以下、実施形態を図面に基づいて説明する。
1.システム
2.ハードウェア構成例
3.機能
4.動作シーケンス
(1.システム)
図1は一実施形態における位置情報管理システム1を表す。図1は、通信装置100、102、104、106、無線端末120、122、124、管理装置140、管理サーバ160、通信装置と無線端末と管理装置とから構成されるネットワーク180及びネットワーク190を有する。ここで、ネットワーク180は、管理装置140によって管理される無線ネットワークである。
図2は、図1において無線ネットワークを構成する通信装置100、102、104、106、無線端末120、122、124、管理装置140を抜き出して示したものである。
通信装置100、102、104、106は、例えば部屋の天井等に固定され、固定された位置に係る、経緯情報、建物の階数及び棟番号のような位置情報(以下「位置情報」とする)そのものを連続的又は断続的に無線送信する。通信装置は、それぞれ独立した筐体を有し、予め設置された電源から給電されて動作するか、あるいはLED蛍光管のような照明器具に組み込まれ、該照明器具から給電されて動作する。通信装置100、102、104、106は、それぞれが保持する位置情報を、無線信号により所定の範囲に送信する。所定の範囲は、用いられる無線信号の信号強度によって定められる。通信装置は、位置の管理対象となる領域をカバーするように配置され、それぞれの領域が重複しないように構成される。あるいは、重複する場合であっても、位置情報を受信する側において、受信電波の強度に基づいて、何れか一つの通信装置が決定できるよう構成される。図1の例では、それぞれの通信装置の下方に示される円錐型の点線が、所定の範囲を表している。位置情報を送信する通信方式として、例えば地上補完信号(Indoor Messaging System;IMES)を用いることができる。
無線端末120、122、124は、通信装置100、102、104、106のうち、最寄の通信装置が送信する無線信号を受信することができる。図1の例では、それぞれの無線端末は、位置を管理する対象である直方体の管理対象物に付されている。無線端末120、122、124は、自らも電波を送信可能な、例えばアクティブタグのような端末である。以下、無線端末120について説明する。
(無線端末120)
無線端末120は、通信装置100からの無線信号を受信できる範囲にあり、通信装置100の位置情報を受信する。通信装置100の位置情報の受信は、例えばIMESを用いて行われる。無線端末120は、受信した位置情報と共に、例えばネットワークアドレスのような自らの識別情報を含む情報を通信装置100へ送信する。該送信は、例えばIEEE802.15.4及びZigBee(登録商標)のような近距離無線通信によるネットワーク180を通じて行われる。この場合には、無線端末120の識別情報として、IEEE802.15.4の短縮アドレスまたはIEEE拡張(MAC)アドレスを用いることができる。通信装置100へ送信された識別情報と位置情報は、次に、隣接する通信装置102を経由して、管理装置140に送信される。なお、無線端末120における送受信の動作は、当該無線端末120において予め定められたタイミングか、あるいは、当該無線端末120の備える加速度センサによる加速度の変化が検出されたタイミングで行われる。
管理装置140は、ネットワーク180とネットワーク190とを相互に接続し、ネットワーク180側から送信されたデータをネットワーク190にブリッジする。管理装置140は、例えば建物のフロア毎、または壁などで仕切られた部屋毎に設置される。ネットワーク180がIEEE802.15.4及びZigBee(登録商標)によるPAN(Personal Area Network)であり、ネットワーク190がIEEE802.3規格に基づくLANである場合には、それらの間での通信方式の変換を行う。また、無線端末120の識別情報がIEEE802.15.4の短縮アドレスで表されている場合には、PAN構成時の情報に基づきIEEE拡張アドレスに変換し、管理サーバ160に送信する。
管理サーバ160は、管理装置140を経由して受信された識別情報と位置情報とを、受信日時と共に記録し、通信装置の位置を管理する。管理サーバ160では、無線端末に係る管理対象物が予め記録されている。よって、これらの情報を用いて、管理対象物の所在を探索することができる。
ネットワーク180は、それぞれの通信装置100、102、104、106と、無線端末120、122、124と、管理装置140とを接続する、例えばIEEE802.15.4及びZigBee(登録商標)規格によって構成されるPANである。PANがIEEE802.15.4及びZigBee(登録商標)規格で構成される場合は、無線端末、通信装置、管理装置は、それぞれZigBee(登録商標)規格で定められるエンドデバイス機能、ルータ機能及びコーディネータ機能を有する。そして、それぞれの通信装置及び無線端末は、起動時に管理装置の管理下に入り、PANを構成し、管理装置への最小経路が決定される。
ネットワーク190は、管理装置140と管理サーバ160とを接続するネットワークであり、例えばIEEE802.3規格で定められるLANである。
上記の通り、一実施形態における位置情報管理システム1において、無線端末は、最寄の通信装置と通信できるだけの電力を用いて、識別情報と位置情報とを管理サーバへ送信することができる。また、通信装置を設置するための新たなインフラの敷設が不要であり、導入コストを低減することができる。
なお、通信装置の位置情報は、ネットワーク180を通じて提供されてもよい。これにより、IMESのような位置情報を送信するための送信手段が不要となる。
