JP2013257017A - トランスミッションのシンクロ装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】永久磁石でシンクロナイザハブに対してシンクロナイザリングを吸引したとき、シンクロナイザリングの摩擦面とギヤのコーン面との不要な接触を回避する。
【解決手段】シンクロナイザハブ12に設けられたハブ側面凸部12h−1および第1テーパー面12f−1と、シンクロナイザリング17−1に設けられた永久磁石22−1および第2テーパー面17c−1を備えるので、、永久磁石によりシンクロナイザリングをシンクロナイザハブ12に吸着したとき、第1、第2テーパー面が密着してシンクロナイザリングを芯出しし、シンクロナイザリングの摩擦面19a−1がギヤ16−1のコーン面16c−1に接触しないようにしてフリクションや騒音の発生を防止する。シンクロナイザハブおよびシンクロナイザリングは所定角度範囲で相対回転するが、永久磁石は軸線L方向に見て少なくとも一部で重なり合うため、その吸引力を充分に確保することができる。
【選択図】図2

Description

本発明は、回転軸に固定され、磁性体で形成されたシンクロナイザハブと、前記回転軸に相対回転自在に支持されたギヤと、前記シンクロナイザハブおよび前記ギヤ間に配置されて前記シンクロナイザハブの回転を前記ギヤのコーン面に伝達する摩擦面が形成されたシンクロナイザリングと、前記シンクロナイザハブに前記回転軸の軸線方向に摺動自在に支持されて前記シンクロナイザリングおよび前記ギヤに係合可能なスリーブとを備え、前記シンクロナイザハブおよび前記シンクロナイザリングは、前記シンクロナイザハブに設けた凹部と前記シンクロナイザリングに設けた凸部とで構成される凹凸係合部により所定角度範囲で相対回転可能に係合するトランスミッションのシンクロ装置に関する。
マニュアルトランスミッション、オートマチック・マニュアルトランスミッション、デュアルクラッチトランスミッション等に用いられるシンクロ装置は、シンクロナイザリングに形成した摩擦面をギヤに形成したコーン面に圧接し、そこに発生する摩擦力で同期作用を発揮させるようになっている。
シンクロ装置のスリーブが後退してシンクロナイザハブとギヤとが切り離されているとき、ギヤのコーン面とシンクロナイザリングの摩擦面とが接触していると、そこに発生する不要な摩擦力によってギヤがシンクロナイザハブに引きずられて連れ回りしてしまい、フリクションによるエネルギーロスの原因となったり、特にエンジンのアイドリング運転時におけるトランスミッションの騒音の原因となったりする問題があった。
そこで、シンクロナイザハブに埋め込んだ永久磁石でシンクロナイザリングを吸引し、シンクロナイザリングの摩擦面をギヤのコーン面から離反させるものが、下記特許文献1により公知である。
実開昭60−156229号公報
しかしながら、上記従来のものは、シンクロナイザリングがシンクロナイザハブに埋め込んだ永久磁石に吸引されたとき、そのシンクロナイザリングをシンクロナイザハブに対して同軸に芯出しする手段を持たないため、シンクロナイザリングの摩擦面の円周方向の一部がギヤのコーン面の円周方向の一部に接触してしまい、その接触部に不要な摩擦力が発生してしまう可能性があった。
本発明は前述の事情に鑑みてなされたもので、永久磁石でシンクロナイザハブに対してシンクロナイザリングを吸引したとき、シンクロナイザリングの摩擦面とギヤのコーン面との不要な接触を回避することを目的とする。
上記目的を達成するために、請求項1に記載された発明によれば、回転軸に固定され、磁性体で形成されたシンクロナイザハブと、前記回転軸に相対回転自在に支持されたギヤと、前記シンクロナイザハブおよび前記ギヤ間に配置されて前記シンクロナイザハブの回転を前記ギヤのコーン面に伝達する摩擦面が形成されたシンクロナイザリングと、前記シンクロナイザハブに前記回転軸の軸線方向に摺動自在に支持されて前記シンクロナイザリングおよび前記ギヤに係合可能なスリーブとを備え、前記シンクロナイザハブおよび前記シンクロナイザリングは、前記シンクロナイザハブに設けた凹部と前記シンクロナイザリングに設けた凸部とで構成される凹凸係合部により所定角度範囲で相対回転可能に係合するトランスミッションのシンクロ装置において、前記シンクロナイザハブの前記シンクロナイザリングに対向する面に設けられたハブ側面凹部と、前記ハブ側面凹部の中央部に設けられたハブ側面凸部と、前記シンクロナイザリングに前記ハブ側面凸部に対向して設けられた永久磁石と、前記シンクロナイザハブの前記シンクロナイザリングに対向する面に設けられ、前記軸線と同軸の第1テーパー面と、前記シンクロナイザリングに設けられて前記第1テーパー面に密着可能で、前記軸線と同軸の第2テーパー面とを備え、前記シンクロナイザハブおよび前記シンクロナイザリングが前記所定角度範囲で相対回転したときに、前記ハブ側面凸部および前記永久磁石は前記軸線方向に見て少なくとも一部で重なり合うように対向して配置され、前記永久磁石が前記ハブ側面凸部を吸引し、吸引により発生する荷重で前記第1テーパー面および前記第2テーパー面を密着させることで前記シンクロナイザリングを芯出しすることを特徴とするトランスミッションのシンクロ装置が提案される。
また請求項2に記載された発明によれば、請求項1の構成に加えて、3の自然数倍の数の前記ハブ側面凸部が円周方向に等間隔で配置され、3の自然数倍であって前記ハブ側面凸部の数以下の数の前記永久磁石が円周方向に等間隔で配置されることを特徴とするトランスミッションのシンクロ装置が提案される。
