JP2013511536A - サルコイドーシスを処置する方法 - Google Patents

サルコイドーシスを処置する方法 Download PDF

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Abstract

(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンを、単独でまたは他の治療と組み合わせて投与することによって、サルコイドーシスを処置、予防および/または管理する方法を提供する。

Description

発明の詳細な説明
本願は、米国特許出願番号61/262,907(2009年11月19日出願)に優先権を主張する。これは、その全体が本明細書中にて参考として援用される。
[1.技術分野]
(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンの投与のみ、または他の治療と組み合わせることにより、サルコイドーシスの処置、予防および/または管理する方法が本明細書中にて提供される。また、薬学的組成物および投与レジメンが本明細書中にて提供される。
[2.背景技術]
サルコイドーシスは原因が知られていない疾患である。サルコイドーシスは、1つまたは複数の器官系における肉芽腫の存在によって特徴付けられる。最も一般的な関連部位は、両肺間の縦隔領域および肺門領域における肺およびリンパ節である。しかし、サルコイドーシスは全身性の疾患であり、種々の器官系または組織が、特発性または併発性の臨床的な発症および罹患の原因になり得る。サルコイドーシスの臨床的な病気の進行は、非常に変わりやすく、原発性の分解による軽いまたは無候の疾患から長期間かけて進行し器官系の機能不全を導く。このうちの1〜5%が死へと導く疾患へと変動する。例えば、Cecil Textbook of Medicine,21st ed.(Goldman, L., Bennett, J. C. eds), W.B.Saunders Company, Philadelphia,2000,p.433-436を参照のこと。
サルコイドーシスの原因は知られていない。しかし、抗体を形成するメカニズムが疾患の原因において重要であることを知識の重要な部分(a substantial body of information)が示唆している。例えば、増強されたリンパ球およびマクロファージの活性によってサルコイドーシスは特徴付けられる。例えば、Tomas, P. D. and Hunninghake, G. W., Am. Rev. Respir. Dis.,1987,135:747-760を参照のこと。サルコイドーシスの進行として、肌の発疹、結節性紅斑および肉芽腫が形成され得る。サルコイドーシスによる肉芽腫または線維症は、身体全体に起こりうる。そして、肺、心臓、神経系、肝臓または賢蔵といった命に関わる器官の機能に影響し得る。このような場合、サルコイドーシスは致命的になり得る。例えば、http://www.nlm.nih.gov/meglineplus/sarcoidosis.html(2009年11月12日にアクセスした。)を参照のこと。
さらに、伝染性および非伝染性のどちらであっても、多くの外因性の因子が、サルコイドーシスを起こしうる原因であると仮定されている。例えば、Vokurka et al., Am. J. Respir. Crit. Care Med.,1997, 156:1000-1003、Popper et al., Hum. Pathol, 1997 28: 796-800、Almenoff et al., Thorax, 1996, 51: 530-533、Baughman et al., Lancet, 2003, 361: 1111-1118を参照のこと。これらの因子としては、マイコバクテリア、真菌類、螺旋状菌およびウィップル病と関連する因子が挙げられる。
サルコイドーシスは急性または慢性であり得る。特定種のサルコイドーシスには、心臓のサルコイドーシス、皮膚のサルコイドーシス、肝臓のサルコイドーシス、口のサルコイドーシス、肺のサルコイドーシス、神経のサルコイドーシス、副鼻腔のサルコイドーシス、ロフグレンズ(Lofgren’s)症候群、狼瘡凍瘡、ブドウ炎膜、または慢性的な皮膚のサルコイドーシスが挙げられるが、これらに限定されない。
肺は、絶えず、空気で運ばれた物質(病原体を含む。)に直面しているので、多くの研究者は、原因の可能性がある伝達物質を特定することに自らの注意を向け、サルコイドーシスに関連する、肺の肉芽腫の形成のメカニズムに投資した。例えば、Conron. M. and Du Bois, R. M., Clin. Exp. Allergy, 2001, 31: 543-554; Agostini et al., Cwrr. Opin. Pulm. Med., 2002, 8: 435-440を参照のこと。
コルチコステロイド薬は、サルコイドーシスに関連する炎症および肉芽腫の形成における初期の処置である。例えば、Rizatto et al., Respiratory Medicine, 1997, 91: 449-460を参照のこと。プレドニゾンは、サルコイドーシスの処置に最もよく処方されている薬である。サルコイドーシスを処置するために用いられるさらなる薬には、メトトレキザート、アザチオプリン、ヒドロキシクロロキン、シクロホスファミド、ミノサイクリン、ドキシサイクリンおよびクロロキンが挙げられる。サリドマイドおよびインフリキシマブのようなTNF−αブロッカーは、サルコイドーシスを有する患者を処置するのに効果的であると報告されている。例えば、Baughman et al., Chest, 2002, 122: 227-232、Doty et al., Chest, 2005, 127: 1064-1071を参照のこと。抗生物質(例えば、ペニシリン抗生物質、セファロスポリン抗生物質、マクロライド抗生物質、リンコマイシン抗生物質、およびテトラサイクリン抗生物質)もまた、サルコイドーシスの処置のために研究されている。特定の例としては、ミノサイクリン塩酸塩、クリンダマイシン、アンピシリンまたはクラリスロマイシンが挙げられる。例えば、U.S.Patent Publication No. 2007/0111956を参照のこと。
現在、サルコイドーシスの処置のための、食品医薬品局に承認された治療剤が不足し、多くの患者は標準的なコルチコステロイド治療の副作用を許容することができない。例えば、Doty et al., Chest, 2005, 127: 1064-1071を参照のこと。さらに、サルコイドーシスの多くの場合は、標準的な治療が効かない。そのため、サルコイドーシスを有する患者を処置するために用いられ得る新たな方法および組成物に対する要求が存在する。
[3.発明の概要]
サルコイドーシスを処置、管理または予防する方法が本明細書中に提供され、本方法は、上記処置、管理または予防を必要としている患者にPDE4インヒビタを投与する工程を包含する。1つの実施形態において、サルコイドーシスは急性サルコイドーシスである。他の実施形態において、サルコイドーシスは慢性サルコイドーシスである。
1つの実施形態において、サルコイドーシスとしては、心臓のサルコイドーシス、皮膚のサルコイドーシス、肝臓のサルコイドーシス、口のサルコイドーシス、肺のサルコイドーシス、神経のサルコイドーシス、副鼻腔のサルコイドーシス、ロフグレンズ症候群、狼瘡凍瘡、ブドウ膜炎、および慢性的な皮膚のサルコイドーシスが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、サルコイドーシスは、慢性的な皮膚サルコイドーシスである。
1つの実施形態において、PDE4インヒビタは、以下の化学構造を有する(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン:
Figure 2013511536
または、その薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物(例えば水和物)である。
いくつかの実施形態において、PDE4インヒビタは、サルコイドーシスの処置、予防または管理するために慣用的に用いられる治療と組み合わせて投与される。
PDE4インヒビタ、あるいはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、水和物、包接化合物、またはプロドラッグおよび第二のもしくはさらなる活性因子を含む、薬学的組成物、単一ユニットの投薬形態、投与レジメンおよびキットが本明細書中にて提供される。第二の活性因子としては、薬物の特定の組合せ、すなわち「カクテル」が挙げられる。
[4.詳細な説明]
サルコイドーシスを処置、管理または予防する方法が本明細書中に提供され、本方法は、上記処置、管理または予防を必要としている患者にPDE4インヒビタを投与する工程を包含する。1つの実施形態において、サルコイドーシスは急性サルコイドーシスである。他の実施形態において、サルコイドーシスは慢性サルコイドーシスである。
1つの実施形態において、サルコイドーシスとしては、心臓のサルコイドーシス、皮膚のサルコイドーシス、肝臓のサルコイドーシス、口のサルコイドーシス、肺のサルコイドーシス、神経のサルコイドーシス、副鼻腔のサルコイドーシス、ロフグレンズ症候群、狼瘡凍瘡、ブドウ膜炎および慢性的な皮膚のサルコイドーシスが挙げられるが、これらに限定されない。
