JP2013522290A - アルコールの製造方法 - Google Patents

アルコールの製造方法 Download PDF

Info

Publication number
JP2013522290A
JP2013522290A JP2013500049A JP2013500049A JP2013522290A JP 2013522290 A JP2013522290 A JP 2013522290A JP 2013500049 A JP2013500049 A JP 2013500049A JP 2013500049 A JP2013500049 A JP 2013500049A JP 2013522290 A JP2013522290 A JP 2013522290A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
hydrogenation
aldehyde
hydrogen
reactor
decomposition
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2013500049A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5746749B2 (ja
Inventor
フリート アリー ファン
ドリーシュ エディ テオフィル アンドレア ヴァン
Original Assignee
エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Family has litigation
First worldwide family litigation filed litigation Critical https://patents.darts-ip.com/?family=43567672&utm_source=google_patent&utm_medium=platform_link&utm_campaign=public_patent_search&patent=JP2013522290(A) "Global patent litigation dataset” by Darts-ip is licensed under a Creative Commons Attribution 4.0 International License.
Application filed by エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク filed Critical エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク
Publication of JP2013522290A publication Critical patent/JP2013522290A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5746749B2 publication Critical patent/JP5746749B2/ja
Active legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C29/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
    • C07C29/132Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of an oxygen containing functional group
    • C07C29/136Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of an oxygen containing functional group of >C=O containing groups, e.g. —COOH
    • C07C29/14Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of an oxygen containing functional group of >C=O containing groups, e.g. —COOH of a —CHO group
    • C07C29/141Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by reduction of an oxygen containing functional group of >C=O containing groups, e.g. —COOH of a —CHO group with hydrogen or hydrogen-containing gases
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C29/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
    • C07C29/16Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by oxo-reaction combined with reduction
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C45/00Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds
    • C07C45/49Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide
    • C07C45/50Preparation of compounds having >C = O groups bound only to carbon or hydrogen atoms; Preparation of chelates of such compounds by reaction with carbon monoxide by oxo-reactions
    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07CACYCLIC OR CARBOCYCLIC COMPOUNDS
    • C07C29/00Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring
    • C07C29/17Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by hydrogenation of carbon-to-carbon double or triple bonds
    • C07C29/175Preparation of compounds having hydroxy or O-metal groups bound to a carbon atom not belonging to a six-membered aromatic ring by hydrogenation of carbon-to-carbon double or triple bonds with simultaneous reduction of an oxo group

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

本開示は一般的に、少なくとも1種の分岐C5-C14オレフィンを含むオレフィン混合物をヒドロホルミル化してアルデヒドとギ酸エステルを含むヒドロホルミル化生成物を形成する工程;このヒドロホルミル化生成物を、少なくとも1つの第1水素化反応器中で、少なくとも1種の触媒と、水と、水素と、ヒドロホルミル化生成物とを接触させてヒドロホルミル化生成物をC6-C15アルコール混合物に変換することを含む水素化工程に供給する工程を含むC6-C15アルコール混合物の製造方法であって;水素が、ギ酸エステルの分解から及び少なくとも1つの第1水素化反応器への少なくとも1つの外部源から供給される方法に関する。
【選択図】図1

