JP2013255401A - 車両用電源制御装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】機器に与えられる電圧のデューティ比が、装置全体の誤差及びノイズ等の影響を受け難く、消費電力の低減、及び機器性能の最適制御を両立させることができる車両用電源制御装置の提供。
【解決手段】電源電圧値及び所定電圧値に基づき演算したデューティ比により車載電源1,2の電圧をPWM制御して負荷群L1〜L3へ与える車両用電源制御装置。負荷群L1〜L3への印加電圧が、スイッチング回路S1〜S3のオン時点から、電源電圧値に基づく第1/2電圧値迄立上/下がった立上/下がり時間を検出する立上/下がり時間検出手段10,11,6と、スイッチング回路S1〜S3のオン/オフ時点、及び電圧が第1/2電圧値迄立上/下がる時点が一致するように、検出した立上/下がり時間に基づき、スイッチング回路S1〜S3がオン/オフする時点を変更する手段7,9とを備えている。
【選択図】図1
【解決手段】電源電圧値及び所定電圧値に基づき演算したデューティ比により車載電源1,2の電圧をPWM制御して負荷群L1〜L3へ与える車両用電源制御装置。負荷群L1〜L3への印加電圧が、スイッチング回路S1〜S3のオン時点から、電源電圧値に基づく第1/2電圧値迄立上/下がった立上/下がり時間を検出する立上/下がり時間検出手段10,11,6と、スイッチング回路S1〜S3のオン/オフ時点、及び電圧が第1/2電圧値迄立上/下がる時点が一致するように、検出した立上/下がり時間に基づき、スイッチング回路S1〜S3がオン/オフする時点を変更する手段7,9とを備えている。
【選択図】図1
Description
本発明は、車載電源からの電圧値を検出し、検出した電源電圧値及び所定電圧値に基づき、デューティ比を演算し、演算したデューティ比により、車載電源からの電圧をPWM(Pulse Width Modulation)制御して負荷群へ与える車両用電源制御装置に関するものである。
車両に搭載される機器(負荷)は、車載バッテリの出力電圧値に合わせて、定格が12Vのものが多く、12Vでその性能を最適に発揮する。しかし、車載バッテリは、蓄電量により出力電圧値が変動するので、蓄電量が比較的大きい場合は、その出力電圧値は12V以上になっている。また、オルタネータ(車載発電機)の出力電圧値は、車載バッテリを充電する為に、それ以上(13〜14V)に設定されている。
その為、近時、省エネルギー(省電力)及び機器の寿命短縮防止等の観点から、車載バッテリ及びオルタネータからの電源電圧を12V付近にPWM制御して機器に供給する車両用電源制御装置が普及しつつある。
その為、近時、省エネルギー(省電力)及び機器の寿命短縮防止等の観点から、車載バッテリ及びオルタネータからの電源電圧を12V付近にPWM制御して機器に供給する車両用電源制御装置が普及しつつある。
特許文献1には、モータを駆動し、モータの実電流を出力するモータドライバと、モータへ供給する電流の目標値である目標電流を出力する動作モード制御部と、モータの実電流及び目標電流に基づいて、モータの駆動周波数に関する第1のデューティ比を出力するフィードバック制御部とを備える制御装置が開示されている。第1のデューティ比に基づいてモータの駆動周波数に対するスペクトラム拡散変調を行い、第2のデューティ比を出力するスペクトラム拡張変調制御部と、第2のデューティ比を、モータドライバ固有の遅れ要素を吸収するための第3のデューティ比に補正するデューティ補正演算部とを備えている。
上述した車両用電源制御装置では、車載バッテリ及びオルタネータからの電源電圧値及び所定電圧値を使用した演算式、(所定電圧値/電源電圧値)2 ×100により、PWM制御のデューティ比を算出しているが、装置全体の誤差、及び電源電圧に重畳されるノイズ等の影響により、機器に与えられる電圧のデューティ比は所期通りにはなっていない。その為、機器に与えられる電圧が降下し、消費電力の低減(省電力効果)、及び機器性能の最適制御を両立させることができないという問題がある。
本発明は、上述したような事情に鑑みてなされたものであり、機器に与えられる電圧のデューティ比が、装置全体の誤差及びノイズ等の影響を受け難く、消費電力の低減、及び機器性能の最適制御を両立させることができる車両用電源制御装置を提供することを目的とする。