1つの実施形態において、サルコイドーシスは、心臓のサルコイドーシス、皮膚のサルコイドーシス、肝臓のサルコイドーシス、口のサルコイドーシス、神経のサルコイドーシス、副鼻腔のサルコイドーシス、ロフグレンズ症候群、狼瘡凍瘡、ブドウ膜炎、および慢性的な皮膚のサルコイドーシスからなる群より選択される。
1つの実施形態において、サルコイドーシスは、慢性的な皮膚のサルコイドーシスである。
1つの実施形態において、PDE4インヒビタは、以下の化学構造を有する(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン:
Figure 2013511536
または、その薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物(例えば水和物)である。
1つの実施形態において、サルコイドーシスを処置する方法が本明細書中に提供され、本方法は、サルコイドーシスを有する患者に治療的有効量の、以下の化学構造を有する(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン:
Figure 2013511536
または、その薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物(例えば水和物)を投与する工程を包含する。
1つの実施形態において、サルコイドーシスは、慢性的な皮膚のサルコイドーシスである。
1つの実施形態において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物は、治療的有効量のさらなる活性因子の1つまたは複数と組み合わせて、あるいは上記活性因子と交互に投与される。
1つの実施形態において、さらなる活性因子としては、コルチコステロイド、プレドニゾン、メトトレキザート、アザチオプリン、ヒドロキシクロロキン、シクロホスファミド、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、クロロキン、インフリキシマブ、ペニシリン抗生物質、セファロスポリン抗生物質、マクロライド抗生物質、リンコマイシン抗生物質、テトラサイクリン抗生物質、またはそれらの組合せが挙げられる。
1つの実施形態において、さらなる活性因子はプレドニゾンである。
1つの実施形態において、化合物は鏡像異性的に精製されている。
1つの実施形態において、化合物が、1日あたり約1mg〜約100mgの量で投与される。
1つの実施形態において、化合物が、1日あたり約20mg、約40mg、約60mg、約80mgまたは約100mgの量で投与される。
1つの実施形態において、化合物が、1日あたり2回、約20mgの量で投与される。
1つの実施形態において、化合物は経口によって投与される。
1つの実施形態において、化合物はカプセル中またはタブレット中で投与される。
1つの実施形態において、サルコイドーシスは再発性、難治性または慣用的な治療に対して耐性がある。
また、本明細書中にて開示される方法に用いられ得る、薬学的組成物(例えば、単一ユニットの投薬形態)が本明細書中にて提供される。特定の薬学的組成物としては、本明細書中の化合物またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、水和物、包接化合物もしくはプロドラッグおよび第二活性因子が挙げられる。
[4.1.PDE4インヒビタ]
特に指定されない限り、本明細書中にて使用される用語「PDE4インヒビタ」、「選択的サイトカン抑制薬」および「SeClDsTM」は、低分子薬物、小さな有機分子(ペプチド、タンパク質、核酸、オリゴ糖類または他の高分子ではない。)を含む。好ましい化合物は、TNF−αの生成を抑制する。さらに、上記化合物はまた、IL1βおよびIL12を誘導するLPSに対する、中程度な抑制効果を有する。より好ましくは、本明細書中にて提供される上記化合物は、潜在的なPDE4インヒビタである。
PDE4は、ヒトの脊髄系およびリンパ系の系統の細胞において見出された、主要なホスホジエステラーゼイソ酵素の1つである。この酵素は、普遍的なセカンドメッセンジャーであるcAMPを分解することによって、細胞性の活性を調節すること、およびcAMPの細胞内レベルを低く維持することにおいて、重要な役割を担う。理論に制限されることなく、PDE4活性の阻害は、cAMPレベルの上昇を生じ、LPSに誘導されたサイトカンの調節(単球およびリンパ球内におけるTNF−α生成の阻害を含む。)を導く。
1つの実施形態において、PDE4インヒビタは、以下の化学構造
Figure 2013511536
を有する(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン(すなわちアプレミラスト(Apremilast))、または、その薬学的に受容可能な塩もしくは溶媒和物(例えば水和物)である。
本明細書中にて提供される化合物は、市販品であっても、本明細書中にて開示された特許または特許公開に記載された方法に従って調製されてもよい。さらに、光学的に精製された化合物は、非対称的に合成されても、公知の分解剤もしくは他の標準的な有機化学技術と同様にキラルカラムを用いて分解されてもよい。
本明細書中にて使用され、そして他で示されない限り、用語「薬学的に受容可能な塩」は、その用語が言及する化合物の、非毒性の酸付加塩および塩基付加塩を含む。受容可能な非毒性の酸付加塩は、当該分野において公知の有機酸および無機酸または有機塩基および無機塩基(例えば、塩酸、臭化水素酸、燐酸、硫酸、メタンスルホン酸、酢酸、酒石酸、乳酸、琥珀酸、クエン酸、リンゴ酸、マレイン酸、ソルビン酸、アコニット酸、サリチル酸、フタル酸、塞栓性の酸(embolic acid)、エナント酸などを含む。)から誘導した塩を含む。
天然には酸性である化合物は、種々の薬学的に受容可能な塩基とともに塩を形成することができる。そのような酸性化合物の薬学的に受容可能な塩基付加塩を調製するために用いられ得る塩基は、非毒性の塩基付加塩、すなわち、薬学的に受容可能なカチオンを含む塩(例えば、アルカリ金属またはアルカリ土類金属の塩、特にカルシウム、マグネシウム、ナトリウムまたはカリウムの塩が挙げられるが、これらに限定されない。)を形成する塩基である。好適な有機塩基としては、N,N−ジベンジルアチレンジアミン、クロロプロカイン、コリン、ジェタノールアミン、エチレンジアミン、メグルミン(N−メチルグルカイン)、リジン、およびプロカインが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中にて使用され、そして他で示されない限り、用語「プロドラッグ」は、生物学的な条件下(インビトロまたはインビボ)にて化合物を提供するために、加水分解、酸化または他の反応を行い得る化合物の誘導体を意味する。プロドラッグの例としては、生加水分解性(biohydrolyzable)アミド、生加水分解性エステル、生加水分解性カルバメート、生加水分解性カーボネート、生加水分解性ウレイド(ureido)および生加水分解性ホスフェートアナログを有する、本明細書中にて提供される化合物の誘導体が挙げられるが、これらに限定されない。プロドラッグの他の例としては、−NO部位、−NO部位、−ONO部位、または−ONO部位を含む、本明細書中にて提供される化合物の誘導体が挙げられる。プロドラッグは、典型的には、例えば以下の文献に記載されている、周知の方法を用いて調製され得る(例えば、1 Burger’s Medicinal Chemistry and Drug Discoverey, 172-178,949-982 (Manfred E. Wolff ed., 5th ed. 1995)、Design of Prodrugs (H.Bundgaad ed., Elselvier, New York 1985) を参照のこと)。
本明細書中にて使用され、そして他で示されない限り、用語「生加水分解性アミド」、「生加水分解性エステル」、「生加水分解性カルバメート」、「生加水分解性カーボネート」、「生加水分解性ウレイド」、「生加水分解性ホスフェート」は、それぞれ、以下のいずれかの化合物のアミド、エステル、カルバメート、カーボネート、ウレイドまたはホスフェートを意味している:1)化合物の生物学的な活性を干渉せずに、インビボにて有利な特性(例えば、取り込み、作用の持続、または作用の開始)を付与することができる化合物;2)生物学的に不活性であるが、インビボにて生物学的に活性な化合物に変換される化合物。生加水分解性エステルの例としては、低級アルキルエステル、低級アシロキシアルキルエステル(例えば、アセトキシメチルエステル、アセトキシエチルエステル、アミノカルボニルオキシメリルエステル、ピバロキシメチルエステルおよびピバロキシエチルエステル、ラクトニルエステル(例えば、フタリジルエステルおよびチオフタリジルエステル)、低級アルコキシアシロキシアルキルエステル(例えば、メトキシカルボニルオキシメチル、エトキシカルボニルオキシエチルエステルおよびイソプロポキシカルボニロキシエチルエステル、アルコキシアルキルエステル、コリンエステルおよびアシルアミノアルキルエステル(例えば、アセトアミドメチルエステル)が挙げられるが、これらに限定されない。生加水分解性アミドの例としては、低級アルキルアミド、α−アミノ酸アミド、アルコキシアシルアミドおよびアルキルアミノアルキルカルボニルアミドが挙げられるが、これらに限定されない。生加水分解性カルバメートの例としては、低級アルキルアミン、置換エチレンジアミン、アミノ酸、ヒドロキシアルキルアミン、複素環式アミンおよび複素環式芳香族アミン、ならびにポリエステルアミンが挙げられるが、これらに限定されない。