Description

(関連出願の相互参照)
この出願は、2010年3月15日に出願されたU.S.S.N.61/313,946、及び2010年4月23日に出願されたEP10160909.7(参照により開示内容全体を援用する)の利益を主張する。
この出願は、2009年6月3日に出願されたU.S.S.N.61/183,757にも関連している。
(発明の分野)
本発明は、アルコール及びアルコール混合物の製造用アルデヒド及びアルデヒド混合物の水素化方法に関する。
(背景)
アルコールは、例えば、多くの場合オキソ若しくはオキソ化法又はオキソ合成と呼ばれる、オレフィンのヒドロホルミル化によって得られたアルデヒドの接触水素化によって得られる。多くの有機化合物を調製するための溶媒及び中間体として大量のアルコールが使用される。アルコールの重要な下流生成物は可塑剤及び洗浄剤である。
触媒を用いてアルデヒドを水素で還元してアルコールを形成することができる。元素周期表の第1b、2b、6b、7b及び/又は8族の少なくとも1種の化合物を含む触媒が頻繁に用いられる。気相又は液相中で触媒を用いて連続的又はバッチ式でアルデヒドの水素化を行うことができる。
例えば、米国特許第6,680,414号(EP 1 219 584 Bに相当)は、水を含む均一液相中、かつ固定層触媒上で、1種以上のC4-16オレフィンのヒドロホルミル化から直接得られた少なくとも1種のヒドロホルミル化生成物を連続的に水素化して少なくとも1種の結果混合物を生成する工程を含む方法を開示している。ここで、前記固定層触媒は、元素周期表第8族の少なくとも1種の遷移元素を含み;前記結果混合物は少なくとも1種の対応アルコールと0.05〜10重量%の水を含み;かつ該方法の定常状態操作では、水素化で消費されるより3〜50%多い水素が水素化に供給される。
他の背景参考文献としては、GB 2 142 010、DE 198 42 370、DE 2 628 987、DE 198 42 370、DE 102 41 266、WO 2001/97809、WO 2005/058782、EP 3 192 08 A、米国特許第2,809,220号、第4,401,834号、第5,059,710号、及び第5,306,848号が挙げられる。
オキソ法からのアルデヒドの水素化によるアルコールの工業生産のためには、特に大量生成物の場合、固定層に局在化した触媒を使用する連続的気相又は液相法が選ばれる。
気相水素化に比べて、液相水素化はより好ましいエネルギー収支を有し、より高い空時収量を与える。水素化すべきアルデヒドのモル質量が増加するにつれて、すなわち、沸点が上昇するにつれて、さらに好ましいエネルギー収支の利点が増す。6個以上の炭素原子、好ましくは、6〜15個の炭素原子を有する高級アルデヒドは液相中で水素化される。
しかしながら、液相中の水素化には、アルデヒドとアルコールが両方とも高濃度のため、後続及び二次反応によって、米国特許第6,680,414号が「ハイボイラー(high boiler)」と称するものの形成が促進されるという欠点がある。従って、アルデヒドはより容易にアルドール反応(付加及び/又は縮合)を受け、アルコールとヘミアセタール又はアセタールを形成する可能性がある。形成されたアセタール又はヘミアセタールは、それぞれ、アルコール又は水の脱離を受けて(不飽和)エーテルを形成する可能性があり、これは該反応条件下で水素化されて飽和エーテルを形成する。このようにしてこれらの二次副生物が収率を下げる。水素化に用いられる工業アルデヒド混合物は多くの場合既に可変濃度の「ハイボイラー」を含有する。
例えば、コバルト触媒の存在下におけるオレフィンのヒドロホルミル化はギ酸のエステル(ギ酸エステル)と、アルドール生成物、高級エステル、及びエーテルのみならず「ハイボイラー」としてアセタールをも含有する粗製アルデヒドを与える。
出発原材料としてヒドロホルミル化生成物を利用するいくつかの商業的方法では、水素化供給原料、すなわち水素化すべき供給原料は15wt%までのギ酸エステルを含有し得る。水素化触媒、例えば銅クロマイト、硫化ニッケル、モリブデン触媒、又はニッケル触媒と接触すると、ギ酸エステルは分解してオキソアルコール、CH3OH(メタノール)、H2(水素)、及びCO2(二酸化炭素)を形成する。水素化供給原料の含水量が低く、反応器の温度と圧力が高いときはメタノール形成が有利である。或いは、反応器の含水量がほぼ3wt%であり、かつ反応器の温度と圧力が低い方、例えば、10〜60barで100〜200℃のときはCO2及びH2の形成が有利である。分解から生じた水素は、特定条件下でアルデヒドの水素化反応に役立ち得る。しかしながら、多すぎるメタノールの生成は、メタノールはプラント内で結局廃水に成り得るので望ましくない。さらなる説明のために以下の反応スケジュールをも提供する。
R-CH2-OOCH+H2O→R-CH2OH+HCOOH (I)
HCOOH→CO2+H2 (II)
R-CH2-OOCH+2H2→R-CH2OH+CH3OH (III)
さらに、理論に拘束されるものではないが、メタノールは、水素化供給原料中に存在するノナン酸とのエステル化反応によるノナン酸メチル等の副生物の形成を促し得る。
従って、ギ酸エステルの分解から生成される水素を利用しながら、メタノール及びその結果としての、同分解又は後続反応からも生成される副生物の量を最小限にする水素化方法を提供する必要がある。
(概要)
本発明は、下記工程:少なくとも1種の分岐C5-C14オレフィンを含むオレフィン混合物をヒドロホルミル化してアルデヒドとギ酸エステルを含むヒドロホルミル化生成物を形成する工程;このヒドロホルミル化生成物を、少なくとも1つの第1水素化反応器中で、少なくとも1種の触媒と、供給原料の総重量に基づいて少なくとも1wt%の水と、水素と、ヒドロホルミル化生成物とを接触させてヒドロホルミル化生成物をC6-C15アルコール混合物に変換することを含む水素化工程に供給する工程を含むC6-C15アルコール混合物の製造方法であって;水素は、ギ酸エステルの分解から及び少なくとも1つの第1水素化反応器への少なくとも1つの外部源から供給され、かつアルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の少なくとも5%以上がギ酸エステルの分解から供給され、アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の100%又は100%未満が少なくとも1つの外部源から供給される方法を提供する。
ここで開示するいずれの実施形態においても、アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の少なくとも10%以上がギ酸エステルの分解から供給され得る。
ここで開示するいずれの実施形態においても、アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の少なくとも15%以上がギ酸エステルの分解から供給され得る。
ここで開示するいずれの実施形態においても、アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の少なくとも25%以上がギ酸エステルの分解から供給され得る。
ここで開示するいずれの実施形態においても、アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の少なくとも30%以上がギ酸エステルの分解から供給され得る。
ここで開示するいずれの実施形態においても、ギ酸エステルの分解及び少なくとも1つの外部源から少なくとも1つの第1水素化反応器へ供給される水素は、アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の10〜100%過剰に供給され得る。
ここで開示するいずれの実施形態においても、ギ酸エステルの分解及び少なくとも1つの外部源から少なくとも1つの第1水素化反応器へ供給される水素は、アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の10〜50%過剰に供給され得る。
ここで開示するいずれの実施形態においても、ギ酸エステルの分解及び少なくとも1つの外部源から少なくとも1つの第1水素化反応器へ供給される水素は、アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の10〜40%過剰に供給され得る。
ここで開示するいずれの実施形態においても、ギ酸エステルの分解及び少なくとも1つの外部源から少なくとも1つの第1水素化反応器へ供給される水素は、アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の30〜50%過剰に供給され得る。
アルデヒドを含むヒドロホルミル化生成物の水素化中にギ酸エステルの分解からもたらされる水素の量を示すグラフである。 水素化プロセス中のギ酸エステルのメタノールへの分解後のグラフを示す。 ブランコ(blanco)サンプルについての典型的な滴定曲線である(詳細な説明については下記SAP価参照)。 品質管理(QC)サンプルについての典型的な滴定曲線である(詳細な説明については下記SAP価参照)。
(詳細な説明)
本明細書では、元素周期表及びその族への全ての言及は、ローマ数字(同一にも現れる)で表された以前のIUPAC形式に言及していない限り、又は特に断りのない限り、HAWLEY’S CONDENSED CHEMICAL DICTIONARY、第3版、John Wiley & Sons, Inc.(1997)に公表された(IUPACから許可を得てそこに複製された)新命名法(NEW NOTATION)への言及である。
アルコールは、例えば、オレフィンのヒドロホルミル化によって得られたアルデヒド又はアルデヒド混合物の接触水素化によって得られる。本明細書では、「アルデヒド混合物」は、水素化プロセスへの供給原料の総重量に基づいて、少なくとも1wt%以上の少なくとも1種のアルデヒドを含むいずれの混合物をも指す。いくつかの実施形態では、反応器への供給原料中のアルデヒドの量は、供給原料の総重量に基づいて、1〜60wt%、或いは、5〜20wt%であってよい。
ヒドロホルミル化化によるアルデヒド又はアルデヒド混合物の調製用の出発原料は、一般的に4〜16、好ましくは6〜15個の炭素原子と、末端又は内部C-C二重結合とを有するオレフィン又はオレフィン混合物、例えば、1-ブテン、2-ブテン、イソブテン、1-ペンテン、2-ペンテン、2-メチル-1-ブテン、2-メチル-2-ブテン、3-メチル-1-ブテン、1-ヘキセン、2-ヘキセン、3-ヘキセン、及びプロペンの二量化で得られるC6-オレフィン混合物(ジプロペン)、ヘプテン、2-メチル-1-ヘキセン、3-メチル-1-ヘキセン、オクテン、2-メチルヘプテン、3-メチルヘプテン、5-メチル-2-ヘプテン、6-メチル-2-ヘプテン、2-エチル-1-ヘキセン、及びブテンの二量化で得られる異性体C8-オレフィン(ジブテン)の混合物、ノネン、2-メチルオクテン、3-メチルオクテン、及びプロペンの三量化で得られるC9-オレフィン混合物(トリプロペン)、デセン、2-エチル-1-オクテン、ドデセン、及びプロペンの四量化又はブテンの三量化で得られるC12-オレフィン混合物(テトラプロペン又はトリブテン)、テトラデセン、ペンタデセン、ヘキサデセン、及びブテンの四量化で得られるC16-オレフィン混合物(テトラブテン)であり、並びに任意に、同一又は類似の鎖長を有するフラクションへの蒸留による分離後に、異なる炭素原子数(例えば、2〜5個の炭素原子)を有するオレフィンの共オリゴマー化によって調製されるオレフィン混合物もある。出発原料は上記のいずれの混合物を含んでもよい。