また、無線端末は、位置情報を送信した通信装置よりさらに近傍に管理装置が存在する場合には、識別情報と位置情報とを管理装置140に送信してもよい。これにより、最短経路で識別情報と位置情報が管理サーバに送信できる。
また、管理サーバに、管理装置の機能を統合してもよい。これにより、個別の管理装置が不要となる。
また、無線端末は、スマートフォン、PDA、PC又はスマートメータのような、アクティブタグと同等の機能を有する無線端末であってもよい。これにより、タグを付することなく、既存の無線端末の位置情報の管理が可能となる。
また、上述の位置情報に加えて、例えば部屋の中の区画を表す情報のような、より細かな位置を特定する情報を含んでもよい。これにより、より細かな位置管理が可能となる。
また、位置管理対象が人であってもよい。これにより、当該システム1によって人の所在を管理することができる。
また、ネットワーク180は、例えばBluetooth LE、ANT、Z-Wave等の近距離無線通信を用いて構成されてもよい。これにより、多様な無線端末の位置情報を管理することが可能となる。
また、ネットワーク190は、例えばインターネットのような、複数の種類のネットワークを含んでもよい。これにより、ネットワーク180と管理サーバ160との間の物理的な位置に関係なく、無線端末の位置情報を管理することが可能となる。
(2.ハードウェア構成例)
次に、図3、図4、図5、図6を用いて、位置情報管理システム1に含まれる通信装置100、無線端末120、管理装置140、管理サーバ160のハードウェア構成について説明する。
図3は、一実施形態における通信装置100のハードウェア構成を表す。通信装置100は、CPU200、RAM202、ROM204、位置信号送信制御部206、位置信号送信部208、無線通信制御部210、無線通信部212及びバス214を有する。
CPU200は、当該通信装置100の動作制御を行うプログラムを実行する。RAM202は、CPU200のワークエリア等を構成する。ROM204は、CPU200が実行するプログラムに加えて、当該通信装置100の位置情報を記憶する。位置信号送信制御部206は、位置信号送信部208を介して当該通信装置100の位置情報を表す測位信号を送信するための処理を実行する。位置信号送信部208は、例えばIMESのような測位信号を送出するアンテナを含む装置である。無線通信制御部210は、無線通信部212を介して無線通信処理を実行する。無線通信部212は、例えばIEEE802.15.4規格に適合する電波を送受信可能なアンテナを含む装置である。バス214は、上記装置を電気的に接続する。
上記構成により、一実施形態における通信装置100は、無線端末120に対して位置情報を送信し、無線端末120から識別情報と位置情報を受信し、これらの情報を管理装置を介して管理サーバへ送信することができる。
なお、上述したように、位置情報を無線通信によって送信する場合には、位置信号送信制御部206と位置信号送信部208は不要となる。
図4は、一実施形態における無線端末120のハードウェア構成を表す。無線端末120は、CPU220、RAM222、ROM224、位置信号受信制御部226、位置信号受信部228、無線通信制御部230、無線通信部232、加速度検出制御部234、加速度検出部236及びバス238を有する。
CPU220は、当該無線端末120の動作制御を行うプログラムを実行する。RAM222は、CPU220のワークエリア等を構成する。ROM224は、CPU220が実行するプログラムに加えて、当該無線端末120の識別情報や、通信装置100から受信した位置情報を記憶する。位置信号受信制御部226は、位置信号受信部228を介して、位置情報を表す測位信号を受信するための処理を実行する。位置信号受信部228は、例えばIMESのような測位信号を受信するアンテナを含む装置である。無線通信制御部230は、無線通信部232を介して無線通信処理を実行する。無線通信部232は、例えばIEEE802.15.4規格に適合する電波を送受信可能なアンテナを含む装置である。加速度検出制御部234は、加速度検出部236を介して加速度の変化を検出する。加速度検出部236は、例えば加速度センサ又は慣性力や磁気を用いたモーションセンサである。バス238は、上記装置を電気的に接続する。
上記構成により、一実施形態における無線端末120は、通信装置100から位置情報を受信し、前記位置情報と共に自らの識別情報を通信装置100へ送信することができる。特に、無線端末が動かされたタイミングで送信又は受信の動作を行うことにより、効率的に識別情報及び位置情報を送信することができる。
なお、無線端末120がスマートフォンやPCのような情報端末である場合には、ユーザからの入力を受け付ける、例えばタッチパネル、ダイヤルキー、キーボード、マウスのような入力装置及び対応する入力制御部を備えてもよい。さらに、スクリーンのような表示装置及び対応する表示制御部を備えてもよい。
また、無線端末120がGPSアンテナ及び対応する制御部を備える場合には、前記アンテナを用いてIMESによる測位信号を受信でき、ソフトウェアの改修のみによって当該位置情報管理システム1に対応させることができる。
また、加速度検出制御部234及び加速度検出部236は任意の構成要素である。加速度検出制御部234及び加速度検出部236を備えない場合には、当該無線端末120の送信又は受信の動作は、予め定められた間隔又は時刻においてなされる。
また、上述したように、位置情報が無線通信によって受信される場合には、位置信号受信制御部226と位置信号受信部228は不要となる。
図5は、一実施形態における管理装置140のハードウェア構成を表す。管理装置140は、CPU240、RAM242、ROM244、無線通信制御部246、無線通信装置248、有線通信制御部250、有線通信装置252及びバス254を有する。
