JP2013255320A - 電池均等化装置および方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】複数の電池セルを接続して構成される組電池において、内部抵抗にばらつきがあっても各電池セルが到達する終了電圧を揃えることのできる均等化制御を実現する。
【解決手段】補正電圧算出部105は、電圧を均等化する電池セル102について、その内部抵抗に対応する補正電圧を算出する。セルバランス制御部106は、電圧を均等化する電池セル102を決定し、補正電圧算出部105が算出する決定した電池セル102に対応する補正電圧によって決定した電池セル102に対応する均等化制御の終了電圧を補正し、電池セル監視部104を介して決定した電池セル102の電圧を監視しながら補正した終了電圧を制御終了の目標値として、充電側の電池セル102の電圧が放電側の電池セル102の電圧よりも終了電圧だけ高くなるまで、決定した電池セル102に対してセルバランス部103による電圧の均等化制御を実行させる。
【選択図】図1

Description

本発明は、複数の電池セルを接続して構成される組電池の電圧の均等化を制御する電池均等化装置および方法に関する。
いわゆるハイブリッドカー、プラグインハイブリッドカー、あるいはハイブリッドビークル、ハイブリッドエレクトリックビークルなどと呼ばれる、エンジンに加えてモータ(電動機)を動力源として備えた車両または輸送機械(以下、「車両等」と称する)が実用化されている。さらには、エンジンを備えずモータのみで車両を駆動する電気自動車も実用化されつつある。それらのモータを駆動する電源として、小型、大容量の特徴を有するリチウムイオン電池などが多く使用されるようになってきている。そして、このような用途においては、複数の電池セルが例えば直列に接続されて電池ブロックが構成され、さらにこの電池ブロックを組み合わして接続される組電池として供給される場合がある。電池セルの直列接続により車両のモータを駆動するのに必要な高電圧が得られ、電池ブロックをさらに直列や並列に組み合わして接続することにより必要な電流容量やさらなる高電圧が得られる。
この場合、リチウムイオン電池などは温度による特性の変化が大きく、電池が使用される環境の温度によって電池の残存容量や充電効率も大きく変化する。自動車のような使用環境ではなおさらである。
この結果、電池ブロックを構成する電池セル等において、各セル等の残存容量および出力電圧にばらつきが生じる。各セル等が発生する電圧にばらつきが発生すると、1つのセルの電圧が駆動可能な閾値を下回ったような場合に、全体の電源供給を止めたり抑制したりする必要が生じ、電力効率が低下してしまう。このため、各セルの電圧の均等化を行う電池均等化制御が必要となる。さらには、電池ブロック間でも電圧の均等化を行う必要も生じる。
電池均等化制御の第1の従来技術として、過充電(または過放電)になった電池セルを電池セルと並列に接続した抵抗にバイパスさせ放電させることで各電池セルの電圧をそろえる、いわゆるパッシブ方式の電池均等化制御技術が知られている。電池均等化制御の第2の従来技術として、放電が必要な電池セルからの放電電力を、インダクタまたはトランスを用いて構成されるコンバータ回路によって、充電が必要な電池セルに充電させる、いわゆるアクティブ方式の電池均等化制御技術が知られている。上記第1および第2の従来技術のいずれにおいても、電池均等化制御では、その電池セルの電圧が目標の終了電圧に到達するまで、放電または充電の動作が実施される。例えば、アクティブ方式の均等化制御では、最大電圧を示す電池セルと最小電圧を示す電池セルとで、それら2つの電池セルの電圧の平均値が終了電圧とされる。そして、最大電圧を示す電池セルに対しては終了電圧になるまで放電が実施され、最小電圧を示す電池セルに対しては終了電圧になるまで充電が実施される。また、パッシブ方式の均等化制御では、最小電圧を示す電池セルのその電圧値が終了電圧とされる。そして、他の電池セルに対して終了電圧になるまで順次放電が実施される。
この場合に、各電池セルは、内部抵抗をもっており、各電池セルの特性のばらつきや劣化度によって、それぞれの内部抵抗は異なる。そして、各電池セルに対してある終了電圧を目標値として電圧の均等化制御が行われる場合に、放電または充電の動作によって観測される各電池セルの電圧値は、各電池セルの内部抵抗の影響を受けて各電池セルが本来出力する電圧値からずれた値となる。このため、例えば各電池セルに対して電圧を監視しながらある終了電圧を目標として電圧の均等化制御を実施したとしても、各電池セルが実際に到達する電圧値はそれぞれの内部抵抗の影響を受けて同一の目標値にはならずにずれてしまうという問題点を有していた。また該ずれを補正する場合、繰り返し均等化制御を行う必要が出てくる為、最終的に終了するまでに時間がかかり、それに従って制御による電池エネルギー損失が大きくなる、またアクティブ方式の制御では目標電圧付近では均等化の電流が小さくなり、均等化回路の効率が低下し、損失が大きくなるという問題点があった。
本発明は、内部抵抗にばらつきがあっても迅速にかつ効率よく各電池セルが到達する終了電圧を揃えることのできる組電池の均等化制御を最適に実現することを目的とする。
態様の一例は、複数の電池セルを接続して構成される組電池に対して複数の電池セルの電圧を均等化させるセルバランス部を備える電池均等化装置として構成され、各電池セルの少なくとも電圧および電流を監視する電池セル監視部と、電圧を均等化する電池セルについて、電池セル監視部が監視するその電池セルの電圧および電流に基づいて、その電池セルの内部抵抗に対応する補正電圧を算出する補正電圧算出部と、複数の電池セルのうち前記電圧を均等化する電池セルを決定し、補正電圧算出部が算出する該決定した電池セルに対応する補正電圧によってその決定した電池セルに対応する均等化制御の終了電圧を補正し、電池セル監視部を介してその決定した電池セルの電圧を監視しながら補正した終了電圧を制御終了の目標値として、その決定した電池セルに対してセルバランス部による電圧の均等化制御を実行させるセルバランス制御部とを備える。
本発明によれば、内部抵抗にばらつきがあっても迅速にかつ効率よく各電池セルが到達する終了電圧を揃えることのできる組電池の均等化制御を実現することが可能となる。
