JP2013500250A - 結晶型iのロスバスタチン亜鉛塩 - Google Patents

結晶型iのロスバスタチン亜鉛塩 Download PDF

Info

Publication number
JP2013500250A
JP2013500250A JP2012521105A JP2012521105A JP2013500250A JP 2013500250 A JP2013500250 A JP 2013500250A JP 2012521105 A JP2012521105 A JP 2012521105A JP 2012521105 A JP2012521105 A JP 2012521105A JP 2013500250 A JP2013500250 A JP 2013500250A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
salt
crystalline form
rosuvastatin zinc
rosuvastatin
zinc
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Granted
Application number
JP2012521105A
Other languages
English (en)
Other versions
JP5702778B2 (ja
Inventor
バルタ フェレン
コヴァニネー・ラクス ジョルジュイ
ヴォルク バラージュ
バルコーツィ ヨージェフ
モロヴヤーン ジェルジュ
クラスナイ ジェルジュ
ナジ カールマーン
シミグ ジュラ
ルジィチ ジェルジュ
クレメンティシュ ジェルジュ
カプイ イムレ
スレーゲル ペーテル
ケーステイ アドリエン
セント・キラーイ ジュジャンナ
ホフマンネー・フェケテ ヴァレーリア
イムレ ヤーノシュ
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Egis Pharmaceuticals PLC
Original Assignee
Egis Pharmaceuticals PLC
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Egis Pharmaceuticals PLC filed Critical Egis Pharmaceuticals PLC
Publication of JP2013500250A publication Critical patent/JP2013500250A/ja
Application granted granted Critical
Publication of JP5702778B2 publication Critical patent/JP5702778B2/ja
Expired - Fee Related legal-status Critical Current
Anticipated expiration legal-status Critical

Links

Images

Classifications

    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D239/00Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings
    • C07D239/02Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings
    • C07D239/24Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings having three or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members
    • C07D239/28Heterocyclic compounds containing 1,3-diazine or hydrogenated 1,3-diazine rings not condensed with other rings having three or more double bonds between ring members or between ring members and non-ring members with hetero atoms or with carbon atoms having three bonds to hetero atoms with at the most one bond to halogen, directly attached to ring carbon atoms
    • C07D239/32One oxygen, sulfur or nitrogen atom
    • C07D239/42One nitrogen atom
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P3/00Drugs for disorders of the metabolism
    • A61P3/06Antihyperlipidemics
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P43/00Drugs for specific purposes, not provided for in groups A61P1/00-A61P41/00
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P7/00Drugs for disorders of the blood or the extracellular fluid
    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61PSPECIFIC THERAPEUTIC ACTIVITY OF CHEMICAL COMPOUNDS OR MEDICINAL PREPARATIONS
    • A61P9/00Drugs for disorders of the cardiovascular system
    • A61P9/10Drugs for disorders of the cardiovascular system for treating ischaemic or atherosclerotic diseases, e.g. antianginal drugs, coronary vasodilators, drugs for myocardial infarction, retinopathy, cerebrovascula insufficiency, renal arteriosclerosis

Landscapes

  • Health & Medical Sciences (AREA)
  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Engineering & Computer Science (AREA)
  • Bioinformatics & Cheminformatics (AREA)
  • Animal Behavior & Ethology (AREA)
  • Life Sciences & Earth Sciences (AREA)
  • Veterinary Medicine (AREA)
  • Chemical Kinetics & Catalysis (AREA)
  • General Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Medicinal Chemistry (AREA)
  • Nuclear Medicine, Radiotherapy & Molecular Imaging (AREA)
  • Public Health (AREA)
  • Pharmacology & Pharmacy (AREA)
  • General Health & Medical Sciences (AREA)
  • Diabetes (AREA)
  • Hematology (AREA)
  • Urology & Nephrology (AREA)
  • Heart & Thoracic Surgery (AREA)
  • Vascular Medicine (AREA)
  • Cardiology (AREA)
  • Obesity (AREA)
  • Pharmaceuticals Containing Other Organic And Inorganic Compounds (AREA)

Abstract

本発明は、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩、その製法及び、その高リポタンパク血症、高コレステロール血症、脂質異常症及びアテローム性動脈硬化症を含む脂質代謝に関連する疾患の治療のための薬学上の有効成分としての使用に係る。
【選択図】図1

