JP2013256699A - 溶接性、溶接熱影響部靭性に優れた厚手高強度鋼板およびその製造方法 - Google Patents

溶接性、溶接熱影響部靭性に優れた厚手高強度鋼板およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 溶接性、溶接熱影響部靭性に優れた厚手高強度鋼板およびその製造方法の提供。
【解決手段】 質量%で、C:0.015〜0.045%、Si:0.15%以下、Mn:1.80〜2.20%、P:0.008%以下、S:0.005%以下、Cu:0.40〜0.70%、Ni:0.80〜1.80%、Nb:0.005〜0.015%、Mo:0.05〜0.25%、Ti:0.005〜0.015%、Mg:0.0003〜0.003%、Ca:0.0003〜0.003%、B:0.0004〜0.0020%、N:0.0020〜0.0060%、O:0.0015〜0.0035%、を含有し、さらに、Mg+Ca≦0.005%、Al:0.004%以下、Ni/Cu>2.0、N−Ti/3.4≧0%、B−0.85(N−Ti/3.4)≧0.0004%、PCMが0.18〜0.23%であることを特徴とする厚手高強度鋼板。
【選択図】 なし

Description

本発明は、海洋構造物等の高い安全性を要求される大型溶接構造物用として溶接性、溶接熱影響部靭性に優れる厚手高強度鋼板およびその製造方法に関するものである。
近年、世界的に旺盛なエネルギー需要に呼応して、石油・天然ガス等海洋資源開発が活発化している。それとともに、掘削、生産の効率化や開発環境の苛酷化などにより、海洋構造物の大型化が指向され、鋼材に対しては厚手化、高強度化が求められてきている。加えて、洋上に設置される海洋構造物は破壊に対する高い安全性も求められ、鋼材に対し優れた溶接性、溶接熱影響部靭性が要求される。
一般に、鋼材の溶接性、溶接熱影響部靭性は、厚手、高強度になるほど不利になる傾向にある。強度確保上、高成分とならざるを得ないためである。溶接性というのは広い意味を持つが、狭義には溶接熱影響部の硬化性や溶接冷間割れ性を表し、各種の炭素当量Ceqや溶接割れ感受性組成PCMなど成分パラメータで表されることが多い。高成分ほどこれら指標は高くなり、溶接熱影響部の硬化性や溶接冷間割れ感受性が高まり、一般に溶接性が劣るとされる。溶接熱影響部靭性は、これら溶接性の指標の大小と必ずしも完全に一致するものではないが、高い相関があることは広く知られている。そのため、『溶接性』と言う場合、広義には溶接熱影響部靭性をも含まれるケースもある。
上述してきたように、通常、鋼の厚手化および/または高強度化は、溶接性、溶接熱影響部靭性を高める方向性とは相反し、これら相反する鋼材特性を両立させる成分設計、製造技術が課題となっていた。
溶接性を損ねず、換言すれば鋼成分を必要以上に高めることなく鋼の厚手化および/または高強度化を達成する手段としては、加工熱処理、すなわちTMCP(Thermo−machanical control process)やB(ボロン)添加鋼の調質処理(焼入−焼戻処理)があった(例えば、特許文献1参照)。しかし、それら手段によっても十分ではないこともまた事実である。
TMCPは、加熱−圧延−冷却に至る鋼材製造プロセス全般を制御するもので、厚手材においては圧延後、加速冷却あるいは制御冷却とも呼ばれる水冷プロセスが高強度化に有効である。しかし、冷却は伝熱という物理現象のため、厚手材の板厚中心部は水冷によっても十分な冷却速度が得られず、厚手材で高強度を低成分で確保することは困難であった。
一方、高強度調質鋼で用いられるB(ボロン)は、旧オーステナイト粒界に固溶状態で偏析することでppmオーダーの極微量でも鋼の焼入性を著しく高めることが知られ、高強度化に有効である。しかし、このことは同時に溶接熱影響部の硬化性を著しく高めることにもなる。とりわけ高い安全性(溶接熱影響部の高い破壊靭性)が求められる海洋構造物では、建造時の溶接入熱が比較的低く制限されており、その硬化性は一段と高まる。溶接熱影響部の硬化性は、前述したように溶接割れ感受性や溶接熱影響部靭性とも高い相関を有し、B(ボロン)を無条件に活用することには問題があった。また、B(ボロン)の高い焼入性を活用する場合、その効果はB(ボロン)が固溶状態で存在して初めて発揮するため、ボロン化合物の析出を制御する成分、プロセス制御が不可欠であり、TMCPとの組み合わせでは、調質処理での知見がそのまま適用できないケースがあった。だからといって調質処理、すなわち焼入−焼戻処理で製造することは、熱処理の工期やコストの面でTMCPとの比較上不利である。さらに近年では、環境負荷、省エネルギーの観点からも、非調質すなわちTMCP化が社会的要請となりつつあるのが実情である。