例えば、可塑剤エステルの製造用に大量に生産されるノニルアルコールの生産で使われるオクテンは、ニッケル含有触媒を利用するブテンの二量化によって、例えば、OCTOLTM若しくはDIMERSOLTM法、又はゼオライト若しくは他の酸性触媒上の二量化によって生産され得る。或いは、平均約8個の炭素原子のオレフィン混合物は、リン酸触媒などの酸触媒を用いるオレフィン混合物のオリゴマー化によって得られる。
フィッシャー・トロプシュ合成によって生成されたオレフィン又はオレフィン混合物及びエテン又はメタセシス反応によって得られるオレフィンのオリゴマー化によって得られたオレフィンをも同様に使用することができる。ヒドロホルミル化混合物の調製用の典型的な出発原料は、一般的にC8-、C9-、C12-、C15-又はC16-オレフィン及び/又はその混合物であってよい。
(ヒドロホルミル化)
オレフィンは、技術上周知の様式でヒドロホルミル化され、その生成物を水素化プロセス用の出発原料として利用することができる。ヒドロホルミル化法は、触媒の存在化でオレフィンが一酸化炭素及び水素と反応して、供給原料オレフィンより1個多い炭素原子を含むアルデヒドとアルコールを形成する周知の方法である。この方法は、何年にもわたって商業的に操業されており、利用される2つの主要技術群があった。その1つは、低圧オキソ法群として知られ、一般的に、低圧で必要な安定性を与えるため、ロジウムと有機リン配位子の有機金属錯体の触媒としての使用を含み、10〜100Barの圧力で動作する。第2の方法群は、高圧又は中圧法群として知られ、一般的に未変性コバルト又はロジウムをベースとした触媒の使用を含み、典型的に100〜350Barの圧力で動作する。一般的に低圧法は、不分岐かつ末端の主に低級オレフィン、例えばエチレン、プロピレン及びn-ブテン等のヒドロホルミル化に使用されるが、n-ヘキセン-1及び1-オクテン-1、又は界面活性剤範囲のフィッシャー・トロプシュオレフィン混合物にも使用される。一方、高圧又は中圧法は、直鎖及び/又は分岐した高級オレフィン又は混合物、例えば5個以上の炭素原子を含むもののヒドロホルミル化に主に用いられる。この方法は、C6〜C15の範囲、特にC9〜C13の範囲にある「高級」アルコール又はアルデヒド又は酸として知られるアルコール又はアルデヒド又は酸を生産するために広く利用される。本明細書で開示するいくつかの実施形態は、高圧コバルト触媒ヒドロホルミル化法に特に適用できる。当該技術を利用するとギ酸エステルの生産量が特に高いからである。
ヒドロホルミル化は、典型的にコバルト又はロジウム、時にはパラジウムをベースとしてよい均一に溶解した触媒錯体を使用する。配位子を用いて触媒錯体を改変してよく、普通はリンベースであり、トリブチルホスフィンがコバルト金属と共に使用するものとして典型的に知られている。ロジウムでは、配位子は典型的に有機ホスフィン、トリフェニルホスフィン(TPP)又はその酸化物変形形態、つまり有機ホスファイトである。
コバルト触媒ヒドロホルミル化を利用する場合、生成物は典型的に脱コバルトされる。一実施形態では、デコバルター(decobalter)中で水酸化ナトリウム又は炭酸ナトリウム等の塩基を用いて活性コバルト種HCo(CO)4を中和することによって脱コバルトを行う。デコバルター条件は、中和がヒドロコバルトカルボニルをナトリウムコバルトカルボニルに変換するような条件である。典型的条件は、コバルトの中和に必要な量を超える化学量論的に過剰な水酸化ナトリウム又は炭酸ナトリウムを使用することであり、200%まで、特に100%〜180%の過剰が有用である。デコバルターは典型的に範囲155〜165℃の温度で操作され、ナトリウムコバルトカルボニルの形成を確実にし、かつ7.8〜8.5の範囲でpHをも緩衝するのに十分な一酸化炭素及び/又は炭酸塩がデコバルター内に存在するのが好ましい。
ヒドロホルミル化反応器内に水が存在してよい。水の注入はギ酸エステル及び重質副生物の形成を減らす。ある種類の実施形態では、複数の反応器と共に使用する場合、水を第1反応器に注入すべきであり、第2及びその後の反応器に注入してもよい。ガス-リフト反応器では、底部に有意な量のよどんだ自由水相の形成が反応器流体の循環に妨害になり、閉塞さえしてしまうことがある。底部から自由水を連続的に除去するガス-リフト反応器は、WO 01/14297に記載されている。一実施形態では、水除去能力がない場合、反応器内におけるよどんだ自由水相の形成を回避するため、導入される水の量が反応混合物中の水の溶解度を超えないか、又はその10若しくは20%より多くは超えないことが好ましいであろう。
いくつかの実施形態では、オレフィン供給原料の重量に基づいて3wt%以下、或いは2wt%以下の水を第1ヒドロホルミル化反応器、例えば、直列に接続された複数の反応器で使用すべきであり、典型的に1.0wt%〜1.75wt%、或いは1.5wt%を使用すべきである。供給原料中の不飽和物質の重量であるオレフィン供給原料の重量は典型的に供給原料の95wt%を超え、多くの場合99wt%を超える。第2反応器に水を注入する場合、反応器のデザインに応じて同様の考慮が当てはまり得る。第2反応器内の様々な液体組成のため、この反応器内では水の溶解度が異なることがあり、典型的にオレフィン供給原料に基づいて全部で2.5wt%の水が存在してよい。これらの水の量は、C6〜C11アルコールの生産に容易に当てはまる。しかし、より重いアルコールのヒドロホルミル化反応混合物の水の溶解度はより低いため、より重いアルコールの生産のためには水の量を減らさなければならないかもしれない。
水の注入はプラント利用のみならず一酸化炭素の利用に有意な改善をもたらす。水と反応物質との良い混合を確実にし、かつオレフィン対水の供給比の大きな変動を防止をもするように水を注入しなければならない。
従って、ある種類の実施形態では、完全操作可能な反応器に水を注入してよく、ループ反応器を使用する場合は、水を注入するときに少なくとも0.6メートル/秒の速度で物質が循環していることが好ましい。水及びオレフィンを所望の水対オレフィン比で反応器に連続的に導入してよい。
典型的に、錯体を安定化するための添加剤、例えば有機ホスフィン又はホスファイトの有無にかかわらず、ロジウム又はコバルト触媒を用いてヒドロホルミル化を行うことができる。温度と圧力は、触媒又はオレフィンに応じて、広い範囲内で変化し得る。オレフィンのヒドロホルミル化のさらなる詳細は、例えば、J. Falbe, New Syntheses with Carbon Monoxide, Springer-Verlag, Heidelberg-New York, 1980, 99ページ ff.、及びKirk-Othmer, Encyclopedia of Chemical Technology, 17巻, 第4版, John Wiley & Sons, 902〜919ページ (1996)にも記載されている。
ある種類の実施形態では、C8-、C12-オレフィン、又はC8-、C12-オレフィン混合物から調製されたヒドロホルミル化混合物を使用することを選ぶ。しかしながら、本明細書で開示する実施形態は、技術上周知のいずれのヒドロホルミル化混合物とも使用可能である。さらに、水素化前に炭化水素(例えば、オレフィン及びパラフィン)をヒドロホルミル化混合物から分離してよい。
(水素化)
一実施形態では、アルデヒドの水素化は、水の存在化で液相によって起こり、固定層に局在化したペレット化/成形押出触媒を用いて行ってよい。これらの触媒は、周期表の第1b、2b、6b、7b及び/又は8族の1種以上の金属、特に、ニッケル、銅、クロム、及びモリブデン触媒を含んでよい。具体例として、限定するものではないが、銅クロマイト、ニッケル、硫化ニッケルモリブデン(sulphided nickel molybdenum)、ニッケルモリブデン、硫化コバルトモリブデン、コバルトモリブデン、及びその組合せが挙げられる。酸化アルミニウム、酸化ケイ素、酸化チタン、アルミノケイ酸塩などの担体上の触媒又は担体のない触媒を使用することができる。
さらに他の実施形態では、担体材料のない触媒を使用することもできる。これらの触媒は、触媒の総重量に基づいて、一般的に約0.2〜30wt%のニッケル、約0.3〜40wt%の銅、及び約18〜40wt%のクロムを含む。一実施形態では、水素化触媒は、Cu、Cr、Ba、及び、必要に応じて、Siを含有するCuCrを含む。触媒は、20質量%までの塩基性物質、例えばアルカリ金属又はアルカリ土類金属の酸化物又は水酸化物、並びに同量の他の不活性材料又は特性改変材料、例えばグラファイト等をもさらに含むことができる。多くの実施形態では、使用する触媒は如何なるイオウ又はイオウ化合物も含有しない。
一実施形態では、担持触媒は0.3〜15重量%の銅及び0.3〜15重量%のニッケルと、活性化剤として0.05〜3.5重量%のクロム及び0〜1.6重量%のアルカリ金属とを含有し得る。担体材料は酸化アルミニウム及び/又は酸化ケイ素を含み得る。
ある種類の実施形態では、触媒をそれらが低い流れ抵抗を提供する形態、例えば、顆粒、ペレット、又は成形体、例えばタブレット、円柱、球、押出物又は環の形態で用いる。水素化反応器内でそれらが還元されない場合、使用前に水素流中、例えば、140〜250℃でそれらを加熱することによって活性化することが多い。例えば、液相の存在化での水素による還元方法は、DE 199 33 348.3に記載されている。
水の存在化で均一液相中、反応器からの均一液相生産物(該生産物の総重量に基づいて0.05〜10質量%、或いは1.5〜8質量%、或いは1〜5質量%の水を含有する)を用いて水素化を行うことができる。含水量は、化学反応による水の消費及び水素化からのオフガスに伴う水の排出とは無関係とみなすべきである。いくつかの実施形態では、水素化の反応条件下では、水は主に有機出発原料/生成物相中に存在し、ごく一部だけが気相中に存在する。この場合、気相中にはほとんど又は全く水は存在せず、さらなる液体の水相は存在しない。有機相中の水の特定量は、反応条件下における水の溶解度、水の蒸気圧、及び相比(気体対液体)によって決まる。必要な水の最小量は、ギ酸エステル、アセタール、エーテルアルデヒド、アルドール縮合生成物、及びいずれもの他の加水分解性物質の加水分解で消費される量である。
特に液相水素化では、水素化反応器は、温度制御及び熱除去用のジャケットを備えた垂直管であってよい。それらは上昇流モード又は下降流モードで操作可能である。ジャケット内では、熱冷却媒体をそこから引き抜き、かつそこに冷却媒体を供給し得る系の周りでポンプを用いて水又は別の適切な冷却媒体、例えばアルカノール、好ましくはメタノールを循環させてよい。各反応器は、熱交換器であるいわゆる調節器を備え、その片側は冷却媒体が循環する部分であり、その他の側は、供給原料が反応器自体に移動する前に反応器供給原料を適温に調節するためである。先頭反応器でない反応器が比較的新鮮かつ活性な触媒を含み、ひいては運転開始(start-of-run)条件で操作する必要があるときは反応器供給原料の調節が特に重要であり、これは典型的に、より低温を必要とする。一方で上流反応器は、部分的に不活化した触媒を含有し得るので、運転中間(mid-of-run)条件又は運転終了(end-of-run)条件で操作する必要があり、より高い温度を必要とし得る。従って、供給原料を調節すると、活性触媒が取扱うには熱すぎる反応器供給原料を回避し、ひいては温度暴走の危険を減らすことができる。