CPU240は、当該管理装置140の動作制御を行うプログラムを実行する。RAM242は、CPU240のワークエリア等を構成する。ROM244は、CPU240が実行するプログラムや該プログラムが使用するデータを記憶する。無線通信制御部246は、無線通信装置248を介して無線通信処理を実行する。無線通信装置248は、例えばIEEE802.15.4規格に適合する電波を送受信可能なアンテナを含む装置である。有線通信制御部250は、有線通信装置252を介して有線による通信処理を実行する。有線通信装置252は、例えばIEEE802.3規格に適合するネットワークインターフェースを有する装置である。バス254は、上記装置を電気的に接続する。
上記構成により、一実施形態における管理装置140は、通信装置100及び無線端末120を含むネットワーク180からの信号を、管理サーバ160を含むネットワーク190へと変換することができる。また、PANを構成するネットワーク180がZigBee(登録商標)である場合には、PANに参加するデバイスを管理するコーディネータの機能を有することができる。
図6は、一実施形態における管理サーバ160のハードウェア構成を表す。管理サーバ160は、CPU260、RAM262、ROM264、HDD266、通信制御部268、通信部270、表示制御部272、表示部274、入力制御部276、入力部278及びバス280を有する。
CPU260は、当該管理サーバ160の動作制御を行うプログラムを実行する。RAM262は、CPU260のワークエリア等を構成する。ROM264は、CPU260が実行するプログラムや該プログラムが使用するデータを記憶する。HDD266は、当該位置情報管理システム1で用いられる無線端末120の位置を管理するための情報を記憶する。通信制御部268は、通信部270を介して通信処理を実行する。通信部270は、例えばIEEE802.3規格に適合するネットワークインターフェースを有する装置である。表示制御部272は、当該管理サーバ160上で実行される、位置管理に係るプログラムの処理内容に合わせて、表示部274に表示される内容を制御する。表示部274は、例えば液晶ディスプレイやCRTディスプレイのようなディスプレイが含まれる。入力制御部276は、ユーザからの入力を受け付ける、キーボード、マウス等の入力部278からの信号を処理する。バス280は、上記装置を電気的に接続する。
上記構成により、一実施形態における管理サーバ160は、無線端末120の位置を管理し、該無線端末120の所在を探索することができる。
なお、HDD266は、テープドライブを含むあらゆる記憶装置であってもよく、あるいは、ネットワークを介してアクセス可能なストレージ領域であってもよい。
また、管理サーバ160は、上述した管理装置140が備える無線通信制御部及び無線通信装置を備え、管理装置140に代えて、その処理を行ってもよい。これにより、管理装置140を別途設ける必要がなくなる。
(3.機能)
図7は、一実施形態における通信装置100の機能ブロック図を表す。一実施形態における通信装置100は、記憶手段300、通信手段304及び制御手段312を有する。
記憶手段300は、当該通信装置100の位置情報302を記憶する。位置情報302を記憶するためのテーブルの例を図11に示す。図11は、階数、緯度、経度、棟番号の項目を含む。階数は、当該通信装置100が設置される建物の階数を表す。緯度及び経度は、当該通信装置100の所在する位置の緯度及び経度を表す。棟番号は、当該通信装置100が設置される建物の棟番号を表す。図11の例では、通信装置100は、ある建物のC棟の16階に所在し、緯度が35.459555、経度が139.387110の地点に所在する。
通信手段304は、位置情報送信手段306、端末情報受信手段308及び端末情報送信手段310を有する。
位置情報送信手段306は、経緯情報、建物の階数、棟番号のような情報を含む位置情報302を、所定の範囲にある無線端末120に対して連続的又は断続的に無線送信する。位置情報302は、例えばIMESに規定されるフォーマットを用いて送信される。
端末情報受信手段308は、無線端末120から送信された識別情報と位置情報とを受信する。
端末情報送信手段310は、無線端末120から送信された識別情報と位置情報とを、管理装置140を介して管理サーバ160へ送信する。ネットワーク180がZigBee(登録商標)規格を用いてなされる場合には、前記送信は、当該通信装置100が保持するルーティング情報を用いて行われる。
制御手段312は、当該通信装置100の動作を制御する。当該通信装置100が無線端末120及び管理装置140とZigBee(登録商標)を用いてPANを構成する場合には、当該通信装置100がルータ機能を提供するよう制御する。
上記構成により、一実施形態における通信装置100は、位置情報302を保持し、位置情報302を無線端末120に送信し、該無線端末120の識別情報と位置情報を受信して、該識別情報を管理装置140を通じて管理サーバへ送信することができる。
なお、位置情報302は、通信装置100が設置される建物名や、部屋の中の区画を表す情報のような追加の情報を含んでもよい。これにより、より細かな位置管理が可能となる。
図8は、一実施形態における無線端末120の機能ブロック図を表す。一実施形態における無線端末120は、記憶手段320、通信手段326、加速度検出手段332及び制御手段334を有する。
