JP2013256650A - 伸縮性インク組成物 - Google Patents
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Abstract
【課題】変形可能な基材の上に堅牢性の高い画像の印刷を含むインクジェット印刷に適した伸縮性インク組成物。
【解決手段】水と、共溶媒と、界面活性剤と、着色剤と、ポリウレタンエラストマーとのエマルションからなり、変形可能な基材の上に堅牢性の高い画像が印刷できる伸縮性インク組成物。前記ポリウレタンエラストマーは、ジオールまたはジアミンを連鎖延長剤として含み、ポリオールとイソシアネートの生成物である、伸縮性インク組成物。
【選択図】なし
【解決手段】水と、共溶媒と、界面活性剤と、着色剤と、ポリウレタンエラストマーとのエマルションからなり、変形可能な基材の上に堅牢性の高い画像が印刷できる伸縮性インク組成物。前記ポリウレタンエラストマーは、ジオールまたはジアミンを連鎖延長剤として含み、ポリオールとイソシアネートの生成物である、伸縮性インク組成物。
【選択図】なし
Description
本実施形態は、変形可能な基材の上に記号または画像を印刷するのに適したインク組成物に関する。具体的には、本明細書には、伸縮性インク組成物が開示される。これらのインク組成物をインクジェット印刷に使用することができる。
変形可能な基材の上に記号または画像を印刷することは、例えば、可とう性医療用デバイス、手術用器具および移植可能な医療用デバイス、人造皮膚、繊維製品(例えば、伸縮性水着用)、ゴム製品(例えば、タイヤ、チューブ、ケーブル)などを含む多くの用途にとって望ましい。ゴムおよびある種の繊維製品に基づく消費製品は、伸縮性でもある。基材が大きく変形可能な特徴を有するため、このような基材の上に印刷し、優れた画質、画像の堅牢性、画像の寿命を達成するには、伸縮性インクが望ましい。
したがって、既知の組成物およびプロセスがこれらの意図する目的に適しているものの、特定の特徴を有する改良されたインク組成物が依然として必要である。具体的には、変形可能な基材または伸縮性基材の上に印刷するのに適したインク組成物が依然として必要である。さらに、多数のサイクルで伸びたり緩和したりすることができる堅牢性の高い画像を作成する伸縮性インクが依然として必要である。また、良好な色安定性を有する伸縮性インクも必要である。また、光、化学物質、水、酸化性気体のような環境因子への良好な耐性を示し、そのため、疎水性かつ耐水性の画像を作成する伸縮性インクも必要である。理想的には、伸縮性インクは、室内および室外での用途に適しているだろう。最後に、このようなインクをデジタルで塗布することが可能なことが望ましいだろう。
本明細書に示す実施形態によれば、水と、共溶媒と、界面活性剤と、着色剤と、ポリウレタンエラストマーとを含む伸縮性インク組成物が提供され、この伸縮性インク組成物は、変形可能な基材の上に堅牢性の高い画像を印刷し、作成することができる。
本実施形態は、ポリウレタンエラストマーと、着色剤と、界面活性剤とを含む水系インク配合物を提供する。さらなる実施形態では、インク配合物は、ポリウレタンエラストマーのエマルションを、顔料分散物および界面活性剤と組み合わせて含む。この配合物は、種々の変形可能な基材(例えば、伸縮性ラテックスゴム基材)の上にインクジェット印刷することができ、画像の寿命が長い伸縮性インク組成物を提供する。印刷した画像は、一般的に、その上に印刷するのが困難な変形可能な基材の上で優れた性能を示す。
一般的な実施形態では、伸縮性インク組成物は、エラストマー材料のエマルションを含む水系配合物に基づく。エラストマーは、Collins English Dictionaryによって、変形力が取り除かれると、元々の形状に戻ることができる任意の材料(例えば、天然ゴムまたは合成ゴム)であると定義される。
いくつかの実施形態では、エラストマー材料は、ポリウレタンエラストマーである。ポリウレタンエラストマーは、本開示の目的のために、上のエラストマーの定義に従って挙動するポリウレタンである。ポリウレタンは、優れた耐化学薬品性および耐水性を示すことが知られている。したがって、本実施形態は、室外で使用する用途および/または水分または水にさらされることを含む用途に特に適した伸縮性インクを提供する。
ポリウレタンは、以下の構造を有するウレタン基を含むポリマーである。
一般的に、ポリウレタンエラストマーは、ジオールまたはジアミンを連鎖延長剤として含む、ポリオールとイソシアネートの生成物である。ポリウレタンエラストマーを作成するための例示的なスキームを以下に示す。
ポリオールのM部分は、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカプロラクトン、ポリブタジエンなどであってもよい。通常は、分子量が約300〜約5000、または約500〜約4000、または約600〜約3000である。
