JP2013256842A - シールド掘進機の掘進条件設定方法及び制御方法 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】シールド掘進機の掘進条件設定時に、S1ではシールド掘進機の掘進を停止させる。S2では土砂サンプリング装置を用いてシールド掘進機の前方地山の土砂のサンプリングを行う。S3ではサンプリングされた土砂の性状(粒度分布特性又は透水特性)及び区分を判定する。S4ではS3にて判定された土砂の性状及び区分に基づいてシールド掘進機の掘進条件の設定を行う。具体的には、掘進条件として、シールド掘進機の掘進時にカッタチャンバ内に注入する加泥材の種類、性状、及び、注入率と、シールド掘進機の掘進時におけるカッタチャンバ内の土圧と、シールド掘進機の掘進速度と、を設定する。
【選択図】図9
Description
また、特許文献2では、シールド掘進機の掘進時に測定されたカッタビットの歪量に基づいてシールド掘進機の前方の地山の土層の硬度を判定しているが、地山の土砂の粒度分布特性や透水特性等を具体的に把握することは難しい。
また、特許文献3では、切羽前方の破砕帯等の有無を把握することは可能であるが、切羽前方の土砂の粒度分布特性や透水特性等を具体的に把握することは難しい。
尚、本実施形態では、切羽側を前側とする一方、坑口側を後側とする。
また本実施形態では、いわゆる泥土圧式のシールド掘進機を例にとって、シールド掘進機の前方地山の土砂のサンプリング、シールド掘進機の掘進条件の設定及び制御について説明するが、シールド掘進機の種類はこれに限らない。
カッタ面板4とシールド隔壁5との間には、これらとスキンプレート2とによりカッタチャンバ7が区画形成されている。カッタチャンバ7には、図示しない土圧センサが臨んでいる。
カッタチャンバ7内では、カッタ面板4による掘削で生じた掘削土砂が滞留する。カッタチャンバ7内の土圧は上述の土圧センサにより測定されて、その信号が、図示しない信号線を介して、制御部10に入力される。
シールド掘進機1は、掘進機本体2の後方に、図示しないエレクターを備える。エレクターは、円弧状断面を有するセグメント11を組立てて、円筒状の覆工体12を構築する。
推進ジャッキ13は、シリンダ13aとロッド13bとにより構成される油圧ジャッキである。シリンダ13aは、その一端が掘進機本体2に固定されており、他端側にて、ロッド13bが進出・退入可能となっている。推進ジャッキ13のロッド13bの先端部を既設のセグメント11に当接させた状態で推進ジャッキ13を伸長作動させることにより、シールド掘進機1は推進力を得ることができる。このようにして、推進ジャッキ13は、既設のセグメント11から反力を取ってシールド掘進機1を推進させる。
シールド隔壁5には、それをトンネル軸方向に貫通する第2貫通孔15が形成されている。第2貫通孔15は、その内径が、後述するボーリング管40の外径よりも大きく形成されている。
ここで、カッタ面板4の第1貫通孔14は、シールド隔壁5の第2貫通孔15に比べて、大径である。
また、カッタ面板4の第1貫通孔14と、シールド隔壁5の第2貫通孔15とは、カッタ面板4の回転停止時に、貫通孔同士の中心がトンネル軸方向で略一致するように形成されている。
図2は、口元装置30の概略構成を示す。
分岐管路34との分岐部より後方の口元管路31には、開閉弁32が設けられている。開閉弁32を開弁/閉弁すると、口元管路31が開放/閉鎖される。尚、本実施形態では、2つの開閉弁32を前後方向に直列に配置することで、開閉弁32のフェールセーフ性を向上させている。
流体供給ライン33cの途中にはボール弁33eが設けられている。このボール弁33eは、ケーシング33aとゴムスリーブ33bとの間の空間内の流体圧を調節するために用いられる。尚、ボール弁33eの代わりとして、ゲート弁等他の形式のバルブを用いることも可能である。
この後に、ボール弁33eを閉弁した状態で、圧抜き弁33dを開弁すると、ケーシング33aとゴムスリーブ33bとの間の空間が減圧されて、これにより、ゴムスリーブ33bの内部空間の断面積が流体供給前の状態に戻る。
図3(a)、(b)は、それぞれ、ボーリング管40を構成するボーリングロッド41の横断面を示す。図4は、ボーリング管40を構成するボーリングビット42の縦断面を示す。尚、図4は、ボーリング管40の先端部(ボーリングビット42)が、カッタ面板4より前方の地山内に突出している状態を示している。
