JP2013257583A - 記録装置および記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】ユーザの負担を少なくして記録位置の補正を行うことができる記録装置および記録方法を提供する。
【解決手段】レンチキュラーレンズを有する記録媒体Paに対して記録を行う記録装置であって、レンズ要素の配列方向について位置決めされた状態で載置部2に載置される記録媒体について、レンズ要素の配列方向に沿う縁部であって記録位置の基準となる基準縁部Eaと所定の基準位置HPとの間の距離情報を取得し、この距離情報に基づき記録媒体に対する記録位置を補正する。
【選択図】図6

Description

本発明は、レンチキュラーレンズを有する記録媒体に対して記録を行うことができる記録装置および記録方法に関する。
記録層に重ねて半円筒形のレンズ要素が複数並行に配列されて構成されるレンチキュラーレンズを有し、記録層に記録された画像をレンチキュラーレンズを介して見ることで、立体画像あるいは見る角度によって見える画像の形態が変わる変り絵画像を見ることができる記録媒体が従来から知られている。かかる記録媒体に記録された画像を、所定の立体画像あるいは変り絵画像として見ることができるようにするためには、記録層への記録位置をレンチキュラーレンズのレンズ要素の配列に対応させて行う必要がある。
レンチキュラーレンズのレンズ要素の配列と画像の記録位置の位置合せは次のようにして行われる。レンチキュラーレンズの各レンズ要素の幅と配列ピッチは同一であり、これらは予め既知となっている。したがって、記録媒体の縁部を基準にして縁部からの距離に基づいて、既知となっているレンズ要素の配列に合わせた所定の位置に画像を記録するように記録位置の制御が行われる。
一方、レンチキュラーレンズあるいは記録媒体は、大判のシートから所望のサイズのものを裁断して製造されることがある。そのため、記録媒体の縁部に位置するレンズ要素の形状は、裁断位置が記録媒体毎、あるいは製造ロット毎に異なることがある。
例えば、裁断位置がレンズ要素とレンズ要素の間の谷間であるときは、縁部に位置するレンズ要素は半円筒形となる。これに対して、レンズ要素の途中で裁断された場合には、縁部に位置するレンズ要素は半円筒形とならない。したがって、記録媒体の縁部を基準にして記録位置の制御を行う場合には、縁部に位置するレンズ要素の形状、すなわち、レンズ要素の幅により記録される画像とレンズ要素との位置関係が変わってしまう。
そのため、記録媒体への記録を行うに当っては、記録媒体の縁部に位置するレンズ要素の幅に応じて、レンチキュラーレンズのレンズ要素の配列に対応するように画像の記録位置の調整を行う必要がある。係る調整を行う手段として、例えば、特許文献1には、レンチキュラープリント媒体の余白部分に、位置ずれ検出用のパターンを、レンチキュラーレンズの配列方向にずらし量を変えながら複数印刷し、この印刷された複数のパターンの中からユーザが最適位置を判断し、この最適位置に基づいてレンチキュラープリント媒体への記録位置を補正する手段が開示されている。
特許第3471930号明細書
しかしながら、特許文献1の手段による場合は、複数のパターンの中から最適位置に記録されたものをユーザが判断する必要があり、ユーザの労力が大きなものとなるという問題がある。
そこで、本発明は、ユーザの負担を少なくして記録位置の補正を行うことができる記録装置および記録方法を提供することを目的とする。
上記課題を解決するために、本発明は、レンチキュラーレンズを有する記録媒体に対して記録を行う記録装置であって、記録媒体のレンチキュラーレンズの互いに隣接するレンズ要素とレンズ要素の間に入り少なくとも一方のレンズ要素に対して係合することで記録媒体をレンズ要素の配列方向について位置決めする位置決め手段を有し、記録媒体を載置する載置部と、載置部の所定位置に位置決め手段により位置決めされた状態で載置され、実際に記録が行われる記録媒体である被記録媒体について、レンズ要素の配列方向に沿う縁部であって記録位置の基準となる基準縁部と所定の基準位置との間の距離情報を取得する距離情報取得手段と、距離情報取得手段で求められる距離情報に基づき被記録媒体に対する記録位置を補正する補正手段と、記録媒体に、補正手段によって補正された記録位置に基づいて記録を行う記録手段と、を有することとする。
このように記録装置を構成することで、ユーザの負担を少なくして記録位置の補正を行うことができる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて、記憶手段をさらに有し、補正手段は、記憶手段に記憶された基準記録媒体についての情報に基づき補正を行うこととする。
このように記録装置を構成することで、記録位置の補正を容易に行うことができる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて、基準記録媒体が、載置部における所定位置に載置されたときにおける基準縁部と所定の基準位置との間の距離情報と、被記録媒体についての距離情報とに基づき、基準記録媒体の縁部におけるレンズ要素のレンズ幅と、被記録媒体の縁部におけるレンズ要素のレンズ幅との差を求めるレンズ幅差演算手段を有し、補正手段は、レンズ幅の差と補正量とに基づいて、記録媒体に対する記録位置の補正を行うこととする。
このように記録装置を構成することで、記録位置の補正を容易に行うことができる。