第1発明に係る車両用電源制御装置は、車載電源の電圧値を検出する手段と、該手段が検出した電源電圧値及び所定電圧値に基づき、デューティ比を演算するデューティ比演算手段と、該デューティ比演算手段が演算したデューティ比により、前記車載電源の電圧をPWM制御して負荷群へ与えるスイッチング回路とを備える車両用電源制御装置において、前記負荷群に与えられる電圧が、前記スイッチング回路のオン時点から、前記電源電圧値に基づく第1電圧値迄立上がった立上がり時間を検出する立上がり時間検出手段と、前記スイッチング回路のオフ時点から、前記電圧が前記電源電圧値に基づく第2電圧値迄立下がった立下がり時間を検出する立下がり時間検出手段と、前記スイッチング回路のオン時点、及び前記電圧が第1電圧値迄立上がる時点が一致するように、前記立上がり時間検出手段が検出した立上がり時間に基づき、前記スイッチング回路がオンする時点を変更するオン時点変更手段と、前記スイッチング回路のオフ時点、及び前記電圧が第2電圧値迄立下がる時点が一致するように、前記立下がり時間検出手段が検出した立下がり時間に基づき、前記スイッチング回路がオフする時点を変更するオフ時点変更手段とを備えることを特徴とする。
この車両用電源制御装置では、車載電源の電圧値を検出し、検出した電源電圧値及び所定電圧値に基づき、デューティ比演算手段がデューティ比を演算し、デューティ比演算手段が演算したデューティ比により、スイッチング回路が、車載電源の電圧をPWM制御して負荷群へ与える。立上がり時間検出手段が、負荷群に与えられる電圧が、スイッチング回路のオン時点から、電源電圧値に基づく第1電圧値迄立上がった立上がり時間を検出し、立下がり時間検出手段が、スイッチング回路のオフ時点から、負荷群に与えられる電圧が電源電圧値に基づく第2電圧値迄立下がった立下がり時間を検出する。オン時点変更手段が、スイッチング回路のオン時点、及び負荷群に与えられる電圧が第1電圧値迄立上がる時点が一致するように、立上がり時間検出手段が検出した立上がり時間に基づき、スイッチング回路がオンする時点を変更する。オフ時点変更手段が、スイッチング回路のオフ時点、及び負荷群に与えられる電圧が第2電圧値迄立下がる時点が一致するように、立下がり時間検出手段が検出した立下がり時間に基づき、スイッチング回路がオフする時点を変更する。
第2発明に係る車両用電源制御装置は、前記オン時点変更手段は、前記立上がり時間、及び前記スイッチング回路がオンする時点を変更すべき変更時間を対応させた第1テーブルを有し、前記オフ時点変更手段は、前記立下がり時間、及び前記スイッチング回路がオフする時点を変更すべき変更時間を対応させた第2テーブルを有し、前記オン時点変更手段及びオフ時点変更手段は、それぞれ検出された前記立上がり時間及び立下がり時間に基づき、前記第1テーブル及び第2テーブルを参照することにより変更時間を求めるように構成してあることを特徴とする。
この車両用電源制御装置では、オン時点変更手段が、立上がり時間、及びスイッチング回路がオンする時点を変更すべき変更時間を対応させた第1テーブルを有し、オフ時点変更手段が、立下がり時間、及びスイッチング回路がオフする時点を変更すべき変更時間を対応させた第2テーブルを有する。オン時点変更手段及びオフ時点変更手段は、それぞれ検出された立上がり時間及び立下がり時間に基づき、第1テーブル及び第2テーブルを参照することにより変更時間を求める。
第3発明に係る車両用電源制御装置は、車載電源の電圧値を検出する手段と、該手段が検出した電源電圧値及び所定電圧値に基づき、デューティ比を演算するデューティ比演算手段と、該デューティ比演算手段が演算したデューティ比により、前記車載電源の電圧をPWM制御して負荷群へ与えるスイッチング回路とを備える車両用電源制御装置において、前記負荷群に与えられる電圧が、前記スイッチング回路のオン時点から、前記電源電圧値に基づく第1電圧値迄立上がった立上がり時間を検出する立上がり時間検出手段と、前記スイッチング回路のオン時点、及び前記電圧が第1電圧値迄立上がる時点が一致するように、前記立上がり時間検出手段が検出した立上がり時間に基づき、前記スイッチング回路がオンする時点を変更するオン時点変更手段とを備えることを特徴とする。
この車両用電源制御装置は、車載電源の電圧値を検出し、検出した電源電圧値及び所定電圧値に基づき、デューティ比演算手段がデューティ比を演算し、デューティ比演算手段が演算したデューティ比により、スイッチング回路が、車載電源の電圧をPWM制御して負荷群へ与える。負荷群に与えられる電圧が、スイッチング回路のオン時点から、電源電圧値に基づく第1電圧値迄立上がった立上がり時間を立上がり時間検出手段が検出し、スイッチング回路のオン時点、及び負荷群に与えられる電圧が第1電圧値迄立上がる時点が一致するように、立上がり時間検出手段が検出した立上がり時間に基づき、オン時点変更手段が、スイッチング回路がオンする時点を変更する。