Description

本発明は、式(I)
Figure 2013500250
で表される結晶性の(+)-7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-(メタンスルホニル-メチル-アミノ)-ピリミジン-5-イル]-(3R,5S)-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸亜鉛塩に係る。
式(II)
Figure 2013500250
で表される化合物(+)-7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-(メタンスルホニル-メチル-アミノ)-ピリミジン-5-イル]-(3R,5S)-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸は、国際一般的名称ロスバスタチンとして知られており、医薬品において、脂質代謝異常の治療のための医薬活性成分として使用される。ロスバスタチンは、肝臓に存在する2-メチル-グルタリル-CoAリダクターゼを阻害することによって、その活性を発揮し、このようにして、肝臓におけるコレステロールの生合成の速度及びコレステロールの血中濃度を低減する。ロスバスタチン(主に、その塩の形である)は、高コレステロール血症、高リポタンパク血症及びアテローム性動脈硬化症の治療に使用される。
本発明の対象は、結晶型Iの(+)-7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-(メタンスルホニル-メチル-アミノ)-ピリミジン-5-イル]-(3R,5S)-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸亜鉛(2:1)塩、その製法、及び、その医薬品の製造における使用にある。
式(II)で表される(+)-7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-(メタンスルホニル-メチル-アミノ)-ピリミジン-5-イル]-(3R,5S)-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸(ロスバスタチン)は最新技術から知られている。ロスバスタチンは、遊離の酸及びその薬学上許容される塩、例えば、式(III)
Figure 2013500250
で表されるカルシウム塩及びアンモニウム塩として、ヨーロッパ特許第521,471号に初めて開示された。公開された国際特許出願WO 01/060804には、ロスバスタチンの結晶性のリチウム塩、マグネシウム塩及び当該化合物の特定のアミンとの結晶性の塩が開示されている。公開された国際特許出願WO 2005/023779、WO 2006/079611及びWO 2008/036286には、式(III)で表されるロスバスタチンカルシウムのいくつかの異なる結晶性水和物の型が開示されている。公開された国際特許出願WO 2005/051921及びWO 2008/038132には、ロスバスタチンのアミン又はジアミンとの他の塩が開示されている。公開された国際特許出願WO 2005/077917には、非晶質のロスバスタチンマグネシウム塩が開示されている。公開された国際特許出願WO 2007/086082には、非晶質及び結晶性のカリウム塩及びその製法が開示されている。
式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛(2:1)塩は、初めて、ハンガリー国特許出願第P0600293号及び対応する公開された国際特許出願WO 2007/119085に開示された。ハンガリー国特許出願第P0700667号及び対応する公開された国際特許出願WO 2009/045777は、式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛塩の製法に係り、該製法では、原料物質として、式(II)で表されるロスバスタチン、そのナトリウム塩、そのアルキルエステル、ロスバスタチンラクトン又はロスバスタチンケタールエステルが使用されている。
公開された国際特許出願WO 2008/015563には、式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛塩の製法が開示されており、該製法は、ロスバスタチンの3級-ブチルアミン塩をロスバスタチンナトリウム塩に変換し、前記ロスバスタチンナトリウム塩を亜鉛イオンと反応させることによって亜鉛塩を生成し、水性溶媒から生成物を濾過することを含んでなる。
ハンガリー国特許出願第P0900019号は、式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛塩の他の製法に係り、該製法では、ロスバスタチンの3級-ブチルアミン塩を出発原料として、直接、式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛塩を生成し、水性溶媒から前記生成物を単離している。
ハンガリー国特許出願第P0600293号、第P0700667号及び第P0900019号の方法又は公開された国際特許出願WO 2008/015563に開示された方法によって得られる式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛塩は非晶質の形態である。最新技術でも、式(I)で表される結晶型のロスバスタチン亜鉛塩は知られていない。
医薬品において使用される医薬活性成分の質は、保健機関によって定められた厳格な基準によって特定されている。これらの基準のいくつかは、活性成分の化学純度及び安定性に係る。さらに、基準は医薬製品の質及び安定性にも適用される。これらの基準は薬局方において特定され、公開されている。販売許可の発行の基本的な条件は、医薬品と共に、医薬活性成分に関する質的要件の遵守である。
医薬品の製造のためにロスバスタチンを使用する際、医薬活性成分が高純度であること、化学的に安定であること、及び医薬品の製造において、容易に取り扱われる形状であること等の要求がある。
最近では、医薬品工業の分野では、医薬活性成分を化学的及び形態学的に純粋な形状で得るための再現可能な製法についての具体的な要求が生じている。医薬活性成分を均質な固状で得ることは、最終的な剤形の工業的製造の要件を遵守するための前提条件である。同一の活性成分ではあっても、異なる形態を有する固状物は、溶解速度、生物学的利用能及び化学安定性において、明らかな相違を示す。工業化学及び薬学の技術から見ると、活性成分の異なった固状物は、技術操作についての明らかに異なった特性、例えば、濾過又は乾燥の速度、溶解度、錠剤化における挙動を有することは重要である。上述の特性は、工業的製法の効率、経済性、再現性及び複雑性に対して直接の影響を有し、同時に、形態学的に均質な製品を生ずる。
結晶形の医薬活性成分は、非晶質の医薬活性成分と比較して、増大された化学安定性を有することが一般的に認められている。最終的な剤形の製造及び保存の間における異なった分解プロセスのため、この仮定は一般的に重要である。従って、医薬品の製造者は、医薬品開発において、結晶形の活性成分を使用することを好む。
