JP2013512536A - 体積安定性の電極材料を有するスパークプラグ - Google Patents

体積安定性の電極材料を有するスパークプラグ Download PDF

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    • H01T21/02Apparatus or processes specially adapted for the manufacture or maintenance of spark gaps or sparking plugs of sparking plugs

Abstract

アルミニウムを含有するNiベースの合金から少なくとも部分的に作製された1つ以上の電極を有するスパークプラグである。この合金は、Niマトリックスγ−相に分散したNi3Al析出物をγ′−相に含む体積安定性の合金である。析出物は、合金を用いて電極を作製する前に合金に形成され、したがって、高温環境での使用時にさらなるNi3Al析出物が合金に形成されることを防ぐ。これはひいては、スパークギャップの増大およびスパークプラグの不具合に繋がるおそれがある合金の体積の減少を防ぐ。体積安定性の合金は、Ni−Cr−Al−Fe合金の固溶化処理、焼入れおよび熱時効によって作ることができる。

Description

技術分野
本発明は一般に内燃機関のためのスパークプラグおよび他の点火装置に関し、特にスパークプラグ用の電極材料に関する。
背景
内燃機関において燃焼プロセスを開始させるためにスパークプラグを用いることができる。スパークプラグは一般に、2つ以上の電極間に規定されたスパークギャップを渡してスパークを発生させることによって、エンジンシリンダまたは燃焼室内の空気/燃料混合物などの気体に点火する。スパークによる気体の点火は、エンジンの動力工程に関与する燃焼反応をエンジンシリンダ内で生じさせる。高温、高電圧、燃焼反応の急速な繰返し、および燃焼気体中の腐食性材料の存在により、スパークプラグが機能しなければならない苛酷な環境が作り出される可能性がある。この苛酷な環境は電極の浸食および腐食の一因となり得て、電極の浸食および腐食は、時間とともにスパークプラグの性能に悪影響を及ぼす可能性があり、点火不良または何らかの他の望ましくない状況を招く可能性がある。
たとえば、ニッケル(Ni)およびUNS N06600により規定され、インコネル600(Inconel 600)(登録商標)、ニクロファー7615(Nicrofer 7615)(登録商標)およびフェロクロニン600(Ferrochronin 600)(登録商標)という商標名で販売されているもののようなニッケル−鉄−クロム合金を含むNiベースの合金がスパークプラグ電極材料として幅広く用いられている。しかしながら、これらの材料は、高温酸化および他の劣化現象に影響されやすく、電極の浸食および腐食を招く可能性があり、したがって中心電極と接地電極との間のスパークギャップを増大させる。電極間のスパークギャップの増大は、最終的に、スパークプラグの点火不良を引起すおそれがある。
スパークプラグ電極の浸食および腐食を減らすために、白金およびイリジウムでできたものなどのさまざまなタイプの貴金属およびそれらの合金が用いられてきた。しかしながら、これらの材料は高価であり得る。したがって、スパークプラグの製造者は、時として、スパークがスパークギャップを飛び越える電極の点火先端部またはスパーク部にのみこのような材料を用いることによって、電極で使用される貴金属の量を最小限に抑えようと試みている。
概要
一実施例によれば、軸方向穴を有する金属シェルと、軸方向穴を有し、金属シェルの軸方向穴内に少なくとも部分的に配置された絶縁体と、絶縁体の軸方向穴内に少なくとも部分的に配置された中心電極と、金属シェルの自由端に取付けられた接地電極とを含んでいてもよいスパークプラグを提供する。中心電極、接地電極またはそれら両方は、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)および事前形成されたNi3Al相を含むニッケルベースの体積安定性の合金を含む。
別の実施例によれば、(a)ニッケル(Ni)およびアルミニウム(Al)を含むNiベースの合金を設けるステップと、(b)Niベースの合金を加熱して、Ni3Al相をNiベースの合金に形成させるステップと、(c)Niベースの合金から中心電極または接地電極の少なくとも一部を形成するステップとを含むスパークプラグの中心電極または接地電極を作る方法を提供する。中心電極または接地電極が内燃機関における燃焼室の高温環境に晒される前に、Ni3Al相がNiベースの合金に形成される。
以下、本発明の好ましい例示的な実施例について添付の図面に関連付けて説明し、同様の名称は同様の要素を指している。