上記課題を解決するために、本発明は、レンチキュラーレンズを有する記録媒体に対して記録を行う記録装置であって、記録媒体の上記レンチキュラーレンズの互いに隣接するレンズ要素とレンズ要素の間に入り少なくとも一方のレンズ要素に対して係合することで記録媒体をレンズ要素の配列方向について位置決めする位置決め手段を有し、記録媒体を載置する載置部と、載置部の所定位置に位置決め手段により位置決めされた状態で載置され、実際に記録が行われる記録媒体である被記録媒体について、レンズ要素の配列方向に沿う縁部であって記録位置の基準となる基準縁部と所定の基準位置との間の距離情報を取得する距離情報取得手段と、記録媒体であって、基準縁部におけるレンズ要素のレンズ幅が既知である基準記録媒体が、載置部における所定位置に載置されたときにおける基準縁部と所定の基準位置との間の距離情報と、被記録媒体についての距離情報とに基づき、被記録媒体の縁部におけるレンズ要素の欠損幅を求める欠損幅演算手段とを有し、欠損幅演算手段で求められる欠損幅に基づき被記録媒体に対する記録位置を補正することとする。
このように記録装置を構成することで、ユーザの負担を少なくして記録位置の補正を行うことができる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて、載置部は、被記録媒体を所定位置に載置させるための目印を有していることとする。
このように記録装置を構成することで、被記録媒体を容易に所定位置に載置することができる。
また、他の発明は、上述の発明に加えて、位置決め手段は、記録媒体のレンチキュラーレンズと同一部材からなることとする。
このように記録装置を構成することで、位置決め手段を容易に設けることができ、かつ、位置決め精度を高いものとすることができる。
上記課題を解決するために、本発明は、レンチキュラーレンズを有する記録媒体のレンチキュラーレンズの互いに隣接するレンズ要素とレンズ要素の間に入り、少なくとも一方のレンズ要素に対して係合することで記録媒体をレンズ要素の配列方向について位置決めする位置決め手段を有し、記録媒体が載置される載置部に載置された記録媒体に記録を行う記録方法において、載置部の所定位置に位置決め手段により位置決めされた状態で載置され、実際に記録が行われる記録媒体である被記録媒体について、レンズ要素の配列方向に沿う縁部であって記録位置の基準となる基準縁部と所定の基準位置との間の距離情報を取得する距離情報取得処理と、距離情報取得処理により求められる距離情報に基づき被記録媒体に対する記録位置を補正する補正処理と、記録媒体に、補正手段によって補正された記録位置に基づいて記録を行う記録処理と、を有することとする。
このように記録方法を構成することで、ユーザの負担を少なくして記録位置の補正を行うことができる。
本発明の実施の形態に係るプリンタの構成を概略的に示す斜視図である。 図1に示すプリンタの電気的構成を概略的に示す回路ブロックである。 基準記録媒体をガイドトレイ上に載置した状態を示す図である。 基準記録媒体の縁部のホームポジションとの距離を表わす表1を示す図である。 被準記録媒体をガイドトレイ上に載置した状態を示す図である。 被記録媒体のレンズ要素Lの欠損幅の求め方を説明する図である。 プリンタの動作を示すフローチャートである。 記録位置の補正の仕方の他の例を説明する図である。 縁部の距離の測定の仕方の例を説明する図である。
(実施の形態)
以下に、本発明の実施の形態に係る記録装置であるインクジェットプリンタ(以下、単にプリンタと言う。)1について、図1から図7を参照しながら説明する。また、記録方法については、プリンタ1の動作にあわせて説明を行う。
(プリンタ1の全体構成)
図1は、プリンタ1の全体的な構成を概略的に示している斜視図である。このプリンタ1は、後述するように、レンチキュラーレンズRLを有する記録媒体Pに対して記録可能な構成となっている。図2は、図1に示すプリンタ1の電気的な構成を概略的に示す回路ブロック図である。なお、図1において、X方向を前方(前側)、その反対側を後方(後側)、また、Y方向を左方(左側)とし、Z方向を上方(上側)として以下の説明を行うこととする。
プリンタ1が記録対象とする記録媒体Pは、記録層Kに重ねて半円筒形のレンズ要素Lが複数並行に配列されて構成されるレンチキュラーレンズRLを有し、記録層Kに形成された画像を、レンチキュラーレンズRLを介して視認することができるように構成されている。各レンズ要素Lの左右方向の幅(レンズ幅)は同一であり、一定の配列ピッチとなっている。したがって、レンチキュラーレンズRLのレンズ要素Lのレンズ幅および配列ピッチ(以下、レンチキュラーレンズRLのレンズ要素Lのレンズ幅および配列ピッチを総称して、レンチキュラーレンズRLの配列ピッチ等と言う。)に対応させて視差のある画像を記録層Kに記録し、この画像をレンチキュラーレンズRLの側から観察すると、立体感のある画像として、あるいは見る角度によって異なる画像として観察することができる。なお、記録媒体Pは記録層Kを形成することなく、レンチキュラーレンズRLのレンズ要素Lの凸面側と反対側の面に直接記録を行う構成のものとしてもよい。
図1において、プリンタ1は、記録媒体Pが載置される(載せ置かれる)載置部としてのガイドトレイ2と、このガイドトレイ2の上面に設けられる位置決め手段としての凸条部3と、ガイドトレイ2に載置された記録媒体Pを前方に搬送する搬送ローラ5と、この搬送ローラ5により搬送される記録媒体Pに対し記録を行なう不図示の記録ヘッド6(図2参照)と、この記録ヘッド6を左右方向に移動する往復移動機構7と、記録ヘッド6の左右方向における移動位置を検出するためのエンコーダ8等を有する。