(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンは1つまたはキラルの中心を有し、エナンチオマーの混合物として存在し得る。1つの実施形態において、立体的に精製された形態の(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンの使用、および上記形態の混合物の使用が、本明細書中にて提供される。例えば、本明細書中にて提供される方法および組成物において、等量または非等量の(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンのエナンチオマーを含む混合物が用いられ得る。これらのアイソマーは、非対称的に合成されてもキラルカラムもしくはキラル分解因子のような標準的な技術を用いて分解されてもよい。例えば、Jacques, J., et al.,Enantiomers, Racemates and Resolutions(Wiley-Inerscience, New York, 1981); Wilen, S.H.,et al.,Tetrahedron 33: 2725(1977); Eliel, E. L., Stereochemistry of Carbon Compounds(McGraw-Hill, NY, 1962); and Wilen, S. H., Tables of Resolving Agents and Optical Resolutions p. 268(E.L. Eliel, Ed., Univ. of Notre Dame Press, Notre Dame, IN, 1972)を参照のこと。
本明細書中にて使用される、そして他に示されない限り、用語「立体的に精製されている」は、化合物の1つの立体異性体を含み、その化合物の他の立体異性体を実質的に含まない組成を意味する。例えば、1つのキラル中心を有する化合物の、立体的に精製されている組成物は、その化合物の逆のエナンチオマーを実質的に含まない。2つのキラル中心を有する化合物の、立体的に精製されている組成物は、その化合物の他のジアステレオマーを実質的に含まない。典型的な、立体的に精製されている化合物は、その化合物の1つの立体異性体を80重量%より多く含み、かつ他の立体異性体を20重量%未満含み、より好ましくは、その化合物の1つの立体異性体を90重量%より多く含み、かつ他の立体異性体を10重量%未満含み、さらにより好ましくは、その化合物の1つの立体異性体を95重量%より多く含み、かつ他の立体異性体を5重量%未満含み、そして最も好ましくは、その化合物の1つの立体異性体を97重量%より多く含み、かつ他の立体異性体を3重量%未満含む。本明細書中にて使用され、そして他で示されない限り、用語「立体的に富化されている」は、ある化合物の1つの立体異性体を60重量%より多く、好ましくは70重量%より多く、より好ましくは80重量%より多く含む組成を意味する。本明細書中にて使用され、そして他で示されない限り、用語「鏡像的に精製されている」は、1つのキラル中心を有する化合物の組成が、立体的に精製されていることを意味する。同様に、用語「立体的に富化されている」は、1つのキラル中心を有する化合物が立体的に富化されている組成であることを意味する。
示されている構造とその構造に与えられた名称との間に不一致が存在する場合、示されている構造の方が重要であることに注意されるべきである。さらに構造または構造の一部の立体化学が、例えば、太文字または点線を用いて、示されていない場合、その構造またはその構造の一部は、その構造の立体異性体の全てを含むと解釈されるべきである。
[4.2.第二活性因子]
本明細書中にて提供されている方法および組成物において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン (すなわち「アプレミラスト」)は、薬学的に活性な他の化合物(「第二活性因子」)と組み合わせてもよい。サルコイドーシスの処置において、上記の特定の組合せは、相乗的に作用することが信じられている。(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンはまた、特定の第二活性因子に関連する副作用を緩和するように作用し得る。そして、いくつかの第二活性因子は、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンの投与に関連する副作用を緩和するために用いられ得る。
第二活性因子の例としては、コルチコステロイド(例えばプレドニゾン)、メトトレキザート、アザチオプリン、ヒドロキシクロロキン、シクロホスファミド、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、クロロキン、インフリキシマブ、ペニシリン抗生物質、セファロスポリン抗生物質、マクロライド抗生物質、リンコマイシン抗生物質およびテトラサイクリン抗生物質が挙げられるが、これらに限定されない。抗生物質の特定の例としては、ミノサイクリン塩酸塩、クリンダマイシン、アンピシリン、クラリスロマイシン、または当技術分野において公知の任意の他の抗生物質が挙げられるが、これらに限定されない。
[4.3.処置および予防の方法]
本明細書中において、サスコイドーシスを処置、予防および/または管理する方法が提供されている。本明細書中にて提供されている方法によって処置されるサルコイドーシスとしては、心臓のサルコイドーシス、皮膚のサルコイドーシス、肝臓のサルコイドーシス、口のサルコイドーシス、肺のサルコイドーシス、神経系のサルコイドーシス、副鼻腔のサルコイドーシス、ロフグレンズ症候群、狼瘡凍瘡、ブドウ膜炎、および慢性的な皮膚のサルコイドーシスが挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中にて使用され、そして他で示されない限り、用語「処置する」は、サルコイドーシスの兆候が現れた後に、本明細書中にて提供される化合物、または他のさらなる活性因子を投与することをいう。本明細書中にて使用され、そして他で示されない限り、用語「予防する」は、特にサルコイドーシスの危険にさらされている患者に、サルコイドーシスの兆候が現れる前に、投与することをいう。用語「予防」は、サルコイドーシスの兆候を阻止することを含む。本明細書中にて使用され、そして他で示されない限り、用語「管理する」は、サルコイドーシスに罹患した患者においてサルコイドーシスの再発を防止すること、および/またはサルコイドーシスに罹患した患者の沈静した状態である時間を延長することを含む。
用語「再発」は、治療の後に疾患(例えばサルコイドーシス)が沈静した患者が、その疾患を繰り返すこと、またはその兆候(例えば炎症、肉芽腫、皮膚の障害)が現れる状態をいう。
用語「難治性または耐性」は、徹底的な処置の後でさえ、患者が疾患またはその症状(例えば炎症、肉芽腫、皮膚の障害)を残している状態をいう。
用語「治療的有効量」は、サルコイドーシスを処置するために被験者に投薬される場合に、その疾患を処置するのに十分な効果を示す、化合物または組成物の量をいう。「治療的有効量」は、とりわけ、その化合物、疾患および疾患の重症度、ならびに処置されるべき被験者の年齢、体重などに依存して変更され得る。
これまでに処置されたが標準的な治療に対して無反応であった患者、および、これまでに処置されていないが標準的な治療に対して無反応であった患者を処置する方法が、本明細書中にて提供される。いくつかの疾患または障害は特定の年齢の群においてより一般的であるが、患者の年齢に関係なく患者を処置する方法がまた、本明細書中にて提供される。未解決の疾患または状態を処置することを試みる際に、手術を受けた患者、および、手術を受けていない患者を処置する方法がまた、本明細書中にて提供される。
サルコイドーシスを有する患者は、異種の臨床的な発症および種々の臨床的な結果を示すので、患者に行う処置は、患者の予後に依存して変更され得る。熟練した臨床医は、サルコイドーシスを有する個々の患者を処置するために効果的に用いられ得る、特定の二次的因子、手術の型、および、薬物を用いないことに基づく標準的な治療の型を、過度の実験を行うことなく容易に決定することができる。
いくつかの実施形態において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンは、1日あたり約0.10mg〜約150mgの範囲の量で、経口的に、そして、1日に1回または複数回に分けて投与され得る。1つの実施形態において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンは、1日あたり約10mg〜約50mgの範囲の量、1日あたり約5mg〜約25mgの量、または1日おきに約10mg〜約50mgの量にて投与され得る。
