JP2013502293A - 吸入器 - Google Patents

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Abstract

乾燥粉末用吸入器は、少なくとも1つの空気流入口(6)と、流出口(10)とを有しているサイクロンチャンバ(4)を備えている。空気流入口(6)の構成およびチャンバ(4)の形状は、使用時、逆流サイクロンがチャンバ(4)に形成されるようなものである。チャンバ(4)は流れ攪乱手段をさらに備えている。流れ攪乱手段とは、たとえば使用時に空気がチャンバ(4)の基部から軸方向に沿って流れるのを制限するように配設される、チャンバ(4)の基部から突出する突出部(12)の上面(14)のことである。

Description

本発明は乾燥粉末用吸入器に関するものである。本発明は、全くそれだけというわけではないが、たとえば出願人の以前の特許出願であるWO2006/061637に教示されているような逆流サイクロンを用いた乾燥粉末用吸入器にとくに関するものである。
特許出願であるWO2006/061637に教示されているようなシステムでは、通常、粗い、吸引に適していない、ラクトースキャリア粒子と混合された粉末状に製剤された微粉化薬剤粒子が用いられており、外側の下方向きの螺旋状の「自由」渦と内側の上向きの螺旋状の「強制」渦とのせん断力(さらに具体的にいえば、サイクロンチャンバ壁への衝突)が粒子を解凝集(分離)する(すなわち、具体的にいえば、吸引可能ではないキャリア粒子から吸引可能な薬剤粒子を取り除く)役目を果たしている。
乾燥粉末用吸入器では、たとえばWO2006/061637に予示されているように、各々別個のサイクロンチャンバを用いて複数のドース(dose、投薬)が可能な吸入器の生産において、サイクロンチャンバのサイズを最小限に抑えることが望まれており、各チャンバの最大寸法によって、受け入れ可能なデバイス内に何回分のドースを用意することができるかが決まる。WO2006/061637に開示されている発明により、小さく効率的な吸入器は生産することができるようになる。しかしながら、本出願人は、WO2006/061637に開示されている発明には、サイクロンチャンバのサイズの縮小に対する制限がまだ存在していると認識している。
サイクロンチャンバが小さすぎる場合、とくに初期段階でチャンバに投入される粉末がチャンバの容積のかなりの割合を占める場合、サイクロンが形成される前に粉末がチャンバから急速に吸引されてしまう傾向がある。とくに、吸引の開始時にそのような傾向がある。サイクロンが形成された後でさえ、このような小さなサイクロンチャンバでは、粉末がサイクロンのまさに中心に向けて移動させられる傾向がある。サイクロンの中心では、粉末は、渦場においてせん断力を受けることなく軸方向の高速流に従って移動してしまう(すなわち、粉末は中央の強制渦領域から外側に向けて移動して当該強制渦領域を取り囲んでいる自由渦領域まで戻るという傾向はない)。このことにより、不適当な量の薬剤粒子がラクトースキャリア粒子に依然として結合したままチャンバから流出してしまうので、吸引にはまだ大きすぎるということになる。
しかしながら、出願人は、上述の制限を減らすためのアプローチを工夫した。本発明の第一の態様によれば、乾燥粉末用吸入器は、サイクロンチャンバを有しており、サイクロンチャンバは、少なくとも1つの空気流入口と、流出口とを備えており、空気流入口の構成およびチャンバの形状は、使用時、逆流サイクロンがチャンバ内に形成されるようなものであり、チャンバは、使用時、空気がチャンバの基部から軸方向に沿って流れることを制限するように配置される流れ攪乱手段をさらに備えている。
本発明の第二の態様によれば、乾燥粉末用吸入器は、サイクロンチャンバを有しており、サイクロンチャンバは、少なくとも1つの空気流入口と、流出口とを備えており、空気流入口の構成およびチャンバの形状は、使用時、逆流サイクロンがチャンバ内に形成されるようなものであり、チャンバは、使用時、空気がチャンバの基部の中央領域から流出口の方向に向かって流れるのを制限するように配置される流れ攪乱手段をさらに備えている。
したがって、当業者にとって明らかなように、本発明に従って、主サイクロン渦流がチャンバの基部へ達するのを抑制するために、チャンバ内に物理的な障害物が設けられている。このことにより、このようなおおむね軸線方向(すなわち、サイクロンチャンバの軸線に沿ったもしくはそれに対して平行な方向)の流れ(軸流)によりまたは実質的に軸線方向成分の運動により、ラクトースキャリア粒子から依然と解凝集されておらずかつ基部に向かって移動させられる傾向がある薬剤粉末粒子をチャンバから未成熟のままで流出させるのが防止される。このことにより、微粒子割合、すなわちマウスピースから出て来る十分に小さい吸引可能な粒子の割合に対して悪い影響を及ぼすことなく、チャンバサイズをさらに縮小しかつ/またはチャンバ内に適合するドースサイズを増大させることが可能となる。
この流れ攪乱手段は、多くの異なる形態のうちの1つをとることが可能である。一組の好ましい実施形態では、流れ攪乱手段は、チャンバの中央軸線を横切って延びる表面であり、この表面は、軸流を制限し、空気の流れのほとんどが、チャンバの底部まで及ぶのではなく、当該流れ攪乱手段において逆方向に流れるのを促進する。このことの結果は、サイクロン構造は流れ攪乱手段の表面で実質的に終了するということである。しかしながら、本出願者は、この表面の寸法を適切に選択することで、チャンバの基部の粉末を主空気流の中に混入させる十分な循環空気の流れが存在することを見出した。