第4発明に係る車両用電源制御装置は、前記オン時点変更手段は、前記立上がり時間、及び前記スイッチング回路がオンする時点を変更すべき変更時間を対応させたテーブルを有し、前記オン時点変更手段は、検出された前記立上がり時間に基づき、前記テーブルを参照することにより変更時間を求めるように構成してあることを特徴とする。
この車両用電源制御装置では、オン時点変更手段は、立上がり時間、及びスイッチング回路がオンする時点を変更すべき変更時間を対応させたテーブルを有し、オン時点変更手段は、検出された立上がり時間に基づき、テーブルを参照することにより変更時間を求める。
第5発明に係る車両用電源制御装置は、車載電源の電圧値を検出する手段と、該手段が検出した電源電圧値及び所定電圧値に基づき、デューティ比を演算するデューティ比演算手段と、該デューティ比演算手段が演算したデューティ比により、前記車載電源の電圧をPWM制御して負荷群へ与えるスイッチング回路とを備える車両用電源制御装置において、前記負荷群に与えられる電圧が、前記スイッチング回路のオフ時点から、前記電源電圧値に基づく第1電圧値迄立下がった立下がり時間を検出する立下がり時間検出手段と、前記スイッチング回路のオフ時点、及び前記電圧が第1電圧値迄立下がる時点が一致するように、前記立下がり時間検出手段が検出した立下がり時間に基づき、前記スイッチング回路がオフする時点を変更するオフ時点変更手段とを備えることを特徴とする。
この車両用電源制御装置では、車載電源の電圧値を検出し、検出した電源電圧値及び所定電圧値に基づき、デューティ比演算手段がデューティ比を演算し、デューティ比演算手段が演算したデューティ比により、スイッチング回路が、車載電源の電圧をPWM制御して負荷群へ与える。負荷群に与えられる電圧が、スイッチング回路のオフ時点から、電源電圧値に基づく第1電圧値迄立下がった立下がり時間を立下がり時間検出手段が検出し、スイッチング回路のオフ時点、及び負荷群に与えられる電圧が第1電圧値迄立下がる時点が一致するように、立下がり時間検出手段が検出した立下がり時間に基づき、オフ時点変更手段が、スイッチング回路がオフする時点を変更する。
第6発明に係る車両用電源制御装置は、前記オフ時点変更手段は、前記立下がり時間、及び前記スイッチング回路がオフする時点を変更すべき変更時間を対応させたテーブルを有し、前記オフ時点変更手段は、検出された前記立下がり時間に基づき、前記テーブルを参照することにより変更時間を求めるように構成してあることを特徴とする。
この車両用電源制御装置では、オフ時点変更手段は、立下がり時間、及びスイッチング回路がオフする時点を変更すべき変更時間を対応させたテーブルを有し、オフ時点変更手段は、検出された立下がり時間に基づき、テーブルを参照することにより変更時間を求める。
第7発明に係る車両用電源制御装置は、前記デューティ比演算手段は、前記電源電圧値及び所定電圧値を使用した演算式、(所定電圧値/電源電圧値)2 ×100を使用して、デューティ比を演算するように構成してあることを特徴とする。
この車両用電源制御装置では、デューティ比演算手段が、電源電圧値及び所定電圧値を使用した演算式、(所定電圧値/電源電圧値)2 ×100を使用して、デューティ比を演算する。
第8発明に係る車両用電源制御装置は、前記デューティ比演算手段は、前記電源電圧値及び所定電圧値を使用した演算式、(所定電圧値/電源電圧値)2 ×100の1次近似式を使用して、デューティ比を演算するように構成してあることを特徴とする。
この車両用電源制御装置では、デューティ比演算手段が、電源電圧値及び所定電圧値を使用した演算式、(所定電圧値/電源電圧値)2 ×100の予め求めてある1次近似式、a×(電源電圧値)+b(a,bは任意の実数)を使用して、デューティ比を演算する。
第9発明に係る車両用電源制御装置は、前記デューティ比演算手段は、前記電源電圧値及び所定電圧値を使用した演算式、(所定電圧値/電源電圧値)2 ×100の折線近似式を使用して、デューティ比を演算するように構成してあることを特徴とする。
この車両用電源制御装置では、デューティ比演算手段が、電源電圧値及び所定電圧値を使用した演算式、(所定電圧値/電源電圧値)2 ×100の予め求めてある折線近似式、a×(電源電圧値)+b(a,bは、電源電圧値の所定区間毎に定められた実数)を使用して、デューティ比を演算する。
