以下、本発明の好ましい実施形態について図面を参照しつつ詳細に説明する。尚、以下に説明する実施形態において互いに共通する部材には同一符号を付しており、それらについて重複する説明は省略する。
図1は、本発明に係る遊技機1が組み込まれて構成される遊技システム100の一例を示す斜視図である。この遊技システム100は、パチンコホールなどに設置される島設備80に対し、複数の遊技機1が一列に配置された状態で組み付けられる構成である。島設備80には、遊技機1の外形サイズに対応して開口する複数の取付枠81がほぼ等間隔で一列状に設けられている。そして各遊技機1は島設備80に設けられた取付枠81に嵌め込まれた状態で周囲が固定されることにより、島設備80に設置される。
また島設備80は、図1に示すように、島設備80の内側において、取付枠81に取り付けられる各遊技機1の後方側となる所定位置に読取装置82を備えている。また島設備80は、各遊技機1が取り付けられる取付枠81の上部に、平板状のパネル板80aを有している。島設備80は、そのパネル板80aに複数の演出装置83が設けられた構成である。尚、図1においては、各遊技機1の設置位置に対応して複数の演出装置83が設けられた構成を例示しているが、演出装置83の数は必ずしも遊技機1の数に一致していなくてもよく、例えば島設備80に対して1つの演出装置83がパネル板80aに設けられたものであっても構わない。
図2は、上記のような島設備80に設置される遊技機1の外観構成の一例を示す正面図である。この遊技機1は、遊技者の指示操作によって打ち出される遊技球が各種入賞口に入球すると賞球を払い出すように構成された弾球式の遊技機である。
図2に示すように、遊技機1は、島設備80の取付枠81に固定される遊技機本体1aと、その遊技機本体1aの正面側(前面側)に開閉可能に取り付けられる前枠扉2を備えている。前枠扉2は、その中央に透明ガラス板3が嵌め込まれた窓部2aを有している。したがって、遊技者は、窓部2aに嵌め込まれた透明ガラス板3を介して、遊技機1の正面側から遊技機本体1aの内側に取り付けられる遊技盤10を視認可能である。
前枠扉2は、窓部2aの下方右側に、遊技者が操作するハンドルレバー4を備えている。遊技者がこのハンドルレバー4を右回り方向(時計回り方向)に回転操作すると、その操作角度に応じた打球力で遊技球が遊技盤10の盤面に所定の時間間隔で1球ずつ打ち出される。
また前枠扉2は、窓部2aの上方左右両側に設けられた一対のスピーカ5と、窓部2aの上方および下方のそれぞれ中央に設けられた枠ランプ6とを備えている。スピーカ5は楽曲や音声、効果音などを発することで各種の演出を行い、枠ランプ6は点灯点滅のパターンや発光色の違いなどで各種の演出を行うように構成されている。
図3は、遊技機1の前枠扉2を開放した状態を示す斜視図である。図3に示すように前枠扉2は、遊技機本体1aの左側2箇所に設けられた支持部1bにより回動可能に軸支されている。遊技者が遊技を行うときには、図2に示すように前枠扉2は遊技機本体1aに閉じられ、施錠された状態となる。遊技中、例えば遊技盤10の遊技領域12において球詰まりなどが生じると、店員が前枠扉2を解錠して図3に示すように前枠扉2を回転させて遊技機本体1aの前方を開放することにより、球詰まりなどを解消することができる。
図3に示すように遊技機本体1aには、合板材などで形成される略矩形状の遊技盤10が取り付けられる。この遊技盤10の正面側には、遊技球の転動範囲を規制するレール11によって囲まれた略円形の遊技領域12が形成されている。ハンドルレバー4が操作されることによって打ち出される遊技球は、遊技盤10の左側に設けられた2本のレール11の間を進み、遊技領域12の上部に打ち出される。
遊技領域12の内側には、図示を省略しているが、多数の釘、スルーゲート、風車等の公知部材が配置されると共に、遊技球が入球する各種入賞口として、第1始動口13、第2始動口14、普通入賞口15および大入賞口16が配置される。遊技領域12に打ち出された遊技球は、釘や風車などによって進行方向を変えながら転動していき、上記いずれかの入賞口に入球すると、所定個数の賞球が払い出される。また遊技球が第1始動口13や第2始動口14に入球すると、遊技機1において大当たり抽選が行われ、その大当たり抽選の結果に応じて様々な演出が行われるようになる。