本発明の少なくとも好ましい実施形態にかかる流れ攪乱手段は、上述のように、主渦流を流れ攪乱面の上の領域に制限するように意図して構成されている。このことは、WO2006/061637の図7に記載の実施形態とは対照的である。図7に記載の実施形態では、サイクロンチャンバの基部は、トロイドの表面の一部とおおむね一致し、その領域における逆流サイクロンの流れパターンが増強されている。したがって、そのサイクロンの底部から隆起している内側特徴部は、おおむね傾斜した側壁を有し、大きな粒子が、そこから上方に向かってサイクロンの中央軸流に向けて移動するのを補助するようになっている。それに対して、本発明の好ましい実施形態では、流れ攪乱部材の側壁はほぼ垂直な側壁であるので(したがって、たとえば実施形態によっては、流れ攪乱部材の体積の少なくとも40%がその中間点の上に存在する)、大きな粒子は、流れ攪乱部材の頂部のレベルに達するまでまたはその位置にほぼ達するまで、チャンバの軸線に接近するのが防止されることになる。実施形態によっては、非平面状の隆起頂部を有した流れ攪乱面が備えられている場合もあるが、それぞれの場合において、粉末は、流れ攪乱部材の頂部のレベルの近傍まで移動してから、チャンバの軸線に向かって内側に向けて移動し始めうる。
本出願人は、本発明に従って最も大きな効果を奏するために、表面は、チャンバの壁と表面の直ぐ下の領域との間の領域の中にまで延びていないような、または少なくとも著しくそのような状況にないような支持部材により支えられるべきであることを見出した。このことは、複数の方法で達成することができる。たとえば、一組の考えられる実施形態では、表面は、チャンバの1つ以上の壁に接続される1つ以上の支柱(strut)によって支えられている。1つ以上の支柱は、水平方向であってもよいし、鉛直方向であってもよいし、対角線状になっていてもよいし、または、これらの組み合わせであってもよい。このような実施形態のサブセットでは、1つ以上の支柱はチャンバの上側の側壁に接続されている。このような実施形態の他のサブセットでは、軸線方向に延びている支柱が表面を支えるようになっている。
他の一組の実施形態では、表面は、基部から突出する1つ以上の突出部により下から支えられるようになっている。1つ以上の突出部は、平行または実質的に平行な側面、表面から基部まで下方に向かって先細になっている側面、または表面から下の体積を減らすようないかなる他の形状を有していてもよい。突出部は、個別の攪乱面用の部材に対する個別の支持部材であってもよいが、より便利には、単に突出部の上面が表面であるのがよい。
一組の実施形態では、攪乱面用の部材が回転可能なマウントに取り付けられている。攪乱面用の部材を回転可能とすることにより、状況によっては、摩擦エネルギーによる損失を縮小させることができる場合もある。
本発明の第三の態様によれば、乾燥粉末用吸入器はサイクロンチャンバを備えており、サイクロンチャンバは、当該チャンバの軸線を横切って延びる軸流攪乱面を有しており、軸流攪乱面は、チャンバの壁と軸流攪乱面の真下の領域との間の領域の中までは延びていない支持部材により提供されるまたは支えられるようになっている。流れ攪乱面は、軸線に対して垂直方向に延びるようになっていてもよい。
本発明の第四の態様によれば、乾燥粉末用吸入器は、サイクロンチャンバを備えており、サイクロンチャンバは、当該チャンバの基部から突出する1つの突出部または複数の突出部を備えており、1つの突出部によりまたは複数の突出部のエンベロープにより占められる容積の少なくとも40%が、1つの突出部またはエンベロープの高さの中間点よりも上に位置するように構成されている。この基準により、突出部が流れ攪乱面を提供し、流れ攪乱面の下の突出部が、流れ攪乱面の下側から著しく外方に向けては延びていないことが担保される。
上述の本発明の第三の態様および第四の態様では、チャンバは空気流入口を有しており、空気流入口の構成およびチャンバの形状は、使用時、逆流サイクロンがチャンバ内に形成されるようなものである。
一組の好ましい実施形態では、チャンバは、基部から軸線方向に延びているシリンダ形状の突出部を有している。当業者にとって明らかなように、たとえばプラスチック射出成形により形成される場合、突出部は、名目上、シリンダ形状となっている場合でも、実行する上では少なくとも僅かに広がった形状を有し、対応するモールド成形ツールが取り除けるようになっている。
流れ攪乱手段は、上述のようなサイクロンチャンバの中央軸線を横切って実質的に垂直に延びる表面であってもよい。一組の実施形態では、このような表面は突出部により提供されている。しかしながら、流れ攪乱手段は他の形態を有していてもよい。たとえば、突出部がその近位端部において開放され、たとえば中空の管を形成するようになっていてもよい。また、単一の突出部に代えて、複数の突出部を設ける、たとえば狭い間隔で並べることにより、複数の突出部のエンベロープと同等の有効直径を有する単一の「仮想の」突出部として機能するようにしてもよい。
好ましい実施形態では、流れ攪乱面は連続的であってもよいが、このことが必ずしも必要であるわけではなく、表面は不連続であってもよい、たとえば表面に穿孔、スロット、アパーチャなどが形成されてもよい。また、表面は、滑らかであってもよいし、ざらつきのあるもの/パターン化されたものであってもよい。
突出部は、平坦なまたは少なくとも実質的に平坦な上面を有していてもよい。他の実施形態では、上面は、他の形態を有していてもよく、たとえば円錐形状または四角錐形状(四角錐の面の数は重要でない)であってもよく、さらに凸面または凹面であってもよい。状況によっては、このような形態が、表面で終了するサイクロンを安定化および位置決めする際の補助として役立つ場合もある。