本実施形態の基本構成図である。 本実施形態の動作説明図である。 本実施形態と従来技術の比較説明図である。 本実施形態の詳細構成図である。 DSPによる均等化制御の開始処理の第1の制御動作例を示すフローチャートである。 電池セルの電圧と電流の関係から内部抵抗を算出するマップの構成例を示す図である。 本実施形態の制御動作のタイミングチャートである。 DSPによる均等化制御の開始処理の第2の制御動作例を示すフローチャートである。 電池セルの電圧と温度から内部抵抗を算出するマップの構成例を示す図である。 DSPによる均等化制御の開始処理の第3の制御動作例の説明図(その1)である。 DSPによる均等化制御の開始処理の第3の制御動作例の説明図(その2)である。 DSPによる均等化制御の開始処理の第3の制御動作例を示すフローチャートである。 バランス回路の例を示す図(その1)である。 バランス回路の例を示す図(その2)である。
以下、本発明を実施するための形態について図面を参照しながら詳細に説明する。
図1は、本実施形態の基本構成図である。
組電池101は、複数の電池セル102を例えば直列に接続して構成される。セルバランス部103は、組電池101に対して複数の電池セル102の電圧を均等化させる。このセルバランス部103は例えば、複数の電池セルのうちの1つ以上の電池セル102から放電される電力を複数の電池セル102のうちの1つ以上の他の電池セルに充電させることによって複数の電池セルの電圧を均等化させる、いわゆるアクティブ方式のバランス回路である。あるいは、このセルバランス部103は例えば、複数の電池セル102から選択した1つ以上の電池セル102の電力を放電消費させることによって複数の電池セル102の電圧を均等化させる、いわゆるパッシブ方式のバランス回路である。
電池セル監視部104は、各電池セル102の少なくとも電圧および電流を監視する。
補正電圧算出部105は、電圧を均等化する電池セル102について、電池セル監視部104が監視するその電池セル102の電圧および電流に基づいて、その電池セル102の内部抵抗に対応する補正電圧を算出する。
この補正電圧算出部105は例えば、組電池101が電力供給状態にあるときに、電圧を均等化する電池セル102について、電池セル監視部104が監視するその電池セル102の電圧および電流に基づいて、電圧と電流から内部抵抗を決定するマップデータを参照する。これにより、補正電圧算出部105は、その電池セル102に対応する内部抵抗を算出し、その内部抵抗と電池セル監視部104が監視するその電池セル102の電流に基づいて補正電圧を算出する。
または、この補正電圧算出部105は例えば、組電池101が電力供給状態にないときに、補正電圧算出部105は、電圧を均等化する電池セル102について、次の動作を実行する。補正電圧算出部105は、セルバランス部103に対して電圧の均等化制御を開始させられたときからその開始後所定時間(例えば10秒)経過した時点までの電池セル監視部104が監視するその電池セル102の電圧降下に対応する電圧を補正電圧として算出する。
あるいは例えば、電池セル監視部104がさらに各電池セル102の温度を監視するようにし、補正電圧算出部105は例えば、組電池101が電力供給状態にあるときに、電圧を均等化する電池セル102について、電池セル監視部104が監視するその電池セル102の電圧、電流および温度に基づいて、電圧と電流と温度から内部抵抗を決定するマップデータを参照する。これにより、補正電圧算出部105は、その電池セル102に対応する内部抵抗を算出し、その内部抵抗と電池セル監視部104が監視するその電池セル102の電流に基づいて補正電圧を算出する。
あるいは例えば、電池セル監視部104がさらに各電池セル102の温度を監視するようにし、補正電圧算出部105は例えば、組電池101が電力供給状態にないときに、電圧を均等化する電池セル102について、次の動作を実行する。補正電圧算出部105は、電池セル監視部104が監視するその電池セル102の電圧および温度に基づいて、電圧と温度から内部抵抗を決定するマップデータを参照する。これにより、補正電圧算出部105は、その電池セル102に対応する内部抵抗を算出し、その内部抵抗と、セルバランス部103に対して電圧の均等化制御を開始させられた後に電池セル監視部104が監視するその電池セルの電流に基づいて、補正電圧を算出する。
あるいは例えば、この補正電圧算出部105は例えば、組電池101が電力供給状態にないときに、電圧を均等化する電池セル102について、電池セル監視部104が監視するその電池セル102の電圧およびセルバランス部103を流れる充放電電流に基づいて、電圧と電流から内部抵抗を算出しても良い。
セルバランス制御部106は、電圧を均等化する電池セル102を決定し、補正電圧算出部105が算出する決定した電池セル102に対応する補正電圧によって決定した電池セル102に対応する均等化制御の終了電圧を補正する。より具体的には、セルバランス制御部106は例えば、電圧を均等化する電池セル102を放電させる場合には、補正電圧算出部105が算出するその電池セル102に対応する補正電圧を、その電池セル102に対応する均等化制御の終了電圧から減算する補正を行う。また、セルバランス制御部106は例えば、電圧を均等化する電池セル102を充電させる場合には、補正電圧算出部105が算出するその電池セル102に対応する補正電圧を、その電池セル102に対応する均等化制御の終了電圧に加算する補正を行う。そして、セルバランス制御部106は、電池セル監視部104を介して決定した電池セル102の電圧を監視しながら補正した終了電圧を制御終了の目標値として、決定した電池セル102に対してセルバランス部103による電圧の均等化制御を実行させる。
以上の実施形態の基本構成において、補正電圧算出部105が、電圧を均等化する電池セル102について、その内部抵抗に対応する補正電圧を算出することができる。この補正電圧によって均等化制御の終了電圧を補正することにより、均等化制御される電池セル102の均等化制御の目標となる終了電圧が個々の電池セルの内部抵抗の影響でずれてしまうという問題点を解決することが可能となる。また最終的な均等化終了までの時間が短くなり、さらにアクティブ方式では均等化の充放電電流が小さい時間帯が短くできるため効率がよく損失を減らすことができる。