気相水素化では、反応器は、触媒の1つ以上の固定層を含むことができ、かつ温度制御のため冷却器の新鮮又は再利用水素を反応器の供給原料に又は反応器内の触媒層間に注入することができる。
ヒドロホルミル化工程からの典型的には金属触媒を除去した後の生成物を直接次の水素化工程に送ってよく、或いは、まず未反応オレフィンを留去し、必要に応じて再循環させ、次に流れの残留物を、典型的にギ酸エステル、アセタール及び他の重質物を含め、水素化に供給してよい。
この水素化工程でも、ギ酸エステル、アセタール、エーテルアルデヒド、アルドール縮合生成物、及びいずれもの他の加水分解性物質の還元をさらに促す目的で、一般的に水が導入される。
このようにギ酸エステルは水素化中にも加水分解されて副生物のギ酸エステルを生成し得る。いくつかの水素化触媒は、他の触媒に比べてギ酸エステルの存在に抵抗力がある。水素化工程でギ酸エステルが反応してなくなってしまういくつかの反応から副生物としてメタノールが形成され得る。我々は、水素化中のメタノールの形成は、水素化触媒のタイプ、存在する水の量、及び水素化条件によって決まり得ることを見い出した。
水素化工程でアセタールを低レベルに減少させることが特に重要である。水素化生成物中に残されたいずれのアセタールも最後には、典型的に下流で行われるアルコールの蒸留工程からの底部副生物中の重質物になってしまう可能性があるからである。他の触媒に比べてアセタールの除去に優れる水素化触媒もある。
従って、水素化触媒の選択は、そのアルデヒド水素化の活性に加えていくつかの判断基準によって方向づけられる。例えば、アルコール法の水素化工程における硫化二金属触媒は、水素化供給原料中のギ酸及びイオウ不純物に耐えながら、ギ酸エステルを変換し、アセタールを非常に低レベルに減らすのに良い活性を有する。
出発原料が大量の加水分解性化合物を含有する場合、水素化反応器内の第2水相の形成を防止するため、最初に必要とされる水の一部のみを加える必要がある。そして、水の消費に応じて、水素化中の他部分の水を供給する。1つのみの反応器を使用するときは、反応器の1つ以上の点でこれを行ってよく;直列に接続した複数の反応器を使用するときは、個々の反応器の前で行う。ヘミアセタール又はアセタールとして保護されたいずれのアルデヒドも水素化を逃れるのを防止するため、水素化からの(複数の反応器の場合、最後の反応器からの)生産物は未だに水を含有してよい。反応器からの生産物の均一液相の含水量は、生産物の総重量に基づいて、0.05〜10wt%、或いは、0.5〜8wt%であってよい。
様々なプロセス変異形を選ぶことができる。水素化プロセスは、断熱的又は実質的に等温的に、すなわち、1以上の段階で、10℃未満の温度上昇を伴って行なわれる。後者の場合、全ての反応器、例えば、管型反応器を断熱的又は実質的に等温的に操作するか、或いは1以上の反応器を断熱的に操作し、他の反応器を実質的に等温的に操作する。単一パスで又は生成物の再循環を伴って、水の存在下でアルデヒド又はアルデヒド混合物を水素化することもできる。
ある種類の実施形態では、水素化プロセスを三相反応器内の細流相、好ましくは液相中で同時に行うことができ、水素は液体アルデヒド流中で分散される。均一な液体分布、反応熱除去の改善、及び高い空時収率のために、1時間で空の反応器の断面積1m2当たり15〜120m3、或いは、25〜80m3の高い液体処理量として反応器を操作する。反応器を等温的かつ単一パスで操作する場合、触媒上の空間速度は0.1〜10時間-1であってよい。
一実施形態、8〜17個の炭素原子を有するヒドロホルミル化混合物、例えばイソノナナール又はトリデカナールの水素化では、直列に接続した複数の反応器の使用を選択する。この実施形態では、第1反応器は再循環モードで操作され、その後の反応器は再循環モード又は単一パスで操作される。再循環モードで操作される反応器として、例えば、外部回路に熱交換器のあるシャフトオーブン又はシェルアンドチューブ(shell-and-tube)反応器を使用することができる。
二次反応を最小限にし、ひいてはアルコールの収率を高めるためには、反応器への供給原料中のアルデヒド濃度を制限することが有利である。ある種類の実施形態において、8〜17個の炭素原子を有するヒドロホルミル化混合物の水素化では、反応器供給原料中のアルデヒド含量は1〜35%、或いは、5〜25%である。再循環モードで操作される反応器の場合、所望範囲の濃度は、再循環比(再循環される水素化生成物対供給原料の比)によって設定し得る。
ある種類の実施形態では、水素化プロセスを5〜100bar、或いは、5〜40bar、或いは、10〜25barの圧力で行うことができる。ある種類の実施形態では、水素化プロセスを120〜260℃、或いは、140〜190℃の温度で行うことができる。
ある種類の実施形態では、水素化に必要な水素を少しだけ過剰に純粋形態で使用し、その結果、気相にほとんど水が入らず、気相を用いて水素化が行なわれる。いくつかの実施形態では、各反応器に供給される水素の量は、反応によって消費される量の103〜150%以下、或いは103〜120%以下であってよい。他の実施形態では、水素化で消費される水素が3〜50%以下、或いは、3〜20%以下、或いは、5〜10%以下だけ過剰の水素に置き換えられる。
一実施形態では、第1水素化反応において、アルデヒド又はアルデヒド混合物が速く対応アルコールに水素化されながら、酸の形成が減少する。我々は、この有利な効果は、第1水素化反応器内の温度を特定の最大値に制限し続けることによって得られると考える。これは、より低い反応器入口温度又は第1水素化反応器の生成物の部分的リサイクルなどのいずれの連続プロセスの特徴、又はいずれの水素化生成物によっても達成可能である。水素化反応器生成物又は水素化セクションの生成物の水素化セクションの供給原料への部分的リサイクルを使用することは、反応発熱を下げることに関して蒸留によるその一次利益に加えて利益を有する。アルデヒド水素化反応速度はアルデヒド濃度に一次であるが、カニッツァロ反応による酸形成は2つのアルデヒド分子に関与するのでアルデヒド濃度に二次である。従って、カニッツァロ反応による酸形成速度を下げることに関して希釈のプラス効果は、アルデヒド水素化速度に及ぼすマイナス効果よりずっと強いかもしれない。中間体又は生成物のリサイクルは、総水素化供給原料の水の溶解度が高くなるというさらなる追加の利点をもたらすので、いずれの同伴又は注入された水もさらに容易に有機流に溶解し、これによって機器及び/又は触媒を、機器、特に上昇流モードで作動する反応器の内部に蓄積する可能性があり、かつ機器の腐食を起こし得る自由水相にさらす危険を減らす。典型的な水素化セクションの中間体リサイクル操作は、例えば、米国特許第4,877,358号にさらに詳細に記載されている。
水素化中に存在する水の量は、水素化プロセスの重要な因子である。例えば、より高い水の存在は、アルデヒドからの酸の形成速度を高める傾向があり、これは不利である。反対に、より高い水濃度は、酸とそれらのエステル、この場合は重質のジアルキルエステルとメチルエステルの両方との間の平衡に有利に影響する。いくつかの実施形態では、第1の水素化反応器への供給原料では、液体水素化供給原料の総重量に基づいて、少なくとも1wt%の水、或いは、少なくとも2wt%、或いは、少なくとも3wt%の水が利用される。他の実施形態では、水素化供給原料の総重量に基づいて、1wt%〜5wt%の水、或いは2wt%〜4wt%の水を使用してよい。これらのバランスのとれた水の量が酸及び/又はアルコール(すなわち、メタノール)の生成並びに他の不要化合物を制御下で維持するか又は少なくとも軽減し、かつ第1の水素化反応器の生成物中、及び水素化生成物のさらに下流におけるそのエステルの出現を減らす。
いくつかの反応器、例えば、直列に接続した複数の反応器を利用する実施形態では、最初の供給原料に水を導入するか又は最初の供給原料中に水が存在してよく、並びに/或いは反応器スキームのいずれの間欠点で水を導入してもよい。これらの実施形態では、上記の水濃度は、いずれか1つの点の濃度又はいくつかの注入点を寄せ集めた水の総濃度であってよい。例及び説明目的だけのためには、3つの直列に接続した反応器では、最初の供給原料で1wt%の水を供給し、第1と第2の反応器の間、及び/又は第2と第3の反応器の間に追加の2wt%の水を導入することができる。この実施形態では、水素化プロセスに3wt%の水を供給すると言える。
水素化供給原料がギ酸エステルを含有する(例えば、供給原料の総重量に基づいて10wt%まで又は供給原料の総重量に基づいて15wt%まで)いくつかの実施形態では、水の存在下のギ酸エステルは、メタノールとギ酸に分解し、引き続き、一酸化炭素と水素に分解し得る。水が少なすぎるとメタノール生成を促し、それは適切な廃棄が必要な蒸留セクションによる廃水の生成を促すので望ましくないことから水の理想的な濃度を維持することが重要である。反対に、水素を発生させると、水素化プロセス(一般的に水素過剰が好ましい)で水素を使用でき、これは外部源からの水素要求を少なくするので有利である。従って、水素のインサイツ発生は、水素化プロセスがより低い水素供給原料流を利用できるようにするであろう。
ある種類の実施形態では、水素化プロセスにおいて、水の存在下でギ酸が分解して水素を生成し得る。存在する水は、上述した量であってよい。この水素は次に、水素化プロセスでアルデヒド又はアルデヒド混合物をアルコールに変換するのに利用される。このように、ギ酸の分解から水素が生成されると、化学量論量に近いか又はそれ未満の水素を反応器に供給することができる。本明細書では、「に近い」は、水素の化学量論の80%以内、或いは、水素の化学量論量の85%以内、或いは、或いは、水素の化学量論量の90%以内、或いは、水素の化学量論の95%以内、或いは、水素の化学量論量の99%以内を意味する。代替実施形態では、「に近い」は、水素化プロセスを行うのに必要とされる水素の総化学量論量の±20%以内、或いは、水素の総化学量論量の±15%以内、或いは、水素の総化学量論量の±10%以内、或いは、水素の総化学量論量の±5%以内、或いは、水素の総化学量論量の±1%以内を意味する。
本明細書で開示するいくつかの実施形態では、アルデヒドのアルコールへの変換率は、1つ以上の反応器内で水素化を受けた後か又は1以上の水素化工程を受けた後に、90.0%以上、或いは、95.%以上、或いは98.5%以上、或いは、99.0%以上;或いは、99.5%以上であり得る。
他の実施形態では、第1水素化反応器と直列に接続された下流の第2水素化反応器を使用する。第2水素化反応器に第1水素化反応器と同一又は異なるタイプの水素化触媒を装填してよい。第2水素化反応器は、第1水素化反応器より高い温度、好ましくは少なくとも180℃の温度、さらに好ましくは190〜210℃の範囲を用い、典型的にはおよそ200℃の温度で作動し得る。水素化工程の後端でのより高い温度は、水素化工程の生成物中の酸、メチルエステル、及び/又はより重質のジアルキルモノエステルの存在を減らすという利点をもたらす。これは、いずれかの下流蒸留塔の底部におけるエステル化による貴重な分子の損失、及び該蒸留からの重質副生物を含むこれらのより重質なエステル分子の損失を減らす。それは蒸留後のアルコール生成物中のメチルエステル含量をも減らす。