スタチン系に属する活性成分は、明らかに、分解し易く(Ravi P. Shah, Vijay Kumar及びSaranjit Singh, 「アトルバスタチンの加水分解生成物の同定及び特徴付けについてのLC-MS/MS検討」, Proceedings of 12th ISMAS Symposium cum Workshop on Mass Spectrometry, March 25-30, 2007, Cidade de Goa, Dona Paula, Goa)、このように、この系に属する活性成分の増大された化学安定性を発揮する型を提供することについての要求がある。例えば、非晶質のロスバスタチンに類似した構造を有するアトルバスタチン(すなわち、両化合物は、3,5-ジヒドロキシアルカノン酸モイエティーを共有する)又はヨーロッパ特許第409281号に開示された非晶質及び結晶形の形態学的に不均質の混合物は、その結晶形よりも安定性が劣る。このように、公開された国際特許出願WO 97/03959に開示されたような化学的又は製薬上の操作において増大された特性(例えば、濾過の容易性)及び増大された安定性を示す結晶型I、II及びIVの開発は、数社によって行われ、結果として、アトルバスタチンの40以上の結晶型が開発された。
ロスバスタチンは、特に、光、酸素及び熱に露出されることによって生ずる分解を受け易い。例えば、光に露出されると、Astrarita及び協力者によって記載されている分解性生物が、まさに固状で形成される(J. Photochem. Photobiol. A. Chem. 2007, 187, 263-268)。
上記の事実により、式(II)で表される結晶性のロスバスタチンの塩を提供することについて強い要求がある。
発明者らの研究開発の目的は、医薬品の製造に適合する及び工業的条件下において常に高品質で製造されるロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を結晶の形で提供することにある。
上記の目的は本発明によって解決される。
発明者等は、驚くべきことには、好適な安定性及び物理化学的特性を有し及び簡単なプロセスを使用して、工業的規模において再現可能に製造される、ロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を形態学的に均質な結晶形で合成できることが見出した。このような知見は、ロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の公知の製法のいずれもが、常に、非晶質の生成物を生成するため及びロスバスタチン(2:1)亜鉛塩を結晶化しようとする初期の試みのいずれもが失敗しているため予期されなかったものである。
さらに、1991年に初めて開示された結晶形のロスバスタチンカルシウム塩は、非晶質のロスバスタチンカルシウム塩の発見後10年以上経ってから利用可能になったことが知られている。結晶形のロスバスタチンカルシウムが調製されたとの事実にもかかわらず、前記の結晶形は、依然として、医薬品の製造には使用されていない。この現象は、開発者の製品CRESTOR(登録商標)でさえ、非晶質のロスバスタチンカルシウムを含有しているとの事実に反映されている。
遷移金属である亜鉛が、水と同様に有機リガンドと錯体を形成することは良く知られているため、ロスバスタチンの亜鉛(2:1)塩が結晶形で生成されることは驚くべきことである。
さらに、現在の技術では、非晶質の形でのみ公知の化合物又は塩についての結晶形成を予測するために使用できる方法は存在しない。
本発明の第1の態様によれば、式(I)で表される(+)-7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-(メタンスルホニル-メチル-アミノ)-ピリミジン-5-イル]-(3R,5S)-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸亜鉛(2:1)塩の結晶型Iが提供される。
本発明の第2の態様によれば、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の製法が提供される。
本発明の第3の態様によれば、医薬品の製造における式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の結晶型Iの使用法が提供される。
本発明の他の態様は、損なわれたコレステロール及び脂質代謝に伴う疾患の治療のための結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の使用にある。
CuKα線を使用して測定した結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩について特徴的な粉末X線回折パターンを示すチャートである。
従来技術には、結晶形のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を開示するものはない。従来技術における開示は、すべて、非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩に関するものである。ハンガリー国特許出願第P0600293号、同第P0700667号及び同第P0900019号に開示された方法に従って生成された式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛(2:1)塩は、シャープで、良好に特定された融点を有していない。融解は137℃で始まり、広い温度範囲で生ずる。公開された国際特許出願WO 2008/015563の方法によって得られるロスバスタチン亜鉛(2:1)塩は、粉末X線回折分析によって特徴付けられる。前記特許出願明細書に開示された分析結果は、得られた製品が非晶質の形態を有することを明確に示している。融点は開示されていない。
本発明の第1の態様によれば、式(I)で表される(+)-7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-(メタンスルホニル-メチル-アミノ)-ピリミジン-5-イル]-(3R,5S)-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸亜鉛(2:1)塩の結晶型Iが提供される。結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩は新規である。
CuKα線を使用して測定した結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩について特徴的な粉末X線回折パターンを図1に示す。特徴的なX線回折角度及び対応する5%を越える相対強さを下記の表1に示す。
Figure 2013500250
粉末X線回折分析の測定条件は下記のとおりである。
装置:BRUKER D8 ADVANCE 粉末X線回折計
放射線:CuKα1(λ=1.54060Å)、CuKα2(λ=1.54439Å)
電圧:40kV
アノード電流:30mA
アクセサリー:ゲーベルミラー、ソーラースリット、サンプラー、トランスミッションポジション
検出器:LynxEye
測定:連続θ/θスキャン:4〜35°2θ
ステップ:0.02°
サンプル:前処理なし、室温
再現性:±0.2°2θ
サンプルの前処理(例えば、粉砕)が粉末X線ディフラクトグラムの相対強さに対して非常に顕著な影響を及ぼすことは最新技術から良く知られている。従って、サンプルの前処理を適用しなかった。
当業者であれば、粉末X線ディフラクトグラムによって既知の物質の固状形態を同定することができるであろう。これは、単に、いくつかの極めて強いX線回折シグナルの位置を測定することによって行われる。このような同定は、固状の最終剤形の製造の間に、結晶性の活性成分の異なった結晶型への変換又は非晶質への変換によって形態の変化が生ずるため、固状剤形における活性成分の形態の検査にとって重要である。