以下で説明する電極材料を用いてもよい例示的なスパークプラグの断面図である。 中心電極が一体のリベットの形態の点火先端部を有し、接地電極が平坦なパッドの形態の点火先端部を有している、図1からの例示的なスパークプラグの点火端部の拡大図である。 中心電極が一体のリベットの形態の点火先端部を有し、接地電極が円筒形先端部の形態の点火先端部を有している、以下で説明する電極材料を用いてもよい別の例示的なスパークプラグの点火端部の拡大図である。 中心電極が凹部に位置する円筒形先端部の形態の点火先端部を有し、接地電極が点火先端部を有していない、以下で説明する電極材料を用いてもよい別の例示的なスパークプラグの点火端部の拡大図である。 中心電極が円筒形先端部の形態の点火先端部を有し、接地電極が接地電極の軸方向端部から延びる円筒形先端部の形態の点火先端部を有している、以下で説明する電極材料を用いてもよい別の例示的なスパークプラグの点火端部の拡大図である。 貴金属合金の浸食率と例示的な体積安定性の合金の浸食率とを比較した棒グラフである。 Niマトリックスに分散したNi3Al析出物の概略図であり、析出物は球状の領域を有している。 Niマトリックスに分散したNi3Al析出物の概略図であり、析出物は立方体形状の領域を有している。
好ましい実施例の詳細な説明
本明細書に記載される電極材料は、スパークプラグ、および、産業用プラグ、航空機イグナイタ、グロープラグ、またはエンジン内の空気/燃料混合物に点火するために用いられるその他の装置を含む他の点火装置で用いられてもよい。これは、図面に示され、以下で説明する例示的なスパークプラグを含むが、それに限定されるものでは決してない。さらに、いくつかの可能性を挙げると、この電極材料は中心および/または接地電極に取付けられた点火先端部で用いられてもよく、または、実際の中心および/または接地電極自体で用いられてもよい、ということを理解すべきである。電極材料の他の実施例および用途も可能である。
図1および図2を参照して、中心電極12と、絶縁体14と、金属シェル16と、接地電極18とを含む例示的なスパークプラグ10が示されている。中心電極またはベース電極部材12は、絶縁体14の軸方向穴内に配置されており、絶縁体14の自由端22を越えて突出する点火先端部20を含んでいる。点火先端部20は、以下で説明する電極材料のような耐浸食性および/または耐腐食性の材料でできた、スパーク面32を含む一体のリベットである。この特定の実施例では、一体のリベットは、直径方向に拡大した頭部セクションと、直径方向に減少した円筒形軸セクションとを含む階段形状を有している。点火先端部20は、中心電極12に溶接、接着、またはそうでなければしっかりと取付けられてもよい。絶縁体14は、金属シェル16の軸方向穴内に配置され、中心電極12を金属シェル16から電気的に絶縁するのに十分なセラミック材料などの材料から構築される。絶縁体14の自由端22は、示されるように金属シェル16の自由端24を越えて突出している場合もあれば、金属シェル16内に引っ込められている場合もある。接地電極またはベース電極部材18は、図面に示される従来のL字型の構成に従ってまたは何らかの他の構成に従って構築されてもよく、金属シェル16の自由端24に取付けられる。この特定の実施例によれば、接地電極18は、中心電極の点火先端部20と対向する、点火先端部30が取付けられた側面26を含んでいる。点火先端部30は、平坦なパッドの形態をしており、スパークギャップを渡した電子の放出および受入れのためのスパーク面32,34を提供するように中心電極点火先端部20とともにスパークギャップGを規定するスパーク面34を含んでいる。中心電極12および接地電極18は一般に、Niまたは固体Ni合金から構築されてもよい。電極12,18のいずれかまたは両方は、点火先端部の場所から離れるように熱を伝えることに役立つように、銅などの熱伝導率の高い材料からなるコア36を含んでいてもよい。
この特定の実施例では、中心電極点火先端部20および/または接地電極点火先端部30は、本明細書に記載される電極材料でできていてもよいが、これらは電極材料の唯一の用途ではない。たとえば、図3に示されるように、例示的な中心電極点火先端部40および/または接地電極点火先端部42もこの電極材料でできていてもよい。この場合、中心電極点火先端部40は一体のリベットであり、接地電極点火先端部42は接地電極の側面26から離れる方に相当の距離だけ延びる円筒形先端部である。この電極材料は、図4に示される例示的な中心電極点火先端部50および/または接地電極18を形成するためにも用いられてもよい。この例では、中心電極点火先端部50は、中心電極12の軸方向端部に形成された凹部または止まり穴52に位置する円筒形の構成要素である。中心電極点火先端部50のスパーク面と、これもスパーク面の役割を果たす接地電極18の側面26との間にスパークギャップGが形成される。図5は、円筒形点火先端部60が中心電極12の軸方向端部に取付けられ、円筒形点火先端部62が接地電極18の軸方向端部に取付けられた、電極材料のさらに別の可能な用途を示す。接地電極点火先端部62は、中心電極点火先端部60の側面とともにスパークギャップGを形成し、したがって、図面に示される他の例示的なスパークプラグとはいくぶん異なる点火端部の構成である。