また図3に示すように、遊技盤10は、遊技領域12の略中央に開口部10aを有している。この開口部10aは、遊技盤10の背面側に取り付けられる画像表示器8を遊技機1の正面側から視認可能にするためのものである。画像表示器8は、カラー液晶ディスプレイやLEDアレイディスプレイなどで構成され、各種演出画像や大当たり抽選の結果などを表示する。つまり、画像表示器8は、遊技機1における遊技の進行に伴って各種の演出を実行するために設けられた、一つの演出実行手段9となっている。
例えば遊技機1において大当たり抽選が行われると、画像表示器8は、1〜9などの数字が付された3つの装飾図柄を変動させるように表示する図柄変動演出を開始し、その図柄変動演出中に様々な予告演出画像やリーチ演出画像などを表示する。そして図柄の変動表示を開始してから所定時間が経過したタイミングで3つの装飾図柄画像を停止させることにより、大当たりの抽選結果を表示する。このとき、3つの装飾図柄画像が揃った状態で停止すれば大当たりとなり、遊技機1は大入賞口16を開放させる大当たり遊技へと移行し、遊技者に有利な遊技価値を付与する。すなわち、大当たり遊技では、通常閉鎖状態にある大入賞口16を繰り返し開閉し、遊技球が大入賞口16に入球し易い状態になるので、遊技者は多くの賞球を獲得することができるようになる。
また遊技盤10には、遊技機1において特定の演出パターンに基づく演出が行われる場合に動作する演出可動物19が設けられる。例えば、この演出可動物19は、通常、図3に示すように遊技盤10の背面側に隠れた待機位置にある。そして遊技機1において特定の演出パターンに基づく演出が開始され、その特定の演出パターンに定められた所定のタイミングになると、演出可動物19が動作する演出が行われるようになる。
図4は、図3と同様に前枠扉2を開放したままで演出可動物19を動作させた状態の遊技機1を示す図である。演出可動物19は、モーターなどの駆動手段によって駆動されると、図4に示すように矢印F1方向へ動作し、画像表示器8の前方側へ出現する。つまり、この演出可動物19もまた、遊技機1における遊技の進行に伴って各種の演出を実行するために設けられた、一つの演出実行手段9となっている。また図4に示すように演出可動物19が動作するときには、例えば画像表示器8においても演出可動物19の動作に連動した演出画像が表示される。
このように演出可動物19を動作させる演出は、遊技機1において実行される多種多様な複数の演出パターンのうち、特定の演出パターンが選択された場合に行われる演出となっている。そのため、特定の演出パターン以外の演出パターンが実行されるときには、演出可動物19が動作する演出は行われない。そのような特定の演出パターンは、例えば、遊技機1において図柄変動演出を行うための演出パターンに含まれているが、その他にも大当たり遊技中の演出を行うための演出パターンに含まれていても良い。また遊技機1は、遊技者による遊技が行われていない待機状態(いわゆる客待ち状態)においては、大当たり抽選を行うまでの間、所定の演出パターンに基づく待機演出を一定時間間隔で繰り返し実行する。そのような待機演出を行う演出パターンが、特定の演出パターンとなっていても良い。
尚、図3および図4では図示を省略しているが、遊技盤10には、上記の他にも、画像表示器8で表示される演出画像や演出可動物19の動作に連動して点灯する盤面ランプ18(図5参照)が設けられる。そのような盤面ランプ18は、例えばLEDなどで構成される。
図5は、遊技盤10の背面側に取り付けられる遊技機1の主たる制御機構を示すブロック図である。遊技盤10の背面側には、遊技機1における遊技の進行などを統括的に制御するメイン制御基板20と、メイン制御基板20から出力される信号やコマンドに基づいて各部を制御するサブ制御基板29とが設けられる。図5の例では、サブ制御基板29が、払出制御基板30と、演出制御基板40と、画像制御基板50と、ランプ制御基板60とを備えて構成される場合を示している。ただし、これら複数の基板30,40,50,60は、必ずしも別の基板として構成されることに限られるものではなく、一部又は全部の基板が1つに統合された構成であっても構わない。