一実施形態では、第1水素化反応器は少なくとも55barg、或いは少なくとも60bargの圧力を有し得る。これらの圧力は一般的に、水素消費反応を推進するのに十分な水素の分圧を与える。或いは、反応器は少なくとも120barg、或いは、少なくとも125bargの圧力を有し得る。この高い圧力では、酸性度が低減し、これによって、蒸留からの重質副生物中のジアルキルエステルとして役立つ分子の損失を減らす。しかしながら、より高い圧力は、水素化供給原料中のギ酸エステルからより多くのメタノールを生じさせることとなり、これは水素化生成物、ひいては生成物アルコール中のメチルエステル含量を高める可能性がある。いくつかの実施形態では、圧力は最高130bargまでである。さらに圧力を高くしても取るに足りない効果があるだけである当時に機器の投資コストをさらに高くする。
さらに別の実施形態及び液相水素化プロセスでは、第1水素化反応器からの生成物は、第2水素化反応器へのラインを通過する。このラインは、水の注入用入口とミキサーを備え、それによって水と生成物が混合して、水が確実に生成物に溶解され、及び/又は同伴されることが好ましい。生成物の総重量に基づいて1〜2wt%の水を反応器に注入することができる。次に混合物は第2水素化反応器へ移動し、そこで混合物は水素の存在下、180〜210℃の温度で触媒層を通過する。次に生成物は第2反応器内を下方に流れる。
(下流処理及び生成物)
最後の水素化反応器の後、生成物は高圧分離器に移動し、その中で未反応水素を蒸発分離(flash off)され、必要に応じて、WO 2005/058787に記載されているように、ヒドロホルミル化反応器へ再循環される。この未反応水素の一部又は全てを水素化反応器へ再循環させることもできる。この実施形態では、未反応水素の一部だけがヒドロホルミル化反応器へ通される。
水素化プロセスの生成物は、一般的に所望アルコール、オレフィン、パラフィン、エーテルアルコール、エーテルアルデヒド、アセタール及び溶解一酸化炭素と溶解水素と水を伴う痕跡量のアルデヒドとギ酸エステル、並びにカルボン酸の脂肪族エステルの混合物を含む。そして、生成物をまずコアレッサーで精製して水を除去した後、分別蒸留により混合物の低沸点留分からC6〜C17アルコールを分離し、第2蒸留により高沸点留分からアルコールを分離する。水といずれのメタノールその他の低級アルコールは、典型的に低沸点留分で分離され、塔の頭上システム内の分離相として沈降し得る。該システムからそれらを捨てることができ、或いはさらに使用するために取り出すことができる。メタノールの存在は特殊な廃棄技術を必要とする問題を引き起こし得る。
いくつかの実施形態では、水素化生成物は蒸留工程を受ける。大気圧又は減圧下で蒸留工程を行うことができる。高沸点アルコール、すなわち、C8〜C17アルコールの場合、減圧蒸留を実施することができる。
いくつかの実施形態では、アルコールの製造方法は、エチレン、プロピレン及びブテン等の低炭素数のオレフィンの、出発オレフィンより1個多い炭素数を含む対応アルデヒド又はアルデヒド混合物へのヒドロホルミル化を含み得る。これらのアルデヒド、又はその混合物を次にアルドール化に供して、余分な炭素-炭素二重結合を含む典型的により高級なアルデヒド(多くの場合、エナール(enal)と呼ばれる)である縮合生成物を生じさせる。これらのエナール又はエナール混合物を水素化して対応する飽和アルデヒド又はアルデヒド混合物、或いは直接、対応するアルコール又はアルコール混合物にすることができる。該方法によって生成される生成物の例は、2-メチルペンタノール、2-エチルヘキサノール、2,4-ジメチルヘプタノール及び2-プロピルペンタノールであるが、このようにして生成される他のアルコール及びアルコール混合物も知られている。
本明細書で開示するいくつかの実施形態の他の典型的生成物としては、ヘキサノール、ヘプタノール、オクタノール、ノナノール、デカノール、ドデカノール、トリデカノール等(C6、C7、C8、C9、C10、C12、C13、C14、C15、C16、及びC17アルコール)のアルコールが、その純粋化合物、混合物、異性体混合物、及び組合せのいずれかとして挙げられる。
さらに、いくつかの実施形態では、可塑剤及び洗浄剤などの有機化合物を生成するための下流プロセスを行う。下流プロセスの例としては、1種以上の可塑剤を生成するための生成物アルコールとフタル酸(無水物)の間のエステル化反応が挙げられる。別の例としては、ポリマー組成物を生成するための可塑剤とポリマー樹脂の混合が挙げられる。
本発明をその特定の実施形態と関連して述べたが、前述の記載は、説明を意図したものであり、本発明の範囲を限定するものではない。他の態様、利点及び変更形態は、本発明が関連する技術の当業者には明白であろう。
従って、以下の実施例は、当業者に完全な開示及び記載を与えるように提案するものであり、発明者らが自らの発明とみなす当該発明の範囲を限定するようには意図されない。
(試験方法)
(カルボニル価(CN No.)の解析方法)
カルボニル価(又は本明細書では「CN No.」とも称する)を決定する目的は、異なるオキソ生成物及び酸生成物のカルボニル含量を決定することである。それはASTM E411に開示された方法に基づいている。特に、オキソ生成物、ヒドロ生成物、及び酸生成物のカルボニル価の決定は、テクニコン連続流れ分析装置で比色分析を利用して行える。一般的に、サンプルに含まれるアルデヒドを2-4ジニトロフェニルヒドラジンと反応させる。形成されたヒドラゾン複合体をイソオクタンで抽出し、抽出物の吸光度を特定波長(例えば、340nm)で測定する。続いて、サンプル重量を考慮する較正曲線からカルボニル価を計算し、mg KOH/1gのサンプルで表す。
この方法を行うために使用する機器としては、典型的に、Technicon Auto Analyser IIサンプラー、Technicon Auto Analyser II定量ポンプ、カルボニル定量のために特別に設計されたTechnicon Auto Analyser IIマニフォールド、波長340nmのフィルターを備えたTechnicon Auto Analyser II S.C. Colorimeter、Technicon記録計、分析用天秤、適切なソフトウェアを備えたPC、10〜1000mlのメスフラスコ、及びピペットが挙げられる。
この方法を行うために使用する試薬としては、典型的に以下のものが挙げられる。
- エタノール(無水かつカルボニルフリー);
- 再結晶化2-4ジニトロフェニルヒドラジン(DNPH)。参照:2リットルの蒸留フラスコに30gのDNPHを量り入れる。1リットルの無水エタノールを加えて3時間還流させる。混合物を冷却し、ブフナー漏斗を通してDNPHをろ過する。オーブン内で70℃にて一晩DNPHを乾燥させる;
- DNPH溶液。1.000gの再結晶化DNPHを、10mlの濃HClと10mlの脱塩水を含有する1.000ミリリットルのカルボニルフリーエタノールに溶かす;
- 炭酸水素ナトリウム溶液(蒸留水中1%);
- イソオクタンp.a.及びカルボニルフリー(沸点で15分還流させた後、ショートカラム上で蒸留し、最初の10%と最後の10%を捨てることによって調製);
- 蒸留したイソオクタンp.a.+30%無水アルコール。蒸留した70%のイソオクタンp.a./30%の無水エタノール混合物(体積%)を調製;
- 蒸留したイソオクタンp.a.+2.5%の無水エタノール。蒸留した97.5%のイソオクタンp.a./2.5%の無水エタノール混合物(体積%)を調製;
- イソオクタンMerck art 820926;
- 濃塩酸p.a.;及び
- 蒸留水。
手順は、下記:ASTM E411、DAM 11-82(Long Method)、DAM 12-82(Short Method)、及びDAM 7-83(Technicon method)を利用する。
(標準物質の調製)
カルボニル定量は較正曲線に基づいているので、標準物質を調製する必要がある。全ての計算は、標準物質及びサンプルの体積25mlに基づいている。カルボニル含量が高い場合、補足的希釈を考慮する。
- ストック溶液:調製:
25mlのイソオクタン中それぞれ約10mg及び約5mgのKOHイソオクタノン(MW=128.22)の2種のストック溶液を調製する。
- ストック標準溶液 25ml中10mgのKOH(溶液A)。
約0.4570gのイソオクタノンを正確に秤量し、それを500mlのメスフラスコ中、蒸留したイソオクタンp.a.で溶かす。重量を記録し、実際のmg KOH/25mlを計算する。
- ストック標準溶液 25mlのイソオクタン中5mgのKOH(溶液B)。
溶液Aと同手順であるが、0.2285gのイソオクタンを秤量する。
- 標準物質(最終体積500mlの目標)
標準物質I:ストックAを5倍に希釈=25ml中2.00mgのKOH。
標準物質II:ストックAを10倍に希釈=25m中1.00mgのKOH。
標準物質III:ストックAを12.5倍に希釈=25ml中0.80mgのKOH。
標準物質IV:ストックBを10倍に希釈=25ml中0.50mgのKOH。
標準物質V:ストックBを20倍に希釈=25ml中0.25mgのKOH。
標準物質VI:ストックBを50倍に希釈=25ml中0.10mgのKOH。
(サンプルの調製)
25mlのメスフラスコでサンプルを秤量しなければならない。代替法では、較正曲線の中間となるようにサンプルを希釈してよい(0.80〜0.50mg KOH/25mlのカルボニル)。
- 25mlのメスフラスコ中でサンプルを秤量し、最終体積までイソオクタンを加える。サンプルを振ってサンプルを完全に溶解させる。水が存在する場合、この溶液は濁るかもしれず、これを避けるため数mlのエタノールp.a.を混合物が澄むまでイソオクタン溶液に加える。
- 推奨重量及び希釈は表1に示してある。
表1
Figure 2013522290
*高カルボニルサンプル(すなわち、100mg KOH/g以上)を秤量する前は、メスフラスコに少量のイソオクタンを入れて、サンプルの酸化の可能性を回避する。
**全てのガラス製品をイソオクタンで洗浄しなければならず、アセトンで洗浄してはいけないことに注意されたい。
(QCサンプルの調製)
全部で100mlのイソオクタンに6mlのストックB溶液を投与する。これは0.3mgKOH/25mlのQCをもたらすはずである。
(Technicon Analyserの実行)
イソオクタンで希釈したサンプルをHClの存在下でジニトロフェニルヒドラジンで処理する。アルデヒドが反応してヒドラゾンを形成する。反応はミキサー内で65℃にて行なわれる。炭酸水素塩溶液で洗浄することによって過剰のHClを除去する。形成されたヒドラゾンを340nmにて比色測定で分析する。結果として、下記に従って進行する。
- 全ての有機反応物管を無水エタノールの中に、かつ炭酸水素塩管を水の中に10分間入れる。
- 炭酸水素塩管を空気中に10分間置く。