図3(a)及び図4に示すように、ボーリングロッド41とボーリングビット42とは、それぞれ、円形断面の外管43と内管44とからなる2重管構造を有している。換言すれば、ボーリング管40は、外管43と内管44とからなる2重管構造を有している。
外管43と内管44との間には空間があり、この空間を第1流路45と称して以下説明する。また、内管44内の空間を第2流路46と称して以下説明する。
図3(b)に示すように、内管44には、その外周面から径方向外方に放射状に突出した4つの凸部47が設けられている。内管44は、凸部47を介して、例えば圧入により、外管43の内周面に連結固定されている。すなわち、内管44が、凸部47を介して、外管43と一体化されている。従って、凸部47が、外管43と内管44とを互いに固定する固定部として機能する。ここで、凸部47(固定部)は、外管43と内管44とが一体に動くように、これらを連結固定する。
尚、本実施形態では、外管43と内管44とを互いに固定する固定部として凸部47を例示して説明したが、外管43と内管44とが一体に動くようにこれらを固定部が連結固定できるのであれば、固定部の配置位置、形状、個数は、上述の例示に限らない。
第2流路46は、ボーリング管40の先端部近傍の掘削土砂Sが流体に乗って流通する流路であり、この掘削土砂Sは、土砂回収装置70にて回収される。
図5は、水平ボーリング装置50の概略構成を示す。
水平ボーリング装置50は、仮設足場51上の基台51aに載置されてトンネル軸方向に沿う長辺を有する矩形状のベース52と、ベース52に沿ってトンネル軸方向に往復移動する図示しないフィードシリンダと、フィードシリンダの往復移動に応じてベース52上をトンネル軸方向に往復移動するスイベルヘッド53及びガイド54とにより構成される。ここで、スイベルヘッド53及びガイド54は、図5に示す前端位置Fと後端位置Rとの間で往復移動する。ベース52の側部には、高さ調節用の複数のスクリュージャッキ52aが取り付けられている。
従って、水平ボーリング装置50は、スイベルヘッド53によりボーリング管40を回転させつつ、スイベルヘッド53をトンネル軸方向に往復移動させることにより、ボーリング管40をトンネル軸方向に往復移動させることができる。
3つの梁部材81には、各々に、チェーンブロック82が吊り下げられている。
梁部材81の下方で、かつ、水平ボーリング装置50の後方のボーリング管40の上方には、3つのチェーンブロック82により、走行レール83が揚重されている。
走行レール83は、ボーリング管40に対して平行に延在している。
ロッドガイド84はボーリング管40の前進・後退時のトンネル幅方向のグラツキを抑制するものである。ロッドガイド84は、その走行装置85で走行レール83を走行することが可能である。
図6は、エアースイベル60の概略構成を示す。
エアースイベル60は、上部がブラケット85aを介して走行装置85に取り付けられた円筒状のハウジング61と、ハウジング61内に設置された複数(図では2つ)のベアリング62と、ベアリング62により支持されて円形断面の外管63と内管64とからなる2重管65と、シール部材66を介して内管64の後端部(基端部)に接続する円管67とにより構成されている。
エアースイベル60の下部では、加圧された空気を第1流路45に供給する空気供給ライン91がハウジング61及び外管63を貫通して、第1流路45に連通している。空気供給ライン91には、流量調整用のボール弁92が設置されている。尚、ボール弁92の代わりとして、ゲート弁等他の形式のバルブを用いることも可能である。
水供給ライン93は、加圧された水を、空気供給ライン91を介して、第1流路45に供給する。
また、ボール弁92を閉弁として、ボール弁94を開弁とすれば、第1流路45には水が供給される。
また、ボール弁92、94を両方共に開弁すれば、第1流路45には空気及び水が供給される。
円管67には、第2流路46の開放/閉鎖を切り換えるボール弁96が設置されている。尚、ボール弁96の代わりとして、ゲート弁等他の形式のバルブを用いることも可能である。
図7(a)は、土砂回収装置70の側面図であり、図7(b)は、土砂回収装置70をその後方から見た図である。