上述の非限定的なスパークプラグの実施例は、エンジン中の空気/燃料混合物の点火に用いられる如何なる点火先端部、電極、スパーク面または他の点火端部構成要素で使用または利用されてもよいので、電極材料の可能な用途のうちのいくつかの例に過ぎない、ということをやはり理解すべきである。たとえば、以下の構成要素がこの電極材料から形成されてもよい:中心および/または接地電極;リベット、円筒、棒、円柱、線、球、山、円錐、平坦なパッド、円盤、リング、スリーブなどの形状の中心および/または接地電極点火先端部;1つ以上の中間層、介在層または応力解放層によって電極に直接的または間接的に取付けられた中心および/または接地電極点火先端部;スリーブまたは他の環状構成要素などの、電極の凹部内に位置する、電極の表面に埋込まれる、または電極の外側に位置する中心および/または接地電極点火先端部;または、複数の接地電極、複数のスパークギャップまたはセミクリーピング(semi-creeping)タイプのスパークギャップを有するスパークプラグ。しかしながら、これらは電極材料の可能な用途のいくつかの例であり、他のものも存在する。本明細書で用いられているように、中心電極に関係していようと、接地電極に関係していようと、スパークプラグ電極などに関係していようと、「電極」という用語は、いくつかの可能性を挙げると、ベース電極部材を単独で含んでいてもよく、点火先端部を単独で含んでいてもよく、またはベース電極部材とそこに取付けられた1つ以上の点火先端部との組合せを含んでいてもよい。
ニッケル(Ni)、コバルト(Co)、クロム(Cr)、鉄(Fe)およびアルミニウム(Al)などの元素を含む、超合金としても知られている高温性能合金がスパークプラグ電極で用いられてもよい。このような合金は、スパークプラグ電極に理想的な高い耐酸化性および耐腐食性を有している。しかしながら、これまで、スパークプラグ電極および/または点火先端部にこのような高温性能合金を用いることは制限されていた。なぜなら、これらのタイプの合金は、内燃機関の高温環境でのスパークプラグの動作中に体積の減少を経るおそれがあるためである。このような体積の減少により、時間とともにスパーク面間のスパークギャップが増大するおそれがあり、これはスパークプラグの性能を妨げる可能性がある。以下で説明するように、本明細書に開示されている主題の発明者は、体積の減少の原因を発見し、体積安定性の特定のNiベースの合金を、このような体積安定性の合金を用いて高温環境での動作中のスパークギャップの成長を軽減することに役立つスパークプラグとともに作るための技術を開発した。このような合金は、高価な貴金属合金に頼る必要なく、高い耐浸食性および耐腐食性を提供できる。たとえば、図6に示されるように、例示的なNi−Cr−Al−Fe合金のスパークサイクル当たりの体積浸食は、図6の白金−ニッケル合金などのより高価な貴金属合金のスパークサイクル当たりの体積浸食と同程度であることが示されている。
以下で説明する体積安定性の合金はNiベースの合金であり、前に記載した典型的なスパークプラグの材料と適合する。より特定的には、体積安定性の合金は、γ′−相としてNi3Al析出物を含むアルミニウム含有Ni合金である。さらに、以下でさらに説明するように、他の任意の成分とともに、Crおよび/またはFeが体積安定性の合金に含まれていてもよい。たとえば、おそらくNiの一部の代わりに、Coが体積安定性の合金に含まれていてもよい。体積安定性の合金は、体積安定性の合金にNiまたはNi−Coマトリックス(γ)を提供するために、NiまたはNiとCoとの組合せを含んでいる。一実施例では、体積安定性の合金は、合金の重量パーセント(wt%)で、少なくとも約65.0wt%の量のNiまたはNiとCoとの組合せと、約12.0wt%〜約20.0wt%の量のCrと、約1.5wt%〜約wt15.0%の量のFeと、約4.0wt%〜約8.0wt%の量のAlとを含んでいる。体積安定性の合金は、固溶体Ni相とNi3Al析出物とを含む少なくとも2つの相を含んでいる。成分の重量パーセント(wt%)は、体積安定性の合金中の成分の濃度として規定される。たとえば、体積安定性の合金が1.5wt%の量のFeを含んでいる場合、体積安定性の合金全体の1.5%がFeからなっており、体積安定性の合金全体の残りの98.5%が他の成分からなっている。体積安定性の合金のNi、Co、Cr、Fe、Alおよび他の元素、成分、析出物および特徴の存在および量は、化学分析によってまたは点火先端部の材料のエネルギ分散スペクトル(Energy Dispersive Spectra)(E.D.S.)を見ることによって検出されてもよい。E.D.S.は、走査電子顕微鏡法(Scanning Electron Microscopy)(S.E.M.)機器によって発生されてもよい。