- DNPHパイプをDNPH反応物溶液の中に、30%エタノール/70%イソオクタン管をその溶液の中に、かつ2.5%エタノール/97.5%イソオクタンをその溶液の中に18分間置く。
- 炭酸水素塩管を炭酸水素塩溶液の中に30分間置く。
- ベースラインの安定性を観察する。必要な措置を講じ、必要ならば比色計をエタノールですすぐ。
- 比色計のベースライン調整ボタンを用いて記録紙上に5%スケールで記録ペンを設定する。
- 開始ボタンを押すことによって、PCでカルボニルタブページを起動し、処理を開始する。
- オートサンプラーに、最高標準物質を含む1カップ、イソオクタンで満たされた第2カップ、次いで減少する順で全ての標準物質、最後にイソオクタンの1つのカップを置く。
- 約20分後に記録計に最初のピークが現れる。その最大値を比色計の「標準較正」電位差計を用いて記録スケールの約95%に調整する。この調整後は、測定中にいずれの設定も変えてはいけない。オートサンプラーにQCサンプルと未知サンプルを置く。各系列は、イソオクタンのカップで終わる。
(手動計算)
ベースラインを追跡し、ピーク高さを測定する。
- 標準物質のピーク高さ対カルボニル含量をプロットし、線形回帰を行って較正曲線を得る。回帰の相関係数rを決定する。rの目標は0.9975という最小値である。
- 重量及び異なる希釈を考慮して、各サンプルのカルボニル含量を決定する。
- mgKOH/サンプルのg=希釈係数*(25mg中のmgKOH/サンプル重量)
- 最低標準物質より低い全てのピークは却下する。
(SAP価の解析方法)
鹸化価、或いは、本明細書では「SAP価」又は「SAP No.」に向けた方法は、オキソ生成物、ヒドロ生成物、アルコール、及び重質留分(HOF)などのオキソプロセスサンプル中のギ酸エステル含量を決定するように意図される。結果は、サンプル中に既に存在する遊離酸とギ酸エステルを含む「生の」冷鹸化価を与える。従って、「正味の冷鹸化価」として知られるギ酸エステルの「正味の」量を決定するためには、遊離酸の滴定をも必要とされ、かつ「生の」冷鹸化価から遊離酸の滴定を減算しなければならないであろう。
鹸化価は、1グラムのサンプル中のギ酸エステルを鹸化するのに必要なミリグラムとして表されるKOHの量である。サンプルを過剰のKOH 0.1Nと室温で30分間反応させる。次に電位差計で過剰のKOHをHCl 0.1Nで逆滴定する。
この方法を実施するために使用する機器には典型的に以下のものが含まれる
- Metrohm ティトロプロセッサー(titroprocessor)672;
- Metrohm 制御装置657;
- Metrohm Dosimat 655(ビュレット50.00mlを備えている);
- Metrohm 白金電極6.0302.110;
- Metrohm Ag/AgCl基準電極6.0729.110;
- Metrohm Separate pH ガラス電極6.0130.100;
- 分析用天秤Sartorius(0.0001gまで);及び
- 滴定容器。
この方法を実施するために使用する試薬には典型的に以下のものが含まれる。
- 滴定溶媒イソプロパノールp.a.;
- エタノール中0.1Nの水酸化カリウム溶液(チトリゾール(titrisol)Merck ref. 9921をエタノールp.a.で1000.0mlへ希釈);
- 蒸留水中0.1000Nの塩酸(Merckチトリゾールref. 9973を蒸留水で1000.0mlへ希釈);及び
- 品質管理サンプルとしての(QC、理論値=389mg KOH/g(100%純度で)を有する)ギ酸ヘプチル(Aldrich、99+%純度(ref nmb W255-203))。
(滴定手順)
- 良い滴定体積を有するためには、サンプルの推奨重量(グラム)はそれらの予想される冷鹸化レベルの関数である。それらを下表2に示す。
表2
Figure 2013522290
3つのブランコ(blanco)の調製:
- 20.00mlのKOH(エタノール中0.1000N)を加え、100mlのイソプロパノールを加え、HCl(H2O中0.1000N)で滴定する;
- 激しくないが効率的に撹拌して電極の周りに気泡が同伴されるのを避ける;
3回の滴定の平均として「ブランク(blanc)値」を計算する;
- 各滴定後に電極をすすぐ;及び
- ブランクは±0.05mlの最大偏差で滴定すべきである。
- サンプルを処理するのと同様に処理しなければならない2つのQCサンプルを含む一連の分析を開始する。QCサンプルの結果がそれらの平均から2シグマより多く異なる場合、電極をチェックし(それらをきれいにするか又は交換し)、全ての滴定パラメーターを検証する。
サンプルを秤量し、それらの重量とid数をティトロプロセッサーに導入する。
- 秤量直後に、10mlのIPA p.a.を添加しながら同時にビーカーの内側をすすぐ。この操作は、特にヒドロ供給原料のような高いカルボニル価を有するサンプルを分析するときにアルデヒドの遊離酸性度への空気酸化の可能性を阻止する。
- 全てのサンプルを秤量した後、重量の記録を出してプリントアウトをチェックする。
- 自動滴定を開始する。
- 周囲温度で撹拌しながら10分、もう20分撹拌せずに各サンプルを反応させた後にHCl 0.1000Nで滴定を開始するような順序で、100mlのイソプロパノールプロアナリシス(pro analyses)及び2000mlのKOH 0.1000Nを滴定器が各サンプルに自動添加する。
- OmVに最も近いEPから冷鹸化価を計算する。下記式を用いてサンプルの冷鹸化価を計算する。
冷鹸化価=(mlブランク−ml滴定)*5.61/サンプル重量
- mlブランク=20.00mlのKOH 0.1000Nを滴定するのに必要なml HCl 0.1000N
- ml滴定=サンプル中のギ酸エステルの30分の鹸化後の過剰のKOHを滴定するのに必要なml HCl 0.1000N。
- 1.00mlのKOH 0.1000Nに等価なmgKOHとして5.61
- 結果をmg KOH/サンプルのgで表す。
図3及び4は、ブランコサンプル及びQCサンプルの典型的な滴定曲線を示す。これらの例では、冷鹸化価の計算用にEP1を選択する。本明細書に開示する実施形態は、10〜50mg KOH/g(ヒドロホルミル化生成物中)の正味の冷鹸化価、或いは約48mg KOH/g(ヒドロホルミル化生成物中)の正味の冷鹸化価を有し得る。
一連の充填層水素化反応器内では、ギ酸エステルの変換、アルデヒドの水素化、及び水素の消費をモニターした。データは、ギ酸エステルの分解からのH2を用いてH2/アルデヒド供給原料比を減らすことができ;それ故に、外部の反応器又は反応源からの水素を減らし得ることを示唆している。該ユニットの水素化オフガスは、高いCO2含量を有した。これはさらにギ酸エステルがCO2とH2へ分解したことを示唆している。下記条件及び測定を利用して観察した。
表3
Figure 2013522290
図1は、この水素化プロセスのデータを示す。オレフィンのヒドロホルミル化によって生じたアルデヒドの水素化では、1モルのアルデヒドの水素化には1モルの水素が必要であり、これはモル比H2/アルデヒド=1に相当する。一般に、水素化反応のためには、1より大きいモル比に相当する過剰のH2を使用する。図1は、このユニットは、ギ酸エステルの分解によって発生した水素を用いながら、ゼロに近い水素供給原料過剰を実行できることを示している。
本明細書で開示する数種類の実施形態では、ギ酸エステルは、一般的に、アルデヒド混合物を水素化してアルコールにするのに必要な水素の総量に基づいて、10%〜100%、或いは10%〜50%、或いは10%〜40%、或いは30%〜50%の水素過剰を作り出すことができる。
(実施例2)
それぞれ120mlの4つの管状反応器から成るパイロットプラント水素化反応器を直列に並べて下降流モードで操作した。ヒドロホルミル化(オキソ)生成物を定量ポンプによって第1管の入口に供給した。質量流量コントローラーで供給流量を制御かつ測定した。第2定量ポンプで水を供給原料と混合した。反応器バンドルには水素を供給しなかった。反応器を温度制御型流動砂浴内に置き、それから等温的に加熱した。反応器バンドルの出口では背圧調整弁により圧力を制御した。気体/液体分離器内で冷却及び減圧後に気体と液体を分離した。乾式ガスメーターで出口ガスを測定し、H2、CO、CO2について分析した。生成物を収集、秤量及び分析した。分析は下記を含む:1)LOF(軽質オキソ留分)、A/A/F(アルデヒド、アルコール、ギ酸エステルの合計)、エーテル、エーテルアルコール、アセタール及び重質物のガスクロマトグラフィー;2)UVによるカルボニル分析(DNPHベース);3)滴定による酸価;4)ギ酸エステルの生の冷鹸化価+酸含量。操作条件及び結果を以下に示す。
表4
Figure 2013522290
実施例2は、ギ酸エステルの変換が「背景」で示したように反応経路(I)及び(II)の後に起こり、ギ酸エステルの分解から水素を発生し、これをアルデヒドの水素化プロセスで利用できることを実証している。
(実施例3)
第3セットの実験では、C9ヒドロ供給原料の水素化中に温度、水の添加、及び圧力に応じてメタノールの形成が続いた。ユニットの配置は実施例2で説明したのと同一である。データを下表5に要約する。
表5
Figure 2013522290
図2は、不十分な水(加水分解性ギ酸エステル及びアセタールの合計に関して<100%)、より高い温度、及びより高い操作圧力は、反応経路(III)に示すように不要な反応によってメタノールに分解されるギ酸エステルのフラクションを増やすことを示している(「背景」参照)。
特に指定のない限り、「本質的に〜から成る」及び「本質的に〜から成っている」という表現は、他の工程、要素、又は物質の存在を、この明細書で具体的に言及しているか否かにかかわらず、該工程、要素、又は物質が本発明の基本的かつ新規な特徴に影響を与えない限り、除外せず、さらに、これらの表現は、使用する要素及び物質と一般的に関連する不純物及び分散を除外しない。
簡潔さのために、本明細書では特定範囲のみを明示的に開示している。しかしながら、いずれの下限からの範囲をいずれの上限と組み合わせても、明示的に列挙していない範囲を列挙し、並びに、いずれの下限からの範囲をいずれの他の下限と組み合わせても、同様に、明示的に列挙していない範囲を列挙することができ、いずれの上限からの範囲をいずれの他の上限と組み合わせても、明示的に列挙していない範囲を列挙することができる。さらに、ある範囲内には、明示的に列挙していない場合でさえ、その端点間のあらゆる点又は個々の値を包含する。従って、あらゆる点又は個々の値は、いずれの他の点若しくは個々の値又はいずれの他の下限若しくは上限と組み合わせて、明示的に列挙していない範囲を列挙するためのそれ自体の下限又は上限として役立ち得る。
全ての優先権書類は、全ての支配権のために参照によって本明細書に完全に組み込まれ、該開示が本発明の説明と一致する程度まで該組込みが許容される。さらに、全ての書類及びその中で引用されている参考文献は、試験手順、公報、特許文献、学術論文などを含め、全ての支配権のために参照によって本明細書に完全に組み込まれ、該開示が本発明の説明と一致する程度まで該組込みが許容される。
いくつかの実施形態及び実施例について本発明を記述したが、この開示の利益を有する当業者は、本明細書で開示した範囲及び精神を逸脱することなく、他の実施形態を考え出すことができると分かっているであろう。