ガイド装置71は、その上部にトンネル軸方向に並ぶ2つの走行装置85を有する。
ガイド装置71の前側の走行装置85とエアースイベル60の走行装置85とは、接続ロッド98を介して接続されている。従って、ガイド装置71は、エアースイベル60に追従して、走行レール83を走行することができる。
ガイド装置本体71aは、その前面と下面との各々に図示しない開口部が形成されている。これら開口部には、ガイド装置本体71内にて円弧状に湾曲する円管71bの両端が取り付けられている。
円管71bは、その前端部が、円管67の後端部(基端部)に接続されている。
水受け樋73は、ボーリング管40、エアースイベル60、及びガイド装置71の下方の仮設足場51に載置されている。
水受け樋73は、上面開口の箱型であり、所定の長さを有して、ボーリング管40に対して平行に延在する。
尚、本実施形態では、水平ボーリング装置50のスイベルヘッド53の可動範囲(図5に示す前端位置Fから後端位置Rまでの距離)を1ストロークとして、約2ストローク分を、水受け樋73の所定の長さとして図示しているが、水受け樋73の長さはこれに限らない。
図8(a)は、土砂サンプリング装置20による土砂サンプリングの開始前の状態を示す。図8(b)は、土砂サンプリング装置20による土砂サンプリングの終了前の状態を示す。
この後、シールド掘進機1の運転停止時に(具体的には、カッタ面板4の回転停止時に)、土砂サンプリング装置20による土砂サンプリングを行う。
次に、ピンチ弁33にて、流体供給ライン33cからの流体供給によりゴムスリーブ33bの弾性変形を行わせて、ゴムスリーブ33bをボーリング管40の外周面に密着させる。これにより、ピンチ弁33のゴムスリーブ33bが、口元管路31の後端部の内周面と、ボーリング管40の外周面との間を塞ぐシール部材として機能する。
次に、開閉弁32を開弁する。
ボーリング管40の前進により、ボーリング管40は、口元管路31、シールド隔壁5の第2貫通孔15、カッタチャンバ7、及び、カッタ面板4の第1貫通孔14を通って、ボーリング管40の先端部(ボーリングビット42)が、カッタ面板4より前方の地山内に突出して地山を掘削する。これにより、ボーリング管40の先端部近傍に掘削土砂が発生する。
また、ボーリング管40の前進が進むにつれて、土砂受けスクリーン75上の試料が土砂受けスクリーン75の前端部に近づいてくると、土砂受けスクリーン75を新たなものに交換して、土砂受け装置72を前進させる。
ボーリング管40の後退が進むと、ボーリング管40の先端部(ボーリングビット42)が、カッタ面板4より後方に退入し、シールド隔壁5の第2貫通孔15、及び口元管路31を通って、上述のビット退避位置に到着した時点で、ボーリング管40の後退を終了する。
そして、開閉弁32を閉弁する。
このようにして、シールド掘進機1の前方地山の土砂のサンプリングが行われる。
図9は、シールド掘進機1の掘進条件の設定フローを示す。
ステップS2では、上述のように、土砂サンプリング装置20を用いて、シールド掘進機1の前方地山の土砂のサンプリングを行う。
ここで、土砂の性状判定について図10を用いて説明する。
図10(a)は、サンプリングされた土砂の性状判定結果と土砂の区分との関係を示す。図10(b)は、土砂の性状判定時に用いられる粒径加積曲線を示す。
土砂の粒度分布特性を判定する場合には、例えば、図10(b)に示す粒径加積曲線を用いる。
図10(b)では、横軸を粒径とする一方、縦軸を加積通過率とする。また、図10(b)では、3つの粒径加積曲線α、β、γが、それぞれ、粒度分布領域A〜Dの境界をなしている。ここで、同一の粒径において、粒径加積曲線αより低加積通過率側に粒径加積曲線βが描かれており、また、粒径加積曲線βより低加積通過率側に粒径加積曲線γが描かれている。
サンプリングされた土砂が、図10(b)にて粒径加積曲線αと粒径加積曲線βとの間にプロットされる場合には、粒度分布領域Bであると判定されて、図10(a)に示すように、土砂の区分が「砂」であると判定される。
サンプリングされた土砂が、図10(b)にて粒径加積曲線βと粒径加積曲線γとの間にプロットされる場合には、粒度分布領域Cであると判定されて、図10(a)に示すように、土砂の区分が「砂レキ」であると判定される。