第10発明に係る車両用電源制御装置は、前記デューティ比演算手段は、前記電源電圧値及び所定電圧値を使用した演算式、(所定電圧値/電源電圧値)2 ×100の2次多項式近似を使用して、デューティ比を演算するように構成してあることを特徴とする。
この車両用電源制御装置では、デューティ比演算手段が、電源電圧値及び所定電圧値を使用した演算式、(所定電圧値/電源電圧値)2 ×100の予め求めてある2次多項式近似、a×(電源電圧値)2+b×(電源電圧値)+c(a,b,cは任意の実数)を使用して、デューティ比を演算する。
本発明に係る車両用電源制御装置によれば、機器に与えられる電圧のデューティ比が、装置全体の誤差及びノイズ等の影響を受け難く、消費電力の低減(省電力効果)、及び機器性能の最適制御を両立させることが可能な車両用電源制御装置を実現することができる。
以下に、本発明をその実施の形態を示す図面に基づき説明する。
図1は、本発明に係る車両用電源制御装置の実施の形態の概略構成を示すブロック図である。
この車両用電源制御装置は、オルタネータ(車載発電機、交流発電機)1が発電し整流した電力が、バッテリ2に充電されると共に、それぞれのスイッチング素子(スイッチング回路)S1,S2,S3を通じて、負荷L1,L2,L3に給電される。バッテリ2が充電されないときは、バッテリ2からの放電電力が、スイッチング素子S1,S2,S3を通じて、負荷L1,L2,L3に給電される。負荷L1,L2,L3は、ここでは、それぞれ5W,35W,55Wのランプである。
図1は、本発明に係る車両用電源制御装置の実施の形態の概略構成を示すブロック図である。
この車両用電源制御装置は、オルタネータ(車載発電機、交流発電機)1が発電し整流した電力が、バッテリ2に充電されると共に、それぞれのスイッチング素子(スイッチング回路)S1,S2,S3を通じて、負荷L1,L2,L3に給電される。バッテリ2が充電されないときは、バッテリ2からの放電電力が、スイッチング素子S1,S2,S3を通じて、負荷L1,L2,L3に給電される。負荷L1,L2,L3は、ここでは、それぞれ5W,35W,55Wのランプである。
オルタネータ1及びバッテリ2が出力する電源電圧値は、電源入力回路3を通じて電圧検出部(電圧値を検出する手段)4により検出されA/D変換されて、デューティ比演算手段5に与えられる。
デューティ比演算手段5は、与えられた電源電圧値及び所定電圧値(ここでは12.0Vとする)を用いて、理論式(厳密式)、
(12.0/電源電圧値)2 ×100 (%) (1)
により、デューティ比を演算し、デューティ出力部(スイッチング回路)9へ与える。
デューティ比演算手段5は、与えられた電源電圧値及び所定電圧値(ここでは12.0Vとする)を用いて、理論式(厳密式)、
(12.0/電源電圧値)2 ×100 (%) (1)
により、デューティ比を演算し、デューティ出力部(スイッチング回路)9へ与える。
尚、デューティ比演算手段5は、演算量を低減する為に、厳密式(1)に代えて、最小二乗法等により予め求めてある厳密式(1)の1次近似式、折線近似式又は2次多項式近似により、デューティ比を演算し、デューティ出力部9に与えることも可能である。
厳密式(1)の1次近似式
a×(電源電圧値)+b (%) (2)
(a,bは任意の実数)
により、デューティ比yを演算する場合、(2)式は、例えば、y=−8.976x+201.4となり、グラフ化すると、図2に示すようになる。比較の為に、厳密式(1)もグラフ化して示してある。
厳密式(1)の1次近似式
a×(電源電圧値)+b (%) (2)
(a,bは任意の実数)
により、デューティ比yを演算する場合、(2)式は、例えば、y=−8.976x+201.4となり、グラフ化すると、図2に示すようになる。比較の為に、厳密式(1)もグラフ化して示してある。
厳密式(1)の折線近似式
a×(電源電圧値)+b (%) (3)
(a,bは、所定の電圧区間毎に定められた任意の実数)
により、デューティ比を演算する場合、(3)式は、例えば、0.1V毎に係数a、bが定められた折線となり、図3に示すようになる。比較の為に、厳密式(1)もグラフ化して示してある。
a×(電源電圧値)+b (%) (3)
(a,bは、所定の電圧区間毎に定められた任意の実数)
により、デューティ比を演算する場合、(3)式は、例えば、0.1V毎に係数a、bが定められた折線となり、図3に示すようになる。比較の為に、厳密式(1)もグラフ化して示してある。
厳密式(1)の2次多項式近似
a×(電源電圧値)2 +b×(電源電圧値)+c (%) (4)
(a,b,cは任意の実数)