記憶手段320は、識別情報322と位置情報324を有する。識別情報322は、当該無線端末120のネットワークアドレスのような、当該位置情報管理システム1上で無線端末120を特定可能な情報を含む。例えば、ネットワーク180がIEEE802.15.4及びZigBee(登録商標)規格に基づく場合には、IEEE802.15.4の短縮アドレス又はIEEE拡張(MAC)アドレスを用いることができる。位置情報324は、通信装置100から送信された位置情報302である。位置情報324を記憶するためのテーブルの例を図12に示す。構成は図11と同様である。
通信手段326は、位置情報受信手段328と識別情報送信手段330を有する。
位置情報受信手段328は、通信装置100から送信された位置情報302を受信する。受信された位置情報302は、当該無線端末120の記憶手段320に保持される。
識別情報送信手段330は、当該無線端末120の識別情報322と共に位置情報324を通信装置100に送信する。位置情報302は、例えば図12のようなフォーマットにより無線端末120に送信される。図12のフォーマットでは、階数、緯度、経度、棟番号の各フィールドが、それぞれ9ビット、21ビット、21ビット、8ビットで表現され、IMES規格によって受信したメッセージの該当フィールドを繋げた形とする。各フィールドの表現形式はIMES規格に準ずる。実際には、このフォーマットに加えて、通信方式によって規定されるヘッダやチェックサム情報が付加されて送信される。通信方式として、例えばIEEE802.15.4及びZigBee(登録商標)規格が用いられる。
加速度検出手段332は、当該無線端末120の加速度の変化を検出する。加速度の変化は、例えば当該無線端末120が移動を開始した時、該移動が停止した時、又は傾きを検出した時等に検出される。検出された加速度の変化は、当該無線端末120の送信又は受信の動作のタイミングを決定するために用いられる。なお、当該加速度検出手段332は任意の構成要素である。
制御手段334は、位置情報受信手段238による位置情報の受信のタイミングと、識別情報送信手段330による識別情報322と位置情報324との送信のタイミングを制御する。送受信のタイミングは、加速度検出手段332による加速度の変化の検出に基づいて決定される。あるいは、当該無線端末120に予め設定された間隔あるいは時刻に基づいて決定されてもよい。また、送信と受信のタイミングは、それぞれ独立して決定されてもよい。さらに、制御手段334は、当該無線端末120が通信装置100及び管理装置140と共にZigBee(登録商標)によりPANを構成する場合には、当該無線端末120がエンドポイント機能を提供するよう制御する。
上記構成により、一実施形態における無線端末120は、通信装置から位置情報を効率的に受信し、該位置情報と共に識別情報通信装置へ効率的に送信することができる。
なお、無線端末120がスマートフォンやPCのような情報端末である場合には、ユーザからの入力を受け付ける入力手段や、ユーザに情報を提示する表示手段を備えてもよい。これにより、ユーザへの識別情報又は位置情報の提示や、ユーザからの識別情報又は位置情報の入力又は修正が可能となる。
図9は、一実施形態における管理装置140の機能ブロック図を表す。一実施形態における管理装置140は、通信手段340、変換手段346及び制御手段348を有する。
通信手段340は、受信手段342と送信手段344を有する。受信手段342は、ネットワーク180に属する通信装置又は無線端末から送信されたデータを受信する。送信手段344は、当該管理装置140で変換された前記データを、ネットワーク190に属する管理サーバ160へ送信する。ネットワーク180は、例えばIEEE802.15.4及びZigBee(登録商標)規格に基づくPANである。また、ネットワーク190は、例えばIEEE802.3規格に基づくLANである。
変換手段346は、受信手段342がネットワーク180から受信したデータを、ネットワーク190に適合する形式に変換する。変換されたデータは、送信手段344によって、ネットワーク190を介して管理サーバ160へ送信される。ここで、前記データに含まれる、無線端末120の識別情報が、IEEE802.15.4の短縮アドレスで表されている場合には、PAN構成時の情報に基づき、IEEE拡張アドレスに変換される。
制御手段348は、当該管理装置140の動作を制御する。当該管理装置140が通信装置100と無線端末120と共にZigBee(登録商標)規格によりPANを構成する場合には、当該管理装置140がコーディネータ機能を提供するよう制御する。
上記構成により、一実施形態における管理装置140は、通信装置100及び無線端末120が属するネットワーク180と、管理サーバが属するネットワーク190との間の通信をブリッジすることができる。
図10は、一実施形態における管理サーバ160の機能ブロック図を表す。一実施形態における管理サーバ160は、通信手段360、記憶手段366、入力手段370、表示手段372及び制御手段374を有する。
通信手段360は、受信手段362と送信手段364を有する。受信手段362は、管理装置140を通じて無線端末から送信された識別情報と位置情報とを受信する。受信された識別情報と位置情報は、記憶手段366に記憶される。送信手段364は、外部サーバ等に対して位置情報の提供を求められた場合に、該位置情報を前記外部サーバ等に送信する。
記憶手段366は、位置管理情報368を有する。位置管理情報368は、無線端末120から受信した識別情報と位置情報に、受信時刻等の管理情報を付加した情報である。該情報を記憶するテーブルの例を図14に示す。図14は、識別情報、機器名、所有部署、緯度、経度、階数、棟、受信日時の項目を有する。識別情報は、当該識別情報を送信した無線端末120の、例えばIEEE拡張アドレスのような情報である。緯度、経度、階数、棟は、識別情報と共に受信された位置情報に対応する。受信日時は、管理サーバ160が当該情報を受信した日時である。機器名は、当該情報を送信した無線端末120が付される管理対象の名前又は無線端末120の機器名である。所有部署は、当該情報を送信した無線端末120を所有する部署名である。機器名及び所有部署の情報は、予め当該管理サーバ160によって、識別情報と関連付けられている。