中心電極および接地電極の各々で用いられてもよい純NiまたはNi合金の熱伝導率は、好ましくは約20.0W/m−Kよりも大きい。表Iは、本明細書に開示されている体積安定性の合金の一実施例と比較した純Niおよび他のNi合金の組成および熱伝導率を記載している。
表Iに示されるように、体積安定性の合金の熱伝導率は、純Niならびに希薄Ni合金AおよびBと比較して低い。また、体積安定性の合金の製造プロセスの全体的な作業性は、純Niまたは希薄Ni合金ほど優れていない可能性がある。体積安定性の合金は、高合金材料であるので、もつれた転位を引起すさまざまなプロセスを経るときに加工硬化を被るおそれがあり、脆性および/または材料がその歪み限界に近づくためにその後の加工がより困難になる。上記の考慮すべき事項に基づいて、例示的な合金AまたはBなどの純Niまたは希薄Ni合金は、電極で用いることが好ましいであろう。それらのより高い熱伝導率のために、電極材料としての純Niまたは希薄Ni合金の使用は、スパークプラグ電極の動作温度を下げることにも役立つ。電極の動作条件および他の要件によっては、電極の動作温度をさらに下げるために1つまたは両方の電極に導電性コアが含まれていてもよい。しかしながら、導電性コアは必須ではない。
体積安定性の合金は、合金の強度に影響を及ぼすのに十分な量のニッケル(Ni)を含んでいる。ニッケルは、体積安定性の合金の主成分であってもよく、貴金属などの材料と比較して比較的安価であるという事実と組合せて、その耐酸化性、耐腐食性および耐浸食性のために、前に記載したようにスパークプラグ電極で用いられる一般的な材料である。一実施例では、体積安定性の合金は、少なくとも約65.0wt%の量のNiを含んでいる。好ましい組成では、Niは、約75%wt%の量で存在していてもよい。別の実施例では、体積安定性の合金は、少なくとも約68.0wt%の量のNiを含んでいる。別の実施例では、体積安定性の合金は、少なくとも約75.0wt%の量のNiを含んでいる。さらに別の実施例では、体積安定性の合金は、少なくとも約80.0wt%の量のNiを含んでいる。別の実施例では、体積安定性の合金は、約82.6wt%未満の量のNiを含んでいる。さらに別の実施例では、体積安定性の合金は、約79.0wt%未満の量のNiを含んでいる。別の実施例では、体積安定性の合金は、約76.0wt%未満の量のNiを含んでいる。一般に、体積安定性の合金中のニッケルの厳密な量は、他の合金成分の量を決定した後にニッケルとの組成のバランスを切上げることによって決定され、他の合金成分は主に、純Niと比較して特定の特性の向上を合金にもたらすために含まれている。
コバルト(Co)は、一部が、体積安定性の合金のNi含有量の約20.0wt%までと置き換えられてもよく、その結果、NiおよびCoの総量は約82.6wt%未満である。コバルトは、コバルトが一般により高価な材料であることを除いて、Niと同じタイプの望ましい特性を提供できる。Niの採鉱プロセス中にCo不純物が存在することは珍しいことではなく、そのためCoを成分として含む、純度がより低いいくつかのバージョンのNiが入手可能であり得る。一実施例では、体積安定性の合金は、少なくとも約0.5wt%の量のCoを含んでいる。別の実施例では、体積安定性の合金は、少なくとも約4.0wt%の量のCoを含んでいる。さらに別の実施例では、体積安定性の合金は、少なくとも約6.0wt%の量のCoを含んでいる。別の実施例では、体積安定性の合金は、少なくとも約10.0wt%の量のCoを含んでいる。別の実施例では、合金は、約19.5wt%未満の量のCoを含んでいる。さらに別の実施例では、合金は、約20.0wt%未満の量のCoを含んでいる。別の実施例では、合金は、約15.0wt%未満の量のCoを含んでいる。たとえば、体積安定性の合金は、約70.0wt%の量のNiと、約9.0wt%の量のCoとを含んでいてもよく、その結果、NiおよびCoの総量は約79.0wt%である。コバルトは、体積安定性の合金の必須の成分ではないが、含まれる場合には、好ましい量は約1.0wt%であってもよい。
体積安定性の合金は、体積安定性の合金の強度に影響を及ぼすのに十分な量のクロム(Cr)を含んでいる。Crは、下にある層をさらなる酸化から保護することができる、弾性のある酸化物層を形成することができるように合金に含まれていてもよい。一実施例では、合金は、約12.0wt%〜約20.0wt%、または好ましくは約15.0wt%〜約16.0wt%の量のCrを含んでいる。別の実施例では、合金は、少なくとも約12.0wt%の量のCrを含んでいる。別の実施例では、合金は、少なくとも約13.0wt%の量のCrを含んでいる。さらに別の実施例では、合金は、少なくとも約16.0wt%の量のCrを含んでいる。別の実施例では、合金は、約20.0wt%未満の量のCrを含んでいる。さらに別の実施例では、合金は、約19.0wt%未満の量のCrを含んでいる。別の実施例では、合金は、約16.0wt%未満の量のCrを含んでいる。Niベースの合金はCrが成分として含まれることのない体積安定性の合金であり得ることに注目すべきである。