この場合、アクティブ方式の均等化制御では、組電池101が車両のモータ等へ電力供給状態にあるときにも均等化制御が実施される可能性がある。この場合であっても、電池セル102の電圧および電流の観測値で内部抵抗を決定するマップデータを参照することで内部抵抗を算出でき、その内部抵抗と電流観測値とから補正電圧を算出することが可能である。
また、組電池101が電力供給状態にないときには、均等化制御開始後から所定時間経過時点までの電池セル102の電圧降下値を内部抵抗に対応する補正電圧として算出することが可能である。あるいは、組電池101が電力供給状態にないときには、電池セル102の電圧および温度の観測値で内部抵抗を決定するマップデータを参照することで内部抵抗を算出でき、その内部抵抗と均等化制御開始後の電流観測値とから補正電圧を算出することが可能である。
図2は、図1の基本構成を有する本実施形態の動作説明図である。また、図3は、本実施形態と従来技術の比較説明図である。図1のセルバランス部103が、例えば図2(a)に示されるようなアクティブ方式のセルバランス回路によって構成される場合を考える。この構成では、直列接続される2つの電池セル102(#1)および102(#2)の接続点にインダクタL(#12)の一端が接続される。インダクタL(#12)の他端は、スイッチング素子SW(#1)を介して電池セル102(#1)のプラス側端子に、スイッチング素子SW(#2)を介して電池セル102(#2)のマイナス側端子に接続される。図1の他の電池セル102についても、同様の構成である(後述する図4のセルバランス回路401を参照)。ここで例えば、電池セル102(#1)が最大電圧を示しており、電池セル102(#2)が最小電圧を示していているとする。この場合、スイッチング素子SW(#1)を例えば数十から数百キロヘルツ程度の周波数で断続的にオンオフを繰り返することにより、電池セル102(#1)からの放電電力が、インダクタL(#12)に蓄積される。スイッチング素子SW(#1)がオフした直後にスイッチング素子SW(#2)がオンするように、スイッチング素子SW(#2)をスイッチング素子SW(#1)に同期させて断続的にオンオフを繰り返すことで、インダクタL(#12)中の電力が電池セル102(#2)に充電される。このようにして、電池セル102(#1)と電池セル102(#2)の電圧を均等化することができる。
この場合、電池セル102(#1)の理想電圧は、図2(b)の破線OCV1で示されるように、放電によって、当初の最高電位から徐々に下降してゆく。一方、電池セル102(#2)の理想電圧は、図2(b)の破線OCV2で示されるように、充電によって、当初の最低電位から徐々に上昇してゆく。そして、均等化制御の目標電圧Gは例えば、
目標電圧G=(OCV1+OCV2)/2 ・・・(1)
である。しかしながら、図1の電池セル監視部104で実際に観測される電池セル102(#1)の観測電圧は、図2(b)の観測電圧1の実線で示されるように、均等化制御開始から所定時間(10秒程度)が経過した後から、理想電圧OCV1よりも電位差ΔV1だけ低い電圧値として観測される。一方、図1の電池セル監視部104で実際に観測される電池セル102(#2)の観測電圧は、図2(b)の観測電圧2の実線で示されるように、均等化制御開始から所定時間が経過した後から、理想電圧OCV2よりも電位差ΔV2だけ高い電圧値として観測される。これらの電位差ΔV1およびΔV2はそれぞれ、電池セル102(#1)および102(#2)の分極抵抗を含む内部抵抗により生ずる電位である。
そして、従来技術では、これらの観測電圧1および観測電圧2が、目標電圧Gに所定の許容誤差の範囲で一致するように均等化制御が実施されていた。この結果、従来技術では、図2(b)の時点t1で、観測電圧1および観測電圧2がほぼ一致して目標電圧Gに到達し、電池セル102(#1)および102(#2)に対する均等化制御が終了する。この均等化制御に要する時間t1は、組電池101の特性や均等化制御の度合いによって異なるが、例えば数時間である。
しかし、上述の従来技術の場合、図3(c)に示されるように、均等化制御の終了により図2(a)のセルバランス回路に流れる平均電流Iが停止する結果、観測電圧1は電池セル102(#1)の内部抵抗×平均電流Iの分だけ上昇してしまう。逆に、観測電圧2は電池セル102(#2)の内部抵抗×平均電流Iの分だけ下降してしまう。これらにより、図3(c)に示されるように、従来技術では、均等化制御が終了した時点t1以降、電池セル102(#1)と102(#2)がそれぞれ示す電圧値が図2(b)の目標電圧Gからはずれてしまい、収束時点t2では両者の電圧値は均等でなくなってしまう。
そこで、本実施形態では、電池セル102(#1)および102(#2)の各内部抵抗に起因する電位差ΔV1およびΔV2(正の値とする)が、それぞれ図1の補正電圧算出部105により各電池セル102(#1)および102(#2)に対応する各補正電圧として算出される。そして、図1のセルバランス制御部106は、放電側の電池セル102(#1)に対しては、図1の電池監視部104による観測電圧1が、
終了電圧1=目標電圧G−補正電圧ΔV1 ・・・(2)
になったときに均等化制御を終了するように、目標電圧Gを終了電圧1に補正する。一方、セルバランス制御部106は、充電側の電池セル102(#2)に対しては、図1の電池監視部104による観測電圧2が、
終了電圧2=目標電圧G+補正電圧ΔV2 ・・・(3)
になったときに均等化制御を終了するように、目標電圧Gを終了電圧2に補正する。
