができる多種多様な固体マトリックスは、市販されている。
本発明はまた、細胞含有生物学的サンプルから核酸を単離または精製するためのキットによっても表され、そのキットは、1.溶解バッファー、2.必要に応じて、本明細書中に記載されるようなクロマトグラフィーデバイス、および3.指示であって、所望される核酸に依存して、45℃〜59℃の範囲、または60℃〜70℃の範囲における溶解温度のいずれかで、それぞれ適用される温度範囲から、DNA/RNA混合物またはRNAを本質的に含まないDNAのいずれかをもたらす、偶然にも同じ単離または精製方法を実施するための、指示を含む。
実施例
材料および一般実験手順
ゲル濾過媒体をGE−Healthcare(Freiburg,Germany)から得、イオン交換媒体をMerck KgaA(Darmstadt,Germany)から得た。
そうでないと言及されない限り、分析される組織サンプルは、ラットの肝臓組織サンプルであった。
gDNAの量および純度の決定:精製されたサンプル(溶出液)中のgDNA(gDNAの収量)の量を見積もるために、上記サンプルの吸光度を、260nmの波長でUV/Vis分光法によって測定した。320nmで測定されたバックグラウンド吸収値を、OD260値(260nmでの光学濃度)から減算し、その値にDNAの比吸光度係数(specific absorbance factor)である50、および希釈係数を掛けて、μg/μLでのgDNA濃度を得た。さらに、UV/Vis分光法をまた、得られたDNAの純度を判定するために使用した。残留固体粒子は、明瞭な吸光度ピークを示さないが、スペクトル全体において、ベースラインの上昇をもたらす。遊離ヘモグロビンは、410nmの波長で最大の吸光度を有するが、塩およびアジ化ナトリウムのような保存剤は、230nmより下の波長で吸収する。Spectramax II(Molecular Devices,Sunnyvale,CA,USA)96ウェルプレート光度計を、UV/Visスペクトルを記録するために使用した。
得られたgDNAの量のより正確な決定をHPLC分析を用いて実施した。上記スペクトルにおけるgDNA含有ピークについての曲線下面積(AUC)をソフトウェアによって計算し、HPLC標準曲線と比較して、上記サンプル中のgDNAの量を決定した。HPLC分析をまた、Vision BioCadワークステーション(Perseptive Biosystems,Framingham,MA,USA)を用いてサンプルの純度を決定するために使用した。イオン交換樹脂TMAE−Fractogel(S)(E.Merck,Darmstadt,Germany)を充填した0.83mLのPeekカラムを使用した。pH7.2に緩衝化した35容のカラム体積にわたって、CaClの勾配を0mmol/Lから始めて300mmol/Lまで漸増させ、1.5mL/分の流量で、上記サンプルを分析した。吸光度を260nmおよび410nmで連続的に監視した。
アガロースゲル電気泳動を、2.5μLのSYBR−Green IIを含む0.8%のアガロースゲル50mLを用いて実施した。サンプルを、40分間の期間、100ボルトの電圧を用いて泳動した。上記ゲルを、BioRadまたはLTF−Labortechnik(Wasserburg,Germany)から市販されている装置を用いて分析した。
SDS定量化:残留SDSの濃度を、96ウェル光度計内で使用されるように適合されたRusconiらの改変された手順に従って、UV/Vis分光法によって決定した(Rusconi et al.Anal.Biochem.,2001,295(1),31−37)。そのアッセイは、カルボシアニン色素「Stains All」(4,5,4’,5’−ジベンゾ−3,3’−ジエチル−9−メチルチオカルボシアニンブロミド)とSDSとの特異的な反応に基づいており、それは黄色の形成をもたらす(438nmで最大の吸光度)。SDSは、本実施例において、ドデシル硫酸イオンの供給源として使用されるので、溶液中のSDSの量(容量モル濃度)は、溶液に存在するドデシル硫酸イオンの量(容量モル濃度)と等しいということが理解されるべきである。