搬送ローラ5は、搬送ローラモータ9により回転させられ、搬送ローラモータ9は搬送ローラモータドライバ10(図2参照)により駆動される。記録ヘッド6は、例えば、インクを吐出するインクヘッドとして構成され、記録ヘッドドライバ22(図2参照)により駆動される。往復移動機構7は、記録ヘッド6を支持するキャリッジ11と、このキャリッジ11を左右方向にガイドするガイド軸12と、キャリッジモータ13により駆動されるタイミングベルト14等を有している。記録ヘッド6は、キャリッジ11の下面に取り付けられている。
キャリッジ11は、タイミングベルト14に取り付けられている。タイミングベルト14がキャリッジモータ13により左右方向に回転させられると、ガイド軸12に沿ってキャリッジ11の左右方向への移動と一体に記録ヘッド6も左右方向に移動する。キャリッジモータ13は、キャリッジモータドライバ15(図2参照)により駆動される。
エンコーダ8は、光学式のエンコーダであり、ガイド軸12に平行に配列されるリニアスケール16と、キャリッジ11に取り付けられリニアスケール16を読み取るためのエンコーダ17(図2参照)を有している。エンコーダ17は、リニアスケール16を挟んで投光部(図示省略)と光センサ(図示省略)を有していて、キャリッジ11が移動すると、投光部から投光される光がリニアスケール16により通過および遮光される。つまり、エンコーダ17の光センサからは、投光された光の遮光と通過に対応したHi−Lowのパルス信号であるエンコーダ信号が出力される。エンコーダ8は、このエンコーダ信号のパルスを計数することで、キャリッジ11の移動距離を測定することができるように構成されている。プリンタ1においては、リニアスケール16の左端に所定の基準位置としてのホームポジションHPが設定されている。したがって、キャリッジ11の位置は、ホームポジションHPから距離、すなわちパルス数として検出することができる。
キャリッジ11の下面には、記録ヘッド6に並んで記録媒体検出センサ18が取り付けられている。記録媒体検出センサ18は、投光部(図示省略)と光センサ(図示省略)を有し、投光部から照射された光が記録媒体Pから反射されるか否かを光センサで検出することにより、投光部の光の投射域に記録媒体Pが存在するか否かを検出することができる構成となっている。
記録媒体Pへの記録に当っては、記録媒体Pは、レンチキュラーレンズRLの側を下側に向けてガイドトレイ2に載置される。ガイドトレイ2に設けられる凸条部3は、記録媒体Pに設けられるレンチキュラーレンズRLと同一形状、同一ピッチに構成されている。また、凸面側を上方に向けて設けられている。したがって、記録媒体Pをガイドトレイ2の上に載置すると、記録媒体PのレンチキュラーレンズRLの互いに隣接するするレンズ要素Lとレンズ要素Lとの間に凸条部3の凸部の一部が入り、凸条部3がレンズ要素Lに対して、左右方向、すなわち、レンズ要素Lの配列方向に対して係合する。これにより、記録媒体Pは、レンズ要素Lの配列方向について位置決めされた状態でガイドトレイ2に載置されることになる。
なお、プリンタ1には、搬送される記録媒体Pに対して下方に向けて押圧力を付与する押さえローラ19が備えられている。押さえローラ19により記録媒体Pをガイドトレイ2の側に押圧することで、レンズ要素Lと凸条部3との係合が外れ難いものとなり、凸条部3による記録媒体Pの位置決めが確実なものとされている。また、凸条部3は、記録媒体Pが載置される領域よりも広い範囲に亘って設けられ、ガイドトレイ2に記録媒体Pを載置したときには、記録媒体Pの全レンズ要素Lが凸条部3に対して係合し、記録媒体Pの位置決めがより確実なものとなっている。
本実施の形態では、凸条部3は、記録媒体PをレンチキュラーレンズRLの凸側を上側に向けてガイドトレイ2の上面に接着することで構成している。このようにして凸条部3を設けることで、記録媒体Pの位置決め手段を容易に設けることができる。また、凸条部3を記録媒体Pとすることで、凸条部3の形状と記録媒体PのレンチキュラーレンズRLの形状との同一性を極めて高いものとすることができるので、記録媒体Pの位置決め精度の向上を図ることができる。
次に、図2を参照しながら図1に示すプリンタ1の電気的な構成の概略を説明する。
図2において、プリンタ1は、ホストコンピュータHCから入力された画像形成データ等を受け取るインターフェース20と制御部21と、往復移動機構7のキャリッジモータ13と、このキャリッジモータ13を駆動するキャリッジモータドライバ15と、搬送ローラモータ9と、この搬送ローラモータ9を駆動する搬送ローラモータドライバ10と、記録ヘッド6と、この記録ヘッド6を駆動する記録ヘッドドライバ22と、エンコーダ8のエンコーダ17と、記録媒体検出センサ18と、操作パネル23等を有する。
制御部21は、ホストコンピュータHCから送られる画像形成データ等に基づいて記録ヘッド6のインクの吐出制御、キャリッジモータ13の駆動制御、搬送ローラモータ9の駆動制御、さらに、後述する記録媒体Pの基準縁部におけるレンズ要素Lの欠損幅の演算と、この欠損幅に基づき記録位置の補正等の実行制御を司るCPU(Central Processing Unit)24と、プリンタ1を制御するための各種のプログラムや諸データ等が記憶されているPROM(Programmable Read−Only Memory)25と、作業用のメモリであるRAM(Random Access Memory)26と、ホストコンピュータHCからインターフェース20を介して入力される画像形成データを格納するEEPROM(Electrically Erasable Programmable Read Only Memory)27と、等を有する。
(プリンタ1の記録動作)