この結果、本実施形態では、電池セル102(#1)および102(#2)に対する均等化制御は、図2(b)の時点t1で放電側の観測電圧1と充電側の観測電圧2の大小が逆転した後、図2(b)の時点t1′で放電側の観測電圧1が終了電圧1となるとともに、充電側の観測電圧2が終了電圧2となると終了する。この時点t1′では、放電側の電池セル102(#1)は目標電圧Gに対して、電池セル102(#1)の内部抵抗×セルバランス回路に流れる平均電流Iの分だけ低い電圧値を示す。また、充電側の電池セル102(#2)は目標電圧Gに対して、電池セル102(#2)の内部抵抗×セルバランス回路に流れる平均電流Iの分だけ高い電圧値を示す。そして、本実施形態の場合、図2(b)および図3(d)に示されるように、均等化制御の終了により図2(a)のセルバランス回路に流れる平均電流Iが停止する結果、観測電圧1は、時点t1′以降、電池セル102(#1)の内部抵抗×平均電流Iの分だけ上昇し、ほぼちょうど目標電圧Gに一致する。逆に、観測電圧2は、時点t1′以降、電池セル102(#2)の内部抵抗×平均電流Iの分だけ下降し、やはりほぼちょうど目標電圧Gに一致する。このようにして、本実施形態では、均等化制御が終了した時点t1′以降の収束時点t2では、両者の電圧値を均等にすることが可能となる。
図4は、本実施形態の詳細構成図である。
図4において、組電池101、電池セル102(#1〜#4)、セルバランス回路103、および電池セル監視部104はそれぞれ、図1の組電池101、電池セル102、セルバランス部103、および電池セル監視部104に対応する。電池セル監視部104は、各電池セル(#1〜#4)の各両端の電圧を監視検出してDSP401に通知する。また、電池セル監視部104は、電流測定部403が検出する組電池101の電池セル102全体に流れる電流を監視してDSP401に通知する。さらに、電池セル監視部104は、各電池セル102の近傍の温度を特には図示しない温度センサから取得してDSP401に通知する。なお、温度情報は、図8に示されるフローチャートの処理において使用される。図4のDSP(デジタルシグナルプロセッサ)401は、図1の補正電圧算出部105による補正電圧算出の機能とセルバランス制御部106による終了電圧の補正算出の機能を実現する。また、DSP401とスイッチ制御部402は、図1のセルバランス制御部106による均等化制御の機能を実現する。
セルバランス回路103は、図2(a)と同様、アクティブ方式のコンバータバランス回路により均等化制御を実現する回路構成例である。この構成では、直列接続される4つの電池セル102(#1)、102(#2)、102(#3)、および102(#4)の各接続点にインダクタL(#12)、L(#23)、およびL(#34)の各一端が接続される。インダクタL(#12)の他端は、スイッチング素子SW(#1)を介して電池セル102(#1)のプラス側端子に、スイッチング素子SW(#2)を介して電池セル102(#2)のマイナス側端子に接続される。インダクタL(#23)の他端は、スイッチング素子SW(#5)を介して電池セル102(#2)のプラス側端子に、スイッチング素子SW(#6)を介して電池セル102(#3)のマイナス側端子に接続される。インダクタL(#34)の他端は、スイッチング素子SW(#3)を介して電池セル102(#3)のプラス側端子に、スイッチング素子SW(#4)を介して電池セル102(#4)のマイナス側端子に接続される。
DSP401の均等化制御の機能は、一定時間毎に、電池セル監視部104から通知される各電池セルの電圧値を判定する。そして、DSP401は、#1と#2、#2と#3、#3と#4の互いに隣り合う電池セル102のうち隣り合う電圧差が最大となる電池セル102の組を抽出する。そしてDSP401は、例えば#1と#2の電池セル102の電圧差が最大の場合には、スイッチ制御部402を介してスイッチング素子SW(#1)とSW(#2)を動作させて、インダクタL(#12)を介して電圧が高い電池セル102から低い電池セル102へ放電−>充電動作を実行させる。電圧が高い電池セル102の側のスイッチング素子SWが先にオンされる。また、DSP401は、例えば#2と#3の電池セル102の電圧差が最大の場合には、スイッチ制御部402を介してスイッチング素子SW(#5)とSW(#6)を動作させて、インダクタL(#23)を介して電圧が高いセルから低いセルへ放電−>充電動作を実行させる。また、DSP401は、例えば#3と#4の電池セル102の電圧差が最大の場合には、スイッチ制御部402を介してスイッチング素子SW(#3)とSW(#4)を動作させて、インダクタL(#34)を介して電圧が高いセルから低いセルへ放電−>充電動作を実行させる。
スイッチ制御部402は、各スイッチング素子SW(#1〜#6)のうちDSP401から指示された素子を、DSP401から指定された周波数およびデューティー比で断続的にオンオフを繰り返し動作させる。放電側の電池セル102に接続されているスイッチング素子SWが先にオンオフされ、放電側の電池セル102に接続されているスイッチング素子SWのオフの直後に充電側の電池セル102に接続されているスイッチング素子SWがオンオフされるように制御される。これにより、まず、放電側の電池セル102から放電された電力がインダクタLに蓄積され、その直後に、インダクタLに蓄積された電力が充電側の電池セル102に充電される。
図5は、DSP401による均等化制御の開始処理の第1の制御動作例を示すフローチャートである。この制御動作は例えば、DSP401内の特には図示しない演算処理プロセッサが同じく特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行する動作として実現される。なお、DSP401内のファームウェアとソフトウェアとハードウェアが組み合わされて実行されてもよい。
DSP401は、このフローチャートの制御動作とは別の特には図示しない制御動作により、均等化制御を行うべき電池セル102の組を抽出する。その後、図5のフローチャートの制御動作を実行する。
まず、DSP401は、図4の電流測定部403から電池セル監視部104を介して、電池セル102に電流が流れているか否かを判定する(ステップ501)。