ジイソシアネートのR1は、約4〜約24個の炭素原子を含む(約6〜約18個の炭素原子を含む)芳香族基または脂肪族基であってもよく、つまり、ジイソシアネートは、芳香族ジイソシアネートまたは脂肪族ジイソシアネートであってもよい。例示的なジイソシアネートとしては、限定されないが、4,4’−パラフェニレンジイソシアネート、ジトルエンジイソシアネート、m−キシリレンジイソシアネート、m−テトラメチルキシレンジイソシアネート、p−テトラメチルキシレンジイソシアネート、メチレンジフェニル 4,4’−ジイソシアネート、トルエンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、4、4’−ジシクロヘキシルメタンジイソシアネート、trans−4,4’−シクロヘキシルジイソシアネート、イソホロンジイソシアネートなどが挙げられる。連鎖延長剤は、ジオールとジアミンの両方を含む。R1と同様に、R2およびR3は、約4〜約24個の炭素原子を含む(約6〜約18個の炭素原子を含む)芳香族基または脂肪族基であってもよい。例示的な連鎖延長剤としては、限定されないが、ジ(メチルチオ)−2,4−トルエンジアミン、ジ(メチルチオ)−2,6−トルエンジアミン、3,3’−ジクロロ−4,4’−ジアミノジフェニルメタン(MOCA)、トリメチレングリコールジ−アミノベンゾエート(TMAB)、3,3’−ジメチル−4,4’−ジアミノ−ジシクロヘキシルメタン、エチレングリコール、1,4−ブタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、エタノールアミン、1,4−ジヒドロキシジエチルベンゼンなどが挙げられる。結果として、M部分を含むポリオールは、柔らかいセグメントとして機能し、一方、ジイソシアネートおよび連鎖延長剤は、固いセグメントを生成するだろう。
具体的な実施形態では、ポリウレタンは、脂肪族ポリウレタンである。さらなる実施形態では、ポリウレタンは、単一要素のポリエステルに基づくポリウレタンエラストマー、例えば、Dow Chemical製のMonothaneTMである。ある実施形態では、ポリウレタンエラストマーを室温で硬化させることができる。ポリウレタンは、低コスト材料であり、そのため、このエラストマーを本実施形態に使用すると、製造コストを下げるのに役立つ。
いくつかの実施形態では、伸縮性インク組成物は、エラストマー材料のエマルションを含む水系配合物に基づき、エラストマー材料は、平均粒径が約30ナノメートル(nm)〜約1000nm、または約50〜約600nm、または約50〜約300nmである。具体的な実施形態では、エマルションは、ナノサイズの材料粒子を含む。例えば、このような例では、エラストマー材料のエマルションが、粒径が約30〜約1000nm、または約50〜約600nmのナノサイズの粒子を含む。このような実施形態では、粒径が約30〜約1000nm、または約50〜約600nm、または約50〜約300nmの粒子を含む着色剤をエマルションに分散させる。
いくつかの実施形態では、ポリウレタンエラストマーは、任意の望ましい量または有効な量で、一実施形態では、インクの少なくとも約0.1重量%、別の実施形態では、少なくとも約1重量%、さらに別の実施形態では、少なくとも約2重量%、一実施形態では、約25重量%以下、別の実施形態では、約20重量%以下、さらに別の実施形態では、約15重量%以下の量で存在するが、その量は、これらの範囲から外れていてもよい。
配合物は、着色剤分散物をさらに含む。着色剤は、顔料または染料であってもよい。いくつかの実施形態では、着色剤分散物は、平均粒径が約20〜約500nm、または約20〜約400nm、または約30〜約300nmである。
適切な界面活性剤を用い、なんら凝集物を生成することなく、ポリウレタンエマルションを着色剤分散物と混合する。結果として、着色剤は、ポリウレタンマトリックス全体に均質に分散する。次いで、混合物の粘度をインクジェット印刷のために調節することができる。変形可能な基材の上に印刷し、乾燥させた後、インク組成物は、堅牢製の高い画像を生成し、この画像は、数千回のサイクルの間、150%まで伸ばすことができた。さらなる実施形態では、画像を数百サイクルの間300%まで伸ばすことができ、または数百回のサイクルの間500%まで伸ばすことができる。
本明細書に開示するインクは、水系液体媒剤を含有する。液体媒剤は、単に水からなっていてもよく、または、水と水溶性または水混和性の有機要素(共溶媒と呼ばれる)、湿潤剤など(以下、共溶媒と呼ぶ)、例えば、脂肪族アルコール、芳香族アルコール、ジオール、グリコールエーテル、ポリグリコールエーテル、長鎖アルコール、一級脂肪族アルコール、二級脂肪族アルコール、1,2−アルコール、1,3−アルコール、1,5−アルコール、エチレングリコールアルキルエーテル、プロピレングリコールアルキルエーテル、メトキシル化グリセロール、エトキシル化グリセロール、ポリエチレングリコールアルキルエーテルの高級同族体などを含むアルコールおよびアルコール誘導体を含んでいてもよく、具体的な例としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、ジエチレングリコール、グリセリン、ジプロピレングリコール、ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、トリメチロールプロパン、1,5−ペンタンジオール、2−メチル−1,3,−プロパンジオール、2−エチル−2−ヒドロキシメチル−1,3−プロパンジオール、3−メトキシブタノール、3−メチル−1,5−ペンタンジオール、1,3−プロパンジオール、1,4−ブタンジオール、2,4−ヘプタンジオールなど、が挙げられ、また、適切なのは、アミド、エーテル、尿素、置換尿素、例えば、チオ尿素、エチレン尿素、アルキル尿素、アルキルチオ尿素、ジアルキル尿素、ジアルキルチオ尿素、カルボン酸およびその塩、例えば、2−メチルペンタン酸、2−エチル−3−プロピルアクリル酸、2−エチル−ヘキサン酸、3−エトキシプロパン酸など、エステル、有機スルフィド、有機スルホキシド、スルホン(例えば、スルホラン)、カルビトール、ブチルカルビトール、セロソルブ、エーテル、トリプロピレングリコールモノメチルエーテル、エーテル誘導体、ヒドロキシエーテル、アミノアルコール、ケトン、N−メチルピロリジノン、2−ピロリジノン、シクロヘキシルピロリドン、アミド、スルホキシド、ラクトン、高分子電解質、メチルスルホニルエタノール、イミダゾール、1,3−ジメチル−2−イミダゾリジノン、ベタイン、糖類、例えば、1−デオキシ−D−ガラクチトール、マンニトール、イノシトールなど、置換および非置換のホルムアミド、置換および非置換のアセトアミド、および他の水溶性または水混和性の物質、およびこれらの混合物が挙げられる。