入力手段370は、ユーザが位置情報を探索するために、ユーザからの入力を受け付ける。
表示手段372は、ユーザが位置情報を探索するための検索画面に係るGUIを画面上に表示する。検索画面の例を図16に示す。図16に示された「所在検索システム」では、記憶手段366に記憶された情報を元に、無線端末に係る所有部署と機器名を画面に一覧表示する。ユーザが、検索したい機器のチェックボックスを入力手段370を通じて選択すると、チェックマークが付される。検索したい機器に全てチェックマークを付けた後に「検索実行」ボタンを選択すると、検索が実行され、結果を表示する画面に切り替わる。図16の例では、ユーザが「営業1課」が所有する「UCS P3000」という機器を対象として検索を実行する例を示している。図17は、その検索結果の画面の例である。「検索実行」ボタンが選択されると、表示手段372は、記憶手段366に記憶されたデータを元に、「UCS P3000」が所在する「A棟4階」のフロア図と、その機器名及び受信日時を表示する。
制御手段374は、当該管理サーバの動作を制御する。
上記構成により、一実施形態における管理サーバ160は、無線端末の位置を管理し、その所在を検索することができる。特に、無線端末の位置そのものを表す情報そのものを直接受信して管理することができ、位置の探索にかかる計算量を低減することができる。
なお、管理サーバ160は、管理装置160の有する変換手段346、制御手段348及び受信手段342と同様の機能を有し、管理装置160と同様の機能を有してもよい。これにより、管理装置160を個別に設ける必要がなくなる。
また、管理サーバ160によって記憶される位置管理情報368は、図14に示された情報と共に、あるいは該情報に代えて、無線端末が情報を送信した日時、経由した通信装置又は管理装置の識別子、情報の到着までにかかった時間又は電界強度を含む情報を記憶してもよい。これにより、より詳細な条件で位置情報を管理することができる。
また、管理サーバ160は、無線端末の過去の位置情報を記録してもよい。これにより、無線端末の移動を追跡することができる。
(4.動作シーケンス)
図15は、図1の構成における一実施形態における位置情報管理システム1の動作シーケンスを表す図である。図15では、加速度の変化を検知すると位置情報を受信し、識別情報を送信する通信装置100と、該通信装置100の属する領域に位置情報を送信する無線端末120と、PAN(IEEE802.15.4及びZigBee(登録商標))とLAN(IEEE802.3)とをブリッジする管理装置140と、管理サーバ160とで構成される例について説明する。通信装置100と、無線端末120と、管理装置140との間のPANは既に確立されているものとする。
ステップS800において、通信装置100は、IMES等を用いて位置情報を連続的又は断続的に送信する。
ステップS802において、無線端末120は、加速度の変化を検知する。
ステップS804において、無線端末120は、通信装置100から送信される位置情報を受信する。
ステップS806において、無線端末120は、受信された位置情報を記憶する。
ステップS808において、無線端末120は、識別情報と位置情報を通信装置100へ送信する。
ステップS810において、通信装置100は、無線端末120から受信した識別情報と位置情報とを最小経路を通じて管理装置へ送信する。
ステップS812において、管理装置140は、通信装置100から受信した識別情報と位置情報を含む、ネットワーク180から送信されたデータをネットワーク190で適合する形式へと変換する。
ステップS814において、管理装置140は、ネットワーク190に適合する形式に変換された識別情報と位置情報を管理サーバ160へ送信する。
ステップS816において、管理サーバ160は、管理装置から受信した識別情報と位置情報を、識別情報に対応する無線端末の情報と共に登録する。
以上の手順により、一実施形態における位置情報管理システム1は、無線端末が最寄の通信装置に対して効率よく識別情報と位置情報とを送信することにより、無線端末の消費電力を抑えることができる。
なお、既に述べたように、管理サーバ160が管理装置140の機能を統合して実行してもよい。この場合には、別個の管理装置140を設置する必要がなくなる。
また、無線端末が加速度検出手段332を備えていない場合には、ステップS802は実行されず、ステップS804における位置情報の受信は、所定の時刻又は所定の間隔で行われ得る。その後の処理は、ステップS806〜S816と同様である。
一実施形態における位置情報管理システム1では、通信装置100と、無線端末120と、管理装置140とを含むネットワークが形成される。しかし、通信装置100が、実際に、ネットワークに属しているか否かは分からない。
また、通信装置100の記憶手段300には、当該通信装置100の位置情報302が記憶される。しかし、通信装置100の記憶手段に、実際に、位置情報が記憶されているか否かは分からない。また、記憶手段300に位置情報が記憶されている場合でも、その位置情報が正しい位置情報であるか否かは分からない。
このような状況で、仮に、通信装置100から、位置情報を無線送信するようにした場合、ある通信装置100からは位置情報が送信されず、また、位置情報が送信される場合でも、その位置情報が誤っているおそれがある。また、位置情報が正しい場合でも、通信装置100がネットワークに属していない場合には、通信装置100から管理装置140へ、無線端末120の識別情報を送信することができない。