メイン制御基板20は、遊技機1における遊技の進行や遊技状態、遊技球の払い出しといった遊技機1における主要動作を統括的に制御するものであり、CPU21とROM22とRAM23とを備えている。このメイン制御基板20には、遊技球が第1始動口13に入球したことを検知する第1始動口スイッチ24、遊技球が第2始動口14に入球したことを検知する第2始動口スイッチ25、遊技球が普通入賞口15に入球したことを検知する普通入賞口スイッチ26、大入賞口16を開閉駆動する大入賞口ソレノイド27、および、遊技球が大入賞口16に入球したこを検知する大入賞口スイッチ28が接続されている。
メイン制御基板20は、第1始動口スイッチ24、第2始動口スイッチ25、普通入賞口スイッチ26および大入賞口スイッチ28のそれぞれが遊技球の入球を検知した場合、払出制御基板30に対して賞球コマンドを送出する。払出制御基板30は、CPU31とROM32とRAM33とを備え、遊技盤10の背面側に設けられる払出モーター34を駆動するように構成されている。そして払出制御基板30は、メイン制御基板20から賞球コマンドを入力すると、入球した入賞口に応じて所定球数の払い出しを行う。
またメイン制御基板20は、第1始動口13又は第2始動口14に遊技球が入球したことを検知した場合には、その入球した始動口に応じて大当たり抽選を行い、その大当たり抽選の結果に応じた演出を行わせるべく、演出制御基板40に対して信号やコマンドを送出する。
具体的に説明すると、メイン制御基板20は、第1始動口13又は第2始動口14への入球を検知すると、大当たり乱数を取得し、その取得した大当たり乱数が所定の当選値に一致するか否かを判定する。その結果、大当たり乱数が当選値に一致する場合は、大当たりとなる。この場合、大当たり乱数と共に取得した図柄乱数に基づき、大当たり遊技後の遊技状態を、大当たりの当選確率が通常確率となる通常確率状態と、大当たりの当選確率が通常確率よりも高確率となる高確率状態(いわゆる確変遊技状態)とのいずれに設定するかを決定する。そしてメイン制御基板20は、遊技機1において行われる図柄変動演出の変動時間を比較的長時間に設定し、大当たり抽選の結果と変動時間とを含む変動開始コマンドを演出制御基板40へ送出する。尚、大当たり抽選の結果が大当たりである場合は、大当たり遊技後の遊技状態が通常確率状態と高確率状態とのいずれであるかを示すコマンドも、メイン制御基板20から演出制御基板40へ出力される。
一方、大当たり乱数が当選値に一致しなかった場合は、ハズレとなる。この場合、メイン制御基板20は、遊技機1において行われる図柄変動演出の変動時間を適宜設定し、大当たり抽選の結果と変動時間とを含む変動開始コマンドを演出制御基板40へ送出する。
またメイン制御基板20は、大当たり抽選の結果が大当たりである場合、図柄変動演出の変動時間が経過した後、遊技機1の遊技状態を、大当たり遊技へと移行させる。メイン制御基板20は、遊技機1を大当たり遊技へと移行させると、大入賞口ソレノイド27を駆動することにより、大入賞口16を所定ラウンド回数開放させる。このとき、メイン制御基板20は、演出制御基板40に対して現在のラウンド数や入賞個数などを通知する信号を送出する。
演出制御基板40は、CPU41と、ROM42と、RAM43とを備え、メイン制御基板20から送出されるコマンドや信号などに基づいて遊技機1で行う具体的な演出内容を決定し、画像制御基板50とランプ制御基板60とを制御する。つまり、この演出制御基板40は、メイン制御基板20によって制御される遊技の進行に同期して遊技機1において具体的に行うべき演出パターンを決定し、その決定した演出パターンに基づき、画像表示器8や演出可動物19を含む演出実行手段9によって行う具体的な演出の動作を制御する演出制御手段である。
この演出制御基板40は、遊技者による遊技が行われていない待機状態である場合、所定の演出パターンに基づく待機演出を一定時間間隔で繰り返し実行する。
また演出制御基板40は、メイン制御基板20から変動開始コマンドを受信すると、その変動開始コマンドに含まれる変動時間に基づき、複数の演出パターンの中から一の演出パターンを選択し、遊技機1において実行すべき演出パターンとして決定する。そして演出制御基板40は、画像制御基板50およびランプ制御基板60に対し、決定した一の演出パターンに基づく演出を実行させるべく、コマンドを送出する。これにより、遊技機1において図柄の変動演出が開始されるようになる。