特許文献1にB添加のTMCP鋼が開示されているが、Cu、Ni量が低いことに加え、特性として溶接入熱5kJ/mm相当の再現熱サイクル(しかも、実溶接継手における多層溶接を模擬したものか否かも不明)におけるシャルピー衝撃吸収エネルギー値が開示されているにすぎず、実溶接継手部に対してもより厳格なCTOD特性が要求される海洋構造物用鋼板を対象としたものではないことは明らかである。
このような中で、後述する本願発明の主たるターゲットと同等の板厚、降伏強さを有する溶接継手部のき裂開口変位CTOD特性に優れる海洋構造物用鋼としては、例えば特許文献2に0.8%以上の比較的多いCuを含有するCu析出型鋼にかかる発明が開示されている。しかし、Cuは単独で多く添加すると、熱間圧延時にCuクラックが発生し、製造困難になるという問題がある。
特開2007−277689号公報 特開2011−1625号公報
本発明は、海洋構造物等の高い安全性を要求される大型溶接構造物用として溶接性、溶接熱影響部靭性に優れる厚手高強度鋼板およびその製造方法を提供するものである。
本発明の溶接性、溶接熱影響部靭性に優れる厚手高強度鋼板としての主たるターゲットは、板厚50〜100mm、引張強さ600〜800MPa、降伏強さ500〜650MPa級鋼で、用途は溶接継手部(溶接熱影響部)のき裂開口変位CTOD(crack−tip opening displacement)特性として最低CTOD値0.50mm以上が要求される海洋構造物用鋼板である。用途は特に限定するものではなく、溶接熱影響部靭性評価としては、シャルピー衝撃特性と比較し、CTOD特性の方がより厳しい評価法と考え、海洋構造物用鋼を主たるターゲットとしたものである。したがって、本発明は、船舶、鉄骨、橋梁、各種のタンクなど広く溶接構造物用鋼として適用できることはいうまでもない。
背景技術で指摘した各種の問題点、課題を解決するため、TMCP前提で、B(ボロン)を有効に活用する方法を鋭意探索、検討し、溶接性を損ねず、溶接熱影響部靭性を向上させる最良の手段を考案した。主なポイントは、(a)固溶B(ボロン)確保のためのB−N−Ti量バランスを適正化、(b)(固溶)Bによる溶接熱影響部の硬化性を緩和するための極低C化、(c)強度と溶接性、溶接熱影響部靭性確保のためのPCM適正化、(d)B(ボロン)添加鋼において溶接熱影響部の過剰な硬化性を緩和するためのMgとCaによる複合脱酸技術を用いた結晶粒微細化、(e)溶接熱影響部靭性確保のためのAlレス脱酸化、(f)粗大酸化物抑制のためのAlレス下での低O(酸素)化などである。これらポイントは、独立事象ではなく互いに密接な関係があるため同時に達成することは容易ではなく、本発明者らの系統的で緻密な実験により初めて実現できたものである。
本発明の要旨は以下のとおりである。
(1) 質量%で、
C:0.015〜0.045%、
Si:0.15%以下、
Mn:1.80〜2.20%、
P:0.008%以下、
S:0.005%以下、
Cu:0.40〜0.70%、
Ni:0.80〜1.80%、
Nb:0.005〜0.015%、
Mo:0.05〜0.25%、
Ti:0.005〜0.015%、
Mg:0.0003〜0.003%、
Ca:0.0003〜0.003%、
B:0.0004〜0.0020%、
N:0.0020〜0.0060%、
O:0.0015〜0.0035%、
Al:0.004%以下、
を含有し、残部が鉄および不可避的不純物の成分からなり、
Mg+Ca≦0.005%、
Ni/Cu>2.0、
N−Ti/3.4≧0%、
B−0.85(N−Ti/3.4)≧0.0004%、
下記式(1)で示すPCMが0.18〜0.23%
を満足することを特徴とする引張強さ600〜800MPa、降伏強さ500〜650MPa、溶接熱影響部のき裂開口変位の最低CTOD値0.50mm以上の特性を有する溶接性、溶接熱影響部靭性に優れた厚手高強度鋼板。