結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の最も強い回折シグナルに属する回折角度は、6.621、19.089及び22.466°2θである。これらのX線回折角度は、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の同定のために、最も便利に使用される。
結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩のディフラクトグラムにおいて相対強さが50%を越える回折ラインの回折角度は、6.621、18.756、19.089、19.505及び22.466°2θである。
相対強さ少なくとも20%を有する結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の回折シグナルに属する回折角度は、6.621、9.920、11.213、13.248、16.127、16.471、17.230、18.756、19.089、19.505、22.101、22.466°2θである。
上述の粉末X線ディフラクトグラムによって確立された型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の結晶形態は、さらに、前記結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩がシャープな融点119〜121℃を有するとの事実によっても確認される。
本発明の結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩は、水和水の形又は物理的に吸収された水として水1〜10モル当量を含有できる。物理化学的テストの結果は、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩は、主に、水1〜6当量を含有することを示唆するが、より多量の水を含有する物質も、最終剤形の製造に使用される得ることが証明されている。
本発明の第2の態様によれば、式(I)で表される結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の製法が提供される。
好ましくは、全ての操作が不活性ガス雰囲気で行われる。
本発明の結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩は、温度0〜25℃において、非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を5〜100倍質量の水に懸濁させ、懸濁液を4〜168時間撹拌し、生成物を単離することによって生成される。
方法の好適な具体例によれば、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩は、温度0〜5℃において、非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を20倍質量の水に懸濁させ、懸濁液を4〜8時間撹拌し、固状物を濾過又は遠心分離によって集め、固状物を水で洗浄し、生成物を乾燥することによって生成される。
結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の第2の製法によれば、温度0〜25℃、好ましくは、0〜5℃において、5〜100倍、好ましくは20倍質量の水における非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の懸濁液を調製し、この懸濁液を同じ温度において2〜168時間、好ましくは4〜8時間撹拌し、固状物を回収し、1回又は数回水で洗浄し、続いて、0〜25℃、好ましくは0〜5℃において、このようにして得られた固状物を5〜100倍、好ましくは20倍質量の水に懸濁させ、懸濁液を同じ温度において1〜168時間、好ましくは2〜4時間撹拌し、固状物を単離し、洗浄及び乾燥する。
本発明の結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の第3の製法は、非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を、温度0〜25℃、好ましくは20℃において、アルカリ金属水酸化物、好ましくは水酸化ナトリウム0.0005〜0.01モル当量、好ましくは0.005モル当量(式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛(2:1)塩のモル量に関して算定)を含有する5〜100倍、好ましくは20倍質量の水に懸濁させ、このようにして得られた懸濁液を、同じ温度において、4〜168時間、好ましくは4〜8時間撹拌し、固状の結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を回収し、及び任意に洗浄し及び乾燥することを含んでなる。
結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を製造する他の方法は、非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を、温度0〜25℃、好ましくは20℃において、アルカリ金属水酸化物、好ましくは水酸化ナトリウム0.0005〜0.01モル当量、好ましくは0.005モル当量(式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛塩のモル量に関して算定)を含有する5〜100倍、好ましくは20倍質量の水に懸濁させ、このようにして得られた懸濁液を、同じ温度において4〜168時間、好ましくは4〜8時間撹拌し、固状物を単離し、及び任意に水又は0.0005〜0.01モルのアルカリ金属水酸化物、好ましくは水酸化ナトリウム溶液にて洗浄し、及び固状物を、繰り返し、同じ条件下で1〜168時間、好ましくは2〜4時間懸濁させ、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を回収し、及び任意に洗浄し及び乾燥することを含んでなる。
さらに他の方法によれば、非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を、温度0〜30℃、好ましくは室温において、水及び酢酸イソプロピルの混合物に懸濁させ、懸濁液を4〜168時間撹拌し、生成物を濾過によって単離し、及び任意に洗浄し、及び結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を乾燥することによって、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩が製造される。
発明者等は、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩が、化学安定性に関して、当分野において公知の非晶質よりも有利であるとの知見を得た。
医薬活性成分の化学安定性は、最終剤形における不純物の濃度が、その寿命(1〜2年)の間、顕著に増大してはならないとの期待が存在するため、重要な特徴である。さらに、製造者に対して、既知の構造の不純物について、このような不純物の濃度が濃度限界の0.15%を超える場合の毒性についての研究を別途行うことを強制する公の要件が存在する。