ステップ501で電池セル102に電流が流れていると判定され、組電池101が電力供給状態にあるときに、DSP401は、電圧を均等化する電池セル102について、電池セル監視部104が監視するその電池セル102の電圧および電流を取得する。そして、DSP401は、これらの取得した電圧および電流の組を用いて、電圧と電流から内部抵抗を決定するマップデータを参照し、内部抵抗を推定する(以上、ステップ502)。図6は、DSP401がその内部に保持する、電圧と電流から内部抵抗を算出するマップデータの例を示す図である。電池セル102から検出された電圧CCV(V:ボルト)と電流(A:アンペア)を用いてこのマップデータが参照されると、それらの組合せの交点に相当する記憶位置に記憶されている内部抵抗(mΩ:ミリオーム)のデータが読み出される。例えば、CCV=3.04(ボルト)、電流=80(アンペア)であれば、内部抵抗は66(ミリオーム)である。このように、内部抵抗は、電池セル102の電圧と電流の組に対応するデータとして、あらかじめマップデータとして持たせておくことができ、本実施形態はこのマップデータを利用して、組電池101が電源供給状態にあるときの電池セル102の内部抵抗を推定することができる。
次に、DSP401は、均等化制御のために選択された2つの電池セル102の電位差に応じて、以下の(4)式および(5)式に基づいて、スイッチング素子SW(図4)でのスイッチング制御のパルス周波数とデューティー比(Duty比)を計算し、スイッチ制御部402に設定する(ステップ503)。
上記(4)式および(5)式において、E1、E2は、均等化制御される2つの電池セル102の各電圧値である。ここで、E1>E2であるとする。電位差ΔV=E1−E2で算出される。Imax は電池セル102に流すことのできる許容電流値である。αは適切な重み付け係数である。これらのパラメータと(4)式によって、動作中のスイッチング素子SWが接続されるインダクタLに流れる電流値IL が算出される。この電流値IL とインダクタ値Lと予め決定したパルス周波数freqを(5)式に代入することにより、デューティー比Dが算出される。(4)式のαは単純な比例係数だが、電位差ΔVに閾値を設けておいて、閾値を境にαを変化させても良い。例えば、一定の電位差までは一定の電流になるように重み付けを行い、ある電位差以下になった場合は電流が下がるようにするなどである。また、(5)式の計算において、デューティー比Dを任意で決定しおき、パルス周波数freqを計算するようにしても良い。
その後、DSP401は、スイッチ制御部402に対して、セルバランス(均等化制御)の動作開始を指示する(ステップ504)。
その後、DSP401は、ステップ502で推定した内部抵抗の値に、図4の電流測定部403および電池セル監視部104を介して検出される電流の値を乗算することにより、補正電圧値を算出する。そして、DSP401は、前述した(2)式(放電の場合)または(3)式(充電の場合)に基づいて、均等化制御を行う電池セル102に対する終了電圧値を補正し、均等化制御の開始処理を終了する(ステップ505)。
図5のステップ501で電池セル102に電流が流れていないと判定され、組電池101が電力供給状態にないとき、DSP401は、電圧を均等化する電池セル102について、次の動作を実行する。
まず、DSP401は、均等化制御のために選択された2つの電池セル102の電位差に応じて、前述した(4)式および(5)式に基づいて、スイッチング素子SW(図4)でのスイッチング制御のパルス周波数とデューティー比(Duty比)を計算し、スイッチ制御部402に設定する(ステップ506)。この処理は、ステップ503の処理と同じである。
次に、DSP401は、スイッチ制御部402に対して、セルバランス(均等化制御)の動作開始を指示する(ステップ507)。
次に、DSP401は、ステップ507による均等化制御の開始時の該当する電池セル102の電圧の値(図2のOCVに対応する)を電池セル監視部104から取得しておく。続いて、DSP401は、上記開始指示後所定時間(例えば10秒)経過時の該当する電池セル102の電圧の値を電池セル監視部104から取得する。そして、DSP401は、取得した上記2つの電圧の値の差の絶対値を計算して、OCVから所定時間経過後までの変化電圧の値を、補正電圧として算出する。そして、DSP401は、前述した(2)式(放電の場合)または(3)式(充電の場合)に基づいて、均等化制御を行う電池セル102に対する終了電圧値を補正し、均等化制御の開始処理を終了する(以上、ステップ508)。
以上のようにして図5のフローチャートで示される均等化制御の開始処理を終了した後、DSP401は、均等化制御中の電池セル102に関して、図4の電池セル監視部104から通知される電圧の値が、図5のステップ505または508で得られた補正された終了電圧の値に所定の許容誤差範囲で一致したか否かを判定し、一致したら該当する電池セル102に対するスイッチング素子SWのスイッチング動作の停止をスイッチ制御部402に指示し、均等化制御の処理を終了する。
図7は、上記実施形態により実行される均等化制御のタイミングチャートの例を示す図である。例えば、図4の実施形態によるバッテリシステムが車両に搭載される場合、イグニッションオフ(IG−OFF)またはアイドリング開始後、タイマが起動される。そして、タイマによる一定時間の計時の後、図4のDSP401が、図4のセルバランス回路103による均等化制御を開始し、全ての電池セル102について均等化が完了すると動作を終了する。なお、本実施形態による均等化制御は、イグニッションオン時でも開始することが可能である。
図8は、DSP401による均等化制御の開始処理の第2の制御動作例を示すフローチャートである。図5の第1の制御動作例の場合と同様に、この制御動作は例えば、DSP401内の特には図示しない演算処理プロセッサが同じく特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行する動作として実現される。
DSP401は、このフローチャートの制御動作とは別の特には図示しない制御動作により、均等化制御を行うべき電池セル102の組を抽出する。その後、図8のフローチャートの制御動作を実行する。
図8のフローチャートにおいて、図5の第1の制御動作例の場合と同じ処理を実行する部分には同じステップ番号を付してある。図8の第2の制御動作例が図5の第1の制御動作例と異なる点は、ステップ501で電池セル102に電流が流れていないと判定され組電池101が電力供給状態にないときに図4のDSP401が実行する、終了電圧を補正する処理である。