水と、水溶性または水混和性の有機液体との混合物が液体媒剤として選択される場合、水と有機物の比率は、一実施形態では、約100:0〜約30:70、別の実施形態では、約97:3〜約40:60、さらに別の実施形態では、約95:5〜約60:40であるが、この比率は、これらの範囲から外れていてもよい。液体媒剤の非水要素は、一般的に、沸点が水(100℃)より高い湿潤剤または共溶媒として機能する。インク媒剤の有機要素は、インクの表面張力を調整し、インクの粘度を変え、着色剤を溶解または分散し、および/またはインクの乾燥特性に影響を与えるように機能させることもできる。本明細書に開示するインク組成物では、液体媒剤は、一実施形態では、インクの約70〜約99.9重量%、別の実施形態では、インクの約80〜約99.5重量%、さらに別の実施形態では、約90〜約99重量%の量で存在していてもよいが、その量は、これらの範囲から外れていてもよい。
本明細書に開示するインクは、着色剤も含有する。着色剤は、染料、顔料、またはこれらの混合物であってもよい。適切な染料の例としては、アニオン染料、カチオン染料、非イオン染料、双性イオン性染料などが挙げられる。染料は、インク組成物中に、任意の望ましい量または有効な量で、一実施形態では、インクの約0.05〜約15重量%、別の実施形態では、約0.1〜約10重量%、さらに別の実施形態では、約1〜約5重量%の量で存在していてもよいが、その量は、これらの範囲から外れていてもよい。
本明細書に開示するインク組成物の中で、顔料は、望ましい着色度を達成するために任意の有効な量で存在し、一実施形態では、インクの約0.1〜約15重量%、別の実施形態では、約1〜約10重量%、さらに別の実施形態では、約2〜約7重量%の量で存在するが、その量は、これらの範囲から外れていてもよい。
本明細書に開示するインクは、界面活性剤も含有する。インク中にポリウレタンエラストマーのエマルションを生成する任意の活性剤を使用することができる。適切な界面活性剤の例としては、アニオン系界面活性剤、カチオン系界面活性剤、非イオン系界面活性剤、双性イオン性界面活性剤など、およびこれらの混合物が挙げられる。適切な界面活性剤の例としては、アルキルポリエチレンオキシド、アルキルフェニルポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシドブロックコポリマー、アセチレン系ポリエチレンオキシド、ポリエチレンオキシド(ジ)エステル、ポリエチレンオキシドアミン、プロトン化ポリエチレンオキシドアミン、プロトン化ポリエチレンオキシドアミド、ジメチコーンコポリオール、置換アミンオキシドなどが挙げられ、具体例としては、一級、二級、三級のアミン塩化合物、例えば、塩酸塩、ラウリルアミンの酢酸塩、ココナツアミン、ステアリルアミン、ロジンアミン;四級アンモニウム塩型化合物、例えば、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、セチルトリメチルアンモニウムクロリド、ベンジルトリブチルアンモニウムクロリド、塩化ベンザルコニウムなど;ピリジニウム塩型化合物、例えば、セチルピリジニウムクロリド、セチルピリジニウムブロミドなど;非イオン系界面活性剤、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンアルキルエステル、アセチレンアルコール、アセチレングリコール;他の界面活性剤、例えば、2−ヘプタデセニル−ヒドロキシエチルイミダゾリン、ジヒドロキシエチルステアリルアミン、ステアリルジメチルベタイン、ラウリルジヒドロキシエチルベタイン;フルオロ界面活性剤など、およびこれらの混合物が挙げられる。非イオン系界面活性剤のさらなる例としては、ポリアクリル酸、メタロース、メチルセルロース、エチルセルロース、プロピルセルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシメチルセルロース、ポリオキシエチレンセチルエーテル、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルエーテル、ポリオキシエチレンオクチルフェニルエーテル、ポリオキシエチレンオレイルエーテル、ポリオキシエチレンソルビタンモノラウレート、ポリオキシエチレンステアリルエーテル、ポリオキシエチレンノニルフェニルエーテル、ジアルキルフェノキシポリ(エチレンオキシ)エタノール(IGEPAL CA−210TM、IGEPAL CA−520TM、IGEPAL CA−720TM、IGEPAL CO−890TM、IGEPAL CO−720TM、IGEPAL CO−290TM、IGEPAL CA−210TM、ANTAROX 890TM、ANTAROX 897TMとしてRhone−Poulencから入手可能である)が挙げられる。適切な非イオン系界面活性剤の他の例としては、SYNPERONIC PE/Fとして入手可能なポリエチレンオキシドおよびポリプロピレンオキシドのブロックコポリマーが挙げられ、例えば、SYNPERONIC PE/F 108が挙げられる。