このとき選択された一の演出パターンが、例えば演出可動物19を動作させる演出パターンである場合、遊技機1において行われる図柄変動演出が終了するまでの所定のタイミングで、図4の如く、演出可動物19が動作する。また、選択された一の演出パターンが、画像表示器8において比較的出現頻度の低い演出画像が表示される演出パターンである場合、遊技機1において行われる図柄変動演出が終了するまでに、そのような演出画像が画像表示器8に表示され、普段は滅多に見ることができないレア演出が行われることになる。
また演出制御基板40は、メイン制御基板20から大当たり遊技へ移行するコマンドを受信すると、そのコマンドに基づき、大当たり遊技中に行う演出パターンを複数の演出パターンの中から選択し、実行する。このとき選択された演出パターンが、いわゆる昇格演出を行うパターンであって、例えば大当たり遊技中に、演出可動物19を画像表示器8の前方に突然出現させる演出パターンである場合、その大当たり遊技が終了するまでの所定のタイミングで、図4の如く、演出可動物19が動作するようになる。
画像制御基板50は、CPU51と、ROM52と、RAM53と、VRAM54とを備えており、演出制御基板40から送出されるコマンドなどに基づいて画像表示器8およびスピーカ5を制御することにより、画像表示器8およびスピーカ5による演出を実行する。例えば、画像制御基板50は、演出制御基板40からのコマンドに基づき、画像表示器8に表示している3つの装飾図柄を変動させるように表示する図柄変動演出を開始し、その図柄変動演出中に様々な予告演出画像やリーチ演出画像などを表示する。また演出制御基板40によって決定された演出パターンが、出現頻度の低い演出画像を表示する演出パターンである場合、画像制御基板50は、その演出パターンに定められた所定のタイミングで、出現頻度の低い演出画像を画像表示器8に表示する。さらに演出制御基板40によって決定された演出パターンが、演出可動物19を動作させる演出パターンである場合、画像制御基板50は、その演出パターンに定められた所定のタイミングになると、演出可動物19の動作に連動させて表示する演出画像を画像表示器8に表示する。さらに画像制御基板50は、画像表示器8に表示している演出画像と連動する音声や効果音などをスピーカ5から出力する。
ランプ制御基板60は、CPU61とROM62とRAM63とを備えており、演出制御基板40から送出されるコマンドなどに基づいて上述した枠ランプ6、盤面ランプ18および演出可動物19を制御する。特に、演出制御基板40によって決定された演出パターンが演出可動物19を動作させる演出パターンである場合、ランプ制御基板60は、演出可動物19を動作させるタイミングになると、演出可動物19を駆動することにより、演出可動物19による演出を実行する。
またランプ制御基板60には、外部出力LED47が接続されている。この外部出力LED47は、少なくとも1つのLED(発光手段)を備えて構成され、演出制御基板40において決定された演出パターンに対応する信号を、光信号として外部へ出力する外部出力手段48として機能するものである。尚、本実施形態では、ランプ制御基板60に外部出力LED47が接続される場合を例示しているが、これに限られるものではなく、演出制御基板40に外部出力LED47が接続された構成であっても構わない。また、上述したようにサブ制御基板29が1つに統合された構成の場合には、その統合された基板に外部出力LED47が接続されていれば良い。
ランプ制御基板60は、演出制御基板40において決定された演出パターンに対応する発光パターンで外部出力LED47を発光させることにより、演出パターンに対応する光信号として外部へ出力する。またランプ制御基板60は、演出制御基板40において決定された演出パターンが、出現頻度の比較的低い演出画像を所定のタイミングで画像表示器8に表示させる演出パターンである場合、或いは、演出可動物19を所定のタイミングで動作させる演出パターンである場合、そのタイミングの前後又はそのタイミングにおいて、外部出力LED47を所定のパターンで発光させることにより、遊技機1において特定の演出が行われることを示す所定の光信号を外部へ出力する。このようにランプ制御基板60は、外部出力LED47の発光制御を行うことにより、演出制御基板40において決定された演出パターンや、遊技機1において特定の演出が行われるタイミングを非接触で外部に出力することができるように構成される。ただし、このような構成の場合、外部出力LED47は、遊技機1の外部からその発光パターンを読み取ることができる位置に設けられることが必要である。そこで本実施形態では、外部出力LED47を遊技機1の背面側に設けることにより、遊技機1の背面側で外部出力LED47からの発光パターンを読み取ることができるように配置される。