により、デューティ比yを演算する場合、(4)式は、例えば、y=0.9062x2 −36.162x+402.49となり、グラフ化すると、図4に示すようになる。比較の為に、厳密式(1)もグラフ化して示してある。
a×(電源電圧値)2 +b×(電源電圧値)+c (%) (4)
(a,b,cは任意の実数)
により、デューティ比yを演算する場合、(4)式は、例えば、y=0.9062x2 −36.162x+402.49となり、グラフ化すると、図4に示すようになる。比較の為に、厳密式(1)もグラフ化して示してある。
デューティ出力部9は、与えられたデューティ比により、スイッチング素子(PWM制御回路)S1,S2,S3をPWM制御し、PWM制御された電源電圧が負荷L1,L2,L3に与えられる。
ここで、デューティ出力部9は、後述するタイミング変更手段7から与えられた、オン時点及び/又はオフ時点の各変更時間が0でない場合は、与えられたデューティ比に基づき、与えられたオン時点及び/又はオフ時点の変更時間により、スイッチング素子S1,S2,S3のオン時点及び/又はオフ時点を変更してPWM制御する。
ここで、デューティ出力部9は、後述するタイミング変更手段7から与えられた、オン時点及び/又はオフ時点の各変更時間が0でない場合は、与えられたデューティ比に基づき、与えられたオン時点及び/又はオフ時点の変更時間により、スイッチング素子S1,S2,S3のオン時点及び/又はオフ時点を変更してPWM制御する。
出力電圧検出部(立上がり時間検出手段、立下がり時間検出手段)10は、スイッチング素子S1,S2,S3がPWM制御して、負荷L1,L2,L3に与えられる電圧値を検出し、タイミング検出部(立上がり時間検出手段、立下がり時間検出手段)11に与える。
タイミング検出部11は、与えられた電圧値が、電圧検出部4が検出した電圧値の例えば90%(第1電圧値)を上回ったタイミング、及び電圧検出部4が検出した電圧値の例えば10%(第2電圧値)を下回ったタイミングを検出し、タイミング比較手段(立上がり時間検出手段、立下がり時間検出手段)6に伝達する。
タイミング検出部11は、与えられた電圧値が、電圧検出部4が検出した電圧値の例えば90%(第1電圧値)を上回ったタイミング、及び電圧検出部4が検出した電圧値の例えば10%(第2電圧値)を下回ったタイミングを検出し、タイミング比較手段(立上がり時間検出手段、立下がり時間検出手段)6に伝達する。
タイミング比較手段6は、伝達された上回ったタイミング及び下回ったタイミング(図5B)と、デューティ出力部9から与えられたPWM制御周期に基づくスイッチング素子S1,S2,S3をオンにしたタイミング及びオフにしたタイミング(図5A)とを比較し、それらの差からパルスの立上がり時間tr及び立ち下がり時間tfを算出する。
尚、図5は、この車両用電源制御装置の動作の例を説明する為の波形図であり、パルスの立上がり時間tr及び立ち下がり時間tfを模式的に示しているが、実際には、立上がり及び立ち下がりのエッジを検出するのは難しいので、電圧検出部4が検出した電圧値の90%及び10%を検出する。
また、電源電圧の電圧変化は、スイッチング素子S1,S2,S3毎に異なることも有り得るが、ここでは、その中間の値を求めて使用する。
また、電源電圧の電圧変化は、スイッチング素子S1,S2,S3毎に異なることも有り得るが、ここでは、その中間の値を求めて使用する。
タイミング比較手段6は、算出した立上がり時間tr及び立ち下がり時間tfをタイミング変更手段(オン時点変更手段、オフ時点変更手段)7に与える。
タイミング変更手段7は、与えられた立上がり時間trに基づき、テーブル記憶手段(オン時点変更手段)8が記憶する立上がり時間テーブル(第1テーブル)8aを参照し、スイッチング素子S1,S2,S3がオンする時点を変更する為のオン時点変更時間Atrを求める。
タイミング変更手段7は、与えられた立ち下がり時間tfに基づき、テーブル記憶手段(オフ時点変更手段)8が記憶する立下がり時間テーブル(第2テーブル)8bを参照し、スイッチング素子S1,S2,S3がオフする時点を変更する為のオフ時点変更時間Atfを求める。
タイミング変更手段7は、与えられた立上がり時間trに基づき、テーブル記憶手段(オン時点変更手段)8が記憶する立上がり時間テーブル(第1テーブル)8aを参照し、スイッチング素子S1,S2,S3がオンする時点を変更する為のオン時点変更時間Atrを求める。