次に、プリンタ1の記録媒体Pに対する記録動作について簡単に説明する。
プリンタ1においては、ガイドトレイ2上に記録媒体Pが載置された状態で、操作パネル23に設定される図示を省略する記録開始ボタンを操作することで、記録動作が開始される。つまり、記録開始ボタンが操作されると、記録媒体Pが、搬送ローラ5により後方から前方に向かってガイドトレイ2上を搬送され、この搬送に併せてキャリッジ11が左右方向に往復移動しながら記録ヘッド6から所定位置にインクの吐出が行われ、記録層Kに画像が記録される。
記録媒体Pの搬送は、CPU24による駆動制御により搬送ローラモータ9により行われる。搬送ローラモータ9は、記録媒体Pを、所定量の移動と所定時間の停止とを繰り返しながら前方に搬送する。なお、記録媒体Pは、レンチキュラーレンズRLの側を下側に向けてガイドトレイ2上に載置される。そのため、記録媒体Pのレンズ要素Lと凸条部3とは左右方向に対して互いに係合し、記録媒体Pは、ガイドトレイ2に対して左右方向について位置決めされた状態で搬送される。
また、CPU24は、キャリッジモータ13を駆動制御し、キャリッジ11を左右方向に往復移動する。記録ヘッド6はキャリッジ11に取り付けられているため、キャリッジ11と共に往復移動する。記録媒体Pの搬送が停止している間に、キャリッジ11を記録媒体Pの右側から左側に移動させ、キャリッジ11の右側から左側へ移動する際に記録ヘッド6からインクを吐出することで記録媒体Pに対する画像の記録が行われる。
上述したように、レンチキュラーレンズRLを有する記録媒体Pへの記録は、レンチキュラーレンズRLの配列ピッチ等に記録位置を合わせる必要がある。そこで、記録媒体検出センサ18により、記録媒体Pのレンズ要素Lの線条方向に沿った縁部であって、キャリッジ11の移動距離の基準となる基準縁部の検出を行い、この基準縁部を基準にしてキャリッジ11の記録媒体Pに対する位置をエンコーダ8により検出する。本実施の形態に係るプリンタ1においては、記録媒体Pの右側の縁部Eaを基準縁部としている。CPU24は、キャリッジ11の縁部Eaからの距離をエンコーダ8により測定することで、レンチキュラーレンズRLの配列ピッチ等に応じた記録位置にインクを吐出するように記録ヘッド6のインク吐出位置を制御する。
レンチキュラーレンズRLのレンズ要素Lのレンズ幅および配列ピッチについては予めPROM25に記憶されている。CPU24は、エンコーダ8から得られる縁部Eaからの距離とPROM25に記憶されているレンチキュラーレンズRLの配列ピッチ等に基づいて、インクの吐出位置がレンチキュラーレンズRLの配列ピッチ等に対し所定位置となるように記録ヘッド6の駆動を制御する。
ところで、記録媒体Pは、大判の記録媒体から裁断等により、例えば、A4サイズやB5サイズ等の所望のサイズのものとして製造されることがある。このように大判の記録媒体から所望のサイズの記録媒体Pを裁断する際に、レンズ要素Lの裁断される位置が、裁断毎に異なることがある。例えば、ある裁断においては、隣接するレンズ要素の間の谷間で丁度裁断され、記録媒体Pの縁部Eaに位置するレンズ要素Lは半円筒形を呈する。これに対し、他の裁断においては、裁断部がレンズ要素Lの円弧面の途中位置となり、記録媒体Pの縁部Eaに位置するレンズ要素Lは、半円筒形に対して欠損した形状となることがある。
そのため、記録媒体Pの縁部Eaからの距離に基づいて記録を行う場合に、縁部Eaに位置するレンズ要素Lの欠損幅が判らないと、記録画像の記録位置をレンチキュラーレンズRLの配列等に対応させることができない。例えば、記録媒体Pの縁部Eaにおけるレンズ要素Lに欠損があるにも拘わらず、記録媒体Pの縁部Eaにおけるレンズ要素Lが半円筒形であることを前提に記録が行われてしまう場合は、レンズ要素Lが欠損している幅(欠損幅)だけ、レンズ要素Lに対する記録位置がずれ、レンチキュラーレンズRLの配列等に記録位置を合わせることができない。
そこで、本実施の形態では、記録動作に先立ち、以下に説明するように、これから記録を行おうとする記録媒体Pの縁部Eaにおけるレンズ要素Lの欠損幅を測定し、この測定された欠損幅に基づいて記録位置を制御することとしている。
(基準の設定)
最初に、欠損幅の測定のための基準の設定について説明する。
これから記録を行おうとする記録媒体Pの縁部Eaにおけるレンズ要素Lの欠損幅の測定に当っては、先ず、縁部におけるレンズ要素Lの欠損幅が判っている記録媒体Pである基準記録媒体Pbを準備する。そして、図3の(a)から(d)に示すように、基準記録媒体Pbの欠損幅が判っているレンズ要素Lが位置する縁部Ebの位置を、ガイドトレイ2の所定範囲28内の一方の側から他方の側に、凸条部3の凸条に対して1条ずつずらして基準記録媒体Pを載置する。図3の(a)から(d)に示す基準記録媒体Pbの載置位置をそれぞれQ0,Q1,Q2,Q3とする。そして、各位置に載置されたときの縁部EbのホームポジションHPからの距離を測定する。図3の(a)から(d)は、縁部Ebが所定範囲28に位置するようにガイドトレイ2上に基準記録媒体Pが載置されたときの、所定範囲28の部分を後方から見たときの拡大図である。ここで、Q0からQ3は、プリンタ1の構造上、記録媒体Pの搬送中にプリンタ1の部品と接触しないなど、記録媒体Pを載置可能な範囲とする。