好ましい実施形態では、サイクロンチャンバは渦検知部を有している。当業者にとって明らかなように、渦検知部は、当該渦検知部の寸法によって規定される最大半径に至るまで円運動している粒子のみ流出させることを可能とするように使用時に機能する、チャンバの出口を取り囲んだ突出部のことである。このような実施形態によれば、逆流サイクロンの実効長は、渦検知部の底部と流れ攪乱部材の頂部との間における軸線方向の距離のことである。
以下、この軸線方向の距離を「渦コア長さ」と呼ぶこととする。本出願人は、渦コア長さが短いものであり、好ましい実施形態では、渦コア長さは少なくとも5mmであることを見出している。渦コア長さは、たとえば5mm〜12mmの範囲、6mm〜11mmの範囲、7mm〜10mmの範囲、または8mm〜9mmの範囲であってもよく、たとえば8.5mmであってもよい。同様に、渦コア長さは、5mm〜9mmの範囲、6mm〜9mmの範囲、または7mm〜9mmの範囲あってもよい。
流れ攪乱面または流れ攪乱部材の幅は、流れ攪乱面の下の軸流を十分制限できるほど十分に大きいことと、粉体を混入するための十分な螺旋状の流れがなくなるほどは大きすぎないこととの間でバランスを取るように適切に選択されうる。一組の好ましい実施形態では、チャンバに、あるピッチを有する1つ以上の空気流入口チャネルが設けられ、渦巻く空気を、突出する流れ攪乱部材に沿って下方に向けて移動させることによりチャンバの基部の近傍の粉末をうまく混入させる補助をするようになっている。流れ攪乱部材が基部から突出するシリンダ形状などの突出部である場合におけるさらなる検討事項としては、この突出部の幅が広すぎると、粉末を収容するまたは粉末の分散を可能とするための十分な空間が突出部とチャンバの壁との間に存在しなくなるという点が挙げられる。
1組の好ましい実施形態では、流れ攪乱面の幅または1つ以上の突出部の「エンベロープ」の幅(以下、「ディスラプタ幅」)は、渦検知部の口径未満である。さらに詳細にいえば、本出願人は、攪乱面または突出部の最適な幅、渦コア長さおよび渦検知部の口径の間に関係が存在することを見出した。したがって、一組の好ましい実施形態では、ディスラプタ幅は、渦コア長さのx倍の量だけ渦検知部の口径よりも小さい。ここで、xは0.2〜0.35の範囲、好ましくは0.25〜0.31の範囲、好ましくは0.27〜0.29の範囲、好ましくは約0.28である。しかしながら、他の比率が適切な場合もある(たとえば、空気流入および流出口の構成、粉末充填量などに依存する)。
サイクロンチャンバの内部は、所望の空気流特性を提供するいかなる適切な形態を有していてもよい。好ましい実施形態では、チャンバの断面積は、空気流入口に向かう方向とは反対の方向に向かって減少する。このことにより、好ましい実施形態において望まれうるような逆流サイクロンの形成が促進される。好ましくは、このような断面積の減少は、少なくとも流れ攪乱面または流れ攪乱突出部の頂部まで続いている。これより下では、主渦構造が流れ攪乱面よりも下には延びないことが意図されているので、チャンバの断面積は減少し続けてもよいが、同様に、チャンバの断面積は、一定のままであってもよいしまたは再び増大してもよい。
実施形態によっては、サイクロンチャンバの基部に、エディー流を形成することによりチャンバの基部における乱流を増大させるための構造体が設けられる場合もある。この乱流は、とくに流れが最初に始まるとき、空気流の中に粉末を混入させる補助をしうる。この構造体は、複数の突出部(たとえば、歯状になった突出部)であってもよい。
サイクロンチャンバの寸法は用途に応じて変わるようになっていてもよい。一組の好ましい実施形態では、サイクロンチャンバの全高(流出口からチャンバの基部まで測定される)は、20mm未満であり、好ましくは15mm未満である。実施形態のサブセットでは、高さは8〜12mmの間である。渦検知部が設けることが好ましい場合、流出口は渦検知部の下側端部であると考えられる。実施形態によっては、本デバイスを通して吸引される空気の一部がサイクロンチャンバを迂回することができるようにするバイパス空気流が利用される場合もある。このことにより、吸引システムの全体的な圧力降下が減少さる(したがって、患者の快適さおよびコンプライアンスを向上させることができるようになる)。しかしながら、バイパス空気流は必ずしも必要というわけではない。
先の場合と同様に、サイクロンチャンバの最大幅は用途に応じて異なる。一組の好ましい実施形態では、最大幅は、10mm未満であり、好ましくは8mm未満である。実施形態のサブセットでは、最大幅は5〜7mmの範囲である。
その場合、流れ攪乱面または複数の突出部のエンベロープの幅は先の場合と同様に用途に応じて異なるが、一組の好ましい実施形態では、この幅は、0.5〜3mmの範囲であり、好ましくは1〜2mmの範囲である。実施形態のサブセットでは、この幅は1.25〜1.75mmの範囲である。
その場合、突出部の高さまたは複数の突出部の最大高さまたは平均高さは、5mm未満、たとえば2mm〜4mmの範囲である。一組の実施形態では、高さは2.5〜3.5mmの範囲である。他の一組の実施形態では、高さは0.5mm〜2.5mmの範囲、たとえば1mm〜2mmの範囲であり、このような短い突出部は、低サイクロン負荷がそれらの使用を可能とする状況では、摩擦によって壁が損傷するのを減らす役目をする。ある与えられたサイクロンの粉末負荷が大きいような場合、粉末が未成熟のまま流出される部位である中央軸線に向かって粉末が移動するのを抑制するために、背の高い流れ攪乱突出部が必要とされることがある。