上記色素のストック溶液1mL(50%のイソプロパノール1.0mL中1.0mgの「Stains All」)を1.0mLのホルムアミドおよび18mLの水で希釈して、上記色素のすぐに使える溶液を得た。上記サンプル中のSDSの量を決定するために、5μLのサンプル溶液を、マイクロタイタープレートに置き、100μLのすぐに使える溶液と混合し、そして438nmで上記プレートを読む前に、暗所で室温にて5分間インキュベートした。上記サンプル中のSDSの量を、それぞれ250μmol/L、167μmol/L、111μmol/L、74μmol/L、49μmol/L、32μmol/L、および21μmol/LのSDS濃度を含む溶液の438nmでの吸光度を記録することによって確立した較正曲線と比較することによって検索した。
伝導度測定:上記サンプルにおけるイオン強度を決定するために、20℃に較正したConsort C831 Conductometer(LTF−Labortechnik,Wasserburg,Germany)を用いて伝導度測定を実施した。2mLの最小限の体積が、測定に必要であるので、各サンプルの20μLのアリコートを、測定前に1980μLの水で希釈した。
PCR増幅:リアルタイムPCR(qRT−PCR)アッセイを、Rotor−Gene 2000または3000サイクラー(Corbett,Sydney,Australia)上で50μLの規模で、またはTaqMan 7700分析器(Applied Biosystems,Foster City,CA,USA)において行った。
jun RT−PCRアッセイについて、Applied Biosystems(Darmstadt,Germany)からのプライマー/プローブシステム(FAM)に基づいて、20×Jun PCRプライマー/プローブ混合物を含む市販のキット(Part.No:4327113F)を、Applied Biosystemsからの2×TaqMan PCRユニバーサルマスター混合物と組み合わせて使用した。
ゲノムDNA標準を、QIA−symphonyプラットフォーム(QIAGEN,Hilden,Germany)におけるQIAsymphony DNAキットを用いてラットの尾から精製し、製造者のプロトコル(QIAGEN,Hilden,Germany)に従って、QIAGENチップ2500を用いて、その後の陰イオン交換クロマトグラフィー(AEX)によってさらに精製した。上記gDNAを、−20℃にてアリコートで保存し、使用直前に解凍した。
実施例1:異なるバッファー、異なるpHでのブタ肝臓組織の溶解
以下の組成の溶解バッファーを調製した:参照バッファーA:100mmol/LのTRIS、5mmol/LのEDTA、100mmol/LのMgSO、および100mmol/LのSDS、これをHSOの添加によってpH6.0に調製した;参照バッファーB:100mmol/LのTRIS、5mmol/LのEDTA、100mmol/LのMgSO、および100mmol/LのSDS、これをHSOの添加によってpH8.0に調製した;本発明に従う溶解バッファー:TRIS 25mmol/L、SDS 25mmol/L、これをHSO(25%v/v)の添加によってpH8.5に調製した。全てのバッファー組成物を水性溶液として調製した。参照バッファー組成物AおよびBは、細胞含有材料を溶解するために一般的に使用される標準的なバッファー組成物を基礎としており、アルカリ性pH、および37℃より高い温度でRNAを分解することが報告されたMg2+イオンをさらに含むものである(N.G.AbouHaidar and I.G.Ivanov Z.Naturforsch.1999,54 c,542−548)。ブタ肝臓組織のサンプル(各25mg)を、それぞれ500μLの参照バッファーA、参照バッファーB、および本発明に従うバッファーで、56℃にてインキュベートした。タンパク質の枯渇を補助するために、10μLのQIAGENプロテイナーゼK(2.5AU/ml)(QIAGEN,Hilden,Germany)を各サンプル溶液に加えた。ブタ肝臓組織の溶解は、参照バッファーBおよび本発明のバッファーを用いて通常40分間以内に完了したが、残留組織フラグメントは、参照バッファーAを用いたとき、2時間のインキュベーション後でさえ依然として存在した。従って、AbouHaidarらによって記載される結果は、実証できなかった。