縁部EbのホームポジションHPからの距離の測定は、距離情報取得手段として構成される記録媒体検出センサ18とエンコーダ8により行う。つまり、記録媒体検出センサ18により縁部Ebの検出を行い、縁部EbのホームポジションHPから距離をエンコーダ8の計数値として測定する。例えば、ここでは、縁部Ebに位置するレンズ要素Lの幅がMとして予め判っている(既知である)記録媒体Pを基準記録媒体Pbとして用い、縁部Ebが所定範囲28内の一方の側から他方の側に凸条部3との係合を1条ずつずらしながら、各載置位置(載置位置Q0,Q1,Q2,Q3)毎に、ホームポジションHPから縁部Ebまで距離をエンコーダ8の計数値として測定する。
なお、エンコーダ8は、キャリッジ11がホームポジションHPから離れるに従って、すなわち、ホームポジションHPから右方に移動するに従って、エンコーダ8の計数値が増加するように構成されている。
図3の(a)から(d)に示す基準記録媒体Pbの各載置位置Q0,Q1,Q2,Q3における縁部EbのホームポジションHPからの距離は、例えば、図4に示す表1のように測定される。そして、上述の表1の内容、すなわち、基準記録媒体Pbの載置位置と、各載置位置毎の縁部EbについてのホームポジションHPからの距離とを基準距離情報として記録手段としてのEEPROM25に記憶する。
なお、凸条部3は、一定ピッチで凸条が形成され、載置位置Q0,Q1,Q2,Q3は、基準記録媒体Pの載置位置を右側から左側に凸条を1条ずつずらしながら載置したときの値であるため、隣り合う載置位置同士のエンコーダ8の計数値の差分、すなわちX1−X2、X2−X3、X3−X4は一定の値である。この差分は、凸条部3の凸条の配列ピッチおよび各凸条の幅と同一である。また、凸条部3と基準記録媒体PbのレンチキュラーレンズRLとは同一ピッチであるため、上述の差分は、レンチキュラーレンズRLの配列ピッチ等とも同一である。なお、なお、X1−X2、X2−X3、X3−X4は、レンチキュラーレンズRLの配列ピッチ等とエンコーダ8のパルス幅との関係から、必ずしも一定の値にならない場合もある。
表1の内容の測定は、エンドユーザが、上述のようにプリンタ1を用いて行うこととしても良いが、プリンタ1の製造段階等において、プリンタ1のサプライヤが実行し、プリンタ1のPROM25に測定結果、すなわち、表1の内容を予め記憶しておくことでユーザへ負担を減らすことができ好ましい。
(欠損幅の測定)
次に、被記録媒体の欠損幅の測定について説明する。
続いて、図5に示すように、記録の実行に先立ち、これから記録を行おうとする記録媒体P(以下、被記録媒体Paと言う。)を、記録位置の基準となる側の縁部Eaがガイドトレイ2の所定範囲28に位置するように、ガイドトレイ2に載置する。そして、ガイドトレイ2に載置された被記録媒体Paの縁部EaのホームポジションHPからの距離を測定する。被記録媒体Paは縁部Eaが所定範囲28内に位置するようにガイドトレイ2上に載置されるので、図5の(a)から(d)に示す何れかの位置に載置される。図5の(a)から(d)は、縁部Eaが所定範囲28に位置するようにガイドトレイ2上に被記録媒体Paが載置されたときの、所定範囲28の部分を後方から見たときの拡大図である。
「図5の(a)から(d)に示すように、縁部Eaが所定範囲28に位置するようにガイドトレイ2上に載置された被記録媒体Paの縁部EaのホームポジションHPからの距離と、縁部Ebが所定範囲28に位置するようにガイドトレイ2上に載置された基準記録媒体Pbの縁部EbのホームポジションHPからの距離とを比較すると次のようになる。つまり、被記録媒体Paの縁部Eaにおけるレンズ要素Lの幅が、基準記録媒体Pbの縁部Ebにおけるレンズ要素Lの幅よりも大きい場合には、被記録媒体Paの縁部EaのホームポジションHPからの距離は、X1以上、X1からX2の間、X2からX3の間、X3からX4の間の何れかの範囲内に位置する。一方、被記録媒体Paの縁部Eaにおけるレンズ要素Lの幅が、基準記録媒体Pbの縁部Ebにおけるレンズ要素Lの幅よりも小さい場合には、被記録媒体Paの縁部EaのホームポジションHPからの距離は、X1からX2の間、X2からX3の間、X3からX4の間、X4以下の間の何れかの範囲内に位置する。なお、被記録媒体Paは、縁部Eaが所定範囲28に位置するようにガイドトレイ2上に載置されるので、縁部EaのホームポジションHPからの距離がX1以上またはX4以下となっても所定範囲28から外れた距離となることはない。ところで、基準記録媒体Pbにおけるレンズ要素Lの幅は既知であり、例えば、プリンタ1のPROM25に予め記憶されている。そこで、被記録媒体Paと基準記録媒体Pbとが、縁部Eaおよび縁部Ebの内側に位置する欠損のないレンズ要素Lのガイドトレイ2上での位置が同一となる所定位置に載置されているときの、被記録媒体Paについての測定距離(Y1,Y2,Y3,Y4のうちのいずれかになる)と基準記録媒体Pbの縁部Ebの測定距離(X1,X2,X3,X4)との差分を求め、この差分に基づいて、被記録媒体Paのレンズ要素Lの欠損幅を知ることができる。」
つまり、図6に示すように、被記録媒体Paと基準記録媒体Pbとがガイドトレイ2の所定位置(被記録媒体Paと基準記録媒体Pbとが、縁部Eaおよび縁部Ebの内側に位置する欠損のないレンズ要素Lのガイドトレイ2上での位置が同一となる載置位置)に載置された状態における、被記録媒体Paの縁部Eaと基準記録媒体Pbの縁部EbとのホームポジションHPからの距離差、すなわち、Y1−X1は、基準記録媒体Pbの縁部Ebに位置するレンズ要素Lの幅Mと、被記録媒体Paの縁部Eaに位置するレンズ要素Lの幅Nとの差分に等しい。測定距離がX1である基準記録媒体Pbの縁部Ebに位置するレンズ要素Lの幅(M)は既知であるので、この既知のレンズ幅Mに差分(Y1−X1)を加算した値は、被記録媒体Paの縁部Eaに位置するレンズ要素Lのレンズ幅Nとなる。レンズ要素Lに欠損が無いときのレンズ幅は既知であるので、既知の(レンズ要素Lに欠損が無い)レンズ幅から欠損を有するレンズ要素Lのレンズ幅Nを引いた値が被記録媒体Paの縁部Eaに位置するレンズ要素Lの欠損幅として求まる。なお、基準記録媒体Pbの縁部Ebがレンズ要素Lとレンズ要素Lの谷間で裁断され、縁部Ebにおけるレンズ要素Lに欠損がない場合には、基準記録媒体Pbの縁部Ebに位置するレンズ要素Lの幅Mは0として計算を行う。