サンプリングされた土砂が、図10(b)にて粒径加積曲線γより低加積通過率側にプロットされる場合には、粒度分布領域Dであると判定されて、図10(a)に示すように、土砂の区分が「レキ」であると判定される。
サンプリングされた土砂の透水係数が10−5cm/s以上10−3cm/s未満であると判定された場合には、土砂の区分が「砂」であると判定される。
サンプリングされた土砂の透水係数が10−3cm/s以上10−1cm/s未満であると判定された場合には、土砂の区分が「砂レキ」であると判定される。
サンプリングされた土砂の透水係数が10−1cm/s以上であると判定された場合には、土砂の区分が「レキ」であると判定される。
加泥材の配合IIは、土砂の区分における「砂」に対応し、粒度分布領域Bに対応して、透水係数が10−5cm/s以上10−3cm/s未満である場合に対応する。
加泥材の配合III は、土砂の区分における「砂レキ」に対応し、粒度分布領域Cに対応して、透水係数が10−3cm/s以上10−1cm/s未満である場合に対応する。
加泥材の配合IVは、土砂の区分における「レキ」に対応し、粒度分布領域Dに対応して、透水係数が10−1cm/s以上である場合に対応する。
判定された土砂の区分が「砂」である場合には、加泥材の配合IIとして、比重が1.3となり、かつ、粘度が4000cPとなるように、加泥材の種類及び配合率が設定される。また、加泥材の配合IIでは、逸泥防止剤は添加されない。また、加泥材の配合IIでは、加泥材の注入率が20%に設定される。
判定された土砂の区分が「砂レキ」である場合には、加泥材の配合III として、比重が1.4となり、かつ、粘度が7000cPとなるように、加泥材の種類及び配合率が設定される。また、加泥材の配合III では、逸泥防止剤は添加されない。また、加泥材の配合III では、加泥材の注入率が25%に設定される。
判定された土砂の区分が「レキ」である場合には、加泥材の配合IVとして、比重が1.5となり、かつ、粘度が10000cPとなるように、加泥材の種類及び配合率が設定される。また、加泥材の配合IVでは、逸泥防止剤が添加される。また、加泥材の配合IVでは、加泥材の注入率が20%に設定される。
ここで、シールド掘進機1の仕様を以下のように仮定するが、仕様はこれに限らない。
掘進機径:5m
ジャッキ総推力:1600kN
推進ジャッキ本数:16本
標準の掘進速度:10〜30mm/min
標準のチャンバ内土圧:0.20MPa
各区間番号に対応する土砂はそれぞれが図10に示すように性状判定されて区分が判定される。ここで、図12(a)では、土砂の性状判定として粒度分布特性を判定した場合を示している。
この判定結果に基づいて、各区間番号毎に、加泥材注入の設定(図11参照)と、チャンバ内土圧の設定と、掘進速度の設定とが行われる。
図12(a)に示す第1例と異なる点について説明する。
図12(b)に示す第2例と異なる点について説明する。
図13は、制御部10により実現される、掘進開始時のシールド掘進機1の掘進制御フローを示す。
この掘進制御では、特に、カッタチャンバ7内の土圧制御と、推進ジャッキ13の推力制御(掘進速度制御)とを行う。
ステップS12では、シールド掘進機1による掘進を開始する。
ステップS13では、ステップS11にて読込まれた掘進条件に基づいて、カッタチャンバ7内に加泥材が注入される。
ステップS14では、ステップS11にて読込まれた掘進条件に基づいて、掘進速度の目標値が設定される。
ジャッキ推力が許容上限値以上である場合には、ステップS18に進んで、掘進速度の目標値を所定速度分減少させて、ステップS14に戻り、掘進速度の目標値の設定を行う。
一方、ジャッキ推力が許容上限値未満である場合には、ステップS17に進んで、上述の速度センサにより測定される掘進速度(推進ジャッキ13の伸長速度)が、ステップS14にて設定された掘進速度の目標値に近づくように、ジャッキ圧の調整を行うことにより、掘進速度を調整する。尚、図示を省略しているが、ステップS17では、掘進速度の調整時に、ジャッキ推力が許容上限値以上になると、ステップS18に進む。
この点、本実施形態では、シールド掘進機の前方地山の土砂を直接的にサンプリングすることにより、土砂の粒度分布特性や透水特性等を具体的に把握できるので、これらのデータを、チャンバ内土圧等の圧力管理用のデータとして活用することができる。