タイミング変更手段7は、与えられた立ち下がり時間tfに基づき、テーブル記憶手段(オフ時点変更手段)8が記憶する立下がり時間テーブル(第2テーブル)8bを参照し、スイッチング素子S1,S2,S3がオフする時点を変更する為のオフ時点変更時間Atfを求める。
オン時点変更時間Atrは、スイッチング素子S1,S2,S3がオンする時点(図5C)と、負荷L1,L2,L3に与えられる電圧が、電圧検出部4が検出した電圧値に達する時点(図5D)とが一致するように、立上がり時間trに応じて、実測又は計算(例えば、tr/0.9等)により定められる。
オフ時点変更時間Atfは、スイッチング素子S1,S2,S3がオフする時点(図5C)と、負荷L1,L2,L3に与えられる電圧が0Vに達する時点(図5D)とが一致するように、立ち下がり時間tfに応じて、実測又は計算(例えば、tf/0.9等)により定められる。
オフ時点変更時間Atfは、スイッチング素子S1,S2,S3がオフする時点(図5C)と、負荷L1,L2,L3に与えられる電圧が0Vに達する時点(図5D)とが一致するように、立ち下がり時間tfに応じて、実測又は計算(例えば、tf/0.9等)により定められる。
タイミング変更手段7は、求めたオン時点変更時間Atr及びオフ時点変更時間Atfをデューティ出力部9に与える。
デューティ出力部9は、デューティ比演算手段5から与えられたデューティ比に基づき、オンにする時点及びオフにする時点を時点変更時間Atr及びオフ時点変更時間Atf分早めて、スイッチング素子S1,S2,S3をPWM制御する。
デューティ出力部9は、デューティ比演算手段5から与えられたデューティ比に基づき、オンにする時点及びオフにする時点を時点変更時間Atr及びオフ時点変更時間Atf分早めて、スイッチング素子S1,S2,S3をPWM制御する。
以下に、このような構成の車両用電源制御装置の動作の例を説明する。
この車両用電源制御装置は、電圧検出部4が、オルタネータ1及びバッテリ2が出力する電源電圧値を、電源入力回路3を通じて検出し、検出した電源電圧値をA/D変換して、デューティ比演算手段5に与える。
デューティ比演算手段5は、与えられた電源電圧値及び所定電圧値12.0Vを用いて、例えば、厳密式(1)の1次近似式
a×(電源電圧値)+b (%) (2)
により、デューティ比を演算し、デューティ出力部9に与える。
この車両用電源制御装置は、電圧検出部4が、オルタネータ1及びバッテリ2が出力する電源電圧値を、電源入力回路3を通じて検出し、検出した電源電圧値をA/D変換して、デューティ比演算手段5に与える。
デューティ比演算手段5は、与えられた電源電圧値及び所定電圧値12.0Vを用いて、例えば、厳密式(1)の1次近似式
a×(電源電圧値)+b (%) (2)
により、デューティ比を演算し、デューティ出力部9に与える。
デューティ出力部9は、与えられたデューティ比により、スイッチング素子(PWM制御回路)S1,S2,S3をPWM制御する。これにより、PWM制御された電源電圧が、負荷L1,L2,L3に与えられる。
出力電圧検出部10は、スイッチング素子S1,S2,S3がPWM制御して、負荷L1,L2,L3に与えられる電圧値を検出し、タイミング検出部11に与える。
タイミング検出部11は、与えられた電圧値が、電圧検出部4が検出した電圧値の例えば90%を上回ったタイミング、及び電圧検出部4が検出した電圧値の例えば10%を下回ったタイミングを検出し、タイミング比較手段6に伝達する。
出力電圧検出部10は、スイッチング素子S1,S2,S3がPWM制御して、負荷L1,L2,L3に与えられる電圧値を検出し、タイミング検出部11に与える。
タイミング検出部11は、与えられた電圧値が、電圧検出部4が検出した電圧値の例えば90%を上回ったタイミング、及び電圧検出部4が検出した電圧値の例えば10%を下回ったタイミングを検出し、タイミング比較手段6に伝達する。
タイミング比較手段6は、伝達された上回ったタイミング及び下回ったタイミング(図5B)と、デューティ出力部9から与えられたPWM制御周期に基づくスイッチング素子S1,S2,S3をオンにしたタイミング及びオフにしたタイミング(図5A)とを比較し、それらの差からパルスの立上がり時間tr及び立ち下がり時間tfを算出する。
タイミング比較手段6は、算出した立上がり時間tr及び立下がり時間tfをタイミング変更手段7に与える。
タイミング変更手段7は、与えられた立上がり時間trに基づき、立上がり時間テーブル8aを参照して、スイッチング素子S1,S2,S3がオンする時点を変更する為のオン時点変更時間Atrを求める。