適切な非イオン系界面活性剤の他の例としては、サルフェートおよびスルホネート、ドデシル硫酸ナトリウム(SDS)、ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ドデシルナフタレン硫酸ナトリウム、ジアルキルベンゼンアルキルサルフェートおよびスルホネート、例えば、Aldrichから入手可能なアビエチン酸のような塩、第一工業製薬から入手可能なNEOGEN RTM、NEOGEN SCTM、これらの組み合わせなどが挙げられる。適切なアニオン系界面活性剤の他の例については、Dow Chemical Company製のDOWFAXTM2A1、アルキルジフェニルオキシドジスルホネート、および/またはテイカ株式会社(日本)製の分岐ドデシルベンゼンスルホン酸ナトリウムTAYCA POWER BN2060が挙げられる。通常は正に帯電した適切なカチオン系界面活性剤の他の例としては、アルキルベンジルジメチルアンモニウムクロリド、ジアルキルベンゼンアルキルアンモニウムクロリド、ラウリルトリメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルメチルアンモニウムクロリド、アルキルベンジルジメチルアンモニウムブロミド、塩化ベンザルコニウム、セチルピリジニウムブロミド、C12,C15,C17トリメチルアンモニウムブロミド、四級化ポリオキシエチルアルキルアミンのハロゲン化物塩、ドデシルベンジルトリエチルアンモニウムクロリド、Alkaril Chemical社から入手可能なMIRAPOLTMおよびALKAQUATTM、Kao Chemicalsから入手可能なSANIZOLTM(塩化ベンザルコニウム)など、およびこれらの混合物が挙げられる。任意の2種類以上の界面活性剤の混合物を使用することができる。界面活性剤は、任意の望ましい量または有効な量で、一実施形態では、インクの少なくとも約0.01重量%、一実施形態では、インクの約5重量%以下の量で存在するが、その量は、これらの範囲から外れていてもよい。界面活性剤は、ある場合には分散剤と呼ばれることも注記しておくべきである。
一実施形態では、ポリウレタンエラストマーは、引張強度が、ASTM D412Cによって測定すると、少なくとも約0.5MPaであり、別の実施形態では、少なくとも約1.0MPa、さらに別の実施形態では、少なくとも約3.0MPa、別の実施形態では、少なくとも約5.0mPa、一実施形態では、約25MPa以下、別の実施形態では、約20MPa以下、さらに別の実施形態では、約18MPa以下であるが、引張強度はこれらの範囲から外れていてもよい。
一実施形態では、ポリウレタンエラストマーは、破断点伸びが、ASTM D412Cによって測定すると、少なくとも約150%、別の実施形態では、少なくとも約200%、さらに別の実施形態では、少なくとも約400%、一実施形態では、約1100%以下、別の実施形態では、約1000%以下、さらに別の実施形態では、約800%以下であるが、破断点伸びはこれらの範囲から外れていてもよい。
一実施形態では、ポリウレタンエラストマーは、硬度(ショアA)値が、ASTM 2240によって測定すると、少なくとも約20、別の実施形態では、少なくとも約30、さらに別の実施形態では、少なくとも約40、一実施形態では、約90以下、別の実施形態では、約85以下、さらに別の実施形態では、約80以下であるが、硬度はこれらの範囲から外れていてもよい。
一実施形態では、ポリウレタンエラストマーは、ガラス転移温度が、少なくとも約−70℃、別の実施形態では、少なくとも約−50℃、さらに別の実施形態では、少なくとも約−40℃、一実施形態では、約25℃以下、別の実施形態では、約0℃以下、さらに別の実施形態では、約−10℃以下であるが、Tgはこれらの範囲から外れていてもよい。
インク組成物は、架橋剤をさらに含んでいてもよい。いくつかの実施形態では、架橋剤は、有機アミン、ジヒドロキシ芳香族化合物、イソシアネート、ペルオキシド、金属酸化物など、およびこれらの混合物である。架橋によって、インク組成物から作られる画像の物理特性をさらに高めることができる。架橋剤は、任意の望ましい量または適切な量で、一実施形態では、インクの少なくとも約0.1重量%、別の実施形態では、少なくとも約1重量%、さらに別の実施形態では、少なくとも約5重量%、一実施形態では、約20重量%以下、別の実施形態では、約15重量%以下、さらに別の実施形態では、約10重量%以下の量で存在していてもよいが、その量は、これらの範囲から外れていてもよい。
インクに対する他の任意要素の添加剤としては、殺虫剤、殺真菌剤、pH制御剤(例えば、酸または塩基)、リン酸塩、カルボン酸塩、亜硫酸塩、アミン塩、バッファー溶液など、捕捉剤、例えば、EDTA(エチレンジアミン四酢酸)、粘度調整剤、レベリング剤など、およびこれらの混合物が挙げられる。
一実施形態では、インク組成物は、低粘度組成物である。「低粘度」との用語は、従来の高粘度インク(例えば、粘度が少なくとも1,000cpsである傾向があるスクリーン印刷インク)に対するものとして使用される。具体的な実施形態では、本明細書に開示するインクは、粘度が、一実施形態では、約100cps以下、別の実施形態では、約50cps以下、さらに別の実施形態では、約20cps以下であるが、粘度は、これらの範囲から外れていてもよい。インクジェット印刷用途で使用する場合、インク組成物は、一般的に、インクジェット印刷プロセスで使用するのに適した粘度を有する。例えば、サーマルインクジェット印刷用途の場合、室温(すなわち、約25℃)で、インクの粘度は、一実施形態では、少なくとも約1センチポイズ、一実施形態では、約10センチポイズ以下、別の実施形態では、約7センチポイズ以下、さらに別の実施形態では、約5センチポイズ以下であるが、粘度は、これらの範囲から外れていてもよい。例えば、圧電式インクジェット印刷の場合、吐出温度で、インクの粘度は、一実施形態では、少なくとも約2センチポイズ、別の実施形態では、少なくとも約3センチポイズ、一実施形態では、約20センチポイズ以下、別の実施形態では、約15センチポイズ以下、さらに別の実施形態では、約10センチポイズ以下であるが、粘度は、これらの範囲から外れていてもよい。吐出温度は、約20〜25℃と低くてもよく、一実施形態では、約90℃と高くてもよく、別の実施形態では、約60℃の高さ、さらに別の実施形態では、約40℃の高さであってもよいが、吐出温度は、これらの範囲から外れていてもよい。