1つの実施形態において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンは、1日あたり約1mg、約2.5mg、約3mg、約4mg、約5mg、約6mg、約7mg、約8mg、約9mg、約10mg、約15mg、約20mg、約25mg、約30mg、約35mg、約40mg、約45mg、約50mg、約60mg、約70mg、約80mg、約90mgまたは約100mgの量で投与され得る。他の実施形態において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンは、1日あたり約20mg、約40mg、約60mg、約80mgまたは約100mgの量で投与され得る。さらに他の実施形態において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンは、1日あたり約10mg、約20mg、約25mg、約40mgまたは約50mgの量で投与され得る。他の実施形態において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンは、初めは1日あたり5mgの量で投与され、毎週、投与量を増やし、1日あたり約10mg、約20mg、約25mg、約30mg、約40mg、約50mgの量で投与され得る。またさらに他の実施形態において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンは、約20mgの量で1日に2回投与され得る。
[4.3.1.第二活性因子との組合せによる治療]
本明細書中にて提供される特定の方法は、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン、またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、水和物、包接化合物、もしくはプロドラッグを、1つまたは複数の第二活性因子と組み合わせて投与すること含む。第二活性因子の例としては、本明細書中にて開示されている(例えば、4.2の項を参照のこと)。
患者に(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンおよび第二活性因子を投与することは、同じ経路または異なる経路の投与により、同時にまたは継続的に行うことが可能である。特定の活性因子に対して使用される特定の経路の投与が適切であるか否かは、活性因子自体(例えば、血流に入る前に分解することなく経口的に投与し得るか否か)および処置される疾患に依存する。(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンの好適な投与経路は、経口である。第二活性因子の好適な投与経路は、当業者に公知である。例えば、Physicians’ Desk Reference, 1755-1760(56th ed. 2002)を参照のこと。
1つの実施形態において、第二活性因子は、約1mg〜約1000mgの量、約5mg〜約500mgの量、約10mg〜約350mgの量または約50mg〜約200mgの量で、1日に1回または2回、経口的に、静脈内に、または皮下に投与される。第二活性因子の特定の量は、用いられた特定の因子、疾患の重症度およびステージ、第一の化合物の量、ならびに必要に応じて患者に同時に投与された任意のさらなる活性因子に依存する。特定の実施形態において、第二活性因子は、コルチコステロイド(例えばプレドニゾン)、メトトレキザート、アザチオプリン、ヒドロキシクロロキン、シクロホスファミド、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、クロロキン、インフリキシマブ、ペニシリン抗生物質、セファロスポリン抗生物質、マクロライド抗生物質、リンコマイシン抗生物質、テトラサイクリン抗生物質、またはそれらの組合せである。
[4.3.2.循環治療]
特定の実施形態において、本明細書中にて提供される予防剤または治療剤が、患者に循環的に投与される。循環的な治療は、活性因子を一定期間にわたって投与し、一定期間の間を空けること、およびこの連続的な投与を繰り返すことを含む。循環的な治療は、1つまたは複数の治療に対する耐性が発達することを低減させ、治療の1つの副作用を回避または減少させ、および/または処置の効力を改善し得る。
結果として、1つの実施形態において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン、またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、水和物、包接化合物、もしくはプロドラッグが、約1週間または約2週間の期間を空けた4〜6週間のサイクルにて、1日あたり単回用量または複数回用量にて投与される。いくつかの実施形態において、投与サイクルの頻度、数または長さが増加し得る。よって、他の実施形態は、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンが、典型的に単独で投与される場合よりも多いサイクルにわたって(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンを投与することを含む。なお他の実施形態において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンが、非常に多くのサイクルにわたって投与される。上記サイクルの投与は、第二活性因子が投与されていない患者において、用量が制限された毒性を典型的に引き起こす。
1つの実施形態において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン、またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、水和物、包接化合物、もしくはプロドラッグは、約0.1mg/d〜約150mg/dの用量で3〜4週間にわたって毎日および連続的に投与され、次いで1週間または2週間空けられる。1つの実施形態において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン、またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、水和物、包接化合物、もしくはプロドラッグは、4週間または6週間のサイクルの内で、約20mgの量で3〜4週間にわたって1日2回投与され、次いで、1週間または2週間空けられる。
1つの実施形態において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン、またはその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、水和物、包接化合物、もしくはプロドラッグ、および第二活性因子は、4〜6週間のサイクルの間にわたって経口的に投与され、第二活性因子の投与30〜60分前に(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンが生じる。典型的には、組合せ処置が患者に投与される間のサイクルの数は、約1〜約24サイクルであり、より典型的には約2〜約16サイクルであり、さらに典型的には約4〜約3サイクルである。
[4.4.薬学的組成物と投薬形態]
薬学的組成物は、個々の、つまり単一ユニットの投薬形態の調製において用いられ得る。本明細書中にて提供される薬学的組成物および投薬形態は、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン、またその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、水和物、包接化合物、もしくはプロドラッグを含む。薬学的組成物および投薬形態は、さらに1つまたは複数の賦形剤を含み得る。
薬学的組成物および投薬形態は、1つまたは複数のさらなる活性成分を含み得る。結果として、本明細書中にて提供される薬学的組成物および投薬形態は、本明細書中にて開示された活性因子(例えば(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンおよび第二活性因子)を含む。第二の、すなわち、さらなる任意の活性因子の例は、本明細書中で開示されている(例えば、4.2の項を参照のこと)。
本明細書中にて提供される単一ユニットの投薬形態は、患者に対して、経口投与、経粘膜投与(例えば経鼻投与、舌下投与、経膣投与、経頬投与または経直腸投与)、非経口投与(例えば皮下投与、静脈内投与、ボーラス注射投与、筋肉内投与または動脈内投与)、局所投与(例えば点眼または他の眼科調製物)、経皮投与(transdermal)または経皮投与(transcutaneous)に適している。投薬形態の例としては、タブレット、キャプレッツ、カプセル(柔らかく弾性のあるゼラチンのようなカプセル)、カシェ剤、トローチ、菱形の錠剤(lozenges)、分散剤、座薬、粉末、エアロゾル剤(例えば、鼻スプレーまたは吸入器)、ゲル、患者への経口投与または経粘膜投与に好適な、懸濁液(例えば、水溶性または非水溶性の懸濁液、水中エマルションまたは油中エマルション、溶液、およびエリキシル剤を含む液体投薬形態、患者に非経口的に投与する際に適している液体投薬形態、局所投与に好適な点眼または他の眼科調製物、患者への非経口投与に好適な液体投薬形態を供給するために再結晶され得る滅菌された固体(例えば結晶状または非晶質の固体)が挙げられるが、これらに限定されない。