図6は、島設備80に設置される遊技機1の背面側の外観構成の一例を示す図である。図6に示すように、遊技機1の背面側1cの周囲には、島設備80の内部に設けられる遊技球の循環装置から遊技球を流入するための流入部71や、その流入部71に流入した遊技球を払い出す払出モーター34が内蔵された払出ユニット35、各部への電源を供給する電源ユニット39などが設けられる。また遊技機1の背面側1cのほぼ中央には、例えば透明な樹脂ケース74に収められたサブ制御基板29が配置される。そして、樹脂ケース74に収められたサブ制御基板29の背面側の所定位置に外部出力LED47が実装されている。尚、図例では、外部出力手段48として、3つの外部出力LED47が実装される場合を示している。
一方、樹脂ケース74には、サブ制御基板29において外部出力LED47が実装されている3箇所の位置に対応して、外部出力LED47の発光による光信号を遊技機1の背面側から外部に出射できるように開口窓74aが設けられている。したがって、外部出力LED47が、演出制御基板40において決定された演出パターンに対応する発光パターンで発光すると、その発光パターンを遊技機1の背面側で検知することが可能である。
図7は、上記のような遊技機1が島設備80に設置された状態を示す断面図である。上述したように、島設備80には、遊技機1の後方側(背面側)となる所定位置に読取装置82が設けられている。この読取装置82は、支持アーム84によって島設備80の内側に支持されており、パネル板80aに設けられた演出装置83に対して電気的に接続されている。また読取装置82は、遊技機1の背面側1cに設けられた樹脂ケース74と対向する位置に設けられる。そして読取装置82には、樹脂ケース74と対向する面の所定位置に複数の受光部82aが設けられている。それら複数の受光部82aは、島設備80に固定された遊技機1において背面側の樹脂ケース74に設けられた複数の開口窓74aと対向する位置に設けられる。
図8は、島設備80に遊技機1が固定された状態での外部出力LED47と受光部82aとの位置関係を例示する図である。読取装置82は、上記の位置に予め設けられているため、島設備80に遊技機1が設置されると、図8に示すように外部出力LED47と、受光部82aとが互いに対向する状態で設置される。そのため、遊技機1において演出が行われるとき、外部出力LED47がその演出パターンに対応した発光パターンで発光すると、樹脂ケース74の開口窓74aを介して外部に出射される発光パターンを読取装置82の受光部82aが読み取り可能となる。したがって、島設備80では、個々の遊技機1で行われる具体的な演出内容を把握することができるようになり、個々の遊技機1で行われる演出に対応し、且つ連動した演出を行うことができるようになる。
図9は、島設備80において遊技機1と連動した演出を行うための制御機構を示すブロック図である。図9に示すように、島設備80は、遊技機1と連動した演出を行うために、上述した読取装置82および演出装置83に加え、さらに制御ユニット90と駆動部96とを備えている。
制御ユニット90は、CPU91とメモリ92とを備えて構成されるものであり、読取装置82に対向して設置される遊技機1に対応した専用の制御ユニットである。そのため、メモリ92には、遊技機1で実行される演出パターンに対応した演出パターンデータが予め記憶される。そしてCPU91は、演出パターン判別部94および連動演出実行部95として機能する。