体積安定性の合金は、合金の酸化性能に影響を及ぼすのに十分な量のアルミニウム(Al)を含んでいる。たとえば、以下でさらに説明するように、Alは、下にある合金をさらなる酸化から遮蔽することに役立つAl23酸化物層をスパークプラグの点火先端部上に形成してもよい。前に記載し、以下でさらに説明するように、Alはまた、スパークプラグ電極または点火先端部を作製するために用いる前に合金の生成中に制御可能に形成されたときに合金に体積安定性を付与するNi3Al析出物をγ′−相として形成する。一実施例では、合金は、約4.0wt%〜約8.0wt%の量のAlを含んでいる。好ましい組成では、Alは、約4.5wt%の量で存在していてもよい。別の実施例では、合金は、少なくとも約4.0wt%の量のAlを含んでいる。別の実施例では、合金は、少なくとも約4.6wt%の量のAlを含んでいる。さらに別の実施例では、合金は、少なくとも約5.9wt%の量のAlを含んでいる。別の実施例では、合金は、約8.0wt%未満の量のAlを含んでいる。さらに別の実施例では、合金は、約7.7wt%未満の量のAlを含んでいる。別の実施例では、合金は、約5.0wt%未満の量のAlを含んでいる。
体積安定性の合金は、体積安定性の合金の強度に影響を及ぼすのに十分な量の鉄(Fe)を含んでいる。Feも、貴金属などの材料と比較して、さらにはNiと比較して、比較的安価な材料であり、合金中に存在し得るさまざまな相を安定させることに役立つ働きをすることができる。一実施例では、合金は、約1.5wt%〜約wt15.0%の量、好ましくは約3.0wt%〜約5.0wt%の量のFeを含んでいる。好ましい組成では、Feは、約3.0wt%の量で存在していてもよい。別の実施例では、合金は、少なくとも約2.7wt%の量のFeを含んでいる。別の実施例では、合金は、少なくとも約5.5wt%の量のFeを含んでいる。さらに別の実施例では、合金は、少なくとも約8.0wt%の量のFeを含んでいる。別の実施例では、体積安定性の合金は、約15.0%未満の量のFeを含んでいる。さらに別の実施例では、合金は、約12.0wt%未満の量のFeを含んでいる。別の実施例では、合金は、約6.0wt%未満の量のFeを含んでいる。
体積安定性の合金は、Ni3Al析出物も含んでいる。合金は高度に飽和していてもよく、合金にNi3Al相(γ′)を含ませることができる。Ni3Al相(γ′)は、少なくとも約600℃の温度で、アルミニウムを含有するNiベースの合金のNiマトリックス(γ)から析出する。合金の体積は、Ni3Al析出物の形成中に減少する。以下に概説する例示的な方法によれば、Ni3Al析出物は、内燃機関などの高温の用途で合金を用いる前に合金に形成されてもよく、それによって、スパークプラグの使用中のNi3Al析出物の形成ならびに関連する体積の減少およびスパークギャップの増大を制限するかまたはそれらを防止することに役立つ。具体的には、高温の用途でのスパークプラグの使用中に制限または防止される体積の減少量は一般に、Ni3Al析出物の事前形成中に起こる体積の減少とほぼ等しい。換言すれば、合金は、内燃機関でのスパークプラグの使用中に変化がほとんどないかまたは変化が全くない安定した体積を有する。
Ni3Al析出物の形成中、Niマトリックス(γ)の大部分はNi3Al析出物(γ′)に変化してもよい。体積の減少は、Ni3Al析出物(γ′)がNiマトリックス(γ)よりも密度が高く、小さな格子定数を有するために起こる。合金中のNi3Al析出物(γ′)およびNiマトリックス(γ)の格子不整は、約−0.1〜約−0.5%である。合金中のNi3Al析出物(γ′)の体積分率は、約20%〜約70.0%であり得る。たとえば、約6.0wt%以上の量のAlを含む合金では、γ′−相の体積分率は約60〜70%であってもよい。約4.0wt%未満の量のAlを含む合金では、γ′−相の体積分率は約20〜30%であってもよい。したがって、Ni3Al析出物(γ′)の形成により、合金の密度が増大し、合金の体積が減少する。高温の用途でスパークプラグを使用する前にNiマトリックス(γ)がNi3Al析出物(γ′)に変化することによって、体積収縮が回避され、高温の用途でのスパークプラグの使用中にスパークギャップを増大させる。
図7および図8を参照して、γ′−相70は、NiまたはNi−Coマトリックス72に分散していてもよい。γ′−相の体積分率によっては、γ′−相は異なる形態で存在していてもよい。たとえば、図7に示されるように、20〜30%などのより低い体積分率では、合金のγ′−相領域70は、球のような構造または概して円形の形状を有する構造を取る。図8に示されるように、60〜70%などのより高い体積分率では、合金のγ′−相領域は、立方体のような構造または概して鋭い端縁を有する構造を取る。2つの形態の組合せも存在し得る。すなわち、合金のいくつかのγ′−相領域が球形であってもよい一方、他の領域が、Ni3Al析出物の体積分率が30%〜60%である立方体であってもよい。平均して、Ni3Al相の個々の粒子または領域は、約0.2μm〜約4μmであってもよい。図7および図8は、説明の目的で簡略化した単なる概略図であり、一定の比例に応じて描かれているわけではなく、如何なる具体的な体積分率または相対的な相の大きさもしくは分布も示すことを意図したものではない。