この場合、図4のDSP401は、図5の場合と同様に、均等化制御のために選択された2つの電池セル102の電位差に応じて、前述した(4)式および(5)式に基づいて、スイッチング素子SW(図4)でのスイッチング制御のパルス周波数とデューティー比(Duty比)を計算し、スイッチ制御部402に設定する(ステップ506)。そして、DSP401は、スイッチ制御部402に対して、セルバランス(均等化制御)の動作開始を指示する(ステップ507)。
次に、DSP401は、電圧を均等化する電池セル102について、電池セル監視部104が監視するその電池セル102の電圧および近傍の温度を取得する。そして、DSP401は、これらの取得した電圧および温度の組を用いて、電圧と温度から内部抵抗を決定するマップデータを参照し、内部抵抗を推定する(以上、ステップ801)。図9は、DSP401がその内部に保持する、電圧と温度から内部抵抗を算出するマップデータの例を示す図である。電池セル102から検出された電圧OCV(V:ボルト)と温度(℃:度)を用いてこのマップデータが参照されると、それらの組合せの交点に相当する記憶位置に記憶されている内部抵抗(mΩ:ミリオーム)のデータが読み出される。例えば、CCV=3.04(ボルト)、温度=25(度)であれば、内部抵抗は38(ミリオーム)である。このように、内部抵抗は、電池セル102の電圧と温度の組に対応するデータとして、あらかじめマップデータとして持たせておくことができ、本実施形態はこのマップデータを利用して、組電池101が電源供給状態にないときの電池セル102の内部抵抗を推定することができる。
その後、DSP401は、ステップ801で推定した内部抵抗の値に、図4の電流測定部403および電池セル監視部104を介して検出される電流の値を乗算することにより、補正電圧値を算出する。そして、DSP401は、前述した(2)式(放電の場合)または(3)式(充電の場合)に基づいて、均等化制御を行う電池セル102に対する終了電圧値を補正し、均等化制御の開始処理を終了する(ステップ505)。
以上説明したようにして、図5または図8のフローチャートで示されるDSP401の均等化制御の開始処理によって、図4の組電池101が電源供給状態にある(車両走行状態である)場合であっても、電源供給状態にない(アイドリング状態または停止状態)場合であっても、均等化制御の終了電圧を正しく設定することが可能となり、最適な均等化制御が実現される。
前述した図5または図8で説明したDSPによる均等化制御の開始処理の第1または第2の制御動作例では、電池セル102に電流が流れており組電池101が電力供給状態にあるときには、電池セル102に対して監視される電圧と電流から内部抵抗を決定するマップデータを参照して内部抵抗が推定される。
これに対して、図1に示されるセルバランス部103が、図4に示されるような、スイッチング素子SWとインダクタLとから構成されるアクティブ方式のコンバータバランス回路である場合には、以下に説明するDSPによる均等化制御の開始処理の第3の制御動作例を採用することができる。
図10は、DSPによる均等化制御の開始処理の第3の制御動作例の説明図(その1)である。
いま、スイッチング素子SWとインダクタLとから構成されるセルバランス部103に、電池セル102に電流が流れていないときには、放電側の例えば電池セル102(#1)に流れる電流と充電側の例えば電池セル102(#2)に流れる電流は、ともにインダクタLを介して流れる平均電流Iとなる。従って、図2で説明した観測電圧1と観測電圧2の変化は、図10(a)に示されるように、対照的な特性となって、均等化制御の終了により平均電流Iが停止する結果、観測電圧1と観測電圧2の各終了電圧は、図2の変動電圧ΔV1およびΔV2の分だけ、それぞれ補正すればよい。
これに対して、スイッチング素子SWとインダクタLとから構成されるセルバランス部103に、電池セル102に電流が流れているときには、放電側の例えば電池セル102(#1)に流れる電流と充電側の例えば電池セル102(#2)に流れる電流は、インダクタLを介して流れる平均電流Iとは異なる電流になる。従って、図2で説明した観測電圧1と観測電圧2の変化は、図10(b)に示されるように、非対照的な特性となる。この場合には、観測電圧1と観測電圧2の各終了電圧は、図2の変動電圧ΔV1およびΔV2の分だけ補正することでは対応できない。
しかしこの場合には、スイッチング素子とインダクタによって構成されるセルバランス回路103の放電側と充電側に流れる平均電流Iが等しいことを利用して、以下の図11に示す補正制御により、各電池セル102に流れている均等化制御以外の動作による電流を相殺して均等化制御の終了判定を行うことができる。
図11は、DSPによる均等化制御の開始処理の第3の制御動作例の説明図(その2)である。
図1の補正電圧算出部105は、組電池101が電力供給状態にあるときに、セルバランス制御部106がセルバランス部103に対して電圧の均等化制御を開始させたときからその開始後所定時間(例えば10秒)経過した時点までの電池セル監視部104が監視する放電側の電池セル102の変動電圧ΔV1(絶対値)と充電側の電池セル102の変動電圧ΔV2(絶対値)を補正電圧として算出する。
そして、セルバランス制御部106は、放電側の電池セル102の変動電圧ΔV1(絶対値)と充電側の電池セル102の変動電圧ΔV2(絶対値)を加算して得た電圧ΔV1+ΔV2を、均等化制御の終了電圧eとする。そして、電池セル監視部104がそれぞれ監視する放電側の電池セル102の観測電圧1と充電側の電池セル102の観測電圧2の電圧差の目標値を上述の終了電圧eとする。すなわち、図11に示されるように、充電側の電池セル102の観測電圧2が放電側の電池セルの観測電圧1の電圧よりも上記終了電圧eだけ高くなった時点を、均等化制御の終了時点とする。すなわち、充電側の電池セル102の観測電圧2が放電側の電池セル102の観測電圧1よりも終了電圧eだけ高くなるまで均等化制御を実行させる。
図12は、図4に示されるDSP401による均等化制御の開始処理の第3の制御動作例を示すフローチャートである。この制御動作は例えば、DSP401内の特には図示しない演算処理プロセッサが同じく特には図示しないメモリに記憶された制御プログラムを実行する動作として実現される。なお、DSP401内のファームウェアとソフトウェアとハードウェアが組み合わされて実行されてもよい。