演出パターン判別部94は、読取装置82によって読み取られる発光パターンを、メモリ92に記憶されている演出パターンデータにマッチングさせ、遊技機1において実際に行われる演出パターンを判別する処理部である。また演出パターン判別部94は、読取装置82によって読み取られる発光パターンに基づき、遊技機1において演出可動物19が動作するタイミングなど、特定の演出が行われるタイミングを示す所定の信号を検知するようにも構成される。
連動演出実行部95は、演出パターン判別部94によって判別された演出パターンに基づいて島設備80での演出を実行するか否かを決定し、島設備80での演出を実行する場合には駆動部96を制御することによって演出装置83を動作させることにより、島設備80での演出を実行する。例えば、連動演出実行部95は、演出パターン判別部94によって判別された演出パターンが、出現頻度の低い演出画像が表示される演出パターンである場合や、演出可動物19が動作する演出パターンである場合に、島設備80での演出を実行する。例えば、演出可動物19が動作する演出パターンである場合には、演出パターン判別部94で演出可動物19が動作するタイミングを示す所定の信号が検知されるまで待機し、その信号が検知されることに応答して島設備80での演出を実行する。
図10は、島設備80において行われる遊技機1と連動した演出の一例を示す図である。島設備80において上記のような制御が行われることにより、図10に示すように、例えば遊技機1において演出可動物19が動作する演出が行われると、それに同期して島設備80においても演出装置83が矢印F2で示す方向に動作し、島設備80での演出が行われる。演出装置83にLEDなどが内蔵されていれば、演出装置83の一部又は全部が発光した状態で、図10に示すように動作する。また演出装置83にスピーカが内蔵されていれば、そのスピーカから遊技機1において実行される演出と連動する効果音などが発せられる。
島設備80で行われるこのような演出は、演出可動物19が動作する場合に限られず、本実施形態では、例えば遊技機1において出現頻度の低い演出画像が表示される演出が行われる場合にも行われる。つまり、遊技機1においてそれらの特定の演出が行われることに連動して島設備80での演出装置83が動作する演出が行われる。特に、遊技機1において演出可動物19が動作する演出が行われる場合には、その演出可動物19が動作するタイミングに同期して島設備80に設けられた演出装置83を動作させることができるため、その遊技機1で遊技を行っている遊技者だけでなく、島設備80の周囲に対しても演出可動物19が動作する演出が行われていることを報知することが可能である。
また演出可動物19は遊技機1が大当たり状態やリーチ状態になった場合でも常に動作するとは限らず、演出可動物19が動作するか否かは演出制御基板40によって決定される演出パターンに依存している。そして島設備80では、その演出制御基板40によって決定される演出パターンを判別することにより、演出可動物19が動作する演出パターンである場合にのみ、演出可動物19の動作に連動させた演出を行うことも可能である。それ故、遊技機1で実際に行われる具体的な演出内容に連動する演出を島設備80で行うという点で、従来は行うことができなかった演出を島設備80で実行するものである。
図11および図12は、遊技機1における動作と島設備80における動作との関係を示すタイミングチャートである。
まず図11は、遊技機1において図柄の変動演出が開始されるタイミングT1で外部出力LED47が発光するとき、その発光パターンで演出可動物19の動作タイミングを外部に通知する場合を例示している。すなわち、図11に示すように、遊技機1は、演出制御基板40によって決定された演出パターンPAに基づき、タイミングT1で図柄の変動演出を開始する。この演出パターンPAは、図柄変動演出の途中で演出可動物19を動作させる特定の演出PBを含む演出パターンとなっている。そのため、遊技機1においてタイミングT1で演出パターンPAに基づく図柄変動演出が開始されると、その後、その図柄変動演出が終了するまでの所定のタイミングT2で演出可動物19が動作する特定の演出PBが実行される。
一方、外部出力LED47は、図柄の変動演出が開始されるタイミングT1で、演出パターンPAに対応する発光パターンPaで発光する。この発光パターンPaは、図柄変動開始後において演出可動物19を動作させる特定の演出PBが行われるタイミングを通知するパターンとなっている。そのため、外部出力LED47は、この発光パターンPaで発光することにより、遊技機1の背面側に対し、特定の演出PBが行われるタイミングを光信号として外部に出力して通知する。