また、体積安定性の合金は、約1.0wt%未満の量のマンガン(Mn)と、約1.0wt%未満の量のシリコン(Si)と、約0.1wt%未満の量の炭素(C)と、約0.03wt%未満の量のホウ素(B)と、約0.5wt%未満の量のジルコニウム(Zr)とを含んでいてもよい。しかしながら、Mn、Si、C、BおよびZrは必須の成分ではない。
また、体積安定性の合金は、スパーク面に形成されたAl23層の、点火先端部の隣接部分または大部分への接着性に実質的に影響を及ぼすのに十分な量のイットリウム(Y)、ランタン(La)またはハフニウム(Hf)を含んでいてもよい。一実施例では、合金は、約1.0wt%未満の量のYを含んでいる。別の実施例では、合金は、約0.001wt%よりも多い量のYを含んでいる。さらに別の実施例では、合金は、約1.0wt%未満の量のLaを含んでいる。別の実施例では、合金は、約0.001wt%よりも多い量のLaを含んでいる。別の実施例では、合金は、約1.0wt%未満の量のHfを含んでいる。さらに別の実施例では、合金は、約0.001wt%よりも多い量のHfを含んでいる。
高温では、体積安定性の合金を含む各電極または点火先端部は一般に、たとえば点火先端部のスパーク面を含むその外面に酸化アルミニウム(Al23)層を形成する。Al23層は一般に、内燃機関でのスパークプラグの使用中などに体積安定性の合金が約600℃よりも高い温度に加熱されたときに形成される。スパーク面が平面を備える場合、Al23層は一般にその平面に沿って延びる。したがって、点火先端部は、スパーク面がAl23の層を含み、点火先端部の隣接部分または大部分がたとえばNi、Cr、FeおよびAlを含む別の組成を備える、傾斜材料組成を備えていてもよい。体積安定性の合金を高温に晒す前は、Al23層は存在せず、点火先端部は一般に均一な材料組成を備えている。一旦Al23層が外面またはスパーク面に形成されると、Al23層は一般にすべての温度でそこに留まる。このようなAl23層は、密度が高く、安定しており、形成自由エネルギが低い。したがって、Al23層は耐酸化性を改善することができ、スパークプラグ電極がスパークおよび燃焼室の極限の状況に晒されるときに点火先端部を浸食および腐食から保護する。
上記の体積安定性の合金を含む点火先端部または電極は、高温かつ内燃機関の苛酷な状況で優れた耐酸化性および耐腐食性をもたらすことができ、十分に機能することができる。好ましい組成では、体積安定性の合金は以下のものを含んでいてもよい:Ni(75.0wt%)、Cr(16.0wt%)、Al(4.5wt%)、Fe(3.0wt%)、Mn(0.5wt%以下)およびSi(0.2wt%以下)。NiおよびAlのうちの少なくともいくらかは、γ′−相中の事前形成されたNi3Al析出物の状態で存在する。
体積安定性の合金を含む、図1に示されるようなスパークプラグの作製方法についても説明することができ、スパークプラグは、体積安定性の合金を含む少なくとも1つの電極を含む。この方法は、NiまたはNiとCo、Cr、FeおよびAlとの組合せを含む合金を設けるステップと、当該合金を約1000℃〜約1350℃の第1の温度に加熱するステップと、当該合金を焼入れするステップと、当該合金を約550℃〜約950℃の第2の温度に加熱するステップと、Ni3Al析出物が合金に形成されるまで当該合金を第2の温度に保つステップとを備える。加熱および冷却を含むスパークプラグの作製方法は、内燃機関などの高温の用途でスパークプラグを用いる前に実行される。
体積安定性の合金は一般に、少なくとも約65.0wt%の量のNiまたはNiとCoとの組合せと、約12.0wt%〜約20.0wt%の量のCrと、約4.0wt%〜約8.0wt%の量のAlと、約1.5wt%〜約15.0wt%の量のFeとを混合して、Niベースの混合物を形成することによって設けられる。体積安定性の合金を形成するために用いられるNi、Co、Cr、Fe、Alおよび他の成分は、粉末金属の形態であってもよく、または他の固形の状態であってもよい。
合金を設けるステップは、ニッケルベースの粉末金属混合物を焼結するステップを含んでいてもよい。焼結温度は指定されないが、Niベースの粉末金属混合物を焼結して合金を形成できる温度である。焼結の代わりに、鋳造および押出成形プロセスが後に続くさまざまな溶融プロセスなどの他の冶金プロセスが合金を形成するために用いられてもよい。合金を設けるステップを達成するために、誘導加熱または他のタイプの熱源を用いて成分の粉末または他の固形を溶融する溶融プロセスが用いられてもよい。
上述のように、この方法は、約1000℃〜約1350℃、好ましくは約1200℃〜1300℃の第1の温度に合金を加熱するステップを含む。第1の温度は、合金の組成に依存する。この方法は、合金のCo、Cr、Fe、Alおよび他の元素が合金のNiマトリックスに溶解するまで合金を第1の温度に保つステップも含む。この加熱するステップのことを固溶化処理と呼んでもよい。