CM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Mo/15+5B ・・・・ 式(1)
ここで、各元素は鋼中に含有されている質量%である。
(2) 上記(1)に記載の鋼成分を有する鋼片または鋳片を、1000〜1100℃の温度に加熱後、950℃以上の温度での累積圧下量が30%以上、720〜950℃の温度で累積圧下量が40%以上で、累積総圧下量が60%以上として700〜750℃の温度で圧延を終了し、圧延終了後80秒以内に水冷を開始して280℃以下まで冷却し、その後さらに400〜550℃の温度範囲で焼戻しすることを特徴とする引張強さ600〜800MPa、降伏強さ500〜650MPa、溶接熱影響部のき裂開口変位の最低CTOD値0.50mm以上の特性を有する溶接性、溶接熱影響部靭性に優れた厚手高強度鋼板の製造方法。
本発明によれば、溶接性、溶接熱影響部靭性に優れた厚手高強度鋼を安価に提供することができ、海洋構造物などの溶接構造物の大型化と同時に、安全性を一段と高めることが可能となった。
以下本発明を詳細に説明する。
ます、本発明の溶接性、溶接熱影響部靭性に優れる厚手高強度鋼板の鋼成分の限定範囲と理由を述べる。ここで記載した%は質量%を意味する。
C:0.015〜0.045%
Bの高い焼入性を活用する本発明では、溶接熱影響部の過剰な硬化性を抑えるため、Cは比較的低く抑える必要がある。しかし、低過ぎると強度補償のため合金元素量を増やさざるを得ず、経済性を失する。合金コストを抑えつつ、本発明のターゲットである厚手材で降伏強さ500〜560MPa級鋼(鋼種としての強度グレードであって、実際の降伏強さの範囲でない)としての強度を安定して得るために本発明では0.015%以上に限定する。経済性の観点からは、0.020%以上が好ましく、0.025%以上がより好ましい。一方、0.045%超では、B効果と相俟って溶接熱影響部の硬化性が過剰となって溶接熱影響部靭性を劣化させるため、0.045%を上限とする。
Si:0.15%以下
Siは、特に溶接熱影響部で硬くて脆いMA(Martensite−Austenite)−constituent(以下MAと略記)生成を助長し、溶接熱影響部靭性を劣化させる。このため、Siは低いほど好ましいが、C量を比較的低い範囲に限定する本発明においては、0.15%までの含有であればMA生成量が少なく、溶接熱影響部靭性の観点から許容できる。しかし、溶接構造物用鋼としての多様な溶接条件を勘案すると少ない方が好ましいことは言うまでもなく、0.12%以下、さらには0.10%以下に制限することがより好ましい。
Mn:1.80〜2.20%
Mnは比較的安価な元素であるが、強度向上効果が大きく、母材および溶接熱影響部の靭性への悪影響も比較的小さい。AlレスTi脱酸とする本発明では、溶接熱影響部靭性を向上させるため、溶接熱影響部においてTi酸化物などを核とした粒内フェライト生成がポイントになるが、その際、Mnも重要な役割を果たしている。それは、Ti酸化物にMnSが析出し、その近傍にMnの希薄域が形成され、マトリックスより変態温度が高くなってフェライト変態を助長・促進するというものである。母材の強度−靭性、溶接熱影響部靭性、さらには合金コストなどを総合的に勘案し、本発明ではMnは1.80%以上に限定する。この下限には冶金上、技術上の臨界的な意味合いはなく、本発明が目的とする優れた特性が発現される範囲内で、成分的な特徴を明確にするために限定したものである。上限については、安価な元素でもあり極力活用したいところであるが、Mn量が多すぎると連続鋳造スラブの中心偏析やミクロ偏析が助長され、局所的な脆化域が形成され母材あるいは溶接熱影響部靭性を損ねる可能性が高まるため、2.20%以下に制限する。ただし、この上限の理由としたスラブの中心偏析やミクロ偏析は、今後、鋳造技術の進歩などにより緩和、解消される可能性もあり、冶金的な臨界意義を有する限界ではない。
P:0.008%以下、S:0.005%以下
P、Sは、不可避的不純物として含有され、母材靭性、HAZ靭性からともに少ない方が良いが、工業生産的な制約もあり、それぞれ0.008%、0.005%を上限とした。より良好なHAZ靭性を得るために、それぞれP:0.005%以下、S:0.003%以下が望ましい。