Claims (25)

  1. 下記工程:少なくとも1種の分岐C5-C14オレフィンを含むオレフィン混合物をヒドロホルミル化してアルデヒドとギ酸エステルを含むヒドロホルミル化生成物を形成する工程;
    このヒドロホルミル化生成物を、少なくとも1つの第1水素化反応器中で、少なくとも1種の触媒と、供給原料の総重量に基づいて少なくとも1wt%の水と、水素と、前記ヒドロホルミル化生成物とを接触させて前記ヒドロホルミル化生成物をC6-C15アルコール混合物に変換することを含む水素化工程に供給する工程
    を含むC6-C15アルコール混合物の製造方法であって、
    前記水素は、前記ギ酸エステルの分解から及び前記少なくとも1つの第1水素化反応器への少なくとも1つの外部源から供給され、かつ前記アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の少なくとも5%以上が前記ギ酸エステルの分解から供給され、前記アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の100%又は100%未満が前記少なくとも1つの外部源から供給される、前記方法。
  2. 前記第1水素化反応器内の温度が140〜250℃の範囲内である、請求項1に記載の方法。
  3. 前記第1水素化反応器の下流に接続された少なくとも1つの第2水素化反応器を含み、この第2水素化反応器内の温度が160〜250℃の範囲内である、請求項1〜2のいずれか1項に記載の方法。
  4. 存在する水の量が、1つ以上の反応器中の前記供給原料の総重量に基づいて1〜5重量%である、請求項1〜3のいずれか1項に記載の方法。
  5. 前記水素化セクション内の圧力が20〜140bargである、請求項1〜4のいずれか1項に記載の方法。
  6. 前記ヒドロホルミル化生成物が10〜50mg KOH/gの正味の冷鹸化価を有する、請求項1〜5のいずれか1項に記載の方法。
  7. 前記ヒドロホルミル化生成物が約48mg KOH/gの正味の冷鹸化価を有する、請求項1〜6のいずれか1項に記載の方法。
  8. 少なくとも1種の液体水素化供給原料が、該供給原料の総重量に基づいて15wt%以下のギ酸エステルを含む、請求項1〜7のいずれか1項に記載の方法。
  9. 少なくとも1種の液体水素化供給原料が、該供給原料の総重量に基づいて1〜60wt%のアルデヒドを含む、請求項1〜8のいずれか1項に記載の方法。
  10. 前記少なくとも1種の触媒が、少なくとも1種の銅クロマイト、ニッケル、硫化ニッケルモリブデン、ニッケルモリブデン、硫化コバルトモリブデン、コバルトモリブデン、及びその組合せから成る群より選択される、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  11. 前記少なくとも1種の触媒が、Cu、Cr、Ba、及び、必要に応じて、Siを含むCuCrである、請求項1〜9のいずれか1項に記載の方法。
  12. 前記少なくとも1種の触媒が担持されている、請求項10〜11のいずれか1項に記載の方法。
  13. 前記アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の少なくとも10%以上が前記ギ酸エステルの分解から供給される、請求項1〜12のいずれか1項に記載の方法。
  14. 前記アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の少なくとも15%以上が前記ギ酸エステルの分解から供給される、請求項1〜13のいずれか1項に記載の方法。
  15. 前記アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の少なくとも25%以上が前記ギ酸エステルの分解から供給される、請求項1〜14のいずれか1項に記載の方法。
  16. 前記アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の少なくとも30%以上が前記ギ酸エステルの分解から供給される、請求項1〜15のいずれか1項に記載の方法。
  17. 前記アルデヒドからアルコールへの変換率が、1以上の水素化工程を受けた後に90.0%以上である、請求項1〜16のいずれか1項に記載の方法。
  18. 前記アルデヒドからアルコールへの変換率が、1以上の水素化工程を受けた後に99.0%以上である、請求項1〜17のいずれか1項に記載の方法。
  19. 前記アルデヒドからアルコールへの変換率が、1以上の水素化工程を受けた後に99.5%以上である、請求項1〜18のいずれか1項に記載の方法。
  20. 前記ギ酸エステルの分解及び前記少なくとも1つの外部源から前記少なくとも1つの第1水素化反応器へ供給される水素が、前記アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の10〜100%過剰に供給される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  21. 前記ギ酸エステルの分解及び前記少なくとも1つの外部源から前記少なくとも1つの第1水素化反応器へ供給される水素が、前記アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の10〜50%過剰に供給される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  22. 前記ギ酸エステルの分解及び前記少なくとも1つの外部源から前記少なくとも1つの第1水素化反応器へ供給される水素が、前記アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の10〜40%過剰に供給される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  23. 前記ギ酸エステルの分解及び前記少なくとも1つの外部源から前記少なくとも1つの第1水素化反応器へ供給される水素が、前記アルデヒドを水素化するのに必要な水素の総化学量論量の30〜50%過剰に供給される、請求項1〜19のいずれか1項に記載の方法。
  24. 前記C6-C15アルコール混合物を少なくとも1種の酸又は少なくとも1種の酸無水物でエステル化して少なくとも1種のエステルを形成する工程をさらに含む、請求項1〜23のいずれか1項に記載の方法。
  25. 前記少なくとも1種の酸又は少なくとも1種の酸無水物が、少なくとも1種の安息香酸、フタル酸、アジピン酸、トリメリット酸、シクロヘキサン酸、シクロヘキサン二塩基酸、ピロメリット酸、それらの対応無水物、及びその混合物から成る群より選択される、請求項24に記載の方法。
JP2013500049A 2010-03-15 2011-01-19 アルコールの製造方法 Active JP5746749B2 (ja)