非晶質及び結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の化学安定性を、前記物質を25℃、相対湿度60%の保存条件下で保存することによって測定した。テストの結果を表2に示す。2つの最も重大な不純物、すなわち、式(IV)
Figure 2013500250
で表される7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-(1-メチルエチル)-2-[メチル-メチルスルホニル-アミノ]-5-ピリミジニル]-3-ヒドロキシ-5-オキソ-(3R,5R,6E)-6-ヘプテン酸(5-オキソ誘導体;不純物M-2と表示する)及び式(V)
Figure 2013500250
で表されるN-(4-(4-フルオロフェニル)-5{(E)-2-[(2S,4R)-4-ヒドロキシ-2-オキソ-テトラヒドロ-2H-ピラン-2-イル]エテニル}-6-イソプロピル-ピリミジン-2-イル)-N-メチルメタンスルホンアミド(ロスバスタチンラクトン)の濃度が、本発明の結晶型Iの亜鉛塩におけるよりも非晶質の物質においてかなり顕著に増大していた。
不純物M-2の濃度は、非晶質のロスバスタチン亜鉛塩では、長期間安定性のテスト条件(25℃、相対湿度60%)下、1ヶ月で、既に初期濃度の3倍に増加していることが確認された。これに対して、同じ条件下で保存した結晶型Iの物質における同じ不純物の濃度は実質的に変化なしであり、すなわち、アッセイ法の再現性の範囲内である。
同様に、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩は、非晶質の亜鉛塩よりも、ロスバスタチンのラクトンを形成する傾向がかなり低いとの知見を得た。スタチンのラクトンはスタチンの非毒性の不純物と考えられるとしても、1ヶ月保存後の非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の場合に観察されるようなロスバスタチンラクトン濃度の5倍の増大は、有効成分の量の低減のため、質的懸念の根拠である。
結晶型Iの式(I)で表される化合物を含有する医薬品は、単位製剤中に有効成分を含有する。
さらに、発明者等は、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛塩の保存の間、個々の不純物(化学成分として)の数と共に、不純物の総質量が、非晶質よりも顕著に低いとの知見を得た。
結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の重要な利点は、前記型は、非晶質よりもかなり吸湿性が低いことにあり、これは、安定性のため及び医薬の製造における簡便性のため有利である。非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩は水1.88質量%を吸収するが、本発明による結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩については、吸収される水の量は0.24質量%に過ぎないことが知見された。
Figure 2013500250
本発明の他の態様によれば、式(I)で表される結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を含有する医薬品が提供される。このような医薬品は、1以上の公知の賦形剤又は補助剤も有できる。
本発明のこの態様による医薬品は、多くの場合、式(I)で表される医薬活性成分0.1〜95質量%を含有する。活性成分の割合は、有利には、5〜75質量%である。
本発明による医薬品は、経口(例えば、粉末、錠剤又はフィルムコート錠、カプセル、マイクロカプセル、顆粒、ペレット、糖衣錠、溶液、懸濁液、エマルジョン)、非経口(例えば、静脈内、筋肉内、皮下又は腹腔内注射の形又は点滴として)、直腸内(例えば、座剤の形)又は局所的(例えば、クリーム、軟膏又は貼付剤として)投与される。本発明による固状、半固状又は液状の医薬品は、従来技術から公知の方法に従って製造される。
式(I)で表される結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を含有する経口投与用の医薬品は、固状剤形として形成され、活性成分以外に、1以上の賦形剤又は充填剤(例えば、乳糖、グルコース、デンプン、リン酸カルシウム、微結晶性セルロース)、結合剤(例えば、ゼラチン、ソルビトール、ポリビニルピロリドン)、崩壊剤(例えば、クロスカリメロース、ナトリウムカルボキシメチルセルロース、クロスポビドン)、錠剤化補助剤(例えば、ステアリン酸マグネシウム、タルク、ポリエチレングリコール、シリカ又は二酸化ケイ素)又は界面活性剤(例えば、ラウリル硫酸ナトリウム)を含有できる。
本発明による結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を含有する経口投与用の液状医薬品は、溶液、懸濁液又はエマルジョンとして形成され、活性成分と混合されて、懸濁剤(例えば、ゼラチン、カルボキシメチルセルロース)、乳化剤(例えば、ソルビタンモノオレエート)、溶媒又は液状賦形剤(例えば、水、オイル、グリセロール、プロピレングリコール、エタノール)、pH調節剤(例えば、酢酸塩、リン酸塩、クエン酸塩緩衝剤)又は安定剤(例えば、4-ヒドロキシ安息香酸メチル)を含有できる。
式(I)で表される結晶型Iの化合物を含有する非経口投与用の液状医薬品は、通常殺菌した等張水溶液又は懸濁液であり、補助剤として、pH調節剤及び保存料を含有できる。
結晶型Iの式(I)で表される化合物を含有する半固状製剤、例えば、座剤として形成される医薬品は、半固状基材(例えば、ポリエチレングリコール、カカオ脂)内に均質に分散された活性成分を含有する。
本発明による結晶型Iロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を含有する医薬品は、変更された放出性、制御された放出性又は遅延された放出性製剤として形成される。この様式では、長期間持続する効果が達成されるか、又は医薬品の投与間の間隔が増大される。変更された放出性、制御された放出性又は遅延された放出性の医薬品は、当分野において公知の方法に従って製造される。
本発明の他の態様によれば、式(I)で表される結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を含有する医薬品の製法が提供され、該方法は、前記結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を薬学上許容される賦形剤及び補助剤と混合し、このようにして得られた混合物を、当分野において公知の方法を使用して医薬剤形に製剤することを含んでなる。製剤方法と共に、好適な薬学上許容される賦形剤及び補助剤は、従来技術に開示されている(Remington's Pharmaceutical Sciences, 18th Edition, Mack Publishing Co., Easton, USA, 1990)。
式(I)で表される結晶型Iの化合物を含有する医薬品は、単位剤形において活性成分を含有する。
本発明のさらに他の態様によれば、高コレステロール血症、高リポタンパク血症、脂質異常症及びアテローム性動脈硬化症を含む脂質代謝に関連する疾患又は異常の治療における式(I)で表される結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の使用法が提供される。