Cu:0.40〜0.70%
Cuは、母材の強度を向上させる一方で、母材および溶接熱影響部の靭性の劣化程度は比較的小さいため、有用な元素である。本発明がターゲットとする高強度鋼においては、0.40%以上の添加が好ましい。しかし、Cuは、0.70%を超えると析出硬化現象を示すようになり、鋼材の材質、特に強度が不連続的に大きく変化してしまう。このため、本発明では、強度変化が連続的で制御しやすい範囲として0.70%以下に限定する。好ましくは0.65%以下である。Cu量を0.70%以下に限定することで、後述するNi量とも相俟って熱間圧延時のCuクラック発生の危険性がほとんどなくなると言う効果も有する。
Ni:0.80〜1.80%、およびNi/Cu>2.0
Niは、高靭化元素として知られ、溶接熱影響部の靭性の劣化が少なく、母材の強度、靭性を向上させる効果がある。したがって、本発明のような高強度鋼においては、極めて有用な元素で、特に本発明のような極低Cでは、合金元素による強度補償が必須であり、少なくとも0.80%以上含有させる必要がある。しかし、Niは高価な合金でもあり、含有量は強度、靭性等必要な特性が得られる最小限に抑えることが好ましい。本発明がターゲットとする強度および最大板厚(100mm)を考慮した場合、最大1.80%まで必要であり、これを上限とするが、特性あるいは冶金的な上限ではないことは言うまでもない。なお、前述したようにやや多いCuを含有する本発明鋼においては、鋳片のCu割れを抑制するため、NiはCu量の1/2超を含有させることが有効であり、Ni/Cu>2.0に限定する。
Nb:0.005〜0.015%
Nbは、圧延工程でのオーステナイト未再結晶温度域を高温域に広げ、組織の微細化に有効な制御圧延効果を享受する上で有用な元素である。組織の微細化は、強度、靭性をともに向上させる有効な手段である。この効果を確実に享受する上で、少なくとも0.005%の含有が必要である。このような母材には極めて有用な効果を発現するNbも、溶接熱影響部では硬化性を増大させ、MA生成を助長するなどその靭性には有害である。このため、上限は0.015%に抑えなければならない。好ましくは0.013%以下、さらに好ましくは0.011%以下とすべきである。
Mo:0.05〜0.25%
Moは、母材の強度向上の観点からはきわめて有効で、本発明のような厚手高強度鋼においては、不可欠の元素である。特に、Bを活用する本発明においては、両者を同時に含有することでより一層の焼入性向上効果を発現する。このようなMoの優れた効果を享受するためには、少なくとも0.05%の含有が必要である。しかし、効果が大きいゆえに、多過ぎる添加は硬化性を著しく高め、MA生成も顕著に助長するため、0.25%以下に制限する必要がある。0.20%以下に抑えることがさらに好ましい。
Ti:0.005〜0.015%、およびN−Ti/3.4≧0%
Tiは0.005%以上含有することで、Ti窒化物を生成させミクロ組織を微細化させることにより靭性向上に大きく寄与する。しかし、含有量が多くなり化学量論的にNに対して過剰になると、窒化物形成後の過剰なTiはTiCを生成し、溶接熱影響部の靭性を劣化させる可能性が高まるため、0.015%を上限とする。また、それと同時にTiC生成を極力防止する観点から、請求項2において、Nとの化学量論的関係として、N過剰(Ti不足)を意味するN−Ti/3.4≧0%に限定する。なお、厳密には脱酸によるTiの消費も考慮すべきであるが、煩雑さを避けるとともに、実質的に大きな影響がないことを実験的に確認している。
Mg:0.0003〜0.003%、
Mgは本発明の主たる合金元素の一つである。B(ボロン)を添加し、その高い焼入性を活用する本発明においては、溶接熱影響部、特に溶融線近傍の過剰な硬化を緩和するため、オーステナイト粒を可能な限り小さくすることが不可欠である。そのためには、高温での安定な酸化物を微細に分散させ、結晶粒成長をピニングすることが有効であり、Mgが重要な役割を担う。Mgは、主に脱酸剤あるいは硫化物生成元素として添加されるが、0.003%を越えて添加されると、粗大な酸化物あるいは硫化物が生成し易くなり、母材およびHAZ靭性の低下をもたらす。しかしながら、0.0003%未満の添加では、ピニング粒子として必要な酸化物の生成が十分に期待できなくなるため、その添加範囲を0.0003〜0.003%と限定する。