投薬形態の組成、形状および種類は、典型的にはその用途に依存して変更される。例えば、疾患の急な処置にて用いられる投薬形態は、同じ疾患の長期的な処置にて用いられる投薬形態よりも多量の、1つまたは複数の活性成分を含み得る。同様に、非経口的な投薬形態は、同じ疾患を処置するに用いられる経口的な投薬形態よりも少量の、1つまたは複数の活性成分を含み得る。上記および他の様式において、本明細書中にて提供される特定の投薬形態が次々と変動し、このような様式は、当業者に容易に明らかである(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 18th ed., Mack Publishing, Easton PA(1990)参照のこと)。
典型的な薬学的組成物および投薬形態は、1つまたは複数の賦形剤を含む。好適な賦形剤は、製薬学の分野における当業者に周知であり、好適な賦形剤の非限定的な例が本明細書中に提供されている。特定の賦形剤が、薬学的組成物または投薬形態への取り込みに適しているかどうかは、当該分野において周知の種々の因子に依存し、このような因子としては、投薬形態が患者に投与されるべき様式が挙げられるが、これに限定されない。例えば、経口的な投薬形態(例えば、タブレット)は、非経口的な投薬形態おける用途に適さない賦形剤を含み得る。特定の賦形剤の適合正はまた、投薬形態中の特定の活性成分に依存し得る。例えば、いくつかの活性成分の分解は、いくつかの賦形剤(例えばラクトース)によって、または水に曝露された際に、促進され得る。一級アミンまたは二級アミンを含む活性成分は、このような促進された分解に特に感受性である。結果として、ラクトース、他の単糖類または二糖類を、存在するとしてもほとんど含まない、薬学的組成物および投薬形態が、本明細書中にて提供される。本明細書中にて使用される場合、用語「ラクトースを含まない」は、ラクトースが存在するとしても、活性成分の分解速度を十分に向上させるには不十分である、ラクトースの存在量を意味する。
ラクトースを含まない組成物は、当該分野において周知であり、例えば、U.S. Pharmacopeia(USP)25-NF20(2002)に挙げられている賦形剤を含み得る。一般に、ラクトースを含まない組成物は、薬学的に適合性でありかつ薬学的に受容可能な量にて、活性成分、結合剤/充填剤、および潤滑剤を含む。ラクトースを含まない好ましい投薬形態は、活性成分、微晶質のセルロース、予めゼラチン化したデンプン、およびステアリン酸マグネシウムを含む。
また、活性成分を含む、無水の薬学的組成物および投薬形態が本明細書中にて提供される。なぜなら、水が上述したような化合物の分解を促進し得るからである。例えば、水の添加(例えば5%)は、貯蔵期間または長期間にわたる調製物の安定性のような特徴を決定するために、長期間の貯蔵を刺激する手段として、製薬の分野において広く受け入れられている(例えば、Jens T. Carstensen, Drug Stability、Principles & Practice, 2d. Ed., Marcel Dekker, NY, NY, 1995, pp. 379-80を参照のこと)。実際に、水および熱は、上述したような化合物の分解を促進させる。このように、調製物に対する水の効果は、非常に顕著であり得る。なぜなら、湿気および/または湿度は、一般的に生産、操作、梱包、貯蔵、船積み、および調製物の使用の間に遭遇するからである。
無水の薬学的組成物および投薬形態は、無水のまたは湿気をわずかに含む活性成分、および低い湿気または低い湿度の条件を用いて調製され得る。生産、梱包および/または貯蔵の間に湿気および/または湿度との実質的な接触が予想される場合、ラクトースおよび少なくとも1つの活性成分(第1級または第2級アミンを含む。)を含む薬学的組成物および投薬形態は、好ましくは無水である。
無水の薬学的組成物は、無水の性質が維持されるように調製および貯蔵されるべきである。よって、無水の組成物は、好適な処方のキットに備えられ得るように、好ましくは、水への曝露を防ぐことが公知の材料を用いて梱包される。好適な梱包の例としては、密封するようにシールされたホイル、プラスチック、投与単位ごとの容器(例えばバイアル)、発泡パックおよびストリップパックが挙げられるが、これらに限定されない。
活性成分が分解する速度を低下させる1つまたは複数の化合物を含む薬学的組成物および投薬形態もまた、本明細書中にて提供される。本明細書中において「安定剤」といわれるような化合物としては、アスコルビン酸、pH緩衝液または塩緩衝液のような酸化防止剤が挙げられるが、これに限定されない。
賦形剤の量および型のように、投薬形態中の活性成分の量および特定の型は、因子に依存して異なり得る。このような因子は、例えば、患者に対して投与されるべき経路が挙げられるが、これに限定されない。しかし、本明細書中に提供される典型的な投薬形態は、約0.10mg〜約150mgの量の(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンまたその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、水和物、包接化合物、もしくはプロドラッグを含む。典型的な投薬形態は、約0.1mg、約1mg、約2mg、約5mg、約7.5mg、約10mg、約12.5mg、約15mg、約17.5mg、約20mg、約25mg、約50mg、約100mg、約150mgまたは約200mgの量の(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン、またその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、水和物、包接化合物、もしくはプロドラッグを含む。特定の実施形態において、好ましい投薬形態は、約5mg、約10mg、約20mg、約25mgまたは約50mgの量の(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンを含む。典型的な投薬形態は、約1mg〜約1000mg、約5mg〜約500mg、約10mg〜約350mg、約50mg〜約200mgの量の第二活性因子を含む。もちろん、第二活性因子の特定の量は、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンの量、および患者に同時に投与される任意のさらなる活性因子に依存する。
[4.4.1.経口投与形態]
経口投与に適した薬学的組成物は、分離性の投薬形態として存在し得、このような形態は、例えば、タブレット(例えばチュアブル錠)、キャプレッツ、カプセルおよび液体(例えば風味のあるシロップ)であるが、これらに限定されない。このような投薬形態は、予め決定された活性成分を含み、および当業者に周知の薬学の方法によって調製され得る(例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 18th ed., Mack Publishing, Easton PA(1990)を参照のこと)。
典型的な経口投薬形態は、慣用的な薬学的な配合技術に従って、活性成分を、少なくとも1つの賦形剤と密接に混合された状態にて結合することによって調製される。賦形剤は、投与が望まれる調製物の形態に依存して、広範な種々の形態を採り得る。例えば、経口の液体状態またはエアロゾル形態での使用に好適な賦形剤としては、水、グリコール、油、アルコール、風味付け因子、防腐剤、および着色剤が挙げられるが、これらに限定されない。固体の経口投薬形態(例えば、粉末、タブレット、カプセルおよびキャプレッツ)における使用に好適な賦形剤の例としては、デンプン、糖、微晶質のセルロース、希釈剤、顆粒化剤、潤滑剤、接合剤、および分解剤が挙げられるが、これらに限定されない。
投与の容易さのために、タブレットおよびカプセルは、最も有利な経口投与の単位形態を示す。この場合、固体の賦形剤が用いられる。所望されるのであれば、タブレットは、標準的な水性または非水性の技術によってコーティングされ得る。このような投薬形態は、薬学の方法のいずれかによって調製され得る。一般的に、薬学的組成物および投薬形態は、活性成分を、液体のキャリア、正確に分割された固体のキャリアまたはその両方と均一にかつ緊密に混合し、次いで、その生成物を、必要に応じて、所望の形に形作ることによって調製される。
例えば、タブレットは、圧縮またはモールディングによって調製され得る。圧縮されたタブレットは、活性成分を流動性のない形態に好適な機械にて押し付けることによって調製され、上記形態は、粉末または顆粒であり、必要に応じて賦形剤と混合される。モールドされたタブレットは、粉末状の化合物と、湿潤された不活性な液体希釈剤との混合物を、好適な機械にてモールドすることによって作られ作製され得る。