参照実施例2:参照バッファーBを用いて得られる溶解産物からのドデシル硫酸イオンの沈殿
ドデシル硫酸のカリウム塩が、酸性またはほとんど中性のpHにおいて非常に低い溶解度を有することは、当該分野から公知であったが、参照バッファーBを用いて得られる上記溶解産物における上記ドデシル硫酸イオンを、カリウムイオンの添加によって沈殿させることを初めに試みた。上記溶解産物を、ドデシル硫酸イオンの沈殿、およびその後の形成された沈殿物の除去後に、PCR反応において直接使用することを意図して、PCR反応が通常約8〜9のpHを必要とするので、ドデシル硫酸イオンを沈殿させるためにアルカリ性のカリウム塩の溶液を上記溶解産物に加えた。
この理由のために、炭酸カリウム(KCO)および炭酸水素カリウム(KHCO)をカリウムイオンのアルカリ性供給源として試験した。20mgのブタ肝臓組織のサンプルを500μLの参照バッファーB(pH8.0)に懸濁し、56℃で30分間インキュベートした。上記ドデシル硫酸イオンを上記溶解産物から沈殿させるために、1サンプル当たり140μLの0.25MのKCO水性溶液、および1サンプル当たり350μLの0.25MのKHCO水性溶液を、2つのサンプルにそれぞれ加えた。全てのサンプルを氷浴で5分間インキュベートした。KHCOの添加は、上記溶解産物のpHを著しく変化させなかったが、KCOの添加後にpHのわずかな上昇を観測した。この理由のために、KCOで処理されたサンプルを2%のHCl(水性)3μLを加えることによって中和した。全てのサンプルを遠心分離して、上記沈殿物を除去し、その上清のアリコート(4μL)をアガロースゲルにおいて分析した。陽性対照DNAとして、参照バッファーBを用いて溶解したブタ肝臓組織の2つのさらなるサンプルを、RNアーゼ処理を含む、磁性粒子に基づく結合−洗浄−溶出コンセプトを用いて、QIAsymphony DNAハンドブック05/2008に従って、QIAsymphonyプラットフォーム(QIAGEN,Hilden,Germany)において精製した。
電気泳動ゲルを図1に示す。上記サンプルに存在するフラグメントのサイズを同定するために、Gibco 1kbプラスDNAラダー(Invitrogen GmbH,Karlsruhe,Germany))を長さの標準として使用した(レーン1)。レーン2および3において、QIAsymphonyプラットフォームを用いて精製された溶解産物を分析した。これらのサンプルにおいて、適正な質の、gDNAを主に検出したが、多くの量のリボソームRNA(rRNA)がKCO(レーン4および5)およびKHCO(レーン6および7)で処理した上記サンプルに存在する。AbouHaidarによると、pH8.0での30分間の溶解時間内にTRISバッファーとマグネシウムイオンとの組み合わせによって加水分解されているはずだったので、上記サンプル中のrRNAの存在は予期しないものであった。
従って、0.25倍濃度〜2倍濃度範囲の異なる濃度の参照バッファーBを用いて、増加した40分間のインキュベーション時間で、56℃にて、その溶解実験を繰り返した。バッファー濃度に関わらず、全サンプルのSYBR−green IIで染色したアガロースゲルにおいて、無傷のRNAを検出した(データを示さず)。従って、マグネシウムイオンと、さらにSDSを含み、わずかにアルカリ性のpHのTRISバッファーとの組み合わせは、無傷のゲノムDNAの存在下、溶解した組織サンプルからのRNAの崩壊に使用することができない。
実施例3:マグネシウムイオンなしでの、種々の温度におけるRNAの崩壊