Applications Claiming Priority (5)

Application Number Priority Date Filing Date Title
US31394610P 2010-03-15 2010-03-15
US61/313,946 2010-03-15
EP10160909.7 2010-04-23
EP10160909 2010-04-23
PCT/US2011/021616 WO2011115695A1 (en) 2010-03-15 2011-01-19 Processes for the production of alcohols

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013522290A true JP2013522290A (ja) 2013-06-13
JP5746749B2 JP5746749B2 (ja) 2015-07-08

Family

ID=43567672

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2013500049A Active JP5746749B2 (ja) 2010-03-15 2011-01-19 アルコールの製造方法

Country Status (5)

Country Link
US (1) US8871985B2 (ja)
EP (1) EP2547642B1 (ja)
JP (1) JP5746749B2 (ja)
CN (1) CN102803189B (ja)
WO (1) WO2011115695A1 (ja)

Families Citing this family (18)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
FI3384049T3 (fi) 2015-12-03 2023-09-25 Regeneron Pharma Menetelmiä geenimuunnosten liittämiseksi kliiniseen tulokseen potilailla, jotka kärsivät silmänpohjan ikärappeumasta ja joita on hoidettu anti-VEGF:llä
EP3414220B1 (en) 2016-02-11 2021-10-13 Dow Technology Investments LLC Processes for converting olefins to alcohols, ethers, or combinations thereof
GB201602497D0 (en) * 2016-02-11 2016-03-30 Johnson Matthey Davy Technologies Ltd Process
CN105664918B (zh) * 2016-03-11 2017-12-08 烟台大学 用于熄焦回收气制醇催化剂的制备方法
ZA201808003B (en) * 2017-12-01 2019-08-28 Evonik Degussa Gmbh Method for obtaining alcohols from aldehydes ii
ZA201808002B (en) * 2017-12-01 2019-08-28 Evonik Degussa Gmbh Method for obtaining alcohols from aldehydes
US10562833B2 (en) * 2017-12-01 2020-02-18 Evonik Degussa Gmbh Method for obtaining alcohols from aldehydes III
US11519020B2 (en) 2018-05-25 2022-12-06 Regeneron Pharmaceuticals, Inc. Methods of associating genetic variants with a clinical outcome in patients suffering from age-related macular degeneration treated with anti-VEGF
CN112955563A (zh) * 2018-08-30 2021-06-11 格纹蛱蝶公司 加氢甲酰基化甘油三酯及其用途
US20190135720A1 (en) * 2019-01-07 2019-05-09 Shell Oil Company Method of producing alcohol alkoxylates
DE102019131569A1 (de) 2019-11-22 2021-05-27 Clariant International Ltd Chromfreier wasser- und saeurestabiler katalysator fuer hydrierungen
CA3159594A1 (en) 2019-12-18 2021-06-24 Checkerspot, Inc. Uses of microbially derived materials in polymer applications
EP4208528A4 (en) 2021-09-17 2023-10-11 Checkerspot, Inc. HIGH OLEIC OIL COMPOSITIONS AND THEIR USES
WO2023091669A1 (en) 2021-11-19 2023-05-25 Checkerspot, Inc. Recycled polyurethane formulations
WO2023102069A1 (en) 2021-12-01 2023-06-08 Checkerspot, Inc. Polyols, polyurethane dispersions, and uses thereof
EP4234525B1 (de) * 2022-02-25 2024-01-31 Evonik Operations GmbH Verfahren zur hydrierung von aldehyden in mindestens zwei hydrierstufen
EP4234527B1 (de) 2022-02-25 2024-01-31 Evonik Operations GmbH Verfahren zur hydrierung von c9-aldehyden in mindestens zwei hydrierstufen
EP4234528A1 (de) * 2022-02-25 2023-08-30 Evonik Operations GmbH Verfahren zur hydrierung von c13-aldehyden in mindestens zwei hydrierstufen

Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000086552A (ja) * 1998-09-16 2000-03-28 Oxeno Olefinchemie Gmbh C5〜c24―オレフィンのヒドロホルミル化からの反応混合物の水素化法
JP2002241329A (ja) * 2000-12-14 2002-08-28 Oxeno Olefinchemie Gmbh オレフィンのヒドロホルミル化からの反応混合物を連続的に水素化する方法
JP2002534264A (ja) * 1999-01-15 2002-10-15 エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク オキソ法によりアルコールを製造するための改良方法

Family Cites Families (20)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US2809220A (en) 1954-05-11 1957-10-08 Exxon Research Engineering Co Hydrogenation of oxo aldehydes in the presence of sulfactive catalysts and water
DE2628987C3 (de) 1976-06-28 1981-10-22 Basf Ag, 6700 Ludwigshafen Verfahren zur Herstellung von C&darr;3&darr;-C&darr;5&darr;-Alkanolen
JPS55151521A (en) * 1979-05-15 1980-11-26 Toyo Soda Mfg Co Ltd Preparation of alcohol
US4877358A (en) 1981-04-09 1989-10-31 Finic, B.V. Method and apparatus of constructing a novel underground impervious barrier
US4401834A (en) 1982-06-01 1983-08-30 Exxon Research & Engineering Co. Process for producing alcohols
GB2142010B (en) 1983-06-23 1987-04-29 Exxon Research Engineering Co Improved process for production of aliphatic alcohols
GB8728156D0 (en) 1987-12-02 1988-01-06 Davy Mckee Ltd Process
US5059710A (en) 1988-08-05 1991-10-22 Union Carbide Chemicals And Plastics Technology Corporation Ionic phosphites and their use in homogeneous transition metal catalyzed processes
US5306848A (en) 1992-10-16 1994-04-26 Exxon Chemical Patents Inc. Hydrogenation catalyst for oxo alcohol process
DE19842370A1 (de) 1998-09-16 2000-03-23 Oxeno Oelfinchemie Gmbh Verfahren zur selektiven Hydrierung von Hydroformylierungsgemischen
DE19933348B4 (de) 1999-07-16 2005-11-17 Oxeno Olefinchemie Gmbh Verfahren zur Reduzierung oxidischer Hydrierkontakte
DE19939491A1 (de) 1999-08-20 2001-02-22 Basf Ag Kontinuierliches Verfahren zur Hydroformylierung von Olefinen mit 6 bis 20 Kohlenstoffatomen
US20020013335A1 (en) 2000-06-16 2002-01-31 American Home Products Corporation Method of treating cardiovascular disease
DE10149350A1 (de) 2001-10-06 2003-04-17 Oxeno Olefinchemie Gmbh Verfahren zur Herstellung von Carbonsäureestern
DE10241266A1 (de) * 2002-09-06 2004-03-18 Oxeno Olefinchemie Gmbh Verfahren zur Hydroformylierung von Olefinen
EP1697289B1 (en) * 2003-12-18 2014-06-11 ExxonMobil Chemical Patents Inc. Improvements in or relating to hydroformylation
CN1894183B (zh) 2003-12-18 2010-09-08 埃克森美孚化学专利公司 氢化或相关方面的改进
DE102005022592A1 (de) 2005-05-17 2006-11-23 Patent-Treuhand-Gesellschaft für elektrische Glühlampen mbH Schaltungsanordnung zum Betrieb einer Entladungslampe mit schaltbarem Resonanzkondensator
DE102008002201A1 (de) 2008-06-04 2009-12-10 Evonik Oxeno Gmbh Verfahren zur Herstellung von Alkoholen aus Hydroformylierungsgemischen
US8143459B2 (en) * 2009-06-03 2012-03-27 Exxonmobil Chemical Patents Inc. Plasticiser alcohol and production improvement

Patent Citations (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2000086552A (ja) * 1998-09-16 2000-03-28 Oxeno Olefinchemie Gmbh C5〜c24―オレフィンのヒドロホルミル化からの反応混合物の水素化法
JP2002534264A (ja) * 1999-01-15 2002-10-15 エクソンモービル・ケミカル・パテンツ・インク オキソ法によりアルコールを製造するための改良方法
JP2002241329A (ja) * 2000-12-14 2002-08-28 Oxeno Olefinchemie Gmbh オレフィンのヒドロホルミル化からの反応混合物を連続的に水素化する方法

Also Published As

Publication number Publication date
CN102803189A (zh) 2012-11-28
US8871985B2 (en) 2014-10-28
JP5746749B2 (ja) 2015-07-08
EP2547642A1 (en) 2013-01-23
CN102803189B (zh) 2016-01-20
EP2547642B1 (en) 2016-01-13
US20130109890A1 (en) 2013-05-02
WO2011115695A1 (en) 2011-09-22

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP5746749B2 (ja) アルコールの製造方法
US7586017B2 (en) Hydrogenation
US7179947B2 (en) Process for the hydroformylation of olefins
US7582802B2 (en) Propylene hydroformylation
AU781237B2 (en) Process for the hydrogenation of hydroformylation mixtures
US9181156B2 (en) Apparatus for producing alcohols from olefins
US9029608B2 (en) Apparatus for coproducting ISO type reaction products and alcohols from olefins, and method for coproducting them using the apparatus
US8138379B2 (en) One-stage continuous process for hydroformylating higher olefins or olefin mixtures
CN1856460A (zh) 加氢甲酰化含异丁烯的丁烯
US8288595B2 (en) Plasticiser alcohol and production improvement
CN104411675B (zh) 由2-乙烯己醇起始制备的异壬酸乙烯酯、其生产方法及其用途
RU2284313C1 (ru) Способ переработки бутанол-бутилформиатных фракций
JP2005504839A (ja) 6−メチルヘプタン−2−オンの製造方法及びその使用
KR101403823B1 (ko) 올레핀으로부터의 알코올을 제조하는 장치
EP2438035B1 (en) Plasticiser alcohol and production improvement
KR101005640B1 (ko) 알데히드의 제조방법 및 장치
CA1337356C (en) Production of alcohols

Legal Events

Date Code Title Description
A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20131031

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131127

A601 Written request for extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601

Effective date: 20140124

A602 Written permission of extension of time

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602

Effective date: 20140131

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140527

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20141222

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20150323

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150430

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150508

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5746749

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250

R250 Receipt of annual fees

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R250