経口投薬形態に使用され得る賦形剤の例としては、結合剤、フィラー、崩壊剤および潤滑剤が挙げられるが、これらに限定されない。薬学的組成物および投薬形態における使用に適した結合剤としては、トウモロコシデンプン、ジャガイモデンプン、またはその他デンプン、ゼラチン、アラビアゴムのような天然ゴムおよび合成ゴム、アルギン酸ナトリウム、アルギン酸、その他アルギナート、粉末状のトラガカントゴム、グアーゴム、セルロースおよびその誘導体(例えば、エチルセルロース、酢酸セルロース、カルボキシメチルセルロースカルシウム、カルボキシメチルセルロースナトリウム)、ポリビニルピロリドン、メチルセルロース、予めゼラチン化したデンプン、ヒドロキシプロピルメチルセルロース(例えば、番号2208、2906、2910を参照のこと)、微晶質のセルロース、およびこれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
微晶質のセルロースの好適な形としては、AVICEL−PH−101、AVICEL−PH−103 AVICEL RC−581、AVICEL−PH−105(FMC Corporation, American Viscose Division, Avicel Sales, Marcus Hook, PAより入手可能)として市販される材料、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。特定の結合剤は、AVICEL RC−581として市販されている微晶質のセルロースおよびカルボキシメチルセルロースナトリウムの混合物である。無水のまたは低い湿度の、好適な賦形剤または添加剤としては、AVICEL−PH−103TMおよびStarch 1500 LMが挙げられる。
本明細書中にて開示される薬学的組成物および投薬形態における使用に好適なフィラーの例としては、タルク、炭酸カルシウム(例えば、顆粒または粉末)、微晶質のセルロース、粉末状のセルロース、デキストラート、カオリン、マンニトール、珪酸、ソルビトール、デンプン、予めゼラチン化したデンプン、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。薬学的組成物中の結合剤またはフィラーは、薬学的組成物または投薬形態の約50重量%〜約99重量%にて典型的に存在する。
崩壊剤は、水性環境に曝露された場合に崩壊するタブレットを提供するための組成物として用いられる。非常に多くの崩壊剤を含むタブレットは、貯蔵中に崩壊し得る。一方、崩壊剤をほとんど含まないタブレットは、所望の速度で、または所望の状況下で、分解し得ない。このように、活性成分の放出を不利に変更するに過剰すぎないか、または少なすぎない、十分量の崩壊剤が、本明細書中にて提供される固体の経口投薬形態を形成するために用いられるべきである。使用される崩壊剤の量は、調製物の型に基づいて変動し、当業者に容易に認識される。典型的な薬学的組成物は、崩壊剤の約0.5重量%〜約15重量%、好ましくは、崩壊剤の約1重量%〜約5重量%を含む。
薬学的組成物および投薬形態において使用され得る崩壊剤としては、アガー、アルギン酸、カルシウムカーボネート、微晶質のセルロース、クロスカルメロース(croscarmellose)ナトリウム、クロスポビドン(crospovidone)、ポラクリン(polacrilin)カリウム、デンプングリコール酸ナトリウム、ジャガイモデンプンまたはタピオカデンプン、他のデンプン、予めゼラチン化したデンプン、他のデンプン、粘土、他のアルギン酸、他のセルロース、ゴム、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。
薬学的組成物および投薬形態において使用され得る潤滑剤としては、ステアリン酸カルシウム、ステアリン酸マグネシウム、鉱油、軽油、グリセリン、ソルビトール、マンニトール、ポリエチレングリコール、他のグリコール、ステアリン酸、ラウリル硫酸ナトリウム、タルク、水素化された植物油(例えば、落花生油、綿実油、ヒマワリ油、ゴマ油、オリーブ油、トウモロコシ油および大豆油)、ステアリン酸亜鉛、オレイン酸エチル、乳酸エチル、アガー、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。さらなる潤滑剤としては、例えば、合成シリカゲル(W.R. Grace Co. of Baltimore, MDによって製造されたAEROSIL200)、凝固した、人工シリカのエアロゾル(Degussa Co. of Plano, TXによって市販されている)、CAB−O−SIL(Cabot Co. of Boston, MAによって販売されている発熱性の二酸化ケイ素)、およびそれらの混合物が挙げられる。多少なりとも使用される場合、潤滑剤は、組み込まれる薬学的組成物または投薬形態の約1重量%よりも少ない量で典型的に使用される。
本明細書中にて提供される特定の固体の経口投薬形態としては、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン、またその薬学的に受容可能な塩または溶媒和物、無水ラクトース、微晶質のセルロース、クロスカルメロースナトリウムおよびステアリン酸マグネシウムが挙げられる。
[4.4.2.徐放性の投薬形態]
本明細書中にて提供される活性成分は、徐放性の手段によってまたは当業者にとって周知の送達デバイスによって投与され得る。例としては、米国特許番号:3,845,770、3,916,889、3,536,809、3,598,123、4,008,719、5,674,533、5,059,595、5,591,767、5,120,548、5,073,543、5,639,476、5,354,556、5,733,566(これらの各々が本明細書中にて参考として援用される。)に記載されているものが挙げられるが、これらに限定されない。このような投薬形態は、種々の割合にて所望の放出プロファイルを提供するために、例えば、ヒドロプロピルメチルセルロース、他の高分子マトリックス、ゲル、透析膜、浸透系、多層コーティング、微粒子、リポソーム、ミクロスフェア、またはそれらの組合せを用いて1つまたは複数の活性成分の緩やかなまたは制御された放出提供するため用いられ得る。本明細書中に記載されているものを含む、当業者に公知である好適な徐放性の処方は、本明細書中にて提供される活性成分とともに用いるために容易に選択され得る。このように、本明細書中にて提供される、経口投与に適した単一ユニットの投薬形態としては、例えば、徐放性に適合したタブレット、カプセル、ゼラチン状カプセルおよびキャプレッツが挙げられるが、これらに限定されない。
徐放性の医薬品の全てが、制御し得ないカウンターパートによって達成されるものを超える、薬物の治療を改善するという共通の目標を有する。理論的に言えば、医学的な処方において好適に設計された徐放性の調製物の使用は、状態を最小限の時間にて保護または制御するために用いられる、最小限の薬物物質によって特徴付けられる。徐放性の調製物の利点としては、延長された薬物の活性、投薬頻度の減少、および患者のコンプライアンスの向上が挙げられる。さらに、徐放性の調製物は、作用または他の特徴(例えば、薬物の血液レベル)の開始時に影響を及ぼすために用いられ得、よって、副作用(例えば反対の作用)の発生に影響を及ぼし得る。
ほとんどの徐放性の調製物は、所望の治療の効果をすぐに生成する、一定量の薬物(活性成分)を最初に放出し、そして延長された期間にわたって治療または予防の効果のレベルを維持するために、他の量の薬物を徐々にかつ永続的に放出するように設計される。体内にてこの一定レベルの薬物を維持するために、薬物は、代謝されかつ体内から排出される薬物の量を置き換える速度にてその投薬形態から放出されなければならない。徐放性の活性成分は、以下のような条件によって刺激され得るがこれらに限定されない:pH、温度、酵素、水または他の生理的状況または化合物。
[4.4.3.非経口投薬形態]
非経口の投薬形態として、種々の経路(皮下、静脈(ボーラス注入を含む。)、筋肉内および動脈内が挙げられるが、これらに限定されない。)によって患者に投与され得る。上記の投与形態は、汚染物質に対する患者の天然の防御を典型的に回避するので、非経口の投薬形態は、好ましくは、滅菌であるか、または患者への投与の前に滅菌され得る。非経口の投薬形態の例としては、注射用の溶液、注射のための薬学的に受容可能なビヒクル中に、溶解または懸濁されるべき乾燥標品、注射のための懸濁液、およびエマルションが挙げられるが、これらに限定されない。
非経口の投薬形態を提供するために用いられ得る適切なビヒクルは、当業者に周知である。例としては、注射USPのための水;水性のビヒクル(例えば、食塩注射、リンゲル液注射、ブドウ糖注射、ブドウ糖および食塩の注射、および乳酸化したリンゲル液注射が挙げられるが、これらに限定されない。);水混合性のビヒクル(例えば、エチルアルコール、ポリエチレングリコールおよびポリプロピレングリコールが挙げられるが、これらに限定されない。);ならびに、非水溶性のビヒクル(例えば、トウモロコシ油、綿実油、落花生油、ゴマ油、オレイン酸エチル、イソプロピルミリステートおよび安息香酸ベンジルが挙げられるが、これらに限定されない。)が挙げられるが、これらに限定されない。
本明細書中にて開示した1つまたは複数の活性成分の可用性を向上する化合物はまた、本明細書中にて提供された非経口投薬形態に含まれ得る。例えば、シクロデキストリンおよびその誘導体は、本明細書中にて提供された化合物およびその誘導体の可用性を向上させるために用いられ得る。例えば、U.S. Patent No. 5,134,127を参照のこと(これは参考として本明細書中に援用される)。