また請求項3に記載された発明によれば、請求項1または請求項2の構成に加えて、前記シンクロナイザハブを挟んで前記軸線方向両側に一対の前記シンクロナイザリングが配置され、前記シンクロナイザハブの前記軸線方向両面に前記ハブ側面凸部が相互に対向するように配置されることを特徴とするトランスミッションのシンクロ装置が提案される。
また請求項4に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、相互に対向する前記ハブ側面凸部と前記永久磁石とはそれぞれ偶数で同数であり、前記永久磁石は、円周方向に極性が交互に反転し、かつ前記シンクロナイザリングの凸部を挟んで円周方向等距離に配置されることを特徴とするトランスミッションのシンクロ装置が提案される。
また請求項5に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、各々の前記シンクロナイザリングの前記永久磁石の数は、それらに対向する前記ハブ側面凸部の数の半数であり、一方の前記シンクロナイザリングの前記永久磁石の極性は全てSであり、他方の前記シンクロナイザリングの前記永久磁石の極性は全てNであり、一方の前記シンクロナイザリングの前記永久磁石と他方の前記シンクロナイザリングの前記永久磁石とは相互に対向し、前記シンクロナイザリングの凸部から円周方向一方向に測った一方の前記シンクロナイザリングの前記永久磁石までの距離と、前記シンクロナイザリングの凸部から円周方向他方向に測った他方の前記シンクロナイザリングの前記永久磁石までの距離とは一致することを特徴とするトランスミッションのシンクロ装置が提案される。
また請求項6に記載された発明によれば、請求項3の構成に加えて、各々の前記シンクロナイザリングの前記永久磁石の数は、それらに対向する前記ハブ側面凸部の数の半数であり、一対の前記シンクロナイザリングの前記永久磁石の極性は全て同一あり、一方の前記シンクロナイザリングの前記永久磁石が対向する前記ハブ側面凸部と、他方の前記シンクロナイザリングの前記永久磁石が対向する前記ハブ側面凸部とは円周方向に1ピッチずれており、前記シンクロナイザリングの凸部から円周方向一方向に測った一方の前記シンクロナイザリングの前記永久磁石までの距離と、前記シンクロナイザリングの凸部から円周方向他方向に測った他方の前記シンクロナイザリングの前記永久磁石までの距離とは一致することを特徴とするトランスミッションのシンクロ装置が提案される。
また請求項7に記載された発明によれば、請求項1〜請求項6の何れか1項の構成に加えて、前記シンクロナイザハブは、径方向内側から外側に向かってボス部、環状溝部およびスリーブ支持部を備え、前記第1テーパー面は前記環状溝部および前記スリーブ支持部の境界部に形成され、前記第2テーパー面は、前記シンクロナイザリングの前記シンクロナイザハブ側の端部に前記第1テーパー面に対向するように形成されることを特徴とするトランスミッションのシンクロ装置が提案される。
尚、実施の形態の凹部12eおよび凸部17b−1,17b−2は本発明の凹凸係合部に対応する。
請求項1の構成によれば、回転軸に固定した磁性体よりなるシンクロナイザハブに支持されたスリーブを回転軸の軸線方向に摺動させると、スリーブの押圧力によってシンクロナイザリングの摩擦面およびギヤのコーン面間に摩擦力が発生してシンクロナイザハブの回転にギヤの回転が同期し、スリーブによるシンクロナイザハブ、シンクロナイザリングおよびギヤの結合がスムーズに行われる。シンクロナイザハブのシンクロナイザリングに対向する面に設けられたハブ側面凹部と、ハブ側面凹部の中央部に設けられたハブ側面凸部と、シンクロナイザリングにハブ側面凸部に対向して設けられた永久磁石と、シンクロナイザハブのシンクロナイザリングに対向する面に設けられ、軸線と同軸の第1テーパー面と、シンクロナイザリングに設けられて第1テーパー面に密着可能で、軸線と同軸の第2テーパー面とを備えるので、シンクロナイザハブおよびギヤの結合が解除されているとき、永久磁石がハブ側面凸部を吸引し、吸引により発生する荷重でシンクロナイザリングをシンクロナイザハブに引き付けることで、第1、第2テーパー面が密着してシンクロナイザリングをシンクロナイザハブおよびギヤに対して芯出しし、シンクロナイザリングの摩擦面がギヤのコーン面に接触しないようにしてフリクションや騒音の発生を防止することができる。このとき、シンクロナイザハブおよびシンクロナイザリングは所定角度範囲で相対回転するが、永久磁石およびハブ側面凸部は軸線方向に見て少なくとも一部で重なり合うように対向して配置されるため、その吸引力を充分に確保することができる。
また請求項2の構成によれば、3の自然数倍の数のハブ側面凸部が円周方向に等間隔で配置され、3の自然数倍であってハブ側面凸部の数以下の数の永久磁石が円周方向に等間隔で配置されるので、永久磁石の吸引力を円周方向に均等に作用させることで、シンクロナイザリングの傾きを防止して更に精度の高い芯出しを可能にすることができる。
また請求項3の構成された発明によれば、シンクロナイザハブを挟んで軸線方向両側に一対のシンクロナイザリングが配置され、シンクロナイザハブの軸線方向両面にハブ側面凸部が相互に対向するように配置されるので、シンクロナイザハブの両面に相互に対向するように配置される一対のハブ側面凸部にも異極を発生させ、永久磁石の吸引力を強く作用させることが可能となる。