このため、通信装置100がネットワークに属しているか否か、また、通信装置100の記憶手段300に、位置情報が記憶されているか否か、位置情報が記憶されている場合であっても、その位置情報が正しいか否かを確認できることが好ましい。さらに、通信装置100が属するネットワークに関する情報を確認できることが好ましい。
そこで、位置情報管理システムの一実施例では、通信装置100は、当該通信装置100がネットワークに属しているか否かを通知する。また、位置情報管理システムの一実施例では、通信装置100は、当該通信装置100の記憶手段300に記憶された位置情報を送信する。また、通信装置100は、当該通信装置100の記憶手段300に位置情報が記憶されていない場合には、無線端末120に、未設定であることを応答する。また、通信装置100は、当該通信装置100の属するネットワークに関する情報を送信する。
(通信装置100)
図18は、通信装置100のハードウェア構成の一実施例を示す。通信装置100は、図3に示される通信装置に、可視光通信制御部216と、可視光通信部218とを有する。通信装置100は、LED照明等に搭載される。LED照明に搭載される場合、可視光通信部218は、LEDにより構成されてもよい。
可視光通信部218は、例えばLEDのような可視光を送出する装置である。可視光通信制御部216は、可視光通信部218を介して無線通信処理を実行する。可視光通信制御部216は、可視光によりネットワークに属しているか否かを表す情報、当該通信装置100の位置情報等を送信するように、可視光通信部218を制御する。
図19は、通信装置100の一実施例を示す機能ブロック図を表す。通信装置100は、図7に示される通信装置100の通信手段304に、接続状況送信手段314と、位置情報要求受信手段316とを有するようにしたものである。
制御手段312は、当該通信装置100が無線端末120及び管理装置140とZigBee(登録商標)等の近距離無線技術を用いてPANを構成する際に、他の通信装置との間で、近距離無線技術による接続処理を行うように制御する。具体的には、制御手段312として機能するCPU200は、無線通信部212を制御することにより、他の無線装置や、管理装置140との間で接続処理を行う。
制御手段312は、他の通信装置との間で、近距離無線技術による接続処理ができない場合、接続情報送信手段314に、他の通信装置との間で接続されていないことを示す未接続情報を送信するように命令する。接続情報送信手段314は、制御手段312からの命令に従って、未接続情報を送信する。具体的には、制御手段312として機能するCPU200は、可視光通信装置218を制御することにより、未接続情報を送信するように制御する。その結果、可視光通信装置218から、可視光により、未接続情報が送信される。
また、制御手段312は、他の通信装置や、管理装置140との間で、近距離無線技術による接続処理ができない場合に、当該通信装置100と、他の通信装置や、管理装置140との間で利用される通信プロトコルに応じて、接続できない理由を判定するようにしてもよい。具体的には、制御手段312は、ハードウェアにエラーが発生したため接続できないか、他の通信装置や、管理装置140を検出できないため接続できないか、アドレス等を取得できないため接続できないかを判定するようにしてもよい。これらの理由は一例であり、他の原因により接続できないことを判定するようにしてもよい。接続できない理由を判定するようにした場合、制御手段312は、接続状況送信手段314に、接続できない理由を併せて送信するように命令してもよい。具体的には、接続状況送信手段314として機能するCPU200は、可視光通信装置218を制御することにより、接続できない理由を示す情報を送信するように制御する。その結果、可視光通信部218から、可視光により、接続できない理由を示す情報が送信される。
また、制御手段312は、他の通信装置や、管理装置140との間で、近距離無線技術による接続処理ができる場合に、当該通信装置100の属するネットワークに関する情報を取得するようにしてもよい。ネットワークに関する情報には、無線端末120の識別情報が含まれてもよい。具体的には、制御手段312は、ZigBeeモジュール等の無線通信部212側の情報を取得する。無線通信部212側の情報には、PANのID、MACアドレス、ショートアドレス等が含まれてもよい。MACアドレスは、64ビット拡張アドレスであってもよい。また、ショートアドレスは16ビットであってもよい。これらは一例であり、制御手段312は、他の情報を取得するようにしてもよい。制御手段312は、接続状況送信手段314に、ネットワークに関する情報を送信するように命令するようにしてもよい。具体的には、接続状況送信手段314として機能するCPU200は、可視光通信部218を制御することにより、ネットワークに関する情報を送信するように制御する。その結果、可視光通信部218から、可視光により、ネットワークに関する情報が送信される。
また、制御手段312は、無線端末120からネットワークに関する設定要求を受信した場合に、無線端末120に、ネットワークに関する情報を送信するようにしてもよい。
また、制御手段312は、当該通信装置100に位置情報が設定される際に、当該通信装置100の記憶手段300に、位置情報302が記憶されているか否かを判定する。制御手段312は、当該通信装置100の記憶手段300に、位置情報302が記憶されていない場合に、位置情報送信手段306に、当該通信装置100に位置情報302が未設定であることを示す位置情報未設定情報を送信するように命令する。位置情報送信手段306は、制御手段312からの命令に従って、位置情報未設定情報を送信する。具体的には、位置情報送信手段306として機能するCPU200は、可視光通信部218を制御することにより、位置情報未設定情報を送信するように制御する。その結果、可視光通信部218から、可視光により、位置情報未設定情報が送信される。