固溶化処理の後、この方法は、過飽和Ni固溶体を形成するために合金を冷却するステップを含む。合金の温度は一般に、およそ周囲温度または室温、たとえば約10℃〜約40℃に下げられる。冷却するステップのことを焼入れと呼んでもよい。焼入れ媒体は、10〜40℃では、冷却中に合金の周りを循環する空気または水であってもよい。冷却するステップは約1分以下などの短い時間で行なわれてもよいが、この時間は、いくつかの要因を挙げると、第1の温度、冷却媒体の温度および冷却されている合金の質量に応じて変化し得る。好ましくは、1200℃〜約800℃の範囲ではできる限りすばやく合金を冷却し、その後、冷却速度を小さくしてもよい。
冷却するステップの後、この方法はさらに、約550℃〜約950℃の第2の温度に合金を再び加熱するステップと、Ni3Al相(γ′)が合金のNiまたはNi−Co(γ)マトリックス内に析出するまで合金を第2の温度に保ち、Ni3Al析出物を含む体積安定性の合金を設けるステップとを含む。この加熱するステップのことを時効処理と呼んでもよい。一般に、合金は、Ni3Al相(γ′)が析出する前に、約30分〜約180分間第2の温度に保たれる。しかしながら、この時間の量は、合金の組成および飽和レベルに依存する。いずれの場合にも、時効処理の目的は、合金の事前形成されたNi3Al含有量を最大にし、その結果、スパークプラグ電極で高温環境で使用されたときにさらなるNi3Al析出物が形成されず、それによって使用中の如何なるさらなる体積の減少および関連するスパークギャップの増大も防ぐことである。
固溶化処理、焼入れおよび時効処理は、Ni3Al析出物を事前形成し、内燃機関でスパークプラグを使用する前に、合金の体積の減少または密度の増大を引起す。換言すれば、上述のNi3Al析出物の形成により、体積安定性の合金を含むスパークプラグの高温での使用中に、変化がほとんどないかまたは変化が全くない安定した体積を合金が維持できる。
上記は本発明の1つ以上の好ましい例示的な実施例の説明であることを理解すべきである。本発明は、本明細書に開示されている特定の実施例に限定されるものではなく、以下の特許請求の範囲によってのみ規定される。さらに、上記の説明に含まれる記述は、特定の実施例に関するものであり、用語またはフレーズが明らかに上で定義されている場合を除いて、本発明の範囲または特許請求の範囲で用いられている用語の定義を限定するものとして解釈すべきではない。さまざまな他の実施例および開示されている実施例に対するさまざまな変更および変形が当業者に明らかになる。すべてのこのような他の実施例、変更および変形は、添付の特許請求の範囲の範囲内に包含されることが意図されている。
本明細書および特許請求の範囲で用いられているように、「たとえば」、「例として」、「など」および「のような」という用語、ならびに、「備える」、「有する」、「含む」という動詞およびそれらの他の動詞の形態は、1つ以上の構成要素または他の項目の列挙とともに用いるときには、各々がオープンエンドであると解釈され、その列挙が他のさらなる構成要素または項目を排除するものであると考えるべきではないことを意味している。他の用語は、異なる解釈を必要とする文脈で用いられない限り、その最も広い妥当な意味を用いて解釈すべきである。

Claims (26)

  1. スパークプラグであって、
    軸方向穴を有する金属シェルと、
    軸方向穴を有し、前記金属シェルの前記軸方向穴内に少なくとも部分的に配置された絶縁体と、
    前記絶縁体の前記軸方向穴内に少なくとも部分的に配置された中心電極と、
    前記金属シェルの自由端に取付けられた接地電極とを備え、
    前記中心電極、前記接地電極またはそれら両方は、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)および事前形成されたNi3Al相を含むニッケルベースの体積安定性の合金を含む、スパークプラグ。
  2. ニッケル(Ni)は、少なくとも約65.0wt%の量で前記体積安定性の合金中に存在している、請求項1に記載のスパークプラグ。
  3. アルミニウム(Al)は、約4.0wt%〜約8.0wt%で前記体積安定性の合金中に存在している、請求項1に記載のスパークプラグ。
  4. 前記体積安定性の合金は、約12.0wt%〜約20.0wt%のクロム(Cr)をさらに含む、請求項1に記載のスパークプラグ。
  5. 前記体積安定性の合金は、約1.5wt%〜約15.0wt%の鉄(Fe)をさらに含む、請求項1に記載のスパークプラグ。
  6. 前記体積安定性の合金は、約20wt%までのコバルト(Co)をさらに含む、請求項1に記載のスパークプラグ。
  7. 前記体積安定性の合金中に存在するコバルト(Co)およびニッケル(Ni)の合算量は少なくとも約65.0wt%である、請求項6に記載のスパークプラグ。