また請求項4の構成によれば、相互に対向するハブ側面凸部と永久磁石とはそれぞれ偶数で同数であり、永久磁石は、円周方向に極性が交互に反転し、かつシンクロナイザリングの凸部を挟んで円周方向等距離に配置されるので、シンクロ装置がシンクロナイザハブの軸線方向両側に一対のシンクロナイザリングを備える場合に、一対のシンクロナイザリングを同一な共用部品としてコストダウンに寄与することができる。
また請求項5の構成によれば、各々のシンクロナイザリングの永久磁石の数は、それらに対向するハブ側面凸部の数の半数であり、一方のシンクロナイザリングの永久磁石の極性は全てSであり、他方のシンクロナイザリングの永久磁石の極性は全てNであり、一方のシンクロナイザリングの永久磁石と他方のシンクロナイザリングの永久磁石とは相互に対向するので、シンクロナイザハブの両面に相互に対向するように配置される一対のハブ側面凸部に一方および他方のシンクロナイザリングの永久磁石のN極およびS極を対向させることで、それら一対のハブ側面凸部にS極およびN極を発生させて磁気特性を高めることができる。しかもシンクロナイザリングの凸部から円周方向一方向に測った一方のシンクロナイザリングの永久磁石までの距離と、シンクロナイザリングの凸部から円周方向他方向に測った他方のシンクロナイザリングの永久磁石までの距離とは一致するので、シンクロナイザハブに一対のシンクロナイザリングを組付けると、一対のハブ側面凸部にそれぞれ永久磁石のN極およびS極が自動的に対向し、誤組みの発生が防止される。
また請求項6の構成によれば、各々のシンクロナイザリングの永久磁石の数は、それらに対向するハブ側面凸部の数の半数であり、一対のシンクロナイザリングの永久磁石の極性は全て同一あり、一方のシンクロナイザリングの永久磁石が対向するハブ側面凸部と、他方のシンクロナイザリングの永久磁石が対向するハブ側面凸部とは円周方向に1ピッチずれているので、シンクロナイザハブの両面に相互に対向するように配置される一対のハブ側面凸部に一方および他方のシンクロナイザリングの永久磁石の同一磁極が対向するのを回避し、磁気特性の低下を最小限に抑えることができる。しかもシンクロナイザリングの凸部から円周方向一方向に測った一方のシンクロナイザリングの永久磁石までの距離と、シンクロナイザリングの凸部から円周方向他方向に測った他方のシンクロナイザリングの永久磁石までの距離とは一致するので、一方および他方のシンクロナイザリングを互換可能な同一部品としてコストダウンに寄与することができる。
また請求項7の構成によれば、シンクロナイザハブは、径方向内側から外側に向かってボス部、環状溝部およびスリーブ支持部を備え、第1テーパー面はシンクロナイザハブの環状溝部とスリーブ支持部との境界部に形成され、第2テーパー面はシンクロナイザリングのシンクロナイザハブ側の端部に形成され、第1テーパー面および第2テーパー面は相互に対向するので、一般的なシンクロナイザハブおよびシンクロナイザリングの形状に大きな変更を加えることなく、かつ大型化を招くことなく、第1テーパー面および第2テーパー面を形成することができる。
トランスミッションのシンクロ装置の縦断面図。(第1の実施の形態) 図1の2部拡大図(図3の2−2線断面図)。(第1の実施の形態) 図2の3−3線断面図。(第1の実施の形態) シンクロナイザハブおよびシンクロナイザリングの相互に対向する面を示す図。(第1の実施の形態) 図3の5−5線断面図。(第1の実施の形態) 図4に対応する図。(第2の実施の形態) 図6の図5に対応する円周方向展開図。(第2の実施の形態) 左右のシンクロナイザリングを示す図。(第3の実施の形態) 図8の図5に対応する円周方向展開図。(第3の実施の形態)
第1の実施の形態
以下、図1〜図5に基づいて本発明の第1の実施の形態を説明する。
図1および図2に示すように、ツインクラッチ式のトランスミッションのシングルコーン型のシンクロ装置Sは、トランスミッションの回転軸11にボス部12aがスプライン嵌合するシンクロナイザハブ12と、シンクロナイザハブ12のボス部12aの径方向外側に環状溝部12b−1,12b−2を介して連続するスリーブ支持部12cの外周に形成したスプライン12d…に軸方向摺動自在に係合する環状のスリーブ13と、回転軸11の外周に嵌合して一体に回転する左右一対の筒軸14−1,14−2に左右一対のニードルベアリング15−1,15−2を介して相対回転自在に支持された左右一対のギヤ16−1,16−2と、シンクロナイザハブ12およびギヤ16−1間に相対回転自在に配置された左右一対の環状のシンクロナイザリング17−1,17−2と、シンクロナイザハブ12およびシンクロナイザリング17−1,17−2間に配置された左右一対の環状のシンクロナイザスプリング18−1,18−2とを備える。
尚、本実施の形態のシンクロ装置Sは実質的に左右対称の構造を備えているため、左右一対の部材(部分)の右側のものには符号に(−1)の添え字を付し、左側のものには符号に(−2)の添え字を付して区別する。
以下、特にことわりのない限り、シンクロ装置Sの右半分(符号に(−1)の添え字を付した部分)について構造および作用を説明する。