本発明のさらに他の態様によれば、高コレステロール血症、高リポタンパク血症、脂質異常症及びアテローム性動脈硬化症を含む脂質代謝に関連する疾患又は異常の治療法が提供され、該方法は、このような治療を必要とする患者に、式(I)で表される結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を投与することを含んでなる。
本発明の他の態様は、下記の実施例によって示されるが、本発明はこれら実施例に限定されない。
非晶質の7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-(メタンスルホニル-メチル-アミノ)-ピリミジン-5-イル]-(3R,5S)-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸亜鉛(2:1)塩
7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-(メタンスルホニル-メチル-アミノ)-ピリミジン-5-イル]-(3R,5S)-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸第3級-ブチルアミン塩50.0g(0.09モル)を、酢酸エチル500 cm3及び蒸留水153 cm3の混合物に、温度25℃において撹拌することによって溶解した。その後、このようにして得られた2つの層を含んでなる混合物に、2.23 M硫酸亜鉛溶液(ZnSO4・1水和塩0.122モルに相当)55cm3を、温度25℃において、15分間で添加した。混合物を1時間撹拌し、層を分離し、有機相を2.23 M硫酸亜鉛溶液100 cm3ずつで2回洗浄し、最後に水100 cm3で洗浄した(水による最後の洗浄の間に、層の分離を容易なものとするために、混合物にエタノール12cm3を添加した)。
下記の手順に従って、数工程において、温度50℃及び圧力50〜70ミリバール(すなわち、5〜7kPa)、真空中での共沸蒸留によって乾燥した。
すなわち、第1工程において、溶媒をほぼ完全に留去した。残渣を温度30℃において酢酸エチル500 cm3に溶解し、溶媒を第2の時間で留去したところ、高粘度の、部分的に固化した懸濁液154gが生成した。このようにして得られた生成物を酢酸エチル300 cm3と均質化し、高粘度の懸濁液が形成されるまで、溶媒を再度蒸発させた。このようにして、懸濁液の形で均質な生成物182.0gが得られた。これを酢酸エチル200 cm3と混合し、懸濁液を吸引濾過した。生成物を、フィルター上において、酢酸エチル90cm3ずつに3回懸濁させた。
真空乾燥キャビネットにおいて、このようにして得られた固状物を、薄く良好に広げられた層として、温度25℃及び圧力5ミリバール(約5kPa)において、光を遮断して24時間乾燥した。続いて、生成物を粉砕し、50℃及び圧力5ミリバールにおいて再度6時間乾燥した。このようにして、生成物41.74g(90%)が得られた。
IR(KBr):3245(ブロード), 2969, 1605, 1547, 1510, 1381, 1230, 1197, 1156, 965, 901, 844, 811, 776, 576, 567, 520 cm-1
融点:137℃で融解が開始する
水分含量:0.85%
結晶型Iの7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-(メタンスルホニル-メチル-アミノ)-ピリミジン-5-イル]-(3R,5S)-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸亜鉛(2:1)塩
実施例1の方法に従って生成した非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩37.0g(36.0ミリモル)を乳鉢において完全に粉砕し、装置において、アルゴン雰囲気下で、氷−蒸留水混合物740 cm3と徐々に混合した。懸濁液を温度0℃において4時間撹拌した。その後、懸濁液を濾過し、固状物を、温度20〜22℃において水90cm3ずつで懸濁することによって5回洗浄し、水を吸引によって完全に除去した。このようにして得られた湿った生成物を、撹拌機を具備する装置に移し、氷で冷却した蒸留水740 cm3を徐々に添加し、懸濁液を、アルゴン雰囲気下、温度0℃において2時間撹拌した。クリーム様の懸濁液を濾過し、フラスコを蒸留水100 cm3ですすぎ、続いて、液を、濾過された固状物を洗浄するために使用した。
真空乾燥キャビネットにおいて、このようにして得られた固状物を、薄く良好に広げられた層として、温度25℃及び圧力5ミリバール(約0.5kPa)において、光を遮断して24時間乾燥した。続いて、生成物を粉砕し、50℃及び圧力5ミリバールにおいて再度5時間乾燥した。このようにして、生成物31.6g(85%)が得られた。粉末X線ディフラクトグラムを図1に示す。
融点:119〜121℃
純度(HPLCによる):99.78%
水分含量:5.7%
結晶型Iの7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-(メタンスルホニル-メチル-アミノ)-ピリミジン-5-イル]-(3R,5S)-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸亜鉛(2:1)塩
実施例1の方法に従って生成した非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩69.0g(67.2ミリモル)を乳鉢において完全に粉砕し、フラスコに移した。アルゴン雰囲気下、温度20℃において、水酸化ナトリウム0.014g(0.35ミリモル)を含有する水溶液1380 cm3と徐々に混合した。懸濁液を同じ温度において4時間撹拌し、フィルター上で、水酸化ナトリウム溶液(0.35ミリモル/1380 cm3)150 cm3ずつで2回洗浄し、水の大部分を吸引によって回収した。このようにして得られた湿った生成物を装置に移し、水酸化ナトリウム0.014g(0.35ミリモル)を含有する水溶液1380 cm3と一緒に20℃において2時間撹拌した。高粘度の懸濁液を濾過し、フラスコを水酸化ナトリウム溶液(0.35ミリモル/1380 cm3)ですすぎ、続いて、この液を、濾過された固状物を洗浄するために使用した。
真空乾燥キャビネットにおいて、このようにして得られた固状物を、注意して薄い層として広げ、温度25〜27℃及び圧力5ミリバールにおいて、光を遮断して40時間乾燥した。このようにして、生成物60.03g(87%)が得られ、この生成物は、実施例2で得られた生成物と同一のX線ディフラクトグラムを有していた。
融点:119〜121℃
純度(HPLCによる):99.71%
水分含量:5.4%
結晶型Iの7-[4-(4-フルオロフェニル)-6-イソプロピル-2-(メタンスルホニル-メチル-アミノ)-ピリミジン-5-イル]-(3R,5S)-ジヒドロキシ-6-ヘプテン酸亜鉛(2:1)塩
実施例1の方法に従って調製した非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩0.30g(29ミリモル)を、撹拌しながら、酢酸イソプロピル3cm3及び水3cm3に添加した。2つの層を含んでなる反応混合物を、温度25℃において1週間撹拌し、濾過し、真空乾燥キャビネットにおいて、温度25〜27℃及び圧力5ミリバールで、光を遮断して24時間乾燥した。このようにして、実施例2で得られた生成物と同一のX線ディフラクトグラムを有する生成物0.26g(87%)が得られた。
融点:119〜121℃