[4.4.4.局所および粘膜の投薬形態]
局所および粘膜の投薬形態としては、スプレー、エアロゾル、溶液、エマルション、懸濁液、点眼液もしくは他の眼科調製物、または当業者に公知の他の形態が挙げられるが、これらに限定されない。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 16th and 18th eds., Mack Publishing, Easton PA(1980 & 1990)およびIntroduction to Pharmaceutical Dosage Forms, 4th ed., Lea & Febiger, Philadelphia(1985)を参照のこと。口腔内の粘膜組織を処置するに適した投薬形態は、マウスウォッシュまたは口腔のゲルとして処方され得る。
好適な賦形剤(例えば、キャリアおよび希釈剤)、ならびに本明細書中にて提供される局所および粘膜の投薬形態を提供するために用いられ得る他の材料は、薬学の分野の当業者に周知であり、所定の薬学的組成物または投薬形態が適用される特定の組織に依存する。この事実を考慮して、典型的な賦形剤としては、非毒性でありかつ薬学的に受容可能な溶液、エマルションまたはゲルを形成するための、水、アセトン、エタノール、エチレングリコール、プロピレングリコール、ブタン−1,3−ジオール、イソプロピルミリステート、イソプロピルパルミテート、鉱油、およびそれらの混合物が挙げられるが、これらに限定されない。所望される場合、保湿剤または湿潤剤もまた、薬学的組成物および投薬形態に加えられ得る。このような成分の例は、当該分野において周知である。例えば、Remington’s Pharmaceutical Sciences, 16th and 18th eds., Mack Publishing, Easton PA (1980 & 1990)を参照のこと。
薬学的組成物または投薬形態のpHはまた、1つまたは複数の活性成分の送達を改善するために調整され得る。同様に、溶媒キャリアの極性、そのイオン強度または張度が、送達を改善するために調整され得る。送達を改善するように、1つまたは複数の活性成分の親水性または親油性を有利に変更するために、化合物(例えば、ステアリン酸塩)がまた、薬学的組成物または投薬形態に加えられ得る。この観点において、ステアリン酸は、処方のために脂質ビヒクルとして、乳化剤または表面活性剤として、および送達を増強するか、もしくは浸透を強化する因子として、働き得る。異なる塩、水和物または溶媒和物の活性成分が、生じる組成物の特性をさらに調整するために用いられ得る。
[4.4.5.キット]
典型的に、本明細書中にて提供される活性成分は、好ましくは、同時にまたは同一投与経路によって患者に投与されない。そのため、臨床医によって使用される場合、適切な量の活性成分を患者に投与することを単純化し得るキットが、本明細書中にて提供される。
本明細書中にて提供される典型的なキットは、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン、またその薬学的に受容可能な塩、溶媒和物、水和物、プロドラッグまたは包接化合物の投薬形態を備えている。本明細書中にて提供されるキットは、さらなる活性因子(例えば、コルチコステロイド(例えばプレドニゾン)、メトトレキサート、アザチオプリン、ヒドロキシクロロキン、シクロホスファミド、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、クロロキン、インフリキシマブ、ペニシリン抗生物質、セファロスポリン抗生物質、マクロライド構成物質、リンコマイシン抗生物質、テトラサイクリン抗生物質、またはこれらの組合せ)をさらに含み得る。さらなる活性成分の例としては、本明細書中にて開示したものが挙げられるが、これに限定されない(例えば、4.2.参照のこと)。
本明細書中にて提供されるキットは、活性成分を投与するために用いられるデバイスをさらに備えている。上記のデバイスの例としては、シリンジ、ドリップバッグ、貼付剤および吸入器が挙げられるが、これらに限定されない。
キットはさらに、1つまたは複数の活性成分を投与するために用いられ得る、移植のための細胞または血液および薬学的に受容可能なビヒクルを備えている。例えば、活性成分が非経口投与のために再構成されなければならない固体形態にて供給される場合、キットは、好適なビヒクルの密封された容器を備えてもよく、この容器にて、非経口投与に適した、粒子のない滅菌溶液を形成するために活性成分が溶解される。薬学的に受容可能なビヒクルの例としては、注射USPのための水;水性のビヒクル(例えば、食塩注射、リンゲル液注射、ブドウ糖注射、ブドウ糖および食塩の注射、および乳酸化したリンゲル液注射が挙げられるが、これらに限定されない。);水混合性のビヒクル(例えば、エチルアルコール、ポリエチレングリコールならびにポリプロピレングリコールが挙げられるが、これらに限定されない。);ならびに、非水溶性のビヒクル(例えば、トウモロコシ油、綿実油、落花生油、ゴマ油、オレイン酸エチル、イソプロピルミリステートおよび安息香酸ベンジルが挙げられるが、これらに限定されない。)が挙げられるが、これらに限定されない。
[5.実施例]
本明細書中にて提供される、特定の実施形態が、非限定的な以下の例によって例証される。
[5.1.(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン(アプレミラストの調製]
Figure 2013511536
[5.1.1. 3−アミノフタル酸の調製]
窒素雰囲気下にて、10%Pd/C(2.5g)、3−ニトロフタル酸(75.0g、355mmol)およびエタノール(1.5L)を、2.5LのParrの水素生成装置に加えた。水素を反応容器に55psiまでチャージした。水素の圧力を50〜55psiの間で維持して、混合物を13時間攪拌した。水素を放出し、窒素を3回用いて混合物を取り除いた。セライトベッドを通して懸濁液を濾過し、メタノールを用いてリンスした。濾液を、減圧下にて濃縮した。得られた固体を、エーテル中に再びスラリー化し、真空濾過によって分離した。固体を、一定の重量にまで真空中にて乾燥し、54gの3−アミノフタル酸を黄色の生成物として得た(収率84%)。H−NMR(DMSO−d)δ:3.17(s,2H)、6.67(d,1H)、6.82(d,1H)、7.17(t,1H)、8−10(bri,2H)。13C−NMR(DMSO−d)δ:112.00、115.32、118.20、131.28、135.86、135.86、148.82、169.15、170.09。
[5.1.2. 3−アセトアミドフタル無水物の調製]
1Lの三口丸底フラスコに、機械的スターラー、温度計およびコンデンサーを備え付け、3−アミノフタル酸(108g、596mmol)および無水酢酸(550mL)でチャージした。反応混合液を加熱して3時間にわたって還流し、さらなる1時間にわたって、周囲温度まで、およびさらに0〜5℃まで冷却した。真空濾過によって透明な固体を回収し、エーテルを用いて洗浄した。固体生成物を、周囲温度下にて一定重量まで真空中で乾燥し、75gの3−アセトアミドフタル無水物(3−acetamidopthalic anhydride)を白色生成物として得た(収率61%)。H−NMR(CDCl)δ:2.21(s,3H)、7.76(d,1H)、7.94(t,1H)、8.42(d,1H)、9.84(s,1H)。
[5.1.3.2−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−1−(メチルサルフォニル)−エチル−2−アミンの分解]
3Lの三口丸底フラスコに、機械的スターラー、温度計およびコンデンサーを備え付け、2−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−1−(メチルサルフォニル)−2−エチルアミン(137.0g、500mmol)、N−アセチル−L−ロイシン(52g、300mmol)およびメタノール(1.0L)をチャージした。攪拌したスラリーを加熱して1時間にわたって還流した。攪拌した混合物を、周囲温度まで冷却させて、周囲温度での攪拌をさらなる3時間にわたって続けた。スラリーを濾過し、メタノール(250mL)を用いて洗浄した。固体を風乾し、次いで、周囲温度下にて一定重量まで真空中にて乾燥し、109.5gの粗生成物(85%ee)を得た(収率98%)。粗生成の固体(55.0g)およびメタノール(440mL)を1時間還流し、室温まで冷却し、周囲温度にてさらに3時間攪拌した。スラリーを濾過し、濾塊をメタノール(200mL)を用いて洗浄した。固体を風乾し、30℃下にて、一定重量まで真空中にて乾燥し、49.6gの(S)−2−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−1−(メチルスルフォニル)−2−エチルアミン−N−アセチル−L−ロイシン塩(98.4%ee)を得た(収率90%)。キラルHPLC(1/99エタノール/20mM KHPO@pH7.0、Ultron Chiral ES−OVSfrom Agilent Technologies、150mm.time4.6mm、0.5mL/分.、@240nm):18.4分(S−異性体、99.2%)、25.5分(R−異性体、0.8%)。