Ca:0.0003〜0.003%、
Caは硫化物を生成することにより伸長MnSの生成を抑制し、鋼材の板厚方向の特性、特に耐ララティアー性を改善する。さらに、CaはMgと同様な効果を有していることから、本発明の重要な元素である。Caは0.0003%未満では、十分な効果が得られないので下限値を0.0003%にした。逆に、Caが0.003%を超えるとCaの粗大酸化物個数が増加し、超微細な酸化物あるいは硫化物の個数が低下するため、その上限を0.003%とする。
Mg+Ca≦0.005%
MgとCaは同時に添加され、いずれも強力な脱酸元素であることから、粗大な介在物を生成する危険が大きく靭性が劣化するため、その合計量としては最大でも0.005%とする必要がある。0.004%以下に抑えることがより好ましい。
B:0.0004〜0.0020%、およびB−0.85(N−Ti/3.4)≧0.0004%
Bは、本発明においてキーとなる元素の一つである。Bの焼入性向上効果はきわめて大きく、Bを活用することで合金元素を大幅に抑えることが可能となる。このためのBの含有量は、少なくとも0.0004%は必要である。しかし、単にB含有量だけを規定するだけでは不十分である。Bの焼入性を活用するためには、固溶状態で存在させる必要があるからである。Bは、窒化物を形成しやすく、Nとの化学量論的バランスも重要となる。ただし、窒化物形成能はBよりTiの方がより高いため、それも勘案し、B−0.85(N−Ti/3.4)≧0.0004%に限定した。上限については、必要以上に含有させても効果が飽和するため、発明者らが鋼の特性に悪影響をおよぼさない範囲として実験的に確認した範囲で0.0020%としたが、必ずしも臨界的意味合いを有するものではない。B−0.85(N−Ti/3.4)の上限は特に限定しないが、各元素の限定範囲から自ずと限定されるものである。
N:0.002〜0.006%
Nは、製鋼上不可避的に含有するもので、必要以上に低減することは製鋼負荷が高く、工業生産上好ましくない。むしろNは、Tiを添加することで窒化物を形成し、しかもその窒化物は高温で安定であるため、鋼材の熱間圧延に先立つ加熱時あるいは溶接溶融線から若干離れた溶接熱影響部のオーステナイト粒の成長粗大化をピン止めする効果を有するため、0.002%以上含有することが好ましい。しかし、多すぎる含有は、上述したようにBと結合して窒化物を形成する可能性が高まり、Bの焼入性向上効果を減殺することになる。上述したB、Tiの絶対量と化学量論的関係から、自ずと上限は制約されるが、それ以外にも0.006%超では鋼片製造時に表面疵が発生するため、上限を0.006%とした。好ましくは0.0055%以下、さらに好ましくは0.005%以下である。
O:0.0015〜0.0035%
Oは、溶接熱影響部での粒内フェライト生成核としてのTi酸化物の生成性から0.0015%以上が必須である。しかし、Oが多すぎると酸化物のサイズおよび個数が過大となって、むしろ脆性破壊の発生起点として作用する可能性が高まり、結果として靭性を劣化させることになるため、上限は0.0035%を制限する必要がある。より良好で、安定した溶接熱影響部靭性を得るためには、0.0030%以下、より好ましくは0.0028%以下とすることが望ましい。
Al:0.004%以下、
AlレスTi脱酸の本発明においては、不可避的不純物の一つである。請求項2において、あえて上限を限定するのは、不可避といえども含有量が0.004%を超えると、酸化物の組成が変化し、粒内フェライトの核として機能しなくなる可能性が高まるため、0.004%以下に限定する。
個々の元素を上記のように限定した上で、さらに総量規制とも言うべき下記式(1)のPCMを適正範囲に限定する必要がある。なお、式(1)は溶接割れ感受性指数(PCM)として公知の式である。各元素がすべて限定範囲であっても、すべて下限または上限の場合には、焼入性が不足または過剰となって、前者の場合は厚手で高強度化が達成できず、後者の場合は溶接熱影響部の硬化性、MA生成が過剰となって、靭性確保ができないためである。本発明のターゲットとする板厚で所定の強度を安定して確保し、かつ溶接熱影響部靭性も安定して確保するためには、PCMを0.18〜0.23%とする必要がある。