チャンバの基部より上の流れ攪乱面の高さは、好ましくはチャンバの高さの20%以上であり、好ましくは20%〜40%の範囲、たとえば20%〜30%の範囲または25%〜30%の範囲である。
本明細書で、上方/下方、頂部/底部などの方向が記載されている場合、これらの方向は、空気流入口を頂部に有し、鉛直方向に延びる軸線を有しているサイクロンチャンバと比較して解釈されるべきである。しかしながら、このような基準フレームは任意選択的なものである。というのは、使用時にサイクロンチャンバが上述のように鉛直方向に配置されているとは限らないからである。
空気流入口は、逆流サイクロンを形成するように、空気がチャンバのエッジのまわりを螺旋状に進入するように構成されている。また、単一の流入口が設けられてもよいしまたは複数の流入口が設けられてもよい。前述のように、一組の好ましい実施形態では、流入口はあるピッチを有してる。
流れ攪乱面または流れ攪乱突出部は、たとえば楕円形もしくは任意の多角形のようないかなる形状または断面を有していてもよいが、好ましい実施形態では、それらの形状または断面は円形状である。このような場合、本明細書における流れ攪乱面または流れ攪乱突出部の幅についての記載はその直径のことであると解釈されるべきである。
サイクロンチャンバは、再使用を意図した単一のチャンバとして、または一回使い切りタイプの使い捨て可能な吸入器の一部として、一体的に提供されてもよい。あるいは、サイクロンチャンバは、通常必要な粉末状の薬剤を含み吸入器の中に挿入される、別個のパッケージとして提供されてもよい。パッケージは、一つのチャンバを有していてもよいしまたは複数のチャンバを有していてもよい。一組の好ましい実施形態では、上述のような流れ攪乱部材または流れ攪乱面を備えている複数のサイクロンは、リング構成もしくは複数のリング構成またはアレイ状の構成で再補充不能な複数回投与(ドース)式吸入器に設けられている。いうまでもなく、本発明の有益な特徴は、チャンバが吸入器の中にどのように組み込まれるかまたはどのように吸入器に使用されるかとは関係なく、チャンバそれ自体によって提供される。したがって、本発明のさらなる態様によれば、乾燥粉末用吸入器用のサイクロンチャンバは、少なくとも1つの空気流入口と、流出口とを備えており、チャンバの形状が、使用時、逆流サイクロンがチャンバ内に形成されるようなものであり、チャンバが、使用時、空気がチャンバの基部から軸方向に沿って流れることを制限するように配置されている流れ攪乱手段をさらに備えている。
本発明のさらなる態様によれば、乾燥粉末用吸入器用のサイクロンチャンバは、当該チャンバの軸線を横切って延びる軸流攪乱面を有しており、軸流攪乱面が、チャンバの壁と軸流攪乱面の真下の領域との間の領域までは及んでいない支持部材によって支えられるように構成されている。流れ攪乱面は、軸線に対して実質的に垂直に延びるようになっていてもよい。
本発明のさらなる態様によれば、乾燥粉末用吸入器用のサイクロンチャンバは、当該チャンバの基部から突出する1つの突出部または複数の突出部を備えており、1つの突出部によりまたは複数の突出部のエンベロープにより占有される容積の少なくとも40%が、1つの突出部またはエンベロープの高さの中間点よりも上に位置するように構成されている。
本発明の吸入器の態様に関して本明細書に記載の任意選択的事項および好ましい特徴はすべて、本発明の対応するサイクロンチャンバの態様に同様に適用可能である。
添付の図面を参照して、本発明の好ましい実施形態が例示のみを意図して記載されている。
本発明のある実施形態にかかるサイクロンチャンバの概略図である。 使用時のチャンバ内の空気流を示す図1aに類似した図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本発明の他の実施形態の一例を示す概要図である。 本明細書に記載の流れ攪乱手段を備えていない逆流サイクロン内の大きなキャリア粒子の二次流れ運動の一部を概略的にかつ説明目的で示す図である。
本発明の実施形態の作用についての理解を助けるために、本発明のようには構成されていない逆流サイクロンチャンバを図24を参照して説明する。
図24には、逆流サイクロンチャンバ内で生じうる粉末粒子運動の一部を視覚化する1つの方法が概略的に例示されている。サイクロンチャンバ内の自由渦の旋回運動は、空気(および粒子)をチャンバの外壁に向けて外方100に流して準静圧フィールド(quasi−static pressure field)を形成する傾向があり、この準静圧フィールドでは、ローカル擬似静圧(pseudo−static pressure)がサイクロン中心軸からの半径距離とともに上昇する。すなわちサイクロン102の頂部(大半径)の近傍のローカル圧力がサイクロンの底部(小半径)104の近傍のローカル圧力を超えており、チャンバの外壁を下方に向かって圧力勾配が形成され、この圧力勾配を下って、空気流の境界層に保持され、渦巻くサイクロン流に追随して移動する可能性が通常は小さいはずの大きな粉末粒子(たとえば、ラクトースキャリア粒子)が最終的にゆっくり動き出す106。これらの大きな粒子は、チャンバの基部に到着すると、ローカル圧力勾配により内側108に向かって移動させられ、その後、図24に示されているおおむね軸線方向110に沿って再循環する二次流れ運動に加わる。しかしながら、これらの粒子が、サイクロンチャンバの頂部に到着するまで、内側向きの力が加わっている渦領域から粒子を放出するのに十分な側面方向のまたは螺旋状の運動をすることなしに、チャンバの基部の中央領域に向かう方向とは反対の方向に向かって実質的に軸線方向に沿って移動するとすれば、これらの粒子は未成熟のままチャンバから流出してしまうことになってしまう可能性がある(たとえば、薬剤粒子がチャンバ内のサイクロン流に十分に晒されて解凝集(分離)されていない状態で流出してしまう)。このことにより、吸引するのに適していないレベルの薬剤が不適切に放出されてしまうことになる。