スリーブ13の内周にはシンクロナイザハブ12の外周のスプライン12d…に係合するスプライン13a…が形成され、シンクロナイザリング17−1の外周にはスリーブ13のスプライン13a…に係合可能なスプライン17a−1…が形成され、ギヤ16−1に圧入されたドグ歯形成部材16a−1の外周にはスリーブ13のスプライン13a…に係合可能なドグ歯16b−1…が形成される。シンクロナイザリング17−1の内周には環状の摩擦部材19−1が設けられ、ギヤ16−1のドグ歯形成部材16a−1の外周には前記シンクロナイザリング17−1の摩擦部材19−1の摩擦面19a−1(以下、シンクロナイザリング17−1の摩擦面19a−1という)に当接するコーン面16c−1が形成される。
スリーブ13の外周面に形成したフォーク溝13bに、図示せぬアクチュエータによって回転軸11の軸線L方向に移動可能なシフトフォーク20が嵌合しており、シフトフォーク20の右動によって右側のギヤ16−1が回転軸11に結合され、シフトフォーク20の左動によって左側のギヤ16−2が回転軸11に結合される。
図3および図4に示すように、シンクロナイザリング17−1のシンクロナイザハブ12側の側面には、径方向外側に突出する3個の台形状の凸部17b−1…が円周方向に120°間隔で形成されており、各凸部17b−1の径方向外側位置で1個のスプライン17a−1が切り欠かれている。一方、回転軸11の外周にスプライン嵌合するシンクロナイザハブ12のスリーブ支持部12cのシンクロナイザリング17−1側の側面には、径方向内外に連通するように3個の凹部12e…が円周方向に120°間隔で形成されており、各凹部12eの径方向外側位置で1個のスプライン12dと、その両側の2個のスプライン12d,12dの一部とが切り欠かれている。
シンクロナイザハブ12にシンクロナイザリング17−1を組付けたとき、シンクロナイザハブ12の凹部12e…にシンクロナイザリング17−1の凸部17b−1…が係合するが、凹部12e…の円周方向の幅は凸部17b−1…の円周方向幅よりも大きいため、シンクロナイザリング17−1はシンクロナイザハブ12に対してスプライン12d…,17a−1…の半ピッチ分だけ相対回転可能である。シンクロナイザハブ12の凹部12eの円周方向中央にシンクロナイザリング17−1の凸部17b−1が位置するとき、シンクロナイザハブ12のスプライン12d…の位相とシンクロナイザリング17−1のスプライン17a−1…の位相とが一致する。
図2〜図5に示すように、シンクロナイザハブ12の環状溝部12b−1には、前記3個の凹部12e…から円周方向に等距離に離間した3個の円形のハブ側面凹部12g−1…が形成され、ハブ側面凹部12g−1…の中央に3個の円形のハブ側面凸部12h−1…が突設される。ハブ側面凸部12h−1…の先端は環状溝部12b−1の表面を越えて突出する。ハブ側面凸部12h−1…はシンクロナイザハブ12のシンクロナイザリング17−7,17−2に対向する面の両面の相互に対向して設けられる。一方、シンクロナイザリング17−1のシンクロナイザハブ12側の側面には、前記3個の凸部17b−1…から円周方向に等距離に離間した3個の永久磁石22−1…が埋設される。3個の永久磁石22−1…および3個のハブ側面凸部12h−1…は相互に対向する位置に配置される。
シンクロナイザハブ12とシンクロナイザリング17−1とは凹部12e…と凸部17b−1…との間の隙間により所定角度範囲で相対回転可能であるが、シンクロナイザハブ12とシンクロナイザリング17−1とが相対回転したときに、軸線L方向に見たときにハブ側面凸部12h−1…および永久磁石22−1…は少なくとも一部で重なり合う寸法を有している(図5参照)。
尚、右側のシンクロナイザリング17−1の3個の永久磁石22−1…は、そのN極が表面に露出し、左側のシンクロナイザリング17−1の3個の永久磁石22−1…は、そのS極が表面に露出するため、左右のシンクロナイザリング17−1,17−2は互換性のない別部材である(図5参照)。
図2から明らかなように、第1テーパー面12f−1は、シンクロナイザハブ12の環状溝部12b−1の径方向外端がスリーブ支持部12cに連なる境界部に、シンクロナイザリング17−1側に向かって徐々に大きな径となる凹形状に形成されており、第2テーパー面17c−1は、この第1テーパー面12f−1に密着可能であり、かつシンクロナイザリング17−1のシンクロナイザハブ12側端部に、シンクロナイザハブ12側端面からシンクロナイザリング17−1のスプライン17a−1側へと向かうに従って徐々に大きな径となる凸形状に形成される。第1テーパー面12f−1および第2テーパー面17c−1は軸線Lを中心とするもので、第1、第2テーパー面12f−1,17c−1が密着したときに、シンクロナイザリング17−1の摩擦面19a−1およびギヤ16−1のコーン面16c−1は360°に亙って接触しないように離間する。
シンクロナイザハブ12の第1テーパー面12f−1およびシンクロナイザリング17−1の第2テーパー面17c−1が接触したとき、ハブ側面凸部12h−1…および永久磁石22−1…は接触せず、そこに隙間αが形成される。
次に、上記構成を備えた本発明の実施の形態の作用を説明する。
先ず、図1に基づいてシンクロ装置Sの同期作用を説明する。
図示した中立状態にあるスリーブ13を図示せぬシフトアクチュエータに接続されたシフトフォーク20で例えば右方向に駆動すると、スリーブ13はそのスプライン13a…をシンクロナイザハブ12のスプライン12d…に案内されながら移動し、スリーブ13のスプライン13a…の船底形状の凸部13c−1…がシンクロナイザスプリング18−1を押圧し(図2参照)、シンクロナイザスプリング18−1の荷重がシンクロナイザリング17−1に伝達されることで、シンクロナイザリング17−1がギヤ16−1に向けて付勢される。