インク組成物は、任意の適切なpHまたは望ましいpHを有していてもよい。ある実施形態の場合(例えば、サーマルインクジェット印刷プロセス)、pH値は、一実施形態では、少なくとも約2、別の実施形態では、少なくとも約3、さらに別の実施形態では、少なくとも約5、一実施形態では、約11まで、別の実施形態では、約10まで、さらに別の実施形態では、約9までであるが、pHは、これらの範囲から外れていてもよい。
インク組成物は、一実施形態では、表面張力が少なくとも約22ダイン/cm、別の実施形態では、少なくとも約25ダイン/cm、さらに別の実施形態では、少なくとも約28ダイン/cm、一実施形態では、約40ダイン/cm以下、別の実施形態では、約38ダイン/cm以下、さらに別の実施形態では、約35ダイン/cm以下であるが、表面張力は、これらの範囲から外れていてもよい。
インク組成物は、一実施形態では、平均粒径が約5μm以下、別の実施形態では、約2μm以下、さらに別の実施形態では、約1μm以下、さらに別の実施形態では、約0.5μm以下の粒状物を含有するが、粒状物の粒径は、これらの範囲から外れていてもよい。具体的な実施形態では、ポリウレタンエラストマーは、インクのエマルションの形態であり、平均粒径が、一実施形態では、約2μm以下、別の実施形態では、約1μm以下、さらに別の実施形態では、約0.5μm以下であるが、粒状物の粒径はこれらの範囲から外れていてもよい。
インク組成物は、任意の適切なプロセスによって、例えば、成分を単純に混合することによって調製することができる。あるプロセスは、すべてのインク成分を一緒に混合し、混合物を濾過してインクを得ることを伴う。成分を混合し、所望な場合、加熱し、濾過し、次いで、任意の望ましいさらなる添加剤を混合物に加え、均質な混合物が得られるまで(一実施形態では、約5〜約10分間)室温で中程度に撹拌しつつ混合することによって、インクを調製することができる。または、インク調製プロセス中に任意要素のインク添加剤を他のインク成分と混合することができ、任意の望ましい手順にしたがって、例えば、すべての成分を混合し、望ましい場合に加熱し、濾過することによって行う。
具体的な実施形態では、インクを以下のように調製する。(1)第1の界面活性剤で安定化されたポリウレタンエラストマーのエマルションの調製、(2)第2の界面活性剤で安定化された着色剤の分散物の調製、(3)ポリウレタンエラストマーエマルションと着色剤分散物との混合、(4)場合により、混合物を濾過する、(5)共溶媒のような他の添加剤の添加、(6)場合により、組成物を濾過する。具体的な実施形態では、第1の界面活性剤は、第2の界面活性剤と適合性である。さらなる実施形態では、第1の界面活性剤は、第2の界面活性剤と同じである。「適合性」との句は、両者の間で中和(pHまたは電荷)または反応が起こらないことを意味する。このことを最もよく示すのは、ポリウレタンエラストマーエマルションと着色剤分散物を混合した後に、主要な凝集物または大きな凝集物が生成しないことである。このことは、粒径の測定によって特性決定することができる。例えば、混合物の粒径は、混合前の粒径と実質的に同じである。
本明細書には、本明細書に開示するインク組成物を、基材に画像の模様になるように塗布することを含むプロセスも開示されている。
インク組成物をインクジェット印刷装置に組み込むことと、インクの液滴を基材の上に画像の模様になるように吐出することとを伴うプロセスでインク組成物を使用することができる。具体的な実施形態では、印刷装置は、サーマルインクジェットプロセスを利用し、ノズル内のインクは、画像の模様になるように選択的に加熱され、それによって、インクの液滴が画像の模様になるように吐出される。別の実施形態では、印刷装置は、インクの液滴が音響ビームによって画像の模様になるように吐出される音響式インクジェットプロセスを使用する。さらに別の実施形態では、印刷装置は、インクの液滴が圧電振動要素の振幅によって画像の模様になるように吐出される圧電式インクジェットプロセスを使用する。任意の適切な基材を使用することができる。
具体的な実施形態では、このプロセスは、変形可能な基材(例えば、繊維製品、ゴムシート、プラスチックシートなど)の上にインクを印刷することを伴う。ある実施形態では、基材は、伸縮性基材、例えば、繊維製品またはゴムシートである。他の実施形態では、基材は、例えば、3次元物体に成型するプロセスにおいて、プラスチックのガラス転移温度より高い高温で変形可能なプラスチックである。本明細書に開示するインクを使用する場合、画像の模様は成型しても損傷を受けないだろう。例えば、三次元物体の包装として、画像の模様がついたゴムシートを使用することができる。