2 掘進機本体
3 スキンプレート
4 カッタ面板
5 シールド隔壁
6 回転駆動装置
7 カッタチャンバ
8 スクリューコンベア
10 制御部
11 セグメント
12 覆工体
13 推進ジャッキ
13a シリンダ
13b ロッド
14 第1貫通孔
15 第2貫通孔
20 土砂サンプリング装置
30 口元装置
31 口元管路
32 開閉弁
33 ピンチ弁
33a ケーシング
33b ゴムスリーブ
33c 流体供給ライン
33d 圧抜き弁
33e ボール弁
34 分岐管路
35 ボール弁
40 ボーリング管
41 ボーリングロッド
42 ボーリングビット
43 外管
44 内管
45 第1流路
46 第2流路
47 凸部
50 水平ボーリング装置
51 仮設足場
51a 基台
52 ベース
52a スクリュージャッキ
53 スイベルヘッド
54 ガイド
55 ロッドホルダ
60 エアースイベル
61 ハウジング
62 ベアリング
63 外管
64 内管
65 2重管
66 シール部材
67 円管
69 凸部
70 土砂回収装置
71 ガイド装置
71a ガイド装置本体
71b 円管
72 土砂受け装置
73 水受け樋
74 排水ライン
75 土砂受けスクリーン
81 梁部材
82 チェーンブロック
83 走行レール
84 ロッドガイド
85 走行装置
85a ブラケット
91 空気供給ライン
92 ボール弁
93 水供給ライン
94、96 ボール弁
98 接続ロッド
Claims (8)
- トンネル掘進方向前端部に配置されたカッタ面板と、このカッタ面板の後方に配置されて前記カッタ面板との間にカッタチャンバを区画するシールド隔壁と、を有するシールド掘進機の掘進条件を設定する方法であって、
シールド掘進機の掘進を停止させ、
ボーリング管の基端部を前記シールド隔壁の後方に位置させつつ、前記ボーリング管の先端部を、前記シールド隔壁の後方から、前記シールド隔壁の貫通孔、前記カッタチャンバ、及び、前記カッタ面板の貫通孔を通過させて、前記カッタ面板より前方の地山内に突出・前進させて地山を掘削し、
この掘削により発生する前記ボーリング管の先端部近傍の掘削土砂を前記ボーリング管内を通過させて前記ボーリング管の基端部にて連続的に回収し、
この回収した掘削土砂の性状を判定し、
この判定した掘削土砂の性状に基づいて、シールド掘進機の掘進条件を設定することを特徴とするシールド掘進機の掘進条件設定方法。 - 前記掘進条件として、少なくとも、シールド掘進機の掘進時に前記カッタチャンバ内に注入する加泥材の種類、性状、及び/又は、注入率を設定することを特徴とする請求項1に記載のシールド掘進機の掘進条件設定方法。
- 前記掘進条件として、少なくとも、シールド掘進機の掘進時における前記カッタチャンバ内の土圧又は水圧を設定することを特徴とする請求項1又は請求項2に記載のシールド掘進機の掘進条件設定方法。
- 前記掘進条件として、少なくとも、シールド掘進機の掘進速度を設定することを特徴とする請求項1〜請求項3のいずれか1つに記載のシールド掘進機の掘進条件設定方法。
- 前記ボーリング管は、その外管と内管との間の空間を第1流路として、前記内管内の空間を第2流路とする2重管構造を有し、
前記ボーリング管の前記突出・前進時に、前記ボーリング管の前記第1流路に供給された流体を前記ボーリング管の先端部より吐出させ、前記ボーリング管の先端部近傍の掘削土砂を前記流体に乗せて前記第2流路に流通させて前記ボーリング管の基端部にて連続的に回収することを特徴とする請求項1〜請求項4のいずれか1つに記載のシールド掘進機の掘進条件設定方法。 - 前記判定した掘削土砂の性状に基づいて、前記流体の種類を決定することを特徴とする請求項5に記載のシールド掘進機の掘進条件設定方法。
- 前記掘削土砂の性状は、掘削土砂の粒度分布特性又は透水特性であることを特徴とする請求項1〜請求項6のいずれか1つに記載のシールド掘進機の掘進条件設定方法。
- 請求項1〜請求項7のいずれか1つに記載のシールド掘進機の掘進条件設定方法を用いてシールド掘進機の掘進条件を設定し、
この設定した掘進条件に基づいて、シールド掘進機の掘進を制御することを特徴とするシールド掘進機の制御方法。
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