図1aは、乾燥粉末用吸入器の一部として用いられる本発明にかかるサイクロンチャンバを示す概略図である。サイクロンチャンバ2は、その形状がおおむね円錐台形状となっている。すなわち、その断面が円形状で、壁4が下方に向かって先細になっている。図示されていないが、1つ以上の空気流入口6は、チャンバ2の頂部に面して設けられ、使用時に、空気が螺旋状に旋回する方向に沿ってチャンバの中に進入するように、ほぼ接線方向にかつ部分的に下方に向けた方向付けがなされている。また、チャンバの頂部には、チャンバの流出口10を取り囲み、下方に向けて突出する環状の壁部8が設けられている。この環状の壁部8は、当該技術分野において渦検知部(vortex finder)として知られている。
ここまで記載されてきた図1のサイクロンチャンバは、WO2006/061637に開示され、説明されているサイクロンチャンバと実質的に同等のものであり、同一の原理に従って動作する。しかしながら、このチャンバは、チャンバ13の基部から鉛直方向に沿って上方に向けて突出するシリンダ形状の突出部12を有している点で異なっており、このシリンダ形状の突出部12は、その頂部またはその遠位端部において円形状の軸流攪乱面14を形成している。このように、攪乱面14は、チャンバの基部13から延びるシリンダ形状の突出部12により支えられている。明らかなように、攪乱面14およびそれに対応する突出部12の直径は、渦検知部8の口径よりも狭い。例示の構成では、流れ攪乱面14の直径は、1.5mmであり、渦検知部8の口径は3.18mmである。これらの2つの寸法の差は、渦検知部8の底部と攪乱面14との間の距離(この場合6mm)の28%である。以後、この後者の寸法のことを渦コア長さと呼ぶ。
使用時、サイクロンチャンバ2は乾燥粉末用吸入器の一部を形成している。粉末状の薬剤およびラクトースキャリア粒子が吸入器の中に投入され、ユーザーが前者を吸入することができるようになっている。粉末をサイクロンチャンバ2それ自体の中に投入してもよいし、または、粉体を適切な副チャンバの中に投入して空気流入口6の中に入っていく空気によって取り込まれるようにしてもよい。
空気はユーザーによってマウスピース(図示さず)を通して吸い込まれる。すなわち、チャンバの流出口10から空気を吸い出してチャンバ内に負の圧力を形成することにより空気流入口6を通して空気(および、可能な限りの粉体)が吸い込まれる。まず、空気は、チャンバ2の中に入り、流れのパターンがはっきりと形成されることなく流出口10から流出する。しかしながら、チャンバの中に向かう空気の流れが増大するにつれて、空気は、チャンバのエッジのまわりを螺旋状に旋回し始める。WO2006/061637に記載のように、チャンバの断面が先細になっているため、サイクロンの流れ方向の反転が促進されるので、反対向きに回転する強い流れがチャンバの中心軸線に沿って上方に向かって移動して流出口10から流出するようになる。
流れ攪乱面14が存在することにより、空気の大部分について、流れ方向の反転がチャンバ13の基部においてではなく流れ攪乱面14において生じることになる。このことは、チャンバの底部において、突出部12のエッジのまわりに収集されている粉末が中央の渦の急激な軸線方向に沿った上方向きの運動ではなく、比較的遅い螺旋状のサイクロン運動のみの影響を受けることを意味する。したがって、流れ攪乱面14は、主渦構造をチャンバの底部にまで及ばせるのではなく流れ攪乱面で効果的に終端させるものであると見なすことができる。このことの結果は、薬剤とラクトースとが解凝集されていない大きな粒子が中央の軸線に沿った上向きの空気流の中へ吸い込まれて流出口10から流出させられる傾向が著しく減少するということである。もっと正確にいえば、チャンバの底部にまで到達している大きな粒子は、チャンバの軸線から相当な距離離れた位置においてしか流れ攪乱面の上方の高速渦領域の中に戻ることができないため、これらの大きな粒子は、相当な側面方向の運動および/または螺旋状の運動を受け、移動させられ、さらなる渦運動、壁との衝突および再循環が引き起こされる。したがって、WO2006/061637に記載されているように、チャンバ2内のすべての粉末が適切に解凝集され、十分に小さい粒子のみが渦検知部8から流出される可能性が高くなる。図1bには、空気流が、チャンバの計算流体力学モデルから得られた陰影のある図で例示されている。一般的に、灰色のより薄い色調16は、最も大きな渦速度の領域を表し、急速に移動する空気から構成される中央渦コアがどのような状態で流れ攪乱面14の高さよりも上にのみに存在し、それよりも下には存在していないかを示している。
明らかなように、流れ攪乱面の存在することによって、ローカル圧力勾配の影響下において、サイクロンの基部における粒子の内側向きの移動が制限されている。さらに具体的にいえば、流れ攪乱面は、粒子がサイクロンチャンバの基部の中央領域まで移動してくることを抑制している。したがって、粒子は、チャンバの中央軸線の近傍のおおむね軸線方向に沿った二次流れ運動に加わることができないどころか、中央軸線に近づくことさえもできないようになっている。いったん粒子が流れ攪乱面の頂部に到達すると、これらの粒子は、流れ攪乱面の頂部の上にしか存在していない高速渦領域の中に進入するものの、相当の側面方向/螺旋状の運動を受けることができるには十分に(流れ攪乱手段の半径と関連する最小距離だけ)中心から離れているので、主空気流と共に流出口を通ってサイクロンチャンバから未成熟のまま流出するのではなく、外方に向けて移動させられて再循環する可能性が非常に高い。