そして、プリンタ1において被記録媒体Paに記録を行う場合には、欠損幅に基づき記録位置を補正して記録を行う。このように記録を行うことで、レンチキュラーレンズRLの配列に画像の位置を合わせることができる。
プリンタ1においては、欠損幅演算手段としてのCPU24は、図7に示すフローチャートに示す処理を行うことで欠損幅を求める。
先ず、被記録媒体Paの縁部Eaが所定範囲28に位置するように被記録媒体Paをガイドトレイ2に載置させた状態で、キャリッジ11をホームポジションHPから右方に向かって移動させ、距離情報取得手段として機能する記録媒体検出センサ18およびエンコーダ8を利用して、縁部EaのホームポジションHPからの距離をエンコーダ値として測定する(ステップS10)。
続いて、被記録媒体Paの載置位置が、基準記録媒体Pbの載置位置Q0,Q1,Q2,Q3のいずれと同一であるかを判断する(ステップ20)。この判断は、次のようにして行うことができる。
先ず、基準記録媒体Pbの縁部Ebの測定距離(X1,X2,X3,X4)の値から基準記録媒体Pbの縁部Ebに位置するレンズ要素Lの既知のレンズ幅Mを引いた値(X1−M,X2−M,X3−M,X4−M)を求める。これらの値(X1−M,X2−M,X3−M,X4−M)は、基準記録媒体Pbの縁部Ebに位置する欠損のあるレンズ要素Lとこのレンズ要素Lに隣接する欠損の無いレンズ要素Lとの間の谷間の位置とホームポジションHPとの距離(エンコーダ値)に等しい。続いて、被記録媒体Paの縁部Eaの測定距離(Y1,Y2,Y3,Y4)を、上述の値(X1−M,X2−M,X3−M,X4−M)と比較し、これら値(X1−M,X2−M,X3−M,X4−M)の中で、測定距離(Y1,Y2,Y3,Y4)よりも小さな値であって、測定距離(Y1,Y2,Y3,Y4)に一番近い値を特定する。この特定された値(X1−M,X2−M,X3−M,X4−Mの何れかの値)は、載置位置Q0,Q1,Q2,Q3の何れかに対応している値である。したがって、被記録媒体Paの載置位置は、上述の特定された値(X1−M,X2−M,X3−M,X4−Mの何れかの値)に対応する載置位置Q0,Q1,Q2,Q3と同一であると判断できる。上述のようにして、被記録媒体Paと基準記録媒体Pbとが、縁部Eaおよび縁部Ebの内側に位置する欠損のないレンズ要素Lのガイドトレイ2上での位置が同一となる所定位置を知ることができる。
ところで、基準記録媒体Pbの縁部Ebの測定距離についての情報は、基準記録媒体Pbが所定範囲28の内側に載置されたときのものとなっている。したがって、被記録媒体Paについても所定範囲28の内側に載置する必要がある。そこで、本実施の形態においては、所定範囲28に対応するレンズ要素Lについて着色を施すことで、縁部Eaを所定範囲28の内側に容易に位置させて被記録媒体Paをガイドトレイ2に載置できるように構成されている。つまり、所定範囲28は被記録媒体Eaを所定位置に載置するための目印として機能している。
そして、被記録媒体Paと基準記録媒体Pbとが上述の所定位置に載置されているときの縁部Eaと縁部EbのホームポジションHPからの距離に基づいて、下記の式(1)に基づくことで、欠損幅K(エンコーダ8により測定されるパルス数の計数値である)を演算することができる(ステップS30)。
Figure 2013257583
Yn:被記録媒体Paの縁部EaのホームポジションHPからの測定距離
Xn:被記録媒体Paと同一位置に載置された基準記録媒体Pbの縁部EbのホームポジションHPからの測定距離
Xn+1:被記録媒体Paが載置されている位置よりも1条だけ右方に載置された基準記録媒体Pbの縁部EbのホームポジションHPからの測定距離
M:基準記録媒体Pbの縁部Ebに位置するレンズ要素Lのレンズ幅であり、エンコーダ8により測定されるパルス数の計数値である。縁部Ebにおけるレンズ要素Lに欠損がない場合には、レンズ幅は0とする。
なお、Xn+1−Xnは、凸条部3の一本の凸条の幅であり、レンズ要素Lの幅と同一である。レンズ要素Lの幅は既知であるので、これをW(エンコーダ8により測定されるパルス数の計数値)とし、下記の式(2)により欠損幅Kを演算してもよい。
Figure 2013257583
(記録位置の制御)
上述のようにして、欠損幅Kを求め、この欠損幅Kに基づき記録位置の補正を行う(ステップS40)。被記録媒体Paに記録を行う場合、仮に、欠損幅Kに基づく補正を行わないこととすると、縁部Eaに位置するレンズ要素Lに欠損がないことを前提に記録が行われる。つまり、縁部Eaから一定幅のレンズ要素Lが一定ピッチで配列されていることを前提にして、キャリッジ11の縁部Eaからの距離に基づいて記録が行われる。そのため、縁部Eaに位置するレンズ要素Lに欠損がある場合には、レンチキュラーレンズRLの配列に合わせて記録を行うことができない。
そこで、縁部Eaに位置するレンズ要素Lに欠損がある場合には、記録位置の基準となる位置を縁部Eaに対して欠損幅Kだけ外側(右側)に補正した位置とする(ステップS40)。そして、この補正された基準位置を基準にして記録を行うことで(ステップS50)、記録画像をレンチキュラーレンズRLの配列に合わせたものとすることができる。