スリーブ13が更に前進すると、スリーブ13のスプライン13a…の歯先とシンクロナイザリング17−1のスプライン17a−1…のチャンファとが当接して押圧するので、ギヤ16−1のコーン面16c−1とシンクロナイザリング17−1の摩擦面19a−1とが接触して摩擦力によるトルクが発生する。前記トルクによりギヤ16−1の回転にスリーブ13の回転(即ち回転軸11の回転)が同期すると、スリーブ13が更に前進し、スリーブ13のスプライン13aのチャンファがシンクロナイザリング17−1のスプライン17a−1…のチャンファを掻き分けることが可能になる。
ギヤ16−1の回転にスリーブ13の回転が同期すると前記トルクが消滅するため、スリーブ13が更に前進すると、スリーブ13のスプライン13a…のチャンファがシンクロナイザリング17−1のスプライン17a−1…のチャンファを掻き分け、更にスリーブ13のスプライン13a…のチャンファがギヤ16−1のドグ歯16b−1…を掻き分け、スリーブ13のスプライン13a…とギヤ16−1のドグ歯16b−1…とが係合することで変速が完了する。
ところで、シンクロ装置Sが中立状態にあるとき、シンクロナイザリング17−1はシンクロナイザハブ12と一体に回転するため、シンクロナイザリング17−1は回転軸11に対して相対回転するギヤ16−1に対して相対回転し、ギヤ16−1のコーン面16c−1とシンクロナイザリング17−1の摩擦面19a−1との間に発生する引きずりトルクがフリクションロスの原因となったり、トランスミッションの騒音の原因となったりする。このフリクションを低減するには、シンクロナイザリング17−1をギヤ16−1から離反する方向に付勢し、シンクロナイザリング17−1の摩擦面19a−1がギヤ16−1のコーン面16c−1にできるだけ接触しないようにすることが必要である。
本実施の形態によれば、シンクロナイザリング17−1に設けた永久磁石22−1…がシンクロナイザハブ12に設けたハブ側面凸部12h−1…を吸引することで、シンクロナイザリング17−1がギヤ16−1から引き離されるように付勢されるため、ギヤ16−1のコーン面16c−1とシンクロナイザリング17−1の摩擦面19a−1とが離間して相互に接触することが防止される。このとき、シンクロナイザリング17−1が軸線Lに対して偏心した状態になると、ギヤ16−1のコーン面16c−1とシンクロナイザリング17−1の摩擦面19a−1とが円周方向の1カ所あるいは2カ所で接触する可能性があるが、シンクロナイザハブ12の第1テーパー面12f−1とシンクロナイザリング17−1の第2テーパー面17c−1とが永久磁石22−1…の吸引力で密着するため、シンクロナイザリング17−1は軸線Lに対して芯出し(センタリング)され、ギヤ16−1のコーン面16c−1とシンクロナイザリング17−1の摩擦面19a−1との間には360°に亙る隙間が形成され、フリクションロスや騒音の発生が確実に防止される。
尚、シンクロ装置Sを作動させる際に、シフトアクチュエータがスリーブ13を駆動するシフト荷重は永久磁石22−1…の吸引力よりも強いため、シフトアクチュエータは永久磁石22−1…の吸引力に打ち勝ってシンクロナイザリング17−1をギヤ16−1に向けて移動させることができる。
また永久磁石22−1…は各々120°間隔で3カ所に設けられるので、永久磁石22−1…の吸引力を円周方向に均等に作用させることで、シンクロナイザリング17−1の傾きを防止して更に精度の高い芯出しを可能にすることができる。
またシンクロナイザハブ12の第1テーパー面12f−1は環状溝部12b−1およびスリーブ支持部12cの境界部に形成されるので、一般的なシンクロナイザハブ12の形状に大きな変更を加えることなく、かつシンクロナイザハブ12の大型化を招くことなく第1テーパー面12f−1を形成することができる。
また図5に示すように、永久磁石22−1,22−2はシンクロナイザハブ12を挟んで互いに異極が対向するように配置されるため、シンクロナイザハブ12のハブ側面凸部12h−1,12h−2の両端部に異極が発生し、ハブ側面凸部12h−1,12h−2と永久磁石22−1,22−2との間に強い吸引力を発生させることができる。
またシンクロナイザハブ12とシンクロナイザリング17−1とが所定角度範囲で相対回転しても、軸線L方向に見たときにハブ側面凸部12h−1…および永久磁石22−1…は少なくとも一部で重なり合う寸法を有しているため、ハブ側面凸部12h−1…と永久磁石22−1…との間の吸引力を充分に確保することができる。
またシンクロナイザハブ12の第1テーパー面12f−1とシンクロナイザリング17−1の第2テーパー面17c−1とが永久磁石22−1…の吸引力で密着したとき、ハブ側面凸部12h−1…と永久磁石22−1…の間には隙間α(図2参照)が形成されるので、ハブ側面凸部12h−1…と永久磁石22−1とが接触することがなく、第1、第2テーパー面12f−1,17c−1を確実に密着させることができる。
第2の実施の形態
次に、図6および図7に基づいて本発明の第2の実施の形態を説明する。