一実施形態では、本明細書に開示するインクを、ゴム基材(例えば、天然ポリイソプレン、ポリブタジエンゴム、クロロプレンゴム、ネオプレンゴム、ブチルゴム(イソブチレンとイソプレンのコポリマー)、スチレン−ブタジエンゴム、ケイ素ゴム、ニトリルゴム(ブタジエンとアクリロニトリルのコポリマーである)、エチレンプロピレンゴム、エチレンプロピレンジエンゴム、エピクロロヒドリンゴム、ポリアクリルゴム、エチレン−酢酸ビニル、ポリエーテルブロックアミド、ポリスルフィドゴム、Hypalonのようなクロロスルホン酸化ポリエチレンなど)の上に印刷することができる。具体的な実施形態では、本明細書に開示するインクを、ケイ素ゴム、ポリアクリルゴム、ブチルゴム、またはネオプレンゴム基材の上に印刷することができ、画像が乗った基材を、一実施形態では、欠けまたは剥離を示すことなく、その元々の長さの少なくとも110%、別の実施形態では、少なくとも150%、さらに別の実施形態では、少なくとも200%、さらに別の実施形態では、少なくとも500%まで、一実施形態では、少なくとも約50回、別の実施形態では、少なくとも約100回、さらに別の実施形態では、少なくとも約500回、一軸方向に伸ばすことができる(すなわち、x軸およびy軸の両方ではなく、x軸に沿って)。
一実施形態では、本明細書に開示するインクを、ケイ素ゴム、ポリアクリルゴム、ブチルゴム、またはネオプレンゴム基材の上に印刷することができ、画像が乗った基材を、画像の模様に損傷を示すことなく、一実施形態では、少なくとも約1日、別の実施形態では、少なくとも約1週間、さらに別の実施形態では、少なくとも約1ヶ月、水に沈めることができる。
具体的な実施形態では、本明細書に開示するインクを用いて作成した画像は、きわめて耐水性である。一実施形態では、上のインクを用いて作成した画像は、少なくとも約80°、別の実施形態では、少なくとも約90°、さらに別の実施形態では、少なくとも約95°の水滴接触角を示すが、この接触角は、これらの範囲から外れてもよい。耐水性の特徴は、本明細書に開示するインクを室外用途または水に関連する製品(例えば、車両の覆い、水着など)に印刷するのに適したものにする。
具体的な実施形態では、本明細書に開示するインクを用いて作成した画像は、良好な耐化学薬品性を有する。例えば、この画像は、アルコール、酢酸、アセトアミド、臭化アリル、アリルクロリド、ベンゾイルクロリド、エーテル、エステル、炭化水素、血液、塩溶液などに対し、良好から優れた耐性を示すことができる。
一実施形態では、本明細書に開示するインクを用いて作成した画像は、引張強度が、ASTM D412Cによって測定すると、少なくとも約1.0MPa、別の実施形態では、少なくとも約3MPa、別の実施形態では、少なくとも約4MPa、さらに別の実施形態では、少なくとも約8MPa、一実施形態では、約25MPa以下、別の実施形態では、約20MPa以下、さらに別の実施形態では、約18MPa以下であるが、引張強度は、これらの範囲から外れていてもよい。
一実施形態では、本明細書に開示するインクを用いて作成した画像は、破断点伸びが、ASTM D412Cによって測定すると、少なくとも約150%、別の実施形態では、少なくとも約200%、さらに別の実施形態では、少なくとも約400%、一実施形態では、約1000%以下、別の実施形態では、約800%以下、さらに別の実施形態では、約700%以下であるが、破断点伸びは、これらの範囲から外れていてもよい。一般的に、画像は、変形可能な基材の場合よりも大きな破断点伸びを有する。
一実施形態では、本明細書に開示するインクを用いて作成した画像は、硬度(ショアA)値がASTM 2240によって測定すると、少なくとも約20、別の実施形態では、少なくとも約30、さらに別の実施形態では、少なくとも約40、一実施形態では、約100以下、別の実施形態では、約90以下、さらに別の実施形態では、約85以下であるが、硬度は、これらの範囲から外れていてもよい。
いくつかの実施形態では、本明細書に開示するインクを用いて作成した画像は、基材の上に連続層を形成する。したがって、この画像は、伸ばしているとき、または伸ばしていないときの色差が小さいだろう。このことは、ドットアレイで構成される従来のある種の伸縮性画像とは対照的である。非連続なドットアレイに基づく画像は、特に、伸ばしたときに画質が悪く、例えば、色密度が顕著に低下するだろう。いくつかの実施形態では、上の伸縮性インク組成物で作成した画像は、一軸方向に約150%まで伸ばしたときに、色差(ΔE)が5.0未満、または3.5未満、または2.0未満、または1.0未満である。訓練していないヒトの肉眼は、3.0より小さな色差(ΔE)値の色を区別することができないことが一般的に知られている。6.0を超える色差(ΔE)値は、非常に明らかな色差と考えられる。
いくつかの実施形態では、画像は、伸ばす前または後に種々の基材に対し優れた接着性を有する。
(実施例1)
印刷ノズル内でのインクの乾燥を最低限にするために、ウレタンエラストマーエマルション(Quantum Technical Services LLC(ウェブスター、テキサス)製のPrecidium Aqua 90−A(R)、固体含有量が32wt%)を2種類の異なる共溶媒と混合した。N−メチルピロリドンおよびエチレングリコールが共溶媒として選択され、30wt%までの種々の濃度でエマルションと混合し、均質混合物を作成した。共溶媒とエマルションの適合性を示すために、種々の混合物の粒径を分析した。試験した共溶媒の含有量が最大のときであっても、以下の表1に示すように、共溶媒の1つまたは水を用いた場合、エマルションの平均粒径は、ほぼ82nmで変化していなかった。
印刷ノズル内でのインクの乾燥を最低限にするために、ウレタンエラストマーエマルション(Quantum Technical Services LLC(ウェブスター、テキサス)製のPrecidium Aqua 90−A(R)、固体含有量が32wt%)を2種類の異なる共溶媒と混合した。N−メチルピロリドンおよびエチレングリコールが共溶媒として選択され、30wt%までの種々の濃度でエマルションと混合し、均質混合物を作成した。共溶媒とエマルションの適合性を示すために、種々の混合物の粒径を分析した。試験した共溶媒の含有量が最大のときであっても、以下の表1に示すように、共溶媒の1つまたは水を用いた場合、エマルションの平均粒径は、ほぼ82nmで変化していなかった。