(変形例1)
基準記録媒体Pbに対して記録を行う場合の記録位置の補正量が、基準記録媒体Pbについての情報として予め判っている(既知である、記憶手段としてのEEPROM25に記憶されている)場合であって、プリンタ1にこの基準記録媒体Pbに対して記録を行う際の記録位置の補正量が予め設定されている場合には、被記録媒体Paに記録を行う場合の記録位置の補正は次のように行うこともできる。
図8に示すように基準記録媒体Pbについて予め判っている(既知である、記憶手段としてのEEPROM25に記憶されている)記録位置の補正量をT(エンコーダ8により測定されるパルス数の計数値)とし、プリンタ1が被記録媒体Paに対して記録を行う場合に、縁部Eaに対して補正量Tだけ左方に記録位置を補正するように構成しておく。この場合、被記録媒体Paとして基準記録媒体Pに記録を行う場合には、記録位置をレンチキュラーレンズRLのレンズ配列等に対応させることができる。一方、基準記録媒体Pと異なる被記録媒体Paについては、基準記録媒体Pについての補正量では記録位置をレンチキュラーレンズRLのレンズ配列等に対応させることができない。
ところで、図8に示すように、上述のようにして求めた被記録媒体Paについてのレンズ要素Lの欠損幅Kから補正量Tを引いた差分Dを、被記録媒体Paの縁部Eaの位置に加算した位置は、基準記録媒体Pの縁部Ebの位置となる。したがって、被記録媒体Paの縁部Eaの測定位置に、欠損幅Kと補正量Tとの差分を加算した位置を基準にして記録を行うことで、プリンタ1は、基準記録媒体Pと同一の記録位置の補正を行い、被記録媒体Paに対してもレンチキュラーレンズRLのレンズ配列等に対応した位置に画像を記録することができる。
(変形例2)
また、次のようにして、被記録媒体Paについての記録位置の補正を行うことができる。先ず、被記録媒体Paが、基準記録媒体Pbの載置位置(Q0,Q1,Q2,Q3のいずれか)と同一位置に載置されているときの、ホームポジションHPから被記録媒体Paの縁部Eaまでの距離を測定する。この距離は、例えば、図5の測定距離Y1、Y2、Y3、Y4のいずれかとして測定される。そして、CPU24により構成されるレンズ幅差演算手段により、下記の式(3)に基づき、測定距離(Y1、Y2、Y3、Y4)から、被記録媒体Paの載置位置に対応する基準記録媒体Pbの測定距離を引いた差分Sを求める。
S=Yn−Xn … (3)
この差分Sは、被記録媒体Paの縁部Eaにおけるレンズ要素Lのレンズ幅と基準記録媒体Pbの縁部Ebにおけるレンズ要素Lのレンズ幅の差である。したがって、補正手段として構成されるCPU24により、基準記録媒体Pbについての予め判っている(記憶手段としてのEEPROM25に記憶されている)情報としての補正量Tから差分Sを減算した値Fを求める。そして、CPU24が、被記録媒体Paの縁部Eaの測定位置に補正量としての値Fを加算した位置を基準にして記録を行うように記録ヘッド6等を制御することで、被記録媒体Paに対してレンチキュラーレンズRLのレンズ配列等に対応した位置に画像を記録することができる。なお、被記録媒体Paの縁部Eaが、基準記録媒体Pbの縁部EbよりもホームポジションHPから離れる(遠い)位置に位置する場合には、差分Sは正値となる。この場合には、被記録媒体Paについて補正量Fは、補正量Tよりも小さな値となる。逆に、被記録媒体Paの縁部Eaが、基準記録媒体Pbの縁部EbよりもホームポジションHPに近い位置に位置する場合には、差分Sは負値となる。この場合には、被記録媒体Paについて補正量Fは、補正量Tよりも大きな値となる。
つまり、被記録媒体Paの縁部Eaの測定位置に、上述の補正量Fを加算した位置を基準にして記録を行うことで、プリンタ1は、基準記録媒体Pと同一の記録位置の補正を行い、被記録媒体Paに対してもレンチキュラーレンズRLのレンズ配列等に対応した位置に画像を記録することができる。このようにすることで、基準記録媒体Pbの縁部Ebに位置するレンズ要素Lの幅がMが予め判っていない場合であっても、被記録媒体Paに対してレンチキュラーレンズRLのレンズ配列等に対応した位置に画像を記録することができる。
プリンタ1を上述のように構成することで、被記録媒体Paの裁断精度がよくない場合であっても記録位置をレンズ要素Lの配列に対応させたものとすることができる。また、被記録媒体Paの縁部を検出するだけでよいという構成のため、レンズ検出用の透過センサを備えることなく、反射型の紙検出センサで、レンズ要素Lの形状を把握できるので、プリンタ1を安価に構成でき、また、汎用性の高いものとすることができる。
ところで、エンコーダ8は、次のように構成することで、縁部Ea,Ebの検出精度を向上させることができる。例えば、リニアスケール16の解像度が180dpiであり、記録ヘッド6の印字解像度が2880dipであるときは、エンコーダ信号を16(2880/180)逓倍し、検出精度を上げることで、検出位置の精度を高くすることができる。しかしながら、かかる逓倍は、回路装置によっては行えない場合がある。
この場合は、図9に示すように、エンコーダ8からのエンコーダ信号ESの計数値eに間隔A/間隔Bの値を加えた値を検出位置としてもよい。図9において、記録媒体検出信号Sは、記録媒体検出センサ18からの出力信号を示し、記録媒体検出信号Sの位置S1は記録媒体Pの左端に対応し、位置S2は記録媒体Pの縁部Ea,Ebに対応する。間隔Aは、エンコーダ信号ESのポジティブエッジから記録媒体Pの縁部Ea(Eb)までを基本クロック信号CSにて計数したカウント値である。一方、間隔Bは、エンコーダ信号ESのパルス信号の1周期を基本クロック信号CSにて計数したカウント値である。このように、クロック信号CSを用いることで縁部Ea(Eb)の検出精度を高くすることができる。