第1の実施の形態は、シンクロナイザハブ12の各環状溝部12b−1が3個のハブ側面凸部12h−1…を120°間隔で備え、各シンクロナイザリング17−1が前記3個のハブ側面凸部12h−1…に対向する3個の永久磁石22−1…を120°間隔で備えているが、第2の実施の形態はシンクロナイザハブ12の各環状溝部12b−1が6個のハブ側面凸部12h−1…を60°間隔で備え、各シンクロナイザリング17−1が前記6個のハブ側面凸部12h−1…に対向する6個の永久磁石22−1…を異極交互に60°間隔で備えている。
また第1の実施の形態では、一対のシンクロナイザリング17−1,17−2の各3個の永久磁石22−1…,22−2…のN極およびS極が全て同じ向きに配置されているが、第2の実施の形態では、一対のシンクロナイザリング17−1,17−2の各6個の永久磁石22−1…,22−2…のN極およびS極が交互に逆向きに配置されている。
本実施の形態によっても、上述した第1の実施の形態と同様の作用効果を達成することができ、それに加えて、シンクロナイザハブ12の軸線L方向両側に一対のシンクロナイザリング17−1,17−2を配置する場合に、一対のシンクロナイザリング17−1,17−2を互換可能な同一部品で構成することを可能にし、コストダウンに寄与することができる。しかも、一対のシンクロナイザリング17−1,17−2の永久磁石22−1…,22−2…の極性は、シンクロナイザハブ12を挟んで対向するものの極性が逆になるように配置されるので、永久磁石22−1…,22−2…の磁力をハブ側面凸部12h−1…,12h−2…に更に強く作用させることができる。
第3の実施の形態
次に、図8および図9に基づいて本発明の第3の実施の形態を説明する。
第3の実施の形態は、一対のシンクロナイザリング17−1,17−2…の永久磁石22−1…,22−2…の数を、第2の実施の形態の6個から3個に減らしたものである。即ち、シンクロナイザハブ12の両側面には、第2の実施の形態と同様に、各6個のハブ側面凸部12h−1…,12h−2…が凹部12e…から円周方向に等間隔で配置されているが、一対のシンクロナイザリング17−1,17−2の永久磁石22−1…,22−2…が、シンクロナイザハブ12に対向する面が全てS極に統一されたもの、および/または、シンクロナイザハブ12に対向する面が全てN極に統一されたものから成る点で異なっている。
図8(A)はシンクロナイザリング17−1の3個の永久磁石22−1…の極性を全てS極とした場合であり、永久磁石22−1…の位相は凸部17b−1…から円周方向右側に30°ずれている。図8(B)はシンクロナイザリング17−2の3個の永久磁石22−2…の極性を全てN極とした場合であり、永久磁石22−2…の位相は凸部17b−2…から円周方向左側に30°ずれている。
図9(A)は、前記一対のシンクロナイザリング17−1,17−2をシンクロナイザハブ12に組付けた状態を示しており、シンクロナイザハブ12の一側面の6個のハブ側面凸部12h−1…,12h−2…のうちの一つ置きの3個のハブ側面凸部12h−1…に一方のシンクロナイザリング17−1の3個の永久磁石22−1…が対向し、シンクロナイザハブ12の他側面の6個のハブ側面凸部12h−2…のうちの一つ置きの3個のハブ側面凸部12h−2…に他方のシンクロナイザリング17−2の3個の永久磁石22−2…が対向し、かつ一方のシンクロナイザリング17−1の永久磁石22−1…と他方のシンクロナイザリング17−2の永久磁石22−2…とは一対のハブ側面凸部12h−1,12h−2を挟んで相互に対向している。
これにより、一対のハブ側面凸部12h−1,12h−2の両側にそれぞれ永久磁石22−1のS極と永久磁石22−2のN極とが対向し、前記一対のハブ側面凸部12h−1,12h−2にそれぞれN極およびS極が形成されるため、磁気特性が向上して永久磁石22−1,22−2の吸引力を高められる。しかも一対のシンクロナイザリング17−1,17−2をシンクロナイザハブ12に組付けることで、一方のシンクロナイザリング17−1の永久磁石22−1…および他方のシンクロナイザリング17−2の永久磁石22−2…が自動的に相互に対向するため、誤組みの発生が自動的に阻止される。
図9(B)は、図8(A)のシンクロナイザリングをシンクロナイザハブ12の両側に組付けた場合を示しており、一方のシンクロナイザリング17−1の3個の永久磁石22−1…のS極と、他方のシンクロナイザリング17−2の3個の永久磁石22−2…のS極とは相互に対向することなく、自動的にハブ側面凸部12h−1…,12h−2の1ピッチだけずれて配置される。その結果、相互に対向する一対のハブ側面凸部12h−1,12h−2に同極である二つのS極が対向することが防止され、磁気特性の低下が最小限に抑えられて充分な吸着力を確保することができる。しかも一対のシンクロナイザリング17−1,17−2に互換可能な同一部材(図8(A)のもの)を使用することが可能となり、コストダウンに寄与することができる。
尚、図9(C)に示すように、一対のシンクロナイザリング17−1,17−2に互換可能な同一部材である図8(B)のものを使用しても、同様の作用効果を達成することができる。
ところで、図8(A)のシンクロナイザリングおよび図8(B)のシンクロナイザリングをそれぞれ多数個用意しておき、そこから任意の2個の選択してシンクロナイザハブ12に組付けると、必ず図9(A)〜(C)の三つのパターンの何れか一つに該当するため、何れの場合にも支障なく機能を発揮させることができる。従って、誤組みが発生しないように2種類のシンクロナイザリング17−1,17−2を慎重に選択することなく、任意の2個の選択してシンクロナイザハブ12に組付けることが可能となり、組立の作業性を向上させることができる。