NanotracTM 252(Microtrac、モントゴメリービル、ペンシルバニア)を用い、室温で粒径を測定した。粒子分析から、30wt%までの溶媒であってもエマルションの凝集は示されなかった。印刷のためのエマルションと溶媒の比率を最適化するために、粘度測定を行った。溶媒濃度を30wt%に維持し、分散した顔料懸濁物(Pigment Green 7顔料分散物、固体含有量が19.96%、界面活性剤4−ドデシルベンゼンスルホン酸(SDBS))の濃度を5wt%に維持しつつ、エマルション含有量を変えることによって特性決定を行った。約4cpsの粘度が印刷性能に最適な粘度を与えることがわかり、この粘度は、共溶媒としてエチレングリコールを含むインクの場合、25wt%エマルション、共溶媒としてN−メチルピロリドンを含むインクの場合、20wt%エマルションに対応していた。インクの残りは脱イオン水であった。印刷の適切な範囲内にあるかどうかを決定するために、インクの表面張力のさらなる特性決定を行った。両共溶媒に基づくインクは、ほぼ同一の表面張力を有しており、32.7mN/mと記録され、印刷の推奨範囲内である。インクの配合、粘度、表面張力、粒径などの印刷特性に基づき、両共溶媒について最も良い性能をもつインクを以下の表2にまとめている。
上のインクを使用し、DMP−2800インクジェットプリンタ(FujiFilm Dimatix、サンタクララ、カリフォルニア)に10pLカートリッジ(DMC−11610)を取り付けたものを用い、堅牢性の高い画像を印刷した。インクをエラストマー基材、ラテックスゴムの上に印刷し、得られた画像は、良好な解像度の特徴を示し、印刷領域にわたって連続的であり、欠陥がなかった。この画像を、周囲空気中、特殊ではない条件下で乾燥させた。印刷した画像は、非常に堅牢性が高く、十分に擦った後でさえ、基材に接着している。数百回の伸び−緩和サイクルの後、目に見える損傷はなんらみとめられず、画像は基材の上にしっかりと留まっていた。図1(伸ばす前)および図2(伸ばした後)からわかるように、基材を300%まで複数の方向に数百回伸ばした後に、目に見える欠け、剥離または他の欠陥はなかった。
この例に使用したフタロシアニン緑色染料以外に、他の顔料を同様に使用してもよいことを注記すべきである。例示的な顔料としては、限定されないが、鉄酸化物、カーボンブラック、ジンクホワイト、亜鉛フェライト、チタニウムホワイト、イエロー、ベージュ、ブラック、カドミウムイエロー、レッド、グリーン、オレンジ、コバルトバイオレットおよびブルー、クロミウムイエローおよびグリーン、銅顔料、例えば、Azurite、Han purple、Paris Green、フタロシアニンブルー、緑青、ビリジアンなどが挙げられる。
(比較例)
比較として、従来のインク(DMP型流体、#MFL001、Fuji Film Dimatix)も、実施例Iと同じゴム基材の上に印刷し、乾燥させた。新しい印刷物は基材の上に留まっていたが、この画像は、図3に示されるように、伸び−緩和サイクルの後、簡単に剥がれおちてしまった。この結果から、従来のインクは、伸縮性ではなく、または、伸縮する条件では堅牢性が高くないことが示された。数回の伸び−緩和サイクルの後、局所的な剥離および多くのはっきりとした欠けが発生しており、画像は基材から剥がれ落ちてしまった。
比較として、従来のインク(DMP型流体、#MFL001、Fuji Film Dimatix)も、実施例Iと同じゴム基材の上に印刷し、乾燥させた。新しい印刷物は基材の上に留まっていたが、この画像は、図3に示されるように、伸び−緩和サイクルの後、簡単に剥がれおちてしまった。この結果から、従来のインクは、伸縮性ではなく、または、伸縮する条件では堅牢性が高くないことが示された。数回の伸び−緩和サイクルの後、局所的な剥離および多くのはっきりとした欠けが発生しており、画像は基材から剥がれ落ちてしまった。
(実施例2)
実施例1と同様のインク配合物(ポリウレタンエラストマーエマルション)をそれぞれのインク配合物中で2種類の溶媒と混合した。N−メチルピロリドンおよびエチレングリコールを第1の共溶媒として再び選択し、このときに、濃度25wt%まででウレタンエマルションと混合した。粘度を上げ、印刷ノズル内でインクが乾燥する機械をさらに減らすために、エトキシル化グリセロールを第2の共溶媒として両インク配合物に加えた。エマルションが凝集しているかどうかを定量するために、粒径を再び測定した。エトキシル化グリセロールを10wt%までインク混合物に加えても、粒径は変化しなかった。共溶媒の比率を最適化するために、粘度測定を行った。両方の値を30wt%以下に維持しつつ、溶媒Aとエトキシル化グリセロールの比率を変えることによって、特性決定を行った。顔料分散物の濃度は、5wt%で一定値を維持していた。最終的には、ここでも粘度はほぼ4cpsであった。これは、エチレングリコールインクの場合、20wt%エマルション、NMPインクの場合、15wt%エマルションに対応していた。インクの残りは脱イオン水であった。印刷の粘度基準、表面張力、粒径に基づく最も性能がよいインクを以下の表3に列挙している。