[5.1.4. (+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリンの調製]
500mLの三口丸底フラスコに、機械的スターラー、温度計およびコンデンサーに備え付けた。反応容器に(S)−2−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−1−(メチルサルフォニル)−2−エチルアミン−N−アセチル−L−ロイシン塩(25g、56mmol、98%ee)、無水3−アセトアミドフタル酸(12.1g、58.8mmol)、氷酢酸(250mL)をチャージした。混合物を一晩還流し、50℃より低い温度まで冷却した。溶媒を真空中で除去し、残渣を酢酸エチルに溶解した。得られた溶液を、水(250mLで2回)、NaHCO飽和水溶液(250mLで2回)、ブライン(250mLで2回)を用いて洗浄し、硫酸ナトリウム中で乾燥させた。溶媒を真空中にて蒸発させ、残渣を、エタノール(150mL)およびアセトン(75mL)を含むバイナリ溶媒から再結晶させた。固体を真空濾過によって分離し、エタノール(100mLで2回)を用いて洗浄した。生成物を60℃にて一定重量まで真空中にて乾燥し、98%eeを有する19.4gの化合物3を得た(収率75%)。キラルHPCL(15/85 エタノール/20mM KHPO@pH3.5、Ultron Chiral ES−OVS from Agilent Technology、150mm×4.6mm、0.4mL/分.@240nm):25.4分(S−異性体、98.7%)、29.5分(R−異性体、1.2%)、H−NMR(CDCl)δ:1.47(t,3H)、2.26(s,3H)、2.87(s,3H)、3.68−3.75(dd,1H)、3.85(s,3H)4.07−4.15(q,2H)、4.51−4.61(dd,1H)、5.84−5.90(dd,1H)、6.82−8.77(m,6H)、9.46(s,1H)、13C−NMR(DMSO−d)δ:14.66、24.92、41.62、48.53、54.46、55.91、64.51、111.44、112.40.115.10、118.20、120.28、124.94、129.22、131.02、136.09、137.60、148.62、149.74、167.46、169.14、169.48。
[5.2. PDE4の阻害]
ホスホジエステラーゼ4酵素を、ゲル濾過クロマトグラフィーによってU937ヒト単核球から精製し、ホスホジエステラーゼ反応を、以前に記載されているように行った。例えば、Muller et al., Bioorg. Med. Chem. Lett., 1998, 8(19): 2669-2674を参照のこと。簡単には、反応を、50mL Tris HCl(pH7.5)、5mM MgCl、1μM 環状アデノシン一リン酸(cAMP)、および10nM[H]−cAMPで、96穴の深穴ウェルプレートにおいて30℃で45分間行った。反応を、沸騰によって終了し、1mg/mlのヘビ毒で処理し、反応物を、AG−1X8イオン交換樹脂(BioRad)を用いて分離した。反応は、15%未満の入手可能な気質を消費した。(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンは、73.5nMのIC50でPDE4を阻害した。
[5.3.患者への臨床研究]
全身性の治療にも関わらず慢性の皮膚損傷を有するサルコイドーシスの患者の開放性のラベル研究を、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン治療の安全性および効力を決定するために行った。患者を、研究を始める前の少なくとも3か月間にわたって、安定的な治療レジメン(コルチコステロイド、メトトキサート(最大10mg/週)、アザチオプリン、ヒドロキシクロロキン、シクロホスファミド、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、クロロキン)においた。患者を、皮膚のサルコイドーシスについて以前検証されたスコアリングシステム、サルコイドーシスの活性および重篤度の指標(SASI)によって評価した。個々のスコアを、0〜4のスコアで紅斑、硬化状態および剥離について作成した。身体の個々の領域について、サルコイドーシス損傷に関与する割合を0〜7のスコアでスコアリングした。ベースラインのSASIのスコアを確認した後、患者を、次の12週間にわたって1日に2回20mgの(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンを用いる治療を開始した。同一の研究者が、ベースラインと処置の第4週と第12週でSASIスコアを決定した。
13人の患者が、12週間の活性薬物治療を含む16週間の研究を終えた。薬物治療を中断した患者はいなかった。しかし、2人の患者は(一人は吐き気のため、もう一人は神経過敏に感じたため)50%まで薬物の投与を低減し、研究の残りにわたって低減した用量を続けた。13人の患者の中で、治療中に1つまたは複数のSASIの特徴が陽性である59か所の領域が存在した。硬化を有する43か所の領域の中で、ベースライン(平均2(0〜4))、4週間後(平均1(0〜3)、p<0.005)、および12週間後(平均1(0〜3)、p<0.005)からのSASIスコアにおける顕著な下降がみられた。
全身的な治療に関わらず慢性的な皮膚損傷を有するサルコイドーシス患者において、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンの処置は、治療の開始4週間以内に、皮膚の硬化における、顕著な改善と関連した。(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンは、十分に寛解した。この結果は、(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオンがサルコイドーシスについての新しい処置のオプションであり得ることを示唆する。
上記の実施形態は、単に例示であることが意図され、当業者は、慣用的な実験、特定の化合物、材料および手順の多大な等価物を超えないものを用いて認識し、すなわち確認し得る。このような等量物の全てが、本発明の範囲内であると見なされ、添付の特許請求の範囲によって含まれる。

Claims (13)

  1. 治療的有効量の、下記構造
    Figure 2013511536
    を有する(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン、またはその薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物の効果的な量を、サルコイドーシスを有する患者に投与する工程を包含する、サルコイドーシスを処置する方法。
  2. 前記サルコイドーシスは、心臓のサルコイドーシス、皮膚のサルコイドーシス、肝臓のサルコイドーシス、口のサルコイドーシス、神経系のサルコイドーシス、副鼻腔のサルコイドーシス、ロフグレンズ症候群、狼瘡凍瘡、ブドウ炎膜および慢性的な皮膚のサルコイドーシスからなる群より選択される、請求項1に記載の方法。
  3. 前記サルコイドーシスは、慢性的な皮膚のサルコイドーシスである、請求項1に記載の方法。
  4. 前記(+)−2−[1−(3−エトキシ−4−メトキシフェニル)−2−メタンスルフォニルエチル]−4−アセチルアミノイソインドリン−1,3−ジオン、または薬学的に受容可能な塩もしくはその溶媒和物が、治療的有効量のさらなる活性因子の1つまたは複数と組み合わせて、あるいは上記活性因子の1つまたは複数と交互に投与される、請求項1に記載の方法。
  5. 前記さらなる活性因子が、コルチコステロイド、プレドニゾン、メトトキザート、アザチオプリン、ヒドロキシクロロキン、シクロホスファミド、ミノサイクリン、ドキシサイクリン、クロロキン、インフリキシマブ、ペニシリン抗生物質、セファロスポリン抗生物質、マクロライド抗生物質、リンコマイシン抗生物質、テトラサイクリン抗生物質またはこれらの組合せである、請求項4に記載の方法。
  6. 前記さらなる活性因子がプレドニゾンである、請求項4に記載の方法。
  7. 前記化合物は、鏡像異性的に精製されている、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  8. 前記化合物が、1日あたり約1mg〜約100mgの量で投与される、請求項1〜6のいずれか一項に記載の方法。
  9. 前記化合物が、1日あたり約20mg、約40mg、約60mg、約80mgまたは約100mgの量で投与される、請求項8に記載の方法。
  10. 前記化合物が、1日あたり2回、約20mgの量で投与される、請求項8に記載の方法。
  11. 前記化合物が、経口的に投与される、請求項8に記載の方法。
  12. 前記化合物が、カプセル中またはタブレット中で投与される、請求項11に記載の方法。
  13. 前記サルコイドーシスが、再発性、難治性、または慣用的な治療に対して耐性である、請求項1〜7のいずれか一項に記載の方法。
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