タイミング変更手段7は、与えられた立下がり時間tfに基づき、立下がり時間テーブル8bを参照して、スイッチング素子S1,S2,S3がオフする時点を変更する為のオフ時点変更時間Atfを求める。
タイミング変更手段7は、与えられた立上がり時間trに基づき、立上がり時間テーブル8aを参照して、スイッチング素子S1,S2,S3がオンする時点を変更する為のオン時点変更時間Atrを求める。
タイミング変更手段7は、与えられた立下がり時間tfに基づき、立下がり時間テーブル8bを参照して、スイッチング素子S1,S2,S3がオフする時点を変更する為のオフ時点変更時間Atfを求める。
タイミング変更手段7は、求めたオン時点変更時間Atr及びオフ時点変更時間Atfをデューティ出力部9に与える。
デューティ出力部9は、デューティ比演算手段5から与えられたデューティ比に基づき、オンにする時点及びオフにする時点(図5A)を時点変更時間Atr及びオフ時点変更時間Atf分早めて(図5C)、スイッチング素子S1,S2,S3をPWM制御する(図5D)。
デューティ出力部9は、デューティ比演算手段5から与えられたデューティ比に基づき、オンにする時点及びオフにする時点(図5A)を時点変更時間Atr及びオフ時点変更時間Atf分早めて(図5C)、スイッチング素子S1,S2,S3をPWM制御する(図5D)。
尚、本実施の形態では、オン時点変更時間Atr及びオフ時点変更時間Atfにより、スイッチング素子S1,S2,S3がオンする時点及びオフする時点を変更しているが、オン時点変更時間Atrにより、スイッチング素子S1,S2,S3がオンする時点のみを変更することも可能である。また、オフ時点変更時間Atfにより、スイッチング素子S1,S2,S3がオフする時点のみを変更することも可能である。
1 オルタネータ(車載電源)
2 バッテリ(車載電源)
3 電源入力回路
4 電圧検出部(電圧値を検出する手段)
5 デューティ比演算手段
6 タイミング比較手段(立上がり時間検出手段、立下がり時間検出手段)
7 タイミング変更手段(オン時点変更手段、オフ時点変更手段)
8 テーブル記憶手段(オン時点変更手段、オフ時点変更手段)
8a 立上がり時間テーブル(第1テーブル)
8b 立下がり時間テーブル(第2テーブル)
9 デューティ出力部(スイッチング回路、オン時点変更手段、オフ時点変更手段)
10 出力電圧検出部(立上がり時間検出手段、立下がり時間検出手段)
11 タイミング検出部(立上がり時間検出手段、立下がり時間検出手段)
L1,L2,L3 負荷
S1,S2,S3 スイッチング素子(スイッチング回路)
2 バッテリ(車載電源)
3 電源入力回路
4 電圧検出部(電圧値を検出する手段)
5 デューティ比演算手段
6 タイミング比較手段(立上がり時間検出手段、立下がり時間検出手段)
7 タイミング変更手段(オン時点変更手段、オフ時点変更手段)
8 テーブル記憶手段(オン時点変更手段、オフ時点変更手段)
8a 立上がり時間テーブル(第1テーブル)
8b 立下がり時間テーブル(第2テーブル)
9 デューティ出力部(スイッチング回路、オン時点変更手段、オフ時点変更手段)
10 出力電圧検出部(立上がり時間検出手段、立下がり時間検出手段)
11 タイミング検出部(立上がり時間検出手段、立下がり時間検出手段)
L1,L2,L3 負荷
S1,S2,S3 スイッチング素子(スイッチング回路)
Claims (10)
- 車載電源の電圧値を検出する手段と、該手段が検出した電源電圧値及び所定電圧値に基づき、デューティ比を演算するデューティ比演算手段と、該デューティ比演算手段が演算したデューティ比により、前記車載電源の電圧をPWM制御して負荷群へ与えるスイッチング回路とを備える車両用電源制御装置において、
前記負荷群に与えられる電圧が、前記スイッチング回路のオン時点から、前記電源電圧値に基づく第1電圧値迄立上がった立上がり時間を検出する立上がり時間検出手段と、前記スイッチング回路のオフ時点から、前記電圧が前記電源電圧値に基づく第2電圧値迄立下がった立下がり時間を検出する立下がり時間検出手段と、前記スイッチング回路のオン時点、及び前記電圧が第1電圧値迄立上がる時点が一致するように、前記立上がり時間検出手段が検出した立上がり時間に基づき、前記スイッチング回路がオンする時点を変更するオン時点変更手段と、前記スイッチング回路のオフ時点、及び前記電圧が第2電圧値迄立下がる時点が一致するように、前記立下がり時間検出手段が検出した立下がり時間に基づき、前記スイッチング回路がオフする時点を変更するオフ時点変更手段とを備えることを特徴とする車両用電源制御装置。 - 前記オン時点変更手段は、前記立上がり時間、及び前記スイッチング回路がオンする時点を変更すべき変更時間を対応させた第1テーブルを有し、前記オフ時点変更手段は、前記立下がり時間、及び前記スイッチング回路がオフする時点を変更すべき変更時間を対応させた第2テーブルを有し、前記オン時点変更手段及びオフ時点変更手段は、それぞれ検出された前記立上がり時間及び立下がり時間に基づき、前記第1テーブル及び第2テーブルを参照することにより変更時間を求めるように構成してある請求項1記載の車両用電源制御装置。