CM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Mo/15+5B ・・・・ (1)
以上のように鋼の成分を限定した上で、厚手高強度鋼を安定して工業生産するためには、製造方法も限定する必要がある。
本発明鋼は工業的には連続鋳造法で製造することが好ましい。その理由は、溶鋼の凝固冷却速度が速く、スラブ中に微細なTi酸化物とTi窒化物を多量に生成することが可能なためである。
スラブの圧延に際し、その再加熱温度は1000〜1100℃とする必要がある。再加熱温度が1100℃を超えるとTi窒化物が粗大化して母材の靭性劣化やHAZ靭性改善効果が期待できないためである。また、1000℃未満の再加熱温度では、圧延反力が大きくなって圧延負荷が高まり、生産性を阻害するためである。
再加熱後は、TMCPでの製造が必須である。まず、950℃以上の温度での累積圧下量が30%以上の圧延をおこなう。高温域での圧延は、加熱ままの粗大なオーステナイトを整細粒化するためで、累積圧下量は多いほど好ましいが、鋳片厚およびその後の圧延条件により制約を受ける。高温状態の圧延組織は実際には把握すべくもないが、本発明者らの向上およびラボ実験では累積圧下量は30%以上であれば、その後の圧延−冷却条件が適正範囲であれば特性が安定する。
次いで、720〜950℃の温度で累積圧下量が40%以上で、累積総圧下量が60%以上として700〜750℃の温度で圧延を終了させる。これらの温度域は、概ねオーステナイトの未再結晶温度域である。しかし、厚手材では板厚方向に温度分布を有し、板厚中心部近傍は温度が高いため、未再結晶温度域圧延が不十分となるケースがある。そのため、本発明は、二段階に温度、累積圧下量を限定するものである。720〜950℃の温度で累積圧下量が40%以上の圧延は、表裏面表層から概ね板厚1/4までの最低限必要なオーステナイト未再結晶圧延量である。さらに、累積総圧下量を60%以上として700〜750℃の温度で圧延を終了するのは、板厚中心部でも組織微細化できる程度にオーステナイト未再結晶域での圧下を付与するためである。板厚中心部は、相対的にオーステナイト未再結晶域での圧下量が少ないのは已むを得ないが、本発明に限定する比較的低い加熱温度、高温域での適正圧下と相俟って、良好な強度−靭性バランスを確保し得る程度に組織を微細化することが可能となる。これら限定範囲を逸脱する圧延条件では、特に、板厚中心部靭性が劣ることを実験的に確認している。
さらに、圧延後の冷却は、圧延終了後80秒以内に水冷を開始して280℃以下まで冷却する必要がある。圧延後は速やかに水冷を開始することが好ましいが、大型の実生産設備においては、圧延機端から冷却設備まである程度の搬送時間を要することは避けられない。その場合でも、圧延後冷却までの放冷間にフェライトが析出することは強度上も、また放冷での析出のためそのフェライトは粗大である可能性高く靭性上も好ましくない。このため、圧延終了後80秒以内に水冷を開始する必要がある。好ましくは60秒以内である。水冷は、伝熱ネックとなる板厚中心部でも完全に変態が完了するまで冷却する必要があるため、280℃以下までの冷却が必要である。なお、本発明がターゲットとする厚手材の板厚中心部でも加速冷却効果を享受するため、概ね1.2m/m/分以上の水量密度で冷却することが好ましい。
冷却後は、さらに400〜550℃の温度範囲で焼戻ししなければならない。焼戻処理をおこなうことで、母材の強度−靭性バランスが改善するだけでなく、高精度に安定して所定の範囲に制御できる。さらに、冷却時の不均一性も緩和され、鋼材内の残留応力解消にも効果を有し、それらに起因した切断時の形状変化も抑制される。400℃未満での焼戻しではそれらの効果が小さく、550℃を超える焼戻しでは、強度低下が大きく、本発明がターゲットとする高強度の確保が困難である。
なお、上述した温度はいずれも鋼材表面温度である。
以下、発明例及び比較例に基づいて本発明を説明する。
転炉−連続鋳造−厚板工程で種々の鋼成分の厚鋼板を製造し、母材特性ならびに溶接熱影響部の靭性を評価した。