組織サンプルの溶解および得られた溶解産物に存在するRNAの崩壊に与える温度の効果を研究するために、10mgのブタ肝臓のサンプルを、25mmol/LのTRISおよび25mmol/LのSDSを含むが、EDTAおよびMgClを全く含まず、HSOの添加によってpH8.0に調整したバッファーに懸濁した。そのサンプルを異なる温度で40分間インキュベートし、その後、ゲル電気泳動によって分析した。
結果を図2に表す:多くの量のRNAは、上記サンプルを56℃でインキュベートした後に依然として存在したが、RNAの量は、上記サンプルを60℃でインキュベートした後には著しく低減された。上記サンプルを、60℃より上の温度でインキュベートしたとき、ゲル電気泳動によってRNAを全く検出し得なかった。最適温度を62℃に決定した。さらに、右側のアガロースゲルに示されるように、gDNAの完全性を損なうことなく上記溶解バッファーからEDTAを除外することは可能であり、そのことは、キレート剤を除去する必要なしでの、その後のPCR反応を可能にした。
さらなる実験において、10mgの肝臓組織のサンプルを異なる溶液/バッファーにおいて62℃で30分間インキュベートすることによって、上記サンプルを溶解に供した。各実験を二重で実施した。結果を図3に表す:水において、ならびにSDSを含まない25mmol/LのTRISの水性溶液において、検出可能gDNAは観測されなかった。市販のQIAGEN ATLバッファー(QIAGEN,Hilden,Germany)において、ならびにTRISおよびSDSを含む本発明に従うバッファーにおいて、RNAの完全な崩壊を観測したが、上記サンプルに存在するgDNAは、加水分解から保護された。MgSO(それぞれ50mMまたは100mM)をTRIS/SDSバッファーに加えることは、RNAが、62℃の温度でさえ、加水分解から部分的に保護されることをもたらした。従って、RNAを本質的に含まないDNAを単離するための最適なバッファー組成は、TRISおよびSDSを、両方が25mmol/Lの濃度で含むべきであり、上記バッファー溶液のpHは硫酸の添加によってpH8.5に調整されるが、Mg2+イオンおよびEDTAを含むべきでない。プロテアーゼ(例えば、QIAGENプロテアーゼまたはQIAGENプロテイナーゼK(10μL;2.5AU/ml))は、好ましくはタンパク質の崩壊を補助するために組織材料の再懸濁後に、上記バッファーに加えられ得る。

Claims (6)

  1. 少なくともDNA、RNA、およびタンパク質を含む細胞含有生物学的サンプルから核酸を単離および精製するための方法であって、該方法は、少なくとも、1.該サンプルを溶解バッファーと混合するステップ、2.DNAおよびRNAを得るために45℃と59℃との間の範囲内、またはRNAを本質的に含まないDNAを得るために60℃と70℃との間の範囲内のいずれかの温度で該サンプルをインキュベートするステップ、ならびに3.任意の夾雑物質から核酸を本質的に分離するステップ、を含む、方法。
  2. ステップ2における、インキュベートするステップが、少なくとも5分間、好ましくは10分間〜80分間、より好ましくは15分間〜60分間実施される、請求項1に記載の方法。
  3. 同じ細胞含有生物学的サンプルからの、DNA/RNA混合物の単離か、またはRNAを本質的に含まないDNAの単離かのいずれか異なるように、偶然にも同様の、核酸の単離および/または精製方法の間の、45℃〜59℃の温度範囲、および60℃〜70℃の温度範囲の適用。
  4. DNAとRNAとの組み合わせを単離するために前記温度範囲が、50℃〜58℃、好ましくは55℃〜57℃から選択されるか、RNAを本質的に含まないDNAの単離のために該温度範囲が、61℃〜65℃、好ましくは61℃〜63℃から選択される、請求項1〜3のいずれかに記載の方法または適用。
  5. 陰イオン界面活性剤を含むが、好ましくは、キレート剤も錯化剤も本質的に含まない溶解バッファーが使用される、請求項1〜4のいずれかに記載の方法または適用。
  6. 前記溶解バッファーがpH8〜9の範囲にあるpHを有する、請求項5に記載の方法。
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