図12のフローチャートにおいて、図5の第1の制御動作例の場合と同じ処理を実行する部分には同じステップ番号を付してある。図12の第3の制御動作例が図5の第1の制御動作例と異なる点は、ステップ501で電池セル102に電流が流れていると判定されたときに図4のDSP401が実行する、終了電圧を補正する処理である。
ステップ501で電池セル102に電流が流れていると判定した場合、図5のステップ506、507の場合と同様に、均等化制御のために選択された2つの電池セル102の電位差に応じて、前述した(4)式および(5)式に基づいて、スイッチング素子SW(図4)でのスイッチング制御のパルス周波数とデューティー比(Duty比)を計算し、スイッチ制御部402に設定する(ステップ1201)。そして、DSP401は、スイッチ制御部402に対して、セルバランス(均等化制御)の動作開始を指示する(ステップ1202)。
次に、DSP401は、ステップ1202による均等化制御の開始時の放電側の電池セル102の電圧の値(図2のOCV1に対応する)を電池セル監視部104から取得しておく。続いて、DSP401は、上記開始指示後所定時間(例えば10秒)経過時の放電側の電池セル102の電圧の値を電池セル監視部104から取得する。そして、DSP401は、取得した上記2つの電圧の値の差の絶対値を計算して、均等化開始時から所定時間経過後までの放電側の電池セル102の変動電圧ΔV1を第1の補正電圧として算出する。同様に、ステップ1202による均等化制御の開始時の充電側の電池セル102の電圧の値(図2のOCV2に対応する)を電池セル監視部104から取得しておく。続いて、DSP401は、上記開始指示後所定時間経過時の充電側の電池セル102の電圧の値を電池セル監視部104から取得する。DSP401は、取得した上記2つの電圧の値の差の絶対値を計算して、均等化開始時から所定時間経過後までの充電側の電池セル102の変動電圧ΔV2を第2の補正電圧として算出する。
そして、DSP401は、放電側の電池セル102の変動電圧ΔV1(絶対値)と充電側の電池セル102の変動電圧ΔV2(絶対値)を加算して得た電圧ΔV1+ΔV2を、均等化制御の終了電圧eとして、均等化制御の開始処理を終了する(ステップ1204)。
以上の制御に対応して、均等化制御の終了時には、図11で説明したように、電池セル監視部104が監視する充電側の電池セル102の観測電圧2が同じく電池セル監視部104が監視する放電側の電池セルの観測電圧1の電圧よりも上記終了電圧eだけ高くなった時点を、均等化制御の終了時点とする。
以上の制御動作によれば、組電池101に電流が流れていない場合だけでなく、電流が流れている場合でも、内部抵抗を決定するためのマップデータが不要となり、DSP401の回路規模を削減することが可能となる。
前述した図1乃至図9の実施形態では、セルバランス回路(セルバランス部)103として、アクティブ方式のコンバータバランス回路により均等化制御を実現する回路構成例について説明したが、この回路部分は上記回路構成例に限られるものではない。
セルバランス回路(セルバランス部)103としては例えば、図13(a)、(b)、(c)に示されるようなトランスと整流用ダイオードを用いて、放電を行う電池セル102(#1)と充電を行う電池セル102(#2)を結合するような、フライバック型またはフォワード型のバランス回路によって実現することが可能である。
あるいは、セルバランス回路(セルバランス部)103として例えば、図14(d)に示されるようなキャパシタンスとスイッチング素子を用いて、放電を行う電池セル102(#1)と充電を行う電池セル102(#2)を結合するような、キャパシタ方式のバランス回路によって実現することも可能である。
さらに、セルバランス回路(セルバランス部)103として例えば、図14(e)に示されるようなトランス型とインダクタによるコンバータ型を組み合わせて、放電を行う電池セル102(#1)と充電を行う電池セル102(#2)を結合するようなコンバータ、トランス方式のバランス回路によって実現することも可能である。
加えて、図13、図14に示されるようなアクティブ方式ではなく、各電池セル102の両端に並列に接続されたスイッチと抵抗からなるバイパス回路によって各電池セル102の放電のみを行う、いわゆるパッシブ方式のバランス回路を採用することも可能である。
101 組電池
102 電池セル
103 セルバランス部、セルバランス回路
104 電池セル監視部
105 補正電圧算出部
106 セルバランス制御部
401 DSP(デジタルシグナルプロセッサ)
402 スイッチ制御部
403 電流測定部

Claims (6)

  1. 複数の電池セルを接続して構成される組電池に対して前記複数の電池セルの電圧を均等化させるセルバランス部を備える電池均等化装置であって、
    前記各電池セルの電圧を監視する電池セル監視部と、
    電圧を均等化する電池セルについて、前記電池セル監視部が監視する該電池セルの電圧に基づいて、該電池セルの補正電圧を算出する補正電圧算出部と、
    前記複数の電池セルのうち前記電圧を均等化する電池セルを決定し、前記補正電圧算出部が算出する該決定した電池セルに対応する補正電圧によって該決定した電池セルに対応する均等化制御の終了電圧を補正し、前記電池セル監視部を介して該決定した電池セルの電圧を監視しながら前記補正した終了電圧を制御終了の目標値として、該決定した電池セルに対して前記セルバランス部による電圧の均等化制御を実行させるセルバランス制御部とを備え、
    前記セルバランス部は、第1のスイッチング素子を動作させることにより前記複数の電池セルのうちの1つ以上の電池セルから放電される電力をインダクタに蓄積し、第2のスイッチング素子を動作させることにより前記インダクタに蓄積された電力を前記複数の電池セルのうちの1つ以上の他の電池セルに充電させることによって前記複数の電池セルの電圧を均等化させるコンバータ回路であり、
    前記補正電圧算出部は、前記組電池が電力供給状態にあるときに、前記セルバランス制御部が前記セルバランス部に対して電圧の均等化制御を開始させたときから該開始後所定時間経過した時点までの前記電池セル監視部が監視する放電側の前記電池セルの変動電圧と充電側の前記電池セルの変動電圧を前記補正電圧として算出し、