溶接は、一般的に試験溶接として用いられている潜弧溶接(SAW)法で、溶接溶け込み線(FL)が垂直になるようにレ型開先で溶接入熱は4.5kJ/mmの多層盛りとした。溶接熱影響部の靭性評価は、BS(British Standards)規格5762に準拠したCTOD試験をおこなった。ノッチ位置はGCHAZ(coarse−grained HAZ)とよばれる溶接溶融線で、試験温度−20℃でそれぞれ6本の試験を実施した。
表1に鋼の化学成分を示し、表2に製造条件および母材特性、溶接熱影響部靭性(CTOD特性)を示す。本発明で製造した鋼板(本発明鋼:鋼成分No.1〜15及び発明例No.A〜O)は、降伏強さが500〜650MPa、引張強さが600〜700MPa、母材靭性がvTrs試験結果の鋼板1/4厚位置で−64〜−79℃、鋼板1/2厚位置で−38〜−47℃、−20℃の最低CTOD値が0.75〜0.90mmの良好な破壊靭性を示した。
これに対し、鋼成分および/または製造方法が本発明の限定範囲を逸脱する比較例(鋼成分No.16〜28及び比較例No.a〜o)は、母材強度が低かったり、母材靭性が劣っていたり、あるいは溶接熱影響部靭性が劣っている。
即ち、比較例a〜oは鋼成分が本発明範囲外で上記機械的性質が満足されるものではなかった。特にまた、鋼成分21による比較例fは、Ni/Cu>2.0を満足していないため、熱間圧延時にクラックが生じ、製造が困難となった。
また、比較鋼p〜tは、製造条件が本願範囲から逸脱しているため母材靭性が劣っている。比較鋼uは、圧延終了〜冷却開始までの時間が長すぎたため降伏強さ、引張強さが共に低かった。比較鋼vは、焼き戻し温度が高すぎたため強度低下が大きくかった。比較鋼wは、焼き戻しを実施していないため母材靭性が低かった。
Figure 2013256699
Figure 2013256699

Claims (2)

  1. 質量%で、
    C:0.015〜0.045%、
    Si:0.15%以下、
    Mn:1.80〜2.20%、
    P:0.008%以下、
    S:0.005%以下、
    Cu:0.40〜0.70%、
    Ni:0.80〜1.80%、
    Nb:0.005〜0.015%、
    Mo:0.05〜0.25%、
    Ti:0.005〜0.015%、
    Mg:0.0003〜0.003%、
    Ca:0.0003〜0.003%、
    B:0.0004〜0.0020%、
    N:0.0020〜0.0060%、
    O:0.0015〜0.0035%、
    Al:0.004%以下、
    を含有し、残部が鉄および不可避的不純物の成分からなり、
    Mg+Ca≦0.005%、
    Ni/Cu>2.0、
    N−Ti/3.4≧0%、
    B−0.85(N−Ti/3.4)≧0.0004%、
    下記式(1)で示すPCMが0.18〜0.23%
    を満足することを特徴とする、引張強さ600〜800MPa、降伏強さ500〜650MPa、溶接熱影響部のき裂開口変位の最低CTOD値0.50mm以上の特性を有する溶接性、溶接熱影響部靭性に優れた厚手高強度鋼板。
    CM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni/60+Mo/15+5B ・・・・ 式(1)
    ここで、各元素は鋼中に含有されている質量%である。
  2. 請求項1に記載の鋼成分を有する鋼片または鋳片を、1000〜1100℃の温度に加熱後、950℃以上の温度での累積圧下量が30%以上、720〜950℃の温度で累積圧下量が40%以上で、累積総圧下量が60%以上として700〜750℃の温度で圧延を終了し、圧延終了後80秒以内に水冷を開始して280℃以下まで冷却し、その後さらに400〜550℃の温度範囲で焼戻しすることを特徴とする、引張強さ600〜800MPa、降伏強さ500〜650MPa、溶接熱影響部のき裂開口変位の最低CTOD値0.50mm以上の特性を有する溶接性、溶接熱影響部靭性に優れた厚手高強度鋼板の製造方法。
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