Claims (15)

  1. CuKα線を使用することによって測定して特有の回折角度(2θ)6.621°、19.089°及び22.466°を含むX線粉末ディフラクトグラムを有する、式(I)
    Figure 2013500250
    で表される結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩。
  2. CuKα線を使用することによって測定して特有の回折角度(2θ)6.621°、18.756°、19.089°、19.505°及び22.466°を含むX線粉末ディフラクトグラムを有する結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩。
  3. CuKα線を使用することによって測定して特有の回折角度(2θ)6.621°、9.920°、11.213°、13.248°、16.127°、16.471°、17.230°、18.756°、19.089°、19.505°22.101°及び22.466°を含むX線粉末ディフラクトグラムを有する結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩。
  4. 図1に示されかつ下記の特定の回折データ
    Figure 2013500250
    を有するX線粉末ディフラクトグラムによって特徴付けられる、式(I)で表される結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩。
  5. 非晶質及び結晶型Iの式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の混合物。
  6. 水1〜10モル、好ましくは1〜6モルを含有する請求項1〜5のいずれかに記載の式(I)で表される結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩。
  7. 式(I)で表される結晶型Iのロスバスタチン亜鉛塩(2:1)を製造する方法であって、温度0〜25℃、好ましくは0〜5℃において、非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を5〜100倍、好ましくは20倍質量の水中において4〜168時間、好ましくは4〜8時間撹拌し、固状物を単離し、所望により、結晶性生成物を洗浄し、及び乾燥することを含んでなる、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の製法。
  8. 式(I)で表される結晶型Iのロスバスタチン亜鉛塩(2:1)を製造する方法であって、温度0〜25℃、好ましくは0〜5℃において、非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を5〜100倍、好ましくは20倍質量の水中において2〜168時間、好ましくは4〜8時間撹拌し、濾過によって固状物を単離し、水によって少なくとも1回洗浄し、このようにして得られた固状物を、温度0〜25℃、好ましくは0〜5℃において、5〜100倍、好ましくは20倍質量の水中において1〜168時間、好ましくは2〜4時間撹拌し、濾過によって結晶性の生成物を単離し、任意に、得られた結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)洗浄し、及び乾燥することを含んでなる、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の製法。
  9. 式(I)で表される結晶型Iのロスバスタチン亜鉛塩(2:1)を製造する方法であって、温度0〜25℃、好ましくは20℃において、非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を、アルカリ金属水酸化物、好ましくは水酸化ナトリウム0.0005〜0.01モル当量、好ましくは0.005モル当量(式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛塩のモル量について算定)を含有する5〜100倍、好ましくは20倍質量の水溶液中において4〜168時間、好ましくは4〜8時間撹拌し、濾過によって固状生成物を単離し、所望により、生成物を洗浄し、及び乾燥することを含んでなる、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の製法。
  10. 式(I)で表される結晶型Iのロスバスタチン亜鉛塩(2:1)を製造する方法であって、温度0〜25℃、好ましくは20℃において、非晶質のロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を、アルカリ金属水酸化物、好ましくは水酸化ナトリウム0.0005〜0.01モル当量、好ましくは0.005モル当量(式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛塩のモル量について算定)を含有する5〜100倍、好ましくは20倍質量の水溶液中において4〜168時間、好ましくは4〜8時間撹拌し、濾過によって固状生成物を単離し、単離した固状物を、ロスバスタチン亜鉛塩の量に対して5〜100倍質量の水中にアルカリ金属水酸化物、好ましくは水酸化ナトリウム0.0005〜0.01モル当量含有する溶液によって、少なくとも1回洗浄し、及び得られた固状物を、温度0〜25℃、好ましくは20℃において、アルカリ金属水酸化物、好ましくは水酸化ナトリウム0.0005〜0.01モル当量、好ましくは0.005モル当量(式(I)で表されるロスバスタチン亜鉛塩のモル量について算定)を含有する5〜100倍、好ましくは20倍質量の水溶液中において1〜168時間、好ましくは2〜4時間撹拌し、濾過によって固状生成物を単離し、所望により、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を洗浄及び乾燥することを含んでなる、結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩の製法。
  11. 任意に薬学上許容される賦形剤又は補助剤と混合した、請求項1〜6のいずれかに記載の結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩を、治療上有効な量で含んでなる医薬品。
  12. 請求項11に記載の医薬品を製造する方法であって、請求項1〜6のいずれかに記載の結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)塩又はその薬学上許容される賦形剤又は補助剤との混合物を剤形に転化させることを含んでなる、医薬品の製法。
  13. 高コレステロール血症、高リポタンパク血症、脂質異常症及びアテローム性動脈硬化症を含む脂質代謝に関連する疾患又は異常の治療における、請求項1〜6のいずれかに記載の結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)の使用。
  14. 高コレステロール血症、高リポタンパク血症、脂質異常症及びアテローム性動脈硬化症を含む脂質代謝に関連する疾患又は異常の治療に適する医薬品の製造における、請求項1〜6のいずれかに記載の結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)の使用。
  15. 高コレステロール血症、高リポタンパク血症、脂質異常症及びアテローム性動脈硬化症を含む脂質代謝に関連する疾患又は異常の治療する方法であって、このような治療を必要とする患者に、請求項1〜6のいずれかに記載の結晶型Iのロスバスタチン亜鉛(2:1)を治療上有効な量で含んでなる医薬品を投与することを含んでなる治療法。
JP2012521105A 2009-07-24 2009-07-24 結晶型iのロスバスタチン亜鉛塩 Expired - Fee Related JP5702778B2 (ja)