上述のように構成することにより、高微粒子比(FPF)を犠牲にすることなく、すなわちチャンバから出て行く粒子の大部分が肺の深い部分にまで吸引可能な程度に十分に小さい(通常、5ミクロン以下)ままで、サイクロンチャンバ2の全体的なサイズを突出部12および流れ攪乱面14の無い構成と比べて小さくすることが可能となる。
その他の図は、同様の効果を奏することができると考えられている他の実施形態のさまざまな具体例を概略的に示す図である。図2の実施形態は図1aおよび図1bに示されている実施形態と非常に類似している(簡略化のため、空気流入口および渦検知部は図示されていない)。ここでの唯一の差は、突出部12を形成するに当たって、チャンバに凹状の空洞をモールド成形するのではなく、突出部12'を円錐台形のチャンバの基部に固定していることにある。
図3には、前述の実施形態で示された単一の突出部に代えて、円形状のシリンダ形状のエンベロープ(包絡線)内に狭い間隔で並べられる複数のかつ細長い突出部18が用いられている実施形態が示されている。複数の突出部のエンベロープは単一かつ中実の突出部と同一の寸法を有し、全く同じように機能する。
図4および図5には、流れ攪乱面がチャンバの基部から突出する突出部により提供されるまたは支えられるのではなく、ディスク部材20によってどのように提供されうるのかが示されており、当該ディスク部材は、側壁4または渦検知部8からの水平支柱22または垂直支柱24によって支えられている。たとえば、当該ディスク部材は3つの水平支柱22によって支えられている。これらの実施形態は、攪乱面がチャンバの基部から支えられることが絶対に必要なわけではないことを実証している。これらの実施形態は、より高価であり、および/または製造するのが困難である可能性があるものの、攪乱面20の下方のチャンバの容積を最大限に増大させることによりそこに収容可能な粉末の量を最大限に増大させるという利点がある。確かに、このように構成することにより、チャンバの全体的なサイズをさらにもっと縮小させることが可能となる。
図6には、円形断面および開放端部を有しているチャンバの基部から突出するチューブ状の突出部26を備えた実施形態が例示されている。図6のとくに下側部分にあるチャンバの平面図からこのことを理解することができる。この実施形態では、突出部26は流れを攪乱するものとして働く。
図7には、流れ攪乱面28が、当該流れ攪乱面28の幅よりも狭い支持部材30によりチャンバの基部から支えられている構成が例示されている。このことは、シリンダ形状の突出部が必ずしも必要なものではないことを示している。この実施形態は、流れ攪乱面28の下により多くの量の粉末を収容することができるという利点を有している。
図8には、支持部材30がチャンバの中央軸線上にない図7の実施形態の変形例が例示されている。さらに一般的には、流れ攪乱面の支持部材はいかなる好都合な形状または形態をとることもできるが、好ましい実施形態では、流れ攪乱面の垂直方向の投影部分または設置面積の外側から大きく側面方向に向けて延びていない。
図9には、流れ攪乱面28が基部に接続されている複数の支持部材32により支えられている実施形態が例示されている。
図10および図11には、基部から突出する突出部34、36が設けられているが、突出部の断面形状が非円形状である実施形態が例示されている。図10では、断面形状が楕円形状であり、図11では、断面形状が六角形状である。もちろん、他のいかなる適切な規則形状または不規則形状が用いられてもよい。
図12の実施形態では、表面に螺旋状の輪郭(外観)40を有するおおむねシリンダ形状の突出部38が設けられており、この螺旋状の輪郭により、突出部の頂部の流れ攪乱面42よりも下に位置するチャンバ領域おいて、粉末を混入し、螺旋形状を有している所望の空気の流れが促進される。
図13には、遠位面46上に流れ攪乱面を有している突出部44の他の具体例が示されている。この突出部はシリンダ形状ではない。このような具体例が他にも図17に例示されている。この場合、突出部48は円錐台形状である。
図14には、非平面形状の流れ攪乱面の2つの具体例が示されている。図14aでは、流れ攪乱面50は円錐形状であり、図14bでは、流れ攪乱面52はドーム形状である。しかしながら、これら両方の場合、支持部材28は、シリンダ形状であり、流れ攪乱面50、52の垂直方向の投影部分内に収まっている。
図15には、突出部56の頂部にある流れ攪乱面54が、図14aおよび図14bのように凸状ではなくまたその他の実施形態のように平坦ではなく、凹状(たとえば、凹状円錐面または凹状角錐面)となっている実施形態が例示されている。
図16には、チャンバ4'の側壁が一様に先細になっておらず、真っ直ぐな部分58を有し、この真っ直ぐな部分58が突出部と同等の垂直方向の長さを有している実施形態が示されている。前述のように、突出部12の頂部にある流れ攪乱面14の下には逆流サイクロン構造は存在しない。
図18には、薄いディスク20'の形態を有している流れ攪乱面が、サイクロンチャンバの底部から空気流出口の中心まで延びている細い軸線方向の支柱またはワイヤー23により支えられている実施形態が例示されている。このタイプの実施形態の1つの変形例では、渦流が形成されるとともに、ディスク20'が自由にワイヤー23上で回転することにより、このシステムにおける摩擦に起因するエネルギー損失を減らすことができる。