また、制御手段312は、当該通信装置100の記憶手段300に、位置情報302が記憶されていない場合に、位置情報302に記憶されていない情報を判定するようにしてもよい。具体的には、制御手段312は、経度が未設定であるか、緯度が未設定であるか、階数が未設定であるか、全てが未設定であるかを判定するようにしてもよい。記憶されていない情報を判定するようにした場合、制御手段312は、位置情報送信手段306に、記憶されていない情報を示す情報を併せて送信するように命令するようにしてもよい。具体的には、位置情報送信手段306として機能するCPU200は、可視光通信部218を制御することにより、記憶されていない情報を示す情報を送信するように制御する。その結果、可視光通信部218から、可視光により、記憶されていない情報を示す情報が送信される。
位置情報要求受信手段316は、無線端末120又は管理サーバ160からの位置情報要求を受信する。位置情報要求受信手段316は、位置情報要求を制御手段312に入力する。
制御手段312は、位置情報要求受信手段316からの位置情報要求に従って、当該通信装置100の記憶手段300に、位置情報302が記憶されているか否かを判定する。制御手段312は、当該通信装置100の記憶手段300に、位置情報302が記憶されていない場合に、位置情報送信手段306に、当該通信装置100に位置情報302が未設定であることを示す位置情報未設定情報を送信するように命令する。位置情報送信手段306は、制御手段312からの命令に従って、位置情報未設定情報を送信する。具体的には、位置情報送信手段306として機能するCPU200は、可視光通信部218を制御することにより、位置情報未設定情報を送信するように制御する。その結果、可視光通信部218から、可視光により、位置情報未設定情報が送信される。
また、制御手段312は、当該通信装置100の記憶手段300の位置情報302に、位置情報302が記憶されていない場合に、位置情報302に記憶されていない情報を判定するようにしてもよい。具体的には、制御手段312は、経度が未設定であるか、緯度が未設定であるか、階数が未設定であるか、全てが未設定であるかを判定するようにしてもよい。記憶されていない情報を判定するようにした場合、制御手段312は、位置情報送信手段306に、記憶されていない情報を併せて送信するように命令するようにしてもよい。具体的には、位置情報送信手段306として機能するCPU200は、可視光通信部218を制御することにより、記憶されていない情報を送信するように制御する。その結果、可視光通信部218から、可視光により、記憶されていない情報が送信される。
また、位置情報要求は、無線端末120又は管理サーバ160から近距離無線通信技術を利用して送信される。位置情報要求は、同一ネットワークに含まれる全通信装置に送信されてもよい。また、位置情報要求は、あるアドレス範囲の通信装置に送信されてもよい。また、位置情報要求は、単一のアドレスの通信装置に送信されもよい。
(無線端末120)
図20は、無線端末120のハードウェア構成の一実施例を示す。無線端末120は、図4に示される無線端末に、可視光通信制御部237と、可視光通信部238とを有する。
可視光通信部238は、例えばフォトダイオード(Photodiode)のような可視光を検出する装置である。可視光通信制御部237は、可視光通信部238を介して可視光を検出する処理を実行する。可視光通信制御部237は、通信装置100により、可視光で送信される、ネットワークに属しているか否かを表す情報、通信装置100の位置情報等を受信するように、可視光通信部238を制御する。
図21は、無線端末120の一実施形態を示す機能ブロック図を表す。無線端末120は、図8に示される無線端末120の通信手段326に、位置情報要求送信手段336と、位置情報受信手段338とを有するようにしたものである。
位置情報要求送信手段336は、通信装置100に、位置情報を要求するための位置情報要求を送信する。位置情報要求送信手段336は、制御手段334に、位置情報要求を入力する。制御手段334は、通信装置100に、位置情報要求送信手段336からの位置情報要求を通知する。具体的には、制御手段334は、無線通信部232から、位置情報要求を送信する。
通信装置100は、当該通信装置100に位置情報が設定される際に、当該通信装置100の記憶手段300に、位置情報302が記憶されているか否かを判定する。通信装置100は、当該通信装置100の記憶手段300に、位置情報302が記憶されていない場合に、位置情報302が未設定であることを示す位置情報未設定情報を送信する。
位置情報未設定情報受信手段338は、通信装置100からの位置情報未設定情報を受信する。位置情報未設定情報受信手段338は、制御手段334に、位置情報未設定情報を入力する。制御手段334は、位置情報未設定情報受信手段338からの位置情報未設定情報に従って、位置情報が未設定であることを、ユーザに通知する。
また、通信装置100は、当該通信装置100の記憶手段300に、位置情報302が記憶されていない場合に、位置情報302に記憶されていない情報を判定するようにしてもよい。具体的には、通信装置100は、経度が未設定であるか、緯度が未設定であるか、階数が未設定であるか、全てが未設定であるかを判定するようにしてもよい。記憶されていない情報を判定するようにした場合、通信装置100は、記憶されていない情報を示す情報を併せて送信するようにしてもよい。