  8. 前記事前形成されたNi3Al相は、前記合金の体積全体の約20%〜約70%で前記体積安定性の合金中に存在している、請求項1に記載のスパークプラグ。
  9. 前記事前形成されたNi3Al相は、Niベースのマトリックス内に分散したNi3Al析出物をγ′−相として含み、大きさが約0.2〜約4μmの粒子を含む、請求項1に記載のスパークプラグ。
  10. 前記体積安定性の合金は、少なくとも65.0wt%のニッケル(Ni)、4.0〜8.0wt%のアルミニウム(Al)、12〜20wt%のクロム(Cr)、および1.5〜15.0wt%の鉄(Fe)を含む、請求項1に記載のスパークプラグ。
  11. 前記体積安定性の合金は、約1.0wt%までのイットリウム(Y)、ランタン(La)またはハフニウム(Hf)からなる群から選択された少なくとも1つの元素をさらに含む、請求項10に記載のスパークプラグ。
  12. 前記体積安定性の合金は、約0.01wt%までの量のイットリウム(Y)をさらに含む、請求項10に記載のスパークプラグ。
  13. 前記体積安定性の合金は、約1.0wt%未満の量のマンガン(Mn)、約1.0wt%未満の量のシリコン(Si)、約0.1wt%未満の量の炭素(C)、約0.03wt%未満の量のホウ素(B)、または約0.5wt%未満の量のジルコニウム(Zr)からなる群から選択された少なくとも1つの元素をさらに含む、請求項10に記載のスパークプラグ。
  14. 前記体積安定性の合金を含む電極は、前記電極が内燃機関における燃焼室の高温環境に晒されたときに如何なる実質的な体積の減少も経ない、請求項1に記載のスパークプラグ。
  15. 前記体積安定性の合金を含む前記電極が内燃機関における燃焼室の高温環境に晒されたときに、前記体積安定性の合金中のNi3Alの総量は、前記事前形成されたNi3Al相中のNi3Alの量に対して実質的に増加しない、請求項1に記載のスパークプラグ。
  16. 前記中心電極、前記接地電極またはそれら両方は、前記体積安定性の合金でできた取付けられた点火先端部を含む、請求項1に記載のスパークプラグ。
  17. スパークプラグの中心電極または接地電極を作る方法であって、
    (a) ニッケル(Ni)およびアルミニウム(Al)を含むNiベースの合金を設けるステップと、
    (b) 前記Niベースの合金を加熱して、Ni3Al相を前記Niベースの合金に形成させるステップと、
    (c) 前記Niベースの合金から前記中心電極または前記接地電極の少なくとも一部を形成するステップとを備え、前記中心電極または前記接地電極が内燃機関における燃焼室の高温環境に晒される前に、前記Ni3Al相が前記Niベースの合金に形成される、方法。
  18. 前記Niベースの合金は、ニッケル(Ni)、アルミニウム(Al)、クロム(Cr)および鉄(Fe)を含む、請求項17に記載の方法。
  19. 前記Niベースの合金は、少なくとも65.0wt%のニッケル(Ni)、4.0〜8.0wt%のアルミニウム(Al)、12〜20wt%のクロム(Cr)、および1.5〜15.0wt%の鉄(Fe)を含む、請求項18に記載の方法。
  20. ステップ(b)は、前記Niベースの合金中の前記Ni3Al相の量がもはや増えなくなるまで、前記Niベースの合金をある温度またはそれ以上の温度に保つステップをさらに備える、請求項17に記載の方法。
  21. ステップ(b)は、前記Niベースの合金中の前記Ni3Al相の量がもはや増えなくなるまで、約30〜約180分間にわたって前記Niベースの合金を約550℃〜約950℃に保つステップをさらに備える、請求項20に記載の方法。
  22. 前記Niベースの合金を約1000℃〜約1350℃の温度に加熱するステップと、
    加熱後に前記Niベースの合金を焼入れするステップとをさらに備え、前記加熱するステップおよび前記焼入れするステップは両方ともステップ(b)の前に行なわれる、請求項17に記載の方法。
  23. ステップ(a)は、前記Niベースの合金を設けるために金属粉末の混合物を焼結するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  24. ステップ(a)は、前記Niベースの合金を設けるために誘導加熱によって固体金属の混合物を溶融するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  25. ステップ(c)は、前記Niベースの合金から点火先端部を形成するステップをさらに含む、請求項17に記載の方法。
  26. 前記中心電極または前記接地電極は、前記電極が内燃機関における燃焼室の高温環境に晒されたときに如何なる実質的な体積の減少も経ないように、ステップ(b)およびステップ(c)の後は体積が安定している、請求項17に記載の方法。
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