- 車載電源の電圧値を検出する手段と、該手段が検出した電源電圧値及び所定電圧値に基づき、デューティ比を演算するデューティ比演算手段と、該デューティ比演算手段が演算したデューティ比により、前記車載電源の電圧をPWM制御して負荷群へ与えるスイッチング回路とを備える車両用電源制御装置において、
前記負荷群に与えられる電圧が、前記スイッチング回路のオン時点から、前記電源電圧値に基づく第1電圧値迄立上がった立上がり時間を検出する立上がり時間検出手段と、前記スイッチング回路のオン時点、及び前記電圧が第1電圧値迄立上がる時点が一致するように、前記立上がり時間検出手段が検出した立上がり時間に基づき、前記スイッチング回路がオンする時点を変更するオン時点変更手段とを備えることを特徴とする車両用電源制御装置。 - 前記オン時点変更手段は、前記立上がり時間、及び前記スイッチング回路がオンする時点を変更すべき変更時間を対応させたテーブルを有し、前記オン時点変更手段は、検出された前記立上がり時間に基づき、前記テーブルを参照することにより変更時間を求めるように構成してある請求項3記載の車両用電源制御装置。
- 車載電源の電圧値を検出する手段と、該手段が検出した電源電圧値及び所定電圧値に基づき、デューティ比を演算するデューティ比演算手段と、該デューティ比演算手段が演算したデューティ比により、前記車載電源の電圧をPWM制御して負荷群へ与えるスイッチング回路とを備える車両用電源制御装置において、
前記負荷群に与えられる電圧が、前記スイッチング回路のオフ時点から、前記電源電圧値に基づく第1電圧値迄立下がった立下がり時間を検出する立下がり時間検出手段と、前記スイッチング回路のオフ時点、及び前記電圧が第1電圧値迄立下がる時点が一致するように、前記立下がり時間検出手段が検出した立下がり時間に基づき、前記スイッチング回路がオフする時点を変更するオフ時点変更手段とを備えることを特徴とする車両用電源制御装置。 - 前記オフ時点変更手段は、前記立下がり時間、及び前記スイッチング回路がオフする時点を変更すべき変更時間を対応させたテーブルを有し、前記オフ時点変更手段は、検出された前記立下がり時間に基づき、前記テーブルを参照することにより変更時間を求めるように構成してある請求項5記載の車両用電源制御装置。
- 前記デューティ比演算手段は、前記電源電圧値及び所定電圧値を使用した演算式、(所定電圧値/電源電圧値)2 ×100を使用して、デューティ比を演算するように構成してある請求項1乃至6の何れか1項に記載の車両用電源制御装置。
- 前記デューティ比演算手段は、前記電源電圧値及び所定電圧値を使用した演算式、(所定電圧値/電源電圧値)2 ×100の1次近似式を使用して、デューティ比を演算するように構成してある請求項1乃至6の何れか1項に記載の車両用電源制御装置。
- 前記デューティ比演算手段は、前記電源電圧値及び所定電圧値を使用した演算式、(所定電圧値/電源電圧値)2 ×100の折線近似式を使用して、デューティ比を演算するように構成してある請求項1乃至6の何れか1項に記載の車両用電源制御装置。
- 前記デューティ比演算手段は、前記電源電圧値及び所定電圧値を使用した演算式、(所定電圧値/電源電圧値)2 ×100の2次多項式近似を使用して、デューティ比を演算するように構成してある請求項1乃至6の何れか1項に記載の車両用電源制御装置。
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JP2012131211A JP2013255401A (ja) | 2012-06-08 | 2012-06-08 | 車両用電源制御装置 |
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JP2012131211A JP2013255401A (ja) | 2012-06-08 | 2012-06-08 | 車両用電源制御装置 |
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