位置情報未設定情報受信手段338は、通信装置100からの位置情報未設定情報とともに、記憶されていない情報を示す情報を受信する。位置情報未設定情報受信手段338は、制御手段334に、位置情報未設定情報とともに、記憶されていない情報を示す情報を入力する。位置情報未設定情報受信手段338は、信号強度が所定の閾値以上の信号を受信する。例えば、通信装置100の真下で、通信装置100からの信号を受信するのが好ましい。無線端末120により信号強度が所定の閾値以上の信号を受信することにより、隣接する通信装置からの信号から所望の信号を受信できる。
制御手段334は、位置情報未設定情報受信手段338からの位置情報未設定情報、記憶されていない情報を示す情報に従って、位置情報が未設定であること、記憶されていない情報を示す情報を、ユーザに通知する。
(位置情報管理システムの動作)
図22は、位置情報管理システムの動作の一実施形態を示す。図22には、主に通信装置100の動作が示される。図22には、一例として、無線端末120から位置情報要求が送信され、該位置情報要求に応じて、通信装置100から位置情報が送信される場合について説明する。無線端末120からネットワーク設定要求が送信され、該ネットワーク設定要求に応じて、通信装置100からネットワーク設定情報が送信される場合についても同様である。
ステップS2002において、通信装置100は、他の通信装置や、管理装置140との間で接続処理を行う。
ステップS2004において、通信装置100は、他の通信装置や、管理装置140との間で、無線通信ができるか否かを判定する。
ステップS2006において、通信装置100が他の通信装置や、管理装置140との間で、無線通信ができない場合に、通信装置100は、可視光により未接続情報を送信する。
ステップS2008において、通信装置100が他の通信装置や、管理装置140との間で、無線通信ができる場合に、通信装置100は、位置情報が設定されているか否かを判定する。
ステップS2010において、通信装置100に位置情報が設定されていない場合に、通信装置100は、可視光により位置情報未設定情報を送信する。
ステップS2012において、通信装置100に位置情報が設定されている場合に、通信装置100は、通常の動作を行う。
ステップS2014において、通信装置100は、位置情報要求が受信されたか否かを判定する。
位置情報要求が受信されない場合に、ステップS2012に戻る。
ステップS2016において、通信装置100は、位置情報要求が自装置を対象としているか否かを判定する。例えば、通信装置100は、位置情報要求が同一ネットワークに含まれる全通信装置に送信されたものであるか、あるアドレス範囲の通信装置に送信されたものであるか、単一のアドレスの通信装置に送信されたものであるかに応じて、自装置が対象であるか否かを判定する。自装置が対象でないと判定した場合、ステップS2012へ戻る。
ステップS2018において、通信装置100は、可視光により位置情報を送信する。無線端末120は、通信装置100からの位置情報を受信し、無線端末120のユーザへ通知する。例えば、通信装置100を設置する作業者は、通信装置100の真下で、無線端末120により、通信装置100からの位置情報を受信する。作業者は、無線端末120に受信された位置情報により、位置情報が正しいか否かを確認できる。
ステップS2020において、通信装置100は、位置情報に対する確認応答を受信したか否かを判定する。
確認応答を受信しない場合、ステップS2018へ戻る。
確認応答を受信した場合、ステップS2012へ戻る。
通信装置100に、可視光により位置情報を送信させることにより、通信装置100が、例えば部屋の天井等に固定された後であっても、無線端末120により、通信装置100に記憶された位置情報を受信できる。ここで、無線端末120は、通信装置100に設定された位置情報を確認するためのもの、具体的には、管理端末であってもよい。この場合、無線端末120(管理端末)には、通信機能として、位置信号受信部228を有していればよい。
通信装置100に、可視光通信を利用して、位置情報を送信させることにより、可視光通信を利用できる無線端末で、通信装置100に設定されている位置情報を確認できる。このため、通信装置100に正しい位置情報を設定できる。
また、通信装置100に、可視光通信を利用して、ネットワーク設定情報を送信させることにより、可視光通信を利用できる無線端末で、通信装置100に設定されているネットワーク設定情報を確認できる。このため、通信装置100に正しい位置情報を設定できる。このため、通信装置100がネットワークに属しているか否かを確認できる。
また、通信装置100にRFIDのパッシブタグを備え、無線端末120にRFIDリーダを備えるようにしてもよい。
制御手段312は、当該通信装置100に、無線端末120が近づけられた場合に、記憶手段300から、位置情報302を読み出し、RFIDのパッシブタグから送信するようにしてもよい。その結果、位置情報302は、無線端末120のRFIDリーダに受信される。
通信装置100にRFIDのパッシブタグを備え、無線端末120にRFIDリーダを備えることにより、無線で電力を供給できるため、消費電力を低減できる。
以上、本発明は特定の実施形態、実施例を参照しながら説明されてきたが、各実施形態、実施例は単なる例示に過ぎず、当業者は様々な変形例、修正例、代替例、置換例等を理解するであろう。説明の便宜上、本発明の実施例に係る装置は機能的なブロック図を用いて説明されたが、そのような装置はハードウェアで、ソフトウェアで又はそれらの組み合わせで実現されてもよい。本発明は上記実施例に限定されず、本発明の精神から逸脱することなく、様々な変形例、修正例、代替例、置換例等が包含される。