以上、本発明の実施の形態を説明したが、本発明はその要旨を逸脱しない範囲で種々の設計変更を行うことが可能である。
例えば、第2の実施の形態ではシンクロナイザハブ12の右側および左側に、ハブ側面凸部12h−1…,12h−2…および永久磁石22−1…,22−2…をそれぞれ6個ずつ備えているが、ハブ側面凸部12h−1…,12h−2…および永久磁石22−1…,22−2…の数を偶数(例えば、12個、18個)とすれば、一対のシンクロナイザリング17−1,17−2を互換可能な同一部品とすることができる。なぜならば、仮にハブ側面凸部12h−1…,12h−2…および永久磁石22−1…,22−2…の数を奇数(例えば、9個)とすると、一方のシンクロナイザリング17−1の永久磁石22−1…と他方のシンクロナイザリング17−2の永久磁石22−2…とを異極どうしで対向させねばならず、例えばS−N−S極を円周方向3か所に配置したシンクロナイザリング17−1と、N−S−N極を円周方向3か所に配置したシンクロナイザリング17−2との、2種類のシンクロナイザリング17−1,17−2が必要となり、一対のシンクロナイザリング17−1,17−2の互換性がなくなるからである。
またシンクロナイザリング17−1,17−2の材質は、銅系などの非磁性体が好ましい。
また永久磁石22−1,22−2の数およびハブ側面凸部12h−1,12h−2の数は実施の形態に限定されるものではない。
11 回転軸
12 シンクロナイザハブ
12a ボス部
12b−1 環状溝部
12b−2 環状溝部
12c スリーブ支持部
12e 凹部(凹凸係合部)
12f−1 第1テーパー面
12f−2 第1テーパー面
12g−1 ハブ側面凹部
12g−2 ハブ側面凹部
12h−1 ハブ側面凸部
12h−2 ハブ側面凸部
13 スリーブ
16−1 ギヤ
16−2 ギヤ
16c−1 コーン面
16c−2 コーン面
17−1 シンクロナイザリング
17−2 シンクロナイザリング
17b−1 凸部(凹凸係合部)
17b−2 凸部(凹凸係合部)
17c−1 第2テーパー面
17c−2 第2テーパー面
19a−1 摩擦面
19a−2 摩擦面
22−1 永久磁石
22−2 永久磁石
L 軸線

Claims (7)

  1. 回転軸(11)に固定され、磁性体で形成されたシンクロナイザハブ(12)と、
    前記回転軸(11)に相対回転自在に支持されたギヤ(16−1,16−2)と、
    前記シンクロナイザハブ(12)および前記ギヤ(16−1,16−2)間に配置されて前記シンクロナイザハブ(12)の回転を前記ギヤ(16−1,16−2)のコーン面(16c−1,16c−2)に伝達する摩擦面(19a−1,19a−2)が形成されたシンクロナイザリング(17−1,17−2)と、
    前記シンクロナイザハブ(12)に前記回転軸(11)の軸線(L)方向に摺動自在に支持されて前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)および前記ギヤ(16−1,16−2)に係合可能なスリーブ(13)とを備え、
    前記シンクロナイザハブ(12)および前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)は、前記シンクロナイザハブ(12)に設けた凹部(12e)と前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)に設けた凸部(17b−1,17b−2)とで構成される凹凸係合部(12e,17b−1,17b−2)により所定角度範囲で相対回転可能に係合するトランスミッションのシンクロ装置において、
    前記シンクロナイザハブ(12)の前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)に対向する面に設けられたハブ側面凹部(12g−1,12g−2)と、
    前記ハブ側面凹部(12g−1,12g−2)の中央部に設けられたハブ側面凸部(12h−1,12h−2)と、
    前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)に前記ハブ側面凸部(12h−1,12h−2)に対向して設けられた永久磁石(22−1,22−2)と、
    前記シンクロナイザハブ(12)の前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)に対向する面に設けられ、前記軸線(L)と同軸の第1テーパー面(12f−1,12f−2)と、
    前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)に設けられて前記第1テーパー面(12f−1,12f−2)に密着可能で、前記軸線(L)と同軸の第2テーパー面(17c−1,17c−2)とを備え、