図19には、攪乱部材がサイクロンの底部における歯状の特徴物66からなるリングにより取り囲まれている実施形態が例示されており、この歯状の特徴物66からなるリングは、流れ攪乱面より下に位置する、粉末を保持する領域の空気流内にエディー渦流を形成し、大きな乱流を促進する。この乱流は、とくに最初の流れが始まったとき、この空気流の中に粉末を混入させる補助をする役目を果たす。
図20には、流れ攪乱面68が穿孔70を有している実施形態が例示されている。
図21には、流れ攪乱部材がシリンダ形状の支持部材28と、角錐状の頂部64とを有している実施形態が例示されている。
図22には、チャンバ4"の側壁が一様には先細になっておらず、チャンバの底部に向かって外向きに広がりかつ突出部と同等の鉛直方向の長さを持っている底部分58'を有している実施形態が例示されている。
最後に、図23には、流れ攪乱面60がドーム形状を有し、支持部材62の直径よりも大きな外径を有している実施形態が例示されている。
当業者にとって明らかなように、上述の実施形態は、本発明に従って流れ攪乱部材または流れ攪乱面を用いる多くの方法のうちのほんのわずかな具体例でしかない。上述の実施形態と同一の効果を有し、同一の原理に従うサイクロンチャンバ内のこのような表面または部材を実現するための方法は他にもたくさんある。

Claims (39)

  1. サイクロンチャンバを有している乾燥粉末用吸入器であって、
    少なくとも1つの空気流入口と、流出口とを備えており、
    前記空気流入口の構成および前記チャンバの形状が、使用時、逆流サイクロンが前記チャンバ内に形成されるようなものであり、
    前記チャンバが、使用時、空気が前記チャンバの基部から軸方向に沿って流れるのを制限するように配置されている流れ攪乱手段をさらに備えてなる、乾燥粉末用吸入器。
  2. サイクロンチャンバを有している乾燥粉末用吸入器であって、
    少なくとも1つの空気流入口と、流出口とを備えており、
    前記空気流入口の構成および前記チャンバの形状が、使用時、逆流サイクロンが前記チャンバ内に形成されるようなものであり、
    前記チャンバが、使用時、空気が前記チャンバの基部の中央領域から前記流出口の方向に向かって流れるのを制限するように配置されている流れ攪乱手段をさらに備えてなる、乾燥粉末用吸入器。
  3. 前記流れ攪乱手段が、前記チャンバの中央軸線を横切って延びている表面であり、該表面は、軸流を制限し、前記空気の流のほとんどが、前記チャンバの底部まで及ぶのではなく、前記流れ攪乱手段において逆方向に流れることを促進するように構成されてなる、請求項1または2に記載の吸入器。
  4. 前記流れ攪乱手段が表面であって、該表面は、前記チャンバの壁と前記表面の真下の領域との間の領域の中にまで実質的に延びていないような支持部材により支えられている表面である、請求項1乃至3のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  5. 前記流れ攪乱手段が、前記チャンバの1つ以上の壁に接続される1つ以上の支柱により支えられる表面である、請求項1乃至4のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  6. 前記1つ以上の支柱が前記チャンバの上部の側壁に接続されてなる、請求項5に記載の吸入器。
  7. 前記表面が、軸方向に延びる支柱により支えられてなる、請求項5または6に記載の吸入器。
  8. 前記流れ攪乱手段が、前記基部から突出する1つ以上の突出部により下から支えられている表面である、請求項1乃至7のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  9. 前記表面が前記突出部の上面である、請求項8に記載の吸入器。
  10. 前記流れ攪乱手段が、回転可能なマウントに取り付けられている表面である、請求項1乃至9のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  11. サイクロンチャンバを有している乾燥粉末用吸入器であって、
    前記サイクロンチャンバが、該チャンバの軸線を横切って延びる軸流攪乱面を有しており、
    前記軸流攪乱面が、前記チャンバの壁と前記軸流攪乱面の真下の領域との間の領域までは延びていない支持部材により提供されるようにまたは支えられるように構成されてなる、乾燥粉末用吸入器。
  12. 前記軸流攪乱面が、前記軸線に対して実質的に垂直方向に延びてなる、請求項11に記載の吸入器。
  13. サイクロンチャンバを有している乾燥粉末用吸入器であって、
    前記サイクロンチャンバが、該チャンバの基部から突出する1つの突出部または複数の突出部を備えており、
    前記1つの突出部によりまたは前記複数の突出部のエンベロープにより占められる容積の少なくとも40%が前記1つの突出部または前記エンベロープの高さの中間点よりも上に位置するように構成されてなる、乾燥粉末用吸入器。
  14. 前記チャンバが空気流入口を有しており、該空気流入口の構成および前記チャンバの形状が、使用時、逆流サイクロンが前記チャンバ内に形成されるようなものである、請求項11乃至13のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  15. 前記チャンバが、軸線方向に沿って前記基部から上方に向けて延びているシリンダ形状の突出部を有してなる、請求項1乃至14のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  16. 前記流れ攪乱手段が、上述のように前記サイクロンチャンバの中央軸線を横切ってかつ該中央軸線に対して実質的に垂直に延びている表面である、請求項1乃至10のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  17. 前記表面が突出部により提供されてなる、請求項16に記載の吸入器。