実施例1と同様のインク配合物(ポリウレタンエラストマーエマルション)をそれぞれのインク配合物中で2種類の溶媒と混合した。N−メチルピロリドンおよびエチレングリコールを第1の共溶媒として再び選択し、このときに、濃度25wt%まででウレタンエマルションと混合した。粘度を上げ、印刷ノズル内でインクが乾燥する機械をさらに減らすために、エトキシル化グリセロールを第2の共溶媒として両インク配合物に加えた。エマルションが凝集しているかどうかを定量するために、粒径を再び測定した。エトキシル化グリセロールを10wt%までインク混合物に加えても、粒径は変化しなかった。共溶媒の比率を最適化するために、粘度測定を行った。両方の値を30wt%以下に維持しつつ、溶媒Aとエトキシル化グリセロールの比率を変えることによって、特性決定を行った。顔料分散物の濃度は、5wt%で一定値を維持していた。最終的には、ここでも粘度はほぼ4cpsであった。これは、エチレングリコールインクの場合、20wt%エマルション、NMPインクの場合、15wt%エマルションに対応していた。インクの残りは脱イオン水であった。印刷の粘度基準、表面張力、粒径に基づく最も性能がよいインクを以下の表3に列挙している。
エトキシル化グリセロールのさらなる溶媒を組み込むと、両インクの印刷性能および安定性が顕著に向上した。インクカートリッジは、ノズルが詰まることなく、周囲条件に1週間放置することができる。DMP−2800インクジェットプリンタ(FujiFilm Dimatix、サンタクララ、カリフォルニア)に10pLカートリッジ(DMC−11610)を取り付け、両インクをエラストマー基材の上に印刷した。周囲条件下でインクを乾燥させ、印刷領域にわたって連続しており、欠陥がなく、良好な解像度の特徴を有する、非常に堅牢性の高い弾性な画像を作成した。数百回の伸び−緩和サイクルの後であっても、画像は、基材に接着したままであり、欠け、剥離または他の欠陥はなかった。
(しわ試験)
サンプルを折りたたみ、次いで、折りたたまれた画像をしわ作成器具に巻き付けた。ほどいた後、画像を綿球で拭いた。両サンプルから材料は剥がれておらず、優れたしわ試験の結果を示している。
サンプルを折りたたみ、次いで、折りたたまれた画像をしわ作成器具に巻き付けた。ほどいた後、画像を綿球で拭いた。両サンプルから材料は剥がれておらず、優れたしわ試験の結果を示している。
(色差試験)
伸ばしていないサンプルと、150%まで伸ばしたサンプルについて、ΔE(色差)試験を行った。International Commission on Illumination(CIE)にしたがって、ΔEは、サンプルの色(例えば、伸ばしたとき)とリファレンスの色(例えば、伸ばしていない)の色差であると定義される。伸縮性インクは、ΔEがわずか2.9であった。対照的に、従来のUV硬化性インクを用いて印刷したサンプルは、ΔEが7.8を示した。6.0より大きなΔEは、非常に明らかな差であると考えられる。この結果から、伸縮性インクは、伸ばしたとき、または伸ばしていないときに非常に小さな色差を有し、一方、従来のインクは、伸ばすと大きな色差を示した。
伸ばしていないサンプルと、150%まで伸ばしたサンプルについて、ΔE(色差)試験を行った。International Commission on Illumination(CIE)にしたがって、ΔEは、サンプルの色(例えば、伸ばしたとき)とリファレンスの色(例えば、伸ばしていない)の色差であると定義される。伸縮性インクは、ΔEがわずか2.9であった。対照的に、従来のUV硬化性インクを用いて印刷したサンプルは、ΔEが7.8を示した。6.0より大きなΔEは、非常に明らかな差であると考えられる。この結果から、伸縮性インクは、伸ばしたとき、または伸ばしていないときに非常に小さな色差を有し、一方、従来のインクは、伸ばすと大きな色差を示した。
Claims (10)
- 伸縮性インク組成物であって、
水と、
共溶媒と、
界面活性剤と、
着色剤と、
ポリウレタンエラストマーとを含み、伸縮性インク組成物は、変形可能な基材の上に堅牢性の高い画像を印刷し、作成することができる、伸縮性インク組成物。 - 前記ポリウレタンエラストマーが、ジオールまたはジアミンを連鎖延長剤として含む、ポリオールとイソシアネートの生成物である、請求項1に記載の伸縮性インク。
- 前記ポリオールが、構造HO−M−OHを有し、Mは、ポリエステル、ポリエーテル、ポリカプロラクトン、ポリブタジエン、およびこれらの混合物からなる群から選択され、イソシアネートは、構造NCO−R1−OCNを有し、R1は、約4〜約24個の炭素原子を含む芳香族基または脂肪族基である、請求項2に記載の伸縮性インク。
- 前記ポリウレタンエラストマーが、前記伸縮性インクの合計重量の約1〜約25重量%の量で存在する、請求項1に記載の伸縮性インク。
- 引張強度が少なくとも1.0MPaである、請求項1に記載の伸縮性インク。
- 前記伸縮性インク組成物を用いて印刷された画像が、ヒト肉眼で目に見える欠けまたは剥離を示すことなく、元々の寸法の長さ方向に沿って少なくとも110%まで一軸方向に伸ばすことができる、請求項1に記載の伸縮性インク。
- 変形可能な基材と、
変形可能な基材の上に印刷された画像とを含み、この画像が、
水と、
共溶媒と、
界面活性剤と、
着色剤と、
ポリウレタンエラストマーとを含む伸縮性インクから作られる、模様のある物品。 - 前記印刷された画像が、変形可能な基材から目に見える欠けまたは剥離を示すことなく、元々の寸法の長さ方向に沿って少なくとも110%まで一軸方向に伸ばすことができる、請求項7に記載の模様のある物品。
- 前記印刷された画像が、少なくとも約80°の水接触角を示す、請求項7に記載の模様のある物品。
- 前記伸縮性インク組成物を用いて印刷された画像は、伸ばしていない印刷された画像に対し、一軸方向に約150%伸ばしたとき、色差が3.0未満である、請求項1に記載の伸縮性インク。
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