    前記シンクロナイザハブ(12)および前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)が前記所定角度範囲で相対回転したときに、前記ハブ側面凸部(12h−1,12h−2)および前記永久磁石(22−1,22−2)は前記軸線(L)方向に見て少なくとも一部で重なり合うように対向して配置され、前記永久磁石(22−1,22−2)が前記ハブ側面凸部(12h−1,12h−2)を吸引し、吸引により発生する荷重で前記第1テーパー面(12f−1,12f−2)および前記第2テーパー面(17c−1,17c−2)を密着させることで前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)を芯出しすることを特徴とするトランスミッションのシンクロ装置。
  2. 3の自然数倍の数の前記ハブ側面凸部(12h−1,12h−2)が円周方向に等間隔で配置され、3の自然数倍であって前記ハブ側面凸部(12h−1,12h−2)の数以下の数の前記永久磁石(22−1,22−2)が円周方向に等間隔で配置されることを特徴とする、請求項1に記載のトランスミッションのシンクロ装置。
  3. 前記シンクロナイザハブ(12)を挟んで前記軸線(L)方向両側に一対の前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)が配置され、前記シンクロナイザハブ(12)の前記軸線(L)方向両面に前記ハブ側面凸部(12h−1,12h−2)が相互に対向するように配置されることを特徴とする、請求項1または請求項2に記載のトランスミッションのシンクロ装置。
  4. 相互に対向する前記ハブ側面凸部(12h−1,12h−2)と前記永久磁石(22−1,22−2)とはそれぞれ偶数で同数であり、前記永久磁石(22−1,22−2)は、円周方向に極性が交互に反転し、かつ前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)の凸部(17b−1,17b−2)を挟んで円周方向等距離に配置されることを特徴とする、請求項3に記載のトランスミッションのシンクロ装置。
  5. 各々の前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)の前記永久磁石(22−1,22−2)の数は、それらに対向する前記ハブ側面凸部(12h−1,12h−2)の数の半数であり、一方の前記シンクロナイザリング(17−1)の前記永久磁石(22−1)の極性は全てSであり、他方の前記シンクロナイザリング(17−2)の前記永久磁石(22−2)の極性は全てNであり、一方の前記シンクロナイザリング(17−1)の前記永久磁石(22−1)と他方の前記シンクロナイザリング(17−2)の前記永久磁石(22−2)とは相互に対向し、前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)の凸部(17b−1,17b−2)から円周方向一方向に測った一方の前記シンクロナイザリング(17−1)の前記永久磁石(22−1)までの距離と、前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)の凸部(17b−1,17b−2)から円周方向他方向に測った他方の前記シンクロナイザリング(17−2)の前記永久磁石(22−2)までの距離とは一致することを特徴とする、請求項3に記載のトランスミッションのシンクロ装置。
  6. 各々の前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)の前記永久磁石(22−1,22−2)の数は、それらに対向する前記ハブ側面凸部(12h−1,12h−2)の数の半数であり、一対の前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)の前記永久磁石(22−1,22−2)の極性は全て同一あり、一方の前記シンクロナイザリング(17−1)の前記永久磁石(22−1)が対向する前記ハブ側面凸部(12h−1)と、他方の前記シンクロナイザリング(17−2)の前記永久磁石(22−2)が対向する前記ハブ側面凸部(12h−2)とは円周方向に1ピッチずれており、前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)の凸部(17b−1,17b−2)から円周方向一方向に測った一方の前記シンクロナイザリング(17−1)の前記永久磁石(22−1)までの距離と、前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)の凸部(17b−1,17b−2)から円周方向他方向に測った他方の前記シンクロナイザリング(17−2)の前記永久磁石(22−2)までの距離とは一致することを特徴とする、請求項3に記載のトランスミッションのシンクロ装置。
  7. 前記シンクロナイザハブ(12)は、径方向内側から外側に向かってボス部(12a)、環状溝部(12b−1,12b−2)およびスリーブ支持部(12c)を備え、前記第1テーパー面(12f−1,12f−2)は前記環状溝部(12b−1,12b−2)と前記スリーブ支持部(12c)との境界部に形成され、前記シンクロナイザリング(17−1,17−2)の前記第2テーパー面(17c−1,17c−2)は、前記シンクロナイザハブ(12)側の端部に前記第1テーパー面(12f−1,12f−2)に対向するように形成されることを特徴とする、請求項1〜請求項6の何れか1項に記載のトランスミッションのシンクロ装置。
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