  18. 前記サイクロンチャンバが渦検知部を有してなる、請求項1乃至17のうちのいずれか一項に記載の吸引器。
  19. 前記渦検知部のコアの長さが5mm〜12mmの範囲にある、請求項18に記載の吸入器。
  20. 前記流れ攪乱の幅が前記渦検知部の口径未満である、請求項18または19に記載の吸入器。
  21. 前記流れ攪乱の幅が、前記渦検知部の口径よりも前記渦検知部のコアの長さの0.2〜0.35倍だけ小さい、請求項18乃至20のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  22. 前記チャンバの断面積が、前記空気流入口に向かう方向とは反対の方向に向かって減少してなる、請求項1乃至21のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  23. 前記断面積の減少が、少なくとも前記流れ攪乱または前記流れ攪乱突出部の頂部まで続いてなる、請求項22に記載の吸入器。
  24. エディー流を形成することにより前記サイクロンチャンバの基部における乱流を増大させるための構造体が前記サイクロンチャンバの基部に設けられてなる、請求項1乃至23のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  25. 前記構造体が複数の突出部である、請求項24に記載の吸入器。
  26. 前記サイクロンチャンバの全高が20mm未満である、請求項1乃至25のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  27. 前記吸入器に通して吸引される空気の一部が前記サイクロンチャンバを迂回することができるようにするためのバイパス空気流さらに有してなる、請求項1乃至26のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  28. 前記サイクロンチャンバの最大幅が10mm未満である、請求項1乃至27のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  29. 前記流れ攪乱面の幅が0.5〜3mmの範囲である、請求項1乃至28のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  30. 前記チャンバの基部から突出する1つの突出部または複数の突出部を備えており、前記突出部の高さ、または前記複数の突出部の最大高さもしくは平均高さが、5mm未満である、請求項1乃至29のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  31. 前記チャンバの基部からの高さが前記チャンバの高さの20%以上である流れ攪乱面を備えてなる、請求項1乃至30のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  32. 空気が前記チャンバのエッジのまわりを螺旋状に流入して逆流サイクロンを形成するよう前記空気を前記チャンバの中へ方向づけして流入させるように構成されている空気流入口を備えてなる、請求項1乃至31のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  33. あるピッチを有する1つ以上の空気流入口チャネルが前記チャンバに設けられてなる、請求項1乃至32のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  34. 前記流れ攪乱面または前記流れ攪乱突出部が円形断面を有してなる、請求項1乃至33のうちのいずれか一項に記載の吸入器。
  35. 乾燥粉末用吸入器用のサイクロンチャンバであって、
    少なくとも1つの空気流入口と、流出口とを備えており、
    前記チャンバの形状が、使用時、逆流サイクロンが前記チャンバ内に形成されるようなものであり、
    前記チャンバは、使用時、空気が前記チャンバの基部から軸方向に沿って流れることを制限するように配置されている流れ攪乱手段をさらに備えてなる、乾燥粉末用吸入器用のサイクロンチャンバ。
  36. 乾燥粉末用吸入器用のサイクロンチャンバであって、
    前記サイクロンチャンバが、該チャンバの軸線を横切って延びる軸流攪乱面を有しており、
    前記軸流攪乱面が、前記チャンバの壁と前記軸流攪乱面の真下の領域との間の領域までは及んでいない支持部材により支えられるように構成されてなる、サイクロンチャンバ。
  37. 前記軸流攪乱面が、前記軸線に対して実質的に垂直方向に延びてなる、請求項36に記載のサイクロンチャンバ。
  38. 乾燥粉末用吸入器用のサイクロンチャンバであって、
    前記サイクロンチャンバが、該チャンバの基部から突出する1つの突出部または複数の突出部を備えており、
    前記1つの突出部によりまたは前記複数の突出部のエンベロープにより占有される容積の少なくとも40%が、前記1つの突出部または前記エンベロープの高さの中間点よりも上に位置するように構成されてなる、サイクロンチャンバ。
  39. 請求項35乃至38のうちのいずれか一項に記載のような1つ以上のサイクロンチャンバを備えている吸入器の中へ挿入するためのパッケージ。
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