なお、キャリッジ11のホームポジションHPから縁部Ea(Eb)までの移動距離の検出は、エンコーダ8により行う代わりに、ホームポジションHPから縁部Ea(Eb)までの移動時間をクロック信号により計数するようにしてもよい。
なお、上述の実施の形態では、補正量の計算や補正の制御をプリンタ1側の制御部21で行うように構成されているが、ホストコンピュータHC側で行うようにしてもよい。この場合には、ホストコンピュータHCが欠損幅演算手段として機能することになる。
1…プリンタ(記録装置),2…ガイドトレイ(載置部),3…凸条部(位置決め手段),8…エンコーダ(距離情報取得手段),18…記録媒体検出センサ(距離情報取得手段),24…CPU(欠損幅演算手段),28…所定範囲(目印),RL…レンチキュラーレンズ,L…レンズ要素,P…記録媒体,Pa…被記録媒体,Ea…縁部(基準縁部),HP…ホームポジション(基準位置),Pb…基準記録媒体。

Claims (7)

  1. レンチキュラーレンズを有する記録媒体に対して記録を行う記録装置であって、
    上記記録媒体の上記レンチキュラーレンズの互いに隣接するレンズ要素とレンズ要素の間に入り上記少なくとも一方のレンズ要素に対して係合することで上記記録媒体をレンズ要素の配列方向について位置決めする位置決め手段を有し、上記記録媒体を載置する載置部と、
    上記載置部の所定位置に上記位置決め手段により位置決めされた状態で載置され、実際に記録が行われる上記記録媒体である被記録媒体について、上記レンズ要素の配列方向に沿う縁部であって記録位置の基準となる基準縁部と所定の基準位置との間の距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    上記距離情報取得手段で求められる上記距離情報に基づき上記被記録媒体に対する記録位置を補正する補正手段と、
    上記記録媒体に、上記補正手段によって補正された記録位置に基づいて記録を行う記録手段と、を有することを特徴とする記録装置。
  2. 記憶手段をさらに有し、
    前記補正手段は、上記記憶手段に記憶された基準記録媒体についての情報に基づき補正を行うことを特徴とする請求項1に記載の記録装置。
  3. 前記基準記録媒体が、前記載置部における所定位置に載置されたときにおける前記基準縁部と前記所定の基準位置との間の距離情報と、前記被記録媒体についての距離情報とに基づき、前記基準記録媒体の縁部における前記レンズ要素のレンズ幅と、前記被記録媒体の縁部における前記レンズ要素のレンズ幅との差を求めるレンズ幅差演算手段を有し、
    前記補正手段は、上記レンズ幅の差と前記補正量とに基づいて、前記記録媒体に対する記録位置の補正を行うことを特徴とする請求項1または2に記載の記録装置。
  4. レンチキュラーレンズを有する記録媒体に対して記録を行う記録装置であって、
    上記記録媒体の上記レンチキュラーレンズの互いに隣接するレンズ要素とレンズ要素の間に入り上記少なくとも一方のレンズ要素に対して係合することで上記記録媒体をレンズ要素の配列方向について位置決めする位置決め手段を有し、上記記録媒体を載置する載置部と、
    上記載置部の所定位置に上記位置決め手段により位置決めされた状態で載置され、実際に記録が行われる上記記録媒体である被記録媒体について、上記レンズ要素の配列方向に沿う縁部であって記録位置の基準となる基準縁部と所定の基準位置との間の距離情報を取得する距離情報取得手段と、
    上記記録媒体であって、上記基準縁部における上記レンズ要素のレンズ幅が既知である基準記録媒体が、上記載置部における上記所定位置に載置されたときにおける上記基準縁部と上記所定の基準位置との間の距離情報と、上記被記録媒体についての距離情報とに基づき、上記被記録媒体の縁部における上記レンズ要素の欠損幅を求める欠損幅演算手段とを有し、
    上記欠損幅演算手段で求められる上記欠損幅に基づき上記被記録媒体に対する記録位置を補正することを特徴とする記録装置。
  5. 前記載置部は、前記被記録媒体を前記所定位置に載置させるための目印を有していることを特徴とする請求項1または4のいずれか1項に記載の記録装置。
  6. 前記位置決め手段は、前記記録媒体のレンチキュラーレンズと同一部材からなることを特徴とする請求項1から5のいずれか1項に記載の記録装置。
  7. レンチキュラーレンズを有する記録媒体の上記レンチキュラーレンズの互いに隣接するレンズ要素とレンズ要素の間に入り、上記少なくとも一方のレンズ要素に対して係合することで上記記録媒体をレンズ要素の配列方向について位置決めする位置決め手段を有し、上記記録媒体が載置される載置部に載置された上記記録媒体に記録を行う記録方法において、
    上記載置部の所定位置に上記位置決め手段により位置決めされた状態で載置され、実際に記録が行われる上記記録媒体である被記録媒体について、上記レンズ要素の配列方向に沿う縁部であって記録位置の基準となる基準縁部と所定の基準位置との間の距離情報を取得する距離情報取得処理と、
    上記距離情報取得処理により求められる上記距離情報に基づき上記被記録媒体に対する記録位置を補正する補正処理と、
    上記記録媒体に、上記補正手段によって補正された記録位置に基づいて記録を行う記録処理と、を有することを特徴とする記録方法。
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