そして島設備80では、外部出力LED47の発光パターンPaを読み取り、遊技機1において特定の演出PBが行われるタイミングを検知する。そして上述した連動演出実行部95がタイマーのカウント動作を行い、所定のタイミングになったことを検知すると、演出装置83を駆動して動作させる。このとき、島設備80において演出装置83が動作するタイミングは、遊技機1において特定の演出PBが行われるタイミングT2とほぼ同じタイミングとなる。このようにして島設備80では、遊技機1において行われる特定の演出PBと連動した演出GBが行われる。
次に図12は、遊技機1において実際に特定の演出PBが行われる際に外部出力LED47が所定の発光パターンPbで発光して外部に特定の演出PBが行われることを通知する場合を例示している。図12に示すように、遊技機1は、演出制御基板40によって決定された演出パターンPAに基づき、タイミングT1で図柄の変動演出を開始する。この演出パターンPAは、図11と同様、図柄変動演出の途中で演出可動物19を動作させる特定の演出PBを含む演出パターンとなっている。そのため、遊技機1においてタイミングT1で演出パターンPAに基づく図柄変動演出が開始されると、その後、その図柄変動演出が終了するまでの所定のタイミングT3で演出可動物19が動作する特定の演出PBが実行される。
一方、外部出力LED47は、図柄の変動演出が開始されるタイミングT1で、演出パターンPAに対応する発光パターンPaで発光する。この発光パターンPaは、図11と同様に、図柄変動開始後において演出可動物19を動作させる特定の演出PBが行われるタイミングを通知するパターンであっても良い。ただし、発光パターンPaは、図11とは異なり、特定の演出PBが行われるタイミングを通知しないパターンであっても良い。そして遊技機1において演出パターンPAに基づく演出が進行し、特定の演出PBが実行される前の所定のタイミングT2になると、外部出力LED47は、再び発光する。このとき、外部出力LED47は、所定の発光パターンPbで発光することにより、遊技機1において特定の演出PBが行われることを光信号として外部に出力して通知する。
島設備80では、タイミングT1で外部出力LED47の発光パターンPaを読み取り、遊技機1において特定の演出PBが動作する演出が行われることを検知する。これにより、島設備80では、演出装置83を動作させるための準備動作を予め行っておくことができる。ただし、図12の場合には、島設備80においてタイマーのカウント動作を行う必要がない。そして島設備80は、タイミングT2で外部出力LED47の発光パターンPbを読み取り、遊技機1において特定の演出PBが行われるタイミングになったことを検知すると、演出装置83を駆動して動作させる。このとき、島設備80において演出装置83が動作するタイミングは、遊技機1において特定の演出PBが行われるタイミングT3とほぼ同じタイミングとなる。このようにして島設備80では、遊技機1において行われる特定の演出PBと連動した演出GBが行われる。
本実施形態においては、遊技機1に設けられる外部出力LED47が外部に対して演出パターンに対応する信号を出力する際、上述した図11および図12に示した2つの出力パターンのいずれのパターンで出力を行っても良い。尚、図11および図12においては、特に図示していないが、例えば遊技機1において特定の演出PBが実行された後、その特定の演出PBが終了するタイミングを外部出力LED47が所定の発光パターンで発光することにより、外部へ通知するようにしても良い。
以上のように本実施形態の遊技機1は、メイン制御基板20によって制御される遊技の進行に伴い、演出制御基板40が遊技機1において実行すべき演出パターンを決定し、その決定した演出パターンに基づいて画像表示器8や演出可動物19などの演出実行手段9を動作させることにより、遊技機1における演出の実行を制御する。そして、この遊技機1は、演出制御基板40において実行される演出パターンに対応する発光パターンで発光する外部出力LED47を備えているため、遊技機1が設置される島設備80に対し、非接触で演出パターンに対応する信号を外部へ出力することが可能である。