    前記セルバランス制御部は、前記放電側の電池セルの変動電圧と前記充電側の電池セルの変動電圧を加算して得た電圧を前記均等化制御の終了電圧とし、前記電池セル監視部がそれぞれ監視する前記放電側の電池セルの電圧と前記充電側の電池セルの電圧の電圧差の目標値を前記終了電圧として、前記充電側の電池セルの電圧が前記放電側の電池セルの電圧よりも前記終了電圧だけ高くなるまで、前記セルバランス部による電圧の均等化制御を実行させる、
    ことを特徴とする電池均等化装置。
  2. 複数の電池セルを接続して構成される組電池に対して前記複数の電池セルのうち1つ以上の電池セルから放電される電力を前記複数の電池セルのうち1つ以上の他の電池セルに充電させることにより前記複数の電池セルの電圧を均等化させるセルバランス部を備える電池均等化装置であって、
    前記各電池セルの少なくとも電圧および電流を監視する電池セル監視部と、
    電圧を均等化する電池セルについて、前記電池セル監視部が監視する該電池セルの電圧および電流の少なくとも1つに基づいて、該電池セルの内部抵抗に対応する補正電圧を算出する補正電圧算出部と、
    前記複数の電池セルのうち前記電圧を均等化する電池セルを決定し、前記電圧を均等化する電池セルを放電させる場合には、前記補正電圧算出部が算出する該電池セルに対応する補正電圧を、該電池セルに対応する均等化制御の終了電圧から減算する補正を行い、前記電圧を均等化する電池セルを充電させる場合には、前記補正電圧算出部が算出する該電池セルに対応する補正電圧を、該電池セルに対応する均等化制御の終了電圧に加算する補正を行い、前記電池セル監視部を介して該決定した電池セルの電圧を監視しながら前記補正した終了電圧を制御終了の目標値として、前記充電側の電池セルの電圧が前記放電側の電池セルの電圧よりも前記終了電圧だけ高くなるまで、該決定した電池セルに対して前記セルバランス部による電圧の均等化制御を実行させるセルバランス制御部と、
    を備えることを特徴とする電池均等化装置。
  3. 前記補正電圧算出部は、前記組電池が電力供給状態にあるときに、前記電圧を均等化する電池セルについて、前記電池セル監視部が監視する該電池セルの電圧および電流に基づいて、電圧と電流から内部抵抗を決定するマップデータを参照することにより、該電池セルに対応する内部抵抗を算出し、該内部抵抗と前記電池セル監視部が監視する該電池セルの電流に基づいて前記補正電圧を算出する、
    ことを特徴とする請求項2に記載の電池均等化装置。
  4. 複数の電池セルを接続して構成される組電池に対して前記複数の電池セルの電圧を均等化させるセルバランス部を制御する電池均等化方法であって、
    前記各電池セルの電圧を監視し、
    電圧を均等化する電池セルについて、前記監視される該電池セルの電圧に基づいて、該電池セルの補正電圧を算出し、
    前記複数の電池セルのうち前記電圧を均等化する電池セルを決定し、
    該決定した電池セルに対応する前記補正電圧によって該決定した電池セルに対応する均等化制御の終了電圧を補正し、
    該決定した電池セルの電圧を監視しながら前記補正した終了電圧を制御終了の目標値として、第1のスイッチング素子を動作させることにより前記複数の電池セルのうちの1つ以上の電池セルから放電される電力をインダクタに蓄積し、第2のスイッチング素子を動作させることにより前記インダクタに蓄積された電力を前記複数の電池セルのうちの1つ以上の他の電池セルに充電させることによって、該決定した電池セルに対して前記セルバランス部による電圧の均等化制御を実行させ、
    前記組電池が電力供給状態にあるときに、前記セルバランス部に対して電圧の均等化制御を開始させたときから該開始後所定時間経過した時点までに前記監視される放電側の前記電池セルの変動電圧と充電側の前記電池セルの変動電圧を前記補正電圧として算出し、
    前記放電側の電池セルの変動電圧と前記充電側の電池セルの変動電圧を加算して得た電圧を前記均等化制御の終了電圧とし、前記監視される前記放電側の電池セルの電圧と前記充電側の電池セルの電圧の電圧差の目標値を前記終了電圧として、前記充電側の電池セルの電圧が前記放電側の電池セルの電圧よりも前記終了電圧だけ高くなるまで、前記セルバランス部による電圧の均等化制御を実行させる、
    ことを特徴とする電池均等化方法。
  5. 複数の電池セルを接続して構成される組電池に対して前記複数の電池セルのうち1つ以上の電池セルから放電される電力を前記複数の電池セルのうち1つ以上の他の電池セルに充電させることにより前記複数の電池セルの電圧を均等化させるセルバランス部を制御する電池均等化方法であって、
    前記各電池セルの少なくとも電圧および電流を監視し、
    電圧を均等化する電池セルについて、前記監視される該電池セルの電圧および電流の少なくとも1つに基づいて、該電池セルの内部抵抗に対応する補正電圧を算出し、
    前記複数の電池セルのうち前記電圧を均等化する電池セルを決定し、
    前記電圧を均等化する電池セルを放電させる場合には、該電池セルに対応する補正電圧を、該電池に対応する均等化制御の終了電圧から減算する補正を行い、
    前記電圧を均等化する電池セルを充電させる場合には、該電池セルに対応する補正電圧を、該電池に対応する均等化制御の終了電圧に加算する補正を行い、
    該決定した電池セルの電圧を監視しながら前記補正した終了電圧を制御終了の目標値として、前記充電側の電池セルの電圧が前記放電側の電池セルの電圧よりも前記終了電圧だけ高くなるまで、該決定した電池セルに対して前記セルバランス部による電圧の均等化制御を実行させる、
    ことを特徴とする電池均等化方法。
  6. 前記組電池が電力供給状態にあるときに、
    前記電圧を均等化する電池セルについて、前記監視される該電池セルの電圧および電流に基づいて、電圧と電流から内部抵抗を決定するマップデータを参照することにより、該電池セルに対応する内部抵抗を算出し、
    該内部抵抗と前記監視される該電池セルの電流に基づいて前記補正電圧を算出する、
    ことを特徴とする請求項5に記載の電池均等化方法。
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