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
PCT/HU2009/000064 WO2011010174A1 (en) 2009-07-24 2009-07-24 Crystalline form i rosuvastatin zinc salt

Publications (2)

Publication Number Publication Date
JP2013500250A true JP2013500250A (ja) 2013-01-07
JP5702778B2 JP5702778B2 (ja) 2015-04-15

Family

ID=41258771

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2012521105A Expired - Fee Related JP5702778B2 (ja) 2009-07-24 2009-07-24 結晶型iのロスバスタチン亜鉛塩

Country Status (11)

Country Link
US (1) US9023838B2 (ja)
EP (1) EP2483248B1 (ja)
JP (1) JP5702778B2 (ja)
CN (1) CN102548971B (ja)
AU (1) AU2009350099B2 (ja)
EA (1) EA020944B1 (ja)
ES (1) ES2598162T3 (ja)
HU (1) HUE029858T2 (ja)
IL (1) IL217898A0 (ja)
UA (1) UA103544C2 (ja)
WO (1) WO2011010174A1 (ja)

Families Citing this family (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
HU230737B1 (hu) * 2010-11-16 2018-01-29 EGIS Gyógyszergyár Nyrt Eljárás rosuvastatin só előállítására
HU231036B1 (hu) * 2013-09-30 2019-12-30 Egis Gyógyszergyár Nyilvánosan Működő Részvénytársaság Koleszterin bioszintézis gátló hatóanyagot és koleszterin abszorpciót gátló hatóanyagot tartalmazó kombinációs gyógyszerkészítmény

Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007119085A1 (en) * 2006-04-13 2007-10-25 Egis Gyógyszergyár Nyilvánosan Mukodo Reszvenytársaság Rosuvastatin zinc salt
WO2008015563A2 (en) * 2006-08-04 2008-02-07 Glenmark Pharmaceuticals Limited Salts of rosuvastatin and processes for their preparation
WO2009047576A1 (en) * 2007-10-12 2009-04-16 EGIS GYÓGYSZERGYÁR Nyilvánosan Müködö Részvénytársaság Process for preparation of pharmaceutical intermediates
WO2009047577A1 (en) * 2007-10-12 2009-04-16 EGIS GYÓGYSZERGYÁR Nyilvánosan Müködö Részvénytársaság Process for preparation of rosuvastatin zinc salt

Family Cites Families (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
BRPI0514189A (pt) * 2004-08-06 2008-06-03 Transform Pharmaceuticals Inc composições farmacêuticas de estatina e métodos de tratamento relacionados
EA021942B1 (ru) * 2009-01-15 2015-10-30 Эгиш Дьёдьсердьяр Зрт. Способ изготовления солей розувастатина

Patent Citations (4)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
WO2007119085A1 (en) * 2006-04-13 2007-10-25 Egis Gyógyszergyár Nyilvánosan Mukodo Reszvenytársaság Rosuvastatin zinc salt
WO2008015563A2 (en) * 2006-08-04 2008-02-07 Glenmark Pharmaceuticals Limited Salts of rosuvastatin and processes for their preparation
WO2009047576A1 (en) * 2007-10-12 2009-04-16 EGIS GYÓGYSZERGYÁR Nyilvánosan Müködö Részvénytársaság Process for preparation of pharmaceutical intermediates
WO2009047577A1 (en) * 2007-10-12 2009-04-16 EGIS GYÓGYSZERGYÁR Nyilvánosan Müködö Részvénytársaság Process for preparation of rosuvastatin zinc salt

Also Published As

Publication number Publication date
EP2483248B1 (en) 2016-07-20
EP2483248A1 (en) 2012-08-08
HUE029858T2 (en) 2017-04-28
WO2011010174A8 (en) 2012-07-05
IL217898A0 (en) 2012-03-29
WO2011010174A1 (en) 2011-01-27
EA201290051A1 (ru) 2012-09-28
ES2598162T3 (es) 2017-01-25
CN102548971A (zh) 2012-07-04
EA020944B1 (ru) 2015-02-27
US9023838B2 (en) 2015-05-05
US20120178729A1 (en) 2012-07-12
CN102548971B (zh) 2015-09-16
AU2009350099B2 (en) 2015-10-29
AU2009350099A1 (en) 2012-03-08
UA103544C2 (uk) 2013-10-25
JP5702778B2 (ja) 2015-04-15

Similar Documents

Publication Publication Date Title
US9309201B2 (en) Process for preparating ivabradine hydrochloride form IV and methods of treatment of disease using ivabradine hydrochloride form IV
JP2011506374A (ja) テノホビルジソプロキシルの固形物
US20150038721A1 (en) Solid forms of dabigatran etexilate mesylate and processes for their preparation
JP2008539278A (ja) 結晶性ロスバスタチンカルシウム
TW200530186A (en) Crystal form of quinoline compound and process for its production
JP5702778B2 (ja) 結晶型iのロスバスタチン亜鉛塩
US7335380B2 (en) Amlodipine free base
EP2729460B1 (en) Crystalline solvates of 6-(piperidin-4-yloxy)-2h-isoquinolin-1-one hydrochloride
JP2013542977A (ja) 結晶性の薬学上活性な成分
KR20080021818A (ko) 페놀도팜 메실레이트 결정형
WO2015107545A1 (en) Water soluble salts of dasatinib hydrate
WO2020187674A1 (en) Crystalline (s)-[3,4-difluoro-2-(2-fluoro-4-iodophenylamino)phenyl][3-hydroxy-3-(piperidin-2-yl)azetidin-1-yl]methanone hemisuccinate
JP2014518236A (ja) 6−(ピペリジン−4−イルオキシ)−2h−イソキノリン−1−オン塩酸塩の多形体
AU2013204129B2 (en) Crystal Form of Quinoline Compound and Process for its Production
KR20100125124A (ko) 피타바스타틴 헤미칼슘염의 신규한 결정형 및 그의 제조방법

Legal Events

Date Code Title Description
A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20131126

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140226

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20140318

A521 Request for written amendment filed

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523

Effective date: 20140612

TRDD Decision of grant or rejection written
A01 Written decision to grant a patent or to grant a registration (utility model)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A01

Effective date: 20150127

A61 First payment of annual fees (during grant procedure)

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A61

Effective date: 20150220

R150 Certificate of patent or registration of utility model

Ref document number: 5702778

Country of ref document: JP

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: R150

LAPS Cancellation because of no payment of annual fees