したがって、このような遊技機1によれば、遊技機1の外部においても、遊技機1で実際に行われる演出と連動した演出を行うことができるようになる。特に遊技機1に設けられる画像表示器8や演出可動物19などの演出実行手段9によって特定の演出が行われるときに、それに連動した演出を遊技機1の外部においても実行することができるという利点がある。
また非接触で演出パターンに対応する光信号を外部へ出力可能な構成であるため、遊技機1を島設備80に設置する時にはケーブルを島設備80へ接続する手間がなくなるという利点もある。そのため、島設備80への設置作業を効率的に行うことができるようになる。
またこの種の遊技機1は、不正行為を未然に防止するため、外部に接続するケーブルをなるべく少なくすることが好ましい。それ故、非接触で演出パターンに対応する光信号を外部へ出力する構成は、外部に接続するケーブル数を増やすものではないため、不正行為を未然に防止するという観点からも好ましいものである。
また本実施形態では、上述したように演出制御基板40が、実行する演出パターンにおける所定のタイミングで特定の演出の実行を制御可能である。そして外部出力LED47は、演出制御基板40による制御によって特定の演出が行われる際に所定の信号を外部へ出力する構成となっている。そのため、特に遊技機1において特定の演出が行われる場合、遊技機1の外部においても、そのような特定の演出が行われるタイミングに連動して演出を行うことができるようになる。
以上、本発明に関する一実施形態について説明したが、本発明は上述した内容に限られるものではなく、種々の変形例が適用可能である。
例えば、上記実施形態では、島設備80に設けられる演出装置83が遊技機1の遊技盤10に設けられた演出可動物19と類似する形状を有し、且つ、演出可動物19の動作と類似する動作を行う場合を例示した。しかし、演出装置83は、そのようなものに限られるものではない。例えば演出装置83は、カラー液晶ディスプレイなどで構成され、遊技機1で実際に行われる演出に関連した演出画像を表示するものであっても構わない。
また上記実施形態では、遊技機1が外部出力LED47を発光させることにより、演出制御基板40で決定された演出パターンに対応する光信号を非接触で外部へ出力する形態を例示した。しかし、これに限らず、本発明においては、ケーブルを介して演出パターンに対応する信号を電気信号として外部へ出力する態様を排斥するものではない。すなわち、演出パターンに対応する信号を電気信号として外部へ出力する態様であっても、遊技機1の外部において、遊技機1で行われる演出に連動した演出を行うことができるという利点が得られることは言うまでもない。ただし、演出パターンに対応する信号を電気信号として外部へ出力する態様の場合には、上述したような遊技機1を島設備80への設置する際の作業効率を向上させる利点や、不正行為を未然に防止し得る利点などは得られなくなる。そのため、上記実施形態で述べたように、ケーブル接続を行って外部出力を行う態様よりも、非接触で外部出力を行う態様の方がより好ましい。
また上記実施形態では、一例として、遊技機1において行われる演出が、比較的出現頻度の低い演出画像が表示される演出や、演出可動物19が動作する演出である場合に、島設備80での演出が実行されるケースを例示した。しかし、上述した構成によると、島設備80では、遊技機1において実際に行われる演出パターンを特定することが可能であるため、島設備80で演出を行うケースは、必ずしも遊技機1において比較的出現頻度の低い演出画像が表示される演出や演出可動物19が動作する演出が行われる場合に限られない。すなわち、遊技機1は演出制御基板40で決定される演出パターンに対応する信号を外部へ出力することが可能であるため、遊技機1の外部においてどのような場合に遊技機1で行われる演出と連動させた演出を行うかは任意に設定可能である。
また上記実施形態では、一例として、遊技機1がパチンコ遊技機である場合を例示したが、それに限られるものでもない。すなわち、上述したように、演出パターンに対応する信号を外部へ出力する構成は、パチンコ遊技機以外の遊技機にも適用可能であり、例えばスロットマシンなどの遊技機にも適用可能である。